特許第6836034号(P6836034)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6836034
(24)【登録日】2021年2月9日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】入退室管理システム
(51)【国際特許分類】
   G07C 9/00 20200101AFI20210215BHJP
   E05B 49/00 20060101ALI20210215BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20210215BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20210215BHJP
   G01S 19/11 20100101ALI20210215BHJP
   G01S 1/68 20060101ALI20210215BHJP
【FI】
   G07C9/00 Z
   E05B49/00 K
   H04M11/00 301
   H04Q9/00 301B
   G01S19/11
   G01S1/68
【請求項の数】4
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2016-169339(P2016-169339)
(22)【出願日】2016年8月31日
(65)【公開番号】特開2017-50000(P2017-50000A)
(43)【公開日】2017年3月9日
【審査請求日】2019年3月20日
(31)【優先権主張番号】特願2015-170631(P2015-170631)
(32)【優先日】2015年8月31日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001122
【氏名又は名称】株式会社日立国際電気
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】海藤 輝一
(72)【発明者】
【氏名】堀田 昇
【審査官】 毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−059779(JP,A)
【文献】 特開2012−053730(JP,A)
【文献】 特開2013−204233(JP,A)
【文献】 特開2010−072891(JP,A)
【文献】 特開2005−207034(JP,A)
【文献】 特開2011−047270(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/001408(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0200665(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07C 9/00− 9/38
G07B 15/00−15/06
G06Q 10/00−99/00
E05B 49/00
G01S 1/68
G01S 19/11
H04M 11/00
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理対象エリアに対するユーザの入退室を管理する入退室管理システムであって、
前記管理対象エリアの主要部に相当する第1の位置に第1の無線エリアを形成し、該第1の無線エリアに進入した前記ユーザの携帯端末に対し前記第1の位置を表す位置情報を送信する第1のIMES(Indoor Messaging System)送信機と、
前記管理対象エリアの出入り口に相当する第2の位置に第2の無線エリアを形成し、該第2の無線エリアに進入した前記ユーザの携帯端末に対し前記第2の位置を表す位置情報を送信する第2のIMES送信機と、
前記携帯端末から前記第1の位置を表す位置情報および前記第2の位置を表す位置情報を前記ユーザまたは携帯端末の識別情報と共に受信し、該受信された各位置情報に基づいて前記ユーザがどの出入り口をどちらの方向に通ろうとしているのかを予測して、出入り口の扉を解錠すべきか又は施錠すべきかを判定する処理を行い、該判定の結果に基づいて前記管理対象エリアに対する前記ユーザの入退室を管理する制御装置と
を具備し、
前記制御装置は、前記管理対象エリアを、通路のようなオープンエリアと会議室のようなクローズドエリアに分け、それぞれのエリアごとにユーザの移動を推定する、
ことを特徴とする入退室管理システム。
【請求項2】
前記第2のIMES送信機は、前記クローズドエリアの出入り口に相当する第2の位置に、前記第1の無線エリアより小さい第2の無線エリアを形成することを特徴とする請求項記載の入退室管理システム。
【請求項3】
前記第1の無線エリアおよび前記第2の無線エリアは、前記ユーザが前記クローズドエリアを退室しようとする際に前記クローズドエリアの中央付近から前記出入り口の扉への前記ユーザの移動を推定すると共に、前記ユーザが前記扉を開けて前記クローズドエリアに入室した際に前記扉付近から前記クローズドエリア内部への前記ユーザの移動を推定するために使用され、
前記オープンエリアの前記クローズドエリアの前記扉付近に相当する第3の位置に第3の無線エリアを形成する第3のIMS送信機をさらに具備し、前記第3の無線エリアは、前記ユーザが前記クローズドエリアに入室しようとしているか否かと、前記ユーザが前記クローズドエリアから退室して前記オープンエリアに出たか否かを判定するために使用される、
請求項に記載の入退室管理システム。
【請求項4】
前記クローズドエリアの識別情報に関連付けて、該クローズドエリアの利用条件を定める設備予約情報を記憶する第3の記憶手段を、さらに具備し、
前記制御装置は、
前記携帯端末から、前記第3の位置を表す位置情報を前記ユーザの識別情報と共に受信した場合に、前記クローズドエリアに関連付けられた前記設備予約情報を前記第3の記憶手段から読み出す手段と、
前記受信されたユーザの識別情報と現在の日時情報が、前記読み出された設備予約情報が定める前記利用条件を満たす場合に前記扉を解錠する手段と
を備えることを特徴とする請求項に記載の入退室管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば研究室や会議室等の特定のエリアに対するユーザの入退室を管理する入退室管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に企業の事業所やオフィス等では、企業秘密に相当する情報の漏洩を防ぐため、研究室や会議室等の特定のエリアに対する人の入退室を管理するシステムを導入している。例えば、鍵に代わるICカードを使用するシステムでは、特定エリアの入口にICカードリーダを設置し、従業員等のユーザが所持するICカードに記録された個人識別情報を上記ICカードリーダにより読み取る。そして、上記読み取った個人識別情報をパーソナルコンピュータ等の制御装置により予め記憶されている従業員リストと照合し、従業員リストに一致する個人識別情報が登録されていた場合に、特定エリアの扉Dを解錠してユーザの入室を可能にするものとなっている(例えば特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−125691号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、ICカードを使用するシステムでは、ユーザは入室ごとにICカードを取り出してICカードリーダに接触または近接させる必要がある。このため、頻繁に入退室する場合にはその操作が面倒であり、特に鞄や荷物、書類等を持っていて両手が塞がっている場合にはその都度荷物等を下ろしてICカードを用意しなければならないことから、入室に手間と時間がかかり渋滞を招くことがあった。
