(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のポケット(12)の全ての点と前記第2のポケット(10)の全ての点との間にエアギャップまたは流れ抵抗媒体を画定する、前記第1のポケット(12)および前記第2のポケット(10)の間にある更なるスペーサを更に備える、請求項1に記載のポケットフィルタアセンブリ。
前記第1のポケット(12)は最低効率報告値(MERV)9媒体を有し、前記第2のポケット(10)はMERV14媒体を有する、請求項1に記載のポケットフィルタアセンブリ。
前記ポケットフィルタアセンブリ(6)は、第1の濾過層(34、310)および第2の濾過層(30、306、314)および分離層(32、308、312、315)を更に備え、前記第1の濾過層(34、310)および前記第2の濾過層(30、306、314)および前記分離層(32、308、312、315)は単一の多層織物(28)を形成する、請求項1に記載のポケットフィルタアセンブリ。
前記ポケットフィルタアセンブリ(6)は、第1の濾過層(34)および第2の濾過層(30)および分離層(32)を更に備え、前記第1の濾過層(34)および前記第2の濾過層(30)および前記分離層(32)は、ポケット状に形成された単一の多層織物シートを形成する、請求項2に記載のポケットフィルタアセンブリ。
前記ポケットフィルタアセンブリ(6)は、第1の濾過層(34)および第2の濾過層(30)および分離層(32)を更に備え、前記第1の濾過層(34)および前記第2の濾過層(30)および前記分離層(32)は、ポケットフィルタとして構成されたポケットを形成する、請求項2に記載のポケットフィルタアセンブリ。
前記ポケットフィルタアセンブリ(6)は、第1の濾過層(310)および第2の濾過層(314)および分離層(312)を更に備え、前記第1の濾過層(310)および第2の濾過層(314)および前記分離層(312)は、ポケットフィルタとして構成されたポケット(9)を形成し、前記第1の濾過層(310)は均一構造を有する一方で、前記第2の濾過層(314)は、前記第2の濾過層(314)の残部よりも高い引張強度のバッキング(317)を有し、それによって、前記第2の濾過層(314)は前記第1の濾過層(310)および前記分離層(312)を支持する、請求項2に記載のポケットフィルタアセンブリ。
前記ポケットフィルタアセンブリ(6)は、第1の濾過層(310)および第2の濾過層(306)および分離層(315)を更に備え、前記第1の濾過層(310)および前記第2の濾過層の濾過層(306)および前記分離層(315)は、ポケットフィルタとして構成されたポケット(9)を形成し、前記第1の濾過層(310)および前記第2の濾過層(306)は、前記第1の濾過層(310)または第2の濾過層(306)の残部よりも高い引張強度のバッキングを有しない均一構造をそれぞれ有し、前記分離層(315)は、前記第1の濾過層(310)または前記第2の濾過層(306)よりも高い引張強度を有し、前記第1の濾過層(310)および前記第2の濾過層(306)は前記分離層(315)に接着され、それによって、前記分離層(315)は前記第1の濾過層(310)および前記第2の濾過層(306)を支持する、請求項2に記載のポケットフィルタアセンブリ。
前記ポケットフィルタアセンブリ(6)は、第1の濾過層(310)および第2の濾過層(314)および分離層(312)を更に備え、前記第1の濾過層(310)および前記第2の濾過層(314)および前記分離層(312)は、ポケットフィルタとして構成されたポケット(9)を形成し、前記第1の濾過層(310)および前記第2の濾過層(314)は、前記第1の濾過層(310)または前記第2の濾過層(312)の残部よりも高い引張強度のバッキングを有しない均一構造をそれぞれ有し、前記ポケットフィルタアセンブリ(6)は、各ポケットを取り巻き、かつ隣接するポケットの壁が膨張によって互いに接触することを防ぐ外枠(420、421)を更に備える、請求項2に記載のポケットフィルタアセンブリ。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1Aを参照すると、ポケットフィルタアセンブリ6は、複数のポケットフィルタ9を有する。各ポケットフィルタ9は、
図2に示すような、間にセパレータ18を備えた複数のカスケードポケット10および12を含む。空気入口16を画定するために枠部14が設けられてよい。枠部14は、
図1Aにおいて2で示されたような単一枠の一部であってよい。
【0010】
図1Bは、組み込み時の空気流の方向を示す符号とともに、ポケットフィルタカートリッジを示す。この種の特徴は多くの場合、流向感知フィルタユニットとともに利用される。カートリッジは400で示され、流向表示は402で示される。
【0011】
図3は、第1のポケット12と第2のポケット10との間の溶接ワイヤからなるセパレータ機構15を示す。溶接ワイヤセパレータ機構15は、第1のポケット12のエンドシームに縫い込まれてよい。溶接ワイヤセパレータ機構15は、第2のポケット10を開いた状態に維持し、第1のポケット12と第2のポケット10との間に隙間を画定するように予張力をかけられてよい。1つの複合ポケットが
図3に示されるが、この構成は、アセンブリ6内の全てのポケットに関して繰り返されてよい。
