【文献】
KT Corp.,NR RAN internal functional split and interface,3GPP TSG-RAN WG3#93 R3-161777,フランス,3GPP,2016年 8月12日,Section 3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
集中型ユニットが、ブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィックのサービスエリアにおけるすべてのセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式を取得することと、
前記集中型ユニットが、前記すべてのセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式に応じて、前記集中型ユニット及び分散型ユニットに基づく前記ブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式を決定することと、を含み、
前記集中型ユニットが、前記すべてのセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式に応じて、前記集中型ユニット及び分散型ユニットに基づく前記ブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式を決定することは、
前記すべてのセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式が複数である場合、前記集中型ユニットが、複数のユーザープレーンプロトコル層分割方式から、前記分散型ユニットにおいてユーザープレーンプロトコル層の数が最も多い1つのユーザープレーンプロトコル層分割方式を選択して、前記集中型ユニット及び前記分散型ユニットに基づく前記ブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式として決定すること、を含む、
ユーザープレーンモードの選択方法。
【発明を実施するための形態】
【0022】
無線アクセスネットワークの分散型ユニット及び集中型ユニットのアーキテクチャにより、高密度ネットワーキングでの集中制御の実現、セル間の協調ゲイン及び配置の柔軟性の上向が容易になる。このようなアーキテクチャでは、集中型ユニットはRANの上位層プロトコル・スタック機能を処理し、分散型ユニットはRANのより下位層の機能を処理する。集中型ユニットは、1つの中央制御ノードであり、無線通信ネットワークにおける複数の無線技術の調整、及び端末(ユーザー装置(User Equipment、UE)とも呼ばれる)のモビリティ管理を担当し、より有利な手法である。
【0023】
CU/DUアーキテクチャによれば、RANにおける制御プレーンプロトコル層には、無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)層が含まれ、集中型ユニットまで完全に移動でき、ユーザープレーンプロトコル層には、パケット・データ・コンバージェンス・プロトコル(Packet Data Convergence Protocol、PDCP)層、無線リンク制御(Radio Link Control、RLC)層、媒体アクセス制御(Media Access Control、MAC)層、及び物理層が含まれ、機能の要求に応じて部分的又は完全に集中型ユニット又は分散型ユニットに配置でき、つまり、ユーザープレーンプロトコル層はCU/DUアーキテクチャで分割され、それらの位置は比較的柔軟であり、すべてが1つのネットワーク要素に配置される必要がない、これは、CU/DUフレームワークにおける第3世代ネットワーク(3rd Generation、3G)のRANアーキテクチャ、及び第4世代ネットワーク(4rd Generation、4G)のRANアーキテクチャとは異なる部分である。
【0024】
例えば、PDCP層、RLC層及びMAC層はいずれもDUに位置し、UEのコアネットワークとRAN間のデータは、集中型ユニットを通過せず、分散型ユニットとコアネットワークの間で直接伝送される。又は、PDCP層は集中型ユニットに配置され、RLC層とMAC層は分散型ユニットに配置される。又は、PDCP層とRLC層は集中型ユニットに配置され、MAC層は分散型ユニットに配置される。
【0025】
現在、ユーザープレーンプロトコル層の分割方式には多くの可能性がある。3GのRANアーキテクチャでは、ユーザープレーンプロトコル層のPDCP層、RLC層、高MAC(High−MAC、H−MAC)層はいずれも集中型ユニットに似たRNCに配置され、位置が固定され、柔軟性が不足、明らかに多くのトラフィックには適していない。4GのRANでは、すべてのユーザープレーンプロトコル層は、一体的な進化型基地局(E−UTRAN NodeB、eNB)に配置され、4Gネットワーク全体はフラットになる傾向があり、中間ネットワーク要素が削減されて、トラフィックアクセスの遅延及びトラフィック処理の遅延が削減されるが、5Gに望ましく複雑なトラフィック形式、及び端末のモビリティ要求が満たされない。
【0026】
実施例1
本実施例は、ポイント・ツー・マルチポイント・トラフィック(即ち、ブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィックであり、ブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィックとも呼ばれる)に対して、RANのCU/DUアーキテクチャ下で、ユーザープレーンモードを選択する手法を提供する。
【0027】
図1は、関連技術における5GシステムのRANのCU/DUアーキテクチャ図であり、コアネットワーク(Core Network、CN)、CU及びDUを含み、CNとCU間のインターフェースは、CNとCU間のシグナリング及びデータの伝送を完成し、CUとDU間のインターフェースは、CUとDU間のシグナリング及びデータの伝送を完成する。
【0028】
図2は、UEのユーザープレーンプロトコル層のCUとDU間における8つの分割方式の模式図であり、8つのユーザープレーンモードも呼ばれる。この図におけるプロトコル層には、以下のような層が含まれる。
【0029】
RRC層は、エアインターフェイス無線リソース制御プロトコル層である。
【0030】
PDCP層は、データコンバージェンスプロトコル層である。
【0031】
高RLC層(High RLC、H−RLC)及び低RLC層(Low RLC、L−RLC)は、RLCプロトコル層を分割することによって取得され、2つの分割方式がある。第1の方式では、H−RLCに自動再送要求(Automatic Repeat Request、ARQ)とリオーダリング機能が含まれ、L−RLCに残りのRLC機能が含まれる。第2の方式では、H−RLCにRLC受信端機能が含まれ、L−RLCにRLC送信端機能が含まれる。
【0032】
高MAC層(High MAC、H−MAC)及び低MAC層(Low MAC、L−MAC)は、MACプロトコル層を分割することによって取得され、H−MACにMACの中央スケジューリング機能が含まれ、L−MACに厳密な時間要求を有するMAC層機能が含まれる。
【0033】
高物理層(High PHY、H−PHY)及び低物理層(Low PHY、L−PHY)は、物理層(Physics、PHY層)を分割することによって取得する。
【0034】
この図には、高周波(Radio Frequency、RF)機能も含まれている。
【0035】
RRC層を除いて、上記のプロトコル層はいずれもユーザープレーンプロトコル層である。
【0036】
これらのプロトコル層を異なる方式で分割すると、8つの分割方式(分布方式とも呼ばれる)が得られる、即ち、方式1〜方式8、各方式に対応する矢印の左側は、この方式でCUに配置されるプロトコル層であり、矢印の右側は、この方式でDUに配置されるプロトコル層であり、そのうち、