【0005】
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、機械的および電子的な鍵を用いることなく簡易に人物を識別して入退室を可能にした入退室管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するためにこの発明の第の態様は、管理対象エリアに対するユーザの入退室を管理する入退室管理システムであって、上記管理対象エリアの出入り口に相当する位置に無線エリアを形成し、該無線エリアに進入した上記ユーザの携帯端末に対し上記位置を表す位置情報を送信するIMES(Indoor Messaging System)送信機と、制御装置とを具備する。そして制御装置により、上記携帯端末から上記位置情報を上記ユーザまたは携帯端末の識別情報と共に受信し、該受信された位置情報と上記ユーザまたは携帯端末の識別情報に基づいて該ユーザの入退室のための動きを予測し、該予測結果に基づいて上記管理対象エリアに対する上記ユーザの入退室を管理するようにしたものである。
またこの発明の第1の態様は、前記制御装置が、前記管理対象エリアを、通路のようなオープンエリアと会議室のようなクローズドエリアに分け、それぞれのエリアごとにユーザの移動を推定することも特徴とする。
【0012】
この発明の第の態様は、上記第2のIMES送信機により、上記クローズドエリアの出入り口に相当する第2の位置に、上記第1の無線エリアより小さい第2の無線エリアを形成するようにしたものである。
【0013】
この発明の第3の態様は、上記第1の無線エリアおよび上記第2の無線エリアは、上記ユーザが上記クローズドエリアを退室しようとする際に上記クローズドエリアの中央付近から上記出入り口の扉への上記ユーザの移動を推定すると共に、上記ユーザが上記扉を開けて上記クローズドエリアに入室した際に上記扉付近から上記クローズドエリア内部への上記ユーザの移動を推定するために使用され、上記オープンエリアの上記クローズドエリアの上記扉付近に相当する第3の位置に第3の無線エリアを形成する第3のIMS送信機をさらに具備し、上記第3の無線エリアは、上記ユーザが上記クローズドエリアに入室しようとしているか否かと、上記ユーザが上記クローズドエリアから退室して上記オープンエリアに出たか否かを判定するために使用されるようにしたものである。
この発明の第の態様は、上記クローズドエリアの識別情報に関連付けて、該クローズドエリアの利用条件を定める設備予約情報を記憶する第3の記憶手段をさらに具備する。そして、上記制御装置により、上記携帯端末から、上記第3の位置を表す位置情報を上記ユーザの識別情報と共に受信した場合に、上記クローズドエリアに関連付けられた上記設備予約情報を上記第3の記憶手段から読み出し、上記受信されたユーザの識別情報と現在の日時情報が、上記読み出された設備予約情報が定める上記利用条件を満たす場合に上記扉を解錠するようにしたものである。
【発明の効果】
【0014】
この発明の第1の態様によれば、管理対象エリアの出入り口に形成されたIMES送信機の無線エリアにユーザが進入すると、IMES送信機から送信された位置情報がユーザの携帯端末により受信され、当該携帯端末から上記位置情報がユーザまたは携帯端末の識別情報と共に制御装置へ送られる。制御装置では、上記位置情報をもとにユーザの入退室のための動きが予測され、その予測結果に応じて上記管理対象エリアに対するユーザの入退室が管理される。このため、ユーザはICカード等をICカードリーダに近づける操作を行うことなく人物が識別され、管理対象エリアに対する入退出を簡易に行うことが可能となる。
特に、上記管理対象エリアを、通路のようなオープンエリアと会議室のようなクローズドエリアに分け、それぞれのエリアごとにユーザの移動を推定することにより、ユーザは例えばクローズドエリアに対する入退室を簡易に行えるようになる。
【0020】
この発明の第の態様によれば、クローズドエリアの出入り口付近に形成される無線エリアをクローズドエリアの主要部に形成される無線エリアより小さく設定することで、退室しようとするユーザの動きをより正確に推定することができる。
【0021】
この発明の第3の態様によれば、第1の無線エリアおよび第2の無線エリアが、ユーザがクローズドエリアを退室しようとする際に上記クローズドエリアの中央付近から上記出入り口の扉への上記ユーザの移動を推定すると共に、上記ユーザが上記扉を開けて上記クローズドエリアに入室した際に上記扉付近から上記クローズドエリア内部への上記ユーザの移動を推定するために使用されるので、クローズドエリア内におけるユーザの退出時の移動及び入室後の移動を確実に推定することができる。また、オープンエリアのクローズドエリアの扉付近に相当する第3の位置に第3の無線エリアが形成されることで、ユーザがクローズドエリアに入室しようとしているか否かと、ユーザがクローズドエリアから退室してオープンエリアに出たか否かを判定することが可能となる。
この発明の第の態様によれば、ユーザの携帯端末から位置情報と共に受信したユーザの識別情報と現在の日時情報が、クローズドエリアに関連付けられた設備予約情報が定める利用条件を満たす場合に、扉が解錠される。このため、ユーザは事前予約したクローズドエリアに対し事前に予約した時間帯にのみ入室することが可能となり、クローズドエリアの管理をより厳格化することができる。
【0022】
すなわちこの発明の各態様によれば、機械的および電子的な鍵を用いることなく簡易に人物を識別して入退室を可能にした入退室管理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】この発明の第1の実施形態に係る入退室管理システムの全体構成を示す図。
図2図1に示した入退室管理システムで使用される制御装置の機能構成を示すブロック図。
図3図1に示した入退室管理システムで使用される携帯端末および制御装置による制御手順とその内容を示すフローチャート。
図4】この発明の第2の実施形態に係る入退室管理システムの全体構成を示す図。
図5図4に示した入退室管理システムで使用される制御装置の機能構成を示すブロック図。
図6図4に示した入退室管理システムで使用される携帯端末および制御装置による制御手順とその内容を示すフローチャート。
図7】この発明の第3の実施形態に係る入退室管理システムの全体構成を示す図。
図8】この発明の第3の実施形態に係る入退室管理システムの要部構成を示す図。
図9図7に示した入退室管理システムで使用される制御装置の機能構成を示すブロック図。
図10A図7に示した入退室管理システムで使用される携帯端末および制御装置による制御手順とその内容を示すフローチャート。
図10B図7に示した入退室管理システムで使用される管理サーバによる制御手順とその内容を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
(構成)