【0012】
図4は、実質的に空気流を妨げることなく第1のポケット12と第2のポケット10との間の空間を埋める、たとえば繊維ウェブまたは成型構造などの開口マトリクス18を利用するセパレータ機構の分解図を示す。組立てのために、開口マトリクス18は、第1ポケット12が第2ポケット10に挿入されるように折り畳まれてよい。必要に応じて要素を強固にするために金属またはプラスティックの枠組みが設けられてよい。
【0013】
図5は、分離するための織物、ボール紙またはプラスティックのハニカムセパレータ、または布であってよい開口材料32によって分離された第1のフィルタ層34および第2のフィルタ層30を有する2層ポケットフィルタのための別の構造に関する複合材料28を示す。後者(32)は、セル間に空気を通すことができる六角オープンセル発泡体、またはワイヤまたはプラスティック製メッシュで作られてよい。
図2の2ポケットシステムと同様の機能を実現するために、単一の複合ポケットが複合材料28から形成され得る。この設計は、2つ以上の層を用いるように変更されてもよく、複数のカスケードポケットは、複合材料28から形成されたそれらの1または複数によって形成され得る。
【0014】
図6は、排気フード110によって捕捉される汚染物質108を発生している食品105を調理しているレンジ100を有するシステム実施形態を示す。たとえばいわゆる衝撃型フィルタなど、グリース滴を捕捉するために用いられる任意の形式であってよいグリースフィルタは107で示される。フィルタプレナム112は、グリースフィルタ107を通して汚染空気を引き込むために負圧下にある。負圧は、(たとえば
図1Aに示すアセンブリ6などの)ポケットフィルタアセンブリ124を収容するポケットフィルタ室114を連結するダクト126を通して汚染空気を引き込むファン118によって生じる。グリースフィルタ107を通った汚染空気内の汚染物質は、ポケットフィルタ124によって捕捉される。レンジ100および食品105は、任意の種類の汚染源に置き換えられてよい。
【0015】
図示するように、2つ以上のフィルタポケット10、12が単一枠2内に収まり、段階的に空気を浄化する。第1段階(第1のポケット12)は、第2のポケットよりも低い効率を有する。実施形態において、3つ以上のポケットが連続的に配置され、濾過効率を高めてよい。この配置は、物理空間内の大きな濾過表面積を特徴とするコンパクト設計をもたらす。効率を向上させる順序で段階を配置し、全ての層が(それら全体の圧力降下によって示されるように)終了し予期される汚染源に反応するようにフィルタ媒体を選択することによって、媒体の浪費がなくフィルタ6全体が一度に交換され得る。効率の向上は、段階間で汚染物質の処理量を均衡させ、事前定義された用途のライフサイクルを促進することによって濾過のコストを低減するために効果的である。
【0016】
開示される主題事項は、商用調理作業による排気を濾過するために利用される汚染防止ユニット(PCU)において用いるためのカスケード型フィルタポケット設計を含む。後者の実施形態は、
図6に示される。フィルタ媒体は、グリース粒子から排気を浄化し、吸収剤含浸媒体を利用することによってガス状(非粒子)汚染物質の処理にも拡大され得る。したがって、実施形態において、(2つのポケット10および12によって示されるが更に多くてもよい)1または複数のポケットは、吸収剤を含浸した媒体で構成されてよく、用途に応じてガス状汚染物質を吸収するために適した、たとえば活性炭素、過マンガン酸カリウム、またはゼオライトなどの組み合わせであってよい。
【0017】
図7は、ポケットフィルタアセンブリの概略図を示す。本実施形態の利点は、以下の例によって論証され得る。肉を焼くことによる排気を濾過するための漸進的フィルタ効率を有する3段階汚染防止ユニット(PCU)の室内試験は、第1段階プリーツ型パネルフィルタは、第2段階ポケットフィルタを取り替える必要が生じる前に5回取り替えられることを示す。カスケードポケット設計を用いると、第1段階プリーツ型パネルフィルタを第2段階のポケット内のポケットと取り替えることにより、メンテナンスサイクルが1度に低減され得る。
【0018】
実施形態によると、媒体は、繊維ガラス、羊毛、または合成媒体を備えてよい。媒体は、たとえばポリプロピレンロフトマイクロファイバで作られてよい。フィルタ枠は、溶接ワイヤ、射出成型プラスティック、または当該技術において知られる他の材料を用いて形成されてよい。実施形態において、2層フィルタは、第1のポケット12に最低効率報告値(MERV)9媒体(「MERV9媒体」)を含み、第2のポケットにMERV14媒体を含む。
【0019】
ただし、実施形態のいずれかにおいて、第1のポケットと第2のポケットと(更なるポケットと)の間のセパレータは省略されてよく、ポケットが膨張によって分離されるように様々な深さ、すなわち
図7に示すD3〜D2で形成される場合、排気流による膨張がポケット間の分離をもたらしてよい。
図7におけるポケット間隔(PS)は、カスケードポケットが膨張した時に各カスケードポケット間に隙間をもたらす。カスケードポケットが膨張時にポケットの先端部分で接する場合、それは空気流を妨げ、フィルタアセンブリに著しい圧力抵抗をもたらす。
【0020】
図8Aおよび
