特許第6836424号(P6836424)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ マクセルホールディングス株式会社の特許一覧
<>
  • 特許6836424-美容器具 図000002
  • 特許6836424-美容器具 図000003
  • 特許6836424-美容器具 図000004
  • 特許6836424-美容器具 図000005
  • 特許6836424-美容器具 図000006
  • 特許6836424-美容器具 図000007
  • 特許6836424-美容器具 図000008
  • 特許6836424-美容器具 図000009
  • 特許6836424-美容器具 図000010
  • 特許6836424-美容器具 図000011
  • 特許6836424-美容器具 図000012
  • 特許6836424-美容器具 図000013
  • 特許6836424-美容器具 図000014
  • 特許6836424-美容器具 図000015
  • 特許6836424-美容器具 図000016
  • 特許6836424-美容器具 図000017
  • 特許6836424-美容器具 図000018
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6836424
(24)【登録日】2021年2月9日
(45)【発行日】2021年3月3日
(54)【発明の名称】美容器具
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20210222BHJP
   A61B 10/00 20060101ALI20210222BHJP
   A61H 23/02 20060101ALI20210222BHJP
   A61H 15/02 20060101ALI20210222BHJP
【FI】
   A61B5/00 M
   A61B10/00 E
   A61H23/02 332
   A61H15/02 A
【請求項の数】4
【全頁数】37
(21)【出願番号】特願2017-43371(P2017-43371)
(22)【出願日】2017年3月8日
(65)【公開番号】特開2018-143614(P2018-143614A)
(43)【公開日】2018年9月20日
【審査請求日】2019年12月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005810
【氏名又は名称】マクセルホールディングス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】岡村 武則
(72)【発明者】
【氏名】松尾 亘祐
(72)【発明者】
【氏名】中島 久雄
【審査官】 宮崎 敏長
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−136019(JP,A)
【文献】 特開2015−223404(JP,A)
【文献】 特開2009−039503(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00
A61B 10/00
A61H 15/02
A61H 23/02
A61N 1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
肌面に当接して刺激を付与する刺激面(3a)を含む肌刺激体(3)と、肌刺激体(3)に物理的な美容刺激を付与する肌刺激源(116)と、肌面の異常を光学的に検知する肌異常検知部(88)とを備えており、
肌異常検知部(88)が、肌面の被測定部に正対する測定部(143)を有するレンズ(142)と、肌面の被測定部へ向かって検査光を照射する発光部(138)と、被測定部で反射した検査光を受ける受光部(139)とを含み、
刺激面(3a)と正対する正面視において、測定部(143)が刺激面(3a)の外郭線の内側に配置されており、
レンズ(142)の測定部(143)を肌刺激体(3)の刺激面(3a)から突出させており、
レンズ(142)は、突出部(142b)と、突出部(142b)の前端に設けられ、肌面の被測定部に正対する測定部(143)を含んで構成されており、
肌刺激体(3)の穴面(35a)と肌刺激体(3)の刺激面(3a)との交差部分(C1)の曲率よりも、突出部(142b)の周面(142c)と測定部(143)との交差部分(C2)の曲率の方が小さくなるように設定されていることを特徴とする美容器具。
【請求項2】
肌面に当接して刺激を付与する刺激面(3a)を含む肌刺激体(3)と、肌刺激体(3)に物理的な美容刺激を付与する肌刺激源(116)と、肌面の異常を光学的に検知する肌異常検知部(88)とを備えており、
肌異常検知部(88)が、肌面の被測定部に正対する測定部(143)を有するレンズ(142)と、肌面の被測定部へ向かって検査光を照射する発光部(138)と、被測定部で反射した検査光を受ける受光部(139)とを含み、
刺激面(3a)と正対する正面視において、測定部(143)が刺激面(3a)の外郭線の内側に配置されており、
レンズ(142)の測定部(143)を肌刺激体(3)の刺激面(3a)から突出させており、
レンズ(142)は、突出部(142b)と、突出部(142b)の前端に設けられ、肌面の被測定部に正対する測定部(143)を含んで構成されており、
突出部(142b)の周面(142c)と測定部(143)との交差部分(C2)が外突湾曲状となっており、
肌刺激体(3)の刺激面(3a)からレンズ(142)の前端までの突出寸法(142d)の範囲内に、交差部分(C2)の曲線部分が位置していることを特徴とする美容器具。
【請求項3】
レンズ(142)の測定部(143)を肌刺激体(3)の刺激面(3a)から突出させる突出寸法(142d)は、肌刺激体(3)の厚み(3b)以下としていることを特徴とする請求項1または2に記載の美容器具。
【請求項4】
レンズ(142)の測定部(143)を肌刺激体(3)の刺激面(3a)から突出させる突出寸法(142d)は、肌刺激体(3)の厚み(3b)の寸法の1/2以上であり、かつ肌刺激体(3)の厚み(3b)以下としていることを特徴とする請求項3に記載の美容器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シミやくすみなどの肌面の異常を光学的に検知する肌異常検知部を備えた美容器具に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に関連して、シミなどの肌面の異常を検知可能な肌健康センサが、例えば特許文献1に開示されている。そこでは、複数個の光源からなる光源部と、光源部に照射用導光体を介して接続されるプローブと、プローブに受光用導光体を介して接続される光量測定部などでセンサを構成している。顔などの肌面にプローブを当てて光源を発光させると、光源からの入射光が照射用導光体を通じてプローブへ導かれ、肌面で反射した反射光が、受光用導光体を通って光量測定部へ導かれる。光源から照射される入射光量と、光量測定部で測定される反射光量との比、すなわち反射吸光度に基づいて、肌面の健康度(シミなどの異常の有無)を算出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−253408号公報(段落番号0011、図1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された肌健康センサと、電流刺激などの美容刺激を付与する美容器具とを併用すれば、肌健康センサで検知した肌面の異常部分を、美容器具で集中的にケアすることができる。しかし、肌健康センサと美容器具を順に使用する方法では、肌健康センサで肌異常を検知した時点で、その位置をマークあるいは記憶しておき、次いでその位置を美容器具でケアする必要があり、肌異常の検知とケアを含む全体の所要時間が長くなってしまう。また、異常部分のマークや記憶の位置が曖昧になれば、その位置の周囲を含む広い範囲をケアせざるを得ず、その分ケアに長い時間を要してしまう。
【0005】
本発明の目的は、肌異常の検知とケアを同時に行うことができ、従ってこれらの所要時間を大幅に短縮できる美容器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る美容器具は、肌面に当接して刺激を付与する刺激面3aを含む肌刺激体3と、肌刺激体3に物理的な美容刺激を付与する肌刺激源116と、肌面の異常を光学的に検知する肌異常検知部88とを備えている。肌異常検知部88が、肌面の被測定部に正対する測定部143を有するレンズ142と、肌面の被測定部へ向かって検査光を照射する発光部138と、被測定部で反射した検査光を受ける受光部139とを含む。刺激面3aと正対する正面視において、測定部143が刺激面3aの外郭線の内側に配置されている。レンズ142の測定部143を肌刺激体3の刺激面3aから突出させている。
【0007】
本発明に係る美容器具は、レンズ142の測定部143を肌刺激体3の刺激面3aから突出させる突出寸法142dは、肌刺激体3の厚み3b以下としている。
【0008】
本発明に係る美容器具は、レンズ142の測定部143を肌刺激体3の刺激面3aから突出させる突出寸法142dは、肌刺激体3の厚み3bの寸法の1/2以上であり、かつ肌刺激体3の厚み3b以下としている。
【0009】
本発明に係る美容器具は、レンズ142は、突出部142bと、突出部142bの前端に設けられ、肌面の被測定部に正対する測定部143を含んで構成されている。肌刺激体3の穴面35aと肌刺激体3の刺激面3aとの交差部分C1の曲率よりも、突出部142bの周面142cと測定部143との交差部分C2の曲率の方が小さくなるように設定されている。
【0010】
本発明に係る美容器具は、レンズ142は、突出部142bと、突出部142bの前端に設けられ、肌面の被測定部に正対する測定部143を含んで構成されている。突出部142bの周面142cと測定部143との交差部分C2が外突湾曲状となっている。肌刺激体3の刺激面3aからレンズ142の前端までの突出寸法142dの範囲内に、交差部分C2の曲線部分が位置している。
【発明の効果】
【0011】
本発明の美容器具は、肌面に当接して刺激を付与する刺激面3aを含む肌刺激体3と、肌面の異常を光学的に検知する肌異常検知部88とを備えており、肌異常検知部88のレンズ142に設けられる測定部143が刺激面3aの外郭線の内側に配置されていると、刺激面3aを肌面に当接させたときに、同時に測定部143が肌面に正対するので、肌面の状態を肌異常検知部88で確認しながら、肌刺激体3による肌面のケアを行うことができる。従って、肌健康センサと美容器具を個別に使用する従来の美容方法に比べて、肌異常の検知とケアの所要時間を大幅に短縮できる。しかも、肌面の異常部分の位置をリアルタイムで精密に特定し、特定した異常部分を的確かつ集中的にケアすることができる。また、刺激面3aの外郭線内に測定部143を配置すると、肌異常の検知とケアを同じ姿勢で行えるので、美容器具の姿勢変更や持ち替えの手間を省くことができる。本発明とは逆に、美容器具の異なる位置に肌刺激体と肌異常検知部を配置した場合には、肌異常の検知からケアへ移行する際に、美容器具の姿勢変更や持ち替えの手間が生じる。上記構成において物理的な美容刺激とは、電流刺激と振動刺激と熱刺激(温熱刺激と冷熱刺激)などの総称である。肌面の被測定部に正対する測定部143は、刺激面3aから露出するレンズ142の表面で構成することが望ましい。レンズ142が、美容器具の防水手段や防塵手段、肌異常検知部88を構成するセンサ等の保護手段、あるいは、透過光量の調整手段等として機能するからである。また、レンズ142の測定部143を肌刺激体3の刺激面3aから突出させることにより、肌面と測定部143との間に余分な美容用液や塵埃などの異物が溜まり難く、肌面の被測定部に対して検査光を設定どおりに照射し、肌面の被測定部から設定どおりに反射できる。従って異常検知部88による正確な判定が可能となる。
【0012】
レンズ142の測定部143の突出寸法142dを肌刺激体3の厚み3b以下としているので、レンズ142による肌への刺激が強くなるのを防止できる。
【0013】
レンズ142の測定部143の突出寸法142dを肌刺激体3の厚み3bの寸法の1/2以上であり、かつ肌刺激体3の厚み3b以下にしていると、肌への刺激を抑制しながら、余分な美容用液や塵埃などの異物が測定部143の表面に溜まるのを効果的に防止できる。
【0014】
交差部分C1の曲率よりも交差部分C2の曲率の方が小さくなるように設定されていることにより、交差部分C2に接触する肌面の滑り移動を円滑に行って、肌当りをソフトで滑らかなものとすることができる。従って肌刺激体3を肌面の面方向への移動させるとき、その移動をスムーズに行うことができる。
【0015】
肌刺激体3の刺激面3aからレンズ142の前端までの突出寸法142dの範囲内に、交差部分C2の曲線部分が位置していると、肌当りをソフトで滑らかなものにしながらレンズ42と肌刺激体3との間に皮膚が垂れ込むのを可及的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施例1に係る美容器具の肌ヘッドの横断平面図である。
図2】美容器具の正面図である。
図3】美容器具の側面図である。
図4】肌ヘッドの縦断側面図である。
図5図1の要部を拡大して示す横断平面図である。
図6図4におけるA−A線断面図である。
図7】肌ヘッドの分解図である。
図8】美容器具の制御系のブロック図である。
図9】肌異常検知部の概略回路図である。
図10】肌異常検知モードにおける基準電圧とケアレベルの制御手順を示すフローチャートである。
図11】肌異常検知モードにおける各部の動作状態の時間的な変化を示すタイミングチャートである。
図12】出力電圧に係る判定領域の説明図である。
図13】肌刺激体の外面に綿マットを装着した状態で肌異常検知モードを選択した場合における各部の動作状態の時間的な変化を示すタイミングチャートである。
図14】本発明の実施例2に係る美容器具の光路形成体の縦断面図である。
図15】本発明の実施例3に係る美容器具の肌ヘッドの要部の横断平面図である。
図16図15におけるB−B線断面図である。
