(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態に係る面状照明装置について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態により面状照明装置の用途が限定されるものではない。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。さらに、図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。また、説明を分かりやすくするために、各図面には、上方を正方向とし、下方を負方向とするZ軸を含む3次元の直交座標系を図示する場合がある。なお、かかる3次元の直交座標系が示す方向は、面状照明装置の構成の一部のみを図示する場合においては、面状照明装置を組み立てた状態での方向である。
【0010】
<面状照明装置の概要>
まず、面状照明装置10の概要について、
図1を用いて説明する。
図1は、実施形態に係る面状照明装置10の外観の一例を示す平面図である。
図1に示すように、実施形態に係る面状照明装置10は、遮光シート30で覆われていない出射領域である有効エリア40から光を出射する。すなわち、遮光シート30により、有効エリア40が規定される。
【0011】
実施形態に係る面状照明装置10は、液晶表示装置のバックライトとして用いられる。かかる液晶表示装置は、例えば、スマートフォンや車載表示機器などに用いられる。
【0012】
なお、
図1において、右側の遮光シート30よりも左側の遮光シート30のほうが、幅が広い。これは、右側の遮光シート30は、後述するFPC(Flexible Printed Circuit)12やLED14などが含まれない比較的狭い領域を覆う一方で、左側の遮光シート30は、後述するFPC12やLED14などを含む比較的広い領域を覆うためである。左側の遮光シート30の幅は、例えば、2.5mm以下である。
【0013】
<面状照明装置の詳細な構成>
つづいて、面状照明装置10の詳細な構成について、
図2を用いて説明する。
図2は、
図1のA−A線に沿った断面の一例を示す図である。
図2に示すように、面状照明装置10は、フレーム11と、FPC12と、LED14と、導光板16と、拡散シート17と、プリズムシート18と、反射シート19と、固定部材20と、固定部材21と、貼付部材22と、遮光シート30とを含む。貼付部材22は、短冊状の部材の一例である。なお、LED14は、はんだ29によってFPC12の一方の主面12aに実装されている。
【0014】
フレーム11は、FPC12と、LED14と、導光板16と、拡散シート17と、プリズムシート18と、反射シート19と、固定部材20と、固定部材21と、貼付部材22とを収納する部材である。フレーム11は、剛性が大きい、例えば、ステンレス製の板金フレームである。フレーム11は、底部11aと、側壁部11bとを有する。
【0015】
底部11aは、導光板16の後述する主面16cに沿って広がる部位である。底部11aは、床面11cを有する。床面11cは、LED14や導光板16などをFPC12や固定部材20などを介して支持する。側壁部11bは、導光板16の後述する側面16aの長手方向に沿って、導光板16から光が出射する方向(床面11cの法線方向)に向けて底部11aから一体に立ちあがる部位である。側壁部11bは、側面11dを有する。
【0016】
FPC12は、2つの主面12a,12bを有し、一方の主面12aに、複数のLED14が実装される基板である。FPC12には所定の配線パターン(図示せず)が形成されており、かかる配線パターンを介して、外部電源(図示せず)からの電力がLED14に供給され、LED14を発光させることができる。なお、FPC12は、基板の一例であり、かかる基板は、硬質性(リジッド)の基板であってもよい。
【0017】
LED14は、点状の光源(点状光源)である。LED14は、例えば、青色LEDと蛍光体とからなる疑似白色LEDである。LED14は、全体として直方体状に形成され、発光面14aとFPC12への実装面とが直交する、いわゆるサイドビュー型のLEDである。
【0018】
LED14は、複数設けられる。これらの複数のLED14は、その発光面14aを、導光板16の側面16aに対向させた状態で、側面16aの長手方向(Y軸方向)に沿って配列される。そして、複数のLED14は、発光面14aから前方(X軸正方向)に位置する側面16aに向けて光を発する。このように、複数のLED14は、側面16aに入射される光を発する。
【0019】
導光板16は、透明材料(例えば、ポリカーボネート樹脂)を用いて平板状に形成されている。導光板16は、その外表面に、側面16aと、2つの主面16b,16cとを有する。
【0020】
側面16aは、LED14の発光面14aからLED14が発した光が入射される入射面である。また、主面16bは、側面16aから入射された光が外方に出射される出射面である。さらに、主面16bとは反対側の面である主面16c(裏面ともいう)には、例えば、複数のドットからなる光路変更パターンが形成されている。
【0021】
かかる光路変更パターンを形成することにより、導光板16の中を進む光の進行方向が変更されて、主面16bから効率的に光が出射される。すなわち、実施形態に係る面状照明装置10は、いわゆるエッジライト型の照明装置である。
【0022】
拡散シート17は、導光板16の主面16b側に配置され、主面16bから出射される光を拡散する。具体例を挙げて説明すると、拡散シート17は、主面16bおよびLED14の上面14bの少なくとも一部を覆うように配置され、主面16bから出射された光を拡散する。
【0023】
プリズムシート18は、拡散シート17に対して導光板16とは反対側に配置され、拡散シート17により拡散された光の配光制御を行って、配光制御が行われた光を出射する。
