(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
[0020]本発明には様々な変形形態および代替形態の余地があるが、その特定の実施形態が例示目的で図面に示されており、本明細書で詳細に説明される。しかしながら、特定の実施形態の本明細書での説明は、開示される特定の形態に本発明を限定することを意図しておらず、むしろ、添付の特許請求の範囲によって定まる本発明の趣旨および範囲内にある全ての変形形態、均等物および代替形態を包含することを意図していることが理解されるべきである。
【0017】
[0021]いくつかの実施形態を説明し示している次の説明および添付図面は、本開示の様々な態様および特徴にしたがった剥がすことができる保護シース、カテーテルアセンブリおよびシステムのいくつかの実施可能な構成、ならびに、それらを使用する様々な方法を非限定的な態様で例示するためになされる。
【0018】
[0022]様々なシステム、アセンブリ、デバイスおよび方法が本明細書で説明され、それには、血管形成処置で使用されるバルーンカテーテルシステム、アセンブリおよびデバイスが含まれる。特定の実施形態が例示目的で以下に説明されるが、説明される実施形態および例は、限定を意図するものではない。したがって、本開示は、概して、バルーンカテーテルアセンブリ、バルーンカテーテルのバルーンを保護するための保護シース、または、血管形成デバイスまたはシステム/アセンブリに限定されない。むしろ、本明細書で説明される実施形態に関連する発明の原理(本明細書で説明されるバルーンカテーテルシステム/アセンブリ、剥がすことができる保護シース、方法などに関してのものが含まれる)は、他のタイプの保護シース/スリーブ、他の医療用デバイス、他のアセンブリおよびシステム、ならびに、他の方法などに適用することができる。
【0019】
[0023]一実施形態では、血管形成処置に使用するためのシステム/アセンブリは、剥がすことができる保護シースと、バルーンを有するバルーンカテーテルと、を備えていてもよい。バルーンカテーテルのバルーンおよび/またはシャフトは、外面コーティング(例えば、潤滑コーティング、疎水性コーティング、親水性コーティング、ポリマーコーティング、界面活性コーティング、X線不透過性コーティング、音響発生コーティング、蛍光透視コーティング、イオプロミドコーティングなど)を有していてもよい。オプションとして、このコーティングは、生物活性剤/薬剤を含有していてもよい。バルーンカテーテルにコーティングされ得るいくつかの生物活性剤/薬剤には、血栓防止剤、再狭窄防止剤、凝固防止剤、炎症防止剤、パクリタキセル、エベロリムス、ゾタロリムス、シロリムス、デキストラン、ラパマイシン、プロスタサイクリン、タクロリムス、バチマスタット、ハロフジノン、インターフェロン、デキサメタゾン、シクロスポリン、ヘパリン、類似の薬剤などが含まれるが、これらに限定されない。バルーンは、拡張された構成と、収縮され折り畳まれた構成と、を有していてもよい(バルーンは、様々な手段によって(例えば、バルーンを包むか、折り畳むか、あるいは、整えることによる)低プロファイルの構成に構成されていてもよいが、本明細書では、低プロファイルの構成は、概して非限定的に「折り畳まれた構成」または「収縮され折り畳まれた構成」と称される)。収縮され折り畳まれた構成は、拡張された構成の直径よりも小さい直径を有している。バルーンは、流体(例えば、水、生理溶液、空気など)が膨張内腔を通ってバルーン内に通されたときに、収縮され折り畳まれた構成から拡張された構成まで移行してもよい。オプションとして、バルーンカテーテルは、バルーンのまわりに配置されたつぶされたステントを有していてもよい。このステントは、バルーンの拡張によって、拡張され移送され得る。剥がすことができる保護シース(例えば、剥がすことができる保護シース2(
図1〜3に示されている)が、バルーンカテーテルの遠位部分の頂部、および、その収縮され折り畳まれた構成にあるバルーンのまわりに適用されてもよい。バルーンのまわりにステントが配置される場合、したがって、保護シースもステントの頂部のまわりに適用されてもよい。剥がすことができる保護シース2は、折り畳まれたバルーンのまわりに配置される場合、バルーンを折り畳まれた構成に保持する助けとなり、アセンブリおよび/またはシステムの狭いプロファイルを維持する。ステントが使用される場合、したがって、剥がすことができる保護シースもステントをつぶされたまたは狭い構成に保持することができるとともに、ステントおよびそれに形成された任意のコーティングを保護することができる。
【0020】
[0024]
図1および
図2は、例示的な剥がすことができる保護シース2の側面図および上面図をそれぞれ示している。保護的シース、保護的スリーブ、保護シース、保護スリーブ、バルーンプロテクタなどの用語は、本明細書では同じ意味で使用される。剥がすことができる保護シース2は、バルーンカテーテル(例えば、血管形成バルーン膨張カテーテル)のバルーンを保護するために使用され得る。また、剥がすことができる保護シース2は、バルーンカテーテル上のコーティング(上述するように、バルーンカテーテルのバルーンの生物活性剤/薬剤コーティング)を保護するために使用され得る。しかしながら、剥がすことができる保護シース2に関連する発明原理は、他のタイプの保護シース/スリーブ、他の医療用デバイス、他のカテーテルアセンブリおよびシステムなどに適用され得る。
【0021】
[0025]
図1〜3に示されるように、剥がすことができる保護シース2は、チューブ状本体部分4と、そこから軸線方向に延在する複数のタブ6と、を備えている。
図3で分かるように、チューブ状本体部分4は、形状がチューブ状であり、内側内腔20を備えている。
図3は、
図1の線3−3に沿って切断してタブ6に向けて、すなわち、矢印3−3によって示される方向に長手方向中央軸線8を見下ろした場合の剥がすことができる保護シース2の図を示している。
図3で分かるように、
図3の中央に断面で示されるチューブ状本体部分4は、形状がチューブ状である。剥がすことができる保護シース2は、ガイドワイヤがカテーテル内に供給され得るように、その遠位端のところで開口していてもよい。保護シースがまわりに配置されており、エンドユーザ(例えば、臨床医または医師)は、カテーテルまたはカテーテル上の生物活性コーティングに触れないようにガイドワイヤを装着する際に、剥がすことができる保護シースを握ることができる。一実施形態では、チューブ状本体部分4は、その遠位端からその近位端までのその全長に沿って製造公差内の、一定の外径、一定の内径、および/または、一定の壁厚を有している。
【0022】
