(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
厚さプロファイル測定センサを用いて金属ストリップの厚さプロファイルを測定するステップであって、前記厚さプロファイル測定センサは、圧延機の圧延機スタンドの入口側または出口側の一方に配置される、ステップと、
平坦度測定センサを用いて前記金属ストリップの平坦度を測定するステップであって、前記平坦度測定センサは、前記圧延機スタンドの入口側または出口側の一方に配置される、ステップと、
ロールキャンバセンサを用いて前記圧延機のロールのキャンバを測定するステップと、
ロールギャップ形状センサを用いて前記圧延機スタンドのロールギャップ形状を測定するステップと、
前記厚さプロファイル測定センサ、前記平坦度測定センサ、前記ロールキャンバセンサ、または前記ロールギャップ形状センサのうちの少なくとも1つからコントローラでデータを受信するステップと、
前記ロールギャップ形状が、所定の許容誤差内の所望の厚さプロファイルおよび前記金属ストリップの所望の平坦度を提供するように、コントローラによって圧延機制御機構を調整するステップと
を備え,
前記ロールキャンバセンサが作業ロールのキャンバを監視し、
前記圧延機スタンドのロールギャップ形状が上部作業ロールと下部作業ロールの間の距離を前記ロールギャップ形状センサによって直接測定することによって計測される、方法。
前記圧延機制御機構を調整するステップは、前記ロールギャップ形状が入ってくる金属ストリップの形状と一致するように前記ロールの前記キャンバを調整するステップを備える、請求項1または2に記載の方法。
前記圧延機制御機構を調整するステップは、前記ロールの測定された熱状態および計算された熱状態の少なくとも1つに基づいてセットアップモデルの熱モデルを較正するステップを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
前記ロールは上部ロールであり、前記ロールの熱状態を測定するステップと、前記ロールの前記キャンバを測定するステップと、前記ロールギャップ形状を測定するステップは、
前記ロールの熱状態を測定するステップが、作業ロール温度センサで前記熱状態を測定するステップであり、
前記ロールギャップ形状を測定するステップが、
前記上部ロールが回転している間に超音波検知を用いて前記ロールギャップ形状を測定するステップと、
レーザを用いて前記上部ロールと下部ロールとの間の距離を測定することによって前記ロールギャップ形状を測定するステップとの、
のいずれかまたは両方からなり、
前記ロールの前記キャンバを測定するステップが、
超音波検知を用いて前記上部ロールおよび前記下部ロールの前記キャンバを測定するステップ、
からなり、更に
前記ロールギャップ形状を、入ってくる厚さプロファイルと出ていく厚さプロファイルとの差、前記平坦度および圧延条件の情報に基づいて計算するステップ、
ロールキャンバ測定値およびロール条件情報に基づいて前記ロールギャップ形状を計算するステップ、または
ロールギャップ形状測定値および前記ロール条件情報に基づいて前記ロールの前記ロールキャンバを計算するステップ
のうちの少なくとも1つを備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
前記金属ストリップが1つ以上の上流スタンドを通過した後に、前記圧延機の第1のスタンド間の位置で1つ以上の上流スタンドと1つ以上の下流スタンドとの間の前記金属ストリップの厚さプロファイルを測定するステップと、
前記金属ストリップの厚さプロファイルを所望の厚さプロファイルと比較するステップと、
前記1つ以上の圧延機制御機構によって前記1つ以上の上流スタンドを調整して、前記金属ストリップの厚さプロファイルと厚さプロファイル公差内の所望の厚さプロファイルとを一致させる1つ以上の上流スタンドのロールギャップ形状を提供するステップと
を備える、請求項1に記載の方法。
1つ以上の圧延機制御機構を用いて1つ以上の下流スタンドを調整して、1つ以上の下流スタンドを通る金属ストリップの厚さプロファイルを維持するステップをさらに備える方法であって、