図1はこの発明の第1の実施形態に係る入退室管理システムの全体構成を示す図であり、図中E1,E2,E3は管理対象エリアとしての部屋を示している。部屋E1とE2との間および部屋E2とE3との間にはそれぞれ扉D1,D2が設置されている。これらの扉D1,D2はいずれも電子錠を備え、後述する制御装置7Aから出力される解除/施錠制御信号により解錠または施錠制御される。
【0025】
上記各部屋E1,E2,E3内の上記扉D1,D2を挟んで対向する位置にはそれぞれIMES(Indoor Messaging System)送信機311,321および322,331が配置されている。IMES送信機311,321および322,331は、上記各扉D1,D2の入口部および出口部にそれぞれ互いに独立する無線エリアを形成し、これらの無線エリアに向けて当該無線エリアの位置を表すIMES位置情報を送信する。なお、IMESは屋内用GPS(Global Positioning System)として機能するもので、特開2012−70082号公報等に詳しく記載されている。
【0026】
また、上記各部屋E1,E2,E3には接続装置6が設置されている。接続装置6は、例えば構内PHS(Personal Handyphone System)の基地局としての機能を有し、ユーザU1,U2が所持する携帯端末51,52と制御装置7Aとの間で情報データおよび制御データの伝送を中継する。
【0027】
携帯端末51,52はPHS端末からなり、PHS端末としての通常の機能に加え、上記IMES送信機311,321,322,331から送信されたIMES位置情報を受信し、受信したIMES位置情報と自端末の加入者電話番号とを含む位置通知情報を制御装置7Aに向けて送信する機能を備える。
【0028】
制御装置7Aは、構内PHSの交換機としての機能に加えて、本実施形態に係る入退室管理機能を備えるもので、以下のように構成される。図2はその機能構成を示すブロック図である。
【0029】
すなわち、制御装置7AはCPU(Central Processing Unit)と作業用メモリを有する制御ユニット11Aと、入出力インタフェースユニット12Aと、記憶ユニット13Aとを備えている。
【0030】
入出力インタフェースユニット12Aは、制御ユニット11Aの制御の下、接続装置6、管理端末8、非常着信専用電話機9および扉D1,D2の電子錠(図示省略)との間でそれぞれ情報データおよび制御信号の送受信を行う。
【0031】
記憶ユニット13Aは、記憶媒体としてHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の随時書き込み読み出しが可能なメモリを使用したもので、本実施形態を実施するために必要な記憶領域として、エリアセキュリティ情報記憶部131と、ユーザセキュリティ情報記憶部132と、入退室管理情報記憶部133とを備えている。
【0032】
エリアセキュリティ情報記憶部131には、管理対象エリアとしての各部屋E1,E2,E3を識別する情報(部屋番号)に対応付けて、当該部屋E1,E2,E3に入室するために必要な条件を表すエリアセキュリティ情報が記憶されている。
【0033】
ユーザセキュリティ情報記憶部132には、このシステムを利用可能なユーザU1,U2の識別情報(ユーザ識別情報)に対応付けて、当該ユーザU1,U2に対し事前に設定されたエリアのセキュリティレベルを示す情報が記憶されている。なお、別途タイムセキュリティ情報記憶部を備え、特定の時間のみセキュリティレベルを強化する等の時間のセキュリティレベルを示す情報を記憶させてもよい。
【0034】
入退室管理情報記憶部133は、上記各部屋E1,E2,E3に対するユーザU1,U2の入退室履歴を含む入退室管理情報を記憶するもので、この入退室管理情報には各部屋E1,E2,E3のレイアウト情報等も含まれる。なお、入退室履歴情報はいつ(日時)、どこで(部屋番号または名前)、誰が(携帯端末の加入者電話番号またはユーザ名)、何をしたか(入室または退室を表す情報等)を含む。
【0035】
制御ユニット11Aは、本実施形態を実施する上で必要な制御機能として、位置通知情報受信制御部111と、ユーザ動作予測処理部112と、ユーザ認証処理部113と、解錠/施錠制御部114と、入退室管理制御部115とを備えている。これらの制御機能はいずれも図示しないプログラムメモリに格納されたプログラムを、上記CPUに実行させることにより実現される。
【0036】
位置通知情報受信制御部111は、ユーザU1,U2が所持する携帯端末51,52から送信される位置通知情報をそれぞれ受信し、受信した位置通知情報に含まれるIMES位置情報および携帯端末の加入者電話番号をユーザ動作予測処理部112に提供する処理を行う。
【0037】
ユーザ動作予測処理部112は、上記位置通知情報受信制御部111から提供されたIMES位置情報および携帯端末51,52の加入者電話番号をもとに、ユーザU1,U2の動き、つまりどの扉をどちらの方向に通ろうとしているのかを予測し、扉D1,D2を解錠すべきか施錠すべきかを判定する処理を行う。具体的には、1つの扉Dを挟んで対向配置された2つのIMES送信機の一方からIMES位置情報を単独で受信した場合に、ユーザU1,U2がこれから当該扉D1,D2を通ろうとしていると予測し、当該扉D1,D2を解錠すべきと判定する。これに対し、扉D1,D2を挟んで対向配置された2つのIMES送信機からIMES位置情報を所定の扉D通過時間内に続けて受信した場合には、ユーザU1,U2が当該扉D1,D2を通過したと見なし、当該扉D1,D2を施錠すべきと判定する。
【0038】
ユーザ認証処理部113は、上記ユーザ動作予測処理部112により扉D1,D2を解錠すべきと判定された場合に、上記位置通知情報に含まれるIMES位置情報および携帯端末の加入者電話番号をもとに、記憶ユニット13Aのエリアセキュリティ情報記憶部131およびユーザセキュリティ情報記憶部132からそれぞれ対応するエリアセキュリティ情報及びユーザセキュリティ情報を読み出す。そして、この読み出された各セキュリティ情報をもとにユーザ認証を行い、ユーザが上記扉D1,D2を通過する資格を有しているか否かを判定する処理を行う。
【0039】
解錠/施錠制御部114は、上記ユーザ認証処理部113においてユーザが上記扉D1,D2を通過する資格を有していると判定された場合に、当該扉D1,D2に対し解錠制御信号を送信して解錠させる。一方、上記ユーザ動作予測処理部112において扉D1,D2を施錠すべきと判断された場合には、該当する扉D1,D2に対し施錠制御信号を送信して施錠させる処理を行う。
【0040】
入退室管理制御部115は、上記ユーザ動作予測処理部112による解錠/施錠の判定結果と、上記ユーザ認証処理部113によるユーザ認証の結果、解錠/施錠制御部114による扉D1,D2の制御結果をもとにユーザの入退室履歴情報を作成し、入退室管理情報記憶部133に記憶された該当するユーザの入退室管理情報を更新する処理を行う。また入退室管理制御部115は、管理端末8からの要求に応じて上記入退室管理情報記憶部133から該当する入退室管理情報を読み出し、当該入退室管理情報を管理端末8へ送信して表示させる処理を行う。
【0041】
(動作)
次に、以上のように構成された入退室管理システムの動作を説明する。
図3は、本実施形態に係るシステムで使用される携帯端末51,52および制御装置7Aによる制御手順と制御内容を示すフローチャートである。なお、ここではユーザU1が扉D1を通って部屋E1からE2へ入室する場合を例にとって説明する。
【0042】
(1)扉の解錠
