(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ファームバンキングシステム、撮影部を備えた端末装置、および、記憶部と制御部とを備えた配当金支払装置を通信可能に接続した配当金支払システムに実行させるための配当金支払方法であって、
前記記憶部は、
株式の配当金の受取予定である株主の株主識別データと支払予定金額とを含む配当金支払予定データを記憶する配当金支払予定記憶手段と、
前記端末装置での配当金受取の登録をしている前記株主の前記株主識別データと銀行口座データとを含む登録データを記憶する登録記憶手段と、
を備え、
前記制御部で実行させる、
前記端末装置の前記撮影部にて撮影された配当金支払通知書上の二次元コードに基づいて、前記株式の配当金の受取をする前記株主の前記株主識別データと支払金額とを含む当該配当金支払通知書の読取データを取得する読取データ取得ステップと、
前記読取データに基づいて、前記株式の配当金の受取をする株主の株主識別データに対応する前記株式の配当金の受取予定である株主の株主識別データ、および、前記支払金額に対応する前記支払予定金額を含む、前記配当金支払予定データが前記配当金支払予定記憶手段に記憶されているか否かを判定する支払予定判定ステップと、
前記支払予定判定ステップにて前記配当金支払予定データが前記配当金支払予定記憶手段に記憶されていると判定された場合、前記読取データに含まれる前記株主識別データと前記登録データに含まれる前記株主識別データとが一致するか否かを判定する受取人判定ステップと、
前記受取人判定ステップにて前記株主識別データが一致すると判定された場合、前記登録データに基づいて、前記端末装置での前記配当金受取の登録をしている前記株主の銀行口座への前記配当金の支払依頼を前記ファームバンキングシステムに送信する支払依頼ステップと、
を含むことを特徴とする配当金支払方法。
ファームバンキングシステム、および、撮影部を備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを備えた配当金支払装置に実行させるための配当金支払方法であって、
前記記憶部は、
株式の配当金の受取予定である株主の株主識別データと支払予定金額とを含む配当金支払予定データを記憶する配当金支払予定記憶手段と、
前記端末装置での配当金受取の登録をしている前記株主の前記株主識別データと銀行口座データとを含む登録データを記憶する登録記憶手段と、
を備え、
前記制御部で実行させる、
前記端末装置の前記撮影部にて撮影された配当金支払通知書上の二次元コードに基づいて、前記株式の配当金の受取をする前記株主の前記株主識別データと支払金額とを含む当該配当金支払通知書の読取データを取得する読取データ取得ステップと、
前記読取データに基づいて、前記株式の配当金の受取をする株主の株主識別データに対応する前記株式の配当金の受取予定である株主の株主識別データ、および、前記支払金額に対応する前記支払予定金額を含む、前記配当金支払予定データが前記配当金支払予定記憶手段に記憶されているか否かを判定する支払予定判定ステップと、
前記支払予定判定ステップにて前記配当金支払予定データが前記配当金支払予定記憶手段に記憶されていると判定された場合、前記読取データに含まれる前記株主識別データと前記登録データに含まれる前記株主識別データとが一致するか否かを判定する受取人判定ステップと、
前記受取人判定ステップにて前記株主識別データが一致すると判定された場合、前記登録データに基づいて、前記端末装置での前記配当金受取の登録をしている前記株主の銀行口座への前記配当金の支払依頼を前記ファームバンキングシステムに送信する支払依頼ステップと、
を含むことを特徴とする配当金支払方法。
ファームバンキングシステム、および、撮影部を備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを備えた配当金支払装置に実行させるための配当金支払プログラムであって、
前記記憶部は、
株式の配当金の受取予定である株主の株主識別データと支払予定金額とを含む配当金支払予定データを記憶する配当金支払予定記憶手段と、
前記端末装置での配当金受取の登録をしている前記株主の前記株主識別データと銀行口座データとを含む登録データを記憶する登録記憶手段と、
を備え、
前記制御部において、
前記端末装置の前記撮影部にて撮影された配当金支払通知書上の二次元コードに基づいて、前記株式の配当金の受取をする前記株主の前記株主識別データと支払金額とを含む当該配当金支払通知書の読取データを取得する読取データ取得ステップと、
前記読取データに基づいて、前記株式の配当金の受取をする株主の株主識別データに対応する前記株式の配当金の受取予定である株主の株主識別データ、および、前記支払金額に対応する前記支払予定金額を含む、前記配当金支払予定データが前記配当金支払予定記憶手段に記憶されているか否かを判定する支払予定判定ステップと、
前記支払予定判定ステップにて前記配当金支払予定データが前記配当金支払予定記憶手段に記憶されていると判定された場合、前記読取データに含まれる前記株主識別データと前記登録データに含まれる前記株主識別データとが一致するか否かを判定する受取人判定ステップと、
前記受取人判定ステップにて前記株主識別データが一致すると判定された場合、前記登録データに基づいて、前記端末装置での前記配当金受取の登録をしている前記株主の銀行口座への前記配当金の支払依頼を前記ファームバンキングシステムに送信する支払依頼ステップと、
を実行させるための配当金支払プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の配当金支払業務において、金融機関に振込口座登録済みの株主に対する振込業務を依頼する必要があるため、株券の発行体である事業会社等は、株主が多くなればなるほど多額の振込手数料を負担する必要があり、振込口座未登録の株主に対しては、一人一人の現金支払いと併せて配当金支払事務完了処理の負担があり、更に株主には金融機関まで来店する手間を必要としていたという課題があった。