【0024】
遮光シート30は、プリズムシート18の側壁部11b側の一部を覆うように配置され、導光板16の主面16bのうちの一部の領域から出射される光を遮ることにより、面状照明装置10から光が出射される有効エリア40(
図1参照)を規定する。
【0025】
反射シート19は、導光板16の主面16b(出射面)とは反対側の主面16c(裏面)から漏れた光を反射して、再度導光板16に戻す。反射シート19は、固定部材20によりフレーム11の床面11c上に固定された状態で、導光板16の主面16cと床面11cとの間に配置される。
【0026】
固定部材20は、例えば、白色の両面テープであり、一方の面が反射シート19の一部に貼り付けられ、他方の面が床面11cに貼り付けられる。これにより、固定部材20を介して反射シート19が床面11c上に固定される。
【0027】
固定部材21は、FPC12の主面12aと導光板16の主面16cとの間に配置され、導光板16をFPC12に固定する部材である。固定部材21は、例えば、両面テープであり、一方の面が、FPC12の主面12aにおける導光板16寄りの少なくとも一部に貼り付けられるとともに、導光板16の主面16cのLED14寄りの少なくとも一部に貼り付けられる。
【0028】
LED14は、上述したように、はんだ29でFPC12に固定されていることから、固定部材21は、FPC12とはんだ29とを介して導光板16をLED14に固定する。かかる固定部材21は、LED14の光軸と導光板16の光軸とが一致された状態で、LED14と導光板16とを固定する。
【0029】
貼付部材22は、導光板16に対して接着性を有しており、導光板16の2つの主面16b,16cのうち一方の主面16bに貼り付けられる短冊状の部材である。かかる貼付部材22は、導光板16の主面16b上とLED14の上面14b上とに跨って配置される。なお、貼付部材22は、LED14に対しても接着性を有する場合、固定部材21とともに、LED14の光軸と導光板16の光軸とが一致された状態で、LED14と導光板16とを固定することができる。この場合、貼付部材22は、LED14と導光板16とを固定する固定部材として機能することができる。
【0030】
貼付部材22は、導光板16の主面16bに対して接着性を有する接着部材23と、接着部材23に接着される複数の接着部材24とから形成される。接着部材24は、導光板16に対して非接着性を有する非接着部を含む。
【0031】
接着部材23は、遮光性を有する基材23aと、接着層23bとを有する片面接着テープである。基材23aは、例えば、PET(Polyethylene Terephthalate)、アクリル、ポリエステル、ポリイミド、または塩化ビニルなどの樹脂で構成される。かかる基材23aの色は、遮光性を持たせるために、黒色または白色としているが、遮光性を有していれば、黒色および白色に限定されない。なお、基材23aは、必ずしも遮光性を有していなくてもよい。
【0032】
接着層23bは、粘着性を有する粘着層であり、導光板16の主面16bにおけるLED14寄りの一部に接着される。接着層23bは、例えば、シリコンやアクリルなどによって構成される。接着層23bは、黒色であるが、白色または透明であってもよい。なお、接着部材23は、片面接着テープに限定されない。
【0033】
複数の接着部材24は、LED14の配列方向(Y軸方向)に沿って配列され、接着部材23と導光板16との間に互いに間隔を空けて配置される。各接着部材24は、非接着部材である基材24aと、接着層24bとを有する片面接着テープである。接着部材24の厚み(Z軸方向における長さ)は、例えば、10μm以下(極薄)であり、より好ましくは5μm以下であり、好適には、3〜5μmである。このように、接着部材24は薄いことから、接着部材24を接着部材23に接着した場合であっても、接着部材23の変形によって後述するように接着部材23の接着層23bを導光板16の主面16bに接着することができる。すなわち、接着部材24の厚み(Z軸方向における長さ)は薄いことから接着部材23の変形によって導光板16の主面16bへの貼付部材22の接着に接着部材24が及ぼす影響を抑えることができる。
【0034】
各接着部材24の接着層24bは、例えば、粘着性を有する粘着層であり、接着部材23の接着層23bに接着される。基材24aは、例えば、PET、アクリル、ポリエステル、ポリイミド、または塩化ビニルなどの樹脂で構成される。かかる基材24aは、黒色であるが、透明または白色であってもよい。また、接着層24bは、例えば、シリコンやアクリルなどによって構成される。接着層24bは、黒色であるが、透明または白色であってもよい。なお、面状照明装置10は、接着部材24に代えて基材24aのみを有する部材が接着部材23の接着層23bに接着される構成であってもよい。
【0035】
以下、LED14、貼付部材22、および導光板16との関係について
図3〜
図5を参照してさらに具体的に説明する。
図3〜
図5は、実施形態に係るLED14、貼付部材22、および導光板16の関係を説明するための図である。
【0036】
図3に示すように、貼付部材22において、接着部材23の接着層23bには、LED14の配列方向(Y軸方向)に沿って間隔を空けて配列された複数の接着部材24が接着されている。そして、導光板16の主面16bにおける複数の第1領域16dのうち対応する第1領域16d上に各接着部材24の基材24aが位置するように、貼付部材22のうち接着部材23の接着層23bが導光板16および複数のLED14に接着される。第1領域16dは、導光板16の主面16bのうちLED14の前方(X軸正方向)に位置する領域である。LED14の前方に位置する領域は、接着部材23の接着層23bが導光板16の主面16bに接着されると輝度の低下に実質的に影響を及ぼす領域であり、発光面14aの前方に位置する一部または全部の領域を含む。
