特許第6837523号(P6837523)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6837523
(24)【登録日】2021年2月12日
(45)【発行日】2021年3月3日
(54)【発明の名称】表示装置及びその駆動方法
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/20 20060101AFI20210222BHJP
   G09G 3/36 20060101ALI20210222BHJP
   G09G 3/3233 20160101ALI20210222BHJP
   G09G 3/34 20060101ALI20210222BHJP
   H04N 5/66 20060101ALI20210222BHJP
【FI】
   G09G3/20 612T
   G09G3/20 612F
   G09G3/20 641C
   G09G3/20 623D
   G09G3/20 623C
   G09G3/20 623F
   G09G3/20 612K
   G09G3/20 612L
   G09G3/20 611A
   G09G3/20 660V
   G09G3/20 660U
   G09G3/20 612G
   G09G3/20 612D
   G09G3/36
   G09G3/3233
   G09G3/20 631V
   G09G3/34 C
   H04N5/66 B
【請求項の数】5
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2019-141198(P2019-141198)
(22)【出願日】2019年7月31日
(62)【分割の表示】特願2013-245162(P2013-245162)の分割
【原出願日】2013年11月27日
(65)【公開番号】特開2020-3802(P2020-3802A)
(43)【公開日】2020年1月9日
【審査請求日】2019年7月31日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0144600
(32)【優先日】2012年12月12日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】特許業務法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】洪 碩 夏
(72)【発明者】
【氏名】張 大 光
(72)【発明者】
【氏名】金 相 美
(72)【発明者】
【氏名】閔 雄 圭
(72)【発明者】
【氏名】徐 志 明
(72)【発明者】
【氏名】柳 鳳 鉉
(72)【発明者】
【氏名】黄 ▲玄▼ 植
(72)【発明者】
【氏名】金 基 根
(72)【発明者】
【氏名】金 鐘 熙
(72)【発明者】
【氏名】李 京 遠
【審査官】 橋本 直明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−119750(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2011−0071967(KR,A)
【文献】 特開平03−220592(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/067073(WO,A1)
【文献】 特開平08−054601(JP,A)
【文献】 特開2008−090315(JP,A)
【文献】 特開2011−112970(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/20
G09G 3/3233
G09G 3/34
G09G 3/36
H04N 5/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲート線、データ線、ゲート線及びデータ線に接続されている画素を含む表示パネルと、前記データ線に接続されているデータ駆動部と、前記ゲート線に接続されているゲート駆動部と、前記データ駆動部及び前記ゲート駆動部を制御する信号制御部と、アナログ電源電圧を生成する集積回路と、前記アナログ電源電圧の印加を受けて前記データ駆動部に階調電圧を伝達する階調電圧生成部とを含む表示装置の駆動方法であって
前記信号制御部は、前記データ駆動部に映像データを印加しないブランク時間の間において、前記データ駆動部が前記データ駆動部に接続された複数のデータ線のすべてに同一のデータ電圧を出力し、前記階調電圧生成部が全て0Vの複数の階調電圧を出力できるように、前記階調電圧生成部を制御し、
前記階調電圧生成部は、前記データ駆動部に映像データを印加する時間に出力される階調電圧を表す第1デジタル信号が保存されている第1記憶部と、前記ブランク時間に出力される階調電圧を表す第2デジタル信号が保存されている第2記憶部とを含み、
前記階調電圧生成部は、前記ブランク時間の間において、前記アナログ電源電圧の印加を受けて前記第2記憶部に保存された前記第2デジタル信号で表される前記全て0Vの複数の階調電圧を出力することを含む表示装置の駆動方法。
【請求項2】
前記信号制御部が、前記データ駆動部に映像データを印加しないブランク時間の間に、前記データ駆動部にクロック信号を印加しないように前記集積回路を制御することをさらに含む、請求項1に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項3】
前記信号制御部は、前記クロック信号を生成するPLL部、及び前記クロック信号を出力する出力端を含み、
前記データ駆動部は、前記クロック信号を受信する受信端を含み、
前記信号制御部は、イネーブル信号により前記PLL部を制御して、前記ブランク時間の間に前記クロック信号が発生しないように前記集積回路を制御することをさらに含む、請求項2に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項4】
前記信号制御部は、前記クロック信号を出力する出力端を含み、
前記データ駆動部は、前記クロック信号を受信する受信端を含み、
前記信号制御部は、イネーブル信号によって前記出力端が前記ブランク時間の間に前記クロック信号を出力しないように前記集積回路を制御することをさらに含む、請求項2に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項5】
前記出力端と前記受信端は一対の配線によって接続されており、
前記クロック信号を出力しないときは、前記信号制御部が前記一対の配線のうちの一つをフローティングさせる、請求項4に記載の表示装置の駆動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置及びその駆動方法に関し、より詳しくは、消費電力を削減できる表示装置及びその駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、幅広く利用されるコンピュータモニタ、テレビ、及び携帯電話機などには表示装置が必要である。表示装置には、陰極線管表示装置、液晶表示装置、及びプラズマ表示装置などがある。
【0003】
このような表示装置は、表示パネル及び信号制御部を含む。信号制御部は、外部から印加された映像信号と共に表示パネルを駆動するための制御信号を生成し、表示パネルに伝送して表示装置を駆動する。
【0004】
表示パネルが表示する画像は、静止画と動画とに大きく区分される。表示パネルは、1秒当たり複数のフレームを示し、このとき、各フレームが有する映像データが同一であれば、静止画を表示する。また、各フレームが有する映像データが相異すれば、動画を表示する。
【0005】
このとき、信号制御部は、表示パネルが動画を表示するときだけでなく、静止画を表示するときにも、グラフィック処理装置から同一の映像データを毎フレームごとに受信するため、消費電力量が過多になるという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明の目的は、消費電力を減らすことができる表示装置、及びその駆動方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような課題を解決するために、本発明の実施形態による表示装置は、ゲート線と、データ線、ゲート線及びデータ線に接続されている画素を含む表示パネルと、データ線に接続されているデータ駆動部と、ゲート線に接続されているゲート駆動部と、データ駆動部及びゲート駆動部を制御する信号制御部とを含み、信号制御部が、データ駆動部に映像データを印加しないブランク時間の間に、データ駆動部を駆動する電源電圧を印加しない。
【0008】
電源電圧は、アナログ電源電圧であってもよい。
【0009】
電源電圧を生成するPMIC部をさらに含んでもよい。
【0010】
