特許第6836589号(P6836589)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6836589ヒダントインを含むデオキシウリジントリホスファターゼ阻害剤
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6836589
(24)【登録日】2021年2月9日
(45)【発行日】2021年3月3日
(54)【発明の名称】ヒダントインを含むデオキシウリジントリホスファターゼ阻害剤
(51)【国際特許分類】
   C07D 233/72 20060101AFI20210222BHJP
   C07D 405/12 20060101ALI20210222BHJP
   C07D 401/12 20060101ALI20210222BHJP
   C07D 403/12 20060101ALI20210222BHJP
   C07F 9/09 20060101ALI20210222BHJP
   A61K 31/4166 20060101ALI20210222BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20210222BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20210222BHJP
   A61K 31/497 20060101ALI20210222BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20210222BHJP
   A61K 31/675 20060101ALI20210222BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20210222BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20210222BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20210222BHJP
【FI】
   C07D233/72CSP
   C07D405/12
   C07D401/12
   C07D403/12
   C07F9/09 U
   A61K31/4166
   A61K31/5377
   A61K31/4439
   A61K31/497
   A61K31/506
   A61K31/675
   A61P43/00 111
   A61P43/00 105
   A61P35/00
   A61P35/02
【請求項の数】12
【全頁数】225
(21)【出願番号】特願2018-520047(P2018-520047)
(86)(22)【出願日】2016年7月7日
(65)【公表番号】特表2018-524403(P2018-524403A)
(43)【公表日】2018年8月30日
(86)【国際出願番号】IB2016054091
(87)【国際公開番号】WO2017006282
(87)【国際公開日】20170112
【審査請求日】2019年7月4日
(31)【優先権主張番号】740/KOL/2015
(32)【優先日】2015年7月8日
(33)【優先権主張国】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】518005894
【氏名又は名称】シーブイ6 セラピューティクス (エヌアイ) リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】スパイビー, マーク
(72)【発明者】
【氏名】シルデ, プラヴィン エス.
【審査官】 早川 裕之
(56)【参考文献】
【文献】 特表2014−520886(JP,A)
【文献】 特表2002−508367(JP,A)
【文献】 特開昭52−118493(JP,A)
【文献】 特開2013−032293(JP,A)
【文献】 特開2011−111433(JP,A)
【文献】 特表2008−524248(JP,A)
【文献】 特表2012−524050(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/065541(WO,A1)
【文献】 国際公開第2009/147843(WO,A1)
【文献】 国際公開第2014/107622(WO,A1)
【文献】 国際公開第2011/078370(WO,A1)
【文献】 国際公開第2006/013887(WO,A1)
【文献】 国際公開第2017/006271(WO,A1)
【文献】 米国特許第04304715(US,A)
【文献】 中国特許出願公開第103435606(CN,A)
【文献】 Heterocyclic Communications,2005年,11,13−18
【文献】 Organic Preparations and Procedures Int.,1991年,23,147−151
【文献】 J. Med. Chem.,2012年,55,5483−5496
【文献】 J. Med. Chem.,2012年,55,2970−2980
【文献】 Eur. J. Med. Chem.,2014年,85,576−592
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 233/72
C07D 401/12
C07D 403/12
C07D 405/12
C07F 9/09
A61K 31/4166〜675
A61P 35/00〜02
A61P 43/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
化学式(I)の化合物:
【化149】
[この文献は図面を表示できません]

またはその互変異性体、または前記のものの各々の重水素同位体であって、ここで、一つまたはそれより多い炭素原子に結合した最大10の水素原子が、重水素に置き換えられている重水素同位体、または前述したものの各々の製薬的に許容可能な塩、または上述したものの各々の製薬的に許容可能な溶媒和物
(ここで、
Aは
【化150】
[この文献は図面を表示できません]

あり、
各R30は独立して、水素;または必要に応じて置換されたC1-C10アルキルあり;
L1-(CH2)q-であり
(ここで、一つまたはそれより多い水素はC1-C3アルキルで必要に応じて置換されており、そして/または、少なくとも二つまたはそれより多いジェミナルの水素が、必要に応じて置換された3〜5員ヘテロシクリルまたは必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルで必要に応じて置換さ;ここで、qは3、4、5、6、7または8である);
L2は、硫黄がL1に結合する-SO2NR50-あり;
各R50は独立して、水素、必要に応じて置換されたC1-C6アルキル、必要に応じて置換されたC2-C6ヘテロアルキル、必要に応じて置換されたC2-C6アルケニル、必要に応じて置換されたC3-C6ヘテロアルケニル、必要に応じて置換されたC2-C6アルキニル、必要に応じて置換されたC3-C6ヘテロアルキニル、またはZであり;
Zは
【化152】
[この文献は図面を表示できません]

であり、
各R51および各R52は、独立して、水素、もしくは必要に応じて置換されたC1-C10アルキルであり;
Xは必要に応じて置換されたヒドロキシ基、必要に応じて置換されたNH2基、もしくは必要に応じて置換されたSH基であり;
L3は結合あり;
そして、
Bは必要に応じて置換された6〜10員アリールある)。
【請求項2】
Aは以下の
【化154】
[この文献は図面を表示できません]

からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Bは以下の
【化155】
[この文献は図面を表示できません]

(ここで、
各R6は独立して、水素、必要に応じて置換されたC1-C6アルコキシ、またはハロであり;
各R7は独立して、必要に応じて置換されたC1-C6アルキル、必要に応じて置換されたC2-C6アルケニル、必要に応じて置換されたC2-C6アルキニル、必要に応じて置換されたC3-C8シクロアルキル、必要に応じて置換されたC3-C10ヘテロアリール、必要に応じて置換されたC3-C10ヘテロシクリル、または必要に応じて置換されたC6-C10アリーであり;あるいは
R6とR7は、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成し;または2つのR6基は、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成し
R1-R3は各々独立して、H、ハロ、必要に応じて置換されたC1-C6アルキル、必要に応じて置換された4〜15員ヘテロシクリル、もしくは-OR20であり、または、R1-R3の二つが隣接した炭素原子上にある場合は、そのような二つの置換基が、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成し;
R20は(CH2)w-R21、必要に応じて置換されたC3-C6シクロアルキル、または必要に応じて置換されたC1-C6アルキルであり;
R21は、必要に応じて置換されたC3-C6シクロアルキル、必要に応じて置換されたC6-C10アリール、必要に応じて置換された5〜15員ヘテロアリール、必要に応じて置換された4〜15員ヘテロシクリル、必要に応じて置換されたC1-C10アルキル、必要に応じて置換されたC2-C10アルケニル、必要に応じて置換されたC2-C10アルキニル、必要に応じて置換された4〜15員ヘテロシクリル、または
【化203】
[この文献は図面を表示できません]

であり、ここで、R22-R24は各々独立して、必要に応じて置換されたC1-C3アルキルもしくはヒドロキシであり、またはR22-R24の二つが、それらが結合する炭素原子と共に3〜7員環を形成し;そして、
wは1、2、3、4、または5である)
からなる群から選択されるか;あるいは
Bは、
【化204】
[この文献は図面を表示できません]

(ここで、
R1とR2が、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成し;もしくは
R2とR3が、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成する)
であるか、あるいは、
Bは、
【化205】
[この文献は図面を表示できません]

である、
請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
L1は、
【化166】
[この文献は図面を表示できません]

およびこれらの必要に応じて置換されたバージョン(式中、1〜5個水素原子が1〜3個のハおよび/またはC1-C6アルコキシで必要に応じて置換されたC1-C6アルキル;必要に応じて置換されたC1-C6アルコキシ;およびハロで必要に応じて置換されている)からなる群から選択され、ここで、該部分の左側がAに結合してる、
請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
Bは、
【化172】
[この文献は図面を表示できません]

【化173】
[この文献は図面を表示できません]

からなる群から選択され、ここで、
該アルコキシ基はさらに必要に応じて置換されており、ここで、1〜5個水素原子が1〜3個のハロよび/またはC1-C6アルコキシで必要に応じて置換されたC1-C6アルキル;必要に応じて置換されたC1-C6アルコキシ;およびハロで必要に応じて置換されており;
該環部は、さらに1〜3個のハロ必要に応じて置換されており;そして
該酸素原子と該環部の間の該メチレン基は、1〜2個のC1-C6アルキル必要に応じて置換されている
請求項1からのいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
Aは
【化206】
[この文献は図面を表示できません]

であり;
Y1はHまたはC1-C3アルキルであり;
L1は必要に応じて置換されたC3-Cアルキレンであり、さらにここで、少なくとも二つのジェミナルの水素がシクロプロパノまたはシクロブタノで必要に応じて置換されており;
L2は硫黄がL1に結合する-S(O)2NH-あり;
L3は結合あり;
Bは
【化207】
[この文献は図面を表示できません]

であり;
R1-R3は各々独立して、H、F、Cl、C1-C3アルキル、または-OR20であり;または
R1とR2が、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成し;または
R2とR3が、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成し;
R20はCH2-R21;2または3つのフッ素原子で必要に応じて置換されたメチル;C3-C6シクロアルキル;またはC1-C6アルキルであり;
R21は必要に応じて置換されたC3-C6シクロアルキル;必要に応じて置換されたC6-C10アリール;必要に応じて置換された5〜15員ヘテロアリール;必要に応じて置換された4〜15員ヘテロシクリル;一つまたはそれより多いヒドロキシまたはフルオロにより必要に応じて置換されたC1-C10アルキ;C3-C6シクロアルキル;または
【化208】
[この文献は図面を表示できません]

であり、ここで、R22-R24は各々独立して、必要に応じて置換されたC1-C3アルキルもしくはヒドロキシであり;またはR22-R24の二つが、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された3〜7員環を形成する、
請求項1からのいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
請求項1からのいずれか一項に記載の化合物と、少なくとも一つの製薬的に許容可能な賦形剤または担体とを含む、組成物。
【請求項8】
(i)dUTPaseを阻害することまたはdUTPase指向型療法の効能を強化することの一つまたは複数のため;または
(ii)dUTPase指向型療法に対する抵抗性の逆転のための、
請求項1からのいずれか一項に記載の化合物を含む組成物。
【請求項9】
疾患の処置がdUTPaseの発現または過剰発現により妨害される該疾患を処置するための、
請求項1からのいずれかに記載の化合物を含む組成物。
【請求項10】
がん細胞の増殖を阻害するための、請求項1からのいずれか一項に記載の化合物を含む組成物であって、ここで必要に応じて、該がん細胞が、結腸がん細胞、結腸直腸がん細胞、胃がん細胞、頭頸部がん細胞、乳がん細胞、肺がん細胞および血液細胞から選択される、組成物。
【請求項11】
患者における疾患の処置がdUTPaseの発現または過剰発現により妨害される該患者における疾患を処置するための、請求項1からのいずれか一項に記載の化合物を含む組成物であって、該処置は
a. 該患者からの細胞または組織サンプルをスクリーニングすること;
b. 該サンプル中のdUTPaseの発現レベルを決定すること;
c. サンプルがdUTPaseの過剰発現を示した患者へ、該組成物を投与すること
を含み、
ここで必要に応じて、該疾患はがんであり、
さらに必要に応じて、該がんが、結腸がん、結腸直腸がん、胃がん(gastric cancer)、食道がん、頭頸部がん、乳がん、肺がん、胃がん(stomach cancer)、肝臓がん、胆嚢がん、または膵臓がん、または白血病からなる群から選択される、組成物。
【請求項12】
請求項1からのいずれかに記載の化合物、および使用のための説明を含む、キット。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
背景
チミジル酸代謝は、細胞分裂におけるDNAの複製に必須の基礎的要素産生に必要で、長い間、抗がん剤の重要な治療標的となっている。この経路を標的とする薬物(例えば5−フルオロウラシル(5−FU)など)は、チミジル酸合成酵素(TS)を阻害し、現在、主要な標準治療である。TSを標的とする薬剤は、結腸、胃、頭頸部、乳房、肺、および血液に関連する悪性腫瘍を含めた様々ながんの治療などに使用されている。Grem, J.L., 5-Fluorouracil plus leucovorin in cancer therapy, in Principals and Practice of Oncology Update Series, J. De Vita, V. T., S. Hellman, and A. Rosenberg, Editors. 1988, J.B. Lippincott: Philadelphia, Pa.
【0002】
TS酵素を標的とする二つのクラスの薬剤がある:フルオロピリミジンと葉酸代謝拮抗剤である。フルオロピリミジン、5-FU、S-1、およびカペシタビン(Xeloda(登録商標))は、消化器がんおよび乳がんの治療に幅広く使用されているが、葉酸代謝拮抗剤ペメトレキセド(Alimta(登録商標))は、現在、非小細胞肺がん(NSCLC)治療に使われている。5-FUがCharles Heidelbergerによって50年以上前に発見されて以来、フルオロピリミジンは今もなお、世界中で使用されている最も一般的で効果的な抗がん剤の1つである。そのため、数多くの臨床経験があり、薬剤の作用機序に関する深い理解が得られている。
【0003】
TS阻害剤5-フルオロウラシル(5 FU)は、現在も、結腸がんの治療における多数のファーストラインおよびセカンドラインレジメンの基礎となっている。オキサリプラチン、イリノテカン、アービタックス、およびアバスチンを含む単剤療法は、5-FUと比較して結腸がんにおける活性が低いことが立証されている。TS阻害剤は、結腸がんだけでなく、複数のその他の固形腫瘍タイプにおいても有効性を立証した。治療の標準は現在、オキサリプラチンまたはイリノテカン、またはその他の薬剤と組み合わせたバックボーン薬剤として5-FUを取り込んでいる。
デオキシウリジントリホスファターゼ(「dUTPase」)は、原核生物および真核生物の双方の生存に必須の遍在性酵素である。dUTPプールの主な調節因子として、dUTPaseの発現は、チミジル酸生合成を阻害する化学療法剤の有用性に重大な影響を及ぼす可能性がある。通常、dUTPaseは、dUTPプールの拡大を制限し、ウラシルの誤取り込みによる細胞毒性効果に対抗することによって、保護的役割を媒介する。このモデルによれば、高レベルのdUTPaseは、TS阻害剤で誘発されるdUTP蓄積を防ぎ得、薬物耐性を誘発し得る。dUTPaseの過剰発現は、対照と比較した場合、dUTP蓄積の有意な減少および薬物処置に対する耐性増加を起こすことが明らかになった。
【0004】
デノボチミジル酸代謝を標的とする化学療法剤は、様々な固形腫瘍の処置に重要であるが、しばしば薬物耐性によって臨床効果に支障を来たしている。これらの薬剤に対する耐性は一般的な現象であるため、証明された治療有用性のこの経路内で、薬剤感受性の新たな決定因子を特定し、開拓することが重要である。Ladner et al.によって米国特許出願公開番号US2011/0212467で開示されたように、dUTPase酵素とウラシル-DNA誤取り込みの経路がTS指向型化学療法への細胞毒性仲介に牽引役を果たす可能性がある。
たとえば、ほぼ半数のがん患者は、内因性または後天性の薬剤耐性のために、5-FU-ベースの処置で恩恵を受けていない。この事実に起因して、患者の転帰を改善するには、薬剤耐性の基本的課題を克服し、新しい治療戦略を提供するという重大なニーズが存在する。本開示はこのニーズを満足し、関連した利点も提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2011/0212467号明細書
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Grem, J.L., 5-Fluorouracil plus leucovorin in cancer therapy, in Principals and Practice of Oncology Update Series, J. De Vita, V. T., S. Hellman, and A. Rosenberg, Editors. 1988, J.B. Lippincott: Philadelphia, Pa.
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
要旨
いくつかの態様で、本開示は、単独または少なくとも一種のdUTPaseを標的とする化学療法との併用でdUTPaseを阻害する化合物、組成物、方法を提供する。いくつかの態様では、本開示は、少なくとも一種のTSを標的とする化学療法との併用で、がんを処置するため、がん細胞を殺滅するため、および/またはがん細胞の増殖を阻害するための化合物、組成物、および方法を提供する。このクラスの化合物には以下の化学式(I)の化合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0008】
一態様で、化学式(I):
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
またはその互変異性体、またはその各々のプロドラッグ、または前記のものの各々の重水素同位体であって、ここで、一つ以上の炭素原子に結合した最大10個、好ましくは最大6つ、より好ましくは最大3つの水素原子が、重水素に置き換えられている重水素同位体、または前述したものの各々の製薬的に許容可能な塩、または上述したものの各々の製薬的に許容可能な溶媒和化合物が本明細書中に提供され、
ここで、
Aは、1つの-C(O)NZC(O)-部分、1つの-C(O)OC(O)部分、1つの-C(O)CR10C(O)部分、または1つの-C(O)NR10C(O)部分を含む、必要に応じて置換された5員ヘテロシクリルであり;または
Aは、1,3の位置で、ハロ、必要に応じて置換されたヒドロキシ、および必要に応じて置換された-SH基、好ましくは二つのフルオロから選択された置換基で置換された、5員ヘテロアリールまたは5員の実質的に平面状のヘテロシクリル(すなわち、同一平面内に少なくとも3または4原子が安定に存在し得るヘテロシクリル)であり、ここで、前記5員ヘテロアリールまたは実質的に平面状のヘテロシクリルは必要に応じてさらに置換されており;または
Aは
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
好ましくは:
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
であり、各R10は独立して、水素、必要に応じて置換されたC1-C10アルコキシ、もしくは必要に応じて置換されたC1-C10アルキルであり、好ましくはR10は水素であり;
各R30は独立して、水素;必要に応じて置換されたC1-C10アルコキシ;必要に応じて置換されたアミノ、たとえば-NH2またはその一置換体または二置換体;必要に応じて置換されたC1-C10アルキル;必要に応じて置換されたヒドロキシ;プロドラッグ部分、またはZである;または
AとL1、好ましくはL1に結合している原子に隣接する1個の原子にR30が結合している場合にR30とL1は、結合している原子(複数)と共に5〜7員環を形成し;
L1はC、N、O、S、および/またはPから選択された2〜8個の鎖状の原子を有するリンカーであり、ここで前記リンカーは必要に応じて置換されており;
L2は、硫黄がL1に結合する-SO2NR50-;窒素がL1に結合する-NR50SO2-;炭素がL1に結合する-C(O)NR50-;窒素がL1に結合する-NR50C(O)-;-NR50SO2NR50-;または-NR50CONR50-であり;
各R50は独立して、水素、必要に応じて置換されたC1-C6アルキル、必要に応じて置換されたC2-C6ヘテロアルキル、必要に応じて置換されたC2-C6アルケニル、必要に応じて置換されたC3-C6ヘテロアルケニル、必要に応じて置換されたC2-C6アルキニル、必要に応じて置換されたC3-C6ヘテロアルキニル、またはZであり;
Zは
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
であり、R51とR52は各々独立して、水素、必要に応じて置換されたC1-C10アルキルである;
Xは必要に応じて置換されたヒドロキシ基、必要に応じて置換されたNH2基、必要に応じて置換されたSH基である;
L3は結合またはリンカーであり、好ましくはC、N、O、S、および/またはPから選択された2〜8個の鎖状の原子を有するリンカーであり、ここで前記リンカーは必要に応じて置換されており、好ましくはL3は必要に応じて置換されたC1-C6アルキレン、必要に応じて置換されたC2-C6ヘテロアルキレン、必要に応じて置換されたC2-C6アルケニレン、必要に応じて置換されたC3-C6ヘテロアルケニレン、必要に応じて置換されたC2-C6アルキニレン、または必要に応じて置換されたC3-C6ヘテロアルキニレンであり;そして、
Bは必要に応じて置換された6〜10員アリール;必要に応じて置換された5〜15員ヘテロアリール;必要に応じて置換された4〜15員ヘテロシクリル;必要に応じて置換された3〜15員シクロアルキルであり、シクロアルキルの場合は、好ましくは少なくとも4員、またはより好ましくは5〜10員シクロアルキルである。
【0009】
いくつかの実施形態では、本明細書中に提供されている化合物はプロドラッグである。本明細書中で言う「プロドラッグ」とは、投与後に代謝されるか、または変換されて、生物学的に活性な、または少なくとも一つの特性に関してより活性の高い化合物(または薬物)になる化合物を指す。薬物と比べて、プロドラッグは、薬物と比べて活性が低いか不活性であるように化学的に修飾されるが、プロドラッグの投与後に、代謝的またはその他の生物学的プロセスで相当する薬物が生成するような化学修飾である。プロドラッグは、活性薬物と比べて、代謝安定性または輸送特性が変更されて、副作用が少ないかまたは毒性が低く、あるいはフレーバーを改善される(例として、参考文献に取り込まれている(Nogrady, 1985, Medicinal Chemistry A Biochemical Approach, Oxford University Press, New York, pages 388-392を参照)。プロドラッグは相当する薬物以外の反応物質を使って合成される可能性がある。プロドラッグの例とそれらの製造方法はまた米国特許出願番号20160024127に提供されており、本明細書中でその全体が参考文献として含まれている。
【0010】
一部の実施形態では、本明細書中で提供されている化合物は一つまたはそれより多い重水素を含む。この中の、炭素原子に結合している最大10個、好ましくは最大6個、より好ましくは最大3個の水素原子が重水素で置換されている、本明細書に提供されている重水素含有化合物の例は、以下が含まれるがこれらに限定されない:メチル基が-CH2D、-CHD2、または-CD3に変換されている化合物;メチレン基が-CHD-または-CD2-に変換されている化合物、一つまたはそれより多い水素原子が重水素原子で置換されているフェニル環、など。
【0011】
一部の実施形態では、Aは、-C(O)NZC(O)-部分を含む、必要に応じて置換された5員のヘテロシクリルである。一部の実施形態では、Aは、-C(O)OC(O)部分を含む、必要に応じて置換された5員のヘテロシクリルである。一部の実施形態では、Aは、-C(O)CR10C(O)部分を含む、必要に応じて置換された5員のヘテロシクリルである。一部の実施形態では、Aは、-C(O)NR10C(O)部分を含む、必要に応じて置換された5員のヘテロシクリルである。
【0012】
一部の実施形態では、R10は水素である。一部の実施形態では、R10は必要に応じて置換されたC1-C10アルコキシである。一部の実施形態では、R10は必要に応じて置換されたC1-C10アルキルである。
【0013】
一部の実施形態では、Aは5員のヘテロアリールであり、1,3の位置がハロ、必要に応じて置換されたヒドロキシ、もしくは必要に応じて置換された-SH基から選択された置換基で、好ましくは二つのフルオロで置換され、ここで5員のヘテロアリールはさらに必要に応じて置換される。一部の実施形態では、Aは5員のヘテロアリールであり、1,3の位置がハロで置換され、ここで5員のヘテロアリールはさらに必要に応じて置換される。一部の実施形態では、5員のヘテロアリールは、1,3の位置が二つのフルオロで置換され、ここで5員のヘテロアリールはさらに必要に応じて置換される。一部の実施形態では、Aは5員のヘテロアリールであり、1,3の位置が必要に応じて置換されたヒドロキシで置換され、ここで5員のヘテロアリールはさらに必要に応じて置換される。一部の実施形態では、Aは5員のヘテロアリールであり、1,3の位置が必要に応じて置換された-SH基で置換され、ここで5員のヘテロアリールはさらに必要に応じて置換される。
【0014】
ハロ、必要に応じて置換されたヒドロキシ、必要に応じて置換された-SH基から選択される置換基で1,3位が置換されている5員のヘテロアリールの非限定的実証例としては、以下に限定されないが、
【化5】
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(例えば、
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
など)が挙げられ、Y10とY11が独立してハロ(好ましくはクロロまたはフルオロ)、ヒドロキシ、-SH、置換ヒドロキシ、および置換-SHから選択され;Z20-Z22は独立して、必要に応じて置換されたCH、もしくは必要に応じて置換されたNH、N、S、SO2、SO、およびOから選択され、ただし、Z20-Z22の組み合わせが平面の原子価にマッチしたヘテロアリールまたは互変異性体を提供するものであり;各Z23が独立してCHまたはNである。
【0015】
一部の実施形態では、Y10はハロである。一部の実施形態では、Y10はクロロである。一部の実施形態では、Y10はフルオロである。一部の実施形態では、Y10はヒドロキシである。一部の実施形態では、Y10は-SHである。一部の実施形態では、Y10はヒドロキシで置換される。一部の実施形態では、Y10は置換-SHである。
【0016】
一部の実施形態では、Y11はハロである。一部の実施形態では、Y11はクロロである。一部の実施形態では、Y11はフルオロである。一部の実施形態では、Y11はヒドロキシである。一部の実施形態では、Y11は-SHである。一部の実施形態では、Y11は置換ヒドロキシである。一部の実施形態では、Y11は置換-SHである。
【0017】
一部の実施形態では、Z20は必要に応じて置換されたCHである。一部の実施形態では、Z20は必要に応じて置換されたNHである。一部の実施形態では、Z20はNである。一部の実施形態では、Z20はSである。一部の実施形態ではZ20はSO2である。一部の実施形態では、Z20はSOである。一部の実施形態では、Z20はOである。
【0018】
一部の実施形態では、Z21は必要に応じて置換されたCHである。一部の実施形態では、Z21は必要に応じて置換されたNHである。一部の実施形態では、Z21はNである。一部の実施形態では、Z21はSである。一部の実施形態ではZ21はSO2である。一部の実施形態では、Z21はSOである。一部の実施形態では、Z21はOである。
【0019】
一部の実施形態では、Z22は必要に応じて置換されたCHである。一部の実施形態では、Z22は必要に応じて置換されたNHである。一部の実施形態では、Z22はNである。一部の実施形態では、Z22はSである。一部の実施形態ではZ22はSO2である。一部の実施形態では、Z22はSOである。一部の実施形態では、Z22はOである。
【0020】
一部の実施形態では、Z23は必要に応じて置換されたCHである。一部の実施形態では、Z23はNである。
【0021】
一部の実施形態では、1,3の位置で、ハロ、必要に応じて置換されたヒドロキシ、および必要に応じて置換された-SH基、好ましくは二つのフルオロから選択された置換基で置換された、5員の実質的に平面状のヘテロシクリル(すなわち、同一平面内に少なくとも3つまたは4つの原子が安定に存在し得るヘテロシクリル)であり、ここで、5員の実質的に平面状のヘテロシクリルはさらに置換される可能性もある。一部の実施形態では、Aは5員の実質的に平面状のヘテロアリールであり、1,3の位置がハロで置換され、ここで5員の実質的に平面状のヘテロアリールはさらに置換される可能性がある。一部の実施形態では、5員の実質的に平面状のヘテロシクリルは1,3の位置が二つのフルオロで置換され、ここで5員の実質的に平面状のヘテロシクリルはさらに置換される可能性がある。一部の実施形態では、Aは5員の実質的に平面状のヘテロシクリルであり、1,3の位置が必要に応じて置換されたヒドロキシで置換され、ここで5員の実質的に平面状のヘテロシクリルはさらに置換される可能性がある。一部の実施形態では、Aは5員の実質的に平面状のヘテロシクリルであり、1,3の位置が必要に応じて置換された-SH基で置換され、ここで5員の実質的に平面状のヘテロシクリルはさらに置換される可能性がある。
【0022】
1,3の位置でハロ、必要に応じて置換されたヒドロキシ、または必要に応じて置換された-SH基で置換された5員の実質的に平面状のヘテロシクリルの例は、5員環は芳香環ではないこと以外は、相当する5員のヘテロアリールと似た構造を有する。
【0023】
一部の実施形態では、Aは:
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0024】
一部の実施形態では、Aは:
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0025】
一部の実施形態では、Aは:
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0026】
一部の実施形態では、Aは:
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0027】
一部の実施形態では、Aは:
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0028】
一部の実施形態では、Aは:
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0029】
一部の実施形態では、Aは:
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0030】
一部の実施形態では、Aは:
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0031】
一部の実施形態では、Aは:
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0032】
一部の実施形態では、Aは:
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0033】
一部の実施形態では、Aは:
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0034】
一部の実施形態では、Aは:
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0035】
一部の実施形態では、Aは:
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0036】
一部の実施形態では、Aは:
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0037】
一部の実施形態では、R30は水素である。一部の実施形態では、R30は必要に応じて置換されたC1-C10アルコキシである。一部の実施形態では、R30は、必要に応じて置換されたアミノ(例えば、-NH2またはその一置換体もしくは二置換体など)である。一部の実施形態では、R30は必要に応じて置換されたC1-C10アルキルである。一部の実施形態では、R30は必要に応じて置換されたヒドロキシである。一部の実施形態では、R30はプロドラッグ部分である。非限定で実例のプロドラッグ部分には、本明細書中に開示されているように、ホルミルエーテルおよびホルミルエステルが挙げられる。一部の実施形態では、R30はZである。
【0038】
実例で非限定のR30の例には置換ヒドロキシまたは-CH2OC(O)R80が挙げられ、ここでR80はHまたは必要に応じて置換されたC1-C10アルキルである。一部の実施形態では、R80は水素である。一部の実施形態では、R80は必要に応じて置換されたC1-C10アルキルである。
【0039】
一部の実施形態では、AとL1、好ましくはR30とL1が、これらが結合している原子と共に5〜7員環を形成する。
【0040】
一部の実施形態では、Aは:
【化21】
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からなる群から選択される。
【0041】
一部の実施形態では、Aは
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0042】
一部の実施形態では、Aは
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0043】
一部の実施形態では、Aは
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0044】
上記を含む本明細書中で開示されているA部分は、一部の実施形態では1〜3個、好ましくは1〜2個、より好ましくは1個の、本明細書中で提供されているようなR30でさらに置換され得る。一部の実施形態では、R30とL1が隣接した原子(すなわち、1,2の位置的関係を持つ原子)に結合している場合、R30とL1の一部は、介入原子と共に5〜6員の、必要に応じて置換されたシクロアルキル、またはヘテロシクリル環を形成する可能性がある。
【0045】
一部の実施形態では、Aは以下ではない:
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
【0046】
一部の実施形態では、Aは以下ではない:
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
【0047】
一部の実施形態では、L1はC、N、O、S、および/またはPから選択された2〜8個の鎖原子を有するリンカーであり、ここでリンカーは必要に応じて置換されている。多様な実施形態では、C、N、O、S、および/またはPから選択された2〜8個の鎖原子を有するL1は、本明細書中で提供されている開示に基づいて当業者に明らかであるように、以下のものであり得る:アルキレン、アルケニレン、アルキニレンであって、一つまたはそれより多い炭素原子がO、S、SO、SO2、必要に応じて置換されたNH、
【化27】
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部分(ここでRQはHまたはC1-C6アルキルである)で置換されているもの、必要に応じて置換された-CO-NH-、必要に応じて置換された-SO2-NH-、必要に応じて置換された-P(O)(OH)-、必要に応じて置換されたホスホルアミドおよび必要に応じて置換されたホスホルアミデート、(例えば、-P(O)NH2-、-P(O)(OH)NH-など)、必要に応じて置換されたオリゴエチレングリコール、および必要に応じて置換されたオリゴエタノールアミンなど。
【0048】
一部の実施形態では、L1は-(CH2)q-である。一部の実施形態では、一つまたはそれより多い水素がC1-C3アルキルで必要に応じて置換される。一部の実施形態では、少なくとも二つまたはそれより多いジェミナルの水素が、必要に応じて置換された3〜5員ヘテロシクリルで必要に応じて置換される。一部の実施形態では、少なくとも二つまたはそれより多いジェミナルの水素が、必要に応じて置換された3〜5員ヘテロアルキルで必要に応じて置換される。一部の実施形態では、必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルは必要に応じて置換されたシクロプロパノである。一部の実施形態では、必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルは必要に応じて置換されたシクロブタノである。一部の実施形態では、必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルは必要に応じて置換されたシクロペンタノである。一部の実施形態では、必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルは必要に応じて置換されたテトラヒドロフラノである。
【0049】
一部の実施形態では、qは3である。一部の実施形態では、qは4である。一部の実施形態では、qは5である。一部の実施形態では、qは6である。一部の実施形態では、qは7である。一部の実施形態では、qは8である。
【0050】
一部の実施形態では、L1は:
【化28】
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である。一部の実施形態では、一つまたはそれより多い水素がC1-C3アルキルで必要に応じて置換される。一部の実施形態では、少なくとも二つまたはそれより多いジェミナルの水素が、必要に応じて置換された3〜5員ヘテロシクリルで必要に応じて置換される。一部の実施形態では、少なくとも二つまたはそれより多いジェミナルの水素が、必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルで必要に応じて置換される。一部の実施形態では、必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルは必要に応じて置換されたシクロプロパノである。一部の実施形態では、必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルは必要に応じて置換されたシクロブタノである。一部の実施形態では、必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルは必要に応じて置換されたシクロペンタノである。一部の実施形態では、必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルは必要に応じて置換されたテトラヒドロフラノである。
【0051】
一部の実施形態では、pは0である。一部の実施形態では、pは1である。一部の実施形態では、pは2である。一部の実施形態では、pは3である。一部の実施形態では、pは4である。一部の実施形態では、pは5である。
【0052】
一部の実施形態では、zは0である。一部の実施形態では、zは1である。一部の実施形態では、zは2である。一部の実施形態では、zは3である。一部の実施形態では、zは4である。一部の実施形態では、zは5である。
【0053】
一部の実施形態では、L1は-(CH2)m-X15-(CH2)n-である。一部の実施形態では、一つまたはそれより多い水素がC1-C3アルキルで必要に応じて置換される。一部の実施形態では、少なくとも二つまたはそれより多いジェミナルの水素が、必要に応じて置換された3〜5員ヘテロシクリルで必要に応じて置換される。一部の実施形態では、少なくとも二つまたはそれより多いジェミナルの水素が、必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルで必要に応じて置換される。一部の実施形態では、必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルは必要に応じて置換されたシクロプロパノである。一部の実施形態では、必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルは必要に応じて置換されたシクロブタノである。一部の実施形態では、必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルは必要に応じて置換されたシクロペンタノである。一部の実施形態では、必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルは必要に応じて置換されたテトラヒドロフラノである。
【0054】
一部の実施形態では、mは0である。一部の実施形態では、mは1である。一部の実施形態では、mは2である。一部の実施形態では、mは3である。
【0055】
一部の実施形態では、nは0である。一部の実施形態では、nは1である。一部の実施形態では、nは2である。一部の実施形態では、nは3である。一部の実施形態では、nは4である。一部の実施形態では、nは5である。一部の実施形態では、nは6である。一部の実施形態では、nは7である。
【0056】
一部の実施形態では、X15はNR40である。一部の実施形態では、X15はNR40(+)-O(-)である。一部の実施形態では、R40はHである。一部の実施形態では、R40はC1-C3アルキルである。一部の実施形態では、X15はOである。一部の実施形態では、X15はSである。一部の実施形態ではX15はSOである。一部の実施形態では、X15はSO2である。
【0057】
一部の実施形態では、L1は:
【化29】
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であり、ここでX15は上述したように定義される。一部の関連実施形態では、一つまたはそれより多い水素がC1-C3アルキルで必要に応じて置換される。一部の実施形態では、少なくとも二つまたはそれより多いジェミナルの水素が、必要に応じて置換された3〜5員ヘテロシクリルで必要に応じて置換される。一部の実施形態では、少なくとも二つまたはそれより多いジェミナルの水素が、必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルで必要に応じて置換される。一部の実施形態では、必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルは必要に応じて置換されたシクロプロパノである。一部の実施形態では、必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルは必要に応じて置換されたシクロブタノである。一部の実施形態では、必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルは必要に応じて置換されたシクロペンタノである。一部の実施形態では、必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルは必要に応じて置換されたテトラヒドロフラノである。
【0058】
一部の実施形態では、oは0である。一部の実施形態では、oは1である。一部の実施形態では、oは2である。一部の実施形態では、oは3である。
【0059】
一部の実施形態では、rは1である。一部の実施形態では、rは2である。一部の実施形態では、rは3である。
【0060】
一部の実施形態では、sは0である。一部の実施形態では、sは1である。一部の実施形態では、sは2である。一部の実施形態では、sは3である。一部の実施形態では、sは4である。
【0061】
一部の実施形態では、L1は、
【化30】
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からなる群から選択される。一部の関連実施形態では、L1の1〜5個、好ましくは、1〜3個の水素原子が必要に応じて置換されており、好ましい置換基としては、以下に限定されないが、1〜3個のハロ(例えばフルオロなど)および/またはC1-C6アルコキシで必要に応じて置換されたC1-C6アルキル;必要に応じて置換されたC1-C6アルコキシ;およびハロ、好ましくはフルオロが挙げられ、ここで、上記部分の左側がAに結合し、また、R70が必要に応じて置換されたC1-C10アルキルである。一部の実施形態では、L1が必要に応じて置換され、ここで、1〜5個の水素原子が必要に応じて置換される。一部の実施形態では、L1が必要に応じて置換され、ここで、1〜3個の水素原子が必要に応じて置換される。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、1〜3個のハロ(例えばフルオロなど)で必要に応じて置換されたC1-C6アルキルが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、C1-C6アルコキシで必要に応じて置換されたC1-C6アルキルが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、必要に応じて置換されたC1-C6アルコキシが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、ハロが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としては、フルオロが挙げられる。
【0062】
一部の実施形態では、L1は、
【化31】
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またはこれらの各々の必要に応じて置換されたバージョン(式中、1〜5個、好ましくは、1〜3個の水素原子が必要に応じて置換されており、好ましい置換基としては、以下に限定されないが、1〜3個のハロ(例えばフルオロなど)および/またはC1-C6アルコキシで必要に応じて置換されたC1-C6アルキル;必要に応じて置換されたC1-C6アルコキシ;およびハロ、好ましくはフルオロが挙げられる)であり、ここで、上記部分の左側がAに結合している。
【0063】
一部の実施形態では、L1は:
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0064】
一部の実施形態では、L1は:
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0065】
一部の実施形態では、L1が必要に応じて置換され、そこでは1〜5個の水素原子が必要に応じて置換される。一部の実施形態では、L1が必要に応じて置換され、そこでは1〜3個の水素原子が必要に応じて置換される。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、1〜3個のハロ(例えばフルオロなど)で必要に応じて置換されたC1-C6アルキルが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、C1-C6アルコキシで必要に応じて置換されたC1-C6アルキルが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、必要に応じて置換されたC1-C6アルコキシが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、ハロを含む。一部の実施形態では、置換基としてはフルオロが挙げられる。
【0066】
一部の実施形態では、L2は-SO2NR50-で、そこでは硫黄がL1に結合している。一部の実施形態では、L2は-NR50SO2-で、そこでは窒素がL1に結合している。一部の実施形態では、L2は-C(O)NR50-で、そこでは窒素がL1に結合している。一部の実施形態では、L2は-NR50C(O)-で、そこでは炭素がL1に結合している。一部の実施形態では、L2は-NR50SO2NR50-である。一部の実施形態では、L2は-NR50CONR50-である。
【0067】
一部の実施形態では、R50は水素である。一部の実施形態では、R50は必要に応じて置換されたC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、R50は必要に応じて置換されたC2-C6ヘテロアルキルである。一部の実施形態では、R50は必要に応じて置換されたC2-C6アルケニルである。一部の実施形態では、R50は必要に応じて置換されたC3-C6ヘテロアルケニルである。一部の実施形態では、R50は必要に応じて置換されたC2-C6アルキニルである。一部の実施形態では、R50は必要に応じて置換されたC3-C6ヘテロアルキニルである。一部の実施形態では、R50はZである。
【0068】
一部の実施形態では、Zは
【化34】
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であり、そこでは、R51とR52は各々独立して、水素、必要に応じて置換されたC1-C10アルキルであり、Xは必要に応じて置換されたヒドロキシ基、必要に応じて置換されたNH2基、必要に応じて置換されたSH基である。
【0069】
一部の実施形態では、R51は水素である。一部の実施形態では、R51は必要に応じて置換されたC1-C10アルキルである。一部の実施形態では、R52は水素である。一部の実施形態では、R52は必要に応じて置換されたC1-C10アルキルである。
【0070】
一部の実施形態では、Xは必要に応じて置換されたヒドロキシ基である。一部の実施形態では、Xは必要に応じて置換されたNH2基である。一部の実施形態では、Xは必要に応じて置換されたSH基である。
【0071】
本明細書中で使用されているように、必要に応じて置換されたヒドロキシ基とは、この開示を閲覧すれば当業者にとって明らかなように、以下に限定されないが、アルキル化、アリール化、シクロアルキル化、ヘテロシクリル化、アシル化、カルボキシル化(すなわち、カーボネート、カルバメート、チオカーボネート、チアカルバメートを含有するアルキル、アリール、ヘテロアリール、および/またはヘテロシクリル、ならびにそのような他の部分を生成する)、リン酸化、ホスホニル化、スルホニル化された、ヒドロキシ基の形態を指す。
【0072】
本明細書中で使用されているように、必要に応じて置換されたNH2基とは、この開示を閲覧すれば当業者にとって明らかな様に、以下に限定されないが、アルキル化、アリール化、シクロアルキル化、ヘテロシクリル化、アシル化、カルボキシル化(すなわち、カーボネート、カルバメート、チオカーボネート、チアカルバメートを含有するアルキル、アリール、ヘテロアリール、および/またはヘテロシクリル、ならびにそのような他の部分を生成する)、リン酸化、ホスホニル化、スルホニル化された、NH2基の形態を指す。
【0073】
本明細書中で使用されているように、必要に応じて置換されたSH基とは、この開示を閲覧すれば当業者にとって明らかな様に、以下に限定されないが、アルキル化、アリール化、シクロアルキル化、ヘテロシクリル化、アシル化、カルボキシル化(すなわち、カーボネート、カルバメート、チオカーボネート、チアカルバメートを含有するアルキル、アリール、ヘテロアリール、および/またはヘテロシクリル、ならびにそのような他の部分を生成する)、リン酸化、ホスホニル化、スルホニル化された、-SH基の形態を指す。
【0074】
一部の実施形態では、L3は結合である。一部の実施形態では、L3はC、N、O、S、および/またはPから選択された2〜8個の鎖原子を有するリンカーであり、ここでリンカーは、例えば、以下に限定されないが、本明細書中に開示されているように、必要に応じて置換される。一部の実施形態では、L3はリンカーである。一部の実施形態では、L3は必要に応じて置換されたC1-C6アルキレンである。一部の実施形態では、L3は-CH2-である。一部の実施形態では、L3は必要に応じて置換されたC2-C6ヘテロアルキレンである。一部の実施形態では、L3は必要に応じて置換されたC2-C6アルキレンである。一部の実施形態では、L3は必要に応じて置換されたC3-C6ヘテロアルキレンである。一部の実施形態では、L3は必要に応じて置換されたC2-C6アルキニレンである。一部の実施形態では、L3は必要に応じて置換されたC3-C6ヘテロアルキニレンである。一部の実施形態では、L1はリンカーであり、C3-C6シクロアルキル、好ましくはシクロプロピルまたはシクロブチルで必要に応じて置換される。一部の実施形態では、C1-C6アルキレンはC3-C6シクロアルキルで必要に応じて置換される。
【0075】
一部の実施形態では、L3は、
【化35】
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およびこれらの必要に応じて置換されたバージョン(式中、1〜5個、好ましくは、1〜3個の水素原子が必要に応じて置換されており、好ましい置換基としては、以下に限定されないが、1〜3個のハロ(例えばフルオロなど)および/またはC1-C6アルコキシで必要に応じて置換されたC1-C6アルキル;必要に応じて置換されたC1-C6アルコキシ;およびハロ、好ましくはフルオロが挙げられる)からなる群から選択され、ここで、上記部分の左側がL2に結合している。
【0076】
一部の実施形態では、L3は:
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0077】
一部の実施形態では、L3は:
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0078】
一部の実施形態では、L3は:
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0079】
一部の実施形態では、L3は:
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0080】
一部の実施形態では、L3は:
【化40】
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である。
【0081】
一部の実施形態では、L3は:
【化41】
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である。
一つの実施形態では、左側がAに結合している。
【0082】
一部の実施形態では、L3は:
【化42】
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である。
【0083】
一部の実施形態では、L3は:
【化43】
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である。
一つの実施形態では、左側がAに結合している。
【0084】
一部の実施形態では、L3が必要に応じて置換されており、そこでは1〜5個の水素原子が必要に応じて置換される。一部の実施形態では、L3がその必要に応じて置換されたバージョンであり、そこでは1〜3個の水素原子が必要に応じて置換される。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、1〜3個のハロ(例えばフルオロなど)で必要に応じて置換されたC1-C6アルキルが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、C1-C6アルコキシで必要に応じて置換されたC1-C6アルキルが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、必要に応じて置換されたC1-C6アルコキシが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、ハロが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としてはフルオロが挙げられる。
【0085】
一部の実施形態では、L3
【化44】
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であるとき、Aは、本明細書中に開示されているとおりのヒダントイン部分である。
【0086】
一部の実施形態では、L3が結合の場合、Aは、本明細書中に開示されているとおりのヒダントイン部分である。
【0087】
本明細書中で使用される場合、ヒダントイン部分は以下を指す:
【化45】
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ここで、R30は上記で定義されているとおりである。
【0088】
一部の実施形態では、ヒダントイン部分は:
【化46】
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である。
【0089】
一部の実施形態では、L3は以下ではない:
【化47】
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【0090】
一部の実施形態では、L3は、
【化48】
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およびこれらの必要に応じて置換されたバージョン(式中、1〜5個、好ましくは、1〜3個の水素原子が必要に応じて置換されており、好ましい置換基としては、以下に限定されないが、1〜3個のハロ(例えばフルオロなど)および/またはC1-C6アルコキシで必要に応じて置換されたC1-C6アルキル;必要に応じて置換されたC1-C6アルコキシ;およびハロ、好ましくはフルオロが挙げられる)からなる群から選択され、ここで、上記部分の左側がL2に結合している。
【0091】
一部の実施形態では、L3は:
【化49】
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であり、ここで、左側がAに結合している。
【0092】
一部の実施形態では、L3は:
【化50】
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であり、ここで、左側がAに結合している。
【0093】
一部の実施形態では、L3は:
【化51】
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であり、ここで、左側がAに結合している。
【0094】
一部の実施形態では、L3は:
【化52】
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であり、ここで、左側がAに結合している。
【0095】
一部の実施形態では、L3は:
【化53】
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であり、ここで、左側がAに結合している。
【0096】
一部の実施形態では、L3は:
【化54】
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であり、ここで、左側がAに結合している。
【0097】
一部の実施形態では、L3が必要に応じて置換され、そこでは1〜5個の水素原子が必要に応じて置換される。一部の実施形態では、L1はその必要に応じて置換されたバージョンであり、そこでは1〜3個の水素原子が必要に応じて置換される。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、1〜3個のハロ(例えばフルオロなど)で必要に応じて置換されたC1-C6アルキルが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、C1-C6アルコキシで必要に応じて置換されたC1-C6アルキルが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、必要に応じて置換されたC1-C6アルコキシが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、ハロが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としてはフルオロが挙げられる。
【0098】
一部の実施形態では、Bは必要に応じて置換された6〜10員アリールである。一部の実施形態では、Bは必要に応じて置換された5〜15員ヘテロアリールである。一部の実施形態では、Bは必要に応じて置換された4〜15員ヘテロシクリルである。一部の実施形態では、Bは必要に応じて置換された3〜15員シクロアルキルである。一部の実施形態では、Bが3〜15員シクロアルキルである場合、Bは少なくとも4員のシクロアルキルである。一部の実施形態では、Bが3〜15員シクロアルキルである場合、Bは5〜10員シクロアルキルである。
【0099】
一部の実施形態では、Bは以下:
【化55】
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からなる群から選択され、ここで、
各R6は独立して水素、必要に応じて置換されたC1-C6アルコキシ、またはハロであり;
各R7は独立して必要に応じて置換されたC1-C6アルキル、必要に応じて置換されたC2-C6アルケニル、必要に応じて置換されたC2-C6アルキニル、必要に応じて置換されたC3-C8シクロアルキル、必要に応じて置換されたC3-C10ヘテロアリール、必要に応じて置換されたC3-C10ヘテロシクリル、または必要に応じて置換されたC6-C10アリール(例えば必要に応じて置換されたフェニルなど)であるか;または
R6とR7は、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成する;または2つのR6基は、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成する;
各R61および各R62は独立して、NまたはCHであり、ただし、R61とR62の少なくとも一つはNであり、
各R63は独立してNR90、S、またはOであり;
各R64は独立してNまたはCHであり;そして、
各R90は独立して水素またはR7であり、
ここで、上に示した5員および6員のアリールまたはヘテロアリール環の一つまたはそれより多い水素原子はさらに必要に応じて置換され得る。
【0100】
一部の実施形態では、Bは:
【化56】
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である。
【0101】
一部の実施形態では、Bは:
【化57】
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である。
【0102】
一部の実施形態では、Bは:
【化58】
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である。
【0103】
一部の実施形態では、Bは:
【化59】
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である。
【0104】
一部の実施形態では、Bは:
【化60】
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である。
【0105】
一部の実施形態では、Bは:
【化61】
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である。
【0106】
一部の実施形態では、Bは:
【化62】
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である。
【0107】
一部の実施形態では、Bは:
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0108】
一部の実施形態では、Bは:
【化64】
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である。
【0109】
一部の実施形態では、Bは:
【化65】
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である。
【0110】
一部の実施形態では、Bは:
【化66】
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である。
【0111】
一部の実施形態では、Bは:
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0112】
一部の実施形態では、R6は水素である。一部の実施形態では、R6は必要に応じて置換されたC1-C6アルコキシである。一部の実施形態では、R6はハロである。
【0113】
一部の実施形態では、R7は必要に応じて置換されたC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、R7は必要に応じて置換されたC2-C6アルケニルである。一部の実施形態では、R7は必要に応じて置換されたC2-C6アルキニルである。一部の実施形態では、R7は必要に応じて置換されたC3-C8シクロアルキルである。一部の実施形態では、R7は必要に応じて置換されたC3-C10ヘテロアリールである。一部の実施形態では、R7は必要に応じて置換されたC3-C10ヘテロシクリルである。一部の実施形態では、R7は必要に応じて置換されたC6-C10アリールである。一部の実施形態では、必要に応じて置換されたC6-C10アリールは必要に応じて置換されたフェニルである。
【0114】
一部の実施形態では、R6とR7は、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成する。一部の実施形態では、2つのR6基は、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成する。
【0115】
一部の実施形態では、R61とR62の一つはNである。一部の実施形態では、R61とR62の両方がNである。
【0116】
一部の実施形態では、R63はNR90である。一部の実施形態では、R63はSである。一部の実施形態では、R63はOである。
【0117】
一部の実施形態では、R64はNである。一部の実施形態では、R64はCHである。
【0118】
一部の実施形態では、R90は水素である。一部の実施形態では、R90はR7である。
【0119】
一部の実施形態では、Bは
【化68】
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であり、ここで、
R1-R3は各々独立して、H、ハロ、必要に応じて置換されたC1-C6アルキル、必要に応じて置換された4〜15員ヘテロシクリル、または-OR20であり、または、R1-R3の二つが隣接した炭素原子上にある場合は、そのような二つの置換基が、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成し;
R20は(CH2)w-R21、必要に応じて置換されたC3-C6シクロアルキル、または必要に応じて置換されたC1-C6アルキルであり;
R21は必要に応じて置換されたC1-C10アルキル、必要に応じて置換されたC2-C10アルケニル、必要に応じて置換されたC2-C10アルキニル、必要に応じて置換されたC3-C6シクロアルキル、必要に応じて置換されたフェニル、必要に応じて置換された5〜15員ヘテロアリール、必要に応じて置換された4〜15員ヘテロシクリル、または
【化69】
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であり、ここで、R22-R24は各々独立して、必要に応じて置換されたC1-C3アルキルまたはヒドロキシであり、またはR22-R24の二つが、それらが結合する炭素原子と共に、3〜7員、好ましくは3〜5員、または5〜7員環を形成し;そして、
wは1、2、3、4、または5である。
【0120】
一部の実施形態では、R1はHである。一部の実施形態では、R1はハロである。一部の実施形態では、R1は必要に応じて置換されたC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、R1はHである。一部の実施形態では、R1は必要に応じて置換された4〜15員ヘテロシクリルである。一部の実施形態では、R1は-OR20である。
【0121】
一部の実施形態では、R2はHである。一部の実施形態では、R2はハロである。一部の実施形態では、R2は必要に応じて置換されたC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、R2はHである。一部の実施形態では、R2は必要に応じて置換された4〜15員ヘテロシクリルである。一部の実施形態では、R2は-OR20である。
【0122】
一部の実施形態では、R3はHである。一部の実施形態では、R3はハロである。一部の実施形態では、R3は必要に応じて置換されたC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、R3はHである。一部の実施形態では、R3は必要に応じて置換された4〜15員ヘテロシクリルである。一部の実施形態では、R3は-OR20である。
【0123】
一部の実施形態では、R1-R3の二つが隣接した炭素原子上にある場合、二つのそのような置換基は、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成する。
【0124】
一部の実施形態では、R20は(CH2)w-R21である。一部の実施形態では、R20は必要に応じて置換されたC3-C6シクロアルキルである。一部の実施形態では、R20は必要に応じて置換されたC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、R20はC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、R20は1〜3個のフルオロで置換されたC1-C6アルキルである。一部の実施形態では、R20は1〜2、好ましくは単一のヒドロキシで置換されたC1-C6アルキルである。
【0125】
一部の実施形態では、wは1である。一部の実施形態では、wは2である。一部の実施形態では、wは3である。一部の実施形態では、wは4である。一部の実施形態では、wは5である。
【0126】
一部の実施形態では、R21はC3-C6シクロアルキルである。一部の実施形態では、R21は1〜3個、好ましくは1〜2個の置換基で置換されたC3-C6シクロアルキルである。一部の実施形態では、R21はシクロプロピルである。一部の実施形態では、R21は1〜3個、好ましくは1〜2個の置換基で置換されたシクロプロピルである。一部の実施形態では、R21はシクロブチルである。一部の実施形態では、R21は1〜3個、好ましくは1〜2個の置換基で置換されたシクロブチルである。一部の実施形態では、R21はシクロペンチルである。一部の実施形態では、R21は1〜3個、好ましくは1〜2個の置換基で置換されたシクロペンチルである。一部の実施形態では、R21は必要に応じて置換されたC1-C10アルキルである。一部の実施形態では、R21は必要に応じて置換されたC2-C10アルケニルである。一部の実施形態では、R21は必要に応じて置換されたC2-C10アルキニルである。一部の実施形態では、R21は必要に応じて置換された4〜15員ヘテロシクリルである。
【0127】
一部の実施形態では、R21
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0128】
一部の実施形態では、R22は必要に応じて置換されたC1-C3アルキルである。一部の実施形態では、R22はヒドロキシである。一部の実施形態では、R22はHである。
【0129】
一部の実施形態では、R23は必要に応じて置換されたC1-C3アルキルである。一部の実施形態では、R23はヒドロキシである。
【0130】
一部の実施形態では、R24は必要に応じて置換されたC1-C3アルキルである。一部の実施形態では、R24はヒドロキシである。
【0131】
一部の実施形態では、R22-R24の二つが、それらが結合する炭素原子と共に3〜7員環を形成する。一部の実施形態では、R22-R24の二つが、それらが結合する炭素原子と共に5〜7員環を形成する。一部の実施形態では、環は置換シクロアルキルの可能性がある。一部の実施形態では、環は置換ヘテロシクリルの可能性がある。
【0132】
一部の実施形態では、Bは
【化71】
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であり、ここで、
R1、R2、R3は上記で定義されているとおりであり:または
R1とR2が、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成し;もしくは
R2とR3が、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成する。
【0133】
一部の実施形態では、R1とR2が、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成する。一部の実施形態では、R2とR3が、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成する。
【0134】
一部の実施形態では、R1はHである。
【0135】
一部の実施形態では、R2はFである。一部の実施形態では、R2はHである。
【0136】
一部の実施形態では、R3はHである。一部の実施形態では、R3は-OR20であり、ここで、R20は上記で定義されているとおりである。
【0137】
一部の実施形態では、Bは:
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、R20は上記で定義されているとおりである。
【0138】
いくつかの実施形態では、本明細書中に提供されているのは、Aは
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
Y1はHまたはC1-C3アルキルである;
L1は必要に応じて置換されたC3-C10アルキレンであり、さらにここで、少なくとも二つのジェミナルの水素がシクロプロパノまたはシクロブタノで必要に応じて置換される;必要に応じて置換されたC3-C10アルケニレン、必要に応じて置換されたC3-C10ヘテロアルキレン、必要に応じて置換されたC3-C10ヘテロアルケニレン、または-L11-L12-L13-であり、ここで、L11はAに結合しており、L11はO、S、NR、C1-C2アルキレン、C2アルケニレン、C2ヘテロアルキレン、C3ヘテロアルケニレンであり、L12はアリーレンまたはヘテロアリーレンであり、L13は結合もしくは必要に応じて置換されたC1-C5アルキレンであり、RはHまたはC1-C3アルキルである;
L2は-S(O)2NH-であり、ここで、硫黄がL1に結合しており、または-NHS(O)2-であり、ここで、窒素がL1に結合している;
L3は結合、必要に応じて置換されたC1-C6アルキレンである;
Bは
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
R1-R3は各々独立して、H、F、Cl、C1-C3アルキル、または-OR20である;または
R1とR2が、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成する;または
R2とR3が、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成する;
R20はCH2-R21;2または3つのフッ素で必要に応じて置換されたメチル;C3-C6シクロアルキル;またはC1-C6アルキルである;
R21は必要に応じて置換されたC3-C6シクロアルキル;必要に応じて置換されたC6-C10アリール;必要に応じて置換された5〜15員ヘテロアリール;必要に応じて置換された4〜15員ヘテロシクリル;一つまたはそれより多いヒドロキシまたはフルオロにより必要に応じて置換されたC1-C10アルキル、好ましくは分岐C3-C10アルキル;C3-C6シクロアルキル;または
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、R22-R24は各々独立して、必要に応じて置換されたC1-C3アルキルまたはヒドロキシであり;または
R22-R24の二つが、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された3〜7員環を形成する、
化合物である。
【0139】
一部の実施形態では、Y1はHである。一部の実施形態では、Y1はC1-C3アルキルである。
【0140】
一部の実施形態では、L1は必要に応じて置換されたC3-C10アルキレンであり、さらにここで、少なくとも二つのジェミナルの水素はシクロプロパノまたはシクロブタノで必要に応じて置換される。一部の実施形態では、L1は必要に応じて置換されたC3-C10アルキレンである。一部の実施形態では、L1は必要に応じて置換されたC3-C10ヘテロアルキレンである。一部の実施形態では、L1は必要に応じて置換されたC3-C10ヘテロアルケニレンである。
【0141】
一部の実施形態では、L1は-L11-L12-L13-であり、ここで、L11はAに結合する。一部の実施形態では、L11はOである。一部の実施形態では、L11はSである。一部の実施形態では、L11はC1-C2アルキレンである。一部の実施形態では、L11はC2アルケニレンである。一部の実施形態では、L11はC2ヘテロアルキレンである。一部の実施形態では、L11はC3ヘテロアルケニレンである。
【0142】
一部の実施形態では、L11はNRである。一部の実施形態では、RはHである。一部の実施形態では、RはC1-C3アルキルである。
【0143】
一部の実施形態では、L12はアリーレンである。一部の実施形態では、L12はヘテロアリーレンである。
【0144】
一部の実施形態では、L13は結合である。一部の実施形態では、L13は必要に応じて置換されたC1-C5アルキレンである。
【0145】
一部の実施形態では、L2は-S(O)2NH-であり、ここで硫黄がL1に結合しており、または-NHS(O)2-であり、ここで窒素がL1に結合する。
【0146】
一部の実施形態では、L3は結合である。一部の実施形態では、L3は必要に応じて置換されたC1-C6アルキレンである。
【0147】
一部の実施形態では、R1はHである。一部の実施形態では、R1はFである。一部の実施形態では、R1はClである。一部の実施形態では、R1はC1-C3アルキルである。一部の実施形態では、R1は-OR20である。
【0148】
一部の実施形態では、R2はHである。一部の実施形態では、R2はFである。一部の実施形態では、R2はClである。一部の実施形態では、R2はC1-C3アルキルである。一部の実施形態では、R2は-OR20である。
【0149】
一部の実施形態では、R3はHである。一部の実施形態では、R3はFである。一部の実施形態では、R3はClである。一部の実施形態では、R3はC1-C3アルキルである。一部の実施形態では、R3は-OR20である。
【0150】
一部の実施形態では、R1とR2が、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成する。一部の実施形態では、R2とR3が、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成する。
【0151】
一部の実施形態では、R20はCH2-R21である。一部の実施形態では、R20は2または3つのフッ素原子で必要に応じて置換されたメチルである。一部の実施形態では、R20はC3-C6シクロアルキルである。一部の実施形態では、R20はC1-C6アルキルである。
【0152】
一部の実施形態では、R21はC1-C10アルキルである。一部の実施形態では、R21は分岐C3-C10アルキルであり、一つまたはそれより多いヒドロキシまたはフルオロで必要に応じて置換される。一部の実施形態では、R21はC3-C6シクロアルキルである。
【0153】
一部の実施形態では、R21
【化76】
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である。
【0154】
一部の実施形態では、R22は必要に応じて置換されたC1-C3アルキルである。一部の実施形態では、R22はヒドロキシである。
【0155】
一部の実施形態では、R23は必要に応じて置換されたC1-C3アルキルである。一部の実施形態では、R23はヒドロキシである。
【0156】
一部の実施形態では、R24は置換C1-C3アルキルの可能性がある。一部の実施形態では、R24はヒドロキシである。
【0157】
一部の実施形態では、R22-R24の二つが、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成する。
【0158】
一部の実施形態では、Bは、
【化77】
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【化78】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される。一部の実施形態では、前記アルコキシ基はさらに置換されており、ここで、1〜5個、好ましくは、1〜3個の水素原子が置換されており、好ましい置換基としては、以下に限定されないが、1〜3個のハロ(例えばフルオロなど)および/またはC1-C6アルコキシで必要に応じて置換されたC1-C6アルキル;必要に応じて置換されたC1-C6アルコキシ;およびハロ、好ましくはフルオロが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、1〜3個のハロ(例えばフルオロなど)で置換されているC1-C6アルキルが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、C1-C6アルコキシで必要に応じて置換されたC1-C6アルキルが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、置換C1-C6アルコキシが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、一つまたはそれより多いハロが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としては、一つまたはそれより多いフルオロが挙げられる。一部の実施形態では、前記環部分(例えば前記シクロプロピル基など)は、1〜3個のハロ、好ましくは1〜2個のハロでさらに置換される。一部の実施形態では、前記環部分(例えば前記シクロプロピル基など)は、1〜2個のハロでさらに置換される。一部の実施形態では、前記酸素原子と前記環部分(例えば前記シクロプロピル基など)の間のメチレン基は、1〜2個のC1-C6アルキル、好ましくはメチル、エチル、またはプロピル基で置換される。一部の実施形態では、前記メチレン基は、メチル基で置換される。一部の実施形態では、前記メチレン基は、エチル基で置換される。一部の実施形態では、前記メチレン基は、プロピル基で置換される。一部の実施形態では、R70は、必要に応じて置換されたC1-C10アルキルである。
【0159】
一部の実施形態では、上記アルコキシ基がさらに必要に応じて置換されており、ここで、1〜5個の水素原子が必要に応じて置換されている。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、1〜3個のハロ(例えばフルオロなど)で必要に応じて置換されたC1-C6アルキルが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、C1-C6アルコキシで必要に応じて置換されたC1-C6アルキルが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、必要に応じて置換されたC1-C6アルコキシが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としては、以下に限定されないが、ハロが挙げられる。一部の実施形態では、置換基としてはフルオロが挙げられる。
【0160】
一部の実施形態では、前記環部分(例えば前記シクロプロピル基など)はさらに1〜3個のハロで必要に応じて置換される。一部の実施形態では、前記環部分(例えば前記シクロプロピル基など)はさらに1〜2個のハロで必要に応じて置換される。
【0161】
一部の実施形態では、前記酸素原子と前記環部分(例えば前記シクロプロピル基など)の間のメチレン基は、1〜2個のC1-C6アルキルで必要に応じて置換される。一部の実施形態では、前記メチレン基は、メチル基で必要に応じて置換される。一部の実施形態では、前記メチレン基は、エチル基で必要に応じて置換される。一部の実施形態では、前記メチレン基は、プロピル基で必要に応じて置換される。
【0162】
一部の実施形態では、Bは:
【化79】
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である。
【0163】
一つの実施形態では、本明細書中で提供されているのは化学式(I):
【化80】
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の化合物もしくはその互変異性体、またはその各々の製薬的に許容可能な塩、または前述の各々のものの製薬的に許容可能な溶媒和物であり、ここで、
Aは:
【化81】
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であり;
Y1はHまたはC1-C3アルキルである;
L1は必要に応じて置換されたC3-C10アルキレンであり、さらにここで、少なくとも二つのジェミナルの水素がシクロプロパノまたはシクロブタノで必要に応じて置換される:必要に応じて置換されたC3-C10アルケニレン、必要に応じて置換されたC3-C10ヘテロアルキレン、必要に応じて置換されたC3-C10ヘテロアルケニレン、または-L11-L12-L13-であり、ここで、L11はAに結合しており、L11はO、S、NR、C1-C2アルキレン、C2アルケニレン、C2ヘテロアルキレン、C3ヘテロアルケニレンであり、L12はアリーレンまたはヘテロアリーレンであり、L13は結合もしくは必要に応じて置換されたC1-C5アルキレンであり、RはHまたはC1-C3アルキルであり;
L2は、硫黄がL1に結合している-S(O)2NH-、または窒素がL1に結合している-NHS(O)2-であり;
L3は結合、または必要に応じて置換されたC1-C6アルキレンであり、好ましくは
【化82】
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であり、より好ましくは:
【化83】
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であり;
Bは:
【化84】
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であり;
R1-R3は各々独立して、H、F、Cl、C1-C3アルキル、またはOR20であり;
R20はCH2-R21;2または3つのフッ素原子で必要に応じて置換されたメチル;C3-C6シクロアルキル;またはC1-C6アルキルであり;
R21は、必要に応じて置換されたC3-C6シクロアルキル;必要に応じて置換されたC6-C10アリール;必要に応じて置換された5〜15員ヘテロアリール;必要に応じて置換された4〜15員ヘテロシクリル;、一つまたはそれより多いヒドロキシまたはフルオロにより必要に応じて置換されたC1-C10アルキル、好ましくは分岐C3-C10アルキル、より好ましくはイソプロピルまたはt-ブチル;C3-C6シクロアルキル、好ましくはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル;または
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、R22-R24は各々独立して、必要に応じて置換されたC1-C3アルキルまたはヒドロキシである、または
R22-R24の二つが、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された3〜7員環を形成する。
【0164】
一部の実施形態では、化合物の化学式(I)は以下ではない
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
【0165】
この開示はまた、本明細書中で開示されているような化合物の互変異性体、またはその製薬的に許容可能な塩を提供する。
【0166】
この開示はまた、本明細書中で説明されているような化合物の立体化学的に純粋な鏡像異性体、その互変異性体、ジアステレオ異性体、またはその製薬的に許容可能な塩を提供している。純粋な鏡像異性体を精製および識別するための方法はこの分野で公知であり、本明細書中に説明されている。
【0167】
別の態様では、上述した化合物の一つまたはそれより多数と担体を含む組成物が本明細書中に提供されている。一つの実施形態では、組成物は製薬的組成物であり、そのため少なくとも製薬的に許容可能な担体、または製薬的に許容可能な賦形剤をさらに含む。組成物は多様な送達モード、例えば全身(経口)または局所向けに処方されている。
【0168】
別の態様では、この開示は本明細書中で提供されているような一つまたはそれより多い化合物、dUTPase指向型化学療法と担体(例えば、製薬的に許容可能な担体など)を含む組成物を提供している。化合物と化学療法は量が変動する可能性があり、一つの態様では、併用される場合、各々の効果的な量が、本明細書中で説明されているような治療利点を提供する。組成物は多様な送達モード、例えば全身(経口)または局所向けに処方されている。
【0169】
一つの態様では、本明細書中で提供されている化合物、および少なくとも一つの製薬的に許容可能な賦形剤または担体を含む組成物が提供されている。
【0170】
別な態様では、治療有効量の、本明細書中で提供されている化合物または組成物とdUTPaseを接触させることを含む、デオキシウリジントリホスファターゼ(dUTPase)を阻害する方法が提供されている。別な態様では、方法はさらに、dUTPaseをdUTPase指向型化学療法単独と、または本明細書中で提供されているような化合物と併用と、接触させることを含む。接触は、in vitro、in vivo、同時に(simultaneous)、または併行して(concurrent)であり得る。さらなる態様では、dUTPase指向型化学療法は、本明細書中で説明されているような化合物あるいは組成物に先立って接触される。別な態様では、dUTPase指向型化学療法は、化合物あるいは組成物の後に接触される。さらに別な態様では、化合物または組成物とdUTPase指向型化学療法は、いくつかの治療サイクルを通して、順次に投与される。接触は、同時にもしくは併行して、そして/またはin vitro(無細胞)、ex vivo、もしくはin vivoであり得る。さらなる態様では、この開示の化合物または組成物は、dUTPase過剰発現している腫瘍または塊を患者が有することを決定することよって識別された患者または治療に選択された患者に投与される。そのような患者の識別方法はこの分野で公知であり、本明細書中に取り込まれている。これらの方法は、被験体(例えばヒト患者など)に施される場合、ファーストライン、セカンドライン、サードライン、フォースライン、またはそれ以降の療法の可能性がある。
【0171】
また、dUTPaseを過剰発現している細胞を、治療有効量の本明細書中に提供されている化合物または組成物を単独またはdUTPase指向型化学療法との組み合わせと接触させることを含む、dUTPase指向型化学療法に対する抵抗性を逆転する方法も提供されている。一つの態様では、細胞は最初に、米国特許番号5,962,246で開示されたスクリーニングによってdUTPaseを過剰発現していることを識別される。別な態様では、この方法はさらに、その後の、dUTPase指向型化学療法とdUTPase発現細胞を接触させることを含む。この方法は、セカンドライン、サードライン、フォースライン、またはそれ以降の療法として施される可能性がある。
【0172】
さらに、細胞(例、一つの態様ではdUTPaseを過剰発現している細胞)を、治療有効量の本明細書中に提供されている化合物または組成物と接触させることを含む、dUTPase指向型化学療法の有効性を強化するための方法も提供されている。別な態様では、この方法はさらにdUTPase指向型化学療法と細胞を接触させることを含む。接触は、同時にもしくは併行して、そして/またはin vitro(無細胞)、ex vivo、もしくはin vivoであり得る。さらなる態様では、dUTPase指向型化学療法は本明細書中で説明されているような化合物あるいは組成物に先立って接触させられる(逆もまた同様)。これらの方法は、被験体(例えばヒト患者など)に投与される場合、ファーストライン、セカンドライン、サードライン、フォースライン、またはそれ以降の療法の可能性がある。
【0173】
別な態様では、本明細書において提供されるのは、dUTPase経路と関連する疾患(例、がん、ウイルス感染症、細菌感染症、または自己免疫障害)を処置する方法であって、そのような処置を必要とする患者に有効治療量の本明細書中で提供されている化合物または本明細書中で提供されている組成物を、前記疾患を処置するのに適切な剤と組み合わせて投与し、それによって前記疾患を処置することを含む、方法である。本発明の化合物と前記疾患に対して適切な剤(例、dUTPase阻害剤)の投与は、同時にもしくは併行して、そして/またはin vitro(無細胞)、ex vivo、もしくはin vivoであり得る。さらなる態様では、前記疾患を処置するのに適切な剤は、本明細書中で説明されているとおりの化合物または組成物に先立って投与される(逆もまた同様)。一つの態様では、処置される患者は、前記患者から単離された細胞または組織サンプルをdUTPaseの過剰発現に関してスクリーニングすることによって、この治療のために選択される。次いで、治療はスクリーニング後の患者に施されるので、この患者は治療のために選択されていた。
【0174】
別の態様では、本明細書中に提供されているのは、治療有効量の本明細書中に開示されるような化合物または組成物、および効果的な量のdUTPase指向型療法を、細胞と接触させ、それによってがん細胞の増殖を阻害することを含む、がん細胞の増殖を阻害する方法である。
【0175】
別な態様では、本明細書中で提供しているのは、本明細書中に提供されている化合物または本明細書中に提供されている組成物を含むキットである。このキットはさらにもう一つのdUTPase阻害剤(例、抗腫瘍剤)と製剤投与の指示書を含む。またさらに、このキットにはdUTPase発現スクリーニング用の試薬と指示書が含まれる。
【0176】
上記実施形態の各々において、dUTPase媒介化学療法の非限定例は、TS阻害剤、例えば、5-FUまたは5-FU含有療法(例えば、5-FUベースのアジュバント療法および化学的に均等なものなど)を含む。
【0177】
一つの態様では、治療有効量の本明細書中で提供されている化合物または組成物とdUTPaseを接触させることを含む、dUTPaseを阻害することまたはdUTPase指向型療法の有効性を強化することの一つまたはそれより多くの方法を提供している。
【0178】
一つの態様では、治療有効量の本明細書中で提供されている化合物または組成物でdUTPaseに接触することを含む、dUTPase指向型療法に対する抵抗性を逆転させる方法を提供している。
【0179】
一つの態様では、dUTPaseの発現または過剰発現で治療が妨害されている疾患の治療方法を提供し、この方法は、そのような治療の必要な患者に本明細書中で提供している化合物または組成物の治療有効量を投与することを含む。
【0180】
一つの態様では、提供されているのは、治療有効量の本明細書中で提供されている化合物または組成物、および治療有効量のdUTPase指向型療法を、細胞と接触させ、それによってがん細胞の増殖を阻害することを含む、がん細胞の増殖を阻害する方法である。
【0181】
一部の実施形態においては、がん細胞は、結腸がん細胞、結腸直腸がん細胞、胃がん細胞、頭頸部がん細胞、乳がん細胞、肺がん細胞または血液細胞から選択される。
【0182】
一つの態様では、dUTPaseの発現または過剰発現によって治療が妨害されている患者において疾患を治療する方法を提供しており、以下を含む:a)患者からの細胞または組織サンプルをスクリーニングすること;b)サンプル中のdUTPaseの発現レベルを測定すること;c)サンプルがdUTPaseの過剰発現を示している患者に、治療有効量の本明細書中で提供されている化合物または組成物を投与すること。
【0183】
一部の実施形態では、疾患はがんである。一部の実施形態では、がんは結腸がん、結腸直腸がん、胃がん、食道がん、頭頸部がん、乳がん、肺がん、胃がん、肝臓がん、胆嚢がん、または膵臓がんまたは白血病から選択されたがんである。
【0184】
一つの態様では、本明細書中で提供されている化合物または組成物、および本明細書中で説明されているような診断または治療方法についての指示書を含む、キットが提供されている。
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)
化学式(I)の化合物:
【化149】
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またはその互変異性体、またはその各々のプロドラッグ、または前記のものの各々の重水素同位体であって、ここで、一つまたはそれより多い炭素原子に結合した最大10個、好ましくは最大6個、より好ましくは最大3個の水素原子が、重水素に置き換えられている重水素同位体、または前述したものの各々の製薬的に許容可能な塩、または上述したものの各々の製薬的に許容可能な溶媒和化合物
(ここで、
Aは、1つの-C(O)NZC(O)-部分、1つの-C(O)OC(O)部分、1つの-C(O)CR10C(O)部分、または1つの-C(O)NR10C(O)部分を含む、必要に応じて置換された5員ヘテロシクリルであり;または
Aは、1,3の位置で、ハロ、必要に応じて置換されたヒドロキシ、および必要に応じて置換された-SH基、好ましくは二つのフルオロから選択された置換基で置換された、5員ヘテロアリールまたは5員の実質的に平面状のヘテロシクリル(すなわち、同一平面内に少なくとも3または4原子が安定に存在し得るヘテロシクリル)であり、ここで、前記5員ヘテロアリールまたは実質的に平面状のヘテロシクリルは必要に応じてさらに置換されており;または
Aは
【化150】
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であり、
好ましくは:
【化151】
[この文献は図面を表示できません]