方式1(option1)では、UEユーザープレーンのプロトコル層がDUにあり、データはCUに通過せず、DUからCNに直接送られる。
方式2(option2)では、UEユーザープレーンのPDCPがCUにあり、RLC層とその下位層がDUにある。
方式3(option3)では、UEユーザープレーンのPDCP層、H−RLC層がCUにあり、L−RLC層、MAC層とその下位層がDUにある。
方式4(option4)では、UEユーザープレーンのPDCP層、RLC層がCUにあり、MAC層とその下位層がDUにある。
方式5(option5)では、UEユーザープレーンのPDCP層、RLC層、H−MAC層がCUにあり、L−MAC層とその下位層がDUにある。
方式6(option6)では、UEユーザープレーンのPDCP層、RLC層、MAC層がCUにあり、PHY層とRF層がDUにある。
方式7(option7)では、UEユーザープレーンのL−PHY層とRF層がDUにあり、残りはCUにある。
方式8(option8)では、UEユーザープレーンのRF層がDUにあり、残りはCUにある。
【0037】
上記のCU/DUアーキテクチャ及びユーザープレーンプロトコル層の分割方式は、本出願のすべての実施例で使用することができる。
【0038】
本実施例ユーザープレーンモード選択方法のフローは、
図3に示されるとおり、以下のステップを含む。
【0039】
ステップ110では、CUは、ブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィックのサービスエリアにおけるすべてのセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層の分割方式を取得する。
【0040】
本実施例において、CUは、コアネットワーク要素によって送信されたブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィック確立の要求メッセージを受信した後に、前記ブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィックのサービスアリアにおけるすべてのセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層の分割方式を取得する。CUは、設定情報からセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式を取得してもよい、その情報を記憶する他のネットワーク要素に問い合わせて取得してもよい。
【0041】
ステップ120では、前記CUが、前記すべてのセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式に応じて、CU及びDUに基づく前記ブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式を決定する。
【0042】
本ステップにおいて、前記CUが、前記すべてのセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式に応じて、前記CU及びDUに基づくブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式を決定することは、前記CUが、前記すべてのセルがサポートしている1つのユーザープレーンプロトコル層分割方式を、前記CU及びDUに基づくブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式として決定すること、を含む。
【0043】
本実施例において、前記CUが、前記すべてのセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式に応じて、前記CU及びDUに基づくブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式を決定することは、前記すべてのセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式が複数である場合、前記CUが、複数のユーザープレーンプロトコル層分割方式から、DUにおいてユーザープレーンプロトコル層の数が最も多い1つのユーザープレーンプロトコル層分割方式を選択して、前記CU及びDUに基づくブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式として決定すること、を含む。DUに配置されるユーザープレーンプロトコル層の数は多いため、データ伝送の遅延を減らすことができる。
【0044】
本実施例において、前記CUが、すべてのセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式のうちの1つを前記CU及びDUに基づくブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式として決定した後に、前記CUが、決定されたユーザープレーンプロトコル層分割方式に応じて、このCUにおいて、前記ブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィックのためにCUに配置されるユーザープレーンプロトコル層エンティティを確立し、DUに配置されるユーザープレーンプロトコル層エンティティを確立することをDUに報知すること、をさらに含む。
【0045】
本実施例は、
図4に示されるように、
ブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィックのサービスエリアにおけるすべてのセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式を取得するように構成される情報取得モジュール10と、
前記すべてのセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式に応じて、前記CU及びDUに基づくブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式を決定するように構成される方式決定モジュール20と、を備えるユーザープレーンモードの選択デバイスをさらに提供する。
【0046】
本実施例によるユーザープレーンモードの選択デバイスがCUに設置され、情報取得モジュール10及び方式決定モジュール20は、CUが位置する装置におけるソフトウェア及び/又はハードウェアによって実現されてもよい、例えば、プロセッサで対応するソフトウェアを実行することにより実現されてもよい、これは、他の実施例と同様である。
【0047】
本実施例において、前記方式決定モジュール20は、前記すべてのセルがサポートしている1つのユーザープレーンプロトコル層分割方式を、前記CU及びDUに基づくブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式を決定するように構成される。
【0048】
本実施例において、前記方式決定モジュール20は、さらに、前記すべてのセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式が複数である場合、前記CUが、複数のユーザープレーンプロトコル層分割方式から、DUにおいてユーザープレーンプロトコル層の数が最も多い1つのユーザープレーンプロトコル層分割方式を選択して、前記CU及びDUに基づくブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式として決定するように構成される。
【0049】