データ駆動部に階調電圧を伝達する階調電圧生成部をさらに含み、階調電圧生成部は、通常はアナログ電源電圧の印加を受け、ブランク時間の間はアナログ電源電圧の印加を受けなくてもよい。
【0011】
階調電圧生成部は、ブランク時間に出力されるBPC用階調電圧が保存されているバンクを含み、ブランク時間の間にBPC用階調電圧を出力してもよい。
【0012】
BPC用階調電圧は0V電圧であってもよい。
【0013】
表示パネルに共通電圧を印加するDC−DC部をさらに含んでもよい。
【0014】
DC−DC部は通常、アナログ電源電圧の印加を受け、ブランク時間の間はアナログ電源電圧の印加を受けなくてもよい。
【0015】
DC−DC部は、通常、ゲートオン電圧、ゲートオフ電圧及び共通電圧のうちの少なくとも一つを生成することができる。
【0016】
DC−DC部は、ゲートオフ電圧及び共通電圧を生成し、ゲートオフ電圧を生成するDC−DCと、共通電圧を生成するDC−DCとが、それぞれ形成されてもよい。
【0017】
データ駆動部、階調電圧生成部及びDC−DC部は、通常はアナログ電源電圧の印加を受け、データ駆動部及び階調電圧生成部は、ブランク時間の間にアナログ電源電圧の印加を受けず、DC−DC部はブランク時間の間にアナログ電源電圧の印加を受けてもよい。
【0018】
データ駆動部は、出力バッファ部、DC−AC変換器、ラッチ部、及びシフトレジスタを含み、出力バッファ部及びDC−AC変換器は通常アナログ電源電圧の印加を受け、ブランク時間の間は、アナログ電源電圧の印加を受けなくてもよい。
【0019】
PMIC部は、電源電圧だけでなく、ゲートオン電圧または共通電圧をさらに通常生成してもよい。
【0020】
電源電圧は、デジタル電源電圧を含んでもよい。
【0021】
デジタル電源電圧は通常、データ駆動部に印加され、ブランク時間の間は、すくなくともアナログ電源電圧またはデジタル電源電圧のいずれかはデータ駆動部に選択的に印加されない。
【0022】
データ駆動部は、出力バッファ部、DC−AC変換器、ラッチ部、及びシフトレジスタを含み、出力バッファ部及びDC−AC変換器は通常アナログ電源電圧の印加を受け、ブランク時間の間はアナログ電源電圧の印加を受けなくてもよい。
【0023】
ラッチ部及びシフトレジスタは通常、デジタル電源電圧の印加を受け、ブランク時間の間はデジタル電源電圧の印加を受けなくてもよい。
【0024】
データ駆動部に階調電圧を伝達する階調電圧生成部をさらに含み、階調電圧生成部は通常デジタル電源電圧及びアナログ電源電圧の印加を受け、ブランク時間の間はすくなくともデジタル電源電圧またはアナログ電源電圧のいずれか1つの印加を受けなくてもよい。
【0025】
デジタル電源電圧を先に印加し、それから一定時間が経過した後、アナログ電源電圧を印加し、その後、アナログ電源電圧を先に遮断した後、デジタル電源電圧を遮断してもよい。
【0026】
アナログ電源電圧が印加されない時間は、ブランク時間であってもよい。
【0027】
電源電圧は、デジタル電源電圧であってもよい。
【0028】
データ駆動部は、出力バッファ部、DC−AC変換器、ラッチ部、及びシフトレジスタを含み、ラッチ部及びシフトレジスタは通常デジタル電源電圧の印加を受け、ブランク時
間の間はデジタル電源電圧の印加を受けなくてもよい。
【0029】
データ駆動部に階調電圧を伝達する階調電圧生成部をさらに含み、階調電圧生成部は通常デジタル電源電圧の印加を受け、ブランク時間の間はデジタル電源電圧の印加を受けなくてもよい。
【0030】
本発明の実施形態による表示装置は、ゲート線と、データ線、ゲート線及びデータ線に接続されている画素を含む表示パネルと、データ線に接続されているデータ駆動部と、ゲート線に接続されているゲート駆動部と、データ駆動部及びゲート駆動部を制御する信号制御部とを含み、信号制御部がデータ駆動部に新たな映像データを印加しないブランク時間の間に、データ駆動部にクロック信号を印加しない。
【0031】
信号制御部は、クロック信号を生成するPLL部及びクロック信号を出力する出力端を含み、データ駆動部は、クロック信号を受信する受信端を含み、信号制御部のイネーブル信号によりPLL部を制御して、ブランク時間の間にクロック信号を発生させなくてもよい。
【0032】
信号制御部はクロック信号を出力する出力端を含み、データ駆動部は通常クロック信号を受信する受信端を含み、信号制御部のイネーブル信号によって、出力端はブランク時間の間にクロック信号を出力しなくてもよい。
【0033】
出力端と受信端は一対の配線により接続されており、クロック信号を出力しないときは、一対の配線のうちの一つをフローティングさせて出力しなくてもよい。
【0034】
信号制御部は、データ駆動部に映像データを印加しないブランク時間の間に、データ駆動部を駆動する電源電圧を印加しなくてもよい。
【0035】
電源電圧は、アナログ電源電圧であってもよい。
【0036】
データ駆動部に階調電圧を伝達する階調電圧生成部をさらに含み、階調電圧生成部は通常、アナログ電源電圧の印加を受け、ブランク時間の間はアナログ電源電圧の印加を受けなくてもよい。
【0037】
表示パネルに共通電圧を印加するDC−DC部をさらに含んでもよい。
【0038】
DC−DC部は通常、アナログ電源電圧の印加を受け、ブランク時間の間はアナログ電源電圧の印加を受けなくてもよい。
【0039】
DC−DC部は、ゲートオン電圧、ゲートオフ電圧、及び共通電圧のうちの少なくとも一つを生成してもよい。
【0040】
データ駆動部、階調電圧生成部、及びDC−DC部は、通常、アナログ電源電圧の印加を受け、データ駆動部及び階調電圧生成部は、ブランク時間の間にアナログ電源電圧の印加を受けず、DC−DC部は、ブランク時間の間にアナログ電源電圧の印加を受けてもよい。
【0041】
データ駆動部は、出力バッファ部、DC−AC変換器、ラッチ部、及びシフトレジスタを含み、出力バッファ部及びDC−AC変換器は、通常アナログ電源電圧の印加を受け、ブランク時間の間はアナログ電源電圧の印加を受けなくてもよい。
【0042】
本発明の実施形態による表示装置の駆動方法は、ゲート線と、データ線、ゲート線及びデータ線に接続されている画素を含む表示パネルと、データ線に接続されているデータ駆動部と、ゲート線に接続されているゲート駆動部と、データ駆動部及びゲート駆動部を制御する信号制御部とを含む表示装置において、信号制御部がデータ駆動部に映像データを印加しないブランク時間の間に、データ駆動部を駆動する電源電圧を印加しないようにすることを含む。
【0043】
電源電圧は、アナログ電源電圧であってもよい。
【0044】
表示装置は、電源電圧を生成するPMIC部をさらに含んでもよい。
【0045】
表示装置は、データ駆動部に通常階調電圧を伝達する階調電圧生成部をさらに含み、信号制御部は、通常アナログ電源電圧の印加を受ける階調電圧生成部に、ブランク時間の間はアナログ電源電圧を印加しないことをさらに含んでもよい。
【0046】
階調電圧生成部は、ブランク時間に出力されるBPC用階調電圧が保存されているバンクを含み、階調電圧生成部は、ブランク時間の間にBPC用階調電圧を出力してもよい。
【0047】
BPC用階調電圧は0V電圧であってもよい。
【0048】
表示装置は、表示パネルに共通電圧を印加するDC−DC部をさらに含んでもよい。
【0049】
信号制御部は、通常アナログ電源電圧の印加を受けるDC−DC部に、ブランク時間の間はアナログ電源電圧を印加しないことをさらに含んでもよい。
【0050】
DC−DC部が、ゲートオン電圧、ゲートオフ電圧及び共通電圧のうちの少なくとも一つを生成するようにすることをさらに含んでもよい。
【0051】
DC−DC部が、ゲートオフ電圧及び共通電圧を生成するようにすることをさらに含み、ゲートオフ電圧を生成するDC−DC部と、共通電圧を生成するDC−DC部とが、DC−DC部に含まれてもよい。
【0052】
信号制御部は、アナログ電源電圧の印加を受けるデータ駆動部、階調電圧生成部、及びDC−DC部に対して、ブランク時間の間にデータ駆動部及び階調電圧生成部は、アナログ電源電圧の印加を受けないようにし、DC−DC部は、ブランク時間の間にアナログ電源電圧の印加を受けるようにすることをさらに含んでもよい。
【0053】
データ駆動部は、出力バッファ部、DC−AC変換器、ラッチ部、及びシフトレジスタを含み、信号制御部は、アナログ電源電圧の印加を受ける出力バッファ部及びDC−AC変換器が、ブランク時間の間はアナログ電源電圧の印加を受けるようにすることをさらに含んでもよい。
【0054】
PMIC部は、電源電圧だけでなく、ゲートオン電圧または共通電圧をさらに生成してもよい。
【0055】
電源電圧はデジタル電源電圧を含んでもよい。
【0056】
信号制御部は、デジタル電源電圧の印加を受けるデータ駆動部に、ブランク時間の間はアナログ電源電圧またはデジタル電源電圧の少なくとも1つは印加されないようにすることをさらに含んでもよい。
【0057】