であり、
各R10は独立して、水素、必要に応じて置換されたC1-C10アルコキシ、もしくは必要に応じて置換されたC1-C10アルキルであり、好ましくはR10は水素であり;
各R30は独立して、水素;必要に応じて置換されたC1-C10アルコキシ;必要に応じて置換されたアミノ(例えば、-NH2またはその一置換体もしくは二置換体など);必要に応じて置換されたC1-C10アルキル;必要に応じて置換されたヒドロキシ;プロドラッグ部分、またはZであり;または
R30およびL1は、それらが結合している原子と共に5〜7員環を形成し;
L1はC、N、O、S、および/またはPから選択された2-8個の鎖状の原子を有するリンカーでありここで、前記リンカーは必要に応じて置換されており;
L2は、硫黄がL1に結合する-SO2NR50-;窒素がL1に結合する-NR50SO2-;炭素がL1に結合する-C(O)NR50-;窒素がL1に結合する-NR50C(O)-;-NR50SO2NR50-;または-NR50CONR50-であり;
各R50は独立して、水素、必要に応じて置換されたC1-C6アルキル、必要に応じて置換されたC2-C6ヘテロアルキル、必要に応じて置換されたC2-C6アルケニル、必要に応じて置換されたC3-C6ヘテロアルケニル、必要に応じて置換されたC2-C6アルキニル、必要に応じて置換されたC3-C6ヘテロアルキニル、またはZであり;
Zは
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
各R51および各R52は、独立して、水素、もしくは必要に応じて置換されたC1-C10アルキルであり;
Xは必要に応じて置換されたヒドロキシ基、必要に応じて置換されたNH2基、もしくは必要に応じて置換されたSH基であり;
L3は結合またはリンカーであり、好ましくはC、N、O、S、および/またはPから選択された2-8個の鎖状の原子を有するリンカーであり、ここで、前記リンカーは必要に応じて置換されており、好ましくはL3は必要に応じて置換されたC1-C6アルキレン、必要に応じて置換されたC2-C6ヘテロアルキレン、必要に応じて置換されたC2-C6アルケニレン、必要に応じて置換されたC3-C6ヘテロアルケニレン、必要に応じて置換されたC2-C6アルキニレン、または必要に応じて置換されたC3-C6ヘテロアルキニレンであり;そして、
Bは必要に応じて置換された6〜10員アリール;必要に応じて置換された5〜15員ヘテロアリール;必要に応じて置換された4〜15員ヘテロシクリル;もしくは必要に応じて置換された3〜15員シクロアルキルであり、シクロアルキルの場合は、好ましくは少なくとも4員、またはより好ましくは5〜10員シクロアルキルである;
ただし、Aは、
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
ではない)。
(項目2)
Aは以下の
【化154】
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からなる群から選択され、ここで、各R30は独立して、上記の項目1で定義されているとおりである、項目1に記載の化合物。
(項目3)
Bは以下の
【化155】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択され、ここで、
各R6は独立して、水素、もしくは必要に応じて置換されたC1-C6アルコキシ、またはハロであり;
各R7は独立して、必要に応じて置換されたC1-C6アルキル、もしくは必要に応じて置換されたC2-C6アルケニル、もしくは必要に応じて置換されたC2-C6アルキニル、もしくは必要に応じて置換されたC3-C8シクロアルキル、もしくは必要に応じて置換されたC3-C10ヘテロアリール、もしくは必要に応じて置換されたC3-C10ヘテロシクリル、または必要に応じて置換されたC6-C10アリール(例えば、必要に応じて置換されたフェニルなど)であり;または
R6とR7は、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成し;または2つのR6基は、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員
環を形成し;
各R61とR62は独立してNまたはCHであり、ただし、少なくとも一つのR61とR62はNであり、
各R63は独立してNR90、S、またはOであり;
各R64は独立してNまたはCHであり;そして、
各R90は独立して水素またはR7である、
項目1に記載の化合物。
(項目4)
Bは
【化156】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、
R1-R3は各々独立して、H、ハロ、必要に応じて置換されたC1-C6アルキル、必要に応じて置換された4〜15員ヘテロシクリル、もしくは-OR20であり、または、R1-R3の二つが隣接した炭素原子上にある場合は、そのような二つの置換基が、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成し;
R20は(CH2)w-R21、必要に応じて置換されたC3-C6シクロアルキル、または必要に応じて置換されたC1-C6アルキルであり;
R21は、必要に応じて置換されたC3-C6シクロアルキル、必要に応じて置換されたC6-C10アリール、必要に応じて置換された5〜15員ヘテロアリール、必要に応じて置換された4〜15員ヘテロシクリル、必要に応じて置換されたC1-C10アルキル、必要に応じて置換されたC2-C10アルケニル、必要に応じて置換されたC2-C10アルキニル、必要に応じて置換された4〜15員ヘテロシクリル、または
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、R22-R24は各々独立して、必要に応じて置換されたC1-C3アルキルもしくはヒドロキシであり、またはR22-R24の二つが、それらが結合する炭素原子と共に3〜7員
環を形成し;そして、
wは1、2、3、4、または5である、
項目1に記載の化合物。
(項目5)
Bは
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、
R1、R2およびR3は上記の項目4で定義されているとおりであり:または
R1とR2が、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成し;もしくは
R2とR3が、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成する、
項目4に記載の化合物。
(項目6)
Aは以下の
【化159】
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からなる群から選択される、項目1に記載の化合物。
(項目7)
Aは:
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
である、項目1に記載の化合物。
(項目8)
Aは
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
であり、Y1はHまたはC1-C3アルキルであり;
L1は必要に応じて置換されたC3-C10アルキレン(さらにここで、少なくとも二つのジェミナルの水素が、シクロプロパノまたはシクロブタノで必要に応じて置換されている);必要に応じて置換されたC3-C10アルケニレン、必要に応じて置換されたC3-C10ヘテロアルキレン、必要に応じて置換されたC3-C10ヘテロアルケニレン、または-L11-L12-L13-であり、ここで、L11はAに結合しており、L11はO、S、NR、C1-C2アルキレン、C2アルケニレン、C2ヘテロアルキレン、C3ヘテロアルケニレンであり、L12はアリーレンまたはヘテロアリーレンであり、L13は結合もしくは必要に応じて置換されたC1-C5アルキレンであり、RはHまたはC1-C3アルキルであり;
L2は-S(O)2NH-であり、ここで、硫黄がL1または-NHS(O)2-に結合しており、ここで、窒素がL1に結合しており;
L3は結合、必要に応じて置換されたC1-C6アルキレンであり;
Bは
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
R1-R3は各々独立して、H、F、Cl、C1-C3アルキル、または-OR20であり;または
R1とR2が、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成し;または
R2とR3が、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された5〜7員環を形成し;
R20はCH2-R21であり;2または3つのフッ素原子で必要に応じて置換されたメチル;C3-C6シクロアルキル;またはC1-C6アルキルであり;
R21は、必要に応じて置換されたC3-C6シクロアルキル;必要に応じて置換されたC6-C10アリール;必要に応じて置換された5〜15員ヘテロアリール;必要に応じて置換された4〜15員ヘテロシクリル;C1-C10アルキル、好ましくは一つもしくはそれより多くのヒドロキシもしくはフルオロで必要に応じて置換された分岐C3-C10アルキル;C3-C6シクロアルキル;または
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、R22-R24は各々独立して、必要に応じて置換されたC1-C3アルキルまたはヒドロキシであり;または
R22-R24の二つが、それらが結合する原子と共に、必要に応じて置換された3〜7員環を形成する、
項目1に記載の化合物。
(項目9)
L1
-(CH2)q-
(ここで、一つまたはそれより多い水素はC1-C3アルキルで必要に応じて置換され、そして/または、少なくとも二つまたはそれより多いジェミナルの水素が、必要に応じて置換された3〜5員ヘテロシクリルまたは必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルで必要に応じて置換され、好ましくは前記必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルが、必要に応じて置換されたシクロプロパノ、必要に応じて置換されたシクロブタノ、必要に応じて置換されたシクロペンタノ、もしくは必要に応じて置換されたテトラヒドロフラノであり;ここで、qは3、4、5、6、7または8である);
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
(ここで、一つまたはそれより多い水素はC1-C3アルキルで必要に応じて置換され、そして/または少なくとも二つまたはそれより多いジェミナルの水素が、必要に応じて置換された3〜5員ヘテロシクリルまたは必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルで必要に応じて置換され、好ましくは前記必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルが、必要に応じて置換されたシクロプロパノ、必要に応じて置換されたシクロブタノ、必要に応じて置換されたシクロペンタノ、もしくは必要に応じて置換されたテトラヒドロフラノであり;ここで、pは0、1、2、3、4または5であり、zは0、1、2、3、4または5である);
-(CH2)m-X-(CH2)n-
(ここで、一つまたはそれより多い水素はC1-C3アルキルで必要に応じて置換され、そして/または少なくとも二つまたはそれより多いジェミナルの水素が、必要に応じて置換された3〜5員ヘテロシクリルまたは必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルで必要に応じて置換され、好ましくは前記必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルが、必要に応じて置換されたシクロプロパノ、必要に応じて置換されたシクロブタノ、必要に応じて置換されたシクロペンタノ、もしくは必要に応じて置換されたテトラヒドロフラノであり;ここで、mは0、1、2または3であり、nは0、1、2、3、4、5、6または7である);または
【化165】
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(ここで、一つまたはそれより多い水素はC1-C3アルキルで必要に応じて置換され、そして/または少なくとも二つまたはそれより多いジェミナルの水素が、必要に応じて置換された3〜5員ヘテロシクリルまたは必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルで必要に応じて置換され、好ましくは前記必要に応じて置換された3〜5員シクロアルキルが、必要に応じて置換されたシクロプロパノ、必要に応じて置換されたシクロブタノ、必要に応じて置換されたシクロペンタノ、もしくは必要に応じて置換されたテトラヒドロフラノであり;ここで、oは0、1、2または3であり、rは1、2または3であり、sは0、1、2、3または4であり;そして、
ここで、X15はNR40、OまたはSであり、ここで、R40はHまたはC1-C3アルキルである)である、
項目1に記載の化合物。
(項目10)
L1は、
【化166】
[この文献は図面を表示できません]

