特許第6836257号(P6836257)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6836257電気化学デバイスおよび装置ならびにこのような装置を実施する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6836257
(24)【登録日】2021年2月9日
(45)【発行日】2021年2月24日
(54)【発明の名称】電気化学デバイスおよび装置ならびにこのような装置を実施する方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 27/28 20060101AFI20210215BHJP
   G01Q 60/60 20100101ALI20210215BHJP
   G01N 21/27 20060101ALI20210215BHJP
【FI】
   G01N27/28 301Z
   G01Q60/60
   G01N21/27 A
【請求項の数】23
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2019-234307(P2019-234307)
(22)【出願日】2019年12月25日
(62)【分割の表示】特願2016-569018(P2016-569018)の分割
【原出願日】2015年2月16日
(65)【公開番号】特開2020-79791(P2020-79791A)
(43)【公開日】2020年5月28日
【審査請求日】2020年1月22日
(31)【優先権主張番号】1451233
(32)【優先日】2014年2月17日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】506316557
【氏名又は名称】サントル ナショナル ドゥ ラ ルシェルシュ シアンティフィック
(73)【特許権者】
【識別番号】516115348
【氏名又は名称】ユニベルシテ・デュ・メーヌ
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドミニク・オーセール
(72)【発明者】
【氏名】レファヒ・アブ・カーチフェ
(72)【発明者】
【氏名】ギヨーム・ブロトン
【審査官】 大瀧 真理
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−078488(JP,A)
【文献】 中国特許第102621080(CN,B)
【文献】 H. Cachet et al.,In situ Investigation of Crystallization Processes by Couplingof Electrochemical and Optical Measurements,Electrochemical and Solid-State Letters,2001年,Vol.4, No.4,C23-C25
【文献】 O. Devos et al.,Simultaneous EIS and in situ microscope observation on a partiallyblocked electrode application to scale electrodeposition,Electrochimica Acta,2006年,Vol.51,pp.1413-1422
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体(EL)で満たされることが可能な内容積と、前記内容積と接触している少なくとも1つの第1の(CMM)および少なくとも1つの第2の(CE)電極と、を有する流体セル(CF)を備える電気化学装置において、少なくとも前記第1の電極は、可視、近赤外線または近紫外線のスペクトルにおける少なくとも1つの波長λにおいて光学的に吸収性である導電材料で作られた薄層を備え、前記薄層は、前記波長λに少なくとも部分的に透明である前記流体セルの壁(PT)の内部表面の上または中に配置され、前記壁は、前記波長λにおいて、30%以上の透過率を有する窓を、前記薄層とともに、形成し、前記電気化学装置は、少なくとも前記波長λにおいて前記壁を通して前記薄層を照射するように、かつ前記壁を通して前記薄層を観測するように構成される、反射型撮像用光学デバイス(MO)をさらに備えることを特徴とする、電気化学装置
【請求項2】
前記薄層は、150nm以下の厚さを有する、請求項1に記載の電気化学装置
【請求項3】
前記壁は、前記波長λにおいて、60%以上の透過率を有する窓を、前記薄層とともに、形成する、請求項1または2に記載の電気化学装置
【請求項4】
前記薄層は、
− 金属、
− 半導体、
− グラフェン、
− ボロンドープダイヤモンド、
− ナノ粒子の層、
− 金属酸化物、
− 導電性ポリマー
から選択される材料から作り出される、請求項1から3のいずれか一項に記載の電気化学装置
【請求項5】
前記薄層は、前記壁において注入によって作り出される、請求項1から4のいずれか一項に記載の電気化学装置
【請求項6】