図17】本発明の実施例4に係る美容器具の肌ヘッドの要部の横断平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施例1) 図1ないし図13に、本発明に係る美容器具の実施例1を示す。本実施例における前後、左右、上下とは、図2および図3に示す交差矢印と、各矢印の近傍に表記した前後、左右、上下の表示に従う。両図において美容器具は、縦長のグリップ兼用の本体ケース1と、本体ケース1の上部に設けられた前後一対の肌ヘッド2・102とを備える。本体ケース1は、前後に分割形成された前ケース1aと後ケース1bとで中空ケース状に構成されている。本体ケース1の上半部が、一対の肌ヘッド2・102を支持するヘッド支持部100を構成し、本体ケース1の下半部がグリップ部101を構成する。
【0018】
本体ケース1の内部には、前ケース1aの前壁に正対する縦長の制御基板7と、制御基板7に電気的に接続された電池8とが収容されている。制御基板7の前面下部には、電源投入用の電源スイッチ103と、駆動モードを切り替えるためのモード選択スイッチ104と、駆動強度を切り替えるためのレベル切替スイッチ105とが実装されている。本体ケース1のグリップ部101の前面には、3個のスイッチボタン106〜108を備えるスイッチパネル6が設けられており、ユーザーは各スイッチボタン106〜108を内方へ押し込むことにより、対応するスイッチ103〜105を操作できる。また、制御基板7の前面上部には、駆動モードを発光表示するモード表示部109と、駆動強度を発光表示するレベル表示部110とが実装されている。両表示部109・110はそれぞれ複数個のLEDで構成されており、これらLEDに正対する透光窓が前ケース1aおよびスイッチパネル6に設けられている。ユーザーは、これらの透光窓を介して両表示部109・110を視認することができる。
【0019】
後側の肌ヘッド102は、その後面のみが後ケース1bから露出する状態で、本体ケース1のヘッド支持部100に収容されている。肌ヘッド102の内方にはペルチェ素子113とヒートシンク114が収容されており、ペルチェ素子113の吸熱面には肌ヘッド102が接合され、発熱面にはヒートシンク114が接合されている。ペルチェ素子113は制御基板7に不図示のリード線を介して接続されている。制御基板7からペルチェ素子113へ駆動電流を供給すると、その吸熱面を介して肌ヘッド102が冷却されるとともに、ペルチェ素子113の発熱面がヒートシンク114を介して放熱される。後側の肌ヘッド102は、ユーザーの肌面を冷却するための「冷却モード」において使用される。
【0020】
本実施例に係る美容器具は、上述の「冷却モード」の他に、「イオン導出モード」「イオン導入モード」および「肌異常検知モード」を備えており、これら3つの駆動モードにおいては前側の肌ヘッド2が使用される。ユーザーが電源スイッチ103を押して電源を投入した直後は「イオン導出モード」が選択されており、当該モードの選択中であることがモード表示部109で表示されている。この状態からモード選択スイッチ104を押すごとに、「イオン導入モード」「肌異常検知モード」「冷却モード」の順に駆動モードが切り替わり、同時にモード表示部109の表示が切り替わる。「冷却モード」においてモード選択スイッチ104を押すと、再び「イオン導出モード」に戻る。図1において前側の肌ヘッド2は、丸筒状のプラスチック成形品からなるヘッドケース16と、ヘッドケース16の前端に装着される肌刺激体3と、ヘッドケース16の外周面に配置されるヘッド表示部(放光体)117と、ヘッドケース16内に収容されるバイブレータ118および肌異常検知部88などで構成される。後述するように「肌異常検知モード」は、肌異常検知部88を駆動しながらイオン導入を行う駆動モードである。
【0021】
前ケース1aの上部前面には、ヘッドケース16を装着するための円形の装着座14が設けられており、ヘッドケース16の後端には、装着座14に嵌込まれる連結筒壁18が形成されている。ヘッドケース16および前ケース1aと、バイブレータ118を支持するバイブレータホルダ120とは、前ケース1aの内面から連結筒壁18にねじ込んだ2個のビス22で一体化されている。この装着状態において、装着座14に連続する外周囲壁と連結筒壁18との間の隙間が、Oリング23で封止されている。
【0022】
ヘッドケース16の前端には、肌刺激体3を装着するための装着筒壁122が形成されている。肌刺激体3は金属製であり、詳しくはチタン板材を素材とする丸キャップ状のプレス成形品からなり、装着筒壁122に前方から被せられてヘッドケース16に一体化されている。装着筒壁122の外周面と、これに正対する肌刺激体3の周壁とは、前方へ僅かに先窄まり状に形成されている。装着筒壁122の外周面にはOリング123が配置されており、このOリング123が装着筒壁122と肌刺激体3に挟持されて弾性変形することにより、両者122・3の間の隙間が封止されている。肌刺激体3の後端には保持リング124が外嵌装着されており、この保持リング124をキャップ装着部17に接着することにより、肌刺激体3はヘッドケース16に固定されている。またヘッドケース16は、装着筒壁122の後側に周回状に膨出されたキャップ装着部17を備えており、このキャップ装着部17の前壁により保持リング124が受け止められている。図3において符号64は、シート状の綿マット(シート体・障害物)Mを保持するリング状の保持キャップであり、保持キャップ64は先のキャップ装着部17に圧嵌合されて、肌刺激体3の外面に装着した綿マットMを固定保持する。なお綿マットMに代えて、液体を吸収可能な他のシート体、例えばスポンジなどの多孔質体や紙を素材とするシート体を用いることができ、これらを吸液性シート体Mを総称することができる。
【0023】
キャップ装着部17と連結筒壁18の間におけるヘッドケース16の外周面に、ヘッド表示部117が配置されている。図4においてヘッド表示部117は、ヘッドケース16の外周面に沿って巻回された無端リング状の導光リング126と、ヘッドケース16の壁面に埋設されて導光リング126に臨む上下一対のLED127とで構成される。導光リング126は、光拡散性に優れたポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂等からなり、LED127から入射した光が導光リング126の中で反射を繰り返すことで、導光リング126の全体が略均一に発光する。導光リング126の外径は、キャップ装着部17の外径よりも十分に小さく設定されている。従って、肌刺激体3の前面の刺激面3aにユーザーが正対した状態において、導光リング126自体はキャップ装着部17で遮られてユーザーの目に映ることはなく、導光リング126が発する光だけがユーザーの目に映ることになる。つまりキャップ装着部17は、ユーザーの目に眩しい光が照射されるのを解消するための遮光壁128を兼ねている。
【0024】
ヘッドケース16の後半部には、偏心モータからなるバイブレータ118と、バイブレータ118を支持するバイブレータホルダ120とが収容されている。バイブレータホルダ120は、バイブレータ118を協同して抱持する前後一対の分割ホルダ130・131で構成されている。前側の分割ホルダ130の後面には3個のボス132が設けられており、後側の分割ホルダ131に挿通したビス133を各ボス132にねじ込むことにより、前後の分割ホルダ130・131が一体化されている。図1に示すように後側の分割ホルダ131は、左右一対のフランジ状のベース部134を一体に備えており、両ベース部134が、先に説明したヘッドケース16の連結筒壁18と共に、装着座14の座壁にビス22で締結固定されている。なお、バイブレータホルダ120は、一対の分割ホルダ130・131に分割されていない一体成形品とすることもできる。
【0025】
肌刺激体3とバイブレータホルダ120の間に肌異常検知部88が配置されている。図5において肌異常検知部88は、基板137の前面に実装された発光素子(発光部)138および受光素子(受光部)139と、発光素子138から受光素子139へのV字状の光路を形成する前後一対の光路形成体140・141と、前側に位置する第1の光路形成体140の前面中央に配置されたレンズ142などで構成される。肌刺激体3の刺激面3aの中央には、レンズ142を露出させるための円形の窓開口35が形成されており、窓開口35から露出するレンズ142の前面が、ユーザーの肌面の被測定部に正対する測定部143を構成する。肌異常検知部88の駆動状態においては、発光素子138から測定部143の中央へ向かって検査光が照射され、測定部143に当接する肌面の被測定部で反射して、受光素子139へ至る。レンズ142は、透光性に優れたポリカーボネートを素材として形成されている。肌刺激体3は、肌面の被測定部の側から視て円形状となっている。つまり、肌刺激体3の刺激面3aと正対する正面視において円形状となっている。
【0026】
後側に位置する第2の光路形成体141は、基板137に正対する略円板状のベース板145と、ベース板145の前面中央に突設された略円錐状の錐状部146とを一体に備えるプラスチック成形品からなる。ベース板145の左右には、発光素子138と受光素子139を収容するための収容穴(収容部)147・148がそれぞれ形成されている。両素子138・139が収容穴147・148の壁面に接触するのを避けるために、収容穴147・148は収容する素子138・139よりも僅かに大きく形成されている。錐状部146の円錐面は、第1の光路形成体140と接合される接合面149を構成しており、この接合面149には、母線と平行な左右一対の光路溝150と、上下一対の係合凹部151とが凹み形成されている(図6参照)。
【0027】
図4において第1の光路形成体140は、第2の光路形成体141のベース板145より一回り大きい略円板状のベース板153と、ベース板153の後面中央に突設された柱状部154と、ベース板153の後面の周辺部に突設されたばね軸155および3個のボス156とを一体に備えるプラスチック成形品からなり、ベース板153と柱状部154の中央部を貫通するように、錐状部146を収容するすり鉢状の錐状孔157が形成されている。錐状孔157の壁面は、錐状部146の接合面149と接合される接合面158を構成しており、この接合面158には、錐状部146の光路溝150に正対する左右一対の光路溝159が凹み形成されており、また、錐状部146の係合凹部151に係合する上下一対の係合凸部160が突設されている(図6参照)。ばね軸155は、肌刺激体3への通電用のコイルばね161に挿通されて、同ばね161を支持する。
【0028】
第2の光路形成体141の錐状部146を略円錐状に形成し、第1の光路形成体140の錐状孔157をすり鉢状に形成すると、錐状孔157に対する錐状部146の収まりが良く、しかも一対の光路形成体140・141が互いに位置ずれし難い。錐状部146と錐状孔157の接合面149・158どうしを接合した状態では、両接合面149・158に形成した光路溝150・159どうしが正対して、検査光が通過する中空状の光路が形成される。また、係合凸部160が係合凹部151に係合することにより、錐状部146の中心軸まわりの前後の光路形成体140・141の相対回転が規制される。さらに、柱状部154の後端面が、第2の光路形成体141のベース板145の前面で受け止められる。前側の分割ホルダ130に挿通したビス162を、各ボス156にねじ込むことにより、前側の分割ホルダ130と第1の光路形成体140が一体化されており、これら両者130・140が基板137と第2の光路形成体141を前後から挟持している。なお光路溝150・159は、両接合面149・158のうち一方のみに形成されていてもよい。
【0029】
第1の光路形成体140のベース板153の前面中央には、レンズ142を収容するレンズ穴163が凹み形成されており、このレンズ穴163を取り囲むように、ヒーター164を支持するヒーター支持部165が段落ち状に形成されている。ヒーター164は偏平なフィルムヒーターからなり、その後面がヒーター支持部165に支持されている。ヒーター164の前面は、絶縁性の両面テープ166を介して肌刺激体3の内面に接着されている。肌刺激体3とヒーター164は両面テープ166で電気的に遮断されている。ヒーター支持部165の一部には、ヒーター164の表面温度を測定する温度センサ(サーミスタ)167と、異常時にヒーター164への電流供給を遮断するためのヒューズ168とが埋設されている(図4参照)。
【0030】
図5に拡大して示すように、レンズ142の後面と、これに正対するレンズ穴163の底面には、前窄まりテーパー状のガイド面171・172がそれぞれ周回状に形成されている。レンズ142と第1の光路形成体140を前後に密着させて、両ガイド面171・172を接合することにより、レンズ142を光路形成体140に対して上下左右に位置決めできる。レンズ142の周縁部の前面は、弾性を有する両面テープ173を介して肌刺激体3の内面に接着されている。両面テープ173は、レンズ142によって肌刺激体3の内面に押し付けられて、レンズ142と肌刺激体3の間の隙間を水密状に封止している。つまり両面テープ173は、肌刺激体3に対するレンズ142の固定手段と、水密のためのシール体とを兼ねるものである。なお、両面テープ173でレンズ142を肌刺激体3の内面に接着固定するだけでも、肌刺激体3に対するレンズ142の位置ずれを十分に防止し、しかも両者3・142の間の水密性を十分に確保できるが、本実施例では、位置ずれの防止性と水密性をさらに高めるため、ビス22でヘッドケース16に締結固定される後側の分割ホルダ131が、前側の分割ホルダ130および一対の光路形成体140・141を介して、レンズ142を肌刺激体3の内面に押し付けて、両者3・142をより確りと密着させる構造を採っている。
【0031】
前ケース1aに対する肌ヘッド2の組み付け手順の一例を、図7を用いて説明する。まず、一対の光路形成体140・141と基板137とコイルばね161を組み合わせ、前側の分割ホルダ130にビス162を挿通し、第1の光路形成体140のボス156にねじ込んで、前側の分割ホルダ130を第1の光路形成体140に固定することにより、両者130・140の間に第2の光路形成体141と基板137が前後から挟持された第1組立体を得る。次いで、前側の分割ホルダ130に後方からバイブレータ118を組み付け、後側の分割ホルダ131にビス133を挿通し、前側の分割ホルダ130の各ボス132にねじ込み、前後の分割ホルダ130・131を一体化することにより、第1組立体にバイブレータ118と後側の分割ホルダ131を加えた第2組立体を得る。
