(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記給送経路は、該給送経路の上流セクションを形成し且つ前記粒状物を自重により落下させる重力シュートと、該重力シュートの下端から前記使用装置まで延びる下流セクションとを含み、
前記分離装置は、
前記重力シュートの下端に到達した粒状物を良品としての第1粒状物と該第1粒状物よりも重い第2粒状物とに風選分離し、前記第1粒状物を前記下流セクションに向かわせる一方、前記第2粒状物を前記重力シュートの前記下端から1次分離シュート内に落下させる、1次分離器と、
2次分離器であって、前記下流セクションから下方に向けて延び且つ前記1次分離シュートから前記第2粒状物を受け取る2次分離シュートと、該2次分離シュート内に選別空気流を発生させるエアノズルとを有する、2次分離器と
を含み、
前記2次分離器は、前記2次分離シュート内にて前記第2粒状物を前記下流セクションに向かう良品としての第3粒状物と該第3粒状物よりも重い不良品とに前記選別空気流によって風選分離し、
前記第3粒状物は前記2次分離シュート内を前記選別空気流と共に前記下流セクションに向い、一方、前記不良品は前記選別空気流に抗して前記2次分離シュート内を落下する、請求項1に記載の粒状物の給送システム。
前記調整装置は、前記2次分離シュートの最小流路断面積及び前記エアノズルに供給される空気流量のうちの少なくとも一方を調整可能である、請求項3に記載の粒状物の給送システム。
前記コントローラは、前記計量結果を前記管理基準に照らした換算値に換算し、該換算値と前記目標値との間の偏差に基づき、前記調整装置の作動を制御する、請求項1に記載の粒状物の給送システム。
前記計量装置及び/又は前記コントローラに対して、前記時期、前記期間及び前記管理基準の目標値をそれぞれ入力する入力装置を更に具備する請求項1に記載の粒状物の給送システム。
前記制御工程は、前記2次分離シュートの最小流路断面積及び前記エアノズルに供給される空気流量のうちの少なくとも一方を調整する、請求項9に記載の粒状物の給送方法。
前記制御工程は、前記計量結果を前記管理基準に照らした換算値に換算し、該換算値と前記目標値との間の偏差に基づき、前記選別空気流の流速を制御する、請求項7に記載の粒状物の給送方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1を参照すれば、本発明の第1実施形態に係るシガレット製造機の刻みたばこ給送システムは、粒状物としての刻みたばこの給送経路10を含み、該給送経路10はシガレット製造機のたばこバンド12に向けて刻みたばこを担持空気流と共に給送する。たばこバンド12は、給送された刻みたばこをサクションにより層状に吸着し、その下面に刻みたばこ層を形成する。この後、該刻みたばこ層はたばこバンド12からシガレット製造機のロッド成形セクションに移送される。該ロッド成形セクションにて、刻みたばこ層は巻紙により包み込まれ、たばこロッドに形成される。更に、たばこロッドは所定の長さ毎に切断され、シガレット又は該シガレットの2倍の長さを有するシガレットロッドに形成される。
【0013】
給送経路10の上流セクションは重力シュート14として形成され、該重力シュート14は鉛直方向に延びている。重力シュート14の上端は刻みたばこの投入装置16に接続され、該投入装置16は重力シュート14内に単位時間当たり一定量の刻みたばこを投入する。それ故、投入された刻みたばこは重量シュート14内を自重により落下する。重力シュート14の下端は接続ダクト18を介して流動トラフ20に接続され、該流動トラフ20が前述のたばこバンド12まで延びている。流動トラフ20は接続ダクト18共に給送経路10の下流セクションを形成する。
【0014】
前記重量シュート14の下端に到達した刻みたばこは1次分離装置21によって風選分離され、該1次分離装置21は1次分離シュート22を含む。該1次分離シュート22は重力シュート14の下端と接続ダクト18との接続領域から下方に向けて延び、該1次分離シュート22の下端にはその内部に回転可能なエアロッカ24が位置付けられている。
【0015】
1次分離シュート22の下端は2次分離装置25の2次分離シュート26にエアロッカ24を介して接続されている。該2次分離シュート26もまた鉛直方向に延び、2次分離シュート26は、下流セクション、即ち、流動トラフ20の底に接続ダクト18の終端近傍にて開口した上端及び外気に開放された下端を有する。
【0016】
詳しくは、2次分離シュート26は互いに対向する2つの壁28,30を含み、これら壁28,30は2次分離シュート26の上端から下端までそれぞれ延びている。一方の壁28には2次分離シュートの上端と下端との間に中間口29を有し、前述したエアロッカ24は中間口29に臨んで配置されている。これに対し、他方の壁30はエアロッカ24に対応したレベル位置から2次分離シュート26の下端まで延び、一対の壁28,30の少なくとも一方は調整装置32を介して一対の壁28,30間の間隔、即ち、2次分離シュート26の開度を可変すべく移動可能である。調整装置32の詳細に関しては後述する。
【0017】