データ駆動部は、出力バッファ部、DC−AC変換器、ラッチ部、及びシフトレジスタを含み、信号制御部は、通常、アナログ電源電圧の印加を受ける出力バッファ部及びDC−AC変換器が、ブランク時間の間はアナログ電源電圧の印加を受けないようにすることをさらに含んでもよい。
【0058】
信号制御部は、通常、デジタル電源電圧の印加を受けるラッチ部及びシフトレジスタが、ブランク時間の間はデジタル電源電圧の印加を受けないようにすることをさらに含んでもよい。
【0059】
表示装置は、データ駆動部に階調電圧を伝達する階調電圧生成部をさらに含み、信号制御部は、アナログ電源電圧及びデジタル電源電圧の印加を受ける階調電圧生成部が、ブランク時間の間はデジタル電源電圧またはアナログ電源電圧の印加を受けないようにすることをさらに含んでもよい。
【0060】
デジタル電源電圧を先に印加し、それから一定時間が経過した後、アナログ電源電圧を印加し、その後、アナログ電源電圧を先に遮断した後、デジタル電源電圧を遮断してもよい。
【0061】
アナログ電源電圧が印加されない時間は、ブランク時間であってもよい。
【0062】
電源電圧は、デジタル電源電圧であってもよい。
【0063】
データ駆動部は、出力バッファ部、DC−AC変換器、ラッチ部、及びシフトレジスタを含み、信号制御部は、通常、デジタル電源電圧の印加を受けるラッチ部及びシフトレジスタを、ブランク時間の間デジタル電源電圧の印加を受けないように制御してもよい。
【0064】
表示装置は、データ駆動部に階調電圧を伝達する階調電圧生成部をさらに含み、信号制御部は、通常、デジタル電源電圧の印加を受ける階調電圧生成部を、ブランク時間の間デジタル電源電圧の印加を受けないように制御してもよい。
【0065】
本発明の実施形態による表示装置の駆動方法は、ゲート線と、データ線、ゲート線及びデータ線に接続されている画素を含む表示パネルと、データ線に接続されているデータ駆動部と、ゲート線に接続されているゲート駆動部と、データ駆動部及びゲート駆動部を制御する信号制御部とを含む表示装置において、信号制御部がデータ駆動部に映像データを印加しないブランク時間の間に、データ駆動部にクロック信号を印加しないようにすることを含む。
【0066】
信号制御部は、通常、クロック信号を生成するPLL部及びクロック信号を出力する出力端を含み、データ駆動部はクロック信号を受信する受信端を含み、信号制御部はイネーブル信号によりPLL部を制御して、ブランク時間の間にクロック信号が発生しないようにすることをさらに含んでもよい。
【0067】
信号制御部は通常クロック信号を出力する出力端を含み、データ駆動部は通常クロック信号を受信する受信端を含み、信号制御部は、イネーブル信号によって出力端がブランク時間の間にクロック信号を出力しないようにすることをさらに含んでもよい。
【0068】
出力端と受信端は、一対の配線により接続されており、クロック信号を出力しないように、信号制御部が一対の配線のうちの一つをフローティングさせてもよい。
【0069】
信号制御部がデータ駆動部に映像データを印加しないブランク時間の間に、データ駆動部を駆動する電源電圧を印加しないようにすることをさらに含んでもよい。
【0070】
電源電圧は、アナログ電源電圧であってもよい。
【0071】
表示装置は、通常データ駆動部に階調電圧を伝達する階調電圧生成部をさらに含み、信号制御部は、通常アナログ電源電圧の印加を受ける階調電圧生成部が、ブランク時間の間アナログ電源電圧の印加を受けるようにすることをさらに含んでもよい。
【0072】
表示装置は、表示パネルに共通電圧を印加するDC−DC部をさらに含んでもよい。
【0073】
信号制御部は、アナログ電源電圧の印加を受けるDC−DC部が、ブランク時間の間はアナログ電源電圧の印加を受けないようにすることをさらに含んでもよい。
【0074】
DC−DC部が、ゲートオン電圧、ゲートオフ電圧、及び共通電圧のうちの少なくとも一つを生成するようにすることをさらに含んでもよい。
【0075】
信号制御部は、アナログ電源電圧の印加を受けるデータ駆動部、階調電圧生成部、及びDC−DC部に対して、ブランク時間の間にデータ駆動部及び階調電圧生成部は、アナログ電源電圧の印加を受けないようにし、DC−DC部は、ブランク時間の間にアナログ電源電圧の印加を受けるようにすることをさらに含んでもよい。
【0076】
データ駆動部は、出力バッファ部、DC−AC変換器、ラッチ部、及びシフトレジスタを含み、信号制御部は、通常アナログ電源電圧の印加を受ける出力バッファ部及びDC−AC変換器が、ブランク時間の間はアナログ電源電圧の印加を受けないようにすることをさらに含んでもよい。
【発明の効果】
【0077】
以上のように、ブランク時間を利用して表示装置内で駆動電圧またはクロック信号の少なくとも1つを遮断させて、ブランク時間の間、通常当該駆動部が動作しないようにすることにより、表示装置の消費電力を減らす。
【図面の簡単な説明】
【0078】
図1】本発明の一実施形態による表示装置のブロック図である。
図2】本発明の実施形態による表示装置における信号を遮断する構造を示したブロック図である。
図3】本発明の一実施形態による表示装置の信号の印加のタイミング図である。
図4】本発明の実施形態による階調電圧生成部のブロック図である。
図5】本発明の他の実施形態によるPMIC部のブロック図である。
図6】本発明の他の実施形態によるDC−DC部のブロック図である。
図7】本発明の実施形態によるPMIC部650及び周辺回路を示した図面である。
図8図7による信号の印加のタイミング図である。
図9】本発明の一実施形態によるAVDD電圧の印加方式を示したブロック図である。
図10】本発明の実施形態によるデータ駆動部のブロック図である。
図11図10の実施形態によるデータ駆動部のうちのAVDD電圧が使用される部分を拡大して示した図面である。
図12】他の実施形態によるデータ駆動部のうちのDVDD電圧が使用される部分を拡大して示した図面である。
図13】本発明の一実施形態によってデジタル電源電圧とアナログ電源電圧を共に制御するタイミング図である。
図14】本発明の一実施形態によってクロック信号を利用して消費電力を減らす方法についてのブロック図である。
図15】本発明の一実施形態によってクロック信号を利用して消費電力を減らす方法についてのタイミング図である。
図16】本発明の一実施形態と比較例の映像表示周波数による消費電流のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0079】
添付した図面を参照して、本発明の実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は種々の異なる形態に実現でき、ここで説明する実施形態に限られない。
【0080】
図面において、種々の層及び領域を明確に表現するために、厚さを拡大して示した。明細書の全体にわたって類似する部分に対しては同一の図面符号を付けた。層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上」にあるというとき、これは他の部分の「すぐ上」にある場合だけでなく、その中間に他の部分がある場合も含む。一方、ある部分が他の部分の「すぐ上」にあるというときには、中間に他の部分がないことを意味する。
【0081】
以下、本発明の実施形態による表示装置について、図1を参照して詳細に説明する。
【0082】
図1は、本発明の一実施形態による表示装置のブロック図である。
【0083】
本発明の一実施形態による表示装置は、図1に示したように、映像(動画映像を含む)を表示する表示パネル300、表示パネル300のデータ線及びゲート線を駆動させるためにそれぞれに接続されたデータ駆動部500及びゲート駆動部400を含む。また、信号制御部600はデータ駆動部500及びゲート駆動部400を制御するとともに、データ駆動部500によって要求される電圧を生成する階調電圧生成部800を制御する。さらに、信号制御部600はDC−DC部660及びPMIC部650を制御する。PMIC部650は、外部電源部700から電源の印加を受ける。
【0084】
以下、各部分について詳細に説明し、先ず表示パネル300について説明する。
【0085】
表示パネル300は、複数のゲート線G1−Gnと、複数のデータ線D1−Dmを含み、複数のゲート線G1−Gnは、横方向に延在しており、複数のデータ線D1−Dmは、複数のゲート線G1−Gnと交差して縦方向に延在している。
【0086】
一つのゲート線G1−Gn及び一つのデータ線D1−Dmは一つの画素部と接続されており、それぞれの画素部にはゲート線G1−Gn及びデータ線D1−Dmと接続されている少なくとも1つのスイッチング素子Q(図1に図示しないが、薄膜の半導電性を有するトランジスタやゲート及びソース電極を有するTFTであってもよい。)を含む。スイッチング素子Qは画素部の画素電極に接続されるドレイン電極等の出力端子を含んでもよい。画素電極は、液晶表示装置である場合には、液晶キャパシタの一端を構成し、他端は、いわゆる共通電極に接続される。有機発光表示装置の場合、ドレイン電極は、OLEDの一端へ流す電流の大きさを制御する駆動トランジスタに容量として蓄積された制御信号を提供する。その他の表示装置の種類によってスイッチング素子Qの出力機能の役割は互いに異なってもよい(例えば、プラズマ、LCD、OLED、電気泳動、表面浸潤性電解質等)。
