【実施例1】
【0038】
図3は、実施例1に係る熱源機の一例を示している。この熱源機において、
図1または
図2と同一部分には同一符号を付してある。
【0039】
この熱源機20には、図中前側に熱交換器22が配置され、この熱交換器22の後部側にプレート熱交換器24が配置されている。このプレート熱交換器24は、第四熱交換部の一例である。熱交換器22は、既述の熱交換器2の一例である。プレート熱交換器24は、熱交換器22で加熱された熱媒Mと給水Wとの熱交換を行う。この例では、給水Wは、熱交換器22に含まれる第三熱交換部6−3で予備加熱が施される。
【0040】
この熱源機20には破線で示すように、熱源機筐体として角筒状のカバー部26−1が備えられ、この本体カバー部26−1の上部に上側カバー部26−2が備えられる。熱交換器22には、第一筐体部28−1、第二筐体部28−2および第三筐体部28−3が備えられる。第一筐体部28−1は既述の筐体4の一例である。
【0041】
この第一筐体部28−1の下側にはファン30が設置され、このファン30はファンモータ32によって回転し、燃焼用空気を第一筐体部28−1内に通流させる。この第一筐体部28−1の上側には第二筐体部28−2が設置され、この第二筐体部28−2には既述の第一熱交換部6−1が設置される。この第二筐体部28−2の上側には第三筐体部28−3が設置されている。この第三筐体部28−3には第二熱交換部6−2および第三熱交換部6−3が設置される。第三筐体部28−3の前面側に排気筒部34が備えられ、熱交換後の燃焼排気EGが外気に放出される。
【0042】
図4のAは、
図3のIVA −IVA 線断面から熱源機20の排気筒部34を省略して示している。この熱源機20では、筐体4の底部に設置されたバーナー8に対し、燃料ガスGの混合気噴出部36が備えられる。この混合気噴出部36の混合気噴出ノズル38−1、38−2より、混合気がバーナー8の混合気導入部40−1、40−2に導入される。バーナー8の上側にはイグナイタ42およびフレームロッド44が備えられ、イグナイタ42は、バーナー8から噴き出される混合気に着火する。
【0043】
バーナー8の上側には空間部46を介在して第一熱交換部6−1の複数の熱媒熱交換パイプ12−1および浴槽水熱交換パイプ14が併設されるとともに、複数の吸熱フィン48が設置されている。熱媒熱交換パイプ12−1および浴槽水熱交換パイプ14は、燃焼排気EGの流れ方向と交差方向に設置されているのに対し、各吸熱フィン48は燃焼排気EGの流れ方向と平行方向に設置されている。熱媒熱交換パイプ12−1および浴槽水熱交換パイプ14は、燃焼排気EGから吸熱する吸熱管であり、吸熱フィン48は燃焼排気EGから吸熱し、熱媒熱交換パイプ12−1および浴槽水熱交換パイプ14に伝導させる吸熱部材および熱伝導部材を構成する。
図4のBは
図4のAのIVB −IVB 線断面を示している。
【0044】
この例では、複数の熱媒熱交換パイプ12−1の二段のパイプ列を図中X軸方向に配列させ、熱媒熱交換パイプ12−1のパイプ列間にX軸方向に向かって浴槽水熱交換パイプ14のパイプ列が配置されている。つまり、Y軸方向における、熱媒熱交換パイプ12−1の間に浴槽水熱交換パイプ14が挟持されており、熱媒熱交換パイプ12−1および浴槽水熱交換パイプ14のパイプ壁面を密着させ、両者間の熱伝導を可能にしている。そして、これら熱媒熱交換パイプ12−1および浴槽水熱交換パイプ14は吸熱フィン48と一体化されており、X軸方向およびY軸方向の熱伝導が可能となっている。
【0045】
第二筐体部28−2の天井部と第三筐体部28−3の底部との間には傾斜板50が設置されており、第三筐体部28−3の底面板52を傾斜させている。この例では、底面板52が図中左側に傾斜板50の持つ傾斜角度θに応じて傾斜している。この傾斜角度θの設定は、熱交換で生じたドレンDを底面板52に沿って流し、ドレン受け54に導入できる程度の角度であればよい。
【0046】
傾斜板50および底面板52には通気窓部56が備えられる。この通気窓部56を通して、燃焼排気EGが第二筐体部28−2から第三筐体部28−3に導かれる。この通気窓部56には、燃焼排気EGを通過させ、ドレンDの第二筐体部28−2側への落下を回避するため、遮蔽板58が備えられている。このような遮蔽板58を備えれば、第三筐体部28−3側でドレンDが生じたとしても、このドレンDの第二筐体部28−2側への落下を防止できる。