【0037】
図4および
図5に示すように、導光板16の主面16b(
図3参照)のうちLED14の前方に位置する領域(
図3に示す第1領域16d)には、接着部材24の基材24aが対向して配置される。接着部材24の基材24aは、導光板16の主面16bに対して非接着性を有する非接着部材であり、導光板16には接着しないため、接着部材24の基材24aと導光板16の第1領域16dとの間には空気層が介在する。そして、導光板16の屈折率と空気層の屈折率との差は大きい。
【0038】
そのため、導光板16と空気層との屈折率の差によって、導光板16内から接着部材24へ向かう光は、導光板16の主面16bで反射される。したがって、導光板16の主面16bからの光の出射が抑制され、これにより、面状照明装置10における輝度の低下を抑制することができる。
【0039】
図6は、実施形態に係る貼付部材22の導光板16への接着を説明するための図である。導光板16の主面16bのうち
図6に示す複数の第2領域16eが接着部材23の接着層23bに接着される。第2領域16eは、LED14の配列方向(Y軸方向)で第1領域16dに隣接する領域である。かかる第2領域16eは、主に、隣接する2つの第1領域16d間の領域であるが、1つの第1領域16dにのみに隣接する領域を含む。なお、隣接する2つの第1領域16d間の領域は、隣接するLED14間の前方(X軸正方向)に位置する領域である。
【0040】
第2領域16eは、接着部材23に接着される場合において、第1領域16dと比べて、面状照明装置10における輝度の低下への実質的な影響がない領域または影響が少ない領域であり、かかる第2領域16eに接着部材23の接着層23bが接着される。
【0041】
接着部材23は、
図4に示すように、導光板16の主面16b上とLED14の上面14b上とに跨って配置される。また、接着部材23の色は、黒色または白色であり、遮光性を有している。これにより、LED14と導光板16との間やLED14のパッケージ(例えば、上面14b)から上方(Z軸正方向)へ光が漏れた場合において、漏れた光が拡散シート17およびプリズムシート18へ入射することを抑制することができる。
【0042】
遮光性を有する接着部材23が配置されない場合と、LED14と導光板16との間やLED14のパッケージから上方(Z軸正方向)へ光が漏れた場合において、導光板16から漏れた光が拡散シート17およびプリズムシート18へ入射する。そのため、遮光性を有する接着部材23がないと、輝度むらなどの発生によって遮光シート30の幅(短手方向の幅)を狭くすることが難しい。
【0043】
一方で、実施形態に係る面状照明装置10では、遮光性を有する接着部材23が導光板16の主面16b上とLED14の上面14b上とに跨って配置される。そのため、LED14と導光板16との間やLED14のパッケージから上方(Z軸正方向)へ漏れた光が拡散シート17およびプリズムシート18へ入射することを防止することができる。これにより、遮光シート30の幅の更なる狭小化を図ることができ、更なる狭額縁化を図ることができる。
【0044】
また、接着部材23を用いずに、例えば拡散シート17に印刷等で遮光性を持たせる場合、拡散シート17が導光板16に対してずれると遮光領域の位置が変化するが、実施形態に係る面状照明装置10では、遮光性を有する接着部材23が導光板16に固定される。そのため、実施形態に係る面状照明装置10は、拡散シート17に遮光性を持たせる場合に比べ、遮光領域の位置精度(位置安定性)に優れ輝度分布が安定する。なお、輝度分布に対する要求仕様によっては、必ずしも接着部材23に遮光性を持たせる必要はなく、他の部材に遮光性を持たせるようにしてもよい。
【0045】
また、
図4に示すように、接着部材23は、導光板16の主面16bとLED14の上面14bとに跨って接着される。これにより、LED14と導光板16との間の固定力を向上させることができる。なお、接着部材23は、LED14の上面14bに接着されない構成であってもよい。LED14のパッケージがシリコン系の部材で形成される場合、接着部材23の接着層23bは、LED14に対して非接着性を有する場合がある。この場合であっても、LED14のパッケージの後端には基板(パッケージ基板)が配置されており、かかる基板の上面に接着層23bを接着可能である。
【0046】
次に、上述したように、導光板16は、固定部材21を介してFPC12に固定される。かかる固定部材21は、導光板16の主面16cのうち、互いに異なる組み合わせの隣接する2つのLED14間の前方に各々位置し且つ複数のLED14の配列方向に沿って間隔を空けて位置する複数の接着領域の各々に接着される。
【0047】
かかる接着領域は、導光板16の主面16cのうち第2領域16eと上下方向で対向する領域であり、導光板16の主面16cのうち第1領域16dと上下方向で対向する領域に固定部材21は接着されない。そのため、固定部材21へ向かう光は、導光板16の主面16cで反射され、導光板16の主面16cからの光の出射が抑制される。これによっても、面状照明装置10における輝度の低下を抑制することができる。固定部材21は、導光板16の主面16cのうち第1領域16dと上下方向で対向する領域が、導光板16に対して非接着性を有する非接着部であり、かかる非接着部は、貼付部材22と同様に、接着部材24の基材24aによって形成することができる。なお、固定部材21の非接着部は、後述する他の貼付部材22の非接着部と同様に形成することもできる。
【0048】
なお、上述した貼付部材22では、接着部材23の導光板16への非接着領域を形成するために、接着部材24を片面接着テープとし、片面接着テープの基材24aを導光板16に対して非接着部としたが、かかる非接着部は、片面接着テープの基材に限定されない。