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、証券代行業務における配当金支払業務の効率化、担当する金融機関にとっての株主のリテール顧客化、手数料の節約、ならびに、株式を発行する事業会社および株主の利便性向上を図ることができる配当金支払システム、配当金支払装置、配当金支払方法、および、配当金支払プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る配当金支払システムは、ファームバンキングシステム、撮影部を備えた端末装置、および、記憶部と制御部とを備えた配当金支払装置を通信可能に接続した配当金支払システムであって、前記記憶部は、株式の配当金の受取予定者の受取予定者識別データと支払予定金額とを含む配当金支払予定データを記憶する配当金支払予定記憶手段と、前記端末装置での配当金受取の登録者の登録者識別データと銀行口座データとを含む登録データを記憶する登録記憶手段と、を備え、前記制御部は、前記端末装置の前記撮影部にて撮影された配当金支払通知書に基づいて、前記株式の配当金の受取人の受取人識別データと支払金額とを含む当該配当金支払通知書の読取データを取得する読取データ取得手段と、前記読取データに対応する前記配当金支払予定データがあるか否かを判定する支払予定判定手段と、前記支払予定判定手段により前記読取データに対応する前記配当金支払予定データがあると判定された場合、前記受取人識別データと前記登録者識別データとが一致するか否かを判定する受取人判定手段と、前記受取人判定手段により前記受取人識別データと前記登録者識別データとが一致すると判定された場合、前記登録データに基づいて、前記登録者の銀行口座への前記配当金の支払依頼を前記ファームバンキングシステムに送信する支払依頼手段と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係る配当金支払システムにおいて、前記配当金支払予定記憶手段は、更に、確認コードを記憶し、前記制御部は、前記受取人判定手段により前記受取人識別データと前記登録者識別データとが一致すると判定された場合、前記確認コードを入力させる承認画面を前記端末装置に表示させるように制御する承認画面表示制御手段と、前記端末装置のユーザにより前記承認画面に入力された入力コードと前記確認コードとが一致するか否かを判定するコード判定手段と、を更に備え、前記支払依頼手段は、前記コード判定手段により前記入力コードと前記確認コードとが一致すると判定された場合、前記登録データに基づいて、前記登録者の銀行口座への前記配当金の支払依頼を前記ファームバンキングシステムに送信することを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る配当金支払システムにおいて、前記読取データ取得手段は、前記端末装置の前記撮影部にて撮影された前記配当金支払通知書上の二次元コードに基づいて、前記株式の配当金の前記受取人の前記受取人識別データと前記支払金額とを含む前記配当金支払通知書の読取データを取得することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る配当金支払システムにおいて、前記配当金支払予定記憶手段は、更に、確認コードを記憶し、前記制御部は、前記確認コードを入力させる確認画面を前記端末装置に表示させるように制御する確認画面表示制御手段と、前記端末装置のユーザにより前記確認画面に入力された入力コードと前記確認コードとが一致するか否かを判定するコード判定手段と、を更に備え、前記支払予定判定手段は、前記コード判定手段により前記入力コードと前記確認コードとが一致すると判定された場合、前記読取データに対応する前記配当金支払予定データがあるか否かを判定することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る配当金支払システムにおいて、前記制御部は、前記受取人に対応する前記受取予定者に前記確認コードを送信する確認コード送信手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る配当金支払システムにおいて、前記受取人識別データは、受取人電話番号を含み、前記制御部は、電話番号を入力させる確認画面を前記端末装置に表示させるように制御する確認画面表示制御手段と、前記端末装置のユーザにより前記確認画面に入力された入力電話番号と前記受取人電話番号とが一致するか否かを判定するコード判定手段と、を更に備え、前記支払予定判定手段は、前記コード判定手段により前記入力電話番号と前記受取人電話番号とが一致すると判定された場合、前記読取データに対応する前記配当金支払予定データがあるか否かを判定することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る配当金支払システムにおいて、前記記憶部は、配当金支払済データを記憶する配当金支払済記憶手段、を更に備え、前記支払依頼手段により前記配当金の支払依頼が前記ファームバンキングシステムに送信された場合、前記読取データに対応する前記配当金支払予定データを前記配当金支払予定記憶手段から削除し、当該配当金支払予定データを前記配当金支払済データとして前記配当金支払済記憶手段に格納する配当金支払データ更新手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る配当金支払システムにおいて、前記制御部は、新規の登録データを設定させる設定画面を前記端末装置に表示させるように制御する設定画面表示制御手段と、前記端末装置のユーザにより前記設定画面に前記新規の登録データが入力された場合、当該ユーザを登録者とする当該登録データを前記登録記憶手段に格納する登録設定手段と、を更に備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る配当金支払システムにおいて、前記制御部は、前記読取データ取得手段により前記読取データが取得された場合、前記配当金の受取申込指示を入力させる申込画面を前記端末装置に表示させるように制御する申込画面表示制御手段、を更に備え、前記支払予定判定手段は、前記端末装置のユーザにより前記申込画面に前記受取申込指示が入力された場合、前記読取データに対応する前記配当金支払予定データがあるか否かを判定することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る配当金支払システムにおいて、前記制御部は、前記支払予定判定手段により前記読取データに対応する前記配当金支払予定データがないと判定された場合、前記配当金の支払済を通知する支払済通知画面を前記端末装置に表示させるように制御する支払済通知画面表示制御手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る配当金支払システムにおいて、前記制御部は、前記受取人判定手段により前記受取人識別データと前記登録者識別データとが一致しないと判定された場合、前記配当金の受取不可を通知する不可通知画面を前記端末装置に表示させるように制御する不可通知画面表示制御手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る配当金支払システムにおいて、前記制御部は、前記コード判定手段により前記入力コードと前記確認コードとが一致しないと判定された場合、前記配当金の受取不可を通知する不可通知画面を前記端末装置に表示させるように制御する不可通知画面表示制御手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る配当金支払装置において、ファームバンキングシステム、および、撮影部を備