(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数のノズルは、少なくとも、前記ガラス板と砥石との当接部分、当該当接部分よりも前記砥石の回転方向の上流側、及び当該当接部分よりも前記砥石の回転方向の下流側、の3箇所に配置されている、請求項4に記載の研磨システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のような冷却液の供給や回収には、一般的にゴムなどの可撓性のある材料で形成された管部材が用いられる。しかしながら、このような可撓性のある管部材を用いると、破損しやすいという問題がある。また、冷却液の重量によって下方に湾曲するおそれがあり、これによって冷却液の吸引の際の圧力損失が大きくなる可能性がある。その結果、冷却液を十分に吸引できず、循環不良により冷却液が適切に吐出されなかったり、あるいは装置から漏れるおそれがある。
【0005】
本発明は、この問題を解決するためになされたものであり、砥石とガラス板との当接部分に冷却液を供給する研磨システムにおいて、冷却液の経路の破損や、圧力損失の低下を防止することができる、研磨システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ガラス板を研磨する研磨システムであって、前記ガラス板の端縁を研磨する砥石と、前記砥石を回転可能に支持するとともに、前記ガラス板の端縁に沿って相対的に移動可能な支持体と、前記砥石に冷却液を供給する冷却液供給装置と、を備え、前記冷却液供給装置は、前記砥石による前記ガラス板の研磨位置に、冷却液を供給する供給ユニットと、前記支持体において前記砥石に供給された後の冷却液を吸引する吸引管であって、主として剛性材料で形成されている、吸引管と、を備えている。
【0007】
この構成によれば、吸引管が主として剛性材料で形成されているため、ゴムなどの可撓性のある材料で吸引管を構成する場合に比べ、破損を低減することができる。また、可撓性材料のように冷却液の重量で垂れ下がったりすることがないため、吸引時の圧力損失を低減することができる。したがって、冷却液を確実に吸引することができる。なお、「主として」とは、上述した効果を得るために、吸引管の大部分が剛性材料で形成されることをいい、例えば、吸引管の伸縮しない部分をすべて剛性材料で形成することをいう。
【0008】
上記研磨システムにおいて、前記吸引管は、伸縮可能に構成することができる。これにより、支持体の相対的な移動に対して吸引管を追従させることができる。
【0009】
吸引管は種々の構成にすることができるが、例えば、剛性材料により形成された第1管部材及び第2管部材と、当該第1管部材と第2管部材とを連結する伸縮可能な弾性材料で形成された伸縮部材と、を備えるようにすることができる。
【0010】
この構成により、吸引管の剛性を保ちつつ、伸縮可能とすることができる。また、吸引管の支持体に追従する動作による振動を、伸縮部材によって吸収することができるため、振動が支持体に伝達するのを防止することができる。これにより、研磨時にガラス板に振動が伝達するのを防止でき、ガラス板の端縁が波状に形成されるのを防止することができる。
【0011】
上記各研磨システムにおいて、前記供給ユニットは、前記ガラス板と砥石との当接部分において、前記ガラス板の一方面から冷却液を吐出する第1吐出部と、前記ガラス板の他方面から冷却液を吐出する第2吐出部と、を備えることができる。これにより、ガラスの上面及び下面のいずれにも冷却液を吐出できるため、冷却液不足による、ガラス板の焼けが生じるのを防止することができる。
【0012】
上記各研磨システムにおいて、前記支持体は、前記第1及び第2吐出部から吐出された冷却液を受ける受け部と、前記受け部に溜まる冷却液を前記吸引管に流す連通部と、を備え、前記受け部は、前記冷却液を前記連通部側へ案内する、回転可能な羽根車を備えることができる。
【0013】
このように、受け部に羽根車を設けることで、受け部に溜まる冷却液を連通部に案内することができる。これにより、受け部に冷却液が溜まるのを防止することができる。
【0014】
上記各研磨システムにおいて、前記各吐出部は、複数のノズルを備えており、前記各ノズルは、前記ガラス板の面方向に沿う長径を有する楕円形状に形成することができる。これにより、ガラス面に沿って冷却液を吹き付けることができるため、冷却が必要な部分に対する実質的な水圧を向上することができ、冷却効果を高めることができる。
【0015】
上記各研磨システムにおいて、前記複数のノズルは、少なくとも、前記ガラス板と砥石との当接部分、当該当接部分よりも前記砥石の回転方向の上流側、及び当該当接部分よりも前記砥石の回転方向の下流側、の3箇所に配置することができる。
【0016】
