特許第6836838号(P6836838)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6836838モザイク状ディスプレイ・システムを作成するためのデバイス、及び同一物を備えるディスプレイ・モザイク・システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6836838
(24)【登録日】2021年2月10日
(45)【発行日】2021年3月3日
(54)【発明の名称】モザイク状ディスプレイ・システムを作成するためのデバイス、及び同一物を備えるディスプレイ・モザイク・システム
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/40 20060101AFI20210222BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20210222BHJP
   H01R 12/51 20110101ALI20210222BHJP
   H01R 13/639 20060101ALI20210222BHJP
【FI】
   G09F9/40 301
   G09F9/00 350A
   H01R12/51
   H01R13/639 A
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2016-23769(P2016-23769)
(22)【出願日】2016年2月10日
(65)【公開番号】特開2017-62454(P2017-62454A)
(43)【公開日】2017年3月30日
【審査請求日】2019年2月1日
(31)【優先権主張番号】62/232,839
(32)【優先日】2015年9月25日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】520479375
【氏名又は名称】プロダクション リソース グループ,エル.エル.シー.
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ホックマン,ジェレミー
(72)【発明者】
【氏名】シールマンス,ロビー
(72)【発明者】
【氏名】ダンコ,スティーヴ
【審査官】 石本 努
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2015/036330(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0003050(US,A1)
【文献】 特開2010−026072(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0375529(US,A1)
【文献】 特開2013−029773(JP,A)
【文献】 特表2009−519577(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/014906(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0075871(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0056413(US,A1)
【文献】 特開平07−230250(JP,A)
【文献】 特開2010−079196(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/069076(WO,A1)
【文献】 特表2006−524949(JP,A)
【文献】 特開2005−018002(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F1/133−1/1334
1/1339−1/1341
1/1347
G03B21/00−21/10
21/12−21/13
21/134−21/30
33/00−33/16
G09F9/30−9/46
H01L27/32
51/50
H01R13/56−13/72
H05B33/00−33/28
H05K1/14
3/36
5/00−5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ・タイルが支持構造に固定されたときにディスプレイ・モザイクを形成するために、互いに隣接するように設計及び構成された複数のディスプレイ・タイルであって、各ディスプレイ・タイルは、前記ディスプレイ・タイルのうちの別の1つの同様の周縁と共形的に隣接するように設計及び構成された周縁を有する前面と、前記複数のディスプレイ・タイルが前記ディスプレイ・モザイクを形成するように配設される場合、前記支持構造と対面するとともに前記前面から離隔する背面と、前記周縁の周囲に相互に離隔して配置された複数の陥凹レセプタクルと、を有し、前記陥凹レセプタクルの各々は前記背面内に形成される陥凹によって画定される、複数のディスプレイ・タイルと、
複数のコネクタ・ビスケットであって、各々が、第1の接続端と、前記第1の接続端と向かい合う第2の接続端と、を有する剛体を備え、前記第1の接続端は、前記コネクタ・ビスケットが前記支持構造と対面し前記複数のディスプレイ・タイルのうち第1のディスプレイ・タイルが前記支持構造へと前記前面の法線方向に動くときに、前記第1のディスプレイ・タイルにおける前記複数の陥凹レセプタクルの一つの陥凹レセプタクルの前記陥凹に受容されるように設計及び構成され、前記第2の接続端は、前記コネクタ・ビスケットが前記支持構造と対面し前記複数のディスプレイ・タイルのうち第2のディスプレイ・タイルが前記支持構造へと前記前面の法線方向に動くときに、前記第2のディスプレイ・タイルにおける前記複数の陥凹レセプタクルの一つの陥凹レセプタクルの前記陥凹に受容されるように設計及び構成された、複数のコネクタ・ビスケットと、を備え、
前記複数のディスプレイ・タイルが前記ディスプレイ・モザイクを形成するように配設される場合、前記ディスプレイ・タイルのうちの隣接するものは、前記陥凹レセプタクルの対応するそれぞれと物理的に係合され、動作可能にインターフェースされた、前記コネクタ・ビスケットによってまとめて電気的に接続される、
電子ディスプレイ・システム。
【請求項2】
前記複数の陥凹レセプタクルは、隣接するタイルを互いに機能的に相互接続するために、前記複数のディスプレイ・タイルの各々にある接続構造である、請求項1に記載の電子ディスプレイ・システム。
【請求項3】
前記複数のディスプレイ・タイルが前記ディスプレイ・モザイクを形成するために配設される場合、前記ディスプレイ・モザイクは全体形状を有し、前記電子ディスプレイ・システムは前記支持構造を含み、前記支持構造は前記ディスプレイ・モザイクの前記全体形状に準拠するように形状化される、請求項1に記載の電子ディスプレイ・システム。
【請求項4】
前記支持構造は、強磁性材料を備え、
前記複数のディスプレイ・タイルが前記ディスプレイ・モザイクを形成するように配設される場合、前記ディスプレイ・モザイクは、前記支持構造に磁気的に付着される、請求項3に記載の電子ディスプレイ・システム。
【請求項5】
前記ディスプレイ・モザイクは、前記支持構造に接着により付着される、請求項1に記載の電子ディスプレイ・システム。
【請求項6】
前記支持構造は、強磁性材料を備え、
前記ディスプレイ・タイルの各々は、前記ディスプレイ・タイルを前記支持構造に磁気的に付着させるために配置された、少なくとも1つの永久磁石を含み、
前記複数のコネクタ・ビスケットの各々は、前記コネクタ・ビスケットを前記支持構造に磁気的に付着させるための少なくとも1つの永久磁石を含む、請求項1に記載の電子ディスプレイ・システム。
【請求項7】
前記複数のディスプレイ・タイルが前記ディスプレイ・モザイクを形成するように配設される場合、前記陥凹レセプタクルの各々は、前記陥凹内に配置され、前記支持構造に面する、複数の電気接点を含む、請求項1に記載の電子ディスプレイ・システム。
【請求項8】
前記コネクタ・ビスケットの各々の前記第1及び第2の接続端の各々は、前記複数のディスプレイ・タイルが前記ディスプレイ・モザイクを形成するように配設される場合、前記対応する陥凹レセプタクルの前記陥凹内の前記電気接点のうちの対応するそれぞれと接触する複数のスプリング接点を有する、請求項7に記載の電子ディスプレイ・システム。
【請求項9】
前記ディスプレイ・タイルの各々は、
矩形形状と、
前記矩形形状を画定する4つの縁部と、
前記4つの縁部の各々について1つの陥凹レセプタクルである、4つの陥凹レセプタクルと、
を有する、請求項1に記載の電子ディスプレイ・システム。
【請求項10】
前記ディスプレイ・タイルの各々は、
矩形形状と、
前記矩形形状を画定する4つのコーナーと、
前記4つのコーナーの各々について1つの陥凹レセプタクルである、4つの陥凹レセプタクルと、
を有する、請求項1に記載の電子ディスプレイ・システム。
【請求項11】
前記ディスプレイ・タイルの各々は、前記ディスプレイ・モザイクがその配設された環境にイルミネーションを提供するように、イルミネーション・ディスプレイとして設計及び構成される、請求項1に記載の電子ディスプレイ・システム。
【請求項12】
前記ディスプレイ・タイルの各々は、グラフィカル・ディスプレイ・タイルとして設計及び構成される、請求項1に記載の電子ディスプレイ・システム。
【請求項13】
前記ディスプレイ・タイルが前記ディスプレイ・モザイクとして配設される場合、前記ディスプレイ・モザイクが単一のグラフィカル・ディスプレイとして機能するように、設計及び構成されるビデオ・ドライバを更に備える、請求項12に記載の電子ディスプレイ・システム。
【請求項14】
請求項1から13の何れか一項の電子ディスプレイ・システムで使用されるディスプレイ・タイルであって、
請求項1から13の何れか対応する一項における前記複数のディスプレイ・タイルの何れか一つのように構成される、ディスプレイ・タイル。
【請求項15】
請求項1から13の何れか一項の電子ディスプレイ・システムで使用される電子コネクタであって、
請求項1から13の何れか対応する一項における前記複数のコネクタ・ビスケットの何れか一つのように構成される、電子コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本願は、2015年9月25日出願の「ELECTRICAL CONNECTOR BISCUITS AND MODULAR ELECTRONICS UTILIZING SAME」という名称の、米国仮特許出願第62/232839号の非仮出願である。本願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている。
【0002】
[0002] 本発明は一般に、モジュラ式電子回路の分野に関する。特に本発明は、モザイク状ディスプレイ・システムを作成するためのデバイス、及びこれを備えるディスプレイ・モザイク・システムを対象とする。
【背景技術】
【0003】