【0032】
得られた第2組立体を、前ケース1aの装着座14で囲まれる開口に後方から挿入するとともに、導光リング126とLED127とOリング23を予め装着したヘッドケース16を、装着座14に連続する外周囲壁の内側へ前方から挿入する。この状態で、装着座14と後側の分割ホルダ131のベース部134とに後方からビス22を挿通し、ヘッドケース16の連結筒壁18にねじ込むことにより、第2組立体とヘッドケース16を前ケース1aに固定する。次いで、ヘッドケース16の前面から露出する第1の光路形成体140の前面に、温度センサ167、ヒューズ168、ヒーター164およびレンズ142を組み付け、ヒーター164とレンズ142の前面に両面テープ166・173を貼り付ける。最後に、Oリング123を予め配置したヘッドケース16の装着筒壁122に肌刺激体3を装着し、これを保持リング124で固定する。以上の組み付け手順は一例に過ぎず、これ以外にも種々の組み付け手順が考えられるが、いずれにしても肌刺激体3と後側の分割ホルダ131の間で、前側から順に両面テープ166・173、ヒーター164とレンズ142、第1の光路形成体140、第2の光路形成体141、基板137、および前側の分割ホルダ130が挟持される。なお、レンズ142と第1の光路形成体140は一体成形品で構成してもよい。
【0033】
肌刺激体3は、通電用のコイルばね161と、不図示のリード線を介して、制御基板7に実装された電流源175(図8参照)に接続されている。また、本体ケース1のグリップ部101の後面にはグリップ電極10が固定されており(図3参照)、グリップ電極10も不図示のリード線を介して電流源175に接続されている。電流源175から肌刺激体3とグリップ電極10への電流供給は、制御基板7に実装された制御部115により制御される。「イオン導出モード」においては、肌刺激体3にプラス極性のパルス電流が供給され、グリップ電極10にはマイナス極性のパルス電流が供給される。「イオン導入モード」と「肌異常検知モード」においては、肌刺激体3にマイナス極性のパルス電流が供給され、グリップ電極10にはプラス極性のパルス電流が供給される。本実施例においては、電流源175とバイブレータ118とヒーター164が、肌刺激体3に物理的な美容刺激、すなわち電流刺激と振動刺激と温熱刺激を付与する肌刺激源116を構成する。
【0034】
「イオン導出モード」と「イオン導入モード」では、肌刺激体3の刺激面3aを直接肌面に押し当ててケアを行うことができ、また、綿マットMを肌刺激体3の外面に保持キャップ64で装着し、この綿マットMを肌面に押し当ててケアを行うこともできる。綿マットMを使用する場合は、美容用液を綿マットMに含浸させてもよく、また、美容用液を直接塗付した肌面に綿マットMを押し当ててもよい。一方、綿マットMの装着状態では、肌面と測定部143の間に綿マットMが介在するので、肌異常検知部88による肌状態の測定が行えない。そのため、綿マットMを装着した状態で「肌異常検知モード」に切り替え操作された場合や、「肌異常検知モード」の選択中に綿マットMが装着された場合は、通常の「イオン導入モード」へ自動的に移行する制御が行われるが、その詳細については後述する。
【0035】
「イオン導出モード」「イオン導入モード」および「肌異常検知モード」においては、ユーザーがレベル切替スイッチ105を押すごとに、電流源175から肌刺激体3とグリップ電極10に供給されるパルス電流の強度が、「弱」「中」「強」の3段階で切り替わる。具体的には、「イオン導出モード」と「イオン導入モード」においては、「弱」のときに6V、「中」のときに8V、「強」のときに10Vの電圧が、電流源175にそれぞれ印加される。「肌異常検知モード」においては、ユーザーがレベル切替スイッチ105で設定した駆動強度と、肌異常検知部88の検知結果に基づいて決定されるケアレベルとに基づいて、制御部115が電流源175に印加する電圧を自動的に制御する。本実施例では、駆動強度が「弱」でケアレベルが「1」のときの印加電圧を6V、駆動強度が「中」でケアレベルが「1」のときの印加電圧を8V、駆動強度が「強」でケアレベルが「1」のときの印加電圧を10Vにそれぞれ設定し、各駆動強度において、ケアレベルが1つ大きくなるごとに印加電圧が1V上昇するように設定した。ケアレベルの最大値は「5」であり、このときの印加電圧は、駆動強度が「弱」のとき10V、駆動強度が「中」のとき12V、駆動強度が「強」のとき14Vである。
【0036】
なお、上記の各電圧値は一例に過ぎず、上記以外の値を採用することはもちろん可能である。これ以降に挙げる電圧値等についても同様である。レベル切替スイッチ105で設定される駆動強度を3段階とすることや、肌異常検知部88の検知結果に基づくケアレベルの最大値を「5」とすることも一例に過ぎず、これとは異なる段階数や最大値を採用してもよい。また本実施例では、電流源175に印加する電圧を大小に変化させて、電流源175から供給されるパルス電流のピーク値を大小に変化させることにより、パルス電流の強度を変更するが、この方法に代えて、またはこの方法と併用して、パルス電流のデューティー比を大小に変化させる方法を採用してもよい。
【0037】
図8および図9に示すように制御部115は、各スイッチ103〜105や温度センサ167などからの入力信号に基づいて、電流源175から肌刺激体3とグリップ電極10に供給するパルス電流、ヒーター164とバイブレータ118に供給する駆動電流、および、各表示部109・110・117における表示内容などを制御する。また制御部115は、美容器具の駆動時間を計測可能なタイマー176と、後述する基準電圧V0(電気的基準値:所定の基準光量に対応する電気的出力値)を記憶する記憶部177とを備える。発光素子138は発光ダイオードからなり、レギュレータ178を介して制御部115に接続されており、また発光素子138には抵抗(例えば100Ω)が直列接続されている。発光素子138から照射される検査光は紫色の可視光であり、そのピーク波長は約400nmである。受光素子139はフォトダイオードからなり、オペアンプ179を介して制御部115に接続されている。詳しくは、受光素子139がオペアンプ179の反転入力端子(−)に接続され、オペアンプ179の出力端子が制御部115に接続されている。
【0038】
制御部115からレギュレータ178を介して発光素子138に電圧を印加すると、同素子138が発光して、ユーザーの肌面へ向かって検査光が照射される。検査光はユーザーの肌面で反射し、受光素子139へ至る。このときの反射光量は、ユーザーの肌の色、すなわちメラニンの量によって変化する。具体的には、肌が黒くメラニンが多いユーザーの場合は、検査光が肌面で比較的多く吸収されるので、反射光量は少なくなる。逆に、肌が白くメラニンが少ないユーザーの場合は、検査光の吸収量が比較的少ないので、反射光量は多くなる。また、同じユーザーが使用する場合でも、メラニンを原因とするシミなどの異常部分では、シミなどが無い正常部分と比べて、検査光が多く吸収されて反射光量は少なくなる。本実施例に係る肌異常検知部88は、この反射光量の差異に基づいて、シミなどの肌異常を検知するものである。紫色(380〜430nm)の可視光は、それよりも波長が長い他色の可視光に比べてメラニンに吸収されやすく、そのため正常部分と異常部分に照射したときの反射光量の差異が大きいことから、肌異常の検知力に優れる。
【0039】
ユーザーの肌面で反射して受光素子139へ至った検査光が多いほど、大きな電流が受光素子139を流れて、オペアンプ179から制御部115へ大きな電圧が出力される。この出力電圧Vは、受光素子139を流れる電流Iと、負帰還回路に配置した抵抗R(例えば50MΩ)との積で求めることができる。制御部115は、オペアンプ179からの出力電圧Vと、記憶部177に記憶された基準電圧V0とを比較し、出力電圧Vが基準電圧V0以上(V≧V0)であれば、検査部分は正常と判定し、逆に出力電圧Vが基準電圧V0未満(V<V0)であれば、検査部分は異常と判定する。なお本実施例では、電流Iが大きいほど出力電圧Vが大きくなるように増幅回路を構成したが、逆に、電流Iが大きいほど出力電圧Vが小さくなるように増幅回路を構成してもよい。
【0040】
基準電圧V0は、ユーザーの肌の色に応じて変化する変数であり、正常部分の色が白いほど高い電圧に設定され、色が黒いほど低い電圧に設定される。図10のフローチャートに示すように、「肌異常検知モード」による美容器具の使用を開始した時点において、制御部115は基準電圧V0を例えば1.0Vに設定し(ステップS1)、電流源175とヒーター164とバイブレータ118のケアレベルを「1」に設定する(ステップS2)。ここで、1.0Vという電圧値は、発光素子138からほくろへ向けて検査光を照射した場合に、オペアンプ179から出力される電圧値(約0.8V)よりも僅かに高い値である。またケアレベル「1」とは、肌面の正常部分に付与する電流刺激等を発生させるケアレベルのことである。
【0041】
次のステップS3では、肌刺激体3の外面に綿マットMが装着されているか否かのチェックを行う。一般的な綿マットMは、メラニンを全く含まない白色であるため、綿マットMに向かって検査光を照射すれば、肌面に検査光を照射する場合に比べて反射光量は多くなる。この仕組みを利用して、綿マットMの装着の有無を判定することができる。具体的には、オペアンプ179から制御部115へ出力される出力電圧Vを、所定の最大電圧VM(上限電気的基準値:所定の上限基準光量に対応する電気的出力値)(例えば2.8V)と比較し、出力電圧Vが最大電圧VMを上回る(ステップS3でYES)場合は、肌刺激体3の外面に綿マットMが装着されていると判断して「肌異常検知モード」を終了し(ステップS4)、通常の「イオン導入モード」へ移行する。一方、出力電圧Vが最大電圧VM以下(ステップS3でNO)であれば、測定部143に正対しているのは綿マットMではなくユーザーの肌面であると判断して、次のステップS5へ進む。
【0042】
次のステップS5では、出力電圧Vを基準電圧V0と比較する。基準電圧V0が1.0Vに設定されている初期状態では、殆どの場合、出力電圧Vが基準電圧V0を上回り(V>V0)、次のステップS6で出力電圧Vが新たな基準電圧V0として設定される。次のステップS7では、ケアレベルが「1」以外に設定されていれば、ケアレベルを「1」に設定して、ステップS3へ戻る。ユーザーが肌面に沿って美容器具を動かすことにより、ステップS6で基準電圧V0が繰り返し更新されて、ユーザーの肌の色に応じた基準電圧V0が設定される。すなわち、ユーザーの肌の最も色白の部分、すなわちシミなどの無い正常部分における出力電圧Vが、最終的な基準電圧V0として設定される。なお、記憶部177に記憶される基準電圧V0は、美容器具の電源を切る度に初期値(例えば1.0V)にリセットされる。
【0043】
ステップS5において、出力電圧Vと基準電圧V0が等しい(V=V0)場合は、ステップS6を経ずにステップS7へ進み、ケアレベルが「1」以外に設定されていれば、ケアレベルを「1」に設定して、ステップS3へ戻る。一方、ステップS5において、出力電圧Vが基準電圧V0を下回る(V<V0)場合は、ステップS8へ進み、出力電圧Vを所定の最小電圧Vm(下限電気的基準値:所定の下限基準光量に対応する電気的出力値)と比較する。最小電圧Vmは、ほくろへ検査光を照射した場合の出力電圧値と同じ0.8Vに設定された定数であり、予め記憶部177に記憶されている。出力電圧Vが最小電圧Vmを下回る(ステップS8でYES)場合は、肌刺激体3がケアする必要のないほくろに正対していると判定して、ほくろに無駄な刺激を与えないように、各肌刺激源116のケアレベルを「0」以上「1」以下に設定し(ステップS9)、各肌刺激源116の出力を停止もしくは減衰させて、ステップS3へ戻る。ケアレベル「0」とは、肌刺激源116の出力が停止して、肌刺激源116から刺激が全く発生しないケアレベルのことである。ここでの電流源175とヒーター164とバイブレータ118のケアレベルは、「0」以上「1」以下の間で個別に設定してもよい。
【0044】
ステップS8において出力電圧Vが最小電圧Vm以上である(ステップS8でNO)場合は、ステップS10へ進み、基準電圧V0と出力電圧Vの差を所定の定数Cと比較する。定数Cは、予め記憶部177に記憶された正数である(C>0)。基準電圧V0と出力電圧Vの差が定数C以下である(ステップS10でYES)場合は、ケアレベルを「1」よりも強い「2」に設定し(ステップS11)、ステップS3へ戻る。逆にこの差が定数Cを超える(ステップS10でNO)場合は、ステップS12へ進む。
【0045】
ステップS12においては、基準電圧V0と出力電圧Vの差を、定数Cの2倍の値と比較する。この差が定数Cの2倍以下である(ステップS12でYES)場合は、ケアレベルを「2」よりも強い「3」に設定し(ステップS13)、ステップS3へ戻る。逆にこの差が定数Cの2倍を超える(ステップS12でNO)場合は、ステップS14へ進み、基準電圧V0と出力電圧Vの差を、定数Cの3倍の値と比較する。この差が定数Cの3倍以下である(ステップS14でYES)場合は、ケアレベルを「3」よりも強い「4」に設定し(ステップS15)、ステップS3へ戻る。逆にこの差が定数Cの3倍を超える(ステップS14でNO)場合は、ケアレベルを「4」よりも強い「5」に設定し(ステップS16)、ステップS3へ戻る。
【0046】
ステップS10〜S16をまとめると、基準電圧V0と出力電圧Vの差が定数C以下(0<V0−V≦C)のときケアレベルは「2」に設定され、この差が定数Cを超えて2倍を超えない(C<V0−V≦2C)ときケアレベルは「3」に設定される。また、基準電圧V0と出力電圧Vの差が定数Cの2倍を超えて3倍を超えない(2C<V0−V≦3C)ときケアレベルは「4」に設定され、この差が定数Cの3倍を超える(3C<V0−V)ときケアレベルは「5」に設定される。なお、本実施例で用いた定数Cに代えて、例えば基準電圧V0に応じて変化する変数を用いることもできる。