【0049】
図7は、実施形態に係る貼付部材22の他の例を示す図である。
図7に示す貼付部材22は、短冊状の部材であり、接着部材23と、複数の非接着部材25と、接着部材26とを有する。
【0050】
図7に示すように、接着部材23は、遮光性を有する基材23aと、導光板16の主面16bに接着される接着層23bとを備える。
図7に示す接着部材23は、接着部材23の長手方向に沿って間隔を空けて形成された複数の切欠部23cを有する櫛歯状に形成されている点で、形状が短冊状である
図3に示す接着部材23と異なる。
【0051】
かかる切欠部23cは、
図7に示す貼付部材22を導光板16の主面16bに接着した状態において、
図3に示す第1領域16dに対向する位置に形成される。複数の切欠部23cの各々には、非接着部材25が配置される。
【0052】
非接着部材25は、非接着部として機能する。かかる非接着部材25は、切欠部23cの形状に対応した形状を有しており、PET、アクリル、ポリエステル、ポリイミド、または塩化ビニルなどの樹脂で構成される。非接着部材25の色は白色であるが、黒色または透明であってもよい。なお、
図7に示す例では、切欠部23cおよび非接着部材25は台形状に形成されるが、切欠部23cおよび非接着部材25の形状は台形状に限定されない。
【0053】
接着部材26は、短冊状の基材26aと、接着部材23の基材23aに接着される接着層26bとを備える。基材26aは、例えば、PET、アクリル、ポリエステル、または塩化ビニルなどの樹脂で構成される。かかる基材26aの色は、遮光性を持たせるために、黒色または白色としているが、遮光性を有していればよく、黒色および白色に限定されない。接着層26bは、粘着性を有する粘着層であり、シリコンやアクリルなどによって構成される。
【0054】
このように、
図7に示す貼付部材22は、導光板16の主面16bに接着した状態において、非接着部材25が
図3に示す第1領域16dに対向する位置に配置される。これにより、非接着部材25と導光板16の第1領域16dとの間には空気層が介在することになり、導光板16の主面16bからの光の出射が抑制され、面状照明装置10における輝度の低下を抑制することができる。
【0055】
非接着部材25は、接着部材23の切欠部23cに配置された状態において、接着部材26の接着層26bに接着される。非接着部材25がない場合、接着部材23の切欠部23cから接着部材26の接着層26bが露出して導光板16に接着する可能性があるが、
図7に示す貼付部材22では、接着部材23の切欠部23cに非接着部材25が配置される。そのため、導光板16の第1領域16dに貼付部材22が接着されることを防止することができる。このように、非接着部材25は、櫛歯の隙間である切欠部23cを埋めるスペーサとしての機能を有している。なお、非接着部材25は、例えば、後述する印刷によって配置してもよい。
【0056】
図8は、実施形態に係る貼付部材22のさらに他の例を示す図である。
図8に示す貼付部材22は、接着部材23と、非接着部として各々機能する複数の非接着部材27とを有する。
【0057】
図8に示す接着部材23は、
図3に示す接着部材23と同様に、遮光性を有する短冊状の基材23aと、導光板16の主面16bに接着される接着層23bとを備える。接着部材23の接着層23b上には、複数の非接着部材27が接着部材23の長手方向に間隔を空けて配列されている。
【0058】
非接着部材27は、樹脂で構成されている。非接着部材27は、例えば、印刷によって接着部材23の接着層23b上に配置される。この場合、非接着部材27は、例えば、インキ用樹脂としてPET、アクリル、ポリエステル、ポリイミド、または塩化ビニルと白色の顔料とを含むインキを印刷することによって形成される。
【0059】
なお、顔料は、白色でなくてもよく、また、インキ用樹脂は、PET、アクリル、ポリエステル、ポリイミド、および塩化ビニルに限定されない。
図7に示す例では、非接着部材27は、ドット印刷で接着部材23上に形成されるが、ドット印刷に限定されない。また、印刷以外の方法で非接着部材27を接着部材23上に配置することもできる。
【0060】
図8に示す貼付部材22は、導光板16の第1領域16d上に非接着部材27が配置され、且つ導光板16の第2領域16eに接着部材23の接着層23bが接着されるように、導光板16の主面16bに貼り付けられる。これにより、非接着部材27と導光板16の第1領域16dとの間には空気層が介在することになり、導光板16の主面16bからの光の出射が抑制され、面状照明装置10における輝度の低下を抑制することができる。
【0061】
なお、上述では、接着部材23の一例として、粘着テープを説明したが、接着部材23は、導光板16に接着できる部材であればよく、例えば、熱活性部材またはエラストマーなどで構成されてもよい。例えば、接着部材23は、低温(例えば、80度〜100度)で活性化する熱活性接着テープであってもよい。なお、熱活性部材は、熱硬化部材であってもよく、熱可塑性部材であってもよい。
【0062】
図9は、実施形態に係る面状照明装置10における貼付部材毎の平均輝度および中心輝度の計測結果を示す図である。
図9に示す例では、貼付部材として、貼付部材A、貼付部材B、貼付部材C、貼付部材D、貼付部材E、および貼付部材Fの各々の平均輝度および中心輝度の計測結果を示している。平均輝度は、面状照明装置10の有効エリア40から発せられる光の平均の輝度である。また、中心輝度は、面状照明装置10の有効エリア40の中心から発せられる光の輝度である。
【0063】
貼付部材Aは、
図3に示す構成の貼付部材22であり、基材24aの色および接着層24bの色が各々透明である接着部材24を有する。貼付部材Bは、