[0003] モジュラ式電子回路、すなわち、システム全体を形成するために互いに電気的に接続された離散構成要素から構成される電子システムは、様々な適用例で使用されている。例えば、スタジアム及び他の大規模パフォーマンス会場用のビデオ・スクリーン、電子広告掲示板、並びに他の電子ディスプレイなどの大型電子回路グラフィカル・ディスプレイは、多くの場合、全複合電子ディスプレイを形成する大規模アレイ又はモザイクに組み立てられる、ディスプレイ・モジュール、又は「ディスプレイ・タイル」から構成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[0003] 構造を支持するように離散ディスプレイ・タイルを固定するための現在の手段は、典型的には、ある種又は別の機械的な留め付けを含み、コントローラを表示するように離散タイルを電気的に接続するための現在の手段は、多くの場合タイルを特定の回転配向にすることが必要な別々の配線ハーネス及び/又は電気コネクタを含む。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[0004] 一実装において、本開示はディスプレイ・タイルが支持構造に固定されたときにディスプレイ・モザイクを形成するために、互いに隣接するように設計及び構成された複数のディスプレイ・タイルを含む、電子ディスプレイ・システムを対象とし、ここで各ディスプレイ・タイルは、ディスプレイ・タイルのうちの別の1つの同様の周縁と共形的に隣接するように設計及び構成された周縁を含み、各周縁は複数の陥凹レセプタクルを有し、複数のコネクタ・ビスケットは各々、第1の電気接続端、及び第1の接続端と向かい合う第2の接続端を有し、ここで第1及び第2の接続端の各々は、ディスプレイ・タイルのうちのいずれかの陥凹レセプタクルのうちのいずれかと物理的に係合し、これと機能的にインターフェースするように設計及び構成され、ここで、複数のディスプレイ・タイルがディスプレイ・モザイクを形成するように配設される場合、ディスプレイ・タイルのうちの隣接するものは、陥凹レセプタクルの対応するそれぞれと物理的に係合され、動作可能にインターフェースされたコネクタ・ビスケットによってまとめて電気的に接続される。
【0006】
[0005] 別の実装において、本開示は同様のディスプレイ・タイルに隣接するように、及びディスプレイ・モザイクを形成するためにコネクタ・ビスケットを介して同様のディスプレイ・タイルに動作可能に接続されるように、設計及び構成されたディスプレイ・タイルを対象とする。ディスプレイ・タイルは、前面、背面、及び周縁を有する本体を含み、ここで前面はディスプレイ要素を含み、背面は支持構造と対面するように設計及び構成され、周縁は同様のディスプレイ・タイルの周縁と共形的に接するように設計及び構成され、複数の陥凹レセプタクルは各々、周縁に沿って背面の陥凹内に形成され、コネクタ・ビスケットの一部を共形的に受け取るように設計及び構成される。
【0007】
[0006] 更に別の実装において、本開示は第1及び第2の電子モジュールをまとめて動作可能に接続するように設計及び構成されたコネクタを対象とし、ここで第1の電子モジュールは、1つ以上の第1のインターフェース・ポイント及び第1の内部形状を有する第1の陥凹レセプタクルを含み、第2の電子モジュールは、1つ以上の第2のインターフェース・ポイント及び第2の内部形状を有する第2の陥凹レセプタクルを含む。コネクタは、互いに間隔が空けられた第1及び第2の端部を有する剛体であって、ここで第1の端部は第1の陥凹レセプタクルを対合的に係合するように設計及び構成され、第1の端部が第1の陥凹レセプタクルと対合的に係合された場合、第1の内部形状と共形的に隣接する第1の外部形状を有し、第2の端部は第2の陥凹レセプタクルを対合的に係合するように設計及び構成され、第2の端部が第2の陥凹レセプタクルと対合的に係合された場合、第2の内部形状と共形的に隣接する第2の外部形状を有する、剛体と、剛体の第1の端部に配置された少なくとも1つの第3のインターフェース・ポイントであって、第1の端部が第1の陥凹レセプタクルと対合的に係合された場合、第1の電子モジュール上の第1の陥凹レセプタクルの少なくとも1つの第1のインターフェース・ポイントと動作可能にインターフェースするように設計及び構成された、少なくとも1つの第3のインターフェースと、剛体の第2の端部に配置された少なくとも1つの第4のインターフェース・ポイントであって、第2の端部が第2の陥凹レセプタクルと対合的に係合された場合、第2の電子モジュール上の第2の陥凹レセプタクルの少なくとも1つの第2のインターフェース・ポイントと動作可能にインターフェースするように設計及び構成された、少なくとも1つの第4のインターフェースと、を含む。
【0008】
[0007] 本発明を例示するために、図面は本発明の1つ以上の実施形態の態様を示す。しかしながら、本発明は図面内に示された詳細な配置構成及び働きに限定されないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】タイルの前面及び2つの陥凹レセプタクルで係合された2つのコネクタ・ビスケットを示す、本開示に従って作成された例示のディスプレイ・タイルの等角図である。
図1B】タイルの後面及び2つの陥凹レセプタクルで係合された2つのコネクタ・ビスケットを示す、図1Aのディスプレイ・タイルの拡大等角図である。
図2A】コネクタ・ビスケットを介してまとめて動作可能に接続された4つのディスプレイ・タイルの例示のアセンブリの正面図である。
図2B】4つのコネクタ・ビスケットを介してまとめて動作可能に接続された4つのディスプレイ・タイルを示す、図2Aのアセンブリの拡大後面図である。
図3A図1Aから2Bのコネクタ・ビスケットのうちのいずれかとして使用可能なその前面を示す、コネクタ・ビスケットの等角図である。
図3B】その後面を示す、図3Aのコネクタ・ビスケットの等角図である。
図4】個別タイルのモザイクへの取り付け及びモザイクからの取り外しの容易さを例示するために、モザイクから解放されたディスプレイ・タイルのうちの1つを示す、本発明の例示のディスプレイ・モザイク・システムの部分等角図である。
図5】壁に係合された本発明に従って作成された電子回路隠し仕上げトリム・アセンブリの横断面図/部分概略図である。
図6】コネクタ端部の前面及び背面を示すためにめくられたコネクタの一方の端部を示す、本発明の例示のフレキシブル電気コネクタ・アセンブリの図である。
図7A】壁上に配置構成され、並列及び積層構成でまとめて電気的に相互接続された4つの同一の離散矩形電子モジュールの部分線図/部分正面図である。
図7B】壁上に配置構成され並列構成でまとめて電気的に相互接続された4つの同一の離散矩形電子モジュールの部分線図/部分正面図である。
図7C】壁上に配置構成され並列及び積層構成でまとめて電気的に相互接続された4つの同一の離散階段状電子モジュールの、部分線図/部分正面図である。
図7D】壁上に配置構成され並列構成でまとめて電気的に相互接続された2つの同一の離散階段状電子モジュール及び2つの同一の離散矩形電子モジュールの部分線図/部分正面図である。
図8】本発明の態様に従って作成されたアクティブ・コネクタ・ビスケットの高水準ブロック図である。
図9A】ディスプレイ・タイルが、それらのコーナーに配置され対応するコネクタ・ビスケットを係合するように設計及び構成された陥凹レセプタクルを有するモザイク状ディスプレイの一部の正面図である。
図9B】ディスプレイ・タイル及びコネクタ・ビスケットの後面を示す、図9Aのモザイク状ディスプレイの一部の後面図である。
図10】ディスプレイ・タイル(例示のために半透明として示される)が、それらのコーナーに配置され対応する回転対称コネクタ・ビスケットを係合するように設計及び構成された代替陥凹レセプタクルを有するモザイク状ディスプレイの一部を示す、前面/概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0008] いくつかの態様において、本開示は電力及び/又はビデオ信号、較正信号、色制御信号などの他の信号を1つのモジュールから別のモジュールへ、及び/又は、1つ以上のコントローラから1つ以上のモジュールへと伝搬する、1つ以上のコネクタ・ビスケットを使用して、互いに動作可能に接続された複数の離散ディスプレイ・タイル及び/又は複数の離散コントローラ・モジュールなどの複数の離散電子モジュールからなる、モジュラ式電子システムを対象とする。電子モジュール及びコネクタ・ビスケットの構成に応じて、コネクタ・ビスケットの使用は様々な特典を有することが可能であり、そのうちのいくつかを本明細書で例示する。
【0011】
[0009] いくつかの実施形態において、離散電子モジュールはディスプレイ・モザイクを備えるためのディスプレイ・タイルである。こうしたディスプレイ・タイルの各々は、大型複合ディスプレイ(例えばビデオ・ディスプレイ又は他のグラフィカル・ディスプレイ)の1つ以上又は多くのピクセル又は1つ以上のピクセルの一部を形成するか、或いは、より大型の複合非グラフィカル型発光モザイクの一部を形成する1つ以上の発光素子又は1つ以上の非発光素子を含むことができる。便宜上、作業上の関係でまとめてクラスタ化された離散電子モジュールのグループを本明細書では「モザイク」と呼び、離散電子モジュールは美術的なタイル・モザイクのタイルに例えられる。しかしながら、本開示及び本特許請求の範囲では「モザイク」という用語及び同様の用語の使用は、用語が暗示し得る他の制限を含むものと解釈されるべきではない。むしろ、本明細書及び添付の特許請求の範囲でのその使用は、個別モジュールの形状及び/又は特徴に関係なく、こうしたモジュールの作業グループを形成するために配設され互いに接続された、例えばディスプレイ・タイルなどの離散電子モジュールに限定される。更に便宜上、「イルミネーション」という用語は、一般的な照明及び背面照明などのビデオ又は他のグラフィカル・ディスプレイ・デバイスとして機能していないディスプレイ要素及びディスプレイ・モザイクと、画像信号を介して電子的に画像を表示するビデオ及びグラフィカル・ディスプレイ・デバイスとを区別するために、本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される。補足的に、「ディスプレイ」という用語は、画像信号を介して電子的に画像を表示するビデオ及びグラフィカル・ディスプレイ・デバイス並びにイルミネーション・デバイスを示すために、本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される。したがって、グラフィカル・ディスプレイ・デバイス及びイルミネーション・ディスプレイ・デバイスは、どちらも「ディスプレイ・デバイス」属の種である。
【0012】
