(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、パチンコ遊技機の一実施形態について説明する。
以下の説明において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
【0012】
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体11を備える。枠体11は、パチンコ遊技機10を遊技店などの島設備に固定するための設置枠と、各種の遊技部品を搭載するための搭載枠と、を含んで構成される。パチンコ遊技機10は、遊技盤YBを備える。遊技盤YBは、枠体11に搭載されている。遊技盤YBの前面側には、遊技媒体の一例である遊技球が流下する遊技領域YBaが形成されている。遊技盤YBには、正面視における略中央に、開口窓YBbが形成されている。開口窓YBbには、各種の意匠が施されたセンター枠Wが組み付けられている。
【0013】
パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDを備える。発射ハンドルHDは、遊技球を遊技領域YBaへ打ち出すときに操作される。発射ハンドルHDは、一例として、搭載枠の前面側に設けられる。パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDの回動操作量を調節することによって、遊技球の発射強度を調節できるように構成される。
【0014】
パチンコ遊技機10は、装飾ランプLAを備える。装飾ランプLAは、発光体(不図示)を発光、点滅、及び消灯する演出(以下、発光演出と示す)を行う。装飾ランプLAは、一例として、枠体11や遊技盤YBに設けられる。パチンコ遊技機10は、スピーカSPを備える。スピーカSPは、人や動物の声、効果音、及び楽曲などの音声を出力する演出(以下、音声演出と示す)を行う。例えば、スピーカSPは、一例として、枠体11に設けられる。
【0015】
図2に示すように、パチンコ遊技機10は、所定の情報を表示可能な情報表示装置13を備える。情報表示装置13は、一例として、遊技盤YBにおいて、遊技者が視認可能な位置に設けられる。
【0016】
情報表示装置13は、第1特別図柄表示部13aを備える。第1特別図柄表示部13aは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に第1特別図柄を確定停止表示させる第1特別図柄変動ゲームを実行可能である。情報表示装置13は、第2特別図柄表示部13bを備える。第2特別図柄表示部13bは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に第2特別図柄を確定停止表示させる第2特別図柄変動ゲームを実行可能である。特別図柄は、パチンコ遊技機10において内部的に行われる特別図柄の当り抽選(以下、特別抽選と示す)の結果を報知するための図柄である。第1特別図柄変動ゲーム及び第2特別図柄変動ゲームは、特別抽選の結果に基づいて実行される変動ゲームの一例である。
【0017】
以下の説明では、第1特別図柄変動ゲームを「第1特別ゲーム」と示し、第2特別図柄変動ゲームを「第2特別ゲーム」と示す。また、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームを総称して「特別ゲーム」と示す。本明細書において、「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味する。本明細書において、「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味する。図柄について、「確定停止表示」と「導出」とは同じ意味である。
【0018】
パチンコ遊技機10において、第2特別ゲームは、第1特別ゲームに対して優先的に実行される。第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に並行して実行されない。特別図柄表示部13a,13bにおいて導出可能な特別図柄には、大当り表示結果の一例である大当り図柄と、はずれ表示結果の一例であるはずれ図柄とがある。パチンコ遊技機10では、特別抽選において大当りに当選すると、特別ゲームで大当り図柄が導出され、当該大当りの特別ゲームの終了後、大当り遊技が付与される。
【0019】
情報表示装置13は、第1特別保留表示部13cを備える。第1特別保留表示部13cは、保留条件が成立したが、実行条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第1特別ゲームの回数を特定可能な情報を表示する。情報表示装置13は、第2特別保留表示部13dを備える。第2特別保留表示部13dは、保留条件が成立したが、実行条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第2特別ゲームの回数を特定可能な情報を表示する。以下の説明では、保留中の第1特別ゲームの回数を「第1特別保留数」と示し、保留中の第2特別ゲームの回数を「第2特別保留数」と示す。第1特別保留数及び第2特別保留数の各最大値(上限)は、一例として、4に定めることができる。
【0020】
情報表示装置13は、普通図柄表示部13eを備える。普通図柄表示部13eは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に普通図柄を確定停止表示させる普通図柄変動ゲームを実行可能である。普通図柄は、パチンコ遊技機10において内部的に行われる普通図柄の当り抽選(以下、普通抽選と示す)の結果を報知するための図柄である。以下の説明では、普通図柄変動ゲームを「普通ゲーム」と示す。
【0021】
普通図柄表示部13eにおいて導出可能な普通図柄には、普通当り表示結果の一例である普通当り図柄と、普通はずれ表示結果の一例である普通はずれ図柄とがある。パチンコ遊技機10では、普通抽選において普通当りに当選した場合、普通ゲームにおいて普通当り図柄が導出され、当該普通当りの普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。
【0022】
情報表示装置13は、普通保留表示部13fを備える。普通保留表示部13fは、保留条件が成立したが、実行条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている普通ゲームの回数を特定可能な情報を表示する。以下の説明では、保留中の普通ゲームの回数を「普通保留数」と示す。
【0023】
表示部13a〜13fは、1つの表示装置にまとめて設けられている必要はなく、異なる部分に設けられていてもよい。また、情報表示装置13は、所謂「右打ち」を指示する情報を表示する右打ち表示部や、後述するラウンド遊技の上限回数を報知するラウンド表示部を備えていてもよい。
【0024】
パチンコ遊技機10は、演出表示装置EHを備える。演出表示装置EHは、画像を表示可能な画像表示部GHを有する。画像表示部GHは、一例として、液晶パネル、及び有機ELパネルなどである。演出表示装置EHは、所定のキャラクタや文字を模した画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を行う演出実行手段の一例である。演出表示装置EHは、正面から見たときに、画像表示部GHが遊技盤YBの開口窓YBb(センター枠W)を介して視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられている。以下の説明では、キャラクタ、文字(文字列)、アイコン、及び所定の選択肢などについて、単に「表示する」と示すとき、それぞれを特定(認識)可能な画像を表示することを意味するものとする。
【0025】
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口する第1特別始動入賞口15を備える。第1特別始動入賞口15は、遊技球を入球させることができるように、常に開口している。パチンコ遊技機10は、第1特別始動入賞口15へ入球した遊技球を検知する第1特別始動センサSE1を備える。パチンコ遊技機10では、遊技球が第1特別始動センサSE1によって検知されると、第1特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。
【0026】
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口する第2特別始動入賞口16を備える。パチンコ遊技機10は、第2特別始動入賞口16へ入球した遊技球を検知する第2特別始動センサSE2を備える。パチンコ遊技機10では、遊技球が第2特別始動センサSE2によって検知されると、第2特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。
【0027】
パチンコ遊技機10は、遊技球が第2特別始動入賞口16へ入球可能な開状態と、遊技球が第2特別始動入賞口16へ入球不能な閉状態と、に動作可能な普通可変部材17を備える。閉状態は、遊技球が第2特別始動入賞口16へ入球し得るが、開状態に比して入球し難い状態であってもよい。パチンコ遊技機10は、普通可変部材17を動作させるアクチュエータの一例として、普通ソレノイドSL1を備える(
図3参照)。普通可変部材17は、普通当り遊技において、開状態に動作される。
【0028】
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口する大入賞口18を備える。パチンコ遊技機10は、遊技球が大入賞口18へ入球可能な開状態と、遊技球が大入賞口18へ入球不能な閉状態と、に動作可能な特別可変部材19を備える。閉状態は、遊技球が大入賞口18へ入球し得るが、開状態に比して入球し難い状態であってもよい。パチンコ遊技機10は、特別可変部材19を動作させるアクチュエータの一例として、特別ソレノイドSL2を備える(
図3参照)。特別可変部材19は、特別図柄の当り遊技において、開状態に動作される。パチンコ遊技機10は、大入賞口18へ入球した遊技球を検知する特別入賞センサSE3を備える。パチンコ遊技機10では、遊技球が特別入賞センサSE3によって検知されると、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。
【0029】
パチンコ遊技機10は、普通始動口の一例として、遊技領域YBaに開口する普通始動入賞口20を備える。パチンコ遊技機10は、普通始動入賞口20へ入球した遊技球を検知する普通始動センサSE4を備える。パチンコ遊技機10では、遊技球が普通始動センサSE4によって検知されると、普通ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。なお、普通始動口は、遊技球が通過可能なゲート型の始動口であってもよい。また、パチンコ遊技機10は、遊技球が普通始動センサSE4によって検知されると、普通ゲームの保留条件が成立し得る一方、賞球の払出条件が成立しないように構成されていてもよい。なお、パチンコ遊技機10は、入賞口15,16,18,20とは異なる入賞口を備えていてもよい。遊技球が入賞口に入球することは、所謂「入賞」である。パチンコ遊技機10は、アウト口21を備える。例えば、アウト口21は、遊技領域YBaの下端部において、遊技領域YBaに開口する。遊技領域YBaへ発射された遊技球のうち、入賞口15,16,18,20の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口21から機外へと排出される。
【0030】
上述のように、パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDの回動操作量を調節することによって、遊技球の発射強度を調節できる。即ち、パチンコ遊技機10では、センター枠Wの左側領域YR1、及びセンター枠Wの右側領域YR2の何れかを流下するように、遊技球を打ち分けることができる。左側領域YR1における遊技球の流下経路には、第1特別始動入賞口15が形成されている。このため、パチンコ遊技機10では、遊技領域YBaのうち、左側領域YR1を流下するように遊技球が発射されたとき、即ち、所謂「左打ち」をされたとき、遊技球が第1特別始動入賞口15へ入球し得る。右側領域YR2における遊技球の流下経路には、上流側から普通始動入賞口20、大入賞口18、及び第2特別始動入賞口16が形成されている。このため、遊技領域YBaのうち、右側領域YR2を流下するように遊技球が発射されたとき、即ち、所謂「右打ち」をされたとき、遊技球は、第2特別始動入賞口16、大入賞口18、及び普通始動入賞口20へ入球し得る。
【0031】
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率を高確率に変動させる確率変動機能と、第2特別始動入賞口16への遊技球の入球を補助する入球補助機能と、特別ゲームの変動時間を短縮する時間短縮機能と、を搭載している。パチンコ遊技機10における遊技状態は、これらの機能の作動状態(作動及び非作動)を組み合わせて構成される。
【0032】
確率変動機能(以下、確変機能と示す)について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる状態として、複数の確率状態を備える。複数の確率状態には、低確率状態と、当該低確率状態に比して、大当り確率が高い高確率状態と、がある。確変機能が作動すると、確率状態が低確率状態から高確率状態へと移行し、大当りに当選する可能性が高まる。このため、高確率状態は、遊技者にとって有利な状態となる。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」である。
【0033】
入球補助機能について説明する。
入球補助機能は、普通電動役物への入賞をサポートする機能であり、所謂「電サポ機能」である。パチンコ遊技機10は、第2特別始動入賞口16への遊技球の入球率(入球容易性)が異なる状態として、複数の入球率状態を備える。複数の入球率状態には、低入球率状態と、当該低入球率状態に比して、入球率が高い高入球率状態と、がある。入球補助機能が作動すると、入球率状態が低入球率状態から高入球率状態に移行し、第2特別ゲームの始動条件を成立させ易くなる。このため、高入球率状態は、遊技者にとって有利な状態となる。
【0034】
例えば、高入球率状態は、次に説明する3つの補助制御のうち任意に選択できる1つの制御を実行することによって、又は複数の制御を組み合わせて実行することによって実現できる。第1補助制御は、普通ゲームの変動時間を、低入球率状態のときよりも短くする制御である。第2補助制御は、普通抽選における普通当り確率を、低入球率状態のときよりも高確率に変動させる制御である。第2補助制御は、低入球率状態では、普通抽選そのものを行わないが、高入球率状態では、所定の確率で普通抽選を行う制御であってもよい。第3補助制御は、1回の普通当り遊技における普通可変部材17の合計開放時間を、低入球率状態のときよりも長くする制御である。なお、第3補助制御としては、1回の普通当り遊技における普通可変部材17の開放回数を、低入球率状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技における普通可変部材17の1回の開放時間を、低入球率状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。