およびこれらの必要に応じて置換されたバージョン(式中、1〜5個、好ましくは、1〜3個の水素原子が必要に応じて置換されており、好ましい置換基としては、以下に限定されないが、1〜3個のハロ(例えばフルオロなど)および/またはC1-C6アルコキシで必要に応じて置換されたC1-C6アルキル;必要に応じて置換されたC1-C6アルコキシ;およびハロ、好ましくはフルオロが挙げられる)からなる群から選択され、ここで、該部分の左側がAに結合しており、R70が必要に応じて置換されたC1-C10アルキルである、
項目1に記載の化合物。
(項目11)
L1は、
【化167】
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またはこれらの各々の必要に応じて置換されたバージョン(式中、1〜5個、好ましくは、1〜3個の水素原子が必要に応じて置換されており、好ましい置換基としては、以下に限定されないが、1〜3個のハロ(例えばフルオロなど)および/またはC1-C6アルコキシで必要に応じて置換されたC1-C6アルキル;必要に応じて置換されたC1-C6アルコキシ;およびハロ、好ましくはフルオロが挙げられる)であり、ここで、該部分の左側がAに結合している、
項目1に記載の化合物。
(項目12)
L2は-S(O)2NR50-であり、ここで、該硫黄はL1に結合している、項目1に記載の化合物。
(項目13)
L3は、
【化168】
[この文献は図面を表示できません]
およびこれらの必要に応じて置換されたバージョン(式中、1〜5個、好ましくは、1〜3個の水素原子が必要に応じて置換されており、好ましい置換基としては、以下に限定されないが、1〜3個のハロ(例えばフルオロなど)および/またはC1-C6アルコキシで必要に応じて置換されたC1-C6アルキル;必要に応じて置換されたC1-C6アルコキシ;およびハロ、好ましくはフルオロが挙げられ、ここで、該部分の左側がL2に結合している)からなる群から選択され、そして、L3
【化169】
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である場合、Aは、好ましくは、本明細書中に開示されているとおりのヒダントイン部分である、
項目1に記載の化合物。
(項目14)
L3は、
【化170】
[この文献は図面を表示できません]
およびこれらの必要に応じて置換されたバージョン(式中、1〜5個、好ましくは、1〜3個の水素原子が必要に応じて置換されており、好ましい置換基としては、以下に限定されないが、1〜3個のハロ(例えばフルオロなど)および/またはC1-C6アルコキシで必要に応じて置換されたC1-C6アルキル;必要に応じて置換されたC1-C6アルコキシ;および、ハロ、好ましくはフルオロが挙げられる)からなる群から選択され、ここで、該部分の左側がL2に結合している、
項目1に記載の化合物。
(項目15)
R1はHである、項目5に記載の化合物。
(項目16)
R3はHまたは-OR20である、項目5に記載の化合物。
(項目17)
R2はFまたはHである、項目5に記載の化合物。
(項目18)
Bは、
【化171】
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であり、ここでR20は上記で項目5で定義されているとおりである、項目5に記載の化合物。
(項目19)
Bは、
【化172】
[この文献は図面を表示できません]
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択され、ここで、
該アルコキシ基はさらに必要に応じて置換され、ここで、1〜5個、好ましくは、1〜3個の水素原子が必要に応じて置換され、望ましい置換基としては、以下に限定されないが、1〜3個のハロ(例えばフルオロなど)および/またはC1-C6アルコキシで必要に応じて置換されたC1-C6アルキル;必要に応じて置換されたC1-C6アルコキシ;およびハロ、好ましくはフルオロが挙げられ;
該環部分(例えば該シクロプロピル基など)は、さらに1〜3個のハロ、好ましくは1〜2個のハロで必要に応じて置換され;
該酸素原子と該環部分(例えば該シクロプロピル基など)の間の該メチレン基は、1〜2個のC1-C6アルキル、好ましくはメチル、エチル、またはプロピル基で必要に応じて置換され;そして、
R70は、必要に応じて置換されたC1-C10アルキルである、
項目1に記載の化合物。
(項目20)
Bは、
【化174】
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である、項目1に記載の化合物。
(項目21)
表1または表2から選択される、化合物。
(項目22)
項目1から21のいずれか一項に記載の化合物と、少なくとも一つの製薬的に許容可能な賦形剤または担体とを含む、組成物。
(項目23)
dUTPaseを阻害することまたはdUTPase指向型療法の効能を強化することの一つまたは複数の方法であって、治療有効量の項目1から21のいずれかに記載の化合物と該dUTPaseを接触させることを含む、方法。
(項目24)
dUTPase指向型療法に対する抵抗性を逆転させる方法であって、治療有効量の項目1から21のいずれかに記載の化合物と該dUTPaseを接触させることを含む、方法。
(項目25)
疾患の処置がdUTPaseの発現または過剰発現により妨害される該疾患を処置する方法であって、そのような処置を必要とする患者に、治療有効量の項目1から21のいずれかに記載の化合物を投与することを含む、方法。
(項目26)
がん細胞の増殖を阻害する方法であって、治療有効量の項目1から21のいずれかに記載の化合物および治療有効量のdUTPase指向型治療剤を該細胞と接触させ、それによって該がん細胞の該増殖を阻害することを含む、方法。
(項目27)
前記がん細胞が、結腸がん細胞、結腸直腸がん細胞、胃がん細胞、頭頸部がん細胞、乳がん細胞、肺がん細胞または血液細胞から選択される、項目24に記載の方法。
(項目28)
患者における疾患の処置がdUTPaseの発現または過剰発現により妨害される該患者における疾患を処置する方法であって、
a. 該患者からの細胞または組織サンプルをスクリーニングすること;
b. 該サンプル中のdUTPaseの発現レベルを決定すること;
c. サンプルがdUTPaseの過剰発現を示した患者へ、治療有効量の項目1から21のいずれかに記載の化合物を投与すること
を含む、方法。
(項目29)
前記疾患はがんである、項目28に記載の方法。
(項目30)
前記がんは結腸がん、結腸直腸がん、胃がん(gastric cancer)、食道がん、頭頸部がん、乳がん、肺がん、胃がん(stomach cancer)、肝臓がん、胆嚢がん、または膵臓がん、または白血病から選択される、項目29に記載の方法。
(項目31)
項目1から21のいずれかに記載の化合物、および本明細書中に説明されているとおりの診断または治療方法における使用のための説明を含む、キット。
【発明を実施するための形態】
【0185】
詳細説明
定義
この開示を通して、多様な刊行物、特許および公開された特許明細書が、識別された引用により参照される。この発明に関連した技術水準をより詳細に説明するためにこれらの刊行物、特許と公開された特許明細書の開示は、その全体が参考文献として本開示に取り込まれている。
【0186】
この技術の実施には、別に指示されていない限り、この分野の技術的範囲内の有機化学、薬理学、免疫学、分子生物学、微生物学、細胞生物学と組み替えDNAの従来の技術を採用している。例えば、Sambrook, Fritsch and Maniatis, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd edition (1989); Current Protocols In Molecular Biology (F. M. Ausubel, et al. eds., (1987)); the series Methods in Enzymology (Academic Press, Inc.): PCR 2: A Practical Approach (M.J. MacPherson, B.D. Hames and G.R. Taylor eds. (1995)), Harlow and Lane, eds. (1988) Antibodies, a Laboratory Manual, and Animal Cell Culture (R.I. Freshney, ed. (1987))を参照のこと。
【0187】
明細書と請求の範囲で使われている場合、単数形の“a”“an”および“the”は、その文脈がそうではないことを明示的に示さない限り、複数の参照物を含む。例えば、用語“一つの細胞(a cell)”は複数の細胞とその組み合わせを含む。
【0188】
本明細書中で使われている場合、用語“含む(comprising)”は、化合物、組成物および方法は列挙されている要素を含むが、他のものを除外しないことを意味することを意図される。化合物、組成物および方法を定義するために使われる場合の“から本質的になる(Consisting essentially of)”は、上記組み合わせにとって何らかの本質的意義をもつ他の要素を排除することを意味するものとする。したがって、本明細書中で定義されているとおりの要素から本質的になる組成物は、例えば、単離と精製の方法および製薬的に許容可能な担体、保存剤などに由来する、痕跡量の汚染物を除外しない。“からなる(Consisting of)”は、他の成分の、痕跡量を超える要素を除外することを意味するものとする。これらの移行用語の各々によって定義される実施形態は、本技術の範囲内である。
【0189】
範囲を含む全ての数字表示、例えば、pH、温度、時間、濃度、分子量は、(+)または(-)1、5、または10%の差分の変動を伴う概算である。常に明示されているわけではないものの、すべての数字表示に「約」という言葉が前についていることを理解されたい。本明細書中で説明されている試薬は、単に例であり、常に明示されているわけではないものの、このようなものと等価なものがこの分野で公知であることも理解されたい。
【0190】
「アルキル」は、1から10個の炭素原子、好ましくは1から6個の炭素原子を持つ一価の飽和脂肪族ヒドロカルビル基を指す。この用語としては、例えば、直鎖および分岐ヒドロカルビル基、例えば、メチル(CH3-)、エチル(CH3CH2-)、n-プロピル(CH3CH2CH2-)、イソプロピル((CH3)2CH-)、n-ブチル(CH3CH2CH2CH2-)、イソブチル((CH3)2CHCH2-)、sec-ブチル((CH3)(CH3CH2)CH-)、t-ブチル((CH3)3C-)、n-ペンチル(CH3CH2CH2CH2CH2-)、およびネオペンチル((CH3)3CCH2-)などが挙げられる。
【0191】
「アルケニル」は2から10個の炭素原子、そして好ましくは2から6個の炭素原子、または好ましくは2から4個の炭素原子を持ち、少なくとも一つ、そして好ましくは1から2つのビニル(>C=C<)不飽和の部位を持つ一価の直鎖または分岐ヒドロカルビル基を指す。そのような基の例はビニル、アリル、そしてブタ-3-エン-1-イルで示される。この用語に含まれるものには、シスおよびトランス異性体、またはこれらの異性体の混合物がある。
【0192】
「アルキニル」は2から10個の炭素原子、そして好ましくは2から6個の炭素原子、または好ましくは2から3個の炭素原子を持ち、少なくとも一つ、そして好ましくは1から2つのアセチレン性(-C≡C-)不飽和の部位を持つ直鎖または分岐の一価ヒドロカルビル基を指す。そのようなアルキニルの例にはアセチレニル(-C≡CH)、およびプロパギル(-CH2C≡CH)が含まれる。
【0193】
「置換アルキル」は、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、置換シクロアルケニルオキシ、シクロアルケニルチオ、置換シクロアルケニルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SO3H、置換スルホニル、置換スルホニルオキシ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、置換アルキルチオからなる群から選択された1から5個、好ましくは1から3個、またはより好ましくは1から2個の置換基を有するアルキル基を指し、ここで、前記置換基は本明細書中で定義されているとおりである。
【0194】
「ヘテロアルキル」は、一つまたはそれより多い炭素が-O-、-S-、SO2、本明細書中に提供されているようなPを含む部分、-NRQ-、
【化87】
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部分で置き換えられたアルキル基を指し、そこでRQはHまたはC1-C6アルキルである。「置換ヘテロアルキル」は、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、置換シクロアルケニルオキシ、シクロアルケニルチオ、置換シクロアルケニルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SO3H、置換スルホニル、置換スルホニルオキシ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、置換アルキルチオからなる群から選択された1から5個、好ましくは1から3個、またはより好ましくは1から2個の置換基を有するヘテロアルキル基を指し、ここで、前記置換基は本明細書中で定義されているとおりである。
【0195】
「置換アルケニル」は、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、置換シクロアルケニルオキシ、シクロアルケニルチオ、置換シクロアルケニルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SO3H、置換スルホニル、置換スルホニルオキシ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、置換アルキルチオからなる群から選択された1から3個、好ましくは1から2個の置換基を有するアルケニル基を指し、ここで、前記置換基は本明細書中で定義されているとおりであり、但し、いずれのヒドロキシル置換もチオール置換もビニル(不飽和)炭素原子には結合されていない。
【0196】
「ヘテロアルケニル」は、一つまたはそれより多い炭素が-O-、-S-、SO2、本明細書中に提供されているようなPを含む部分、-NRQ-、
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
部分で置き換えられたアルケニル基を指し、そこでRQはHまたはC1-C6アルキルである。「置換ヘテロアルケニル」は、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、置換シクロアルケニルオキシ、シクロアルケニルチオ、置換シクロアルケニルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SO3H、置換スルホニル、置換スルホニルオキシ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、置換アルキルチオからなる群から選択された1から5個、好ましくは1から3個、またはより好ましくは1から2個の置換基を有するヘテロアルケニル基を指し、ここで、前記置換基は本明細書中で定義されているとおりである。
【0197】
「置換アルキニル」は、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、置換シクロアルケニルオキシ、シクロアルケニルチオ、置換シクロアルケニルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SO3H、置換スルホニル、置換スルホニルオキシ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、置換アルキルチオからなる群から選択された1から3個、好ましくは1から2個の置換基を有するアルキニル基を指し、ここで、前記置換基は本明細書中で定義されているとおりであり、但し、いずれのヒドロキシル置換もチオール置換もアセチレン炭素原子には結合されていない。
【0198】
「ヘテロアルキニル」は、一つまたはそれより多い炭素が-O-、-S-、SO2、本明細書中に提供されているようなPを含む部分、-NRQ-、
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
部分で置き換えられたアルキニル基を指し、そこでRQはHまたはC1-C6アルキルである。「置換ヘテロアルキニル」は、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、置換シクロアルケニルオキシ、シクロアルケニルチオ、置換シクロアルケニルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SO3H、置換スルホニル、置換スルホニルオキシ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、置換アルキルチオからなる群から選択された1から5個、好ましくは1から3個、またはより好ましくは1から2個の置換基を有するヘテロアルキニル基を指し、ここで、前記置換基は本明細書中で定義されているとおりである。
【0199】
「アルキレン」は、1から10個の炭素原子、好ましくは1から6個、そしてより好ましくは1から3個の炭素原子を持つ、直鎖、または分岐鎖の二価の飽和脂肪族ヒドロカルビル基を指す。この用語は、例えば、メチレン(-CH2-)、エチレン(-CH2CH2-)、n-プロピレン(-CH2CH2CH2-)、イソ-プロピレン(-CH2CH(CH3)-または-CH(CH3)CH2-)、ブチレン(-CH2CH2CH2CH2-)、イソブチレン(-CH2CH(CH3-)CH2-)、およびsec-ブチレン(-CH2CH2(CH3-)CH-)などといった基によって例示される。同様に、「アルケニレン」と「アルキニレン」はアルキレン部分であって、それぞれ1つまたは2つの炭素と炭素の二重結合または炭素と炭素の三重結合を含むものを指す。
【0200】
「置換アルキレン」はアルキレン基であって1から3個の水素が置換基で置き換えられたものを指し、その置換基はアルキル、置換アルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノアシル、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、カルボキシルエステル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、オキソからなる群から選択され、前記置換基は本明細書中で定義されている。一部の実施形態では、アルキレンは1から2個の前述した基を有し、または1〜3個の炭素原子が-O-、-S-、または-NRQ-部分で置き換得られており、ここで、RQはHまたはC1-C6アルキルである。アルキレンがオキソ基で置換される場合、アルキレン基の同じ炭素に結合している2つの水素が「=O」で置き換えられることに注意すべきである。「置換アルケニレン」と「置換アルキニレン」は置換アルキレンに対して定義されたような置換基を持つアルケニレン部分と置換アルキニレン部分を指す。
【0201】
「アルキニレン」は2から10個の炭素原子、そして好ましくは2から6個の炭素原子、または好ましくは2から3個の炭素原子を持ち、少なくとも一つ、そして好ましくは1から2つのアセチレン性(-C≡C-)不飽和部位を持つ直鎖または分岐二価ヒドロカルビル基を指す。そのようなアルキニレン基の例には-C≡C-と-CH2C≡C-が含まれる。
【0202】
「置換アルキニレン」は、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、置換シクロアルケニルオキシ、シクロアルケニルチオ、置換シクロアルケニルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SO3H、置換スルホニル、置換スルホニルオキシ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、置換アルキルチオからなる群から選択された1から3個、好ましくは1から2個の置換基を有するアルキニレン基を指し、ここで、前記置換基は本明細書中で定義されているとおりであり、但し、いずれのヒドロキシル置換もチオール置換もアセチレン炭素原子には結合されていない。
【0203】
「ヘテロアルキレン」は、一つまたはそれより多い炭素が-O-、-S-、SO2、本明細書中に提供されているようなPを含む部分、-NRQ-、
【化90】
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部分で置き換えられたアルキレン基を指し、そこでRQはHまたはC1-C6アルキルである。「置換ヘテロアルキレン」はヘテロアルキニレン基であって、置換アルキレンについて開示された置換基から選択された1から3個の置換基、好ましくは1から2個の置換基を持つものを指す。
【0204】
「ヘテロアルケニレン」は、一つまたはそれより多い炭素が-O-、-S-、SO2、本明細書中に提供されているようなPを含む部分、-NRQ-、
【化91】
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部分で置き換えられたアルケニレン基を指し、そこでRQはHまたはC1-C6アルキルである。「置換ヘテロアルケニレン」はヘテロアルキニレン基であって、置換アルケニレンについて開示された置換基から選択された1から3個の置換基、好ましくは1から2個の置換基を持つものを指す。
【0205】
「ヘテロアルキニレン」は、一つまたはそれより多い炭素が-O-、-S-、SO2、本明細書中に提供されているようなPを含む部分、-NRQ-、
【化92】
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部分で置き換えられたアルキニレン基を指し、そこでRQはHまたはC1-C6アルキルである。「置換ヘテロアルキニレン」はヘテロアルキニレン基であって、置換アルキニレン用に開示された置換基から選択された1から3個の置換基、好ましくは1から2個の置換基を持つものを指す。
【0206】
「アルコキシ」は-O-アルキル基を指し、ここでアルキルは本明細書中で定義されている。アルコキシは、例として、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロキシ、n-ブトキシ、t-ブトキシ、sec-ブトキシ、n-ペントキシを含む。
【0207】
「置換アルコキシ」は-O-(置換アルキル)基を指し、ここで置換アルキルは本明細書中で定義されている。
【0208】
「アシル」はH-C(O)-、アルキル-C(O)-、置換アルキル-C(O)-、アルケニル-C(O)-、置換アルケニル-C(O)-、アルキニル-C(O)-、置換アルキニル-C(O)-、シクロアルキル-C(O)-、置換シクロアルキル-C(O)-、シクロアルケニル-C(O)-、置換シクロアルケニル-C(O)-、アリール-C(O)-、置換アリール-C(O)-、ヘテロアリール-C(O)-、置換ヘテロアリール-C(O)-、複素環-C(O)-、置換複素環-C(O)-基を指し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環は本明細書中で定義されているとおりである。アシルは「アセチル」基CH3C(O)-を含む。
【0209】
「アシルアミノ」は-NR47C(O)アルキル、-NR47C(O)置換アルキル、-NR47C(O)シクロアルキル、-NR47C(O)置換シクロアルキル、-NR47C(O)シクロアルケニル、-NR47C(O)置換シクロアルケニル、-NR47C(O)アルケニル、-NR47C(O)置換アルケニル、-NR47C(O)アルキニル、-NR47C(O)置換アルキニル、-NR47C(O)アリール、-NR47C(O)置換アリール、-NR47C(O)ヘテロアリール、-NR47C(O)置換ヘテロアリール、-NR47C(O)複素環、-NR47C(O)置換複素環基を指し、ここで、R47は水素またはアルキルであり、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環は本明細書中で定義されているとおりである。
【0210】
「アシルオキシ」はアルキル-C(O)-、置換アルキル-C(O)O-、アルケニル-C(O)O-、置換アルケニル-C(O)O-、アルキニル-C(O)O-、置換アルキニル-C(O)O-、アリール-C(O)O-、置換アリール-C(O)O-、シクロアルキル-C(O)O-、置換シクロアルキル-C(O)O-、シクロアルケニル-C(O)O-、置換シクロアルケニル-C(O)O-、ヘテロアリール-C(O)O-、置換ヘテロアリール-C(O)O-、複素環-C(O)O-、置換複素環-C(O)O-基を指し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環は本明細書中で定義されているとおりである。
【0211】
診断または処置のための動物、被験体または患者は、例えば、哺乳動物、またはヒト、ヒツジ、ウシ、ネコ、イヌ、ウマ、サルなどの動物を指す。診断または処置の対象となる非ヒト動物としては、例えば、サル、ネズミ(例えば、ラット、マウスなど)、イヌ、ウサギ、家畜、スポーツ動物、ペットが挙げられる。
【0212】
「アミノ」は-NH2基を指す。
【0213】
「置換アミノ」は-NR48R49基を指し、ここで、R48とR49は独立して水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、-SO2-アルキル、-SO2-置換アルキル、-SO2-アルケニル、-SO2-置換アルケニル、-SO2-シクロアルキル、-SO2-置換シクロアルキル、-SO2-シクロアルケニル、-SO2-置換シクロアルケニル、-SO2-アリール、-SO2-置換アリール、-SO2-ヘテロアリール、-SO2-置換ヘテロアリール、-SO2-複素環、-SO2-置換複素環からなる群から選択され、ここで、R48とR49は、これらが結合している窒素と共に、複素環または置換複素環基を必要に応じて形成し、ただし、R48とR49は両方ともに水素ではなく、ここでアルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環は本明細書中で定義されているとおりである。R48が水素でR49がアルキルの場合、置換アミノ基は時に本明細書中でアルキルアミノと称される。R48とR49がアルキルの場合、置換アミノ基は時に本明細書中でジアルキルアミノと称される。一置換アミノを指す場合、これはR48またはR49のいずれかが水素であるが両方ではないことを意味する。二置換アミノを指す場合、これはR48もR49も水素でないことを意味する。
【0214】
「アミノカルボニル」は-C(O)NR50R51基を指し、ここで、R50とR51は独立して水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環からなる群から選択され、ここで、R50とR51は、これらが結合している窒素と共に、複素環または置換複素環基を必要に応じて形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環は本明細書中で定義されているとおりである。
【0215】
「アミノチオカルボニル」は-C(S)NR50R51基を指し、ここで、R50とR51は独立して水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環からなる群から選択され、ここで、R50とR51は、これらが結合している窒素と共に、複素環または置換複素環基を必要に応じて形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環は本明細書中で定義されているとおりである。
【0216】
「アミノカルボニルアミノ」は-NR47C(O)NR50R51基を指し、ここで、R47は水素またはアルキルであり、R50とR51は独立して水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環からなる群から選択され、ここで、R50とR51は、これらが結合している窒素と共に、複素環または置換複素環基を必要に応じて形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環は本明細書中で定義されているとおりである。
【0217】
「アミノチオカルボニルアミノ」は-NR47C(S)NR50R51基を指し、ここで、R47は水素またはアルキルであり、R50とR51は独立して水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環からなる群から選択され、ここで、R50とR51は、これらが結合している窒素と共に、複素環または置換複素環基を必要に応じて形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環は本明細書中で定義されているとおりである。
【0218】
「アミノカルボニルオキシ」は-O-C(O)NR50R51基を指し、ここで、R50とR51は独立して水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環からなる群から選択され、ここで、R50とR51は、これらが結合している窒素と共に、複素環または置換複素環基を必要に応じて形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環は本明細書中で定義されているとおりである。
【0219】
「アミノスルホニル」は-SO2NR50R51基を指し、ここで、R50とR51は独立して水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環からなる群から選択され、ここで、R50とR51は、これらが結合している窒素と共に、複素環または置換複素環基を必要に応じて形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環は本明細書中で定義されているとおりである。
【0220】
「アミノスルホニルオキシ」は-O-SO2NR50R51基を指し、ここで、R50とR51は独立して水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環からなる群から選択され、ここで、R50とR51は、これらが結合している窒素と共に、複素環または置換複素環基を必要に応じて形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環は本明細書中で定義されているとおりである。
【0221】
「アミノスルホニルアミノ」は-NR47SO2NR50R51基を指し、ここで、R47は水素またはアルキルであり、R50とR51は独立して水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環からなる群から選択され、ここで、R50とR51は、これらが結合している窒素と共に、複素環または置換複素環基を必要に応じて形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環は本明細書中で定義されているとおりである。
【0222】
「アミジノ」は-C(=NR52)NR50R51基を指し、ここで、R50、R51、R52は独立して水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環からなる群から選択され、ここで、R50とR51は、これらが結合している窒素と共に、複素環または置換複素環基を必要に応じて形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環は本明細書中で定義されているとおりである。
【0223】
「アリール」または「Ar」は、6から14個の炭素原子の一価の芳香族炭素環基を指し、単一の環(例、フェニル)または複数の縮合した環(例、ナフチルまたはアントリル)を有し、結合点が芳香族炭素原子である限り、縮合した環は芳香族であるか否かを問わない(例、2-ベンゾオキサゾリノン、2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン-7-イルなど)。望ましいアリール基はフェニルとナフチルを含む。
【0224】
「置換アリール」は、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル) アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、置換シクロアルケニルオキシ、シクロアルケニルチオ、置換シクロアルケニルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SO3H、置換スルホニル、置換スルホニルオキシ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、置換アルキルチオからなる群から選択された1から5個、好ましくは1から3個、またはより好ましくは1から2個の置換基で置換されたアリール基を指し、ここで、前記置換基は本明細書中で定義されているとおりである。
【0225】
「アリーレン」は6から14個の炭素原子の二価の芳香族炭素環基であって、単一の環または複数の縮合した環を持つものを指す。「置換アリーレン」は、アリール基に対して定義された、1から5個、好ましくは1から3個、またより好ましくは1から2個の置換基を持つアリーレンを指す。
【0226】
「ヘテロアリーレン」は1から10個の炭素原子と、環内に酸素、窒素、硫黄からなる群から選択された1から4個のヘテロ原子の、二価の芳香族基を指す。「置換ヘテロアリーレン」は1から5個、好ましくは1から3個、またより好ましくは1から2個の、置換アリールに対して定義された置換基の同一の群からなる群から選択された置換基で置換されたヘテロアリーレン基を指す。
【0227】
「アリールオキシ」は-O-アリール基を指し、アリールは本明細書中で定義されているとおりであり、それには例としてフェノキシとナフトキシを含む。
【0228】
「置換アリールオキシ」は-O-(置換アリール)基を指し、置換アリールは本明細書中で定義されているとおりである。
【0229】
「アリールチオ」は-S-アリール基を指し、アリールは本明細書中で定義されているとおりである。
【0230】
「置換アリールチオ」は-S-(置換アリール)基を指し、置換アリールは本明細書中で定義されているとおりである。
【0231】
「カルボニル」は二価の-C(O)-基をさし、これは-C(=O)-に等しい。
【0232】
「カルボキシル」または「カルボキシ」は-COOHまたはその塩を指す。
【0233】
「カルボキシルエステル」または「カルボキシエステル」は-C(O)(O)-アルキル、-C(O)(O)-置換アルキル、-C(O)(O)-アルケニル、-C(O)(O)-置換アルケニル、-C(O)(O)-アルキニル、-C(O)(O)-置換アルキニル、-C(O)(O)-アリール、-C(O)(O)-置換アリール、-C(O)(O)-シクロアルキル、-C(O)(O)-置換シクロアルキル、-C(O)(O)-シクロアルケニル、-C(O)(O)-置換シクロアルケニル、-C(O)(O)-ヘテロアリール、-C(O)(O)-置換ヘテロアリール、-C(O)O-複素環、-C(O)(O)-置換複素環基を指し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環は本明細書中で定義されているとおりである。
【0234】
「(カルボキシルエステル)アミノ」は-NR47C(O)(O)-アルキル、-NR47C(O)(O)-置換アルキル、-NR47C(O)O-アルケニル、-NR47C(O)(O)-置換アルケニル、-NR47C(O)(O)-アルキニル、-NR47C(O)(O)-置換アルキニル、-NR47C(O)(O)-アリール、-NR47C(O)(O)-置換アリール、-NR47C(O)(O)-シクロアルキル、-NR47C(O)(O)-置換シクロアルキル、-NR47C(O)(O)-シクロアルケニル、-NR47C(O)(O)-置換シクロアルケニル、-NR47C(O)(O)-ヘテロアリール、-NR47C(O)(O)-置換ヘテロアリール、-NR47C(O)(O)-複素環、-NR47C(O)(O)-置換複素環基を指し、ここで、R47はアルキルまたは水素であり、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環は本明細書中で定義されているとおりである。
【0235】
「(カルボキシルエステル)オキシ」は-O-C(O)O-アルキル、-O-C(O)O-置換アルキル、-O-C(O)O-アルケニル、-O-C(O)O-置換アルケニル、-O-C(O)O-アルキニル、-O-C(O)O-置換アルキニル、-O-C(O)O-アリール、-O-C(O)O-置換アリール、-O-C(O)O-シクロアルキル、-O-C(O)O-置換シクロアルキル、-O-C(O)O-シクロアルケニル、-O-C(O)O-置換シクロアルケニル、-O-C(O)O-ヘテロアリール、-O-C(O)O-置換ヘテロアリール、-O-C(O)O-複素環、-O-C(O)O-置換複素環基を指し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環は本明細書中で定義されているとおりである。
【0236】
本明細書中で使われている場合、「組成物」は、活性剤、例えば、本明細書中で開示されているとおりの化合物および担体(不活性または活性)などを指す。前記担体は、以下に限定されるものでないが、固体(例えば、ビーズまたは樹脂など)であっても、液体(例えば、リン酸緩衝食塩水など)であってもよい。
【0237】
「併用」での投与または治療は、二つの製剤の薬理効果が同時に現れるように、これらを投与することを指す。併用はに同時投与または実質的に同時に投与することが含まれ得るが、それを要求するものではない。
【0238】
「シアノ」は-CN基を指す。
【0239】
「シクロアルキル」は3から10個の炭素原子の環状アルキル基であって、単一の環または複数の、縮合した、架橋した、およびスピロ環系を含む環を持つものを指す。縮合環は、非アリール部位が分子の残りに結合している限り、アリール環であってもよい。適切なシクロアルキル基の例には、例えば、アダマンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロオクチルが含まれる。
【0240】
「シクロアルケニル」は3から10個の炭素原子の非芳香族の環状アルキル基であって、単一または複数の環を有し、少なくとも一つの>C=C<の環不飽和、好ましくは1から2つの部位での>C=C<環不飽和を持つものを指す。
【0241】
「置換シクロアルキル」および「置換シクロアルケニル」は、オキソ、チオキソ、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、置換シクロアルケニルオキシ、シクロアルケニルチオ、置換シクロアルケニルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SO3H、置換スルホニル、置換スルホニルオキシ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、置換アルキルチオからなる群から選択された1から5個、好ましくは1から3個の置換基を有するシクロアルキルまたはシクロアルケニル基を指し、ここで、前記置換基は本明細書中で定義されているとおりである。
【0242】
「シクロプロパノ」は以下を指す:
【化93】
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【0243】
「シクロブタノ」は以下を指す:
【化94】
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【0244】
「シクロアルコキシ」は-O-シクロアルキルを指す
【0245】
「置換シクロアルキルオキシ」は-O-(置換シクロアルキル)を指す。
【0246】
「シクロアルキルチオ」は-S-シクロアルキルを指す。
【0247】
「置換シクロアルキルチオ」は-S-(置換シクロアルキル)を指す。
【0248】
「シクロアルケニルオキシ」は-O-シクロアルケニルを指す。
【0249】
「置換シクロアルケニルオキシ」は-O-(置換シクロアルケニル)を指す。
【0250】
「シクロアルケニルチオ」は-S-シクロアルケニルを指す。
【0251】
「置換シクロアルケニルチオ」は-S-(置換シクロアルケニル)を指す。
【0252】
「グアニジノ」は-NHC(=NH)NH2基を指す。
【0253】
「置換グアニジノ」は-NR53C(=NR53)N(R53)2を指し、ここで、各R53は独立して水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、複素環、置換複素環からなる群から選択され、共通のグアニジノ窒素原子に結合している二つのR53基は、これらに結合している窒素と共に、複素環または置換複素環基を必要に応じて形成し、ただし、少なくとも一つのR53は水素ではなく、ここで、前記置換基は本明細書中で定義されているとおりである。
【0254】
「ハロ」または「ハロゲン」はフルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードを指す。
【0255】
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」は-OH基を指す。
【0256】
「ヘテロアアリール」は1から10個の炭素原子と、環内に酸素、窒素、硫黄からなる群から選択された1から4個のヘテロ原子の、芳香族基を指す。そのようなヘテロアリール基は単一環(例、ピリジニルまたはフリル)または複数の縮合した環(例、インドリジニルまたはベンゾチエニル)を持ち得、ここで、縮合環は、結合点が芳香族ヘテロアリール基の原子を通したものである限り、芳香族であるか否かには無関係であり、そして/またはヘテロ原子を含み得る。一実施形態では、ヘテロアリール基の窒素および/または硫黄環原子(単数または複数)は必要に応じて酸化されて、N-オキシド(N→O)、スルフニル、またはスルホニル部分を提供し得る。ある種の非限定例にはピリジニル、ピロリル、インドリル、チオフェニル、オキザゾリル、チアゾリル(thizolyl)、フラニルが含まれる。
【0257】
「置換ヘテロアリール」は、置換アリールに対して定義された置換基の同一の群からなる群から選択された1から5個、好ましくは1から3個、またはより好ましくは1から2個の置換基で置換されているヘテロアリール基を指す。
【0258】
「ヘテロアリールオキシ」は-O-ヘテロアリールを指す。
【0259】
「置換ヘテロアリールオキシ」は-O-(置換ヘテロアリール)基を指す。
【0260】
「ヘテロアリールチオ」は-S-ヘテロアリール基を指す。
【0261】
「置換ヘテロアリールチオ」は-S-(置換ヘテロアリール)基を指す。
【0262】
「ヘテロ環」または「複素環」または「ヘテロシクロアルキル」または「ヘテロシクリル」は飽和したまたは部分的に飽和した、しかし芳香族でない基で、1から10個の環炭素原子と、窒素、硫黄、または酸素からなる群から選択された1から4個の環ヘテロ原子を持つ基を指す。ヘテロ環は、単一の環、または複数の、縮合した、架橋した、およびスピロ環系を含む環を包含する。縮合した環系では、結合点が非芳香環を通したものである限り、一つまたはそれより多い環がシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり得る。一実施形態では、複素環基の窒素および/または硫黄環原子(単数または複数)は必要に応じて酸化されて、N-オキシド、スルフニル、またはスルホニル部分を提供し得る。
【0263】
「置換複素環」または「置換ヘテロシクロアルキル」または「置換ヘテロシクリル」は、置換シクロアルキルに対して定義されている置換基と同一の置換基の1から5個または好ましくは1から3個で置換されているヘテロシクリル基を指す。
【0264】
「ヘテロシクリルオキシ」は-O-ヘテロシクリル(-O-heterocycyl)基を指す。
【0265】
「置換ヘテロシクリルオキシ」は-O-(置換ヘテロシクリル)基を指す。
【0266】
「ヘテロシクリルチオ」は-S-ヘテロシクリル基を指す。
【0267】
「置換ヘテロシクリルチオ」は-S-(置換ヘテロシクリル)基を指す。
【0268】
ヘテロ環とヘテロアリールの例としては、以下の、アゼチジン、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドール、インドール、ジヒドロインドール、インダゾール、プリン、キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチルピリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、イソチアゾール、フェナジン、イソオキサゾール、フェノキサジン、フェノチアジン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドリン、フタルイミド、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン、チアゾール、チアゾリジン、チオフェン、ベンゾ[b]チオフェン、モルホリニル、チオモルホリニル(チアモルホリニルとも言われる)、1,1-ジオキソチオモルホリニル、ピペリジニル、ピロリジン、テトラヒドロフラニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0269】
「ニトロ」は-NO2基を指す。
【0270】
「オキソ」は原子(=O)を指す。
【0271】
フェニレンは二価のアリール環を指し、ここで、環は6個の炭素原子を含む。
【0272】
「置換フェニレン」は、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、置換シクロアルケニルオキシ、シクロアルケニルチオ、置換シクロアルケニルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SO3H、置換スルホニル、置換スルホニルオキシ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、置換アルキルチオからなる群から選択された1から4個、好ましくは1から3個、またはより好ましくは1から2個の置換基で置換されたフェニレンを指し、ここで、前記置換基は本明細書中で定義されているとおりである。
【0273】
「スピロシクロアルキル」と「スピロ環系」は以下の構造で例示されているように、スピロ結合(spiro union)(環の唯一の共通メンバーである単一原子によって形成された結合)を持つ、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環を持つ3から10個の炭素原子から構成される二価環状基を指す。
【化95】
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【0274】
「スルホニル」は二価の-S(O)2-基を指す。
【0275】
「置換スルホニル」は-SO2-アルキル、-SO2-置換アルキル、-SO2-アルケニル、-SO2-置換アルケニル、-SO2-シクロアルキル、-SO2-置換シクロアルキル、-SO2-シクロアルケニル、-SO2-置換シクロアルケニル、-SO2-アリール、-SO2-置換アリール、-SO2-ヘテロアリール、-SO2-置換ヘテロアリール、-SO2-複素環、-SO2-置換複素環基を指し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環は本明細書中で定義されているとおりである。置換スルホニルとしては、例えば、メチル-SO2-、フェニル-SO2-、4-メチルフェニル-SO2-などの基が挙げられる。
【0276】
「置換スルホニルオキシ」は-OSO2-アルキル、-OSO2-置換アルキル、-OSO2-アルケニル、-OSO2-置換アルケニル、-OSO2-シクロアルキル、-OSO2-置換シクロアルキル、-OSO2-シクロアルケニル、-OSO2-置換シクロアルケニル、-OSO2-アリール、-OSO2-置換アリール、-OSO2-ヘテロアリール、-OSO2-置換ヘテロアリール、-OSO2-複素環、-OSO2-置換複素環基を指し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環は本明細書中で定義されているとおりである。
【0277】
「チオアシル」はH-C(S)-、アルキル-C(S)-、置換アルキル-C(S)-、アルケニル-C(S)-、置換アルケニル-C(S)-、アルキニル-C(S)-、置換アルキニル-C(S)-、シクロアルキル-C(S)-、置換シクロアルキル-C(S)-、シクロアルケニル-C(S)-、置換シクロアルケニル-C(S)-、アリール-C(S)-、置換アリール-C(S)-、ヘテロアリール-C(S)-、置換ヘテロアリール-C(S)-、複素環-C(S)、置換複素環-C(S)-基を指し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環は本明細書中で定義されているとおりである。
【0278】
「チオール」は-SH基を指す。
【0279】
「チオカルボニル」は二価-C(S)-基をさし、これは-C(=S)-に等しい。
【0280】
「チオキソ」は原子(=S)を指す。
【0281】
「アルキルチオ」は-S-アルキル基を指し、ここで、アルキルは本明細書中で定義されているとおりである。
【0282】
「置換アルキルチオ」は-S-(置換アルキル)基を指し、ここで、置換アルキルは本明細書中で定義されているとおりである。
【0283】
置換される環は一つまたはそれより多い縮合環および/またはスピロ環で置換され得る。そのような縮合環には縮合シクロアルキル、縮合ヘテロシクリル、縮合アリール、縮合ヘテロアリール環が挙げられ、各環は置換されていなくても置換されていてもよい。そのようなスピロ環には縮合シクロアルキル、縮合ヘテロシクリルが挙げられ、各環は置換されていなくても置換されていてもよい。
【0284】
「必要に応じて置換された」は、ある基とその基の置換された形態から選択される基を指す。置換基は、例えば、本明細書において上記で定義されているものなどである。一実施形態では、置換基はC1-C10またはC1-C6アルキル、置換C1-C10またはC1-C6アルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、C6-C10アリール、C3-C8シクロアルキル、C2-C10ヘテロシクリル、C1-C10ヘテロアリール、置換C2-C6アルケニル、置換C2-C6アルキニル、置換C6-C10アリール、置換C3-C8シクロアルキル、置換C2-C10ヘテロシクリル、置換C1-C10ヘテロアリール、ハロ、ニトロ、シアノ、-CO2HまたはそのC1-C6アルキルエステルから選択される。
【0285】
他に指示されていない限り、本明細書中で明示的に定義されていない置換基の名称には、官能基の末端部分を命名し、続いて結合点に向かって隣接する官能基を命名することによって達する。例えば、置換基「アルコキシカルボニルアルキル」は(アルコキシ)-C(O)-(アルキル)-基を指す。
【0286】
上記で定義されている全ての置換された基において、ある置換基自体に対してさらなる置換基を有する置換基を定義することによって達するポリマー(例、置換基として置換アリール基を有する置換されたアリールであって、該置換アリール基自体が、置換アリール基で置換されている、置換されたアリール、など)が、本明細書に包含されることは意図されていないことが理解される。そのような場合には、そのような置換基の最大数は3である。すなわち、上記定義の各々は、例えば、置換アリール基は-置換アリール-(置換アリール)-置換アリールに限定されるという限定によって制約される。
【0287】
上記の定義が容認できない置換パターン(例、5個のフルオロ基で置換されたメチル)を含むことを意図していないことが理解される。そのような容認できない置換パターンはこの分野の当業者に周知である。
【0288】
「互変異性体」は、プロトンの位置が異なる化合物の交互形態(例えば、エノール−ケトおよびイミン−エナミン互変異性体など)、または環の-NH-部分と環の=N-部分の両方に結合している環原子を含むヘテロアリール基(例えば、ピラゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、トリアゾール、テトラゾールなど)の互変異性形態を指す。
【0289】
「ウラシル同配体」はウラシルの同配体を指し、ウラシルまたはいずれかのハロウラシルを含まない。そのような部分はウラシルの水素結合アクセプター-ドナー-アクセプター特性の一部またはすべてを提供し、必要に応じて、ウラシルのその他の構造特性を提供する。当業者はさらに本明細書中に提供されているようなウラシル同配体の非限定例を読むことによってさらにこの用語の意味を認識する。
【0290】
本明細書中で使われている場合、立体化学的に純粋という用語は、80重量%またはより多くの示された立体異性体、および20重量%またはそれ未満その他の立体異性体を持つ化合物を意味する。さらなる実施形態では、化学式(I)、(II)、または(III)の化合物は90重量%またはそれより多くの説明されている立体異性体、および10重量%またはそれ未満のその他の立体異性体を持つ。さらなる実施形態では、化学式(I)、(II)、または(III)の化合物は95重量%またはそれより多くの説明されている立体異性体、および5重量%またはそれ未満のその他の立体異性体を持つ。さらなる実施形態では、化学式(I)、(II)、または(III)の化合物は97重量%またはそれより多くの説明されている立体異性体、およに3重量%またはそれ未満のその他の立体異性体を持つ。
【0291】
「製薬的に許容可能な塩」は化合物の塩を指し、該塩は、製薬的使用に適するものであり、当該分野で周知の多様な有機および無機対イオンに由来するものであり、該塩としては、該化合物が酸性官能基を含む場合には、単なる例として、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム;分子が塩基性官能基を含む場合には、有機または無機酸の塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、酒石酸塩、メシル酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩などが挙げられる(製薬的塩、その選択、調製、および使用の考察については、Stahl and Wermuth, eds., “Handbook of Pharmaceutically Acceptable Salts,” (2002), Verlag Helvetica Chimica Acta, Zuerich, Switzerlandを参照)。
【0292】
一般的に、製薬的に許容可能な塩は、親化合物の望ましい薬理活性の一種またはそれより多種をかなり保持する塩であって、in vivo投与に適切なものである。製薬的に許容可能な塩には無機酸または有機酸で形成された酸付加塩が挙げられる。製薬的に許容可能な酸付加塩の形成に適切な無機酸は(例であり、限定ではない)、ハロゲン化水素酸(例、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸など)、硫酸、硝酸、リン酸などを含む。
【0293】
製薬的に許容可能な酸付加塩の形成に適切な有機酸は(例であり、限定ではない)、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、シュウ酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、琥珀酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、パルミチン酸、安息香酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、アルキルスルホン酸、(例、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタン-ジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸など)、アリールスルホン酸(例、ベンゼンスルホン酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸など)、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸などを含む。
【0294】
また、製薬的に許容可能な塩としては、親化合物中に存在する酸性プロトンが金属イオン(例、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、またはアルミニウムイオン)またはアンモニウムイオン(例、有機塩基(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、ピペリジン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、アンモニアなど)に由来するアンモニウムイオン)のいずれかで置き換えられた場合に形成される塩が挙げられる。
【0295】
「有効量」は有利なまたは望ましい結果をもたらすのに十分な量である。有効量は一回またはそれより多い回数の投与、適用、または用量で投与することができる。そのような送達は個別用量単位が使用される時期、治療剤の生物学的利用率、投与経路などを含むいくつかの変数に依存する。しかし、本明細書中で開示されているいずれかの特定の被験体に対する治療剤の特定の用量レベルは、使用する特定の化合物の活性、化合物の生物学的利用率、投与経路、動物の年齢およびその体重、全身の健康、性別、動物の食餌、投与時間、排泄率、薬物の組み合わせ、処置される特定障害の重度、ならびに投与剤型を含む多様な因子に左右される。一般的に、in vivoで有効であることが見出された濃度に見合う血清レベルに到達するために有効な量の化合物を投与することが望まれる。これらの考慮および有効剤型と投与手順とはこの分野で周知されており標準的な教科書に説明されている。
【0296】
薬物あるいは薬剤の「治療有効量」は、薬理学的反応(例えば、dUTPaseを阻害するなど)を得るに十分な量を指す;または代わりに特定の障害または疾患を有する患者に投与した時に意図した効果(例えば、患者の一つまたはそれより多くの特定の障害または疾患の兆候の処置、軽減、改善、緩和または除去)を有するために十分な薬物あるいは薬剤の量を指す。治療効果は一用量の投与で達成する必要はなく、一連の用量の投与後で生じ得る。そのため、治療有効量は一回または複数回の投与で投与され得る。
【0297】
本明細書中で使用されている場合、患者の疾患を「処置する」または「処置」は、(1)疾患の素因のある、または未だ疾患の症状を発現していない動物に症状や疾患が起こることを予防する;(2)疾患の阻害またはその発症の停止;または(3)疾患または疾患の症状の改善または退行を引き起こすことを指す。この分野で理解されているように、「処置」は臨床結果を含む有利なまたは望ましい結果を得るためのアプローチである。この技術の目的のために、有利なまたは望ましい結果は、一つまたはそれより多くの、検出可能であろうとまたは検出不能であろうと、一つまたはそれより多くの症状の軽減または緩和、病状(疾患を含む)の程度の減少、病状(疾患を含む)の安定化(すなわち悪化させない)、病状(疾患を含む)の遅延または緩徐、病状(疾患を含む)、状態および寛解(一部であろうとまたは全体であろうと)の進行、改善または緩和を含むが、これらに限定されない。
【0298】
「dUTPase」は同義語と考えられる、以下、「デオキシウリジン三リン酸ヌクレオチドヒドロラーゼ」、「デオキシウリジン三リン酸ピロホスファターゼ」、「dUTPヌクレオチドヒドロラーゼ」、「dUTPピロホスファターゼ」、およびdUTPase酵素のその他の相当する命名のいずれかを意味する。一態様では、dUTPaseはDUT-NとDUT-Mを意図している。別な態様では、それは、DUT-Nのみ、または代わりにDUT-Mのみである。dUTPaseのアミノ酸およびコード配列はこの分野で公知であり、米国特許番号5,962,246で開示されている。この酵素の発現方法と発現レベルのスクリーニングは米国特許番号5,962,246およびLadnerら(米国特許公表番号2011/0212467A1)によって開示されている。
【0299】
「DUT-N」はdUTPaseの核の形態を意味する。
【0300】
「DUT-M」はdUTPaseのミトコンドリア形態または細胞質の形態を意味する。
【0301】
「dUTPase指向型療法」は、例えば、がんの場合は、dUTPase経路を標的とする療法(例、TS指向型療法およびフルオロピリミジン(例えば5-FUなど)、ペメトレキセド(Alimta(登録商標))、カペシタビン(Xeloda(登録商標))、S-1および葉酸代謝拮抗剤(例えばメトトレキサートなど)、ならびにこれらの化学的均等物)を意図している。非制限例には5-フルオロウラシル(5-FU)、TS指向型療法と5-FUベースのアジュバント療法を含む。併用療法には、当業者に周知であるような、ヌクレオチドプールを改変する、および/または免疫細胞もしくはウイルスをdUTPase阻害剤へ感作させる、任意の介入を含み得る。例えば、リウマチ性関節炎には、併用はジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)阻害剤(例えばメトトレキサートなど)との併用であり得る。
【0302】
5-フルオロウラシル(5-FU)はピリミジンベースの代謝拮抗物質と呼ばれる治療薬のファミリーに属する。これはピリミジン類似物であり、このピリミジン類似物は、異なる細胞毒性代謝物に変換され、次いでDNAとRNAに取り込まれて、それにより細胞周期停止とアポトーシスとを誘発する。化学的均等物は、DNA複製の中断を引き起こすピリミジン類似物である。化学的均等物はS期で細胞周期の進行を阻害し、細胞周期の中断とそれに続くアポトーシスを引き起こす。5-FUの均等物としては、そのプロドラッグ、類似物および誘導体、例えば、Papamicheal (1999) The Oncologist 4:478-487に記載されているような、5'-デオキシ-5-フルオロウリジン(ドキシフルリジン(doxifluoroidine))、1-テトラヒドロフラニル-5-フルオロウラシル(フトラフール(ftorafur))、カペシタビン(Xeloda(登録商標))、S-1(MBMS-247616であって、テガフルおよび二つのモジュレーター(5-クロロ-2,4-ジヒドロキシピリジンとオキソン酸カリウム)からなる)、ラルチトレキセド(ralititrexed)(トムデックス(tomudex))、ノラトレキシド(チミタク(Thymitaq)、AG337)、LY231514およびZD9331などが挙げられる。
【0303】
「5-FUベースのアジュバント療法」は、5-FU単独、または代替として5-FUと他の処置との併用を指し、この他の処置は、放射線、メチル-CCNU、ロイコボリン、オキサリプラチン、イリノテシン(irinotecin)、マイトマイシン、シタラビン、レバミゾールを含むが、これらに限定されない。具体的な処置のアジュバントレジメンは、この分野では、FOLFOX、FOLFOX4、FOLFIRI、MOF(セムスチン(メチル-CCNU)、ビンクリスチン(vincrisine)(Oncovin(登録商標))および5-FU)として公知である。これらの療法のレビューについては、Beaven and Goldberg (2006) Oncology 20(5):461-470を参照のこと。そのような例は5-FUとロイコボリンとの有効量である。その他の化学療法剤(例、オキサリプラチンまたはイリノテカン)を追加することができる。
【0304】
カペシタビンは、3つの酵素的工程と2つの中間代謝物、5'-デオキシ-5-フルオロシチジン(5'-DFCR)と5'-デオキシ-5-フルオロウリジン(5'-DFUR)、の経路の後に、腫瘍特異的酵素であるPynPaseによってその活性型に変換される(5-FU)のプロドラッグである。カペシタビンは登録商標名Xeloda(登録商標)としてRocheによって市販されている。
【0305】
ロイコボリン(フォリン酸)はがん処置に使用されているアジュバントである。これは化学療法剤の有効性を改善するために5-FUとの相乗的組み合わせで使用されている。理論に縛られることなしで、ロイコボリンはチミジレート合成を阻害することによって5-FUの有効性を強化すると考えられている。これは、解毒剤として、正常細胞を高用量の抗がん薬であるメトトレキサートから保護するために、そしてフルオロウラシル(5-FU)およびテガフール-ウラシルの腫瘍効果を増強させるために使用されている。これはまたシトロボラム因子およびウェルコボリン(Wellcovorin)としても公知である。この化合物はL-グルタミン酸N[4[[(2-アミノ-5-フォルミル1,4,5,6,7,8ヘキサヒドロ4オキソ6-プテリジニル)メチル]アミノ]b-エンゾイル]、カルシウム塩(1:1)の化学名を持つ。
【0306】
「オキサリプラチン」(エロキサチン(Eloxatin))はシスプラチンおよびカルボプラチンと同じファミリーのプラチナベースの化学療法薬である。これは、ロイコボリンおよびフルオロウラシルと組み合わせて、FOLFOXとして公知である組み合わせで、結腸直腸がんの処置のために通常投与される。シスプラチンと比較して、抗腫瘍活性を改善するために、2つのアミン基がシクロヘキシルジアミンで置き換えられている。塩素リガンドは、水溶性を改善するために、シュウ酸から誘導されるオキサラト二座で置き換えられている。この分野でオキサリプラチンの均等物として公知であるものには以下が含まれるが、これらに限定されない:シスプラチン、カルボプラチン、アロプラチン、ロバプラチン、ネダプラチン、およびJM-216(McKeage et al. (1997) J. Clin. Oncol. 201:1232-1237および全般、Chemotherapy for Gynecological Neoplasm、Curr. Therapy and Novel Approaches, Series Basic and Clinical Oncology, Angioli et al. Eds., 2004を参照)。
【0307】
「FOLFOX」はがん処置に使用される併用療法のタイプの略語である。この治療には5-FU、オキサリプラチン、およびロイコボリンが含まれる。「FOLFIRI」はがん処置のために使用される併用療法のタイプの略語であり、5-FU、ロイコボリン、およびイリノテカンを含む、あるいはまた本質的にこれらからなる、またはこれらからさらになるものである。これらの処置に関する情報は、National Cancer Instituteのウェブサイトであるcancer.govで利用可能である(最終アクセスは2008年1月16日)。
【0308】
イリノテカン(CPT-11)はCamptosarの商標名で販売されている。これはアルカロイドカンプトテシンの半合成の類似物であり、SN-38への加水分解によって活性化されてトポイソメラーゼIを標的とする。化学的均等物は、トポイソメラーゼIとDNAとの相互作用を阻害して、触媒的に活性のあるトポイソメラーゼI-DNA複合体を形成させるものである。化学的均等物はG2-M期で細胞周期の進行を阻害し、細胞増殖の中断を引き起こす。
【0309】
用語「アジュバント」療法は、手術による腫瘍摘出後の患者に対する治療または化学療法レジメンの施与を指す。アジュバント療法は、潜在的ながんの再発を最小限にするかまたは予防するために通常施される。代わりに、「ネオアジュバント」療法は手術前の治療または化学療法レジメンの施与を指し、通常、手順中に除去される組織の範囲を最小限にするために手術手順の前に腫瘍を縮小させる試みである。
【0310】
語句「ファーストライン」または「セカンドライン」または「サードライン」は患者が受ける処置の順序を指す。ファーストライン療法レジメンは最初に施される処置であり、一方セカンドラインまたはサードライン療法はそれぞれ、ファーストライン療法またはセカンドライン療法の後で施される。National Cancer Instituteはファーストライン療法を「疾患または病状の最初の処置」と定義している。がん患者では、一次処置は手術、化学療法、放射線療法、またはこれらの療法の組み合わせであり得る。ファーストライン療法はまた当業者により一次療法および一次処置と呼ばれている。National Cancer Instituteのウェブサイトwww.cancer.govを参照(最終アクセス、2008年5月1日)。通常患者には、ファーストライン療法に臨床的または準臨床的に陽性の応答を示さなかった、またはファーストライン療法が停止したために、その後の化学療法レジメンが施される。