[0010] 本開示のグラフィカル・ディスプレイ・タイルを使用して作成可能なモザイク状ディスプレイの例は、電子ビデオ・ディスプレイ、電子スコアボード、電子広告板、電子標識、電子コラージュ、タッチスクリーン・ディスプレイ(任意の好適なタッチスクリーン技術に基づく)、及びそれらの任意の組み合わせを含むがこれらに限定されない。「電子コラージュ」によると、コラージュ内の各ディスプレイ・タイル又は複数のディスプレイ・タイルのサブセットは全体画像(例えば第1の写真)を表示するが、別のディスプレイ・タイル又は他のタイルのサブセットは異なる全体画像(例えば第1の写真とは異なる第2の写真)を表示する。各グラフィカル・ディスプレイ・タイルの各ディスプレイ要素は、発光素子(例えば背面照明、側面照明、放射性など)及び非発光素子(例えば反射)を含む、問題のグラフィカル・ディスプレイに好適な任意のディスプレイ要素とすることができる。発光素子の例は、とりわけ、液晶ディスプレイ(LCD)デバイス、電子ペーパー・ディスプレイ・デバイス、プラズマ・ディスプレイ・デバイス、発光ダイオード(LED)ディスプレイ・デバイス、白熱ディスプレイ・デバイス、及び背面投射型ディスプレイ・デバイス(デジタル・ライト・プロセッサ(DLP)に基づくディスプレイ・デバイスなど)を含む。非発光素子の例は、とりわけ、コレステリックLCD、電気泳動ディスプレイ、エレクトロクロミック・ディスプレイ、エレクトロウェッティング、光屈折、干渉、及び/又は回析ディスプレイなどの反射ディスプレイを含む。イルミネーション・ディスプレイ・モザイクの例は、写真用及び映写用照明、室内イルミネーション、装飾用イルミネーション、及び固定グラフィカル・ディスプレイ用背面照明のためのパネルを含む。こうした各ディスプレイ・タイルのうちの各イルミネーション・ディスプレイ要素は、とりわけ、1つ以上のLEDパネルなどの1つ以上の背面照明デバイス、LEDストリップなどの1つ以上の縁部照明デバイス、1つ以上の発光コンデンサ・パネル、及び白熱デバイスを含むことができる。根本的に、それ/それらがタイル形式で実装可能である以外、本開示のディスプレイ・タイルに含まれることが可能なディスプレイ素子の技術に制限はない。
【0013】
[0011] いくつかの実施形態において、離散電子モジュールは、とりわけ、磁力、接着、又は機械的な留め付け、及びそれらの任意の好適な組み合わせなどの様々な付着手段のうちのいずれかを使用して、平坦、湾曲、又はその他に形状化された基板、格子スタイルのグリッド、又は他の構造を含むことが可能な、好適な支持構造に付着させるように設計及び構成される。根本的に、支持構造には制限がないことを理解されたい。例えばこれは、建物又は他の固定又は移動性の可住構造(例えば船、飛行機、飛行船など)の壁、天井、床、又は他の構成要素であり得るか、或いはこれは、日用製品(例えば冷蔵庫)又は、問題の離散電子モジュールを支持するために特別に構築された注文構造、とりわけ、言及するには数が多すぎる多数のその他であり得る。いくつかの実施形態において、支持構造は、離散電子モジュールのうちの少なくともいくつかの強磁性支持構造に対する磁力によって電子モジュールが付着される、非磁性化強磁性材料(例えばスチール)を含むシート素材で構成される。これは例えば、離散電子モジュールのうちのいくつか又はすべてにこうした装備されたモジュールを非磁性化強磁性支持構造に引き付ける1つ以上の永久磁石を提供することによって達成可能である。いくつかの実施形態において、支持構造は、1つ以上の磁性化強磁性材料のうちの少なくとも一部で構成され得、離散電子モジュールのうちのいくつか又はすべては、各々、こうした装備されたモジュールを磁性化支持構造に引き付けるための非磁性化強磁性材料を含むことができる。前述のように、離散電子モジュールを支持構造に引き付けるために磁力を使用することができるが、他の付着手段が使用可能である。他の付着手段の例は、とりわけ、接着ストリップ、面ファスナ、両面テープ、プッシュ・スナップ・ボタン機構、及びスナップ・クリップを含む。
【0014】
[0012] いくつかの態様において、本開示は別の電子モジュールの同様の形状の周縁部に隣接又は対面するように設計及び構成された少なくとも1つの周縁部を各々が有する、離散電子モジュールを対象とする。電子モジュールの隣接/対面縁部は、各々、隣接/対面電子モジュールをまとめて動作可能に接続する、及び/又は、電子モジュールと制御/電力電子回路とを動作可能に接続する、コネクタ・ビスケットを受け入れるように設計及び構成された、少なくとも1つの陥凹レセプタクルを含む。加えてコネクタ・ビスケットは、電子モジュールを互いに適切に位置合わせする際に役立つように設計及び構成することも可能である。いくつかの実施形態において、各電子モジュールは、所望に応じて、例えばグラフィカル・ディスプレイ・モザイク又はイルミネーション・ディスプレイ・モザイクのいずれかのために構成可能な、ディスプレイ・タイルである。いくつかのインスタンス化において、こうしたディスプレイ・タイルは、互いに隣接することが望まれる周縁部が互いに共形的に隣接/対面するのに好適に形状化される限り、任意の所望のサイズ及び形状とすることが可能である。形状は、矩形(例えば正方形)、六角形、三角形、階段、波状、ジグザグなど、互いに共形的に隣接/対面可能な実質的に任意の形状を含むことができる。いくつかのインスタンス化において、特定の適用例のためのディスプレイ・タイルのすべてが同じサイズとすることが可能であるが、他のインスタンス化では、それらは異なるサイズとすることが可能である。いくつかのインスタンス化において、すべてのディスプレイ・タイルのディスプレイ・デバイスが同じであるか、又はそれらが設計者の意思で異なるものとすることができる。
【0015】
[0013] いくつかの実施形態において、ディスプレイ・タイル1つに付きわずか1つの周縁部に、各々が対応するコネクタ・ビスケットの一部を受け入れるための1つ以上の陥凹レセプタクルを提供することが可能であるが、他の実施形態では、2つ、3つなど、又はすべての周縁部が、各々が対応するコネクタ・ビスケットの一部を受け入れるための各々1つ以上の陥凹レセプタクルを有することができる。本開示のコネクタ・ビスケットを利用することは離散電子モジュール上に陥凹レセプタクルのみを提供することが必要であり、これが、取り扱い、パッキング、及び出荷を容易にする平滑な及び/又はいずれの突起もない周縁部を有する、並びに、近接モジュールを妨げる必要なしに単純な取り付け及び取り外しを可能にする、ディスプレイ・タイル(又は他の離散電気モジュール)につながり得ることに留意されたい。正方形などの回転対称であり、すべての周縁部上に同じ数の陥凹レセプタクルを有するディスプレイ・タイルの場合、タイルは任意の回転配向で任意の特定のモザイク内に取り付け可能なように構成できることにも留意されたい。添付の図面に示し以下で説明する例からわかるように、本開示の陥凹レセプタクルは必ずしもすべての側面上で対応する離散電子モジュールの一部によって境界を画する必要がない。例えば添付の図面に示されるように、本開示の陥凹レセプタクルは、電子モジュールの周縁部で離散電子モジュールの背面に形成された陥凹によって画定され得る。
【0016】
[0014] 前述のように、本開示のコネクタ・ビスケットを使用して、隣接/対面する電子モジュールをまとめて動作可能に接続すること、並びに/或いは、こうしたモジュールをまとめて、及び/又は任意の好適な通信/電送モードを使用して制御/電力電子回路に、動作可能に接続することが可能である。通信モードの例は、アナログ及びデジタル(例えば直列又は並列)モードなどのワイヤード・モード、並びに、光、周波数(RF)、及びマイクロ波モードなどのワイヤレス・モードを含む。電送モードの例は、ワイヤード及びワイヤレス・モードを含み、後者の例は磁気誘導電送である。関与するモードに応じて、各コネクタ・ビスケットは、電子モジュールの陥凹レセプタクルの対応するそれぞれ動作可能に整合されたインターフェース・ポイントとインターフェースする、各モードについて1つ以上の「インターフェース・ポイント」を含むことになる。動作可能に整合されたインターフェース・ポイントの例は、とりわけ、ワイヤード・モード用の電気的接点、光モード用の光エミッタ及び対応する光検出器、RFモード用のRF送信器及び受信器、マイクロ波モード用のマイクロ波送信器及び受信器、並びに、磁気誘導モード用の電磁石及び誘導コイルを含む。当業者であれば、コネクタ・ビスケット並びに任意の選択された通信及び/又は電送モード用の対応する陥凹レセプタクル上に、動作可能に整合されたインターフェース・ポイントをどのように実装するかを、容易に理解されよう。
【0017】
[0015] いくつかの実施形態において、及び問題の電子モジュールの動作に関連して、各コネクタ・ビスケットは、特定の設計に応じて単一方向又は双方向に、1つの電子モジュールから別の電子モジュールへ制御及び/又は電力信号を渡す、受動パススルー・デバイスとして機能することができる。いくつかの実施形態において、各コネクタ・ビスケットは、例えば所望の機能を提供するように設計及び構成されたオンボード電子回路を介してアクティブ・デバイスとして機能することができる。本開示のコネクタ・ビスケットが提供可能なアクティブ機能の例は、信号処理(例えば条件付け、変換、増幅など)、信号ルーティング、電力変換(例えばステップ電圧/電流)及び電力分散、オフボード・コントローラとの通信、他のコネクタ・ビスケットとの通信、並びにそれらの任意の組み合わせを含むがこれらに限定されない。アクティブ・コネクタ・ビスケットのいくつかの実施形態において、すべてのコネクタ・ビスケットは同じ機能を有することができるが、他の実施形態において、1つ又はいくつか、但しすべてよりは少ないコネクタ・ビスケットは、他のコネクタ・ビスケットに関して強化された機能を有することができる。例えば1つ以上の強化コネクタ・ビスケットは、マスター又は他の機能制御コネクタ・ビスケットとして動作可能であるが、非強化コネクタ・ビスケットは、スレーブ又は他の機能被制御コネクタ・ビスケットとして動作可能である。
【0018】
[0016] 前述のように、隣接する電子モジュールをまとめて動作可能に接続することに加えて、コネクタ・ビスケット及び対応するそれぞれの陥凹レセプタクルは、隣接する電子モジュールを互いに対して位置合わせする際に支援するように設計及び構成することができる。これはモジュールが磁気的に支持構造と係合される場合など、例えば支持構造に対してモジュールを容易に移動させることができるように、電子モジュールが支持構造にマウントされる場合に有用な可能性がある。隣接する電子モジュール間での問題の位置合わせは、1つの隣接する周縁部を他の周縁部に対してスライドさせることによって変更可能な「縁部」位置合わせ、隣接する周縁部で電子モジュールの面の平面をお互いにより近くに、又は互いにより離れるように移動することによって変更可能な「面」位置合わせ、対面する電子モジュール間の間隔又はギャップがもしもあればこれを制御するギャップ・セッティング、或いはそれらの任意の組み合わせとすることができる。2つの同一の正方形電子モジュールが平面支持構造にマウントされる場合、完全な縁部位置合わせは、隣接部のいずれかの側面上の隣接周縁部に垂直な電子モジュールの周縁部が互いに同一平面上にある場合に発生可能であり、完全な面位置合わせは、電子モジュールの面が隣接周縁部に沿って互いに同一平面上にある場合に発生可能である。
【0019】
[0017] 本開示のコネクタ・ビスケットの位置合わせ機能は、対応する面及び/又は縁部位置合わせ機能を提供するために、必要な方向のうちのいずれか又は両方の滑り共形嵌めを有するように、陥凹レセプタクルの内部及びその内部に受け入れられる電気コネクタ・ビスケットの対応する部分を、形状化及びサイズ決定することによって、実施可能である。こうした形状化及びサイズ決定の提供の詳細な例を添付の図面に示し、以下で説明する。コネクタ・ビスケットをレセプタクルに挿入する際、及び位置合わせ機能を実施する際に、ユーザを支援するために、本開示のコネクタ・ビスケットのレセプタクル係合部分及び対応する陥凹レセプタクルにはテーパー/傾斜表面が提供可能である。