少なくとも、前記薄層と直接接触している前記壁の部分は、前記波長λにおいて透明な導電材料から作り出される、請求項1から5のいずれか一項に記載の電気化学装置
【請求項7】
導電性先端部が前記第2の電極を構成する走査型プローブ顕微鏡法(SLC)プローブを備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の電気化学装置
【請求項8】
前記第2の電極は、前記薄層に平行に面して配置された平面状表面を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の電気化学装置
【請求項9】
前記薄層を支持する前記壁は、取り外し可能である、請求項1から8のいずれか一項に記載の電気化学装置
【請求項10】
前記内容積と接触している、いわゆる基準電極である第3の電極(ER)をも備える、請求項1から9のいずれか一項に記載の電気化学装置
【請求項11】
前記薄層は、40nm以下の厚さを有する、請求項1から10のいずれか一項に記載の電気化学装置。
【請求項12】
前記薄層は、20nm以下の厚さを有する、請求項1から11のいずれか一項に記載の電気化学装置。
【請求項13】
前記窓の透過率が80%以上である、請求項1から12のいずれか一項に記載の電気化学装置。
【請求項14】
前記反射型撮像用光学デバイスは、光学顕微鏡を備える、請求項1から13のいずれか一項に記載の電気化学装置。
【請求項15】
前記薄層を走査するように構成された走査プローブ(SLC)を有する走査型プローブ顕微鏡(MSL)をも備え、前記走査プローブの導電性先端部は前記第2の電極を形成する、請求項1から14のいずれか一項に記載の電気化学装置。
【請求項16】
前記電極に接続されたポテンシオスタットまたはガルバノスタットをも備える、請求項から15のいずれか一項に記載の電気化学装置。
【請求項17】
前記内容積は、前記波長λにおいて少なくとも部分的に透明な流体を含み、前記薄層の厚さeは、前記層が前記壁を通して前記波長λにおいて照射されるとき第1の反射率最小値に対応する厚さの半分と2倍との間に含まれる、請求項から16のいずれか一項に記載の電気化学装置。
【請求項18】
さらに、前記反射型撮像用光学デバイスは、プラスまたはマイナス10%の許容誤差で、前記第1の最小値に対応して反射率を最小化する少なくとも1つの波長λにおいて前記薄層を照射するのに適している、請求項17に記載の電気化学装置。
【請求項19】
さらに、前記反射型撮像用光学デバイスは、プラスまたはマイナス5%の許容誤差で、前記第1の最小値に対応して反射率を最小化する少なくとも1つの波長λにおいて前記薄層を照射するのに適している、請求項17に記載の電気化学装置。
【請求項20】
前記壁を通して前記薄層に光パターンを投射するように構成された光学投射デバイス(DPO)をも備える、請求項から19のいずれか一項に記載の電気化学装置。
【請求項21】
インサイチューで電気化学反応を調査するための方法であって、次のステップ、すなわち、
− 請求項から20のいずれか一項に記載の電気化学装置の2つの電極間に電位差を印加するステップであって、電気化学反応を開始することが可能な流体が前記内容積に含まれ、それによって、前記電気化学反応を前記第1の電極の表面で起こさせる、ステップと、
− 前記光学撮像デバイスを用いて前記壁を通して前記第1の電極を照射および観測するステップと、
を含む、方法。
【請求項22】
電気化学印刷プロセスであって、
次のステップ、すなわち、
− 請求項20に記載の電気化学装置の前記第1の電極と前記第2の電極との間に電位差を印加するステップであって、光電気化学堆積反応を開始することが可能な流体が前記内容積に含まれる、ステップと、
− 同時に、前記光学投射デバイスを用いて前記壁を通して前記薄層に光パターンを投射し、それによって、光電気化学堆積反応を前記第1の電極の表面で起こさせるステップであって、前記光電気化学堆積反応は、前記光パターンによる前記表面の局所照明によって制御される、ステップと、
− 前記光学撮像デバイスを用いて前記壁を通して前記第1の電極を観測するステップと、
を含む電気化学印刷プロセス。
【請求項23】
前記光学投射デバイスは、第1の波長にまたは波長の第1のセットに対応する光パターンを前記薄層に投射するために使用され、前記光学撮像デバイスは、少なくとも前記波長λにおいて前記薄層を照射するために使用され、前記波長λは前記第1の波長と異なり、または波長の前記第1のセットに属さない、請求項22に記載の電気化学印刷プロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの電気化学反応および/または電気化学堆積プロセスをインサイチューで調査するための、電気化学デバイスに、このようなデバイスを備える装置に、およびこのような装置の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
固体−液体境界面は、多くのタイプの化学的および物理化学的反応の場所である。特に、導電性固体(特に金属)と電解液との境界面は、多くの可能な用途、すなわち、電力の生成および貯蔵、化学的および生化学的センサの生産、触媒作用などを有する電気化学反応の場所である。