1つ以上の圧延機制御機構を用いて1つ以上の下流スタンドを調整する前記ステップは、圧延機の少なくとも1つの圧延スタンドのロールギャップ形状を測定するステップに基づいている、
請求項10または11に記載の方法。
金属ストリップの厚さプロファイルを測定する厚さプロファイル測定センサであって、圧延機の圧延機スタンドの入口側または出口側の一方に配置される前記厚さプロファイル測定センサと、
前記金属ストリップの平坦度を測定する平坦度測定センサであって、前記圧延機スタンドの入口側または出口側の一方に配置される、前記平坦度測定センサと、
前記圧延機のロールのキャンバを測定し監視するロールキャンバセンサと、
前記圧延機スタンドのロールギャップ形状を上部作業ロールと下部作業ロールの間の距離を直接測定することによって計測するロールギャップ形状センサと、
圧延機制御機構と、および
圧延機制御機構を調整するために前記厚さプロファイル測定センサ、前記平坦度測定センサ、前記ロールキャンバセンサ、または前記ロールギャップ形状センサのうちの少なくとも1つからデータを受信して、前記ロールギャップ形状が所定の許容誤差内の所望の厚さプロファイルおよび前記金属ストリップの所望の平坦度を提供するコントローラと、
を備えた、請求項1記載の方法を実行する圧延機制御システム。
前記圧延機制御機構は、変形可能なバックアップロール、連続可変クラウン作業ロール、または連続可変クラウン中間ロールを備える、請求項17に記載の圧延機制御システム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の例示的な実施例は、以下の図面を参照して以下に詳細に説明される。
本発明の実施形態の主題は、法的要件を満たすためにここでは具体的に説明されているが、この説明は必ずしも特許請求の範囲を限定するものではない。請求された主題は、他の方法で具現化されてもよく、異なる要素またはステップを含んでもよく、他の既存または将来の技術と共に使用されてもよい。この説明は、個々のステップの順序または要素の配置が明示的に記載されている場合を除いて、様々なステップまたは要素の間または間に特定の順序または配置を暗示するものとして解釈されるべきではない。
【0011】
本明細書で使用される場合、厚さは、一般に、ストリップの面に垂直に取られた金属ストリップの厚さのポイント測定値を指し、しばしば金属ストリップの中心線であるが必ずではない。厚さプロファイルまたはプロファイルは、一般に、圧延方向に垂直な金属ストリップの特定の断面を横切って測定された厚さ測定値の集合を指す。厚さプロファイルは、金属ストリップの面を横切る厚さの連続的な測定、たとえば、トラバースまたは振動の厚さセンサによる測定、またはストリップの特定の断面を横切る複数の位置での厚さを測定し、数学的モデルでプロファイルを近似することによって、直接測定することができる。厚さプロファイルは、他の数学的モデルも使用することができるが、第2またはより高次の多項式によって近似することができる。厚さおよび/または厚さプロファイルは、長さ、一般にミル、ミリメートルまたはミクロンの単位で表すことができる。クラウンおよびくさびは、測定された厚さプロファイルのパラメータである。クラウンは、一般に、金属ストリップの中心線と、2つの縁部の厚さの平均との間の厚さの差を表す。くさびは、一般に、金属ストリップの2つのストリップ縁部の間の厚さの差を指す。クラウンおよびくさびは、一般に、多項式の中心線の厚さのパーセンテージとして表される。一般に、平坦度は、金属ストリップがローラを通過して厚みが減少する際に、金属ストリップを横切る異なる点での不均一な伸びによる引っ張りを受けていないときの金属ストリップの座屈の尺度である。ロールキャンバは、一般に、圧延機における完全円筒形ロールからの形状および/または偏差を指す。キャンバは、金属ストリップに直接接触する作業ロール、または圧延機に存在する他のロールのいずれかの形状を表し、一般に長さの単位で表される。
【0012】