【0047】
上述のようにステップS9は、ほくろを検知した(ステップS8でYES)場合に、各肌刺激源116の出力を停止もしくは減衰させるものである。本発明において肌刺激源116の出力(ケアレベル)の減衰とは、停止状態を除く最低出力に低下させることだけでなく、最低出力に保持することも含む概念である。つまりステップS9が、肌刺激源116のケアレベルを「1」に設定するものである場合、その直前のケアレベルが「2」以上であれば、ステップS9でケアレベルは「1」に低下するのに対し、その直前のケアレベルが既に「1」であれば、ステップS9でケアレベルは「1」のまま保持されるが、本発明ではこれらを含めて減衰と言う。
【0048】
ユーザーがグリップ部101を手で握ってグリップ電極10に触れるとともに、顔などの肌面に肌刺激体3を当接させると、肌刺激体3とグリップ電極10を繋ぐ美容器具の内部回路とユーザーの人体とからなる電気的閉ループが形成される。制御部115は、この閉ループの形成の有無に基づいて、刺激面3aが肌面に当接しているか否かを判定する。つまり、本実施例に係る肌刺激体3は、刺激面3aが肌面に当接したことを検知する肌検知センサとして機能している。制御部115は、この閉ループを検知する状態においてのみ、電流源175から肌刺激体3とグリップ電極10に肌刺激用のパルス電流を供給し、またバイブレータ118に駆動電流を供給する。さらに制御部115は、この閉ループを検知する状態においてのみ、発光素子138に電力を供給して肌異常検知部88を駆動させ、またヘッド表示部117に電力を供給して同表示部117を発光させる。電気的閉ループが形成されていない状態、すなわち、刺激面3aが肌面から離れている状態で、肌刺激用のパルス電流およびバイブレータ118の駆動電流の供給と、肌異常検知部88の駆動と、ヘッド表示部117の発光表示とを停止すると、美容器具の消費電力を抑制することができる。
【0049】
なお肌検知センサは、肌刺激体3とは別体の光学センサなどで構成することもできる。肌刺激体3の刺激面3aに光学センサを配置する場合は、刺激面3aが肌面に接触することにより、光学センサが室内光を受光できなくなる。これを機に光学センサから制御部115へ信号が送信され、この信号を受信した制御部115が、肌面に刺激面3aが接触したと判断して、電流源175からのパルス電流の供給や、肌異常検知部88の駆動などを開始する。
【0050】
次に、本実施例に係る美容器具を「肌異常検知モード」で使用する場合について説明する。上述のように「肌異常検知モード」は、肌異常検知部88を駆動しながらイオン導入を行う駆動モードであり、制御部115は肌異常検知部88を駆動するだけでなく、肌刺激体3とグリップ電極10へ肌刺激用のパルス電流を供給し、さらにヒーター164とバイブレータ118を駆動する。つまり、ユーザーの肌状態を測定しながら、肌面に電流刺激と温熱刺激と振動刺激を付与する。肌異常検知部88でシミなどの異常部分を検知した場合には、異常部分において電流刺激等を自動的に増強させて、異常部分を強力かつ集中的にケアする。すなわち、肌面の正常部分においては、肌刺激源116(電流源175・ヒーター164・バイブレータ118)のケアレベルを「1」に設定し、異常部分においては異常の度合いに応じて「2」〜「5」に設定する。またほくろ部分においては、各肌刺激源116のケアレベルを「0」〜「1」に設定する。
【0051】
図11のタイミングチャートにおいて、ユーザーが電源スイッチ103をオン操作し、モード選択スイッチ104を操作して「肌異常検知モード」を選択すると(時点t0)、制御部115はタイマー176による計時を開始するとともに、肌刺激体3とグリップ電極10へ肌検知用の微弱なパルス電流の供給を開始するよう電流源175を制御する。また、電源投入の約5秒後にヒーター164への通電を開始して、肌刺激体3を予熱する。このときのヒーター164のケアレベルは「1」である。制御部115は、温度センサ167からの入力信号に基づいて、肌刺激体3の刺激面3aの表面温度を約40℃に保持するように、ヒーター164をオンオフ制御する。
【0052】
なお、本実施例に係る美容器具においては、電源を切る度に駆動モードが「イオン導出モード」にリセットされるため、電源投入後にモード選択スイッチ104で「肌異常検知モード」を選択した時点が、図11のタイミングチャートにおける時点t0になっているが、電源を切っても駆動モードが記憶される美容器具においては、「肌異常検知モード」を選択した状態で電源を切っていれば、次に電源を投入したときに最初から「肌異常検知モード」が選ばれることから、電源スイッチ103をオン操作した時点が図11における時点t0になる。また、駆動モードとして「肌異常検知モード」のみを備える美容器具においても、電源スイッチ103をオン操作した時点が図11における時点t0になる。
【0053】
ユーザーがグリップ部101を握って肌刺激体3を肌面に当接させると、先に説明した電気的閉ループが形成される。この閉ループを検知した制御部115は、電流源175から肌刺激体3とグリップ電極10への肌刺激用のパルス電流の供給と、バイブレータ118への駆動電流の供給と、ヘッド表示部117における発光表示と、発光素子138から肌面への検査光の照射とを開始する(時点t1)。このときの電流源175とバイブレータ118のケアレベルは「1」であり、ヒーター164のケアレベルも「1」に維持される。ヘッド表示部117は、肌刺激源116のケアレベルが「1」であることを、例えば青色の光で表示する。
【0054】
ケアレベルが「1」のとき、肌刺激体3に供給される肌刺激用のパルス電流は微弱であるため、当該電流が供給されていることをユーザーは容易に認識できない。そこで本実施例では、ケアレベル「1」のパルス電流を供給するとき、同時にバイブレータ118とヒーター164を駆動させ、またヘッド表示部117を発光させている。バイブレータ118とヒーター164とヘッド表示部117に通電していることは、ケアレベルに関係無くユーザーにとって認識が容易であるから、これらに通電していることの認識を通じて、ユーザーはケアレベル「1」のパルス電流が供給されていることを認識することができる。つまり、バイブレータ118とヒーター164とヘッド表示部117は、肌刺激体3に肌刺激用のパルス電流が供給されていることを表示する通電表示体として機能する。
【0055】
時点t1から時点t4の間では、図10で説明した手順に従って、基準電圧V0が複数回にわたって更新されている。時点t2では、受光側の出力電圧Vが基準電圧V0を下回ったことで、肌刺激源116のケアレベルが一時的に「2」に上昇しており、次の時点t3では、出力電圧Vが基準電圧V0を上回ったことで、基準電圧V0が更新されるとともにケアレベルが「1」に戻っている。時点t4で基準電圧V0が2.4Vに設定された後は、基準電圧V0が更新されておらず、このことから時点t4に肌異常検知部88がユーザーの肌の最も色白の部分に正対したことがわかる。もちろん、2.4Vという電圧値は一例に過ぎず、肌の色が異なる別のユーザーが美容器具を使えば、基準電圧V0は変化する。また、一人のユーザーが美容器具を使い続ける場合でも、ケアする部位が変われば、それに応じて基準電圧V0も変化することがある。さらに、一人のユーザーが一個所のケアに美容器具を使い続ける場合でも、日々の生活環境などの影響で基準電圧V0が変動することはある。
【0056】
時点t5から時点t6の直前までは、基準電圧V0(2.4V)と最小電圧Vm(0.8V)の間で出力電圧Vが変動し、肌刺激源116のケアレベルが「2」〜「5」の間で変動している。この間にヘッド表示部117は、ケアレベルが「2」〜「5」であることを、それぞれ異なる色の光で表示する。例えば、ケアレベル「2」では緑色、ケアレベル「3」では黄色、ケアレベル「4」では橙色、ケアレベル「5」では赤色の光を表示することができる。ケアレベル「1」を示す青色以外の光をヘッド表示部117に表示させると、肌異常検知部88が肌異常を検知したことをユーザーに報知できる。つまり、本実施例に係るヘッド表示部117は、肌異常検知部88が肌異常を検知したことをユーザーに報知する報知体89を構成する。またユーザーは、バイブレータ118のケアレベルの上昇、すなわち、バイブレータ118に起因する振動と音が強まることによっても、肌異常検知部88が肌異常を検知したと認識することができる。さらにユーザーは、ヒーター164のケアレベルの上昇、すなわち、刺激面3aの表面温度が上昇することによっても、肌異常検知部88が肌異常を検知したと認識することができる。つまりバイブレータ118とヒーター164は、肌刺激源116を構成するだけでなく、ヘッド表示部117と共に報知体89を構成する。
【0057】
バイブレータ118とヒーター164とヘッド表示部117が、肌刺激用のパルス電流の通電表示体として機能することは、先に説明したとおりである。つまり、バイブレータ118とヒーター164はそれぞれ、肌刺激源116と報知体89と通電表示体の3つの役割を備えており、またヘッド表示部117は、報知体89と通電表示体の2つの役割を備えている。なお、本実施例とは逆に、ケアレベル「1」のパルス電流の供給時にバイブレータ118とヒーター164とヘッド表示部117を停止し、ケアレベル「2」以上のパルス電流の供給時にバイブレータ118等を駆動する形態を採る場合は、バイブレータ118等を通電表示体としては利用できないが、肌刺激源116や報知体89としての役割は残る。
【0058】
なお本実施例では、ケアレベルの変化に伴いヘッド表示部117の色が変化するものとしたが、これに代えてヘッド表示部117を単色とし、その照度をケアレベルの上昇に伴い段階的に高くしてもよい。この場合のヘッド表示部117の色は、青、赤、緑などから任意に選択できる。また、ヘッド表示部117のような放光手段に代えて、またはこれと併用して、ブザーや合成音声などの発音手段を採用することができる。この場合は、ケアレベルの変化に伴い発音手段の音色を変化させたり、ケアレベルの上昇に伴い発音手段の音量を段階的に上げることにより、聴覚を介してケアレベルが変化したことをユーザーに知らせることができる。
【0059】
時点t6では、受光側の出力電圧Vが最小電圧Vmと等しい0.8Vを示している。この場合の制御部115は、肌異常検知部88がほくろに正対していると判定して、電流源175とバイブレータ118のケアレベルを「0」以上「1」以下に設定し、またヒーター164のケアレベルを「1」に設定する。さらに制御部115は、ヘッド表示部117を任意の色で点滅させる。ユーザーは、ヘッド表示部117が点滅表示に切り換わったことや、バイブレータ118の振動と音が弱まったことに基づき、肌異常検知部88がほくろに正対していると認識することができる。なお、ほくろ判定時のヘッド表示部117は、数秒ごとに色が変化する変色表示や、消灯状態とすることもできる。また本実施例では、ほくろ判定時にも、各肌刺激源116(電流源175・バイブレータ118・ヒーター164)を駆動させたが、これに代えて、ほくろ判定時に肌刺激源116のうち少なくとも1つのケアレベルを「0」に設定し、当該肌刺激源116から肌面に付与する刺激を停止させてもよい。
【0060】
時点t7では、ユーザーが肌面から肌刺激体3を離したことで電気的閉ループが消滅しており、この閉ループを検知できなくなった制御部115は、発光素子138からの検査光の照射を停止するとともに、電流源175から肌刺激体3とグリップ電極10へ供給するパルス電流を、肌刺激用のものから肌検知用の微弱なものに切り換える。また制御部115は、バイブレータ118のケアレベルを「0」に設定するとともに、ヒーター164のケアレベルを「1」に設定して予熱状態とし、さらにヘッド表示部117を消灯する。次の時点t8では、制御部115が電気的閉ループを再検知したことにより、発光素子138からの検査光の照射などが再開されている。タイマー176による計時を開始してから3分が経過すると、制御部115は肌刺激源116をオフ状態とし、また発光素子138とヘッド表示部117への電力供給を遮断して、美容器具を停止させる(時点t9)。つまり、美容器具の電源が切れた状態になる。なお、計時開始から3分が経過する前に、電源スイッチ103がユーザーにより操作された場合は、制御部115はその時点で3分経過時と同様に美容器具を停止させて、美容器具の電源を切る。
【0061】
図12に示すように、受光素子139の受光量に基づく出力電圧Vに関しては、最小電圧Vm(0.8V)と最大電圧VM(2.8V)を境界とする3つの判定領域を想定することができる。出力電圧Vが最小電圧Vm未満の「ほくろ判定領域」に含まれるときは、制御部115は肌刺激体3がほくろに正対していると判定する。出力電圧Vが最大電圧VMを超える「シート体判定領域」に含まれるときは、制御部115は肌刺激体3の外面に綿マットMが装着されていると判定する。なお「シート体判定領域」の上限値の3.0Vとは、発光素子138から照射された検査光が100%反射した場合にオペアンプ179から出力される電圧値にほぼ等しい。また、出力電圧Vが最小電圧Vm以上かつ最大電圧VM以下の「肌状態判定領域」に含まれるときは、制御部115は出力電圧Vを基準電圧V0と比較して、肌状態が正常か異常かを判定する。基準電圧V0の初期値は、「肌状態判定領域」の範囲内、好ましくは最小電圧Vmに近い低値に設定されて、同領域の範囲内でユーザーの肌の色に応じて変動(上昇)する。基準電圧V0が最小電圧Vmを下回ることや最大電圧VMを上回ることは無い。
【0062】
一方、図13のタイミングチャートは、肌刺激体3の外面に白色の綿マットMを装着した状態で「肌異常検知モード」が選択された場合を示している。時点t0から時点t1の直前までは、先に説明した図11と同様であるが、検査光の照射が開始された時点t1においては、綿マットMが装着されているために、受光側の出力電圧Vが最大電圧VMを上回る3.0Vを示している。次の時点t10では、高い出力電圧Vを受けた制御部115が、綿マットMの装着状態であると判断し、検査光の照射を停止して「肌異常検知モード」を終了し、通常の「イオン導入モード」へ移行させている。この移行の際には、ヘッド表示部117が赤色の点滅表示に切り換わる。これに基づきユーザーは、綿マットMが装着されているために肌異常検知部88が機能していないことを認識することができる。時点t10以降、各肌刺激源116(電流源175・ヒーター164・バイブレータ118)の出力は、「肌異常検知モード」におけるケアレベル「1」相当の一定値に維持される。図13の時点t11〜t13は、図11の時点t7〜t9と同様であるため、その説明を省略する。なお、時点t1と時点t10の時間間隔は極めて短いが、図13では図示の都合上、この間隔を実際よりも長めにとっている。