この構成により、次の効果を得ることができる。まず、砥石は高速で回転するため、その遠心力により冷却液が砥石から剥がれ、砥石の表面に空気層が形成されることがある。そのため、砥石に向かって冷却液を吹き付けても空気層によって冷却液の吹きつけが妨げられ、砥石を冷却できないおそれがある。これに対して、上記のように、回転方向の上流側から砥石に向かって冷却液を吹き付けると、空気層を破壊することができ、当接部分において冷却液を確実に砥石に当てることができる。一方、回転方向の上流側から砥石に向かって冷却液を吹き付けると、研磨によって生じたガラス粉を砥石から吹き飛ばすことができ、その結果、砥石に付着したガラス粉による研磨精度の低下を防止することができる。
【0017】
上記研磨システムにおいて、前記ガラス板は、種々のものを対象とすることができるが、例えば、端縁にインナーカーブを有するものを対象とすることができる。
【0018】
ところで、ガラス板を研磨すると、研磨によるガラス粉が発生するため、上記研磨装置の冷却液を循環させている場合には、冷却液とともに上記冷却液供給装置内を循環する。ところが、ガラス粉は凝集して固まる性質があり、冷却液供給装置内の循環経路の内壁面に付着して成長する傾向にある。そして、内壁において成長したガラス粉は、内壁面から離脱し、塊となって循環経路内を流れ、吐出部のノズルに詰まったり、他のフィルターなどに詰まるおそれがある。そこで、本発明者は、以下のように第2の研磨システムの発明に至った。
【0019】
本発明に係る第2の研磨システムは、ガラス板を研磨する研磨システムであって、前記ガラス板の端縁を研磨する砥石と、前記砥石を回転可能に支持するとともに、前記ガラス板の端縁に沿って相対的に移動可能な支持体と、前記砥石に冷却液を供給する冷却液供給装置と、を備え、前記冷却液供給装置は、前記砥石による前記ガラス板の研磨位置に、冷却液を供給する供給ユニットと、前記供給ユニットへ供給した冷却液を回収した後、回収した冷却液を前記供給ユニットに供給する循環経路と、前記循環経路に、バブリング洗浄用の気体を注入する気体注入部と、を備えている。
【0020】
上記前記冷却液供給装置は、前記循環経路に設けられ、回収された冷却液と当該冷却液中のガラス粉とを分離する遠心分離機をさらに備え、前記気体注入部は、前記遠心分離機から前記供給ユニットへ向かう冷却液に対して、前記気体を供給するように構成することができる。
【0021】
上記冷却液供給装置は、前記循環経路において、冷却液を循環させるためのポンプと、前記循環経路において、前記ポンプの下流側に設けられ、当該ポンプと前記供給ユニットの間を流れる冷却液を、前記供給ユニットの下流側に流すバイパス経路と、をさらに備えている。
【0022】
上記第2の研磨装置において、前記気体注入部は、気体を断続的に前記循環経路に注入可能に構成することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、砥石とガラス板との当接部分に冷却液を供給する研磨システムにおいて、冷却液の経路の破損や、圧力損失の低下を防止することができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係る研磨システムの一実施形態について説明する。本実施形態に係る研磨システムは、冷却液を供給しつつ、ガラス板の端縁を研磨するものである。以下では、まず、このシステムで対象とするガラス板の例を示し、その後、研磨システムについて詳細に説明する。
【0026】
<1.ガラス板>
本実施形態において対象となるガラス板としては、例えば、建築用や自動車用の公知のガラス板を利用することができる。例えば、ガラス板には、熱線吸収ガラス、一般的なクリアガラス若しくはグリーンガラス、又はUVグリーンガラスが利用されてもよい。ただし、このようなガラス板は、自動車が使用される国の安全規格に沿った可視光線透過率を実現する必要がある。例えば、日射吸収率、可視光線透過率などが安全規格を満たすように調整することができる。以下に、クリアガラスの組成の一例と、熱線吸収ガラス組成の一例を示す。
【0027】
(クリアガラス)
SiO
2:70〜73質量%
Al
2O
3:0.6〜2.4質量%
CaO:7〜12質量%
MgO:1.0〜4.5質量%
R
2O:13〜15質量%(Rはアルカリ金属)
Fe
2O
3に換算した全酸化鉄(T−Fe
2O
3):0.08〜0.14質量%
【0028】
(熱線吸収ガラス)
熱線吸収ガラスの組成は、例えば、クリアガラスの組成を基準として、Fe
2O
3に換算した全酸化鉄(T−Fe
2O
3)の比率を0.4〜1.3質量%とし、CeO
2の比率を0〜2質量%とし、TiO
2の比率を0〜0.5質量%とし、ガラスの骨格成分(主に、SiO
2やAl
2O
3)をT−Fe
2O
3、CeO
2及びTiO
2の増加分だけ減じた組成とすることができる。
【0029】
なお、ガラス板の種類は、クリアガラス又は熱線吸収ガラスに限られず、実施の形態に応じて適宜選択可能である。例えば、ガラス板は、アクリル系、ポリカーボネート系等の樹脂窓であってもよい。
【0030】