【0035】
次に、変動時間短縮機能(以下、時短機能と示す)について説明する。
パチンコ遊技機10は、特別ゲームの変動時間(平均変動時間)が異なる状態として、複数の変動時間状態を備える。複数の変動時間状態には、長変動時間状態と、長変動時間状態に比して、少なくとも第2特別ゲームの平均変動時間が短い短変動時間状態と、がある。時短機能が作動すると、変動時間状態が長変動時間状態から短変動時間状態へ移行し、単位時間当りで実質的に実行可能な特別ゲームの回数が増加する。即ち、特別ゲームの変動効率が向上する。
【0036】
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10における遊技状態には、確変機能、入球補助機能、及び時短機能が作動しない通常状態と、確変機能、入球補助機能、及び時短機能が作動する高確時短状態と、確変機能が作動しない一方で入球補助機能及び時短機能が作動する低確時短状態と、がある。なお、パチンコ遊技機10は、3つの遊技状態を備えることに限らず、その一部又は全部を、確変機能、入球補助機能、及び時短機能のうち作動させる機能を変更した異なる遊技状態としてもよい。また、遊技状態は、1つ又は2つであってもよく、4つ以上であってもよい。
【0037】
本実施形態では、一例として、時短機能が入球補助機能に付随して作動する。即ち、本実施形態では、入球補助機能が作動するとき、時短機能も同時に作動する一方、入球補助機能が非作動となるとき、時短機能も同時に非作動となる。以下の説明では、単に「時短状態」と示す場合、高入球率状態であって、且つ短変動時間状態である遊技状態を意味し、「非時短状態」と示す場合、低入球率状態であって、且つ長変動時間状態である遊技状態を意味するものとする。
【0038】
次に、大当りについて説明する。
パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備える。大当り図柄の種類は、大当りの種類と把握できる。例えば、複数種類の大当り図柄は、特定図柄グループと、非特定図柄グループとに分類されている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当り遊技の種類が定められている。例えば、特定図柄グループに分類される大当り図柄と、非特定図柄グループに分類される大当り図柄とには、同じ種類の大当り遊技が定められていてもよく、異なる種類の大当り遊技が定められていてもよい。
【0039】
パチンコ遊技機10では、大当りの特別ゲームの終了後、大当り遊技が開始される。大当り遊技では、最初に、予め定めた時間(以下、オープニング時間と示す)にわたって、所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の開始を特定可能なオープニング演出である。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口18を開放するラウンド遊技が予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が入球するか、又は、予め定めた上限時間が経過すると終了する。ラウンド遊技において、大入賞口18は、所定の開放態様となるように開放される。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。
【0040】
そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めた時間(以下、エンディング時間と示す)にわたって、所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の終了を特定可能なエンディング演出である。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。
【0041】
次に、大当り遊技の終了後における遊技状態について説明する。
複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当り遊技の終了後の遊技状態が定められている。例えば、特定図柄グループに分類される大当り図柄には、大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が付与される迄の間にわたって、高確率状態と時短状態とを付与することが定められている。また、非特定図柄グループに分類される大当り図柄には、大当り遊技の終了後、低確率状態を付与することが定められている。また、非特定図柄グループに分類される大当り図柄には、大当り遊技の終了後、予め定めた作動回数の特別ゲームが終了する条件、及び、次回の大当り遊技が生起される条件のうち、何れか一方の条件が成立する迄の間、時短状態を付与することが定められている。以下の説明では、特定図柄グループに分類される大当り図柄の大当りを「特定大当り」と示し、非特定図柄グループに分類される大当り図柄の大当りを「非特定大当り」と示す場合がある。
【0042】
次に、パチンコ遊技機10が実行可能な演出の一例について説明する。
パチンコ遊技機10が実行可能な演出には、表示演出の1つである演出図柄変動ゲームがある。以下の説明では、演出図柄変動ゲームを略して「演出ゲーム」と示す。演出ゲームは、特別抽選の結果に基づいて実行される変動ゲームの一例である。以下の説明では、特別ゲーム及び演出ゲームを区別しないとき、纏めて「変動ゲーム」と示す。演出ゲームは、演出表示装置EHにおいて、複数列の演出図柄を変動表示させ、最終的に演出図柄の組合せ(以下、単に図柄組合せと示す)を導出させる演出である。演出図柄は、キャラクタや模様等の装飾が施された図柄であって、表示演出を多様化させるための飾り図柄である。演出図柄は、数字を含む数字図柄であってもよく、数字を含まない非数字図柄を含んでもよい。非数字図柄は、一例として、所定の図形やキャラクタ等を示す図柄である。本実施形態では、1〜9までのアラビア数字を含む数字図柄を備えた一例について説明する。演出ゲームは、一例として、第1列、第2列、及び第3列の演出図柄をそれぞれ所定の方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。
【0043】
演出ゲームは、特別ゲームに関連して実行される。具体的に、演出ゲームは、特別ゲームとともに開始され、特別ゲームとともに終了される。演出ゲームでは、特別ゲームで導出される特別図柄に応じた図柄組合せが導出される。特別ゲームにおいて、大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームでは、大当りの図柄組合せが導出される。大当りの図柄組合せは、一例として、「777」などのように、全列の演出図柄が同一の演出図柄となる図柄組合せである。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が導出されるとき、演出ゲームでは、はずれの図柄組合せが導出される。はずれの図柄組合せは、一例として、「778」や「787」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組合せである。なお、演出ゲームにおいて、演出図柄は、確定停止表示される前に一旦停止表示されてもよい。本明細書において、「一旦停止表示」とは、ゆれ変動表示などのように、演出図柄が確定停止表示される前の仮停止状態である。
【0044】
演出ゲームは、リーチを形成して行うリーチ演出を伴う場合がある。リーチは、複数列のうち特定列(一例として第1列と第3列)に同一の演出図柄が一旦停止表示されており、且つ、特定列とは異なる列(一例として第2列)の演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。リーチ演出は、演出ゲームにおいて、リーチを形成した後、第2列の演出図柄を引き続き変動表示させてから一旦停止表示させ、そのまま所定の図柄組合せを導出させる演出である。リーチ演出は、演出表示装置EHに所定のキャラクタや文字列を画像として表示する演出を含んでもよい。本実施形態において、リーチ演出には、ノーマルリーチ演出(以下、NR演出と示す)と、NR演出に比して大当り期待度(有利期待度)が高いスーパーリーチ演出(以下、SR演出と示す)と、が含まれる。NR演出、及びSR演出は、相互に構成要素の少なくとも一部が異なる。例えば、各リーチ演出は、構成要素としての演出時間が異なってもよく、演出図柄の変動態様(一例として、有効ライン数又は変動表示方向)が異なってもよく、表示されるキャラクタが異なってもよい。
【0045】
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成を説明する。
図3に示すように、パチンコ遊技機10は、主制御基板40を備える。主制御基板40は、所定の処理を行い、当該処理の結果に応じて、制御情報の一例である制御コマンドなどの制御信号を出力する。パチンコ遊技機10は、副制御基板50を備える。主制御基板40と、副制御基板50とは、主制御基板40から副制御基板50へ一方向に制御信号を出力可能となるように接続されている。副制御基板50は、主制御基板40から入力した制御信号に基づいて所定の処理を実行する。
【0046】
まず、主制御基板40について詳しく説明する。
主制御基板40は、マイクロプロセッサ41を備える。マイクロプロセッサ41は、処理部(以下、主制御CPU42と示す)と、記憶部(メモリ)と、を備える。主制御CPU42は、主制御用のプログラムを実行することにより、各種処理を実行する。マイクロプロセッサ41の記憶部には、情報の読出しが可能であって、且つ情報の書込みが不能なROM領域(以下、主制御ROM43と示す)と、情報の読出し及び書込みが可能なRWM領域(以下、主制御RWM44と示す)と、が含まれる。
【0047】
主制御ROM43は、各種の判定や抽選に用いる判定値やテーブルなどを記憶している。主制御ROM43は、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームが開始してから終了するまでの変動時間を特定可能な情報である。変動パターンは、特別ゲームの実行中に行う演出ゲームの演出内容(変動内容)を特定可能な情報である。変動パターンには、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンは、演出ゲームにおいて、リーチ演出を行い、最終的に大当りの図柄組合せを導出する変動パターンである。はずれ変動パターンは、演出ゲームにおいて、最終的にはずれの図柄組合せを導出する変動パターンである。はずれ変動パターンには、演出ゲームにおいてリーチ演出を行う「リーチあり」の変動パターンと、演出ゲームにおいてリーチ演出を行わない「リーチなし」の変動パターンと、がそれぞれ含まれる。
【0048】
主制御RWM44は、主制御CPU42による処理の結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、主制御RWM44が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。マイクロプロセッサ41は、ハードウェア乱数を生成する乱数回路45を備える。マイクロプロセッサ41は、主制御CPU42による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能であってもよい。なお、主制御CPU42、主制御ROM43、主制御RWM44、及び乱数回路45は、マイクロプロセッサ41としてワンチップに構成されていることに限らず、それぞれ別体に構成されていてもよい。
【0049】
主制御CPU42は、センサSE1〜SE4と接続されている。主制御CPU42は、センサSE1〜SE4が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力可能に構成されている。主制御CPU42は、情報表示装置13(表示部13a〜13f)と接続されている。主制御CPU42は、情報表示装置13(表示部13a〜13f)の表示内容を制御可能に構成されている。主制御CPU42は、ソレノイドSL1,SL2と接続されている。主制御CPU42は、ソレノイドSL1,SL2の動作を制御することによって、可変部材17,19の動作を制御可能に構成されている。
【0050】
次に、副制御基板50について詳しく説明する。
副制御基板50は、副制御CPU51と、副制御ROM52と、副制御RWM53と、を備える。副制御CPU51は、副制御用のプログラムを実行することにより、演出に関する各種の処理を行う。本実施形態では、副制御CPU51が演出に関する各種の処理を実行することによって、演出実行手段を制御する演出制御手段の一例が構成されている。副制御ROM52は、副制御プログラムや、所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。副制御ROM52は、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、及び音声演出に用いる音声演出データなどを記憶している。
【0051】
副制御RWM53は、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、副制御RWM53が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、副制御基板50は、副制御CPU51による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。なお、副制御基板50は、乱数生成回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
【0052】
副制御CPU51は、演出表示装置EHと接続されている。副制御CPU51は、演出表示装置EHの表示内容を制御可能に構成されている。副制御CPU51は、装飾ランプLAと接続されている。副制御CPU51は、装飾ランプLAの発光態様を制御可能に構成されている。副制御CPU51は、スピーカSPと接続されている。副制御CPU51は、スピーカSPの出力態様を制御可能に構成されている。
【0053】
次に、主制御CPU42が行う各種の処理について説明する。
主制御CPU42は、所定の制御周期(例えば4ms)毎に行うタイマ割り込み処理として、特別図柄入力処理、及び特別図柄開始処理などを実行する。
【0054】
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
図4に示すように、主制御CPU42は、第1特別始動センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第1特別始動入賞口15へ入賞したか否かを判定する(S101)。遊技球が第1特別始動入賞口15へ入賞した場合(S101:YES)、主制御CPU42は、主制御RWM44に記憶されている第1特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(S102)。
【0055】
第1特別保留数が上限数未満である場合(S102:YES)、主制御CPU42は、第1特別保留数を1加算して更新する(S103)。ステップS103の処理において、主制御CPU42は、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。第1特別ゲームの保留条件は、第1特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第1特別始動センサSE1によって検知されると成立する。
