(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【実施例1】
【0010】
図1は、本発明の実施例1に係る推薦システムの全体図である。本実施例では、推薦システムの一例として、女性が着用するストッキングを推薦する推薦システムを説明する。推薦システムは、スマートフォン100と、サーバ200とから構成される。
【0011】
スマートフォン100は一例であって、携帯情報端末であれば何でもよい。そして、スマートフォン100は、実施例1に係る推薦アプリケーションソフトウェアをプログラムとしてダウンロードし、インストールすることによって、サーバ200と連携し、推薦システムを実現する。
【0012】
スマートフォン100は、ユーザ自身を撮影するための、いわゆる自撮りカメラ110でユーザ自身の写真を撮影し、所定の処理をしてから、ネットワーク300を経由して、サーバ200へストッキングの推薦処理の実行を要求し、サーバ200から推薦結果を受け取り、ディスプレイ120に表示する。ネットワーク300としては、公衆無線LAN(Local Area Network)や、LTE(Long Term Evolution)などの携帯電話ネットワーク等がある。
【0013】
<構成>
まず、
図2、
図3を用いて、実施例1に係る推薦システムの構成を説明する。
図2は、実施例1に係る推薦システムの概略構成を示すブロック図である。スマートフォン100およびサーバ200での処理の流れは実線で、スマートフォン100とサーバ200の間での情報の受け渡しは点線で示す。
【0014】
スマートフォン100は、ユーザが写真を撮影するための撮影部110と、撮影した写真などを表示する表示部120と、所定の情報処理を制御する制御部130と、サーバ200へ情報を送信する送信部140と、サーバ200から情報を受信する受信部150を備える。
【0015】
撮影部110であるカメラは、通常のスマートフォンの場合、ディスプレイ側と背面側の2個設けられている。このディスプレイ側の撮影部110を特に自撮りカメラ(
図1の110)といい、スマートフォンのユーザ自身を撮影する際に用いられる。
【0016】
表示部120は、タッチパネルディスプレイであり、ユーザが撮影部110で撮影した今の自分の肌や服装を表示するディスプレイ(
図1の120)であったり、推薦システムの推薦結果を表示したりする。
【0017】
制御部130は、後述する所定の情報処理の実行を制御し、送信部140を経由してサーバ200へ情報を送信し、受信部150を経由してサーバ200から情報を受信する。
【0018】
サーバ200は、スマートフォン100からの情報を受信する受信部210と、ユーザにストッキングを推薦するための情報処理を実行する推薦部220と、推薦部が推薦処理する際に利用するデータを記憶する記憶装置230と、推薦結果をスマートフォン100へ送信する送信部240を備える。
【0019】
図3は、実施例1に係るストッキング商品のカラー対応表である。縦軸231は、ストッキングのカラーである。数字(017など)は商品番号であり、名称(サワーベージュなど)はストッキングのカラーである。縦軸231には、ベージュ系統のストッキングのカラー(色使い)だけでも7色ある。
【0020】
横軸232は、カラーの表である。RGBは、赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)の3つの色を混ぜて所定の色を表現する方法である。CMYKは、シアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)、キー・プレート(Key Plate)の4つの色を混ぜて所定の色を費用減する方法である。
記憶装置230はこのカラー対応表を記憶している。PANTONEは色の見本表であり、RGBやCMYKで表現された色の見本番号(7499など)が記されている。そして、
図3のカラー対応表には見本番号に該当する色の画像データを記憶されている。
【0021】
<動作>
次に、実施例1に係る推薦システムの動作の一例を
図4〜
図8を用いて説明する。
図4は、推薦システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【0022】
まず、ユーザはスマートフォン100の撮影部110を用いて、今の自分の生足(ストッキングをはいていない素肌の脚)を撮影する(S110)。
図5は、撮影した画像を表示部120に表示した例である。そして、例えばすねの部分の素肌画像を選択する。
図5の1100が選択した素肌画像である。
【0023】
次に、制御部130は、肌色を修正する処理(S120)に移行する。
図6は肌色修正処理画面の一例である。ここでは、ユーザがスライドバーを用いて、素肌画像1100の明るさ、濃淡、色合い等を修正する。この修正処理は、写真画像が撮影環境(室内、屋外など)の影響を受ける可能性があることを想定して行うものであり、必ずしも必須な処理ではない。
【0024】
ユーザに修正を促す際には、修正のヒントとして「写真の肌色を実際の色になるべく近づけてください。」とポップアップ画面を制御部130が表示部120に表示してもよい。また、リセット確認として「色の調整内容をリセットします。よろしいですか?」なども表示してもよい。
【0025】
制御部130は平均色を表示する処理(S130)に移行する。選択され、修正された素肌画像(
図5や
図6の1100)の領域内での平均色(すなわち肌の近似色)を判定する処理を行う。この判定処理の最中には、表示部120に「判定中・・・」というポップアップ画面を表示してもよい。
