(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6836010
(24)【登録日】2021年2月8日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】直流電圧変換回路及び直流電圧変換方法並びに液晶表示装置
(51)【国際特許分類】
H02M 3/07 20060101AFI20210215BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20210215BHJP
【FI】
H02M3/07
G09G3/20 612D
【請求項の数】8
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2020-502113(P2020-502113)
(86)(22)【出願日】2017年11月16日
(65)【公表番号】特表2020-527020(P2020-527020A)
(43)【公表日】2020年8月31日
(86)【国際出願番号】CN2017111421
(87)【国際公開番号】WO2019015183
(87)【国際公開日】20190124
【審査請求日】2020年1月16日
(31)【優先権主張番号】201710591450.6
(32)【優先日】2017年7月19日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519182202
【氏名又は名称】深▲セン▼市▲華▼星光▲電▼半▲導▼体▲顕▼示技▲術▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 先明
【審査官】
栗栖 正和
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−174687(JP,A)
【文献】
特開昭62−131758(JP,A)
【文献】
米国特許第3821627(US,A)
【文献】
中国特許出願公開第105118451(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/07
G09G 3/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電圧変換回路であって、第1ダイオード、第2ダイオード、第3ダイオード、第4ダイオード、第1コンデンサ、第2コンデンサ、第3コンデンサ、第4コンデンサ、分圧ユニット、及びスイッチングユニットを含み、
前記第1ダイオードの陽極が入力電圧にアクセスし、陰極が第2ダイオードの陽極に電気的に接続され、前記第2ダイオードの陰極が第3ダイオードの陽極に電気的に接続され、前記第3ダイオードの陰極が第4ダイオードの陽極に電気的に接続され、前記第4ダイオードの陰極が出力電圧を出力し、前記分圧ユニットの第1端子が第1ダイオードの陽極に電気的に接続され、第2端子がスイッチングユニットのドレインに電気的に接続され、前記スイッチングユニットのゲートが第1変圧信号にアクセスし、ソースが接地し、ドレインがさらに第2変圧信号にアクセスし、前記第1コンデンサの第1端子が第1ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子が第1変圧信号にアクセスし、前記第2コンデンサの第1端子が第2ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子が接地し、前記第3コンデンサの第1端子が第3ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子がスイッチングユニットのドレインに電気的に接続され、前記第4コンデンサの第1端子が第4ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子が接地し、
前記第1変圧信号は高レベルと低レベルが順に交互になるパルス信号であるか、又は、前記第1変圧信号は低レベルと高レベルが順に交互になるパルス信号であり、
前記第1変圧信号と第2変圧信号の位相が逆である直流電圧変換回路。
【請求項2】
前記第1変圧信号の高レベルの電圧が入力電圧に等しく、前記第1変圧信号の低レベルの電圧が0Vである請求項1に記載の直流電圧変換回路。
【請求項3】
前記分圧ユニットは抵抗器であり、
前記スイッチングユニットはN型電界効果トランジスタである請求項1に記載の直流電圧変換回路。
【請求項4】
直流電圧変換方法であって、