【0003】
これらの反応は、特に理解および制御することが難しい、多くのステップを伴う、複雑な現象である。この複雑性のために、この分野において実行される調査は、おもに平面状表面に焦点をあて、同様に、平面状表面は実用的な用途で主として使用される。複雑な分析デバイスの段階的な統合化で、電気化学的現象の局所的特性を考慮に入れることがますます重要である。さらに、反応速度論のリアルタイムでの調査はこれらのメカニズムについての本質的な情報を提供する。これらの理由のために、局所的電気化学測定および撮像を組み合わせるツールの必要性が高まっている。最も単純な撮像法は、光学的技法であり、残念なことに、それらを局所的電気化学測定と組み合わせることは難しい。具体的には、電気化学反応は、電解液と接触している、一般に不透明な、電極の表面で起こり、それゆえに、先行技術に従って、このような反応を調査するために使用される光学撮像デバイスは、電極の活性表面および電解液を含む半空間に配置しなければならない。しかしながら、局所的電気化学測定は、例えば電極を走査する走査型接触プローブを用いて、同じ半空間で同様に実行しなければならず、このようなプローブは、光学撮像デバイスと表面との間になって、表面の観測を妨げる場合がある。
【0004】
これらの妨害する制約がない場合でさえ、電解液を通しての表面の観測は難しいと証明することができる。さらに、電気化学反応によって引き起こされる電極の表面の変化は、多くの場合低い光学コントラストを有する−例えば、電解質層が約1ナノメートル以下の平均の厚さを有する、前記電解質層の堆積の本当に最初の段階について想像されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2009/037311号
【特許文献2】米国特許第5,216,542号明細書
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】S.G.MoiseevおよびS.V.Vinogradov、“Design of Antireflection Composite Coating Based on Metal Nanoparticle”、Physics of Wave Phenomena、2011、Vol.10、No.1、47−51頁
【非特許文献2】M.A.Kats ら、“Nanometre optical coatings based on strong interference effects in higly absorbing media”、Nature Materials、Vol.12、January 2013、 20−24頁
【非特許文献3】R.M.A.Azzam ら、“Antieflection of an absorbing substrate by an absorbing thin film at normal incidence”、Applied Optics、Vol.26、No.4、 719−722頁(1987)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、先行技術のこれらの欠点を完全にまたは部分的に克服することを目指す。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、このような目的は、電気化学セルの透明壁の内側に堆積された薄い導電層を使用して達成される。この薄い導電層は、二重の機能を行う、すなわち、
− 導電層は、その表面に調査されるべき電気化学反応が生じる、作用電極を構成し、
− 導電層は、その(電気化学セルに含まれる電解液と接触している側と反対の)裏側を介した照明および観測のために最適化された光学コントラスト増幅層を同様に構成する。
【0009】
このように、電極は、その裏側を介して高コントラストで観測することができ、したがって、観測は、前側に走査型電気化学特性評価手段が同時に存在することによって妨げられない。
【0010】
本発明は同様に、光電気化学印刷プロセスを実施して、薄い構造化層を製造するための新しい方法を提供することを目指す。本発明のこの実施態様によれば、光パターンを上述のような薄い導電層の裏側に投射することができる。適切な化学的条件(例えば国際公開第2009/037311号パンフレットを参照されたい)の下で、堆積は、照射された(もしくは、逆に、照射されない)領域で選択的に起こり、または光強度に依存した堆積成長速度でいずれにせよ起こる。したがって、その構造が投射された光学パターンの構造を再現する構造化薄層が得られる。この層の成長は、薄層の裏側からの観測によって、リアルタイムで、そして高い光学コントラストで追跡することができる。
【0011】
本発明の1つの主題は、したがって、流体で満たされることが可能な内容積と、前記内容積と接触している少なくとも1つの第1のおよび少なくとも1つの第2の電極と、を有する流体セルを備える電気化学デバイスであって、少なくとも前記第1の電極は、可視、近赤外線または近紫外線のスペクトルにおける少なくとも1つの波長λにおいて光学的に吸収性である導電材料で作られた薄層を備え、前記薄層は、前記波長λに少なくとも部分的に透明である前記流体セルの壁の内部表面の上または中に配置されていることを特徴とする、電気化学デバイスである。