【0087】
以下、表示パネル300は液晶表示パネルを中心に説明する。しかし、本発明が適用できる表示パネル300には、液晶表示パネル以外に、有機発光表示パネル、電気泳動表示パネル、プラズマ表示パネルなど多様な表示パネルを用いることができる。
【0088】
表示パネル300は、静止画と動画を表示することができる。連続する複数のフレームが同一の映像データを有していれば、静止画を表示し、互いに異なる映像データを有していれば、動画を表示する。また、信号制御部600は、静止画を表示するとき画像を表示する静止画周波数を、動画を表示するとき画像を表示する動画周波数よりも低い低周波数で表示するようにしてもよい。
【0089】
信号制御部600は、外部から入力される映像データR、G、Bを液晶表示パネル300の動作条件に適するように処理し、例えば、垂直同期信号Vsync、水平同期信号Hsync、メインクロック信号MCLK、及びデータイネーブル信号DEなどの外部から入力される入力制御信号に応答する。そして、信号制御部600は、映像データR’、G’、B’、ゲート制御信号CONT1、データ制御信号CONT2、及びクロックclock信号を生成及び出力する。
【0090】
ゲート制御信号CONT1は、ゲートオンパルス(ゲート信号GSのハイ区間)の出力開始を指示する垂直同期開始信号STV(以下、「STV信号」という)、及びゲートオンパルスの出力時期を制御するゲートクロック信号CPV(以下、「CPV信号」という)などを含む。
【0091】
データ制御信号CONT2は、映像データDATの入力開始を指示する水平同期開始信号STH、及びデータ線D1−Dmに当該データ電圧の印加を指示するロード信号TPなどを含む。
【0092】
表示パネル300の複数のゲート線G1−Gnはゲート駆動部400と接続されており、ゲート駆動部400は、信号制御部600から印加されたゲート制御信号CONT1によって、ゲートオン電圧Vonとゲートオフ電圧Voffを交互にゲート線G1−Gnに印加する。図1の実施形態においては、ゲート駆動部400から出力するゲートオン電圧Vonとゲートオフ電圧Voffには、DC−DC部660から入力を受けた電圧を使用する。しかし、実施形態によっては、ゲートオン電圧Vonとゲートオフ電圧Voffのうちの一つの電圧だけがDC−DC部660から印加を受け、それ以外の一つの電圧は、例えば、DC−DC部660から印加された1つの電圧に応じて、ゲート駆動部400で生成されてもよい。
【0093】
表示パネル300の複数のデータ線D1−Dmはデータ駆動部500と接続されており、データ駆動部500は、信号制御部600からデータ制御信号CONT2及び映像データDATが伝達される。データ駆動部500は、階調電圧生成部800で生成された階調電圧を利用して、映像データDATをアナログデータ電圧に変換し、これをデータ線D1−Dmに伝達する。
【0094】
図1の実施形態において、データ駆動部500、階調電圧生成部800及びDC−DC部660によって生成される出力電圧は、電源部からの電源電圧として出力されるAVDD電圧またはDVDD電圧の少なくとも1つに対応する。ここで、AVDD電圧は、図1のデータ駆動部500や階調電圧生成部800のようなアナログ信号出力部によって用いられるアナログ電源電圧であってもよく、DVDD電圧は図1のデータ駆動部500や階調電圧生成部800のようなデジタル信号処理部によって用いられるデジタル電源電圧であってもよい。
【0095】
このようなAVDDまたはDVDD電源電圧は、外部電源部700によって提供された1つ以上の外部電源信号を利用して生成される。DVDD電源電圧は、例えば図1のPMIC部650で変換される。
【0096】
PMIC部650は集積回路で構成されてもよく、複数の入力端子と複数の出力端子を有してもよい。PMIC部650では、外部電源部700から外部電源電圧の印加(1ルート参照)を受け、信号制御部600から制御信号の印加(4ルート参照)受ける。外部インダクタ(L)と連動して動作するための交換型インダクタ回路を含むPMIC部650では、信号制御部600の制御信号に従って外部電源電圧に基づいてDVDD電圧及びAVDD電圧を生成する。
【0097】
PMIC部650において、AVDD電圧は、外部電源電圧に基づいて生成されたスイッチング信号と、インダクタ及びダイオードを経て生成される(図1の2及び5ルート参照)。また、PMIC部650において、DVDD電圧は交換型インダクタを用いて外部電源電圧を変形し、所望のレベルにて生成される(図1の3及び6ルート参照)。より具体的には、電気的な流れの第一パルスは、外部インダクタ(L)を通じて流れるようになり、それから遮断される。これに対応して、外部インダクタ(L)はダイオードを通じて出力される電気的な流れの第二パルスを提供する。外部キャパシタ(図示せず)は、対応する電圧レベルをAVDDのレベルとして提供するために電気的な流れの第二パルスを集積する。AVDDのレベルは外部電源電圧よりも大きく、DVDDのレベルよりも大きい。
【0098】
図1において、1ルートは、外部電源電圧(例えば5ボルト)がAVDD及びDVDD電圧を共に生成するように、外部電源部700からPMIC部650に入力される場合を示しており、2ルートは、外部電源がAVDD電圧を生成するように、外部電源部700から外部インダクタ(L)やPMIC部650に入力される場合を示しており、3ルートは、外部電源電圧がDVDD電圧を生成するように、外部電源部700からPMIC部650に入力される場合を示している。
【0099】
実施形態によっては、1、2、及び3ルートが全て含まれていてもよく、また、全てのルートが含まれていなくてもよい。
【0100】
図1において、4ルートは、信号制御部600から制御信号がPMIC部650に伝達される経路を示しており、5ルートは、PMIC部650からAVDD電圧が出力される経路を示しており、6ルートは、PMIC部650からDVDD電圧が出力される経路を示している。
【0101】
PMIC部650から出力されたAVDD電圧は、データ駆動部500、階調電圧生成部800、及びDC−DC部660に印加され、DVDD電圧は、データ駆動部500及び階調電圧生成部800に印加されて、各部分が動作するようにする。
【0102】
DC−DC部660は、PMIC部650からAVDD電圧の印加を受けて、DC−DC変換を通じてゲートオン電圧Von、ゲートオフ電圧Voff、及び共通電圧Vcomを生成するために印加されたAVDD電圧のレベルを使用する。ゲートオン電圧Vonとゲートオフ電圧Voffはゲート駆動部400に伝達され、共通電圧Vcomは表示パネル300の共通電極に伝達される。
【0103】
本発明の実施形態による表示装置においては、消費電力を減少させるために、信号制御部600からパネル駆動部へと画像を表示するデータが伝達されないブランク時間(blank time)に、表示装置のうちの少なくとも一つの駆動部、ゲート駆動部400やデータ駆動部500が動作しないようにする。パネル駆動部(例えばゲート駆動部400やデータ駆動部500)の少なくとも1つは、さらに消費電力を減少させるために、ブランク時間の間通常の最大電力で動作させない。ブランク時間の間に動作しない駆動部としては、PMIC部650、階調電圧生成部800、データ駆動部500、DC−DC部660、及びゲート駆動部400があってもよい。
【0104】
図1の実施形態においては、1乃至6ルートのうちの少なくとも一つをブランク時間の間に遮断して、AVDD電圧またはDVDD電圧が生成されないようにして、AVDD電圧またはDVDD電圧で動作するそれぞれのパネル駆動部が動作しないようにし、消費電力を減少させることができる。
【0105】
つまり、1ルートをブランク時間の間に遮断して、外部電源部700からPMIC部650に外部電源が印加されないようにして、PMIC部650が動作しないようにする(例えば、ブランク時間の間、インダクタ(L)のレベルを上げない)。その結果、通常、PMIC部650で生成されるAVDD電圧及びDVDD電圧がいずれも生成されず、AVDD電圧及びDVDD電圧がいずれも事前設定された閾値を下回る。
【0106】
一方、2ルートをブランク時間の間に遮断すると、外部電源部700の外部電源がインダクタ(L)に印加されないので、通常PMIC部650で生成されるAVDD電圧の通常の値は生成されず、AVDD電圧は事前設定された最小の閾値を下回る。AVDD電圧の通常の値の印加を受けるときに動作する1つ以上の駆動回路は、事前設定された最小の閾値を下回るときに電力を下げるように構成される。その結果、AVDD電圧の印加を受ける1つ以上の駆動部(データ駆動部500、階調電圧生成部800、及びDC−DC部660)は、自動的に各自電力を下げ(例えば、仮に、電力を切断する等して)、ブランク時間に動作させない。