図3に示す構成の貼付部材22であり、基材24aの色および接着層24bの色が各々黒色である接着部材24を有する。貼付部材Cは、
図7に示す貼付部材22であり、貼付部材Dは、
図8に示す貼付部材22である。貼付部材Eは、
図7に示す貼付部材22のうちの接着部材23のみを有する。貼付部材Fは、
図3に示す貼付部材22のうち短冊状の接着部材23のみを有する。
【0064】
図9に示すように、非接着部を有する貼付部材A、貼付部材B、貼付部材C、および貼付部材Dを用いることによって、非接着部を有していない貼付部材Fを用いた場合に比べ、平均輝度および中心輝度のいずれも大きく向上しており、また、貼付部材Eを用いた場合と同等かそれ以上の平均輝度および中心輝度を確認できる。
【0065】
また、貼付部材22に遮光性を持たせることにより、貼付部材22に遮光性を持たせない場合に比べ、LED14の前方において輝度むらが発生する領域を大きく低減することができ、これにより遮光シート30の幅を狭くすることができる。また、貼付部材A、貼付部材B、貼付部材C、および貼付部材Dを用いた場合、例えば、貼付部材E(すなわち、光の吸収を抑制する構造として、例えば、特開2005−259374等で知られている、いわゆる櫛歯状の貼着部材)を用いた場合に比べて、LED14の前方において輝度むらが発生する領域を大きく低減することができることも確認できた。具体的には、発光面14aの上方位置にある遮光シート30の領域から遮光シート30におけるX軸正方向の先端部までの長さを、貼付部材Eを用いた場合と比較して、5〜6割程度の長さとすることができ、狭額縁化を進めることができる。
【0066】
ところで、貼付部材Eは、導光板16の第1領域16dに対向する部分に切欠部23cが形成される櫛歯状の貼着部材であり、かかる切欠部23cによって、貼付部材Eによる光の吸収を抑制することができる。しかしながら、検討の結果、貼付部材Eを用いた場合、近年の入光側の狭額縁化にともない、櫛歯間(切欠部)から漏れる光が輝度分布を低下させ、輝度むら(ホットスポット)を発生させることが認められた。また、非接着部を有していない短冊状の貼付部材Fを用いた場合、輝度むらの発生は抑制できるものの、光吸収の課題がある。すなわち、非接着部を有していない短冊状の貼付部材Fを用いた場合、導光板16の第1領域16dに対向する部分が接着されるため、かかる接着部分から導光板16外へ光が出射されて貼付部材F側に光が吸収され、上述のように、輝度が低下する。一方で、非接着部を有する貼付部材A、貼付部材B、貼付部材C、および貼付部材Dを用いることによって、狭額縁化が促進された場合(遮光シート30の幅をより狭くした場合)であっても、光吸収と輝度むらが抑制された面状照明装置を実現することができる。このことは、導光板16の貼付部材22とは反対側に配置される固定部材21において、貼付部材A、貼付部材B、貼付部材C、および貼付部材Dと同様に形成される非接着部を、導光板16の主面16cのうち第1領域16dと上下方向で対向する領域に配置した場合も同様のことが言える。このように、固定部材21に、貼付部材22と同様に形成される非接着部を適用することで、光吸収と輝度むらが抑制された面状照明装置を実現することができる。
【0067】
上述した例では、面状照明装置10は、サイドビュー型のLEDを用いた構成であるが、トップビュー型のLEDを用いた構成であってもよい。
図10は、
図1のA−A線に沿った断面の他の例を示す図であり、
図1に示す面状照明装置10がトップビュー型のLEDを用いた構成である場合の例を示している。
図11は、
図10に示す面状照明装置10におけるLED14、貼付部材22、および導光板16の関係を説明するための図である。なお、
図2に示す面状照明装置10と同様の機能を有する構成要素については同一符号を付して説明を省略し、
図2に示す面状照明装置10と異なる点を中心に説明する。
【0068】
図10に示す面状照明装置10では、LED14がFPC12に実装される面と反対側の面に発光面14aを有する、いわゆるトップビュー型である。LED14は不図示のはんだによってFPC12の一方の主面12aに実装されている。また、
図10に示すように、面状照明装置10は、固定部材13と、接続部材15と、固定部材28とを備える。
【0069】
固定部材13は、フレーム11の側面11dに対してFPC12を固定させる部材である。固定部材13は、例えば、両面テープである。固定部材13の一方の面がFPC12の主面12aとは反対側の主面12bに貼り付けられ、他方の面が側面11dに貼り付けられることにより、側面11dに対してFPC12が固定される。
【0070】
接続部材15は、例えば、片面に粘着層を有する片面接着テープである。接続部材15の粘着層は、例えば、シリコンやアクリルであり、LED14の床面11c側の面である下面14cの少なくとも一部に接着される。なお、接続部材15は、片面接着テープに限定されず、例えば、両面接着テープなどであってもよい。
【0071】
また、固定部材28は、例えば、両面に粘着層を有する両面粘着テープである。固定部材28の粘着層は、例えば、シリコンやアクリルであり、一方の粘着層が固定部材21に接着され、他方の粘着層がフレーム11の床面11cに接着される。これにより、導光板16は、LED14の光軸と導光板16の光軸とが一致された状態で、固定部材21,28によってフレーム11の床面11cに固定される。
【0072】
図11に示すように、貼付部材22は、導光板16の主面16bに接着され、且つ導光板16の主面16b上とLED14の上面14b上とに跨って配置される。
図11に示す貼付部材22は、
図3〜
図8などに示す上述の貼付部材22と同様の構成および機能を有する。そのため、
図10に示す面状照明装置10は、貼付部材22によって輝度の低下を抑制することができ、また、貼付部材22によって更なる狭額縁化を図ることができる。