【0056】
次に、主制御CPU42は、マイクロプロセッサ41内で生成している乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RWM44に記憶させる(S104)。例えば、乱数は、特別抽選(大当り抽選)に用いる特別当り乱数、当り図柄の決定に用いる当り図柄乱数、及び変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数などである。ステップS104の処理において、主制御CPU42は、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。なお、乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。本実施形態のパチンコ遊技機10は、第1特別ゲームに用いる乱数情報を主制御RWM44に記憶させておくことで、当該第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
【0057】
次に、主制御CPU42は、ステップS104の処理において取得した乱数をもとに、新たに実行が保留された特別ゲームの内容を特定可能な制御コマンド(以下、「先読みコマンド」と示す)を生成し、出力バッファに設定する先読みコマンド設定処理を実行する(S105)。なお、先読みコマンド設定処理は、特別図柄入力処理において、ステップS104の処理の終了後に実行してもよく、特別図柄入力処理とは異なる処理として実行してもよい。即ち、先読みコマンド設定処理は、特別図柄入力処理のステップS104の処理において乱数を取得したときと同じ割り込み処理など、特別ゲームの実行が保留されたときに先読みコマンドを生成可能であればよい。
【0058】
先読みコマンド設定処理において、主制御CPU42は、ステップS104の処理で取得した大当り乱数の値が、後述する大当り抽選において大当りに当選する値であるか否かを事前に判定する。主制御CPU42は、判定結果に基づいて大当り抽選の結果を特定可能となるように先読みコマンドを生成する。また、主制御CPU42は、後述するはずれ変動処理、又は大当り変動処理において何れの変動パターンを決定する値であるかを事前に判定する。主制御CPU42は、判定結果に基づいて決定される変動パターンを特定可能となるように先読みコマンドを生成し、出力バッファに設定する。なお、先読みコマンドは、1の制御コマンドとして構成されていてもよく、複数の制御コマンドとして構成されていてもよい。
【0059】
第1特別始動入賞口15へ遊技球が入賞していない場合(S101:NO)、第1特別保留数が上限数未満ではない場合(S102:NO)、及び、ステップS105の処理を終了した場合、主制御CPU42は、ステップS106の処理へ移行する。ステップS106の処理において、主制御CPU42は、第2特別始動センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第2特別始動入賞口16へ入賞したか否かを判定する(S106)。遊技球が第2特別始動入賞口16へ入賞している場合(S106:YES)、主制御CPU42は、主制御RWM44に記憶されている第2特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(S107)。
【0060】
第2特別保留数が上限数未満である場合(S107:YES)、主制御CPU42は、第2特別保留数を1加算して更新する(S108)。ステップS108の処理において、主制御CPU42は、更新後の第2特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第2特別保留表示部13dを制御する。第2特別ゲームの保留条件は、第2特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第2特別始動センサSE2によって検知されると成立する。
【0061】
次に、主制御CPU42は、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RWM44に記憶させる(S109)。ステップS109の処理において、主制御CPU42は、第2特別ゲームに用いる乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態のパチンコ遊技機10は、第2特別ゲームに用いる乱数情報を主制御RWM44に記憶させておくことで、当該第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
【0062】
主制御CPU42は、第2特別始動入賞口16へ遊技球が入賞していない場合(S106:NO)、第2特別保留数が上限数未満ではない場合(S107:NO)、又はステップS109の処理を終了した場合、特別図柄入力処理を終了する。
【0063】
次に、特別図柄開始処理について説明する。
主制御CPU42は、特別ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。主制御CPU42は、当り遊技(大当り遊技)中ではなく、且つ特別ゲームの実行中ではない場合に肯定判定する一方、当り遊技中又は特別ゲームの実行中である場合に否定判定する。特別ゲームの実行条件が成立していない場合、主制御CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
【0064】
特別ゲームの実行条件が成立している場合、主制御CPU42は、第2特別保留数が零よりも大きいか否かを判定する。第2特別保留数が零である場合、主制御CPU42は、第1特別保留数が零よりも大きいか否かを判定する。第1特別保留数が零である場合、主制御CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
【0065】
第1特別保留数が零よりも大きい場合、主制御CPU42は、第1特別保留数を1減算して更新する。主制御CPU42は、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。次に、主制御CPU42は、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RWM44から取得する。
【0066】
次に、主制御CPU42は、取得した乱数情報から特定される特別当り乱数を用いて、大当りに当選とするか否かの大当り抽選を行う。このとき、主制御CPU42は、現在の確率状態(確変機能の作動の有無)に応じた大当り確率で大当り抽選を行う。
【0067】
大当りに当選した場合、主制御CPU42は、大当り変動処理を行う。大当り変動処理において、主制御CPU42は、乱数情報から特定可能な当り図柄乱数を用いて、大当り図柄抽選を行い、第1特別ゲームにおいて導出させる大当り図柄を決定する。主制御CPU42は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、大当り変動パターンを決定する。大当り変動処理において、主制御CPU42は、大当りフラグを主制御RWM44にセットする。その後、主制御CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
【0068】
大当りに当選しなかった場合、主制御CPU42は、はずれ変動処理を行う。はずれ変動処理において、主制御CPU42は、第1特別ゲームにおいて導出させるはずれ図柄を決定する。はずれ変動処理において、主制御CPU42は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、リーチあり、又はリーチ無しのはずれ変動パターンを決定する。その後、特別図柄開始処理を終了する。
【0069】
第2特別保留数が零よりも大きい場合、主制御CPU42は、上述した第1特別ゲームに関する制御と同様の制御を第2特別ゲームを対象にして行う。つまり、主制御CPU42は、第2特別保留数の減算、大当り抽選、当該大当り抽選の結果に基づく何れかの変動処理を行う。その後、特別図柄開始処理を終了する。
【0070】
主制御CPU42は、大当り抽選の結果に基づく各変動処理において、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを副制御基板50に出力する。変動開始コマンドは、各変動処理において決定した変動パターンと、特別ゲームの開始とを特定可能な制御コマンドである。特別図柄コマンドは、各変動処理において決定した特別図柄(大当り図柄又ははずれ図柄)を特定可能な制御コマンドである。なお、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドは、第1特別ゲームの変動処理が実行されたときと、第2特別ゲームの変動処理が実行されたときとで異なる制御コマンドである。
【0071】
特別図柄開始処理を終了すると、主制御CPU42は、特別図柄開始処理とは別の処理によって、第1特別ゲーム又は第2特別ゲームを実行させる。具体的に、主制御CPU42は、第1特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。また、主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別ゲーム(演出ゲーム)の終了を特定可能な制御コマンド(以下、変動終了コマンドと示す)を副制御基板50に出力する。
【0072】
一方、主制御CPU42は、第2特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。また、主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動終了コマンドを副制御基板50に出力する。
【0073】
また、主制御CPU42は、特別ゲームを実行(開始又は終了)させる毎に、主制御RWM44に記憶されている実行カウンタの値を更新し、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数を計数する。そして、主制御CPU42は、特別ゲームを終了させる毎に、入球率状態及び変動時間状態を移行させるための処理を行う。
【0074】
次に、大当り遊技処理について説明する。
大当り遊技処理は、大当り遊技を付与するための処理である。主制御CPU42は、特別ゲームにおいて大当り図柄を導出させると、大当りの特別ゲームの終了後に大当り遊技処理を実行する。主制御CPU42は、特別図柄開始処理にて決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。主制御CPU42は、特定した種類の大当り遊技を付与する。
【0075】
最初に、主制御CPU42は、オープニング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、オープニングコマンドと示す)を副制御基板50に出力する。主制御CPU42は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主制御CPU42は、特定した大当り遊技用の開放制御データを用いて特別ソレノイドSL2を制御し、大入賞口18を開状態とする。主制御CPU42は、特別入賞センサSE3による遊技球の検知数が上述の上限個数に達するか、又は、上述の上限時間が経過すると、大入賞口18を閉状態とするように特別ソレノイドSL2を制御することで、ラウンド遊技を終了させる。主制御CPU42は、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主制御CPU42は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンド遊技の開始を特定可能な制御コマンド(以下、ラウンド開始コマンドと示す)を副制御基板50に出力する。主制御CPU42は、ラウンド遊技を終了する毎に、ラウンド遊技の終了を特定可能な制御コマンド(以下、ラウンド終了コマンドと示す)を副制御基板50に出力する。
【0076】
主制御CPU42は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、EDコマンドと示す)を副制御基板50に出力する。主制御CPU42は、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。
【0077】
次に、確率状態を移行させる確率移行処理について説明する。
主制御CPU42は、特定大当りに基づく大当り遊技を終了すると、主制御RWM44に高確フラグをセットする。即ち、主制御CPU42は、高確率状態に制御する。一方、主制御CPU42は、非特定大当りに基づく大当り遊技を終了すると、主制御RWM44に高確フラグをセットしない。即ち、主制御CPU42は、低確率状態に制御する。また、主制御CPU42は、大当り遊技を開始させる場合であって、高確フラグがセットされているとき、当該高確フラグをクリアする。即ち、主制御CPU42は、大当り遊技中、低確率状態に制御する。
【0078】
次に、入球率状態及び変動時間状態を移行させる処理について説明する。
主制御CPU42は、大当り遊技が終了すると、主制御RWM44に作動フラグをセットする。即ち、主制御CPU42は、時短状態に制御する。主制御CPU42は、大当り遊技を開始させる場合で、作動フラグがセットされているとき、当該作動フラグをクリアする。即ち、主制御CPU42は、大当り遊技中、非時短状態に制御する。また、主制御CPU42は、非特定大当りに基づく大当り遊技の終了後において、作動回数の特別ゲームが終了すると、当該作動回数目の特別ゲームの終了に伴って、作動フラグをクリアする。即ち、主制御CPU42は、作動回数目の特別ゲームの終了に伴って、非時短状態に制御する。
【0079】
次に、普通図柄入力処理について説明する。
主制御CPU42は、普通始動センサSE4から検知信号を入力したか否かに基づいて、普通始動入賞口20へ遊技球が入賞したか否かを判定する。遊技球が普通始動入賞口20へ入賞していない場合、主制御CPU42は、普通図柄入力処理を終了する。一方、遊技球が普通始動入賞口20へ入賞した場合、主制御CPU42は、主制御RWM44に記憶されている普通保留数が上限数(一例として4)未満であるか否かを判定する。普通保留数が上限数未満ではない場合、主制御CPU42は、普通図柄入力処理を終了する。一方、普通保留数が上限数未満である場合、主制御CPU42は、普通保留数を1加算して更新する。このとき、主制御CPU42は、更新後の普通保留数を特定可能な情報を表示するように、普通保留表示部13fを制御する。普通ゲームの保留条件は、普通保留数が上限数未満である状態において、遊技球が普通始動センサSE4によって検知されると成立する。
【0080】
次に、主制御CPU42は、マイクロプロセッサ41内で生成している乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RWM44に記憶させる。例えば、乱数は、普通抽選に用いる普通当り乱数などである。主制御CPU42は、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態では、普通ゲームに用いる乱数情報を主制御RWM44に記憶させておくことによって、当該普通ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。その後、主制御CPU42は、普通図柄入力処理を終了する。