直流電圧変換回路を提供するステップS1であって、前記直流電圧変換回路は第1ダイオード、第2ダイオード、第3ダイオード、第4ダイオード、第1コンデンサ、第2コンデンサ、第3コンデンサ、第4コンデンサ、分圧ユニット、及びスイッチングユニットを含み、
前記第1ダイオードの陽極が入力電圧にアクセスし、陰極が第2ダイオードの陽極に電気的に接続され、前記第2ダイオードの陰極が第3ダイオードの陽極に電気的に接続され、前記第3ダイオードの陰極が第4ダイオードの陽極に電気的に接続され、前記第4ダイオードの陰極が出力電圧を出力し、前記分圧ユニットの第1端子が第1ダイオードの陽極に電気的に接続され、第2端子がスイッチングユニットのドレインに電気的に接続され、前記スイッチングユニットのゲートが第1変圧信号にアクセスし、ソースが接地し、ドレインがさらに第2変圧信号にアクセスし、前記第1コンデンサの第1端子が第1ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子が第1変圧信号にアクセスし、前記第2コンデンサの第1端子が第2ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子が接地し、前記第3コンデンサの第1端子が第3ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子がスイッチングユニットのドレインに電気的に接続され、前記第4コンデンサの第1端子が第4ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子が接地するステップS1と、
第1変圧信号は0Vであり、第2変圧信号は入力電圧であり、第4ダイオードの陰極電圧は入力電圧の2倍であるステップS2と、
第1変圧信号は入力電圧に変わり、第2変圧信号は0Vに変わり、第4ダイオードの陰極電圧は2倍の入力電圧に維持されるステップS3と、
第1変圧信号は0Vに変わり、第2変圧信号は入力電圧に変わり、第4ダイオードの陰極電圧は入力電圧の3倍に変わるステップS4と、を含む直流電圧変換方法。
【請求項5】
前記分圧ユニットは抵抗器であり、
前記スイッチングユニットはN型電界効果トランジスタである請求項4に記載の直流電圧変換方法。
【請求項6】
直流電圧変換方法であって、
直流電圧変換回路を提供するステップS1’であって、前記直流電圧変換回路は第1ダイオード、第2ダイオード、第3ダイオード、第4ダイオード、第1コンデンサ、第2コンデンサ、第3コンデンサ、第4コンデンサ、分圧ユニット、及びスイッチングユニットを含み、
前記第1ダイオードの陽極が入力電圧にアクセスし、陰極が第2ダイオードの陽極に電気的に接続され、前記第2ダイオードの陰極が第3ダイオードの陽極に電気的に接続され、前記第3ダイオードの陰極が第4ダイオードの陽極に電気的に接続され、前記第4ダイオードの陰極が出力電圧を出力し、前記分圧ユニットの第1端子が第1ダイオードの陽極に電気的に接続され、第2端子がスイッチングユニットのドレインに電気的に接続され、前記スイッチングユニットのゲートが第1変圧信号にアクセスし、ソースが接地し、ドレインがさらに第2変圧信号にアクセスし、前記第1コンデンサの第1端子が第1ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子が第1変圧信号にアクセスし、前記第2コンデンサの第1端子が第2ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子が接地し、前記第3コンデンサの第1端子が第3ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子がスイッチングユニットのドレインに電気的に接続され、前記第4コンデンサの第1端子が第4ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子が接地するステップS1’と、
第1変圧信号は入力電圧であり、第2変圧信号は0Vであり、第4ダイオードの陰極電圧は入力電圧の2倍であるステップS2’と、
第1変圧信号は0Vに変わり、第2変圧信号は入力電圧に変わり、第4ダイオードの陰極電圧は入力電圧の3倍に変わるステップS3’と、を含む直流電圧変換方法。
【請求項7】
前記分圧ユニットは抵抗器であり、
前記スイッチングユニットはN型電界効果トランジスタである請求項6に記載の直流電圧変換方法。
【請求項8】