本実施例において、前記情報取得モジュール10は、前記CUが、コアネットワーク要素によって送信されたブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィックを確立する要求メッセージを受信した後に、前記ブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィックのサービスエリアにおけるすべてのセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式を取得するように構成される。
【0050】
本実施例において、前記デバイスは、決定されたユーザープレーンプロトコル層分割方式に応じて、前記ブロードキャスト又はマルチキャスト・トラフィックのためにCUに配置されるユーザープレーンプロトコル層エンティティを確立し、DUに配置されるユーザープレーンプロトコル層エンティティを確立することをDUに報知するように構成されるエンティティ確立モジュール、をさらに備えてもよい。
【0051】
本実施例は、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサで動作可能なコンピュータプログラムと、を備え、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行すると、本実施例に記載の方法が実現される、CU装置をさらに提供する。
【0052】
本実施例は、コンピュータ可読な記憶媒体をさらに提供し、この記憶媒体はコンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムがプロセッサで実行されると、本実施例に記載の方法が実現される。
【0053】
上記の実施例の手法は、CU/DUアーキテクチャの無線アクセスネットワークに基づき、トラフィックに応じて適切なユーザープレーンプロトコル層分割方式を動的に選択することができ、ユーザープレーンのプロトコル層がCUとDUに合理的に分布させ、固定なユーザープレーンプロトコル層分割方式を採用する関連技術と比較して、サービス品質(Quality of Service、QoS)の需要、及び無線通信ネットワークで遅延、帯域幅、負荷に対する需要などのトラフィックの需要をよりよく満たすことができる。
【0055】
本例は、ブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィックのRAN内でユーザープレーンプロトコル層エンティティの確立に関するもので、そのフローを
図5に示している。
【0056】
ステップ1では、コアネットワーク要素(CN)は、ブロードキャスト/マルチキャスト・セッション・要求(Broadcast/Multicast Session Request)をCUに送信して、確立する必要があるブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィックを指示する。
【0057】
ステップ2では、CUは、ブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィックのサービスエリアに応じてこのブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィックが再生するセルを決定し、そして、このサービスエリアにおけるすべてのセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層の設定情報に従って、このブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィックのためにCU/DUに基づくユーザープレーンプロトコル層分割方式を選定する。
【0058】
一実施例において、このブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィックのためにそのサービスエリア内にユーザープレーン分割方式を選定する。
【0059】
ユーザープレーンプロトコル層分割方式を選定すると、各ユーザープロトコル層エンティティの分布位置を決定し、即ち、DUに配置するものとCUに配置するものを決定する。1つのCUで、ブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィックデータを伝送するように構成されるDUは、複数存在する場合があり、本例では、DU1とDU2が存在すると想定する。
【0060】
本ステップでは、ユーザープレーンプロトコル層分割方式を選択すると、このサービスエリアにおけるすべてのセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式から1つのユーザープレーンプロトコル層分割方式を選択して、このトラフィックサービスのユーザープレーンプロトコル層エンティティの分布位置として決定する。すべてのセルがサポートしている分割方式が複数であれば、高から低である優先順位はoption1、option2、option3…option8である。即ち、DUにおいてユーザープレーンプロトコル層の数が最も多い1つのユーザープレーンプロトコル層分割方式を優先的に選択する。
【0061】
ステップ3では、CUは、まず、このブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィックのために、CUにおいて、CUに配置されるユーザープレーンプロトコル層エンティティを確立する。
【0062】
一例において、CUによって選定される分割方式は方式2(option2)であり、CUにおいて、このブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィックのためにPDCP層エンティティのみを確立する。
【0063】
別の例において、CUによって選定される分割方式は方式4(option4)であり、CUにおいて、このブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィックのためにPDCP層エンティティ及びRLC層エンティティを確立する必要がある。
【0064】
一実施例において、CUの選定に応じて必要なユーザープレーンプロトコル層エンティティを確立する。
【0065】
ステップ4では、CUは、ブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィック確立メッセージ(Broadcast/Multicast Traffic Establish)をDU2に送信して、ブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィックのために確立されるユーザープレーンプロトコル層エンティティを指定する。
【0066】
一例において、CUによって選定される分割方式は方式2(option2)であり、DU2において、このブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィックのために、RLC層、MAC層及びその下位のプロトコル層のエンティティを含むユーザープレーンプロトコル層エンティティを確立する。
【0067】
別の例において、CUによって選定される分割方式は方式4(option4)であり、DU2において、このブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィックのために、MAC層及びその下位のプロトコル層のエンティティを含むユーザープレーンプロトコル層エンティティを確立する。
【0068】
ステップ5では、CUは、Broadcast/Multicast Traffic EstablishをDU1に送信して、ブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィックのために確立されるユーザープレーンプロトコル層エンティティを指定する。
【0069】
本例において、DU1において確立されるユーザープレーンプロトコル層エンティティは、DU2において確立されるユーザープレーンプロトコル層エンティティと同様である。