ユーザU1が所持する携帯端末51は、定期的にステップS11により発着信の有無を監視しながら、ステップS12によりIMES位置情報の受信を監視している。この状態で、ユーザU1が扉D1に近づきIMES送信機311が形成する無線エリア内に進入すると、上記IMES送信機311から送信されているIMES位置情報が携帯端末51で受信される。IMES位置情報が受信されると携帯端末51は、ステップS13において、上記受信されたIMES位置情報と自端末の加入者電話番号を含む位置通知情報を生成し、当該位置通知情報を送信する。この位置通知情報は最寄りの接続装置6により受信され、当該接続装置6から制御装置7Aへ転送される。
【0043】
これに対し制御装置7Aは、位置通知情報受信制御部111の制御の下、ステップS14で上記位置通知情報を受信すると、ユーザ動作予測処理部112の制御の下、ステップS15によりユーザU1の動きを予測する処理を以下のように実行する。すなわち、先ず上記位置通知情報が単独で受信された場合に、ユーザU1がこれから当該扉D1を通ろうとしていると予測する。そして、ステップS16において当該扉D1を解錠すべきと判定する。
【0044】
解錠すべきと判定されると制御装置7Aは、続いてユーザ認証処理部113を起動する。そして、ユーザ認証処理部113の制御の下、先ずステップS17により上記受信された位置通知情報に含まれるIMES位置情報をもとにユーザU1がこれから進もうとしている部屋E1を推定し、エリアセキュリティ情報記憶部131から当該部屋E1に対応するエリアセキュリティ情報を読み出す。続いてステップS18により、上記受信された位置通知情報に含まれる加入者電話番号をもとに、ユーザセキュリティ情報記憶部132から対応するユーザU1に対し事前に設定されたセキュリティレベルを読み出す。そして、ステップS19において、上記ユーザU1のセキュリティレベルを上記エリアセキュリティ情報により表されるセキュリティの許可条件と照合し、ユーザU1のセキュリティレベルが許可条件を満たしていれば、ステップS20により上記扉D1の解錠を許可する。
【0045】
上記扉D1の解錠が許可されると、制御装置7Aは解錠/施錠制御部114の制御の下、ステップS21により入出力インタフェースユニット12Aから扉D1の電子錠に対し解錠制御信号を出力する。この結果、扉D1の電子錠は解錠され、ユーザU1は扉D1を開けて部屋E2に進入することが可能となる。
【0046】
上記扉D1の解錠を行うと制御装置7Aは、最後にステップS24において、ユーザU1が扉D1を解錠したことを表す情報を現在時刻と共に、入退室管理情報記憶部133に時系列に従い格納する。
【0047】
なお、上記セキュリティ認証の結果、ユーザU1のセキュリティレベルが部屋E2に対し設定されたセキュリティ条件を満たさなかった場合には、制御装置7AはステップS22によりユーザU1の携帯端末51に対しアラーム通知情報を送信する。この結果、携帯端末51では上記アラーム通知情報がディスプレイに表示されると共にアラーム音が発生する。
【0048】
(2)扉の施錠
ユーザU1が扉D1を開けて部屋E2に進入すると、ユーザU1の携帯端末51はIMES送信機321が形成する無線エリアに入った時点で、当該IMES送信機321から送信されるIMES位置情報を受信する。そして、この受信したIMES位置情報と自端末の加入者電話番号を含む位置通知情報をステップS13により制御装置7Aに向け送信する。
【0049】
制御装置7Aは、上記位置通知情報をステップS14で受信すると、ユーザ動作予測処理部112の制御の下、ステップS15によりこのときのユーザU1の動きを予測する。この場合、ユーザU1が所定の扉通過時間内に扉D1を開けて部屋E2に入れば、上記IMES送信機321から送信されるIMES位置情報は、扉D1の入口側に配置された上記IMES送信機311のIMES位置情報が受信されてから、上記扉D通過時間内に続けて受信されるはずである。したがって、この場合ユーザU1は扉D1を通過したと見なし、ステップS16により当該扉D1を施錠すべきと判定する。
【0050】
施錠すべきと判定された場合、制御装置7Aは解錠/施錠制御部114の制御の下、ステップS23により扉D1の電子錠に対し入出力インタフェースユニット12Aから施錠制御信号を送信する。この結果、扉D1は施錠される。なお、施錠制御信号の送信に際しては、扉D1が閉じられたか否かを監視し、閉じられたことが確認された後に施錠制御信号を送信する。また、扉D1が解錠されてから扉通過時間の最大時間を経過しても扉D1が閉じられない場合には、制御装置7AからユーザU1の携帯端末51に対しアラーム通知情報を送信してアラームを発生させる。なお、制御装置7AからIMES送信機321へアラーム通知情報を送信し、IMES送信機321からアラーム音を発生させるようにしてもよい。
【0051】
上記扉D1の施錠を行うと制御装置7Aは、ステップS24において、ユーザU1が扉D1を通過して部屋E2に進入したことを表す情報をその時刻と共に、入退室管理情報記憶部133に格納する。
【0052】
以上説明した動作は、ユーザU2が扉D2を通過する際にも同様に実行される。また、ユーザU1,U2が扉D1,D2を逆方向に通過する際にも同様に実行される。
【0053】
また、管理端末8においてシステムの管理者が入退室管理情報の閲覧操作を行うと、制御装置7Aは入退室管理制御部115の制御の下、上記閲覧操作により指定された部屋および期間に該当する入退室管理情報を記憶ユニット13Aの入退室管理情報記憶部133から読み出し、この読み出された入退室管理情報を入出力インタフェースユニット12Aから管理端末8へ送信する。管理端末8では、上記入退室管理情報がディスプレイに表示される。したがって、管理者はこの入退室管理情報を見ることでエリアごとの入退室の履歴を確認することができる。
【0054】
(効果)
以上詳述したように第1の実施形態では、扉D1,D2の入口側および出口側にそれぞれIMES送信機311,321および322,331による無線エリアを形成して当該無線エリアにIMES位置情報を送信し、ユーザU1,U2が上記無線エリアに進入したとき上記IMES位置情報を携帯端末51,52で受信して、当該IMES位置情報を携帯端末51,52の加入者電話番号と共に制御装置7Aへ通知する。制御装置7Aでは、上記通知されたIMES位置情報および加入者電話番号をもとにユーザU1,U2の動きを予測して扉D1,D2を解錠すべきか施錠すべきかを判定し、その判定結果に応じて上記扉D1,D2を解錠/施錠制御するようにしている。
【0055】
したがって、ユーザU1,U2はIMES送信機311〜331が形成する無線エリアに進入するだけで、扉D1,D2を解錠および施錠することができる。このためユーザU1,U2は、鍵やICカード等の鍵に代わる媒体を用意することなく扉D1,D2を通過することが可能となり、解錠/施錠操作が不要となって部屋E1,E2,E3への入退室をより簡単にかつ円滑に行うことが可能となる。
【0056】
しかも、扉D1,D2を挟んで対向する2つのIMES送信機から送信されるIMES位置情報が携帯端末51,52で単独で受信された場合に、ユーザU1,U2が扉D1,D2を通過しようとしていると見なして解錠すべきと判定し、上記2つのIMES送信機からIMES位置情報が所定の扉通過時間内に連続して受信された場合に、ユーザU1,U2が扉D1,D2を通過したと見なして施錠すべきと判定するようにしている。このため、別途センサ等を設けることなく扉D1,D2の解錠/施錠を判定することができる。