液晶表示装置であって、請求項1に記載の直流電圧変換回路を含む液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示技術分野に関し、特に直流電圧変換回路及び直流電圧変換方法並びに液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置(Liquid Crystal Display、LCD)が現在最も広く使用されているフラットパネルディスプレイ装置の一つであり、液晶パネルは液晶表示装置の中核構成部分である。液晶パネルは、通常、カラーフィルター基板(Color Filter Substrate、CF Substrate)、薄膜トランジスタアレイ基板(Thin Film Transistor Array Substrate、TFT Array Substrate)、及び2つの基板間に配置される液晶層(Liquid Crystal Layer)から構成される。一般には、アレイ基板、カラーフィルター基板上にそれぞれ画素電極、共通電極が設置されている。電圧が画素電極と共通電極に印加されると、液晶層中で電界が発生し、該電界は液晶分子の配向を決定し、それにより液晶層に入射される光の偏光を調整し、液晶パネルに画像を表示させる。
【0003】
従来技術では、TFT−LCDを駆動する際に、いずれもTFT−LCDに電源電圧(VDD)、定電圧高電圧(VGH)、定電圧低電圧(VGL)を含む複数種の電圧を入力する。そのうち、VGH及びVGLに対応する電流は比較的小さく、一般には低コストのチャージポンプ(Charge Pump)回路によって発生する。
【0004】
図1を参照すると、従来の定電圧高電位を発生させるためのチャージポンプ回路であり、第1ダイオードD10、第2ダイオードD20、第3ダイオードD30、第4ダイオードD40、第1コンデンサC10、第2コンデンサC20、第3コンデンサC30、及び第4コンデンサC40を含み、そのうち、第1ダイオードD10の陽極が入力電圧Vinにアクセスし、陰極が第2ダイオードD20の陽極に電気的に接続され、第2ダイオードD20の陰極が第3ダイオードD30の陽極に電気的に接続され、第3ダイオードD30の陰極が第4ダイオードD40の陽極に電気的に接続され、第4ダイオードD40の陰極が出力電圧Voutを出力し、第1コンデンサC10の第1端子が第1ダイオードD10の陰極に電気的に接続され、第2端子が変圧信号DRPにアクセスし、第2コンデンサC20の第1端子が第2ダイオードD20の陰極に電気的に接続され、第2端子が接地し、第3コンデンサC30の第1端子が第3ダイオードD30の陰極に電気的に接続され、第2端子が変圧信号DRPにアクセスし、第4コンデンサC40の第1端子が第4ダイオードD40の陰極に電気的に接続され、第2端子が接地し、上記変圧信号DRPは低レベルと高レベルが順に交互になるパルス信号であり、且つその低レベルの電圧が0Vであり、高レベルの電圧が入力電圧Vinに等しい。
図2を参照すると、該チャージポンプ回路は入力電圧Vinをブーストする時、まず、変圧信号DRPは0Vであり、第1、第2、第3ダイオードD10、D20、D30の陰極電圧V10、V20、V30、及び第4ダイオードD40の陰極電圧、すなわち出力電圧Voutはいずれも入力電圧Vinである。続いて変圧信号DRPは入力電圧Vinに変わり、第1、第2、第3ダイオードD10、D20、D30の陰極電圧V10、V20、V30、及び第4ダイオードD40の陰極電圧、すなわち出力電圧Voutはいずれも入力電圧Vinの2倍に変わり、その後、変圧信号DRPは0Vに変わり、第2、第3ダイオードD20、D30の陰極電圧V20、V30、及び第4ダイオードD40の陰極電圧、すなわち出力電圧Voutはいずれも入力電圧Vinの2倍に維持さる。その後、変圧信号DRPは再び入力電圧Vinに変わり、第3ダイオードD30の陰極電圧V30、及び第4ダイオードD40の陰極電圧、すなわち出力電圧Voutはいずれも入力電圧Vinの3倍に変わり、入力電圧Vinのブーストを完了するには変圧信号DRPの2周期が必要となるため、駆動能力が不足し、応答速度が比較的遅くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、入力電圧の変換を迅速に完了でき、駆動能力が高く、応答速度が速い直流電圧変換回路を提供することである。
【0006】
本発明の別の目的は、入力電圧の変換を迅速に完了でき、駆動能力が高く、応答速度が速い直流電圧変換方法を提供することである。
【0007】
本発明のさらに別の目的はさらに、駆動能力が高く、応答速度が速い液晶表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を実現するために、本発明はまず直流電圧変換回路を提供し、第1ダイオード、第2ダイオード、第3ダイオード、第4ダイオード、第1コンデンサ、第2コンデンサ、第3コンデンサ、第4コンデンサ、分圧ユニット、及びスイッチングユニットを含み、