【0070】
ステップ6では、DU2は、このブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィックに対応するユーザープレーンプロトコル層エンティティを確立する。
【0071】
一実施例において、CUによって送信されるブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィック確立メッセージにおける指示に応じて、必要なユーザープレーンプロトコル層エンティティが確立される。
【0072】
ステップ7では、DU1は、このブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィックに対応するユーザープレーンプロトコル層エンティティを確立する。
【0073】
一実施例において、CUによって送信されるブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィック確立メッセージにおける指示に応じて、必要なユーザープレーンプロトコル層エンティティを確立する。
【0074】
ステップ8では、DU2は、ブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィック応答メッセージ(Broadcast/Multicast Traffic Response)をCUに送信して、ブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィックの確立が完成することを指示する。
【0075】
ステップ9では、DU1は、Broadcast/Multicast Traffic ResponseをCUに送信して、ブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィックの確立が完成することを指示する。
【0076】
ステップ10では、CUは、ブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィックセッション応答メッセージ(Broadcast/Multicast Session Response)をCNに送信して、ブロードキャスト/マルチキャスト・トラフィックの確立を完成する。
【0077】
上記のCUとDU1間の相互作用、及びCUとDU2間の相互作用のフローは並行してもよい、上記のフローにおける順位が従う必要がない。
【0078】
ポイント・ツー・マルチポイント(Point to Multi−point)トラフィックのユーザープレーンプロトコル・スタックエンティティは、CU及びDUに柔軟で配置してもよい。CUにおけるポイント・ツー・マルチポイント・トラフィックのユーザープレーンプロトコル・スタックエンティティは、複数のDUにおけるユーザープレーンプロトコル・スタックエンティティにデータを送信する。
【0079】
実施例2
本実施例は、ポイント・ツー・ポイント・トラフィックに対して、RANのCU/DUアーキテクチャ下で、ユーザープレーンモードを選択する手法を提供する。
【0080】
本実施例によるユーザープレーンモードの選択方法のフローは、
図6に示すように、以下のステップを含む。
【0081】
ステップ210では、CUは、端末トラフィックに使用される無線アクセスネットワーク内のモバイル・エッジ・コンピューティングサービスの指示情報を取得する。
【0082】
本ステップでは、CUは、コアネットワーク要素によって送信されるトラフィック確立メッセージを受信して、前記トラフィック確立メッセージから前記端末トラフィックに使用される無線アクセスネットワークRAN内のモバイル・エッジ・コンピューティング(Mobile Edge Computing、MEC)サービスの指示情報を取得する。本出願によるトラフィック確立メッセージとは、トラフィック確立に関連する任意のメッセージであってもよい。上記の指示情報は、メッセージに増えた情報単位、又はメッセージに既存する情報単位の拡張であってもよい。
【0083】
ステップ220では、前記CUは、前記端末トラフィックが必要とするモバイル・エッジ・コンピューティングサーバの位置に応じて、CU及びDUに基づく端末トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式を決定する。
【0084】
本実施例において、前記MECサーバがCU側に配置される場合、CUは、第1部分のユーザープレーンプロトコル層がDUに位置し、第2部分のユーザープレーンプロトコル層がCUに位置するような複数のユーザープレーンプロトコル層分割方式から、1つのユーザープレーンプロトコル層分割方式を選択し、前記CU及びDUに基づくUEトラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式として決定する。前記MECサーバがDU側に配置される場合、CUは、すべてのユーザープレーンプロトコル層がDUに位置するようなユーザープレーンプロトコル層分割方式を選択し、前記CU及びDUに基づくUEトラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式として決定する。
【0085】
本実施例において、前記CUがコアネットワークによって送信されるトラフィック確立のメッセージを受信する前に、前記方法は以下のことをさらに含む。
【0086】
前記CUは、前記コアネットワーク要素が前記トラフィック確立の要求メッセージに応じて前記無線アクセスネットワーク内のモバイル・エッジ・コンピューティングサーバによって提供されるサービスを検索するように、トラフィック確立の要求メッセージを前記コアネットワーク要素に送信し、前記サービスが前記端末トラフィックの要求を満たす場合、前記トラフィック確立のメッセージを前記集中型ユニットへ送信する。
【0087】
ここで、前記トラフィック確立の要求メッセージに、RAN内のMECサーバの識別情報及び前記UEトラフィックのトラフィック情報が担持され、前記トラフィック確立のメッセージに、RAN内のMECサーバが使用される指示情報が担持されている。
【0088】
本実施例は、
図4に示されるように、
無線アクセスネットワーク内のモバイル・エッジ・コンピューティングサービスが端末トラフィックに使用される指示情報を取得するように構成される情報取得モジュール10と、
前記情報取得モジュールが前記指示情報を取得した後に、前記端末トラフィックが必要とするモバイル・エッジ・コンピューティングサーバの位置に応じて、CU及びDUに基づく端末トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式を決定するように構成される方式決定モジュール20と、を備えるユーザープレーンモードの選択デバイスをさらに提供する。
【0089】
本実施例において、前記方式決定モジュール20は、
前記モバイル・エッジ・コンピューティングサーバがCU側に配置される場合、第1部分のユーザープレーンプロトコル層がDUに位置し、第2部分のユーザープレーンプロトコル層がCUに位置するような複数のユーザープレーンプロトコル層分割方式から、1つのユーザープレーンプロトコル層分割方式を選択して、前記CU及びDUに基づく端末トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式として決定し、
前記モバイル・エッジ・コンピューティングサーバがDU側に配置される場合、すべてのユーザープレーンプロトコル層がDUに位置するようなユーザープレーンプロトコル層分割方式を選択して、前記CU及びDUに基づく端末トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式として決定するように構成される。
【0090】
