特許第6837879号(P6837879)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6837879-粘着テープ 図000004
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6837879
(24)【登録日】2021年2月15日
(45)【発行日】2021年3月3日
(54)【発明の名称】粘着テープ
(51)【国際特許分類】
   C09J 7/38 20180101AFI20210222BHJP
   C09J 133/00 20060101ALI20210222BHJP
   C09J 11/06 20060101ALI20210222BHJP
   B32B 27/30 20060101ALI20210222BHJP
   B32B 27/00 20060101ALI20210222BHJP
【FI】
   C09J7/38
   C09J133/00
   C09J11/06
   B32B27/30 A
   B32B27/00 M
【請求項の数】5
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2017-48674(P2017-48674)
(22)【出願日】2017年3月14日
(65)【公開番号】特開2018-35339(P2018-35339A)
(43)【公開日】2018年3月8日
【審査請求日】2019年11月22日
(31)【優先権主張番号】特願2016-165864(P2016-165864)
(32)【優先日】2016年8月26日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000003964
【氏名又は名称】日東電工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100122471
【弁理士】
【氏名又は名称】籾井 孝文
(74)【代理人】
【識別番号】100186185
【弁理士】
【氏名又は名称】高階 勝也
(72)【発明者】
【氏名】由藤 拓三
(72)【発明者】
【氏名】鄭 ビョウ
(72)【発明者】
【氏名】安藤 雅彦
【審査官】 田澤 俊樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開平04−175356(JP,A)
【文献】 特開2015−117347(JP,A)
【文献】 特開昭63−150363(JP,A)
【文献】 特開2013−177577(JP,A)
【文献】 特開2010−260893(JP,A)
【文献】 特開2011−068786(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09J 1/00−201/10
B32B 1/00−43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材と、
該基材の少なくとも一方の面に配置され、アクリル系粘着剤から構成される粘着剤層とを備える粘着テープであって、
該アクリル系粘着剤を構成するベースポリマーが、遊離水素を含まない水素結合性官能基を有する構成単位を含み、
該粘着剤層が、可塑剤を含み、
該粘着テープの23℃×30分後におけるSUS板に対する粘着力が、0.01N/20mm〜2.1N/20mmである、
粘着テープ。
【請求項2】
前記遊離水素を含まない水素結合性官能基を有する構成単位の含有割合が、前記ベースポリマー100重量部に対して、9重量部〜23重量部である、請求項1に記載の粘着テープ。
【請求項3】
前記ベースポリマーが、カルボキシル基含有モノマー由来の構成単位をさらに含み、該カルボキシル基含有モノマー由来の構成単位の含有割合が、ベースポリマー100重量部に対して、0.2重量部以下である、請求項1または2に記載の粘着テープ。
【請求項4】
前記ベースポリマーが、カルボキシル基含有モノマー由来の構成単位を含まない、請求項1または2に記載の粘着テープ。
【請求項5】
前記遊離水素を含まない水素結合性官能基を有する構成単位が、N−ビニル−2−ピロリドン、N,N−ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリンおよび2−(2−メチルイミダゾリル)エチル(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマー由来の構成単位である、請求項1から4のいずれかに記載の粘着テープ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着テープに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、LEDパッケージ(リードフレーム、ステム、ボード、ケースなどにLEDチップと蛍光体を封止樹脂で封止した電子部品)は、出荷用粘着テープ上に搭載されたLEDチップを採取(ピックアップ)して製造される。ピックアップは、当該粘着テープ上のLEDチップが搭載されていない面側からピンやニードルなどと呼ばれる棒を突き当てて(いわゆる、「ニードル突き上げ」)、その後、コレットと呼ばれる吸着治具によって粘着テープ上からLEDチップを吸着分離する方法である。一般に、LEDチップは出荷用粘着テープに搭載された状態で、LEDチップの製造メーカーからLEDパッケージの製造メーカーへ出荷される。そのため、当該LEDチップは、当該LEDチップがLEDパッケージの製造工程で使用に供されるまでの間は出荷用粘着テープ上で所定期間(数週間〜数か月間)保管され、LEDパッケージの製造工程では出荷用粘着テープからピックアップされる。
【0003】
上記LEDチップの出荷用粘着テープに例示されるように、被着体を長期間、粘着テープに貼着した後に、該被着体をピックアップする場合、被着体への糊残りが生じやすく、糊残りが被着体を汚染するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−019607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、凝集力に優れる粘着剤としてカルボキシル基含有ポリマーから構成される粘着剤含む粘着剤層を有する粘着テープが多用されている。また、通常、粘着テープを構成する粘着剤層または基材には、可塑剤が含有されている。本発明の発明者らは、従来の粘着テープにおいては、カルボキシル基含有ポリマーのカルボキシル基と可塑剤との反応等により該ポリマーおよび/または可塑剤が変質し、その結果、変質した可塑剤自体が粘着剤層からしみ出しやすくなり、また、変質により分散性が低下した可塑剤が粘着剤層からしみ出すことを見いだした。粘着剤層からしみ出した可塑剤は、被着体を剥離した際の糊残りとなり、被着体を汚染する原因となる。
【0006】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、十分な粘着力を有し(十分な凝集性を有する粘着剤層を有し)、かつ、可塑剤を含みつつも、該可塑剤の粘着剤層からのしみ出しが抑制され、被着体を汚染し難い粘着テープを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の粘着テープは、基材と、該基材の少なくとも一方の面に配置され、アクリル系粘着剤から構成される粘着剤層とを備える粘着テープであって、該該アクリル系粘着剤を構成するベースポリマーが、遊離水素を含まない水素結合性官能基を有する構成単位を含み、該粘着剤層が、可塑剤を含み、該粘着テープの23℃×30分後におけるSUS板に対する粘着力が、2.1N/20mm以下である。
1つの実施形態においては、上記遊離水素を含まない水素結合性官能基を有する構成単位の含有割合が、ベースポリマー100重量部に対して、9重量部〜23重量部である。
1つの実施形態においては、上記ベースポリマーが、カルボキシル基含有モノマー由来の構成単位をさらに含み、カルボキシル基含有モノマー由来の構成単位の含有割合が、ベースポリマー100重量部に対して、0.2重量部以下である。
1つの実施形態においては、上記ベースポリマーが、カルボキシル基含有モノマー由来の構成単位を含まない。
1つの実施形態においては、上記遊離水素を含まない水素結合性官能基を有する構成単位が、N−ビニル−2−ピロリドン、N,N−ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリンおよび2−(2−メチルイミダゾリル)エチル(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマー由来の構成単位である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、十分な粘着力を有し(十分な凝集性を有する粘着剤層を有し)、かつ、可塑剤を含みつつも、該可塑剤の粘着剤層からのしみ出しが抑制され、被着体を汚染し難い粘着テープを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の粘着テープの1つの実施形態の概略断面図である。
図2】本発明の粘着テープの別の実施形態の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
A.粘着テープの全体構成
図1は、本発明の1つの実施形態による粘着テープの概略断面図である。粘着テープ100は、基材10と、基材10の少なくとも一方の面(図示例では片側)に配置された粘着剤層20とを備える。粘着剤層20は、アクリル系粘着剤から構成される。また、粘着剤層20は可塑剤を含む。なお、粘着剤層中の可塑剤とは、粘着剤層の形成材料(具体的には粘着剤)に含まれる可塑剤、および、基材の形成材料に含まれ基材から粘着剤層へ移行した可塑剤を意味する。図示していないが、本発明の粘着シートは、使用に供するまでの間、粘着面を保護する目的で、粘着剤層の外側に剥離ライナーが設けられていてもよい。