【0063】
なお本実施例では、時点t10において肌異常検知部88の機能の停止をユーザーに知らせるために、ヘッド表示部117を赤色の点滅表示に切り換えたが、これに代えて、例えばヘッド表示部117を肌異常検知部88の駆動時とは異なる色で点灯あるいは点滅させてもよく、一定時間ごとに色が変化する変色表示としてもよい。また、ヘッド表示部117の表示態様の変更に代えて、あるいは、表示態様の変更と併せて、ブザーなどの音声手段の作動状態を変更する制御を行ってもよい。この音声制御は、音声手段を停止状態から作動状態に切り換えるものでもよく、音声手段の音量や音色を変更するものでもよい。肌異常検知部88の機能の停止をユーザーに言葉で知らせる合成音声を用いることもできる。
【0064】
(実施例2) 図14は、本発明に係る美容器具の実施例2を示しており、上下一対の光路形成体140・141を備える点が先の実施例1と相違する。両光路形成体140・141は複数個のビス181で締結固定されており、互いに密着する第2の光路形成体141の下面と、第1の光路形成体140の上面とが、それぞれ接合面149・158を構成している。第2の光路形成体141の接合面149には、左右一対の光路溝150と、その間に位置する係合凹部151とが凹み形成されている。第1の光路形成体140の接合面158には、第2の光路形成体141の光路溝150に正対する左右一対の光路溝159が凹み形成されており、また、第2の光路形成体141の係合凹部151に係合する係合凸部160が突設されている。係合凹部151と係合凸部160を係合させて、両光路形成体140・141が接合面149・158に沿って互いにずれ動くことを規制することにより、ビス181による両光路形成体140・141の締結固定を容易に行える。他は実施例1と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
【0065】
(実施例3) 図15および図16は、本発明に係る美容器具の実施例3を示しており、主にレンズ142の構造が先の実施例1と相違する。本実施例のレンズ142の内面(後面)には、実施例1のガイド面171に代えて、入光面185を含む凹部184が形成されている。入光面185は発光素子138に正対しており、発光素子138から測定部143の中央へ向かって直接照射される検査光と入光面185のなす角度θ1は、直角に近い94°に設定されている。また、第1導光路188の軸線と入光面185のなす角度θ2は、やはり直角に近い98°に設定されている。角度θ1と角度θ2に僅かな相違があるのは、発光素子138の取り付け方によるものであり、発光素子138の取り付け方によっては角度θ1と角度θ2を同じとすることができる。例えば、第1導光路188の軸線に合わせて発光素子138からの検査光を照射させることができる。いずれにしても角度θ1、角度θ2は直角もしくは直角に近い角度に設定される。検査光は第1導光路188に沿って通過し測定部143の中央に照射されるので、本発明における、方向性を示す「検査光」の意味と方向性を示す「第1導光路188の軸線」の意味は、方向性の観点でいえば同じ意義のものとして捉えることができる。このように、検査光或いは第1導光路188の軸線に対して直角もしくはそれに近い角度θ1、角度θ2をなす入光面185をレンズ142に形成すると、入光面185における検査光の反射量を可及的に減少することができ、レンズ142の光透過率を高めることができる。本発明における直交とは、厳密な直角(90°)のみを意味するものではなく、90±15°(75°以上105°以下)、より好ましくは90±10°(80°以上100°以下)の範囲を含む概念である。
【0066】
本実施例においても、第1の光路形成体140と第2の光路形成体141を接合することにより、それぞれに設けた光路溝159・150どうしが正対して、検査光が通過する中空状の導光路187が形成されている。導光路187は、発光素子138からレンズ142に至る第1導光路188と、レンズ142から受光素子139に至る第2導光路189とでV字状に形成されている。各導光路188・189の一端は発光素子138または受光素子139に向かって開口し、各導光路188・189の他端はレンズ142の凹部184へ向かって開口している。
【0067】
本実施例では、レンズ142と第1の光路形成体140の当接面において、凹部184の周縁が第1導光路188および第2導光路189の開口縁に外接している。これによれば、検査光にとっての障害物を無くして、検査光の利用効率を高めることができ、さらにレンズ142の強度を高めることができる。本実施例とは逆に、レンズ142における凹部184の周囲が各導光路188・189へ向かって張り出している場合には、この張り出し部分によって検査光の一部が遮られるおそれがある。また、凹部184の周縁が各導光路188・189の開口縁から離れるほど凹部184を大きくする場合には、レンズ142の強度が不足するおそれがある。
【0068】
レンズ142の周縁部(下記ベース部142a)の前面と肌刺激体3の内面との間には、実施例1の両面テープ173に代えてOリング191が装着されている。Oリング191は、肌刺激体3とレンズ142に挟まれて弾性変形しており、これら両者3・142の間の隙間を水密状に封止している。他は実施例1と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
【0069】
本実施例では、レンズ142の前端を肌刺激体3の刺激面3aの位置レベルから突出寸法142dだけ僅かに突出させることにより、刺激面3aの当接に先立ってレンズ142の前端の測定部143を肌面に当接できるので、測定部143による肌面への押圧力が強くなり、肌面と測定部143との間に余分な美容用液や塵埃などの異物が溜まり難く、肌面の被測定部に対して検査光を設定どおりに照射し、肌面の被測定部から設定どおりに反射できる。また、肌面と測定部143とが密着しやすい。従って異常検知部88による正確な判定が可能となる。これとは逆にレンズ142の前端を肌刺激体3の刺激面3aから僅かに凹ませるように設定すると美容用液や塵埃などの異物が溜まりやすくなり、美容用液や異物により検査光が乱反射して意図した設定どおりに検査光を反射できずに正確な判定ができない可能性がある。また、レンズ142の前端を肌刺激体3の刺激面3aから僅かに突出させることにより、肌刺激体3の窓開口35の周縁部が肌面に接触し難くして、金属製の当該周縁部が肌面を刺激することを抑制している。これらの点は実施例1には詳しくは記載していなかったが実施例1も同様の内容である。
【0070】
窓開口35は、肌面の被測定部の側から視て円形状となっている。つまり、刺激面3aと正対する正面視において円形状となっている。この窓開口35は、円形状の肌刺激体3の刺激面3aの中央に内外に貫通する貫通穴を設けることで形成されている。窓開口35に対して肌刺激体3の貫通穴の穴面35aが臨んでいる。レンズ142は、レンズ穴163に支持されるベース部142aと、ベース部142aに連続して一体で設けられる円筒状の突出部142bと、突出部142bの前面側の表面(前端)に設けられ、肌面の被測定部に正対する測定部143を含んで構成されている。また、突出部142bの前面側の表面(前端)は平坦面となっている。第1の光路形成体140のベース板153のレンズ穴163に対してベース部142aが隙間のない凹凸関係で嵌合しており、レンズ142の測定部143の面方向の移動が規制されている。これにより、衝撃等が加わったとしても適切に検査光を照射および反射できるので、経年的に使用し続けても常に正確な検知が可能となる。図示はしていないが、レンズ穴163には測定部143の面方向にへこむ凹みが形成されており、この凹みと、レンズ142のベース部142にあり測定部143の面方向に突出する爪とが嵌合することにより、レンズ142が光路形成体140・141に固定されている。これにより、レンズ142が測定部143の面方向と直交する方向の移動が規制されている。レンズ142の突出部142bは肌刺激体3の貫通穴を挿通した状態で肌刺激体3の外方に突出状態で露出している。突出部142bの周面142cは、肌刺激体3の穴面35aとわずかな隙間を介した状態或いは接触した状態で正対しており、これにより使用時、落下衝撃時等において突出部142bが穴面35aによって規制されるので突出部142bの周面142cと直交する向きの移動が規制されている。好ましくは、周面142cと穴面35aとはわずかな隙間を介した状態で正対させる方が生産時に組付けやすいので、本実施例では周面142cと穴面35aとの間に0.15mmの隙間を設けている。
【0071】
突出部142bの周面142cと測定部143との交差部分C2は丸みのある面取り形状となっている。つまり突出部142bの周面142cと測定部143との交差部分C2の曲率は小さく設定(曲率半径R=0.2mm)されており、緩やかなカーブの外突湾曲状(複合曲線含む)となっている。また、肌刺激体3の穴面35aと肌刺激体3の刺激面3aとの交差部分C1は、面取り形状となっていない、或いは面取り形状となっているとしても曲率が大きく設定(曲率半径R=0.1mm)されており丸みはほとんどないものである。つまり、肌刺激体3の穴面35aと肌刺激体3の刺激面3aとの交差部分C1は、面取り形状となっているものは急カーブの外突湾曲状(複合曲線含む)となっている。すなわち、肌刺激体3の穴面35aと肌刺激体3の刺激面3aとの交差部分C1の曲率よりも、突出部142bの周面142cと測定部143との交差部分C2の曲率の方が小さくなるように設定されている。これにより、交差部分C2に接触する肌面の滑り移動を円滑に行って、肌当りをソフトで滑らかなものとすることができる。従って肌刺激体3を肌面の面方向への移動させるとき、その移動をスムーズに行うことができる。また、上述したように、肌刺激体3の窓開口35の周縁部(穴面35aと刺激面3aとの交差部分C1)が肌面に接触し難くして、金属製の当該周縁部が肌面を刺激することを抑制している。
【0072】
レンズ142の前端(測定部143)を肌刺激体3の刺激面3aから突出させる突出寸法142dは、肌刺激体3の厚み3b以下の寸法(突出させているのでもちろん0(ゼロ)は上回る寸法)だけ突出させるのが好ましい。肌刺激体3の厚み3bを上回る寸法を突出させるとレンズ142による肌への刺激が強くなり肌あたりが悪くなるからである。また、肌刺激体3の刺激面3aの肌面への接触面積が減少して肌面への刺激範囲が減少するのを防止する意味からである。
【0073】
レンズ142の前端を肌刺激体3の刺激面3aから突出させる突出寸法142dについて、より好ましくは、肌刺激体3の厚み3bの寸法の1/2以上で、肌刺激体3の厚み3b以下の寸法だけ突出させる。これにより、肌への刺激を抑制しながら、余分な美容用液や塵埃などの異物が測定部143の表面に溜まるのを効果的に防止できる。本実施例では、肌刺激体3の厚み3bは、0.3mmに設定している。一方、レンズ142の前端を肌刺激体3の刺激面3aから突出させる突出寸法142dは、0.21mmに設定している。これに対して交差部分C2の曲率半径Rが0.2mmなので、肌刺激体3の刺激面3aからレンズ142の前端までの突出寸法142dと、交差部分C2の曲線部分における測定部143側の端部から周面142c側の端部までのレンズ142の突出方向の寸法との差が、後者の方が大きくならないように設定されている。換言すれば、肌刺激体3の刺激面3aからレンズ142の前端までの突出寸法142dの範囲内に、交差部分C2の曲線部分が位置している。つまり、交差部分C2の曲線部分における周面142c側の端部が、肌刺激体3の厚み3bの範囲内に入り込まない設定となっている。これにより肌当りをソフトで滑らかなものにしながらレンズ142と肌刺激体3との間に皮膚が垂れ込むのを可及的に防止できる。また、皮膚の垂れ込みを可及的に防止できるので、交差部分C1による肌面への刺激を抑制できる。皮膚が垂れ込まない効果は、交差部分C1の曲率が交差部分C2の曲率よりも大きいことも要因としている。なお、肌刺激体3および窓開口35は、肌面の被測定部の側から視て円形状にする必要はなく三角形状、四角形状等であってもよい。また、レンズ142の突出部142bは窓開口35の形状に合わせて三角柱状、四角柱状等であってもよい。
【0074】
(実施例4) 図17は、本発明に係る美容器具の実施例4を示しており、主にレンズ142の構造が先の実施例1、3と相違する。実施例1、3のレンズ142の前端(測定部143)は、平坦面で形成されていたが、図17に示すようにレンズ142の前端を外突湾曲面形状(外突のドーム形状)とすることができる。この場合レンズ142の中央が最も厚くなるが、その厚みが最大である中央部分においても、厚み寸法、すなわち突出寸法142dは、肌刺激体3の厚み3b以下の寸法だけ突出させるのが好ましい。より好ましくは肌刺激体3の厚み3bの寸法の1/2以上で、肌刺激体3の厚み3b以下の寸法だけ突出させる。この構造によっても、余分な美容用液や塵埃などの異物が測定部143の表面に溜まるのを効果的に防止できる。レンズ142の前端の湾曲面は、肌刺激体3の穴面35aと肌刺激体3の刺激面3aとの交差部分C1の位置レベルからはじまるので、突出部142bの周面142cと測定部143との交差部分C2が肌面に僅かではあるが当接するが肌に刺激を与えるほど当接はしない。従って使用時は、交差部分C1、C2と比べて極めて小さい曲率のレンズ142の前端で肌面を受けることになるので、肌面の滑り移動をより円滑に行って、肌当りをソフトで滑らかなものとすることができる。つまり肌刺激体3を肌面の面方向への移動させるとき、その移動をスムーズに行うことができる。レンズ142の前端の湾曲面は、交差部分C1の位置レベルよりも突出した位置レベルからはじまるものであってもよい。他は実施例1、3と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
【0075】