また、本実施形態に係るガラス板の厚みは、特には限定されなくてもよい。ただし、軽量化の観点からは、ガラス板10の厚みは、2.2〜5.1mmの範囲で設定されてもよく、2.4〜3.8mmの範囲で設定されてもよく、2.7〜3.2mmの範囲で設定されてもよい。更に、ガラス板10の厚みは3.1mm以下となるように設定されてもよい。
【0031】
また、このようなガラス板10は、単一のガラス板のほか、複数のガラスで樹脂などの中間膜を挟持した合わせガラスであってもよい。
【0032】
<2.研磨システム>
次に、本実施形態に係る研磨システムの概要について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、この研磨システムの概略構成図、
図2は、冷却液の循環経路を示す概略図である。
【0033】
図1に示すように、この研磨システムは、砥石1を有する支持体2と、この支持体2をガラス板10に対して相対的に移動させる移動ユニット3と、を備えている。また、ガラス板10は、搬送ユニット4により搬送され、この搬送ユニット4と移動ユニット3がともに移動することで、砥石1がガラス板10の4つの辺からなる端縁に沿って移動し、これによって、ガラス板10の端縁が砥石で研磨される。
【0034】
また、
図2に示すように、この研磨システムにおいては、砥石1とガラス板10との当接部分に冷却液が供給されるようになっており、そのために、この研磨システムには、冷却水供給装置が設けられている。この冷却水供給装置は、支持体2において砥石1に冷却液を供給する後述の供給ユニットと、冷却液を貯留するタンク5と、このタンク5からの冷却液を受ける遠心分離機6と、支持体2において供給された後の冷却液をタンク5に流すための吸引管7と、を備えている。また、砥石に供給した冷却液を回収し循環させるため、吸引管7の下流側には、吸引ブロワー51が設けられ、タンク5に貯留された冷却液は、リターンポンプ52によって遠心分離機6に送られる。また、遠心分離機6には、クーラントポンプ8が設けられ、このポンプ8によって遠心分離機6から支持体2の供給ユニットに対して冷却液が送られる。以下では、
図2に示すように、冷却液の循環経路において、タンク5から遠心分離機6までを第1経路91、遠心分離機6からポンプ8までを第2経路92、ポンプ5から支持体2までを第3経路93、吸引管7からタンク5までを第4経路94と称することとする。なお、これらの経路91〜94は、金属、樹脂、またはゴムなどで形成された管部材により構成される。以下、各部材について詳細に説明する。
【0035】
<2−1.搬送ユニット及び移動ユニット>
次に、搬送ユニット4と移動ユニット3の概要について、
図3を参照しつつ説明する。
図3は、
図1の平面図である。以下では、移動ユニット3の移動する方向を左右方向又は幅方向と称し、搬送ユニット4の移動する方向を前後方向と称することとする。
【0036】
搬送ユニット4は、支持台41と、この支持台41上に配置され、ガラス板10を支持する複数の吸盤42と、を備えている。また、この支持台41は、基台43上に配置され、シリンダ等の駆動部(図示省略)によって、基台43上を前後方向Xに移動可能となっている。このとき、支持台41は、ガラス板10の入替を行う待機位置A(
図8(a)参照)から、前方へ移動していき、この前方への移動の途中で、ガラス板10が砥石1によって研磨される。また、待機位置Aにおいては、図示を省略するロボットアームで研磨後のガラス板10が、研磨前のガラス板10に入れ替えられる。
【0037】
移動ユニット3は、搬送ユニット4の上方に配置され、搬送ユニット4の移動する方向Xとは直交する幅方向Yに延びる移動レール31と、この移動レール31に沿って移動可能で支持体2を回転可能に支持する移動体32と、を備えている。そして、移動体32は、シリンダ等の駆動部(図示省略)によって移動レール31上を移動するようになっている。
【0038】
<2−2.吸引管>
続いて、吸引管7について
図4を参照しつつ説明する。
図4は吸引管の平面図である。同図に示すように、吸引管7は、一端部が、後述する連結部材223を介して支持体2に連結されるとともに、他端部が軸支部72に回転自在に支持されている。また、吸引管7は、後述するように、軸方向に伸縮可能となっている。これにより、吸引管7は、支持体2に連結された一端部が、支持体2とともに幅方向に移動するのにともなって、軸支部72を中心として揺動するようになっている。
【0039】