【0012】
このようなデバイスのさまざまな実施形態に従って、
− 前記薄層は、150nm以下、好ましくは40nm以下そしてより好ましくは20nm以下の厚さを有することができる。
− 前記壁は、前記波長λにおいて、30%以上、好ましくは60%以上そしてより好ましくは80%以上の透過率を有する窓を、前記薄層とともに、形成することができる。
− この窓は、70%以下、好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下、さらにより好ましくは20%以下、そしてさらにより好ましくは10%以下さらには1%の反射率を有することができる。
− 前記薄層は、金属、半導体、グラフェン、ボロンドープダイヤモンド、ナノ粒子の層、金属酸化物、導電性ポリマーから選択される材料から作り出すことができる。
− 前記薄層は、前記壁において注入によって−そして特にイオン注入によって−作り出すことができる。
− 少なくとも、前記薄層と直接接触している前記壁の部分は、前記波長λにおいて透明である導電材料で作られていてもよい。
− デバイスは、導電性先端部が前記第2の電極を構成する、走査型プローブ顕微鏡法プローブを備えることができる。
− あるいは、前記第2の電極は、前記薄層に平行に面して配置された平面状表面を有することができる。
− 前記薄層を支持する前記壁は取り外し可能とすることができる。
− デバイスは、前記内容積と接触している、いわゆる基準電極である第3の電極をも備えることができる。
【0013】
本発明の別の主題は、このような電気化学デバイスと、少なくとも前記波長λにおいて前記壁を通して前記薄層を照射するように、かつ前記壁を通して前記薄層を観測するように構成される、反射型撮像用光学デバイスとを備える電気化学装置である。
【0014】
このような装置のさまざまな実施形態に従って、
− 前記反射型撮像用光学デバイスは、光学顕微鏡を備えることができる。
− 装置は、前記薄層を走査するように構成された走査プローブを有する走査型プローブ顕微鏡をも備えることができ、前記走査プローブの導電性先端部は前記第2の電極を形成する。
− 装置は、前記電極に接続されたポテンシオスタットまたはガルバノスタットをも備えることができる。
− 前記内容積は、前記波長λにおいて少なくとも部分的に透明な流体を含むことができ、前記薄層の厚さeは、前記層が前記壁を通して前記波長λにおいて照射されるとき第1の反射率最小値に対応する厚さの半分と2倍との間に含まれる。
− 前記反射型撮像用光学デバイスは、さらに、プラスまたはマイナス10%の、そして好ましくはプラスまたはマイナス5%の許容誤差で、前記第1の最小値に対応して反射率を最小化する少なくとも1つの波長λにおいて前記薄層を照射するのに適することができる。
− 装置は、前記壁を通して前記薄層に光パターンを投射するように構成された光学投射デバイスをも備えることができる。
【0015】
本発明のさらに別の主題は、インサイチューで電気化学反応を調査するための方法であって、次のステップ、すなわち、
− このような電気化学装置の2つの電極間に電位差を印加するステップであって、電気化学反応を開始することが可能な流体が前記内容積に含まれ、それによって、前記電気化学反応を前記第1の電極の表面で起こさせる、ステップと、
− 前記光学撮像デバイスを用いて前記壁を通して前記第1の電極を照射および観測するステップと、
を含む方法である。
【0016】
本発明のさらに別の主題は、次のステップ、すなわち、
− このような電気化学装置の前記第1の電極と前記第2の電極との間に電位差を印加するステップであって、光電気化学堆積反応を開始することが可能な流体が前記内容積に含まれる、ステップと、
− 同時に、前記光学投射デバイスを用いて前記壁を通して前記薄層に光パターンを投射し、それによって、光電気化学堆積反応を前記第1の電極の表面で起こさせるステップであって、その反応は前記光パターンによる前記表面の局所照明によって制御される、ステップと、
− 前記光学撮像デバイスを用いて前記壁を通して前記第1の電極を観測するステップと、
を含む電気化学印刷プロセスである。
【0017】
有利には、前記光学投射デバイスは、第1の波長にまたは波長の第1のセットに対応する光パターンを前記薄層に投射するために使用することができ、前記光学撮像デバイスは、少なくとも前記波長λにおいて前記薄層を照射するために使用することができ、その波長は前記第1の波長と異なり、または波長の前記第1のセットに属さない。
【0018】
本発明の他の特徴、詳細および利点は、例として与えられる添付の図面を参照して与えられた説明を読めば明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】吸光性コントラスト増幅層に堆積したサンプルがさまざまな波長において観測されるコントラストを示す。