更に、重力シュート14の下端部には1次エアノズル34が位置付けられ、また、2次分離シュート26の固定壁28の上部には2次エアノズル36が位置付けられている。これら1次及び2次エアノズル34,36は弁ユニット38を介してエアポンプ40に接続され、該エアポンプ40はインバータ付きの電動モータ42によって駆動される。従って、1次及び2次エアノズル34,36にはエアポンプ40から吐出された空気が弁ユニット38を介してそれぞれ供給され、1次エアノズル34は
図1中の矢印F1で示されるように重量シュート14の下端を横断し、この後、接続ダクト18を介して流動トラフ20に向かう1次空気流を発生する。
【0018】
一方、2次エアノズル36は2次分離シュート26の上端に向かう空気を吹き出す。ここで、前述したように2次分離シュート26の下端は外気に開放されているので、2次エアノズル36から空気の吹き出しに伴い、2次分離シュート26はその下端から外気を吸い込み、吸い込まれた外気は
図1中の矢印F2で示されるように2次分離シュート26内に2次空気流(選別空気流)を発生させる。
【0019】
更に、
図1には示されていないが、流動トラフ20の底には2次分離シュート26の上端よりも下流に複数の補助エアノズルが流動トラフ20に沿って配置され、これら補助エアノズルもまた弁ユニット38を介してエアポンプ40に接続されている。それ故、補助エアノズルからも補助空気がそれぞれ吹き出される。
【0020】
上述した1次及び2次空気流F2, F2に加えて複数の補助空気の吹出しは前述した刻みたばこのための前記担持空気流CFを形成し、該担持空気流CFの流量は弁ユニット38によって調整可能である。詳しくは、弁ユニット38は1次及び2次空気F1,F2及び複数の補助空気の流量を個別に調整可能である。
【0021】
更に、流動トラフ20の内部は戻り経路44を介してエアポンプ40に接続され、該戻り経路44は前述の給送経路10と共に空気の循環経路を形成する。また、戻り経路44にはサイクロン集塵器46が配置され、集塵器46はサクションファンに接続されている。
【0022】
上述の給送システムによれば、前述の投入装置16から重力シュート14内に投入された刻みたばこは重力シュート14内を重力シート14の下端に向けて落下する。重力シュート14の下端に到達した刻みたばこは前述の1次空気流F1によって風選分離され、比較的軽い刻みたばこ(第1刻みたばこ)と比較的に重い刻みたばこ(第2刻みたばこ)に選別され、第1刻みたばこは接続ダクト18を通じて流動トラフ20に送り込まれ、この後、担持空気流CFと共にたばこバンド12に向けて給送される。
【0023】
一方、第2刻みたばこは1次空気流F1を通過して1次分離シュート22内に落下し、この後、エアロッカ24を介して2次分離シュート26内に投入される。この後、2次分離シュート26内に投入された第2刻みたばこは更に風選分離され、比較的軽い刻みたばこ(第3刻みたばこ)と比較的重い刻みたばこ(第4刻みたばこ)に分離される。第3刻みたばこは2次空気流F2により上昇されて、2次分離シュート26の上端から流動トラフ20に導かれ、前述の第1刻みたばこと共にたばこバンド12に向けて給送される。従って、第1及び第3刻みたばこは正規の刻みたばことしてシガレットの製造に使用される。
【0024】
一方、第4刻みたばこは不良の刻みたばことして2次空気流F2に抗して2次分離シュート26内を落下し、2次分離シュート26の下端から不良品として排出される。
【0025】
図1に示されるように2次分離シュート26の直下には移送経路48が配置されている。該移送経路48は2次分離シュート26の下端から排出された不良の刻みたばこを受け取り、該不良の刻みたばこを例えば再生たばこの製造ラインに向けて移送する。移送経路48には、不良の刻みたばこの排出量、所謂、ウイノワ量を計量する計量装置50が配置され、この計量装置50はウイノワ量の計量結果をコントローラ52に供給する。コントローラ52は前述した調整装置32に電気的に接続され、ウイノワ量の計量結果に基づいて調整装置32を作動させ、ウイノワ量を目標値に制御する。また、コントローラ52には入力装置としてのタッチパネル(T.P)54が電気的に接続され、該タッチパネル54はコントローラ52からの出力の表示や、コントローラ52への指令の入力に使用することができる。計量装置50及びコントローラ52の詳細については後述する。
【0026】
調整装置
図2は、前述した調整装置32の一例を具体的に示す。
調整装置32は平行リンク56を含み、該平行リンク56は互いに平行な一対のリンクアーム58a,58bを有する。これらリンクアーム58a, 58bの一端はブラケット60を介して2次分離シュート26の前記他方の壁、即ち、可動壁30に連結されている。一方、一対のリンクアーム58a,58bの他端は中間リンクアーム62を介して互いに連結されている。更に、リンクアーム58aの他端からは駆動アーム64が延び、該駆動アーム64は電動シリンダ66の駆動ロッド68に連結されている。電動シリンダ66は取り付けベース69に回動自在に支持されている。
【0027】
電動シリンダ66の駆動ロッド68が