より詳細に説明すると、吸引管7は、支持体2側に配置される円筒状の第1管部材73と、軸支部72側に配置される円筒状の第2管部材74と、が軸方向に並び、両者の間に配置された伸縮部材75によって連結されている。また、第1管部材73と第2管部材74の外周面には、一対のスライド機構76が設けられている。これらスライド機構76は、両管部材73,74の軸心を挟んで径方向の互いに反対側にそれぞれ配置されている。各スライド機構76は、第1ブラケット765を介して第1管部材73の外周面に固定される第1支持部材761と、この第1支持部材761に固定されるスライドバー762と、第2ブラケット766を介して第2管部材74の外周面に付けられ、スライドバー762をスライド可能に支持する一対の第2支持部材763と、を備えている。第1支持部材761は、スライドバー762の一端部に固定されており、スライドバー762は、第2支持部材763側へ両管部材73,74の軸方向に延びている。第2支持部材763には、軸方向に延びる貫通孔が形成されており、この貫通孔にスライドバー762の他端部がスライド可能に挿通されている。この構成により、両管部材73,74が近接離間すると、これに伴って、スライドバー762が第2支持部材763の貫通孔内を移動する。したがって、第1及び第2管部材73,74は、2つのスライド機構76によって、軸方向に正確に近接離間可能となっている。
【0040】
両管部材73,74は、金属等の剛性材料で形成されているが、両管部材73,74の間に配置される伸縮部材75は、蛇腹状に形成されたゴム等の弾性材料で形成されている。そのため、両管部材73,74の近接離間に伴って、軸方向に伸縮するようになっている。このように、吸引管7は、スライド機構76及び伸縮部材75によって軸方向に伸縮可能となっており、これにより、吸引管7の一端部が移動ユニット3による支持体の移動に追従しつつ、揺動できるようになっている。
【0041】
<2−3.支持体>
次に、支持体2について
図5〜
図7を参照しつつ説明する。
図5は支持体の概略断面図、
図6は支持フレームを下方から見た図、
図7は受け部を上方から見た図である。
図5に示すように、支持体2は、円筒状の本体部21と、その周囲に配置される環状の支持フレーム22と、この支持フレーム22の下方に配置されるカップ状の受け部25と、を備えている。まず、本体部21について説明する。本体部21は、移動ユニット3に支持されつつ回転するようになっている。本体部21の下面には、円筒状の砥石1が回転可能に支持されており、本体部21に内蔵されたモータ(図示省略)により上下方向(鉛直方向)を回転軸として砥石1は回転する。砥石1の外周面には、複数の環状の溝11が形成されており、これらの溝11のいずれかにガラス板10の端縁が嵌まり、砥石1の回転によってガラス板10の端縁が研磨される。
【0042】
支持フレーム22は、本体部21の下端部の外周を覆うような環状に形成されている。具体的には、本体部21の下端部付近に配置される環状の下面板221と、この下面板221から上方へ隙間を空けて配置される環状の上面板222と、を備えている。そして、下面板221と上面板222との外周縁同士を結ぶように、上下方向に延びる円筒状の連結部材223が取付けられている。また、連結部材223は、支持フレーム22の外周面を構成するとともに、下面板221及び上面板222に対して液密状態で回転自在に取付けられている。この構成により、支持フレーム22には、下面板221、上面板222、及び連結部材223によって囲まれる内部空間Sを有しており、下面板221に形成された開口224から内部空間Sに、冷却後の冷却液が流れ込むようになっている。また、上述したように、連結部材223には吸引管7が取付けられており、内部空間Sの冷却液が吸引管7へ流れるようになっている。なお、下面板221の開口224は、砥石1の周囲に約180度に亘って扇形に形成されている。また、上記内部空間S、連結部材223などの受け部25と吸引管7とを結ぶ構成が本発明の連通部を構成する。
【0043】
また、
図5及び
図6に示すように、支持フレーム22には、砥石1に対して冷却液を吐出するための供給ユニットが設けられている。供給ユニットは、2つの吐出部、つまり第1吐出部23及び第2吐出部24で構成されている。第1吐出部23は、円弧状に形成されており、下面板221の下面に取付けられる。また、この第1吐出部23には、複数のノズル231が取付けられており、各ノズル231からは斜め下方に冷却液が吐出され、砥石1の外周面に吹き付けられるようになっている。すなわち、第1吐出部23から吐出される冷却液は、ガラス板10の上方から砥石1に向けて吐出されるようになっている。また、各ノズル231は、ガラス板10の面方向、つまり水平方向に長径が延びるような楕円状に形成されている。
【0044】
また、
図6に示すように、支持フレーム22の下面には、冷却液をガラス板10の下方から吐出するための第2吐出部24が設けられている。この第2吐出部24は、砥石1の下方に配置されるように延びる管状の管部材241と、この管部材241に取付けられる3つのノズル242と、を備えており、管部材241を流れる冷却液が3つのノズル242から噴射されるようになっている。管部材241は、下面板221の下面から下方に延びる一対の垂下部2411と、これら垂下部2411を連結するように円弧状に形成された管本体2412とで構成されている。垂下部2411は、本体部21の軸心を挟んで第1吐出部23とは反対側にそれぞれ配置されており、これら垂下部2411の下端部に管本体2412が連結されている。