図8Bは、重ね合わせられてスペーサ150を形成する発泡シート材151A、151B、および151Cの3層から成るスペーサを示す。スペーサを形成するために、より少ないまたは多い数の層が含まれてよい。層151A、151B、および151Cは、互いにずれてよい。開口面積は50%を上回ってよい。合計深さは3mmを上回ってよい。シートは、紙、ボール紙、プラスティック、または他の材料から成ってよい。構造的に類似した材料が、様々な実施形態においてスペーサとして用いられ得る。発泡シートは、比較的低い表面を有する開放3次元格子状構造を形成するように波形を付けられてよい。発泡シート材として金属を用いる実施形態において、この構成は、
図11を参照して以下で説明される好適なシステム実施形態において用いられ得るメッシュフィルタを形成するために用いられてよい。
【0021】
図9A〜
図9Dは、様々なポケットフィルタ実施形態のポケット媒体および支持機構を示す。
図9A〜
図9Dの各々は単一のポケットの先端を示すが、任意のおよび全ての組み合わせにおいて、本明細書で説明される実施形態の特徴または従来技術による実施形態の互換特徴の任意の組み合わせを含むポケットフィルタ全体の構造において識別される特徴を説明するように理解される。
図9Aを参照すると、フィルタ媒体は、互いに接着され、または単に互いに隣接し得る3層から形成される。第1の濾過層310はポケットの内側にあり、濾過されるガス流は最初に第1の濾過層310を通過する。第1の濾過層310は、ガス流が通過する最後の層である第2の濾過層306に比べて比較的低いフィルタ効率および高ロフトを有する目の粗い不織布で作られてよい。第2の濾過層306は、第1の濾過層310よりも大幅に高いフィルタ効率である点を除いて類似の材料で作られてよい。分離層308は本実施形態において分離層として機能し、第1および第3の濾過層と類似の構造であるが、第1の濾過層310よりも低い効率を有する。
【0022】
図9Aの実施形態(および開示される追加の実施形態)の特徴は、ここで
図12を参照して説明される。第1の濾過層310は第1の濾過層170に対応し、第2の濾過層306は第1の濾過層174に対応する。分離層308は分離層172に対応する。
図9Aの例において、層306〜310は相対フィルタ効率の点で異なるものとして説明された。フィルタ効率は、第1の濾過層170と第2の濾過層174(ならびに310と306)との区別に関連する。グリースエアゾールは比較的目が粗く低効率の媒体にも積極的に付着する傾向があるので、第2の濾過層174に対する第2の濾過層170の高いフィルタ効率は、グリース環境においてフィルタ層の均一な処理を容易にする。したがって非常に低い効率の媒体でも、グリースの捕捉には十分効率的である。しかし、目の粗さによって、第2の濾過層170は煙霧を迅速に遮断することなく通過させ続けるので、第2の濾過層174は、複合媒体114の全体能力に寄与するとともに、より小さな粒子を除去することができる。
【0023】
図9Aの実施形態に関して、分離層308は、濾過層308よりも低い効率を有するものとして説明された。しかし、(分離層308に対応する)分離層172の重要な機能は、第2の濾過層170の低効率媒体から第2の濾過層174の高効率媒体へのグリースのウィッキングを防止することである。したがって、分離層172の特徴は、2つの媒体間のウィッキング力の相対強度である。第2の濾過層170が第2の濾過層170よりも低い力を生じるようにすることで、分離層172は、より高いウィッキング力の媒体の第2の濾過層174が、より低いウィッキング力の媒体の第2の濾過層170の下流に隣接する配置を可能にする。
【0024】
実施形態において、分離層172は、第1の濾過層170によって捕捉されたグリースをこすり落として対流によってグリースを第2の濾過層174へ搬送し得るあらゆる乱流(または渦流など乱流の発端)を防止する格子または気泡構造を有する。あらゆる乱流(または乱流の発端または層状の崩壊というあらゆる種類の分離特徴)の防止は、流速の選択および特徴的な流動次元によって保証されてもよい。後者に関する最悪の場合の候補は、175で示される分離層172の幅であり得るが、分離層172の構造が同様の役割を果たす。実施形態において、分離層172は、横方向への(すなわち主流177の方向に垂直な)流れが防止され、または少なくとも強く抑制されるような抵抗を生じる役割も担ってよい。これは、第2の濾過層170からグリースを移動または脱離させ得る平均流を防止し得る。
【0025】
相対ウィッキング力の観点における媒体114の特徴の上記説明は、フィルタ効率の観点において
図9A(およびその他)の実施形態に変換され得る。すなわち、(緊密にパックされ、または密度が高い)高効率媒体は、より高いウィッキング力(毛管力)を有する。よって、層の相対効率は、少なくとも同様の種類の媒体に関してウィッキング力の観点に変換される。
【0026】
上記実施形態および実施形態のいずれかにおいて、濾過層は、ガラス繊維を巻き付けるためのフェノール樹脂を備えた糸ガラスで作られてよい。別の実施形態において、濾過層は、たとえばポリエステルなどのポリマ繊維で作られてよい。オープンセル高ロフト不織布を形成するために他の材料が使用されてもよい。
【0027】
図9Aに戻り、
図14A〜
図14Dも参照すると、内枠352は、多層媒体114、309のための機械的支持をもたらす。内枠352は、