[0026]オプションとして、チューブ状本体部分4は、より大きな外径および/または内径を有する広がった領域、または、2つ以上の広がった領域を備えていてもよい。広がった領域は、チューブ状本体部分4の近位端のところ、チューブ状本体部分4の遠位端のところ、または、その両方にあってもよい。フレア領域すなわち広がった領域は、剥がすことができる保護シースがバルーンに適用すなわち装着される際に収束効果を提供することによって、デバイスに適用することを補助してもよい。さらに、広がった領域をチューブ状本体部分4の一端または両端のところに有することによって、剥がすことができるチューブ状本体部分4の中央領域のプロファイルは、剥がすことができる保護シースの容易な適用を妨げることなく、低減され得る。同様に、広がった領域がチューブ状本体部分の近位端のみにある場合、このため、本体部分の遠位端は、狭いプロファイルを有することができ、それによって、以下で説明するように遠位端をイントロデューサ内および/または止血弁内に挿入する際により使用しやすくなる。また、折り畳まれたバルーンの部分またはしわは、場合によっては、径方向外側に延在し、剥がすことができる保護シースがバルーンに装着される際に、剥がすことができる保護シースを時期尚早に剥がし始める。広がった領域は、バルーンの折り返しを押さえて案内する助けとなることができ、それによって、時期尚早に剥がれが広がることを防止する。同様に、バルーンが時間経過によって拡張する場合、保護シースを適用することはより困難になり、時期尚早に分割を生じさせることがあるが、広がった領域は、この問題を緩和する補助となることができる。さらに、広がった領域は、保護シースのより狭いプロファイルの領域にバルーンを進める際に、バルーンをより密接またはより狭く折り畳まれた構成にさせるのに使用することができる。
【0023】
[0027]広がった領域は、チューブ状本体が押し出し成形される際に、突起押出手順を使用してチューブ状本体に付与されてもよい。あるいは、チューブ状本体の端部は、より可鍛性を有するように加熱されてもよく、次いで、デバイス(例えば、円錐状のピンまたはニードル)を使用して、広がった領域を加熱されたチューブに形成してもよい。チューブ状本体部分4は、任意の広がった領域(単数または複数)、テーパ状領域(単数または複数)および/またはその遠位端および近位端の間において、その長さに沿って、製造公差内の一定の外径、一定の内径および/または一定の壁厚を有する、広がっていない領域(単数または複数)を有していてもよい。一実施形態では、広がった領域は、広がっていない領域の内径の1.2〜2倍の内径を有していてもよい。
【0024】
[0028]一実施形態では、保護シースの内側内腔20の内径は、少なくとも、バルーンカテーテルのバルーンを覆うチューブ状本体部分4の領域において、バルーンが収縮され折り畳まれた構成にある場合のバルーンカテーテルのバルーンの外径よりもごく僅かに大きい(例えば、0.03インチ
(0.762mm)以下)ように構成される。一実施形態では、バルーンを覆う領域における内側内腔20の内径は、その初期の折り畳まれた構成、すなわち、折り畳まれた直後のバルーンの外径よりも約0.005インチ
(0.127mm)以上、約0.010インチ
(0.254mm)以下だけ大きい。内側内腔20の内径が初期の収縮され折り畳まれた構成のバルーンよりもごく僅かに大きいことによって、チューブ状本体部分は、バルーンを圧縮することなく、すなわち、バルーンを、収縮され折り畳まれた構成よりも小さい外径まで、または、折り畳まれた直後の初期の折り畳まれた構成よりも小さい外径までバルーンを圧縮/力作用することなく、バルーンを収縮され折り畳まれた構成に保持するように構成され得る。折り畳まれたバルーンの外径は、時間経過によって、および/または、後続の処理中にいくらか拡張すなわち増加することがあり、このため、剥がすことができる保護シースは、一般的に、初期の折り畳みの直後のバルーンに適用されるべきであることに留意されたい。したがって、バルーンの外径が時間経過によって拡張すなわち増加する傾向にあっても、剥がすことができる保護シースは、折り畳まれたバルーンをより狭いプロファイルに保持することができる。バルーンのまわりにステントが使用されるとともに、保護シースがバルーンおよびステントのまわりに配置される場合、次いで、保護シースは、組み合わされたステントおよびバルーンの外径よりも約0.05インチ
(1.27mm)以下だけ大きい内径を有していてもよい。
【0025】
[0029]オプションとして、剥がすことができる保護シース2は、折り畳まれた構成(例えば、初期の折り畳まれた構成)にあるバルーンの大きさ、または、組み合わされたステントおよびバルーンの大きさに適合して一致してもよい。一実施形態では、保護シースの内径は、その初期の折り畳まれた構成(すなわち、折り畳み直後)にあるバルーンのプロファイルに大きさが適合するか密接する。バルーンのまわりにステントが使用されるとともに保護シースがバルーンおよびステントのまわりに配置される場合、次いで、保護シースは、バルーンとステントの組合せ体すなわちアセンブリの外径に適合する内径を有していてもよい。この大きさの適合および一致によって、いっそうの低プロファイルが有益に維持される助けとなる。
【0026】
[0030]あるいは、剥がすことができる保護シース2は、バルーンをより小さな外径に(例えば、初期の折り畳まれた構成よりも小さな直径に)圧縮/力作用するように構成されてもよい。これによって、バルーンカテーテルおよび保護シースアセンブリのプロファイルを有益に改善する(すなわち、狭める)ことができる。しかしながら、バルーンが圧縮力を受ける場合には、バルーンにダメージが生じ得る。また、バルーンのまわりの保護シースの初期圧縮に使用される様々な方法は、バルーン、または、バルーン上の生物活性コーティングにダメージを生じさせることがある。例えば、初期圧縮に熱が加えられる場合、この熱は、バルーンを弱くするか、コーティング、または、コーティング内の生物活性剤に悪影響を与えるおそれがある。また、シースが折り畳まれたバルーンを圧縮してより密接なプロファイルに保持すると、バルーンは、時間経過によって拡張する傾向にあるので、外向きの力を働かせることがある。これによって、時期尚早な剥がれが生じ得る。
【0027】
[0031]上記の事項を考慮すると、(上述したように)それでもなお比較的狭いアセンブリの全体プロファイルを維持しつつ、バルーンの圧縮を回避するとともに、圧縮を開始する方法を回避するために、内側内腔20の内径を、収縮され折り畳まれた構成にあるバルーンの外径よりも僅かに大きく製造することが望ましい場合がある。さらに、バルーンを圧縮しない剥がすことができる保護シースを有することによって、製造工程(すなわち、圧縮の開始)がなくなり、また、剥がすことができる保護シースを取り外すことがいっそう容易になり得る。さらに、折り畳まれた構成にあるバルーンの外径よりも僅かに大きな内径を有することによって、剥がすことができる保護シースをバルーンカテーテル(または、組み合わされたバルーンおよびステント)にいっそう適用しやすくなる。さらに、コーティングされる場合、バルーンおよび/またはステントのコーティングされた部分は、粘着性、僅かな接着性、および/または、保護シースの適用に対する抵抗性を有することがあり、いくらか大きいな内径によって、コーティングのまわりに適用することがいっそう容易になる。直径が小さなバルーンは、概して、直径が大きなバルーンよりも、保護シースの内径の大型化が必要ではなくなる。
【0028】
[0032]オプションとして、内側内腔の内面は、内側内腔の内面がバルーンおよび/またはカテーテルと接触する表面積が低減されるように、粗面化されてもよく、それによって、剥がすことができる保護シース2をバルーンおよび/またはカテーテルに適用することおよび取り外すことをいっそう容易にする助けとなり得る。例えば、内面は、本質的に頂部と谷部との連続によって特徴付けられる粗さを有していてもよい。この場合、谷部に隣接する頂部がバルーンに直接的に接触するように構成される一方で、谷部は、バルーンに直接的に接触しないように構成される。粗面化された表面、および/または、頂部および谷部は、規則的なパターン(例えば、頂部および谷部がシースの長さに沿って、シースの長手方向軸線と平行に延在する)を有していてもよく、あるいは、ランダムに配置(例えば、砂利道のようにランダムなテクスチャ)されてもよい。この粗さは、押し出し成形中に内面に付与されてもよい。