図7は素肌画像1100平均色を表示する画面の一例である。ここでは「あなたの肌色は桃色ベージュ」1200と表示している。
【0026】
制御部130はストッキングカラーを推薦する処理(S140)に移行する。上述した「桃色ベージュ」に最適なストッキングカラーを推薦するために、制御部130は「桃色ベージュ」という情報を送信部140経由でサーバ200へ送信する。
【0027】
サーバ200は受信部210を介して受け取った「桃色ベージュ」に最適なストッキングカラーを推薦するための処理を推薦部220に実行させる。推薦部220は記憶装置230に記憶されたストッキングカラー対応表を参照し、横軸232のRGBやCMYKを参照し、「桃色ベージュ」に相当するPANTONE(色見本番号)を探す。そして、その色見本番号に最も適したストッキングカラーを縦軸231から探しだす。ここでは「535 ヌーディベージュ」が最適であると推薦する。
【0028】
サーバ200は推薦結果である「ヌーディベージュ」という情報を送信部240を介してスマートフォン100へ送信する。
【0029】
スマートフォン100の受信部150が受け取った推薦結果「ヌーディベージュ」に基づいて、制御部130は表示部120にストッキングカラーの推薦を表示する。
図8は推薦画面の一例である。「一番ぴったりのストッキングカラー」として「(Aブランドの)ヌーディベージュ」を推薦する画面かつ確認ボタンである1310が表示される(S150)。
【0030】
確認ボタン1310をユーザがタッチすると、ユーザがこの推薦結果を納得したと判断し、推薦結果をSNS(Social Networking Service)1やSNS2を通して友達とシェアする画面1320が表示されたり、EC(Electronic Commerce)サイトで購入する画面1330やAブランドのHP(Home Page)へ誘導する画面1340が表示される(S160)。
【0031】
<効果>
レッグ商品であるストッキングは試着することができず、また、無地のベージュ系統でも7色もあり、さらに、ストッキングは素足をきれいに見せるためのものであり、他人にはいているとは感づかせたくないという消費者心理があり、ユーザの肌に合うストッキングを探すことは難しい。
【0032】
しかしながら、実施例1によれば、今の自分の肌に合うストッキングのコーディネートを推薦することができる。
【実施例2】
【0033】
<構成>
実施例2では、推薦システムの一例として、靴下を推薦する推薦システムを説明する。推薦システムの全体構成は
図1と同様であるため、省略する。また、推薦システムの概略構成を示す図も
図2と同様であるため、省略する。ただし、
図2の記憶装置230は、上着の色、スカートの色、靴の色、及び靴下の色の組合せ表(すなわちコーディネート表)を記憶している点が異なる。
【0034】
<動作>
実施例2に係る推薦システムの動作の一例を
図9〜
図12を用いて説明する。
図9は、推薦システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【0035】
まず、ユーザは
図2のスマートフォン100の撮影部110を用いて、今の自分の服装を撮影する(S210)。
図10は、撮影した画像を表示部120に表示した例である。女性の上着2110、スカート2120及び靴2130が表示されている。
【0036】
次に、制御部130は、靴下を推薦する処理(S220)に移行する。
図2の送信部140を介して、上着2110の色、スカート2120の色及び靴2130の色をサーバ200へ送信する。推薦部220は、記憶装置230にアクセスし、上着の色、スカートの色、靴の色、及び靴下の色のコーディネート表に基づいて、受信した上着2110の色、スカート2120の色及び靴2130の色から、ユーザの今の服装に最も適切な靴下のカラーを推薦する。ここではピンク色の靴下を推薦する。
【0037】
サーバ200は推薦結果である「ピンク」という情報を送信部240を介してスマートフォン100へ送信する。
【0038】
スマートフォン100の受信部150が受け取った推薦結果「ピンク」に基づいて、制御部130は表示部120に靴下の推薦を表示する。
図11は推薦画面の一例である。「一番ぴったりの靴下カラー」として「(Bブランドの)ピンク」を推薦する画面かつ確認ボタンである2210が表示される(S230)。
【0039】
確認ボタン2210をユーザがタッチすると、ユーザがこの推薦結果を納得したと判断し、推薦結果をSNS1やSNS2を通して友達とシェアする画面2220が表示されたり、ECサイトで購入する画面2230やBブランドのHPへ誘導する画面2240が表示される(S240)。
【0040】
<効果>
靴下も、実施例2のストッキングと同様、レッグ商品であり、試着することができない。
【0041】
しかしながら、実施例2によれば、今の自分の服装に合う靴下のコーディネートを推薦することができる。
【実施例3】
【0042】
<構成>
実施例3では、推薦システムの一例として、ストッキングと服を推薦する推薦システムを説明する。推薦システムの全体構成は
図1と同様であるため、省略する。また、推薦システムの概略構成を示す図も
図2と同様であるため、省略する。ただし、
図2の記憶装置230は、実施例1のストッキング商品のカラー対応表に加え、肌の色と服の色との組合せ表(いわゆるコーディネート表)も記憶している点が異なる。
【0043】
<動作>
次に、実施例3に係る推薦システムの動作の一例を
図12〜
図15を用いて説明する。