【0045】
管本体2412は、第1吐出部23の下方を、第1吐出部23に沿って通過するように円弧状に形成されており、軸方向に沿う3つのノズル、つまり第1ノズル242a,第2ノズル242b,及び第3ノズル242cがこの順で配置されている。第1〜第3ノズル242a〜242cは、第1吐出部23のノズル231の直下にあり、第2ノズル242bが、砥石1とガラス板10との当接部分(以下、研磨位置という)の直下に位置している。そして、第1ノズル242aは、砥石1の回転方向において、研磨位置の上流側に配置され、第3ノズル242cは研磨位置の下流側に配置されている。また、これら第1〜第3ノズル242a〜242cも、第1吐出部23のノズル231と同様に、水平方向に長径が延びるような楕円状に形成されている。
【0046】
なお、第1及び第2吐出部23,24には、内部空間Sに配置された供給管28から冷却液が供給されるようになっており、この供給管28には、上述したクーラントポンプ8から冷却液が供給される。
【0047】
次に、受け部25について説明する。
図5及び
図7に示すように、受け部25は、支持フレーム22の下方に配置されおり、第1及び第2吐出部23,24から吐出されて、砥石1に吹き付けられた後の冷却液を受けるためのものである。具体的には、円板状の底面251と、その周縁から立ち上がる円筒状の壁部252とを有するカップ状に形成されている。受け部25は、冷却液を受けるため、支持フレーム22と同等の外径を有しており、受け部25の壁部252の一部がブラケット26を介して、支持フレーム22の下端部に連結されている。また、上述した下面板221に形成された開口224は、受け部25の壁部252の上方に位置しており、後述するように、壁部252を伝って上方に上がる冷却液が開口224に流れ込むようになっている。
【0048】
受け部25の底面251において、砥石1と対向する位置には、羽根車27が回転自在に配置されている。この羽根車27は、受け部25の底面251に溜まる冷却液を開口224側へ誘導するためのものである。
【0049】
上記のように、支持体2においては、連結部材223が下面板221及び上面板222に対して回転可能に構成されているため、本体部21及び支持フレーム22の下面板221と上面板222は、移動ユニット3上で回転可能となっている。これにより、下面板221に取付けられている両吐出部23,24の向きを変えることができ、ガラス板10に対し吐出部23,24を対向させることができる。
【0050】
<3.研磨システムの動作>
<3−1.支持体の移動>
続いて、上記のように構成された研磨システムの動作について
図8〜
図10を参照しつつ説明する。なお、以下の説明では、各図中に記載の方向に基づいて説明を行う。まず、支持体2の動作について説明する。上記のように、支持体2は、移動ユニット3により、左右方向に移動し、ガラス板10は搬送ユニット3により前後方向に移動する。これら2つのユニット3,4の移動により、支持体2がガラス板10の周囲の4辺を相対的に移動するようになっている。ここでは、説明の便宜上、ガラス板10の4辺を、第1辺101,第2辺102,第3辺103,及び第4辺104と称することとする。以下、説明する。
【0051】
まず、
図8(a)に示すように、待機位置Aにある搬送ユニット4を駆動して支持台41を前方に移動させる。次に、
図8(b)に示すように、移動ユニット3を駆動し、支持体2をガラス板10の第1辺101の端部、つまり第1辺101と第4辺104との連結部分である角部に配置する。このとき、支持体2を移動ユニット3上で回転させ、両吐出部23,24がガラス板10を向くようにする。また、本体部21のモータを駆動し、砥石1を回転させつつ、両吐出部23,24から冷却液を吐出しておく。そして、ガラス板10を前方に移動させ、両吐出部23,24の間から砥石1の表面にガラス板10の端縁を当接させる。
【0052】
この状態で、移動ユニット3を駆動し、支持体2を右方向に移動する。すなわち、支持体2をガラス板10の第1辺101に沿って移動させ、これによってガラス板10の第1辺101が研磨される。このとき、支持体2は左右方向にしか移動しないため、
図3に示すように、支持体2に連結された吸引管7は、伸縮部材75によって伸縮することで支持体の左右方向に動作に追従する。
【0053】
そして、
図9(a)に示すように、支持体2がガラス板10の第1辺101と第2辺102との連結部分に到達すると、支持体2を回転させ、両吐出部23,24がガラス板10の第2辺102を向くようにする。これに続いて、砥石1をガラス板10に当接させた状態で、支持台41を前方に移動させると、支持体2は、相対的にガラス板10の第2辺102に沿って移動し、これによって、第2辺102が研磨される。
【0054】
こうして、