【0073】
また、固定部材21は、導光板16の主面16cのうち第1領域16dには接着されないように図示しない非接着部を有してもよい。これにより、輝度の低下をさらに抑制することができる。なお、固定部材21の非接着部は、上述した貼付部材22の非接着部と同様に形成することもできる。
【0074】
また、
図10に示す面状照明装置10では、固定部材21を導光板16に接着し、接続部材15をLED14に接着したが、接続部材15を設けずに、固定部材21を導光板16とLED14に跨って接着してもよい。
【0075】
図12は、
図1のA−A線に沿った断面のさらに他の例を示す図であり、
図1に示す面状照明装置10がトップビュー型のLEDを用いた他の構成である場合の例を示している。
図13は、
図12に示す固定部材21の構成例を示す図である。
図12に示す面状照明装置10では、固定部材21が導光板16の主面16cとLED14の下面14cとに跨って接着される点で、固定部材21が導光板16の主面16cに接着され且つ接続部材15がLED14の下面14cに接着される
図10に示す面状照明装置10と異なる。
【0076】
図12に示す固定部材21は、例えば、
図13に示すように、接着部材31と、接着部材32と、複数の非接着部材33とから構成される。接着部材31および接着部材32は、短冊状の固定部材本体の一例である。接着部材31は、基材31aと、接着層31b,31cとを有する両面接着テープである。同様に、接着部材32は、基材32aと、接着層32b,32cとを有する両面接着テープである。接着部材31の接着層31cは、接着部材32の接着層32bに接着される。また、接着部材32の接着層32cは
図12に示すようにフレーム11の床面11cに接着される。なお、接着部材31および接着部材32は、例えば、片面接着テープであってもよく、また、接着部材32はなくてもよい。
【0077】
基材31a,32aは、例えば、PET、アクリル、ポリエステル、ポリイミド、または塩化ビニルなどの樹脂で構成される。かかる基材31a,32aは、遮光性を有する部材であり、例えば、黒色または白色であるが、透明であってもよい。また、接着層31b,31c,32b,32cは、例えば、シリコンやアクリルなどによって構成される。接着層31b,31c,32b,32cは、黒色または白色であるが、透明であってもよい。
【0078】
接着部材31の接着層31b上には、複数の非接着部材33が接着部材31の長手方向に間隔を空けて配列されている。非接着部材33は、非接着部の一例であり、導光板16の主面16cに対して非接着性を有する。かかる非接着部材33は、樹脂で構成されている。非接着部材33は、例えば、印刷によって接着部材31の接着層31b上に配置される。この場合、非接着部材33は、例えば、インキ用樹脂としてPET、アクリル、ポリエステル、ポリイミド、または塩化ビニルと白色の顔料とを含むインキを印刷することによって形成される。なお、非接着部材33は、PET、アクリル、ポリエステル、ポリイミド、または塩化ビニルなどの極薄板状の部材を印刷以外の方法によって接着部材31の接着層31b上に配置されてもよい。
【0079】
図13に示す固定部材21は、導光板16の主面16cのうち第1領域16dと対向する領域に非接着部材33が配置され、且つ導光板16の第2領域16eに接着部材31の接着層31bが接着されるように、導光板16の主面16cに貼り付けられる。これにより、非接着部材33と導光板16の第1領域16dとの間には空気層が介在することになり、導光板16の主面16cからの光の出射が抑制され、面状照明装置10における輝度の低下を抑制することができる。
【0080】
このように、
図12に示す面状照明装置10では、
図10に示す面状照明装置10と同様に、貼付部材22による輝度低下の抑制と更なる狭額縁化とに加え、固定部材21による輝度低下の更なる抑制を図ることができる。なお、
図12に示す面状照明装置10における固定部材21は、
図13に示す構成に代えて、上述した貼付部材22の非接着部と同様の構成であってもよい。例えば、
図12に示す面状照明装置10の固定部材21は、
図3、
図7、および
図8に示す貼付部材22のいずれかと同様の構成であってもよい。この場合、貼付部材22のうち接着部材23または接着部材26は両面テープで構成されてもよい。
【0081】
固定部材21による輝度低下の抑制は、上述した例に限定されない。以下、固定部材21による輝度低下の抑制についての他の例について、
図14〜
図17を参照して具体的に説明する。
【0082】
図14は、
図1のA−A線に沿った断面のさらに他の例を示す図であり、
図1に示す面状照明装置10がサイドビュー型のLEDを用いた他の構成である場合の例を示している。
図15は、
図14に示す固定部材の構成例を示す図である。
図14に示すように、導光板16の主面16cのうちLED14側の領域に接着される短冊状の固定部材21によって導光板16がフレーム11の床面11cに固定される。
【0083】
固定部材21は、
図15に示すように、固定部材本体34と、複数の非接着部材35とを有する。固定部材本体34は、低温(例えば、80度〜100度)で活性化する熱活性部材である。固定部材本体34の一方の面34aは、導光板16の主面16cに熱圧着などによって接着され、固定部材本体34の他方の面34bは、フレーム11の床面11cに熱圧着などによって接着される。
【0084】
固定部材本体34は、例えば、熱活性両面接着テープである。熱活性両面接着テープは、例えば、基材を有さず低温活性粘着剤で構成される熱活性両面接着フィルム、ポリウレタンコート紙またはポリエチレンコート紙に低温活性粘着剤が塗布されて構成されるテープ、またはアクリルの不織布に低温活性粘着剤が塗布されて構成されるテープである。なお、熱活性部材は、熱硬化部材であってもよく、熱可塑性部材であってもよい。また、固定部材本体34は、エラストマーであってもよい。エラストマーは、例えば、熱硬化性エラストマー(例えば、熱硬化性樹脂系エラストマー)、または、熱可塑性エラストマーである。