本明細書を通じて、金属ストリップの特性、パラメータなどの参照は、限定するものではないが、厚さ、厚さプロファイル、平坦度、温度、導電率、幅、位置、圧延方向の角度、横方向の角度、ロールギャップ外の全張力、および/またはロールギャップ外の差圧を含む。これらの特性およびパラメータは、場合によっては、以下に説明する金属ストリップ特性センサおよび位置センサの1つまたは複数を含む様々なセンサによって測定することができる。圧延機および/または任意の個々の圧延機スタンドは、1つ以上のプロファイルアクチュエータおよび/または圧延機制御機構を含むこともできる。たとえば、圧延機または圧延スタンドは、曲げジャッキおよび/またはワークおよび/またはバックアップロールに曲げ力を加えるための他の機構のようなプロファイルアクチュエータと、熱クラウンアクチュエータを含んでもよく、これは、ホットまたはコールドスプレーによるロール加熱および/またはロール冷却、誘導加熱器または他の任意の熱管理機構、連続可変クラウン(CVC)中間体および/または作業ロール、変形可能なバックアップロール、ロール傾斜、および/またはロールペア横断を含む。場合によっては、圧延機および/または圧延スタンドは、圧延、始動、停止、過渡的な挙動、および圧延中に考慮に入れることができる1つ以上のセットアップパラメータまたは生産パラメータを有することもでき、後述する金属ストリップ特性および位置センサなどの1つ以上のセンサの使用によって、または特定の目的に使用される専用センサによって測定することができる。これらのセットアップパラメータまたは生産パラメータは、厚さの減少、作業ロールの位置、差動圧延力、圧延速度、圧延機の個々のスタンド間の速度差、ロールトルク、および/または差動ストリップ冷却を含むことができるが、これらに限定されない。
【0013】
本明細書を通して説明するように、圧延機および/または個々の圧延スタンドは、圧延機および/または圧延スタンドの処理条件を監視するための任意の数の追加センサを有することができる。場合によっては、圧延機および/または個々の圧延スタンドのセンサは、圧延力、曲げ力、ロールおよび金属ストリップ速度、ロールトルクおよび/または作業ロール位置を監視することができる。さらに、センサは、超音波、赤外線、タッチおよび/または他の適切なセンサを用いて作業ロールおよび/またはバックアップロールのロールキャンバを監視することができる。場合によっては、圧延機および/または個々の圧延スタンドは、ロールギャップ形状を直接測定するための赤外線、超音波、タッチ、レーザおよび/または他の適切なセンサを含むこともできる。さらに、ロールギャップ形状は、これに限定されないが、圧延力、曲げ力、ストリップの張力および金属シートの特性のような、ロールキャンバ測定値、および/または他の圧延パラメータにより、共に出入りするストリップの間の厚さプロファイルおよび平坦度の変化に基づいてこれを計算することによって間接的に決定することもできる。上記のセンサ、パラメータおよび/または動作条件のいずれも、本明細書を通して説明する制御システムおよび方法で使用することができる。これらのセンサ、パラメータおよび/または動作条件のうちの1つ以上を監視および/または調整して、圧延機の1つ以上の圧延スタンドのロールギャップ形状を維持または変更して、所望の範囲または公差内にある特性またはパラメータを有する圧延された金属シートまたはプレートを製造する。
【0014】
本開示の特定の局面および特徴は、アルミニウムスタンドまたはプレートを処理するために、マルチスタンド熱間圧延機内でのスタンド間の金属ストリップ特性および位置センサの使用に関する。熱間圧延機の個々のスタンド間のストリップ厚さプロファイルを測定するための金属ストリップ特性および位置センサの使用は、最初の圧延機スタンドおよび最後の圧延機スタンドの前後にそれぞれセンサを組み込むだけの従来の制御システムよりも優れた制御方法、効率の改善、および製品品質の向上のための利点および機会を提供する。ロールの熱キャンバの測定、ロールギャップ形状の測定、および/または他の圧延加工パラメータのモニタリングに伴う、しばしばストリップと呼ばれる金属シートまたはプレートの厚さプロファイルおよび/または他の特性またはパラメータのスタンド間の測定は、熱間圧延機の現在の運転条件に関する情報を提供し、オペレータまたは制御システムが一定または動的な変動または不規則性を補償することを可能にする。