【0011】
粘着剤層20に含まれるアクリル系粘着剤はベースポリマーを含み、該ベースポリマーは、遊離水素を含まない水素結合性官能基を有する構成単位を含む(詳細は後述)。本発明においては、遊離水素を含まない水素結合性官能基を有する構成単位(以下、構成単位Aともいう)を含むベースポリマーを用いることにより、粘着剤層中のポリマーの凝集性の低下を抑制しつつ(すなわち、粘着剤層の粘着力を損なうことなく)、粘着剤を構成するベースポリマー中のカルボキシル基の含有割合を少なくすること、あるいはゼロとすることができる。粘着剤を構成するポリマー中のカルボキシル基の含有割合を少なくすることにより、粘着剤層中の可塑剤の変質を防止することができる。その結果、粘着剤層からの可塑剤のしみ出しが抑制され、長期間貼着した被着体を粘着テープから剥離した場合にも、被着体への糊残り(実質的には、可塑剤の付着)が防止される。
【0012】
図2は、本発明の別の実施形態による粘着テープの概略断面図である。粘着テープ200は、基材10と、基材10の一方の面に配置された粘着剤層20と、基材10の粘着剤層20とは反対側の面に配置された非粘着層30とを備える。
【0013】
本発明の粘着テープの厚みは、好ましくは20μm〜120μmであり、より好ましくは30μm〜120μmであり、さらに好ましくは40μm〜120μmである。このような範囲であれば、本発明の効果がより顕著となる。本発明の粘着テープの厚みが薄すぎる場合、取扱性が悪くなるおそれがある。本発明の粘着テープの厚みが厚すぎる場合、延伸等の変形に対する追随性が悪くなり、ニードル突き上げによるピックアップ性が低下するおそれがある。
【0014】
本発明の粘着テープの23℃×30分後におけるSUS板に対する粘着力の上限は、好ましくは2.1N/20mmであり、より好ましくは1N/20mmであり、さらに好ましくは0.5N/20mmであり、特に好ましくは0.2N/20mmであり、最も好ましくは0.1N/20mmである。なお、1つの実施形態において、上記粘着力は、粘着剤層を構成する粘着剤中のポリマーに含まれるカルボキシル基の含有割合により、制御され得る。言い換えれば、上記粘着力が、2.1N/20mm以下となるように、粘着剤中のポリマーに含まれるカルボキシル基の含有割合を調整することが好ましい。本発明の粘着テープの23℃×30分後におけるSUS板に対する粘着力の下限は、好ましくは0.01N/20mmであり、より好ましくは0.05N/20mmであり、さらに好ましくは0.07N/20mmであり、特に好ましくは0.08N/20mmであり、最も好ましくは0.09N/20mmである。本明細書において、「x℃×y分後におけるSUS板に対する粘着力」とは、JIS Z 0237:2000に準じた方法で測定される粘着力であり、2kgローラー1往復で圧着して粘着テープとSUS板を積層し、得られた積層体をx℃の環境下にy分間保管し、その後、23℃の環境下で、粘着テープを引張速度300mm/min、剥離角度180°で剥離して、測定した粘着力をいう。
【0015】
本発明の粘着テープの50℃×2日後におけるSUS板に対する粘着力は、0.05N/20mm〜0.85N/20mmであり、好ましくは0.1N/20mm〜0.8N/20mmであり、より好ましくは0.12N/20mm〜0.7N/20mmであり、特に好ましくは0.15N/20mm〜0.5N/20mmである。
【0016】
上記の50℃×2日後における粘着力は、長期保管、すなわち、被着体が粘着テープに貼着されてから、剥離されるまでの期間が長期(例えば、常温下で約60日)である場合を想定した促進試験条件における粘着力である。長期保管を想定した促進試験条件(50℃×2日間)は、以下のごとく決定した。一定期間保管した後の粘着剤の挙動を推測する方法として加熱促進試験が用いられる。これは加熱することにより短時間に長期変化を予測するもので、その変化速度は、アレニウスの法則に従って加速されるものと仮定した。アレニウスの式は、K=A×exp(−Ea/RT)で示される。ここで、Kは反応速度係数、Aは頻度因子、Eaは活性化エネルギー、Rは気体定数、Tは絶対温度(K)である。Ea(活性化エネルギー)は、「日東技報」Vol.27,No.2(Nov.1989)に記載のように、アクリル系粘着剤の力学物性測定値から時間温度換算則を用いて得られるシフトファクターがアレニウス型であると仮定して算出された21000〔cal/mol〕を用いた。これにより、20℃と50℃下での反応速度係数は、
K(20℃)=A×exp(−21000/293R)
K(50℃)=A×exp(−21000/323R)
となる。この式を用いて、両温度の反応速度係数比は、
K(50℃)/K(20℃)=28.5
となる。ここで、平均温度20℃の環境下で被着体が粘着テープに貼付された状態で保管されると仮定する。促進試験の温度を50℃に設定し、アレニウス則に従った20℃での保存期間を推定算出すると、50℃×2日≒20℃×57日となる。
【0017】
B.粘着剤層
B−1.アクリル系粘着剤
上記のとおり、粘着剤層は、アクリル系粘着剤から構成される。
【0018】
B−1−1.ベースポリマー
上記アクリル系粘着剤は、ベースポリマーとして(メタ)アクリル系ポリマーを含む。1つの実施形態においては、上記(メタ)アクリル系ポリマーは、主モノマーとして(メタ)アクリル酸エステルを含み、かつ、遊離水素を含まない水素結合性官能基を有するモノマー(以下、モノマーaともいう)を含むモノマー成分から生成され得る。
【0019】
(メタ)アクリル系ポリマーにおいて、主モノマー由来の構成単位の含有割合は、ベースポリマー100重量部に対して、好ましくは60重量部以上であり、より好ましくは60重量部〜95重量部であり、さらに好ましくは65重量部〜85重量部である。
【0020】
(メタ)アクリル系ポリマーにおいて、遊離水素を含まない水素結合性官能基を有する構成単位の含有割合は、ベースポリマー100重量部に対して、好ましくは5重量部〜40重量部であり、より好ましくは8重量部〜35重量部であり、さらに好ましくは9重量部〜30重量部であり、特に好ましくは9重量部〜23重量部である。このような範囲であれば、凝集性に優れ、かつ、糊残りが少ない粘着剤層を形成することができる。
【0021】
(メタ)アクリル系ポリマーにおいて、水素結合性官能基を有する構成単位の含有割合は、ベースポリマー100重量部に対して、好ましくは10重量部〜50重量部であり、より好ましくは10重量部〜40重量部であり、さらに好ましくは10重量部〜32重量部である。このような範囲であれば、凝集性に優れる粘着剤層を形成することができる。
【0022】
(遊離水素を含まない水素結合性官能基を有するモノマー(モノマーa))
モノマーaは、水素結合性官能基を有する。ここで水素結合とは、窒素、酸素、硫黄などの電気陰性度が大きな原子に共有結合で結びついた水素原子(水素結合供与体)と、前記水素原子の近傍に存在する窒素、酸素、硫黄などの電気陰性度が大きな原子(水素結合受容体)の孤立電子対とが電気的相互作用することで形成される非共有結合性の化学結合を意味する。
【0023】
遊離水素を含まない水素結合性官能基とは、水素結合において、水素結合受容体となり得る官能基であり、例えば、直接に水素が結合していない高電気陰性度原子(例えば、窒素、酸素、硫黄)を含む官能基が挙げられる。遊離水素を含まない水素結合性官能基の具体例としては、アミノ基(ただしアミノ基窒素原子には水素原子が結合していない)、カルボニル基、チオアミド基(ただしチオアミド基硫黄原子には水素原子が結合していない)、チオエーテル基、N−アルキルアミド基(ただしアミド基窒素原子には水素原子が結合していない)、N−アルキルイミド基等が挙げられる。なかでも好ましくは、アミノ基(ただしアミノ基窒素原子には水素原子が結合していない)、チオアミド基、チオエーテル基、N−アルキルアミド基またはN−アルキルイミド基である。これらの官能基は、電気陰性度の大きな原子(窒素原子、硫黄原子)を有しているため水素結合性が強く、当該官能基を有するベースポリマーを用いれば、凝集性が高く、かつ、可塑剤を良好に分散させ得る粘着剤を得ることができる。
【0024】
上記モノマーaの具体例としては、N−ビニル−2−ピロリドン、N,N−ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、2−(2−メチルイミダゾリル)エチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。モノマーaは、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0025】
上記モノマーaから形成されるホモポリマーのガラス転移温度は、好ましくは50℃〜150℃であり、より好ましくは60℃〜150℃であり、さらに好ましくは70℃〜145℃である。ホモポリマーのガラス転移温度が上記範囲にあることは、該ホモポリマーのポリマー鎖間での分子間力が強いことを意味し、該ホモポリマーを構成するモノマーが有する水素結合性官能基の水素結合能が優れていることを意味する。
【0026】
(主モノマー)
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、水素結合性を有さないモノマーを用いることが好ましい。上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、炭素数が1〜30のアルキル基(シクロアルキル基も含む)の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルは、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0027】