【0047】
第三筐体部28−3には第二熱交換部6−2の熱媒熱交換パイプ12−2、第三熱交換部6−3の給水熱交換パイプ16が設置されている。この第三筐体部28−3には、第二筐体部28−2の側面側に突出したドレン受け54が備えられる。このドレン受け54は第三筐体部28−3を形成する金属材料によって第三筐体部28−3と一体にたとえば、プレス加工によって形成すればよい。傾斜板50に沿って流動したドレンDは、ドレン受け54に集められて溜められる。
【0048】
図5は、熱交換器22を排気部側から示している。第一熱交換部6−1の熱媒熱交換パイプ12−1には熱媒管路66を介して第二熱交換部6−2の熱媒熱交換パイプ12−2が接続されている。熱媒熱交換パイプ12−1の出側ポート64−2には加熱後の高温の熱媒Mが取り出される。
【0049】
浴槽水熱交換パイプ14の入側ポート68−1(
図6)に流入させた浴槽水BWが加熱された後、出側ポート68−2から浴槽に戻される。
【0050】
給水熱交換パイプ16の入側ポート70−1に流入させた給水Wが加熱された後、出側ポート70−2からプレート熱交換器24に循環される。
【0051】
第三筐体部28−3の前面側には排気口部72が備えられ、この排気口部72には既述の排気筒部34(
図3)が取り付けられる。
【0052】
図6は、熱交換器22の背面側から示している。熱媒熱交換パイプ12−2の入側ポート74−1には暖房負荷などを循環したたとえば、放熱後の低温の熱媒Mが流入し、この熱媒熱交換パイプ12−2の出側ポート74−2には熱媒管路66が接続されており、この熱媒管路66から加熱した熱媒Mが分配弁62の入側ポート64−1に流れる(
図5)。
【0053】
<実施例1の効果>
【0054】
この実施例1によれば、次のような効果が得られる。
【0055】
(1) この実施例1によれば、既述した一実施の形態と同様の効果が得られる。
【0056】
(2) 熱媒熱交換パイプ12−1のパイプ列との間に浴槽水熱交換パイプ14が挟み込まれて密着しているので、両者間の熱伝導が良好となり、熱の回収率が高められる。
【0057】
(3) 熱媒熱交換パイプ12−1のパイプ列との間に浴槽水熱交換パイプ14が挟み込まれて密着しているので、第一熱交換部6−1のコンパクト化を図ることができる。
【実施例2】
【0058】
図7は、実施例2に係る熱源機の一例として給湯・追焚き・暖房装置80を示している。この給湯・追焚き・暖房装置80において、
図3と同一部分には同一符号を付してある。この給湯・追焚き・暖房装置80では、本発明の熱交換器を用いて、給湯機能、暖房機能および追焚機能を実現している。
【0059】
この給湯・追焚き・暖房装置80は装置筐体82を備え、この装置筐体82が家屋の壁部材などに取り付けられる。
【0060】
この給湯・追焚き・暖房装置80には熱交換器22、プレート熱交換器24、熱媒タンク84、熱媒Mの循環路88−1、88−2、浴槽水BWの循環路88−3、給水路88−4および給湯路88−5などが備えられる。熱交換器22では、浴槽水BWの加熱および給水Wの予備加熱を行い、プレート熱交換器24は予備加熱後の給水Wの給湯加熱を行う。
【0061】
熱媒タンク84は、循環路88−1、88−2を循環する熱媒Mが溜められる。循環路88−1は、循環ポンプ90−1を備えて高温の熱媒Mを高温暖房負荷92−1に循環させる。この循環路88−1には分岐部94−1が設けられ、この分岐部94−1から循環路88−13を通して低温の熱媒Mを低温暖房負荷92−2に循環させる。この循環路88−1には熱交換器22の第一熱交換部6−1の熱媒熱交換パイプ12−1、第二熱交換部6−2の熱媒熱交換パイプ12−2、熱媒タンク84とともに、高温暖房負荷92−1または低温暖房負荷92−2が含まれる。
【0062】
循環路88−2は装置筐体82内に配置されて循環路88−1の一部から高温暖房負荷92−1および低温暖房負荷92−2側の循環路をバイパスして熱媒Mを循環させる。したがって、この循環路88−2には熱交換器22の第一熱交換部6−1の熱媒熱交換パイプ12−1、第二熱交換部6−2の熱媒熱交換パイプ12−2および熱媒タンク84が含まれる。
【0063】