【0020】
[0018] いくつかの実施形態において、各コネクタ・ビスケット及び対応する陥凹レセプタクルのペアは、コネクタ・ビスケットが対応する陥凹レセプタクルと十分に係合された場合、互いに対して緊密に隣接する電子モジュールの対応する周縁部によってコネクタ・ビスケットが完全に見えなくなるように、設計及び構成される。しかしながら、他の実施形態において、陥凹レセプタクルの(ビスケット挿入軸に沿った)深さ及び/又は構成、並びに、コネクタ・ビスケットの(ビスケット挿入軸に沿った)長さ及び/又は構成は、離散電子モジュールの対面する周縁部間で任意の所望のギャップを維持するために、正確に選択することができる。例えば、特定のアプリケーションが、すべての直接近接する離散電子モジュール間に一貫した5mmギャップを必要とする場合、陥凹レセプタクル及びコネクタ・ビスケットは、そのギャップを提供するようにサイズ決定及び/又は形状化することができる。
【0021】
[0019] この接続において、近接する電子モジュール間に相対的に大きな間隔が望ましい場合、単一のコネクタ・ビスケットの長さよりも長い長さを有する延長アセンブリを提供するために、ユーザが2つのコネクタ・ビスケットをまとめて接合できるようにする接続エクステンダを、システムに提供することが可能なことに留意されたい。各々のこうした接続エクステンダは、接続エクステンダによって接合された2つのコネクタ・ビスケット上の対応するインターフェース・ポイントとインターフェースする、それ独自のインターフェース・ポイント(例えば、電気接点、光インターフェース、RFインターフェース、マイクロ波インターフェース、磁気インターフェースなど、及びそれらの任意の組み合わせ)を有することができる。これらのインターフェース・ポイント及び任意の対応する相互接続導体は、延長アセンブリによって互いに接続された離散電子モジュールとの間でビスケットを介して流れる信号のための、単に1つ以上のパススルーとして動作することになる。いくつかの実施形態において、接続エクステンダは、それぞれ2つのコネクタ・ビスケットを受け入れるための向かい合う端部上に、2つの陥凹レセプタクルを有することができる。添付の図面の例示の陥凹レセプタクルとの関連において、対応する接続エクステンダは、接続エクステンダの背面から見た場合、ダブル・ウィッシュボーンのように見える可能性がある。
【0022】
[0020] 本開示のコネクタ・ビスケットが、1つの離散電子モジュールから別の及び/又は本来の通信インターフェース(例えば電気、光、RF、マイクロ波、磁気など)に搬送することが必要な、信号の数に応じて、コネクタ・ビスケットは、電子モジュールのうちの1つで対応する陥凹レセプタクルを係合する各々の端部上に、1つ以上のインターフェース・ポイントを含むことができる。インターフェース・ポイントが電気接点であるいくつかの実施形態において、各電気接点は、陥凹レセプタクルのうちの1つの対応する電気接点を接触的に係合するように設計及び構成される。コネクタ・ビスケット上の電気接点は、陥凹レセプタクルの対応する電気接点との積極的な接触を実施するのに好適な任意のタイプとすることができる。例えば、陥凹レセプタクルの電気接点が平面タイプである場合、電気コネクタ上の電気接点は、とりわけ当分野で知られた、カンチレバー型スプリング・タイプ、バイアス・ピン・タイプ(「ポゴ・ピン」)、アーチ型スプリング・タイプ(「リーフ・スプリング」)などのバイアス・タイプとすることができる。当業者であれば、接点タイプが逆であり得、平面接点が電気コネクタ・ビスケット上にあり、バイアス接点が陥凹レセプタクルの一部であることが、容易に理解されよう。
【0023】
[0021] 平面タイプ電気接点がインターフェース・ポイントに使用される場合、それらは任意の好適な位置及び配向であり得る。例えば平面電気接点は、電気コネクタ・ビスケットがそれに沿って陥凹レセプタクルに挿入されるビスケット挿入軸に対して、平行又は垂直のいずれかであり得る。前者の場合、対応するバイアス・タイプ接点の係合は、スライド係合を含み、後者の場合、対応するバイアス・タイプ接点の係合は、圧縮係合を含む。いくつかの実施形態において、挿入軸に対して垂直に配向された平面接点で潜在的に発生し得るように、バイアス接触のバイアスが離散電子モジュールを互いに遠くに押しやるのを避けるために、ビスケット挿入軸に対して平面電気接点を平行に、又は概して平行に配向することが、望ましい可能性がある。当業者であれば理解されるように、平面接点をビスケット挿入軸に対して平行に配向すること、及びバイアス・タイプ接点を使用することで、結果として、コネクタ・ビスケットを定位置に保持するバイアス・タイプ接点のバイアスを生じさせることができる。ピン及びブレードなどの他のタイプの電気接点を、追加又は代替として使用することができる。電気接点は、同じ接続に対して1つ以上の接点が存在するように、十分な数で提供できることに留意されたい。余剰/冗長な電気接点を伴う場合、電流がより高くなる可能性、及び/又は周波数が増加する可能性がある。
【0024】
[0022] いくつかの実施形態において、本開示のコネクタ・ビスケットの一方の端部上のいくつか又はすべての機能インターフェース・ポイントは、コネクタ・ビスケットの他方の端部上の少なくとも1つのインターフェース・ポイントと、動作可能な通信状態にあり得る。動作可能な通信は、例えば電気又は光の導体を介した直接通信、並びに/或いは、コネクタ・ビスケットが、修正済み信号を提供する前に1つ以上の信号を1つの電子モジュールから別の電子モジュールに修正するため、及び/又は、とりわけ別のモジュールに提供するために1つのモジュールからの1つ以上の信号から1つ以上の新しい信号を生成するための、電子回路を含む場合などの間接的通信を含むことができる。いくつかの実施形態において、コネクタ・ビスケット上のいくつか又はすべての機能インターフェース・ポイントはパススルー・タイプでない場合があり、それらの信号は接続された電子モジュールからではなく、リモート・ソースからワイヤレスに受信された1つ以上の信号から発生している。本開示のコネクタ・ビスケットが1つの電子モジュールから別の電子モジュールへと搬送可能であるか、又は非パススルー様式で電子モジュールへと提供可能である信号の例は、とりわけ、電力信号、制御信号、クロック信号、及びデータ信号、並びにそれらの任意の組み合わせを含む。
【0025】
[0023] 電子モジュールが磁力によって強磁性基板上にマウントされた実施形態において、各コネクタ・ビスケットは、コネクタ・ビスケットを非磁性化基板に引き付けるための1つ以上の磁石を含み得るか、又は代替として、及び強磁性支持材料が磁性化された場合、コネクタ・ビスケットが基板に引き付けられるように、非磁性化強磁性材料を含み得る。加えて、こうした磁気特徴が本開示のコネクタ・ビスケットに使用される場合、存在する場合はコネクタ・ビスケット及び陥凹レセプタクルの電気接点を互いに堅く接触した状態で保持するために、必要であれば支持基盤方向への磁力を活用することができる。このシナリオでは、コネクタ・ビスケット上の電気接点は、強磁性支持基板に面するビスケット・コネクタの面上に配置され、ビスケットによって接続されている離散電子モジュール上の対応する電気接点は、強磁性支持基板に背を向けた陥凹レセプタクルの面上に配置される。この配置構成の例が、添付の図面のうちのいくつかに示されている。
【0026】
[0024] モジュラ式電子システムが、マルチタイル複合ディスプレイ、又はモザイクを形成する離散ディスプレイ・タイルを含み、マルチタイル・ディスプレイが建物の完成した室内の壁又は天井などで使用されるいくつかの実施形態において、モジュラ式電子システムはマルチタイル・ディスプレイの離散ディスプレイ・タイルのうちの1つ以上に動作可能に結合された1つ以上の電源、並びに、ディスプレイ・コントローラ及び/又はデータ・ソースなどの1つ以上の他の構成要素を含むことができる。例えば、これらの構成要素の各々はとりわけ、装飾幅木のキャビティ、チェア・レールのキャビティ、又は装飾クラウン・モールディングのキャビティ、或いはそれらの任意の組み合わせなどの仕上げ又は装飾トリムのキャビティ内に配置することができる。いくつかの実施形態において、トリムは複数の構成要素で構成することができる。例えば電子回路包含トリムは、問題の壁、床、及び/又は天井に付着する基部、基部に取り外し可能に付着し、少なくとも部分的に電子回路包含キャビティを形成するヒート・シンク、並びにアセンブリに仕上がった様子を提供するために基部及び/又はヒート・シンクに取り外し可能に付着するカバーを含むことができる。こうしたカバーは、例えば既存の従来のトリムにマッチするようにペイントするか又はその他の方法で所望に応じて仕上げることができる。いくつかの実施形態において、基部をなくすこと、及び/又は、カバーをヒート・シンクに統合するか又は永続的に付着させることが可能である。いくつかの実施形態において、離散ディスプレイ・タイルのうちの1つ以上は、本開示の1つ以上のコネクタ・ビスケットを介して、こうしたトリム・アセンブリ内の電子回路に動作可能に接続することができる。他の実施形態において、電気接続は任意の他の好適な様式で作成することができる。更に他の実施形態において、RF、マイクロ波、又は光などの他の形の通信を使用し、それによって離散ディスプレイ・タイルと対応する電子回路との間の物理的接続をなくすことができる。
【0027】
[0025] 上記のように、添付の図面は、電子モジュール、コネクタ・ビスケット、電子モジュール・アセンブリ及びサブアセンブリ、並びに電子回路隠し仕上げトリムの例示の実施形態を示す。これらの例は、上記で説明した特徴及び態様のうちの少なくともいくつかの視覚例を提示するために主として提供されるものであるため、いかなる場合も限定的であると見なすべきではない。加えて、以下で説明する実施形態のうちのいずれの特徴又は態様も具体的に対象とされていない場合、上記の対応する特徴又は態様の説明の変形及び代替を含む一般的な説明は、以下に提供する明示的な説明に反しない範囲でその特徴又は態様に適用するものとする。
例示的実施形態
【0028】
[0026] 次に図を参照すると、図1A及び図1Bは、本発明の態様に従って作成される例示の離散電子モジュール、ここではディスプレイ・タイル100を示す。この例では、ディスプレイ・タイル100はバッキング部104及びアクティブ部108を含む。この例におけるバッキング部104は、これがアクティブ部108用のヒート・シンクとして動作できるようにするために、比較的高い熱伝導性を有する材料で作成される。この例におけるアクティブ部108は、ディスプレイ・タイル100をより大型の複合ビデオ・ディスプレイ(図示せず)のアクティブ構成要素にするフラット・パネル・グラフィカル・ディスプレイ・デバイスを備える。こうしたディスプレイ・デバイスは、概要の項で前述したディスプレイ技術のうちのいずれかなどの任意の好適なディスプレイ技術に基づくものとすることができる。例示的であるが非限定的な一インスタンス化において、ディスプレイ・タイルの全面は150mm×150mmである。