【0029】
[0033]オプションとして、チューブ状本体部分4は、テーパ状の遠位端を有していてもよい。このテーパ状の遠位端は、イントロデューサの止血弁を通って挿入されるように構成される。一実施形態におけるテーパ状の遠位端は、近位から遠位に向かう方向に、相対的に大きな外径から相対的に小さな外径にテーパしている。小さい方の直径によって、保護シース2の遠位端をイントロデューサ内および/または止血弁内に挿入することがいっそう容易になる。
【0030】
[0034]チューブ状本体部分4は、ポリマー材料から構成され得る。ポリマー材料は、拡張ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、高密度ポリスチレン(HDPE)、Pebax(例えば、Pebax7233)、ナイロン(例えば、ナイロン12)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、または、それらの材料の2つ以上の組み合わせであってもよい。ポリマー材料は、押し出し成形されて、チューブ状本体部分4および/またはタブ6を形成し得る。チューブ状本体部分4の高分子は、チューブ状本体部分4の長手方向中央軸線8と平行に整合/配向されてもよい。この整合/配向は、押し出し成形中または押し出し成形後の延伸によって、Eビーム滅菌手法、および/または、ポリマー材料の低温延伸を使用して、押し出し成形中に行われてもよい。高分子を長手方向中央軸線8と平行に配向または整合させることによって、チューブ状本体部分4は、長手方向中央軸線8と平行なチューブ状本体の長さに沿った略直線で剥げる傾向になる。このようにして高分子を配向/整合させることは、チューブ状本体部分4の長さに沿って良好に剥がすために、少なくとも、チューブ状本体部分4の側面(単数または複数)に沿ったスリットまたは弱くなった領域/線の必要がなくなるので、有益である。オプションとして、潤滑コーティングが、剥がすことができる保護シース2の外面、例えば、チューブ状本体部分4の外面全体に適用されてもよい。これによって、剥がすことができる保護シース2をイントロデューサ内および/または止血弁内に容易に挿入することができる。
【0031】
[0035]高分子が適正に整合/配向される場合にはスリットまたは弱くなった領域は必要ないものの、チューブ状本体部分は、オプションとして、チューブ状本体部分4の全長に端から端まで延在するスリット、ひっかき傷、ミシン目、ワイヤ、または、ワイヤ状構成を備えていてもよい。また、チューブ状本体部分は、オプションとして、チューブ状本体
部分の長さに沿って部分的に延在するスリット、ひっかき傷、ミシン目、ワイヤ、または、ワイヤ状構成(例えば、タブ6の近傍のチューブ状本体部分の第1端のところで始まるとともにチューブ状本体部分の第2端に到達する前に終端するスリット、ひっかき傷、ミシン目、ワイヤ、または、ワイヤ状構成)を備えていてもよい。
【0032】
[0036]単一のタブまたは複数のタブ6が、剥がすことができる保護シース2を把持して剥がすのを補助するために、チューブ状本体部分4の近位端または遠位端から延在していてもよい。あるいは、タブは使用されず、剥がすことができる保護シースを把持する他の手段、および/または、剥がすことができる保護シースの剥がれを伝播する手段が使用されてもよい。
図1では、2つのタブ6が、チューブ状本体部分4から軸線方向に(すなわち、全体的に、長手方向中央軸線8と概ね平行な方向に)延在するように示されている。タブ6は、各タブの一方側(例えば、
図8に示されるように)、または、両側(例えば、
図1に示されるように)にテクスチャ面10を備えていてもよい。例えば、
図1に示されるように、各タブは、長手方向中央軸線から離れる方を向いた第1の側にある第1のテクスチャ面と、長手方向中央軸線に向かう方を向いた第2の側にある第2テクスチャ面と、を備えていてもよい。タブは、長手方向中央軸線と直交する方向に長手方向中央軸線から離れる方を向いた第1の側にある第1のテクスチャ面と、長手方向中央軸線と直交する方向に長手方向中央軸線に向かう方を向いた第2の側にある第2テクスチャ面と、を備えていてもよい。一実施形態では、
図1に示されるように、2つのタブ6が使用されてもよい。各タブは、各タブの両側にテクスチャ面10を備えている(例えば、第1のタブおよび第2のタブは、それぞれ、互いから離れる方、および/または、長手方向中央軸線8から離れる方を向いた複数のテクスチャ面10と、互いに向かう方、および/または、長手方向中央軸線8の方を向いた複数のテクスチャ面10と、を備えていてもよい)。これらのテクスチャ面10は、タブ6を把持するのを補助し、タブ6は、剥がすことができる保護シース2の剥がしを開始して伝播させるように作用する。タブ6は、チューブ状本体部分4と同一の材料、または、異なる材料で形成されていてもよい。一実施形態では、突起などが、タブ(単数または複数)の端部に、他の把持構成として組み入れられてもよい。上述したテクスチャ面および把持構成は、保護シースを剥がすときのタブの把持性を高めるとともに、それらを引っ張るときにタブが指から滑り落ちるのを防止する。
【0033】
[0037]同様に、上述したように広がった領域がチューブ状本体部分4の端部に使用される場合には、タブ6は、広がった領域から軸線方向に延在する。しかしながら、タブ6に類似するタブが使用される場合には、広がった領域は必要ではないことに留意されたい。それは、タブ6は、広がった領域のように作用してバルーン(その折り畳みを含む)をチューブ状本体部分内に案内するために、いくらか引き離されてもよいからである。人は、剥がれを伝播させるほど激しく引っ張らないように慎重になる必要があるが、バルーンをチューブ状本体部分4内にじょうご状に挿入する助けとなるじょうご状の形状を形成するために、タブ6を外側に案内することができる。したがって、広がった領域を付加することに関して上述したのと同様の利益が、タブ6自体によって少なくとも部分的に提供され得る。
【0034】
[0038]オプションとして、タブ6は、補強されてもよく、タブ6を強化およびまたは硬化するために処理されてもよい。例えば、タブ6は、第1の材料から製造され、第1の材料とは異なる第2の材料で補強されてもよい。第2の材料すなわち補強材料には、ワイヤ、ワイヤ状材料、糸、他の材料の層(単数または複数)、硬化プラスチック材料などが含まれ得る。オプションとして、タブ6は、タブおよび/またはチューブ状本体が製造されるのと同一の材料の追加的な層によって補強されてもよく、あるいは、タブは、チューブ状本体部分4の壁部よりも厚い単一の壁層を有するように製造/押し出し成形されてもよい。
【0035】
[0039]剥がすことができる保護シース2の一製造方法は、ポリマー材料(例えば、上述したポリマー材料のうちの1つ)を含有する細長いチューブ状本体を最初に押し出し成形する工程と、次いで、細長いチューブ状本体の端部を、細長いチューブ状本体の長さに沿って細長いチューブ状本体の他端に向かう方向に端部から限られた距離だけ切断する工程と、を備えている。この切断は、チューブ状本体の直径に及び(すなわち、その結果、細長いチューブ状本体の円形断面が2つの半円形断面に切断される)、略等サイズを有するとともに長さに沿った切断の限られた距離の長さを各々が有する2つの半円形の本体部分を形成する。この切断は、様々な器具および方法(例えば、無線周波数(RF)プロセス、レーザ、メス、ナイフ、または、他の切断器具)を使用して行うことができる。例えば、半円形の略等サイズの分割体/本体部分よりもむしろ異なる大きさのタブのための分割体を生産するために、他の切断も使用され得る。