図2A】本発明の一実施形態によるデバイスおよび装置を示す。
図2B】本発明の別の実施形態によるデバイスの流体セルの詳細図を示す。
図3A】吸光性コントラスト増幅層の2つの可能な実施形態を示す。
図3B】吸光性コントラスト増幅層の2つの可能な実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
光学顕微鏡法によって反射型で観測される物体の光学コントラストを増加させるための反射防止層(または「λ/4」層)の使用は、何年もの間知られてきた非常に強力な技法であり、それは特に、1937年にLangmuirおよびBlodgettが初めて分子ステップを観測すること、そしてより最近ではNovoselovらがグラフェン層を見ることを可能にした。
【0021】
Iが観測されるべき物体によって反射される光強度であり、物体がキャリア上に堆積しており、Isがキャリアのみによって反射される光強度である場合、サンプルが観測されるコントラストは、C=(I−I)/(I+I)である。このコントラストの最大絶対値(1に等しい)は、I=0のとき、すなわちキャリアがゼロの反射率を有するとき、または実際に保持される物体がゼロの反射率を有するとき、得られることが理解されるであろう。もっとも単純な場合、同様に透明でありその厚さおよび屈折率が適切に選択される薄層が堆積する透明基板を、キャリアとして、使用することによって、条件I=0は満たされる。単一反射防止層の場合、(照明が発生する)入射媒質および透明で半無限の出射媒質(基板)と垂直入射で照射されると、次の条件が得られ、
=n (1a)
=λ/4 (1b)
式中nは層の(実数の)屈折率であり、nおよびnは入射媒質および出射媒質の(同様に実数の)屈折率であり、eは層の厚さでありλは照明波長である。
【0022】
ある特定の著者は、反射防止またはコントラスト増幅層を作り出すための吸光性材料の使用を同様に構想した。
【0023】
例えば、
− S.G.MoiseevおよびS.V.Vinogradovによる論文“Design of Antireflection Composite Coating Based on Metal Nanoparticle”,Physics of Wave Phenomena,2011,Vol.10,No.1,pages 47−51は、透明基板に堆積した弱い吸光性の薄層が、照明が大気側からである場合に、大気−基板境界面において垂直入射で反射を打ち消すために満たさなければならない条件を調査する。この文献は、これらの条件をほぼ満たす金属ナノ粒子を含む薄い吸光性複合層を同様に説明する。この調査は、非常に弱く吸収する材料に限定された分析的な調査に基づいており、容易に一般化できない。
− 次の論文
− M.A.Kats et al.“Nanometre optical coatings based on strong interference effects in higly absorbing media”,Nature Materials,Vol.12,January 2013,pages 20−24、および
− R.M.A.Azzam et al.“Antieflection of an absorbing substrate by an absorbing thin film at normal incidence”,Applied Optics,Vol.26,No.4,pages 719−722(1987)は、
今度は吸光性である基板に堆積した吸光性反射防止層を開示する。ここで再び、特定の場合だけが説明され、それらは容易に一般化できない。
− 文献米国特許第5,216,542号明細書は、透明層およびTiNで作られた吸光層を備える多層構造を、基板の前側(その側が照射されるように意図される)に、そして、その厚さが低反射率を確実にする性質であるTiNで作られた単一吸光層を、前記基板の裏側に含む、ガラス基板のための反射防止コーティングを開示する。
【0024】
本発明が基づいている1つの思想は、「反転」または「裏側」構成で使用されるときコントラスト増幅層としての役割を果たすように、透明基板上に堆積させられ、寸法設定された、吸光性かつ導電性の反射防止層(たいていの導電材料は光を吸収するが、逆は真ではない)を作り出すことにあり、すなわち、前記基板を通した照明および観測で、前記基板は出射媒質(または「周囲媒質」)の屈折率より高い屈折率を有する。
【0025】
本発明が基づいている別の思想は、前記透明基板が1つの壁を形成する、電気化学セルの作用電極としてこのような吸光性かつ導電性の反射防止層を使用することにある。その表面で生じる電気化学反応によって引き起こされる吸光性かつ導電性の反射防止層の変化は、それが基板を通して照射および観測されるとき、その反射率に実質的な変化を引き起こし、したがって、顕微鏡などの光学装置を使用して前記反応の進行を追跡することを可能にする。
【0026】
作用電極としての役割を果たす導電層はその裏側(すなわち、透明壁と接触している側)を介して観測されることを考えると、導電性走査プローブを使用する電気化学撮像法(走査型電気化学顕微鏡法(SECM)、電気化学走査型トンネル顕微鏡法(ECSTM)、など)は、前記観測を中断させることなく同時に実施することができる。