本実施例において、前記情報取得モジュール10は、コアネットワーク要素によって送信されるトラフィック確立のメッセージを受信し、前記トラフィック確立のメッセージから前記端末トラフィックに使用される無線アクセスネットワーク内のモバイル・エッジ・コンピューティングサービスの指示情報を取得するように構成される。
【0091】
本実施例は、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサで動作可能なコンピュータプログラムと、を備え、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行すると、本実施例に記載の方法が実現される、CU装置をさらに提供する。
【0092】
本実施例は、コンピュータ可読な記憶媒体をさらに提供し、この記憶媒体はコンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムがプロセッサで実行されると本実施例に記載の方法が実現される。
【0093】
上記の実施例の手法は、CU/DUアーキテクチャの無線アクセスネットワークに基づき、トラフィックに応じて適切なユーザープレーンプロトコル層分割方式を動的に選択することができ、ユーザープレーンのプロトコル層がCUとDUに合理的に分布させ、固定なユーザープレーンプロトコル層分割方式を採用する関連技術と比較して、QoSの需要、及び無線通信ネットワークで遅延、帯域幅、負荷に対する需要などのトラフィックに対する需要をよりよく満たすことができる。
【0095】
本例において、MECサーバがRAN側に位置する場合、UEトラフィックのユーザープレーンプロトコル層エンティティが確立されるフローを
図7に示している。
【0096】
ステップ1では、CUは、UEによって送信されトラフィック情報が担持されるトラフィック確立要求メッセージを受信する。
【0097】
ステップ2では、CUは、RAN内に配置されるMECサーバアドレス情報を取得する。
【0098】
RANに配置されるMECサーバアドレス情報は、CUに記憶される1つの設定情報であってもよい。
【0099】
ステップ3では、CUは、UEのトラフィック情報が担持されたUEのトラフィック確立要求メッセージをCNに送信し、CNとCU間のメッセージに、RAN内のMECサーバアドレス情報が担持されている。
【0100】
トラフィック確立要求メッセージ(非アクセス層(Non−access stratum、NAS)のメッセージ)は、CNとCU間のメッセージに含まれてもよい。CNとCU間のメッセージは、例えば、4GのENBとモビリティ管理エンティティ(Mobility Management Entity、MME)間のインターフェースであるS1インターフェースのイニシャルUEメッセージ(Initial UE Message)であってもよい。
【0101】
ステップ4では、CNは、RAN内のMECサーバのアドレス情報に応じて、それによって提供されるサービスを確認し、ローカルエンド内のMECサーバによって提供されるサービスと比較して、特定の原則に従って、UEトラフィックにはRAN内に配置されるMECサービスが使用されることを決定する。
【0102】
この原則は、以下の通りであってもよい。RAN内のMECサーバがUE要求のトラフィックを提供でき、ローカルエンド内(CN)のMECサーバが提供できない場合、UEトラフィックにはRAN内に配置されるMECサービスが使用されることを決定する。RAN内のMECサーバがUE要求のトラフィックを提供できず、CN内のMECサーバが提供できる場合、UEトラフィックにはCN内に配置されるMECサービスが使用されることを決定する。RAN内及びCN内のMECサーバは、いずれもUE要求のトラフィックを提供できる場合、RAN内(又はCN内)に配置されるMECによって提供されるサービスを優先的に使用することを決定する。RAN側はUEにより近づく、より低い遅延、より信頼性の高いサービスを提供できる。
【0103】
ステップ5では、CNは、ステップ4で決定されたRAN内のMECサービスを使用する指示情報が担持されるトラフィック確立メッセージをCUに送信する。
【0104】
本ステップでは、トラフィック確立メッセージは、S1インターフェースのイニシャルコンテキスト確立要求(INITIAL CONTEXT SETUP REQUEST)メッセージ、又は他のCUとCN間のインターフェースのメッセージであってもよい。
【0105】
ステップ6では、CUは、CNの指示に応じて、まず、UEトラフィックに使用されるMECサーバの位置を決定し、そして、UEのためにユーザープレーンプロトコル層エンティティを確立することをCU及びDU内に選定する。
【0106】
このMECサーバとDUとをまとめて配置した場合、ユーザープレーン分割方式1を選択し、
図2の方式1に示すように、すべてのユーザープレーンプロトコル・スタックエンティティがDUに位置される。このMECサービスとCUとをまとめて配置した場合、option2、option3、option4、option5、option6、option7、option8から1つの方式を選択してもよいし、
図2に示すようなoption2、option3、option4、option5、option6、option7、option8方式、ユーザープレーンプロトコル・スタックエンティティ分割方式がCU及びDUにそれぞれ配置される。
【0107】
ステップ7では、CUの選定に従って、CU及びDU内にUEのためにユーザープレーンプロトコル層エンティティを確立する。
【0108】
上記の例において、RANとまとめて配置されるアプリケーション層サーバに対して、RANは、ローカルエンドのアプリケーション層サーバのアドレス情報が担持されるUEのトラフィック確立要求をコア制御センタに送信する時に、コア制御センタは、アプリケーション層サーバで提供されるサービスコンテンツに応じて、RANローカルエンドのアプリケーション層サーバによってトラフィックサービスが提供されることを決定し、RANへのトラフィック確立メッセージにRANローカルアプリケーション層サービスが使用されることを指示する。RANは、ローカルアプリケーション層サーバがCUまたはDUとまとめて配置される位置に応じて、CU及びDUにおけるこのUEトラフィックのユーザープレーンプロトコル・スタックエンティティの分布位置を決定することで、UEのためにより良いトラフィックQoSを提供する。
【0109】
実施例3
本実施例は、ポイント・ツー・ポイント・トラフィックに対して、RANのCU/DUアーキテクチャ下で、ユーザープレーンモードを選択する手法を提供する。
【0110】
本実施例によるユーザープレーンモードの選択には、CN側及びCU側の処理が含まれ、
図8に示すように、CN側のユーザープレーンモードを選択する方法は以下のステップを含む。
【0111】
ステップ310では、コアネットワーク要素は、端末トラフィックのトラフィック特徴情報と、端末キャンプセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式の情報と、を取得する。
【0112】
本実施例において、前記コアネットワーク要素は、端末トラフィックのトラフィック特徴情報と、端末キャンプセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式の情報とを取得し、これらの情報には、コアネットワーク要素が受信されCUによって送信されるトラフィック要求のメッセージから取得されるUEトラフィックのトラフィック特徴情報と、UEキャンプセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式の情報と、が含まれている。
【0113】
ステップ320では、前記コアネットワーク要素は、前記トラフィック特徴情報及び前記端末キャンプセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式に応じて、前記CU及びDUに基づく端末トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式を決定する。