【0036】
[0040]切断後、半円形の本体部分は、切断されていないチューブ状本体部分から軸線方向に延在する。したがって、半円形の本体部分の少なくとも一部分は、タブとして作用する。半円形の本体部分をタブとしてより使用しやすくするために、半円形の本体部分の全体、または、そのより限定的な領域/部分は、平坦化されてもよく、それに付加されたテクスチャ面を有していてもよい。テクスチャ面は、半円形の本体部分またはタブの領域/部分に付与されて、一方側または両側にテクスチャ面を有するタブが形成されてもよい。テクスチャ面は、熱モールドを使用するRFプロセスを使用して、および/または、対向するテクスチャ面を有するハードデバイスまたは他の手段の間でタブをつまむことによって、タブに付与されてもよい。あるいは、タブは、チューブ状本体とは別に製造され、その後、公知の取り付け方法および手段を使用してチューブ状本体に取り付けられてもよい。
【0037】
[0041]一実施形態では、保護シース(例えば、剥がすことができる保護シース2)を使用するシステムおよび/またはアセンブリは、また、保護シースおよびバルーンカテーテルの少なくとも一部分のまわりに配置される追加的な外側スリーブを備えていてもよい。この追加的な外側スリーブは、包装および輸送中に保護シースを保護するのを補助することができ、保護シースの時期尚早な剥がれを防止するのを補助することができる。追加的な外側スリーブは、カテーテルおよび保護シースを使用する前に、保護シースおよびバルーンカテーテルから滑り取られてもよい。追加的な外側スリーブは、ひっかき傷、ミシン目、スリット、または、類似の弱くなった領域を有する保護シースを使用する場合に、特に有益である。ひっかき傷、ミシン目、スリット、または、類似の弱くなった領域は、例えば、折り畳まれたバルーンが時間経過によっていくらか拡張する(例えば、上述したように)場合、および/または、包装が粗末な輸送/取扱いを受ける場合に、時間経過によって早期に分離または分割されやすい場合がある。これは、シースが折り畳まれたバルーンを圧縮してより密接なプロファイルを保持する場合に、特に当てはまる。追加的または補助的な外側スリーブを有することによって、保護シースが一緒に保持され、時期尚早の分割または伝播を防止するために強化される。補助的な外側スリーブまたはシースは、剥がすことができる保護シースのまわりに摺動され得る。オプションとして、補助的な外側スリーブまたはシースは、剥がすことができる保護シースのまわりに圧着または収縮嵌めされてもよい。補助的な外側スリーブが使用される場合、それは、エンドユーザ(例えば、臨床医または医師)によって、剥がすことができる保護シースからそれを近位側または遠位側に摺動させることによって、取り外されてもよく、あるいは、剥がすことができる保護シースと同様に剥がすことができてもよい。
【0038】
[0042]ひっかき傷、ミシン目、スリット、または、類似の弱くなった領域を保護シースの長さに沿って有していない一実施形態では、追加的な外側スリーブは不要である(オプションとして使用することはできる)ことに留意されたい。したがって、ひっかき傷、ミシン目、スリット、または、類似の弱くなった領域を、その長さに沿って、または、少な
くとも、チューブ状本体部分の、バルーンの領域にわたって直接的に配置された領域に沿って有していないチューブ状本体部分(例えば、
図1〜6に示されるチューブ状本体部分4)は、少なくとも、強度を付加する利点、および、追加的または補助的な外側スリーブなしで時期尚早な分割または伝播を回避する利点を提供する。さらに、ひっかき傷、ミシン目、スリット、または、類似の弱くなった領域を有していない剥がすことができる保護シースのプロファイルは、弱くなった領域を有している保護シースよりも狭くすることができる。それは、弱くなった領域は、バルーンがいくらか拡張する場合に、より時期尚早に分割しがちだからである。逆に、弱くなった領域を有する保護シースのプロファイルは、一般的に、この時期尚早な分割を防止することを補助するために(例えば、拡張を収容するために)、より大きなプロファイルを有する必要がある。また、ひっかき傷、ミシン目、スリット、または、類似の弱くなった領域を保護シースに付加する追加的な処理工程は、ひっかき傷、ミシン目、スリット、または、類似の弱くなった領域をチューブ状本体部に沿って有していない
図1〜6に示されるような実施形態では必要がない。上述したように、高分子が適正に整合されている場合、シースの分割は、弱くなった領域がなくても容易に略直線的に伝播する。
【0039】
[0043]オプションとして、複数の保護シースが、バルーンカテーテルの長さに沿って異なる位置に配置されてもよい。例えば、一実施形態では、システムおよび/またはアセンブリは、バルーンカテーテルに沿って相互に隣接して配置される第1の剥がすことができる保護シースおよび第2の剥がすことができる保護シースを備えている。その結果、第1の剥がすことができる保護シースの近位端は、第1の剥がすことができる保護シースと第2の剥がすことができる保護シースとの間で径方向に重複することなく、第2の剥がすことができる保護シースの遠位端に当接する。しかしながら、一実施形態では、第1の剥がすことができる保護シースの近位端が、第2の剥がすことができる保護シースの遠位端と限定的に径方向に重複するが、第1の剥がすことができる保護シースおよび第2の剥がすことができる保護シースの長さの大部分は、径方向に重複しない。バルーンカテーテルの長さに沿って配置される2つ以上の剥がすことができる保護シースを有することによって、バルーンカテーテルを患者内に導入するときに、剥がすことができる保護シースをどのように使用して取り除くかを決定する際の追加的な自由度をエンドユーザ(例えば、医師または臨床医)に提供する。一実施形態では、遠位側の剥がすことができる保護シース(例えば、上述の第1の剥がすことができる保護シース)は、オプションとして、本明細書の他の箇所で説明されるのと同様のタブを、その遠位端に有していてもよい。一実施形態では、近位側の剥がすことができる保護シース(例えば、上述の第2の剥がすことができる保護シース)は、オプションとして、本明細書の他の箇所で説明されるのと同様のタブを、その近位端に有していてもよい。さらに、これらの複数の保護シースは、それぞれ、上述した他の保護シースの他の特徴を備えていてもよい。
【0040】