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを備えた配当金支払装置であって、前記記憶部は、株式の配当金の受取予定者の受取予定者識別データと支払予定金額とを含む配当金支払予定データを記憶する配当金支払予定記憶手段と、前記端末装置での配当金受取の登録者の登録者識別データと銀行口座データとを含む登録データを記憶する登録記憶手段と、を備え、前記制御部は、前記端末装置の前記撮影部にて撮影された配当金支払通知書に基づいて、前記株式の配当金の受取人の受取人識別データと支払金額とを含む当該配当金支払通知書の読取データを取得する読取データ取得手段と、前記読取データに対応する前記配当金支払予定データがあるか否かを判定する支払予定判定手段と、前記支払予定判定手段により前記読取データに対応する前記配当金支払予定データがあると判定された場合、前記受取人識別データと前記登録者識別データとが一致するか否かを判定する受取人判定手段と、前記受取人判定手段により前記受取人識別データと前記登録者識別データとが一致すると判定された場合、前記登録データに基づいて、前記登録者の銀行口座への前記配当金の支払依頼を前記ファームバンキングシステムに送信する支払依頼手段と、を備えたことを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る配当金支払方法は、ファームバンキングシステム、撮影部を備えた端末装置、および、記憶部と制御部とを備えた配当金支払装置を通信可能に接続した配当金支払システムに実行させるための配当金支払方法であって、前記記憶部は、株式の配当金の受取予定者の受取予定者識別データと支払予定金額とを含む配当金支払予定データを記憶する配当金支払予定記憶手段と、前記端末装置での配当金受取の登録者の登録者識別データと銀行口座データとを含む登録データを記憶する登録記憶手段と、を備え、前記制御部で実行させる、前記端末装置の前記撮影部にて撮影された配当金支払通知書に基づいて、前記株式の配当金の受取人の受取人識別データと支払金額とを含む当該配当金支払通知書の読取データを取得する読取データ取得ステップと、前記読取データに対応する前記配当金支払予定データがあるか否かを判定する支払予定判定ステップと、前記支払予定判定ステップにて前記読取データに対応する前記配当金支払予定データがあると判定された場合、前記受取人識別データと前記登録者識別データとが一致するか否かを判定する受取人判定ステップと、前記受取人判定ステップにて前記受取人識別データと前記登録者識別データとが一致すると判定された場合、前記登録データに基づいて、前記登録者の銀行口座への前記配当金の支払依頼を前記ファームバンキングシステムに送信する支払依頼ステップと、を含むことを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係る配当金支払方法は、ファームバンキングシステム、および、撮影部を備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを備えた配当金支払装置に実行させるための配当金支払方法であって、前記記憶部は、株式の配当金の受取予定者の受取予定者識別データと支払予定金額とを含む配当金支払予定データを記憶する配当金支払予定記憶手段と、前記端末装置での配当金受取の登録者の登録者識別データと銀行口座データとを含む登録データを記憶する登録記憶手段と、を備え、前記制御部で実行させる、前記端末装置の前記撮影部にて撮影された配当金支払通知書に基づいて、前記株式の配当金の受取人の受取人識別データと支払金額とを含む当該配当金支払通知書の読取データを取得する読取データ取得ステップと、前記読取データに対応する前記配当金支払予定データがあるか否かを判定する支払予定判定ステップと、前記支払予定判定ステップにて前記読取データに対応する前記配当金支払予定データがあると判定された場合、前記受取人識別データと前記登録者識別データとが一致するか否かを判定する受取人判定ステップと、前記受取人判定ステップにて前記受取人識別データと前記登録者識別データとが一致すると判定された場合、前記登録データに基づいて、前記登録者の銀行口座への前記配当金の支払依頼を前記ファームバンキングシステムに送信する支払依頼ステップと、を含むことを特徴とする。
【0020】
また、本発明に係る配当金支払プログラムは、ファームバンキングシステム、および、撮影部を備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを備えた配当金支払装置に実行させるための配当金支払プログラムであって、前記記憶部は、株式の配当金の受取予定者の受取予定者識別データと支払予定金額とを含む配当金支払予定データを記憶する配当金支払予定記憶手段と、前記端末装置での配当金受取の登録者の登録者識別データと銀行口座データとを含む登録データを記憶する登録記憶手段と、を備え、前記制御部において、前記端末装置の前記撮影部にて撮影された配当金支払通知書に基づいて、前記株式の配当金の受取人の受取人識別データと支払金額とを含む当該配当金支払通知書の読取データを取得する読取データ取得ステップと、前記読取データに対応する前記配当金支払予定データがあるか否かを判定する支払予定判定ステップと、前記支払予定判定ステップにて前記読取データに対応する前記配当金支払予定データがあると判定された場合、前記受取人識別データと前記登録者識別データとが一致するか否かを判定する受取人判定ステップと、前記受取人判定ステップにて前記受取人識別データと前記登録者識別データとが一致すると判定された場合、前記登録データに基づいて、前記登録者の銀行口座への前記配当金の支払依頼を前記ファームバンキングシステムに送信する支払依頼ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、配当金デリバリーのリアルタイム化、および、低コスト化を可能とすることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、従来発生している手数料を節約することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、担当する金融機関にとっての株主のリテール顧客に訴求するサービスを提供することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、事業会社の利便性を向上することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、証券代行事務における配当金支払事務の効率化を可能とするという効果を奏する。また、本発明によれば、株主の利便性向上を可能とするという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0024】
[1.概要]
まず、
図1および
図2を参照して、本発明の概要を説明する。
図1は、従来の配当金支払処理の一例を示す図である。