【0114】
本実施例において、前記コアネットワーク要素は、前記トラフィック特徴情報に応じて、前記UEキャンプセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式から1つの方式を選択して、前記CU及びDUに基づくUEトラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式として決定する。
【0115】
本実施例において、前記コアネットワーク要素は、前記トラフィック特徴情報、及び前記端末キャンプセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式に応じて、前記CU及びDUに基づく端末トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式を決定し、下記のステップの少なくとも1つを含む。
【0116】
前記トラフィック特徴情報にトラフィック特徴の情報が含まれ、前記コアネットワーク要素は、前記UEキャンプセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式から、前記トラフィック特徴に対応する1つのユーザープレーンプロトコル層分割方式を選択する。
【0117】
前記トラフィック特徴情報にアクセスポイント名(Access Point Name、APN)の情報が含まれ、前記コアネットワーク要素は、前記UEキャンプセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式から、前記APNがサポートしている1つのユーザープレーンプロトコル層分割方式を選択する。
【0118】
本実施例において、前記コアネットワーク要素が前記CU及びDUに基づくUEトラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式を決定した後に、前記コアネットワーク要素が、決定された前記端末トラフィックの前記ユーザープレーンプロトコル層分割方式の指示情報が担持されるトラフィック確立のメッセージをCUへ送信することがさらに含まれる。この指示情報は、メッセージに増えた情報単位、又はメッセージに既存する情報単位の拡張であってもよい。
【0119】
本実施例によるCU側のユーザープレーンモードの選択方法は、
図9に示すように、以下のステップを含む。
【0120】
ステップ410では、CUは、端末トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式の指示情報を取得する。
【0121】
ステップ420では、前記CUは、前記指示情報で指示されるユーザープレーンプロトコル層分割方式をCUとDU基づく前記端末トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式として決定する。
【0122】
本実施例において、前記CUは、前記CUが受信し、コアネットワークによって送信されるトラフィック確立のメッセージと、前記トラフィック確立のメッセージから取得される前記端末トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式の指示情報と、を含む端末トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式の指示情報を取得する。
【0123】
本実施例は、
図4に示されるように、
端末トラフィックのトラフィック特徴情報と、端末キャンプセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式の情報と、を取得するように構成される情報取得モジュール10と、
前記トラフィック特徴情報及び前記端末キャンプセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式に応じて、CU及びDUに基づく前記端末トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式を決定するように構成される方式決定モジュール20と、を備えるCN側のユーザープレーンモードの選択デバイスをさらに提供する。
【0124】
本実施例において、前記方式決定モジュール20は、下記の少なくとも1つのように構成される。
【0125】
前記トラフィック特徴情報にトラフィック特徴の情報が含まれ、前記コアネットワーク要素は、前記端末キャンプセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式から、前記トラフィック特徴に対応する1つのユーザープレーンプロトコル層分割方式を選択する。
【0126】
前記トラフィック特徴情報にアクセスポイント名APNの情報が含まれ、前記コアネットワーク要素は、前記端末キャンプセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式から、前記APNがサポートしている1つのユーザープレーンプロトコル層分割方式を選択する。
【0127】
本実施例において、前記情報取得モジュール10は、前記コアネットワーク要素がCUによって送信されるトラフィック要求のメッセージを受信し、前記トラフィック要求のメッセージから前記端末トラフィックのトラフィック特徴情報及び端末キャンプセルがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式の情報を取得するように構成される。
【0128】
本実施例において、前記デバイスは、決定された前記端末トラフィックの前記ユーザープレーンプロトコル層分割方式の指示情報が担持されるトラフィック確立のメッセージをCUへ送信するように構成されるメッセージ送信モジュールをさらに備える。
【0129】
本実施例は、
図4に示されるように、
コアネットワーク要素によって送信されるメッセージから、端末トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式の指示情報を取得するように構成される情報取得モジュール10と、
前記指示情報によって指示されるユーザープレーンプロトコル層分割方式をCU及びDUに基づく前記端末トラフィックのユーザープレーンプロトコル層分割方式として決定するように構成される方式決定モジュール20と、を備えるCU側のユーザープレーンモードの選択デバイスをさらに提供する。
【0130】
本実施例は、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサで動作可能なコンピュータプログラムと、を備え、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行すると、本実施例によるコアネットワーク要素側のユーザープレーンモード選択方法が実現される、コアネットワーク要素をさらに提供する。
【0131】
本実施例は、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサで動作可能なコンピュータプログラムと、を備え、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行すると、本実施例によるCU側のユーザープレーンモード選択方法が実現される、CU装置をさらに提供する。
【0132】
本実施例は、コンピュータ可読な記憶媒体をさらに提供し、この記憶媒体はコンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムがプロセッサで実行されると本実施例に記載の方法が実現される。
【0133】