図9Aにおける304で示される。内枠304は、主けた322と、内側空間326を開いた状態に保つ先端スプレッダ324とを含む。外枠354は、ワイヤまたは他の任意の適当な材料で作られてよい。外枠は第2の濾過層174を支持し、第2の濾過層174は第1の濾過層170および分離層172を支持する。
図9Aの実施形態において、外枠302は第2の濾過層309を支持し、第2の濾過層309は第1の濾過層310および分離層308を支持する。内枠352および外枠354は、溶接ワイヤ、プラスティック、または他の任意の適当な材料で作られてよい。同様に、外枠356および358の場合、発泡シート、金網フェンス(ツイストワイヤメッシュ)型材料などで作られてもよい。
【0028】
実施形態において、外枠は、媒体がより緩く目の粗いオープン構造であり、壊れるまで拡張する傾向があるほど弾性であり得ることを可能にする装置をもたらす。他の実施形態または同様の実施形態において、外枠は、
図9Eに示すように媒体が伸張して隣接したポケット間の隙間を埋めることを防いでよく、ここで370は、弛緩状態にある隣接ポケットを示し、372は、排気システムによる加圧後の隣接ポケットを示す。
【0029】
図9Bは、(分離層308または172の特性を有していた)分離層312の材料が濾過層306および310のフィルタ媒体とは異なる種類の織物または材料で作られている点を除き、
図9Bと同様の実施形態を示す。これは、媒体309の層が基本的には全て同じであるが様々な効率である(すなわち、明白なウィッキング力を含む)
図9Aの実施形態とは異なる。使用され得る材料の例は、(波形の変形例を含む)発泡シートのスペーサ150の可撓性実施形態である。
【0030】
図9Cは、外枠302が存在しない別の変形例を示す。
図9Cのような実施形態において、分離層315は、内枠304にわたり緊密に引き寄せられ得る高い引張強度の点で選択された材料からなってよい。これは、
図9Eに関して示されるような膨出効果を防止または軽減し得る。第1の濾過層306および第2の濾過層310の層は、高引張強度分離層315に接着されてよい。接着およびスペーサの高引張強度の組み合わせは、利点を享受したまま外枠302の代替を提供し得る。スペーサ150の例は、高引張強度を提供する。第1の濾過層310よりも低いウィッキング強度を有するスペーサ材料とともに任意選択的に、魚網のような目の粗い織布が利用されてよい。当業者には他の例が明らかである。
【0031】
図9Dは、第2の濾過層314にバッキング層317が設けられた他の変形例を示す。バッキング層317はたとえば、第2の濾過層314の濾過媒体に接着積層された不織布であってよい。高引張強度によって外枠302の省略が可能である。バッキング層が有利に外側に設けられ、それによって、第2の濾過層314の出口点に高効率材料が使用されることが可能である。そのようなバッキングが第1の濾過層310または媒体の最後の層の上流において用いられた場合、これは早急に詰まり、開示される実施形態の長いフィルタ寿命の利益を損じ、これより下流の媒体を十分活用できないことがある。
【0032】
図10A〜
図10Cは、開示された主題事項の模範実施形態および従来技術水準に係るポケットフィルタの試験結果を示す。
図10Aを参照すると、グラフは、圧力降下の関数として、ポケットフィルタ状に形成された様々なフィルタ媒体において累積された質量を示す。圧力降下における利得が多くの場合フィルタの交換を強いる条件であるため、所与の圧力降下に関して多量の濾過物質量を累積するフィルタは、頻度の少ない交換を要する。観察されるように、上記実施形態の多重濾過層特徴を欠くベースライン媒体は、5つの異なる質量の累積濾過物で示される、変化するレベルまで圧力降下が増加するまでに、低質量を処理する(本発明のフィルタ媒体例の相対的な有効性を説明するために、ここでフィルタ間に堆積する質量は変化する)。以下に、様々な例の構造を列挙する。
・ベースラインw/pre:ベースラインケース、2つのフィルタ、深さ2インチのプリーツ型パネルおよび深さ15インチの単層8ポケットフィルタ、両フィルタの全体深さは18インチ。
・M9S2M13 18”:模範的な多層8ポケットフィルタ、各ポケットは深さ18インチ、内側ポケットにはMERV9ガラス繊維、次に非常に目の粗い多孔質構造ポリエステル分離層、その次に最終MERV13ガラス繊維外側層がある。
・M9S2M14 18”:模範的な多層8ポケットフィルタ、各ポケットは深さ18インチ、内側ポケットにはMERV9ガラス繊維、次に非常に目の粗い多孔質構造ポリエステル分離層、その次に最終MERV14ガラス繊維外側層がある。M9M14:従来の2層8ポケットフィルタ、各ポケットは深さ18インチ、内側ポケットにはMERV9ガラス繊維、次に接触してMERV14ガラス繊維層がある。
また観察されるように、処理の観点から最も効率的な実施形態は、目の粗い多孔質ポリエステルの分離層を有する2つである。ベースラインは、深さ15インチの単層ポケットを備えたプリーツ型フィルタを有する。M9S2M13はM9S2M13よりも多くを処理したが、両者とも、ベースラインおよび分離層M9M14を有さず2層が直接接する2層ポケットである他よりも性能が優れていた。