【0057】
また、扉を挟んで配置された2つのIMES送信機からのIMES位置情報が所定の扉通過時間内に連続して受信されたことが確認された時点で、扉を施錠制御するようにしているので、ユーザの通過後できる限り早く扉を施錠することができ。この結果、ユーザの通過後、扉が施錠されるまでの期間をできるだけ短くすることができ、これにより許可されたユーザの後に続いて不許可者が侵入する隙を減らすことができる。
【0058】
さらに、第1の実施形態では部屋E1,E2,E3ごとにセキュリティ許可条件を設定し、ユーザU1,U2に対し設定されたセキュリティレベルが上記セキュリティ許可条件を満たす場合にのみ、扉D1,D2を解錠制御するようにしている。このため、部屋E1,E2,E3ごとに不許可者の進入を確実に防ぐことができる。
【0059】
[第2の実施形態]
この発明の第2の実施形態は、扉の入口側および出口側にそれぞれカメラを配置し、ユーザ動作予測処理において扉を解錠すべきと判定された場合に、対応するカメラから扉を通ろうとするユーザの顔画像を取得して予め記憶してあるユーザの顔画像と照合し、両画像が同一人物のものと判定された場合に扉を解錠制御するようにしたものである。
【0060】
(構成)
図4はこの発明の第2の実施形態に係る入退室管理システムの全体構成を示す図、図5は当該システムの制御装置の機能構成を示すブロック図である。なお、図4および図5において前記図1および図2と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
【0061】
扉D1,D2の入口側および出口側には、それぞれカメラ411,421および422,431が設置されている。これらのカメラ411,421および422,431は例えばネットワークカメラからなり、図示しない構内ネットワークを介して制御装置7Bに接続される。
【0062】
制御装置7Bは、第1の実施形態と同様に、制御ユニット11Bと、入出力インタフェースユニット12Bと、記憶ユニット13Bとを備える。入出力インタフェースユニット12Bは、接続装置6、管理端末8および非常着信専用電話機9との間の通信機能に加え、カメラ411〜431から送信される画像データを受信する機能も備えている。
【0063】
記憶ユニット13Bには、エリアセキュリティ情報記憶部131、ユーザセキュリティ情報記憶部132および入退室管理情報記憶部133に加え、顔画像情報記憶部134が設けられている。顔画像情報記憶部134には、事前に撮影されたユーザU1,U2の顔画像が加入者電話番号に対応付けて記憶されている。
【0064】
制御装置7Bは、第2の実施形態を実施するために必要な制御機能として、カメラ画像取得制御部116を新たに備え、さらに顔画像を利用したユーザ認証処理を行うユーザ認証処理部117と、上記カメラ画像取得制御部116により取得されたユーザU1,U2の顔画像を入退室管理情報に追加する機能を有する入退室管理制御部118を備えている。これらの制御機能はいずれも図示しないプログラムメモリに格納されたプログラムを、上記CPUに実行させることにより実現される。
【0065】
カメラ画像取得制御部116は、ユーザ動作予測処理部112により扉を解錠すべきと判定された場合に、当該扉に対応するカメラを選択して入出力インタフェースユニット12Bから画像取得要求を送信し、上記カメラからユーザの顔画像を含む撮像画像データを取得する処理を行う。
【0066】
(動作)
次に、以上のように構成されたシステムの動作を説明する。
図6は、本実施形態に係るシステムで使用される携帯端末51,52および制御装置7Bによる制御手順と制御内容を示すフローチャートである。なお、図6において前記図3と同一の処理を実行するステップについては同一符号を付して詳しい説明を省略する。
【0067】
制御装置7Bは、ステップS16においてユーザU1の動きから扉D1を解錠すべきと判定すると、先ずカメラ画像取得制御部116の制御の下、ステップS31により解錠すべき扉D1に対応するカメラ411を選択して入出力インタフェースユニット12Bから画像取得要求を送信する。そして、当該カメラ411から、上記扉D1を通ろうとしているユーザU1の顔画像を含む撮像画像データを取得する。
【0068】
次にユーザ認証処理部113を起動し、ユーザ認証処理部113の制御の下、ステップS17により上記受信された位置通知情報に含まれるIMES位置情報をもとにユーザU1がこれから進もうとしている部屋E1を推定し、エリアセキュリティ情報記憶部131から当該部屋E1に対応するエリアセキュリティ情報を読み出す。続いてステップS18により、上記受信された位置通知情報に含まれる加入者電話番号をもとに、ユーザセキュリティ情報記憶部132から対応するユーザU1に対し事前に設定されたセキュリティレベルを読み出す。そして、ステップS32において、上記ユーザU1のセキュリティレベルを上記エリアセキュリティ情報により表されるセキュリティの許可条件と照合し、ユーザU1のセキュリティレベルが許可条件を満たしているか否かを判定する。
【0069】
そして、ユーザU1のセキュリティレベルが許可条件を満たしていると判定された場合には、続いて上記位置通知情報に含まれる加入者電話番号をもとに顔画像情報記憶部134から該当するユーザU1の顔画像情報を読み出し、上記カメラ411から取得されたユーザU1の顔画像データを上記保存されていた顔画像情報と照合する。この照合の結果、両顔画像が同一人物のものと判定されると、ステップS20により上記扉D1の解錠を許可する。
【0070】
上記扉D1の解錠が許可されると、制御装置7Bは解錠/施錠制御部114の制御の下、ステップS21により入出力インタフェースユニット12から扉D1の電子錠に対し解錠制御信号を出力する。この結果、扉D1の電子錠は解錠され、ユーザU1は扉D1を開けて部屋E2に進入することが可能となる。
【0071】
上記扉D1の解錠を行うと制御装置7Bは、最後にステップS33において、ユーザU1が扉D1を解錠したことを表す情報を、現在時刻および上記カメラ411から取得したユーザの顔画像データと共に、入退室管理情報記憶部133に格納する。
【0072】
(効果)
以上詳述したように第2の実施形態では、扉D1,D2の入口側および出口側にそれぞれカメラ411,421および422,431を配置し、ユーザ動作予測処理部112において扉D1,D2を解錠すべきと判定された場合に、対応するカメラから扉D1,D2を通ろうとするユーザU1,U2の顔画像を取得して、顔画像情報記憶部134に予め記憶されているユーザU1,U2の顔画像と照合し、両画像が同一人物のものと判定された場合に扉D1,D2を解錠制御するようにしている。
【0073】
したがって、ユーザU1,U2のセキュリティ認証を、ユーザのセキュリティレベルの判定結果と、ユーザU1,U2の顔画像の照合結果の両方を考慮して行うことができる。このため、ユーザの入退室をより高いセキュリティ条件の下で管理することが可能となる。また、入退室管理情報にユーザの顔画像が追加されることで、管理対象のユーザの特定をさらに確実に行うことができる。
【0074】
[第3の実施形態]
(構成)
図7はこの発明の第3の実施形態に係る入退室管理システムの全体構成図、図8は1つの会議室の内部および外廊下におけるIMES送信機の設置位置を示すものである。なお、図7において図1と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