【0081】
次に、普通図柄開始処理について説明する。
主制御CPU42は、普通ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。主制御CPU42は、普通当り遊技中ではなく、且つ普通ゲームの実行中ではない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中、又は普通ゲームの実行中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主制御CPU42は、普通図柄開始処理を終了する。
【0082】
一方、普通ゲームの実行条件が成立している場合、主制御CPU42は、普通保留数が零よりも大きいか否かを判定する。普通保留数が零である場合、主制御CPU42は、普通図柄開始処理を終了する。一方、普通保留数が零よりも大きい場合、主制御CPU42は、普通ゲームを開始させる。普通ゲームを開始させる場合、主制御CPU42は、普通保留数を1減算して更新する。このとき、主制御CPU42は、更新後の普通保留数を特定可能な情報を表示するように、普通保留表示部13fを制御する。
【0083】
次に、主制御CPU42は、普通ゲームに用いる乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RWM44から取得する。主制御CPU42は、遊技状態を特定する。即ち、主制御CPU42は、入球補助機能が作動中であるか否かを特定する。次に、主制御CPU42は、取得した乱数情報から特定される普通当り乱数を用いて、普通当りに当選とするか否かの普通抽選を行う。このとき、主制御CPU42は、現在の入球率状態に応じた普通当り確率にて普通抽選を行う。
【0084】
普通当りに当選した場合、主制御CPU42は、普通当り変動処理を実行する。普通当り変動処理において、主制御CPU42は、乱数情報から特定可能な乱数を用いた抽選により、普通当り図柄を決定する。主制御CPU42は、乱数情報から特定可能な乱数を用いた抽選により、現在の入球率状態に応じた普通ゲームの変動時間(変動パターン)を決定する。その後、主制御CPU42は、普通図柄開始処理を終了する。
【0085】
一方、普通当りに当選しなかった場合、主制御CPU42は、普通はずれ変動処理を実行する。普通はずれ変動処理において、主制御CPU42は、普通はずれ図柄を決定する。また、普通はずれ変動処理において、主制御CPU42は、乱数情報から特定可能な乱数を用いた抽選により、現在の入球率状態に応じた普通ゲームの変動時間を決定する。その後、主制御CPU42は、普通図柄開始処理を終了する。
【0086】
そして、普通図柄開始処理を終了すると、主制御CPU42は、普通図柄開始処理とは別の処理によって、普通ゲームを実行させる。主制御CPU42は、普通ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、普通図柄表示部13eを制御する。主制御CPU42は、普通ゲームの変動時間を計測する。主制御CPU42は、普通ゲームの変動時間が経過すると、普通図柄開始処理において決定した普通図柄を導出するように、普通図柄表示部13eを制御する。
【0087】
次に、普通当り遊技処理について説明する。
普通当り遊技処理は、普通当り遊技を付与するための処理である。主制御CPU42は、普通ゲームにおいて普通当り図柄を導出させると、普通当りの普通ゲームの終了後に普通当り遊技処理を行う。主制御CPU42は、普通図柄開始処理にて決定した普通当り図柄(普通当りの種類)に基づいて、普通当り遊技の種類を特定する。そして、主制御CPU42は、特定した普通当り遊技用の開放制御データを用いて、現在の入球率状態に応じた開放態様となるように普通ソレノイドSL1を制御し、第2特別始動入賞口16を開状態とする。
【0088】
次に、払出処理について説明する。
払出処理は、遊技球が入賞口15,16,18,20へ入球したことを契機に賞球を払い出すための処理である。主制御CPU42は、センサSE1〜SE4の何れかから検知信号を入力すると、入力した検知信号に対応する入賞口に定めた個数の賞球を払い出すように払出装置(不図示)を制御する。また、主制御CPU42は、センサSE1〜SE4の何れかから検知信号を入力すると、入力した検知信号に対応する入賞口へ遊技球が入球したことを特定可能な制御コマンド(以下、入賞コマンドと示す)を副制御基板50に出力する。
【0089】
次に、副制御CPU51が実行する各種の処理について説明する。
最初に、大当り演出処理について説明する。
大当り演出処理は、大当り遊技中の演出(以下、大当り演出と示す)を実行させるための処理である。副制御CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出を実行するように、装飾ランプLA、スピーカSP、及び演出表示装置EHのうち少なくとも一つを制御する。副制御CPU51は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出を実行するように、装飾ランプLA、スピーカSP、及び演出表示装置EHのうち少なくとも一つを制御する。副制御CPU51は、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出を実行するように、装飾ランプLA、スピーカSP、及び演出表示装置EHのうち少なくとも一つを制御する。
【0090】
次に、演出ゲーム処理について説明する。
演出ゲーム処理は、特別ゲームの実行中に、当該特別ゲームに関連した表示演出の1つとして、演出ゲームを実行させるための処理である。副制御CPU51は、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを入力すると、特別ゲームに対応する演出ゲームを実行するように、演出表示装置EHを制御する。具体的に、副制御CPU51は、変動開始コマンドを入力すると、当該制御コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、演出ゲームの演出パターン(演出内容)を選択する。また、副制御CPU51は、特別図柄コマンドを入力すると、当該コマンドから特定可能な特別図柄に基づいて、演出ゲームにて導出させる図柄組合せを決定する。具体的に、副制御CPU51は、特別図柄コマンドから大当り図柄を特定可能である場合、大当りの図柄組合せを決定する。副制御CPU51は、特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能である場合、はずれの図柄組合せを決定する。
【0091】
また、副制御CPU51は、リーチ演出の実行条件が成立しているか否かを判定する。リーチ条件は、一例として、リーチありの変動パターンが決定されることによって成立する。なお、リーチ条件としては、リーチありの変動パターンが決定されたことに加えて、所定のリーチ演出抽選を行い、当該リーチ演出抽選に当選したことを定めてもよい。副制御CPU51は、リーチ条件が成立しており、且つ特別図柄コマンドから大当り図柄を特定可能であるとき、大当りの図柄組合せを構成する演出図柄をリーチの演出図柄として決定する。副制御CPU51は、リーチ条件が成立しており、且つ特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能であるとき、リーチを含むはずれの図柄組合せを決定する。副制御CPU51は、リーチ条件が成立しておらず、且つ特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能であるとき、リーチを含まないはずれの図柄組合せを決定する。
【0092】
そして、副制御CPU51は、変動開始コマンドの入力を契機として、各列の演出図柄の変動表示を開始するように、演出表示装置EHを制御する。即ち、副制御CPU51は、演出ゲームを開始させる。副制御CPU51は、変動パターンに定められた変動時間中、選択した演出パターンに基づいて演出ゲームが行われるように、演出表示装置EHを制御する。そして、副制御CPU51は、演出ゲームを開始させてから、所定のタイミングが到来すると、図柄組合せを一旦停止表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に、図柄組合せを確定停止表示させる。なお、副制御CPU51は、変動終了コマンドとは関係なく、変動パターンに定められた変動時間の経過を契機に図柄組合せを確定停止表示させてもよい。この場合、変動終了コマンドは省略してもよい。
【0093】
次に、変動ゲームに関連して実行される各種表示演出について説明する。
本実施形態において、副制御CPU51が実行させる表示演出には、実行中の変動ゲームを対象に行う表示演出(以下、通常系演出と示す)が含まれる。通常系演出は、今回の変動ゲームの内容(特別抽選の結果、及び変動パターン)に基づいて実行される。また、本実施形態において、副制御CPU51が実行させる表示演出には、保留中の変動ゲームの内容(特別抽選の結果、及び変動パターン)を、当該変動ゲームの開始前に事前判定し、その事前判定した結果(以下、先読み結果と示す)に基づいて実行する演出(以下、先読み系演出と示す)が含まれる。
【0094】
各種表示演出には、アイコン演出が含まれる。アイコン演出は、複数回の変動ゲームに跨って実行され得る演出であることから、所謂「連続演出」である。
図2に示すように、演出表示装置EHは、保留中の第1特別ゲームと1対1で対応し、保留中の第1特別ゲームを示す情報(以下、保留情報と示す)の一例として、アイコンGiを表示するためのアイコン領域R1を備える。演出表示装置EHは、保留中の第2特別ゲームと1対1で対応し、保留中の第2特別ゲームを示す保留情報の一例として、アイコンGiを表示するためのアイコン領域R2を備える。アイコン領域R1,R2は、所謂「保留表示領域」であり、アイコン領域R1,R2に表示されるアイコンGiは、所謂「保留画像」である。演出表示装置EHは、実行中の特別ゲームを示す情報(以下、実行情報と示す)の一例として、アイコンGiを表示するためのアイコン領域R3を備える。
【0095】
アイコンGiは、新たに第1特別ゲームが保留されたことを契機としてアイコン領域R1に表示され、1対1で対応する第1特別ゲームの開始に伴ってアイコン領域R3へ移動するように表示される。アイコンGiは、新たに第2特別ゲームが保留されたことを契機としてアイコン領域R2に表示され、1対1で対応する第2特別ゲームの開始に伴ってアイコン領域R3へ移動するように表示される。本実施形態では、アイコン領域R1におけるアイコンGiの表示数から、第1特別保留数を特定可能であり、アイコン領域R2におけるアイコンGiの表示数から、第2特別保留数を特定可能である。
【0096】
図5に示すように、アイコンGiには、一例として、3種類のアイコンGi1〜Gi3が含まれる。アイコンGi1〜Gi3は、構成要素の少なくとも一部が異なる。アイコンGi1〜Gi3は、一例として、構成要素としての形状が同じである一方、構成要素としての色調が異なる。例えば、アイコンGi1は、白色の球体(
図5(a)参照)であり、アイコンGi2は、緑色の球体(
図5(b)参照)であり、アイコンGi3は、赤色の球体(
図5(c)参照)である。これに限らず、アイコンGi1〜Gi3は、構成要素としての形状が異なっていてもよく、構成要素としてのモチーフ(キャラクタなど)が異なってもよい。
【0097】
以下の説明では、特別ゲームが保留されたときを「第1時期」と示し、保留された特別ゲームが開始されるまでを「第2時期」と示し、当該特別ゲームを実行中であるときを「第3時期」と示す。したがって、所定の特別ゲームに関して、第1時期では、アイコン領域R1,R2にてアイコンGiの表示が開始され、第2時期では、アイコン領域R1,R2にてアイコンGiが表示され、第3時期では、アイコン領域R3にてアイコンGiが表示されることとなる。第1時期において表示されるアイコンGiは、アイコンGi1〜Gi3の何れかである。また、第2時期及び第3時期では、表示中であるアイコンGiの表示態様(一例として種類)が変化し得る。具体的に、アイコン演出において、表示中であるアイコンGiは、アイコンGi1→アイコンGi2→アイコンGi3の順に変化(変更)されるときがある。本実施形態のアイコン演出では、アイコンGi1<アイコンGi2<アイコンGi3の順に、アイコンGiが対応する特別ゲームの大当り期待度が高くなる。
【0098】
以下の説明では、相対的に大当り期待度が高いアイコンGiに変化することを、「アイコンGiが昇格する」と示す場合がある。また、以下の説明では、アイコンGi1以外のアイコンGiを表示する演出を「アイコン変化演出」と示す場合がある。詳しくは後述するが、本実施形態において、アイコン変化演出は、第1時期及び第2時期において、先読み系演出として実行される。また、アイコン変化演出は、第3時期において、通常系演出として実行される。
【0099】
また、各種表示演出には、モード演出が含まれる。モード演出は、複数回の特別ゲームに跨って実行され得る演出であることから、所謂「連続演出」である。
図6に示すように、パチンコ遊技機10は、複数の演出モードを備える。本実施形態において、複数の演出モードには、通常モードEM1、第1特殊モードEM2、及び第2特殊モードEM3の3種類の演出モードが含まれる。演出モードEM1〜EM3では、滞在中である演出モードを特定可能な情報(以下、モード情報と示す)の一例として、キャラクタ(背景)及び文字(文字列)が演出表示装置EHに表示される。通常モードEM1では、モード情報の一例として、キャラクタGc1及び文字列Gf1が演出表示装置EHに表示される(
図6(a)参照)。第1特殊モードEM2では、モード情報の一例として、キャラクタGc2及び文字列Gf2が演出表示装置EHにて表示される(
図6(b)参照)。第2特殊モードEM3では、モード情報の一例として、キャラクタGc3及び文字列Gf3が演出表示装置EHに表示される(
図6(c)参照)。これに限らず、モード情報は、演出図柄の種類や変動態様であってもよい。
【0100】
本実施形態では、第2時期及び第3時期において、演出モードが変化し得る。具体的に、滞在中である演出モードは、通常モードEM1→第1特殊モードEM2→第2特殊モードEM3の順に変化(変更)されるときがある。本実施形態のモード演出では、通常モードEM1<第1特殊モードEM2<第2特殊モードEM3の順に、大当り期待度が高くなる。以下の説明では、相対的に大当り期待度が高い演出モードに変化することを「演出モードが昇格する」と示す場合がある。また、以下の説明では、通常モードEM1以外の演出モードに滞在させることを「モード変化演出」と示す場合がある。詳しくは後述するが、本実施形態において、モード変化演出は、第2時期において、先読み系演出として実行される。また、モード変化演出は、第3時期において、通常系演出として実行される。
【0101】
また、各種表示演出には、ストックアイコン演出が含まれる。ストックアイコン演出は、所定の演出が実行されることを事前に示唆する演出である。本実施形態において、所定の演出は、複数種類ある。具体的に、所定の演出には、モード変化演出と、後述する発展予告演出と、がある。ストックアイコン演出により実行が事前に示唆されるモード変化演出と、発展予告演出と、が第1演出に相当し、第1演出の実行を事前に示唆するストックアイコン演出が第2演出に相当する。ストックアイコン演出は、複数回の特別ゲームに跨って実行され得る演出であることから、所謂「連続演出」である。