炭素数が1〜30のアルキル基(シクロアルキル基も含む)の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル、(メタ)アクリル酸ラウリル等の、炭素数が1〜30のアルキル基(シクロアルキル基も含む)の(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどが挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸エステルの中でも、好ましくは、炭素数が2〜20のアルキル基(シクロアルキル基も含む)の(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、より好ましくは炭素数が4〜18のアルキル基(シクロアルキル基も含む)の(メタ)アクリル酸アルキルエステルである。
【0028】
(その他のモノマー)
(メタ)アクリル系ポリマーは、本発明の効果が得られる限り、(メタ)アクリル酸エステル(主モノマー)およびモノマーa以外のその他のモノマー由来の構成単位を含み得る。
【0029】
上記その他のモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、カルボキシエチルアクリレートなどのカルボキシル基含有モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチルなどのヒドロキシル基含有モノマー;スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸などのスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートなどのリン酸基含有モノマー等が挙げられる。1つの実施形態においては、その他のモノマーとしてカルボキシル基含有モノマーおよび/またはヒドロキシル基含有モノマーが用いられる。
【0030】
上記その他のモノマーとして、遊離水素を含む水素結合性官能基を有するモノマー(例えば、カルボキシル基含有モノマーおよび/またはヒドロキシル基含有モノマー)を用いてもよい。(メタ)アクリル系ポリマーにおいて、遊離水素を含む水素結合性官能基を有する構成単位の含有割合は、(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して、好ましくは20重量部以下であり、より好ましくは15重量部以下であり、さらに好ましくは10重量部以下である。1つの実施形態においては、その他のモノマーとして、カルボキシル基含有モノマーが用いられ、(メタ)アクリル系ポリマーにおいて、カルボキシル基含有モノマー由来の構成単位の含有割合が、ベースポリマー((メタ)アクリル系ポリマー)100重量部に対して、0.2重量部以下である。別の実施形態においては、(メタ)アクリル系ポリマーは、カルボキシル基含有モノマー由来の構成単位を含まない。
【0031】
B−1−2.添加剤
上記アクリル系粘着剤は、任意の適切な添加剤を含んでいてもよい。
【0032】
1つの実施形態においては、上記アクリル系粘着剤は、可塑剤を含む。可塑剤を含むアクリル系粘着剤を用いれば、基材中の可塑剤が粘着剤層に移行するのを防止したり、移行した可塑剤の影響を抑制したりすることができ、経時変化の少ない粘着テープを得ることができる。上記可塑剤としては、例えば、テレフタル酸エステル系可塑剤、イソフタル酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤(トリメリット酸トリオクチル等)、アジピン酸エステル系可塑剤(アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソノニル等)、リン酸エステル系可塑剤(リン酸トリクレシル等)、アジピン酸系エステル系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤(アセチルクエン酸トリブチル等)、セバシン酸エステル系可塑剤、アセライン酸エステル系可塑剤、マレイン酸エステル系可塑剤、安息香酸エステル系可塑剤、ポリエーテル系ポリエステル系可塑剤、エポキシ系ポリエステル系可塑剤(エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油等)、多価カルボン酸と多価グリコールからなるポリエステルなどが挙げられる。可塑剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
【0033】
1つの実施形態においては、上記可塑剤として、テレフタル酸エステル系可塑剤が用いられる。テレフタル酸エステル系可塑剤を用いれば、比較的サイズの大きい被着体(例えば、LEDチップ)を貼着した際にも、ピックアップ性が低下せずに、良好に被着体をピックアップすることができる粘着テープを得ることができる。また、被着体を貼着した状態で長期間保管した際にも、ピックアップ性の低下が抑制される。ピックアップ性に優れる粘着テープは、出荷用粘着テープをして好適に用いられる。テレフタル酸エステル系可塑剤としては、例えば、テレフタル酸と炭素数4〜16(好ましくは6〜14、より好ましくは8〜13)のアルキルアルコールとのジエステルを用いることができる。テレフタル酸エステル系可塑剤としては、例えば、テレフタル酸ジブチル(DBTP)、テレフタル酸ジイソブチル(DIBTP)、テレフタル酸ジノルマルヘキシル(DHTP)、テレフタル酸ビス(2−エチルヘキシル)(DOTP)、テレフタル酸ジノルマルオクチル(DnOTP)、テレフタル酸ジイソノニル(DINTP)、テレフタル酸ジノニル(DNTP)、テレフタル酸ジイソデシル(DIDTP)、テレフタル酸ビスブチルベンジル(BBTP)等が挙げられる。なかでも好ましくはDOTPである。
【0034】
上記フタル酸エステル系可塑剤としては、例えば、フタル酸と炭素数4〜16(好ましくは6〜14、より好ましくは8〜13)のアルキルアルコールとのジエステルを用いることができる。フタル酸エステル系可塑剤としては、例えば、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル等が挙げられる。
【0035】
上記トリメリット酸エステル系可塑剤としては、例えば、トリメリット酸と炭素数6〜14(好ましくは8〜12)のアルキルアルコールとのトリエステルを用いることができる。上記トリメリット酸エステル系可塑剤としては、例えば、トリメリット酸トリn−オクチル、トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリイソノニル、トリメリット酸トリ−n−デシル、トリメリット酸トリイソデシル等が挙げられる。
【0036】
上記ピロメリット酸エステル系可塑剤としては、例えば、ピロメリット酸と炭素数6〜14(好ましくは8〜12)のアルキルアルコールとのテトラエステルを用いることができる。上記ピロメリット酸エステル系可塑剤としては、例えば、ピロメリット酸テトラ−n−オクチル、ピロメリット酸テトラ−2−エチルヘキシル、ピロメリット酸トリ−n−デシル等が挙げられる。
【0037】
上記アジピン酸エステル系可塑剤としては、例えば、アジピン酸と炭素数4〜16(好ましくは6〜14、より好ましくは8〜13)のアルキルアルコールとのジエステルを用いることができる。上記アジピン酸エステル系可塑剤としては、例えば、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジイソノニル等が挙げられる。
【0038】
上記多価カルボン酸と多価グリコールからなるポリエステルとしては、例えば、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、クエン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸等の多価カルボン酸と、(ポリ)エチレングリコール(ここで「(ポリ)エチレングリコール」とは、エチレングリコールおよびポリエチレングリコールを包括的に指す意味である。以下同じ。)、(ポリ)プロピレングリコール、(ポリ)ブチレングリコール、(ポリ)ヘキサンジオール、(ポリ)ネオペンチルグリコール、ポリビニルアルコール等の多価アルコールとから得られるポリエステル化合物を用いることができる。上記多価カルボン酸としては、炭素数4〜12(好ましくは6〜10)の脂肪族ジカルボン酸が好ましく、例えば、アジピン酸、セバチン酸等が挙げられる。上記多価アルコールとしては、炭素数2〜10の脂肪族ジオールが好ましく、例えば、エチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール等が挙げられる。
【0039】
上記アクリル系粘着剤が可塑剤を含む場合、可塑剤の含有割合は、アクリル系粘着剤中のベースポリマー100重量部に対して、好ましくは10重量部〜90重量部であり、より好ましくは20重量部〜80重量部であり、さらに好ましくは30重量部〜70重量部であり、特に好ましくは40重量部〜60重量部である。
【0040】
1つの実施形態においては、上記アクリル系粘着剤は、架橋剤を含む。架橋剤の含有割合は、ベースポリマー100重量部に対して、好ましくは0.1重量部〜30重量部であり、より好ましくは0.3重量部〜25重量部であり、さらに好ましくは0.5重量部〜25重量部であり、さらに好ましくは1重量部〜25重量部であり、さらに好ましくは3重量部〜20重量部であり、特に好ましくは5重量部〜15重量部である。このような範囲であれば、小片化された被着体(例えば、LEDチップ)を粘着テープ上に長期間保存した後も粘着力の上昇をより抑制でき、ピックアップがより容易な粘着テープを得ることができる。また、適度な架橋反応を生じさせることができ、被着体への糊残りを効果的に防止できる。