【0075】
会議室E4内の天井には、その中央部と扉D3の上部にそれぞれIMES送信機341,342が設置されている。IMES送信機341は会議室E4のほぼ中央部に無線エリアE41を形成する。これに対しIMES送信機342は、IMES送信機341よりも送信電力が小さい値に設定され、これにより扉D3の近傍のみに無線エリアE42を形成する。これらの無線エリアE41,E42は、ユーザU3が会議室を退室しようとする際に、会議室E4の中央付近から扉D3へのユーザU3の移動を推定するために使用される。また、ユーザU3が扉D3を開けて会議室E4内に入室した際に、扉D3付近から会議室E4内部へのユーザU3の移動を推定するためにも使用される。
【0076】
また、外廊下となる通路E5の天井にもIMES送信機351が設置されている。このIMES送信機351は、通路E5の上記会議室E4の扉D3付近に無線エリアE51を形成する。この無線エリアE51は、ユーザU3が会議室E4に入室しようとしているか否かと、ユーザU3が会議室E4から退室して外廊下E5に出たか否かを判定するために使用される。
【0077】
さらに、本実施形態の入退室管理システムは、制御装置7Cが構内ネットワークLを介して管理サーバ10との間で通信可能となっている。構内ネットワークLは、例えばLAN(Local Area Network)または無線LANにより構成される。管理サーバ10は、構内の会議室やホール、通路等の設備の予約情報を一括して記憶する。設備予約情報は、利用対象の設備名、利用者名、利用時間帯により構成され、管理端末8により入力される。管理サーバ10は、制御装置7Cからの設備予約状況の問合せに対し、該当する設備予約情報を読み出す。そして、この設備予約情報をもとに設備の利用の可否を判定し、その判定結果を応答情報として問合せ元の制御装置7Cへ返送する。
【0078】
制御装置7Cは以下のように構成される。図9はその機能構成を示すブロック図である。なお、同図において前記図2と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
【0079】
すなわち、制御装置7CはCPUと作業用メモリを有する制御ユニット11Cと、入出力インタフェースユニット12Cと、記憶ユニット13Cとを備えている。
【0080】
入出力インタフェースユニット12Cは、制御ユニット11Cの制御の下、接続装置6、管理端末8、非常着信専用電話機9および扉D1,D2,D3の電子錠(図示省略)との間でそれぞれ情報データおよび制御信号の送受信を行う。またそれと共に、管理サーバ10との間で構内ネットワークLを介して情報データの送受信を行う。
【0081】
記憶ユニット13Cは、第1の実施形態(図2)と同様に、エリアセキュリティ情報記憶部131と、ユーザセキュリティ情報記憶部132と、入退室管理情報記憶部133とを備えている。
【0082】
制御ユニット11Cは、本実施形態を実施する上で必要な制御機能として、位置通知情報受信制御部111と、解錠/施錠制御部114と、入退室管理制御部115と、ユーザ動作予測処理部119と、ユーザ認証処理部120とを備えている。これらの制御機能はいずれも図示しないプログラムメモリに格納されたプログラムを、上記CPUに実行させることにより実現される。
【0083】
ユーザ動作予測処理部119は、上記位置通知情報受信制御部111から提供されたIMES位置情報および携帯端末51,52,54の加入者電話番号をもとに、ユーザU1,U2,U3の動き、つまりどの扉D1,D2,D3をどちらの方向に通ろうとしているのかを予測し、扉D1,D2,D3を解錠すべきか施錠すべきかを判定する処理を行う。
【0084】
具体的には、通路のようなオープンエリアと会議室のようなクローズドエリアに分け、それぞれのエリアごとにユーザの移動を推定する。
先ず通路E1,E2,E3のようなオープンエリアにおいては、第1の実施形態で述べたように、1つの扉D1,D2を挟んで対向配置された2つのIMES送信機の一方からIMES位置情報を単独で受信した場合に、ユーザU1,U2がこれから当該扉D1,D2を通ろうとしていると推定し、当該扉D1,D2を解錠すべきと判定する。
【0085】
これに対し、扉D1,D2を挟んで対向配置された2つのIMES送信機からIMES位置情報を所定の扉通過時間内に続けて受信した場合には、ユーザU1,U2が当該扉D1,D2を通過したと見なし、当該扉D1,D2を施錠すべきと判定する。
【0086】
一方、会議室E4のようなクローズドエリアにおいては、通路E5に配置されたIMES送信機351からIMES位置情報を単独で一定時間以上受信した場合に、ユーザが会議室E4に入室しようとしていると推定し、扉D3を解錠すべきと判定する。そして、IMES送信機342,341からIMES位置情報を所定の時間内に続けて受信した場合には、ユーザU3が入室を完了したと見なし、扉D3を施錠すべきと判定する。
【0087】
これに対し、IMES送信機341,342からそれぞれのIMES位置情報を所定時間内に続けて受信した場合には、ユーザU3が会議室E4から退室しようとしていると推定し、扉D3を解錠すべきと判定する。そして、IMES送信機342,351からIMES位置情報を所定の時間内に続けて受信した場合には、ユーザU3が退室を完了したと見なし、扉D3を施錠すべきと判定する。
【0088】
ユーザ認証処理部120は、ユーザ動作予測処理部119により扉D1,D2を解錠すべきと判定された場合に、上記位置通知情報に含まれるIMES位置情報および携帯端末の加入者電話番号をもとに、記憶ユニット13Cのエリアセキュリティ情報記憶部131およびユーザセキュリティ情報記憶部132からそれぞれ対応するエリアセキュリティ情報及びユーザセキュリティ情報を読み出す。そして、この読み出された各セキュリティ情報をもとにユーザ認証を行い、ユーザが上記扉D1,D2を通過する資格を有しているか否かを判定する処理を行う。
【0089】
またユーザ認証処理部120は、上記ユーザ動作予測処理部119により会議室E4の扉D3を解錠すべきと判定された場合に、管理サーバ10に対し設備予約状況を問合せ、管理サーバ10から返送された応答情報をもとに解錠するか否かをさらに判定する。
【0090】
具体的には、ユーザが会議室E4に入室しようとする場合には、設備予約情報に定義された「設備名」、「ユーザ名」および「利用時間帯」のすべての条件を満たす場合に、解錠すべきと判定する。これに対しユーザU3が会議室E4から退室する場合には、設備予約情報に定義された「時間帯」の条件は不問とし、「設備名」および「ユーザ名」の条件を満たせば解錠すべきと判定する。
【0091】
(動作)
次に、以上のように構成されたシステムの動作を説明する。ここでは、ユーザU3が会議室E4へ入室する場合と、退室する場合を例にとって説明する。
図10Aおよび図10Bは、このシステムの携帯端末54、制御装置7Cおよび管理サーバ10による制御手順と制御内容を示すフローチャートである。なお、図10Aにおいて前記図3と同一の処理を実行するステップについては同一符号を付して説明を行う。
【0092】
(1)入室
(1−2)扉の解錠