図2に実線で示す状態から収縮されたとき、可動壁30は2次分離シュート26の一方の壁、即ち、固定壁28に向けて移動される。この結果、固定壁28と可動壁30との間の間隔DはD1からD2に減少される。逆に、電動シリンダ66の駆動ロッド68が
図2に2点鎖線で示す状態から伸張されたとき、可動壁30は固定壁28から離れる方向に移動され、間隔DはD1に増加される。
【0028】
前記間隔Dは2次分離シュート26の下端が外気に対して開放される度合い、即ち、2次分離シュート26の開度(最小流路断面績)を表し、よって、上述の調整装置32は2次分離シュート26の開度を調整可能にする。本実施形態の場合、2次分離シュート26の開度を自動調整可能にするために、電動シリンダ66は前述したコントローラ52に電気的に接続され、該コントローラ52は電動シリンダ66の作動を制御可能である。
【0029】
更に付け加えれば、上述の調整装置32は固定壁28に対して可動壁30を接近する方向又は離れる方向に移動させるが、しかしながら、調整装置32は2つの壁28,30を互いに接近する方向又は離れる方向に同時に移動させて、前記間隔Dを減少又は増加させることもできる。
【0030】
計量装置
図3は前述した計量装置50の一例を具体的に示す。先ず、計量装置50について説明する前に、前述した移送経路48に関して説明を追加する。本実施形態の場合、移送経路48は第1振動コンベア70を含む。該第1振動コンベア70は2次分離シュート26の下端の直下から延び、
図3中の矢印Cの方向に不良の刻みたばこを移送する。第1振動コンベア70の終端の直前方にはホッパ形状の中継ダクト72が配置され、該中継ダクト72は第1振動コンベア70よりも下方のレベルに位置付けられている。更に、中継ダクト72の直下には第2振動コンベア74が配置され、該第2振動コンベア74は中継ダクト72から第1振動コンベア70とは反対の方向に延びている。
【0031】
それ故、不良の刻みたばこが第1振動コンベア70上を移送されているとき、不良の刻みたばこは第1振動コンベア70の終端から中継ダクト72内を通じて第2振動コンベア74に受け取られ、この後、第2振動コンベア74により前述した再生たばこの製造ラインに向けて更に移送される。
【0032】
計量装置50は第1支持フレーム76及び第2支持フレーム78を含む。第1支持フレーム76は第1振動コンベア70の終端部の下方に配置されている。これに対し、第2支持フレーム78は第1支持フレーム76から第1振動コンベア70上での不良の刻みたばこの移送方向に離れて配置されている。詳しくは、第2支持フレーム78は前述した給送システムのハウジング80の外側に配置され、カバー82によって覆われている。該カバー82は前記ハウジング80に隣接し、その内部を計量室84として規定する。該計量室84はハウジング80に形成された開口を通じて給送システムの内部に連通している。
【0033】
第1支持フレーム76から第2支持フレーム78に亘り、一対の水平なリニアガイド86が互いに平行に延び、これらリニアガイド86の両端部は第1及び第2支持フレーム76,78の上面に支持されている。リニアガイド86にはトレイシャトル88が取り付けられ、該トレイシャトル88はエアシリンダ等のリニアアクチュエータ(図示しない)により、リニアガイド86に沿って往復的に移動可能である。
【0034】
トレイシャトル88には不良の刻みたばこをサンプリングするためのトレイユニット92が複数の電磁石(図示せず)を介して配置されている。それ故、これら電磁石が励磁されているとき、トレイユニット92はトレイシャトル88に対して吸着されることによって、トレイユニット92に固定される。それ故、トレイシャトル88がトレイユニット92と共に、第2支持フレーム78の直上位置から
図3中、2点鎖線で示されるように中継ダクト72の直上位置、即ち、サンプリング位置に位置付けられたとき、第1振動コンベア70の終端から排出された不良の刻みたばこは、第2振動コンベア74ではなくトレイユニット92に受け取られることでサンプリングされる。
【0035】
一方、第2支持フレーム78はその下部に棚板94を含み、該棚94にはガイド付きのエアシリンダ96を介して電子秤98が配置されている。該電子秤98は、水平な秤板100及び一対のプッシャ102を有し、これらプッシャ102は秤板100から上方に向けて突出している。詳しくは、
図4に示される状態にて、一対のプッシャ102は一対のリニアガイド86の下方で且つこれらリニアガイド86間に位置付けられている。
【0036】
トレイユニット92への不良の刻みたばこのサンプリングが終了した後、トレイユニット92はトレイシャトル88と共に第2支持フレーム78の直上位置、即ち、計量位置に復帰する(
図4の状態)。この後、前述の電磁石が消磁され、そして、エアシリンダ96が伸張されれば、電子秤98は
図5に示されるように上昇する。この際、電子秤98の一対のプッシャ102は第2支持フレーム78の上方に突出するばかりでなく、トレイシャトル88を更に通過し、該トレイシャトル88からトレイユニット92をリフトさせる。
【0037】