【0027】
それぞれ、実数の誘電率εおよびεを有する、「入射媒質」および「出射媒質」と呼ばれる、2つの透明な半無限媒質の間に含まれる、複素誘電率ε=ε’−jε’’と有する厚さeの吸光性材料で作られた層を考慮されたい。波長λの平面光波は入射媒質から層に入射する。この波長λは、可視(390nm〜750nm)、近赤外線(750〜3000nm)または近紫外線(300〜390nm)スペクトルに属すると考えられる。誘電率の値は、波長λにおけるものと理解されるべきである。実際の材料は完全に透明ではなく、したがっていかなる誘電率もゼロ以外の虚数成分を有する。しかしながら、この波長におけるその屈折率の虚数部が10−4より、さらには10−6より低いとき、誘電率は慣習的に、「透明な」材料に対応して、「実数」であると考えられる。非磁性材料の場合、−任意選択で複素数の−屈折率は、誘電率の平方根によって与えられることが思い出されるであろう。
【0028】
有利には、薄い吸光層の誘電率の虚数部ε’’は、10−4以上、さらには10−3より、さらには10−2より高くすることができる。
【0029】
これらの条件の下で平面電磁波の反射は、
【数1】
および
【数2】
であるとき相殺される。
【0030】
ε’’が0に向かう傾向にあり非磁性材料の場合のとき、式(2)は、透明な反射防止層に有効な周知の条件に帰着する条件n=nに帰着する。
【0031】
式(3)の単純な精査により、いくつかの非常に重要な点に留意することが可能になる。
− 第1に、そうでなければ厚さeは負であることになるので、入射媒質の屈折率
【数3】
は、屈折率
【数4】
より高くなければならないという事実。したがって、薄層の吸光度は、システムに非対称を導入する。
− 第2に、金属などの高度に吸光性の材料の場合、厚さeは非常に小さく、およそ1nmである。反射の抑制は薄層の前側および裏側によって反射した光の振幅間の相殺的干渉に起因するので、これは意外ではない。薄層があまりにも厚い場合、片側に入射した光は反対側に到達する前に完全に吸収されることになり、この干渉効果は起こらないことになる。
【0032】
通常ε’は負であるから、条件(2)を満たす材料を見いだすことは難しい。しかしながら、この条件が満たされないとしても、条件(3)が満たされるとき反射率は最小化される。波長の適切な選択は、場合により、条件(2)をほぼ満たすことを可能にし得る。
【0033】
例として、アセンブリが入射媒質を通して波長λにおいて照射される、水性媒質(出射媒質)と接触しているガラス基板(入射媒質)に堆積した金の層の場合を考えよう。λ=488nmに対して、ε=2.31、ε’=−1.8、ε’’=4.32およびε=1.77である。厚さe=3nmが選択され、これはλ=488nmに対して式(3)を使用して計算された−2.5nmの−理想値に適度に近い。次に、屈折率n=1.46(ε=1.208)を持つ誘電体材料の小さい円板からなる物体が薄い金層に堆積する。図1は、この物体が観測されるコントラストを、その厚さeに応じて、かつ複数の照明波長、300nm、350nm、400nm、450nm、488nm、550nm、600nm、650nmに対して示す。λ=488nmの場合、20nmより小さい厚さeに対して、コントラストは負(明るい背景上の暗い物体)であり、その絶対値は厚さのさらなるナノメートルごとに約4%増加することが検証され得る。10,000分の1(0.01%)のコントラストが容易に観測可能のままであることを考えると、吸光性反射防止層により、10pmより小さい平均厚さの物体を観測することが可能になることは理解されるであろう(このような「物体」は、吸光性反射防止層の表面上のまばらな分子からなる)。図1は、波長λ=488nmがコントラストを最適化することを示すが、その観測は、他の波長において、十分なコントラストで、可能である。
【0034】
入射媒質または出射媒質が複合媒質である場合(例えば入射媒質が多層構造である場合)、誘電率εおよびεは実効誘電率とすることができる。入射媒質および/または出射媒質が部分的に吸光性である場合、εおよびεを入射媒質および出射媒質の複素誘電率の実数部と置き換えることが必要である。磁性材料を考慮する場合、誘電率の代わりに屈折率を考慮することが必要である。
【0035】
一般に、吸光性材料の薄層は、透明または半透明基板に堆積させられ、基板を通して照射され、透明な、半透明な、さらには混濁した出射媒質と接触して置かれるとき、反射防止層を形成する。このような層は、反射を打ち消すか、またはゼロ以外の反射率最小値を示すことができる。いずれにしても、それは、高コントラスト光学画像を、分子層(「コントラスト増幅層」と言われている)などの、場合により非常に薄く透明な物体で形成することを可能にする。実際は、所与の照明波長ならびに所与の入射媒質および出射媒質に対して、第1の反射率最小値(すなわち、反射率を最小化する、最小の厚さにおける最小値)を−解析モデルまたは数値計算を用いて−決定することが可能である。層の厚さは、場合により、この最小値と一致するか、または、下に解説するようにこの最小値と意図的に異なることになる。より有利には、反射率は、厚さeおよび波長λに応じて最小化可能であり、これは周知の数値技法によって達成され得る。あるいは、