前記第1ダイオードの陽極が入力電圧にアクセスし、陰極が第2ダイオードの陽極に電気的に接続され、前記第2ダイオードの陰極が第3ダイオードの陽極に電気的に接続され、前記第3ダイオードの陰極が第4ダイオードの陽極に電気的に接続され、前記第4ダイオードの陰極が出力電圧を出力し、前記分圧ユニットの第1端子が第1ダイオードの陽極に電気的に接続され、第2端子がスイッチングユニットのドレインに電気的に接続され、前記スイッチングユニットのゲートが第1変圧信号にアクセスし、ソースが接地し、ドレインがさらに第2変圧信号にアクセスし、前記第1コンデンサの第1端子が第1ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子が第1変圧信号にアクセスし、前記第2コンデンサの第1端子が第2ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子が接地し、前記第3コンデンサの第1端子が第3ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子がスイッチングユニットのドレインに電気的に接続され、前記第4コンデンサの第1端子が第4ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子が接地し、前記第1変圧信号は高レベルと低レベルが順に交互になるパルス信号であるか、又は、前記第1変圧信号は低レベルと高レベルが順に交互になるパルス信号であり、前記第1変圧信号と第2変圧信号の位相が逆である。
【0009】
前記第1変圧信号の高レベルの電圧が入力電圧に等しく、前記第1変圧信号の低レベルの電圧が0Vである。
【0010】
前記分圧ユニットは抵抗器であり、前記スイッチングユニットはN型電界効果トランジスタである。
【0011】
本発明はさらに直流電圧変換方法を提供し、直流電圧変換回路を提供するステップS1であって、前記直流電圧変換回路は第1ダイオード、第2ダイオード、第3ダイオード、第4ダイオード、第1コンデンサ、第2コンデンサ、第3コンデンサ、第4コンデンサ、分圧ユニット、及びスイッチングユニットを含み、前記第1ダイオードの陽極が入力電圧にアクセスし、陰極が第2ダイオードの陽極に電気的に接続され、前記第2ダイオードの陰極が第3ダイオードの陽極に電気的に接続され、前記第3ダイオードの陰極が第4ダイオードの陽極に電気的に接続され、前記第4ダイオードの陰極が出力電圧を出力し、前記分圧ユニットの第1端子が第1ダイオードの陽極に電気的に接続され、第2端子がスイッチングユニットのドレインに電気的に接続され、前記スイッチングユニットのゲートが第1変圧信号にアクセスし、ソースが接地し、ドレインがさらに第2変圧信号にアクセスし、前記第1コンデンサの第1端子が第1ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子が第1変圧信号にアクセスし、前記第2コンデンサの第1端子が第2ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子が接地し、前記第3コンデンサの第1端子が第3ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子がスイッチングユニットのドレインに電気的に接続され、前記第4コンデンサの第1端子が第4ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子が接地するステップS1と、第1変圧信号は0Vであり、第2変圧信号は入力電圧であり、第4ダイオードの陰極電圧は入力電圧の2倍であるステップS2と、第1変圧信号は入力電圧に変わり、第2変圧信号は0Vに変わり、第4ダイオードの陰極電圧は2倍の入力電圧に維持されるステップS3と、第1変圧信号は0Vに変わり、第2変圧信号は入力電圧に変わり、第4ダイオードの陰極電圧は入力電圧の3倍に変わるステップS4と、を含む。
【0012】
前記分圧ユニットは抵抗器であり、前記スイッチングユニットはN型電界効果トランジスタである。
【0013】