【0311】
本明細書中で使われている様に、「葉酸代謝拮抗剤」という用語は、葉酸の機能を損なう薬物または生物製剤、例えば、代謝物の使用を阻害する代謝拮抗剤、すなわち、正常な代謝の一部である別の化学物質を意図する。がん処置においては、抗代謝物はDNA産生を妨害し、そのため細胞分裂と腫瘍の成長が妨害される。これらの剤の非限定例は、ジヒドロ葉酸還元酵素阻害剤(例えば、メトトレキサート、アミノプテリン、ペメトレキセドなど);チミジル酸合成酵素阻害剤(例えば、ラルチトレキセドまたはペメトレキセドなど);プリンベースの、すなわち、アデノシンデアミナーゼ阻害剤(例えば、ペントスタチンなど)、チオプリン(例えば、チオグアニンおよびメルカプトプリンなど)、ハロゲン化/リボヌクレオチド還元酵素阻害剤(例えば、クラドリビン、クロファラビン、フルダラビン、またはグアニン/グアノシンなど):チオプリン(例えば、チオグアニンなど);またはピリミジン系、すなわち、シトシン/シチジン:低メチル化剤(例えば、アザチオピリンおよびデシタビンなど)、DNAポリメラーゼ阻害剤(例えば、シタラビンなど)、リボヌクレオチド還元酵素阻害剤(例えば、ゲムシタビン、またはチミン/チミジンなど):チミジル酸合成酵素阻害剤(例えば、フルオロウラシル(5-FU)など)である。
【0312】
一つの態様では、「化学的均等物」は化学物質がその標的タンパク質、DNA、RNAまたはその断片と選択的に相互作用する能力を意味し、これは標的タンパク質の不活性化、化学物質のDNAまたはRNAへの取り込み、または他の適切な方法によって測定される。化学的均等物は、同様なまたは類似の生物活性を有する剤を含むがこれらに限定されず、そして限定なしで、参照化学物質と同じ標的タンパク質、DNAまたはRNAと相互作用し、そして/または不活化するその製薬的に許容可能な塩または混合物を含む。
【0313】
「オリゴヌクレオチド」または「ポリヌクレオチド」またはその「一部」もしくは「セグメント」と言う用語は、mRNAまたはDNA分子の同一または関連部分を識別または増幅するPCRまたは多様なハイブリダイゼーション手順での使用に十分な長さの一続きのポリヌクレオチド残基を指す。本発明のポリヌクレオチド組成物には、RNA、cDNA、ゲノムDNA、合成形態、および混合ポリマー(センス鎖とアンチセンス鎖の両方)が挙げられ、そして化学的または生化学的に修飾されていてもよく、または非天然または誘導ヌクレオチド塩基を含んでもよく、これらは、当業者が容易に認識できるものである。そのような修飾には、例えば、標識、メチル化、一つまたはそれより多くの天然に存在するヌクレオチドの類似物による置換、ヌクレオチド間修飾、例えば、非電荷結合(例、メチルホスネート、ホスホトリエステル、ホスホアミデート(phosphoamidate)、カルバメートなど)、電荷結合(例、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエートなど)、ペンダント部分(例、ポリペプチド)、インターカレーター(例、アクリジン、ソラレンなど)、キレート化剤、アルキル化剤、および修飾結合(例、アルファアノマー核酸など)が含まれる。水素結合およびその他の化学的相互作用を介して指定配列に結合するポリヌクレオチドの能力を模倣する合成分子も含まれる。そのような分子はこの分野で公知であり、例えば、分子の主鎖でリン酸結合がペプチド結合に置き換えられたものを含む。
【0314】
遺伝子マーカー、例えばdUTPaseの過剰発現が本明細書中で説明されている処置のための患者選択の基礎として使われる場合、遺伝子マーカーは処置の前および/または処置中に測定され、得られた値は臨床医が以下のいずれかを評価するのに使われる:(a)最初に個体が処置(単数または複数)を受けるのに適している可能性(probable)または見込み(likely);(b)最初に個体が処置(単数または複数)を受けるのに適していない可能性または見込み;(c)処置に対する応答;(d)個体が処置(単数または複数)を受けることを継続するのに適している可能性または見込み;(e)個体が処置(単数または複数)を受けることを継続するのに適していない可能性または見込み;(f)用量の調整;(g)臨床的利点の可能性の予測;または(h)毒性。当業者に十分理解されているように、臨床の場での遺伝的マーカーの測定は、このパラメータが本明細書中で説明されている処置の開始、継続、調整および/または投与停止の根拠として使用された明確な指標である。
【0315】
「がん」は医学的に悪性新生物として知られ、無制御の細胞増殖が関与する疾患の広いグループである。がんでは、細胞は無制御に分裂して増殖し、悪性腫瘍を形成し、体の近接部位に浸潤する。非限定的な例は、結腸がん、結腸直腸がん、胃がん(gastric cancer)、食道がん(esophogeal cancer)、頭頸部がん、乳がん、肺がん、胃がん(stomach cancer)、肝臓がん、胆嚢がん、または膵臓がん、または白血病を含む。
化合物
【0316】
一つの態様では、本明細書中で提供されているのは化合式(I):
【化96】
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の化合物もしくはその互変異性体、またはその各々の製薬的に許容可能な塩、または前述の各々のものの製薬的に許容可能な溶媒和物であり、ここで、Aは
【化97】
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であり;
Y1はHまたはC1-C3アルキルである;
L1は必要に応じて置換されたC3-C10アルキレンであり、さらにここで、少なくとも二つのジェミナルの水素がシクロプロパノまたはシクロブタノで必要に応じて置換される:必要に応じて置換されたC3-C10アルケニレン、必要に応じて置換されたC3-C10ヘテロアルキレン、必要に応じて置換されたC3-C10ヘテロアルケニレン、または-L11-L12-L13-であり、ここで、L11はAに結合しており、L11はO、S、NR、C1-C2アルキレン、C2アルケニレン、C2ヘテロアルキレン、C3ヘテロアルケニレンであり、L12はアリーレンまたはヘテロアリーレンであり、L13は結合もしくは必要に応じて置換されたC1-C5アルキレンであり、RはHまたはC1-C3アルキルであり;
L2は、硫黄がL1に結合している-S(O)2NH-、または、窒素がL1に結合している-NHS(O)2-であり;
L3は結合、または必要に応じて置換されたC1-C6アルキレンであり、好ましくは
【化98】
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であり、より好ましくは:
【化99】
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であり;
Bは
【化100】
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であり;
R1-R3は各々独立して、H、F、Cl、C1-C3アルキル、またはOR20であり;
R20はCH2-R21;2または3つのフッ素で必要に応じて置換されたメチル;C3-C6シクロアルキル;またはC1-C6アルキルであり;
R21は、一つまたはそれより多くのヒドロキシまたはフルオロで必要に応じて置換された、C1-C10アルキル、好ましくは分岐C3-C10アルキル、より好ましくはイソプロピルまたはt-ブチル;C3-C6シクロアルキル、好ましくはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル;または
【化101】
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であり、ここで、R22-R24は各々独立して、必要に応じて置換されたC1-C3アルキルまたはヒドロキシである。
【0317】
一つの実施形態では、Y1はHである。別な実施形態では、Y1はC1-C3アルキルである。
【0318】
一つの実施形態では、L1は必要に応じて置換されたC3-C10アルキレンであり、さらにここで、少なくとも二つのジェミナルの水素は、シクロプロパノまたはシクロブタノで必要に応じて置換される。別な実施形態では、L1は必要に応じて置換されたC3-C10アルキレンである。さらに別な実施形態では、L1は必要に応じて置換されたC3-C10ヘテロアルキレンである。さらなる実施形態では、L1は必要に応じて置換されたC3-C10ヘテロアルキレンである。
【0319】
一つの実施形態では、L1は-L11-L12-L13-で、ここで、L11はAに結合している。一つの実施形態では、L11はOである。別な実施形態では、L11はSである。さらに別な実施形態では、L11はNRである。一つの実施形態では、RはHである。別な実施形態では、RはC1-C3アルキルである。
【0320】
一つの実施形態では、L11はC1-C2アルキレンである。一つの実施形態では、L11はC2アルキレンである。別の実施形態では、L11はC2ヘテロアルキレンである。さらに別の実施形態では、L11はC3ヘテロアルケニレンである。
【0321】
一つの実施形態では、L12はアリーレンである。別の実施形態では、L12はヘテロアリーレンである。
【0322】
一つの実施形態では、L13は結合である。別な実施形態では、L13は必要に応じて置換されたC1-C5アルキレンである。
【0323】
一つの実施形態では、L2は-S(O)2NH-であり、ここで、硫黄がL1に結合している。別な実施形態では、L2は-NHS(O)2-で、ここで、窒素がL1に結合している。
【0324】
一つの実施形態では、L3は結合である。別な実施形態では、L3は必要に応じて置換されたC1-C6アルキレンである。
【0325】
一つの実施形態では、L3
【化102】
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であり、ここで、左側がAに結合している。
【0326】
一つの実施形態では、L3
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、左側がAに結合している。
【0327】
一つの実施形態では、L3
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、左側がAに結合している。
【0328】
一つの実施形態では、L3
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、左側がAに結合している。
【0329】
一つの実施形態では、L3
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、左側がAに結合している。
【0330】
一つの実施形態では、L3
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、左側がAに結合している。
【0331】
一つの実施形態では、L3
【化108】
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であり、ここで、左側がAに結合している。
【0332】
一つの実施形態では、L3
【化109】
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であり、ここで、左側がAに結合している。
【0333】
一つの実施形態では、L3
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、左側がAに結合している。
【0334】
一つの実施形態では、L3
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、左側がAに結合している。
【0335】
一つの実施形態では、R1-R3は各々独立してHである。一つの実施形態では、R1-R3は各々独立して、Fである。一つの実施形態では、R1-R3は各々独立してClである。一つの実施形態では、R1-R3は各々独立して、C1-C3アルキルである。一つの実施形態では、R1-R3は各々独立して、OR20である。
【0336】
一つの実施形態では、R20はCH2-R21である。一部の実施形態では、R20は2または3つのフッ素原子で必要に応じて置換されたメチルである。一つの実施形態では、R20はC3-C6シクロアルキルである。一つの実施形態では、R20はC1-C6アルキルである。
【0337】
一つの実施形態では、R21はC1-C10アルキルである。一つの実施形態では、R21は、一つまたはそれより多くのヒドロキシまたはフルオロで必要に応じて置換される分岐C3-C10アルキルである。別な実施形態では、R21は必要に応じて一つまたはそれより多いヒドロキシまたはフルオロで置換されたイソプロピルまたはt-ブチルである。別な実施形態では、R21はC3-C6シクロアルキルである。さらに別な実施形態では、R21はシクロプロピル、シクロブチル、またはシクロペンチルである。
【0338】
一つの実施形態では、R21
【化112】
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であり、ここで、R22-R24は各々独立して必要に応じて置換されたC1-C3アルキルまたはヒドロキシである。
【0339】
一つの実施形態では、R22-R24は各々独立して必要に応じて置換されたC1-C3アルキルである。別な実施形態では、R22-R24は各々独立してヒドロキシである。
【0340】
一つの実施形態では、R21
【化113】
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である。
【0341】
一つの実施形態では、R21
【化114】
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である。
【0342】
一つの実施形態では、R21
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0343】
一つの実施形態では、R21
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0344】
一つの実施形態では、R21
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0345】
一つの実施形態では、R21
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0346】
一つの実施形態では、R21
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0347】
一つの実施形態では、R21
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0348】
一つの実施形態では、Aは以下:
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群から選択される。
【0349】
一つの実施形態では、Aは
【化122】
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である。
【0350】
一つの実施形態では、Aは
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0351】
一つの実施形態では、Aは
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0352】
一つの実施形態では、L1
-(CH2)q-であり、ここで、一つまたはそれより多い水素はC1-C3アルキルで必要に応じて置換され、かつ/または少なくとも二つまたはそれより多いジェミナルの水素はシクロプロパノまたはシクロブタノで置換され;また、ここで、qは4、5、6、7、または8である。
【0353】
別な実施形態では、L1
【化125】
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であり、ここで、一つまたはそれより多い水素はC1-C3アルキルで必要に応じて置換され、かつ/または少なくとも二つまたはそれより多いジェミナルの水素はシクロプロパノまたはシクロブタノで必要に応じて置換され;また、ここで、pは0、1、2、3、4、または5であり、そしてzは0、1、2、3、4、または5である。
【0354】
さらに別な実施形態では、L1
-(CH2)m-X-(CH2)n-
であり、ここで、一つまたはそれより多い水素はC1-C3アルキルで必要に応じて置換され、かつ/または少なくとも二つまたはそれより多いジェミナルの水素はシクロプロパノまたはシクロブタノで必要に応じて置換され;また、ここで、mは0、1、2、または3であり、そしてnは3、4、5、6、または7である。
【0355】
さらなる実施形態では、L1
【化126】
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であり、ここで、一つまたはそれより多い水素はC1-C3アルキルで必要に応じて置換され、かつ/または少なくとも二つまたはそれより多いジェミナルの水素はシクロプロパノまたはシクロブタノで必要に応じて置換され;また、ここで、oは0、1、2、または3であり;rは1、2または3であり;そしてsは0、1、2、3、または4であり;また、
ここで、XはNR40、O、またはSであり、ここで、R40はHまたはC1-C3アルキルである。
【0356】
一つの実施形態では、L1は以下:
【化127】
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からなる群から選択され、ここで、これらの部分の左側がAに結合している。
【0357】
別な実施形態では、-L11-L12-L13-は
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、これらの部分の左側がAに結合している。
【0358】
一つの実施形態では、R1はHである。
【0359】
一つの実施形態では、R2はHまたは-OR20である。
【0360】
一つの実施形態では、R3はFまたはHである。
【0361】
一つの実施形態では、Bは
【化129】
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である。
【0362】
一つの実施形態では、Bは以下:
【化130】
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からなる群から選択される。
【0363】
一つの実施形態では、Bは
【化131】
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である。
【0364】
一つの態様では、本明細書中で提供されるのは下の表1から選択された化合物である。
【表1-1】
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【表1-2】
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【表1-3】
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【表1-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-5】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-6】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-7】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-8】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-9】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-10】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-11】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-12】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-13】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-14】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-15】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-16】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-17】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-18】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-19】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-20】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-21】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-22】
[この文献は図面を表示できません]
【0365】
一つの態様では、本明細書中で提供されるのは下の表2から選択された化合物である。
【表2】
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ここで、R70は、上記で定義されているとおりであり、R30は上記で定義されているとおりである。
【0366】
一部の実施形態では、本明細書中で提供される化合物は表3、表4、そして表5に掲載された化合物を除外する:
【表3-1】
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【表3-2】
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【表3-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-5】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-6】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-7】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-8】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-9】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-10】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-11】
[この文献は図面を表示できません]
【表3-12】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-5】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-6】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-7】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-8】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-9】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-10】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-11】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-12】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-13】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-14】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-15】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-16】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-17】
[この文献は図面を表示できません]
【表4-18】
[この文献は図面を表示できません]
【表5-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表5-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表5-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表5-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表5-5】
[この文献は図面を表示できません]
【表5-6】
[この文献は図面を表示できません]
一部の実施形態では、本明細書中に提供される化合物は以下ではない。
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
合成
【0367】
本明細書中で提供されているこれらおよびその他の化合物は、必要に応じて市販されている試薬を適切に代用して、この分野で認識されている方法に従って合成される。例えば、以下に限定されないが、ある種の他の化合物の合成方法は以下に記載されている:US 2011/0082163;US 2012/0225838;WO 2014/107622;PCT/US2015/010059;Miyahara et al., J. Med. Chem. (2012) 55, 2970-2980;Miyakoshi et al., J. Med. Chem. (2012) 55, 2960-2969;Miyahara et al., J. Med. Chem. (2012) 55 (11), pp 5483-5496; and Miyakoshi et al., J. Med. Chem. (2012) 55 (14), pp 6427-6437 (各々が前出)。これらの方法は、本明細書中で提供されている化合物を調製するために、この開示を読むことおよび/またはこの分野で周知である合成方法に基づいて当業者によって調節可能である。そのような目的に有用な保護と脱保護の方法、および保護基は、この分野で、例えばGreene’s Protective Groups in Organic Synthesis, 4th Edition, Wiley, 2006、またはこの本の後の版で周知である。
【0368】
望ましい場合には、例えば、結晶化、クロマトグラフィー、および蒸留などのこの分野で公知の方法に従って、化合物と中間体は反応混合物から分離される。化合物と中間体は、例えば、薄層クロマトグラフィー、核磁気共鳴分光法、および高速液体クロマトグラフィーなどのこの分野で公知の方法で特徴付けられる。本明細書中で詳細に説明されているように、化合物のラセミ体またはジアステレオ異性体の混合物は鏡像異性体およびジアステレオ異性体に分離または濃縮されて試験され、本明細書中で説明されているように診断または治療に使われる。
【0369】
本明細書中で提供している化合物の試験および使用の方法は、この分野で認識されているin vitro(無細胞)、ex vivoまたはin vivoの方法に従うって実施される。例えば、以下に限定されないが、他の化合物を試験および使用するある種の方法は以下に記載されている:US 2011/0082163;US 2012/0225838;Miyahara et al., J. Med. Chem. (2012) 55, 2970-2980;Miyakoshi et al., J. Med. Chem. (2012) 55, 2960-2969;Miyahara et al., J. Med. Chem. (2012) 55 (11), pp 5483-5496;Miyakoshi et al., J. Med. Chem. (2012) 55 (14), pp 6427-6437 (各々は参考文献に取り込まれてる)。これらの方法は、本明細書中で提供されている化合物を試験および使用するために、この開示を読むことおよび/またはこの分野で周知である方法に基づいて当業者によって調節可能である。
医薬組成物
【0370】
別の態様では、本明細書で提供されているものは本明細書で提供されている化合物および少なくとも一つの製薬的に許容可能な賦形剤を含む組成物である。
【0371】
本明細書で記載されている化合物を含む医薬組成物を含む組成物は、従来の混合、溶解、造粒、糖衣錠作製 研和、乳化、被包、封入、または凍結乾燥プロセスによって製造することができる。組成物は、一種またはそれより多くの生理学的に許容可能な担体、希釈剤、賦形剤、または本明細書で提供される化合物を製薬的に使用することができるように加工することを促進する助剤を用いて従来の方法で製剤化され得る。
【0372】
本技術の化合物は非経口(例、筋肉内、腹腔内、静脈内、ICV、大槽内注射または注入、皮下注射、またはインプラント)、経口、鼻内噴霧による吸入、膣内、直腸内、舌下、尿道(例、尿道坐剤)または局所投与経路(例、ゲル、軟膏、クリーム、エアロゾールなど)により投与され得、そして単独でまたは一緒に、各投与経路に適切な従来の非毒性の製薬的に許容可能な担体、アジュバント、賦形剤、およびビヒクルを含む適切な投薬単位製剤に製剤化され得る。
【0373】
一つの実施形態では、本技術は本明細書に記載される化合物および担体を含む組成物に関する。
【0374】
別の実施形態では、本技術は本明細書に記載される化合物および製薬的に許容可能な担体を含む医薬組成物に関する。
【0375】
別の実施形態では、本技術は本明細書に記載される治療有効量の化合物および製薬的に許容可能な担体を含む医薬組成物に関する。
【0376】
化合物投与のための医薬組成物は、単位剤形で簡便に提示され得、製薬技術分野において周知であるいずれかの方法によって調製され得る。例えば、医薬組成物は、本明細書において提供する化合物を、液体担体、細かく分割された固体担体またはその両方と均一かつ充分に合わせ、次いで必要な場合は生成物を所望の製剤に成形することにより調製され得る。医薬組成物には、本明細書において提供する化合物が望ましい治療効果をもたらすために十分な量が含まれている。例えば、本技術の医薬組成物には、実質的に任意の投与様式に適切な形態(例えば、局所、眼、経口、口腔内、全身、鼻内、注射、注入、経皮、直腸、および膣投与を含む)、または吸入もしくは吹送法による投与に適切な形態が採用され得る。
【0377】
局所投与のために、当該分野で周知されているように、上記化合物は、液剤、ゲル剤、軟膏、クリーム剤、懸濁剤などとして製剤化することができる。
【0378】
全身性の製剤は、注射(例、皮下、静脈内、注入、筋肉内、髄腔内、または腹腔内注射)による投与のために設計されたもの、および経皮、経粘膜、経口、または肺投与のために設計されたものを含む。
【0379】
有用な注射用製剤には、本明細書で提供されている化合物の水性または油性ビヒクル中の滅菌懸濁剤、液剤、または乳剤が含まれる。この組成物はまた、例えば、懸濁化剤、安定化剤、および/または分散剤などの製剤化剤も含む。注射用製剤は、単位剤形、例えば、アンプルまたは複数用量の容器で提示され得、そして、添加された保存剤を含有してもよい。
【0380】
代わりに、注射用製剤は、適切なビヒクル(滅菌したパイロジェンフリー水、緩衝剤、およびデキストロース溶液を含むがこれらに限定されない)との使用前での再構成のために粉末形態で提供され得る。この目標のために、本明細書で提供されている化合物は、当該分野で公知の技術(例えば凍結乾燥など)により乾燥して、使用前に再構成され得る。
【0381】
経粘膜投与のために、浸透されるバリアに適切な浸透剤が製剤中で使用される。そのような浸透剤は当該分野で公知である。
【0382】
経口投与のために、医薬組成物は、製薬的に許容可能な賦形剤(例えば、結合剤(例、アルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドン、またはヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(例、乳糖、微結晶性セルロース、またはリン酸水素カルシウム);滑沢剤(例、ステアリン酸マグネシウム、タルク、またはシリカ);崩壊剤(例、ジャガイモデンプンまたはデンプングリコール酸ナトリウム));または湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)を用いて従来の手段により調製された、例えば、ロゼンジ剤、錠剤、またはカプセル剤の形態をとり得る。錠剤は当該分野で周知である方法により、例えば、糖、フィルム、または腸溶コーティングで被覆され得る。
【0383】
経口使用を意図した組成物は、医薬組成物の製造のため当該分野で公知であるいずれかの方法にしたがって調製することができ、そのような組成物は、製薬的に優れて味のよい調製物を提供するために、甘味料、香料、着色剤、および保存剤からなる群から選択された一種またはそれより多くの剤を含み得る。錠剤は、錠剤の製造に適した無毒性の製薬的に許容可能な賦形剤と混合させた本明細書において提供する化合物を含む。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤(例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウムなど);造粒剤および崩壊剤(例、コーンスターチまたはアルギン酸);結合剤(例、デンプン、ゼラチン、またはアカシア);および滑沢剤(例、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、またはタルク)であり得る。錠剤は、被覆されないままでもよく、胃腸管での崩壊と吸収とを遅延させて、それによりより長い間にわたって作用を持続させるための公知の技術で被覆されてもよい。例えば、時間遅延物質(例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなど)が使用されてもよい。錠剤は、当業者に周知の技術で被覆されていてもよい。本技術の医薬組成物はまた水中油型乳剤の形態であってもよい。
【0384】
経口投与用の液体調製物は、例えばエリキシル剤、液剤、シロップ剤、または懸濁剤の形態をとり得、あるいは使用前に水またはその他の適切なビヒクルで構成するための乾燥製品として提示され得る。そのような液体調製物は、製薬的に許容可能な添加物(例えば、懸濁化剤(例、ソルビトールシロップ、セルロース誘導体、または水素化食用脂肪);乳化剤(例、レシチンまたはアカシア);非水性ビヒクル(例、アーモンド油、油性エステル、エチルアルコール、cremophoreTM、または分別植物油);および保存剤(例、p−ヒドロキシ安息香酸メチルもしくはp−ヒドロキシ安息香酸プロピル、またはソルビン酸)など)を用いて従来の手段で調製され得る。調製物はまた適切な場合は緩衝塩、保存剤、香料、着色剤、および甘味料を含み得る。
医薬の調製のための化合物の使用
【0385】
本発明の化合物および組成物はまた本明細書で説明されている種々の病理を処置するための医薬の調製において有用である。組成物の医薬の調製のための方法と技術とは当該分野で公知である。例示の目的だけのために、製薬的製剤と送達経路とが本明細書で詳述されている。
【0386】
上述した組成物の一種またはそれより多くはいずれも、多くの特定の実施形態を含めて、本明細書で説明した多くの障害を処置するための医薬を調製するための標準的な製薬製造手順を適用することによって使用され得ることを当業者であれば容易に認識できる。そのような医薬は、製薬分野で公知である送達法を使って被験体に送達することができる。
処置の方法および療法
【0387】
本明細書で開示される組成物および化合物は、dUTPaseを阻害させる、またはdUTPase指向型療法の有効性を強化させる、またはさらにdUTPase療法への抵抗性を逆転させる方法において有用である。この方法は、dUTPaseを治療有効量の本明細書で開示した化合物または組成物と接触させることを含むか、あるいはまた上記接触させることから本質的になるか、またはさらには上記接触させることからなるものである。一つの実施形態では、この方法はさらに、dUTPaseをdUTPase指向型療法の有効量と接触させることを含むか、あるいはまた該接触させることから本質的になるか、またはさらには該接触させることからなるものである。一つの態様では、dUTPase指向型療法の接触は、本開示の化合物または組成物との接触の前、同時、または後である。
【0388】
当業者はまた、化合物または組合せ物がdUTPaseをin vitroで阻害するかどうかを、該化合物または組合せ物を精製または組み換えdUTPaseと無細胞系において接触させることによって判定できる。精製または組み替えdUTPaseはいずれの種(例、サル、イヌ、ウシ、ヒツジ、ラット、マウス、またはヒト)に由来するものであってもよい。一つの態様では、dUTPaseはDUT-NまたはDUT-Mである。dUTPaseアイソフォームの分離、特徴付け、および発現は、米国特許番号5,962,246で開示されており、また当該分野で公知である。
【0389】
接触は、in vitroで無細胞で、または細胞とex vivoで、または細胞培養物内で実施できる。in vitroまたはex vivoで実施する場合、化合物、組成物、または剤は直接酵素溶液に加えることができるか、または細胞培養培地に加えることができる。in vitroまたはex vivoで実施する場合、この方法は動物またはヒト患者に投与する前に、新規併用療法、製剤、または処置レジメンのスクリーニングに使用できる。阻害を定量する方法は、当該分野で公知であり、以下を参照のこと。米国特許公報番号2010/0075924および2011/0212467および米国特許番号7,601,702。例えば、固定用量のdUTPase指向型療法(例、5-FUまたはペメトレキセド)は系に加えることができ、種々な量の化合物を系にその後に加えることができる。代わりに、固定用量の本発明の化合物を系に加えることができ、そして種々なdUTPase指向型療法(例、5-FUまたはペメトレキセド)の化合物を系にその後に加えることができる。
【0390】
一つの態様では、接触はex vivoでの接触であり、接触対象の細胞または組織はdUTPaseを過剰発現するものである。これらの細胞は患者に投与する前に患者から単離することができ、または、例えば、American Type Culture Collection(ATCC)などの寄託機関から購入することもできる。dUTPaseを過剰発現することが知られている動物(例、イヌ、ウマ、ウシ、ネコ、ヒツジ、マウス、ラットまたはサル)およびヒト細胞の非限定例には、がん細胞(例、結腸がん、結腸直腸がん、胃がん(gastric cancer)、頭頸部がん、乳がん、胃がん(stomach cancer)、または肺がん)が含まれるが、これらに限定されない。がんは転移性であっても、非転移性であってもよい。阻害を定量する方法は、当該分野で公知であり、以下を参照のこと。米国特許公報番号2010/0075924および2011/0212467および米国特許番号7,601,702およびWilson et al. (2012) Mol. Cancer Ther. 11:616-628.
【0391】
患者(例えば、動物またはヒトなど)にin vivoで実施する場合、化合物、組成物、または剤は、患者、疾患、およびその他の要素を考慮にいれて処置する医師によって決定されるとおり、適切な投与経路によって有効量で投与される。非ヒト動物(例、適切なマウスモデル)で実施する場合、上記方法はヒト患者に投与する前に、新規併用療法、製剤、または処置レジメンをスクリーニングするために使用され得る。
【0392】
本開示はまたdUTPaseの発現によって処置が妨害される疾患の処置方法を提供し、この方法は、そのような処置が必要な患者に本開示の治療有効量の化合物または組成物を投与して、それにより疾患を処置する工程を含むか、あるいはまた本質的に上記工程からなるか、またはさらに上記工程からなる。一つの態様では、上記方法はさらに患者から細胞または組織サンプルを単離することとdUTPaseの発現レベルをスクリーニングすることを含み、ここで対照サンプルと比較したサンプルでのdUTPaseの発現過剰は、この方法と療法とに適切な患者を選択するための根拠として役立つとなる。dUTPaseを定量する方法は当該分野で公知である。有効量は患者、疾患、および患者の全身の健康によって異なり、処置する医師によって決定される。阻害を定量する方法は、当該分野で公知であり、以下を参照のこと。米国特許公報番号2010/0075924および2011/0212467および米国特許番号7,601,702およびWilson et al. (2012) Mol. Cancer Ther. 11:616-628。患者サンプルがdUTPase過剰発現を示す場合、この療法が患者に投与される。患者サンプルが過剰発現を示さない場合、代替治療が選択される。スクリーニングは療法および/または用量レジメンをモニターするための手段として療法の間繰り返すことができる。
【0393】
本方法を実施するには、サンプルは腫瘍組織、上記腫瘍に隣接した正常組織、上記腫瘍に遠位の正常組織、または末梢血リンパ球を含む患者のサンプルである。さらなる態様では、処置すべき患者または患者集団はまた、処置を受けていない患者である。
【0394】
一つの態様では、本方法は試験すべき遺伝物質を含むサンプルを単離することを必要とする;しかし、当業者が将来のある時点でin situで遺伝子マーカーを分析および同定できるようになることが考えられる。したがって、一つの態様では、本願発明は、分析前に遺伝物質の単離を必要とするものに、限定されない。
【0395】
これらの方法はまた、発現レベルを識別するのに使用される技術により、または発現が多型、関心のある多型と関連付けされている態様において、限定されない。適切な方法には、これらに限定されないが、ハイブリダイゼーションプローブ、抗体、PCR解析用プライマー、ならびにハイスループット解析のための遺伝子チップ、スライド、およびソフトウェアの使用が含まれる。さらなる遺伝子マーカーをアッセイして陰性対照として使用してもよい。
【0396】
一つの態様では、被験体または患者は動物またはヒト患者である。非限定の動物例にはネコ、イヌ、ウシ、ウマ、ヒツジ、マウス、ラットまたはサルが含まれる。
【0397】
処置がdUTPaseの発現によって妨害される疾患としては、がん、ウイルス感染、細菌感染、または自己免疫障害が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、炎症性腸疾患または他の自己免疫障害において、dUTPase阻害剤が葉酸代謝拮抗剤またはフルオロピリミジンまたはその他のチミジル酸合成酵素阻害剤およびジヒドロ葉酸還元酵素阻害剤と組み合わせて使用され得;寄生虫、ウイルスまたは細菌感染は同様に、dUTPase阻害剤を含む併用療法を用いて処置され得る。非限定的ながんの例には、結腸がん、結腸直腸がん、胃がん(gastric cancer)、頭頸部がん、乳がん、卵巣がん、胃がん(stomach cancer)、肺がんまたは白血病が含まれる。がんは転移性であっても非転移性であってもよい。
【0398】
別な態様では本明細書で提供されている化合物または組成物は、がん細胞の増殖を阻害する方法に有用である。この方法は、細胞を治療有効量の本明細書中に開示されている化合物または組成物および治療有効量のdUTPase指向型療法に接触させ、これによりがん細胞の増殖を阻害する工程を含むか、またはこの工程から本質的になるか、またはさらにはこの工程からなる。
【0399】
一つの実施形態においては、がん細胞が、結腸がん細胞、結腸直腸がん細胞、胃がん(gastric cancer)細胞、頭頸部がん細胞、乳がん細胞、肺がん細胞または血液細胞から選択される。
【0400】
一つの態様では、化合物または組成物は以下のうちの一つまたは複数として投与される:dUPTase指向型療法の投与のための、ファーストライン療法、あるいはセカンドライン療法、サードライン療法、またはフォースライン療法もしくはそれに続く療法。dUPTase指向型療法の非限定例としては、抗代謝物またはフルオロピリミジン(fluoropyrmidine)療法または5-FUベースのアジュバント療法、またはこれらの均等のものもしくは各々、例えば、5-FU、テガフール、ギメラシル、オテラシルカリウム、カペシタビン(capcitabine)、5-フルオロ-2’-デオキシウリジン、メトトレキサート、またはペメトレキセドまたはこれらの各々の均等物が含まれる。
【0401】
本明細書で提供されている一定の化合物は、例えば、陽性対照:
【化133】
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と比較して、本明細書中以下に記載され、そして/または当業者に公知である条件下で、実質的な(例えば、1%から100%超まで、例えば、100〜140%、100〜200%、または120〜200%のdUTPase阻害効果)dUTPaseを阻害する能力を実証した。
一部の実施形態では、本明細書で提供されている一定の化合物は、例えば、陽性対照と比較して、本明細書中以下に記載され、そして/または当業者に公知である条件下で、100〜140%のdUTPase阻害効果である、dUTPaseを阻害する能力を実証する。一部の実施形態では、本明細書で提供されている一定の化合物は、例えば、陽性対照と比較して、本明細書中以下に記載され、そして/または当業者に公知である条件下で、120〜200%のdUTPase阻害効果である、dUTPaseを阻害する能力を実証した。一部の実施形態では、本明細書で提供されている一定の化合物は、例えば、陽性対照と比較して、本明細書中以下に記載され、そして/または当業者に公知である条件下で、100〜200%のdUTPase阻害効果である、dUTPaseを阻害する能力を実証する。
キット
【0402】
本明細書で説明されているように、化合物および組成物はキットで提供することができる。このキットはさらに追加のdUTPase阻害剤と、必要に応じて使用説明書とを含む。さらなる態様では、キットは、試薬と、上記のとおり療法に対してより応答しやすい患者を同定するためのスクリーニングを実施するための説明書とを含む。
スクリーニングアッセイ
【0403】
本開示はまた公知および新規の化合物と組み合わせ物との潜在的な治療剤を同定するためのスクリーニングアッセイを提供する。例えば、当業者はまた、無細胞系で、化合物また組み合わせ物を、精製または組み替えdUTPaseと接触させることにより、この化合物または組み合わせ物がin vitroでdUTPaseを阻害するか否かを決定できる。精製または組み替えdUTPaseはいずれの種(例、サル、イヌ、ウシ、ヒツジ、ラット、マウス、またはヒト)に由来するものであってもよい。一つの態様では、dUTPaseはDUT-NまたはDUT-Mである。dUTPaseアイソフォームの分離、特徴付け、および発現は米国特許番号5,962,246で開示されており、そして当該分野で公知である。
【0404】
接触は、in vitroで無細胞で、またはex vivoで細胞と、または細胞培養物内で実施できる。in vitroまたはex vivoで実施する場合、化合物、組成物、または剤は直接酵素溶液に加えることができるか、または細胞培養培地に加えることができる。in vitroまたはex vivoで実施する場合、この方法は動物またはヒト患者に投与する前に、新規併用療法、製剤、または処置レジメンのスクリーニングに使用できる。阻害を定量する方法は、当該分野で公知である(米国特許出願公開第2010/0075924号および同第2011/0212467号ならびに米国特許第7,601,702号を参照のこと)。例えば、固定容量のdUTPase指向型療法(例、5-FUまたはペメトレキセド)は、系に加えることができ、種々な量の化合物が系にその後で追加できる。代わりに、固定用量の本発明の化合物を系に加えることができ、そして種々な量のdUTPase指向型療法(例、5-FUまたはペメトレキセド)は、系にその後で追加できる。
【0405】
別な態様では、アッセイは、適切な細胞または組織を含む第1のサンプル(「対照サンプル」)を有効量の本発明の組成物および必要に応じてdUTPase阻害剤と接触させること、ならびに該適切な細胞または組織の第2のサンプル(「試験サンプル」)をアッセイ対象の剤および必要に応じてdUTPase阻害剤と接触させることを必要とするものである。一つの態様では、細胞または組織はdUTPaseを過剰発現する。第1の細胞サンプルと第2の細胞サンプルの増殖の阻害が測定される。第2のサンプルの増殖の阻害が第1のサンプルのものと実質的に同じであるか、またはより大きい場合、この剤は治療のための潜在的な薬物である。一つの態様では、実質的に同じであるか、またはより大きい細胞増殖の阻害は約1%未満、あるいはまた約5%未満、あるいはまた約10%未満、あるいはまた約10%より大きい、あるいはまた約20%より大きい、あるいはまた約50%より大きい、あるいはまた約90%以上より大きい差である。接触はin vitroであっても、in vivoであってもよい。細胞増殖の阻害を測定するための手段は当該分野で周知である。
【0406】
さらなる態様では、試験剤は、対照(あるいはまたdUTPaseを過剰発現しない細胞)に対応する正常な細胞または組織を含む細胞または組織の第3のサンプルおよび試験サンプルと接触させられ、細胞または組織の第2のサンプルを処理するが第3のサンプルに有害な影響を及ぼさない剤を選択する。本明細書で説明されるアッセイの目的上、適切な細胞または組織は、本明細書で説明される(例えば、本明細書で説明されているがんまたは他の疾患など)。そのような例には、生検によって得られるがん細胞または組織、血液、乳房細胞、結腸細胞が含まれるがこれらに限定されない。
【0407】
試験組成物の有効性は当該分野で公知である方法を使って測定され、それには細胞生存アッセイまたアポトーシス評価を含むが、これらに限定されない。
【0408】
さらなる態様では、このアッセイは少なくとも2つの細胞タイプを必要とし、その第一のものは適切な対照細胞である。
【0409】
このアッセイはまた、組成物を治療される細胞を含むサンプルに送達し、病理によって異なる治療について、または新しい薬物と組み合わせ物のスクリーニングについて分析することによって、被験体がこの発明で適切に治療されるかを予測するのに役立つ。一つの態様では、細胞または組織は被験体または患者から生検によって入手される。出願人は、病理細胞または患者が少なくとも一つのこの発明の組成物と使用説明書を提供することによって、この療法で適切に治療されるか決定するためのキットを提供する。
【0410】
試験細胞は小さなマルチウェルプレートの中で成長させることが可能で、試験化合物の生物学的活性を測定するのに使われる。この発明の目的のために、成功する候補薬物は病原の成長を遮断するか殺滅するが、対照の細胞タイプは無害のままに留める。
【0411】
以下の実施例は開示の一部の実施形態を立証するために含まれている。しかし、当業者は、現在の開示を考慮して、開示された特定の実施形態では多くの変更が行われる可能性があり、それにも関わらずこの発明の精神と範囲を逸脱することなしに同様なまたは類似の結果を得られることを理解する。
【実施例】
【0412】
合成例
N-アリルシアナミド(I)調製の典型的手順:
プロパ-2-エン-1-アミン(3.0g,0.52mmol)のEt2O(50mL)中の攪拌溶液に、Et2O(50mL)中のCNBr(3.33g,0.31mmol)を一滴ずつ0℃で添加して、室温で1時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合液をろ過し、ろ液を水で洗って乾燥しIを得た。
【0413】
収量:1.7g,39.4%;1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 5.91-5.87 (m, 1H), 5.40-5.26 (m, 2H), 3.72-3.68 (m, 2H), 3.53-3.43 (m, 1H).
エチル N-アリル-N-シアノグリシナート(II)調製の典型的手順:
【0414】
乾燥THF(8mL)中のI(1.7g,20.7mmol)の攪拌溶液にNaH(0.54mL,22.7mmol)を0℃で添加し、室温で攪拌した。1時間後THF(8mL)中の3(3.34g,20.7mmol)を滴下添加し、室温で1時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物を水で反応停止し、ついでDCMで抽出した。合わせたDCM層を乾燥し、減圧下で濃縮してIIを得た。
【0415】
収量:2.7g,77.5%;NMR:1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 5.88-5.84 (m, 1H), 5.40-5.28 (m, 2H), 4.25 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 3.80-3.73 (m, 4H), 0.88-0.85 (m, 3H).
1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオン(III)調製の典型的手順:
【0416】
Et2O(27mL)中のII(2.70g,16.0mmol)の攪拌溶液に、50%H2SO4(13.5mL)を0℃で滴下添加し、反応混合物を同じ温度で30分間攪拌した後で室温に7時間放置した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合液を氷水に入れて、沈殿した固体をろ過し、エーテルで洗ってIIIを得た。
【0417】
収量:0.1g,7.14%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.78 (s, 1H), 5.90-5.69 (m, 1H), 5.25-5.05 (m, 2H), 3.91-3.79 (m, 4H).
ブタ-3-エン-1-スルホン酸(IV)調製の典型的手順
【0418】
水(30mL)中の4-ブロモブタ-1-エン(4.00g,33.05mmol)の攪拌溶液に、Na2SO3(8.33g,66.11mmol)を加え100℃で16時間加熱した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物を水で反応停止し、ついでエーテルで洗った。水層を乾燥するまで濃縮し標記化合物IVを得た。
【0419】
収量:7g,粗製;1H NMR (400 MHz, D2O) δ 5.97-5.95 (m, 1H), 5.29-5.06 (m, 2H), 3.17-2.89 (m, 2H), 2.57-2.46 (m, 2H).
ブタ-3-エン-1-スルホニルクロリド(V)調製の典型的手順
【0420】
(COCl)2(70mL)中のIV(7g,48.61mmol)の攪拌溶液に、DMF(1.5mL)を0℃で加え、室温で3時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物を濃縮し、残留物をエーテルと共に磨砕して精製してVを得た。
【0421】
収量:2g,粗製;1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.94-5.74 (m, 1H), 5.30-5.02 (m, 2H), 3.15-3.03 (m, 2H), 2.86-2.73 (m, 2H).
メチル3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロベンゾエート(VI)調製の典型的手順:
【0422】
MeOH(100mL)中の3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロ安息香酸(3.00g,14.28mmol)の攪拌溶液に、濃H2SO4(1mL)を滴下添加し、反応混合物を65℃で8時間加熱した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物を水性NaHCO3で中和し、減圧下で蒸発させた。残留物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーで20%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、VIを得た。
【0423】
収量:2.3g,71.87%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.65-7.53 (m, 2H), 7.41-7.24 (m, 1H), 3.96 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 3.85 (s, 2H), 1.28-1.25 (m, 1H), 0.58-0.56 (m, 2H), 0.36-0.33 (m, 2H).
(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)メタノール(VII)調製の典型的手順:
【0424】
乾燥DCM(20mL)中のVI(2.30g,10.26mmol)の攪拌溶液に、LiBH4(DCM中IM溶液、20mL,20.53mmol)を0℃で滴下添加し、反応混合物を80℃で12時間加熱した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物を水で反応停止し、ついでEtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮してVIIを得た。
【0425】
収量:2g,粗製:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.36-7.00 (m, 2H), 6.87-6.85 (m, 1H), 5.18 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 4.44 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 4.08-3.75 (m, 2H), 1.32-1.13 (m, 1H), 0.64-0.49 (m, 2H), 0.35-0.32 (m, 2H).
3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロベンズアルデヒド(VIII)調製の典型的手順:
【0426】
乾燥DCM(20mL)中のVII(2.00g,10.20mmol)の攪拌溶液に、PCC(4.38g,20.40mmol)を加えて、室温で5時間温めた。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物をセライトを通してろ過し、ろ過物を減圧下で濃縮してVIIIを得た。
【0427】
収量:2.00g,粗製;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.92 (s, 1H), 7.71-7.52 (m, 2H), 7.52-7.06 (m, 1H), 3.99 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 1.34-1.16 (m, 1H), 0.68-0.51 (m, 2H), 0.38-0.36 (m, 2H).
(Z)-N-(tert-ブチル (1-オキシダニル)-l3-スルファニル)-1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)メタニミン(IX)調製の典型的手順:
【0428】
乾燥トルエン(20mL)中のVIII(2.00g,10.25mmol)とtert-ブチル-3-スルファンアミン(1.2g,10.25mmol)の攪拌溶液に、Ti(OiPr)4(5.82g,20.50mmol)を加え、90℃で12時間加熱した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物をセライトを通してろ過し、ろ過物を水で希釈してEtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、IXを得た。
【0429】
収量:2.3g,75.65%;NMR:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.50 (s, 1H), 7.69 (dd, J = 8.4, 2.0 Hz, 1H), 7.57-7.55 (m, 1H), 7.38 (dd, J = 11.2, 8.4 Hz, 1H), 5.75 (s, 1H), 4.01-3.91 (m, 2H), 1.18 (s, 9H), 0.64-0.52 (m, 2H), 0.40-0.28 (m, 2H).
(R)-1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)エタン-1-アミン(X)調製の典型的手順:
【0430】
乾燥THF(40mL)中のIX(2.30g,38.72mmol)の攪拌溶液に、CH3MgBrの溶液(THF中2M溶液、7.7mL,77.44mmol)を0℃で滴下添加し、反応混合物を室温で2時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物を水で反応停止し、ついでEtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。ジオキサン中のHCl溶液(4mL)をその残留物に加えて、反応混合物を室温で12時間攪拌した。反応完了後、反応混合物を濃縮し、残留物をエーテルと共に磨砕して精製してXを得た。
【0431】
収量:NMR:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.64 (s, 2H), 7.48 (dd, J = 8.3, 2.2 Hz, 1H), 7.22 (dd, J = 11.4, 8.3 Hz, 1H), 7.07-7.04 (m, 1H), 4.34 (p, J = 5.9 Hz, 1H), 3.93 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 1.50 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.30-1.24 (m, 1H), 0.60-0.58 (m, 2H), 0.40-0.27 (m, 2H).
(R)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル) エチル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミド(XI)調製の典型的手順:
【0432】
乾燥DCM(5mL)中のX(0.2g,0.93mmol)の攪拌溶液に、Et3N(0.241g,2.39mmol)を加えて室温で10分間攪拌した。その後DCM(5mL)中のV(0.176g,1.14mmol)を滴下添加し、室温で2時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物を水で反応停止し、DCMで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。粗生成物をDCM中の3%MeOHを使ってカラムクロマトグラフィーで精製し、XIを得た。
【0433】
収量:0.15g,48%.
製造例3. (R,E)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0434】
DCM(2mL)中の化合物XI(0.292g,0.89mmol)と化合物III(0.125g,0.89mmol)の攪拌溶液に、Grubbの第II世代触媒(0.015g,0.017mmol)を加え、反応混合物を室温で24時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーで60%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、(R,E)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドを得た。
【0435】
収量:0.07g,17%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 7.70 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.19-7.15 (m, 2H), 6.95-6.89 (m, 1H), 5.49-5.45 (m, 1H), 5.42-5.23 (m, 1H), 4.47-4.35 (m, 1H), 3.92 -3.70 (m, 2H), 3.85 (s, 2H), 3.79 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 2.89-2.81 (m, 2H), 2.75-2.70 (m, 2H), 2.31-2.17 (m, 2H), 1.43-1.14 (m, 4H), 0.60-0.57 (m, 2H), 0.38-0.29 (m, 2H);ESI-MS (m/z): C20H26FN3O5Sの計算値: 439.50;観測質量;456.97 (M+H2O);HPLC純度:99.5%;Rt::5.8
製造例8. (R,E)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)エチル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0436】
標記化合物を1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンおよび(R)-N-(1-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)エチル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0437】
収量:0.075g,14%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.75 (s, 1H), 7.73 (dd, J = 8.9, 1.7 Hz, 1H), 7.26-7.08 (m, 2H), 6.93-6.89 (m, 1H), 5.53-5.41 (m, 1H), 5.34-5.23 (m, 1H), 4.48-4.35 (m, 1H), 3.87-3.70 (m, 6H), 2.90 -2.87 (m, 1H), 2.63-2.59(m, 1H), 2.23-2.19 (m, 2H), 2.06-2.01 (m, 1H), 1.37 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 0.99 (d, J = 6.9, Hz, 6H);ESI-MS (m/z):C20H28FN3O5Sの計算値:441.52 ;観測質量;464.10 (M+Na);HPLC純度:99.3%;Rt; 8.2
製造例26. (R,E)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-(ネオペンチルオキシ)フェニル)エチル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0438】
標記化合物を(R)-N-(1-(4-フルオロ-3-(ネオペンチルオキシ)フェニル)エチル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0439】