【0102】
図7(a)に示すように、ストックアイコン演出が実行されると、演出表示装置EHの表示領域R4には、所定の演出の実行を事前に示唆するストックアイコンGq(例えば、「ハンマー」を模した画像)が表示される。即ち、ストックアイコン演出は、演出表示装置EHにおいて、所定の演出の実行を事前に示唆するストックアイコンGqを表示する表示演出である。
図7(b)に示すように、本実施形態では、複数のストックアイコン演出が実行されることがある。複数のストックアイコン演出が実行される場合、実行されているストックアイコン演出と1対1で対応するストックアイコンGqが表示される。複数のストックアイコンGqは、対応するストックアイコン演出が実行された順序を特定可能なように表示する。ストックアイコンGqは、複数種類ある。
図7(b)では、一例として、ストックアイコンGqに2種類のストックアイコンGq1,Gq2が含まれる場合を例示している。本実施形態において、ストックアイコンGq1は、所定の演出(モード変化演出、及び発展予告演出)のうち何れかを示唆する画像である一方、ストックアイコンGq2は、所定の演出のうち、発展予告演出を示唆する画像である。即ち、ストックアイコン演出は、ストックアイコンGqの種類によって、実行を示唆する所定の演出の種類が異なる演出である。ストックアイコンGq1,Gq2は、構成要素の少なくとも一部が異なる。ストックアイコンGq1,Gq2は、一例として、構成要素としての形状が同じである一方、構成要素としての色調が異なる。例えば、ストックアイコンGq1は、赤色のハンマーであり、ストックアイコンGq2は、金色のハンマーである。これに限らず、ストックアイコンGq1,Gq2は、構成要素としての形状が異なっていてもよく、構成要素としてのモチーフ(キャラクタなど)が異なってもよい。
【0103】
図7(c)に示すように、事前に実行を示唆していた所定の演出が開始される時期が到来すると、ハンマーを模した画像Gbが表示されることに伴って、当該所定の演出に対応するストックアイコンGqの表示が規制されるとともに、所定の演出が開始される。ここで、本実施形態において、ストックアイコンGqの表示の規制とは、開始される所定の演出に対応するストックアイコンGqの非表示に相当する。本実施形態において、ストックアイコンGqは、演出表示装置EHの表示領域R4において、対応するストックアイコン演出が実行された順序を特定可能なように表示されるとともに、表示が開始されたときの表示位置(以下、初期表示位置と示す)から変化しない。このため、複数のストックアイコンGqのうち、1のストックアイコンGqの表示が規制されたとしても、別のストックアイコンGqは、初期表示位置から変化しない。複数のストックアイコンGqのうち、1のストックアイコンGqの表示が規制される場合、対応するストックアイコン演出の実行順序が最先のストックアイコン演出に対応するストックアイコンGqの表示が規制される。また、上述したように、本実施形態では、ストックアイコン演出によって実行が事前に示唆される所定の演出には、モード変化演出(
図7(d)参照)、及び後述する発展予告演出(
図7(e)参照)がある。以下の説明では、ストックアイコン演出の終了に伴って後述する発展予告演出が開始されるストックアイコン演出を第1態様によるストックアイコン演出と示し、ストックアイコン演出の終了に伴ってモード変化演出が開始されるストックアイコン演出を第2態様によるストックアイコン演出と示す場合がある。なお、画像Gbは、規制されるストックアイコンGqの種類に応じて、画像の種類が変化するとよい。
【0104】
また、各種表示演出には、剣撃演出が含まれる。剣撃演出は、1回の特別ゲームにおいて実行され得る演出である一方、複数回の特別ゲームに跨って実行されない演出である。即ち、剣撃演出は、非連続演出である。本実施形態において、剣撃演出には、第1態様による剣撃演出と、第2態様による剣撃演出と、がある。
【0105】
図8(a)に示すように、剣撃演出が実行されると、演出表示装置EHには、剣を持つキャラクタGk1が表示される。
図8(b)に示すように、第1態様による剣撃演出では、キャラクタGk1が画像表示部GHを斬るように剣を振るった後、大当り期待度を示唆する画像Gk2(例えば、「激熱」の文字列を模した画像)が表示される。
図8(c)に示すように、第2態様による剣撃演出では、キャラクタGk1が画像表示部GHを斬るように剣を振るった後、ストックアイコン演出の実行を示唆する画像Gk3(例えば、ハンマーを模した画像)が表示される。その後、第2態様による剣撃演出では、第2態様による剣撃演出の終了に伴って、ストックアイコン演出が開始される。本実施形態では、第2態様による剣撃演出の終了に伴って開始されるストックアイコン演出に対応するストックアイコンGqの種類がストックアイコンGq1、及びストックアイコンGq2の何れであっても第2態様による剣撃演出において表示される画像Gk3の種類は同じである。なお、パチンコ遊技機10は、複数種類の画像Gk3を備えるとともに、第2態様による剣撃演出の終了に伴って開始されるストックアイコン演出に対応するストックアイコンGqの種類に応じて、第2態様による剣撃演出において表示される画像Gk3の種類が変化してもよい。
【0106】
このように、剣撃演出は、大当り期待度を示唆する場合と、ストックアイコン演出の実行を示唆する場合と、がある。また、第2態様による剣撃演出が実行されるときには、当該剣撃演出の終了に伴って、ストックアイコン演出が開始されることから、第2態様による剣撃演出は、ストックアイコン演出の開始契機となる演出(以下、ストック契機演出と示す)であるといえる。即ち、剣撃演出は、剣撃演出の実行を契機として新たなストックアイコン演出が開始される場合がある。詳しくは後述するが、本実施形態において、剣撃演出の実行を契機として新たなストックアイコン演出が開始されるとき、当該ストックアイコン演出は、少なくとも次の変動ゲームが開始される前に終了する。
【0107】
また、各種表示演出には、おみくじ演出が含まれる。おみくじ演出は、1回の特別ゲームにおいて実行され得る演出である一方、複数回の特別ゲームに跨って実行されない演出である。即ち、おみくじ演出は、非連続演出である。本実施形態において、おみくじ演出には、第1態様によるおみくじ演出と、第2態様によるおみくじ演出と、がある。本実施形態において、おみくじ演出が第1特別演出に相当し、剣撃演出が第2特別演出に相当する。
【0108】
図9(a)に示すように、おみくじ演出が実行されると、演出表示装置EHには、おみくじ箱を模した画像Go1が表示される。
図9(b)に示すように、第1態様によるおみくじ演出では、演出表示装置EHにおいて、下に向かって傾けられるとともにおみくじ棒が出ているおみくじ箱を模した画像Go2が表示された後、大当り期待度を示唆するおみくじ画像Go3(例えば、「大吉」のおみくじを模した画像)が表示される。
図9(c)に示すように、第2態様によるおみくじ演出では、演出表示装置EHにおいて、画像Go2が表示された後、ストックアイコン演出の実行を示唆する画像Go4(例えば、ハンマーを模した画像)が表示される。その後、第2態様によるおみくじ演出の終了に伴って、ストックアイコン演出が開始される。本実施形態では、第2態様によるおみくじ演出の終了に伴って開始されるストックアイコン演出に対応するストックアイコンGqの種類がストックアイコンGq1、及びストックアイコンGq2の何れであっても第2態様によるおみくじ演出において表示される画像Go4の種類は同じである。なお、パチンコ遊技機10は、複数種類の画像Go4を備えるとともに、第2態様によるおみくじ演出の終了に伴って開始されるストックアイコン演出に対応するストックアイコンGqの種類に応じて、第2態様によるおみくじ演出において表示される画像Go4の種類が変化してもよい。
【0109】
このように、おみくじ演出は、大当り期待度を示唆する場合と、ストックアイコン演出の実行を示唆する場合とがある。また、第2態様によるおみくじ演出が実行されるときには、当該おみくじ演出の終了に伴って、ストックアイコン演出が開始されることから、第2態様によるおみくじは、ストック契機演出であるといえる。即ち、おみくじ演出は、おみくじ演出の実行を契機として新たなストックアイコン演出が開始される場合がある。詳しくは後述するが、本実施形態において、おみくじ演出の実行を契機として新たなストックアイコン演出が開始される場合、当該ストックアイコン演出は、次の変動ゲームにも継続して実行され得る。
【0110】
また、各種表示演出には、特定演出に相当する発展予告演出が含まれる。
図10に示すように、発展予告演出は、複数の選択肢を提示し、複数の選択肢のうちルーレット形式で選択された選択肢に対応付けられた演出へと発展させる態様で実行される。発展予告演出は、通常系演出として実行される。以下、発展予告演出の具体的な一例について説明する。なお、発展予告演出の実行中、全列の演出図柄が非表示とされる、又は、発展予告演出の非実行中に比して縮小して表示される。
【0111】
発展予告演出が開始されると、演出表示装置EHでは、発展予告演出の開始を特定可能な情報(以下、発展開始情報)の一例として、例えば「発展予告」の文字列や、所定のキャラクタが演出表示装置EHに表示される(
図10(a)参照)。次に、発展予告演出では、演出内容が発展される演出を示す情報(以下、発展演出情報と示す)の一例として、複数の選択肢が演出表示装置EHにて提示される(
図10(b)参照)。
【0112】
複数の選択肢には、アイコン変化演出への発展を特定可能な第1選択肢Gs1と、ストックアイコン演出への発展を特定可能な第2選択肢Gs2と、モード変化演出への発展を特定可能な第3選択肢Gs3と、アイコン変化演出、ストックアイコン演出、及びモード変化演出の何れかへの発展を特定可能な第4選択肢Gs4、がある。第1選択肢Gs1の提示は、一例として、キャラクタGc4を演出表示装置EHに表示して行われ、第2選択肢Gs2の提示は、一例として、キャラクタGc5を演出表示装置EHに表示して行われる。また、第3選択肢Gs3の提示は、一例として、キャラクタGc6を演出表示装置EHに表示して行われ、第4選択肢Gs4の提示は、一例として、キャラクタGc7を演出表示装置EHに表示して行われる。
【0113】
発展予告演出では、選択肢Gs1〜Gs4のうち、何れか1つの選択肢を選択する様子の表示(以下、選択表示と示す)が演出表示装置EHにて行われる。発展予告演出における選択表示は、一例として、選択する選択肢と、選択しない選択肢とで、選択肢Gs1〜Gs4として表示する画像の色調を異ならせたり、何れかの選択肢を弓矢で射貫く様子を示す動画(アニメーション)によって、選択する選択肢を示したりする等して行われる。
【0114】
そして、発展予告演出では、第1選択肢Gs1が選択されたとき、当該第1選択肢Gs1が選択されたことを特定可能な情報(以下、第1選択結果情報と示す)の一例として、例えば「保留変化」の文字列Gf4及びキャラクタGc4が演出表示装置EHに表示される(
図10(c)参照)。その後、演出表示装置EHでは、アイコン変化演出へと発展する。
【0115】
発展予告演出では、第2選択肢Gs2が選択されたとき、当該第2選択肢Gs2が選択されたことを特定可能な情報(以下、第2選択結果情報と示す)の一例として、例えば「アイコンゲット!」の文字列Gf5及びキャラクタGc5が演出表示装置EHに表示される(
図10(d)参照)。その後、演出表示装置EHでは、ストックアイコン演出へと発展する。即ち、第2選択肢Gs2を選択する態様による発展予告演出は、ストック契機演出である。
【0116】
発展予告演出では、第3選択肢Gs3が選択されたとき、当該第3選択肢Gs3が選択されたことを特定可能な情報(以下、第3選択結果情報と示す)の一例として、例えば「特殊モード突入!」の文字列Gf6及びキャラクタGc6が演出表示装置EHに表示される(
図10(e)参照)。その後、演出表示装置EHでは、モード変化演出へと発展する。
【0117】
発展予告演出では、第4選択肢Gs4が選択されたとき、当該第4選択肢Gs4が選択されたことを特定可能な情報(以下、第4選択結果情報と示す)の一例として、例えば「お楽しみ!」の文字列Gf7及びキャラクタGc7が演出表示装置EHに表示される(
図10(f)参照)。即ち、本実施形態では、第4選択結果情報の表示によって、アイコン変化演出、ストックアイコン演出、及びモード変化演出の何れかの演出への発展を特定可能である一方、何れの演出へと発展するかを特定できない、又は特定困難である。その後、演出表示装置EHでは、アイコン変化演出へと発展する様子、ストックアイコン演出へと発展する様子、及びモード変化演出へと発展する様子のうち何れかが表示される。即ち、第4選択肢Gs4を選択する態様による発展予告演出は、ストックアイコン演出の開始契機となり得る演出である。
【0118】
また、本実施形態において、発展予告演出には、複数の開始時期がある。複数の開始時期には、第1特定開始時期と、第1特定開始時期よりも後である第2特定開始時期と、がある。本実施形態において、第1特定開始時期は、ストックアイコン演出の開始時期よりも前である。また、第2特定開始時期は、ストックアイコン演出の終了時期である。以下の説明では、第1特定開始時期に実行される発展予告演出を第1発展予告演出と示す場合があり、第2特定開始時期に実行される発展予告演出を第2発展予告演出と示す場合がある。
【0119】
このように、本実施形態において、発展予告演出には、新たなストックアイコン演出の開始契機となる第2選択肢Gs2を選択する態様による発展予告演出と、新たなストックアイコン演出の開始契機とならない第1選択肢Gs1、又は第3選択肢Gs3を選択する態様による発展予告演出と、がある。また、発展予告演出には、新たなストックアイコン演出の開始契機となる場合と、新たなストックアイコン演出の開始契機とならない場合がある第4選択肢Gs4を選択する態様による発展予告演出がある。第2選択肢Gs2を選択する態様による発展予告演出が第1態様による発展予告演出に相当し、第1選択肢Gs1、又は第3選択肢Gs3を選択する態様による発展予告演出が第2態様による発展予告演出に相当する。
【0120】
以下、各種表示演出を実行させるための制御構成について説明する。
まず、先読み系演出を実行させるか否か、及び先読み系演出を実行させる場合における演出内容を決定するための制御構成について説明する。
【0121】
副制御CPU51は、先読みコマンドを入力すると、演出設定処理を実行する。演出設定処理において、副制御CPU51は、先読みコマンドから特定可能な特別ゲームの変動内容を示すゲーム内容情報を、対応する特別ゲームの種類及び記憶順序を特定可能となるように、副制御RWM53に記憶させる。ゲーム内容情報は、先読みコマンドの値そのものであってもよく、先読みコマンドの値を所定の手法により加工した情報であってもよい。これにより、副制御CPU51は、副制御RWM53に記憶されているゲーム内容情報を参照することによって、第1特別保留数、及び保留中である第1特別ゲームの変動内容を特定可能である。
【0122】
そして、演出設定処理において、副制御CPU51は、今回の先読みコマンドから特定可能な特別ゲームの変動内容(特別抽選の結果、及び変動パターン)に基づいて、先読み系演出の実行可否、及び先読み系演出を実行する場合の演出内容を決定する。
【0123】