以上のように、上記の各実施例に係る美容器具は、肌面に当接して電流刺激等を付与する肌刺激体3と、肌面の異常を光学的に検知する肌異常検知部88とを備えており、肌刺激体3の刺激面3a内に、肌異常検知部88のレンズ142の前面で構成される測定部143が配置されている。この美容器具によれば、刺激面3aを肌面に当接させたときに、同時に測定部143が肌面に正対するので、肌面の状態を肌異常検知部88で確認しながら、肌刺激体3による肌面のケアを行うことができる。従って、肌健康センサと美容器具を個別に使用する従来の美容方法に比べて、肌異常の検知とケアの所要時間を大幅に短縮できる。しかも、肌面の異常部分の位置をリアルタイムで精密に特定し、特定した異常部分を的確かつ集中的にケアすることができる。また、肌異常検知部88が肌面の異常を検知した場合に、肌刺激源116の出力を自動的に増強するとともに、ヘッド表示部117を含む報知体89を作動させると、肌異常検知部88の検知結果を即座に肌刺激源116の出力に反映させて、ユーザーに出力の切り換え操作の手間を与えることなく、異常部分を強力かつ集中的にケアするとともに、肌刺激体3と正対している部分に肌異常があることをユーザーへ報知して、当該部分の集中的なケアを促すことができる。
【0076】
上記の実施例では、受光部139の受光量を電圧値に変換して制御部115へ出力したが、この電気的出力値は電流値や電力値であってもよい。発光部138から照射する検査光としては、紫色の可視光以外に、例えばUVA領域(315〜380nm)またはUVB領域(280〜315nm)の紫外線を用いることができる。検査光として紫外線を用いると、紫色の可視光を用いる場合と同等、もしくはそれ以上の高い精度で、シミなどの肌異常を検知することができる。検査光の出力はごく弱いもので十分であるため、紫外線からなる検査光を使用しても肌面がダメージを受けることは無いが、構造的な要因で検査光の出力を増強することが必要があった場合には、検査光を断続的に照射することが効果的である。
【0077】
肌刺激体3の窓開口35にレンズ142を配置すると、窓開口35から肌ヘッド2の内部に液体や塵埃などが侵入することを防止でき、また、窓開口35から侵入した異物で発光素子138や受光素子139などが傷付くことを防止できる。さらに、レンズ142で検査光の透過光量を調整することもできる。ただし、レンズ142が無くても、発光素子138の検査光の照射と、受光素子139による反射光の受容は可能であることから、必要があればレンズ142を省略してもよい。レンズ142を省略する場合は、窓開口35の内側の空間が測定部143を構成する。発光素子138と受光素子139は肌ヘッド2に配置する必要は無く、本体ケース1の内部に配置してもよい。この場合には、両素子138・139とレンズ142の間の光路を光ファイバーなどで形成するとよい。また肌異常検知部88は、発光部138と受光部139に代えて、例えばカメラを含む構成とすることができる。この場合は、カメラで撮像した肌面の画像を、制御基板7に設けた判定部へ送り、そこでシミなどの肌異常の有無をリアルタイムで判定する。
【0078】
報知体89としての放光体117は、上記実施例のような無端リング状以外に限らず、断続するリング状に形成してもよく、あるいはU字状や半円状などに形成してもよい。本発明における環状とは、U字状や半円状なども含む概念である。また放光体117は、肌ヘッド2以外に本体ケース1に設けることができる。この場合の放光体117は、美容器具の使用時にユーザーの手で覆われるグリップ部101よりも、手で覆われないヘッド支持部100に設けることが好ましい。ヘッド支持部100とグリップ部101の両方に跨るものであってもよい。また報知体89は、放光体117とバイブレータ118とヒーター164以外に、例えば音を発するブザーで構成してもよい。さらに報知体89は、液晶パネルや有機ELパネルなどの表示パネルで構成することもでき、この場合の表示パネルには「しみ検出中」「ほくろ検出中」「シート体装着中」等の文字を表示させることができる。肌刺激体3は、金属以外に導電性樹脂や導電性ゴムで形成することができる。肌刺激体3にパルス電流を供給しない美容器具とする場合には、肌刺激体3を絶縁性樹脂や絶縁性ゴムで形成してもよい。
【0079】
上記の各実施例に係る美容器具は、以下の形態で実施することができる。
【0080】
肌面に当接して刺激を付与する刺激面3aを含む肌刺激体3と、肌刺激体3に物理的な美容刺激を付与する肌刺激源116と、肌刺激源116を制御する制御部115と、肌面の異常を光学的に検知する肌異常検知部88とを備えており、
肌異常検知部88は、肌面の被測定部に正対する測定部143を含み、
刺激面3aと正対する正面視において、測定部143が刺激面3aの外郭線の内側に配置されていることを特徴とする美容器具。
上記構成において物理的な美容刺激とは、電流刺激と振動刺激と熱刺激(温熱刺激と冷熱刺激)などの総称である。肌面の被測定部に正対する測定部143は、刺激面3aから露出するレンズ(検知ヘッド)の表面で構成することが望ましい。レンズが、美容器具の防水手段や防塵手段、肌異常検知部88を構成するセンサ等の保護手段、あるいは、透過光量の調整手段等として機能するからである。ただし、レンズが無くても肌状態の測定は可能であることから、レンズの無い空間で測定部143を構成してもよい。
【0081】
上記の本発明に係る美容器具は、肌面に当接して刺激を付与する刺激面3aを含む肌刺激体3と、肌面の異常を光学的に検知する肌異常検知部88とを備えており、肌異常検知部88の測定部143が刺激面3aの外郭線の内側に配置されている。この美容器具によれば、刺激面3aを肌面に当接させたときに、同時に測定部143が肌面に正対するので、肌面の状態を肌異常検知部88で確認しながら、肌刺激体3による肌面のケアを行うことができる。従って、肌健康センサと美容器具を個別に使用する従来の美容方法に比べて、肌異常の検知とケアの所要時間を大幅に短縮できる。しかも、肌面の異常部分の位置をリアルタイムで精密に特定し、特定した異常部分を的確かつ集中的にケアすることができる。また、刺激面3aの外郭線内に測定部143を配置すると、肌異常の検知とケアを同じ姿勢で行えるので、美容器具の姿勢変更や持ち替えの手間を省くことができる。本発明とは逆に、美容器具の異なる位置に肌刺激体と肌異常検知部を配置した場合には、肌異常の検知からケアへ移行する際に、美容器具の姿勢変更や持ち替えの手間が生じる。
【0082】
肌異常検知部88が肌面の異常を検知した場合に、制御部が肌刺激源の出力を増強させる美容器具。
【0083】
肌異常検知部88が肌面の異常を検知した場合に、制御部115が肌刺激源116の出力を増強させる美容器具によれば、肌異常検知部88の検知結果を即座に肌刺激の強度に反映させて、検知した異常部分を強力かつ集中的にケアすることができる。また、肌異常の検知時に肌刺激が自動的に増強されるので、ユーザーが肌刺激源116の出力を切り換え操作する手間を省くことができる。
【0084】
音と光と振動のうち少なくともひとつを発生する報知体89を備えており、
肌異常検知部88が肌面の異常を検知した場合に、制御部115が報知体89を作動させる美容器具。
【0085】
肌異常検知部88が肌面の異常を検知した場合に、制御部115が報知体89を作動させる美容器具によれば、肌面の異常部分を音などで即座にユーザーへ報知して、当該部分の集中的なケアを促すことができる。
【0086】
肌刺激体3の刺激面3aの中央部に測定部143が配置されている美容器具。
【0087】
肌刺激体3の刺激面3aの中央部に測定部143を配置すると、刺激面3aの周縁部に測定部143を設ける場合に比べて、ユーザーが肌面の異常部分を正確に特定できる。刺激面3aの中央部に当接する部分に肌異常があることを特定したユーザーは、美容器具をその位置に留めることにより、異常部分とその周囲を満遍なくケアすることができる。
【0088】
肌刺激体3が導電体で形成されて、刺激面3aが肌面に当接したことを検知する肌検知センサを構成しており、
肌検知センサの検知信号に基づいて、制御部115が肌異常検知部88の駆動状態を制御する美容器具。
【0089】
肌刺激体3が導電体で形成されて、刺激面3aが肌面に当接したことを検知する肌検知センサを構成していると、肌検知センサを肌刺激体3とは別体とする場合に比べて、刺激面3aが肌面に当接したことを容易かつ正確に検知することができる。肌検知センサの検知信号に基づいて制御部115が肌異常検知部88の駆動状態を制御すると、刺激面3aが肌面から離れた状態で無駄に肌異常検知部88が駆動しないようにして、美容器具の消費電力を抑制することができる。
【0090】
肌刺激体3を含む肌ヘッド2と、本体ケース1とを備えており、
本体ケース1が、肌ヘッド2を支持するヘッド支持部100と、グリップとして利用可能なグリップ部101とを備えており、
報知体89を構成する放光体117の少なくとも一部が、ヘッド支持部100または肌ヘッド2に設けられている美容器具。
【0091】
ユーザーが本体ケース1のグリップ部101を握った状態において、ヘッド支持部100と肌ヘッド2はグリップ部101よりもユーザーの視界に入りやすく、しかもグリップ部101のようにユーザーの手で隠れることもない。従って、報知体89を構成する放光体117の少なくとも一部を、ヘッド支持部100または肌ヘッド2に設けると、ユーザーが放光体117を容易に視認できるので、肌異常検知部88が肌面の異常を検知したことをユーザーへ確実に報知することができる。
【0092】
放光体117が断続ないし連続する環状に形成されている美容器具。
【0093】
放光体117を断続ないし連続する環状に形成すると、点状の放光体117を局部的に配置する場合に比べて、より広い領域を照らす状態で美容器具の外観やシルエットを浮かび上がらせることができる。従って、美容器具のデザイン性を向上させて、その商品価値を高めることができる。
【0094】
肌刺激体3とヘッド支持部100の間における肌ヘッド2の外周面に放光体117が配置されており、
肌刺激体3の刺激面3aと放光体117との間に遮光壁128が形成されており、
刺激面3aと正対する正面視において、放光体117の放光面が遮光壁128の外郭線の内側に位置するとともに、当該外郭線の外方まで放光体117が光を放射する美容器具。
【0095】
放光体117が遮光壁128の外郭線の内側に位置して、当該外郭線の外方まで光を放射する美容器具によれば、ユーザーが肌刺激体3の刺激面3aを正面視したときに、放光体117の放光面を遮光壁128で遮ってユーザーの目から隠し、放光体117が放射する光だけをユーザーの目に映すことができる。従って、ユーザーの目に眩しい光が照射されるのを解消するとともに、ぼんやりとした柔らかい光で肌刺激体3を囲む幻想的な雰囲気を醸し出して、美容器具のデザイン性をさらに高めることができる。
【0096】
報知体89がバイブレータ118を含んで構成されている美容器具。
【0097】
報知体89がバイブレータ118を含んで構成されていると、肌異常検知部88が肌面の異常を検知したことを、バイブレータ118の振動で触覚を介してユーザーに報知できる。従って、目の不自由なユーザーや目を瞑った状態のユーザーに対しても、肌異常の存在を確実に報知できる。
【0098】
肌異常検知部88が、測定部143に正対する肌面の被測定部へ向かって検査光を照射する発光部138と、被測定部で反射した検査光を受ける受光部139とを含み、
制御部115は、受光部139の受光量が所定の基準光量以上である場合に、被測定部が正常状態であると判定する一方、当該受光量が基準光量を下回る場合に、被測定部が異常状態であると判定して、肌刺激源116の出力を増強させる制御と、報知体89を作動させる制御のうち、少なくとも1つを行う美容器具。
【0099】
発光部138から肌面の被測定部へ検査光を照射し、そのときの反射光量すなわち受光部139の受光量が、所定の基準光量以上であれば、被測定部は正常状態であると判定し、逆に受光量が基準光量を下回れば、被測定部は異常状態であると判定する。この判定方法によれば、光量というシンプルかつ定量的な基準で肌状態を判定できるので、肌異常検知部88の構成を簡素化するとともに、肌状態を常に正確に判定することができる。肌面の異常部分で肌刺激源116の出力を増強させると、当該部分を強力かつ集中的にケアするとともに、ユーザーが肌刺激源116の出力を切り換え操作する手間を省くことができる。また、肌面の異常部分で報知体89を作動させると、当該部分を即座にユーザーへ報知して、当該部分の集中的なケアを促すことができる。
【0100】
肌異常検知部88が、測定部143に正対する肌面の被測定部へ向かって検査光を照射する発光部138と、被測定部で反射した検査光を受けて、受光量に応じた電気的出力値を出力する受光部139とを含み、
制御部115は、受光部139の電気的出力値と所定の電気的基準値とを比較することにより、被測定部の状態を判定し、異常状態であると判定した場合には、肌刺激源116の出力を増強させる制御と、報知体89を作動させる制御のうち、少なくとも1つを行う美容器具。
【0101】
発光部138から肌面へ検査光を照射し、そのときの反射光を受けた受光部139が、受光量に応じた電流や電圧などの電気的出力値を出力する。そして、受光部139の電気的出力値を所定の電気的基準値と比較することにより、肌面の状態を判定する。この判定方法によれば、電気的出力値というシンプルかつ定量的な基準で肌状態を判定できるので、肌異常検知部88の構成を簡素化するとともに、肌状態を常に正確に判定することができる。肌面の異常部分で肌刺激源116の出力を増強させると、当該部分を強力かつ集中的にケアするとともに、ユーザーが肌刺激源116の出力を切り換え操作する手間を省くことができる。また、肌面の異常部分で報知体89を作動させると、当該部分を即座にユーザーへ報知して、当該部分の集中的なケアを促すことができる。
【0102】
制御部115は、電気的基準値を記憶する記憶部177を含み、
受光部139の電気的出力値に対応する受光量が、記憶部177に記憶されている電気的基準値が示す基準光量よりも多い場合に、当該電気的出力値を新たな電気的基準値として記憶部177に記憶させる美容器具。
【0103】