上記の実施例の手法は、CU/DUアーキテクチャの無線アクセスネットワークに基づき、トラフィックに応じて適切なユーザープレーンプロトコル層分割方式を動的に選択することができ、ユーザープレーンのプロトコル層がCUとDUに合理的に分布させ、固定なユーザープレーンプロトコル層分割方式を採用する関連技術と比較して、QoSの需要、及び無線通信ネットワークで遅延、帯域幅、負荷に対する需要などのトラフィックに対する需要をよりよく満たすことができる。
【0135】
図10は、本例によるコアネットワークがトラフィック特徴情報に応じて、UEのためにユーザープレーンを選択するモードのフローチャートであり、以下のステップを含む。
【0136】
ステップ1では、CUは、UEによって送信されトラフィック特徴情報が担持されるトラフィック確立要求メッセージを受信し、前記トラフィック特徴情報には、トラフィック情報及びアクセスポイント名(Access Point Name、APN)情報が含まれている。
【0137】
ステップ2では、CUは、RAN内のユーザープレーンプロトコル・スタックのCU/DUにおける設定情報を取得する。
【0138】
本ステップにおいて、CUは、UEキャンプセルがサポートしているユーザープレーン分割方式の情報を取得する。UEキャンプセルがサポートしているユーザープレーン分割方式は、
図2に示すように、option1、option2、option3、option4、option5、option6、option7、option8の1つまたは2つ以上、又は全部の方式である。
【0139】
ステップ3では、CUは、トラフィック情報及びAPN情報が担持されるUEのトラフィック確立要求メッセージをCNに送信し、CNとCU間のメッセージに、UEキャンプセルがサポートしているユーザープレーン分割方式が担持されている。
【0140】
本ステップでは、S1インターフェースのInitial UE Messageによって、UEキャンプセルがサポートしているユーザープレーン分割方式の情報を担持してもよい。
【0141】
ステップ4では、各APNがサポートしているユーザープレーン分割方式のセットをCNにプリセットしておき、各セットには、8つのユーザープレーンプロトコル層分割方式の1つまたは2つ以上、または全部が含まれ、そして、メッセージに担持されるAPNに応じて、このAPNに対応するユーザープレーン分割方式のセットを選択する。
【0142】
ステップ5では、CNは、APNがサポートしているユーザープレーン分割方式のセットのうち、メッセージにおけるトラフィックの特徴(ビデオ、音声、ダウンロード、インターネットプロトコル第4版IPV4、インターネットプロトコル第6版IPV6等)、及びUEキャンプセルがサポートしているユーザープレーン分割方式に応じて、RAN内このトラフィックのユーザープレーンの分割方式を選択する。
【0143】
CNには、トラフィック特徴とユーザープレーンプロトコル層分割方式の対応関係がプリセットされてもよい、UEキャンプセルでサポートされ、且つAPNがサポートしているユーザープレーンプロトコル層分割方式のうち、トラフィック特徴に対応する1つのユーザープレーンプロトコル層分割方式を選択する。例えば、ビジオトラフィックには低い遅延が必要であり、方式1のような分割方式を選択すれば、ユーザープレーンデータは、CUに通過せず、CNからDUに直接伝送され、1つのネットワーク要素(CU)が経路から削減されるため、エンド・ツー・エンド経路全体の遅延が削減される。
【0144】
ステップ6では、CNは、ステップ5で選択されるユーザープレーンの分割方式が担持されるトラフィック確立メッセージをCUに送信する。
【0145】
本ステップは、S1インターフェースのイニシャルコンテキスト確立要求メッセージ(INITIAL CONTEXT SETUP REQUEST)等のCUとCN間のインターフェースのメッセージを使用してもよい。
【0146】
ステップ7では、CUは、CNの指示に応じて、CUおよびDUにおいて、UEのためにユーザープレーンを確立し、ユーザープレーンプロトコル層分割方式は、CNによって指示されるユーザープレーンプロトコル層分割方式のとおりである。
【0147】
上記の例では、RANは、コア制御センタへUEのトラフィック特徴情報及びRANのユーザープレーンプロトコル・スタック設定情報を報知し、コア制御センタは、これらの情報に基づいて、UEのために集中型ユニットとDUから適切なユーザープレーンプロトコル・スタックエンティティの分布方式を選択し、CUとDUに各層のユーザープレーンプロトコル・スタックエンティティに対して柔軟な配置と組み合わせを行う。
【0148】
実施例4
本実施例は、ユーザープレーンモードの調整手法を提供する。
【0149】
本実施例は、ユーザープレーンモードの調整方法を提供し、
図11に示すように、以下のステップを含む。
【0150】
ステップ510では、CUは、前記CU及びDUに基づく端末トラフィックのユーザープレーンプロトコル層エンティティを再配置すると決定する。
【0151】
CU及びDUに基づくUEトラフィックのユーザープレーンプロトコル層エンティティを再配置することは、例えば、UEがキャプするRAN内にセル変更の発生、再アクセス、RAN内リソース変更、またはCUにおける負荷均一の需要等の複数の原因によってトグルされることができ、RAN内にリソースの再配置と調整、又は、異なるDUがサポートしているユーザープレーンプロトコル・スタックエンティティの異なりによって、UEトラフィックのCU及びDUに基づくユーザープレーンプロトコル層エンティティの分布を調整すると決定する。
【0152】
ステップ520では、前記CUは、前記CUにおいて、前記DUから前記CUに移動するユーザープレーンプロトコル層エンティティを確立し、前記DUから前記CUに移動するユーザープレーンプロトコル層エンティティを前記DUに報知し、又は、前記CUは、前記CUから前記DUに移動するユーザープレーンプロトコル層エンティティを確立することを前記DUに報知する。
【0153】
本実施例において、前記CU又はDUがユーザープレーンプロトコル層エンティティの確立を完了した後に、前記方法は、以下のことをさらに含む。
【0154】
前記CUは、再設定された新設定パラメータ及び前記新設定パラメータの有効時間を端末に報知し、前記端末の確認を受信した後に、新設定パラメータの有効時間を前記DUに報知する。
【0155】
前記有効時間が始まると、前記CU及びDUが再配置されたユーザープレーンプロトコル層エンティティを前記端末トラフィック伝送データとして使用するように、前記DUは、前記DUから前記CUに移動するユーザープレーンプロトコル層エンティティを削除し、又は、前記CUは、前記CUから前記DUに移動するユーザープレーンプロトコル層エンティティを削除する。
【0156】
本実施例は、
図12に示すように、
CU及びDUに基づくUEトラフィックのユーザープレーンプロトコル層エンティティを再配置すると決定するように構成される調整決定モジュール50と、
前記調整決定モジュールが再配置すると決定した後に、前記CUにおいて、前記DUから前記CUに移動するユーザープレーンプロトコル層エンティティを確立して、前記DUから前記CUに移動するユーザープレーンプロトコル層エンティティを前記DUに報知し、又は、前記CUから前記DUに移動するユーザープレーンプロトコル層エンティティを確立することを前記DUに報知するように構成される調整モジュール60と、を備えるユーザープレーンモードの調整デバイスをさらに提供する。
【0157】
本実施例では、前記調整モジュールはまた、再設定された新設定パラメータ及び前記新設定パラメータの有効時間を端末に報知し、前記端末の確認を受信した後に、新設定パラメータの有効時間を前記DUに報知し、前記有効時間が始まると、前記集中型ユニット及び前記分散型ユニットが再配置されたユーザープレーンプロトコル層エンティティを前記端末トラフィック伝送データとして使用するように、前記分散型ユニットから前記集中型ユニットに移動するユーザープレーンプロトコル層エンティティを削除し、又は、前記集中型ユニットが前記集中型ユニットから前記分散型ユニットに移動するユーザープレーンプロトコル層エンティティが削除するように構成される。