次に、副制御CPU51は、先読みコマンドに基づいてアイコン変化抽選を行い、アイコン変化演出の実行可否を決定する。このとき、副制御CPU51は、新たに実行が保留された第1特別変動ゲームの変動パターンが、発展予告演出が対応付けられた変動パターンである場合には、アイコン演出の実行可を決定する。またこのとき、一例として、副制御CPU51は、アイコン変化演出が実行される場合、アイコン変化演出が実行されないときに比して、大当り期待度が高くなるように、アイコン変化抽選を行うとよい。ここで、以下の説明では、「アイコン変化演出が対象とする特別ゲーム」と示す場合、実行が保留されたときに、アイコン変化演出を実行可と決定された特別ゲームを示すものとする。副制御CPU51は、アイコン変化演出の実行可を決定する場合、先読みコマンドに基づいて第1パターン抽選を行い、アイコン変化演出の演出内容を特定可能な第1演出パターンを決定する。このとき、副制御CPU51は、新たに実行が保留された第1特別変動ゲームの変動パターンが、発展予告演出が対応付けられた変動パターンである場合には、第3時期にアイコンGiをアイコンGi2、又はアイコンGi3に変化させるように第1演出パターンを決定する。即ち、発展予告演出が対応付けられた変動パターンに基づく変動ゲームでは、当該変動ゲームの実行中にアイコンGiがアイコンGi2、又はアイコンGi3に昇格することとなる。第1演出パターンは、第1時期、第2時期、及び第3時期のうち、アイコンGiを変化させる1又は複数の変化時期を特定可能であるとともに、アイコンGiの変化時期毎に、変化先とするアイコンGiの種類を特定可能であるとよい。
【0124】
副制御CPU51は、最終的な変化先のアイコンGiがアイコンGi2<アイコンGi3の順に、大当り期待度が高くなるように、第1パターン抽選を行うとよい。副制御CPU51は、決定済みの第1演出パターンを特定可能な情報を、対応する変動ゲームを特定可能なように副制御RWM53に記憶させる。
【0125】
そして、副制御CPU51は、新たに特別ゲーム(演出ゲーム)が保留されたときに、当該特別ゲームに対応するアイコンGiを表示するように、演出表示装置EHを制御する。なお、副制御CPU51は、決定済みの第1演出パターンから、変化時期として第1時期を特定可能であるとき、当該第1時期に定めた種類のアイコンGiを表示するように、演出表示装置EHを制御する。一方、副制御CPU51は、決定済みの第1演出パターンから、変化時期として第1時期が特定されないとき、アイコンGi1を表示するように、演出表示装置EHを制御する。
【0126】
また、副制御CPU51は、実行中又は保留中である特別ゲームを対象として、モード変化演出を実行中であるか、又は、モード変化演出の実行可を決定したが演出モードの変化前(以下、モード変化演出の待機中と示す)であるかを判定する。モード変化演出を実行中又は待機中であるか否かは、後述する第2演出フラグが副制御RWM53に記憶されているか否かによって特定可能である。モード変化演出を実行中、又は待機中であるとき、副制御CPU51は、モード変化演出の実行否を決定する。一方、モード変化演出を実行中、又は待機中でないとき、副制御CPU51は、先読みコマンドに基づいてモード変化抽選を行い、モード変化演出の実行可否を決定する。一例として、副制御CPU51は、モード変化演出が実行される場合、モード変化演出が実行されないときに比して、大当り期待度が高くなるように、モード変化抽選を行うとよい。ここで、以下の説明では、「モード変化演出が対象とする特別ゲーム」と示す場合、実行が保留されたときに、モード変化演出を実行可と決定された特別ゲームを示すものとする。副制御CPU51は、モード変化演出の実行可を決定する場合、先読みコマンドに基づいて第2パターン抽選を行い、モード変化演出の演出内容を特定可能な第2演出パターンを決定する。第2演出パターンは、第2時期、及び第3時期のうち、演出モードを変化させる1又は複数の変化時期を特定可能であるとともに、演出モードの変化時期毎に、変化先とする演出モードの種類を特定可能であるとよい。
【0127】
そして、副制御CPU51は、最終的な変化先の演出モードが第1特殊モードEM2<第2特殊モードEM3の順に、大当り期待度が高くなるように、第2パターン抽選を行うとよい。副制御CPU51は、モード変化演出の実行可を決定した場合、モード変化演出を実行中、又はモード変化演出を待機中であることを特定可能な情報として、第2演出フラグを副制御RWM53に記憶させる。副制御CPU51は、モード変化演出の対象までの残回数を特定可能な情報(以下、第2カウンタと示す)の値を、先読みコマンドから特定可能な第1特別保留数を示す値に更新する。副制御CPU51は、決定済みの第2演出パターンを特定可能な情報を副制御RWM53に記憶させる。
【0128】
また、副制御CPU51は、実行中又は保留中である特別ゲームを対象として、ストックアイコン演出を実行中であるか、又はストックアイコン演出の実行可を決定したがストックアイコン演出の実行前(以下、ストックアイコン演出の待機中と示す)であるかを判定する。ストックアイコン演出を実行中又は待機中であるか否かは、後述する第3演出フラグが副制御RWM53に記憶されているか否かによって特定可能である。ストックアイコン演出の実行中、又は待機中であるとき、副制御CPU51は、ストックアイコン演出の実行否を決定する。ストックアイコン演出の実行中、又は待機中でないとき、副制御CPU51は、新たに保留された第1特別ゲームを対象にモード変化演出の実行可が決定されているか否か、及び新たに実行が保留された第1特別ゲームの変動パターンが、発展予告演出が対応付けられた変動パターンであるか否かを判定する。新たに保留された第1特別ゲームを対象にモード変化演出の実行可が決定されたか否かは、先読みコマンドから特定可能な第1特別保留数、及び第2カウンタに基づいて特定可能である。モード変化演出の実行可が決定されており、且つ、発展予告演出が対応付けられていない変動パターンが新たに保留されたとき、副制御CPU51は、モード変化演出を示唆の対象としたストックアイコン演出の実行可否を決定する。また、モード変化演出の実行否が決定されており、且つ、発展予告演出が対応付けられた変動パターンが新たに保留されたとき、副制御CPU51は、発展予告演出を示唆の対象としたストックアイコン演出の実行可否を決定する。また、モード変化演出の実行可が決定されており、且つ、発展予告演出が対応付けられた変動パターンが新たに保留されたとき、副制御CPU51は、モード変化演出を示唆の対象としたストックアイコン演出の実行可否、及び、発展予告演出を示唆の対象としたストックアイコン演出の実行可否をそれぞれ決定する。即ち、モード変化演出の実行可が決定されており、且つ、発展予告演出が対応付けられた変動パターンが新たに保留されたとき、副制御CPU51は、1の変動ゲームを対象として、1回、又は2回のストックアイコン演出の実行可否を決定する。一例として、副制御CPU51は、ストックアイコン演出が実行される場合、ストックアイコン演出が実行されないときに比して、大当り期待度が高くなるように、ストック抽選を行うとよい。また、一例として、副制御CPU51は、2回のストックアイコン演出が実行される場合、1回のストックアイコン演出が実行されるときに比して、大当り期待度が高くなるようにストック抽選を行うとよい。即ち、1の変動ゲームを対象として、1回のストックアイコン演出が実行されるときには、1の変動ゲームを対象として、2回のストックアイコン演出が実行されるときに比して、大当り期待度が低いようにしてもよい。1回が第1特定数に相当し、2回が第1特定数よりも多い第2特定数に相当する。ここで、以下の説明では、「ストックアイコン演出が対象とする特別ゲーム」と示す場合、実行が保留されたときに、ストックアイコン演出を実行可と決定された特別ゲームを示すものとする。なお、本実施形態において、1の変動ゲームを対象として、複数回のストックアイコン演出が実行される場合であっても、1の変動ゲームにおいて、複数回のストックアイコン演出が開始されないようになっている。
【0129】
副制御CPU51は、モード変化演出を示唆の対象としたストックアイコン演出の実行可を決定し、且つ、発展予告演出を示唆の対象としたストックアイコン演出の実行否を決定する場合、先読みコマンド、及び第2演出パターンに基づいて第3パターン抽選を行い、ストックアイコン演出の演出内容を特定可能な第3演出パターンを決定する。このとき、副制御CPU51は、第2演出パターンから特定可能な演出モードの変化時期に対応付けて第3パターン抽選を行う。即ち、ストックアイコン演出の終了に伴ってモード変化演出を実行させるように第3パターン抽選を行う。副制御CPU51は、モード変化演出を示唆の対象としたストックアイコン演出の実行否を決定し、且つ、発展予告演出を示唆の対象としたストックアイコン演出の実行可を決定する場合、先読みコマンドに基づいて第3パターン抽選を行い、第3パターン演出を決定する。このとき、副制御CPU51は、新たに保留された変動ゲームに対応付けられた発展予告演出の実行に対応付けて第3パターン抽選を行う。即ち、ストックアイコン演出の終了に伴って、発展予告演出を実行させるように第3パターン抽選を行う。また、副制御CPU51は、モード変化演出を示唆の対象としたストックアイコン演出の実行可を決定し、且つ、発展予告演出を示唆の対象としたストックアイコン演出の実行可を決定する場合、先読みコマンド、及び第2演出パターンに基づいて第3パターン抽選を行い、第3演出パターンを決定する。このとき、副制御CPU51は、第2演出パターンから特定可能な演出モードの変化時期、及び新たに保留された変動ゲームに対応付けられた発展予告演出の実行に対応付けて第3パターン抽選を行う。即ち、1のストックアイコン演出の終了に伴って、モード変化演出を実行させ、別のストックアイコン演出の終了に伴って、発展予告演出を実行させるように第3パターン抽選を行う。第3演出パターンは、第2時期、及び第3時期のうち、1又は複数であるストックアイコン演出の開始時期、及び終了時期を特定可能であるとともに、1又は複数であるストックアイコン演出に対応するストックアイコンGqの種類を特定可能であるとよい。また、第3演出パターンは、1又は複数のストックアイコン演出が示唆の対象とする演出をそれぞれ特定可能なように当該1又は複数のストックアイコン演出の開始時期、及び終了時期を特定可能であるとよい。
【0130】
また、副制御CPU51は、モード変化演出を示唆の対象としたストックアイコン演出では、ストックアイコンGq1を決定するように第3パターン抽選を行うとよい。また、副制御CPU51は、発展予告演出を示唆の対象としたストックアイコン演出では、ストックアイコンGq1<ストックアイコンGq2の順に、大当り期待度が高くなるように、第3パターン抽選を行うとよい。副制御CPU51は、ストックアイコン変化演出の実行可を決定した場合、ストックアイコン演出を実行中、又はストックアイコン演出を待機中であることを特定可能な情報として、第3演出フラグを副制御RWM53に記憶させる。副制御CPU51は、ストックアイコン演出の対象までの残回数を特定可能な情報(以下、第3カウンタと示す)の値を、先読みコマンドから特定可能な第1特別保留数を示す値に更新する。副制御CPU51は、決定済みの第3演出パターンを特定可能な情報を副制御RWM53に記憶させる。
【0131】
次に、通常系演出の実行可否、及び実行する場合における演出内容を決定するための制御構成について説明する。
副制御CPU51は、演出ゲーム処理において、通常系演出の実行可否、及び実行する場合における演出内容を決定する。
【0132】
まず、副制御CPU51は、変動開始コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて発展予告演出の実行可否を決定する。副制御CPU51は、変動開始コマンドから特定可能な変動パターンが、発展予告が対応付けられた変動パターンである場合、発展予告演出の実行可を決定し、変動開始コマンドから特定可能な変動パターンが、発展予告が対応付けられた変動パターンでない場合、発展予告演出の実行否を決定する。
【0133】
副制御CPU51は、発展予告演出の実行可を決定する場合、今回の演出ゲームに対応する第1〜第3カウンタ、及び第1〜第3演出パターンに基づいて、発展予告演出から発展する演出を決定する。副制御CPU51は、今回の演出ゲームが、アイコンGiの変化時期、演出モードの変化時期、及びモード変更演出を示唆の対象とするストックアイコン演出の開始時期である場合、アイコン変化演出、モード変化演出、及びモード変更演出を示唆の対象とするストックアイコン演出の何れかを発展予告演出から発展する演出として決定する。また、副制御CPU51は、今回の演出ゲームが、アイコンGiの変化時期、及びモード変更演出を示唆の対象とするストックアイコン演出の開始時期である一方で、演出モードの変化時期でない場合、アイコン変化演出、及びモード変更演出を示唆の対象とするストックアイコン演出の何れかを発展予告演出から発展する演出として決定する。また、副制御CPU51は、今回の演出ゲームが、アイコンGiの変化時期、及び演出モードの変化時期である一方、モード変更演出を示唆の対象とするストックアイコン演出の開始時期でない場合、アイコン変化演出、及びモード変化演出の何れかを発展予告演出から発展する演出として決定する。また、副制御CPU51は、今回の演出ゲームが、アイコンGiの変化時期である一方、演出モードの変化時期、及びモード変更演出を示唆の対象とするストックアイコン演出の開始時期でない場合、アイコン変化演出を発展予告演出から発展する演出として決定する。このように、本実施形態において、副制御CPU51は、発展予告演出から発展する演出として、発展予告演出を示唆の対象とするストックアイコン演出を決定しない。また、上述したように、パチンコ遊技機10は、発展予告演出が対応付けられた変動パターンに基づく変動ゲームの実行中にアイコンGiがアイコンGi2、又はアイコンGi3に昇格するように構成されている。このため、副制御CPU51は、発展予告演出の実行可が決定された演出ゲームにおいて、少なくともアイコン変化演出を発展予告演出から発展する演出として決定可能である。
【0134】
アイコン変化演出を発展予告演出から発展する演出として決定した場合、副制御CPU51は、選択表示によって選択する選択肢として、第1選択肢Gs1、又は第4選択肢Gs4を所定の抽選により決定する。ストックアイコン演出を発展予告演出から発展する演出として決定した場合、副制御CPU51は、選択表示によって選択する選択肢として、第2選択肢Gs2、又は第4選択肢Gs4の何れかを所定の抽選により決定する。モード変化演出を発展予告演出から発展する演出として決定した場合、副制御CPU51は、選択表示によって選択する選択肢として、第3選択肢Gs3、又は第4選択肢Gs4の何れかを所定の抽選により決定する。
【0135】
また、副制御CPU51は、第3カウンタ、及び第3演出パターンに基づいて、今回の演出ゲームが、発展予告演出を示唆の対象とするストックアイコン演出の開始時期であるか否かを判定し、発展予告演出の開始時期を決定する。今回の演出ゲームが、発展予告演出を示唆の対象とするストックアイコン演出の開始時期でない場合、副制御CPU51は、発展予告演出の開始時期を第1特定開始時期に決定する。今回の演出ゲームが第2態様によるストックアイコン演出の開始時期である場合、副制御CPU51は、発展予告演出の開始時期を第2特定開始時期に決定する。
【0136】