それ故、この時点にて、不良の刻みたばこをサンプリングしたトレイユニット92の重量、即ち、不良の刻みたばこのサンプリング重量(ウイノワ量)が電子秤98により計量可能となり、電子秤98はその計量結果を前述のコントローラ52に出力する。この後、電子秤98及びトレイユニット92は
図4に示す休止位置に復帰し、また、トレイユニット92は電磁石によりトレイシャトル88に吸着され、該トレイシャトル88に再び固定される。
【0038】
一方、上述のサンプリング手法では、ウイノワ量の計量後、トレイユニット92内の不良の刻みたばこを前述の移送経路48に戻す必要がある。このため、本実施形態のトレイユニット92は特有の構造を有しており、該構造について、
図6,7を参照しながら以下に詳述する。
【0039】
図6に示されるように、トレイユニット92は板状のトレイベース104を含み、該トイレベース104がトレイシャトル88に対し、前記電磁石を介して吸着可能である。トレイベース104はその一端部に一対のブラケット106を有し、これらブラケット106は
図7中に示されるようにトレイユニット92の移動方向とは直交する方向に互いに離れ、ロッド108の両端部をそれぞれ支持している。
【0040】
トレイベース104の直上には、不良の刻みたばこを実際に受け取るためのトレイ110が配置され、該トレイ110の一端部は一対のリンク112を介してロッド108に回動自在に支持されている。トレイ110がロッド108を中心として下方に回動されたとき、トレイ110はその他端部がトレイベース104に形成した開口114を通過するようにして下向きに傾斜される。
【0041】
更に、トレイベース104には開口114の両側にガイドロッド116がそれぞれ配置され、これらガイドロッド116の両端はブラケット118を介してトレイベース104に支持されている。各ガイドロッド116にはスライダ120がそれぞれ取り付けられ、これらスライダ120は連結ロッド122を介して互いに連結されている。また、
図7から明らかなように各ガイドロッド116にはそのガイドロッド116を囲む圧縮コイルばね124がそれぞれ配置され、これら圧縮コイルばね124は対応するスライダ120からトレイベース104の一端側に位置付けられたブラケット118まで延びている。それ故、各圧縮コイルばね124が非圧縮状態にあるとき、
図6,7に示されるように圧縮コイルばね124は対応するスライダ120を介して連結ロッド122をトレイベース104の他端側に向けて移動させている。
【0042】
一方、トレイ110の下面からは一対の三角プレート126が下方に向けて突出されている。これら三角プレート126は直角三角形の形態をなし、トレイユニット92の移動方向に互いに平行に延びている。より詳しくは、各三角プレート126の下縁は前記直角三角形の斜辺によって形成され、該斜辺は
図6から明らかなようにトレイ110の他端側から一端側に向けて徐々に上昇している。
【0043】
トレイ110が
図6,7に実線で示される状態にあるとき、一対の三角プレート126はトレイ110の他端側に位置した斜辺の部位にて連結ロッド122に当接し、この結果、トレイ110は水平姿勢にて保持されている。なお、
図7はトレイ110をその輪郭のみで示している。
【0044】
このような状態から連結ロッド122が一対のスライダ120と共に、圧縮コイルばね124の付勢力に抗してトレイ110の一端側に向けて移動されれば、三角プレート126の斜辺に対する連結ロッド122の当接位置もまたトレイ110の一端側に向けて変化するので、トレイ110は前述したようにロッド108を中心として自重により下向きに回動する。即ち、トレイ110は三角プレート126における斜辺の傾斜に従って下向きに回動し、これにより、トレイ110内の不良の刻みたばこがトレイ110から排出可能となる(
図6の2点鎖線を参照)。
【0045】
上述した連結ロッド122の移動を可能とするため、一方のスライダ120は延長部120eを有し(
図7参照)、また、計量装置50はエアシリンダ128を更に含む。該エアシリンダ128は
図3に示されるように第1支持フレーム76の上面に配置されている。トレイユニット92が前述のサンプリング位置に位置付けられたとき、エアシリンダ128のピストンロッドはトレイユニット92に向け伸張されてスライダ120の前記延長部120eに当接し、該延長部120eを介して連結ロッド122をトレイ110の一端側に向けて移動させる。それ故、トレイ110の下向きの回動操作は、トレイユニット92がサンプリング位置にあるときにのみに実施可能であり、トレイ110から排出された不良の刻みたばこは中継ダクト72を通じて第2振動コンベア74上に受け取られる。
【0046】
トレイ110からの不良の刻みたばこの排出が終了した後、トレイユニット92はサンプリング位置から計量位置に戻る。この際、スライダ120の延長部120eはエアシリンダ128のピストンロッドから離れ、連結ロッド122は圧縮コイルばね124の付勢力によりトレイ110の他端側に向けて復動し、トレイ110を水平姿勢に復帰させる。それ故、トレイ110の水平姿勢の復帰は、トレイユニット92が計量位置に戻る過程にて実施されるので、この際、第1振動コンベア70の終端から不良の刻みたばこがトレイ110上に落下しても、ここでの不良の刻みたばこはトレイ110から中継ダクト72を通じて第2振動コンベア74に受け取られる。