ユーザーの肌面で反射する検査光の光量は、肌が白いほど多くなり、肌が黒いほど少なくなる。そのため、平均的な肌の色における反射光量を基準光量に設定すると、平均よりも色白のユーザーが美容器具を使用した場合に、シミなどの異常部分においても反射光量が基準光量を上回り、当該異常部分が誤って正常と判定されるおそれがある。逆に、平均よりも色黒のユーザーが美容器具を使用した場合には、正常部分においても反射光量が基準光量を下回り、当該正常部分が誤って異常と判定されるおそれがある。そこで本発明では、受光部139の電気的出力値に対応する受光量が、記憶部177に記憶されている電気的基準値が示す基準光量よりも多い場合に、当該出力値を新たな電気的基準値として記憶部177に記憶させるようにした。これによれば、ユーザーが肌面に沿って美容器具を動かして、測定部143がより色白の部分に正対するごとに、電気的基準値が更新されるから、そのユーザーの最も色白の部分を基に電気的基準値を設定することができる。このように、本発明によれば、ユーザーの肌の色に合わせた適正な電気的基準値を設定して、肌の色にかかわらずシミなどの肌異常を正確に検知できる。
【0104】
肌面に当接して刺激を付与する刺激面3aを含む肌刺激体3と、肌刺激体3に物理的な美容刺激を付与する肌刺激源116と、肌面の異常を光学的に検知する肌異常検知部88とを備えており、
肌異常検知部88が、肌面の被測定部に正対する測定部143と、被測定部へ向かって検査光を照射する発光部138と、被測定部で反射した検査光を受ける受光部139とを含み、
受光部139の受光量に関して、所定の基準光量と、基準光量よりも多い所定の上限基準光量とが設定されており、
受光部139の受光量が基準光量以上でかつ上限基準光量以下である場合に、被測定部が正常状態であると判定し、当該受光量が基準光量を下回る場合に、被測定部が異常状態であると判定し、当該受光量が上限基準光量を上回る場合に、測定部143に肌を検知するうえで障害となる障害物がある(例えば白色系のシート体Mで覆われている)と判定することを特徴とする美容器具。
【0105】
発光部138から肌面の被測定部へ検査光を照射し、そのときの反射光量すなわち受光部139の受光量が、所定の基準光量以上でかつ上限基準光量以下であれば、被測定部は正常状態であると判定し、逆に受光量が基準光量を下回れば、被測定部は異常状態であると判定する。この判定方法によれば、光量というシンプルかつ定量的な基準で肌状態を判定できるので、肌異常検知部88の構成を簡素化するとともに、肌状態を常に正確に判定することができる。また、受光部139の受光量が上限基準光量を上回る場合に、測定部143に肌を検知するうえで障害となる障害物がある(例えば白色系のシート体Mで覆われている)と判定すると、シート体Mなどの障害物を色白の肌面と誤認し、この誤認に基づき肌刺激源116の出力が制御されて、肌面を適切にケアできないという不都合を避けることができる。
【0106】
肌面に当接して刺激を付与する刺激面3aを含む肌刺激体3と、肌刺激体3に物理的な美容刺激を付与する肌刺激源116と、肌面の異常を光学的に検知する肌異常検知部88とを備えており、
肌異常検知部88が、肌面の被測定部に正対する測定部143と、被測定部へ向かって検査光を照射する発光部138と、被測定部で反射した検査光を受けて、受光量に応じた電気的出力値を出力する受光部139とを含み、
受光部139の電気的出力値に関して、所定の電気的基準値と、電気的基準値よりも大きい所定の上限電気的基準値とが設定されており、
受光部139の電気的出力値が電気的基準値以上でかつ上限電気的基準値以下である場合に、被測定部が正常状態であると判定し、当該電気的出力値が電気的基準値を下回る場合に、被測定部が異常状態であると判定し、当該電気的出力値が上限電気的基準値を上回る場合に、測定部143に肌を検知するうえで障害となる障害物がある(例えば白色系のシート体Mで覆われている)と判定することを特徴とする美容器具。
【0107】
発光部138から肌面の被測定部へ検査光を照射し、そのときの反射光を受けた受光部139が、受光量に応じた電流や電圧などの電気的出力値を出力する。そして、受光部139の電気的出力値が所定の電気的基準値以上でかつ上限電気的基準値以下であれば、被測定部は正常状態であると判定し、逆に電気的出力値が電気的基準値を下回れば、被測定部は異常状態であると判定する。この判定方法によれば、電気的出力値というシンプルかつ定量的な基準で肌状態を判定できるので、肌異常検知部88の構成を簡素化するとともに、肌状態を常に正確に判定することができる。また、受光部139の電気的出力値が上限電気的基準値を上回る場合に、測定部143に肌を検知するうえで障害となる障害物がある(例えば白色系のシート体Mで覆われている)と判定すると、シート体Mなどの障害物を色白の肌面と誤認し、この誤認に基づき肌刺激源116の出力が制御されて、肌面を適切にケアできないという不都合を避けることができる。
【0108】
肌面の被測定部が異常状態であると判定した場合に、肌刺激源116の出力を増強させる制御と、肌面の異常状態を報知する報知体89を作動させる制御のうち、少なくとも1つを行う美容器具。
【0109】
肌面の異常部分で肌刺激源116の出力を増強させると、当該部分を強力かつ集中的にケアするとともに、ユーザーが肌刺激源116の出力を切り換え操作する手間を省くことができる。また、肌面の異常部分で報知体89を作動させると、当該部分を即座にユーザーへ報知して、当該部分の集中的なケアを促すことができる。
【0110】
測定部143に肌を検知するうえで障害となる障害物がある(例えば白色系のシート体Mで覆われている)と判定した場合に、肌異常検知部88の駆動を停止させる制御と、報知体89を作動させる制御のうち、少なくとも1つを行う美容器具。
【0111】
測定部143がシート体Mなどの障害物で覆われた状態では、肌異常検知部88による肌状態の測定を行うことはできないので、この場合に肌異常検知部88の駆動を停止させると、肌異常検知部88を無駄に駆動し続けて消費電力が嵩むことを確実に防止できる。またこの場合に報知体89を作動させると、測定部143がシート体Mなどの障害物で覆われて肌異常検知部88が機能していないことをユーザーへ報知して、シート体Mなどの障害物を取り外すなどの適切な措置をユーザーに促すことができる。
【0112】
肌面に当接して刺激を付与する刺激面3aを含む肌刺激体3と、肌刺激体3に物理的な美容刺激を付与する肌刺激源116と、肌面の異常を光学的に検知する肌異常検知部88とを備えており、
肌異常検知部88が、肌面の被測定部へ向かって検査光を照射する発光部138と、被測定部で反射した検査光を受ける受光部139とを含み、
受光部139の受光量に関して、所定の基準光量と、基準光量よりも少ない所定の下限基準光量とが設定されており、
受光部139の受光量が基準光量以上である場合に、被測定部が正常状態であると判定し、当該受光量が基準光量を下回りかつ下限基準光量以上である場合に、被測定部が異常状態であると判定し、当該受光量が下限基準光量を下回る場合に、被測定部が異常状態ではなくほくろであると判定することを特徴とする美容器具。
【0113】
発光部138から肌面の被測定部へ検査光を照射し、そのときの反射光量すなわち受光部139の受光量が、所定の基準光量以上であれば、被測定部は正常状態であると判定し、逆に受光量が基準光量を下回りかつ下限基準光量以上であれば、被測定部は異常状態であると判定する。この判定方法によれば、光量というシンプルかつ定量的な基準で肌状態を判定できるので、肌異常検知部88の構成を簡素化するとともに、肌状態を常に正確に判定することができる。また、受光部139の受光量が下限基準光量を下回る場合に、被測定部が異常状態ではなくほくろであると判定すると、ケアする必要のないほくろを的確に検知して、当該部分を無駄にケアしてしまうことを防止できる。
【0114】
肌面に当接して刺激を付与する刺激面3aを含む肌刺激体3と、肌刺激体3に物理的な美容刺激を付与する肌刺激源116と、肌面の異常を光学的に検知する肌異常検知部88とを備えており、
肌異常検知部88が、肌面の被測定部へ向かって検査光を照射する発光部138と、被測定部で反射した検査光を受けて、受光量に応じた電気的出力値を出力する受光部139とを含み、
受光部139の電気的出力値に関して、所定の電気的基準値と、電気的基準値よりも小さい所定の下限電気的基準値とが設定されており、
受光部139の電気的出力値が電気的基準値以上である場合に、被測定部が正常状態であると判定し、当該電気的出力値が電気的基準値を下回りかつ下限電気的基準値以上である場合に、被測定部が異常状態であると判定し、当該電気的出力値が下限電気的基準値を下回る場合に、被測定部が異常状態ではなくほくろであると判定することを特徴とする美容器具。
【0115】
発光部138から肌面の被測定部へ検査光を照射し、そのときの反射光を受けた受光部139が、受光量に応じた電流や電圧などの電気的出力値を出力する。そして、受光部139の電気的出力値が所定の電気的基準値以上であれば、被測定部は正常状態であると判定し、逆に電気的出力値が電気的基準値を下回りかつ下限電気的基準値以上であれば、被測定部は異常状態であると判定する。この判定方法によれば、電気的出力値というシンプルかつ定量的な基準で肌状態を判定できるので、肌異常検知部88の構成を簡素化するとともに、肌状態を常に正確に判定することができる。また、受光部139の電気的出力値が下限電気的基準値を下回る場合に、被測定部が異常状態ではなくほくろであると判定すると、ケアする必要のないほくろを的確に検知して、ほくろを無駄にケアしてしまうことを防止できる。
【0116】
肌面の被測定部が異常状態であると判定した場合に、肌刺激源116の出力を増強させる制御と、肌面の異常状態を報知する報知体89を作動させる制御のうち、少なくとも1つを行う美容器具。
【0117】
肌面の異常部分で肌刺激源116の出力を増強させると、当該部分を強力かつ集中的にケアするとともに、ユーザーが肌刺激源116の出力を切り換え操作する手間を省くことができる。また、肌面の異常部分で報知体89を作動させると、当該部分を即座にユーザーへ報知して、当該部分の集中的なケアを促すことができる。
【0118】
受光部139の受光量が下限基準光量を下回るか、あるいは、受光部139の電気的出力値が下限電気的基準値を下回り、肌面の被測定部が異常状態ではなくほくろであると判定した場合に、肌刺激源116の出力を減衰もしくは停止させる制御と、報知体89を作動させる制御のうち、少なくとも1つを行う美容器具。
【0119】
肌面の被測定部が異常状態ではなくほくろであると判定した場合に、肌刺激源116の出力を減衰もしくは停止させると、無駄にほくろをケアしてしまうのをより確実に防止できる。またこの場合に報知体89を作動させると、被測定部がほくろであることをユーザーへ即座に報知して、ほくろに無駄な刺激を与えないように注意を促すことができる。
【0120】
肌刺激体3が肌面に美容刺激を付与している状態において、放光体117および/またはバイブレータ118が作動しており、
肌異常検知部88が肌異常を検知した場合に、制御部115が放光体117および/またはバイブレータ118の作動状態を変化させる美容器具。
【0121】
肌刺激体3が肌面に美容刺激を付与している状態において、放光体117および/またはバイブレータ118を作動させると、肌刺激体3から肌刺激が出力されていることをユーザーがより確実に認識できる。また、肌異常の検知時に放光体117および/またはバイブレータ118の作動状態を変化させる構成によれば、肌刺激体3から肌刺激が出力されていることを示す表示体としてだけでなく、肌異常を検知したことを報知する報知体89としても、放光体117および/またはバイブレータ118を利用できるので、上記表示体と報知体89を別に設ける場合に比べて、美容器具を構成する部品点数を減らして、その分だけコストを削減することができる。
【0122】
肌異常の検知時に、放光体117の照度を大きくする制御、および/または、バイブレータ118の振動レベルを大きくする制御を行う美容器具。
【0123】
肌異常の検知時に、放光体117の照度を大きくする制御、および/または、バイブレータ118の振動レベルを大きくする制御を行うと、肌異常を検知したことをユーザーに直感的に認識させることができる。
【0124】
発光部138から照射される検査光が、紫色の波長領域にピークを持つ可視光である美容器具。
【0125】
発光部138から照射される検査光は、肌面の正常部分と異常部分で反射率が大きく異なる電磁波、すなわち、シミなどの原因となるメラニンに吸収されやすい電磁波であることが好ましい。このような電磁波としては紫色の可視光を挙げることができる。紫色の波長領域にピークを持つ可視光を検査光として用いると、これよりも波長の長い可視光を用いる場合に比べて、シミなどの肌異常を高い精度で検知できる。また、検査光が可視光であると、肌面にダメージを与えることがなく、しかも、発光部138から検査光が照射されていることをユーザーが明確に認識することができる。
【0126】
発光部138から照射される検査光が、UVA領域またはUVB領域の紫外線である美容器具。
【0127】
UVA領域またはUVB領域の紫外線を検査光として用いると、紫色の波長領域にピークを持つ可視光を用いる場合と同等、もしくはそれ以上の高い精度で、シミなどの肌異常を検知することができる。
【0128】
発光部138が検査光を断続的に照射する美容器具。
【0129】
紫外線からなる検査光を断続的に照射すると、これを連続的に照射する場合に比べて、肌面が受けるダメージを小さくすることができる。一般に検査光の出力はごく弱いもので十分であるため、紫外線からなる検査光を使用しても肌面がダメージを受けることは無いが、構造的な要因で検査光の出力を増強することが必要になった場合には、検査光を断続的に照射することが効果的である。
【0130】
肌刺激源116が電流源175を含んで構成されており、
導電体で形成した肌刺激体3に、電流源175から肌刺激用の電流が供給される美容器具。
【0131】
電流源175から肌刺激体3に肌刺激用の電流を供給すると、肌異常検知部88で検知した異常部分を含む肌面に対して、美容用液を肌面に浸透させるイオン導入などの効果的な美容処理を行うことができる。
【0132】
本体ケース1のグリップ部101にグリップ電極10が設けられており、