次に、副制御CPU51は、今回の演出ゲームにおいて発展予告演出から発展する演出としてストックアイコン演出が決定されているか否か、及び今回の演出ゲームが、ストックアイコン演出の開始時期であるか否かに基づいて、剣撃演出、及びおみくじ演出の実行可否を決定する。今回の演出ゲームにおいて発展予告演出から発展する演出としてストックアイコン演出が決定されているとき、又は今回の演出ゲームが、ストックアイコン演出の開始時期でないとき、副制御CPU51は、変動開始コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて抽選を行い、剣撃演出、及びおみくじ演出の実行可否を決定する。本実施形態において、副制御CPU51は、剣撃演出、及びおみくじ演出の両方の実行可を決定しない。即ち、本実施形態において、1の変動ゲームでは、剣撃演出、及びおみくじ演出の一方のみが実行可能である。一例として、副制御CPU51は、剣撃演出、又はおみくじ演出が実行される場合、剣撃演出、及びおみくじ演出が実行されないときに比して、大当り期待度が高くなるように、剣撃演出、及びおみくじ演出の実行可を決定するとよい。剣撃演出の実行可を決定した場合、副制御CPU51は、実行させる剣撃演出の演出内容として、第1態様による剣撃演出を決定する。また、おみくじ演出の実行可を決定した場合、副制御CPU51は、実行させるおみくじ演出の演出内容として、第1態様によるおみくじ演出を決定する。
【0137】
一方、今回の演出ゲームにおいて発展予告演出から発展する演出としてストックアイコン演出が決定されておらず、且つ、今回の演出ゲームが、ストックアイコン演出の開始時期であるとき、副制御CPU51は、変動開始コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて組み合わせ抽選を行い、剣撃演出、及びおみくじ演出の実行可否を決定する。副制御CPU51は、第3カウンタ、及び第3演出パターンに基づいて、今回の演出ゲームが開始時期であるストックアイコン演出が対象とする変動ゲームが保留中であるか否かを判定する。対象とする変動ゲームが保留中である場合、副制御CPU51は、おみくじ演出の実行可を決定するとともに、第2態様によるおみくじ演出の実行を決定する。
【0138】
対象とする変動ゲームが保留中でない場合、即ち、対象とする変動ゲームが今回の変動ゲームである場合、副制御CPU51は、剣撃演出、及びおみくじ演出の一方が実行可となるように抽選を行う。副制御CPU51は、剣撃演出の実行可を決定した場合、実行する剣撃演出の演出内容として、第2態様による剣撃演出を決定する。また、副制御CPU51は、おみくじ演出の実行可を決定した場合、実行するおみくじ演出の演出内容として、第2態様によるおみくじ演出を決定する。このように、対象とする変動ゲームが保留中である場合には、第2態様による剣撃演出と、第2態様によるおみくじ演出のうち、第2態様によるおみくじ演出がストック契機演出として決定される。一方、対象とする変動ゲームが今回の変動ゲームである場合には、第2態様による剣撃演出と、第2態様によるおみくじ演出の一方がストック契機演出として決定される。したがって、1の変動ゲームにおいて、おみくじ演出の実行を契機として、新たなストックアイコン演出が開始されるとき、当該ストックアイコン演出は、次の変動ゲームにも継続して実行され得る。一方、1の変動ゲームにおいて剣撃演出の実行を契機として新たなストックアイコン演出が開始されるとき、当該ストックアイコン演出は、少なくとも次の変動ゲームが開始される前に終了する。
【0139】
次に、通常系演出、及び先読み系演出を実行させるための制御構成について説明する。
副制御CPU51は、演出ゲーム処理において、通常系演出、及び先読み系演出を実行させるための処理を実行する。
【0140】
第1発展予告演出の実行を決定した場合、副制御CPU51は、第1開始時期において、選択肢Gs1〜Gs4を提示するとともに、決定した選択肢を選択する態様にて選択表示を行うように演出表示装置EHを制御する。また、発展予告演出から発展する演出として、アイコン変化演出を決定した場合、副制御CPU51は、決定済みである第1演出パターンから、今回の変化時期における変化先のアイコンGiの種類を特定し、アイコン領域R3に表示させているアイコンGiが当該特定した種類のアイコンGiに変化するように、演出表示装置EHを制御する。また、発展予告演出から発展する演出としてモード変化演出を決定した場合、副制御CPU51は、決定済みである第2演出パターンから、今回の変化時期における変化先の演出モードを特定し、当該特定した演出モードに移行させるとともに、当該特定した演出モードに対応するモード情報を表示するように演出表示装置EHを制御する。また、副制御CPU51は、発展予告演出から発展する演出として、ストックアイコン演出を決定した場合、第3演出パターンから、ストックアイコンGqの種類を特定し、当該特定した種類のストックアイコンGqを表示領域R4に表示するように、演出表示装置EHを制御する。
【0141】
第1態様による剣撃演出の実行を決定した場合、副制御CPU51は、キャラクタGk1を表示し、その後、大当り期待度を示唆する画像Gk2を表示するように演出表示装置EHを制御する。第2態様による剣撃演出の実行を決定した場合、副制御CPU51は、キャラクタGk1を表示し、その後、ストックアイコン演出の実行を示唆する画像Gk3を表示するように演出表示装置EHを制御する。また、副制御CPU51は、第2態様による剣撃演出の終了に伴って、第3演出パターンから、ストックアイコンGqの種類を特定し、当該特定した種類のストックアイコンGqを表示領域R4に表示するように、演出表示装置EHを制御する。
【0142】
第1態様によるおみくじ演出の実行を決定した場合、副制御CPU51は、画像Go1を表示し、その後、画像Go2、及び大当り期待度を示唆する画像Go3を表示するように演出表示装置EHを制御する。第2態様によるおみくじ演出の実行を決定した場合、副制御CPU51は、画像Go1を表示し、その後、画像Go2、及びストックアイコン演出の実行を示唆する画像Go4を表示するように演出表示装置EHを制御する。また、副制御CPU51は、第2態様によるおみくじ演出の終了に伴って、第3演出パターンから、ストックアイコンGqの種類を特定し、当該特定した種類のストックアイコンGqを表示領域R4に表示するように、演出表示装置EHを制御する。
【0143】
副制御CPU51は、実行中、又は保留中である1又は複数の演出ゲームに各別に対応する第1演出パターン、及び発展予告演出から発展する演出としてアイコン変化演出を決定したか否かに基づき、アイコン変化演出の実行可否を決定する。副制御CPU51は、発展予告演出から発展する演出として、アイコン変化演出を決定した場合、アイコン変化演出の実行否を決定する。副制御CPU51は、発展予告演出から発展する演出としてアイコン変化演出を決定していない場合、実行中、又は保留中である1又は複数の演出ゲームに各別に対応する第1演出パターンから今回の演出ゲームがアイコンGiの変化時期であることを特定した場合にアイコン変化演出の実行可を決定する。アイコン変化演出の実行可を決定した場合、副制御CPU51は、今回の演出ゲームの開始時において、1又は複数の第1演出パターンから、今回の変化時期における変化先のアイコンGiの種類を特定し、当該特定した種類のアイコンGiに変化するように、演出表示装置EHを制御する。今回の演出ゲームにおけるアイコン変化演出の実行否を決定した場合、副制御CPU51は、表示中であるアイコンGiが変化しないように、演出表示装置EHを制御する。
【0144】
副制御CPU51は、副制御RWM53に記憶されている第3カウンタの値を参照する。副制御CPU51は、第3カウンタから特定可能な第1特別ゲームの残回数が1以上である場合、1減算した残回数を特定可能となるように、第3カウンタの値を更新する。この場合、副制御CPU51は、第3カウンタから特定可能な残回数、及び、決定済みである第3演出パターンに基づき、今回の演出ゲームが、第1態様によるストックアイコン演出の終了時期、又は第2態様によるストックアイコン演出の終了時期であるか否かを判定する。
【0145】
今回の演出ゲームが、第1態様によるストックアイコン演出の終了時期である場合、第2発展予告演出を実行させる制御を行う。具体的に、副制御CPU51は、第2開始時期において、選択肢Gs1〜Gs4を提示するとともに、決定した選択肢を選択する態様にて選択表示を行うように演出表示装置EHを制御する。また、発展予告演出から発展する演出として、アイコン変化演出を決定した場合、副制御CPU51は、演出ゲーム処理において、決定済みである第1演出パターンから、今回の変化時期における変化先のアイコンGiの種類を特定する。副制御CPU51は、アイコン領域R3に表示させているアイコンGiが当該特定した種類のアイコンGiに変化するように、演出表示装置EHを制御する。また、発展予告演出から発展する演出として、モード変化演出を決定した場合、副制御CPU51は、演出ゲーム処理において、決定済みである第2演出パターンから、今回の変化時期における変化先の演出モードを特定する。副制御CPU51は、当該特定した演出モードに移行させるとともに、当該特定した演出モードに対応するモード情報を表示するように、演出表示装置EHを制御する。なお、本実施形態では、第2発展予告演出から発展する演出として、ストックアイコン演出は決定されない。
【0146】
今回の演出ゲームが、第2態様によるストックアイコン演出の終了時期である場合、副制御CPU51は、終了するストックアイコン演出に対応するストックアイコンGqを規制(非表示)する。また、副制御CPU51は、ストックアイコンGqの表示を規制するとともに、決定済みである第2演出パターンから今回の変化時期における変化先の演出モードを特定し、当該特定した演出モードに対応するモード情報を表示するように、演出表示装置EHを制御する。また、副制御CPU51は、特定した演出モードに移行させる。
【0147】
副制御CPU51は、副制御RWM53に記憶されている第2カウンタの値を参照する。副制御CPU51は、第2カウンタから特定可能な第1特別ゲームの残回数が1以上である場合、1減算した残回数を特定可能となるように、第2カウンタの値を更新する。この場合、副制御CPU51は、第2カウンタから特定可能な残回数、決定済みである第2演出パターン、発展予告演出から発展する演出としてモード変化演出を決定したか否か、及び第1態様によるストックアイコン演出の終了時期であるか否かに基づいて、モード変化演出の実行可否を決定する。副制御CPU51は、発展予告演出から発展する演出としてモード変化演出を決定した場合、又は、第1態様によるストックアイコン演出の終了時期である場合、モード変化演出の実行否を決定する。副制御CPU51は、発展予告演出から発展する演出としてモード変化演出を決定しておらず、且つ第1態様によるストックアイコン演出の終了時期でない場合、第2カウンタから特定可能な残回数、及び決定済みである第2演出パターンから今回の演出ゲームが演出モードの変化時期であることを特定した場合にモード変化演出の実行可を決定する。モード変化演出の実行可を決定した場合、副制御CPU51は、今回の演出ゲームの開始時において、決定済みである第2演出パターンから今回の変化時期における変化先の演出モードを特定し、当該特定した演出モードに移行させるとともに、モード情報が移行先の演出モードに応じた情報に変化するように、演出表示装置EHを制御する。一方、モード変化演出の実行否を決定した場合、副制御CPU51は、演出モードを移行させない。
【0148】
以下、本実施形態のパチンコ遊技機10の作用について説明する。
図11、及び
図12は、ストックアイコン演出が実行される場合における演出ゲームの具体的な実行態様の一例を示している。
【0149】
図11(a)では、変動ゲームの実行中であって、2回の変動ゲームの実行が保留されている状況を示している。以下の説明では、
図11(a)において実行中の変動ゲームを1回目の変動ゲームと示し、先に実行が保留されている変動ゲームを2回目の変動ゲームと示し、後に実行が保留されている変動ゲームを3回目の変動ゲームと示す。また、
図11(a)では、2回目の変動ゲームを対象として、第2態様によるストックアイコン演出、第1態様によるストックアイコン演出の順にストックアイコン演出の待機中であるとする。
【0150】
図11(a)に示すように、1回目の変動ゲームが開始されるとき、演出表示装置EHにおいて、ストックアイコン演出は、実行されていない。このため、演出表示装置EHの表示領域R4には、ストックアイコンGqが表示されていない。
図11(b)に示すように、1回目の変動ゲームでは第2態様によるおみくじ演出が実行される。前提より、ストックアイコン演出は、2回目の変動ゲームを対象としている。このため、第2態様による剣撃演出、及び第2態様によるおみくじ演出のうち、第2態様によるおみくじ演出がストック契機演出として実行される。第2態様によるおみくじ演出が実行されたことにより、1回目の変動ゲーム、2回目の変動ゲーム、又は3回目の変動ゲームにおいて、所定の演出が実行されることが遊技者に示唆される。
図11(c)に示すように、第2態様によるおみくじ演出の終了に伴って、ストックアイコン演出が実行される。前提より、ストックアイコン演出は、第2態様によるストックアイコン演出、第1態様によるストックアイコン演出の順に実行される。このため、実行されるストックアイコン演出は、ストックアイコンGq1を表示する態様により実行される。このとき、ストックアイコンGq1が表示されることにより、当該ストックアイコンGq1に対応するストックアイコン演出の終了に伴って、モード変化演出、及び発展予告演出の何れかが実行されることが事前に示唆される。
【0151】
図11(d)では、ストックアイコン演出が終了することなく1回目の変動ゲームが終了する状況を示している。ストックアイコン演出が実行されている状態で2回目の変動ゲームが実行されることにより、2回目の変動ゲーム、又は3回目の変動ゲームが大当りの変動ゲームである期待度が高くなる。
【0152】
図11(e)では、2回目の変動ゲームにおいて剣撃演出が実行されるとする。
図11(f)では、実行中の剣撃演出が第2態様による剣撃演出であることが示されている。前提より、ストックアイコン演出は2回目の変動ゲームを対象としている。このため、第2態様による剣撃演出、及び第2態様によるおみくじ演出のうち一方がストック契機演出として実行される。ここでは、第2態様による剣撃演出が実行されたことにより、2回目の変動ゲームを対象として複数のストックアイコン演出が実行されていることが遊技者に示唆される。
【0153】
図11(g)に示すように、第2態様による剣撃演出の終了に伴って、ストックアイコン演出が実行される。本実施形態において、1の変動ゲームを対象として、複数回のストックアイコン演出が実行されるときには、当該複数回のストックアイコン演出に各別に対応する複数のストックアイコンGqが表示される。このとき、複数のストックアイコンGqは、予め定められた表示領域R4にそれぞれ表示される。また、複数のストックアイコンGqは、表示領域R4において、対応するストックアイコン演出が実行された順序を特定可能なように表示される。1の変動ゲームが保留されてから、当該変動ゲームが終了するまでが所定の期間に相当する。
【0154】
前提より、ストックアイコン演出は、第2態様によるストックアイコン演出、第1態様によるストックアイコン演出の順に実行される。このため、実行されるストックアイコン演出は、ストックアイコンGq1、又はストックアイコンGq2を表示する態様により実行される。ここでは、ストックアイコンGq2が表示されることにより、当該ストックアイコンGq2に対応するストックアイコン演出の終了に伴って、モード変化演出、及び発展予告演出のうち、発展予告演出が実行されることが事前に示唆される。