【0029】
[0027] 図1Aは主として、ディスプレイ・タイル100の前面112を示し、これは配設された場合、ディスプレイ・タイル100がその一部となる複合ビデオ・ディスプレイを視聴するときに視聴者が見るディスプレイ面である。この例では、ディスプレイ・タイル100は磁気的にマウント可能なタイルであり、磁気的マウントは、背部104(図1B)に固定される永久磁石のセット116によって実施される。当業者であれば容易に理解されるように、様々な離散永久磁石のいずれも永久磁石116に使用可能である。図1A及び図1Bには示されていないが容易に想定され得るのが、非磁性化強磁性金属シート又は金属格子などの強磁性支持構造であり、複合ビデオ・ディスプレイ内にディスプレイ・タイルが配設される場合、これに対して永久磁石116が引き付けられる。
【0030】
[0028] 図1Bは、この例ではディスプレイ・タイル100がタイルの4つの周縁部100(1)から100(4)の各々の中心にある4つの陥凹レセプタクル120(1)から120(4)を有することを示し、そのうちの2つは同一のコネクタ・ビスケット124(1)及び124(2)のペアによって係合されているように示され、これは図3A及び図3Bに示され以下で説明するコネクタ・ビスケット300と同じか又は同様である。図1Bに示された実施形態において、各陥凹レセプタクル120(1)から120(4)は、本来ディスプレイ・タイル100内の陥凹128(1)から128(4)によって形成され、これは、陥凹の深さがバッキング部の厚みに等しいか又はこれより大きい場合、ディスプレイ・タイルの対応する周縁部に沿ってバッキング部104内のノッチによって形成され得る。
【0031】
[0029] 図1Bに見られるように、この例では、各陥凹レセプタクル120(1)から120(4)は、ディスプレイ・タイル100のアクティブ部108上に16の平面電気接点132(混乱を避けるためにいくつかのみがラベル付けされ、レセプタクル120(1)及び120(2)についてのみ可視)を含み、図1Aに見られるように、各コネクタ・ビスケット124(1)及び124(2)は、ここではリーフ・スプリング・タイプの16の対応する電気接点136(混乱を避けるためにいくつかのみがラベル付けされる)を含み、コネクタ・ビスケットが対応する陥凹レセプタクルに十分に係合された場合に、16の平面接点を係合する。当業者であれば、任意の他の好適な数の電気接点が、特定の設計に従って、アクティブ部108及びコネクタ・ビスケット124(1)及び124(2)に提供可能であることを容易に理解されよう。電気接点132は、アクティブ部108上にある必要がないことに留意されたい。例えば、各陥凹レセプタクル120(1)から120(4)の深さがバッキング部104の厚みより小さい場合、電気接点132はバッキング部上に提供可能である。別の例として、ディスプレイ・タイル100が、別の層又は他の構造を含むなどによって、示された構築物とは異なる構築物を有するものである場合、電気接点132をこうした他の層又は他の構造上に提供することができる。平面接点132、並びにコネクタ・ビスケット124(1)及び124(2)などの対応するコネクタ・ビスケットは、ディスプレイ・タイル100が別のディスプレイ・タイル(図示せず、但し図2A及び図2Bを参照のこと)、或いは、とりわけビデオ・コントローラ、データ・ソース、及び/又は電源などの全複合ビデオ・ディスプレイディスプレイ・システムの他の構成要素(図示せず)と通信できるようにするものである。例示された実施形態において、及び図1Bに見られるように、各コネクタ・ビスケット124(1)及び124(2)は、そのビスケットを前述の金属シート又は金属格子などの非磁性化強磁性支持構造に磁気的に引き付けるための永久磁石140を含む。
【0032】
[0030] 図2A及び図2Bは、ここでは、各々が図1A及び図1Bに示されたコネクタ・ビスケット124(1)及び124(2)と同一である、4つのコネクタ・ビスケット208(1)から208(4)を介してまとめて電気的に接続された、図1A及び図1Bのディスプレイ・タイル100と各々が物理的に同一である、4つのディスプレイ・タイル204(1)から204(4)から構成される、より大型の複合ディスプレイの一部200である、ディスプレイ・モザイクを示す。図2A及び図2Bの例において、コネクタ・ビスケット208(1)から208(4)及び陥凹レセプタクル212(1)から212(16)のサイズ及び形状は、特に、隣接する周縁部216と平行な方向での、タイル204(1)から204(4)などの隣接するディスプレイ・タイル(混乱を避けるためにいくつかのみがラベル付けされる)間の遊びの量を最小限にする、かなりのタイト・フィットを作成するように、注意深く選択及び形成される。これにより、タイル204(1)から204(4)などのディスプレイ・タイルを、互いに正確に位置合わせすることが可能であり、これは高品質の複合ディスプレイを提供するために不可欠であり得、たとえ小さなオフセットであってもディスプレイ上に表示される画像を視覚的に損なう可能性がある。図2A及び図2Bは、各々が別のディスプレイ・タイル(図示せず)、或いは、とりわけビデオ・コントローラ、データ・ソース、及び/又は電源などの全ビデオ・ディスプレイ・システムの他の構成要素(図示せず)に、動作可能に(ここでは電気的に)接続されるのを待機している、ディスプレイ・タイルのうちの3つ、ここではディスプレイ・タイル204(1)、204(2)、及び204(3)と係合した4つの追加のコネクタ・ビスケット208(5)から208(8)も示している。各ディスプレイ・タイル204(1)から204(4)は、各周縁部216上に単一の陥凹レセプタクル212(1)から212(16)を有するように示されているが、前述のように、各周縁部には特定の設計に合うように必要に応じて2つ以上の陥凹レセプタクルが提供され得ることに留意されたい。
【0033】
[0031] 図3A及び図3Bは、図1A及び図1Bのコネクタ・ビスケット124(1)及び124(2)、並びに図2A及び図2Bのコネクタ・ビスケット208(1)から208(8)の各々と同じか又は同様である、コネクタ・ビスケット300の特徴を示す。図3Aに見られるように、本実施形態において、コネクタ・ビスケット300は、ビスケットの各端部上に16のリーフ・スプリング・タイプの電気接点312(混乱を避けるためにいくつかのみがラベル付けされる)を提供する電導体をサンドイッチするようにまとめて固定された、前部及び背部のハウジング構成要素304及び308を含む。前述のように、コネクタ・ビスケット300の全体のサイズ、形状、及び構成は、問題の電子モジュール、及び所望の場合、こうしたモジュールの全モザイク状システムの任意の追加の構成要素上で、図1A及び図1Bの陥凹レセプタクル120(1)から120(4)及び図2A及び図2Bの陥凹レセプタクル212(1)から212(16)などの対応する陥凹レセプタクルをぴったり係合するように、選択及び形成することができる。いくつかの実施形態において、コネクタ・ビスケット300の向かい合う端部上の対応する電気接点312の各ペアは、互いに電気的に通信可能であるが、16の別々の信号経路を提供するために、電気接点の各々の他のペアからは電気的に絶縁することができる。他の実施形態において、コネクタ・ビスケット300の一方の端部上にある16の電気接点312のうちのいくつか又はすべてを、全モザイク状システムの設計要件に応じて、ビスケットの他方の端部上の16の電気接点に、1つ以上のグループで電気的に接続することができる。例を図8に関連して以下で説明する他の実施形態において、インターフェース・ポイント(例えば電気接点312)の様々な1つ又はすべてを、とりわけ、マイクロプロセッサ、信号プロセッサ、ワイヤレス通信デバイス、及びそれらの任意の組み合わせなどであるが、これらに限定されない、コネクタ・ビスケットにオンボードで配置された1つ以上の電子構成要素に接続することができる。図3Bは、コネクタ・ビスケット300のこの実施形態を、コネクタ・ビスケットが使用のために配設された場合、支持構造(図示せず)に対面する背部ハウジング構成要素308に固定された磁石316を含むように示す。
【0034】
[0032] 図示された実施形態において、コネクタ・ビスケット300は、コネクタ・ビスケットとその電気レセプタクルとの間に精密なフィットを実施するためにその間のギャップが最小又は全く無いそれぞれ図1B及び図2Bの同様の表面144及び220などの、陥凹レセプタクル内の同様の表面に対面するように設計及び構成された外側面320などの外側面を含む。このように、及び、ディスプレイ・タイル(例えば、図1A図1B図2A図2B図4、及び図7A図7Dの、ディスプレイ・タイル100、204(1)から204(4)、412(1)から412(9)、704(1)から704(4)、及び724(1)から724(4))などの隣接する離散電子モジュールと共に使用される場合、コネクタ・ビスケット300と対合レセプタクルとの十分な係合は、コネクタ・ビスケットによってまとめて接続された電子モジュール間の適切な縁部位置合わせ及び/又はギャップを保証することができる。
【0035】
[0033] コネクタ・ビスケット300は2つのハウジング構成要素304及び308を有するように示されているが、他の実施形態において、一体型成形された構築物、又はより多い、より少ない、及び/又は異なるタイプの、ハウジング構築物を有する構築物などの別の構成を有し得ることに留意されたい。他の実施形態において、磁石316は、なくすか、或いは、とりわけ接着ベースの留め付け手段、面ファスナ・ベースの留め付け手段、又はスナップ・フィット機構コネクタなどの別のタイプの留め付け手段に置き換えることができる。更に他の実施形態において、電気接点312は、とりわけ平面接点、ソケット接点、及びピン接点などの別のタイプの電気接点に置き換えること、及び/又は、任意の好適な数で提供すること、或いは、とりわけ、光インターフェース・ポイント、RFインターフェース・ポイント、マイクロ波インターフェース・ポイント、又は磁気インターフェース・ポイントなどの別のタイプのインターフェース・ポイントに置き換えることが可能である。加えて、多くの他の形状が可能であるため、特定形状の例示のコネクタ・ビスケット300は単なる例であり非限定的である。
【0036】