【0041】
架橋剤としては、例えば、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、メラミン系架橋剤、過酸化物系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミン系架橋剤などが挙げられる。架橋剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
【0042】
上記アクリル系粘着剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なその他の添加剤をさらに含み得る。添加剤としては、例えば、触媒、紫外線吸収剤、充填剤、老化防止剤、粘着付与剤、顔料、染料、シランカップリング剤などが挙げられる。
【0043】
B−2.粘着剤層の特性等
粘着剤層の厚みは、好ましくは1μm〜30μmであり、より好ましくは1μm〜20μmであり、さらに好ましくは3μm〜15μmである。粘着剤層の厚みが1μm未満の場合、十分な粘着力を発現できないおそれがある。粘着剤層の厚みが30μmより大きい場合、小片化された被着体(例えば、LEDチップ)粘着剤層に埋まり込み、ピックアップ時のニードル突き上げ位置の精度が低下するおそれがある。
【0044】
粘着剤層の25℃におけるナノインデンテーション法による弾性率(以下、単にナノインデンテーション弾性率ともいう)は、4.0MPa〜30MPaであり、好ましくは4.5MPa〜27MPaであり、より好ましくは6.0MPa〜25MPaであり、特に好ましくは7.0MPa〜22MPaである。なお、ナノインデンテーション法による弾性率は、下記条件で測定され得る。
(測定装置及び測定条件)
装置:Hysitron Inc.製 Tribo Indenter
使用圧子:Berkovich(三角錐型)
測定方法:単一押し込み測定
測定温度:25℃
押し込み深さ設定:約300nm
押込み速度:約10nm/sec
測定雰囲気:空気中
試料サイズ:約1cm×約1cm
(測定方法)
上記の装置を使用し、バーコビッチ型ダイヤモンド製圧子を粘着剤層の表面から深さ300nmまで垂直に押し込んだ。解析ソフト「Triboscan Ver.9.2.12.0」を用いて、圧子を除去した後に得られた変位、荷重と理論的に算出された圧痕面積から、表面の弾性率を求める。
【0045】
上記のとおり、粘着剤層は可塑剤(粘着剤由来の可塑剤および/または基材由来の可塑剤)を含む。粘着剤層中の可塑剤の含有割合は、粘着剤を構成するベースポリマー100重量部に対して、好ましくは10重量部〜100重量部であり、より好ましくは20重量部〜90重量部であり、さらに好ましくは30重量部〜80重量部であり、特に好ましくは30重量部〜70重量部である。このような範囲であれば、柔軟性が高く被着体への追従性に優れ、かつ、可塑剤が粘着剤層からしみ出しにくい粘着テープを得ることができる。
【0046】
粘着剤層を基材上に設ける方法としては、任意の適切な手段を採用し得る。例えば、粘着剤層を形成する塗工液を基材上に塗工することによって、粘着剤層を形成することができる。
【0047】
塗工方式としては、任意の適切な塗工方式を採用し得る。塗工方式としては、例えば、リバース方式、ダイレクト方式、メタリングロールを組み合わせた各種方式などが挙げられる。
【0048】
本発明の粘着テープは、粘着剤層の表面に剥離ライナーを備えていてもよい。
【0049】
剥離ライナーとしては、任意の適切なセパレータを採用し得る。このような剥離ライナーとしては、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブデン等の剥離剤により表面処理されたプラスチックフィルムや紙等の剥離層を有する基材;ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共重合体等のフッ素系ポリマーからなる低接着性基材;オレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)等の無極性ポリマーからなる低接着性基材;などが挙げられる。
【0050】
剥離ライナーを用いる場合、塗工液を剥離ライナー上に塗工し、基材上に貼り合わせして粘着剤層を転写させることで、基材上に粘着剤層を設けてもよい。
【0051】
C.基材
基材の厚みは、好ましくは20μm〜120μmであり、より好ましくは30μm〜120μmであり、さらに好ましくは40μm〜120μmである。基材の厚みが薄すぎる場合、取扱性が悪くなるおそれがある。基材の厚みが厚すぎる場合、延伸等の変形に対する追随性が悪くなり、ニードル突き上げによるピックアップ性が低下するおそれがある。
【0052】
基材は、JIS−K−7127(1999年)に従って測定される最大伸びが、好ましくは100%以上であり、より好ましくは200%〜1000%である。このような最大伸びを示す基材を使用することにより、本発明の粘着テープに適度な伸び性を付与することができ、例えば、被着体への追従性が向上し得る。最大伸びは23℃の環境下で測定され得る。
【0053】
基材を構成する材料としては、任意の適切な材料が用いられ得る。好ましくは、基材としては、プラスチックフィルムが用いられる。
【0054】
プラスチックフィルムは、任意の適切な樹脂材料を含み得る。このような樹脂材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドなどが挙げられる。なかでも好ましくは、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体であり、より好ましくは、ポリ塩化ビニルである。ポリ塩化ビニルは応力緩和性に優れるため、ニードル突き上げ時の衝撃を適度に緩和し、小片化された被着体(例えば、LEDチップ)の位置ずれや脱落を抑制できる。このようなポリ塩化ビニルを用いれば小片化された被着体(例えば、LEDチップ)の出荷用粘着テープとして好適な粘着テープを得ることができる。
【0055】
プラスチックフィルム中の上記樹脂材料の含有割合としては、プラスチックフィルム100重量部に対して、例えば、50重量部〜100重量部であり、好ましくは60重量部〜100重量部であり、さらに好ましくは70重量部〜100重量部である。
【0056】
1つの実施形態においては、上記基材に用いられるプラスチックフィルムは、可塑剤を含む。プラスチックフィルムに含まれる可塑剤としては、上記B−1−2項で説明した可塑剤が挙げられる。プラスチックフィルム中の可塑剤の含有割合は、該プラスチックフィルム中の上記樹脂材料100重量部に対して、好ましくは0.5重量部〜50重量部であり、より好ましくは1.0重量部〜40重量部である。プラスチックフィルム中に上記含有割合にて可塑剤を含ませることによって、延伸等の変形に対する追随性に優れ、ピックアップ性が良好な粘着テープを得ることができる。
【0057】
プラスチックフィルム中には、本発明の効果を損なわない範囲において、任意の適切なその他の成分を含んでいても良い。
【0058】
基材は、任意の適切な製造方法によって製造し得る。例えば、射出成形、押出成形、インフレーション成形、カレンダー成形、ブロー成形等の成形方法により、基材を得ることができる。
【0059】
D.非粘着層
1つの実施形態においては、本発明の粘着テープは、基材の片方の面に粘着剤層を備え、該基材の該粘着剤層と反対の面に非粘着層を備える。なお、非粘着層とは、23℃においてSUS板に圧着しても密着状態を維持できず、容易に位置ずれ、もしくは、自然剥離が発生する層のことをいう。
【0060】
このような非粘着層の組成等は特に限定されるものではなく、その一例としては、シリコーン層、(メタ)アクリル系ポリマー層、シリコーン層と(メタ)アクリル系ポリマー層の混合層、(メタ)アクリル系ポリマーがグラフト重合されたシリコーン層などが挙げられる。これらの中でも、シリコーンと(メタ)アクリル系ポリマーの混合層が好ましい。非粘着層をシリコーンと(メタ)アクリル系ポリマーの混合層とすることにより、非粘着層と基材(特に、プラスチックフィルム)との馴染みが良くなり、本発明の粘着テープは、延伸等の変形に対する追随性が良好なものとなる。
【0061】
非粘着層の表面は凹凸構造を有することが好ましい。非粘着層の表面が凹凸構造を有することにより、取り扱い性に優れる粘着テープを得ることができる。この凹凸構造は、具体的には、非粘着層の算術平均表面粗さRaが、好ましくは0.1μm以上であり、より好ましくは0.1μm〜3.0μmであり、さらに好ましくは0.2μm〜2.0μmであり、特に好ましくは0.3μm〜2.0μmであり、最も好ましくは0.5μm〜2.0μmである。このような範囲であれば、ブロッキングが抑制された粘着テープを得ることができる。表面粗さRaは、JIS B 0601:1994に準じて測定することができる。
【0062】
非粘着層は、示差走査熱量測定(DSC測定)によるガラス転移温度Tgが、好ましくは20℃以上であり、より好ましくは30℃以上であり、さらに好ましくは50℃以上であり、特に好ましくは55℃以上である。非粘着層の示差走査熱量測定によるガラス転移温度Tgの上限は、特に限定されないが、取扱性等の観点から、好ましくは200℃以下であり、より好ましくは170℃以下であり、さらに好ましくは150℃以下であり、特に好ましくは130℃以下であり、最も好ましくは100℃以下である。このような範囲であれば、非粘着層が適度な硬さを有し、搬送工程中での擦れなどによる非粘着層の脱落を防止することができる。