【0047】
この結果、トレイ110からの不良の刻みたばこの排出が完了した後、計量位置に復帰したトレイユニッ92のトレイ110に不良の刻みたばこが残留することはなく、次回の不良の刻みたばこのサンプリングに支障が生じることはない。なお、エアシリンダ128のピストンロッドはトレイユニット92がサンプリング位置から計量位置に戻る過程にて収縮される。
【0048】
上述した計量装置50のアクチュエータ、エアシリンダ及び電子秤等の作動は全て前述のコントローラ52によって制御される。この結果、移送経路48からの不良の刻みたばこのサンプリングからサンプリングした不良の刻みたばこの計量を経て、移送経路48へのサンプリングした不良の刻みたばこの戻しまでの一連のルーチンが自動化される。
【0049】
図8は計量装置50の他の例を示す。ここでも、計量装置50の説明に先立ち、移送経路48に関して説明する。
【0050】
移送経路48は、第2振動コンベア74の代わりに回収ボックス130を含み、該回収ボックス130は第1振動コンベア70における終端の下方に配置され、上方に向けて開放された上端を有する。回収ボックス130から回収ホース132が延びており、該回収ホース132は再生たばこの製造ラインに接続されている。更に、回収ホース132にはサクションファン(図示しない)が接続され、該サクションファンは回収ホース132内に回収ボックス130から再生たばこの製造ラインに向かう空気流を発生させることができる。
【0051】
ここでの計量装置50は、第1振動コンベア70の終端と回収ボックス130との間に配置された計量ホッパ134を含み、該計量ホッパ134はその下端に開閉可能な排出口を有する。それ故、排出口が閉じられているとき、計量ホッパ134は第1振動コンベア70の終端から排出された不良の刻みたばこを受け取ることができる。
【0052】
一方、計量ホッパ134は秤としての一対のロードセル136を介して支持フレーム138に取り付けられ、これらロードセル136は支持フレーム138に片持ちで支持されている。それ故、一対のロードセル136は計量ホッパ134の重量、即ち、計量ホッパ134にサンプリングした不良の刻みたばこの重量(ウイノワ量)を計ることができる。
【0053】
計量ホッパ134の排出口は板状のシャッタ140によって開閉され、該シャッタ140は排出口にヒンジ軸を介して取り付けられている。ヒンジ軸は排出口の近傍にて一対の軸受を介して支持されている一方、ロータリエアシリンダ142に連結されている。該ロータエアシリンダ142はブラケット(図示しない)を介して支持フレーム138に支持され、ロータリエアシリンダ142はシャッタ140をヒンジ軸回りに回動させ、計量ホッパ134の排出口を開閉する。
【0054】
不良の刻みたばこのサンプリングは計量ホッパ134の排出口を閉じた状態で実施され、このサンプリング中、一対のロードセル136は不良の刻みたばこのサンプリング重量(ウイノワ量)を計り、その計量結果をコントローラ52に出力し続ける。
【0055】
この後、不良の刻みたばこのサンプリングが終了したとき、コントローラ52はサンプリング終了時点でのロードセル136からの出力信号に基づいてウイノワ量を求める一方、ロータリエアシリンダ142を介して計量ホッパ134の排出口を開く。これにより、サンプリング後、不良の刻みたばこは計量ホッパ134から回収ボックス130及び回収ホース132を通じて再生たばこの製造ラインに向けて送出される。
【0056】
付け加えれば、不良の刻みたばこのサンプリングが要求されていないとき、計量ホッパ134の排出口は開いた状態に維持され、これにより、第1振動コンベア70の終端から排出された不良の刻みたばこは計量ホッパ134、回収ボックス130及び回収ホース132を通じて再生たばこの製造ラインに送られる。
【0057】
上述した
図8の計量装置の場合にも、ロータリエアシリンダ142の作動はコントローラ52により制御され、この結果、不良の刻みたばこのサンプリングからウイノワ量の測定までの一連のルーチンが同様に自動化される。
【0058】
図9,10は、コントローラ52にて実行される制御フローを示し、該制御フローは不良の刻みたばこのサンプリング及びウイノワ量の測定、そして、この測定結果に基づく前述の調整装置32の作動制御を含む。
【0059】
前記制御フローでは先ず、シガレット製造機が稼働しているか否かが判別され(ステップS1)、ここでの判別結果が真(Yes)の場合、不良の刻みたばこのサンプリング時期か否かが判別される(ステップS2)。ステップS1での判別結果が偽(No)場合、シガレット製造機が運転停止されているか否かが判別され(ステップS3)、ここでの判別結果が真の場合、コントローラ52は作動を停止する。しかしながら、ステップS3の判別結果が偽の場合、ステップS1を経てステップS2の判別が繰り返して実施される。
【0060】
ステップS2でのサンプリング時期は例えば、作業日の所定時、作業員のシフト時又は作業日の1時間毎等から選択され、前述のタッチパネル54を介してコントローラ52のメモリに予め格納されている。