[0034] 図4は、本発明のいくつかの重要な特徴及び態様を示すディスプレイ・モザイク・システム400を示す。この例では、ディスプレイ・モザイク・システム400は、とりわけ、湾曲した壁、円筒形の建物の柱、又は自立式の湾曲したパイロンなどの湾曲構造404に適用される。ディスプレイ・モザイク・システム400は、1)湾曲したプレート・タイプの支持構造408、2)支持構造に磁気的に付着し、ディスプレイ・モザイク416を形成するために互いに電気的に接続された、複数の同一湾曲のディスプレイ・タイル412(ここでは9つのディスプレイ・タイル412(1)から412(9)が少なくとも部分的に見られる)、3)幅木スタイルの電力/制御システム420、及び、4)電力/制御システムをディスプレイ・モザイクに電気的に接続する、ビスケット・エクステンダ424を含む。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるように、「電力/制御システム」という用語は、その機能が、例えばディスプレイ・タイル412が単なる単純な光源である場合、ディスプレイ・モザイク416に電力のみを提供することから、電力及び1つ以上のタイプの制御信号の両方をディスプレイ・タイルに提供することまで及ぶことが可能な、電力及び/又は制御システムを意味する。制御信号は、任意の種類のビデオ・ディスプレイ制御信号、並びに、ディスプレイ・タイル412のうちの1つ以上が異なる色の光を制御可能に放射するように構成される場合などの単純な色制御信号を含む。
【0037】
[0035] 示された実施形態において、支持構造408はディスプレイ・タイル412が支持構造に付着する様式に好適な任意の1つ以上の材料で作成される。例えば、ディスプレイ・タイル412が磁力によって支持構造408に付着する場合、支持構造は、ディスプレイ・タイルが磁石を有する場合、スチール又は他の非磁性化強磁性材料のシートとすることができる。ディスプレイ・タイル412が、接着剤、面ファスナ、又は他の機械的ファスナなどの他の手段によって、支持構造408に付着する場合、支持構造はそれに従って構成可能である。
【0038】
[0036] 各ディスプレイ・タイル412は、ディスプレイ・モザイク416の性質に応じて、任意のタイプのディスプレイ・タイルとすることができる。例えばディスプレイ・モザイク416は、単一の大型ディスプレイとして、又は、複数の小型ディスプレイとして動作する、複合ディスプレイとすることが可能であり、各小型ディスプレイは、グループとして動作するディスプレイ・タイル412のうちの1つ以上で構成される。別の例として、ディスプレイ・モザイク416は、単一の大型イルミネーション・モザイクとして、又は、複数の小型イルミネーション・モザイクとして動作する、イルミネーション・モザイクとすることが可能であり、各小型モザイクは、グループとして動作するディスプレイ・タイル412のうちの1つ以上で構成される。図1Aから図3Bのコネクタ・ビスケット124(1)、124(2)、208(1)から208(8)、及び300、並びに上記の概要の項で説明したコネクタ・ビスケットなどの前述のコネクタ・ビスケットの趣旨では、ディスプレイ・タイル412はコネクタ・ビスケット428を介してまとめて動作可能に接続され、そのうちの4つは、図4の要素428(1)から428(4)で見ることができる。この湾曲適用例の場合、ビスケットは湾曲構造404の湾曲及びモザイク内のビスケットの2つの配向を補償するために異なる湾曲のセットで提供できることを除いて、各コネクタ・ビスケット428は一般にすべての他のコネクタ・ビスケットと同じであり得る。例えば、コネクタ・ビスケット428(1)及び428(3)の各々、及び同様の状況の見えないビスケットはその縦軸に沿った湾曲を有することが可能であり、コネクタ・ビスケット428(2)及び428(4)の各々、及び同様の見えないビスケットは、その縦軸に垂直な湾曲を有することが可能である。コネクタ・ビスケット428の他の特徴及び態様は、本明細書で説明する他のコネクタ・ビスケットの他の特徴及び態様と同じか又は同様とすることができる。
【0039】
[0037] 図1Aから図2Bの例示のディスプレイ・タイル100及び204(1)から204(4)と同様に、この例におけるディスプレイ・タイル412の各々は、形状が矩形であるが湾曲しており、4つの陥凹レセプタクル432を有し、そのうちの4つは、そのタイルの周縁部412A(混乱を避けるためにいくつかのみがラベル付けされる)の各々に1つ、要素432(1)から432(4)で見ることができる。各陥凹レセプタクル432は、構造404の湾曲及びコネクタ・ビスケット428の対応するそれぞれに整合するように、適切な方向に湾曲させることができる。各陥凹レセプタクル432は、図1Aから図2B及び概要の項で前述した、陥凹レセプタクル120(1)から120(4)及び212(1)から212(16)のいずれかと同じか又は同様とすることができる。陥凹レセプタクル432及び対応するコネクタ・ビスケット428の構成の利点は、例えば吸着カップ・ツール(図示せず)を使用して、直接近接するディスプレイ・タイルを妨げることなく、個別ディスプレイ・タイル412の容易な取り外し及び取り付けが可能であることである。これは、矢印436によって示されるように、支持構造の面に対して一般に(支持構造、ここでは支持構造408の、任意の湾曲を補償する)垂直な方向にそのディスプレイ・タイル移動させることによって、陥凹レセプタクル432の陥凹構成が、各ディスプレイ・タイル412をその対応するコネクタ・ビスケット428と係合できるようにするためである。したがって、例えば不良又は損傷したディスプレイ・タイル412を、完全なディスプレイ・モザイク416から容易に取り外して交換することが可能であり、ディスプレイ・モザイクは、ディスプレイ・タイルを取り付けるか又は取り外す任意の特定の順序に関係なく、構築又は分解することができる。
【0040】
[0038] 幅木スタイルの電力/制御システム420は、完成した可住スペースの従来の幅木の外観及び/又は機能を模倣するように設計及び構成可能なハウジング440を含む。他の実施形態において、ハウジングは、とりわけ、チェア・レール及びクラウン・モールディングなどの他の従来のトリムの外観及び/又は機能を模倣するように設計及び構成することができることに留意されたい。ハウジング440は、その性質に応じてディスプレイ・モザイク416を機能させるために必要な、例えばとりわけ電源、ビデオ・コントローラ、及び/又は色コントローラなどの電力/制御デバイス(図示せず)のうちのいずれか又はすべてを収容することができる。電力/制御システム420は、対応するコネクタ・ビスケット、ここでは好適な湾曲を有するコネクタ・ビスケット428のうちの1つを、受け取るように設計及び構成された1つ以上の陥凹レセプタクル444を含むことができる。いくつかの実施形態において、提供された陥凹レセプタクル444は、インストーラが陥凹レセプタクル444のうちの所望の1つを、電力/制御システム420が接続されることになるディスプレイ・タイルのうちの1つの上の対応する陥凹レセプタクル432と位置合わせできるようにするために、例えば所定の移動範囲内をハウジング440の長さに沿って移動可能であり得る。例えばこれは、各陥凹レセプタクル444をハウジング内部の電子回路に接続するために、ハウジング440内のフレキシブルな電気導管(図示せず)を使用すること、並びに、こうした導管に移動のために十分な長さ及び余裕を提供することによって達成され得る。加えて、各々のこうした移動可能な陥凹レセプタクル444を、ハウジング440を閉じるために、固定されたハウジング・クロージャ452の上又は下に重なる電気レセプタクルのいずれかの側上の、横方向に移動可能なハウジング・クロージャ448に結合することができる。
【0041】
[0039] ビスケット・エクステンダ424は、この例では、ディスプレイ・モザイク416と電力/制御システム420との間のスペースSの両端間に電力/信号を搬送するのに使用される。とは言え、他の実施形態では、ディスプレイ・モザイク416は電力/制御システム420のハウジング440に隣接するように配置可能であり、この場合、コネクタ・ビスケット428のうちの1つのみを使用する必要があることに留意されたい。しかしながら、スペースSが存在する場合、2つのこうしたコネクタ・ビスケット428はビスケット・エクステンダ424と共に使用される。ビスケット・エクステンダ424は、同じコネクタ・ビスケット428が使用できるように、各々、陥凹レセプタクル432のうちの同様のものと同一の対応する陥凹レセプタクル(隠れている)を有する、第1及び第2の端部424(1)及び424(2)を有する。各電気レセプタクル432は、導電性リボン460に固定された、好適なエンド・ハウジング456(1)及び456(2)に含めることが可能である。この例では、各陥凹レセプタクル内の16の電気接点(図示せず)に対応する16の電導体(見えない)を含む。支持構造408が非磁性化強磁性材料を備えていない場合、各エンド・ハウジング456(1)及び456(2)は、そのエンド・ハウジングを支持構造に付着させる1つ以上の磁石(図示せず)を含むことができる。他の実施形態において、前述の付着手段のいずれかなどの他の付着手段を使用して、各エンド・ハウジング456(1)及び456(2)を支持構造408に付着させることができる。支持構造が非磁性化強磁性材料を含む場合、導電性リボン460を支持構造408に対して平らに維持するために、導電性リボンはフラット・シート磁石(図示せず)又は他のタイプの磁石を含むことができる。他の実施形態において、接着剤、面ファスナ、又は他のタイプのファスナなどの別のタイプの付着手段を使用することができる。エンド・ハウジング456(1)及び456(2)のうちの1つ又は両方は、ユーザが導電性リボン460を必要な長さに切断した後、電導体に電気的に接触させるために導電性リボンの絶縁層464を貫通する16の接触ブレード(図示せず)を使用するなど、対応する陥凹レセプタクル内の電気接点(図示せず)を導電性リボン内の電導体に電気的に自己接続させるように、エンド・ハウジングを導電性リボンに固定できるようにする、タイプとすることができる。
【0042】
[0040] 図5は、図1A図1B図2A図2B、及び図4のディスプレイ・タイル100、204(1)から204(4)、及び412(1)から412(9)(図4の幅木スタイルの電力/制御システム420の場合など)、並びに、上記の概要の項で説明したディスプレイ・タイルなどの本開示のディスプレイ・タイル及び/又は他の離散電子モジュールと共に使用可能な、例示の電子回路隠し仕上げトリム・アセンブリ500を示す。図5の仕上げトリム・アセンブリ500などの本開示の仕上げトリム・アセンブリを使用して、離散電子回路モジュール(図示せず)にオンボードで配置されない、電子回路構成要素504(1)及び504(2)などのいずれか又はすべての電子回路構成要素504を隠すことができる。こうした電子構成要素の例は、電源、ディスプレイ・ドライバ、データ・ソース、色コントローラなど、及びそれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない。基本的に、仕上げトリム・アセンブリ500内に隠すことができる電子回路構成要素のタイプには制約が無い。図5に見られるように、仕上げトリム・アセンブリ500は、基部508、ヒート・シンク512、及びカバー516を含むことができる。基部508は壁又は他の構造520に固定可能であり、ヒート・シンク512は基部508に取り外し可能に固定され、カバー516はヒート・シンク及び/又は基部に取り外し可能に固定される。他の実施形態において、ヒート・シンク512は基部508に熱的に係合すること、又は、支持構造520を介して熱を下げるために基部に統合することができる。この例では、基部508は、本明細書で図示及び/又は説明されるコネクタ・ビスケットのうちのいずれかと同じか又は同様であり得る、対応するコネクタ・ビスケット(図示せず)を受け取るように設計及び構成された、1つ以上の陥凹レセプタクル524を含む。これにより、離散電子モジュールのうちの1つ以上を、いずれの異なるコネクタも必要なしに、仕上げトリム・アセンブリ500及びその中に隠された電子回路構成要素504に接続させることができる。図5に示された仕上げトリム・アセンブリ500は単なる例であり、その同様の仕上げトリム・アセンブリは、カバーがとりわけキャビティを覆うように、基部なし、及び/又はヒート・シンクを180°回転させるなど、異なるように構成できることに留意されたい。加えて、陥凹レセプタクル524が提供される場合は、その各々をヒート・シンクなどの異なる構成要素内に提供することができる。当業者であれば、本開示の仕上げトリム・アセンブリが実行可能な様々な方法を容易に理解されよう。