【0107】
一方、PMIC部650のDVDD生成部に電源が印加される3ルートをブランク時間の間に遮断すると、通常のDVDD値を生成するために外部電源部700からPMIC部650に通常印加される外部電源が、PMIC部650でDVDD電圧が生成されるルートには印加されないようにして、DVDD電圧が生成されないようにする。それゆえ、通常生成されるDVDD電圧の値ではなく、DVDD電圧の準閾値がPMIC部650によって生成される。DVDD電圧の通常の値の印加を受けるときに最大電力で作動する1つ以上の駆動回路は、DVDD電圧が事前設定された最小閾値を下回るときに各自電力を下げるように構成される。
その結果、DVDD電圧の印加を受ける駆動部(データ駆動部500及び階調電圧生成部800)は、ブランク時間にそれぞれの最大電力消費値で動作しない。
【0108】
一方、4ルートをブランク時間の間に遮断すると、動画が表示されるときに通常のAVDD電圧や通常のDVDD電圧の生成を制御するために、信号制御部600からPMIC部650に通常伝達される制御信号がデアサートされる。その結果、信号制御部600から4ルートを通じてPMIC部650に制御信号を印加せず、これに対応してPMIC部650では、AVDD電圧またはDVDD電圧もしくはその両方が生成されない。また、実施形態によっては、AVDD電圧またはDVDD電圧もしくはその両方を生成しない制御信号が、ブランク時間の間に印加される。したがって、通常のAVDD電圧の値及び通常のDVDD電圧の値のうちの少なくとも一つの電圧が生成されない(通常とは動画が表示されるときに通常使用される値をいう)。
【0109】
一方、5ルート及び6ルートをブランク時間の間に遮断すると、PMIC部650で通常のAVDD電圧及び通常のDVDD電圧が出力されない。つまり、PMIC部650において、5ルートにAVDD電圧が出力されないように出力端を遮断するか、または6ルートにDVDD電圧が出力されないように出力端を遮断する。
【0110】
以上のように、通常の電源電圧が印加されず、通常のAVDD電圧及び通常のDVDD電圧が生成されないか、伝達されないようにして、データ駆動部500、階調電圧生成部800、及びDC−DC部660のそれぞれに準閾値の電圧が印加される。ゲート駆動部400も、DC−DC部660から通常のゲートオン電圧Vonと通常のゲートオフ電圧Voffが印加されないことによって動作させなくてもよい。その結果、ブランク時間の間に表示装置を通常の電力消費値で動作させないことで、消費電力が減少する。
【0111】
ここで、ブランク時間は、水平ブランク時間(1H)と垂直ブランク時間(1V)のうちの一つまたは両方であってもよい。本実施形態では垂直ブランク時間(1V 例えば、ブランク時間はSTVパルスの間の時間よりもかすかに小さい時間である。)を利用した(図3参照)。
【0112】
図1では1〜6ルートを中心に説明したが、実施形態はこれに限られない。
【0113】
また、図1の1〜6ルートのうちの少なくとも一つを遮断するためには、当該ルートにスイッチ(例えば、パストランジスタ(a pass transister)を使用するか、またはMUXを使用して形成されてもよい。
【0114】
これについては、図2を参照して説明する。
【0115】
図2は、本発明の実施形態による表示装置における信号を遮断する構造を示したブロック図である。
【0116】
図2の実施形態においては、図1とは異なって外部電源部700及びPMIC部650の間にMUXまたはスイッチ610を設けた一実施形態であり、信号制御部600がMUXまたはスイッチ610の転換の状態を制御するPMIC部650が用いるために、MUXまたはスイッチ610は、接地電圧GNDか外部電源部700から供給される電源イネーブル信号のいずれか1つを選択的に供給する。つまり、MUXまたはスイッチ610は、信号制御部600の制御信号によって、外部電源部700から外部電源をPMIC部650に伝達するか、または遮断させる。MUXまたはスイッチ610は、接地電圧GNDの印加を受け、外部電源と接地電圧GNDのうちの一つをPMIC部650に伝達してもよい。
【0117】
図2の実施形態は、図1の1ルートにMUXまたはスイッチを設けた場合であり、図1の2〜6ルートでもMUXまたはスイッチを設けて、遮断動作を行ってもよい。
【0118】
MUXまたはスイッチにおいて、MUXは回路の動作によって遮断するもので、デジタル方式により遮断するものであるが、スイッチはアナログ方式により配線の接続をオープンさせることにより遮断する。
【0119】
以下、図3を参照して、図1の実施形態による表示装置における波形図を説明する。
【0120】
図3は、本発明の一実施形態による表示装置の信号印加タイミング図である。
【0121】
図3に示したように、垂直同期開始信号STVが印加された後、次の垂直同期開始信号STVが印加される前までの時間(100ms)のうち、画像を表示するデータDataが印加される時間を除いた時間(84ms)はブランク時間である。このようなブランク時間(例えば、84ms)の間に駆動部のうちの少なくとも一つが動作しないようにし、図3には電源電圧のうちの通常の動作レベルのAVDD電圧が印加されない実施形態を示している。
【0122】
つまり、図3においては、新たな映像情報のためのデータDataが印加される時間にはAVDD電圧も生成されて、各駆動部(ゲート駆動部400やデータ駆動部500)にはAVDD電圧が印加されて動作する。しかし、ブランク時間に通常値のAVDD電圧が生成されないとき、または、代わりに準閾値がAVDD提供線(AVDD−providing lines)に存在するとき、対応する駆動部(ゲート駆動部400やデータ駆動部500)は動作しないか、省電力モードかを、即座に転換する結果、AVDD電圧の印加を受ける駆動部は通常動作しないようになる。その結果、消費電力を減らすことができる。
【0123】
以下、図4を参照して、本発明の実施形態による階調電圧生成部800の構造及び動作について説明する。
【0124】
図4は、本発明の実施形態による階調電圧生成部のブロック図である。
【0125】
図4に示している階調電圧生成部800は、図1で説明した通り、PMIC部650からAVDD及びDVDD電圧の印加を受けることで通常動作をし、階調電圧GMA1〜14を提供する。他方、これら電圧のうちの少なくとも一つの電圧をブランク時間の間に遮断して消費電力を減らす場合が、1ルート及び2ルートに示されている。つまり、1ルート及び2ルートにはそれぞれPMIC部650からAVDD電圧及びDVDD電圧が印加され、これら電圧のうちの少なくとも一つがブランク期間の間に遮断される場合、階調電圧生成部800が動作せず、階調電圧GMA1〜14が提供されない。
【0126】
図4においては、以上のようにAVDD電圧またはDVDD電圧を遮断する場合以外にも、他の方式により階調電圧生成部800が動作しないようにする実施形態も示している。
【0127】
図4の3においては、階調電圧生成部800が内部に出力する階調電圧GMA1〜14が保存されている内部レジスタである第1のレジスタバンク(Bank A)を有するが、図4の実施形態においては、バンクAのみならず追加的にバンクB(Bank B)をさらに有している。バンクBは、BPC(black time power control)用で、ブランク時間に出力されるBPC用階調電圧が保存されており、各BPC用階調電圧は0V値を有する。その結果、ブランク時間に階調電圧生成部800が0Vの階調電圧GMA1〜14を出力するので、データ駆動部500で生成されるデータ電圧も0Vを有し、消費電力が減少する。
【0128】
本発明の実施形態で適用される階調電圧生成部800は、図4の1’、2’及び3のうちの少なくとも一つだけが適用されてもよい。
【0129】
図5においては、本発明の他の実施形態によるPMIC部650を示している。
【0130】
図5は、本発明の他の実施形態によるPMIC部のブロック図である。
【0131】
図5は、図1の実施形態とは異なり、DC−DC部660で生成されたゲートオフ電圧Voff及び共通電圧Vcomを、PMIC部650で生成する実施形態である。
【0132】
図5においては、図1の実施形態でPMIC部650の集積回路の構成を追加的に構成して、ゲートオフ電圧Voff及び共通電圧Vcomも生成するようにする実施形態であ
る。
【0133】
図5の1ルートを参照すれば、PMIC部650ではブランク時間の間にゲートオフ電圧Voffまたは共通電圧Vcomの出力端を遮断して、通常のゲートオフ電圧Voff及び通常の共通電圧Vcomが出力されないようにして、消費電力を減らすことができる。
【0134】
図5において、Gamma Ref.は階調電圧生成部800を示し、D−ICはデータ駆動部500を示す。
【0135】