収量:0.05g,20%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 7.73 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.16-7.12 (m, 1H), 6.95-6.87 (m, 1H), 5.49-5.46 (m, 1H), 5.30-5.27 (m, 1H), 4.41 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 3.79 (s, 2H), 3.75-3.64 (m, 4H), 2.90-2.87 (m, 1H), 2.41-2.22 (m, 1H), 2.24-2.20 (m, 2H), 1.40-1.31 (m, 3H), 1.01 (s, 9H);ESI-MS (m/z):C21H30FN3O5Sの計算値:455.55;観測質量:473.20 (M+H2O);HPLC純度:97.1%;Rt; 8.6
製造例28. (R,E)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル)エチル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0440】
標記化合物を(R)-N-(1-(4-フルオロ-3-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル)エチル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0441】
収量:0.11g,36%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.75 (s, 1H), 7.74 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.23 (dd, J = 8.3, 2.1 Hz, 1H), 7.13 (dd, J = 11.4, 8.3 Hz, 1H), 6.93-6.90 (m, 1H), 5.47-5.42 (m, 1H), 5.29-5.20 (m, 1H), 4.69 (s, 1H), 4.48-4.35 (m, 1H), 3.82-3.69 (m, 6H), 2.90-2.88 (m, 1H), 2.66-6.32 (m, 1H), 2.33-2.12 (m, 2H), 1.37 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.21 (s, 6H);ESI-MS (m/z):C20H28FN3O6Sの計算値:457.52;観測質量:456.10 (M-H);HPLC純度:99.8%;Rt; 6.8
製造例29. (R,E)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)フェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0442】
標記化合物を(R)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)フェニル)エチル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミド((R)-N-(1-(3-(cyclopropylmethoxy)phenyl)ethyl)but-3-ene-1-sulfonamidethe)および1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0443】
収量:0.09g,16.5%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 7.74 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.21 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.01-6.88 (m, 2H), 6.79-6.74 (m, 1H), 5.41-5.38 (m, 1H), 5.32-5.20 (m, 1H), 4.46-4.32 (m, 1H), 3.87-3.64 (m, 6H), 2.88-2.83 (m, 1H), 2.58-2.52 (m, 1H), 2.25-2.20 (m, 2H), 1.41-1.31 (m, 3H), 1.29-1.13 (m, 1H), 0.61-0.50 (m, 2H), 0.38-0.24 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C20H27N3O5Sの計算値:421.51;観測質量:422.10 (M+H);HPLC純度:94.1%;Rt; 7.7
製造例57. [(R,E)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(3-イソブトキシフェニル)エチル]ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0444】
標記化合物を(R)-N-(1-(3-イソブトキシフェニル)エチル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0445】
収量:0.16g,25%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 7.74 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.21 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 6.99 (s, 1H), 6.91 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 6.78 (dd, J = 8.5, 2.6 Hz, 1H), 5.45-5.40 (m, 1H), 5.28-5.23 (m, 1H), 4.39-4.30 (m, 1H), 3.74-3.70 (m, 6H), 2.88-2.83 (m, 1H), 2.59-2.54 (m, 1H), 2.25-2.20 (m, 2H), 2.04-1.99 (m, 1H), 1.37 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.98 (d, J = 6.7 Hz, 6H);ESI-MS (m/z):C20H29N3O5Sの計算値:423.53;観測質量;422.20 (M-1);HPLC純度:97.3%;Rt; 7.9
製造例67. (R,E)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル)エチル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0446】
標記化合物を(R)-N-(1-(4-フルオロ-3-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル)エチル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0447】
収量:0.11g,36%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 7.74 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.23 (dd, J = 8.3, 2.1 Hz, 1H), 7.13 (dd, J = 11.4, 8.3 Hz, 1H), 6.93-6.90 (m, 1H), 5.47-5.40 (m, 1H), 5.29-5.52 (m, 1H), 4.69 (s, 1H), 4.48-4.35 (m, 1H), 3.82-3.69 (m, 6H), 2.90-2.88 (m, 1H), 2.66-6.32 (m, 1H), 2.33-2.12 (m, 2H), 1.37 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.21 (s, 6H);ESI-MS (m/z):C20H28FN3O6Sの計算値:457.52;観測質量;456.10 (M-H);HPLC純度:99.8%;Rt:6.8
製造例43. (R,E)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)プロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0448】
標記化合物を(R)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)プロピル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0449】
収量:0.108g,12.5%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 7.70 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 7.22-7.08 (m, 2H), 6.90 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 5.47-5.29 (m, 1H), 5.23-5.20 (m, 1H), 4.11-4.08 (m, 1H), 3.92-3.84 (m, 2H), 3.78 (s, 2H), 3.71 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 2.83-2.79 (m, 1H), 2.28-2.07 (m, 2H), 1.66-1.62 (m, 2H), 1.25-1.20 (m, 3H), 0.85-0.77 (m, 3H), 0.58-0.50 (m, 2H), 0.32-0.30 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C21H28FN3O5Sの計算値:453.53 観測質量:454.10 (M + 1);HPLC純度:99.9%;Rt; 8.0
製造例95. (R,E)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)フェニル)プロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0450】
標記化合物を(R)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)フェニル)プロピル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0451】
収量:0.095g,17.6%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 7.73 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.20 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 6.96-6.92 (m, 1H), 6.88 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 6.77 (dd, J = 8.2, 2.4 Hz, 1H), 5.35-5.30 (m, 1H), 5.20-5.17 (m, 1H), 4.08-4.00 (m, 1H), 3.89-3.62 (m, 6H), 2.81-2.78 (m, 1H), 2.45-2.42 (m, 1H), 2.21-2.18 (m, 2H), 1.76-1.55 (m, 2H), 1.23-1.20 (m, 1H), 0.82 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 0.61-0.50 (m, 2H), 0.38-0.26 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C21H29N3O5Sの計算値:435.54 観測質量:434.20 (M-H);HPLC純度:99.1%;Rt; 7.7
製造例1. (R)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0452】
MeOH(4mL)中の(R,E)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミド(0.06g,0.13mmol)の攪拌溶液に、Rh/Al2O3(6mg)を加えて室温で16時間水素雰囲気(バルーン圧力)下で攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物をセライトを通してろ過し、ろ過物を減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで50%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、(R)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドを得た。
【0453】
収量:0.03g,50%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 7.66 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.23-7.09 (m, 2H), 6.95-6.89 (m, 1H), 4.46-4.33 (m, 1H), 3.89-3.84 (m, 4H), 3.13 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.80-2.76 (m, 1H), 2.56-2.32 (m, 1H), 1.57-1.00 (m, 10H), 0.60-0.57 (m, 2H), 0.33-0.30 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C20H28FN3O5Sの計算値:441.52 観測質量;464.15 (M+Na);HPLC純度:95.9%;Rt:7.8
製造例20. 5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)シクロプロピル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0454】
標記化合物を(E)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)シクロプロピル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0455】
収量:0.045g,56%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 8.17 (s, 1H), 7.24 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.12 (dd, J = 11.3, 8.4 Hz, 1H), 6.96-6.88 (m, 1H), 3.89-3.77 (m, 4H), 3.12 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 2.54 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 2.06-2.02 (m, 1H), 1.43-1.40 (m, 2H), 1.35-1.14 (m, 4H), 1.11-0.95 (m, 10H);ESI-MS (m/z):C21H30FN3O5Sの計算値:455.55;観測質量:456.20 (M+H);HPLC純度:99.4%;Rt; 8.2
製造例22. (R)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル)エチル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0456】
標記化合物を(R,E)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル)エチル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0457】
収量:0.09g,93%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 7.69 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.23 (dd, J = 8.3, 2.0 Hz, 1H), 7.19-7.09 (m, 1H), 6.93-6.90 (m, 1H), 4.69 (s, 1H), 4.47-4.34 (m, 1H), 3.87 (s, 2H), 3.77 (s, 2H), 3.13 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 2.81-2.78 (m, 1H), 2.61-2.50 (m, 1H), 1.60-1.40 (m, 2H), 1.34-1.30 (m, 5H), 1.30 (s, 6H), 1.10-1.00 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C20H30FN3O6Sの計算値:459.53;観測質量:482.20 (M+Na);HPLC純度:93.3%;Rt; 6.9
製造例63. (R)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(3-イソブトキシフェニル)エチル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0458】
標記化合物を上記の((R,E)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(3-イソブトキシフェニル))(((R,E)-5-(2,4-dioxoimidazolidin-1-yl)-N-(1-(3-isobutoxypheabove)を使って調製した。
【0459】
収量:0.1g,77%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 7.67 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.22 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 6.99 (s, 1H), 6.91 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.80 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.38-4.30 (m, 1H), 3.86 (s, 2H), 3.72 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.22-3.08 (m, 2H), 2.78-2.74 (m, 1H), 2.58-2.44 (m, 1H), 2.04-1.99 (m, 1H), 1.58-1.21 (m, 6H), 1.19-0.91 (m, 9H);ESI-MS (m/z):C20H31N3O5Sの計算値:425.54;観測質量:424.15 (M-H);HPLC純度:96.8%;Rt; 7.9
製造例64. (R)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)フェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0460】
標記化合物を(R,E)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)フェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0461】
収量:0.04g,61.3%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 7.68 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.21 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 7.00-6.88 (m, 2H), 6.82-6.74 (m, 1H), 4.48-4.31 (m, 1H), 3.87 (s, 2H), 3.79 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 3.12 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.78-2.74 (m, 1H), 2.58-2.42 (m, 1H), 1.58-0.96 (m, 10H), 0.61-0.50 (m, 2H), 0.38-0.27 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C20H29N3O5Sの計算値:423.53 観測質量:422.10 (M-H);HPLC純度:99.9%;Rt; 7.5
製造例80. (R)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)プロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0462】
標記化合物を(R,E)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)プロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0463】
収量:0.082g,93%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 7.64 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.22-7.09 (m, 2H), 6.90-6.88 (m, 1H), 4.10 (q, J = 7.9 Hz, 1H), 3.92-3.81 (m, 4H), 3.16-3.04 (m, 2H), 2.74-2.70 (m, 1H), 2.48-244 (m, 1H), 1.67-1.64 (m, 2H), 1.52-1.42 (m, 1H), 1.41-1.34 (m, 1H), 1.33-1.19 (m,3H), 1.09-1.05 (m, 2H), 0.81 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 0.6-0.57 (m, 2H), 0.39-0.27 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C21H30FN3O5Sの計算値:455.55;観測質量:456.10 (M+H);HPLC純度:98.4%;Rt; 8.0
製造例96. (R)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)フェニル)プロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0464】
標記化合物を(R,E)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)フェニル)プロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0465】
収量:0.082g,93%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 7.66 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 7.21 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 6.99-6.93 (m, 1H), 6.88 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.78 (dd, J = 8.1, 2.6 Hz, 1H), 4.07 (q, J = 7.9 Hz, 1H), 3.85 (s, 1H), 3.79 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 3.14-3.05 (m, 2H), 2.72-2.69 (m, 1H), 2.39-2.35 (m, 1H), 1.69-1.64 (m, 2H), 1.43-1.15 (m, 6H), 1.09-1.04 (m, 1H), 0.96-0.92 (m, 1H), 0.82 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 0.61-0.50 (m, 2H), 0.33-0.30 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C21H31N3O5Sの計算値:437.56;観測質量:436.15 (M-H);HPLC純度:93.4%;Rt; 7.8
製造例21:(R,E)-N-(1-(3-(2,2-ジフルオロエトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0466】
標記化合物を(R)-N-(1-(3-(2,2-ジフルオロエトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0467】
収量:0.051g,13%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.8 (s, 1H), 7.72 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.33-7.16 (m, 2H), 7.025-7.01 (m, 1H), 6.42 (tt, J = 56.0, 3.6 Hz, 1H), 5.55-5.36 (m, 1H), 5.34-5.29 (m, 1H), 4.50-4.27 (m, 3H), 3.87-3.68 (m, 4H), 2.95-2.89 (m, 1H), 2.73-2.69 (m, 1H), 2.24-2.22 (m, 2H), 1.38 (d, J = 6.8 Hz, 3H);ESI-MS (m/z):C18H22F3N3O5Sの計算値:449.45:観測質量:472.90 (M+Na);HPLC純度:95.5%;Rt; 7.4
製造例23:(R)-N-(1-(3-(2,2-ジフルオロエトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミド の合成:
【0468】
標記化合物を(R,E)-N-(1-(3-(2,2-ジフルオロエトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0469】
収量:0.03g,86%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 7.66 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.33-7.16 (m, 2H), 7.05-7.01 (m, 1H), 6.42 (tt, J = 56.0, 3.6 Hz, 1H), 4.4-4.37 (m, 3H), 3.87 (s, 2H), 3.13 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.82-2.79 (m, 1H), 2.63-2.60 (m, 1H), 1.60-1.27 (m, 9H);ESI-MS (m/z):C18H24F3N3O5Sの計算値:451.46;観測質量:469.10 (M+H2O);HPLC純度:97.9%;Rt; 7.5
3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロベンゾニトリル(XII)調製の典型的手順
【0470】
乾燥DMF(100mL)中の4-フルオロ-3-ヒドロキシベンゾニトリル(10.0g,78.74mmol)の攪拌溶液に、K2CO3(21.73g,157.4mmol)を加え、ついでシクロプロピルメチルブロミド(12.85g,94.48mmol)を加えた。反応混合物を90℃で4時間加熱した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合液を冷水で反応停止し、沈殿した固体をろ過し、ペンタンで洗ってXIIを得た。
【0471】
収量:12g,94%;1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.28-7.11 (m, 3H), 3.90 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 1.32-1.29 (m, 1H), 0.76-0.63 (m, 2H), 0.45-0.32 (m, 2H).
1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロパン-1-アミン(XIII)調製の典型的手順:
【0472】
乾燥THF(40mL)中のXII(7.8g,40.83mmol)の攪拌溶液に、-78℃でTi(OiPr)4(12.75g,44.92mmol)を加えた。窒素雰囲気下でCH3CH2MgBr(Et2O中3M溶液、29mL,89.82mmol)を滴下添加し、反応混合物を室温で1時間攪拌した。BF3.OEt2(5.68g,80.0mmol)を滴下添加し、室温で1.5時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物を1N HClで希釈し、10分間攪拌した。その後反応混合物を水性NaOHで中和し、Et2Oで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。粗生成物を30%EtOAC/ヘキサンを使ってカラムクロマトグラフィーで精製し、XIIIを得た。
【0473】
収量:4.1g,47%. NMR:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 4.04 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 2.54 (d, J = 9.9 Hz, 2H), 2.48-2.27 (m, 5H), 1.90-1.72 (m, 2H), 1.17-1.10 (m, J = 7.0 Hz,2H).
N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミド(XIV)調製の典型的手順:
【0474】
乾燥DCM(4mL)中のXIII(0.1g,0.44mmol)の攪拌溶液に、Et3N(0.08mL,0.57mmol)を加えて室温で10分間攪拌した。その後DCM(4mL)中のV(0.083g,0.53mmol)を滴下添加し、室温で4時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物を水で反応停止し、ついでEtOACで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。粗生成物をDCM中の30%EtOAC/ヘキサンを使ってカラムクロマトグラフィーで精製し、XIVを得た。
【0475】
収量:0.043g,30%;NMR:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.11-6.92 (m, 3H), 5.60-5.55 (m, 1H), 5.10 (s, 1H), 5.04-4.89 (m, 2H), 3.89 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 2.79-2.63 (m, 2H), 2.36-2.25 (m, 2H), 1.56 (d, J = 0.9 Hz, 1H), 1.44-1.24 (m, 4H), 1.24-1.10 (m, 2H), 0.72-0.60 (m, 2H). ESI-MS (m/z);342.10 (M+H);
製造例8:(E)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)シクロプロピル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0476】
標記化合物をN-(1-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)シクロプロピル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0477】
収量:0.1g,15.2%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 8.17 (s, 1H), 7.24 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.12 (dd, J = 11.3, 8.4 Hz, 1H), 6.96-6.88 (m, 1H), 5.53-5.41 (m, 1H), 5.34-5.23 (m, 1H), 3.89-3.77 (m, 4H), 3.86-3.76 (m, 2H), 2.66-2.52 (m, 2H), 2.15 (m, 1H), 2.10-2.00 (m, 1H), 1.23 (s, 4H), 1.12-0.90 (m, 7H);ESI-MS (m/z):C21H28FN3O5Sの計算値:453.53;観測質量:454.1(M+H);HPLC純度:98.5%;Rt; 8.2
製造例10:(E)-N-(1-(3-(シクロブチルメトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0478】
標記化合物をN-(1-(3-(シクロブチルメトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0479】
収量:0.1g,15.22%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.24 (dd, J = 8.3, 2.2 Hz, 1H), 7.22-7.05 (m, 1H), 6.95-6.90 (m, 1H), 5.45-5.39 (m, 1H), 5.36-5.18 (m, 1H), 4.01 (d, J = 6.7 Hz, 2H), 3.89 (s, 2H), 3.79-3.69 (m, 1H), 2.78-2.72 (m, 1H), 2.66-2.57 (m, 2H), 2.32-1.75 (m, 8H), 1.29-1.05 (m, 5H);ESI-MS (m/z):C22H28FN3O5Sの計算値:465.54 観測質量:466.20 (M+H);HPLC純度:91.4%;Rt; 8.4
製造例11:(E)-N-(1-(3-(2,2-ジフルオロエトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0480】
標記化合物をN-(1-(3-(2,2-ジフルオロエトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0481】
収量:0.03g,7.59%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.25-7.13 (m, 2H), 7.05-7.02(m, 1H), 6.20 (tt, J = 56.0, 3.6 Hz, 1H), 5.49-5.21 (m, 2H), 4.37 (dt, J = 14.6, 3.6 Hz, 2H), 3.86 (s, 2H), 3.72 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 2.67 (dd, J = 8.8, 6.5 Hz, 2H), 2.17 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 1.30-1.08 (m, 4H);ESI-MS (m/z):C19H22F3N3O5Sの計算値:461.46;観測質量:462.05 (M+H);HPLC純度:98.0%;Rt; 7.4
製造例12:(E)-N-(1-(3-(シクロペンチルメトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0482】
標記化合物をN-(1-(3-(シクロペンチルメトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0483】
収量:0.08g,12.3%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 8.23 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 7.29-7.16 (m, 1H), 7.16-7.06 (m, 1H), 6.96-6.88 (m, 1H), 5.41-5.38 (m, 1H), 5.25-5.20 (m, 1H), 3.90 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 3.78 (s, 2H), 3.72 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.36-3.20 (m, 1H), 2.65-2.56 (m, 2H), 2.35-2.23 (m, 1H), 2.15-2.00 (m, 1H), 1.79-1.75 (m, 2H), 1.59-1.55 (m, 4H), 1.39-1.04 (m, 6H);ESI-MS (m/z):C23H30FN3O5Sの計算値:479.57;観測質量:480.20 (M+H);HPLC純度:98.3%;Rt; 8.6
製造例13:(E)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-(ネオペンチルオキシ)フェニル)シクロプロピル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0484】
標記化合物をN-(1-(4-フルオロ-3-(ネオペンチルオキシ)フェニル)シクロプロピル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0485】
収量:0.045g,15%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.8 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.25 (dd, J = 8.3, 2.2 Hz, 1H), 7.11 (dd, J = 11.4, 8.5 Hz, 1H), 5.41 (d, J = 15.4 Hz, 1H), 5.29-5.19 (m, 1H), 3.80-3.66 (m, 6H), 2.66-2.57 (m, 2H), 2.16-2.13 (m, 2H), 1.23 (d, J = 4.7 Hz, 3H), 1.09 (t, J = 3.6 Hz, 2H), 1.01 (s, 9H);ESI-MS (m/z):C22H30FN3O5Sの計算値:467.56;観測質量:468.05 (M+H);HPLC純度:98.7%;Rt; 8.5
製造例14:(E)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル)シクロプロピル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0486】
標記化合物をN-(1-(4-フルオロ-3-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル)シクロプロピル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0487】
収量:0.035g,5.32%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.8 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.25-7.08 (m, 2H), 6.96-6.92 (m, 1H), 5.37-5.31 (m, 1H), 5.23-5.19 (m, 1H), 4.64 (s, 1H), 3.88 (d, J = 7.1 Hz, 4H), 3.51 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 2.61-2.52 (m, 2H), 2.15-2.12 (m, 2H), 1.38-1.03 (m, 8H), 0.90-0.76 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C21H28FN3O6Sの計算値:469.53;観測質量:491.75 (M+Na);HPLC純度:97.5%;Rt; 6.8
製造例60:(E)-N-(1-(3-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル)シクロプロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0488】
標記化合物をN-(1-(3-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル)シクロプロピル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0489】
収量:0.076g,19%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.8 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.24-7.20 (m, 1H), 7.07-6.96 (m, 2H), 6.88-6.74 (m, 1H), 6.34 (tt, J = 56.0, 3.7 Hz, 1H), 5.45-5.33 (m, 1H), 5.32-5.20 (m, 1H), 4.28 (dt, J = 14.8, 3.6 Hz, 2H), 3.89-3.75 (m, 2H), 3.72 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 2.65-2.61 (m, 2H), 2.18-2.15 (m, 2H), 1.30-1.14 (m, 2H), 1.10-1.04 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C19H23F2N3O5Sの計算値:443.47 観測質量:443.75 (M+H);HPLC純度:98.0%;Rt; 7.3
製造例57:(E)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(3-イソブトキシフェニル)シクロプロピル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0490】
標記化合物をN-(1-(3-イソブトキシフェニル)シクロプロピル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0491】
収量:0.06g,11%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.8 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 7.19 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.04 (s, 1H), 6.92 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 6.80-6.72 (m, 1H), 5.39-5.35 (m, 1H), 5.28-5.16 (m, 1H), 3.79-3.67 (m, 6H), 2.63-2.55 (m, 2H), 2.16-2.13 (m, 2H), 2.02-1.98 (m, 1H), 1.30-1.03 (m, 4H), 0.97 (d, J = 6.5 Hz, 6H);ESI-MS (m/z):C21H29N3O5Sの計算値:435.54 観測質量:435.85 (M+H);HPLC純度:93.4%;Rt; 8.0
製造例58:(E)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)フェニル)シクロプロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0492】
標記化合物をN-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)フェニル)シクロプロピル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0493】
収量:0.11g,16.3%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.8 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.17 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 6.99 (s, 1H), 6.92 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 6.73 (dd, J = 8.0, 2.6 Hz, 1H), 5.36-5.31 (m, 1H), 5.25-5.20 (m, 1H), 3.77-3.72 (m, 4H), 3.70 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 2.59 (dd, J = 9.8, 6.1 Hz, 2H), 2.15-2.12 (m, 2H), 1.21-1.15 (m, 3H), 1.06-1.00 (m, 2H), 0.60-0.50 (m, 2H), 0.30-0.26 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C21H27N3O5Sの計算値:433.52;観測質量:434.10 (M+H);HPLC純度:99.5%;Rt;:7.6
製造例5:N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0494】
標記化合物を(E)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0495】
収量:0.09g,90%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 8.17 (s, 1H), 7.24 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.12 (dd, J = 11.3, 8.4 Hz, 1H), 6.96-6.88 (m, 1H), 3.89-3.77 (m, 4H), 3.12-3.10 (m, 2H), 2.56-2.53 (m, 2H), 1.42-1.03 (m, 11H), 0.65-0.60 (m, 2H), 0.38-0.32 (d, J = 5.0 Hz, 2H);ESI-MS (m/z):C21H28FN3O5Sの計算値:453.53;観測質量:454.10 (M+H);HPLC純度:99.3 %;Rt;:7.9
製造例7:5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)シクロプロピル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0496】
標記化合物を(E)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)シクロプロピル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0497】
収量:0.045g,56%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 8.17 (s, 1H), 7.24 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.12 (dd, J = 11.3, 8.4 Hz, 1H), 6.96-6.88 (m, 1H), 3.89-3.77 (m, 4H), 3.12 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 2.54-2.50 (m, 2H), 2.06-2.02 (m, 1H), 1.43-1.40 (m, 2H), 1.35-1.14 (m, 4H), 1.11-0.95 (m, 10H);ESI-MS (m/z):C21H30FN3O5Sの計算値:455.55;観測質量:456.20 (M+H);HPLC純度:99.4%;Rt; 8.2
製造例9:N-(1-(3-(シクロブチルメトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0498】
標記化合物を(E)-N-(1-(3-(シクロブチルメトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0499】
収量:0.06g,60%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 8.17 (s, 1H), 7.24 (dd, J = 8.3, 2.2 Hz, 1H), 7.12 (dd, J = 11.4, 8.4 Hz, 1H), 6.95-6.91 (m, 1H), 4.02 (d, J = 6.7 Hz, 2H), 3.87 (s, 2H), 3.12 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 2.78-2.71 (m, 1H), 2.54-2.51 (m, 2H), 2.10-2.05 (m, 2H), 1.96-1.75 (m, 4H), 1.49-1.37 (m, 2H), 1.36-0.98 (m, 8H);ESI-MS (m/z):C22H30FN3O5Sの計算値:467.56;観測質量:468.10 (M+H);HPLC純度:99.2%;Rt; 8.3
製造例35:N-(1-(3-(シクロペンチルメトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0500】
標記化合物を(E)-N-(1-(3-(シクロペンチルメトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0501】
収量:0.025g,40.2%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 8.17 (s, 1H), 7.25 (dd, J = 8.5, 2.2 Hz, 1H), 7.12 (dd, J = 11.4, 8.4 Hz, 1H), 6.95-6.91 (m, 1H), 3.94-3.80 (m, 4H), 3.12 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.63-2.47 (m, 2H), 2.35-2.30 (m, 1H), 1.84-1.71 (m, 2H), 1.68-0.97 (m, 16H);ESI-MS (m/z):C23H32FN3O5Sの計算値:481.58;観測質量:482.15 (M+H);HPLC純度:95.8%;Rt; 8.7
製造例36:N-(1-(3-(2,2-ジフルオロエトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0502】
標記化合物を(E)-N-(1-(3-(2,2-ジフルオロエトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0503】
収量:0.05g,83.3%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.19-7.15 (m, 2H), 7.05-7.00 (m, 1H), 6.40 (tt, J = 56.0, 3.3 Hz, 1H), 4.37 (dt, J = 14.6, 3.5 Hz, 2H), 3.86 (s, 2H), 3.11 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 2.62-2.53 (m, 2H), 1.43-1.40 (m, 2H), 1.36-1.00 (m, 8H);ESI-MS (m/z):C19H24F3N3O5Sの計算値:463.47;観測質量:464.07 (M+H);HPLC純度:97.1%;Rt; 7.4
製造例37:5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-(ネオペンチルオキシ)フェニル)シクロプロピル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0504】
標記化合物を(E)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-(ネオペンチルオキシ)フェニル)シクロプロピル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドとRh.Al2O3を使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0505】
収量:0.022g,73.3%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 8.18 (s, 1H), 7.25 (dd, J = 8.3, 2.2 Hz, 1H), 7.13 (dd, J = 11.4, 8.4 Hz, 1H), 6.96-6.91 (m, 1H), 3.86 (s, 2H), 3.69 (s, 2H), 3.12 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.54-2.51 (m, 2H), 1.42-1.38 (m, 2H), 1.36-1.16 (m, 8H), 1.01 (s, 9H);ESI-MS (m/z):C22H32FN3O5Sの計算値:469.57 観測質量:470.15 (M+H);HPLC純度:95.4%;Rt; 8.7
製造例38:5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル)シクロプロピル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0506】
標記化合物を(E)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル)シクロプロピル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0507】
収量:0.022g,73.3%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 7.25 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.11 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 6.93-6.89 (m, 1H), 4.67 (s, 1H), 3.86 (s, 2H), 3.76 (s, 2H), 3.11 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.54 (dd, J = 6.6, 4.1 Hz, 2H), 1.47-1.45 (m, 2H), 1.43-1.40 (m, 2H), 1.33-1.14 (m, 8H), 1.05-0.98 (m, 4H);ESI-MS (m/z):C21H30FN3O6Sの計算値:471.54;観測質量:470 (M-H);HPLC純度:98.1%;Rt; 7.0
製造例75:(R,E)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)フェニル)プロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0508】
標記化合物を(R)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)フェニル)プロピル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0509】
収量:0.095g,17.6%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.8 (s, 1H), 7.73 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.20 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 6.96 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 6.88 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 6.77 (dd, J = 8.2, 2.4 Hz, 1H), 5.37-5.32 (m, 1H), 5.20-5.17 (m, 1H), 4.08-4.02 (m, 1H), 3.89-3.62 (m, 6H), 2.81-2.78 (m, 1H), 2.45-2.42 (m, 1H), 2.21-2.18 (m, 2H), 1.76-1.55 (m, 2H), 1.23-1.20 (m, 2H), 0.82 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 0.61-0.50 (m, 2H), 0.38-0.26 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C21H29N3O5Sの計算値:435.54;観測質量:434.20 (M-H);HPLC純度:99.1%;Rt; 7.7
製造例76:N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)フェニル)シクロプロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0510】
標記化合物を(E)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)フェニル)シクロプロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0511】
収量:0.082g,68%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 8.18 (s, 1H), 7.19 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 7.00 (t, J = 1.9 Hz, 1H), 6.96-6.89 (m, 1H), 6.76 (dd, J = 8.1, 2.4 Hz, 1H), 3.87 (s, 2H), 3.79 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 3.12 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.54-2.51 (m, 2H), 1.43-1.40 (m, 3H), 1.36-0.95 (m, 8H), 0.61-0.50 (m, 2H), 0.35-0.26 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C21H29N3O5Sの計算値:435.54;観測質量:436.19 (M+H);HPLC純度:98.0%;Rt; 7.5
製造例78:N-(1-(3-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル)シクロプロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0512】
標記化合物を(E)-N-(1-(3-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル)シクロプロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0513】
収量:0.082g,68%;1H NMR (400 MHz, DMSO- d6) δ 10.7 (s, 1H), 8.18 (s, 1H), 7.25 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 7.07-6.98 (m, 2H), 6.90-6.83 (m, 1H), 6.38 (tt, J = 56.0, 3.6 Hz, 1H), 4.29 (dt, J = 14.7, 3.5 Hz, 2H), 3.87 (s, 2H), 3.14 (t, J = 9.5, 7.1 Hz, 2H), 2.58-2.54 (m, 2H), 1.45-1.42 (m, 2H), 1.30-1.27 (m, 4H), 1.09-1.04 (m, 4H);ESI-MS (m/z):C19H25F2N3O5Sの計算値:445.48;観測質量:446.10 (M+H);HPLC純度:96.7%;Rt; 7.3
2-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)プロパン-2-オール(XV)調製の典型的手順:
【0514】
乾燥THF(280mL)中のVI(11.0g,49.3mmol)の攪拌溶液に、窒素雰囲気下でCH3MgBrの溶液(THF中1.4M溶液、176.0mL,246.6mmol)を0℃で滴下添加し、反応混合物を80℃で加熱しながら3時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物を水性NH4Cl反応停止し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発させてXVを得た。
【0515】
収量:10.13g,粗製,LCMS:225.45(M+1).
4-(2-アジドプロパン-2-イル)-2-(シクロプロピルメトキシ)-1-フルオロベンゼン(XVI)調製の典型的手順:
【0516】
乾燥DCM(200mL)中のXV(10.13g,45.8mmol)の攪拌溶液に、NaN3(27.00g 406.8mmol)とTFA(50mL)を0℃で加え、反応混合物を室温で2時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物を水で反応停止し、DCMで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発させてXVIを得た。
【0517】
収量:10.10g,粗製;1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.10-6.99 (m, 2H), 6.96-6.93 (m, 1H), 3.91 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 1.62-1.56(m, 6H), 1.38-1.19 (m, 2H), 0.71-0.57 (m, 2H), 0.42-0.28 (m, 2H).
2-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)プロパン-2-アミン(XVII)調製の典型的手順:
【0518】
MeOH(150mL)中のXVI(10.0g,40.11mmol)の攪拌溶液に、10%Pd/C(4.0g)を加え、水素雰囲気(バルーン圧力)下で室温で24時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物をセライトを通してろ過し、ろ過物を減圧下で蒸発させた。粗生成物をDCM中の5%MeOHを使ってカラムクロマトグラフィーで精製し、XVIIを得た。
【0519】
収量:4.1g,45.8%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.28 (dd, J = 8.6, 2.2 Hz, 1H), 7.11-6.96 (m, 2H), 3.89 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 1.89-1.83 (m, 2H), 1.34 (s, 6H), 0.60-0.58 (m, 2H), 0.34-0.32 (m, 2H).
N-(2-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)プロパン-2-イル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミド(XVIII)調製の典型的手順:
【0520】
乾燥DCM(10mL)中のXVII(1.0g,4.47mmol)の攪拌溶液に、Et3N(1.87mL,13.4mmol)を加えて室温で10分間攪拌した。その後DCM(10mL)中のV(1.17g,7.61mmol)を滴下添加し、室温で2時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物を水で反応停止し、ついでEtOACで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。粗生成物を15%EtOAC/ヘキサンを使ってcombiflashクロマトグラフィーで精製し、XVIIIを得た。
【0521】
収量:1.04g,64.8%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.48 (s, 1H), 7.26 (td, J = 7.9, 7.4, 2.3 Hz, 1H), 7.13 (dd, J = 11.3, 8.5 Hz, 1H), 7.05-7.0 (m, 1H), 5.78-5.63 (m, 1H), 5.04-4.94 (m, 2H), 3.90 (dd, J = 7.3, 4.6 Hz, 2H), 2.70-2.61 (m, 2H), 2.30 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 1.59 (d, J = 3.2 Hz, 6H), 1.24 (td, J = 7.8, 4.0 Hz, 1H), 0.63-0.52 (m, 2H), 0.42-0.31 (m, 2H).
製造例44:(E)-N-(2-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)プロパン-2-イル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0522】
標記化合物をN-(2-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)プロパン-2-イル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0523】
収量:0.095g,20.65%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.8 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.26 (dd, J = 8.3, 2.3 Hz, 1H), 7.12 (dd, J = 11.2, 8.5 Hz, 1H), 7.06-6.97 (m, 1H), 5.56-5.53 (m, 1H), 5.39-5.36 (m, 1H), 3.92-3.80 (m, 2H), 3.76 (s, 2H), 3.70-3.68 (m, 2H), 2.74-2.65 (m, 2H), 2.33-2.24 (m, 2H), 1.58 (s, 6H), 1.24-1.20 (m, 1H), 0.63-0.53 (m, 2H), 0.37-0.29 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C21H28FN3O5Sの計算値:453.53:観測質量:471.25 (M+H2O);HPLC純度:99.8%;Rt; 8.0