【0043】
[0041] 他の実施形態において、図5の仕上げトリム・アセンブリ500などの仕上げトリム・アセンブリ内に隠すことができるいずれか又はすべての電子回路を、別の様式で提供することができる。例えばこうした電子回路は、対応するディスプレイ・タイルをディスプレイ・タイルのうちの任意の1つ以上に隣接するように指示する同じ支持構造にマウントする、1つ以上の電子回路モジュール内に提供することができる。こうした実施形態において、電子回路モジュールは各々、個別のディスプレイ・タイルのフォーム・ファクタと同じか又は同様のフォーム・ファクタを有することができるか、又は代替として、フォーム・ファクタは、電子回路モジュールを、対応するモザイク状ディスプレイについて、外周フレーム部材、例えば側部フレーム部材、底部フレーム部材、及び上部フレーム部材のうちの任意の1つ以上を形成するように出現させるフォーム・ファクタなど、異なるものとすることができる。電子回路モジュールが1つ以上のディスプレイ・タイルに隣接することにより、電子回路モジュールのうちのいずれか1つ又はすべては、個別のディスプレイ・タイルが互いに動作可能に接続されるのと同様に、1つ以上のコネクタ・ビスケットを介してディスプレイ・タイルに動作可能に接続することができる。
【0044】
[0042] 図6は、例えば図4のビスケット・エクステンダ424の代わりに使用可能な、フレキシブル電気コネクタ600を示す。図6を参照すると、フレキシブル電気コネクタ600は、導電性リボン608を介して互いに電気的に接続された、同一の第1及び第2のエンド・コネクタ604(1)及び604(2)を含む。この例では、各エンド・コネクタ604(1)及び604(2)は、電気接点612(混乱を避けるためにいくつかのみがラベル付けされる)又は他のインターフェース・ポイントの数及びスタイルに関して、図3A及び図3Bのコネクタ・ビスケット300の半分と同一である。16の電気接点612が互いに電気的に絶縁されている状態で、導電性リボン608は、互いに電気的に絶縁された16の電導体の対応するセット(図示せず)を含む。各エンド・コネクタ604(1)及び604(2)は、電気接点を適所に保持し、導電性リボン608の端部(見えない)及びそれらの間の電気的接続を含む、ハウジング604(1)A及び604(2)Aを有するものとみなすことができる。図4のビスケット・エクステンダ424と同様に、エンド・コネクタ604(1)及び604(2)のうちの少なくとも1つは、ユーザが導電性リボン608を任意の所望の長さに切断した後、電気接点612へのリボン内部の電導体間の電気的接続を完了するように、エンド・コネクタを導電性リボンに固定できるようなものとすることができる。非磁性化強磁性支持構造を有するモザイク・システムの場合の、図示された実施形態において、各エンド・コネクタ604(1)及び604(2)は、フレキシブル電気コネクタ600を支持構造に対して保持するための永久磁石616を含む。導電性リボン608は、任意選択で、導電性リボンを支持構造に対して平らに保持するのを支援するために、1つ以上の永久磁石620を含むことができる。前述のように、他の実施形態において、永久磁石616及び620は、面ファスナ、接着パッチ、接着テープ、機械的ファスナなどの一部などの他の留め付け手段に置き換えることができる。
【0045】
[0043] 図7Aから図7Dは、4つの異なるモザイク状ディスプレイ700A、700B、700C、及び700Dを示し、各々が1つ又は2つのタイプのディスプレイ・タイル、長方形タイプ、及び階段タイプのいずれかで作られる。示されていないが、隣接するディスプレイ・タイルは、図1Aから図4に示され、概要の項で前述した、コネクタ・ビスケット124(1)、124(2)、208(1)から208(8)、300、及び428(1)から428(4)のうちのいずれかなどのコネクタ・ビスケットを使用して、互いに電気的に接続され、少なくとも部分的に位置合わせされ得る。例示のモザイク状ディスプレイ700A、700B、700C、及び700Dの各々において、ディスプレイ・タイルは磁気タイプであり得、図1Aから図2Bのディスプレイ・タイルと同じか又は同様であり得、コネクタ・ビスケットは図3A及び図3Bのコネクタ・ビスケットと同じか又は同様の磁気タイプであり得る。
【0046】
[0044] 図7Aは、モザイク状ディスプレイ700Aを提供するために、長辺を水平に2つの上に2つを重ねて配置構成された、4つの同様の長方形ディスプレイ・タイル704(1)から704(4)を示す。各ディスプレイ・タイル704(1)から704(4)内のボックス706A及び706Bなどの長方形のボックス(混乱を避けるためにいくつかのみがラベル付けされる)は、とりわけ、ディスプレイ・ドライバ、電力電子回路、及び通信システムなどの電子回路構成要素を表す。当業者であれば、これらの構成要素が、典型的にはディスプレイ・タイル704(1)から704(4)の各々のディスプレイ表面(図示せず)の背後に位置し、ディスプレイ・タイルの潜在的な電子回路の複雑さを例示するために示されるものであることを容易に理解されよう。図7A図7D全体を通じて、ラベル付けされていない同様のボックスは、同様の電子回路構成要素を示す。前述のように、ディスプレイ・タイル704(1)から704(4)はまとめて電気的に接続され、隣接/対面する縁部(太線708で示す)は、本開示の他の部分で表示及び/又は説明されるコネクタ・ビスケットのいずれかと同じか又は同様であり得るコネクタ・ビスケット(隠れている)を使用して、互いに位置合わせされる。この例では、ディスプレイ・タイル704(1)から704(4)及び相互接続しているコネクタ・ビスケットが、複合ディスプレイの外形と同じ形状を有し得る支持シート712に付着される。支持シート712は、図示するためにモザイク状ディスプレイ700Aのサイズよりもわずかに大きいサイズを有するように示されていることに留意されたい。いくつかの実施形態において、支持シート712のサイズは、「よりクリーン」に見えるようにモザイク状ディスプレイ700Aのサイズと同じか又はより小さいものとすることができる。いくつかの実施形態において、支持シート712は非磁性化強磁性シートとすることが可能であり、ディスプレイ・タイル704(1)から704(4)は、例えば前述のいずれかのように、支持構造に磁気的に付着させることができる。いくつかの実施形態において、付着はとりわけ接着剤貼り付け又は機械的ファスナなどの他の手段によって実施可能である。
【0047】
[0045] 例示のために、図7Bは、異なって構成されたモザイク状ディスプレイ700Bを提供するために、並べて配置構成され、図7Aに示された配向に対して90°に配向された、同じ4つのディスプレイ・タイル704(1)から704(4)を示す。図7A及び図7Bの構成は、同様のディスプレイ・タイル704(1)から704(4)の各々の4つの周縁部に沿って対称的に配置された、図1A図1B図2A図2B、及び図4の陥凹レセプタクル120(1)から120(4)、212(1)から212(16)、及び432、又は前述の他の陥凹レセプタクルと同じか又は同様の陥凹レセプタクル(見えない)が存在するため容易に達成可能である。図7Aのモザイク状ディスプレイ700Aの場合と同様に、図7Bのモザイク状ディスプレイ700B内のディスプレイ・タイル704(1)から704(4)の隣接縁部(太線716によって示される)は、前述のようにコネクタ・ビスケットを使用して互いに電気的に接続され、少なくとも部分的に位置合わせされる。モザイク状ディスプレイ700Bの他の属性及び特徴は、モザイク状ディスプレイ700Aに関連して前述した対応する属性及び特徴と同じであり得、モザイク状ディスプレイ700Bは、例えば同様の形状の支持構造720に磁気的に付着され得る。
【0048】
[0046] 図7Cは、2つの上に2つを重ねて配置構成された4つの同様の階段タイプのディスプレイ・タイル724(1)から724(4)を備えるようなモザイク状ディスプレイ700Cを示す。隣接縁部(太線728で示される)は、本開示の他の場所で表示及び/又は説明するコネクタ・ビスケットのいずれかなどのコネクタ・ビスケット(隠れている)を介して互いに電気的に接続される。ディスプレイ・タイル724(1)と724(2)の間の接続、及びディスプレイ・タイル724(3)と724(4)との間の接続の場合、互いとの位置合わせはそれらの間のコネクタ・ビスケットによって精密に制御される。この例では、ディスプレイ・タイル724(1)から724(4)及び相互接続しているコネクタ・ビスケットは、モザイク状ディスプレイ700Cの外形と同じ形状を有し得る、下にある非磁性化強磁性シート732と磁気的に係合することができる。
【0049】
[0047] 図7Dは、更に別の、異なって構成されたモザイク状ディスプレイ700Dを提供するために、並べて配置構成された、図7A及び図7Bの2つの矩形ディスプレイ・タイル704(1)及び704(2)、並びに図7Cの2つの階段タイプのディスプレイ・タイル724(1)及び724(2)を示す。隣接縁部(太線736によって示される)は、本明細書の他の場所で説明するコネクタ・ビスケットなどのコネクタ・ビスケット(隠れている)を使用して、互いに電気的に接続され、少なくとも部分的に位置合わせされる。この例では、ディスプレイ・タイル704(1)、704(2)、724(1)、及び724(2)、並びに相互接続しているコネクタ・ビスケットは、モザイク状ディスプレイ700Dの外形と同じ形状を有し得る、下にある非磁性化強磁性シート740と磁気的に係合することができる。これらは、本開示の離散電子モジュール及び電気的ビスケット・コネクタを使用して可能な事実上無数の配置構成のうちのごくわずかである。
【0050】