図2は、本実施形態における配当金支払処理の一例を示す図である。
【0025】
図1に示すように、従来、証券代行機関は、株式の配当金を計算し、入金額(配当総額)を株券の発行体である事業会社に通知していた。そして、
図1に示すように、事業会社は、配当総額を取りまとめ銀行であるA銀行へ入金し、各株主の振込口座が登録済みの被仕向銀行への振込金額を併せて通知していた。そして、
図1に示すように、A銀行は、振込口座が登録済みの各株主に対して被仕向銀行を介して配当金の振込を行い(口座振込ルート)、振込口座未登録の株主に対してA銀行での配当金の受取を行うための配当金支払通知書を通知して、来店した振込口座未登録の株主に対して配当金の支払を実行していた(現金支払ルート)。なお、
図1に示すように、A銀行は、指定する支払期間内に振込口座未登録の株主の来店が無い場合、証券代行機関に配当金を返金し、証券代行機関が株主への配当金支払を実施し、一定期間経過後、事業会社への返金等を行っていた。このように、
図1に示す従来の配当金支払処理の各処理段階においては、人件費を含むトランザクションフィーが発生していたため、株主が増えれば増える程、事業会社に対する費用負担が大きなものとなっていた。
【0026】
そこで、
図2に示すように、本実施形態においては、事業会社は、証券代行機関により計算された株式の配当総額をスマートフォン等の端末装置による受取の取りまとめを行う銀行(スマホ受取取りまとめ銀行)へ入金する。そして、
図2に示すように、スマホ受取取りまとめ銀行は、配当金受取アプリケーション(配当金受取アプリ)から、配当金受取アプリ登録者の配当金受取アプリ設定受取口座への支払依頼が通信ネットワークを介して送信された場合、当該配当金受取アプリ設定受取口座へ当該配当金受取アプリ登録者の配当金を自動的に振り込むことで、配当金支払処理の途中で発生するトランザクションフィーの発生を減らすことができるようにしている。このように、本実施形態において、スマホ受取取りまとめ銀行は、従来の取りまとめ銀行とは別に、事業会社の配当金支払ファンドを預かり、配当金支払処理を実行する。このように、本実施形態においては、各銀行の配当金受取アプリ設定受取口座が、取り纏め銀行の振込対象となる。更に、本実施形態において、配当金受取アプリ設定受取口座がスマホ受取取りまとめ銀行の口座である場合、銀行の勘定システムの機能および能力の状況によるが、資金デリバリーが行内振替のため、リアルタイムで低コストの対応が可能となる。
【0027】
[2.配当金支払システムの構成]
本実施形態に係る金融機関システム(ファームバンキングシステム)600、端末装置100、および、サーバ(配当金支払装置)200を通信可能に接続した配当金支払システムの構成の一例について、
図3を参照して説明する。
図3は、本実施形態における配当金支払システムの構成の一例を示すブロック図である。
【0028】
[端末装置100の構成]
図3において、端末装置100は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、PHSもしくはPDA(Personal Digital Assistants)等の携帯端末、または、一般に市販されるデスクトップ型もしくはノート型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置等であってもよい。
【0029】
端末装置100は、制御部102と記憶部106と撮影部110と入出力部112とを備えており、端末装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0030】
入出力部112は、データの入出力(I/O)を行う機能を有していてもよい。ここで、入出力部112は、例えば、キー入力部、タッチパネル、コントロールパッド(例えば、タッチパッド、および、ゲームパッド等)、マウス、キーボード、および、マイク等であってもよい。また、入出力部112は、アプリケーション等の(入出力)情報を表示する表示部(例えば、液晶または有機EL等から構成されるディスプレイ、モニタ、および、タッチパネル等)であってもよい。また、入出力部112は、音声情報を音声として出力する音声出力部(例えば、スピーカ等)であってもよい。
【0031】
撮影部110は、CCDイメージセンサまたはCMOSイメージセンサ等の撮像素子で撮影した画像(静止画および動画)をデジタルデータとして記録するカメラ等であってもよい。
【0032】
端末装置100は、他の装置とネットワーク300を介して通信可能に接続し、他の装置とデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、端末装置100、サーバ200および金融機関システム600を相互に通信可能に接続する機能を有し、例えば、インターネットおよび/またはLAN(Local Area Network)等である。
【0033】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、および/または、ファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、および/または、SSD(Solid State Drive)等を用いることができる。記憶部106は、撮影部110にて記録された画像データ、ネットワーク300を介して受信されたデータ、および/または、入出力部112を介して入力された入力データ等を記憶していてもよい。
【0034】
制御部102は、端末装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。例えば、制御部102は、撮影部110にて記録された画像データの取得および画像データに含まれる文字データ(URL等)のデータ読取、ネットワーク300を介したデータ送受信、入出力部112を介して入力された入力データの取得、ならびに、出力部114でのデータ(画面)表示等の各処理を実行してもよい。
【0035】
[サーバ200の構成]
図3において、サーバ200は、パーソナルコンピュータ、または、ワークステーション等の情報処理装置であってもよい。サーバ200は、制御部202と記憶部206とを備えており、サーバ200が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。サーバ200は、ネットワーク300を介して、端末装置100または金融機関システム600と相互に通信可能に接続されている。
【0036】
記憶部206には、各種のデータベース、テーブル、および/または、ファイルなどが格納される。記憶部206には、OSと協働してCPUに命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部206は、RAM、ROM、HDD、および/または、SSD等のストレージ手段であり、各種のデータベースやテーブルを格納する。記憶部206は、機能概念的に、配当金支払予定データベース206aと、配当金支払済データベース206bと、登録データベース206cとを備えている。