【0061】
ステップS2の判別結果が真になったとき、コントローラ52は不良の刻みたばこのサンプリングを前述の計量装置50の一方を使用して開始し(ステップS4)、次に、サンプリング期間が終了したか否かを判別する(ステップS5)。ステップS5でのサンプリング期間は例えば、一定の時間として設定され、タッチパネル54を介してコントローラ52のメモリに予め格納されている。
【0062】
ステップS5の判別結果が真になったとき、コントローラ52は、不良の刻みたばこのサンプリング重量、即ち、ウイノワ量Waを計量装置50によって測定させ(ステップS6)、測定されたウイノワ量Waを計量装置50から受け取る(ステップS7)。この後、コントローラ52は、ウイノワ量Waを管理基準のウイノワ量Wbに換算する(ステップS8)。ここで、管理基準のウイノワ量Wbは、シガレット製造機にてシガレットが例えば1千万本製造されたときのウイノワ量を表す。ここで、管理基準のウイノワ量Wbは、製造されるべきシガレットの銘柄毎、即ち、或る銘柄のシガレットのための刻みたばこを製造する複数種のたばこ葉のセット毎に目標値Woを有し、該目標値Woは上限値及び下限値で規定される。このような管理基準の目標値Woは、コントローラ52に対してタッチパネル54を介して入力されることによって、書き換え可能にして記憶される。
【0063】
次に、コントローラ52は、ウイノワ量Wbと目標値Woとの間の偏差ΔW(= Wo - Wb)を演算し(ステップS9)、該偏差ΔWの正負及び絶対値に基づき、前述した調整装置32への制御指令を決定し(ステップS10)、該制御指令を調整装置32の電動シリンダ66を駆動するドライバに出力する(ステップS11)。この後、コントローラ52は上述の制御ルーチンを繰り返して実施する。
【0064】
具体的には、ステップS10での偏差ΔWが正の場合、制御指令は前述した2次分離シュート26の開度(間隔D)が増加する方向に偏差ΔWの大きさに基づいて電動シリンダ66を作動させるべく決定され、逆に、偏差ΔWが負の場合、制御指令は、前記開度(間隔D)が減少される方向に偏差ΔWの絶対値の大きさに基づいて電動シリンダ66を作動させるべく決定される。なお、偏差ΔWが許容範囲にある場合、制御指令は無効指令となり、電動シリンダ66は現在の状態を維持する。
【0065】
調整装置32の電動シリンダ66が制御指令に基づいて作動されれば、2次分離シュート26内の2次空気流の流速が減少又は増加されるので、その後のウイノワ量Wbは目標値Woに向けて速やかに変化される。更に、上述したウイノワ量Wbの調整は、シガレット製造機の運転中、周期的に繰り返されるので、ウイノワ量Wbは目標値Woに安定して維持される。
【0066】
更に説明を付加すれば、ステップS10での偏差ΔWが正の場合、電動シリンダ66は、2次分離シュート26の開度(間隔D)を増加させる方向に段階的に作動され、この際の電動シリンダ66の作動ストロークは偏差ΔWの大きさに応じて決定される。一方、偏差ΔWが負の場合、電動シリンダ66は2次分離シュート26の開度(間隔D)を減少させる方向に段階的に作動され、この際の電動シリンダ66の作動ストロークは偏差ΔWの絶対値の大きさに応じて決定される。
【0067】
具体的には、電動シリンダ66の1回当たりの作動ストロークは、コントローラ52にタッチパネル54を介して入力されるパラメータに基づいて決定され、該パラメータはコントローラ52に記憶されてもよい。例えば、電動シリンダ66が100mmの最大作動ストロークを有している場合、1回当たりの作動ストロークは、例えば1.0mm,1.5mm,2.0mm,・・・の数列をパラメータとして、該数列の中から偏差ΔWに応じて決定される。
【0068】
発明者等は、従来の給送方法を実施するシステムを備えたシガレット製造機の連続運転中、製造機にて製造されているシガレットの銘柄が同一であれば、ウイノワ量Wbが著しく変動しないことを発見した。それ故、ステップS10での偏差ΔWが正又は負の値である場合に、電動シリンダ66が段階的に作動されれば、即ち、
図9の制御ルーチンが繰り返して実施されれば、偏差ΔWは前述の管理基準内(上限値と下限値との間)に向けて徐々に収束し、管理基準内に収まる。
【0069】
更に、発明者等は、従来の給送方法を実施するシステムを備えたシガレット製造機が複数運転されているとき、たとえ製造されるシガレットの銘柄が同一であり且つ2次分離シュート26の開度(間隔D)が同一でも、各シガレット製造機から排出されるウイノワ量Wbが異なることを発見した。それ故、偏差ΔWが同一であっても、電動シリンダ66の1回当たりの作動ストロークを前述の数列の中から選択できるので、そのシガレット製造機に適合した作動ストロークの決定が可能となる。
【0070】