図1において、通常のゲートオフ電圧Voff及び通常の共通電圧Vcomが生成されるためには、外部電源部700、PMIC部650、及びDC−DC部660を通らなければならないが、これを単純化して(回路の部品数を減らして)ゲートオフ電圧Voff及び共通電圧VcomがPMIC部650で生成されるようにする実施形態が図5に示されている。
【0136】
図6は、本発明の他の実施形態によるDC−DC部のブロック図である。
【0137】
図6の実施形態によるDC−DC部660は、二つのDC−DC変換部661、662を含み、それぞれのDC−DC変換部661、662は、外部電源部700から直接外部電源の印加を受ける。このとき、印加された外部電源をそれぞれDC−DC変換して、通常の共通電圧Vcom及び通常のゲートオフ電圧Voffを生成する。
【0138】
図6の実施形態においては示されていないが、MUXやアナログ変換部が選択的に提供されることで、ブランク時間の間に外部電源部700の外部電源が各DC−DC変換部661、662に印加されないようにすると外部に共通電圧Vcom及びゲートオフ電圧Voffを出力しないので消費電力が減る。
【0139】
以下、図7及び図8を参照して、PMIC部650及び周辺回路と、それによる信号印加タイミングについて説明する。
【0140】
図7は、本発明の実施形態によるPMIC部650及び周辺回路を示した図面であり、図8は、図7による信号印加タイミング図である。
【0141】
図7においては、PMIC部650で集積回路ICとして使用されたチップはRT9910Aであり、それによる周辺回路が示されている。
【0142】
RT9910Aの集積回路チップは、イネーブル入力端(図7のBPC−ENピン19参照)、及びゲートオン電圧Vonを出力する端子(図7のVONS_22V参照)を有する。また、RT9910Aの集積回路チップと周辺回路を通ってAVDD電圧も出力(図7のAVDD_7.8V参照)される。
【0143】
信号制御部600では集積回路チップのイネーブル入力端(図7の19)に印加される信号を伝送し、当該信号を利用して、例えばBPC信号を利用して、PMIC部650がブランク時間には通常の動作をしないように制御する。その結果、図7の実施形態によるPMIC部650を使用する実施形態においては、ブランク時間には通常のAVDD電圧と通常のゲートオン電圧Vonが出力されないので、消費電力を減らすことができる。
【0144】
図7の実施形態によるPMIC部650を含む表示装置においては、図8に示した通りの信号タイミングを有する。
【0145】
図8において、BPC−EN信号は、信号制御部600からPMIC部650のイネーブル入力端に印加される信号である。BPC−EN信号は、ブランク時間の区間(Blanking time Period)BPがtrueのとき、高い値を有し、PMIC部650が通常動作しないようにする。PMIC部650が通常動作をするとき(/EN=0)、BPC−EN信号は低い値を有する。すなわち、BPC−EN信号が低い値のとき、PMIC部650は通常動作する。実施形態によっては、図8のBPC−EN信号において、高い値と低い値が互いに反転するような場合をEN―BPC信号という。つまり、BPC−EN信号の高い値/低い値とは無関係に、BPC−EN信号はブランク時間にPMIC部650が動作しないようにする。
【0146】
図8に示したように、垂直同期開始信号STVが印加された後、次の垂直同期開始信号STVが印加される前までの時間(100ms)のうち、画像を表示するデータDataが印加される時間を除いた時間(84ms)はブランク時間である。このようなブランク時間の間に、信号制御部600ではPMIC部650のイネーブル入力端に印加されるBPC−EN信号を高い値を有するように印加する。その結果、PMIC部650では通常のAVDD電圧と通常のゲートオン電圧Vonが生成されない。図8ではAVDD電圧だけを示しており、通常のゲートオン電圧Von(図示していない波形)はブランク時間の間には生成されない。
【0147】
このようにブランク時間の間に通常のAVDD電圧と通常のゲートオン電圧Vonが生成されないので、AVDD電圧またはゲートオン電圧Vonを使用する駆動部はブランク時間に通常の動作をせず、代わりに省電力モードとすることもできる。
【0148】
つまり、図1の実施形態を参照すれば、AVDD電圧を使用する駆動部は、階調電圧生成部800、データ駆動部500、及びDC−DC部660があって、これら駆動部はブランク時間の間に省電力消費モードで動作させてもよい。また、ゲートオン電圧Vonを使用するゲート駆動部400も、ブランク時間の間に通常の動作をしないようにさせてもよい。
【0149】
図1の実施形態とは異なり、図7の実施形態ではゲートオン電圧VonがPMIC部650で生成されている。PMIC部650が作動されないとき、図7の通常のゲートオン電圧Vonは生成されない。
【0150】
以下、図9を参照して、他の方法によりブランク時間の間に駆動部が動作しないようにする方法について説明する。
【0151】
図9は、本発明の一実施形態によるAVDD電圧の印加方式を示したブロック図である。ここで、D−ICはデータ駆動部500に送られる通常動作イネーブル信号を示し、Gammaは階調電圧生成部800に送られる通常動作イネーブル信号を示し、Vcom―enはDC−DC部660に送られる通常動作イネーブル信号を示し、そこではDC−DC部660で通常生成されるVcom基準電圧信号(Vcom reference voltage signal)が表示パネルの共通電極に印加される。
【0152】
図9の実施形態においては、データ駆動部500、階調電圧生成部800、及びDC−DC部660のそれぞれへの印加のためにPMIC部650で生成されたAVDD電圧用に、3個の独立して作動するアナログスイッチ(analog switch)が用いられる。図9に示したように、マルチアナログスイッチは、AVDD電圧の電源と、AVDD電圧を保持するか提供するかの制御を可能とするもので、3個の制御駆動部の間に配置される。すなわち、スイッチをオン/オフさせることにより、AVDD電圧が、データ駆動部500、階調電圧生成部800、及びDC−DC部660のうちの少なくとも一つに、ブランク時間の間に印加されないようにする。このとき、スイッチの動作は、信号制御部600(T−con)から印加される3ビットイネーブル信号Enable(2:0)によって調節される。
【0153】
図9ではアナログスイッチが示されているが、Muxのようなデジタルスイッチを用いてもよい。また、信号制御部600から印加されるイネーブル信号Enableは、3個のスイッチを個別制御できる信号として印加されてもよい。
【0154】
図9の実施形態によってブランク時間にAVDD電圧をオン/オフさせる場合の数は、次の表1の通りである。
【表1】
【0155】
ここで、非印加は、AVDD電圧が遮断される場合であり、印加は、AVDD電圧が当該駆動部に印加される場合である。
【0156】
上記の表1に表したように、全部で7通りの場合が存在し、ブランク時間の間に少なくとも一つの駆動部にAVDD電圧が印加されない。
【0157】
これら7通りの場合のうち、消費電力の減少率が良くて、表示装置が画像を表示するとき問題が発生しない場合は、5番の場合である。つまり、データ駆動部500と階調電圧生成部800には、ブランク時間の間にAVDD電圧を印加せず動作しないようにすることで消費電力を減らすが、DC−DC部660にはAVDD電圧を印加して、共通電圧Vcomは生成されるようにする。共通電圧Vcomが印加されない場合には、表示パネルで基準電圧が変化して表示品質が低下するおそれがあるため、ブランク時間にも共通電圧Vcomは一定に維持する。
【0158】
しかし、前記7通りの場合のうち、消費電力及び表示品質に問題がない場合には、それ以外の場合も全て適用可能である。
【0159】
図9ではAVDD電圧の印加だけを示しているが、実施形態によってはDVDD電圧、ゲートオン電圧Von、ゲートオフ電圧Voff、及び共通電圧Vcomに対しても適用可能である。
【0160】
以下、図10乃至図12を参照して、AVDD電圧と共にDVDD電圧が印加されるデータ駆動部500について説明する。
【0161】
図10は、本発明の実施形態によるデータ駆動部のブロック図であり、図11は、図10の実施形態によるデータ駆動部のうちのAVDD電圧が使用される部分を拡大して示した図面であり、図12は、他の実施形態によるデータ駆動部のうちのDVDD電圧が使用される部分を拡大して示した図面である。
【0162】
先ず、図10を参照して説明する。
【0163】
本発明の実施形態によるデータ駆動部500は、AVDD電圧とDVDD電圧の両方について電源電圧として印加を受け、アナログ電源電圧のAVDD電圧によって駆動する出力バッファ部(output buffer)501を有する。さらに、データ駆動部500は、DC−AC変換器(R−DAC)502とデジタル電源電圧のDVDD電圧によって駆動するラッチ部(data latches)511を有する。さらに、データ駆動部500は、シフトレジスタ(342 bit shift register)512、及びRVDS受信部(eRVDS RX core)513を含む。