【0037】
配当金支払予定データベース206aは、株式の配当金の受取予定者の受取予定者識別データと支払予定金額とを含む配当金支払予定データを記憶する。ここで、配当金支払予定データは、支払人氏名および/または受取予定金額等を含んでいてもよい。また、配当金支払予定データベース206aは、確認コードを記憶していてもよい。また、受取予定者識別データは、受取予定者氏名、受取予定者住所、受取予定者電話番号、受取予定者Eメールアドレスおよび/または受取予定者株主番号等を含んでいてもよい。
【0038】
配当金支払済データベース206bは、配当金支払済データを記憶する。ここで、配当金支払済データは、支払済配当金に関する配当金支払予定データであってもよい。
【0039】
登録データベース(配当金受取アプリ登録データベース)206cは、端末装置100での配当金受取の登録者の登録者識別データと銀行口座データとを含む登録データを記憶する。ここで、登録者識別データは、登録者名義(氏名)、登録者住所、登録者電話番号、登録者端末識別データ(MACアドレス等)、および/または登録者Eメールアドレス等を含んでいてもよい。
【0040】
制御部202は、サーバ200を統括的に制御するCPU等である。制御部202は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部202は、機能概念的に、読取データ取得部202aと、設定画面表示制御部202bと、登録設定部202cと、申込画面表示制御部202dと、確認コード送信部202eと、確認画面表示制御部202fと、支払予定判定部202gと、受取人判定部202hと、承認画面表示制御部202iと、コード判定部202jと、支払済通知画面表示制御部202kと、不可通知画面表示制御部202mと、支払依頼部202nと、配当金支払データ更新部202pとを備えている。
【0041】
読取データ取得部202aは、端末装置100の撮影部110にて撮影された配当金支払通知書に基づいて、株式の配当金の受取人の受取人識別データと支払金額とを含む当該配当金支払通知書の読取データを取得する。ここで、読取データ取得部202aは、端末装置100の撮影部110にて撮影された配当金支払通知書上の二次元コード(QRコード(登録商標)等)に基づいて、株式の配当金の受取人の受取人識別データと支払金額とを含む当該配当金支払通知書の読取データを取得してもよい。また、受取人識別データは、支払人氏名、支払金額、受取人氏名、受取人住所、受取人電話番号、受取人株主番号および/または受取金額等を含んでいてもよい。
【0042】
設定画面表示制御部202bは、新規の登録データを設定させる設定画面を端末装置100に表示させるように制御する。
【0043】
登録設定部202cは、端末装置100のユーザにより設定画面に新規の登録データが入力された場合、当該ユーザを登録者とする当該登録データを登録データベース206cに格納する。
【0044】
申込画面表示制御部202dは、読取データ取得部202aにより読取データが取得された場合、配当金の受取申込指示を入力させる申込画面を端末装置100に表示させるように制御する。
【0045】
確認コード送信部202eは、受取人に対応する受取予定者に確認コードを送信する。ここで、確認コード送信部202eは、読取データに含まれる受取人識別データに対応する受取予定者の、配当金支払予定データベース206aに記憶された受取予定者Eメールアドレスまたは受取予定者電話番号(SMS)に確認コードを送信してもよい。また、確認コード送信部202eは、確認コードを送信前に都度生成してもよい。確認コード送信部202eは、送信した確認コードを配当金支払予定データベース206aに格納してもよい。
【0046】
確認画面表示制御部202fは、確認コードを入力させる確認画面を端末装置100に表示させるように制御する。ここで、確認画面表示制御部202fは、電話番号を入力させる確認画面を端末装置100に表示させるように制御してもよい。
【0047】
支払予定判定部202gは、読取データに対応する配当金支払予定データがあるか否かを判定する。ここで、支払予定判定部202gは、コード判定部202jにより入力コードと確認コードとが一致すると判定された場合、読取データに対応する配当金支払予定データベース206aに記憶された配当金支払予定データがあるか否かを判定してもよい。また、支払予定判定部202gは、コード判定部202jにより入力電話番号と受取人電話番号とが一致すると判定された場合、読取データに対応する配当金支払予定データベース206aに記憶された配当金支払予定データがあるか否かを判定してもよい。また、支払予定判定部202gは、端末装置100のユーザにより申込画面に受取申込指示が入力された場合、読取データに対応する配当金支払予定データベース206aに記憶された配当金支払予定データがあるか否かを判定してもよい。
【0048】
受取人判定部202hは、受取人識別データと登録者識別データとが一致するか否かを判定する。ここで、受取人判定部202hは、支払予定判定部202gにより読取データに対応する配当金支払予定データがあると判定された場合、受取人識別データと登録者識別データとが一致するか否かを判定する。
【0049】
承認画面表示制御部202iは、受取人判定部202hにより受取人識別データと登録者識別データとが一致すると判定された場合、確認コードを入力させる承認画面を端末装置100に表示させる。
【0050】
コード判定部202jは、端末装置100のユーザにより承認画面に入力された入力コードと確認コードとが一致するか否かを判定する。ここで、コード判定部202jは、端末装置100のユーザにより確認画面に入力された入力コードと確認コードとが一致するか否かを判定してもよい。また、コード判定部202jは、端末装置100のユーザにより確認画面に入力された入力電話番号と受取人電話番号とが一致するか否かを判定してもよい。
【0051】
支払済通知画面表示制御部202kは、支払予定判定部202gにより読取データに対応する配当金支払予定データがないと判定された場合、配当金の支払済を通知する支払済通知画面を端末装置100に表示させるように制御する。
【0052】
不可通知画面表示制御部202mは、配当金の受取不可を通知する不可通知画面を端末装置100に表示させるように制御する。ここで、不可通知画面表示制御部202mは、受取人判定部202hにより受取人識別データと登録者識別データとが一致しないと判定された場合、配当金の受取不可を通知する不可通知画面を端末装置100に表示させるように制御してもよい。また、不可通知画面表示制御部202mは、コード判定部202jにより入力コードと確認コードとが一致しないと判定された場合、配当金の受取不可を通知する不可通知画面を端末装置100に表示させるように制御してもよい。