製造例48:(E)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(2-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)プロパン-2-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0524】
標記化合物をN-(2-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)プロパン-2-イル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0525】
収量:0.056g,11%;1H NMR (400 MHz, DMSO- d6) δ 10.8 (s, 1H), 7.49 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.12 (dd, J = 11.3, 8.1 Hz, 1H), 7.01 (dd, J = 7.7, 4.0 Hz, 1H), 5.54-5.51 (m, 1H), 5.37-5.34 (m, 1H), 3.89-3.73 (m, 6H), 2.70-2.67 (m, 2H), 2.30-2.26 (m, 2H), 2.08-2.04 (m, 1H), 1.59 (s, 6H), 0.99 (d, J = 6.6 Hz, 6H);ESI-MS (m/z):C21H30FN3O5Sの計算値:455.55;観測質量:454.20 (M-H);HPLC純度:98.9%;Rt; 8.2
製造例81:N-(2-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)プロパン-2-イル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0526】
標記化合物を(E)-N-(2-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)プロパン-2-イル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0527】
収量:0.05g,71.4%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 7.41 (s, 1H), 7.26 (dd, J = 8.3, 2.3 Hz, 1H), 7.13 (dd, J = 11.3, 8.5 Hz, 1H), 7.05-7.01 (m, 1H), 3.89-3.85 (m, 4H), 3.21-3.13 (m, 2H), 2.66-2.57 (m, 2H), 1.56-1.54 (m, 8H), 1.40-1.38 (m, 2H), 1.31-1.12 (m, 3H), 0.63-0.53 (m, 2H), 0.38-0.29 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C21H30FN3O5Sの計算値:455.55;観測質量:473.15 (M+H2O);HPLC純度:94.7%;Rt; 7.9
製造例86:5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(2-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)プロパン-2-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0528】
標記化合物を(E)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(2-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)プロパン-2-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0529】
収量:0.028g,70%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 7.42 (s, 1H), 7.32-7.24 (m, 1H), 7.12 (dd, J = 11.4, 8.4 Hz, 1H), 7.00-6.98 (m, 1H), 3.89 (s, 2H), 3.81 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 3.17 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 2.50-2.48 (m, 2H), 2.05-2.01 (m, 1H), 1.56-1.54 (m, 8H), 1.40-1.37 (m, 2H), 1.20-1.00 (m, 2H), 0.99 (d, J = 6.6 Hz, 6H);ESI-MS (m/z):C21H32FN3O5Sの計算値:457.56 ;観測質量:479.85 (M+Na);HPLC純度:96.3%;Rt; 8.2
N-アリルシアナミド(XIX)調製の典型的手順:
【0530】
乾燥ACN(25mL)中のメチルL-アラニナート(5.0g,35mmol)の攪拌溶液に、Et3N(10.0mL,71.0mmol)を加えて室温で10分間攪拌した。その後ACN(25mL)中で3-ブロモプロパ-1-エン(2.78mL,32.0mmol)を0℃で滴下添加し、室温で16時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物を水で反応停止し、DCMで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。粗生成物を10%MeOH/DCMを使ってカラムクロマトグラフィーで精製し、XIXを得た。
【0531】
収量:0.8g,15.6%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 5.80 - 5.77 (m, 1H), 5.22-4.98 (m, 2H), 4.03 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 3.35-3.10 (m, 3H), 3.10-2.98 (m, 1H), 2.13-2.08 (m, 1H), 1.99 (s, 1H), 1.17 (dd, J = 7.1, 5.3 Hz, 5H).
メチルN-アリル-N-シアノ-L-アラニナート(XX)調製の典型的手順:
【0532】
EtO2(10mL)中のXIX(0.8g,5.5mmol)の攪拌溶液に、BrCN(7.11g,6.7mmol)とNaHCO3(1.40g,16.6mmol)を0℃で滴下添加し、2時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物を水で反応停止し、ついでEtO2で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮してXXを得た。
【0533】
収量:0.8g,粗製;NMR:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 5.84-5.81 (m, 1H), 5.36-5.21 (m, 2H), 3.93 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 3.79-3.58 (m, 5H), 1.46-1.34 (m, 3H).
(S)-1-アリル-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(XXI)調製の典型的手順:
【0534】
トルエン(8mL)中のXX(0.8g,4.7mmol)の攪拌溶液に、リン酸ジブチル(2.5mL,1.1mmol)を加えて反応混合物を5時間還流加熱した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物を濃縮し、残留物をEt2O:ヘキサン(2:8mL)で溶解させ、沈殿した固体をろ過し、これを冷ヘキサンと共に磨砕してXXIを得た。
【0535】
収量:0.25g,34%;NMR:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.80 (s, 1H), 5.80 - 5.77 (m, 1H), 5.27-5.11 (m, 2H), 4.14-3.94 (m, 2H), 3.70 (dd, J = 16.1, 6.3 Hz, 1H), 1.41-1.22 (m, 3H).
製造例15:(R,E)-N-(1-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)シクロプロピル)-5-(5-メチル-2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0536】
標記化合物をN-(1-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)シクロプロピル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび(R)-1-アリル-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0537】
収量:0.028g,18%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.8 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.23 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.15-7.05 (m, 1H), 6.92 (s, 1H), 5.48-5.36 (m, 1H), 5.24-5.20 (m, 1H), 3.98-3.86 (m, 2H), 3.83-3.76 (m, 2H), 3.51-3.48 (m, 1H), 2.57-2.54 (m, 2H), 2.19-1.95 (m, 4H), 1.29-1.12 (m, 4H), 1.07 (s, 2H), 1.01-0.94 (m, 6H);ESI-MS (m/z):C22H30FN3O5Sの計算値:467.56;観測質量:468.15 (M+H);HPLC純度:94.7%;Rt; 8.2
製造例16:(S,E)-N-(1-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)シクロプロピル)-5-(5-メチル-2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0538】
標記化合物をN-(1-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)シクロプロピル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび(S)-1-アリル-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0539】
収量:0.025g,18%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.8 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.28-7.06 (m, 2H), 6.92 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.49-5.37 (m, 1H), 5.26-5.23 (m, 1H), 4.05-3.87 (m, 2H), 3.81 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.53-3.50 (m, 1H), 2.59-2.50 (m, 3H), 2.10-2.07 (m, 2H), 1.27-1.16 (m, 5H), 1.09-1.04 (m, 2H), 0.99 (d, J = 6.6 Hz, 6H);ESI-MS (m/z):計算値 :C22H30FN3O5S:467.56;観測質量 468.20 (M+H);HPLC純度:99.8%;Rt; 8.2
製造例17:(R,E)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)-5-(5-メチル-2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0540】
標記化合物をN-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび(R)-1-アリル-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0541】
収量:0.038g,14%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.8 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.20 (dd, J = 8.3, 2.2 Hz, 1H), 7.11 (dd, J = 11.4, 8.4 Hz, 1H), 6.96-6.91 (m, 1H), 5.49-5.37 (m, 1H), 5.30-5.18 (m, 1H), 3.99-3.85 (m, 4H), 3.53 (dd, J = 15.6, 6.9 Hz, 1H), 2.59-2.56 (m, 2H), 2.14-2.11 (m, 2H), 1.29-1.17 (m, 6H), 1.11-1.03 (m, 2H), 0.63-0.53 (m, 2H), 0.38-0.29 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C22H28FN3O5Sの計算値:465.54;観測質量:466.15 (M+H);HPLC純度:99.9%;Rt; 7.8
製造例18:(R,E)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)-5-(5-メチル-2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0542】
標記化合物をN-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドおよび(S)-1-アリル-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0543】
収量:0.06g,23%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.8 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.26 (dt, J = 7.9, 7.4, 2.3 Hz, 1H), 7.13 (dd, J = 11.3, 8.5 Hz, 1H), 7.05-7.0 (m, 1H), 5.45-5.38 (m, 1H), 5.12-5.08 (m, 1H), 3.99-3.85 (m, 4H), 3.37-3.25 (m, 1H), 2.59 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 2.15 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 1.26-1.17 (m, 6H), 1.08-1.04 (m, 2H), 0.63-0.53 (m, 2H), 0.36-0.30 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C22H28FN3O5Sの計算値:465.54;観測質量:464.20 (M-H);HPLC純度:99.4%;Rt; 7.7
製造例71:(R)-N-(1-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)シクロプロピル)-5-(5-メチル-2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0544】
標記化合物をN-(1-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)シクロプロピル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0545】
収量:0.022g,62%;1H NMR (400 MHz, DMSO- d6) δ 10.7 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 13.7 Hz, 1H), 7.25 (dd, J = 8.5, 2.2 Hz, 1H), 7.12 (dd, J = 11.4, 8.3 Hz, 1H), 6.96-6.90 (m, 1H), 4.01-3.38 (m, 1H), 3.81 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 2.96-2.91 (m, 1H), 2.57-2.54 (m, 3H), 2.06-2.02 (m, 1H), 1.49 - 1.18 (m, 8H), 1.11 - 0.92 (m, 11H) ;ESI-MS (m/z):C22H32FN3O5Sの計算値:469.57;観測質量:470.20 (M+H);HPLC純度:92.2%;Rt;8.5
製造例72:(S)-N-(1-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)シクロプロピル)-5-(5-メチル-2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0546】
標記化合物をN-(1-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)シクロプロピル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0547】
収量:0.042g,83.6%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 8.18 (s, 1H), 7.25 (dd, J = 8.4, 2.3 Hz, 1H), 7.12 (dd, J = 11.4, 8.4 Hz, 2H), 6.94-6.90 (m, 1H), 4.01-3.39 (m, 1H), 3.81 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 3.32-3.28 (m, 2H), 2.98-2.95 (m, 2H), 2.06-2.03 (m, 2H), 1.43-1.40 (m, 2H), 1.36-1.18 (m, 8H), 1.11-0.95 (m, 7H);ESI-MS (m/z):C22H32FN3O5Sの計算値:469.57;観測質量:470.2 (M+H);HPLC純度:98.0%;Rt:8.3
製造例73:(R)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)-5-(5-メチル-2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0548】
標記化合物をN-(1-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)シクロプロピル)ブタ-3-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0549】
収量:0.02g,80.0%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.20 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.11 (t, J = 10.1 Hz, 1H), 6.96-6.92 (m, 1H), 4.03-4.00 (m, 1H), 3.88 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 2.98-2.92 (m, 1H), 2.51-2.40 (m, 2H), 1.41-1.38 (m, 2H), 1.28-1.17 (m, 9H), 1.04-1.00 (m, 4H), 0.60-0.55 (m, 2H), 0.32-0.30 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C22H30FN3O5Sの計算値:467.56;観測質量:468.20 (M+H);HPLC純度:94.1%;Rt:7.7
製造例74:(S)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)-5-(5-メチル-2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
【0550】
標記化合物を(S,E)-N-(1-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)シクロプロピル)-5-(5-メチル-2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタ-3-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0551】
収量:0.035g,77.7%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 7.21 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.12 (dd, J = 11.4, 8.2 Hz, 1H), 6.97-6.89 (m, 1H), 4.02-3.98 (m, 1H), 3.88 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 2.99-2.87 (m, 2H), 2.58-2.48 (m, 2H), 1.48-1.18 (m, 12H), 1.05-1.02 (m, 2H), 0.59-0.54 (m, 2H), 0.33-0.31 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C22H30FN3O5Sの計算値:467.56;観測質量:468.15 (M+H);HPLC純度:96.9%;Rt:7.7
3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロ-N-メトキシ-N-メチルベンズアミド(XXII)調製の典型的手順
【0552】
乾燥DMF(131mL)中の3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロ安息香酸(10.12g,4.80mmol)の混合物にN,O-ジメチルヒドロキシルアミン(5.63g,5.70mmol)、HOBt(7.69g,5.70mmol)、Et3N(8.75ml,6.20mmol)およびEDCI.HCl(13.85g,7.20mmol)を0℃で添加し、反応混合物を室温で16時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物を水で反応停止し、ついでEtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーで40%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、XXIIを得た。
【0553】
収量:10.5g,86.1%;1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.39-7.24 (m, 2H), 7.08 (dd, J = 10.9, 8.4 Hz, 1H), 3.90 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 3.55 (s, 3H), 3.35 (s, 3H), 1.37-1.23 (m, 1H), 0.72-0.59 (m, 2H), 0.43-0.29 (m, 2H).
1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)プロパン-1-オン(XXIII)調製の典型的手順:
【0554】
乾燥THF(158mL)中のXXII(10.5g,41.40mmol)の攪拌溶液に、CH3CH2MgBrの溶液(THF中1.0M溶液、34.5mL,103.0mmol)を0℃で滴下添加し、反応混合物を室温で3時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物をNH4Cl溶液で反応停止し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで25%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、XXIIIを得た。
【0555】
収量:7.58g,82.3%;ESI-MS (m/z):222.85 (M+H).
4-(ブタ-1-エン-2-イル)-2-(シクロプロピルメトキシ)-1-フルオロベンゼン(XXIV)調製の典型的手順:
【0556】
乾燥THF(120mL)中のPh3PCH3Br(17.93g,50.2mmol)の攪拌溶液にNaHMDS(THF中1M、50mL、50.2mmol)を0℃で添加し、室温で2時間攪拌した。THF(50mL)中のXXIII(6.2g,27.8mmol)を0℃で滴下添加し、反応物を室温で12時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物をNH4Cl溶液で反応停止し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーで5%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、XXIVを得た。
【0557】
収量:5.6g,91.2%;1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.06-6.88 (m, 3H), 5.19 (s, 1H), 5.05-5.00 (m, 1H), 3.89 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 2.46 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 1.33-1.30 (m, 1H), 1.09 (td, J = 7.4, 1.3 Hz, 3H), 0.70-0.58 (m, 2H), 0.43-0.32 (m, 2H).
(S)-2-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)ブタン-1,2-ジオール(XXV)調製の典型的手順:
【0558】
t-ブタノール(48mL)と水(48mL)中のXXIV(3.0g,13.6mmol)の混合物に0℃でAD-mix-alpha(18.0g)を加え、反応混合物を室温で3時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物を無水Na2SO4で反応停止し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーで35%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、XXVを得た。
【0559】
収量:2.8g,80.92%;1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.13-7.00 (m, 2H), 6.88-6.85 (m, 1H), 3.90 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 3.81 (dd, J = 11.1, 4.6 Hz, 1H), 3.67 (dd, J = 11.0, 8.0 Hz, 1H), 2.54 (s, 1H), 1.83-1.79 (m, 2H), 1.58 (dd, J = 8.1, 4.7 Hz, 1H), 1.29-1.27 (m, 2H), 0.77 (dd, J = 8.0, 6.8 Hz, 3H), 0.70-0.58 (m, 2H), 0.37 (t, J = 5.2 Hz, 2H).
(S)-2-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-1-(メチルスルホニル)ブタン-2-オール(XXVI)調製の典型的手順:
【0560】
乾燥DCM(8.6mL)中のXXV(0.86g,3.38mmol)とEt3N(0.711mL,5.07mmol)の攪拌溶液に、MsCl(0.31mL,4.06mmol)を0℃で添加し、室温で30分間攪拌した。反応完了後、反応混合物をNaHCO3溶液で反応停止し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮してXXVIを得た。
【0561】
収量:1.0g,粗製。
(S)-1-アジド-2-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)ブタン-2-オール(XXVII)調製の典型的手順:
【0562】
DMF(15mL)中のXXVI(0.75g,2.20mmol)の攪拌溶液に、アジ化ナトリウム(0.586,9.02mmol)を滴下添加し、90℃で12時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、ついでEtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーで35%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、XXVIIを得た。
(S)-1-アミノ-2-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)ブタン-2-オール(XXVIII)調製の典型的手順:
【0563】
EtOH(6mL)中のXXVII(0.3g,10.7mmol)の攪拌溶液に、10%Pd/C(0.06g)を加え、水素雰囲気(バルーン圧力)下で室温で3時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物をセライトを通してろ過し、ろ過物を減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで40%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、XXVIIIを得た。
【0564】
収量:0.097g,34.7%;1H NMR (400 MHz, DMSO- d6) δ 7.15-7.05 (m, 2H), 6.93-6.89 (m, 1H), 4.82 (s, 1H), 3.87 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 2.79 (d, J = 13.1 Hz, 1H), 2.70 (d, J = 13.1 Hz, 1H), 1.75-1.61 (m, 2H), 1.25-1.22 (m, 1H), 0.68-0.50 (m, 5H), 0.40-0.26 (m, 2H).
(S)-N-(2-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-ヒドロキシブチル)プロパ-2-エン-1-スルホンアミド(XXIX)調製の典型的手順:
【0565】
乾燥DCM(25mL)中のXXVIII(1.g,7.1mmol)の攪拌溶液に、Et3N(3.0mL,2.1mmol)を加えて室温で10分間攪拌した。その後乾燥DCM(25mL)中のV(1.49g,1.0mmol)を滴下添加し、室温で12時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、反応混合物を水で反応停止し、ついでEtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーで20-30%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、XXIXを得た。
【0566】
収量:0.8g,32%;1H NMR (400 MHz, DMSO- d6) δ 7.16 - 7.11 (m, 2H), 6.95-6.91 (m, 1H), 6.70 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 5.72-5.69 (m, 1H), 5.34-5.25 (m, 2H), 4.94 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 3.92-3.85 (m, 2H), 3.65-3.60 (m, 2H), 3.39-3.15 (m, 1H), 1.74 (q, J = 7.5 Hz, 2H), 1.25-1.21 (m, 2H), 0.66-0.52 (m, 5H), 0.33 (t, J = 4.3 Hz, 2H).
製造例97:(S,E)-N-(2-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-ヒドロキシブチル)-4-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ブタ-2-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0567】
標記化合物を(S)-N-(2-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-ヒドロキシブチル)プロパ-2-エン-1-スルホンアミドおよび1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0568】
収量:0.037g,7.1%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.8 (s, 1H), 7.13-7.10 (m, 2H), 6.96-6.88 (m, 1H), 6.79-6.76 (m, 1H), 5.71-5.68 (m, 1H), 5.53-5.50 (m, 1H), 4.94 (s, 1H), 3.88-3.84 (m, 6H), 3.70-3.68 (m, 2H), 3.25-3.20 (m, 2H), 1.73-1.70 (m, 2H), 1.22-1.20 (m, 1H), 0.65-0.54 (m, 5H), 0.33-0.30 (m, 2H);ESI-MS (m/z):計算量:C21H28FN3O6S:469.53;観測質量:492.20 (M+Na);HPLC純度:96.5%;Rt:7.7
製造例82:(S,E)-4-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(2-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)-2-ヒドロキシブチル)ブタ-2-エン-1-スルホンアミドの合成:
【0569】
標記化合物を(S,E)-4-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(2-(4-フルオロ-3-イソブトキシフェニル)-2-ヒドロキシブチル)ブタ-2-エン-1-スルホンアミドおよび1-アリルイミダゾリジン-2,4-ジオンを使って上記の製造例3の方法と同様な方法で調製した。
【0570】
収量:0.022g,3.67%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.8 (s, 1H), 7.18-7.06 (m, 2H), 6.98-6.92 (m, 1H), 6.77 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 5.70-5.67 (m, 1H), 5.52-5.49 (m, 1H), 4.96 (s, 1H), 3.87-3.77 (m, 6H), 3.70-3.68 (m, 2H), 3.30-3.28 (m, 2H), 2.11-1.96 (m, 1H), 1.74-1.71 (m, 2H), 0.98 (d, J = 6.6 Hz, 6H), 0.60 (t, J = 7.4 Hz, 3H);ESI-MS (m/z):計算量:C21H30FN3O6S:471.54;観測質量:489.30 (M+H2O);HPLC純度:94.7%;Rt:7.9
製造例98:(S)-N-(2-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-ヒドロキシブチル)-4-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ブタン-1-スルホンアミドの合成:
【0571】
標記化合物を(S,E)-N-(2-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-ヒドロキシブチル)-4-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ブタ-2-エン-1-スルホンアミドを使って上記の製造例1の方法と同様な方法で調製した。
【0572】
収量:0.06g,48%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (s, 1H), 7.15-7.11 (m 2H), 6.97-6.89 (m, 1H), 6.65 (t, J = 6.2 Hz, 1H), 4.92 (s, 1H), 3.89-3.86 (m, 4H), 3.20-3.17 (m, 4H), 2.89-2.86 (m, 2H), 1.74-1.71 (m, 2H), 1.48-1.41 (m, 4H), 1.29-1.13 (m, 1H), 0.60-0.56 (m, 5H), 0.33-0.30 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C21H30FN3O6Sの計算値;観測質量;470.25 (M-H);HPLC純度:97.9;Rt:7.3.
製造例66a:(S)-N-(1-(4-クロロ-3-(シクロプロピルメトキシ)フェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成
スキーム1.
【化134】
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【0573】
ステップ-1:1-(4-クロロ-3-(シクロプロピルメトキシ)フェニル)エタン-1-オン(3-a)の合成
DMF(25mL)中の1-a(3.0g,17.6mmol)の攪拌溶液に、K2CO3(7.3g,52.9mmol)を添加し、次いで(ブロモメチル)シクロプロパン(2.8g,21.1mmol)を添加して、反応混合物を4時間還流した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を水で反応停止し、ついでEtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して3-a(3.2g,粗製)を得た。
【0574】
ステップ-2:N-(1-(4-クロロ-3-(シクロプロピルメトキシ)フェニル)エチリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(5-a)の合成
乾燥トルエン(150mL)中の化合物3-a(3.2g,14.2mmol)と化合物4-a(2.5g,21.4mmol)の攪拌溶液に、Ti(OiPr)4(8.1g,28.5mmol)を添加した。この混合物を90℃で16時間加熱した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をEtOAcで希釈し、水で反応を停止し、セライトパッドを通してろ過した。ろ過物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物5-a(2.4g,粗製)を得た。LCMS:327.95(M+1).
【0575】
ステップ-3:(S)-N-((S)-1-(4-クロロ-3-(シクロプロピルメトキシ)フェニル)エチル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(6-a)の合成
乾燥トルエン(10mL)中のDIBAL-H(1M溶液、22mL,22.0mmol)の攪拌溶液に、トルエン(10mL)中の化合物5-a(2.4g,7.33mmol)の溶液を-78℃で滴下添加した。この混合物を同じ温度で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をNH4Cl溶液で反応停止し、EtOAcで希釈した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAcで抽出し、塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物6-a(1.6g,66%) を得た。LCMS:330.1 (M+1).
【0576】
ステップ-4:(S)-1-(4-フルオロ-3-プロポキシフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(7-a)の合成
MeOH(15mL)中の化合物6-a(1.6g,4.86mmol)の攪拌溶液に、ジオキサン中の4M HCl(2.4mL,9.72mmol)を加え、混合物を室温で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を濃縮し、残留物をジエチルエーテルと共に磨砕して精製し、7-a(0.9g,75%)を得た。LCMS:208.9 (M-18).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.42 (s, 3H), 7.42 (d, J = 8.7 Hz 1H), 7.20 (s, 1H), 4.42-4.38 (m, 1H), 3.96 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 1.45 - 1.42(s, 3H), 1.28 - 1.0 (m , 2H), 0.62 - 0.56 (m, 2H), 0.38 - 0.34 (m, 2H).
【0577】
ステップ5:3-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)イミダゾリジン-2,4-ジオン(9-a)の合成
CH2Cl2(60mL)中の化合物8-a(6.0g,60.0mmol)とDIPEA(30mL,180mmol)の攪拌溶液に、0℃で1時間かけてSEM-Cl(12.7mL,72.0mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応をTLCで化合物8-aの完全な消費についてモニターした。反応混合物をNH4Cl溶液(150mL)で反応停止し、CH2Cl2(150mL×2)で抽出した。合わせた有機層を2N HCl(75mL×2)と塩水(100mL)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して化合物9-a(9.2g,粗製)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 4.98 (s, 2H), 4.0 (s, 3H), 3.60 - 3.55 (m, 2H), 0.98 - 0.95 (m, 2H), 0.09 (s, 9H).
【0578】
ステップ6:(1-(5-ブロモペンチル)-3-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)イミダゾリジン-2,4-ジオン(11-a)の合成
ACN(50mL)中の化合物9-a(3.0g,13.0mmol)の攪拌溶液に、CS2CO3(12.7g,39.1mmol)次いで化合物10-a(6.0g,26.0mmol)を加えて80℃で4時間攪拌した。完了後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物を水の飽和溶液(150mL)に入れ、EtOAc(150mL×2)で抽出した。有機抽出物を塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で乾燥するまで濃縮した。残留物はcombiflashクロマトグラフィー(DCM中の3-4%MeOHで溶出)で精製し、11-a(2.8g,56%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 4.73 (s, 2H), 4.02 (s, 2H), 3.52 - 3.50 (m, 4H), 3.22-3.20(m, 2H), 1.85 - 1.79(m, 2H), 1.59 - 1.55(m, 2H), 1.41 - 1.34(m , 2H), 0.88 - 0.82 (m, 2H), 0.09 (s, 9H).
【0579】
ステップ7:S-(5-(2,4-ジオキソ-3-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)イミダゾリジン-1-イル)ペンチル)エタンチオエート(12-a)の合成
DMF(30mL)中の化合物11-a(2.8g,7.38mmol)の溶液に0℃でAcSK(1g,8.86mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。開始材料の完了後、反応混合物を水(75mL)で希釈し、EtOAc(75mL×3)で抽出した。有機抽出物をそれぞれ塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、12-a(2.6g,粗製)を得た。精製なしで次のステップに進めた。
【0580】
ステップ8:5-(2,4-ジオキソ-3-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)イミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホニルクロリド(13-a)の合成
アセトニトリル(40mL)中の化合物12-a(2.6g,6.87mmol)の攪拌溶液に0℃で2N HCl(4mL)を加えた。次いで少しずつ30分間にわたってN-クロロスクシンイミド(3.67g,27.5mol)を加え、反応混合物を室温に温めて1時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。12-aの消費完了後、反応混合物を氷冷水(150mL)で反応停止し、ジエチルエーテル(150mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(150mL)と塩水(75mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮させてオフホワイトの固体として13-a(1.9g,69.3%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 4.90 (s, 2H), 3.89 (s, 2H), 3.69-3.59 (m, 2H), 3.46-3.42 (m, 2H), 2.13 -2.0 (m, 2H), 1.70-1.64 (m, 2H), 1.62-1.52 (m, 2H),1.27-1.23(m, 2H), 0.96-0.92(m,2H), 0.004(s, 9H).
【0581】
ステップ9:(S)-N-(1-(4-クロロ-3-(シクロプロピルメトキシ)フェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソ-3-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)イミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(14-a)の合成
CH2Cl2(5mL)中の化合物7-a-HCl塩(0.2g,0.76mmol)の攪拌溶液に、0℃でトリエチルアミン(0.25mL,2.28mmol)を加えて攪拌した。この反応混合物に25分間かけて0℃でCH2Cl2(5mL)中の化合物13-a(0.33g,0.83mmol)を滴下添加し、同じ温度で3時間攪拌した。反応をTLCで化合物7-aの完全な消費についてモニターした。反応混合物を水(25mL)で反応停止し、CH2Cl2(25mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(25mL×2)と塩水(25mL)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製物を15-20%EtOAc/ヘキサンを使ってシリカゲル・フラッシュクロマトグラフィーで精製し、オフホワイトの固体として14-aを得た(0.155g,34%)。LCMS:588.05 (M+1).
【0582】
ステップ10:(S)-N-(1-(4-クロロ-3-(シクロプロピルメトキシ)フェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(製造例66a)の合成
DCM(10mL)中の化合物14-a(0.15g,0.52mmol)の攪拌溶液に、0℃でTFA(0.3mL)を加え、室温で16時間反応混合物を攪拌した。反応の進行をTLCで、化合物14-aの消費が完了するまでモニターした。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をNaHCO3の飽和溶液(50mL)に入れ、EtOAc(50mL×2)で抽出した。有機抽出物を水(50mL×2)と塩水(10mL)それぞれで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で乾燥するまで濃縮した。残留物はcombiflashクロマトグラフィー(DCM中の3-4%MeOHで溶出)で精製し、製造例66aを白い粘着性のある固体として得た(収量75mg,64%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.68 (s, 1H), 7.69 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.16 (s, 1H), 6.93 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 4.40 - 4.35 (m, 1H), 3.94 - 3.84 (m, 4H), 3.12 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.82 -2.77 (m, 1H), 2.63 - 2.60 (m, 1H), 1.59 - 1.38 (m, 2H), 1.38 - 0.99 (m, 8H), 0.58 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 0.35 (d, J = 7.6 Hz, 2H);ESI-MS (m/z):C20H28ClN3O5Sの計算値:457.97, 観測質量:456.05(M-H);HPLC純度:97.7%
製造例67a:(S)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成
スキーム2.
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
【0583】
ステップ-1:3-ヒドロキシ-N-メトキシ-N-メチル-4-(トリフルオロメチル)ベンズアミド(2-b)の合成
DCM(35mL)中の化合物1-b(3.5g,16.9mmol)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(4.72mL,33.9mmol)を加え、次いでN,O-ジメチルヒドロキシルアミン.HCl(1.98g,20.3mmol)を加え、室温で20分間攪拌した。EDC.HCl(4.88g,25.4mmol)を0℃で加えて反応混合物を室温で30分間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をNaHCO3溶液で反応停止し、DCMで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して化合物2-b(2.0g,粗製)を得た。LCMS:250.15 (M+1).
【0584】
ステップ-2:3-(シクロプロピルメトキシ)-N-メトキシ-N-メチル-4-(トリフルオロメチル)ベンズアミド(4-b)の合成
DMF(20mL)中の2-b(2.0g,8.03mmol)の攪拌溶液に、K2CO3(2.21g,16.0mmol)を添加し、次いで(ブロモメチル)シクロプロパン(0.9mL,9.63mmol)を添加して、反応混合物を5時間還流した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を水で反応停止し、ついでEtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーで25-30%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物4-b(1.0g,40%)を得た。LCMS:304.05 (M+1).
【0585】
ステップ-3:1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エタン-1-オン(6-b)の合成
乾燥THF(15mL)中の化合物4-b(0.7g,2.31mmol)の攪拌溶液に、メチルマグネシウムブロミド(THF中3.0 M,1.5mL,4.62mmol)を-10℃で加えた。得られた混合物を室温で12時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をNH4Cl溶液で反応停止し、EtOAcで希釈した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAcで抽出し、塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物6-b(0.4g,67.4%)を得た。LCMS:259.20 (M+1).
【0586】
ステップ-4:(S)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エチリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(8-b)の合成
乾燥トルエン(10mL)中の化合物6-b(0.4g,1.55mmol)と化合物7-b(0.3g,2.48mmol)の攪拌溶液に、Ti(OiPr)4(1.32g,4.65mmol)を添加した。この混合物を16時間還流加熱した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ過物を水で希釈してEtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物8-b(0.33g,60%)を得た。LCMS:362.1 (M+1).
【0587】
ステップ-5:(S)-N-((S)-1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エチル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(9-b)の合成
乾燥トルエン(5mL)中のDIBAL-H(トルエン中1M溶液、1.85mL,2.77mmol)の攪拌溶液に、トルエン(5mL)中の化合物8-b(0.33g,0.92mmol)の溶液を-78℃で滴下添加した。得られた混合物を同じ温度で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をNH4Cl溶液で反応停止し、EtOAcで希釈した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAcで抽出し、塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、化合物9-b(0.33g,粗製)を得た。LCMS:364.15 (M+1).
【0588】
ステップ-6:(S)-1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(10-b)の合成
MeOH(8mL)中の化合物9-b(0.33g,0.91mmol)の攪拌溶液に、ジオキサン中の4M HCl(0.5mL)を加え、混合物を室温で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を濃縮し、残留物をジエチルエーテルと共に磨砕して精製し、10-b(0.14g,53%)を得た。LCMS:261.1 (M+1).
【0589】
ステップ7:(S)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エチル)-5-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(12-b)の合成
CH2Cl2(5mL)中の化合物10-b-HCl塩(0.14g,0.48mmol)の攪拌溶液に、0℃でトリエチルアミン(0.24mL,2.42mmol)を加えて攪拌した。この反応混合物に25分間かけて0℃でCH2Cl2(5mL)中の化合物11-b(0.22g,0.72mmol)を滴下添加し、同じ温度で3時間攪拌した。反応の進行をTLCで、化合物11-bの完全な消費までモニターした。反応混合物を水(25mL)で反応停止し、CH2Cl2(75mL×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(25mL)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製物を15-20%EtOAc/ヘキサンを使ってシリカゲル・フラッシュクロマトグラフィーで精製し、オフホワイトの固体として12-bを得た(0.17g,67%)。LCMS:539.15 (M+1).
【0590】
ステップ8:(S)-5-アミノ-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エチル)ペンタン-1-スルホンアミド(13-b)の合成
メタノール(5mL)中の化合物12-b(0.17g,0.32mmol)の攪拌溶液に、0℃でヒドラジン水和物(99%,0.19mL,1.62mmol)を加えた。ついで氷浴を取り除き、反応混合物を室温に温めて、3時間攪拌した。反応をTLCでモニターした。完了後、減圧下で反応混合物からメタノールを取り除いた。粗製材料を2N HCl(6mL)に溶解し、ジエチルエーテル(10mL×3)で洗浄した。水層を水性アンモニア(pH=約8)で塩基化し、酢酸エチル(10mL×2)で抽出した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、粘性の塊として13-b(0.11g,粗製)を得た。この生成物を精製なしで次のステップに進めた。LCMS:409.2 (M+1).
【0591】
ステップ9:エチル (S)-(5-(N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エチル)スルファモイル)ペンチル)グリシナート(15-b)の合成
エタノール(5mL)中の化合物13-b(0.11g,0.28mmol)の溶液に2-オキソ酢酸エチル(50%のトルエン溶液、0.03mL,0.31mmol)を加えて室温で1時間攪拌した。これにエタノール(3mL;1滴のAcOHを含む)中のNaCNBH3(20mg,0.33mmol)の溶液を室温で10分間かけて滴下添加し、反応混合物をさらに5時間攪拌した。反応をTLCで化合物13-bの完全な消費についてモニターした。エタノールを減圧下で取り除いた。残留物を飽和NaHCO3溶液(25mL)に入れ、EtOAc(25mL×2)で抽出した。有機抽出物をそれぞれ塩水(25mL)で洗浄し、ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、15-b(0.04g,粗製)を得た。精製なしで次のステップに進めた。LCMS:495.1 (M+1).
【0592】
ステップ10:(S)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(製造例67a)の合成
AcOH(2mL)中の化合物15-b(0.04g,0.08mmol)の攪拌溶液に、KOCN(14mg,0.16mmol)を加え、室温で16時間反応混合物を攪拌し、次いで60℃で12時間加熱した。反応の進行をTLCでモニターした。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をNaHCO3溶液の飽和溶液(15mL)に入れ、EtOAc(15mL×2)で抽出した。有機抽出物を水(15mL×2)と塩水(20mL)それぞれで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で乾燥するまで濃縮した。残留物はcombiflashクロマトグラフィー(DCM中の3-4%MeOHで溶出)で精製し、製造例67aを白い固体として得た(40mg,粗製)。40mgの粗製化合物をprep HPLC精製に供し、76%HPLC純度を持つ4mgの製造例67a化合物を得た。
製造例68a:(S)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-メチルフェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成
スキーム3.
【化136】
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【0593】
ステップ-1:1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-メチルフェニル)エタン-1-オン(2-c)の合成
DMF(50mL)中の化合物1-c(3.0g,20.0mmol)の攪拌溶液に、K2CO3(8.2g,60.0mmol)を添加し、次いで(ブロモメチル)シクロプロパン(3.2g,24mmol)を添加して、反応混合物を4時間還流した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を水で反応停止し、ついでEtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して3-c(3.2g,粗製)を得た。LCMS:205.05 (M+1).
【0594】
ステップ-2:(S)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-メチルフェニル)エチリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(5-c)の合成
乾燥トルエン(150mL)中の化合物3-c(3.2g,15.6mmol)と化合物4-c(2.8g,23.5mmol)の攪拌溶液に、Ti(OiPr)4(8.9g,31.3mmol)を添加した。反応混合物をEtOAcで希釈し、水で反応を停止し、セライトパッドを通してろ過した。ろ過物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物5-c(2.8g,62%)を得た。LCMS:308.15 (M+1).
【0595】
ステップ-3:(S)-N-((S)-1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-メチルフェニル)エチル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(6-c)の合成
乾燥トルエン(15mL)中のDIBAL-H(トルエン中1M溶液、2.7mL,27.3mmol)の攪拌溶液に、トルエン(10mL)中の化合物5-c(2.8g,9.1mmol)の溶液を-78℃で滴下添加した。得られた混合物を同じ温度で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をNH4Cl溶液で反応停止し、EtOAcで希釈した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAcで抽出し、塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物6-c(2.0g,71%)を得た。LCMS:310 (M+1).
【0596】
ステップ-4:(S)-1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-メチルフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(7-c)の合成
MeOH(20mL)中の化合物6-c(2.0g,6.47mmol)の攪拌溶液に、ジオキサン中の4M HCl(3.2mL,12.9mmol)を加え、得られた混合物を室温で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を濃縮し、残留物をジエチルエーテルと共に磨砕して精製し、7-c(0.9g,61%)を得た。LCMS:207.85 (M+1).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.60 (s, 3H), 7.10 - 7.07 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 6.98 - 6.88 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.15 - 4.12 (m, 1H), 4.05 - 4.0 (m, 1H), 3.83 - 3.85 (m, 2H), 2.12 (s, 3H), 1.46 - 1.35 (m, 3H), 0.62 - 0.50 (m, 2H), 0.33 - 0.23 (m, 2H).
【0597】
ステップ5:(S)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-メチルフェニル)エチル)-5-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(9-c)の合成
CH2Cl2(5mL)中の化合物7-c-HCl塩(0.3g,1.23mmol)の攪拌溶液に、0℃でトリエチルアミン(0.68mL,4.89mmol)を加えて攪拌した。この反応混合物に25分間かけて0℃でCH2Cl2(5mL)中の化合物8-c(0.47g,1.48mmol)を滴下添加し、同じ温度で3時間攪拌した。反応をTLCで化合物7-cの完全な消費についてモニターした。反応混合物を水(50mL)で反応停止し、CH2Cl2(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL×2)と塩水(50mL)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製物を15-20%EtOAc/ヘキサンを使ってシリカゲル・フラッシュクロマトグラフィーで精製し、オフホワイトの固体として9-cを得た(0.42g,70%)。LCMS:485.2(M+1).
【0598】
ステップ6:(S)-5-アミノ-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-メチルフェニル)エチル)ペンタン-1-スルホンアミド(10-c)の合成