[0044]薬剤コーティングされた血管形成バルーンカテーテルを血管内に導入する例示的な方法は、バルーンカテーテルを有するバルーンカテーテルアセンブリを用意する工程を備えている。このバルーンカテーテルは、バルーンカテーテルの遠位部分に配置されるバルーンを備えている。バルーンカテーテルアセンブリは、さらに、バルーンのまわりに配置される剥がすことができる保護シースを備えている。バルーンは、上述した生物活性コーティングと同様の生物活性コーティングを備えていてもよい。バルーンは、拡張された構成と、拡張された構成にあるバルーンの外径よりも小さい外径を有する折り畳まれた構成と、を備えている。一実施形態では、剥がすことができる保護シースは、バルーンを圧縮することなく(例えば、バルーンのまわりに保護シース適用する前に、折り畳まれた構成の直径よりも小さい直径にバルーンを積極的に圧縮することなく、あるいは、バルーンのプロファイルを単に保持することを越えて過剰に圧縮することなく)、バルーンを折り畳まれた構成に保持してもよい。バルーンが時間経過によって拡張する傾向にある場合、剥がすことができる保護シースは、アセンブリのプロファイルを保持して、バルーンが過剰拡張することを防止する。これによって、保持力(すなわち、バルーンの拡張力に抗う力)が付与されて、バルーンを低プロファイルに保持/維持し得るものの、それには、バルーンをより小さな直径に積極的に圧縮することは伴わず、単にバルーンがより大きな直径に拡張されることが阻止される。一実施形態では、剥がすことができる保護シースは、バルーンを圧縮する(例えば、初期の折り畳まれた構成(すなわち、バルーンのまわりに保護シースが適用される直前の折り畳まれた構成)の直径よりも小さい直径にバルーンを積極的に圧縮する、あるいは、バルーンの拡張を防止するためにバルーンを単に保持することを越えて過剰に圧縮する)ことができる。
【0041】
[0045]バルーンカテーテルを患者の血管内に導入するためのイントロデューサも提供される。このイントロデューサは、例えば、血液が血管からイントロデューサを通って逆流することを防止するために、止血弁を備えていてもよい。一実施形態では、止血弁は、イントロデューサの近位端に配置される。非限定的な例示の目的で本開示が説明されるが、イントロデューサ、他のデバイス/付属品に関連付けられた、および/または、これらに接続された止血弁は、イントロデューサに取り付けられ、止血弁に関して本明細書で説明されるのと同様の態様で保護シースに関連して使用されてもよい。
【0042】
[0046]バルーンカテーテルアセンブリの遠位部分は、止血弁を通ってイントロデューサ内に挿入されてもよい。その結果、バルーンの少なくとも一部分、および、剥がすことができる保護シースの少なくとも一部分は、イントロデューサ内に配置される。一実施形態では、バルーンの全体、および、バルーンを覆う剥がすことができる保護シースの遠位部分は、剥がすことができる保護シースをバルーンカテーテルから剥がし始める前に、止血弁を通って挿入される。一実施形態では、バルーンの遠位部分のみ、および、バルーンの遠位部分を覆う剥がすことができる保護シースの遠位部分が、剥がすことができる保護シースをバルーンカテーテルから剥がし始める前に、止血弁を通って挿入される。剥がすことができる保護シースの遠位端は、オプションとして、近位側から遠位側に向かう方向に、相対的に大きな外径から相対的に小さい外径までテーパ状に形成されたテーパ状部分を備えていてもよく、人は、止血弁を通ってテーパ状部分を方向付けることができる。テーパ状部分によって、アセンブリ/システム(バルーンカテーテルと剥がすことができる保護シースとを備えている)の遠位部分をいっそう容易に挿入することができる。
【0043】
[0047]イントロデューサ内および/またはバルブ内に挿入するように構成された剥がすことができる保護シースの1つの利点、および、バルーンおよび/またはカテーテルのまわりに配置された状態で、剥がすことができる保護シースをイントロデューサ内に、および/または、バルブを通って挿入する工程を伴う方法の1つの利点は、それが、バルーン、カテーテル、および/または、そこに形成された任意のコーティングをダメージから保護すること(例えば、それが、挿入中に、任意の生物活性コーティングがそぎ落ちること、こすり落ちること、または、消耗することを防止すること)である。例えば、止血弁は、バルーンおよび/またはカテーテルに沿って擦られがちな狭い開口のまわりにエッジまたは狭窄部を備えていることがある。これによって、バルーン、カテーテル、および/または、そこに形成された任意のコーティングにダメージを生じさせることがあり、また、コーティングの部分をそぎ落とすこと、または、こすり落とすことがある。実際、それはバルーンカテーテルがイントロデューサ内に押される位置にある小さい領域であるので、エッジのところに力が集中することが多い。しかしながら、バルーンカテーテルのまわりに配置された状態で止血弁内に挿入されるように構成された剥がすことができる保護シースは、バルーン、カテーテルおよびコーティングを保護することができる。また、コーティングは、挿入前に液体に曝される場合、より容易に変位または消耗され得る。挿入中にバルーンカテーテル上に保護シースを残すことによって、液体への曝露を防止または制限することができ、それによって、コーティングがさらに保護される。また、保護シースを残すことによって、エンドユーザがコーティングを濡らすことを回避すべきであることの
エンドユーザへの注意喚起として作用することができる。
【0044】
[0048]バルーンの一部分、および、剥がすことができる保護シースの一部分は、イントロデューサ内に配置されるが、エンドユーザは、剥がすことができる保護シースの近位端のところで、剥がすことができる保護シースを剥がし始めてもよい。この剥がしは、剥がすことができる保護シースの遠位部分がイントロデューサ内に留まった状態で行われてもよい。次いで、剥がすことができる保護シースは、止血弁(すなわち、止血弁内の保護シースの一部分の近位)に入る前に、剥がすことができる保護シースが止血弁に入る位置まで、または、短い距離(例えば、2インチ
(50.8mm)未満、または、1インチ
(25.4mm)未満)だけ剥がされてもよい。
【0045】
[0049]一実施形態では、剥がすことができる保護シースは、剥がすことができる保護シースの本体部分から軸線方向に延在する1つのタブ、または、複数のタブ(例えば、第1のタブおよび第2のタブ)を備えていてもよい。タブ(単数または複数)は、上述され、および/または、
図1〜3に示される剥がすことができる保護シース2のタブと同様のものであってもよい。タブ(単数または複数)は、上述したようなテクスチャ面を備えていてもよく、例えば、第1のタブおよび第2のタブは、それぞれ、互いから離れる方を向いたテクスチャ面と、互いに向かう方を向いたテクスチャ面と、を備えていてもよい。バルーンカテーテルアセンブリが止血弁を通って挿入される場合、タブ(単数または複数)は、止血弁およびイントロデューサの外部(例えば、近位)に残される。タブ(単数または複数)は、剥がすことができる保護シースの剥がしを開始し伝播させるのに使用されてもよい。
【0046】
[0050]
図4〜6は、剥がすことができる保護シース(例えば、剥がすことができる保護シース2)を剥がす方法の1つを示している。
図4に示されるように、人は、まず、第1のタブ6A、または、剥がすことができる保護シース2の他の把持部分と、バルーンカテーテル14のシャフト16と、を一方の手で把持してもよい。膨張可能なバルーン22が、バルーンカテーテル14の遠位端のところに示されている(バルーン22は、1つの可能な長さを有するように示されているものの、本明細書で説明される剥がすことができる保護シースは、バルーンの様々な異なる長さで使用されてもよく、非常に長いバルーンを保護するのに良好に適している)。
図5に示されるように、人は、次いで、第2のタブ6B、または、剥がすことができる保護シース2の別の把持部分を2つ目の手で把持してもよい。
図6に示されるように、タブ6A,6Bまたは把持部分が両手で保持されると、タブ6A,6Bまたは把持部分は、異なる方向に引っ張られる。例えば、第2のタブ6Bは、剥がすことができる保護シースを剥がすために、第1のタブ6Aおよびシャフト16から離れる方に引っ張られてもよい。バルーンカテーテル14のシャフト16をタブのうちの1つとともに一方の手に保持することによって、安定性が付与され、適正に取り扱われる場合にバルーンカテーテルのダメージまたは捻れのリスクを低減することができ、シースを安全に剥がすのに必要な手の数を減らすことができる。しかしながら、剥がすことができる保護シースは、