【0085】
固定部材本体34の一方の面34a上には、複数の非接着部材35が固定部材本体34の長手方向に間隔を空けて配列されている。非接着部材35は、非接着部の一例であり、導光板16の主面16cに対して非接着性を有する。かかる非接着部材35は、樹脂で構成されている。非接着部材35は、例えば、PET、アクリル、ポリエステル、ポリイミド、または塩化ビニルなどの板状の部材である。なお、非接着部材35は、例えば、印刷によって固定部材本体34の一方の面34a上に配置される構成であってもよい。この場合、非接着部材35は、例えば、インキ用樹脂としてPET、アクリル、ポリエステル、ポリイミド、または塩化ビニルと白色の顔料とを含むインキを印刷することによって形成される。
【0086】
固定部材21は、導光板16の主面16cのうち第1領域16d(
図6参照)と対向する領域に非接着部材35が配置され、且つ導光板16の第2領域16e(
図6参照)に固定部材本体34の一方の面34aが接着される。これにより、非接着部材35と導光板16の第1領域16dとの間には空気層が介在することになり、導光板16の主面16cからの光の出射が抑制され、面状照明装置10における輝度の低下を抑制することができる。
【0087】
このように、
図14に示す面状照明装置10では、固定部材21による輝度低下の抑制を図ることができる。なお、
図14に示す面状照明装置10は、貼付部材22を導光板16の主面16bに貼り付けていない構成であるが、
図2に示す貼付部材22を導光板16の主面16bに貼り付けた構成であってもよい。
【0088】
図16は、
図1のA−A線に沿った断面のさらに他の例を示す図であり、
図1に示す面状照明装置10がトップビュー型のLEDを用いた他の構成である場合の例を示している。
図16に示すように、導光板16の主面16cのうちLED14側の領域に接着される短冊状の固定部材21によって導光板16がフレーム11の床面11cに固定される。固定部材21は、
図15に示す構成を有しており、固定部材21の固定部材本体34は、一方の面34aが導光板16の主面16cに熱圧着などによって接着され、他方の面34bがフレーム11の床面11cに熱圧着などによって接着される。
【0089】
図16に示す固定部材21は、導光板16の主面16cのうち第1領域16d(
図6参照)と対向する領域に非接着部材35が配置され、且つ導光板16の第2領域16e(
図6参照)に固定部材本体34の一方の面34aが接着される。これにより、非接着部材35と導光板16の第1領域16dとの間には空気層が介在することになり、導光板16の主面16cからの光の出射が抑制され、面状照明装置10における輝度の低下を抑制することができる。なお、
図16に示す面状照明装置10は、貼付部材22を導光板16の主面16bに貼り付けていない構成であるが、
図10に示す貼付部材22を導光板16の主面16bに貼り付けた構成であってもよい。
【0090】
図17は、
図16に示す面状照明装置におけるLED14、接続部材15、固定部材本体34、および非接着部材35の関係を示す平面図であり、LED14、接続部材15、固定部材本体34、および非接着部材35以外の構成は図示していない。また、
図17では、便宜上、LED14、接続部材15、固定部材本体34、および非接着部材35に、互いの区別を容易にするためハッチングを付している。
図17に示すように、固定部材本体34と複数の非接着部材35を有する固定部材21は、複数のLED14の配列方向(Y軸方向)に沿って2つ並べて配置される。
【0091】
また、接続部材15は、複数のLED14の配列方向(Y軸方向)に沿って延伸し、複数のLED14の下面14c(
図16参照)に接着される光源接着部15aと、フレーム11の床面11c(
図16参照)に沿った方向であって光源接着部15aから不図示の導光板16側に向かう方向(X軸正方向)に延伸する導光板接着部15b,15c,15dとを有する。
【0092】
複数のLED14の配列方向(Y軸方向)における導光板接着部15b,15c間には、2つの固定部材21のうちの一方が配置され、複数のLED14の配列方向(Y軸方向)における導光板接着部15c,15d間には、2つの固定部材21のうちの他方が配置される。このように、接続部材15は、光源接着部15aから不図示の導光板側に向かう方向(X軸正方向)において、固定部材21の各端部(長手方向の各端部)に対向する位置まで突出する導光板接着部15b,15c,15dを有している。
【0093】
そのため、導光板16がLED14と同様に接続部材15に接着され、フレーム11の床面11cに直交する方向(Z軸方向)において導光板16の主面16cの位置とLED14の下面14cの位置を容易に合わせることができる。これにより、LED14の光軸と導光板16の光軸とを一致させた状態にすることができる。また、上記の構成により、接続部材15の厚みと固定部材21の厚みとが一致していない場合でも、固定部材21の厚みを接続部材15の厚みよりも僅かに厚くすることにより、固定部材21の弾性変形により、各LED14の光軸に対する導光板16のZ方向の位置を一致させた状態にすることができる。なお、
図17に示す例では、固定部材21が2つ配列されるが、例えば、(両端を除く)中央部に配置される導光板接着部15cの数を調整することにより、固定部材21の数は1つまたは3つ以上としてもよい。
【0094】