【0158】
本実施例は、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサで動作可能なコンピュータプログラムと、を備え、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行すると、本実施例に記載の方法が実現される集中型ユニット装置をさらに提供する。
【0159】
本実施例は、コンピュータ可読な記憶媒体をさらに提供し、この記憶媒体はコンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムがプロセッサで実行されると本実施例に記載の方法が実現される。
【0160】
上記の実施例の手法は、状況が変化すると、集中型ユニットと分散型ユニット間の端末トラフィックのユーザープレーンプロトコル層エンティティを再配置して、より良いサービス性能を提供することができる。
【0162】
本例において、UEユーザープレーンプロトコル・スタックエンティティは、CU内の負荷が均一であるからCUおよびDUに再配置され、
図13に示すように、この方法は、以下のステップを含む。
【0163】
ステップ1では、UEがDU1にキャプしており、DU1内UEのユーザープレーンプロトコル・スタックエンティティ(プロトコル・スタックエンティティとも呼ばれる)は、
図2に示すような方式2のとおり、RLC、MAC及びその下位のプロトコル層のエンティティであり、CU内UEのユーザープレーンプロトコル層エンティティはPDCPプロトコル層エンティティである。CU内の負荷が均一であるから、UEユーザープレーンプロトコル・スタックエンティティをCUおよびDUに再配置することがトグルされる。
【0164】
ステップ2では、CUは、リンク再設定要求をDU1に送信し、前記UEのためにPDCP層エンティティを確立するようにDU1に指示する。
【0165】
最初に、このトラフィックユーザープレーンプロトコル層分割方式は方式2(option2)であり、PDCP層がCUに位置し、他の層がDUに位置する。再選定した後に、方式1のような分割方式を使用すると想定するため、DUにおいてPDCP層を確立し、つまり、CUにおけるPDCP層をDU内に移動させる。
【0166】
ステップ3では、DU1は、CUの要求に従ってユーザープレーンプロトコル・スタックエンティティPDCP及び元のユーザープレーンプロトコル・スタックエンティティからなるUEトラフィック完全なユーザープレーンプロトコル・スタックを確立して、コアネットワークとインターフェースするデータ処理プロトコル層エンティティを確立し、コアネットワークとのデータ伝送路を開く。
【0167】
ステップ4では、DU1は、リンク再設定応答をCUに返し、リンク再設定が完成することを指示する。
【0168】
ステップ5では、CUは、マークされるユーザープレーンプロトコル・スタックエンティティPDCPがDU1内において確立されたことを決定する。
【0169】
ステップ6では、CUは、再設定要求をUEに送信し、新設定パラメータ及び有効時間を指示する。
【0170】
ステップ7では、UEは、CUのメッセージに応じて新設定を確認し、新設定の有効時間を確認する。
【0171】
ステップ8では、UEは、再設定応答をCUに返す。
【0172】
ステップ9では、CUは、新設定有効指示をDU1に送信し、有効時間を指示する。
【0173】
ステップ10では、新たな配置が有効であり、CU内にPDCPエンティティ及びコアネットワークとインターフェースするデータ処理プロトコル層エンティティが削除され、上りデータ及び下りデータが、DU1内にPDCPとコアネットワークとインターフェースするデータ処理プロトコル層エンティティによってUEとコアネットワーク間に伝送される。
【0174】
実施例5
本実施例は、ユーザープレーンモードの選択方法を提供し、本実施例において、CUは、コアネットワークの指示に応じて、RANにおいてユーザープレーンを確立し、
図14に示すように、この方法のフローは、以下のステップを含む。
【0175】
ステップ1では、CUは、RAN内のユーザープレーンの分割方式を指示し、又はローカルMECサービスの使用を指示するCNのトラフィック確立メッセージを受信する。
【0176】
ステップ2では、CUは、MECサービスの位置に応じて、UEトラフィックのためにユーザープレーン分割方式を選択する。
【0177】
ステップ3では、CUは、まず、CNの要求に従って、又はMECサービス位置に応じて、ユーザープレーン分割方式を選定して、CUにおいて、ユーザープレーンが分割されたCU部分のユーザープレーンプロトコル層エンティティを確立する。
【0178】
ステップ4では、CUは、ユーザープレーン分割を確立した後に、DUにユーザープレーンプロトコル層を確立する必要があるトラフィック確立メッセージをDUに送信する。
【0179】
ステップ5では、DUは、CUメッセージの要求に従って、ユーザープレーンが分割された後DU内において確立する必要があるユーザープレーンプロトコル層エンティティを確立する。
【0180】
ステップ6では、DUは、確立を完了し、CUに応答メッセージを返す。
【0181】
当業者は、上記で開示された方法におけるすべて又は一部のステップ、システム、デバイスにおける機能モジュール/ユニットが、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、及びそれらの適切な組み合わせとして実施され得ることを理解するはずである。ハードウェアの実施形態では、上記の説明で言及した機能モジュール/ユニット間の区別は、必ずしも物理部件の区別に対応していない。例えば、1つの物理部件に複数の機能を持たせることも、1つの機能またはステップを複数の物理部件によって協調的に実行することもできる。一部の物理部件またはすべての物理部件は、中央プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、またはマイクロプロセッサなどのプロセッサによって実行されるソフトウェアとして実施されてもよく、ハードウェアとして、または専用集積回路などの集積回路として実施されてもよい。このようなソフトウェアは、コンピュータ記憶媒体(又は非一時的な媒体)及び通信媒体(又は一時的な媒体)を含むことができるコンピュータ可読媒体で配布してもよい。当業者によく知られているように、コンピュータ記憶媒体という用語は、情報(例えば、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又はその他のデータなど)を記憶するための任意の方法又は技術で実施される揮発性及び不揮発性、取り外し可能及び取り外し不能媒体を含む。コンピュータ記憶媒体には、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、読み取り専用メモリ(Read−Only Memory、ROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory、EEPROM)、フラッシュメモリ、又はその他のメモリ技術、ディスク読み取り専用メモリ(Compact Disc Read−Only Memory、CD−ROM)、デジタル多用ディスク(DVD)、又はその他の光ディスク記憶デバイス、磁気カートリッジ、磁気テープ、磁気ディスク記憶デバイス、又はその他の磁気記憶デバイス、又は、必要な情報を記憶するために使用でき、コンピュータでアクセスできる任意の他の媒体が含まれるが、これらに限定されるものではない。また、通信媒体は一般的にコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、若しくは、キャリア又は他の伝送方式などの変調データ信号に他のデータを含み、任意の情報配信媒体を含むことができることは、当業者によく知られている。