【0063】
非粘着層が(メタ)アクリル系ポリマーを含む場合、非粘着層中の(メタ)アクリル系ポリマーは、そのSP値が、好ましくは9.0(cal/cm0.5〜12.0(cal/cm0.5であり、より好ましくは9.5(cal/cm0.5〜11.5(cal/cm0.5であり、さらに好ましくは9.5(cal/cm0.5〜11.0(cal/cm0.5である。SP値は、Smallの式によって算出される溶解度パラメータである。SP値の計算は、公知の文献(例えば、Journal of Applied Chemistry,3,71,1953.など)に記載された方法で行うことができる。
【0064】
非粘着層は、好ましくは、相分離構造を有する。非粘着層が相分離構造を有することにより、該非粘着層の表面に微小な凹凸構造が効率的に形成され得る。例えば、非粘着層がシリコーンと(メタ)アクリル系ポリマーの混合層である場合、相分離構造生成時のシリコーンと(メタ)アクリル系ポリマーとの物質移動性の差異によって凹凸が生成するものと推測される。このようにして凹凸構造が形成されていれば、取り扱い性に優れ、かつ、ロール形態にした際のブロッキングが抑制された粘着テープが得られ得る。
【0065】
非粘着層は、好ましくは、シリコーンが(メタ)アクリル系ポリマーよりも多く含まれるシリコーンリッチ相と(メタ)アクリル系ポリマーがシリコーンよりも多く含まれる(メタ)アクリル系ポリマーリッチ相を含む。非粘着層は、より具体的には、好ましくは、上記シリコーンリッチ相と上記(メタ)アクリル系ポリマーリッチ相とが互いに独立した相分離構造で含み、より好ましくは、上記シリコーンリッチ相が空気界面側(基材の反対側)に存在し、上記(メタ)アクリル系ポリマーリッチ相が基材側に存在する。このような相分離構造を有することにより、空気界面側に存在するシリコーンリッチ相によってブロッキングが効果的に抑制され、基材側に存在する(メタ)アクリル系ポリマーリッチ相によって非粘着層と基材との馴染みが良くなって変形追随性が良好になる。例えば、非粘着層中のシリコーンと(メタ)アクリル系ポリマーの混合比を下記のように調整することによって、このような相分離構造を形成し得る。
【0066】
非粘着層が、相分離構造を有することや、上記のような、シリコーンが(メタ)アクリル系ポリマーよりも多く含まれるシリコーンリッチ相と(メタ)アクリル系ポリマーがシリコーンよりも多く含まれる(メタ)アクリル系ポリマーリッチ相を含むことは、任意の適切な方法によって観察し得る。このような観察方法としては、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)、電解放出型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)などの電子顕微鏡を用いて非粘着層断面を形態観察する方法が挙げられる。2層分離構造は、形態観察像の濃淡により判読することが可能である。また、全反射法による赤外吸収分光によって、非粘着層空気界面側から内部へとプローブ光深度を変えながら、組成中に含まれるケイ素や炭素などの含有量の変化を観測することによって観察する方法も挙げられる。この他、X線マイクロアナライザーやX線光電子分光によって観察する方法も挙げられる。また、適宜これらの方法を組み合わせて観察しても良い。
【0067】
非粘着層がシリコーンと(メタ)アクリル系ポリマーの混合層である場合、非粘着層中のシリコーンと(メタ)アクリル系ポリマーの混合比は、重量比で、好ましくは、シリコーン:(メタ)アクリル系ポリマー=1:50〜50:1であり、より好ましくは、シリコーン:(メタ)アクリル系ポリマー=1:30〜30:1であり、さらに好ましくは、シリコーン:(メタ)アクリル系ポリマー=1:10〜10:1であり、特に好ましくは、シリコーン:(メタ)アクリル系ポリマー=1:5〜5:1であり、最も好ましくは、シリコーン:(メタ)アクリル系ポリマー=1:3〜5:1である。非粘着層中のシリコーンの含有割合が大きすぎると、基材(特に、プラスチックフィルム)背面との化学的親和性が低くなり、基材(特に、プラスチックフィルム)背面に馴染みにくいおそれがある。また、非粘着層中のシリコーンの含有割合が大きすぎると、粘着テープとした場合、延伸等の変形に対する追随性が悪くなるおそれがある。非粘着層中の(メタ)アクリル系ポリマーの含有割合が大きすぎると、非粘着層がアクリル系粘着剤として作用してしまうおそれがあり、ブロッキングが生じやすいおそれがある。
【0068】
シリコーンとしては、任意の適切なシリコーンを採用し得る。このようなシリコーンとしては、例えば、白金系化合物を触媒としてアルケニル基含有ポリジアルキルシロキサンとポリジアルキルハイドロジェンポリシロキサンを付加反応により硬化させて剥離性皮膜を形成して得られる付加型シリコーン、スズ系触媒を用いたメチロール基含有ポリジアルキルシロキサンとポリジアルキルハイドロジェンポリシロキサンを反応させて得られる縮合型シリコーンなどが挙げられる。付加型シリコーンの例としては、例えば、信越シリコーン製の「KS−776A」、「KS−839L」などが挙げられる。縮合型シリコーンの例としては、例えば、信越シリコーン製の「KS723A/B」などが挙げられる。なお、シリコーンを製造する際には、白金系触媒やスズ系触媒の他に、適宜、その他の架橋剤、架橋促進剤などを使用しても良い。また、シリコーンの性状としては、トルエン等の有機溶剤に溶解したタイプ、これらをエマルジョン化したエマルジョンタイプ、シリコーンのみからなる無溶剤タイプなどに分類される。また、付加型シリコーンや縮合型シリコーンの他に、シリコーン/アクリルグラフトポリマー、シリコーン/アクリルブロックポリマーなどを使用することができる。シリコーン/アクリルグラフトポリマーとしては、例えば、サイマックGS−30、GS101、US−270、US−350、US−380(以上、東亞合成(株)製)などが挙げられる。シリコーン/アクリルブロックポリマーとしては、例えば、モディパーFS700、FS710、FS720、FS730、FS770(以上、日油(株)製)などが挙げられる。
【0069】
非粘着層に含まれる(メタ)アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル系モノマーを主モノマーとして含むモノマー成分から構成されるポリマーである。また、上記(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分は、例えば、水酸基含有モノマー、カルボキシル基含有モノマー等のその他のモノマーを含んでいてもよい。
【0070】
非粘着層に含まれる(メタ)アクリル系ポリマーにおいて、(メタ)アクリル系モノマー由来の構成単位の含有割合は、(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して、好ましくは50重量部以上であり、より好ましくは70重量部〜100重量部であり、さらに好ましくは90重量部〜100重量部であり、特に好ましくは95重量部〜100重量部である。上記モノマー成分中のモノマーは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
【0071】
(メタ)アクリル系モノマーとしては、好ましくは、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸が挙げられる。
【0072】
(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、炭素数が1〜30のアルキル基(シクロアルキル基も含む)の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
【0073】
炭素数が1〜30のアルキル基(シクロアルキル基も含む)の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル、(メタ)アクリル酸ラウリル等の、炭素数が1〜30のアルキル基(シクロアルキル基も含む)の(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどが挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸エステルの中でも、好ましくは、炭素数が2〜20のアルキル基(シクロアルキル基も含む)の(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、より好ましくは炭素数が4〜18のアルキル基(シクロアルキル基も含む)の(メタ)アクリル酸アルキルエステルである。
【0074】
水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0075】
上記(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分は、本発明の効果を十分に発現させるために、水酸基含有モノマー、カルボキシル基含有モノマーから選ばれる少なくとも1種を含んでいても良い。
【0076】
水酸基含有モノマーとしては、例えば、アリルアルコールなどが挙げられる。水酸基含有モノマーは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
【0077】
カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などが挙げられる。カルボキシル基含有モノマーは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