【0155】
図11(h)に示すように、1回目の変動ゲームで開始されたストックアイコン演出が終了するとき、当該ストックアイコン演出の終了に伴って、当該ストックアイコン演出に対応するストックアイコンGq(ストックアイコンGq1)が規制されるとともに、所定の演出としてモード変化演出が実行される。このとき、ストックアイコンGqは、初期表示位置から表示位置が変化しないため、1回目の変動ゲームで開始されたストックアイコン演出に対応するストックアイコンGq1の表示が規制された状況においても、2回目の変動ゲームで開始されたストックアイコン演出に対応するストックアイコンGq2の表示位置は、初期表示位置から変化しない。即ち、1のストックアイコン演出に対応するストックアイコンGqが規制されても当該1のストックアイコン演出とは別のストックアイコン演出に対応するストックアイコンGqの表示位置は、初期表示位置から変化しない。このため、ストックアイコンGqの表示位置により、ストックアイコン演出が実行された回数を示唆しているといえる。
【0156】
図12(a)では、モード変化演出への発展に伴って、第2特殊モードに制御されたとする。
図12(b)では、2回目の変動ゲームで開始されたストックアイコン演出の終了に伴って、当該ストックアイコン演出に対応するストックアイコンGq2の表示が規制されるとともに、発展予告演出が実行される。1回目の変動ゲームで開始されたストックアイコン演出、及び2回目の変動ゲームで開始されたストックアイコン演出の両ストックアイコン演出が終了し、両ストックアイコン演出に対応するストックアイコンGqの表示がそれぞれ規制されたことにより、表示領域R4には、ストックアイコンGqが表示されていない。
【0157】
図12(c)に示すように、発展予告演出では、複数の選択肢が表示される。具体的には、アイコン変化演出への発展を特定可能な第1選択肢Gs1と、ストックアイコン演出への発展を特定可能な第2選択肢Gs2と、モード変化演出への発展を特定可能な第3選択肢Gs3と、アイコン変化演出、ストックアイコン演出、及びモード変化変出の何れかへの発展を特定可能な第4選択肢Gs4、が表示される。このとき、実行中の発展予告演出は、ストックアイコン演出の終了に伴って開始されているため、選択肢として、ストックアイコン演出への発展を特定可能な第2選択肢Gs2は、選択されない。また、第2特殊モードEM3に滞在中であるため、モード変化演出への発展を特定可能な第3選択肢Gs3は、選択されない。一方、アイコン変化演出への発展を特定可能な第1選択肢Gs1と、アイコン変化演出、ストックアイコン演出、及びモード変化変出の何れかへの発展を特定可能な第4選択肢Gs4と、は選択され得る。
【0158】
図12(d)では、第4選択肢Gs4が選択され、アイコン変化演出、ストックアイコン演出、及びモード変化変出の何れかへの発展が示唆される。しかしながら、上述のように、実行中の発展予告演出は、ストックアイコン演出の終了に伴って開始されているため、ストックアイコン演出へは発展しない。また、第2特殊モードEM3に滞在中であるため、モード変化演出へは発展しない。このため、第4選択肢Gs4が選択された場合であってもアイコン変化演出が実行されることを事前に推測可能である。
【0159】
本実施形態の効果について説明する。
(1)本実施形態によれば、所定の期間において複数回のストックアイコン演出が実行されるときには、当該複数回のストックアイコン演出と各別に対応する複数のストックアイコンGqが表示される。複数のストックアイコン演出のうち1のストックアイコン演出が終了するとき、当該1のストックアイコン演出の終了に伴って、複数のストックアイコンGqのうち当該1のストックアイコン演出に対応するストックアイコンGqの表示が規制されるとともに、所定の演出が実行される。即ち、所定の期間においてストックアイコンGqが表示される場合、表示されたストックアイコンGqの数と少なくとも同数の所定の演出が実行されることが示唆される。そして、複数のストックアイコンGqのうち1のストックアイコンGqの表示が規制されても、別のストックアイコンGqの表示位置は初期表示位置から変化しない。このため、その後に実行される所定の演出の回数だけでなく、終了した所定の演出の回数も含め、所定期間における全体の所定の演出の実行回数を特定可能である。
【0160】
(2)本実施形態によれば、ストックアイコン演出は、表示するストックアイコンGqの種類によって、実行を示唆する所定の演出の種類が異なる演出である。このため、ストックアイコン演出が実行されるときには、ストックアイコンGqの種類に注目させることができる。
【0161】
(3)本実施形態によれば、ストックアイコン演出の終了に伴って発展予告演出が実行されるとき、当該発展予告演出では、ストックアイコン演出の開始契機とならない第2態様による発展予告演出が実行される。例えば、ストックアイコン演出の終了に伴って実行された発展予告演出において、新たなストックアイコン演出の開始契機が得られるように構成された場合、ストックアイコン演出と、第1態様による発展予告演出と、が繰り返し実行される状況が生じ得る。このような状況では、同じ演出が繰り返し実行されることにより遊技者の興趣が低下してしまう虞がある。本実施形態では、ストックアイコン演出によって発展予告演出が実行されることが示唆された場合、第2態様による発展予告演出が実行される。これにより、遊技者の興趣の低下を抑制できる。
【0162】
(4)本実施形態によれば、剣撃演出、及びおみくじ演出では、ストックアイコン演出が開始される場合がある。そして、おみくじ演出の実行を契機としてストックアイコン演出が開始されるとき、当該ストックアイコン演出は、開始された変動ゲームと、次の変動ゲームと、にわたって実行され得る。一方、剣撃演出の実行を契機としてストックアイコン演出が開始されるとき、当該ストックアイコン演出は、次の変動ゲームが開始される前に終了する。即ち、おみくじ演出の実行を契機としてストックアイコン演出が開始されるときには、開始された変動ゲーム、及び次の変動ゲームの何れかで所定の演出が実行され、剣撃演出の実行を契機としてストックアイコン演出が開始されるときには、開始された変動ゲームで所定の演出が実行される。このため、ストックアイコン演出が開始される契機となった演出によって、所定の演出が実行されるタイミングを示唆することができる。そして、1の変動ゲームでは、剣撃演出及びおみくじ演出の両演出のうち一方のみが実行可能である。このため、剣撃演出及びおみくじ演出の一方の実行中にストックアイコンGqが表示されたときには、その後、当該変動ゲームでは、剣撃演出及びおみくじ演出が実行されないことにより、その後に実行される所定の演出への興味を高めることができる。
【0163】
(5)本実施形態によれば、所定の期間において1回のストックアイコン演出が実行されるときには、2回のストックアイコン演出が実行されるときに比して大当り期待度が低い。このため、所定の期間では、ストックアイコン演出の実行回数に対する関心が高まり易い。本実施形態では、ストックアイコン演出の実行に伴ってストックアイコンGqが表示される。そして、ストックアイコンGqの表示が規制され所定の演出が実行される場合であっても別のストックアイコンGqの表示位置は変化しないため、実行されるストックアイコン演出の総数を推測させ易くすることができる。
【0164】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。なお、以下の説明では、本実施形態と異なる構成について詳細に説明する一方、本実施形態と同様の構成については、その説明を簡略化又は省略する。
【0165】
・ストックアイコン演出によって実行が事前に示唆される演出は、モード変化演出、及び発展予告演出に限らない。例えば、モード変化演出、発展予告演出、保留変化演出、剣撃演出、及びおみくじ演出と、これらの演出とは異なる別の演出とのうち、任意に選択された1又は複数の演出であってもよい。ストックアイコン演出によって、別の演出の実行を事前に示唆するように構成する場合、別の演出の実行を契機として新たなストックアイコン演出が開始されることがあってもよく、別の演出の実行を契機として新たなストックアイコン演出が開始されなくてもよい。例えば、別の演出は、リーチ演出であってもよい。
【0166】
・1の変動ゲームを対象として実行可能なストックアイコン演出の数は1でも良く、3以上でも良い。1の変動ゲームを対象として複数のストックアイコン演出を実行可能に構成する場合、1のストックアイコン演出と、別のストックアイコン演出とで、当該ストックアイコン演出の終了に伴って同じ演出を実行する場合があってもよい。具体的には、1のストックアイコン演出の終了に伴って、モード変化演出が実行され、第1特殊モードEM2に制御された後、別のストックアイコン演出の終了に伴って、モード変化演出が実行され、第2特殊モードEM3に制御される場合があってもよい。
【0167】
・1の変動ゲームにおいて、複数のストックアイコン演出が開始されるように構成してもよい。この場合、1のストック契機演出によって複数のストックアイコン演出が開始されるようにしてもよく、1の変動ゲームにおいて複数のストック契機演出が実行されるようにしてもよい。
【0168】
・ストックアイコンGqは、表示領域R4のうち、所定の抽選によって決定された初期表示位置に表示されるようにしてもよい。
・ストックアイコンGqは、所定の条件の成立により、初期表示位置とは別の表示位置に変化してもよい。例えば、複数のストックアイコンGqが表示されているとき、1のストックアイコンGqの表示が規制されたことに伴って、別のストックアイコンGqの表示位置を変化させてもよい。
【0169】
・ストックアイコンGqには、2種類のストックアイコンGq1,Gq2が含まれたがこれに限らない。例えば、ストックアイコンGqは、1種類のストックアイコンGqであってもよく、3種類以上のストックアイコンGqを含んで構成されていてもよい。
【0170】
・ストックアイコンGqの種類が何れであっても実行が事前に示唆される演出が同じであってもよい。この場合、ストックアイコンGqの種類には、大当り期待度が異なるストックアイコンGqがあってもよく、大当り期待度が同じストックアイコンGqがあってもよい。
【0171】
・発展予告演出は、ストックアイコン演出の開始契機となる態様による発展予告演出のみで構成されていてもよく、ストックアイコン演出の開始契機とならない態様による発展予告演出のみで構成されていてもよい。
【0172】
・発展予告演出から発展する演出は、任意に変更してもよい。例えば、発展予告演出から発展する演出には、リーチ演出を含んでもよい。
・1の変動ゲームを対象として、特別回数のストックアイコン演出が実行されるときには、当該1の変動ゲームの終了に伴って大当り遊技が付与されるようにしてもよい。特定回数は、1でもよく、2以上であってもよい。
【0173】
・先読み系演出は、通常状態においてのみ実行可能であったが、これに限らず、高確時短状態にて実行可能であってもよく、高確非時短状態にて実行可能であってもよい。また、先読み系演出、及び通常系演出は、大当り遊技の実行中に実行可能であってもよい。また、先読み系演出は、保留中の第1特別ゲームに加えて、又は代えて、保留中の第2特別ゲームを対象として実行可能であってもよい。
【0174】
・大当り遊技の終了後には、必ず電サポ状態を付与したが、これに限らず、大当り図柄の種類に応じて、電サポ状態を付与しないときがあってもよい。
・確変状態に制御可能なパチンコ遊技機として、次に大当り遊技が付与されるまで確変状態に制御する仕様や、転落抽選に当選するまで確変状態に制御する仕様(転落機)、予め定めた回数分の特別ゲームが終了するまで確変状態に制御する仕様(ST機)がある。また、確変状態に制御可能なパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に確変状態に制御する仕様(V確変機)がある。上記実施形態は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、パチンコ遊技機は、転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。V確変機は、単数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様であってもよく、特定のラウンド遊技で開放される大入賞口(V入賞口)と特定のラウンド遊技以外のラウンド遊技で開放される大入賞口からなる複数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様であってもよい。
【0175】
・本実施形態において、特別ゲームは、演出表示装置EHにて表示してもよい。この場合、演出ゲームを表示しないようにしてもよい。
・本実施形態において、第1特別ゲームと第2特別ゲームとは、保留順に実行してもよく、同時に並行して実行してもよい。また、第2特別ゲームを省略してもよい。
【0176】
・本実施形態において、主制御基板40の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。主制御基板40は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成してもよい。
・本実施形態において、副制御基板50の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、パチンコ遊技機10は、演出表示装置EHを専門に制御する表示基板、装飾ランプLAを専門に制御するランプ基板、及びスピーカSPを専門に制御する音声基板を備えていてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに備えていてもよい。また、副制御CPU51は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0177】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)画像を表示する表示演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記表示演出には、第1演出と、前記第1演出の実行を事前に示唆する第2演出と、があり、前記第2演出は、前記演出実行手段において、前記第1演出の実行を示唆する特別画像を表示する表示演出であり、所定の期間において複数回の第2演出が実行されるときには、当該複数回の第2演出と各別に対応する複数の特別画像が表示され、前記複数の特別画像は、予め定められた表示領域にそれぞれ表示され、前記複数の第2演出のうち1の第2演出が終了するとき、当該1の第2演出の終了に伴って、当該1の第2演出に対応する特別画像の表示が規制されるとともに、前記第1演出が実行され、前記1の第2演出に対応する特別画像の表示が規制されても当該1の第2演出とは別の第2演出に対応する特別画像の表示位置は、当該特別画像の初期表示位置から変化しない遊技機であってもよい。
【0178】
(ロ)所定条件の成立に応じて遊技者にとって有利な有利状態が付与される遊技機であって、前記所定の期間において第1特定数の第2演出が実行されるときには、前記所定の期間において前記第1特定数よりも多い第2特定数の第2演出が実行されるときに比して、有利状態が付与される有利期待度が低いとよい。