図7に示されるように、バルーンカテーテルを一方の手に握ることなく、両側のタブまたは把持部分を反対方向に引っ張ることによって剥がされてもよい。バルーンカテーテルが一方の手に保持されない場合、2人目の人にバルーンカテーテルを保持してもらうことによって、または、剥がす前に、まず、ガイドワイヤをバルーンカテーテル内に装着することによって、バルーンカテーテルを安定化させることが望ましい場合がある。アセンブリがガイドワイヤに装着されているときにシースを剥がすことによって、シャフトを握る必要なく、剥がし中にデバイスを安定化させる助けとなり得る。剥がれは、剥がすことができる保護シースを剥がして2つの部分に分けるために、例えば、上述したように2つのタブを使用して、2つの開始位置から生じてもよい。また、剥がれは、オプションとして、1つの開始位置から生じて、例えば、その結果、剥がしによってバルーンが出るためのスリットが形成されてもよい。
【0047】
[0051]オプションとして、剥がすことができる保護シースは、一方の手を使用してバルーンカテーテルから剥がされてもよい。例えば、剥がすことができる保護シースが1つのみのタブまたは1つのみの開始位置を有している場合には、単一のタブまたは開始位置の領域は、剥がすことができる保護シースを剥がすために、バルーンカテーテル、および/または、剥がすことができる保護シースの残りの部分から離れる方に一方の手で引っ張られてもよい。オプションとして、バルーンカテーテルのシャフト、および/または、剥がすことができる保護シースの残りの部分は、他方の手が剥がすことができる保護シースを引っ張ってバルーンカテーテルから剥がすために使用された状態で、一方の手で保持されてもよい。例えば、バルーンカテーテルのシャフトが分割して保護シースを出ることを補助するために、1つのタブ、または、剥がすことができる保護シースの一端は、バルーンカテーテルのシャフト(これは、他方の手で保持される)から離れる方に一方の手で引っ張られてもよい。剥がすことができる保護シースが2つ以上のタブを有している場合、人は、これらのタブのうちの1つのみを引っ張って、保護シースを一方の手で剥がしてもよい。
【0048】
[0052]一実施形態では、剥がれは、剥がすことができる保護シースの長さに沿って直線的に、すなわち、長手方向に伝播される(例えば、
図6参照)。実際、上述したように、高分子を長手方向中央軸線と平行に配向すなわち整合させることが、剥がれ中における直線的な長手方向の伝播につながる。しかしながら、剥がれは、オプションとして、他の態様(例えば、螺旋状の態様)で伝播するように構成されてもよい。剥がれは、遠位端または近位端から伝播されてもよく、保護シースの剥がしは、徐々に行われてもよく、あるいは、一度で全て行われてもよい。
【0049】
[0053]剥がすことができる保護シースの近位端から遠位端に向けて所定距離だけ保護シースを剥がした後に(例えば、止血弁に入る位置まで、または、この位置の手前になる距離だけシースを剥がした後)、剥がすことができる保護シースは、イントロデューサおよび/または止血弁から保護シースのより遠位側の部分を取り外すために、バルーンカテーテルに対して近位側に摺動されてもよい。保護シースは、バルーンの少なくとも一部分またはバルーン全体をイントロデューサ内に残した状態で、近位側に摺動される。剥がすことができる保護シースをイントロデューサおよび/または止血弁から取り外すために、剥がすことができる保護シースを近位側に摺動させることは、徐々に行われてもよく、あるいは、一度で全て行われてもよい。例えば、剥がすことができる保護シースが徐々に戻る側すなわち近位側に摺動される場合、エンドユーザは、剥がすことができる保護シースを近位側に摺動させる段階同士の間でシースをさらに剥がし続けてもよい。実際、剥がすことができる保護シースは、短い距離(例えば、1インチ
(25.4mm)または2インチ
(50.8mm))だけ近位側に摺動されてもよく、次いで、止血弁に近接する位置まで、または、保護シースの遠位端まで剥がされてもよく、次いで、別の短い距離(例えば、1インチ
(25.4mm)または2インチ
(50.8mm))だけ近位側に摺動されてもよく、次いで、止血弁に近接する位置、保護シースの遠位端等まで再び剥がされてもよい。これらの段階的な工程は、剥がすことができる保護シースがバルーンカテーテルから取り外されるまで繰り返されてもよい。剥がすことができる保護シースが一度で全て摺動させて戻される場合、止血弁の遠位側(例えば、イントロデューサ内)にある保護シースの遠位部分の全体は、イントロデューサおよび止血弁を出るまで近位側に摺動されてもよく、次いで、剥がすことができる保護シースは、剥がされて、バルーンカテーテルから取り外されてもよい。
【0050】
[0054]剥がすことができる保護シースを近位側に(徐々に、または、一度に全て)摺動させるために、エンドユーザは、タブ、および/または、止血弁の近位側にある、剥がすことができる保護シースの他の部分を近位方向に引き寄せてもよい。剥がすことができる保護シースが止血弁に入る前に短い距離の範囲内で剥がされるだけの場合、次いで、エン
ドユーザは、未だ止血弁よりも近位側にある保護シースの剥がされていない部分を保持して引き寄せて、保護シースを近位側に引っ張ってもよい。これによって、エンドユーザがバルーンカテーテル上の生物活性コーティングに触れて汚染されること、または、これと干渉することを回避する助けとなる。
【0051】
[0055]本明細書で説明される剥がすことができる保護シースの1つの利点は、保護シースを取り外すのに必要な力が大きく低減されることである。例えば、バルーンおよびバルーンカテーテルから保護シースを取り外すために保護シースの全体を近位側または遠位側に摺動させることが必要になる保護シースは、適正に摺動させるために、比較的大きな力(例えば、大きな摩擦)に打ち勝たなければならない。これは、1つには、バルーンおよびバルーンカテーテルの表面と接触している保護シースの全表面積に起因し、このため、表面同士の間に摩擦を受ける大きな面積が存在する。取り外し力は、カテーテルおよび/またはバルーンが生物活性コーティング(例えば、上述したように)を備えている場合に、特に大きくなり得る。それは、コーティングは、粘着性を有する傾向にある場合があり、および/または、より大きな接着性および/または表面同士の間での摩擦を生成する場合があるからである。
【0052】
[0056]剥がすことができる保護シースは、保護シースが未だバルーン上にある状態で摺動することなくバルーンおよびバルーンカテーテルの表面から剥がれて離れるので、すなわち、剥がすことができる保護シースの内面は、バルーンおよびバルーンカテーテルの外面から径方向に引っ張られて離れるので、剥がすことができる保護シースは取り外しやすい。この剥がし動作には、バルーンおよびバルーンカテーテルに沿って完全な保護シースを摺動させるよりも力を必要としない。さらに、それは、この力を、長手方向にバルーン表面に沿ったせん断力に代えて、バルーンから径方向に延びる張力に変化させる。さらに、剥がすことができる保護シースには、より小さい取り外し力で足りるので、剥がすことができる保護シースは、バルーンカテーテルのまわりのその全体の内面面積を摺動させることができなければならない保護シースと比べて、より密接に適合するとともに、より狭いプロファイルを有することができる。