コントローラ52は、シガレット製造機の運転時間、ウイノワ量Wb、偏差ΔW、電動シリンダ6への制御指令、製造されるべきシガレットの銘柄等をシガレット製造機の運転停止後、運転記録として記憶することができる。換言すれば、コントローラ52は、製造されたシガレットの銘柄毎に電動シリンダ66への最後の制御指令を記憶することができる。それ故、シガレット製造機の運転が再開されるとき、コントローラ52は、今回製造されるべきシガレッと同一銘柄のシガレットが前回製造されたときに電動シリンダ66に供給されていた制御指令と同一の制御指令を電動シリンダ66に供給し、電動シリンダ66の作動を介して2次分離シュート26の開度(間隔D)を前回と同様な開度(間隔D)に復帰させることができる。
【0071】
更に、目標値Woからのウイノワ量Wbの逸脱が繰り返され、そして、逸脱の繰り返し回数が所定の値に達したとき、コントローラ52は電動シリンダ66への制御指令を出力する代わりに、給送システムに異常が発生したことを通知する指令を出力することもできる。
【0072】
図10は、第2実施形態に係る刻みたばこ給送システムを示す。第2実施形態の場合、2次分離シュート26は前述した可動壁30に代えて固定壁28’を含み、2次分離シュート26の最小流路断面績は一定である。それ故、第2実施形態の場合、前述の調整装置32は不要である。
【0073】
第2実施形態の場合、給送システムは1次及び2次エアノズル34,36に向けて空気を独立して供給する第1及第2エア経路144,146を含む。第1エア経路144は1次エアノズル34を前述したエアポンプ40に直接に接続し、第2エア経路146は2次エアノズル36をエアポンプ40とは異なるエアポンプ148に直接に接続している。該エアポンプ148もまたインバータ付きの電動モータ150に接続され、該電動モータ150は前述のコントローラ52に電気的に接続されている。即ち、第2エア経路エアポンプ148及び電動モータ150は前述の調整装置32に代えて、2次空気流の流量、即ち、その流速を直接的に調整する調整装置33を構成する。
【0074】
このような第2実施形態の調整装置33によれば、1次エアノズル34から吐出される空気の流量、即ち、1次空気流F1とは2次エアノズル36から吐出される空気の流量、即ち、2次空気流F2を独立して可変できる。それ故、コントローラ52は前述した偏差ΔWに基づき電動モータ150の回転速度、即ち、2次空気流F2の流速(流量)を調整することでウイノワ量Wbを目標値Woに一致させるべく同様にして制御することができる。
【0075】
詳しくは、前述の制御ルーチンにおいて、ステップS10は以下のようにして制御指令を決定する。偏差Wが正の場合、制御指令は2次空気流F2の流量(流速)が増加される方向に電動モータ150の回転速度を偏差ΔWの大きさに基づいて増加させるべく決定される。逆に、偏差ΔWが負の場合、制御指令は、2次空気流F2の流量(流速)が減少される方向に電動モータ150の回転速度を偏差ΔWの絶対値の大きさに基づいて減少させるべく決定される。なお、偏差ΔWが許容範囲にある場合、制御指令は無効指令となり、電動モータ150は現在の状態を維持する。
【0076】
また、本発明の給送システムは、
図2に示された調整装置32及び
図10に示された調整装置33を共に含むことができ、この場合、調整装置32,33は協働して2次空気流F2の流量(流速)、即ち、ウイノワ量Wbをより速やかに調整することができる。
【0077】
更に、
図11は本発明の第3実施形態に係る刻みたばこ給送システムを示す。
第3実施形態の刻みたばこ給送システムは、前述の第1及び第2実施形態のシステムの1次及び2次分離シュート22,26に代えて空気循環型の分離ダクト160を備え、該分離ダクト160は、刻みたばこの投入装置162と前述した流動トラフ20との間に配置されている。前記投入装置162はその上部に刻みたばこの装填ゲート164を含み、該装填ゲート164からは刻みたばこの投入シュート166が下方に向けて延びている。装填ゲート164は空気圧によって開閉され、供給された刻みたばこを投入シュート166内に投入する。
【0078】
投入シュート166の途中には櫛歯付きの掻き取りロール168,170が配置されている。これら掻き取りロール168,170は、投入シュート166内に投入された刻みたばこを互いに協働して一時的に堰き止める一方、それらの回転に従って刻みたばこを更に落下させ、ここでの落下量は掻き取りロール168,170の回転速度によって決定される。更に、投入シュート166の底部は刻みたばこの貯留部172として形成されており、投入シュート166内を落下する刻みたばこは最終的に該貯留部172に貯留される。
【0079】
貯留部172の一部は急傾斜コンベア174によって形成されている。該急傾斜コンベア174は貯留部172から上方に向け、急な傾斜角にて延びている。急傾斜コンベア174はロアロール176,アッパロール178及びこれらロールを接続するコンベアベルト180を含み、該コンベアベルト180は多数の掻き出しピン182を有する。それ故、急傾斜コンベア174が駆動されているとき、急傾斜コンベア174は貯留部172から刻みたばこを掻き出し、掻き出した刻みたばこをアッパロール178に向けて移送する。
【0080】