図10Bは、圧力降下対運転時間のフォーマットで同じ例を示す。観察されるように、分離層を有する2つの実施形態は、高い圧力降下によりフィルタ交換を要するまで最も長い運転時間があった。ベースラインの複数のピークは、前述の図面と同様にフィルタ交換の数を示す。
【0033】
図11は、開示されるポケットフィルタ実施形態の応用コンテキストを示す。たとえばグリル用排気フードに使用されるカートリッジフィルタなどの衝撃フィルタ107が第1段階として用いられる。たとえば150の金属実施形態などのメッシュフィルタが第2段階として用いられる。次に、開示される実施形態に係るポケットフィルタ114が第3段階として用いられる。次に、たとえばプリーツ型フィルタなどの高性能微粒子捕捉(HEPA)フィルタが第4段階として用いられる。実施形態において、これらは特に、たとえば非通気式簡易型グリルなどの低汚染物質耐性用途において有用である。
【0034】
図13は、開示される主題事項の実施形態に係るポケットフィルタをガス流が自由に通過することを確実にするための特徴を表すためにポケットフィルタを断面図で示す。たとえば、ポケットを形成するために
図11の構造の多層ポケットが使用される。ポケット間には、たとえば実施形態においてフィルタ媒体または分離層として別なふうに使用される目の粗い多孔質メッシュからなる拡張障壁202がある。拡張障壁202は、
図9Eに示すように側壁が膨出しガス流が欠乏することを防ぐことによって、フィルタポケット204が膨張した時でもフィルタポケット204の側面からのガス流が妨げられないことを可能にする。拡張障壁202の厚さは、より厚い拡張障壁202の材料を示す210で示されるポケットフィルタ114媒体の対応するスペーサ層よりも大きいまたは小さくてよい。
【0035】
図15Aおよび
図15Cは、開示される主題事項の実施形態に係るポケットフィルタをガス流が自由に通過することを確実にするために寄与する追加の特徴を示す。
図15Aを参照すると、様々な実施形態のいずれかに係る媒体のポケット402は、たとえば
図9Eを参照して説明したようなポケットの拡張を防止するために内側保持装置404を有し、これは糸であってよい。ここでは、枠403にポケットが取り付けられるように示される。これらの特徴は、開示される他の特徴のいずれかと組み合わせられて追加の実施形態を成してよい。
図15Bは、挿入され、1または複数のスキュア406によって定位置に保たれるように固定され得る拡張障壁408を設ける方法を示す。
図15Cは、
図9Eを参照して説明したようなポケットの拡張を防止するための他の機構を示す。拡張障壁として機能するトング421を有する開放枠420がポケット403間に挿入される。枠420は、低い引張強度を有する非常に目の粗い媒体の使用を可能にするために外側ポケットを支持する機能も提供し得る。たとえば、ガラス繊維系媒体は、特にバッキングを有さない場合、この特徴を有する。
【0036】
図16Aおよび
図16Bは、開示される主題事項の実施形態に係るポケットフィルタのポケットを形成する構造および方法を示す。単一の(本明細書で教示されるような多層からなってよい)シート状媒体440は、図示されるような位置にある三角形であってよいウェブ442とともに折り畳まれる。次に折り畳まれたシートの縁部がポケットの先端において447で示されるように縫い合わせられ、その後ポケットの根本に向かってウェブ442に縫い付けられる。シートは、
図15A〜
図16Bに示すような弾丸状の複数の隣接ポケットを形成するように途切れなく続いてよい。
【0037】
第1の実施形態によると、開示される主題事項は、汚染物質の流れを濾過するためのフィルタを含む。ポケットフィルタは、厚さ20mm未満を有し油相溶性材料である第1の媒体材料の第1のポケットを有する。ポケットフィルタは、厚さ20mm未満を有し油相溶性材料である第2の媒体材料の第2のポケットを含む。第2のポケットの第2の媒体材料は、上記第1の媒体材料よりも高効率である。第1のポケットは第2のポケット内に収まり、第2のポケットよりも短い深さを有し、第1および第2のポケットの間に隙間をもたらすスペーサを有し、スペーサは、開口面積率が50%を上回るように少なくとも2mmサイズの穴を有し、少なくとも3mmの最小間隔を画定する深さを有する。
【0038】
第1の実施形態は、第1のポケットの全ての点と第2のポケットの全ての点との間に効果的にエアギャップを画定する開放分離材を第1および第2のポケットの間に含む追加の第1の実施形態を成すように変更されてよい。第1の実施形態は、分離材が発泡プラスティック格子を含む追加の第1の実施形態を成すように変更されてよい。第1の実施形態は、分離材がワイヤフレームを含む追加の第1の実施形態を成すように変更されてよい。第1の実施形態は、ワイヤフレームが第1のポケットに取り付けられる追加の第1の実施形態を成すように変更されてよい。第1の実施形態は、第1のポケットがMERV9媒体からなり、第2のポケットがMERV14からなる追加の第1の実施形態を形成するように変更されてよい。
【0039】
第2の実施形態によると、開示される主題事項は、汚染物質の流れを濾過するためのフィルタを有する排気システムを含む。グリースフィルタおよびダクト配管を有する排気フードは、グリースフィルタの下流でポケットフィルタを支持するように適合される。排気ネットワークにおいてグリースフィルタに後続してポケットフィルタがある。ポケットフィルタは、20mm未満の厚さを有し、油相溶性材料である第1の媒体材料の第1のポケットを含む。ポケットフィルタは、厚さ20mm未満を有し、油相溶性材料である第2の媒体材料の第2のポケットを含む。第2のポケットの第2の媒体材料は、上記第1の媒体材料よりも高効率である。