グリップ電極10が手の表面に当接し、さらに肌刺激体3の刺激面3aが肌面に当接することにより、制御部115で検知可能な閉ループが、美容器具と人体にわたって形成されるようになっており、
制御部115は、前記閉ループを検知する状態において、肌刺激体3へ肌刺激用の電流を供給するように電流源175を制御する美容器具。
【0133】
グリップ電極10が手の表面に当接し、さらに肌刺激体3の刺激面3aが肌面に当接することにより、制御部115で検知可能な閉ループが、美容器具と人体にわたって形成されるようにすると、刺激面3aが肌面に当接したことを検知する肌検知センサとして肌刺激体3を機能させることができる。これによれば、肌刺激体3とは別の個所に肌検知センサを設ける場合に比べて、刺激面3aが肌面に当接したことを容易かつ正確に検知することができる。制御部115が閉ループを検知する状態において、肌刺激体3へ肌刺激用の電流を供給すると、閉ループが形成されていない状態、すなわち、刺激面3aが肌面から離れている状態では、肌刺激電流の供給を停止して、美容器具の消費電力を抑制することができる。
【0134】
肌異常検知部88が、測定部143に正対する肌面の被測定部へ向かって検査光を照射する発光部138と、被測定部で反射した検査光を受ける受光部139と、第1および第2の光路形成体140・141とを含み、
第1の光路形成体140と第2の光路形成体141が接合面149・158を介して接合されており、
一対の光路形成体140・141の接合面149・158に沿って、検査光の光路を区画する光路溝150・159が凹み形成されている美容器具。
【0135】
一対の光路形成体140・141の接合面149・158に沿って、検査光の光路を区画する光路溝150・159を凹み形成すると、美容器具の組立時に光路形成体140・141どうしを接合するだけで、検査光の光路を容易かつ正確に形成することができる。
【0136】
第1の光路形成体140が肌刺激体3の刺激面3aの内面に正対し、
第2の光路形成体141が発光部138および受光部139の収容部147・148を備える美容器具。
【0137】
第2の光路形成体141が発光部138と受光部139の収容部147・148を備えていると、これとは別に発光部138等のホルダーを用意する場合に比べて、肌異常検知部88を構成する部品点数を減らして、その分だけコストを削減することができる。
【0138】
肌刺激源116が、肌刺激体3を加熱するヒーター164を含んで構成されており、
第1の光路形成体140における肌刺激体3との対向面に、ヒーター164を支持するヒーター支持部165が形成されている美容器具。
【0139】
肌刺激体3をヒーター164で加熱すると、肌異常検知部88で検知した異常部分を含む肌面に対して、温熱刺激を付与する効果的な美容処理を行うことができる。ヒーター164を支持するヒーター支持部165を第1の光路形成体140に形成すると、これとは別にヒーター164のホルダーを用意する場合に比べて、肌異常検知部88を構成する部品点数を減らして、その分だけコストを削減することができる。
【0140】
肌刺激源116が電流源175と、肌刺激体3を加熱するヒーター164とを含んで構成されている美容器具。
【0141】
肌刺激源116が電流源175とヒーター164を含んで構成されていると、肌異常検知部88で検知した異常部分を含む肌面に対して、電流刺激に加えて温熱刺激を付与することができる。従って、肌面に複数の刺激を付与して、より効果的な美容処理を行うことができる。
【0142】
肌刺激源116が、肌刺激体3を振動させるバイブレータ118を含んで構成されており、
バイブレータ118は、バイブレータホルダ120に支持されて、肌刺激体3の内方に収容されており、
肌異常検知部88が肌刺激体3とバイブレータホルダ120により挟持固定されている美容器具。
【0143】
肌刺激体3をバイブレータ118で振動させると、肌異常検知部88で検知した異常部分を含む肌面に対して、振動刺激を付与する効果的な美容処理を行うことができる。肌刺激体3とバイブレータホルダ120で肌異常検知部88を挟持固定すると、肌異常検知部88の姿勢を安定させて、肌異常検知部88による検知の信頼性を向上させることができる。
【0144】
肌異常検知部88が、測定部143に正対する肌面の被測定部へ向かって検査光を照射する発光部138と、被測定部で反射した検査光を受ける受光部139とを含み、
発光部138と受光部139を支持する基板137が、肌異常検知部88と共に肌刺激体3とバイブレータホルダ120により挟持固定されている美容器具。
【0145】
発光部138と受光部139を支持する基板137を、肌異常検知部88と共に肌刺激体3とバイブレータホルダ120で挟持固定すると、肌異常検知部88の固定手段とは別の手段で基板137を固定する場合に比べて、美容器具の組み付け手順を簡素化して、その分だけコストを削減することができる。
【0146】
肌面に当接して刺激を付与する刺激面3aを含む肌刺激体3と、肌刺激体3に物理的な美容刺激を付与する肌刺激源116と、肌面の異常を光学的に検知する肌異常検知部88とを備えており、
肌異常検知部88が、肌面の被測定部に正対する測定部143を有するレンズ142と、肌面の被測定部へ向かって検査光を照射する発光部138と、被測定部で反射した検査光を受ける受光部139とを含み、
刺激面3aと正対する正面視において、測定部143が刺激面3aの外郭線の内側に配置されている美容器具。
【0147】
肌面に当接して刺激を付与する刺激面3aを含む肌刺激体3と、肌面の異常を光学的に検知する肌異常検知部88とを備えており、肌異常検知部88のレンズ142に設けられる測定部143が刺激面3aの外郭線の内側に配置されていると、刺激面3aを肌面に当接させたときに、同時に測定部143が肌面に正対するので、肌面の状態を肌異常検知部88で確認しながら、肌刺激体3による肌面のケアを行うことができる。従って、肌健康センサと美容器具を個別に使用する従来の美容方法に比べて、肌異常の検知とケアの所要時間を大幅に短縮できる。しかも、肌面の異常部分の位置をリアルタイムで精密に特定し、特定した異常部分を的確かつ集中的にケアすることができる。また、刺激面3aの外郭線内に測定部143を配置すると、肌異常の検知とケアを同じ姿勢で行えるので、美容器具の姿勢変更や持ち替えの手間を省くことができる。本発明とは逆に、美容器具の異なる位置に肌刺激体と肌異常検知部を配置した場合には、肌異常の検知からケアへ移行する際に、美容器具の姿勢変更や持ち替えの手間が生じる。上記構成において物理的な美容刺激とは、電流刺激と振動刺激と熱刺激(温熱刺激と冷熱刺激)などの総称である。肌面の被測定部に正対する測定部143は、刺激面3aから露出するレンズ142の表面で構成することが望ましい。レンズ142が、美容器具の防水手段や防塵手段、肌異常検知部88を構成するセンサ等の保護手段、あるいは、透過光量の調整手段等として機能するからである。
【0148】
発光部138と対向するレンズ142の内面に、検査光と直交する入光面185が形成されている美容器具。
【0149】
発光部138と対向するレンズ142の内面に、検査光と直交する入光面185を形成すると、入光面185における検査光の反射量を可及的に減少させることができ、レンズ142の光透過率を高めることができる。これにより、肌面の被測定部に対して常に十分な光量の検査光を照射して、受光部139へ十分な量の反射光を供給することができ、従って、肌状態を常に正確に判定することができる。また、レンズ142の光透過率が高ければ、これが低い場合に比べて、同量の検査光を肌面の被測定部へ照射する場合に、発光部138の光出力が小さくて済むので、発光部138のコストや消費電力を抑えることができる。
【0150】
発光部138および受光部139とレンズ142との間に、検査光が通過する中空状の導光路187を備える光路形成体140・141が配置されており、
導光路187は、発光部138からレンズ142に至る第1導光路188と、レンズ142から受光部139に至る第2導光路189とでV字状に形成されており、
レンズ142の内面に、入光面185を含む凹部184が形成されており、
第1導光路188の軸線と入光面185が直交する美容器具。
【0151】
第1導光路188の軸線と入光面185とを直交させると、入光面185における検査光の反射量を可及的に減少させることができ、レンズ142の光透過率を高めることができる。これにより、肌面の被測定部に対して常に十分な光量の検査光を照射して、受光部139へ十分な量の反射光を供給することができ、従って、肌状態を常に正確に判定することができる。また、レンズ142の光透過率が高ければ、これが低い場合に比べて、同量の検査光を肌面の被測定部へ照射する場合に、発光部138の光出力が小さくて済むので、発光部138のコストや消費電力を抑えることができる。
【0152】
発光部138および受光部139とレンズ142との間に、検査光が通過する中空状の導光路187を備える光路形成体140・141が配置されており、
導光路187は、発光部138からレンズ142に至る第1導光路188と、レンズ142から受光部139に至る第2導光路189とでV字状に形成されており、
レンズ142の内面に、入光面185を含む凹部184が形成されており、
レンズ142と光路形成体140・141の当接面において、凹部184の周縁が第1導光路188および第2導光路189の開口縁に外接している美容器具。
【0153】
レンズ142と光路形成体140・141の当接面において、レンズ142の内面の凹部184の周縁を、光路形成体140・141の第1導光路188および第2導光路189の開口縁に外接させると、検査光にとっての障害物を無くして、検査光の利用効率を高めることができ、さらにレンズ142の強度を高めることができる。本発明とは逆に、レンズ142における凹部184の周囲が各導光路188・189へ向かって張り出している場合には、この張り出し部分によって検査光の一部が遮られるおそれがある。また、凹部184の周縁が両導光路188・189の開口縁から離れるほど凹部184を大きくする場合には、レンズ142の強度が不足するおそれがある。
【0154】
肌刺激体3に貫通穴が形成されており、この貫通穴を介してレンズ142の測定部143(前端)の位置レベルを肌刺激体3の刺激面3aの位置レベルから突出させている美容器具。
【0155】
レンズ142の測定部143の位置レベルを肌刺激体3の刺激面3aの位置レベルから僅かに突出させることにより、肌面と測定部143との間に余分な美容用液や塵埃などの異物が溜まり難く、肌面の被測定部に対して検査光を設定どおりに照射し、肌面の被測定部から設定どおりに反射できる。従って異常検知部88による正確な判定が可能となる。
【0156】
レンズ142の測定部143(前端)の位置レベルを肌刺激体3の刺激面3aの位置レベルから突出させる突出寸法142dは、肌刺激体3の厚み3b以下としている美容器具。
【0157】
レンズ142の測定部143の突出寸法142dを肌刺激体3の厚み3b以下としているので、レンズ142による肌への刺激が強くなるのを防止できる。
【0158】
レンズ142の測定部143(前端)の位置レベルを肌刺激体3の刺激面3aの位置レベルから突出させる突出寸法142dは、肌刺激体3の厚み3bの寸法の1/2以上であり、かつ肌刺激体3の厚み3b以下としている美容器具。
【0159】
レンズ142の測定部143の突出寸法142dを肌刺激体3の厚み3bの寸法の1/2以上であり、かつ肌刺激体3の厚み3b以下にしていると、肌への刺激を抑制しながら、余分な美容用液や塵埃などの異物が測定部143の表面に溜まるのを効果的に防止できる。
【0160】
レンズ142は、突出部142bと、突出部142bの前端に設けられ、肌面の被測定部に正対する測定部143を含んで構成されており、
肌刺激体3の刺激面3aに貫通穴が形成されて、穴面35aが設けられており、
上記貫通穴を介してレンズ142の測定部143が肌刺激体3の刺激面3aから突出しており、
肌刺激体3の穴面35aと肌刺激体3の刺激面3aとの交差部分C1の曲率よりも、突出部142bの周面142cと測定部143との交差部分C2の曲率の方が小さくなるように設定されている美容器具。
【0161】
交差部分C1の曲率よりも交差部分C2の曲率の方が小さくなるように設定されていることにより、交差部分C2に接触する肌面の滑り移動を円滑に行って、肌当りをソフトで滑らかなものとすることができる。従って肌刺激体3を肌面の面方向への移動させるとき、その移動をスムーズに行うことができる。
【0162】
レンズ142は、突出部142bと、突出部142bの前端に設けられ、肌面の被測定部に正対する測定部143を含んで構成されており、
突出部142bの周面142cと測定部143との交差部分C2が外突湾曲状となっており、
肌刺激体3の刺激面3aからレンズ142の前端までの突出寸法142dの範囲内に、交差部分C2の曲線部分が位置している美容器具。
【0163】
肌刺激体3の刺激面3aからレンズ142の前端までの突出寸法142dの範囲内に、交差部分C2の曲線部分が位置していると、肌当りをソフトで滑らかなものにしながらレンズ42と肌刺激体3との間に皮膚が垂れ込むのを可及的に防止できる。
【0164】
なお、上記構成において、「以上」と「上回る」を互いに置き換えた態様や、「以下」と「下回る」を互いに置き換えた態様も、実質的に同様の意義を持つものとする。
【符号の説明】
【0165】
2 肌ヘッド
3 肌刺激体
3a 刺激面
10 グリップ電極
88 肌異常検知部
89 報知体
100 ヘッド支持部
101 グリップ部
115 制御部
116 肌刺激源
117 放光体(ヘッド表示部)
118 バイブレータ
120 バイブレータホルダ
137 基板
138 発光部(発光素子)
139 受光部(受光素子)
140 第1の光路形成体
141 第2の光路形成体
142 レンズ
143 測定部
147 収容部(収容穴)
148 収容部(収容穴)
149 接合面
150 光路溝
158 接合面
159 光路溝
164 ヒーター
165 ヒーター支持部
175 電流源
177 記憶部
184 凹部
185 入光面
187 導光路
188 第1導光路
189 第2導光路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17