この実施例では、熱媒熱交換パイプ12−1に循環路88−11を形成し、この循環路88−11に熱媒熱交換パイプ12−2が接続されている。循環路88−11には温度センサ98−1、分配弁96−1および混合弁96−2が備えられている。分配弁96−1から循環路88−12を介して高温の熱媒Mがプレート熱交換器24に循環し、熱媒タンク84に帰還する。温度センサ98−1では、熱媒熱交換パイプ12−1の出口側の熱媒Mの温度が検出される。また、混合弁96−2から循環路88−13を介して低温の熱媒Mが低温暖房負荷92−2に循環し、熱媒タンク84に帰還する。分配弁96−1と混合弁96−2の間の循環路88−11に分岐部94−2が形成されている。この分岐部94−2から高温の熱媒Mが循環路88−14により高温暖房負荷92−1に循環する。
【0064】
浴槽水循環路88−3には往き管88−31および戻り管88−32が備えられ、循環ポンプ90−2の駆動により、浴槽89の浴槽水BWを第一熱交換部6−1の浴槽水熱交換パイプ14に循環させる。
【0065】
給水路88−4には第三熱交換部6−3の給水熱交換パイプ16が接続され、予備加熱された給水Wが管路88−41を通してプレート熱交換器24に通流し、このプレート熱交換器24で熱媒Mと熱交換の後、給湯路88−5から出湯する。給水路88−4と給湯路88−5の間にはバイパス路88−6が混合弁96−3を介して分岐されている。この混合弁96−3の開度により給水Wが温水HWに混合される。給水Wの温度は温度センサ98−2により検出され、プレート熱交換器24の出側温度は温度センサ98−3により検出され、出湯温度は温度センサ98−4により検出される。給水Wの給水量は給水量センサ98−5で検出される。給湯を開始する際、給水量、給水温度、熱交換直後の温水温度を参照し、給湯を開始した後は、出湯温度を参照し、混合弁96−3が制御され、熱交換直後の温水HWに給水Wの混合比率が調整される。これにより、設定温度に制御された温水HWを出湯することができる。
【0066】
給湯路88−5には分岐部94−3を設けて給湯路88−5と循環路88−3の戻り管88−32との間に注湯管88−8が連結され、この注湯管88−8から温水HWが注湯電磁弁96−5を介して循環路88−3の戻り管88−32に注湯される。つまり、浴槽注湯時、注湯電磁弁96−5が開かれ、熱媒Mで加熱された温水HWが浴槽89に注湯される。この温水HWの注湯量は注湯量センサ98−6で検出される。
【0067】
バーナー8には燃料ガスGが燃料供給管43から供給される。このバーナー8に対する燃料ガスGの供給や供給量が燃料制御弁96−4により制御される。
【0068】
第二熱交換部6−2や第三熱交換部6−3で生じたドレンDはドレン受け54で受け、ドレンパイプ88−7を通してドレンタンク97に導かれて溜められ、その貯留量に応じて排出管88−9から放出される。
【0069】
電装基板100が備えられ、この電装基板100には商用交流電源を電源部102で受け、電源出力が供給される。この電装基板100には給湯・追焚き・暖房制御部104(
図8)が備えられ、リモコン装置106−1、106−2、106−3が接続されている。
【0070】
<制御系統>
【0071】
図8は、給湯・追焚き・暖房制御部104の一例を示している。
図8に示す構成では、実施の形態としての機能を説明するために必要な機能部を記載しており、斯かる機能部に限定されるものではない。
【0072】
給湯・追焚き・暖房制御部104やリモコン装置106−1、106−2、106−3は、コンピュータで構成され、情報処理によって後述の制御態様を実現している。プロセッサ108ではメモリ部110にあるプログラムを実行し、給湯・追焚き・暖房の制御に必要な情報処理や、データの記憶などを実行する。
【0073】
メモリ部110にはROM(Read-Only Memory)、RAM(Random-Access Memory)などの記録媒体を備え、制御に必要な情報処理を実行するためのプログラムが格納される。ROMの他、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory )などの不揮発性記録媒体を用いてもよい。RAMは情報処理のワークエリアを構成している。
【0074】
システム通信部112はプロセッサ108によって制御され、有線または無線によってリモコン装置106−1、106−2、106−3と連係し、これらとの情報の授受を実行する。
【0075】