ユーザU3が所持する携帯端末54は、ステップS11により定期的に発着信の有無を監視しながら、ステップS12によりIMES位置情報の受信を監視している。この状態で、ユーザU3が通路E5において会議室E4の扉D3に近づき、IMES送信機351が形成する無線エリアE51内に進入すると、上記IMES送信機351から送信されているIMES位置情報が携帯端末54で受信される。IMES位置情報が受信されると携帯端末54は、ステップS13において、上記受信されたIMES位置情報と自端末の加入者電話番号を含む位置通知情報を生成し、当該位置通知情報を送信する。この位置通知情報は最寄りの接続装置6により受信され、当該接続装置6から制御装置7Cへ転送される。
【0093】
これに対し制御装置7Cは、位置通知情報受信制御部111の制御の下、ステップS14で上記位置通知情報を受信すると、ユーザ動作予測処理部119の制御の下、ステップS15によりユーザU3の移動パターンを予測する処理を以下のように実行する。
【0094】
例えば、いまユーザU3が所持する携帯端末54から送信された位置通知情報に含まれるIMES位置情報がIMES送信機351のものであり、当該IMES位置情報が一定時間以上継続して受信されたとすれば、ユーザU3が無線エリアE51に位置し、会議室E4に入室しようとしていると推測する。そして、この推測結果をもとにステップS16により扉D3を解錠すべきと判定する。
【0095】
制御装置7Cは、続いてユーザ認証処理部120の制御の下、以下のようにユーザ認証処理を行う。すなわち、先ずステップS17により、ユーザU3がこれから入室しようとしている会議室E4に対応するエリアセキュリティ情報をエリアセキュリティ情報記憶部131から読み出す。続いてステップS18により、当該エリアセキュリティ情報をもとに会議室E4がクローズドエリアであるかオープンエリアであるかを判定し、クローズドエリアであればステップS42に移行する。
【0096】
ステップS42においては、ユーザの移動パターンに応じて解錠/施錠の判定が行われる。具体的には、クローズドエリアにおけるユーザの移動パターンは4通りあり、これらの移動パターンごとに以下のように解錠/施錠が判定される。
(1) 無線エリアE51に一定時間以上停滞;「解錠」
(2) 無線エリアE42から無線エリアE41へ移動;「施錠」
(3) 無線エリアE41から無線エリアE42へ移動;「解錠」
(4) 無線エリアE42から無線エリアE51へ移動;「施錠」。
【0097】
この場合、ユーザU3は無線エリアE51に一定時間以上停滞していることが上記ステップS15において推定されているので、ユーザ認証処理部120はステップS42において移動パターン(1) に応じ「解錠」と判定し、ステップS18に移行する。ステップS18では、上記ステップS14で受信された位置通知情報に含まれる加入者電話番号をもとに、ユーザセキュリティ情報記憶部132から対応するユーザU3に対し事前に設定されたセキュリティレベルを読み出す。そして、ステップS19において、上記ユーザU3のセキュリティレベルを上記エリアセキュリティ情報により表されるセキュリティの許可条件と照合し、ユーザU3のセキュリティレベルが許可条件を満たしていれば、ステップS43に移行する。
【0098】
ステップS43では、管理サーバ10に対し設備予約状況の問合せが行われる。具体的には、入室しようとしている会議室E4の識別情報(会議室名)と、ユーザU3の識別情報(ユーザ名)と、現在の日時を含む問合せ情報が送信される。
【0099】
管理サーバ10は、ステップS51で管理端末8からの設備予約情報の登録要求、変更要求および削除要求が発生するごとに、当該設備予約情報をメモリにおいて登録、変更および削除している。すなわち、各設備の予約情報を常時管理している。
【0100】
この状態で、制御装置7Cから送信された上記問合せ情報を受信すると、管理サーバ10はステップS44により設備予約情報をメモリから読み出し、先ずステップS45により該当する設備予約情報が登録されているか否かを判定する。この判定の結果、該当する設備予約情報が登録されていれば、次にステップS46によりメモリから予約時間帯情報を読み出し、ステップS47により現在の日時が予約時間帯に含まれているか否かを判定する。そして、上記ステップS45およびステップS47の判定結果を、ステップS48により応答情報として制御装置7Cへ返送する。
【0101】
制御装置7Cは、ステップS49により上記応答情報を受信すると、ステップS40において上記応答情報に応じて「解錠」を許可するか否かを判定する。例えば、問い合わせたユーザU3名で会議室E4の使用が予約されており、かつ現在の日時が予約時間帯に含まれていれば、扉D3の「解錠」を許可する。
【0102】
上記扉D3の解錠が許可されると、制御装置7Cは解錠/施錠制御部114の制御の下、ステップS21により入出力インタフェースユニット12Cから扉D3の電子錠に対し解錠制御信号を出力する。この結果、扉D3の電子錠は解錠され、ユーザU3は扉D3を開けて会議室E4に入室することが可能となる。上記扉D3の解錠を行うと制御装置7Cは、最後にステップS24において、ユーザU3が扉D3を解錠したことを表す情報を現在時刻と共に、入退室管理情報記憶部133に時系列に従い格納する。
【0103】
なお、上記セキュリティ認証の結果、ユーザU3のセキュリティレベルが部屋E4に対し設定されたセキュリティ条件を満たさなかった場合や、設備予約情報により指定された条件を満たさなかった場合には、制御装置7CはステップS22によりユーザU3の携帯端末54に対しアラーム通知情報を送信する。この結果、携帯端末54では上記アラーム通知情報がディスプレイに表示されると共にアラーム音が発生する。
【0104】
(1−2)入室後の扉の施錠
ユーザU3が会議室E4に入室した後、扉D3付近から会議室内に移動すると、携帯端末54ではIMES送信機342,341からそれぞれ送信されたIMES位置情報が所定時間内に順次受信され、ユーザU3は会議室E4への入室を完了したとステップS15で推定される。
【0105】
制御装置7Cは、携帯端末54がIMES送信機342からのIMES位置情報を受信した時点で、ステップS16により一旦「解錠」と判定する。しかし、ステップS42の判定において、移動パターンが無線エリアE42から無線エリアE41への移動(2) であることから、「施錠」すべきと判定する。そして、施錠すべきと判定されると、制御装置7Cは解錠/施錠制御部114の制御の下、ステップS23により扉D3の電子錠に対し入出力インタフェースユニット12Cから施錠制御信号を送信する。この結果、扉D3は施錠される。
【0106】
なお、施錠制御信号の送信に際しては、扉D3が閉じられたか否かを監視し、閉じられたことが確認された後に施錠制御信号を送信する。また、扉D3が解錠されてから扉通過時間の最大時間を経過しても扉D3が閉じられない場合には、制御装置7CからユーザU3の携帯端末54に対しアラーム通知情報を送信してアラームを発生させる。なお、この場合、制御装置7CからIMES送信機342へアラーム通知情報を送信し、IMES送信機342からアラーム音を発生させるようにしてもよい。
【0107】
(2)退室
(2−2)扉の解錠
ユーザU3が会議室E4から退室しようとして無線エリアE41からE42へ移動したとする。この移動パターンはステップS15により推定される。そして、ステップS42において、上記移動パターン(3) をもとに「解錠」と判定し、ステップS18に移行する。そして、ステップS18およびステップS19によるセキュリティ認証処理と、管理サーバ10における設備予約情報による条件判定処理を行った後、ステップS40により解錠の許否を判定し、解錠するための条件を満たしていれば扉D3の「解錠」を許可する。