【0053】
支払依頼部202nは、受取人判定部202hにより受取人識別データと登録者識別データとが一致すると判定された場合、登録データに基づいて、登録者の銀行口座への配当金の支払依頼を金融機関システム600に送信する。ここで、支払依頼部202nは、コード判定部202jにより入力コードと確認コードとが一致すると判定された場合、登録データに基づいて、登録者の銀行口座への配当金の支払依頼を金融機関システム600に送信してもよい。
【0054】
配当金支払データ更新部202pは、支払依頼部202nにより配当金の支払依頼が金融機関システム600に送信された場合、読取データに対応する配当金支払予定データを配当金支払予定データベース206aから削除し、当該配当金支払予定データを配当金支払済データとして配当金支払済データベース206bに格納する。
【0055】
[3.配当金支払システムの処理]
本実施形態に係る配当金支払システムの処理の一例について、
図4から
図7を参照して説明する。
図4は、本実施形態における配当金支払システムの処理の一例を示すフローチャートである。
【0056】
図4に示すように、ユーザが端末装置(スマートフォン)100の撮影部110を使って、配当金支払通知書のQRコード(登録商標)をスキャンした場合、スマートフォン100の制御部102は、スキャンしたQRコード(登録商標)から読み出した株式の配当金の受取人の受取人識別データと支払金額とを含む当該配当金支払通知書の読取データをサーバ200に送信することで、サーバ200の読取データ取得部202aは、当該読取データを取得する(ステップSA−1)。
【0057】
そして、サーバ200の申込画面表示制御部202dは、配当金の受取申込指示、または、配当金受取アプリ設定指示を入力させる申込画面(メニュー画面)をスマートフォン100の入出力部112に表示させるように制御する(ステップSA−2)。
【0058】
そして、サーバ200の申込画面表示制御部202dは、配当金受取アプリ登録済のユーザによりスマートフォン100の入出力部112を介して配当金の受取申込指示が入力されたか否かを判定する(ステップSA−3)。なお、本実施形態においては、例えば、アクセス元のMACアドレスが登録者端末識別データに一致するか否かに基づいて、配当金受取アプリ登録済のユーザによる配当金の受取申込指示か否かを自動判定してもよい。
【0059】
そして、サーバ200の申込画面表示制御部202dは、配当金受取アプリ登録済のユーザにより配当金の受取申込指示が入力されず、配当金受取アプリ未登録のユーザにより配当金受取アプリ設定指示(配当金受取アプリのインストール指示)が入力されたと判定した場合(ステップSA−3:No)、処理をステップSA−4に移行させる。
【0060】
そして、サーバ200の設定画面表示制御部202bは、新規の登録データ(配当金受取アプリ登録データ)を設定させる設定画面をスマートフォン100の入出力部112に表示させるように制御し、ユーザによりスマートフォン100の入出力部112を介して配当金受取アプリ登録が実施されたか否かを判定する(ステップSA−4)。
【0061】
そして、サーバ200の設定画面表示制御部202bは、配当金受取アプリ登録が実施されたと判定した場合(ステップSA−4:Yes)、スマートフォン100にて配当金受取アプリのインストールが完了するように制御し、処理をステップSA−5に移行させる。
【0062】
そして、サーバ200の登録設定部202cは、スマートフォン100にて実施された配当金受取アプリ登録のユーザを登録者とする登録データを配当金受取アプリ登録データベース206cに格納し(ステップSA−5)、処理をステップSA−2に移行させる。
【0063】
一方、サーバ200の設定画面表示制御部202bは、配当金受取アプリ登録が実施されず、取り止められたと判定した場合(ステップSA−4:No)、処理をステップSA−6に移行させる。
【0064】
そして、サーバ200の不可通知画面表示制御部202mは、配当金の受取不可を通知する不可通知画面をスマートフォン100の入出力部112に表示させるように制御し(ステップSA−6)、処理を終了する。
【0065】
一方、サーバ200の申込画面表示制御部202dは、配当金受取アプリ登録済のユーザにより配当金の受取申込指示が入力されたと判定した場合(ステップSA−3:Yes)、スマートフォン100にて配当金受取アプリを起動させ、処理をステップSA−7に移行させる。
【0066】
そして、サーバ200の受取人判定部202hは、配当金受取人の受取人識別データと配当金受取アプリ登録データベース206cに記憶された配当金受取アプリ設定口座名義人の登録者識別データとが一致するか否かを判定する(ステップSA−7)。
【0067】
そして、サーバ200の受取人判定部202hは、配当金受取人の受取人識別データと配当金受取アプリ登録データベース206cに記憶された配当金受取アプリ設定口座名義人の登録者識別データとが一致しないと判定した場合(ステップSA−7:No)、処理をステップSA−6に移行させる。
【0068】
一方、サーバ200の受取人判定部202hは、配当金受取人の受取人識別データと配当金受取アプリ登録データベース206cに記憶された配当金受取アプリ設定口座名義人の登録者識別データとが一致すると判定した場合(ステップSA−7:Yes)、処理をステップSA−8に移行させる。
【0069】
そして、サーバ200の承認画面表示制御部202iは、配当金受取アプリでの受取認証として確認コード(暗証番号)を入力させる承認画面をスマートフォン100の入出力部112に表示させ、サーバ200のコード判定部202jは、スマートフォン100のユーザにより承認画面に入力された入力コードと確認コードとが一致するか否かを判定する(ステップSA−8)。このように、本実施形態においては、スマホ画面に表示される受取金額と入金口座をユーザに確認させ、受取承認のための暗証番号入力をさせている。
【0070】
そして、サーバ200のコード判定部202jは、承認画面に入力された入力コードと確認コードとが一致しないと判定した場合(ステップSA−8:No)、処理をステップSA−6に移行させる。
【0071】
一方、サーバ200のコード判定部202jは、承認画面に入力された入力コードと確認コードとが一致すると判定した場合(ステップSA−8:Yes)、処理をステップSA−9に移行させる。
【0072】
そして、サーバ200の支払依頼部202nは、登録者の配当金受取アプリ設定口座への配当金の支払依頼を金融機関システム600に送信し、金融機関システム600は、配当金受取アプリ設定口座に配当金振込を実行し(ステップSA−9)、処理を終了する。
【0073】
ここで、
図5から
図7を参照して、本実施形態における配当金支払処理の具体例について説明する。
図5から
図7は、本実施形態における配当金支払処理の一例を示すフロー図である。
【0074】
[配当金支払処理(その1)]