図12は、推薦システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【0044】
まず、ユーザは
図2のスマートフォン100の撮影部110を用いて、今の自分の生足(ストッキングをはいていない素肌の脚)を実施例1と同様に撮影する(S310)。
【0045】
次に、制御部130は、実施例1と同様の肌色を修正する処理(S320)に移行する。さらに、制御部130は、平均色を表示する処理(S330)に移行する。ここでは、実施例1と同様に平均色は「桃色ベージュ」であるとする。
【0046】
制御部130はストッキングカラーを推薦する処理(S340)に移行する。制御部130は「桃色ベージュ」という情報を送信部140経由でサーバ200へ送信する。
【0047】
サーバ200は受信部210を介して受け取った「桃色ベージュ」に最適なストッキングカラー及び似合う服の色を別々に推薦するための処理を推薦部220に実行させる。推薦部220は記憶装置230に記憶されたストッキングカラー対応表を参照し、実施例1と同様に「535 ヌーディベージュ」 が最適であると推薦する。また、肌の色(パーソナルカラー)と服の色とのコーディネート表に基づいて、「赤又はピンク又は黄」が適していると推薦する。
【0048】
スマートフォン100の受信部150が受け取った推薦結果「(ストッキングカラー)ヌーディベージュ」と「(パーソナルカラー)赤又はピンク又は黄」に基づいて、制御部130は表示部120にストッキングカラーと洋服の色の推薦を別々に表示する。
図13は推薦画面の一例であり、まず「一番ぴったりのストッキングカラー」として「(Aブランドの)ヌーディベージュ」を推薦する画面かつ確認ボタンである3110が表示される。
【0049】
図13のスクロールバー3120を半分ほど下げると、
図14の推薦画面になる。ここでは、「パーソナルカラー 似合う洋服の色は」として「赤、ピンク、黄」を推薦する画面かつ確認ボタンである3210が表示される(S350)。
【0050】
確認ボタン3110及び3210をユーザがタッチすると、ユーザがこの推薦結果を納得したと判断し、スクロールバー3120を全て下げると、
図15の画面になる。この画面には、推薦結果をSNS1やSNS2を通して友達とシェアする画面3310が表示されたり、ECサイトで購入する画面3320やAブランドのHPへ誘導する画面3330が表示される(S360)。
【0051】
<効果>
実施例3によれば、肌の近似色から、ストッキングカラーと服(スカートなど)のカラーを別々に推薦することができる。
【実施例4】
【0052】
<構成>
実施例2では、推薦システムの一例として、靴下を仮想試着して推薦する推薦システムを説明する。推薦システムの全体構成は
図1と同様であるため、省略する。また、推薦システムの概略構成を示す図も
図2と同様であるため、省略する。ただし、
図2の記憶装置230は、数種類から数十種類の靴下のカラーパターンを記憶している点が異なる。
【0053】
<動作>
実施例4に係る推薦システムの動作の一例を
図16〜
図18を用いて説明する。
図16は、推薦システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【0054】
まず、ユーザは
図2のスマートフォン100の撮影部110を用いて、今の自分の服装を撮影する(S410)。
図17のように、撮影した画像を表示部120に表示し、靴下の領域を選択する(S420)。
【0055】
次に、制御部130は、靴下を仮想試着して推薦する処理(S430)に移行する。
図2の送信部140を介して、サーバ200へ靴下のカラーパターンを要求する。推薦部220は、記憶装置230にアクセスし、数種類から数十種類の靴下のカラーパターンを取り出す。そして、サーバ200は取り出した結果である「数種類から数十種類の靴下のカラーパターン」という情報を送信部240を介してスマートフォン100へ送信する。
【0056】
スマートフォン100の受信部150が受け取った「数種類から数十種類の靴下のカラーパターン」に基づいて、柄・カラーのパターンの選択画面(
図17の2110)を表示する。
【0057】
ユーザが選択した靴下の柄・カラーのパターン(4110の矢印が示す水玉模様)をユーザの靴下部分に仮想試着させる(S430)。ユーザの靴下部分4120には仮想試着した水玉模様が表示されており、確認ボタンの役割もしている(S440)。
【0058】
確認ボタン4120をユーザがタッチすると、ユーザがこの仮想試着の推薦結果を納得したと判断し、
図18のように、ECサイトで靴下が表示される画面4130及び購入ボタン4140が表示される(S450)。
【0059】
<効果>
実施例4によれば、今の自分の服装に合う靴下のコーディネートを仮想試着を通して推薦することができる。
【0060】
以上、本発明の実施例について説明してきたが、これらのうち、2つ以上の実施例を組み合わせて実施してもよい。あるいは、これらのうち、1つの実施例を部分的に実施してもよい。さらには、これらのうち、2つ以上の実施例を部分的に組み合わせて実施してもよい。
【0061】
例えば、本発明は、試着することができないレッグ商品を推薦する推薦システムであり、女性向けのレッグ商品だけに限らず、男性向けのレッグ商品にも適用できる。
【0062】
本発明は、上記発明の実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。例えば、記憶装置230はサーバ200内に含まれていると記載したが、サーバ200の外部の記憶装置として構成してもよい。