本発明はさらに直流電圧変換方法を提供し、直流電圧変換回路を提供するステップS1’であって、前記直流電圧変換回路は第1ダイオード、第2ダイオード、第3ダイオード、第4ダイオード、第1コンデンサ、第2コンデンサ、第3コンデンサ、第4コンデンサ、分圧ユニット、及びスイッチングユニットを含み、前記第1ダイオードの陽極が入力電圧にアクセスし、陰極が第2ダイオードの陽極に電気的に接続され、前記第2ダイオードの陰極が第3ダイオードの陽極に電気的に接続され、前記第3ダイオードの陰極が第4ダイオードの陽極に電気的に接続され、前記第4ダイオードの陰極が出力電圧を出力し、前記分圧ユニットの第1端子が第1ダイオードの陽極に電気的に接続され、第2端子がスイッチングユニットのドレインに電気的に接続され、前記スイッチングユニットのゲートが第1変圧信号にアクセスし、ソースが接地し、ドレインがさらに第2変圧信号にアクセスし、前記第1コンデンサの第1端子が第1ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子が第1変圧信号にアクセスし、前記第2コンデンサの第1端子が第2ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子が接地し、前記第3コンデンサの第1端子が第3ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子がスイッチングユニットのドレインに電気的に接続され、前記第4コンデンサの第1端子が第4ダイオードの陰極に電気的に接続され、第2端子が接地するステップS1’と、第1変圧信号は入力電圧であり、第2変圧信号は0Vであり、第4ダイオードの陰極電圧は入力電圧の2倍であるステップS2’と、第1変圧信号は0Vに変わり、第2変圧信号は入力電圧に変わり、第4ダイオードの陰極電圧は入力電圧の3倍に変わるステップS3’と、を含む。
【0014】
前記分圧ユニットは抵抗器であり、前記スイッチングユニットはN型電界効果トランジスタである。
【0015】
本発明はさらに液晶表示装置を提供し、前記直流電圧変換回路を含む。
【発明の効果】
【0016】
本発明の有益な効果について、本発明が提供する直流電圧変換回路は、第1、第2、第3、第4ダイオード、第1、第2、第3、第4コンデンサ、分圧ユニット、及びスイッチングユニットを含み、前記第1コンデンサの第2端子が第1変圧信号にアクセスし、前記第3コンデンサの第2端子が第2変圧信号にアクセスし、第1、第2変圧信号がいずれもパルス信号であり、且つ第2変圧信号と第1変圧信号の位相が逆であり、従来技術に比べて、入力電圧の変換を迅速に完了でき、電圧変換の所要時間を減少させ、駆動能力が高く、応答速度が速い。本発明が提供する直流電圧変換方法は、入力電圧の変換を迅速に完了でき、駆動能力が高く、応答速度が速い。本発明が提供する液晶表示装置は、駆動能力が高く、応答速度が速い。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明の特徴及び技術内容を更に把握するために、以下、本発明についての詳細説明及び図面を参照できるが、図面は参照及び説明用のものに過ぎず、本発明を制限するものではない。
【0018】
【
図1】
図1は従来のチャージポンプ回路の回路図である。
【
図2】
図2は
図1に示されるチャージポンプ回路の動作タイミング図である。
【
図3】
図3は本発明の直流電圧変換回路の回路図である。
【
図4】
図4は本発明の直流電圧変換回路の第1実施例の動作タイミング図である。
【
図5】
図5は本発明の直流電圧変換回路の第2実施例の動作タイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明が採用する技術手段及びその効果を更に説明するために、以下、本発明の好適実施例及びその図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
図3に示すように、本発明は直流電圧変換回路を提供し、第1ダイオードD1、第2ダイオードD2、第3ダイオードD3、第4ダイオードD4、第1コンデンサC1、第2コンデンサC2、第3コンデンサC3、第4コンデンサC4、分圧ユニットR1、及びスイッチングユニットQ1を含む。
【0021】
具体的には、各素子の接続方式は以下の通りである。上記第1ダイオードD1の陽極が入力電圧Vinにアクセスし、陰極が第2ダイオードD2の陽極に電気的に接続され、上記第2ダイオードD2の陰極が第3ダイオードD3の陽極に電気的に接続され、上記第3ダイオードD3の陰極が第4ダイオードD4の陽極に電気的に接続され、上記第4ダイオードD4の陰極が出力電圧Voutを出力し、上記分圧ユニットR1の第1端子が第1ダイオードD1の陽極に電気的に接続され、第2端子がスイッチングユニットQ1のドレインに電気的に接続され、上記スイッチングユニットQ1のゲートが第1変圧信号DRP1にアクセスし、ソースが接地し、ドレインがさらに第2変圧信号DRP2にアクセスし、上記第1コンデンサC1の第1端子が第1ダイオードD1の陰極に電気的に接続され、第2端子が第1変圧信号DRP1にアクセスし、上記第2コンデンサC2の第1端子が第2ダイオードD2の陰極に電気的に接続され、第2端子が接地し、上記第3コンデンサC3の第1端子が第3ダイオードD3の陰極に電気的に接続され、第2端子がスイッチングユニットQ1のドレインに電気的に接続され、上記第4コンデンサC4の第1端子が第4ダイオードD4の陰極に電気的に接続され、第2端子が接地する。