図9(b)に示すように、支持体2が第2辺102と第3辺103との連結部分まで到達すると、支持体2を回転させ、両吐出部23,24がガラス板10の第3辺103を向くようにする。これに続いて、砥石1をガラス板10に当接させた状態で、移動ユニット3を左方向に移動させる。これにより、第3辺103が研磨される。
【0055】
そして、
図10(a)に示すように、支持体2がガラス板10の第3辺103と第4辺104との連結部分に到達すると、支持体2を回転させ、両吐出部23,24がガラス板10の第4辺104を向くようにする。これに続いて、砥石1をガラス板10に当接させた状態で、支持台41を後方に移動させると、支持体2は、相対的にガラス板10の第4辺104に沿って移動し、これによって、第4辺104が研磨される。
【0056】
以上のようにガラス板10の4つの辺101〜104が研磨されると、
図10(b)の状態から、搬送ユニット4により、ガラス板10は
図8(a)に示す待機位置Aまで後退する。そして、この待機位置Aにおいてガラス板10が支持台41から取り外され、新たに研磨前のガラス板10を支持台41に配置し、その後、
図8〜
図10の手順が繰り返され、ガラス板の研磨が行われる。
【0057】
<3−2.冷却液の供給>
続いて、冷却液の供給について
図11及び
図12も参照しつつ説明する。クーラントポンプ8により供給管28を介して第1及び第2吐出部23,24に供給された冷却液は、回転する砥石1とガラス板10との当接部分(研磨位置)及びその近傍に吹き付けられる。より詳細に説明すると、
図5に示すように、第1吐出部23のノズル231から吐出された冷却液は、ガラス板10の上面側から吹き付けられる。このとき、冷却液は、研磨位置を挟んで砥石1の回転方向の上流側から下流側に亘って吹き付けられる。一方、第2吐出部24では、3つのノズル242a〜242cから吐出された冷却液がガラス板10の下面側から吹き付けられる。このように、両吐出部23,24から吹き付けられた冷却液は、研磨位置を挟んで砥石1の回転方向の上流側から下流側に亘って吹き付けられるが、これにより、次の効果を奏する。
【0058】
まず、砥石1は高速で回転しているため、その遠心力により冷却液が砥石1から剥がれ、砥石1の表面には空気層が形成される。そのため、砥石1の研磨位置に向かって冷却液を吹き付けても空気層によって冷却液の吹きつけが妨げられ、砥石1及びガラス板10を冷却できないおそれがある。これに対して、回転方向の上流側から砥石1に向かって冷却液を吹き付けると、
図11に示すように、空気層を破壊することができ、研磨位置において冷却液を確実に砥石1及びガラス板10に当てることができる。なお、
図11では、第2吐出部24についてのみ図示しているが、第1吐出部23についても同様の動作が行われる。
【0059】
一方、回転方向の下流側で砥石1に冷却液を吹き付けると、研磨により生じたガラス粉を砥石1から除去することができる。その結果、砥石1にガラス粉が付着するのが防止され、研磨精度が低下するのを防止することができる。
【0060】
また、第1及び第2吐出部23,24のノズル231、242a〜242cは、ともに水平方向に長径を有する楕円状に形成されているため、
図12に示すように、ノズル231、242a〜242cから吐出された冷却液は、水平方向に広がりながら、ガラス板10の面方向に沿って砥石1に吹き付けられる。すなわち、冷却液は上方又は下方には広がらないため、冷却液の吹きつけが必要な箇所、つまりガラス板10の面方向に沿う部分に対する水圧を向上することができる。そのため、冷却効果を向上することができる。なお、
図12では、第1吐出部23についてのみ図示しているが、第2吐出部24についても同様である。
【0061】
こうして、砥石1に吹き付けられた冷却液は下方に落下し、受け部25に貯留される。ここで、受け部25の上方にある開口224は、支持フレーム22の内部空間S、連結部材223を介して吸引管7に連通している。そして、吸引管7の端部には、吸引ブロワー51が配置され、冷却液を吸引しているため、受け部25に貯留された冷却液は、吸引管7へ流れ込む。また、吸引ブロワー51に加え、受け部25には、羽根車253が設けられているため、これも冷却液の吸引に寄与する。すなわち、この羽根車253は砥石1の直下に配置されているため、砥石1の回転につられて回転するようになっている。そして、この羽根車253の回転により、受け部25に溜まった冷却液は、径方向外方に遠心力を受けるため、
図5の矢印に示すように、底面251の周縁に向かって流れる。そして、さらに遠心力を受けた冷却液は、底面251から壁部252に沿って上方に向かい、開口224から内部空間Sに流入する。そのため、羽根車253によって、吸引ブロワー51の出力を高くすることなく、冷却液の吸引管7への吸引を助長することができる。
【0062】
こうして、吸引管7へ吸引された冷却液は、タンク5に貯留され、その後、リターンポンプ52によって遠心分離機6に送られる。そして、遠心分離機6で後述するようにガラス粉が分離された冷却液は、クーラントポンプ8により各吐出部23,24に供給される。こうして、冷却液は、研磨システム内で循環する。