一方、前述の分離ダクト160はジクザク部分184を含む。該ジグザク部分184は急傾斜コンベア174に隣接して配置され、急傾斜コンベア174に沿って延びている。急傾斜コンベア174の上端部はジクザク部分184の中間域に供給ピット186を介して接続され、該供給ピット186はその下端にエアロッカ187を有する。それ故、急傾斜コンベア174の上端に到達した刻みたばこは供給ピット186内に落下し、そして、供給ピット186からエアロッカ187を通じてジクザク部分184に供給される。
【0081】
分離ダクト160はコアンダ分離器188を更に含み、該コアンダ分離器188はジグザク部分184の上端に接続されている。コアンダ分離器188の下流部分は分離縁190にて、空気流路192と、たばこ流路194とに分離され、空気流路192は送風機196を介して空気流路198に接続されている。該空気流路198は送風機196からジグザク部分184に沿って下方に真直ぐに延び、この後、U字形状に湾曲してジグザク部分184の下端に接続されている。更に、ジグザク部分184の下端にはエアロッカ204が配置されており、ジグザク部分184はエアロッカ204を通じて外部に接続可能である。
【0082】
一方、たばこ流路194はエアロッカ200を介して堆積ピット202に接続され、該堆積ピット202は下方に向けて真っ直ぐに延びている。堆積ピット202の下端は接続流路を介して前述の流動トラフ20に接続され、堆積ピット202の下端直下には掻き出しロールが配置されている。
図11中、接続流路及び掻き出しロールは省略されている。
【0083】
前述した送風機196は分離ダクト160内を循環する担持空気流を発生する。該担持空気流が分離ダクト160のジクザク部分184を通過する際、担持空気流の流動プロファイルは不均一になり、ジクザク部分184内にて、刻みたばこは比較的軽い良品の刻みたばこと、比較的重い不良の刻みたばことに風選分離される。即ち、ここでの担持空流は選別空気流を兼ねる。詳しくは、良品の刻みたばこはジクザク部分184内を担持空気流と共に上昇してコアンダ分離器188内に流入し、該コアンダ分離器188内にて担持空気流から分離された後、たばこ流路194及びエアロッカ200を経て堆積ピット202内に供給される。一方、良品の刻みたばこが分離された後の担持空気流は空気流路192を経て送風機196に戻される。
【0084】
堆積ピット202内の刻みたばこは、前述した掻き出しロールの回転によって堆積ピット202から取り出され、前述したように流動トラフ20を経てたばこバンド12に供給され、シガレットの製造に使用される。付け加えれば、堆積ピット202内における刻みたばこの堆積レベルは常に許容範囲に維持され、これを達成するため、前述の分離ダクト160内への刻みたばこの供給量、即ち、急傾斜コンベア174の作動速度が制御される。一方、不良の刻みたばこは、ジクザク部分184内を上昇する担持空気流に抗してジグザク部分184内を下降し、ジクザク部分184のエアロッカ204に到達する。それ故、ジクザク部分184内にて風選分離された後の不良の刻みたばこは、ジクザク部分184からエアロッカ204を通じて外部に排出可能である。
【0085】
上述の第3実施形態の給送システムでも、第2実施形態の給送システムと同様に、不良の刻みたばこの排出量、即ち、ウイノワ量は分離ダクト160内を循環する担持空気流の流量(流速)によって変化する。それ故、
図11に示されているように、ジグザク部分184のエアロッカ204が移送経路48を介して計量装置50に接続される一方、送風機196、即ち、該送風機196のモータがコントローラ50に電気的に接続されれば、第3実施形態の給送システムにあっても、第2実施形態の場合と同様にウイノワ量を目標値に自動的に制御可能である。
【0086】
図12は、第3実施形態の給送システムのコントローラ52が実施する制御ルーチンの一部を概略的に示す。この制御ルーチンでは、ステップS20にて、ウイノワ量Wbの測定が開始され、次のステップS21にて、ウイノワ量Wbの測定結果が判別される。ここでの判別の結果、ウイノワ量Wbが管理基準の上限値を超えて多い場合には、ステップS22にて、送風機196に減速信号が出力される。従って、送風機196は分離ダクト160内を流れる担持空気流の速度を減少させる。逆に、ウイノワ量Wbが管理基準の下限値を超えて少ない場合、ステップS23にて、送風機196に増速信号が出力される。従って、送風機196は分離ダクト160内を流れる担持空気流の速度を増加させる。この後、ステップS22, S23からはステップS24が実施され、該ステップS24にて、コントローラ52は例えば1分間待機する。即ち、担持空気流の速度は1分間、減少又は増加した状態に維持される。
【0087】
一方、ステップS21にて、ウイノワ量Wbが管理基準内にある判別されたとき、ステップS25にて、コントローラ52は一定時間待機する。即ち、分離ダクト160内を流れる担持空気流は一定時間、その時点での速度に維持される。従って、上述の説明から明らかなように、上述の制御ルーチンが繰り返して実施されれば、ウイノワ量Wbは管理基準に向けて速やかに収束し、この後、管理基準内に安定して維持される。
【0088】
最後に、本発明の供給システム及び供給方法は、シガレットの製造に使用される刻みたばこに限らず、種々の粒状物の選別及び給送にも同様にして適用可能である。