入出力部(I/O)114は、プロセッサ108の情報処理に供する入力情報や、処理結果である制御出力を取り出す。このI/O114には循環ポンプ90−1、90−2、分配弁96−1、混合弁96−2、96−3、温度センサ98−1、98−2、98−3、98−4、給水量センサ98−5、燃料制御弁96−4、注湯電磁弁96−5などが接続されている。
【0076】
<給湯・追焚き・暖房装置80の駆動制御>
【0077】
給湯・追焚き・暖房装置80には、給湯運転、追焚き運転、暖房運転などが含まれ、これらの運転にはポンプ回転数制御、バーナー燃焼制御、給湯制御、浴槽注湯制御などが含まれる。
【0078】
図9および
図10は、給湯・追焚き・暖房装置80の駆動制御の処理手順の一例を示している。
図9および
図10において、共通符号a、bはフローチャート間の連結子を示している。
【0079】
この処理手順では、いずれかの機能がON状態か否かを判定する。いずれの機能もON状態でなければ(S101のNO)、待機状態を維持する。
【0080】
いずれかの機能がON状態であれば(S101のYES)、追焚き単独運転であるかを判定する(S102)。追焚き単独運転であれば(S102のYES)、循環ポンプ90−1の回転数制御として、追焚きに必要な所定回転数で循環ポンプ90−1を駆動し(S103)、S107に移行する。
【0081】
いずれかの機能がON状態であっても(S101のYES)、追焚き単独運転でなければ(S102のNO)、給湯単独運転または、給湯および追焚き運転かを判定する(S104)。給湯単独運転または、給湯および追焚き運転であれば(S104のYES)、必要号数に見合った所定温度たとえば、80〔℃〕の熱媒Mの流量を確保する回転数に循環ポンプ90−1を駆動し(S105)、S107に移行する。
【0082】
給湯単独運転または、給湯および追焚き運転でなければ(S104のNO)、使用する機能の組合せに応じた回転数に循環ポンプ90−1を駆動し(S106)、S107に移行する。
【0083】
S107では、温度センサ98−1による熱媒Mの検出温度が所定温度たとえば、80〔℃〕にバーナー8の燃焼制御を行う。
【0084】
浴槽注湯または給湯では、S107の後、浴槽注湯または給湯ありかを判定する(S108)。浴槽注湯または給湯ありの場合には(S108のYES)、浴槽注湯単独かを判定する(S109)。浴槽注湯単独であれば(S109のYES)、温度センサ98−4の検出温度がたとえば、浴槽設定温度−追焚き熱交換での加熱量になるように混合弁96−3の制御を行い(S110)、S114に移行する。
【0085】
S109において、浴槽注湯の単独でなければ(S109のNO)、給湯単独かを判定する(S111)。給湯単独であれば(S111のYES)、出湯温度が給湯設定温度になるように、つまり、温度センサ98−4の検出温度が給湯設定温度になるように混合弁96−3の制御を行う(S112)。
【0086】
S111において、給湯単独でなければ(S111のNO)、浴槽注湯および給湯に対応した制御を行う(S113)。
【0087】
追焚運転(
図10)では、追焚運転ありかを判定し(S114)、追焚運転であれば(S114のYES)、追焚側循環ポンプ90−2を駆動する(S115)。追焚運転でなければ(S114のNO)、追焚側循環ポンプ90−2の駆動(S115)をスキップする。
【0088】
高温暖房運転では、高温暖房運転ありかを判定し(S116)、高温暖房運転であれば(S116のYES)、高温暖房運転を行う(S117)。高温暖房運転でなければ(S116のNO)、高温暖房運転(S117)をスキップする。
【0089】
低温暖房運転では、低温暖房運転ありかを判定し(S118)、低温暖房運転であれば(S118のYES)、低温暖房運転を行う(S119)。低温暖房運転でなければ(S118のNO)、低温暖房運転(S119)をスキップし、この処理を終了する。
【0090】
<実施例2の効果>
【0091】
この実施例2によれば、次のような効果が得られる。
【0092】
循環ポンプ90−1の回転数制御では、ポンプ回転数に応じて熱媒Mの流量が変化する。このポンプ制御は、基本的にFF(フィードフォワード)制御であり、給湯量、高温暖房または低温暖房、さらには暖房端末の接続数に応じた回転数に制御できる。追焚単独運転では、熱媒Mの沸騰防止のために所定回転数で熱媒Mを循環させる。この場合、熱媒Mはプレート熱交換器24を経由し、循環路88−2を通して装置内循環とする。追焚単独運転でなければ、他の機能にあわせたポンプ回転数に依存させる。追焚側の循環ポンプ90−2の回転数はバーナー8の燃焼量により制御してもよい。