【0164】
RVDS受信部513は、信号制御部600から印加されるデータR’、G’、B’をRVDS(reduced voltage differential signaling)方式により受信する部分であって、RVDS方式によるデータR’、G’、B’をデコーディングする。
【0165】
シフトレジスタ512は、信号制御部600から制御信号の印加を受けて、デコーディングされた映像データを一つずつシフトさせ整列させて出力する。
【0166】
ラッチ部511は、シフトレジスタ512から印加された整列された映像データを保存し、信号制御部600から印加された制御信号によって出力する。
【0167】
DC−AC変換器502は、ラッチ部511から印加されたデジタル映像データをアナログデータ電圧に変換し、このとき、階調電圧生成部800から提供された階調電圧GMA1〜14を利用してデータ電圧に変換する。
【0168】
出力バッファ部501は、データ電圧を一定時間保存していて、信号制御部600から印加された制御信号によって表示パネル300のY1026データ線を通ってY1に出力する。
【0169】
図10及び図11を参照すれば、この中で出力バッファ部501とDC−AC変換器502は、AVDD電圧を電源電圧として使用するので、AVDD電圧が印加されなければ、動作しない。つまり、ブランク時間の間にAVDD電圧がデータ駆動部500に印加されなければ、出力バッファ部501とDC−AC変換器502が動作しないため、データ駆動部500では表示パネル300のデータ線にデータ電圧を出力せず、その結果、消費電力が減少する。
【0170】
また、ラッチ部511、シフトレジスタ512、及びRVDS受信部513は、DVDD電圧を電源電圧として使用するので、DVDD電圧が印加されなければ、動作しない。つまり、ブランク時間にDVDD電圧がデータ駆動部500に印加されなければ、ラッチ部511、シフトレジスタ512、及びRVDS受信部513が動作しないため、データ駆動部500では表示パネル300のデータ線にデータ電圧を出力せず、その結果、消費電力が減少する。
【0171】
AVDD電圧及びDVDD電圧がデータ駆動部500に印加されなければ、出力バッファ部501、DC−AC変換器502、ラッチ部511、シフトレジスタ512、及びRVDS受信部513が全て動作せず徐々に電力が減少するので、消費電力が減少する。
【0172】
一方、図12には、本発明の他の実施形態によるデータ駆動部500のブロック図が示されており、図12のデータ駆動部は、DVDD電圧を使用する部分のブロック構造が図10と異なる。
【0173】
図12の実施形態においては、RVDS受信部513の代わりに直並列変換器(serial to parallel converter)514、及び論理制御器(logic controller)515を含む。
【0174】
論理制御器515及び直並列変換器514は、信号制御部600から制御信号に基づいて印加されるデータR’、G’、B’を受信して、直列に配列されたデータR’、G’、B’を並列に再整列させる。再整列されたデータR’、G’、B’はシフトレジスタ512に印加され、これを一つずつシフトさせてデータ駆動部500で処理可能な整列状態を作って出力する。
【0175】
図12の実施形態においては、DVDD電圧が二種類である実施形態が示されている。つまり、DVDD1電圧とDVDD1A電圧がデジタル電源電圧(DVDD電圧)に印加されている。DVDD1電圧は、ラッチ部511及びシフトレジスタ512でデジタル電源電圧として使用され、DVDD1A電圧は、直並列変換器514でデジタル電源電圧として使用される。
【0176】
図12の実施形態ではデジタル電源電圧が二種類に生成される必要があり、二種類のデジタル電源電圧のうちの少なくとも一つをブランク時間の間に遮断する実施形態も可能である。
【0177】
図12の実施形態によってブランク時間の間にDVDD1電圧とDVDD1A電圧をオン/オフさせる場合の数は、次の表2の通りである。
【表2】
【0178】
ここで、非印加は、当該デジタル電源電圧が遮断される場合であり、印加は、当該デジタル電源電圧が印加される場合である。
【0179】
上記の表2に表したように、全部で3通りの場合の数が存在し、ブランク時間に少なくとも一つの部分にデジタル電源電圧が印加されない。
【0180】
これら3通りの場合は、類似するレベルの消費電力が減少し、実施形態によって3通りの場合のうちのいずれを使用しても消費電力及び表示品質面で差が少ない。
【0181】
しかし、実施形態によっては、二つのデジタル電源電圧は互いに同一のレベルの信号であってもよい。
【0182】
以上のようにデジタル電源電圧(DVDD電圧)を制御することができ、このとき、アナログ電源電圧(AVDD電圧)は印加されるが、デジタル電源電圧(DVDD電圧)だけを遮断する場合には、データ駆動部500で出力バッファ部501を動作させて所望しない電圧を出力することで、所望しない画像が表示されるかもしれない。このような問題は、実施形態によって発生したり発生しなかったりするが、発生する実施形態においては、図13に示したように制御して表示品質の低下を防止してもよい。
【0183】
図13は、本発明の一実施形態によってデジタル電源電圧とアナログ電源電圧を共に制御するタイミング図である。
【0184】
図13には、AVDD電圧とDVDD電圧(DVDD1と図示)の電圧印加タイミングが示されている。
【0185】
DVDD電圧とAVDD電圧の遮断を共に行うようにする場合には、図13のタイミング図に示したように、DVDD電圧を先に印加し、それから一定時間が経過した後、AVDD電圧を印加し、ブランク時間が始まると、その後、AVDD電圧を先に遮断した後、DVDD電圧を遮断する。AVDD電圧が印加されない時間は、図3及び図8を参照すれば、ブランク時間であるので、AVDD電圧はブランク時間に合わせて遮断されるが、DVDD電圧はブランク時間のうちにも一部が印加される時間が存在する場合がある。つまり、ブランク時間が開始した後、一定時間が経過してからDVDD電圧が遮断され、ブランク時間が終了する一定時間の前にDVDD電圧が印加される。ここで、ブランク時間が開始してからの一定時間と、ブランク時間が終了する前の一定時間は、互いに異なる時間を有してもよい。
【0186】
図13に示したように、AVDD電圧が印加される前にDVDD電圧を印加することによって、データ駆動部500の入力側に位置して、先に動作しなければならない部分(ラッチ部511、シフトレジスタ512、RVDS受信部513、及び直並列変換器514)が先に動作するようにし、その後、データ駆動部500の出力側に位置して、後に動作してもよい部分(出力バッファ部501とDC−AC変換器502)が後に動作するようにする。
【0187】
また、AVDD電圧が遮断される前にDVDD電圧を遮断することによって、データ駆動部500の入力側に位置して、先に動作しなければならない部分(ラッチ部511、シフトレジスタ512、RVDS受信部513、及び直並列変換器514)が先に遮断するようにし、その後、データ駆動部500の出力側に位置して、後に動作してもよい部分(出力バッファ部501とDC−AC変換器502)が後に遮断されるようにする。このとき、データ駆動部500の出力側では入力側から提供されたデータのみを出力するように設定して、提供されない画像が表示されないようにしてもよい。
【0188】
図13に示したように、DVDD電圧のうちの一部の時間は、論理入力(logic input)信号が印加される時間を含んでもよい。
【0189】
また、図13において、GMAカーブは階調電圧のランプアップや流出を示し、AVDD電圧が印加された後、階調電圧生成部800が動作して生成され、AVDD電圧が除去される前に予め出力されないように設定してもよい。
【0190】
以下、図14及び図15を参照して、クロック信号を利用してデータ駆動部500の動作を遮断する実施形態について説明する。
【0191】
図14及び図15は、本発明の一実施形態によってクロック信号を利用して消費電力を減らす方法に対するブロック図及びタイミング図である。
【0192】
図14及び図15においては、信号制御部600(T−con)とデータ駆動部500の間に印加されるクロック(clock)信号(I/F CLK)を遮断して、データ駆動部500がブランク時間の間に動作しないようにする実施形態が示されている。
【0193】
先ず、図14においては、信号制御部600の内部でクロック(clock)信号を生成するPLL部602をオン/オフさせてクロック信号が生成されないようにする実施形態が示されている。
【0194】