【0040】
第2の実施形態は、第1のポケットの全ての点と第2のポケットの全ての点との間に効果的にエアギャップを画定する開放分離材を第1および第2のポケットの間に含む追加の第2の実施形態を成すように変更されてよい。第2の実施形態は、分離材が発泡プラスティック格子を含む追加の第2の実施形態を成すように変更されてよい。第2の実施形態は、分離材がワイヤフレームを含む追加の第2の実施形態を成すように変更されてよい。第2の実施形態は、ワイヤフレームが第1のポケットに取り付けられる追加の第2の実施形態を成すように変更されてよい。第2の実施形態は、第1のポケットがMERV11媒体からなり、第2のポケットがMERV14からなる追加の第2の実施形態を成すように変更されてよい。第2の実施形態は、第1のポケットが第2のポケット内に収まり、第2のポケットよりも短い深さを有することによって、空気流による膨張時に第1および第2のポケットが実質的に分離されるように、第1のポケットの流れ方向深さの少なくとも15%である流れ方向分離距離が第1のポケットおよび第2のポケットの下流端の間に存在する、追加の第2の実施形態を成すように変更されてよい。
【0041】
第3の実施形態によると、開示される主題事項は、汚染物質の流れを濾過するためのフィルタを含む。ポケットフィルタは、20mm未満の厚さを有し油相溶性材料である第1の媒体材料の第1のポケットを含む。ポケットフィルタは、20mm未満の厚さを有し油相溶性材料である第2の媒体材料の第2のポケットを含む。第2のポケットの第2の媒体材料は、上記第1の媒体材料よりも高効率である。第1のポケットは第2のポケット内に収まり、第2のポケットよりも短い深さを有することによって、空気流による膨張時に第1および第2のポケットが実質的に分離されるように、第1のポケットの流れ方向深さの少なくとも15%である流れ方向分離距離が第1のポケットおよび第2のポケットの下流端の間に存在する。
【0042】
第3の実施形態は、第1のポケットの全ての点と第2のポケットの全ての点との間に効果的にエアギャップを画定する開放分離材を第1および第2のポケットの間に含む追加の第3の実施形態を成すように変更されてよい。第3の実施形態は、分離材が発泡プラスティック格子を含む追加の第3の実施形態を成すように変更されてよい。第3の実施形態は、分離材がワイヤフレームを含む追加の第3の実施形態を成すように変更されてよい。第3の実施形態は、ワイヤフレームが第1のポケットに取り付けられる追加の第3の実施形態を成すように変更されてよい。第3の実施形態は、第1のポケットがMERV9媒体からなり、第2のポケットがMERV14からなる追加の第3の実施形態を成すように変更されてよい。
【0043】
上記から明らかであるように、分離層(またはセパレータまたはスペーサ、またはその他同一とみなされるもの)は、様々な構造からなってよい。好適には、それは可撓性が高いものである。厚さは、ウィッキングを抑止または防止するのに十分であるように実験によって決定されてよい。第1および第2の濾過層の相対効率は、試験状況下で、終了時点で2つの処理量がおおよそ同じ質量であるように選択される。実施形態において、第1の濾過層は8以下のMERVレーティングを有してよく、第2の濾過層は13以上のMERVレーティングを有してよい。実施形態において、第1の濾過層は6以下のMERVレーティングを有してよく、第2の濾過層は13以上のMERVレーティングを有してよい。実施形態において、後者の実施形態は、たとえば空気濾過フィルタにおいて使用されるようなガラス繊維からなる。
【0044】
ターゲットの液体を吸い上げる様々な傾向を有する様々な材料を特徴付けるために、ウィッキング強度という用語が用いられ得る。高いウィッキング強度を有する材料は、低いウィッキング強度を有する材料よりも強い毛管力を生じる。材料が互いに隣接して配置された場合、高ウィッキング強度材料から低ウィッキング強度材料へ液体が移動する傾向は、逆方向へ移動する傾向よりも低くなる。ウィッキング強度は、材料表面(たとえば疎水性または疎油性のナノ表面組織)、構造(たとえば繊維密度または孔径)、または組成(ポリマ、ガラス、金属、布ヤードなど)の特性であってよい。
【0045】
本明細書で用いられる場合、MERVレーティングとは、米国暖房冷凍空調学会(ASHRAE)§52.2の定義を参照する。
【0046】
第1の実施形態によると、開示される主題事項は、分離層に隣接した、濾過材からなる第1および第2の濾過層を有するフィルタを含み、分離層は、第1の濾過層よりも低いウィッキング強度を有する。フィルタは、第1の濾過層から第2の濾過層へガスが流れるように好適な設置方向を有する。
【0047】
第1の実施形態は、支持枠を含む変形例を含み、好適な設置方向は支持枠において示される。
【0048】
第1の実施形態は、第1および第2の濾過層が不織形式のガラスまたはポリマ繊維を含む変形例を含む。
【0049】
第1の実施形態は、第1および第2の濾過層が不織形式の接着ガラスまたはポリマ繊維を含む変形例を含む。