【0078】
非粘着層が(メタ)アクリル系ポリマーを含む場合、非粘着層中の(メタ)アクリル系ポリマーは、好ましくは、それを構成するモノマー成分中の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルの含有割合が、該水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル以外のモノマー成分の総量に対して、好ましくは2重量%〜30重量%であり、より好ましくは3重量%〜25重量%であり、特に好ましくは5重量%〜20重量%である。非粘着層が(メタ)アクリル系ポリマーを含む場合、非粘着層中の(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分中の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルの含有割合が、該水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル以外のモノマー成分の総量に対して、上記範囲内に収まれば、非粘着層の表面に微小な凹凸構造が一層効率的に形成され、この凹凸構造の形成によって、本発明の粘着テープにおいて、ロール状の形態におけるブロッキングが一層効果的に抑制でき、ロール状の形態から巻き戻す際に裂けたり破れたりすることを一層抑制し得る。
【0079】
非粘着層が(メタ)アクリル系ポリマーを含む場合、非粘着層中の(メタ)アクリル系ポリマーは、好ましくは、それを構成するモノマー成分における水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル以外のモノマー成分中に、(メタ)アクリル酸および/または(メタ)アクリル酸エステルを含むことができる。この場合、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルとの含有割合は、重量比で、(メタ)アクリル酸:(メタ)アクリル酸エステルが、好ましくは0:100〜20:80であり、より好ましくは0:100〜10:90であり、さらに好ましくは0:100〜5:95である。
【0080】
(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルとの含有割合が上記範囲内に収まれば、非粘着層の表面に微小な凹凸構造が一層効率的に形成され、この凹凸構造の形成によって、本発明の粘着テープにおいて、ロール状の形態におけるブロッキングが一層効果的に抑制でき、ロール状の形態から巻き戻す際に裂けたり破れたりすることを一層抑制し得る。
【0081】
(メタ)アクリル系ポリマーは、任意の適切な重合方法によって製造し得る。
【0082】
非粘着層には、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な添加剤が含まれていても良い。このような添加剤としては、例えば、触媒、紫外線吸収剤、充填剤、老化防止剤、粘着付与剤、顔料、染料、シランカップリング剤などが挙げられる。
【0083】
非粘着層の厚みは、好ましくは0.01μm〜10μmであり、より好ましくは0.1μm〜5μmであり、さらに好ましくは0.1μm〜2μmである。非粘着層の厚みが0.01μm未満の場合、ブロッキングが生じやすくなる。非粘着層の厚みが10μmより大きいと、延伸等の変形に対する追随性が悪くなるおそれがある。
【0084】
基材の片方の面に非粘着層を形成する方法としては、例えば、基材の片方の面に非粘着層の材料を塗布して乾燥することによって非粘着層を形成する方法が挙げられる。上記塗布の方法としては、例えば、バーコーター、グラビアコーター、スピンコーター、ロールコーター、ナイフコーター、アプリケーター等を用いる方法が挙げられる。
【実施例】
【0085】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。特に断りがない限り、部は重量部を意味し、%は重量%を意味する。また、溶液で供給されている試薬の量は、溶液を揮発させて残る固形分の量(固形分換算量)によって表される。
【0086】
〔製造例1〕軟質ポリ塩化ビニルフィルム(1)の製造
重合度P=1050のポリ塩化ビニル100重量部に対してDOTP可塑剤(テレフタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、ADEKA社製、商品名「アデカサイザーD−810」)30重量部を含んだ軟質ポリ塩化ビニルフィルム(1)をカレンダー法によって製造した。この軟質ポリ塩化ビニルフィルム(1)の厚みは70μmであり、JIS−K−7127に従って測定される弾性率(MD)が250MPa、JIS−K−7127に従って測定される最大伸び(MD)が400%であった。また、製造直後の表面粗さ(算術平均表面粗さRa)は0.1μmであった。
【0087】
〔製造例2〕軟質ポリ塩化ビニルフィルム(2)の製造
重合度P=1050のポリ塩化ビニル100重量部に対してDINP可塑剤(フタル酸ビス(イソノニル)、ジェイプラス製)30重量部を含んだ軟質ポリ塩化ビニルフィルム(2)をカレンダー法によって製造した。この軟質ポリ塩化ビニルフィルム(2)の厚みは70μmであり、JIS−K−7127に従って測定される弾性率(MD)が250MPa、JIS−K−7127に従って測定される最大伸び(MD)が400%であった。また、製造直後の表面粗さ(算術平均表面粗さRa)は0.1μmであった。
【0088】
〔製造例3〕軟質ポリ塩化ビニルフィルム(3)の製造
重合度P=1050のポリ塩化ビニル100重量部に対してアジピン酸系低分子ポリエステル可塑剤(ADEKA社製、商品名「アデカサイザーPN−7160」)30重量部を含んだ軟質ポリ塩化ビニルフィルム(3)をカレンダー法によって製造した。この軟質ポリ塩化ビニルフィルム(3)の厚みは70μmであり、JIS−K−7127に従って測定される弾性率(MD)が250MPa、JIS−K−7127に従って測定される最大伸び(MD)が400%であった。また、製造直後の表面粗さ(算術平均表面粗さRa)は0.1μmであった。
【0089】
〔製造例4〕軟質ポリ塩化ビニルフィルム(4)の製造
重合度P=1050のポリ塩化ビニル100重量部に対してDOP可塑剤(フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、ジェイプラス製)30重量部を含んだ軟質ポリ塩化ビニルフィルム(4)をカレンダー法によって製造した。この軟質ポリ塩化ビニルフィルム(4)の厚みは70μmであり、JIS−K−7127に従って測定される弾性率(MD)が250MPa、JIS−K−7127に従って測定される最大伸び(MD)が400%であった。また、製造直後の表面粗さ(算術平均表面粗さRa)は0.1μmであった。
【0090】
〔製造例5〕軟質ポリ塩化ビニルフィルム(5)の製造
重合度P=1050のポリ塩化ビニル100重量部に対してDOTP可塑剤(テレフタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、ADEKA社製、商品名「アデカサイザーD−810」)40重量部を含んだ軟質ポリ塩化ビニルフィルム(5)をカレンダー法によって製造した。この軟質ポリ塩化ビニルフィルム(5)の厚みは70μmであり、JIS−K−7127に従って測定される弾性率(MD)が200MPa、JIS−K−7127に従って測定される最大伸び(MD)が400%であった。また、製造直後の表面粗さ(算術平均表面粗さRa)は0.1μmであった。
【0091】
〔実施例1〕
ブチルアクリレート(BA)/N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)/2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)/アクリル酸(AA)=85/15/10/0.25(重量比)から構成されるアクリル共重合ポリマーA(重量平均分子量=1500000)100重量部、イソシアネート系架橋剤(東ソー製、商品名「コロネートL」)5重量部、エチレンジアミンポリオール(ADEKA社製、商品名「アデカポリオールEDP−300」)2.5重量部、DOTP可塑剤(テレフタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、ADEKA社製、商品名「アデカサイザーD−810」)60重量部からなる粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。なお、NVPは、遊離水素を含まない水素結合性官能基を有するモノマーであり、当該モノマーから構成されるホモポリマーのガラス転移温度は、54℃である。
この粘着剤溶液を、製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルム(1)の片面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層を形成した。
このようにして、粘着テープ(1)を得た。
【0092】
〔実施例2〕
アクリル共重合ポリマーA100重量部に代えて、ブチルアクリレート(BA)/N,N−ジエチルアクリルアミド(DEAA)/2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)/アクリル酸(AA)=85/15/10/0.25(重量比)から構成されるアクリル共重合ポリマーB(重量平均分子量=1500000)100重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。なお、DEAAは、遊離水素を含まない水素結合性官能基を有するモノマーであり、当該モノマーから構成されるホモポリマーのガラス転移温度は、81℃である。