図14において、信号制御部600はクロック信号を生成するPLL部602と、インターフェース(I/F)の出力端(Tx)601を含む。クロック信号を生成するPLL部602は、信号制御部600の内部に提供されるBPCイネーブル信号(BPC EN)によってクロック信号を生成するか、または遮断する。図14のタイミング図を参照すれば、BPCイネーブル信号(BPC EN)が高い値を有するとき、PLL部602はクロック信号を生成しない。BPCイネーブル信号(BPC EN)が高い値を有する時間はブランク時間である。BPCイネーブル信号(BPC EN)が低い値を有するとき、PLL部602はクロック信号を生成する。
【0195】
PLL部602で生成されたクロック信号は、信号制御部600の内部に位置するインターフェース(I/F)の出力端601に伝達される。
【0196】
一方、データ駆動部500(D−IC)は、図15に示したように、その内部に位置するインターフェース(I/F)の受信端(Rx)603をさらに含む。
【0197】
データ駆動部500のインターフェース(I/F)の受信端603は、インターフェース(I/F)の出力端601から出力されたクロック信号を受信して、データ駆動部500の少なくとも一部分(ラッチ部511、シフトレジスタ512、RVDS受信部513、直並列変換器514、出力バッファ部501、及びDC−AC変換器502)に伝達して、当該クロック信号によって動作するようにする。
【0198】
BPCイネーブル信号(BPC EN)が高い値を有してPLL部602がクロック信号を生成しない場合には、インターフェース(I/F)の受信端603ではクロック信号が印加されないので、データ駆動部500の内部に位置する少なくとも一部分は、動作の基準となるクロック信号なしで動作しない。代わりに、静的なフローティング状態が維持される。その結果、ブランク時間の間に消費電力が減少する。
【0199】
図14の波形図を参照すれば、図14の実施形態においては、ブランク時間の間にAVDD電圧が生成されず、クロック信号がデータ駆動部(D−IC)500及び階調電圧生成部(Gamma)800に印加されない。但し、図14の実施形態においては、AVDD電圧はブランク時間にも共通電圧Vcomは生成するようにしており、このような場合には表示パネルにアーチファクトを表示させてもよい。図1の実施形態によれば、DC−DC部660にAVDD電圧はブランク時間の間に印加されている。
【0200】
しかし、図14とは異なり、AVDD電圧がブランク時間の間に印加されてもよく、共通電圧Vcomもまたブランク時間の間に生成されてもよい。その他の先行する実施形態による多様な変形例も適用可能である。
【0201】
また、図14においては、信号制御部600とデータ駆動部500の間にクロック信号を印加する配線を一つだけ示しているが、データR’、G’、B’を印加する配線とクロック信号を印加する配線は、互いに別途に形成してもよい。また、その他の多様な制御信号を印加する配線も別途に形成してもよい。
【0202】
一方、図15においては、図14とは異なり、信号制御部600の出力端(eRVDSTx)601’と、データ駆動部500のインターフェース(I/F)受信端603との間に接続された配線を出力部605によって切断して、クロック信号がデータ駆動部500に印加されないようにする実施形態である。
【0203】
図15の実施形態においては、図14に示したように信号制御部600にクロック信号を生成するPLL部602を形成してもよい。
【0204】
また、図15の実施形態において、高いインピーダンスを提供するトライステート出力部605は、信号制御部600の出力端(eRVDS Tx)601’の終端に切断モードが配置されるときに出力する。出力部605は、信号制御部600の内部でBPCイネーブル信号(BPC EN)によって、クロック信号を出力するか、または出力しないようにする。
【0205】
図15の実施形態による信号制御部600とデータ駆動部500は、差動信号(differential signaling)方式により信号を送受信する。図15では差動信号(differential signaling)方式のうち、RVDS方式が使用されているが、LVDS方式を使用してもよい。
【0206】
差動信号(differentialsignaling)方式は、信号の送受信において、図15の上部に拡大して示したように、二つの配線(一対の配線)が使用される。このような二つの配線を通じて電圧差により信号を印加して、低電圧で信号を印加することができる。このような二つの配線を通じて信号を印加する差動信号(differential signaling)方式においては、ブランク時間の間に矢印方向(またはその逆方向)に電流が流れる電流通路(current path)を形成してもよく、それによって電力が消費される。したがって、図15の実施形態においては、信号制御部600のBPCイネーブル信号(BPC EN)によって、出力部605とデータ駆動部500(D−IC)のインターフェース(I/F)受信端(Rx)603の間の配線のうちの一つをフローティングするか、または切断するようにする。その結果、データ駆動部500にはクロック信号がブランク時間の間に印加されないようにし、消費電力が減少させてもよい。
【0207】
図15の波形図を参照すれば、図15の実施形態においては、ブランク時間にクロック信号を生成しないだけでなく、AVDD電圧を生成しないため、AVDD電圧がデータ駆動部(D−IC)500及び階調電圧生成部(Gamma)800に印加されない。但し、図15の実施形態においては、AVDD電圧はブランク時間に共通電圧Vcomを生成しないようにされており、図1の実施形態によれば、DC−DC部660にAVDD電圧はブランク時間の間に印加される。
【0208】
しかし、図15とは異なり、AVDD電圧がブランク時間の間に印加されてもよく、共通電圧Vcomもブランク時間の間に生成されないようにしてもよい。その他の先行する実施形態による多様な変形例も適用可能である。
【0209】
また、図15においては、信号制御部600とデータ駆動部500の間にクロック信号を印加する配線以外にも、データR’、G’、B’を印加する配線とクロック信号を印加する配線を、互いに別途に形成してもよい。また、クロック信号を印加する配線及びデータR’、G’、B’を印加する配線は、それぞれ一対の配線で構成してもよい。また、その他の多様な制御信号を印加する配線(一対の配線)を別途に形成してもよい。
【0210】
以下、図16を参照して、本発明の一実施形態によって消費電力が減少する効果の程度について説明する。
【0211】
図16は、本発明の一実施形態と比較例における映像表示周波数による消費電流のグラフである。
【0212】
図16で使用された比較例は、ブランク時間の間にも各駆動部に電源電圧及びクロック信号などが全て印加される場合であり、本発明の一実施形態は、表1の実施形態のうちの5番の場合(共通電圧Vcomだけが生成される)である。
【0213】
図16において、x軸は表示装置の映像表示周波数であり、y軸は消費電流である。当業者であれば、1秒当たり約10回を下回る周波数の場合には静止画を表示する場合であると評価するだろう。
【0214】
図16に示したように、映像表示周波数が高い場合には消費電流の差が大きくなく、映像表示周波数が低い場合にはいつもオン(on)のAVDDと選択的にオフ(off)になるAVDDとの間の消費電力の差が大きいことが確認できる。
【0215】
つまり、表示装置が動画と静止画を表示する場合、静止画を表示するとき適用される静止画周波数は、動画を表示するとき適用される動画周波数に比べ、低い値を有する。したがって、静止画を表示するときのブランク時間の間に、駆動部の少なくとも一つを動作しないようにすれば、比較例に比べて消費電力の差を大きくすることができる。しかし、動画の場合または一定水準以上の映像表示周波数においても、ブランク時間の間に駆動部の少なくとも一つを動作しないようにすれば、大きい差はないが、一定部分の消費電力を削減できるので、このような実施形態も適用可能である。
【0216】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されることではなく、請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の種々の変形及び改良形態も本発明の権利範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0217】
300 表示パネル
400 ゲート駆動部
500 データ駆動部
501 出力バッファ部
502 DC−AC変換器
511 ラッチ部
512 シフトレジスタ
513 RVDS受信部
514 直並列変換器
515 論理制御器
600 信号制御部
601 出力端
602 PLL部
603 受信端
605 出力部
610 MUXまたはスイッチ
650 PMIC部
660 DC−DC部
661、662 DC−DC
700 外部電源部
800 階調電圧生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16