【0063】
<4.特徴>
以上のように、本実施形態によれば、吸引管7が主として剛性材料で形成されているため、ゴムなどの可撓性のある材料で吸引管全体を構成する場合に比べ、破損を低減することができる。また、可撓性材料のように冷却液の重量で垂れ下がったりすることがないため、圧力損失を低減することができる。したがって、冷却液を確実に吸引することができる。
【0064】
また、吸引管7は、弾性材料で形成された伸縮部材75により、両管部材73,74が連結されているため、吸引管7の剛性を保ちつつ、伸縮可能とすることができる。また、吸引管7の支持体2に追従する動作による振動を、伸縮部材75より吸収することができるため、振動が支持体2に伝達するのを防止することができる。これにより、研磨時にガラス板10に振動が伝達するのを防止でき、ガラス板10の端縁が波状に形成されるのを防止することができる。
【0065】
<5.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。そして、以下に示す複数の変形例は適宜組合わせることが可能である。
【0066】
<5−1>
上記のようなガラス板を研磨すると、研磨によるガラス粉が発生し、冷却液とともに冷却液供給装置内を循環する。ところが、ガラス粉は凝集して固まる性質があり、冷却液供給装置内の循環経路の内壁面に付着して成長する傾向にある。そして、内壁において成長したガラス粉は、内壁面から離脱し、塊となって循環経路内を流れ、吐出部のノズルに詰まったり、他のフィルターなどに詰まるおそれがある。特にノズル231,242の内径が小さいと、ガラス粉が詰まりやすく、これによって、研磨箇所へ冷却液を十分に塗布することができないおそれがある。また、管の内壁面に塊が付着することで管が損傷するおそれもある。そこで、このようなガラス粉が成長する前に、循環経路の内壁面に付着したガラス粉を除去するため、以下では、バブリング洗浄を行う機器を装着した例について
図13を参照しつつ説明する。
【0067】
図13に示すように、この例に係る研磨システムでは、ポンプ8の下流側の第3経路93に、バブリング洗浄用の気体を注入するためのエアー源(気体注入部)81を取り付けている。このエアー源81により、第3経路93へは細かい気泡が供給される。また、図示を省略するコントローラにより、エアー源81からは、断続的に気泡が供給されるようにすることができる。例えば、1秒間気泡を供給後、3秒停止するのを繰り返すことができる。これにより、運転コストを低減することができる。
【0068】
また、
図13に示すように、第3経路93において、エアー源81より下流側で、エアー源81と支持体2との間にバスパス経路95を取り付ける。このバイパス経路95の下流の端部は、第4経路94に取り付ける。なお、バイパス経路95の下流側の端部はタンク5に直接接続することもできる。また、バイパス経路95あるいは第3経路94には適宜弁などの流量調整手段を取り付けることができる。
【0069】
続いて、
図13のように構成された研磨システムの動作について説明する。研磨後、吸引管7を通過した冷却液は、第4経路94を経てタンク5に貯留される。この冷却液の中には、研磨で発生したガラス粉が含まれる。そして、冷却液の中のガラス粉の一部はタンク5内で沈殿する。タンク5から第1経路91を経て遠心分離機6に送られた冷却液は、遠心分離機6によりガラス粉が分離された後、ポンプ8によって吸引され、第2経路92を経て第3経路93へ流れる。遠心分離機6では多くのガラス粉が除去されるが、それでもなお冷却液にはガラス粉が含まれる。特に、第2及び第3経路92,93から支持体2への経路は、冷却液を吐出するノズル231,242の直前の経路であるため、ここでガラス粉を除去できると、ノズル231,242の詰まりを効果的に防止することができる。
【0070】
そこで、第3経路93において、エアー源81より気泡を注入し、バブリング洗浄を行う。すなわち、経路の内壁面に付着したガラス粉に気泡を衝突させ、ガラス粉を内壁面から剥がす。これにより、ガラス粉が内壁面で成長することなく、細かい粒子のまま冷却液とともに循環するため、ノズル231,242の詰まりを防止することができる。
【0071】
上記のように、ガラス粉は経路の内壁面に付着するため、冷却液が内壁面に接触するように流した上で、気泡を内壁面に衝突させなければならない。そのためには、経路の管内を冷却液で満たした状態にする必要がある。例えば、管が冷却液で満たされていないと、管の内壁面には冷却液が接しない領域が生じ、気泡を衝突させることができない。そこで、この例では、ポンプ8の出力を大きくして冷却液の吸引量を大きくし、第3経路93の管が冷却液で満たされるようにする。但し、研磨箇所に大量の冷却液を吐出すると、研磨によるガラス板の表面性状が悪くなるおそれがある。そこで、上記のように、第3経路93の下流側にバイパス経路95を設けると、バブリング洗浄を行った後の冷却液の一部を第4経路94またはタンク5に逃がすことができる。その結果、ノズル231,242から吐出される冷却液の量を低減することができ、ガラス板の表面性状の悪化を防止することができる。なお、上記システムを実施したところ、