【0022】
上記第1変圧信号DRP1は高レベルと低レベルが順に交互になるパルス信号であるか、又は、上記第1変圧信号DRP1は低レベルと高レベルが順に交互になるパルス信号であり、上記第1変圧信号DRP1と第2変圧信号DRP2の位相が逆である。
【0023】
具体的には、上記分圧ユニットR1は抵抗器である。
【0024】
具体的には、上記スイッチングユニットQ1はN型電界効果トランジスタである。
【0025】
好適には、上記第1変圧信号DRP1の高レベルの電圧が入力電圧Vinに等しく、上記第1変圧信号DRP1の低レベルの電圧が0Vであり、それに対応して、上記第2変圧信号DRP2の高レベルの電圧も入力電圧Vinに等しく、上記第2変圧信号DRP2の低レベルの電圧も0Vである。
【0026】
図3及び
図4に示すように、本発明の第1実施例では、上記第1変圧信号DRP1は低レベルと高レベルが順に交互になるパルス信号であり、且つ第1変圧信号DRP1の高レベルの電圧が入力電圧Vinに等しく、第1変圧信号DRP1の低レベルの電圧が0Vであり、本発明の第1実施例の動作過程は以下の通りである。
【0027】
まず、第1変圧信号DRP1が0Vであり且つ第1コンデンサC1の第2端子及びスイッチングユニットQ1のゲートに入力され、スイッチングユニットQ1がオフし、第2変圧信号DRP2が入力電圧Vinであり且つ第3コンデンサC3の第2端子に入力される。この時、第1ダイオードD1の陰極電圧V1、及び第2ダイオードD2の陰極電圧V2がいずれも入力電圧Vinであるが、第3コンデンサC3の第1端子の電圧、すなわち第3ダイオードD3の陰極電圧V3が入力電圧Vinの2倍に上昇し、第4ダイオードD4の陰極電圧、すなわち出力電圧Voutもこの時、入力電圧Vinの2倍である。
【0028】
続いて、第1変圧信号DRP1が入力電圧Vinに変わり且つ第1コンデンサC1の第2端子及びスイッチングユニットQ1のゲートに入力され、スイッチングユニットQ1がオンし、第2変圧信号DRP2が0Vに変わり且つ第3コンデンサC3の第2端子に入力さる。この時、第1ダイオードD1の陰極電圧V1、及び第2ダイオードD2の陰極電圧V2がいずれも入力電圧Vinの2倍に上昇し、第3ダイオードD3の陰極電圧V3、第4ダイオードD4の陰極電圧、すなわち出力電圧Voutがこの時入力電圧Vinの2倍に維持される。
【0029】
その後、第1変圧信号DRP1が0Vに変わり且つ第1コンデンサC1の第2端子及びスイッチングユニットQ1のゲートに入力され、スイッチングユニットQ1がオフし、第2変圧信号DRP2が入力電圧Vinに変わり且つ第3コンデンサC3の第2端子に入力され、第3コンデンサC3の第1端子の電圧、すなわち第3ダイオードD3の陰極電圧V3を入力電圧Vinの3倍に上昇させ、第4ダイオードD4の陰極電圧、すなわち出力電圧Voutもこの時入力電圧Vinの3倍に上昇し、入力電圧Vinの変換を完了するが、従来技術では、入力電圧の変換を完了するには変圧信号の2周期が必要であることに比べて、該第1実施例は第1変圧信号DRP1及び第2変圧信号DPR2の1周期が終了する時に入力電圧Vinの変換を完了するため、駆動能力が高く、応答速度が速い。
【0030】
図3及び
図5に示すように、本発明の第2実施例では、上記第1変圧信号DRP1は高レベルと低レベルが順に交互になるパルス信号であり、且つ第1変圧信号DRP1の高レベルの電圧が入力電圧Vinに等しく、第1変圧信号DRP1の低レベルの電圧が0Vであり、本発明の第2実施例の動作過程は以下の通りである。
【0031】
まず、第1変圧信号DRP1が入力電圧Vinであり且つ第1コンデンサC1の第2端子及びスイッチングユニットQ1のゲートに入力され、スイッチングユニットQ1がオンし、第2変圧信号DRP2が0Vであり且つ第3コンデンサC3の第2端子に入力される。この時、第1ダイオードD1の陰極電圧V1、及び第2ダイオードD2の陰極電圧V2、第3ダイオードD3の陰極電圧V3、第4ダイオードD4の陰極電圧、すなわち出力電圧Voutがいずれも入力電圧Vinの2倍に上昇する。
【0032】