【0050】
第1の実施形態は、第1および第2の濾過層が、高ロフトオープンセルマトリクスを形成する不織形式のガラスまたはポリマ繊維を含む変形例を含む。
【0051】
第1の実施形態は、第1の濾過層が第2の濾過層よりも高いウィッキング強度を有する変形例を含む。
【0052】
第1の実施形態は、第1および第2の濾過層および分離層が単一の多層織物を形成する変形例を含む。
【0053】
第1の実施形態は、第1および第2の濾過層および分離層が、ポケット状に形成された単一の多層織物シートを形成する変形例を含む。
【0054】
第1の実施形態は、第1および第2の濾過層および分離層が、ポケットフィルタとして構成されたポケットを形成する変形例を含む。
【0055】
第1の実施形態は、第1および第2の濾過層および分離層がポケットフィルタのポケットを形成し、隣接ポケットの壁部が直接接触することを防ぐように配置されたオープンセル材料をポケット間に更に備え、オープンセル材料はガスを通すことが可能である、変形例を含む。
【0056】
第1の実施形態は、第1および第2の濾過層および分離層がポケットフィルタのポケットを形成し、各部分がポケットの各々の内部に伸長する枠を更に備える変形例を含む。
【0057】
第1の実施形態は、第1および第2の濾過層および分離層が、ポケットフィルタとして構成されたポケットを形成し、第1の濾過層は均一な構造からなるが、第2の濾過層は、第2の濾過層の他の部分よりも高い引張強度のバッキングを有することによって第1の濾過層および分離層を支持する、変形例を含む。
【0058】
第1の実施形態は、第1および第2の濾過層および分離層が、ポケットフィルタとして構成されたポケットを形成し、第1の濾過層および第2の濾過層は、第1または第2の濾過層の他の部分よりも高い引張強度のバッキングを有さない均一構造からなり、分離層は第1または第2の濾過層よりも高い引張強度を有し、第1および第2の濾過層が分離層に接着されることによって分離層が第1および第2の濾過層を支持する変形例を含む。
【0059】
第1の実施形態は、第1および第2の濾過層および分離層が、ポケットフィルタとして構成されたポケットを形成し、第1の濾過層および第2の濾過層は、第1または第2の濾過層の他の部分よりも高い引張強度のバッキングを有さない均一構造からなり、各ポケットを取り巻いて隣接ポケットの壁が膨張によって互いに接触することを防ぐ外枠を更に備える変形例を含む。
【0060】
第1の実施形態は、第1および第2の濾過層が分離層に接着された変形例を含む。
【0061】
第1の実施形態は、第1および第2の濾過層および分離層が、ポケットフィルタのポケットを形成し、各部分がポケットの各々の内側へ伸長する第2の枠を更に備える変形例を含む。
【0062】
第2の実施形態によると、開示される主題事項は、オープンセル材料からなる第1、第2、および第3の層を有する濾過布を含む。第1の層は、第3の層よりも低い粒子捕捉効率を有する。第1の層は、第3の層よりも低いウィッキング強度を有する。第2の層は第1および第2の層の間にある。第2の層は、第1の層よりも低いウィッキング強度を有する。
【0063】
第2の実施形態は、第1および第2の層が不織織物からなる変形例を含む。
【0064】
第2の実施形態は、第1および第2の層が接着ガラス繊維からなる変形例を含む。
【0065】
第2の実施形態は、第1および第2の層が接着ポリマ繊維からなる変形例を含む。
【0066】
第2の実施形態は、濾過布がポケット状に形成された変形例を含む。
【0067】
第2の実施形態は、濾過布がポケット状に形成された変形例を含む。
【0068】
第3の実施形態によると、開示される主題事項は、汚染物質の流れを濾過するためのフィルタを含む。ポケットフィルタは、20mm未満の厚さを有し油相溶性材料である第1の媒体材料からなる第1のポケットを有する。ポケットフィルタは、20mm未満の厚さを有し油相溶性材料である第2の媒体材料からなる第2のポケットを含む。第2のポケットの第2の媒体材料は、第1の媒体材料よりも高効率である。第1のポケットは第2のポケット内に収まり、第2のポケットよりも短い深さ(または第2のポケットと同じ長さ)を有し、第1および第2のポケットの間に隙間をもたらすスペーサを有し、スペーサは、開口面積率が50%を上回るように少なくとも2mmサイズの穴を有し、少なくとも3mmの最小間隔を画定する深さを有する。
【0069】
第3の実施形態は、第1のポケットの全ての点と第2のポケットの全ての点との間にエアギャップまたは流れ抵抗媒体を効果的に画定する開放分離材を第1および第2のポケットの間に含む変形例を含む。
【0070】
第3の実施形態は、流れ抵抗媒体が第1のポケットの媒体よりも低いウィッキング強度を有する変形例を含む。
【0071】
第3の実施形態は、分離材が発泡プラスティック格子を含む変形例を含む。
【0072】
第3の実施形態は、分離材がワイヤフレームを含む変形例を含む。
【0073】
第3の実施形態は、ワイヤフレームが第1のポケットに取り付けられる変形例を含む。
【0074】
第3の実施形態は、第1のポケットがMERV9媒体からなり、第2のポケットがMERV14からなる変形例を含む。
【0075】