【0053】
[0057]いくつかの摺動は、剥がすことができる保護シースがバルーンまたはバルーンカテーテルから離れる方に引っ張られた際に、径方向、すなわち、長手方向軸線と直交する方向において、剥がされた部分のエッジ(例えば、半円形の剥がされた部分のエッジ)とバルーンの表面との間にさらに生じ得る。しかしながら、この摺動は、非常に小さい表面積にわたって生じ、また、剥がれが、剥がすことができる保護シースの長さを下って進行するにつれて徐々に生じる。このため、打ち勝つための力は、比較的小さい。このことは、保護シースの内面全体をバルーンおよびバルーンカテーテルにわたって長手方向/軸線方向に摺動させるのと比べて特に当てはまる。同様に、保護シースが、単一のスリット/ミシン目に沿って破壊される場合、または、1つの初期位置から剥がされる場合に、この摺動も径方向になるが、取り外し力は、剥がすことができる保護シースが引っ張られて2つの分離した部分になる場合よりも大きくなる。このことは、1つには、単一のラインに沿ってスリットが形成された保護シースが、バルーンから離れる方向に横向きに引っ張られる際に、バルーンカテーテルのまわりをさらに包み、より多くの表面積がバルーンのまわりを摺動(例えば、粘着性を有するか、いくらかの粘着性を有するコーティングのまわりを摺動)することができるからである。したがって、単一のラインに沿ってスリットが形成されるか分割された保護シースは、バルーンカテーテルの表面に沿って軸線方向すなわち長手方向に摺動される保護シース全体と比べて、非常に小さい取り外し力を有するものの、それは、いっそうの摺動を受けることができ、したがって、引っ張られて2つの分離したいっそう小さな部分になる剥がすことができる保護シースよりも大きな取り外し力を受けることができる。さらに、単一のラインに沿ってスリットが形成されるか分割された保護シースのエッジは、バルーンカテーテルのまわりをさらに包むので、バルーンが自由に引っ張られる際、または、シースがバルーンから離れる方向に引っ張られる際に、バルーンに対してエッジの擦りが多くなり得る。これによって、バルーンおよび/またはその上のコーティングに何らかのダメージを生じさせることがある(例えば、それによって、生物活性剤/薬剤の一部がバルーンカテーテルから擦り落ちるか、すり落ちることがある)。
【0054】
[0058]上述したように、本明細書で説明される剥がすことができる保護シースを使用するいくつかの方法は、剥がすことができる保護シースを長手方向すなわち軸線方向(例えば、近位方向)にいくらか摺動させることを伴う。例えば、上述したように、剥がすことができる保護シースの近位部分が止血弁を通って挿入される場合、近位部分は、最終的には、保護シースをバルーンカテーテルから離れる方向に剥がすことを完了するために、止血弁およびイントロデューサから近位方向に摺動されなければならない。しかしながら、剥がすことができる保護シースは、まず、止血弁に入る位置まで、または、この位置の手前の距離だけ剥がされるので、剥がすことができる保護シースの全体は、長手方向すなわち軸線方向に摺動されることはなく、むしろ、それよりも非常に小さいシースの剥がされていない部分が摺動される。シースの小さな剥がされていない部分のみがこのようにして摺動されるので、力は、完全な剥がすことができる保護シースを長手方向すなわち軸線方向に摺動させるよりも非常に小さくなる。さらに、上述したように、剥がすことができる保護シースを徐々に摺動させることによって、剥がすことができる保護シースは、徐々に剥がされ、バルーンおよびバルーンカテーテルと接触する表面積を低減することができる。これによって、摺動は、剥がれが進行するほど容易になる。また、実際の剥がれが生じる(摺動とは反対)場合、シースを剥がすために必要な力は、上述したように比較的小さい。したがって、シースのいくらかの摺動(例えば、上述したように)を伴う方法を使用しても、剥がすことができる保護シースは、他の保護シース(例えば、剥がすことができない保護シース)よりも非常に容易に取り外すことができる。
【0055】
[0059]バルーン、カテーテル、および、その上の任意のコーティングをダメージから保護するためにバルーンカテーテルのまわりに配置された状態で、剥がすことができる保護シースの遠位部分を挿入するのに有用であるが、剥がすことができる保護シースの全体を血管内に挿入できるようにすることは望ましくない。臨床医が、剥がすことができる保護シースを取り外し忘れ、その全体を体内にうっかりと挿入する場合、様々な健康リスクが生じ得る(例えば、バルーンが適切な治療のために膨張できないことや、保護シースが取り外されて血管内に留まることがあり得る)。したがって、近位タブは、イントロデューサおよび/または止血弁を通って近位タブを挿入することを防止するように構成されていてもよい。その結果、剥がすことができる保護シースの全体が血管内に挿入されることが防止される。近位側の広がった領域も完全に挿入することを防止する助けとなる。
【0056】
[0060]一実施形態では、バルーンカテーテル(例えば、薬剤コーティングされたバルーンカテーテル、または、本明細書の他の箇所で説明されるような他のバルーンカテーテル)を血管内に導入する方法は、(1)バルーンカテーテルアセンブリ/システム(例えば、本明細書の他の箇所に説明されるのと同様のアセンブリ/システム)を用意する工程を備えている。バルーンカテーテルアセンブリ/システムは、バルーンカテーテルを有していてもよい。バルーンカテーテルは、バルーンカテーテルの遠位部分に配置されるバルーンを備えている。バルーンカテーテルアセンブリ/システムは、さらに、バルーンのまわりに配置される剥がすことができる保護シースであって、バルーンを圧縮させた状態で、または、バルーンを圧縮させることなく、バルーンを折り畳まれた構成に保持する剥がすことができる保護シースを備えている。この方法は、さらに、(2)剥がすことができる保護シースの遠位部分をバルーンカテーテルから離れる方に剥がして、バルーンカテーテルの露出遠位部分を露出させる工程と、(3)バルーンカテーテルの露出遠位部分を(例えば、イントロデューサに配置されるか、または、イントロデューサに接続される止血弁を通って露出遠位部分を挿入することによって)イントロデューサ内に挿入する工程と、(4)剥がすことができる保護シースのさらなる部分をバルーンカテーテルから離れる方に剥がして、バルーンカテーテルのさらなる露出部分を露出させる工程と、(5)バルーンカテーテルのさらなる露出部分を、止血弁を通ってイントロデューサ内に挿入する工程と、(6)(要望通りに、または、必要に応じて)バルーンカテーテルが止血弁を完全に通過するまで、工程(4)−(5)を繰り返す(すなわち、剥がしをオプション的に徐々に行うことができる)工程と、(7)剥がすことができる保護シースの残りの部分をバルーンカテーテルから剥がして取り外す工程と、をさらに備えている。この方法で使用される剥がすことができる保護シース、バルーンカテーテル、イントロデューサ、止血弁等は、本明細書の他の箇所で説明される剥がすことができる保護シースおよびバルーンカテーテルと同様であってもよく、これらの特徴を備えていてもよい。例えば、剥がすことができる保護シースは、オプションとして、遠位端から剥がしを開始して伝播させるために、剥がすことができる保護シースの近位端に代えて(あるいは加えて)遠位端にタブが配置される点を除き、上述したのと同様のタブまたは他の把持部分を備えていてもよい。また、遠位端から剥がすことによって、剥がすことができる保護シースの全体が血管内に挿入されることを防止する助けとなることに留意されたい(上述のこれらのリスクの説明を参照のこと)。