続いて、第1変圧信号DRP1が0Vに変わり且つ第1コンデンサC1の第2端子及びスイッチングユニットQ1のゲートに入力され、スイッチングユニットQ1がオフし、第2変圧信号DRP2が入力電圧Vinに変わり且つ第3コンデンサC3の第2端子に入力され、第3コンデンサC3の第1端子、すなわち第3ダイオードD3の陰極電圧V3を入力電圧Vinの3倍に上昇させ、第4ダイオードD4の陰極電圧、すなわち出力電圧Voutを入力電圧Vinの3倍に上昇させ、入力電圧Vinの変換を完了するが、従来技術では、入力電圧の変換を完了するには変圧信号の2周期が必要であることに比べて、本発明の第2実施例は第1変圧信号DRP1及び第2変圧信号DRP2の1/2周期内に入力電圧Vinの変換を完了するため、更に駆動能力を高め、応答速度を向上させる。
【0033】
図3及び
図4に示すように、同一の技術的思想に基づき、本発明はさらに直流電圧変換方法を提供し、ステップS1〜S4を含む。
【0034】
ステップS1では、直流電圧変換回路を提供し、上記直流電圧変換回路は第1ダイオードD1、第2ダイオードD2、第3ダイオードD3、第4ダイオードD4、第1コンデンサC1、第2コンデンサC2、第3コンデンサC3、第4コンデンサC4、分圧ユニットR1、及びスイッチングユニットQ1を含む。
【0035】
上記第1ダイオードD1の陽極が入力電圧Vinにアクセスし、陰極が第2ダイオードD2の陽極に電気的に接続され、上記第2ダイオードD2の陰極が第3ダイオードD3の陽極に電気的に接続され、上記第3ダイオードD3の陰極が第4ダイオードD4の陽極に電気的に接続され、上記第4ダイオードD4の陰極が出力電圧Voutを出力し、上記分圧ユニットR1の第1端子が第1ダイオードD1の陽極に電気的に接続され、第2端子がスイッチングユニットQ1のドレインに電気的に接続され、上記スイッチングユニットQ1のゲートが第1変圧信号DRP1にアクセスし、ソースが接地し、ドレインがさらに第2変圧信号DRP2にアクセスし、上記第1コンデンサC1の第1端子が第1ダイオードD1の陰極に電気的に接続され、第2端子が第1変圧信号DRP1にアクセスし、上記第2コンデンサC2の第1端子が第2ダイオードD2の陰極に電気的に接続され、第2端子が接地し、上記第3コンデンサC3の第1端子が第3ダイオードD3の陰極に電気的に接続され、第2端子がスイッチングユニットQ1のドレインに電気的に接続され、上記第4コンデンサC4の第1端子が第4ダイオードD4の陰極に電気的に接続され、第2端子が接地する。
【0036】
具体的には、上記分圧ユニットR1は抵抗器である。
【0037】
具体的には、上記スイッチングユニットQ1はN型電界効果トランジスタである。
【0038】
ステップS2では、第1変圧信号DRP1が0Vであり且つ第1コンデンサC1の第2端子及びスイッチングユニットQ1のゲートに入力され、スイッチングユニットQ1がオフし、第2変圧信号DRP2が入力電圧Vinであり且つ第3コンデンサC3の第2端子に入力される。この時、第1ダイオードD1の陰極電圧V1、及び第2ダイオードD2の陰極電圧V2がいずれも入力電圧Vinであるが、第3コンデンサC3の第1端子の電圧、すなわち第3ダイオードD3の陰極電圧V3が入力電圧Vinの2倍に上昇し、第4ダイオードD4の陰極電圧、すなわち出力電圧Voutもこの時入力電圧Vinの2倍である。
【0039】
ステップS3では、第1変圧信号DRP1が入力電圧Vinに変わり且つ第1コンデンサC1の第2端子及びスイッチングユニットQ1のゲートに入力され、スイッチングユニットQ1がオンし、第2変圧信号DRP2が0Vに変わり且つ第3コンデンサC3の第2端子に入力される。この時、第1ダイオードD1の陰極電圧V1、及び第2ダイオードD2の陰極電圧V2がいずれも入力電圧Vinの2倍に上昇し、第3ダイオードD3の陰極電圧V3、第4ダイオードD4の陰極電圧、すなわち出力電圧Voutがこの時入力電圧Vinの2倍に維持される。
【0040】
ステップS4では、第1変圧信号DRP1が0Vに変わり且つ第1コンデンサC1の第2端子及びスイッチングユニットQ1のゲートに入力され、スイッチングユニットQ1がオフし、第2変圧信号DRP2が入力電圧Vinに変わり且つ第3コンデンサC3の第2端子に入力され、第3コンデンサC3の第1端子の電圧、すなわち第3ダイオードD3の陰極電圧V3を入力電圧Vinの3倍に上昇させ、第4ダイオードD4の陰極電圧、すなわち出力電圧Voutもこの時入力電圧Vinの3倍に上昇し、入力電圧Vinの変換を完了するが、従来技術では、入力電圧の変換を完了するには変圧信号の2周期が必要であることに比べて、本発明は第1変圧信号DRP1及び第2変圧信号DPR2の1周期が終了する時に入力電圧Vinの変換を完了するため、駆動能力が高く、応答速度が速い。
【0041】
図3及び
図5に示すように、同一の技術的思想に基づき、本発明はさらにステップS1’〜S3’を含む別の直流電圧変換方法を提供する。
【0042】