[0048] 図8は、信号処理(例えば調整、変換、増幅など)、信号ルーティング、電力変換(例えばステッピング電圧/電流)、及び電力分散、直列化、非直列化、オフボード・コントローラとの通信、他のコネクタ・ビスケットとの通信、及びそれらの任意の組み合わせを含むがこれらに限定されない、様々な機能のうちの任意の1つ以上をコネクタ・ビスケットに提供するためのオンボード電子回路804を有する、例示のアクティブ・コネクタ・ビスケット800を示す。これに対応して、オンボード電子回路804の例は、設計者がコネクタ・ビスケット800に提供する任意の特定の機能又は機能のセットを満足させるために必要な1つ以上の信号プロセッサ、1つ以上の信号ルータ、1つ以上の電力変換器、1つ以上の直列化器、1つ以上の非直列化器、1つ以上の電力分散システム、及び1つ以上の通信デバイス(RF、マイクロ波、又は光の送信器、受信器、又はトランシーバ)、並びにそれらの任意の組み合わせを含むがこれらに限定されない。基本的に、この他にコネクタ・ビスケット800に物理的に組み込むことが可能なオンボード電子回路804の性質及び特徴には制限がない。オンボード電子回路804は、コネクタ・ビスケット800にオンボードに配置された1つ以上のワイヤード又は一又は複数のワイヤレス電源(図示せず)などの任意の好適な様式で電力を供給することができる。
【0051】
[0049] コネクタ・ビスケット800が配設された、本明細書で開示されたシステムのうちのいずれか1つなどのディスプレイ・モザイク・システムの動作原理に応じて、コネクタ・ビスケット800は、例えば処理、調整、直列化、非直列化などのために、1つ以上の対応する信号を、直接すなわちオンボード電子回路804を「バイパス」することによって、又は、オンボード電子回路を介して間接的に通過するゼロ以上のパススルー・チャネル808を含むことができる。追加又は代替として、コネクタ・ビスケット800は、各々がオンボード電子回路804のすべて又は一部を作り上げるオンボード受信器(トランシーバ)、オンボード電源、及び/又はワイヤレス電源などからの1つ以上の信号を、コネクタ・ビスケットが動作可能に接続された、本明細書で説明するディスプレイ・タイルのうちの任意の1つ以上などの1つ又は各々のディスプレイ・タイル(図示せず)に搬送する、1つ以上の「ハブ」チャネル812を含むことができる。パススルー・チャネル808及び受信タイプのハブ・チャネル812のうちの一方、他方、又は両方に対する追加又は代替として、コネクタ・ビスケット800は、各々が1つ以上の信号を、コネクタ・ビスケットが動作可能に接続された1つ又は各々のディスプレイ・タイル(図示せず)から、オンボード電子回路のすべて又は一部を作り上げるオンボード送信器(トランシーバ)に搬送する、ゼロ以上の送信タイプのハブ・チャネル(ハブ・チャネル812によっても表される)を含むことができる。
【0052】
[0050] コネクタ・ビスケット800とコネクタ・ビスケットが動作可能に通信する各ディスプレイ・タイル(図示せず)との間のすべての信号及び/又は電力通信は、コネクタ・ビスケットが動作可能に接続されたディスプレイ・タイル上の対応するインターフェース・ポイント(図示せず)と動作可能に整合する、インターフェース・ポイント816(1)から816(4)及び820(1)から820(4)などの1つ以上のインターフェース・ポイントを介することができる。インターフェース・ポイント816(1)から816(4)及び820(1)から820(4)の各々/いずれかに好適な、インターフェース・ポイントの例は、とりわけ、ワイヤード・モード用の電気接点、光モード用の光エミッタ及び対応する光検出器、RFモード用のRF送信器及び受信器、マイクロ波モード用のマイクロ波送信器及び受信器、並びに、磁気誘導モード用の電磁石及び誘導コイルを含むが、これらに限定されない。当業者であれば、任意の選択した通信及び/又は電力伝送モード用に、コネクタ・ビスケット800上に動作可能に整合されたインターフェース・ポイント816(1)から816(4)及び820(1)から820(4)をどのように実装するかを、容易に理解されよう。
【0053】
[0051] 図9A及び図9Bは、より大型のモザイク状ディスプレイ(図示せず)の一部を形成するために5つのコネクタ・ビスケット904(1)から904(5)を使用してまとめてモザイク状にされた、4つのディスプレイ・タイル900(1)から900(4)を示す。ディスプレイ・タイルを、他のディスプレイ・タイル、並びに/或いは、電力及び/又はドライバ・モジュールなどの他のタイプの電子モジュール(図示せず)と相互接続するために、4つの追加のコネクタ・ビスケット904(6)から904(9)が、ディスプレイ・タイル900(1)から900(4)のうちの対応するそれぞれと係合されて示されている。この例では、各コネクタ・ビスケット904(1)から904(9)は1本の対象軸のみを有し、ここではコネクタ・ビスケット904(1)の垂直軸904(1)V(図9B)などのその垂直軸である。各コネクタ・ビスケット904(1)から904(9)は、コネクタ・ビスケット904(1)の水平軸904(1)H(図9B)などのその水平軸に関して非対称である。これはこの特定の設計におけることであり、ディスプレイ・タイル900(1)から900(4)が、タイルのいずれの縁部が上部に来るかを示すディスプレイ・タイル上の矢印908(1)から908(4)(図9B)によって示される特定の配向で配設されるように設計及び構成されるためである。これに対応して、ディスプレイ・タイル900(1)から900(4)の上方コーナーにある上方陥凹レセプタクル912(1)から912(8)、及びディスプレイ・タイルの下方コーナーにある下方陥凹レセプタクル916(1)から916(8)は、ディスプレイ・タイルを互いに適切に位置合わせするために対応するコネクタ・ビスケット904(1)から904(9)の対応するそれぞれの部分をぴったりと係合させるように、好適にサイズ決定及び形状化される。この例では具体的に、コネクタ・ビスケットの長い方の部分を収容するために、各上方陥凹レセプタクル912(1)から912(8)は、各下方陥凹レセプタクル916(1)から916(8)よりも長い。
【0054】
[0052] この例では、コネクタ・ビスケット904(1)から904(9)は互いに同一であり、各々が、4つのディスプレイ・タイル(同様のディスプレイ・タイル900(1)から900(4))又は4つより少ないディスプレイ・タイル及び1つ以上の他の電子モジュールとインターフェースするための、4つのインターフェース・ポイント920(1)から920(4)(便宜上いくつかのみがラベル付けされる)を含む。更にこの例では、各インターフェース・ポイント920(1)は、各々の陥凹レセプタクル912(1)から912(8)及び916(1)から916(8)内の24の整合接点部材と電気的に接触するための、24の接点部材を有する、多接点電気コネクタを含む。インターフェース・ポイント920(1)から920(4)の電気的接続は、ディスプレイ・タイル900(1)から900(4)の設計自体、並びに、それらが一部分である全モザイク状ディスプレイ・システム(図示せず)に依存する。当業者であれば、設計パラメータに従ってインターフェース・ポイント920(1)から920(4)を互いにどのように相互接続するか、及び/又は、オンボード電子回路(図示せず)があれば、これらとインターフェース・ポイントを本明細書の他の場所で説明するいずれかの様式などでどのように接続するかを、容易に理解されよう。
【0055】
[0053] 図10は、コーナー接続されたディスプレイ・タイル、ここではディスプレイ・タイル1000(1)から1000(4)の別の構成を示し、ディスプレイ・タイルを相互接続するために使用されるコネクタ・ビスケット、ここではコネクタ・ビスケット1004(1)から1004(9)は、それらの重心に関して回転対称である。これに対応して、各ディスプレイ・タイル1000(1)から1000(4)は4つの陥凹レセプタクル1008(1)から1008(16)を含み、その各々は、ディスプレイ・タイル1000(1)の対角線1000(1)A及び1000(1)Bなどの対応するタイル対角線に関して物理的に対称である。この例では、コネクタ・ビスケット1004(1)から1004(9)は互いに同一であり、各々が4つのディスプレイ・タイル(同様のディスプレイ・タイル1000(1)から1000(4))又は4つより少ないディスプレイ・タイル及び1つ以上の他の電子モジュールとインターフェースするための、4つのインターフェース・ポイント1012(1)から1012(4)(便宜上、いくつかのみがラベル付けされる)を含む。この例では各インターフェース・ポイント1012(1)から1012(4)は、各々の陥凹レセプタクル1008(1)から1008(16)内の24の整合接点部材と電気的に接触するための24の接点部材を有する多接点電気コネクタを含む。インターフェース・ポイント1012(1)から1012(4)の電気的接続は、ディスプレイ・タイル1000(1)から1000(4)の設計自体、並びに、それらが一部分である全モザイク状ディスプレイ・システム(図示せず)に依存する。当業者であれば、設計パラメータに従ってインターフェース・ポイント1012(1)から1012(4)を互いにどのように相互接続するか、及び/又は、オンボード電子回路(図示せず)があれば、これらとインターフェース・ポイントを本明細書の他の場所で説明するいずれかの様式などでどのように接続するかを、容易に理解されよう。
【0056】
[0054] 上記は、本発明の例示の実施形態の詳細な説明である。本明細書及び添付の特許請求の範囲において、「X、Y、及びZのうちの少なくとも1つ」及び「X、Y、及びZのうちの1つ以上」という句で使用されるような接続語の言い回しは、別段に明記又は指示されていない限り、接続リスト内の各項目がリスト内のあらゆる他の項目を除く任意数で、或いは、その各々も任意数で存在可能な接続リスト内のいずれか又はすべての他の項目と組み合わせた任意数で存在可能であることを意味するものと解釈されるべきであることに留意されたい。この一般規則を適用し、接続リストがX、Y、及びZからなる前述の例における接続句は、各々が、Xのうちの1つ以上と、Yのうちの1つ以上と、Zのうちの1つ以上と、Xのうちの1つ以上及びYのうちの1つ以上と、Yのうちの1つ以上及びZのうちの1つ以上と、Xのうちの1つ以上及びZのうちの1つ以上と、Xのうちの1つ以上、Yのうちの1つ以上、及びZのうちの1つ以上とを、包含するものとする。
【0057】
[0055] 様々な修正及び追加は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく実行可能である。前述の様々な実施形態の各々の特徴は、関連付けられた新しい実施形態において多様な特徴の組み合わせを提供するために、必要に応じて他の説明した実施形態の特徴と組み合わせることができる。更に上記ではいくつかの別々の実施形態を説明しているが、本明細書で説明する内容は本発明の原理の適用例の単なる例である。加えて、本明細書の特定の方法は、特定の順序で実行されるように例示及び/又は説明可能であるが、この順序付けは本開示に従った方法、システム、及びソフトウェアを達成するための通常の技術内でかなりの可変性がある。したがって本説明は単なる例であり、本発明の範囲を限定するものではないことを意味する。
【0058】
[0056] 以上、例示の実施形態を開示し、添付の図面内に例示してきた。当業者であれば、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書で具体的に開示した内容に対する様々な変更、省略、及び追加が実行可能であることを理解されよう。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図8
図9A
図9B
図10