【0093】
給湯(注湯も含む)単独運転や給湯と同時に行う追焚運転では、温度センサ98−2の給水Wの検出温度、給水量センサ98−5の検出値、および給湯または注湯の設定温度により加熱に必要な燃焼号数(燃焼量)を算出し、この号数に応じて設定温度たとえば、80〔℃〕の熱媒Mの流量より循環ポンプ90−1の回転数を求め、循環ポンプ90−1の制御をする。これにより、必要以上に熱媒Mを加熱しなくてよいので、燃焼の一時停止などの不都合を防止できる。
【0094】
燃焼制御では、循環ポンプ90−1が駆動している間、熱媒Mが所定温度たとえば、80〔℃〕になるようにバーナー8の燃焼量を制御する。この場合、ポンプ駆動を制御条件とすればよく、熱媒回路内に流量センサを必要としない。
【0095】
熱交換器22を流れる熱媒Mの流量にかかわらず、温度センサ98−1の検出温度が所定温度たとえば、80〔℃〕になるようにガス量を調整すればよい。この場合、熱媒タンク84の出側温度が熱媒Mの所定温度に近ければ、バーナー燃焼を停止してもよい。
【0096】
浴槽注湯または給湯では、給湯の有無を給水量センサ98−5により検出することができる。浴槽注湯が単独であるか否かは、給水量センサ98−5と、注湯量センサ98−6との検出値を比較して判断すればよい。この検出値に差があれば給湯と注湯の同時使用であることが判る。
【0097】
注湯単独では、温度センサ98−4で温度を検出された温水HWが注湯管88−8から循環路88−3に流れ、往き管88−31および戻り管88−32により浴槽89に注湯される。この場合、往き管88−31を経由する際、浴槽水熱交換パイプ14で加熱されるので、この加熱分を考慮し、温度センサ98−4の検出温度を参照し、浴槽89の設定湯温より低い所定温度になるように混合弁96−3を制御する。
【0098】
給湯単独では、温度センサ98−4の検出温度を監視し、出湯温度が給湯設定温度になるように混合弁96−3を制御する。
【0099】
注湯および給湯を同時に生じる場合には、同時使用に対応した制御を行い、少なくとも温度センサ98−4の検出温度を監視し、温水HWに必要な温度が得られるように混合弁96−3を制御すればよい。
【0100】
追焚運転では、追焚側の循環ポンプ90−2を駆動するとともに循環ポンプ90−1を駆動し熱媒熱交換パイプ12−1の熱媒Mが高温にならないように制御することができる。
【0101】
高温暖房運転では、分配弁96−1を制御し、高温暖房負荷92−1に高温の熱媒Mを循環させることができる。
【0102】
低温暖房運転では、混合弁96−2を制御して低温暖房負荷92−2に循環する熱媒Mの温度を適正値に制御することができる。
【0103】
〔他の実施の形態〕
【0104】
A)上記実施の形態または実施例1、2では、第二熱交換部6−2側に第三熱交換部6−3の給水熱交換パイプ16を張り出させて配置した例を示したが、
図11に示すように、第一熱交換部6−1を通過した燃焼排気EGから顕熱を回収する熱媒熱交換パイプ12−2のみを第二熱交換部6−2に設置し、第三熱交換部6−3に給水熱交換パイプ16のみを設置してもよい。斯かる構成によっても熱交換効率を高めることができる。
【0105】
B)上記実施の形態では、熱源機として給湯器を例示して説明したが、本発明は給湯器に限定されるものではない。給排気を伴うガス燃焼の他、液体燃料の燃焼制御についても本発明は同様に適用できる。
【0106】
C)上記実施の形態において、第二熱交換部6−2および第三熱交換部6−3を単一の熱交換ユニットとして独立した構成とし、この熱交換ユニットを第一筐体部28−1と着脱可能に構成してもよい。
【0107】
D)第二熱交換部側に燃焼排気EGを第三熱交換部6−3に先行的に流す通気部を備えてもよい。
【0108】
以上説明したように、本発明の技術の最も好ましい実施の形態等について説明した。本発明は、上記記載に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載され、または発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。