図5に示すように、本実施形態においては、ユーザがスマートフォン100を使って、株式の配当金支払通知書のQRコード(登録商標)をスキャンした場合、配当金の受取申込指示、または、配当金受取アプリ設定指示を入力させる配当金受取メニュー画面をスマートフォン100に表示させる(ステップSB−1)。
【0075】
そして、本実施形態においては、配当金受取アプリ未登録のユーザにより配当金受取メニュー画面の配当金の受取申込指示が選択された場合、配当金受取アプリ設定(登録)を促すメッセージおよび配当金受取メニュー画面へのハイパーリンクを表示した画面をスマートフォン100に表示させ(ステップSB−2)、ユーザにより配当金受取メニュー画面へのハイパーリンクが選択された場合、配当金受取アプリ設定を行うために、配当金受取メニュー画面をスマートフォン100に表示させる(ステップSB−3)。
【0076】
一方、本実施形態においては、配当金受取アプリ登録済のユーザにより配当金受取メニュー画面の配当金の受取申込指示(配当金スマホ受取申込)が選択された場合、スマートフォン100にて配当金受取アプリを起動させ、配当金支払通知書記載の配当金の受取人に対応する受取予定者の受取予定者Eメールアドレスまたは受取予定者電話番号等に確認コードを送信する(ステップSB−4)。
【0077】
そして、本実施形態においては、確認コードを入力させる確認画面をスマートフォン100に表示させ、ユーザにより確認画面に確認コードが入力され、実行ボタンが選択された場合(ステップSB−5)、支払人(会社)氏名、受取金額および受取人氏名を含む配当金支払内容、ならびに、配当金受取メニュー画面へ戻るチェックボックスを表示した画面をスマートフォン100に表示させることで、ユーザに金額確認を行わせ、処理を続行する場合に、実行ボタンを選択させる(ステップSB−6)。このように、本実施形態においては、配当金受取アプリで受取人確認を実行している。
【0078】
そして、本実施形態においては、配当金受取アプリでの受取認証として確認コードを入力させる承認画面をスマートフォン100に表示させ、ユーザにより承認画面に確認コードが入力され、実行ボタンが選択された場合(ステップSB−7)、配当金の請求が完了する。
【0079】
[配当金支払処理(その2)]
図6に示すように、本実施形態においては、ユーザがスマートフォン100の配当金受取アプリを起動すると、確認コードを入力させる確認画面をスマートフォン100に表示させ、ユーザにより確認画面に確認コードが入力され、実行ボタンが選択された場合(ステップSC−1)、配当金受取アプリが読み込んだ支払人氏名、受取金額および受取人氏名を含む配当金支払内容、ならびに、配当金受取メニュー画面へ戻るチェックボックスを表示した画面をスマートフォン100に表示させ、承認の場合に、実行ボタンを選択させる(ステップSC−2)。
【0080】
そして、本実施形態においては、配当金支払通知書の読取データと配当金支払予定データベース206aに記憶された配当金支払予定データとの一致を確認することで、読取データに対応する配当金支払予定データベース206aに記憶された配当金支払予定データがあるか否かを判定する(ステップSC−3)。
【0081】
そして、本実施形態においては、配当金支払通知書の読取データと配当金支払予定データベース206aに記憶された配当金支払予定データとの一致が確認できなかった場合(ステップSC−3:不一致)、配当金の支払済を通知する支払済通知画面をスマートフォン100に表示させる(ステップSC−4)。
【0082】
一方、本実施形態においては、配当金支払通知書の読取データと配当金支払予定データベース206aに記憶された配当金支払予定データとの一致が確認できた場合(ステップSC−3:一致)、配当金支払通知書の受取人氏名および受取人住所と、配当金受取アプリ登録データベース206cに記憶された配当金受取アプリ登録人名義および配当金受取アプリ登録人住所と、の一致を確認する(ステップSC−5)。
【0083】
そして、本実施形態においては、配当金支払通知書の受取人氏名および受取人住所と、配当金受取アプリ登録データベース206cに記憶された配当金受取アプリ登録人名義および配当金受取アプリ登録人住所と、の一致を確認できなかった場合(ステップSC−5:不一致)、配当金の受取不可を通知する不可通知画面をスマートフォン100に表示させる(ステップSC−6)。
【0084】
一方、本実施形態においては、配当金支払通知書の受取人氏名および受取人住所と、配当金受取アプリ登録データベース206cに記憶された配当金受取アプリ登録人名義および配当金受取アプリ登録人住所と、の一致を確認できた場合(ステップSC−5:一致)、配当金受取アプリでの受取認証として確認コードを入力させる承認画面をスマートフォン100に表示させ、スマートフォン100のユーザにより承認画面に入力された入力コードと確認コードとが一致するか否かを判定する(ステップSC−7)。
【0085】
そして、本実施形態においては、スマートフォン100のユーザにより承認画面に入力された入力コードと確認コードとが一致しないと判定した場合、確認コードを承認不可とみなし(ステップSC−7:承認不可)、処理をステップSC−6に移行させる。
【0086】
一方、本実施形態においては、スマートフォン100のユーザにより承認画面に入力された入力コードと確認コードとが一致すると判定した場合、確認コードを承認とみなし(ステップSC−7:承認)、受取人氏名、受取金額、受取銀行口座および株主番号を含む振込確定データを金融機関システム600に送信し、指定口座(受取銀行口座)への配当金振込を金融機関システム600に実行させる(ステップSC−8)。このように、本実施形態においては、配当金受取アプリが読取および承認した配当金支払いの振込データを作成し、必要資金をスマホ受取取りまとめ銀行の保管口座から振込または振替させている。
【0087】
そして、本実施形態においては、読取データに対応する配当金支払予定データを配当金支払予定データベース206aから削除し、当該配当金支払予定データを配当金支払済データとして配当金支払済データベース206bに格納し(ステップSC−9)、処理を終了する。
【0088】
[配当金支払処理(その3)]
図7に示すように、本実施形態においては、ユーザがスマートフォン100を使って、株式の配当金支払通知書のQRコード(登録商標)をスキャンした場合、配当金の受取申込指示、または、配当金受取アプリ設定指示を選択させる配当金受取メニュー画面をスマートフォン100に表示させる(ステップSD−1)。
【0089】
そして、本実施形態においては、配当金受取メニュー画面の配当金の受取申込指示(配当金スマホ受取申込)が選択された場合、スマートフォン100にて配当金受取アプリを起動させ、電話番号を入力させる確認画面をスマートフォン100に表示させ、ユーザにより確認画面に電話番号が入力され、実行ボタンが選択された場合、配当金支払通知書の読取データに含まれる電話番号と配当金支払予定データベース206aに記憶された電話番号とが一致するか否かを確認する(ステップSD−2)。ここで、本実施形態においては、ユーザによる確認画面への電話番号の入力ミスを3回等まで許容するように設定してもよい。