また、上述した例では、各LED14が個別にFPC12に配置されるが、複数のLED14を一体化したLEDユニットをFPC12に配置することができる。また、上述した実施形態では、LED14を光源の一例として説明したが、光源は、LED14に限定されず、他の点状光源であってもよい。また、1つのLEDの長手方向(Y軸方向)に沿って2つ以上の発光面が分離して存在する場合には、個々の発光面ごとに光源が存在すると見做すこともできる。
【0095】
以上のように、実施形態に係る面状照明装置10は、導光板16と、複数のLED14(光源の一例)と、貼付部材22(短冊状の部材の一例)と、固定部材21(短冊状の部材の一例)とを備える。導光板16は、側面16aから入射された光を2つの主面16b,16cのうち一方の主面16bから出射する。複数のLED14は、側面16aに対向し且つ側面16aの長手方向(Y軸方向)に沿って配列され、側面16aに入射される光を発する。貼付部材22および固定部材21の各々は、側面16aの長手方向(Y軸方向)に延伸し且つ2つの主面16b,16cのうち対応する主面のLED14側の複数の第2領域16eに接着される。貼付部材22および固定部材21の各々は、2つの主面16b,16cのうち対応する主面の各LED14の前方に位置する第1領域16dに対向する位置に配置され且つ導光板16に対して非接着性を有する非接着部(例えば、接着部材24の基材24a、非接着部材25、非接着部材27、非接着部材33、35)を含む。これにより、面状照明装置10における輝度の低下を抑制することができる。なお、面状照明装置10は、貼付部材22を設けない構成または固定部材21に非接着部を設けない構成であってもよい。
【0096】
また、貼付部材22は、短冊状で遮光性を有する。これにより、貼付部材22に代えてLED14の前方に切欠きを有する形態である櫛歯状の貼付部材を用いる場合、または貼付部材22が遮光性を有していない場合に比べ、LED14の前方において輝度むら(ホットスポット)が発生する領域を低減できるので、更なる狭額縁化を図ることができる。
【0097】
また、貼付部材22は、遮光性を有する基材23aと、導光板16の主面16bに接着される接着層23bとを有する接着部材23(接着テープの一例)を含み、接着部材23の基材23aが2つの主面16b,16cの少なくとも1つの主面に接着される。これにより、導光板16に接着する機能と遮光性の機能とを接着部材23に容易に持たせることができる。
【0098】
また、貼付部材22は、導光板16の2つの主面16b,16cの少なくとも1つの主面とLED14とに跨って配置される。これにより、LED14と導光板16との間やLED14のパッケージから上方(Z軸正方向)へ光が漏れた場合において、漏れた光が拡散シート17およびプリズムシート18へ入射することを抑制することができる。
【0099】
また、非接着部は、基材24aと接着層24bを有する接着部材24(片面接着テープの一例)における基材24aである。接着部材24の接着層24bは、貼付部材22における接着層23bに接着される。これにより、非接着部を容易に形成することができる。
【0100】
また、貼付部材22は、接着部材23(第1の接着テープの一例)に加え、接着部材23の基材23aにおける接着層23bと反対側の面に接着される接着層26bおよび遮光性を有する基材26aを有する接着部材26(第2の接着テープの一例)を備える。接着部材23には、複数の第1領域16dの各々に対向する位置に切欠部23cが形成される。非接着部である非接着部材25は、切欠部23cに配置され、接着部材26の接着層26bに接着される非接着性の部材である。これにより、例えば、接着部材23の接着層23bを含む面と同一平面上または接着層23bを含む面から突出しない位置に非接着部を形成することができ、接着層23bの導光板16への接着をより精度よく行うことができる。
【0101】
また、非接着部である非接着部材27は、接着部材23の接着層23bに印刷される非接着性の部材である。これにより、非接着部を容易に形成することができる。
【0102】
また、貼付部材22は、導光板16の2つの主面16b,16cの少なくとも1つの主面に加え、複数のLED14に接着される。これにより、LED14と導光板16との間の固定力を向上させることができる。
【0103】
また、固定部材21は、側面16aの長手方向に沿って非接着部である非接着部材35が間隔を空けて配列され、非接着部である非接着部材35が配置された面34aが導光板16の主面16cに接着される短冊状の固定部材本体34を含む。これにより、導光板16の主面16cからの光の出射が抑制され、面状照明装置10における輝度の低下を抑制することができる。
【0104】
固定部材本体34は、非接着部材35が配置された面34aとは反対側の面34bがフレーム11に接着される。これにより、面状照明装置10における輝度の低下を抑制しつつ、導光板16をフレーム11に固定することができる。
【0105】
また、面状照明装置10は、導光板16の側面16aの長手方向に沿って延伸し複数のLED14におけるフレーム11側の面である下面14cに接着される光源接着部15aを含む接続部材15を備える。接続部材15は、導光板16の側面16aの長手方向における固定部材本体34の端部に対向する領域に、光源接着部15aから延伸する導光板接着部15b,15c,15dの少なくとも一つを有する。これにより、LED14の光軸と導光板16の光軸とを容易に一致させた状態にすることができる。
【0106】
固定部材本体34は、導光板16の側面16aの長手方向に沿って複数配列される。導光板接着部15b,15c,15dは、導光板16の側面16aの長手方向における各固定部材本体34の端部に対向する領域に、光源接着部15aから延伸する。これにより、LED14の光軸と導光板16の光軸とをより精度よく一致させた状態にすることができる。
【0107】
また、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。