【数5】
を最小化する照明波長λを選択し、そして次にeを決定するために式(3)を適用することによって、式(2)に基づいて進めることが可能である。
【0036】
このような薄層が金属などの導電材料で作られているとき、図2Aを参照して解説するように、このような構成は、電気化学用途に非常に高度に適していることが分かる。
【0037】
この図は、原寸に比例していないが、本発明の一実施形態によるデバイスおよび装置を例示する。デバイスは、特に電解液とすることができる、流体ELを−任意選択でフローの形で連続的に−導入し取り除くことを可能にする2つのポートP1、P2を持つ流体のそして任意選択で微小流体のセルCFを備える。以下で、流体ELが透明液体である場合が考慮されることになるが、しかしながら、それは、部分的に吸光性の、さらには混濁した液体であってもよく、さらには気体であってもよい。セルCFは、完全に閉じられていても部分的に開かれていてもよく、例えばそれは頂部開口型とすることができる。
【0038】
セルの下部は、通常ガラスで作られている、透明壁PTによって形成され、透明壁PTの内側(すなわち、液体と接触している側)に薄い金属層CMMが堆積する。壁PTは同様に、半透明とすることができ、有利には、この壁および薄層CMMは、30%以上、好ましくは60%以上そしてより好ましくは80%以上の透過率の窓を形成する。
【0039】
有利には、壁PTおよび薄層CMMは、電気化学反応を調査するために使用された後または光電気化学印刷動作の後に交換するように意図される、取り外し可能なアセンブリを構成するかまたはその一部を形成することができる。そして、それは図2Aにおける装置の「消耗品」である。
【0040】
壁PTは、好ましくは、1mm以下、さらには250μm以下の厚さを有する。
【0041】
層CMMの厚さは、層が存在しない場合と比べて窓の反射率を減少させるように、流体ELの屈折率および壁PTの屈折率に応じて、選択される。例えば、式(3)は、可視、近赤外線または近紫外線のスペクトルにおける波長λに対して少なくともほぼ満たすことができる。この場合、流体ELが何であっても、
【数6】
であり、これはε=0である限定的な場合に対応する。さらに、この場合、壁PTの屈折率は、流体ELの屈折率より高くなければならない。薄い金属層CMMは、流体セルCFの内部に形成された電気化学セルの作用電極を構成し、この電気化学セルは、少なくとも1つの第2の電極(対電極)および好ましくは第3の電極(基準電極)を備える。図2Aにおける実施形態で、対電極CEは、走査型電気化学顕微鏡法の原理に従って、層CMMの表面を走査する−原子間力またはトンネル効果顕微鏡などの−走査型プローブ顕微鏡MSLの走査プローブSLCの導電性先端部からなる。変形形態(図2B)として、それは、作用電極CMMに面している、例えば流体セルの上壁に固定された、平面電極の問題とすることができる。基準電極ERは、この実施形態では、流体EL中に沈められた針の形をとり、他の実施形態では、それは例えば、壁PTに組み込まれて電極CMMから隔離された円板とすることができる。走査型プローブ顕微鏡MSLは、層CMMの表面上でプローブSLCを移動させ、(図2における実施形態では顕微鏡MSLに組み込まれている)ポテンシオスタットPSまたはガルバノスタットは、前記プローブを電位Vに、前記層を電位Vにそして基準電極を電位Vに維持し、前記プローブと前記層との間に流れる電流を測定する。通常、本来公知の方法で、基準電極ERの電位および対電極CEの電位は設定され、前記対電極と作用電極CMMとの間の電流が測定されるが、手続きの他の方法が想像可能である。
【0042】
光学顕微鏡MOなどの、反射型撮像用光学デバイスは、作用電極としての役割を果たす金属層CMMの上で起きている電気化学反応の光学画像を獲得するために透明壁PTの外側に配置される。具体的には、これらの反応は、これが腐食によるか、電気化学堆積によるか、または他の酸化還元反応によるかどうかにかかわらず、前記層を、またはその近傍の電解液ELの組成を変化させ、これらの劣化は、それらが最小限であるときでも、上で論じた、層CMMの光学的性質によって高コントラストで見られる。この点において、厚さとほぼ線形な反射率の変化を得られるように、反射率最小値と意図的に異なる、層CMMに対する厚さを選択することは、有利な場合がある。例えば、層の厚さは、±10%さらには±30%、さらには±50%の許容誤差で、反射率を最小化する「公称」厚さに対応してもよく、さらにはこの公称厚さの半分と2倍との間に含まれてもよい。
【0043】
図2Aにおける実施例で、顕微鏡MOは、光ビームFLを発生させる光源SL、層CMMの裏側にこのビームの焦点を合わせ、層CMMによって後方散乱された光を集める対物レンズOBJ、層CMMに向けられた光および層CMMから来る光を分割するビームスプリッタLSFおよび画像センサCIMを備える。ビームFLの光は、単色または多色とすることができ、空間的に干渉性または非干渉性とすることができ、偏光または非偏光とすることができる。