【0090】
そして、本実施形態においては、ユーザにより確認画面に電話番号が入力され、配当金支払通知書の読取データに含まれる電話番号と配当金支払予定データベース206aに記憶された電話番号との一致が確認できなかった場合、電話番号を承認不可とみなし(ステップSD−2:承認不可)、配当金の受取不可を通知する不可通知画面をスマートフォン100に表示させる(ステップSD−3)。
【0091】
一方、本実施形態においては、ユーザにより確認画面に電話番号が入力され、配当金支払通知書の読取データに含まれる電話番号と配当金支払予定データベース206aに記憶された電話番号との一致が確認できた場合、電話番号を承認とみなし(ステップSD−2:承認)、配当金受取アプリが読み込んだ支払人氏名、受取金額および受取人氏名を含む配当金支払内容、ならびに、配当金受取メニュー画面へ戻るチェックボックスを表示した画面をスマートフォン100に表示させることで、ユーザに金額確認を行わせ、処理を続行する場合に、実行ボタンを選択させる(ステップSD−4)。
【0092】
そして、本実施形態においては、配当金支払通知書の読取データと配当金支払予定データベース206aに記憶された配当金支払予定データとの一致を確認することで、読取データに対応する配当金支払予定データベース206aに記憶された配当金支払予定データがあるか否かを判定する(ステップSD−5)。
【0093】
そして、本実施形態においては、配当金支払通知書の読取データと配当金支払予定データベース206aに記憶された配当金支払予定データとの一致が確認できなかった場合(ステップSD−5:不一致)、配当金の支払済を通知する支払済通知画面をスマートフォン100に表示させる(ステップSD−6)。
【0094】
一方、本実施形態においては、配当金支払通知書の読取データと配当金支払予定データベース206aに記憶された配当金支払予定データとの一致が確認できた場合(ステップSD−5:一致)、配当金支払通知書の受取人氏名および受取人住所と、配当金受取アプリ登録データベース206cに記憶された配当金受取アプリ登録人名義および配当金受取アプリ登録人住所と、の一致を確認する(ステップSD−7)。
【0095】
そして、本実施形態においては、配当金支払通知書の受取人氏名および受取人住所と、配当金受取アプリ登録データベース206cに記憶された配当金受取アプリ登録人名義および配当金受取アプリ登録人住所と、の一致を確認できなかった場合(ステップSD−7:不一致)、処理をステップSD−3に移行させる。
【0096】
一方、本実施形態においては、配当金支払通知書の受取人氏名および受取人住所と、配当金受取アプリ登録データベース206cに記憶された配当金受取アプリ登録人名義および配当金受取アプリ登録人住所と、の一致を確認できた場合(ステップSD−7:一致)、配当金受取アプリでの受取認証として確認コードを入力させる承認画面をスマートフォン100に表示させ、スマートフォン100のユーザにより承認画面に入力された入力コードと確認コードとが一致するか否かを判定する(ステップSD−8)。
【0097】
そして、本実施形態においては、スマートフォン100のユーザにより承認画面に入力された入力コードと確認コードとが一致しないと判定した場合、確認コードを承認不可とみなし(ステップSD−8:承認不可)、処理をステップSD−3に移行させる。
【0098】
一方、本実施形態においては、スマートフォン100のユーザにより承認画面に入力された入力コードと確認コードとが一致すると判定した場合、確認コードを承認とみなし(ステップSD−8:承認)、受取人氏名、受取金額、受取銀行口座および株主番号を含む振込確定データを金融機関システム600に送信し、指定口座(受取銀行口座)への配当金振込を金融機関システム600に実行させる(ステップSD−9)。このように、本実施形態においては、配当金受取アプリが読取および承認した配当金支払いの振込データを作成し、必要資金をスマホ受取取りまとめ銀行の保管口座から振込または振替させている。
【0099】
そして、本実施形態においては、読取データに対応する配当金支払予定データを配当金支払予定データベース206aから削除し、当該配当金支払予定データを配当金支払済データとして配当金支払済データベース206bに格納し(ステップSD−10)、処理を終了する。
【0100】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0101】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0102】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0103】
また、端末装置100、サーバ200および金融機関システム600に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0104】
例えば、端末装置100およびサーバ200が備える処理機能、特に制御部102および制御部202にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて端末装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0105】
また、このコンピュータプログラムは、端末装置100およびサーバ200に対して任意のネットワーク300を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0106】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto−Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu−ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0107】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0108】
記憶部106および記憶部206に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0109】
また、端末装置100およびサーバ200は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、端末装置100およびサーバ200は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0110】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。