【0108】
上記扉D3の解錠が許可されると、制御装置7Cは解錠/施錠制御部114の制御の下、ステップS21により入出力インタフェースユニット12Cから扉D3の電子錠に対し解錠制御信号を出力する。この結果、扉D3の電子錠は解錠され、ユーザU3は扉D3を開けて会議室E4に入室することが可能となる。上記扉D3の解錠を行うと制御装置7Cは、最後にステップS24において、ユーザU3が扉D3を解錠したことを表す情報を現在時刻と共に、入退室管理情報記憶部133に時系列に従い格納する。
【0109】
なお、ユーザU3が会議室E4から退室する場合、設備予約情報に定義された「時間帯」の条件は不問とし、「設備名」および「ユーザ名」の条件を満たせば解錠すべきと判定する。これによりユーザU3は、会議予約時間帯においても自由に退出することが可能となる。また、上記セキュリティ認証および設備予約の確認処理において、ユーザ名および設備名の照合のみは行うようにしたが、これはユーザの退室履歴を入退室管理情報に記憶するためであり、退室履歴を管理する必要がない場合には上記退室時のセキュリティ認証および設備予約の確認処理を不要にしてもよい。
【0110】
(2−2)退室後の扉の施錠
ユーザU3が会議室E4から退室して通路に出ると、このときの移動パターンがステップS15において無線エリアE42からE51への移動と推定される。制御装置7Cは、携帯端末54がIMES送信機351からIMES位置情報を受信した時点で、ステップS16により一旦「解錠」と判定する。しかし、ステップS42の判定において、移動パターンが(4) であること、つまり無線エリアE42から無線エリアE51への移動であることから「施錠」すべきと判定する。そして、施錠すべきと判定されると、制御装置7Cは解錠/施錠制御部114の制御の下、ステップS23により扉D3の電子錠に対し入出力インタフェースユニット12Cから施錠制御信号を送信する。この結果、扉D3は施錠される。
【0111】
なお、施錠制御信号の送信に際しては、扉D3が閉じられたか否かを監視し、閉じられたことが確認された後に施錠制御信号を送信する。また、扉D3が解錠されてから扉通過時間の最大時間を経過しても扉D3が閉じられない場合には、制御装置7CからユーザU3の携帯端末54に対しアラーム通知情報を送信してアラームを発生させる。なお、この場合、制御装置7CからIMES送信機351へアラーム通知情報を送信し、IMES送信機351からアラーム音を発生させるようにしてもよい。
【0112】
(効果)
以上詳述したように第3の実施形態では、会議室E4のようなクローズドエリアにおいて、エリア中央部に無線エリアE41を形成するIMES送信機341と、扉D3付近に無線エリアE42を形成するIMES送信機342を設置することで、無線エリアE42から無線エリアE41への移動(2) と、無線エリアE41から無線エリアE42への移動(3) をそれぞれ推定し、(2) の場合には「施錠」、(3) の場合には「解錠」するようにしている。このため、ユーザU3が会議室E4内への入室を完了すると扉D3を自動的に施錠することができ、またユーザU3が会議室E4から退出しようとした場合に扉D3を自動的に解錠することができる。
【0113】
また、クローズドエリアへの入室に際し、管理サーバ10において設備予約情報との照合を行い、入室しようとする設備、ユーザおよび日時が設備予約情報に登録された条件を満足するか否かを判定する。そして、条件を満足する場合に扉を解錠するようにしている。このため、ユーザは事前予約した設備に対し事前に予約した時間帯にのみ入室することが可能となり、設備の管理をより厳格化することができる。
【0114】
[その他の実施形態]
前記各実施形態では、ユーザが部屋に入室する場合と部屋から退出する場合の両方において解錠制御を行うようにしたが、ユーザが部屋に入室する場合にのみ解錠制御を行うようにしてもよい。
【0115】
また、解錠/施錠制御信号を制御装置からIMES送信機を経由して送信し、扉の電子錠が上記IMES送信機から送信される制御信号を受信して解錠/施錠動作を行うように構成してもよい。
【0116】
さらに、前記各実施形態では扉の解錠/施錠制御を行う場合を例にとって説明したが、扉の解錠/施錠制御を行わず、各部屋へのユーザの入室/退室のみを管理するようにしてもよい。さらに、前記各実施形態では、各部屋への扉の解錠/施錠制御を行う場合を例にとって説明したが、必ずしも各部屋間の扉でなくてもよく、廊下や屋外等の部屋以外のエリアから部屋や屋内のエリアへ入る際または部屋以外同士のエリア間の扉の解錠/施錠制御を行う場合であってもよく、さらには扉の解錠/施錠制御ではなく入/退のみを管理するようにしてもよい。
【0117】
さらに、カメラによって撮像された画像中に複数の人物が表示された場合には、その人数をカウントし、制御装置は、現在時刻およびカメラから取得したユーザの顔画像データと共に、画像中の人数についても入退室管理情報記憶部に格納するようにしてもよい。このように、入退室の人数を記憶部に保存して管理することにより、入退室の人数管理や非常時のアラームに利用することができる。
【0118】
さらにカメラの撮像画像データは、接続装置経由で制御装置へ転送するように構成してもよい。その他、管理対象エリアの配置や扉の構成、制御装置の機能構成と制御手順および制御内容等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
【0119】
さらに第3の実施形態では、設備予約情報を管理サーバ10で管理し、制御装置7Cからの問合せに応じて管理サーバ10が設備の利用許否を判定するようにした。しかし、これに限定されるものではなく、制御装置7Cが管理サーバ10から設備予約情報を取得して設備の利用許否を判定したり、また設備予約情報を制御装置7Cが管理し、制御装置7C自身が設備の利用許否を判定するようにしてもよい。
【0120】
さらに第3の実施形態では、IMES送信機342の送信電力をIMES送信機341の送信電力を小さくすることで扉D3付近に小さい無線エリアE42を形成するようにしたが、IMES送信機342のアンテナの指向性を制御することで小さい無線エリアE42を形成するようにしてもよい。
【0121】
要するにこの発明は、上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0122】
E1,E2,E3,E4,E5…管理対象エリア、U1,U2,U3…ユーザ、D1,D2,D3…扉、6…接続装置、7A,7B,7C…制御装置、8…管理端末、9…非常着信専用電話機、11A,11B,11C…制御ユニット、111…位置通知情報受信制御部、112,119…ユーザ動作予測処理部、113,117,120…ユーザ認証処理部、114…解錠/施錠制御部、115,118…入退室管理制御部、116…カメラ画像取得制御部、12A,12B,12C…入出力インタフェースユニット、13A,13B,13C…記憶ユニット、131…エリアセキュリティ情報記憶部、132…ユーザセキュリティ情報記憶部、133…入退室管理情報記憶部、134…顔画像情報記憶部、311,321,322,331,341,342,351…IMES送信機、411,421,422,431…カメラ。
図1
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図9
図10A
図10B