図2のようにポンプ8の出力を大きくしていないシステムでは、第3経路93の管内の圧力は0.20MPaであったが、
図13のように、ポンプ8の出力を大きくし、さらにバイパス経路95を設けたシステムでは、第3経路93の管内の圧力は0.45MPaであった。これにより、第3経路93の管内のガラス粉を十分に除去することができた。この観点から、第3経路93の管内の圧力は0.3MPa以上が好ましく、0.4MPa以上であることがさらに好ましい。
【0072】
このような気泡の供給は、ガラス板の研磨を行っていないときに行うことが好ましい。これは、気泡を含む冷却液を研磨箇所に吐出すると、これによって、ガラス板の表面性状が悪くなるおそれがあるためである。よって、気泡の供給は、例えば、ガラス板の交換のタイミングや、メンテナンスのタイミングなどの研磨を行っていないときに行うことが好ましい。このように、わずかな時間の気泡の供給であっても、ノズルの詰まりを防止できるなど、十分な効果が確認されている。
【0073】
なお、
図13の例は、一例であり、エアー源81の配置箇所は特には限定されない。また、遠心分離機6の配置位置も特には限定されず、遠心分離機以外の方法で、ガラス粉を分離することもできる。また、冷却液の量によっては、バイパス経路を必ずしも設ける必要はない。
【0074】
ところで、上記のようなエアー源81を設けると、その気泡が含まれた冷却水がタンク5に戻されたとき、気泡によってタンク5が溢れるおそれがある。そこで、タンク5への冷却液の流入部分、つまり第4経路94の下流側に消泡器を設けることが好ましい。消泡器としては、例えば、
図14に示すものを用いることができる。同図に示すように、この消泡器80は、外管82と内管83とを有する2重管構造になっている。外管80の軸方向の上下の端部は外部に開放されており、また、外周面の上部には複数の貫通孔821が形成されている。一方、内管83において、軸方向の上方の端部は外部に開放され、ここから冷却水が流入するが、内管83の下方の端部は外管82の下端部とほぼ一致するとともに、閉じられている。また、内管83の外周面には複数の貫通孔831が形成されているが、最も上方に形成されている貫通孔831aは、外管82の貫通孔831よりも低い位置に配置されている。
【0075】
以上のような消泡器80は次のように動作する。まず、冷却水が内管83の上端から注入されると、この冷却水は貫通孔831を介して、内管83と外管82との間の空間に排出される。この空間において、冷却水中の気泡は上方に浮き上がり、外管82の外部のタンク5へ排出されることなく、空気中へ放出される。そして、気泡が離脱した冷却水は、外管82の上部の貫通孔821からタンク5内へ排出される。また、外管82の下方の端部からも冷却水はタンク5へ排出される。
【0076】
また、外管82の貫通孔821は、内管83の貫通孔831よりも上方に形成されているため、これにより、内管83と外管82との間において、気泡が空気中に放出された時に液面で衝撃が生じても、外管82の外部の液面に衝撃が伝わることを抑制することができる。
【0077】
<5−2>
上記実施形態では、吸引管7が剛性材料からなる2つの管部材73,74と、弾性材料からなる伸縮部材75とで、構成されているが、吸引管全体を剛性材料で形成することもできる。例えば、第1管部材73を第2管部材74よりも大径に形成し、第1管部材に第2管部材を挿入しスライド可能とする。これにより、吸引管を伸縮可能とすることができる。
【0078】
<5−3>
上記実施形態に係る研磨システムでは、冷却液を循環させているが、循環させず、供給後、回収した冷却液を貯留したり、廃棄することもできる。
【0079】
<5−4>
冷却液の吐出部23,24の構成は、上記実施形態に限定されず、吐出部は、第1または第2吐出部23,24のいずれか一方でもよい。また、第1吐出部23には、多数のノズル231を設けているが、第2吐出部24のように3箇所にノズルを設けることもできる。反対に、第2吐出部24に、第1吐出部23のように多数のノズルを設けることもできる。
【0080】
<5−5>
上記実施形態では、移動ユニット3と搬送ユニット4の双方の動作により、支持体2がガラス板10の周囲を相対的に移動するように構成されているが、いずれか一方を動作させることで、研磨を行うこともできる。
【0081】
<5−6>
ガラス板10は種々のものを対象とすることができ、上記のような矩形状のもの以外の円形状、多角形状、異形状など種々の形状を対象とすることができる。また、ガラス板10の端縁に溝(インナーカーブ)が形成されているものも研磨対象とすることができる。この場合、砥石1の溝11と溝11の間の突部をインナーカーブに嵌め込んで研磨を行うことができる。