この粘着剤溶液を、製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルム(1)の片面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層を形成した。
このようにして、粘着テープ(2)を得た。
【0093】
〔実施例3〕
アクリル共重合ポリマーA100重量部に代えて、ブチルアクリレート(BA)/アクリロイルモルホリン(ACMO)/2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)/アクリル酸(AA)=85/15/10/0.25(重量比)から構成されるアクリル共重合ポリマーC(重量平均分子量=1500000)100重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。なお、ACMOは、遊離水素を含まない水素結合性官能基を有するモノマーであり、当該モノマーから構成されるホモポリマーのガラス転移温度は、145℃である。
この粘着剤溶液を、製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルム(1)の片面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層を形成した。
このようにして、粘着テープ(3)を得た。
【0094】
〔実施例4〕
アクリル共重合ポリマーA100重量部に代えて、ブチルアクリレート(BA)/N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)/2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)/アクリル酸(AA)=90/10/10/0.25(重量比)から構成されるアクリル共重合ポリマーD(重量平均分子量=1500000)100重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルム(1)の片面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層を形成した。
このようにして、粘着テープ(4)を得た。
【0095】
〔実施例5〕
アクリル共重合ポリマーA100重量部に代えて、ブチルアクリレート(BA)/N,N−ジエチルアクリルアミド(DEAA)/2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)/アクリル酸(AA)=75/25/10/0.25(重量比)から構成されるアクリル共重合ポリマーE(重量平均分子量=1500000)100重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルム(1)の片面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層を形成した。
このようにして、粘着テープ(5)を得た。
【0096】
〔実施例6〕
アクリル共重合ポリマーA100重量部に代えて、ブチルアクリレート(BA)/アクリロイルモルホリン(ACMO)/2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)/アクリル酸(AA)=75/25/10/0.25(重量比)から構成されるアクリル共重合ポリマーF(重量平均分子量=1500000)100重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルム(1)の片面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層を形成した。
このようにして、粘着テープ(6)を得た。
【0097】
〔実施例7〕
アクリル共重合ポリマーA100重量部に代えて、ブチルアクリレート(BA)/N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)/2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)/アクリル酸(AA)=85/15/2.5/0.25(重量比)から構成されるアクリル共重合ポリマーG(重量平均分子量=1500000)100重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルム(1)の片面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層を形成した。
このようにして、粘着テープ(7)を得た。
【0098】
〔実施例8〕
アクリル共重合ポリマーA100重量部に代えて、ブチルアクリレート(BA)/アクリロイルモルホリン(ACMO)/2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)/=75/25/10/(重量比)から構成されるアクリル共重合ポリマーH(重量平均分子量=1500000)100重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルム(1)の片面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層を形成した。
このようにして、粘着テープ(8)を得た。
【0099】
〔実施例9〕
粘着剤層の厚みを5μmとしたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着テープ(9)を得た。
【0100】
〔実施例10〕
DOTP可塑剤(テレフタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、ADEKA社製、商品名「アデカサイザーD−810」)60重量部に代えて、DINP可塑剤(フタル酸ビス(イソノニル)、ジェイプラス製)60重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例2で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルム(2)の片面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層を形成した。
このようにして、粘着テープ(10)を得た。
【0101】
〔実施例11〕
DOTP可塑剤(テレフタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、ADEKA社製、商品名「アデカサイザーD−810」)60重量部に代えて、アジピン酸系低分子ポリエステル可塑剤(ADEKA社製、商品名「アデカサイザーPN−7160」)60重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例3で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルム(3)の片面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層を形成した。
このようにして、粘着テープ(11)を得た。
【0102】
〔実施例12〕
DOTP可塑剤(テレフタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、ADEKA社製、商品名「アデカサイザーD−810」)60重量部に代えて、アジピン酸系低分子ポリエステル可塑剤(ADEKA社製、商品名「アデカサイザーPN−7160」)60重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルム(1)の片面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層を形成した。
このようにして、粘着テープ(12)を得た。
【0103】
〔実施例13〕
DOTP可塑剤(テレフタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、ADEKA社製、商品名「アデカサイザーD−810」)60重量部に代えて、DOP可塑剤(フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)、ジェイプラス製)60重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例4で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルム(4)の片面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層を形成した。
このようにして、粘着テープ(13)を得た。
【0104】
〔実施例14〕
DOTP可塑剤(テレフタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、ADEKA社製、商品名「アデカサイザーD−810」)60重量部に代えて、DOP可塑剤(フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)、ジェイプラス製)80重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例5で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルム(5)の片面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層を形成した。