第4の実施形態によると、開示される主題事項は、汚染物質の流れを濾過するためのフィルタを有する排気システムを含む。排気フードは、グリースフィルタ、およびグリースフィルタの下流でポケットフィルタを支持するために適合されたダクト配管を有する。排気ネットワークにおいて、グリースフィルタの後にポケットフィルタが配置される。ポケットフィルタは、20mm未満の厚さを有し油相溶性材料である第1の媒体材料からなる第1のポケットを含む。ポケットフィルタは、20mm未満の厚さを有し油相溶性材料である第2の媒体材料からなる第2のポケットを含む。第2のポケットの第2の媒体材料は、第1の媒体材料よりも高効率である。
【0076】
第4の実施形態は、第1のポケットの全ての点と第2のポケットの全ての点との間にエアギャップを効果的に画定する開放分離材を第1および第2のポケットの間に含む変形例を含む。
【0077】
第4の実施形態は、分離材が発泡プラスティック格子を含む変形例を含む。
【0078】
第4の実施形態は、分離材がワイヤフレームを含む変形例を含む。
【0079】
第4の実施形態は、ワイヤフレームが第1のポケットに取り付けられる変形例を含む。
【0080】
第4の実施形態は、第1のポケットがMERV11媒体からなり、第2のポケットがMERV14からなる変形例を含む。
【0081】
第4の実施形態は、第1のポケットが第2のポケット内に収まり、第2のポケットよりも短い深さを有することによって、空気流による膨張時に第1および第2のポケットが実質的に分離されるように、第1のポケットの流れ方向深さの少なくとも15%である流れ方向分離距離が第1のポケットおよび第2のポケットの下流端の間に存在する変形例を含む。
【0082】
第5の実施形態によると、開示される主題事項は、汚染物質の流れを濾過するためのフィルタを含む。ポケットフィルタは、20mm未満の厚さを有し油相溶性材料である第1の媒体材料からなる第1のポケットを含む。ポケットフィルタは、20mm未満の厚さを有し油相溶性材料である第2の媒体材料からなる第2のポケットを含む。第2のポケットの第2の媒体材料は、第1の媒体材料よりも高効率である。第1のポケットは第2のポケット内に収まり、第2のポケットよりも短い深さ(または第2のポケットと同じ長さ)を有することによって、空気流による膨張時に第1および第2のポケットが実質的に分離されるように、第1のポケットの流れ方向深さの少なくとも15%である流れ方向分離距離が第1のポケットおよび第2のポケットの下流端の間に存在してよい。
【0083】
第5の実施形態は、第1のポケットの全ての点と第2のポケットの全ての点との間にエアギャップを効果的に画定する開放分離材を第1および第2のポケットの間に含む変形例を含む。
【0084】
第5の実施形態は、分離材が発泡プラスティック格子を含む変形例を含む。
【0085】
第5の実施形態は、分離材がワイヤフレームを含む変形例を含む。
【0086】
第5の実施形態は、ワイヤフレームが第1のポケットに取り付けられる変形例を含む。
【0087】
第5の実施形態は、第1のポケットがMERV9媒体からなり、第2のポケットがMERV14からなる変形例を含む。
【0088】
第6の実施形態によると、開示される主題事項は、ガス流から煙霧を浄化する方法を含む。方法は、グリース付帯煙霧を第1の深さの処理フィルタに通し、その後第2の深さの処理フィルタ媒体に通して流すことを含む。方法は、多孔質分離材によって、第1および第2の深さの処理フィルタの間の隙間を維持することを含む。第1の深さの処理フィルタは、第2の深さの処理フィルタよりも低い効率レーティングを有する。多孔質媒体は、第1の深さの処理フィルタよりも低い効率を有し、多孔性分離材、第1の深さの処理フィルタ、および第2の深さの処理フィルタは全て、不織繊維からなる。
【0089】
第6の実施形態は、第1の深さの処理フィルタが、バッキング層を有さない均一な不織繊維からなる変形例を含む。
【0090】
第6の実施形態は、第2の深さの処理フィルタが、第2の深さの処理フィルタの他の部分よりも高い引張強度のバッキング層を有し、バッキング層はその下流面にあり、方法は、第1の深さの処理フィルタ、多孔質媒体、および第2の深さの処理フィルタを支持することを更に備える変形例を含む。
【0091】
第6の実施形態は、多孔質分離材が均一な不織繊維からなる変形例を含む。
【0092】
第6の実施形態は、多孔質媒体が第1の深さの処理フィルタよりも高い引張強度を有する変形例を含む。
【0093】
「ウィッキング効率」という用語を用いて説明された実施形態のいずれかにおいて、場合によってはウィッキング効率の代わりに「濾過効率」という用語を用いる様々な実施形態として説明されてもよい。または別の例として、「毛管力」、「密度」、または「MERVレーティング」がウィッキング効率の代わりとして用いられてよい。
【0094】
このように、本開示に従って、フィルタ装置の方法およびシステムが提供されることが明らかである。本開示によって、多数の代替例、変更例、および変形例が可能となる。開示された実施形態の特徴は、追加の実施形態を生み出すために、本発明の範囲内で組み合わせ、並べ替え、省略などされてよい。また、特定の特徴は、場合によっては、対応する他の特徴の使用を伴わずに有利に用いられてもよい。したがって、出願人は、本発明の主旨および範囲に収まるそのような代替例、変更例、均等物、および変形例の全てを包含することを意図している。