【0044】
層CMMは、任意選択で、例えば、グルコースセンサなどの、電気化学センサを作り出すために、機能化することができる。この場合、層CMMの厚さならびに任意選択で照明および観測波長λを選択するとき、機能化層の存在を考慮に入れることが推奨され、これは、上で指摘したように、薄い光学層の一般理論を使用することによって数値的に達成され得る。
【0045】
図2Aにおける装置は、インサイチューで電気化学反応を調査するために使用することができる。例えば、それは、印加電圧条件の下で電極を通して流れる電流を、反射型の光学的観測に基づいて推定される、層CMMの重量またはその周囲の変化と関連づけることを可能にし得る。これは特に、例えば表面加工、エッチング、堆積などの、電気化学プロセスの品質または進行を制御することおよび/または電気化学プロセスの速度を測定することを可能にする。光学的観測に応じて電極上の電圧の値を変更することによって、このようなプロセスを自動的に制御することが同様に可能である。
【0046】
壁PTと薄い金属層CMMとの間に中間層が存在してもよい。例えば、原寸に比例していない、図3Aに例示されるように、透明導電材料で作られた比較的厚い(例えば厚さ約200nm)中間層CIを設けることができ、この層は層CMMの電圧の一様性を向上させることを可能にする。具体的には、層CMMは、その小さい厚さのために、電流がそれを通過するとき一様でない電圧をもたらす、単位面積当たりの非常に高い電気抵抗を有する。ここでまた、薄い金属層CMMを寸法設定するとき1つまたは複数の中間層の存在の可能性を考慮に入れることが必要になる。
【0047】
図3Bは、層CMMが(例えばイオン注入によって)壁PTに注入され、したがって壁PTの表面の数ナノメートル下に位置する、本発明の別の変形実施形態を例示する。図3Aおよび図3Bにおける実施形態は、例えばガラスで作られた壁に堆積している、透明導電材料で作られたより厚い層に、吸光性かつ導電性の層を注入することによって、組み合わせることができる。
【0048】
今まで、金属層CMMの場合だけが考慮されてきた。この制約はしかしながら、緩めることができ、金属は、電気化学用途に適した任意の他の吸光性導体、例えばグラフェンまたは高度にドープした(縮退した)半導体、特にボロンドープダイヤモンドで置き換えることができる。ボロンドープダイヤモンド材料は特に、化学的不活性、硬度および導電率、ならびに非常に良好な表面仕上の点で有利な性質を有する。それは同様に、ナノ粒子の層、金属酸化物の層または導電性ポリマーで作られた層の問題とすることができる。
【0049】
光学顕微鏡MOは、図2Aで例示されたものと異なるタイプであってもよい。例えば、それは、偏光で観測することを可能にするように、交差した、またはより一般的に方向付け可能な、偏光器および分析器を備えることができる。それは同様に、2つのウォラストンプリズムおよび交差した偏光器および分析器を含む微分干渉コントラスト顕微鏡の問題とすることができる。
【0050】
図2Aにおける装置は、前記壁を通して前記薄層に光パターンを投射するように構成された光学投射デバイスDPOを同様に備える。このデバイスは、投射光ビームを発生させるための第2の光源SLP、前記光パターンを画定するために前記投射光ビームの経路に配置されるマスクまたは光強度変調器MOI、および無限焦点系を対物レンズOBJとともに形成する光学系SOを備える。第2のビームスプリッタLSFPは、投射光ビームを対物レンズOBJの上流で照明光ビームFLに重ねることを可能にする。
【0051】
有利には、投射光ビームは、層を観測するために使用されるものとは異なる波長を有する。光パターンの投射のために使用される1つまたは複数の波長に対して反射率減少条件を満たすことは重要ではない。
【0052】
上で解説したように、光パターンによる照明は、電極CMMの表面の電気化学反応性を空間的に変調することを可能にする。これは、前記電極に共有結合でグラフトされるまたは吸収されるパターン化薄層を作るために利用することができ、壁PTは基板としての役割を果たす。これをするために、平面状で層CMMと平行な対電極(図2B参照のこと)を場合により使用することができ、またはそれと対照的に、前記層を走査する先端部を使用することができる。第2の場合、パターニングは、電気的にも光学的にも得られる。
【0053】
電極CMMの表面に付着した構造化層は、前記電極のものと異なる化学的、電気的および/または光学的性質を有し得る。光学的に制御された電気化学成長のステップを繰り返すことにより、段階的に3次元構造を構築することが可能であり、これらの構造は例えば、マイクロエレクトロニクス用途において電子機能を行う。
【0054】
顕微鏡MOを用いて、壁を通して同時に観測することにより、このプロセスを監視することさらには自動的に制御することが可能になる。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B