メタノール(5mL)中の化合物9-c(0.44g,0.9mmol)の攪拌溶液に、0℃でヒドラジン水和物(99%,227mL,4.54mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。氷浴を取り除き、反応混合物を室温に温めて、5時間攪拌した。反応をTLCで化合物9-cの完全な消費までモニターした。完了後、減圧下で反応混合物からメタノールを取り除いた。粗製材料を2N HCl(10mL)で溶解し、ジエチルエーテル(10mL×3)で洗浄した。水層を水性アンモニア(pH=約8)で塩基化し、酢酸エチル(10mL×4)で抽出した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、粘性の塊として10-c(0.22g,収量68%)を得た。この生成物を精製なしで次のステップに進めた。LCMS:355.15(M+1).
【0599】
ステップ7:エチル(S)-(5-(N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-メチルフェニル)エチル)スルファモイル)ペンチル)グリシナート(11-c)の合成
エタノール(5mL)中の化合物10-c(0.22g,0.62mmol)の溶液に2-オキソ酢酸エチル(50%のトルエン溶液、0.15mL,0.68mmol)を加えて室温で1時間攪拌した。これにエタノール(5mL;2滴のAcOHを含む)中のNaCNBH3(47mg,0.74mmol)の溶液を室温で10分間かけて滴下添加し、反応混合物をさらに3時間攪拌した。反応をTLCで化合物10-cの完全な消費についてモニターした。エタノールを減圧下で取り除いた。残留物を飽和NaHCO3溶液(10mL)に入れ、EtOAc(10mL×3)で抽出した。有機抽出物を水(5mL×3)と塩水(10mL)それぞれで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、11-c(0.3g,粗製)を得た。精製なしで次のステップに進めた。LCMS:441.15 (M+1).
【0600】
ステップ8:(S)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-メチルフェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(製造例68a)の合成
AcOH(5mL)中の化合物11-c(0.3g,0.68mmol)の攪拌溶液に、KOCN(110mg,1.36mmol)を加え、室温で16時間反応混合物を攪拌し、次いで60℃で6時間加熱した。反応の進行をTLCでモニターした。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をNaHCO3溶液の飽和溶液(10mL)で処理し、EtOAc(15mL×2)で抽出した。有機抽出物を水(10mL×2)と塩水(10mL)それぞれで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で乾燥するまで濃縮した。残留物はcombiflashクロマトグラフィー(DCM中の3-4%MeOHで溶出)で精製し、製造例68aを白い固体として得た(120mg,40%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.69 (s, 1H), 7.62 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 6.97 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 6.81 (dd, J = 7.6, 1.6 Hz, 1H), 4.40 - 4.28 (m, 1H), 3.89 - 3.80 (m, 4H), 3.11 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.72 - 2.62(m, 2H), 2.51 - 2.40 (m, 2H), 2.12 (s, 3H), 1.46 - 1.35 (m, 3H), 1.38 - 1.18 (m, 2H), 1.11-1.05 (m, 2H), 0.98-0.95 (m, 1H), 0.62 - 0.50 (m, 2H), 0.33 - 0.23 (m, 2H).;ESI-MS (m/z):C21H31N3O5Sの計算値:437.56, 観測質量:436.1(M-H);HPLC純度:96.07%.
製造例69a:(S)-N-(1-(5-(シクロプロピルメトキシ)-2-フルオロフェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成
スキーム4.
【化137】
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【0601】
ステップ-1:1-(5-(シクロプロピルメトキシ)-2-フルオロフェニル)エタン-1-オン(3-d)の合成
DMF(30mL)中の1-d(2.5g,16.2mmol)の攪拌溶液に、K2CO3(6.7g,48.7mmol)を添加し、次いで(ブロモメチル)シクロプロパン(2.6g,19.4mmol)を添加して、反応混合物を5時間還流した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を水で反応停止し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して3-d(2.6g,粗製)を得た。LCMS:209.0 (M+1).
【0602】
ステップ-2:N-(1-(5-(シクロプロピルメトキシ)-2-フルオロフェニル)エチリデン)ピバルアミド(5-d)の合成
乾燥トルエン(50mL)中の化合物3-d(2.06g,12.44mmol)と化合物4-d(2.25g,18.6mmol)の攪拌溶液に、Ti(OiPr)4(7.0g,24.8mmol)を添加した。得られた混合物を90℃で16時間加熱した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をEtOAcで希釈し、水で反応を停止し、セライトパッドを通してろ過した。ろ過物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物5-d(1.6g,42%)を得た。LCMS:292.05(M+1).
【0603】
ステップ-3:(S)-N-(1-(5-(シクロプロピルメトキシ)-2-フルオロフェニル)エチル)ピバルアミド(6-d)の合成
乾燥トルエン(5mL)中のDIBAL-H(トルエン中1M溶液、12.8mL,12.86mmol)の攪拌溶液に、トルエン(10mL)中の化合物5-d(1.6g,5.14mmol)の溶液を-78℃で滴下添加した。この混合物を同じ温度で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をNH4Cl溶液で反応停止し、EtOAcで希釈した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAcで抽出し、塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物6-d(0.8g,50%)を得た。LCMS:294.15 (M+1).
【0604】
ステップ-4:(S)-N-(1-(5-(シクロプロピルメトキシ)-2-フルオロフェニル)エチル)ピバルアミド(7-d)の合成
MeOH(5mL)中の化合物6-d(0.8g,2.55mmol)の攪拌溶液に、ジオキサン中の4M HCl(1.27mL,5.11mmol)を加え、得られた混合物を室温で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を濃縮し、残留物をジエチルエーテルと共に磨砕して精製し、7-d(0.4g,63%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.60 (s, 3H), 7.10- 7.09 (m, 2H), 6.98 - 6.94 (m, 1H), 4.60 - 4.55 (m, 1H), 3.82 (s, 2H), 1.45 (s, 3H), 1.25 - 1.20(m, 2H), 0.61 - 0.52 (m, 2H), 0.35 - 0.27 (m, 2H).
【0605】
ステップ5:(S)-N-(1-(5-(シクロプロピルメトキシ)-2-フルオロフェニル)エチル)-5-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(9-d)の合成
CH2Cl2(10mL)中の化合物7-d-HCl塩(0.4g,1.63mmol)の攪拌溶液に、0℃でトリエチルアミン(0.68mL,4.89mmol)を加えて攪拌した。この反応混合物に25分間かけて0℃でCH2Cl2(5mL)中の化合物8-d(0.56g,1.79mmol)を滴下添加し、同じ温度で3時間攪拌した。反応をTLCで化合物7の完全な消費についてモニターした。反応混合物を水(50mL)で反応停止し、CH2Cl2(50mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(50mL×2)と塩水(50mL)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製物を15-20%EtOAc/ヘキサンを使ってシリカゲル・フラッシュクロマトグラフィーで精製し、オフホワイトの固体として9-dを得た(0.25g,31%)。LCMS:489.2 (M+1).
【0606】
ステップ6:(S)-5-アミノ-N-(1-(5-(シクロプロピルメトキシ)-2-フルオロフェニル)エチル)ペンタン-1-スルホンアミド(10-d)の合成
メタノール(2mL)中の化合物9-d(0.25g,0.51mmol)の攪拌溶液に、0℃でヒドラジン水和物(99%,13μL,2.56mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。ついで氷浴を取り除き、反応混合物を室温に温めて、5時間攪拌した。反応をTLCで化合物9-dの完全な消費までモニターした。完了後、減圧下で反応混合物からメタノールを取り除いた。粗製材料を2N HCl(10mL)に溶解し、ジエチルエーテル(10mL×3)で洗浄した。水層を水性アンモニア(pH=約8)で塩基化し、酢酸エチル(10mL×4)で抽出した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で乾燥するまで濃縮し、粘性の塊として10-d(0.15g,収量84%)を得た。この生成物を精製なしで次のステップに進めた。LCMS:359.05 (M+1).
【0607】
ステップ7:エチル(S)-(5-(N-(1-(5-(シクロプロピルメトキシ)-2-フルオロフェニル)エチル)スルファモイル)ペンチル)グリシナート(11-d)の合成
エタノール(2mL)中の化合物10-d(0.15g,0.43mmol)の溶液に2-オキソ酢酸エチル(50%のトルエン溶液、0.1mL,0.47mmol)を加えて室温で1時間攪拌した。これにエタノール(5mL;2滴のAcOHを含む)中のNaCNBH3(33.1mg,0.51mmol)の溶液を室温で10分間かけて滴下添加し、反応混合物をさらに4時間攪拌した。反応をTLCで化合物10-dの完全な消費についてモニターした。エタノールを減圧下で取り除いた。残留物を飽和NaHCO3溶液(10mL)に入れ、EtOAc(10mL×3)で抽出した。有機抽出物を水(5mL×3)と塩水(10mL)それぞれで洗浄し、ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、11-d(0.2g,粗製)を得た。精製なしで次のステップに進めた。LCMS:445.1 (M+1).
【0608】
ステップ8:(S)-N-(1-(5-(シクロプロピルメトキシ)-2-フルオロフェニル) エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(製造例69a)の合成
AcOH(2mL)中の化合物11-d(0.2g,0.44mmol)の攪拌溶液にKOCN(73mg,0.89mmol)を加え、室温で16時間反応混合物を攪拌し、次いで60℃で6時間加熱した。反応の進行をTLCでモニターした。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をNaHCO3溶液の飽和溶液(10mL)に入れ、EtOAc(15mL×2)で抽出した。有機抽出物を水(10mL×2)と塩水(10mL)それぞれで洗浄し、ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で乾燥するまで濃縮した。残留物はcombiflashクロマトグラフィー(DCM中の3-4%MeOHで溶出)で精製し、製造例69aを白い固体として得た(65mg,収量32%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.70 (s, 1H), 7.77 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.13 - 7.01 (m, 2H), 6.81 - 6.78(m, 1H), 4.68 - 4.62 (m, 1H), 3.88 (s, 2H), 3.78 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 3.14 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 2.88 - 2.80(m, 1H), 2.64 - 2.60 (m, 1H), 1.58 - 1.43 (m, 2H), 1.36 - 1.31(m, 6H), 1.28 - 1.04 (m, 2H), 0.61 - 0.52 (m, 2H), 0.35 - 0.27 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C20H28FN3O5Sの計算値:441.52, 観測質量 440(M-H);HPLC :純度:97.51%.
製造例70a:(S)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-2-フルオロフェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成
スキーム5.
【化138】
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【0609】
ステップ1:1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-2-フルオロフェニル)エタン-1-オン(3-e)の合成
DMF(30mL)中の1-e(3.0g,19.4mmol)の攪拌溶液に、K2CO3(8.0g,58.4mmol)を添加し、次いで(ブロモメチル)シクロプロパン(2-e)(3.1g,23.3mmol)を添加して、反応混合物を4時間還流した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を水で反応停止し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して3-e(3.4g,粗製)を得た。
【0610】
ステップ2:(S)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-2-フルオロフェニル)エチリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(5-e)の合成
乾燥トルエン(50mL)中の化合物3-e(3.4g,16.2mmol)と化合物4-e(2.95g,24.4mmol)の攪拌溶液に、Ti(OiPr)4(9.2g,32.5mmol)を添加した。得られた混合物を90℃で16時間加熱した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をEtOAcで希釈し、水で反応を停止し、セライトパッドを通してろ過した。ろ過物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物5-e(3.2g,63%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.12 - 7.08 (m, 1H), 7.05 - 7.01 (m, 2H), 3.82 - 3.87 (m, 2H), 2.76 (s, 2H), 1.32 (s, 9H), 0.67 - 0.64 (m, 2H), 0.38 - 0.36 (m, 2H).
【0611】
ステップ3:(S)-N-((S)-1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-2-フルオロフェニル)エチル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(6-e)の合成
乾燥トルエン(10mL)中のDIBAL-H(トルエン中1M溶液、30.0mL,30.8mmol)の攪拌溶液に、トルエン(10mL)中の化合物5-e(3.2g,10.2mmol)の溶液を-78℃で滴下添加した。得られた混合物を同じ温度で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をNH4Cl溶液で反応停止し、EtOAcで希釈した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAcで抽出し、塩水で洗い、無水Na2SO4乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物6-e(1.8g,56%)を得た。
【0612】
ステップ4:(S)-1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-2-フルオロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(7-e)の合成
MeOH(20mL)中の化合物6-e(1.8g,5.75mmol)の攪拌溶液に、ジオキサン中の4M HCl(2.8mL,11.5mmol)を加え、得られた混合物を室温で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を濃縮し、残留物をジエチルエーテルと共に磨砕して精製し、7-e(0.9g,64%)を得た。
1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ8.62(s,3H),7.21-7.08(m,3H),4.61-4.48(m,1H),3.82-3.80(m,2H),1.42-1.40(m,2H),1.22-1.18(m,1H),0.60-0.56(m,2H),0.38-0.26(m,2H).
【0613】
ステップ5:(S)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-2-フルオロフェニル)エチル)-5-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(9-e)の合成:
CH2Cl2(5mL)中の化合物7-e-HCl塩(0.3g,1.22mmol)の攪拌溶液に0℃でトリエチルアミン(0.5mL,3.67mmol)を加えて攪拌した。この反応混合物に25分間かけて0℃でCH2Cl2(5mL)中の化合物8-e(0.46g,1.46mmol)を滴下添加し、同じ温度で3時間攪拌した。反応をTLCで化合物7-eの完全な消費についてモニターした。反応混合物を水(50mL)で反応停止し、CH2Cl2(50mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(50mL×2)と塩水(50mL)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製物を15-20%EtOAc/ヘキサンを使ってシリカゲル・フラッシュクロマトグラフィーで精製し、オフホワイトの固体として9-eを得た(0.43g,72%)。LCMS:489.15 (M+1).
【0614】
ステップ6:(S)-5-アミノ-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-2-フルオロフェニル)エチル)ペンタン-1-スルホンアミド(10-e)の合成
メタノール(5mL)中の化合物9-e(0.42g,0.86mmol)の攪拌溶液に、0℃でヒドラジン水和物(99%,215mg,4.30mmol))を加え、室温で3時間攪拌した。氷浴を取り除き、反応混合物を室温に温めて、5時間攪拌した。反応をTLCで化合物9-eの完全な消費までモニターした。完了後、減圧下で反応混合物からメタノールを取り除いた。粗製材料を2N HCl(10mL)で溶解し、ジエチルエーテル(25mL×3)で洗浄した。水層を水性アンモニア(pH=約8)で塩基化し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、粘性の塊として10-e(0.15g,収量84%)を得た。この生成物を精製なしで次のステップに進めた。LCMS:359 (M+1).
【0615】
ステップ7:エチル(S)-(5-(N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-2-フルオロフェニル)エチル)スルファモイル)ペンチル)グリシナート(11-e)の合成
エタノール(4mL)中の化合物10-e(0.26g,0.72mmol)の溶液に2-オキソ酢酸エチル(50%のトルエン溶液、163μL,0.79mmol)を加えて室温で1時間攪拌した。これにエタノール(5mL;2滴のAcOHを含む)中のNaCNBH4(56.7mg,0.87mmol)の溶液を室温で10分間かけて滴下添加し、反応混合物をさらに4時間攪拌した。反応をTLCで化合物10-eの完全な消費についてモニターした。エタノールを減圧下で取り除いた。残留物を飽和NaHCO3溶液(25mL)に入れ、EtOAc(25mL×3)で抽出した。有機抽出物を水(20mL×2)と塩水(20mL)それぞれで洗浄し、ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、11-e(0.3g,粗製)を得た。精製なしで次のステップに進めた。LCMS:445.15(M+1).
【0616】
ステップ8:(S)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-2-フルオロフェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(製造例70a)の合成
AcOH(2mL)中の化合物11-e(0.3g,0.67mmol)の攪拌溶液に、KOCN(0.1g,1.34mmol)を加え、室温で16時間反応混合物を攪拌し、次いで60℃で6時間加熱した。反応の進行をTLCでモニターした。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をNaHCO3溶液の飽和溶液(15mL)に入れ、EtOAc(15mL×2)で抽出した。ついで有機抽出物を水(15mL×2)と塩水(15mL)それぞれで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で乾燥するまで濃縮した。残留物はcombiflashクロマトグラフィー(DCM中の3-4%MeOHで溶出)で精製し、製造例70aを白い固体として得た(0.123mg,41%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.68 (s, 1H), 7.80 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.13 - 6.94 (m, 3H), 4.71-4.65 (m, 1H), 3.89 - 3.77 (m, 4H), 3.13 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.84 - 2.80 (m, 1H), 2.62 - 2.59 (m, 1H), 1.58 - 1.51 (m, 2H), 1.35 (t, J = 7.8 Hz, 5H), 1.28 - 1.02 (m, 3H), 0.56 - 0.52 (m, 2H), 0.29-0.22 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C20H28FN3O5Sの計算値:441.52, 観測質量:440.05(M-H);HPLC純度:99.08%.
製造例71a:(S)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-プロポキシフェニル)エチル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成:
スキーム6.
【化139】
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【0617】
ステップ1:1-(4-フルオロ-3-プロポキシフェニル)エタン-1-オン(3-f)の合成
DMF(50mL)中の1-f(3.0g,19.4mmol)の攪拌溶液に、K2CO3(8.0g,58.4mmol)を添加し、次いで1-ブロモプロパン(2-f)(4.75g,38.9mmol)を添加して、反応混合物を4時間還流した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を水で反応停止し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して3-f(4.0g粗製)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.65-7.57 (m, 1H), 7.52-7.48 (m, 1H), 7.12 (t, J = 53 Hz, 1H), 4.06-4.03 (m, 2H), 2.66 (s, 3H), 1.92-1.82 (m, 2H).1.07-1.04 (m, 3H).
【0618】
ステップ2:(S)-N-(1-(4-フルオロ-3-プロポキシフェニル)エチリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(5-f)の合成
乾燥トルエン(40mL)中の化合物3-f(4.0g,20.4mmol)と化合物4-f(3.95g,51.0mmol)の攪拌溶液に、Ti(OiPr)4(14.4g,32.6mmol)を添加した。得られた混合物を90℃で16時間加熱した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をEtOAcで希釈し、水で反応を停止し、セライトパッドを通してろ過した。ろ過物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで精製して化合物5-f(5.82g,粗製)を得た。LCMS:300.05 (M+1).
【0619】
ステップ3:(S)-N-((S)-1-(4-フルオロ-3-プロポキシフェニル)エチル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(6-f)の合成
乾燥トルエン(10mL)中のDIBAL-H(トルエン中1M溶液、25mL,25.0mmol)の攪拌溶液に、トルエン(10mL)中の化合物5-f(3.0g,10.0mmol)の溶液を-78℃で滴下添加した。得られた混合物を同じ温度で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をNH4Cl溶液で反応停止し、EtOAcで希釈した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAcで抽出し、塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物6-f(1.6g,8.53%)を得た。LCMS:302.15 (M+1).
【0620】
ステップ4:(S)-1-(4-フルオロ-3-プロポキシフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(7-f)の合成
MeOH(5mL)中の化合物6-f(1.6g,5.31mmol)の攪拌溶液に、ジオキサン中の4M HCl(1.5mL,5.84mmol)を加え、得られた混合物を室温で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を濃縮し、残留物をジエチルエーテルと共に磨砕して精製し、7-f(0.7g,57%)を得た。
【0621】
ステップ5:(S)-5-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-プロポキシフェニル)エチル)ペンタン-1-スルホンアミド(9-f)の合成
CH2Cl2(5mL)中の化合物7-f-HCl塩(0.7g,3.0mmol)の攪拌溶液に、0℃でトリエチルアミン(2.0mL,15.0mmol)を加えて攪拌した。この反応混合物に25分間かけて0℃でCH2Cl2(5mL)中の化合物8-f(1.4g,4.5mmol)を滴下添加し、同じ温度で3時間攪拌した。反応をTLCで化合物7-fの完全な消費についてモニターした。反応混合物を水(50mL)で反応停止し、CH2Cl2(50mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(25mL)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製物を15-20%EtOAc/ヘキサンを使ってシリカゲル・フラッシュクロマトグラフィーで精製し、オフホワイトの固体として9-fを得た(1.4g,98%)。LCMS:494.2 (M-18).
【0622】
ステップ6:(S)-5-アミノ-N-(1-(4-フルオロ-3-プロポキシフェニル)エチル)ペンタン-1-スルホンアミド(10-f)の合成
メタノール(5mL)中の化合物8-f(1.5g,3.15mmol)の攪拌溶液に、0℃でヒドラジン水和物(99%,0.78mL,15.5mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。氷浴を取り除き、反応混合物を室温に温めて、5時間攪拌した。反応をTLCでモニターした。完了後、減圧下で反応混合物からメタノールを取り除いた。粗製材料を2N HCl(10mL)で溶解し、ジエチルエーテル(10mL×3)で洗浄した。水層を水性アンモニア(pH=約8)で塩基化し、酢酸エチル(10mL×4)で抽出した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、粘性の塊として10-f(1.0g,収率91.7%)を得た。この生成物を精製なしで次のステップに進めた。LCMS:347.05 (M+1).
【0623】
ステップ7:エチル(S)-(5-(N-(1-(4-フルオロ-3-プロポキシフェニル)エチル)スルファモイル)ペンチル)グリシナート(11-f)の合成
メタノール(10mL)中の化合物10-f(1.0g,2.89mmol)の溶液に2-オキソ酢酸エチル(50%のトルエン溶液、0.3mL,3.17mmol)を加えて室温で1時間攪拌した。これにエタノール(5mL;2滴のAcOHを含む)中のNaCNBH3(0.21mg,3.46mmol)の溶液を室温で10分間かけて滴下添加し、反応混合物をさらに4時間攪拌した。反応をTLCで化合物10-fの完全な消費についてモニターした。エタノールを減圧下で取り除いた。残留物を飽和NaHCO3溶液(25mL)に入れ、EtOAc(25mL×3)で抽出した。有機抽出物を水(25mL×3)と塩水(25mL)それぞれで洗浄し、ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、11-f(0.5g,粗製)を得た。精製なしで次のステップに進めた。LCMS:433.1 (M+1).
【0624】
ステップ8:(S)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-プロポキシフェニル)エチル)ペンタン-1-スルホンアミド(製造例71a)の合成
AcOH(4mL)中の化合物11-f(0.5g,1.16mmol)の攪拌溶液に、KOCN(0.18g,2.32mmol)を加え、室温で16時間反応混合物を攪拌し、次いで60℃で6時間加熱した。反応の進行をTLCでモニターした。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をNaHCO3溶液の飽和溶液(50mL)に入れ、EtOAc(50mL×2)で抽出した。有機抽出物を水(50mL×2)と塩水(10mL)それぞれで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で乾燥するまで濃縮した。残留物はcombiflashクロマトグラフィー(DCM中の3-4%MeOHで溶出)で精製し、製造例71aを白い固体として得た(30mg,収量6.48%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.71 - 10.66 (m, 1H), 7.67 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.25 - 7.09 (m, 2H), 6.91 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 4.40 (p, J = 7.1 Hz, 1H), 3.99 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.13 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 2.78 - 2.70 (m, 1H), 2.62 - 2.52 (m, 1H), 1.82 - 1.68 (m, 3H), 1.58 - 1.40 (m, 3H), 1.40 - 0.94 (m, 7H);ESI-MS (m/z):計算量:C20H28FN3O5S:441.52, 観測質量:440(M-H);HPLC純度:97.51%.
製造例72a:(S)-N-(1-(3-(アリルオキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成
スキーム7.
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
【0625】
ステップ1:1-(3-(アリルオキシ)-4-フルオロフェニル)エタン-1-オン(3-g)の合成
DMF(10mL)中の1-g(2.0g,12.9mmol)の攪拌溶液に、K2CO3(5.37g,38.9mmol)を添加し、次いで3-ブロモプロパ-1-エン(3-g)(3.14g,25.9mmol)を添加して、反応混合物を2時間還流した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を水で反応停止し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して3-g(1.8g,粗製)を得た。LCMS:195.05 (M+1).
【0626】
ステップ2:(S)-N-(1-(3-(アリルオキシ)-4-フルオロフェニル)エチリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(5-g)の合成
乾燥トルエン(20mL)中の化合物3-g(1.8g,9.27mmol)と化合物4-g(1.79g,14.8mmol)の攪拌溶液に、Ti(OiPr)4(6.58g,23.1mmol)を添加した。得られた混合物を90℃で16時間加熱した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をEtOAcで希釈し、水で反応を停止し、セライトパッドを通してろ過した。ろ過物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで精製して化合物5-g(2.7g,粗製)を得た。LCMS:298.10 (M+1).
【0627】
ステップ3:(S)-N-((S)-1-(3-(アリルオキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(6-g)の合成
乾燥トルエン(5mL)中のDIBAL-H(トルエン中1M溶液、1.94mL,10.9mmol)の攪拌溶液に、トルエン(25mL)中の化合物5-g(2.7g,9.09mmol)の溶液を-78℃で滴下添加した。得られた混合物を同じ温度で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をNH4Cl溶液で反応停止し、EtOAcで希釈した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAcで抽出し、塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物6-g(2.0g,73.5%)を得た。LCMS:300.1 (M+1).
【0628】
ステップ4:(S)-1-(3-(アリルオキシ)-4-フルオロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(7-g)の合成
MeOH(20mL)中の化合物6-g(2.0g,6.68mmol)の攪拌溶液に、ジオキサン中の4M HCl(2.0mL,7.35mmol)を加え、得られた混合物を室温で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を濃縮し、残留物をジエチルエーテルと共に磨砕して精製し、7-g(0.65g,50%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.07-7.01 (m, 2H), 6.89 - 6.87 (m, 1H), 6.12-6.02 (m, 1H), 5.45 (d, J = 13 Hz, 1H), 5.30 (d, J = 13 Hz, 1H), 4.63 (s, 2H), 2.97 (s, 3H).
【0629】
ステップ5:(S)-N-(1-(3-(アリルオキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-5-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(9-g)の合成
CH2Cl2(5mL)中の化合物7-g-HCl塩(0.65g,3.31mmol)の攪拌溶液に、0℃でトリエチルアミン(0.26mL,8.60mmol)を加えて攪拌した。この反応混合物に25分間かけて0℃でCH2Cl2(5mL)中の化合物8-g(1.5g,4.97mmol)を滴下添加し、同じ温度で3時間攪拌した。反応をTLCで化合物7-gの完全な消費についてモニターした。反応混合物を水(50mL)で反応停止し、CH2Cl2(50mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(50mL)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製物を15-20%EtOAc/ヘキサンを使ってシリカゲル・フラッシュクロマトグラフィーで精製し、オフホワイトの固体として9-gを得た(0.8g,53.3%)。LCMS:475.05 (M+1).
【0630】
ステップ6:((S)-N-(1-(3-(アリルオキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-5-アミノペンタン-1-スルホンアミド(10-g)の合成
メタノール(10mL)中の化合物9-g(0.8g,1.68mmol)の攪拌溶液に、0℃でヒドラジン水和物(99%,0.25mL,8.4mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。氷浴を取り除き、反応混合物を室温に温めて、5時間攪拌した。反応をTLCで化合物9-gの完全な消費までモニターした。完了後、減圧下で反応混合物からメタノールを取り除いた。粗製材料を2N HCl(25mL)に溶解し、ジエチルエーテル(25mL×2)で洗浄した。水層を水性アンモニア(pH=約8)で塩基化し、酢酸エチル(25mL×2)で抽出した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、粘性の塊として10-g(0.59g,収量86.6%)を得た。この生成物を精製なしで次のステップに進めた。LCMS:345.15 (M+1).
【0631】
ステップ7:エチル(S)-(5-(N-(1-(3-(アリルオキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)スルファモイル)ペンチル)グリシナート(11-g)の合成
エタノール(5mL)中の化合物10-g(0.5g,1.45mmol)の溶液に2-オキソ酢酸エチル(50%のトルエン溶液、0.16mL,1.59mmol)を加えて室温で1時間攪拌した。これにエタノール(5mL;2滴のAcOHを含む)中のNaCNBH3(0.10mg,1.74mmol)の溶液を室温で10分間かけて滴下添加し、反応混合物をさらに4時間攪拌した。反応をTLCで化合物10-gの完全な消費についてモニターした。エタノールを減圧下で取り除いた。残留物を飽和NaHCO3溶液(15mL)に入れ、EtOAc(20mL×2)で抽出した。有機抽出物を水(20mL)と塩水(15mL)それぞれで洗浄し、ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、11-g(0.5g,粗製)を得た。これを精製なしで次のステップに進めた。LCMS:431.15 (M+1).
【0632】
ステップ8:(S)-N-(1-(3-(アリルオキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(製造例72a)の合成
AcOH(4mL)中の化合物11-g(0.5g,1.16mmol)の攪拌溶液に、KOCN(0.18g,2.32mmol)を加え、室温で16時間反応混合物を攪拌し、次いで60℃で6時間加熱した。反応の進行をTLCでモニターした。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をNaHCO3溶液の飽和溶液(50mL)に入れ、EtOAc(50mL×2)で抽出した。有機抽出物を水(50mL)と塩水(15mL)それぞれで洗浄し、ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で乾燥するまで濃縮した。残留物はcombiflashクロマトグラフィー(DCM中の3-4%MeOHで溶出)で精製し、製造例72aを白い固体として得た(25mg,収率5%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.68 (s, 1H), 7.67 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.27 - 7.11 (m, 2H), 6.98 - 6.90 (m, 1H), 6.05 - 6.0 (m, 1H), 5.43 (dd, J = 17.2, 1.8 Hz, 1H), 5.29 (d, J = 10.5 Hz, 1H), 4.63 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 4.40 (p, J = 7.1 Hz, 1H), 3.87 (s, 2H), 3.13 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 2.77 - 2.75 (m, 1H), 2.62 - 2.53 (m, 1H), 1.49 - 1.40 (m, 2H), 1.40 - 1.00 (m, 7H);ESI-MS (m/z):C20H26FN3O5Sの計算値:427.49, 観測質量:426(M-H);HPLC純度:99.9%.
製造例73a:(S)-N-(1-(3-(2-シクロプロピルエトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成
スキーム8.
【化141】
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【0633】
ステップ1:1-(3-(2-シクロプロピルエトキシ)-4-フルオロフェニル)エタン-1-オン(3-h)の合成
DMF(25mL)中の1-h(2.6g,16.8mmol)の攪拌溶液に、K2CO3(4.65g,33.7mmol)を添加し、次いで(2-ブロモエチル)シクロプロパン(3.0g,20.2mmol)を添加して、反応混合物を2時間還流した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を水で反応停止し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して3-h(3.5g,粗製)を得た。LCMS:223.15 (M+1).
【0634】
ステップ2:(S)-N-(1-(3-(2-シクロプロピルエトキシ)-4-フルオロフェニル)エチリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(5-h)の合成
乾燥トルエン(40mL)中の化合物3-h(2.0g,9.00mmol)と化合物4-h(1.63g,13.5mmol)の攪拌溶液に、Ti(OiPr)4(5.33mL,18.0mmol)を添加した。得られた混合物を90℃で16時間加熱した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をEtOAcで希釈し、水で反応を停止し、セライトパッドを通してろ過した。ろ過物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製して化合物5-h(3.0g,粗製)を得た。LCMS:326.0 (M+1).
【0635】
ステップ3:(S)-N-((S)-1-(3-(2-シクロプロピルエトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(6-h)の合成
乾燥トルエン(20mL)中のDIBAL-H(トルエン中1M溶液、18.4mL,27.6mmol)の攪拌溶液に、トルエン(15mL)中の化合物5-h(3.0g,9.23mmol)の溶液を-78℃で滴下添加した。得られた混合物を-78℃で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をNH4Cl溶液で反応停止し、EtOAcで希釈した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAcで抽出し、塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物6-h(1.3g,43.1%)を得た。LCMS:328.2 (M+1).
【0636】
ステップ4:(S)-1-(3-(2-シクロプロピルエトキシ)-4-フルオロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(7-h)の合成
ジオキサン(8mL)中の化合物6-h(1.3g,3.97mmol)の攪拌溶液に、ジオキサン中の4M HCl(8mL)を加え、得られた混合物を室温で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を濃縮し、残留物をペンタンと共に磨砕して精製し、7-h(0.9g,87.3%)を得た。LCMS:224.05 (M+1).
【0637】
ステップ5:(S)-N-(1-(3-(2-シクロプロピルエトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-5-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(9-h)の合成:
DCM(5mL)中の化合物7-h-HCl塩(0.63g,2.41mmol)の攪拌溶液に、0℃でトリエチルアミン(1.68mL,12.mmol)を加えて攪拌した。この反応混合物に25分間かけて0℃でDCM(5mL)中の化合物8-h(1.14g,3.62mmol)を滴下添加し、同じ温度で3時間攪拌した。反応をTLCでモニターした。反応混合物を水(50mL)で反応停止し、DCM(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(50mL)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製物を15-20%EtOAc/ヘキサンを使ってシリカゲル・フラッシュクロマトグラフィーで精製し、オフホワイトの固体として9-hを得た(0.52g,43%)。LCMS:501.05 (M-1).
【0638】
ステップ6:(S)-5-アミノ-N-(1-(3-(2-シクロプロピルエトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)ペンタン-1-スルホンアミド(10-h)の合成
MeOH(5mL)中の化合物9-h(0.5g,0.99mmol)の攪拌溶液に、0℃でヒドラジン水和物(99%,0.24mL,4.98mmol)を加え、次いで氷浴を取り除いた。反応混合物を室温に温め3時間攪拌した。反応をTLCで化合物9-hの完全な消費までモニターした。完了後、減圧下で反応混合物からMeOHを取り除いた。粗製材料を2N HCl(25mL)に溶解し、ジエチルエーテル(25mL×2)で洗浄した。水層を飽和水性アンモニア(pH=約8)で塩基化し、EtOAc(25mL×2)で抽出した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、黄色の粘性の塊として10-h(0.33g,粗製)を得た。この生成物を精製なしで次のステップに進めた。LCMS:373.05 (M+1).
【0639】
ステップ7:エチル (S)-(5-(N-(1-(3-(2-シクロプロピルエトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)スルファモイル)ペンチル)グリシナート(11-h)の合成
エタノール(8mL)中の化合物10-h(0.33g,0.88mmol)の溶液に2-オキソ酢酸エチル(50%のトルエン溶液、99μL,0.97mmol)を加えて室温で1時間攪拌した。反応混合物に室温で10分間かけてエタノール(8mL)中のNaCNBH3(67mg,1.04mmol)とAcOH(2滴)の溶液を滴下添加し、反応混合物をさらに4時間攪拌した。反応をTLCで化合物10-hの完全な消費についてモニターした。エタノールを減圧下で取り除いた。残留物を飽和NaHCO3溶液(15mL)に入れ、EtOAc(20mL×2)で抽出した。有機抽出物をそれぞれ水(20mL)と塩水(15mL)で洗浄し、ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、11-h(0.34g,粗製)を得た。これを精製なしで次のステップに進めた。LCMS:459.15 (M+1).
【0640】
ステップ8:(S)-N-(1-(3-(2-シクロプロピルエトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(製造例73a)の合成
AcOH(5mL)中の化合物11-h(0.34g,0.74mmol)の攪拌溶液に、KOCN(0.12g,1.48mmol)を加え、室温で16時間反応混合物を攪拌し、次いで60℃で6時間加熱した。反応の進行をTLCでモニターした。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をNaHCO3溶液の飽和溶液(50mL)に入れ、EtOAc(50mL×2)で抽出した。有機抽出物を水(50mL)と塩水(15mL)それぞれで洗浄し、ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で乾燥するまで濃縮した。残留物はフラッシュカラムクロマトグラフィー(3-4%MeOH:DCMで溶出)で精製し、製造例73aを白い固体として得た(85mg,収量25%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.17 (dd, J = 8.4, 6.6 Hz, 1H), 6.73 - 6.60 (m, 2H), 5.40 - 5.29 (m, 1H), 4.72 - 4.59 (m, 1H), 4.09 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.88 (s, 2H), 3.33 - 3.32 (m, 2H), 2.77 - 2.60 (m, 1H), 2.69 - 2.60 (m, 1H), 1.84 - 1.51 (m, 7H), 1.49 - 1.39 (m, 2H), 1.35 - 1.17 (m, 3H), 0.85 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 0.64 - 0.51 (m, 2H), 0.18 (d, J = 5.1 Hz, 2H);ESI-MS (m/z):C21H30FN3O5Sの計算値:455.55, 観測質量:454.3(M-H);HPLC純度:98.5%.
製造例74a:(R)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-ヒドロキシフェニル)エチル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成
スキーム9.
【化142】
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【0641】
ステップ1:(R)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)-N-(1-(4-フルオロ-3-ヒドロキシフェニル)エチル)ペンタン-1-スルホンアミド(製造例74a)の合成
MeOH(2mL)中の製造例1(0.15g,0.34mmol)の攪拌溶液に、80℃で18時間6N HCl(3mL)を加えた。添加終了後、反応混合物を攪拌し、EtOAc(50mL×2)で希釈した。有機層を分離して水(50mL)、次いで塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させてろ過し、粗製物を得るために減圧下で濃縮した。粗生成物を1〜3%MeOH/DCMを使ってシリカゲル・カラムクロマトグラフィー(60-120メッシュ)で精製し、製造例74aをオフホワイトの固体(60mg,収量45.6%)として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.69 (s, 1H), 9.82 (s, 1H), 7.65 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 11.3, 8.3 Hz, 1H), 6.95 (dd, J = 8.5, 2.2 Hz, 1H), 6.77 - 6.75 (m, 2H), 4.36 - 4.30 (m, 1H), 3.88 (s, 2H), 3.15 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 2.78 - 2.74 (m, 1H), 2.56- 2.53 (m, 1H), 1.61 - 1.31 (m, 6H), 1.12-1.07 (m, 2H) ;ESI-MS (m/z):C16H22FN3O5Sの計算値:387.43, 観測質量:385.95 (M-1);HPLC純度:99.26%.
製造例26a:(R)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-6-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ヘキサン-1-スルホンアミドの合成
スキーム10.
【化143】
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【0642】
ステップ1:2-(6-ブロモヘキシル)イソインドリン-1,3-ジオン(3-i)の合成
DMF(10mL)中の1,6-ジブロモヘキサン(12.3mL,81.0mmol)の攪拌溶液に、フタル酸カリウム(5.0g,27.0mmol)を少しずつ室温で30分間かけて添加した。添加終了後、反応混合物を90℃で18時間攪拌し、次いで水(300mL)で反応を停止し、ジエチルエーテル(150mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL×2)、ついで塩水(50mL×2)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた残留物を5-10%EtOAc/ヘキサンを使ってシリカゲル・カラムクロマトグラフィー(60-120メッシュ)で精製し、オフホワイトの固体として3-iを得た(6.3g,収率76%)。LCMS:310.95 (M+1).
【0643】
ステップ2:S-(6-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)ヘキシル)エタンチオエート(4-i)の合成
DMF(60mL)中の化合物3-i(6.39g,20.3mol)の攪拌溶液に、チオ酢酸カリウム(2.78g,34.3mmol)を少しずつ添加し、室温で20分間攪拌した。添加終了後、反応混合物を室温で30分間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。完了後、反応混合物を氷冷水(250mL)で反応停止し、1時間攪拌した。生じた沈殿物をろ過し、水(100mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて4-iをオフホワイトの固体(5.8g,93.5%)として得た。LCMS:306.20 (M+1).
【0644】
ステップ3:6-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)ヘキサン-1-スルホニルクロリド(5-i)の合成
アセトニトリル(36mL)中の化合物4-i(2.0g,6.55mol)の攪拌溶液に、0℃で2N HCl(3.63mL)を加えた。次いで少しずつ30分間にわたってN-クロロスクシンイミド(3.85g,28.8mol)を加え、反応混合物を室温に温めて1時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。4-iの消費完了後、反応混合物を氷冷水(100mL)で反応停止し、ジエチルエーテル(100mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(50mL)、水(100mL)および塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮させてオフホワイトの固体として化合物5-i(1.81g,収率83.4%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 7.90 - 7.80 (m, 2H), 7.77 - 7.67 (m, 2H), 3.74 - 3.59 (m, 4H), 2.12 - 1.98 (m, 2H), 1.72 (p, J = 7.2 Hz, 2H), 1.62 - 1.32 (m, 4H).
【0645】
ステップ4:(R)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-6-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)ヘキサン-1-スルホンアミド(7-i)の合成:
DCM(15mL)中の化合物6-i-HCl塩(0.5g,2.39mmol)の攪拌溶液に、0℃でトリエチルアミン(0.9mL,6.33mmol)を加えて攪拌した。この反応混合物に25分間かけて0℃でDCM(10mL)中の化合物6-i(1.18mL,3.58mmol)を滴下添加し、同じ温度で3時間攪拌した。反応をTLCで化合物6-iの完全な消費についてモニターした。反応混合物を水(25mL)で反応停止し、DCM(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL×2)と塩水(50mL)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物を15-20%EtOAc/ヘキサンを使ってシリカゲル・フラッシュクロマトグラフィーで精製し、オフホワイトの固体として7-iを得た(1.0g,84%)。LCMS:520.20(M+18).
【0646】
ステップ5:(R)-6-アミノ-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)ヘキサン-1-スルホンアミド(8-i)の合成
MeOH(10mL)中の化合物7-i(1.0g,1.99mmol)の攪拌溶液に、0℃でヒドラジン水和物(99%,0.5mL,9.96mmol))を加え、室温で3時間攪拌した。氷浴を取り除き、反応混合物を室温に温めて、5時間攪拌した。反応をTLCでモニターした。完了後、減圧下で反応混合物からMeOHを取り除いた。粗製材料を2N HCl(50mL)に溶解し、ジエチルエーテル(50mL×3)で洗浄した。水層を水性アンモニア(pH=約8)で塩基化し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、粘性の塊として8-i(0.61g,収率82.3%)を得た。この材料を精製なしで次のステップに進めた。LCMS:373.15 (M+1).
【0647】
ステップ6:エチル(R)-(6-(N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)スルファモイル)ヘキシル)グリシナート(9-i)の合成
エタノール(15mL)中の化合物8-i(0.61g,1.63mmol)の溶液に2-オキソ酢酸エチル(50%のトルエン溶液、0.37mL,1.80mmol)を加えて室温で1時間攪拌した。これにエタノール(5mL;2滴のAcOHを含む)中のNaCNBH3(0.12g,1.96mmol)の溶液を室温で10分間かけて滴下添加し、反応混合物をさらに4時間攪拌した。反応をTLCで化合物8-iの完全な消費についてモニターした。エタノールを減圧下で取り除いた。残留物を飽和NaHCO3溶液(30mL)で処理し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。有機抽出物をそれぞれ水(20mL×2)と塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、9-i(0.8g,粗製)を得た。これを精製なしで次のステップに進めた。LCMS:459.20 (M+1).
【0648】
ステップ7:(R)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-6-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ヘキサン-1-スルホンアミド(製造例26a)の合成
AcOH(15mL)中の化合物9-i(0.8g,1.74mmol)の攪拌溶液に、KOCN(0.28g,3.49mmol)を加え、室温で16時間反応混合物を攪拌し、次いで60℃で6時間加熱した。反応の進行をTLCでモニターした。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をNaHCO3溶液の飽和溶液(25mL)に入れ、EtOAc(25mL×2)で抽出した。有機抽出物を水(20mL)と塩水(20mL)で洗浄し、ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で乾燥するまで濃縮した。残留物はcombiflashクロマトグラフィー(DCM中の3-4%MeOHで溶出)で精製し、製造例26aを白い粘着性のある固体として得た(収量290mg,36.4%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.67 (s, 1H), 7.62 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.24 - 7.09 (m, 2H), 6.95 - 6.86 (m, 1H), 4.39 (p, J = 7.2 Hz, 1H), 3.89 (d, J = 4.5 Hz, 4H), 3.18 - 3.11 (m, 2H), 2.75 - 2.62 (m, 2H), 2.60 - 2.51 (m, 2H), 1.55 - 1.32 (m, 8H), 1.32 - 1.02 (m, 2H), 0.59 - 0.55 (m, 2H), 0.34 - 0. 25(m, 2H);ESI-MS (m/z):C21H30FN3O5Sの計算値:455.55, 観測質量:473.10 (M+10);HPLC純度:99.39%.
製造例25a:(R)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-4-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ブタン-1-スルホンアミドの合成
スキーム11.
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
【0649】
ステップ1:2-(4-ブロモブチル)イソインドリン-1,3-ジオン(3-j)の合成
DMF(100mL)中の1,4-ジブロモブタン(2-j)(9.7mL,27.0mmol)の攪拌溶液に、フタル酸カリウム(1-j)(5.0g,27.0mmol)を少しずつ室温で30分間かけて添加した。添加終了後、反応混合物を90℃で18時間攪拌し、次いで水(300mL)で反応を停止し、ジエチルエーテル(150mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(100mL×2)、次いで塩水(50mL×2)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗製物を得た。粗生成物を5-10%EtOAc/ヘキサンを使ってシリカゲル・カラムクロマトグラフィー(60-120メッシュ)で精製し、オフホワイトの固体として3-jを得た(5.5g,収率72.3%)。LCMS:283.9(M+1).
【0650】
ステップ2:S-(4-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)ブチル)エタンチオエート(4-j)の合成
DMF(50mL)中の化合物3-j(5.5g,19.5mmol)の攪拌溶液に、チオ酢酸カリウム(2.67g,23.4mmol)を室温で20分間かけて少しずつ添加した。添加終了後、反応混合物を室温で30分間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。完了後、反応混合物を氷冷水(250mL)で反応停止し、1時間攪拌した。沈殿物をろ過し、水(100mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて4-jをオフホワイトの固体(5.0g,92.5%)として得た。LCMS:278(M+1).
【0651】
ステップ3:4-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)ブタン-1-スルホニルクロリド(5-j)の合成
アセトニトリル(36mL)中の化合物4-j(2.0g,6.55mmol)の攪拌溶液に、0℃で2N HCl(3.63mL)を加えた。次いで少しずつ30分間にわたってN-クロロスクシンイミド(4.24g,31.7mmol)を加え、反応混合物を室温に温めて1時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。4-jの消費完了後、反応混合物を氷冷水(100mL)で反応停止し、ジエチルエーテル(100mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(50mL)、および塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮させてオフホワイトの固体として5-j(1.7g,収率78%)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3):δ 7.86 -7.80 (m, 2H), 7.79 - 7.68 (m, 2H), 3.76 - 3.65 (m, 4H), 2.09 -2.0 (m, 2H), 1.92-1.80 (m, 2H).