ステップS1’では、直流電圧変換回路を提供し、上記直流電圧変換回路は第1ダイオードD1、第2ダイオードD2、第3ダイオードD3、第4ダイオードD4、第1コンデンサC1、第2コンデンサC2、第3コンデンサC3、第4コンデンサC4、分圧ユニットR1、及びスイッチングユニットQ1を含む。
【0043】
上記第1ダイオードD1の陽極が入力電圧Vinにアクセスし、陰極が第2ダイオードD2の陽極に電気的に接続され、上記第2ダイオードD2の陰極が第3ダイオードD3の陽極に電気的に接続され、上記第3ダイオードD3の陰極が第4ダイオードD4の陽極に電気的に接続され、上記第4ダイオードD4の陰極が出力電圧Voutを出力し、上記分圧ユニットR1の第1端子が第1ダイオードD1の陽極に電気的に接続され、第2端子がスイッチングユニットQ1のドレインに電気的に接続され、上記スイッチングユニットQ1のゲートが第1変圧信号DRP1にアクセスし、ソースが接地し、ドレインがさらに第2変圧信号DRP2にアクセスし、上記第1コンデンサC1の第1端子が第1ダイオードD1の陰極に電気的に接続され、第2端子が第1変圧信号DRP1にアクセスし、上記第2コンデンサC2の第1端子が第2ダイオードD2の陰極に電気的に接続され、第2端子が接地し、上記第3コンデンサC3の第1端子が第3ダイオードD3の陰極に電気的に接続され、第2端子がスイッチングユニットQ1のドレインに電気的に接続され、上記第4コンデンサC4の第1端子が第4ダイオードD4の陰極に電気的に接続され、第2端子が接地する。
【0044】
具体的には、上記分圧ユニットR1は抵抗器である。
【0045】
具体的には、上記スイッチングユニットQ1はN型電界効果トランジスタである。
【0046】
ステップS2’では、第1変圧信号DRPが入力電圧Vinであり且つ第1コンデンサC1の第2端子及びスイッチングユニットQ1のゲートに入力され、スイッチングユニットQ1がオンし、第2変圧信号DRP2が0Vであり且つ第3コンデンサC3の第2端子に入力される。この時、第1ダイオードD1の陰極電圧V1、及び第2ダイオードD2の陰極電圧V2、第3ダイオードD3の陰極電圧V3、第4ダイオードD4の陰極電圧、すなわち出力電圧Voutがいずれも入力電圧Vinの2倍に上昇する。
【0047】
ステップS3’では、第1変圧信号DRP1が0Vに変わり且つ第1コンデンサC1の第2端子及びスイッチングユニットQ1のゲートに入力され、スイッチングユニットQ1がオフし、第2変圧信号DRP2が入力電圧Vinに変わり且つ第3コンデンサC3の第2端子に入力され、第3コンデンサC3の第1端子、すなわち第3ダイオードD3の陰極電圧V3を入力電圧Vinの3倍に上昇させ、第4ダイオードD4の陰極電圧、すなわち出力電圧Voutを入力電圧Vinの3倍に上昇させ、入力電圧Vinの変換を完了するが、従来技術では、入力電圧の変換を完了するには変圧信号の2周期が必要であることに比べて、本発明は第1変圧信号DRP1及び第2変圧信号DRP2の1/2周期内に入力電圧Vinの変換を完了するため、更に駆動能力を高め、応答速度を向上させる。
【0048】
同一の技術的思想に基づき、本発明はさらに、上記直流電圧変換回路を含み、入力電圧の変換を迅速に完了でき、電圧変換の所要時間を減少させ、駆動能力が高く、応答速度が速い液晶表示装置を提供する。ここでは直流電圧変換回路の具体的な構造についての重複説明を省略する。
【0049】
以上のように、本発明の直流電圧変換回路は、第1、第2、第3、第4ダイオード、第1、第2、第3、第4コンデンサ、分圧ユニット、及びスイッチングユニットを含み、上記第1コンデンサの第2端子が第1変圧信号にアクセスし、上記第3コンデンサの第2端子が第2変圧信号にアクセスし、第1、第2変圧信号がいずれもパルス信号であり、且つ第2変圧信号と第1変圧信号の位相が逆であり、従来技術に比べて、入力電圧の変換を迅速に完了でき、電圧変換の所要時間を減少させ、駆動能力が高く、応答速度が速い。本発明の直流電圧変換方法は、入力電圧の変換を迅速に完了でき、駆動能力が高く、応答速度が速い。本発明の液晶表示装置は、上記直流電圧変換回路を含み、駆動能力が高く、応答速度が速い。
【0050】
以上のように説明したが、当業者であれば、本発明の技術的手段及び技術的思想に基づいて他の各種の対応する変更や変形を行うことができ、これらの変更や変形はすべて本発明の添付特許請求の範囲の保護範囲に属すべきである。
【符号の説明】
【0051】
第1ダイオード D1
第2ダイオード D2
第3ダイオード D3
第4ダイオード D4
第1コンデンサ C1
第2コンデンサ C2
第3コンデンサ C3
第4コンデンサ C4
分圧ユニット R1
スイッチングユニット Q1