このようにして、粘着テープ(14)を得た。
【0105】
〔実施例15〕
アクリル共重合ポリマーA100重量部に代えて、ブチルアクリレート(BA)/イミダゾール重合性モノマー(四国化成製、商品名「1H2MZM」/2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)/アクリル酸(AA)=85/15/10/0.25(重量比)から構成されるアクリル共重合ポリマーI(重量平均分子量=1500000)100重量部を用い、DOTP可塑剤(テレフタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、ADEKA社製、商品名「アデカサイザーD−810」)60重量部に代えて、DOP可塑剤(フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)、ジェイプラス製)80重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルム(1)の片面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層を形成した。
このようにして、粘着テープ(15)を得た。
【0106】
〔実施例16〕
ブチルアクリレート(BA)/N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)/2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)/アクリル酸(AA)=85/15/5/0.25(重量比)から構成されるアクリル共重合ポリマーJ(重量平均分子量=1500000)100重量部、イソシアネート系架橋剤(東ソー社製、商品名「コロネートHX」)5重量部、エチレンジアミンポリオール(ADEKA社製、商品名「アデカポリオールEDP−300」)2.5重量部、DOTP可塑剤(テレフタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、ADEKA社製、商品名「アデカサイザーD−810」)60重量部からなる粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルム(1)の片方の表面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み7μmの粘着剤層を形成した。
このようにして、粘着テープ(16)を得た。
【0107】
〔実施例17〕
イソシアネート系架橋剤(東ソー社製、商品名「コロネートHX」)の配合量を0.5重量部とし、エチレンジアミンポリオール(ADEKA社製、商品名「アデカポリオールEDP−300」)を添加しなかったこと以外は、実施例16と同様にして、粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルム(1)の片方の表面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み7μmの粘着剤層を形成した。
このようにして、粘着テープ(17)を得た。
【0108】
〔実施例18〕
イソシアネート系架橋剤(東ソー社製、商品名「コロネートHX」)の配合量を0.3重量部とし、エチレンジアミンポリオール(ADEKA社製、商品名「アデカポリオールEDP−300」)を添加しなかったこと以外は、実施例16と同様にして、粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルム(1)の片方の表面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み7μmの粘着剤層を形成した。
このようにして、粘着テープ(18)を得た。
【0109】
〔実施例19〕
イソシアネート系架橋剤(東ソー社製、商品名「コロネートHX」)5重量部に代えて、エポキシ系架橋剤(三菱瓦斯化学社製、商品名「TETRAD−C」、)0.5重量部を用い、エチレンジアミンポリオール(ADEKA社製、商品名「アデカポリオールEDP−300」)を添加しなかったこと以外は、実施例16と同様にして、粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルム(1)の片方の表面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み7μmの粘着剤層を形成した。
このようにして、粘着テープ(19)を得た。
【0110】
〔比較例1〕
ブチルアクリレート(BA)/アクリル酸(AA)=100/3.0(重量比)から構成されるアクリル共重合ポリマーJ(重量平均分子量=1500000)100重量部、エポキシ系架橋剤(三菱瓦斯化学製、商品名「TETRAD−C」)0.5重量部、DOTP可塑剤(テレフタル酸(2−エチルヘキシル)、ADEKA社製、商品名「アデカサイザーD−810」)60重量部からなる粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルム(1)の片方の表面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層を形成した。
このようにして、粘着テープ(16)を得た。
【0111】
〔比較例2〕
2−エチルヘキシルアクリレート(2−EHA)/アクリロイルモルホリン(ACMO)/アクリル酸/2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)/=75/25/3.0/0.1(重量比)から構成されるアクリル共重合ポリマーK(重量平均分子量=1500000)100重量部、エポキシ系架橋剤(三菱瓦斯化学製、商品名「TETRAD−C」)1.0重量部、DOTP可塑剤(テレフタル酸(2−エチルヘキシル)、ADEKA社製、商品名「アデカサイザーD−810」)60重量部からなる粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルム(1)の片方の表面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層を形成した。
このようにして、粘着テープ(17)を得た。
【0112】
〔比較例3〕
2−エチルヘキシルアクリレート(2−EHA)/アクリル酸(AA)=95/5.0(重量比)から構成されるアクリル共重合ポリマー(重量平均分子量=1500000)100重量部、エポキシ系架橋剤(三菱瓦斯化学製、商品名「TETRAD−C」)0.5重量部、DOTP可塑剤(テレフタル酸(2−エチルヘキシル)、ADEKA社製、商品名「アデカサイザーD−810」)60重量部からなる粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、製造例1で得られた軟質ポリ塩化ビニルフィルム(1)の片方の表面に塗布した後、130℃×90秒で乾燥し、厚み10μmの粘着剤層を形成した。
このようにして、粘着テープ(18)を得た。
【0113】
実施例および比較例で得られた粘着テープを下記の評価に供した。結果を表1および表2に示す。
【0114】
(1)粘着力
粘着テープ(幅20mm×長さ120mm)を、SUS430BA板に、線圧78.5N/cm、速度0.3m/minの条件で貼り合せた。貼り合せた後、23℃50%RH環境下にて30分間静置した後、23℃50%RH雰囲気下で、AUTOGRAPH AG−IS(SHIMADZU製)を使用して引張角度180°、引張速度0.3m/minの条件で粘着力を測定した。
【0115】
(2)テープ浮き評価
粘着テープ(幅20mm×長さ120mm)の中心部(幅方向,長さ方向の中心)に10mm□にカットしたSiウエハをハンドローラー1往復で貼り合せた。
Siウエハを貼り合せた後、23℃50%RH環境下にて30分間静置した後、50℃環雰囲気下でチャック間50mm、引張速度0.3m/min、延伸距離50mmの条件でSiウエハ貼付テープサンプルを延伸した。
この際のテープ端部の浮きレベルを目視にて観察した。接着面積は、粘着剤と被着体が接着することで目視にてテープ外観の色が濃く見える部分を接着面積と判断した。
接触面積の算出方法は、浮き観察画像をA4用紙にカラーでプリントアウトし、ウエハ部のみを切り取りその重量を測定する。その後、接着部(色の濃い部分)と浮き部(色の薄い部分)を切り分けて、その切り分けた紙の重量を測定し、接着部の重量比を算出し、下記の基準で評価した。
○:テープ接着面積が初期貼付面積に対して70%以上
×:テープ接着面積が初期貼付面積に対して70%以下
【0116】
(3)糊残り評価
粘着テープ(幅20mm×長さ120mm)の中心部(幅方向,長さ方向の中心)に10mm□にカットしたSiウエハのミラー面にハンドローラー1往復で貼り合せた。
Siウエハを貼り合せた後、23℃50%RH環境下にて30分間静置した後、50℃環雰囲気下でチャック間50mm、引張速度0.3m/min、延伸距離50mmの条件でSiウエハ貼付テープサンプルを延伸した。その後、延伸からテープサンプルを開放した後、Siウエハからテープを引き剥がし角度180°、引張速度10mm/secで剥離し、Siウエハ表面の糊残りのレベルを目視にて観察した。
デジタルマイクロスコープ(KEYENCE製)にて500倍の倍率でウエハ表面を観察し、長辺長さが10μm以上の汚染物が確認された場合を糊残りありと判断した(表1中、×)。長辺長さが10μm以上の汚染物が確認されなかった場合を糊残りなしと判断した(表1中、×)。
【0117】
【表1】
【0118】
【表2】
【符号の説明】
【0119】
10 基材
20 粘着剤層
30 非粘着層
100、200 粘着テープ
図1
図2