【0652】
ステップ4:(R)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-4-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)ブタン-1-スルホンアミド(7-j)の合成:
CH2Cl2(15mL)中の化合物6-j-HCl塩(0.5g,2.39mmol)の攪拌溶液に0℃でトリエチルアミン(0.9mL,6.33mmol)を加えて攪拌した。この反応混合物に25分間かけて0℃でCH2Cl2(10mL)中の化合物5-j(1.08mL,3.58mmol)を滴下添加し、同じ温度で3時間攪拌した。反応をTLCで化合物6-jの完全な消費についてモニターした。反応混合物を水(50mL)で反応停止し、CH2Cl2(75mL×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(50mL)で洗い、無水硫酸ナトリウムさせ乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製物を15-20%EtOAc/ヘキサンを使ってシリカゲル・フラッシュクロマトグラフィーで精製し、オフホワイトの固体として7-jを得た(1.0g,88.5%)。LCMS:492.10 (M+18).
【0653】
ステップ5:(R)-4-アミノ-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)ブタン-1-スルホンアミド(8-j)の合成
メタノール(10mL)中の化合物7-j(1.0g,2.10mmol)の攪拌溶液に、0℃でヒドラジン水和物(99%,0.5mL,10.5mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。氷浴を取り除き、反応混合物を室温に温めて、5時間攪拌した。反応をTLCで化合物7-jの完全な消費までモニターした。完了後、減圧下で反応混合物からメタノールを取り除いた。粗製材料を2N HCl(50mL)に溶解し、ジエチルエーテル(50mL×3)で洗浄した。水層を水性アンモニア(pH=約8)で塩基化し、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、粘性の塊として8-j(0.64g,収率88%)を得た。この生成物を精製なしで次のステップに進めた。LCMS:345.15 (M+1).
【0654】
ステップ6:エチル(R)-(4-(N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)スルファモイル)ブチル)グリシナート(9-j)の合成
エタノール(15mL)中の化合物8-j(0.64g,1.86mmol)の溶液に2-オキソ酢酸エチル(50%のトルエン溶液、0.42mL,2.04mmol)を加えて室温で1時間攪拌した。これにエタノール(5mL;2滴のAcOHを含む)中のNaCNBH3(0.14g,2.23mmol)の溶液を室温で10分間かけて滴下添加し、次いで室温で4時間攪拌した。反応をTLCで化合物8-jの完全な消費についてモニターした。エタノールを減圧下で取り除いた。残留物を飽和NaHCO3溶液(30mL)に入れ、EtOAc(20mL×3)で抽出した。有機抽出物を水(20mL)と塩水(20mL)それぞれで洗浄し、ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、9-j(0.84g,粗製)を得た。精製なしで次のステップに進めた。LCMS:431.15(M+1).
【0655】
ステップ7. (R)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-4-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ブタン-1-スルホンアミド(製造例25a)の合成
AcOH(15mL)中の化合物9-j(0.84g,1.95mmol)の攪拌溶液に、KOCN(0.31g,3.90mmol)を加え、室温で16時間反応混合物を攪拌し、次いで60℃で6時間加熱した。反応の進行をTLCでモニターした。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をNaHCO3溶液の飽和溶液(20mL)に入れ、EtOAc(20mL×3)で抽出した。有機抽出物を水(25mL×2)と塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で乾燥するまで濃縮した。残留物はcombiflashクロマトグラフィー(3-4%MeOH:DCMで溶出)で精製し、製造例25aを白い固体として得た(130mg,収率15.5%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.71 (s, 1H), 7.68 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.22 - 7.09 (m, 2H), 6.91 - 6.85 (m, 1H), 4.45 - 4.33 (m, 1H), 3.93 - 3.83 (m, 4H), 3.18 - 3.05 (m, 2H), 2.83 - 2.80 (m, 1H), 1.55 - 1.19 (m, 8H), 0.62 - 0.55 (m, 2H), 0.38 - 0.30 (m, 2H) ;ESI-MS (m/z):C19H26FN3O5Sの計算値:427.49, 観測質量:445.10 (M+18);HPLC純度:99.7%.
製造例75a:N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-メチルプロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成
スキーム12.
【化145】
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【0656】
ステップ1:4-フルオロ-3-ヒドロキシ-N-メトキシ-N-メチルベンズアミド(2-k)の合成
DCM(270mL)中の化合物1-k(10.0g,64.1mmol)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(8.1mL,57.6mmol)を加え、次いでN,O-ジメチルヒドロキシルアミン.HCl(7.5g,76.9mmol)を加え、室温で20分間攪拌した。EDC.HCl(18.4g,96.1mmol)を0℃で加えて反応混合物を室温で30分間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をNaHCO3溶液で反応停止し、DCMで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して化合物2-k(10.0g,粗製)を得た。LCMS:200.15 (M+1).
【0657】
ステップ2:3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロ-N-メトキシ-N-メチルベンズアミド(4-k)の合成
ACN(100mL)中の化合物2-k(10.0g,50.2mmol)の攪拌溶液に、CS2CO3(24.5g,75.3mmol)を添加し、次いで(ブロモメチル)シクロプロパン(7.21mL,75.3mmol)を添加して、反応混合物を5時間還流した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を水で反応停止し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーで25-30%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物4-k(7.32g,57.6%)を得た。LCMS:254 (M+1).
【0658】
ステップ3:1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-メチルプロパン-1-オン(6-k)の合成
乾燥THF(50mL)中の化合物4-k(3.0g,11.8mmol)の攪拌溶液に、イソプロピルマグネシウムブロミド(THF中2.0M、11.85mL,23.7mmol)を-10℃で加えた。得られた混合物を室温で12時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をNH4Cl溶液で反応停止し、EtOAcで希釈した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAcで抽出し、塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物6-k(1.1g,39%)を得た。LCMS:237.05 (M+1).
【0659】
ステップ4:N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-メチルプロピリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(8-k)の合成
乾燥トルエン(22mL)中の化合物6-k(1.1g,4.66mmol)と化合物7-k(0.84g,6.99mmol)の攪拌溶液に、Ti(OiPr)4(2.65g,9.32mmol)を添加した。得られた混合物を16時間還流加熱した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ過物を水で希釈してEtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物8-k(0.82g,76%)を得た。LCMS:340.10 (M+1).
【0660】
ステップ5:N-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-メチルプロピル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(9-k)の合成
乾燥トルエン(10mL)中のDIBAL-H(トルエン中1M溶液、6.1mL,6.04mmol)の攪拌溶液に、トルエン(10mL)中の化合物8-k(0.82g,2.41mmol)の溶液を-78℃で滴下添加した。得られた混合物を-78℃で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をNH4Cl溶液で反応停止し、EtOAcで希釈した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAcで抽出し、塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物9-k(0.36g,60%)を得た。LCMS:342.2 (M+1).
【0661】
ステップ6:3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-メチルプロパン-1-アミン塩酸塩(10-k)の合成
MeOH(10mL)中の化合物9-k(0.67g,1.96mmol)の攪拌溶液に、ジオキサン中の4M HCl(5mL)を加え、混合物を室温で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を濃縮し、残留物をジエチルエーテルと共に磨砕して精製し、10-k(0.44g,82%)を得た。LCMS:274.1 (M+1).
【0662】
ステップ7:N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-メチルプロピル)-5-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(12-k)の合成
DCM(10mL)中の化合物10-k-HCl塩(0.42g,1.51mmol)の攪拌溶液に、0℃でトリエチルアミン(1.12mL,8.02mmol)を加えて攪拌した。この反応混合物に25分間かけて0℃でDCM(5mL)中の化合物11-k(0.71g,2.27mmol)を滴下添加し、同じ温度で3時間攪拌した。反応をTLCで化合物11-kの完全な消費についてモニターした。反応混合物を水(75mL)で反応停止し、DCM(75mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(75mL)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製物を15-20%EtOAc/ヘキサンを使ってシリカゲル・フラッシュクロマトグラフィーで精製し、オフホワイトの固体として12-kを得た(0.69g,87%)。LCMS:517.25 (M+1).
【0663】
ステップ8:5-アミノ-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-メチルプロピル)ペンタン-1-スルホンアミド(13-k)の合成
MeOH(7mL)中の化合物12-k(0.69g,1.33mmol)の攪拌溶液に、0℃でヒドラジン水和物(99%,0.33mL,6.68mmol)を加えた。氷浴を取り除き、反応混合物を室温に温めて、3時間攪拌した。反応をTLCで化合物12-kの完全な消費までモニターした。完了後、減圧下で反応混合物からMeOHを取り除いた。得られた材料を2N HCl(10mL)に溶解し、ジエチルエーテル(10mL×3)で洗浄した。水層を水性アンモニア(pH=約8)で塩基化し、EtOAc(10mL×4)で抽出した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で乾燥するまで濃縮し、粘性の塊として13-k(0.5g,粗製)を得た。この材料を精製なしで次のステップに進めた。LCMS:387.2 (M+1).
【0664】
ステップ9:エチル(5-(N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-メチルプロピル)スルファモイル)ペンチル)グリシナート(15-k)の合成
MeOH(15mL)中の化合物13-k(0.5g,1.29mmol)の溶液に2-オキソ酢酸エチル(50%のトルエン溶液、0.29mL,1.42mmol)を加えて室温で1時間攪拌した。これにエタノール(5mL;2滴のAcOHを含む)中のNaCNBH3(98mg,1.55mmol)の溶液を室温で10分間かけて滴下添加し、反応混合物をさらに5時間攪拌した。反応をTLCで化合物13-kの完全な消費についてモニターした。エタノールを減圧下で取り除いた。残留物を飽和NaHCO3溶液(50mL)で処理し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。有機抽出物を塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、15-k(0.68g,粗製)を得た。これを精製なしで次のステップに進めた。LCMS:473.05(M+1).
【0665】
ステップ10:N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-メチルプロピル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(製造例75a)の合成
AcOH(12mL)中の化合物15-k(0.68g,1.44mmol)の攪拌溶液に、KOCN(0.23mg,2.88mmol)を加え、室温で16時間反応混合物を攪拌し、次いで60℃で6時間加熱した。反応の進行をTLCで、化合物15-kの完全な消費までモニターした。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をNaHCO3溶液の飽和溶液(50mL)で処理し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。有機抽出物を水(25mL×2)と塩水(20mL)で洗浄し、ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で乾燥するまで濃縮した。残留物はcombiflashクロマトグラフィー(DCM中の3-4%MeOHで溶出)で精製し、製造例75aを白い固体として得た(10mg,収率2%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.77 (s, 1H), 7.11 - 6.98 (m, 1H), 6.91 - 6.76 (m, 2H), 5.13 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.03 (t, J = 8.3 Hz, 1H), 4.00 - 3.81 (m, 4H), 3.30 - 3.0 (m, 2H), 2.69 - 2.60 (m, 1H), 2.52 - 2.43 (m, 1H), 1.95 - 1.80 (m, 1H), 1.40 - 1.29 (m, 4H), 1.27 (d, J = 15.0 Hz, 3H), 1.19 (d, J = 11.3 Hz, 1H), 1.06 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.80 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 0.66 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 0.36 (d, J = 8.1 Hz, 2H) ;ESI-MS (m/z):C22H32FN3O5Sの計算値:469.57, 観測質量:470.25(M+H);HPLC純度:97.22%.
【0666】
ステップ11:2-(5-ブロモペンチル)イソインドリン-1,3-ジオン(14-k)の合成
DMF(1.5L)中の1,5-ジブロモペンタン(13-k)(170.58mL,1.26mol)の攪拌溶液に、フタル酸カリウム(12-k)(78.0g,0.42mol)を少しずつ室温で30分間かけて添加した。添加終了後、反応混合物を90℃で18時間攪拌し、次いで水(3L)で反応を停止し、ジエチルエーテル(500mL×4)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(500mL×2)、次いで塩水(500mL×2)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗製物を得た。残留物を5-10%EtOAc/ヘキサンを使ってシリカゲル・カラムクロマトグラフィー(60-120メッシュ)で精製し、オフホワイトの固体として14-kを得た(81g,収率65%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 7.82 (dd, J = 5.5, 3.1 Hz, 2H), 7.69 (dd, J = 5.5, 3.0 Hz, 2H), 3.68 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.38 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 1.93-1.85 (m, 2H), 1.70 (p, J = 7.5 Hz, 2H), 1.53-1.43 (m, 2H).
【0667】
ステップ12:S-(5-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)ペンチル)エタンチオエート(15-k)の合成
DMF(745mL)中の化合物14-k(80g,0.27mol)の攪拌溶液に、チオ酢酸カリウム(34g,0.29mol)を室温で20分間かけて少しずつ添加した。添加終了後、反応混合物を室温で30分間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。完了後、反応混合物を氷冷水(1L)で反応停止し、1時間攪拌した。生じた沈殿物をろ過し、水(500mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて15-kをオフホワイトの固体(75 g, 95%)として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 7.84 (dd, J = 5.5 Hz, 3.0 Hz, 2H), 7.71 (dd, J = 5.5 Hz, 3.1 Hz, 2H), 3.67 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.85 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.30 (s, 3H), 1.73-1.65 (m, 3H), 1.64-1.57 (m, 1H), 1.46-1.37 (m, 2H);LC-MS:292.2 (M++1).
【0668】
ステップ13:5-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)ペンタン-1-スルホニルクロリド(11-k)の合成
アセトニトリル(1.35L)中の化合物15-k(74g,0.25mol)の攪拌溶液に、0℃で2N HCl(135mL)を加えた。次いで少しずつ30分間にわたってN-クロロスクシンイミド(135.8g,1.10mol)を加え、反応混合物を室温に温めて1時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。15-kの消費完了後、反応混合物を氷冷水(500mL)で反応停止し、ジエチルエーテル(500mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(500mL)、水(500mL)および塩水(500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮させてオフホワイトの固体として11-k(73g、収率91%)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3):δ 7.85 (dd, J = 5.5 Hz, 3.2 Hz, 2H), 7.72 (dd, J = 3.2 Hz, 5.5 Hz, 2H), 3.72 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 3.68-3.63 (m, 2H), 2.15-2.05 (m, 2H), 1.77 (m, 2H), 1.62-1.52 (m, 2H);LC-MS:316.1 (M++1).
製造例76a:N-(1-(3-(2-シクロプロピルエトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成
スキーム13.
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
【0669】
ステップ1:1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)エタン-1-オン(3-l)の合成
DMF(50mL)中の1-l(5.0g,32.4mmol)の攪拌溶液に、K2CO3(11.2g,81.1mmol)を添加し、次いで(ブロモメチル)シクロプロパン(3.73g,38.9mmol)を添加して、反応混合物を2時間還流した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を水で反応停止し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して3-l(6.61g,粗製)を得た。LCMS:208.95 (M+1).
【0670】
ステップ2:1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン(5-l)の合成
トルエン(30mL)中の化合物3-l(2.2g,9.36mmol)の攪拌溶液に、KOH(5.24g,93.6mmol)を加えて室温で10分間攪拌した。18-クラウン-6エーテル(1.23g,4.68mmol)を加え、次いでヨウ化メチル(26.5g,187mmol)を加え、得られた混合物を70℃で48時間加熱した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を室温まで冷やし、氷水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで精製して化合物5-lおよび1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-メチルプロパン-1-オンの混合物(1.0g,42.7%)を得た。LCMS:251.2 (M+1)。
【0671】
ステップ3:N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2,2-ジメチルプロピリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(7-l)の合成
乾燥トルエン(5mL)中の化合物5-l(1.0g,4.0mmol)と化合物{6-l(0.77g,6.4mmol)の攪拌溶液に、Ti(OiPr)4(3.40g,12.0mmol)を添加した。得られた混合物を100℃で16時間加熱した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をEtOAcで希釈し、水で反応を停止し、セライトパッドを通してろ過した。ろ過物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで精製して化合物7-lとN-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-メチルプロピリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミドの混合物(1.0g,粗製)を得た。LCMS:354 (M+1).
【0672】
ステップ4:N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2,2-ジメチルプロピル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(8-l)の合成
乾燥トルエン(5mL)中のDIBAL-H(トルエン中1M溶液、8.0mL,8.84mmol)の攪拌溶液に、トルエン(5mL)中の化合物7-l(1.0g,2.83mmol)の溶液を-78℃で滴下添加した。得られた混合物を同じ温度で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をNH4Cl溶液で反応停止し、EtOAcで希釈した。反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、EtOAcで抽出し、塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させて化合物8-l N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-メチルプロピル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(1.0g,粗製)を得た。LCMS:342.05 (M+1).
【0673】
ステップ5:1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2,2-ジメチルプロパン-1-アミン塩酸塩(9-l)の合成
MeOH(5mL)中の化合物8-l(1.0g,2.81mmol)の攪拌溶液に、ジオキサン中の4M HCl(1mL)を加え、得られた混合物を室温で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を濃縮し、残留物をメチルtert-ブチルエーテルと共に磨砕して精製し、化合物9-lの混合物(0.5g,粗製)を無色の固体として得た。LCMS:236.1 (M+1).
【0674】
ステップ6:N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2,2-ジメチルプロピル)-5-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(11-l)の合成
DCM(5mL)中の化合物9-l-HCl塩(0.5g,2.12mmol)の攪拌溶液に、0℃でトリエチルアミン(1.0mL,10.6mmol)を加えて攪拌した。この反応混合物に25分間かけて0℃でDCM(5mL)中の化合物10-l(1.0g,3.19mmol)を滴下添加し、同じ温度で3時間攪拌した。反応をTLCで化合物9-lの完全な消費についてモニターした。反応混合物を水(50mL)で反応停止し、DCM(50mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(50mL)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して化合物11-lをオフホワイトの固体(0.4g,粗製)として得た。LCMS:531.1 (M+1).
【0675】
ステップ7:5-アミノ-N-(1-(3-(2-シクロプロピルエトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)ペンタン-1-スルホンアミド(12-l)の合成
エタノール(5mL)中の化合物11-l(0.4g,0.75mmol)の攪拌溶液に、0℃でヒドラジン水和物(99%,0.18mL,3.77mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。氷浴を取り除き、反応混合物を室温に温めて、5時間攪拌した。反応をTLCで化合物11-lの完全な消費までモニターした。完了後、減圧下で反応混合物からエタノールを取り除いた。粗製材料を2N HCl(25mL)に溶解し、ジエチルエーテル(25mL×2)で洗浄した。水層を飽和水性アンモニア(pH=約8)で塩基化し、EtOAc(25mL×2)で抽出した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、黄色の粘性の塊として化合物12-lの混合物(0.2g,粗製)を得た。この材料を精製なしで次のステップに進めた。LCMS:401 (M+1).
【0676】
ステップ8:エチル (5-(N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2,2-ジメチルプロピル)スルファモイル)ペンチル)グリシナート(14-l)の合成
エタノール(8mL)中の化合物12-l(0.2g,0.5mmol)の溶液に2-オキソ酢酸エチル(50%のトルエン溶液、56mg,0.55mmol)を加えて室温で1時間攪拌した。これにエタノール(8mL;2滴のAcOHを含む)中のNaCNBH3(37.2mg,0.6mmol)の溶液を室温で10分間かけてこの反応混合物に滴下添加し、反応混合物をさらに4時間攪拌した。反応をTLCで化合物11-lの完全な消費までモニターした。エタノールを減圧下で取り除いた。残留物を飽和NaHCO3溶液(15mL)で処理し、EtOAc(20mL×2)で抽出した。有機抽出物をそれぞれ水(20mL)と塩水(15mL)で洗浄し、ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、化合物14-l(0.15g,粗製)を得た。これを精製なしで次のステップに進めた。LCMS:487.1 (M+1).
【0677】
ステップ9:N-(1-(3-(2-シクロプロピルエトキシ)-4-フルオロフェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(製造例76a)の合成
AcOH(5mL)中の化合物14-l(0.15g,0.30mmol)の攪拌溶液に、KOCN(50mg,0.61mmol)を加え、室温で16時間反応混合物を攪拌し、次いで60℃で6時間加熱した。反応の進行をTLCで、化合物14-lの完全な消費までモニターした。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をNaHCO3の飽和水溶液(50mL)で処理し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。有機抽出物を水(50mL)と塩水(15mL)それぞれで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で乾燥するまで濃縮した。残留物はフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中の3-4%MeOHで溶出)で精製し、製造例76aを白い固体として得た(20mg,収率14%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.68 (s, 1H), 7.65 (d, J = 10.7 Hz, 1H), 7.25 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.12 (dd, J = 11.4, 8.2 Hz, 1H), 6.91 (s, 1H), 5.76 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 4.00 (d, J = 10.6 Hz, 1H), 3.92 - 3.85 (m, 2H), 3.84 - 3.81 (m, 2H), 3.10 - 3.01 (m, 2H), 2.65 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 2.35 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 2.00 (q, J = 7.1 Hz, 1H), 1.34 (d, J = 1.7 Hz, 3H), 1.06 - 0.99 (m, 1H), 0.86 (s, 9H), 0.58 - 0.55 (m, 2H), 0.36 - 0.28 (m, 2H);ESI-MS (m/z):C23H34FN3O5Sの計算値:483.60, 観測質量:LCMS 純度:482.15(M-H).
製造例77a:N-(シクロプロピル(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)メチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成
スキーム14.
【化147】
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【0678】
ステップ1:4-フルオロ-3-ヒドロキシ-N-メトキシ-N-メチルベンズアミド(2-m)の合成
DCM(120mL)中の化合物1-m(10.0g,64.1mmol)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(17g,121mmol)を加え、次いでN,O-ジメチルヒドロキシルアミン.HCl(7.5g,76.9mmol)を加え、室温で20分間攪拌した。EDC.HCl(18.4g,96.1mmol)を0℃で加えて反応混合物を室温で12時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をNaHCO3溶液で反応停止し、DCMで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して化合物2-m(10g,粗製)を得た。LCMS:200.15 (M+1).
【0679】
ステップ2:3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロ-N-メトキシ-N-メチルベンズアミド(4-m)の合成
DMF(100mL)中の化合物2-m(10.0g,50.2mmol)の攪拌溶液に、K2CO3(13.8g,100mmol)を添加し、次いで(ブロモメチル)シクロプロパン(8.14g,60.3mmol)を添加して、反応混合物を16時間還流した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を水で反応停止し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーで25-30%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物4-m(10g,78.6%)を得た。LCMS:253.9 (M+1)。
【0680】
ステップ3:1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-5-フルオロフェニル)エタン-1-オン(6-m)の合成
乾燥THF(30mL)中の化合物4-m(4.0g,15.8mmol)の攪拌溶液に、新たに調製したシクロプロピルマグネシウムブロミド(20.5mL,20.5mmol)を-10℃で加えた。得られた混合物を室温で12時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を飽和NH4Cl溶液で反応停止し、EtOAcで希釈した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAcで抽出し、塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで15%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物6-m(1.5g,40.5%)を得た。LCMS:234.95 (M+1).
【0681】
ステップ4:N-(シクロプロピル(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)メチレン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(8-m)の合成
乾燥トルエン(25mL)中の化合物6-m(1.5g,6.41mmol)と化合物7-m(1.24g,10.2mmol)の攪拌溶液に、Ti(OiPr)4(3.79mL,12.8mmol)を添加した。得られた混合物を16時間還流した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をEtOAcで希釈し、水で反応を停止し、セライトパッドを通してろ過した。ろ過物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物8-m(1.2g,粗製)を得た。LCMS:338.05 (M+1).
【0682】
ステップ5:N-(シクロプロピル(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)メチル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(9-m)の合成
乾燥トルエン(3mL)中のDIBAL-H(トルエン中1M溶液、1.78mL,1.78mmol)の攪拌溶液に、トルエン(3mL)中の化合物8-m(0.3g,0.89mmol)の溶液を-78℃で滴下添加した。この混合物を-78℃で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を飽和NH4Cl溶液で反応停止し、EtOAcで抽出した。有機層を分離して塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物9-m(0.1g,33%)を得た。LCMS:340.05 (M+1).
【0683】
ステップ6:(R)-シクロプロピル(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)メタンアミン塩酸塩(10-m)の合成
ジオキサン(5mL)中の化合物9-m(0.1g,0.29mmol)の攪拌溶液に、ジオキサン中の4M HCl(5mL)を加え、得られた混合物を室温で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を濃縮し、残留物をジエチルエーテルと共に磨砕して精製し、化合物10-m(75mg,粗製)を得た。LCMS:237.1 (M+1).
【0684】
ステップ7:(R)-N-(シクロプロピル(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)メチル)-5-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(12-m)の合成
DCM(2mL)中の化合物10-m-HCl塩(0.075g,0.27mmol)の攪拌溶液に、0℃でトリエチルアミン(0.19mL,1.38mmol)を加えて攪拌した。この反応混合物に25分間かけて0℃でDCM(2mL)中の化合物11-m(0.13g,0.41mmol)を滴下添加し、室温で3時間攪拌した。反応をTLCで化合物10-mの完全な消費についてモニターした。反応混合物を水(25mL)で反応停止し、DCM(25mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(25mL)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をcambiflashクロマトグラフィーで15-20%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物12-m(0.1g,70.4%)を得た。LCMS:513.15(M-1).
【0685】
ステップ8:5-アミノ-N-(シクロプロピル(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)メチル)ペンタン-1-スルホンアミド(13-m)の合成
MeOH(1mL)中の化合物12-m(0.1g,0.19mmol)の攪拌溶液に、0℃でヒドラジン水和物(99%,48μL,0.97mmol)を加え、次いで氷浴を取り除いた。反応混合物を室温に温め3時間攪拌した。反応をTLCで化合物12-mの完全な消費までモニターした。完了後、減圧下で反応混合物からMeOHを取り除いた。残留物を2N HCl(10mL)に溶解し、ジエチルエーテル(10mL×3)で洗浄した。水層を水性アンモニア(pH=約8)で塩基化し、EtOAc(10mL×4)で抽出した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、化合物13-m(70mg,粗製)を得た。この生成物を精製なしで次のステップに進めた。LCMS:385.1 (M+1).
【0686】
ステップ9:エチル(5-(N-(シクロプロピル(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)メチル)スルファモイル)ペンチル)グリシナート(15-m)の合成
エタノール(3mL)中の化合物13-m(0.07g,0.18mmol)の溶液に化合物14-m(50%トルエン溶液、20μL,0.2mmol)を加えて室温で1時間攪拌した。これにエタノール(2mL;1滴のAcOHを含む)中のNaCNBH3(13mg,0.21mmol)の溶液を室温で10分間かけてこの反応混合物に滴下添加し、反応混合物をさらに5時間攪拌した。反応をTLCで化合物13-mの完全な消費についてモニターした。エタノールを減圧下で取り除いた。残留物を飽和NaHCO3溶液(25mL)に入れ、EtOAc(25mL×2)で抽出した。有機抽出物をそれぞれ塩水(25mL)で洗浄し、ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、化合物15-m(70mg,粗製)を得た。これを精製なしで次のステップに進めた。LCMS:471.15 (M+1).
【0687】
ステップ10:N-(シクロプロピル(3-(シクロプロピルメトキシ)-4-フルオロフェニル)メチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(製造例77a)の合成
AcOH(2mL)中の化合物15-m(0.07g,0.14mmol)の攪拌溶液に、KOCN(24mg,0.29mmol)を加え、室温で16時間反応混合物を攪拌した。反応混合物を60℃で6時間加熱した。反応の進行をTLCでモニターした。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をNaHCO3の飽和溶液(25mL)に入れ、EtOAc(25mL×2)で抽出した。有機抽出物を塩水(10mL)で洗い、ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧下で乾燥するまで濃縮した。残留物をPrep-HPLCで精製し、製造例77aを粘着性の固体(5mg,HPLC純度:77%)として得た。
製造例78a:((S)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-5-フルオロフェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミドの合成
スキーム15.
【化148】
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【0688】
ステップ1:3-フルオロ-5-ヒドロキシ-N-メトキシ-N-メチルベンズアミド(2-n)の合成
DCM(30mL)中の化合物1-n(3.0g,19.2mmol)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(5.5mL,28.0mmol)を加え、次いでN,O-ジメチルヒドロキシルアミン.HCl(2.24g,23.0mmol)を加え、室温で20分間攪拌した。EDC.HCl(5.53g,28.0mmol)を0℃で加えて反応混合物を室温で30分間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をNaHCO3溶液で反応停止し、DCMで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して化合物2-n(3.8g,粗製)を得た。LCMS:200 (M+1).
【0689】
ステップ2:3-(シクロプロピルメトキシ)-5-フルオロ-N-メトキシ-N-メチルベンズアミド(4-n)の合成
ACN(30mL)中の化合物2-n(3.8g,19.2mmol)の攪拌溶液に、CS2CO3(9.1g,28.0mmol)を添加し、次いで(ブロモメチル)シクロプロパン(3-n)(3.8g,28.0mmol)を添加して、反応混合物を5時間還流した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を水で反応停止し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーで25-30%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物4-n(2.6g,54.1%)を得た。LCMS:254 (M+1).
【0690】
ステップ3:1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-5-フルオロフェニル)エタン-1-オン(6-n)の合成
乾燥THF(25mL)中の化合物4-n(2.6g,10.2mmol)の攪拌溶液に、メチルマグネシウムブロミド(5-n)(THF中3.0M,6.84mL,20.5mmol)を-10℃で加えた。得られた混合物を同じ温度で12時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をNH4Cl溶液で反応停止し、EtOAcで希釈した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAcで抽出し、塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物6-n(1.8g,84%)を得た。LCMS:209 (M+1).
【0691】
ステップ4:(S)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-5-フルオロフェニル)エチリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(8-n)の合成
乾燥トルエン(20mL)中の化合物6-n(1.8g,8.65mmol)と化合物7-n(1.78g,14.7mmol)の攪拌溶液に、Ti(OiPr)4(6.83mL,21.6mmol)を添加した。得られた混合物を90℃で16時間加熱した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ過物を水で希釈してEtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物8-n(2.6g,粗製)を得た。LCMS:312.15 (M+1).
【0692】
ステップ5:(S)-N-((S)-1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-5-フルオロフェニル)エチル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(9-n)の合成
乾燥トルエン(20mL)中のDIBAL-H(トルエン中1M溶液、41.7mL,41.75mmol)の攪拌溶液に、トルエン(10mL)中の化合物8-n(2.6g,8.35mmol)の溶液を-78℃で滴下添加した。得られた混合物を同じ温度で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物をNH4Cl溶液で反応停止し、EtOAcで希釈した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、EtOAcで抽出し、塩水で洗い、無水Na2SO4で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/ヘキサンを使って精製し、化合物9-n(1.2g,45.8%)を得た。LCMS:314.05 (M+1).
【0693】
ステップ6:(S)-1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-5-フルオロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(10-n)の合成
ジオキサン(5mL)中の化合物9-n(1.2g,3.83mmol)の攪拌溶液に、ジオキサン中の4M HCl(10mL)を加え、得られた混合物を室温で3時間攪拌した(反応はTLCにより完了とみなした)。反応混合物を濃縮し、残留物をジエチルエーテルと共に磨砕して精製し、10-n(1.3g,粗製)を得た。LCMS:210 (M+1).
【0694】
ステップ7:(S)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-5-フルオロフェニル)エチル)-5-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(12-n)の合成
CH2Cl2(10mL)中の化合物10-n-HCl塩(1.3g,5.29mmol)の攪拌溶液に、0℃でトリエチルアミン(2.21mL,15.8mmol)を加えて攪拌した。この反応混合物に25分間かけて0℃でCH2Cl2(10mL)中の化合物11-n(2.51g,7.94mmol)を滴下添加し、同じ温度で3時間攪拌した。反応をTLCで化合物10-nの完全な消費についてモニターした。反応混合物を水(100mL)で反応停止し、CH2Cl2(100mL×2)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(100mL)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製物を15-20%EtOAc/ヘキサンを使ってシリカゲル・フラッシュクロマトグラフィーで精製し、オフホワイトの固体として12-nを得た(1.5g,58.1%)。LCMS:489.1(M+1).
【0695】
ステップ8:(S)-5-アミノ-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-5-フルオロフェニル)エチル)ペンタン-1-スルホンアミド(13-n)の合成
メタノール(20mL)中の化合物12-n(1.5g,3.07mmol)の攪拌溶液に、0℃でヒドラジン水和物(99%,0.48mL,15.3mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。氷浴を取り除き、反応混合物を室温に温めて、5時間攪拌した。反応をTLCで化合物12-nの完全な消費までモニターした。完了後、減圧下で反応混合物からメタノールを取り除いた。粗製材料を2N HCl(10mL)に溶解し、ジエチルエーテル(10mL×3)で洗浄した。水層を水性アンモニア(pH=約8)で塩基化し、酢酸エチル(10mL×4)で抽出した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、粘性の塊として13-n(1.1g,粗製)を得た。この生成物を精製なしで次のステップに進めた。LCMS:359 (M+1).
【0696】
ステップ9:エチル(S)-(5-(N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-5-フルオロフェニル)エチル)スルファモイル)ペンチル)グリシナート(15-n)の合成
エタノール(10mL)中の化合物13-n(0.6g,1.68mmol)の溶液に2-オキソ酢酸エチル(14-n)(50%トルエン溶液、0.36mL,1.85mmol)を加えて室温で1時間攪拌した。これにエタノール(5mL;2滴のAcOHを含む)中のNaCNBH3(426mg,2.02mmol)の溶液を室温で10分間かけて滴下添加し、反応混合物をさらに4時間攪拌した。反応をTLCで化合物13-nの完全な消費についてモニターした。エタノールを減圧下で取り除いた。残留物を飽和NaHCO3溶液(75mL)に入れ、EtOAc(75mL×2)で抽出した。有機抽出物を塩水(75mL)でそれぞれ洗浄し、ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮し、15-n(0.8g,粗製)を得た。精製なしで次のステップに進めた。
【0697】
ステップ10:((S)-N-(1-(3-(シクロプロピルメトキシ)-5-フルオロフェニル)エチル)-5-(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル)ペンタン-1-スルホンアミド(製造例78a)の合成
AcOH(10mL)中の化合物15-n(0.8g,1.86mmol)の攪拌溶液に、KOCN(0.3mg,3.72mmol)を加え、室温で16時間反応混合物を攪拌し、次いで60℃で6時間加熱した。反応の進行をTLCでモニターした。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をNaHCO3溶液の飽和溶液(100mL)に入れ、EtOAc(75mL×2)で抽出した。有機抽出物を塩水(20mL)で洗浄し、ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で乾燥するまで濃縮した。残留物はcombiflashクロマトグラフィー(DCM中の3-4%MeOHで溶出)で精製し、製造例78aを白い固体として得た(0.22g,26%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.68 (s, 1H), 7.69 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.83 - 6.72 (m, 2H), 6.64 -6.60 (m, 1H), 4.45 - 4.33 (m, 1H), 3.86 (s, 2H), 3.80 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 3.13 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.82 - 2.78 (m, 1H), 2.60 -2.55 (m, 1H), 1.61 - 1.41 (m, 2H), 1.34 (t, J = 6.3 Hz, 4H), 1.26 - 1.02 (m, 4H), 0.60 - 0.49 (m, 2H), 0.34 - 0.22 (m, 2H) ;ESI-MS (m/z):C20H28FN3O5Sの計算値:441.52, 観測質量:440.1(M-H);HPLC純度:99.1%.
生物学的な方法
A. 薬物、試薬、細胞株
【0698】
試験化合物をDMSO中に例えば、100mmol/Lの濃度で懸濁する。フルオロデオキシウリジン(FUdR)はシグマ(St Louis, MO)から入手可能であり、このものを滅菌再蒸留水中にストック濃度50mmol/Lで維持した。
【0699】
組み替えヒトデオキシウリジンヌクレオチドヒドロラーゼ(dUTPase)を以下で記述されたとおりに発現させて精製する:Ladner RD, Carr SA, Huddleston MJ, McNulty DE, Caradonna SJ. J Biol Chem. 1996 Mar 29;271(13):7752-7。すべての薬物ストックはアリコートし、使用前に適切に希釈する。オリゴヌクレオチドのプライマー、テンプレート、および、蛍光体で標識した検出プローブおよびクエンチャーで標識した検出プローブはIntegrated DNA Technologies (Coralville, IA)によって合成され、ポリアクリルアミド・ゲル電気泳動による精製に供され、Omnipur滅菌核酸分解酵素不含水(EMD Chemicals USA,Gibbstown NJ)でストック濃度100μmol/Lで再構成する。検出プローブに取り込まれた二種類の非発光(ダーク)消光分子にはIowa black フルオレセインクエンチャー(IBFQ;最大吸収531nm)とZEN(略語ではない:最大吸収532nm)が含まれる。使用する蛍光ラベルは6-FAM(5’-カルボキシフルオレセイン;最大励起=494nm、最大発光=520nm)である。プローブは凍結融解サイクルの反復を避けるために、さらに10μmol/Lの作業溶液に希釈し、アリコートする。AmpliTaq Gold DNA Polymerase, GeneAmp 10X PCR Buffer 2, MgCl2およびMicroAmp Optical 96-ウェル反応プレートはApplied Biosystems(Carlsbad,CA)から購入する。dNTPは個別にストック濃度100mmol/LのものをNew England Biolabsから購入し、そのもののHPLC-認証純度は>99%(Ipswich,MA)である。
B. アッセイ成分、使用機器、リアルタイム蛍光条件
【0700】
反応混合物は最終濃度0.4μmol/Lの等モル濃度でプライマー、プローブ、およびテンプレートを含む。含まれる塩化マグネシウム(MgCl2)は最終濃度2mmol/Lである。非限定dNTPは最終濃度100μmol/L(dUTP/dTTPは除外)で反応混合物に過剰に含まれる。AmpliTaq Gold DNAポリメラーゼを0.875U/反応で添加し、2.5μlの10X PCR緩衝液2を添加し、核酸分解酵素不含ddH20を最終反応容量25μlに添加する。dUTP阻害分析には、ddH20の容量はさらに修正して、1μlのdUTPase(10ng/μl)と1μlの阻害剤またはDMSOコントロールを追加する。温度プロファイリングと蛍光検出はApplied Biosystems 7500 Real-Time PCR Systemに組み込まれた「等温」プログラムを使って実施する。dNTPの分析には、温度プロフィールはTaqポリメラーゼを「ホットスタート」させるための8分間37℃のステップ、次いで10分間95℃のステップ、ならびに、アプリケーションによっては、60℃で最長30分のプライマー伸長時間からなった。6-FAMについての未加工の蛍光スペクトルは配列検出ソフトウェア(SDSバージョン1.4,Applied Biosystems)を使ってアッセイの進行に従って、指定された時間間隔でフィルターAを使って測定し、Microsoft Excel(Microsoft,Redmond WA)とPrism(GraphPad Software,La Jolla CA)にエクスポートして解析する。ブランク反応(限定dNTPを省く)の蛍光値を、バックグラウンドの蛍光を考慮した正規化蛍光ユニット(NFU)を得るために差し引く。
C. MTS成長阻害分析
【0701】
Cell Titer AQueous MTSアッセイ(Promega)を製造業者のガイドラインに従って実施する。IC50(72時間)値はPrism(Graphpad,San Diego,CA)を使ってS字状用量反応曲線から計算する。組み合わせ効果は、Calcusynソフトウェア(Biosoft,Ferguson,MO)を使って、組み合わせ指数(CI)法で決定する。影響率(FA)を成長阻害パーセントから計算する:FA=(100-%成長阻害)/100。CI値<1,相乗作用;1〜1.2,相加作用および>1.2,拮抗作用。
D. コロニー形成アッセイ
【0702】
コロニー形成アッセイは、試験化合物、FUdRおよび組み合わせに一時的に24時間曝露した後、結腸がん細胞(SW620、HCT116)、非小細胞肺がん細胞(A549、H460、H1299とH358)および乳がん細胞(MCF7)が生存し増殖する能力を示し、試験化合物、FUdRおよび組み合わせが測定される。具体的には、細胞を50および100細胞/ウェルの間の密度で24-ウェルのプレートに播種する。24時間後、細胞を漸増濃度の試験化合物(rtest compound)、固定用量のFUdR、およびこれらの組み合わせで処理する。24時間後薬物を取り除き、細胞を洗浄し、10〜14日間増殖させる。増殖の終わりに当たって、細胞を60%氷冷メタノールで固定し、0.1%クリスタルバイオレットで染色し、スキャンして計数する。データは無処理コントロールのパーセントとして表す(平均±SD)。影響率と組み合わせ指標をChouとTalalayの方法にしたがって計算する。ここで<1は相乗的薬物相互作用を示す。
E. In vivo分析
【0703】
異種移植実験は6-8週齢のオスNU/NUヌードマウス(Charles River,Wilmington,MA)で実施する。皮下A549異種移植片を確立し、それらが約50mm3になるまで成長させる(第1日目)。動物を処置群に無作為化する:ビヒクル、ペメトレキセド50mg/kg、試験化合物、および、ペメトレキセドと試験化合物の組み合わせ(各群n=5)。ペメトレキセドは毎2日腹腔内に50mg/kgを注射する。試験化合物は毎2日腹腔内に、例えば、75mg/kgで注射する。ペメトレキセドと試験化合物の組み合わせは、例えば毎2日、腹腔内に注射する。腫瘍の垂直方向の2つの直径を、同じ治験責任医師が、毎2日デジタルキャリバーを使って測定する。腫瘍の容積は以下の式に従って計算する:TV(mm3)=(長さ[mm]x(幅[mm]2)/2。全体的な健康状態についてマウスを毎日検査し、体重は毒性指標として毎2日測定する。全動物プロトコルはUSC Institutional Animal Care and Use Committee(IACUC)で承認される。
dUTPase阻害
【0704】
試験化合物は蛍光ベースのアッセイでスクリーニングする。このアッセイはDNAポリメラーゼベースのアプローチを採用し、3つの独特な領域を持つオリゴヌクレオチドのテンプレートを使う: 3’プライマー結合領域、中央のテンプレートdUTP/チミジン三リン酸(TTP)検出領域、および、ブラックホール消光部分を組み込む5’ 6-フラビン・アデニン・モノヌクレオチド(FAM)-標識プローブ結合領域である。反応中に、プローブとプライマーがオリゴヌクレオチド・テンプレートにハイブリダイズして、テンプレート:プライマー:プローブ複合体を形成する。TaqポリマーがTPP複合体中のプライマーに結合し、dUTPが存在すると、新生鎖が無事に伸長し、Taqポリメラーゼの生来の5’から3’エキソヌクレアーゼ活性が6-FAM-標識プローブを切断してそれを5’から3’方向に変位させ、6-FAM蛍光体をその近傍から3つのクエンチャーに放出する。この変位がFoerster共鳴エネルギー移動(FRET)を効果的に妨害して、その結果励起の際に検出される蛍光は、組み込みについてのアッセイに利用可能なdUTPの量に直接比例する。反対に、dUTPが利用可能でない、枯渇、またはdUTPaseによって変性して組み込みに利用可能でない場合は、Taqポリメラーゼは作動しなくなり、新生鎖の伸長は遅延および/または鎖の終結が起こる。この場合、プローブの加水分解/変性は起こらず、蛍光はFRETを介して消光されたままであるため、プローブはダークなままである。蛍光はdUTPの濃度に直接比例するため、dUTPとdUTPase酵素によるdUTP加水分解の阻害効果の測定用にアッセイは容易に修正される。最大60pmolsのdUTPを検出するためのテンプレートBHQ-DT6(ブラックホール・クエンチャー-検出テンプレート6)がこのアッセイのアプリケーションに50pmolsのdUTPと5ngの組み替えdUTPaseと共に含まれている。反応物を37℃で8分間インキュベートし、95℃で10分間インキュベートすることにより終了させると同時にdUTPaseを不活化し、ホットスタートTaqポリメラーゼを活性化させる。検出ステップ中に産生される蛍光は、8分間のインキュベーション後に残留するdUTP濃度に直接比例する。反応終了時のdUTP濃度、および従って、阻害剤および適切なジメチルスルホキシド(DMSO)コントロールの存在および非存在下におけるdUTPaseの阻害を決定できる。
【0705】
試験化合物は、MTS成長阻害アッセイを使って、結腸直腸がん細胞における抗腫瘍作用について評価される。HCT116細胞とSW620細胞は、各薬剤の漸増濃度に72時間曝露され、成長阻害はビヒクル処理コントロールと直接比較される。NSCLC細胞株A549とH1299は、各薬剤の漸増濃度に72時間曝露され、成長阻害はビヒクル処理コントロールと直接比較される。
成長阻害
【0706】
MTS成長阻害アッセイは、試験化合物(tyest compound)単独、およびフルオロピリミジンチミジレート合成酵素(TS)阻害剤5-フルオロウラシル(5-FU)との組み合わせによる結腸直腸(HCT116とSW620)細胞株モデルの成長阻害で有効性を評価するために実施される。0から100μmol/Lの間の5-FUの漸増濃度は、評価した両方の結腸直腸がん細胞株で、用量依存性に成長阻害を起こすことを立証した。漸増濃度の5-FUと試験化合物の25μmol/Lの固定濃度の同時処理を測定する。
がん細胞生存率の減少
【0707】
コロニー形成アッセイは、試験化合物単独とフルオロピリミジンチミジレート合成酵素(TS)阻害剤フルオロデオキシウリジン(FUdR)との組み合わせの、結腸直腸がん細胞株モデル(HCT116)、乳がん細胞株モデル(MCF-7)および非小細胞肺がん細胞株モデル(H1299、A549、H358とH460)での、がん細胞生存率低減におけるその有効性を評価するために実施する。0.5から2.5μmol/Lの間の漸増濃度のFUdRは、用量依存性に、すべての評価した細胞株でコロニー形成を減少させることを立証した。結腸直腸がん細胞では、試験化合物の濃度、例えば、3.1μmol/Lから50μmol/Lが、HCT116細胞では0.5μmol/L FUdRと、そしてSW620細胞では1μmol/L FUdRと組み合わされた。
【0708】
この発明は具体的にある種の態様、実施形態、および任意の特徴で開示されているが、そのような態様、実施形態、および任意の特徴の修正、改善、変更が当業者によって頼りにされ得、そのような修正、改善、および変更がこの開示の範囲内と考慮されることを理解すべきである。
【0709】
この発明は本明細書では幅広く一般的に記載されている。属の開示内に入るより狭い種および亜属分類の各々はまた、本発明の一部を成す。さらに、本発明の特徴または態様がMarkush群の用語で記載されている場所では、当業者は本発明が、Markush群のいずれかの個別メンバーまたはメンバーの亜群の用語で記載されていることを認識する。