【0057】
[0061]一実施形態では、剥がすことができる保護シースを遠位端から剥がすことを伴う上述したのと類似の方法が使用されるが、バルーンカテーテルがイントロデューサ内および/または止血弁内に挿入される際に、止血弁または他の特徴またはデバイスが使用されて、遠位端から剥がれが伝播される。例えば、エンドユーザがバルーンカテーテルをイントロデューサ内または止血弁内(例えば、イントロデューサ上)へ挿入し始める際に、エンドユーザは、最初に遠位端のところで離れてタブを案内してもよく、次いで、剥がすことができる保護シースのタブがさらに離れる方に力を加えられ、エンドユーザがタブを直接的に引き寄せることなく剥がれを伝播させるように、エンドユーザは、バルーンカテーテルを前方に向けて押すことができてもよい。エンドユーザがイントロデューサおよび/または止血弁を通ってバルーンカテーテルを押す際に、タブは、離れて自動的に力が加えられ、剥がれがイントロデューサおよび/または止血弁によって伝播されてもよい。例えば、イントロデューサおよび/または止血薬のエッジは、それ自体が離れてタブと剥がすことができる保護シースの分離された部分とに力を加え、エンドユーザがタブまたは分離された部分を引っ張る必要なくイントロデューサおよび/または止血薬を通ってバルーンカテーテルを押すためにエンドユーザによって使用される力に起因して、剥がれを伝播させてもよい。剥がれの伝播は、剥がれの伝播のために修正されるか特別に適合されたイントロデューサおよび/または止血薬上のエッジによって容易にされてもよい。一実施形態では、剥がれの伝播を補助するために、くさび状のエッジを有するデバイスが、イントロデューサおよび/または止血薬に付加されるか、取り付けられてもよい。
【0058】
[0062]オプションとして、本明細書で開示される様々な方法において使用される剥がすことができる保護シースは、近位端もしくは遠位端またはその両方から剥がしを開始して伝播させることができるようにするために、剥がすことができる保護シースの遠位端および近位端の両方のところに、タブまたは他の把持構成を備えていてもよい。一実施形態では、剥がすことができる保護シースの遠位端のところのタブまたは把持構成は、剥がすことができる保護シースの近位端のところのタブまたは把持構成よりも長さが短い。遠位端および/または近位端のところのタブまたは把持構成は、本明細書の他の箇所で説明されたようなテクスチャ面を備えていてもよく、それには、タブまたは把持構成の両側のテクスチャ面が含まれる。遠位端および近位端の両方にタブまたは把持構成を有する剥がすことができる保護シースが、近位端から剥がすことを伴う方法、および、剥がすことができる保護シースの遠位端から剥がすことを伴う方法の両方に使用されてもよい。これによって、エンドユーザは、剥がすことができる保護シースをどのように使用してバルーンカテ
ーテルを血管内にどのように挿入するかを決定する上で、より自由度を得ることができる。
【0059】
[0063]さらに、上記および本明細書の他の箇所で開示される方法は、エンドユーザに剥がすことができる保護シースを、剥がすことができる保護シースの遠位端および近位端の両方から剥がさせることによって、修正されてもよい。剥がすことができる保護シースを両端から剥がすことによって、エンドユーザは、バルーンカテーテルを血管内に操作または導入するときに、バルーンまたはバルーンカテーテルの中央領域のどこかの単一の場所のところにバルーンおよび/またはバルーンカテーテルを保持することができる。狭いリング状部分(例えば、0.5インチ
(12.7mm)から3インチ
(76.2mm)、または、1インチ
(25.4mm)から2インチ
(50.8mm))のみがバルーンおよび/またはバルーンカテーテルの中央領域において無傷に留まる位置まで両端を剥がすことによって、エンドユーザは、バルーンカテーテルを止血弁、イントロデューサおよび/または血管内に操作または導入するために、狭いリング状部分を掴むことができる。狭いリング状部分は、バルーンおよび/またはバルーンカテーテルと接触する内面面積が小さいので、両端が剥がされない場合と比べて近位側または遠位側にいっそう容易に摺動され得る(例えば、剥がすことができる保護シースの全体を長手方向すなわち軸線方向にバルーンおよび/またはバルーンカテーテルに沿って摺動させることに対して、剥がすことができる保護シースの限られた部分を摺動させることに伴う力についての上記の説明を参照)。
【0060】
[0064]上述した使用方法の各々において、剥がすことができる保護シースは、エンドユーザがバルーンまたはバルーン上の生物活性コーティングに直接的に触れることなく、バルーンカテーテルの挿入を補助する。さらに、多くのバルーンは、長く柔軟であるので、これらのバルーンは、カテーテルの挿入される部分よりも近位の位置からイントロデューサ内および/または血管内に押すことが困難になり得る。剥がすことができる保護シースは、バルーンおよび/またはバルーンカテーテルにいくらかの剛性または堅さを付与し、それによって、バルーンをイントロデューサ内および/または血管内に押しやすくなる。とはいえ、エンドユーザは、また、必要であれば、バルーンカテーテルを挿入する前に、保護シースの全体を剥がす選択肢も有している。
【0061】
[0065]一実施形態では、剥がすことができる保護シースは、その製造者によってバルーンカテーテルに適用される。このため、バルーンカテーテルおよび保護シースアセンブリは、エンドユーザまで安全に輸送され得る。保護シースは、輸送中に、また、エンドユーザが保護シースをカテーテルから剥がすまで、バルーンおよびバルーン上のコーティングを保護し得る。また、一実施形態では、剥がすことができる保護シースは、バルーンカテーテルの挿入の補助として使用するためにエンドユーザがバルーンカテーテルに追加することを選択できるオプションの装着器具として、カテーテルとは別にエンドユーザ(例えば、臨床医または医師)に提供され得る。
【0062】
[0066]上述の保護シース、システム、アセンブリ、方法等は、バルーンカテーテル(例えば、薬剤コーティングされたカテーテル)に適用されるものとして概説されたが、説明された原理は、他の種類のシース、カテーテル、システムおよびアセンブリに適用され得る。さらに、一実施形態において説明される特徴は、一般的に、他の実施形態で説明される特徴と組み合わされてもよい。
【0063】
[0067]特定のバリエーションおよび実例的な図面に関して本発明が説明されたが、本発明は、説明されたバリエーションまたは図面に限定されないことが当業者には認識されるであろう。さらに、上述の方法および工程は、所定の順序で生じる所定の事象を示しており、所定の工程の順序は変更されることができ、また、そのような変更は本発明のバリエーションにしたがうことが当業者には認識されるであろう。さらに、いくつかの工程は、可能である場合、並行なプロセスで同時に実施されることができるとともに、上述したように順次実施されることができる。したがって、本開示の趣旨または特許請求の範囲に見られる発明の均等物の範囲内にある、本発明のバリエーションが存在する範囲において、この特許がそれらのバリエーションを同様に包含することが意図される。