金属ストリップの厚さプロファイルおよび/または圧延熱キャンバおよびロールギャップ形状および/または圧延機プロセスパラメータ測定などの他の特性またはパラメータのスタンド間の測定を使用して、圧延機をより正確に制御し、どの圧延スタンドが過度の分散を引き起こしているかを判断し、セットアップテーブルと数学モデルを直接測定およびフィードバックループおよび/または他のより高度な制御で置き換えたり、サポートしたりすることができる。許容できない製品の量を最小にし、および/または材料の損失のないまたは減少した損失を補償するために後続の圧延スタンドを調整するために、圧延機および圧延スタンドが仕様書の範囲外に早く反応する可能性があるために、圧延機および個々の圧延スタンドに対する制御の改善により、より高品質な製品の生産と廃棄物の削減が可能となる。圧延機条件の改善された測定は、熱間圧延機からの情報をたとえば逆圧延機に供給することによって隣接するプロセスを改善するためにも使用され得る。
【0015】
図1は、圧延機100の動作条件および制御機構を監視して、圧延機100のパラメータを調整してプロセス条件の変化を補償し、許容可能な製品品質仕様を維持するための多数のセンサを組み込んだマルチスタンド熱間圧延機100の概略側面図である。圧延機100は、第1の圧延スタンド102と、第2の圧延スタンド104と、第3の圧延スタンド106と、第4の圧延スタンド108とを備えている。しかし、圧延機100は、特定の材料、最終製品の仕様、および/または処理プラントのスペースおよび製造上の考慮事項に必要な数だけ、または多くの圧延スタンドを組み込むことができる。各圧延スタンド102,104,106,108は、上部作業ロール112にサポートを提供する上部バックアップロール110を含む。同様に、各圧延スタンド102,104,106,108は、下部作業ロール116にサポートを提供する下部バックアップロール114も含む。場合によっては、バックアップロールが追加されていてもいなくてもよい。金属ストリップ136は、圧延スタンド102,104,106,108の上部作業ロール112と下部作業ロール116との間を
図1の左から右へ通過する。
【0016】
圧延機100はまた、圧延機100の動作条件と、圧延機100に流入し、通過し、流出する金属ストリップ136の状態に関する情報を提供する多数のセンサを組み込んでいる。場合によっては、センサを使用して、圧延機100およびその個々の圧延スタンド102,104,106,108および作業ロール112,116の動作条件を直接測定することができる。
図1に示すように、作業ロールキャンバ測定センサ118を使用して、上部作業ロール112のキャンバまたは歪みの量を決定することができる。場合によっては、作業ロールキャンバ測定センサ118は、超音波センサ、赤外線センサ、レーザベースのロールギャップ形状センサ、タッチセンサ、または作業ロールの熱キャンバを決定するのに適した任意のタイプのセンサであってもよく、上部作業ロール112、下部作業ロール116、上部作業ロール112および下部作業ロール116の両方、またはそれらの任意の組合せまたはサブセットに使用することができる。しかしながら、多くの用途において、上部作業ロール112または下部作業ロール116のみの熱キャンバの測定は、その特定の圧延スタンド102,104,106,108の動作条件およびロールギャップ形状を決定するのに十分であり得る。圧延機100の動作条件を測定するための追加のセンサには、作業ロール温度センサ、作業ロール接触圧力センサ、または特定の用途または圧延機100の設計または装置に必要な他のセンサが含まれ得るが、これらに限定されない。
【0017】
圧延機100および任意の関連する制御システムはまた、金属ストリップ136の特性または条件を直接的に測定するためのセンサを含むことができる。たとえば、入口温度センサ126を使用して、第1の圧延スタンド102に入る前の金属ストリップ136の温度を測定することができる。出口温度センサ128を使用して、金属ストリップ136が圧延機100の最終的な圧延スタンド108を出るときの温度を測定することもできる。場合によっては、第1の圧延スタンド102に入る前に金属ストリップ136の温度と導電率が分かっているときに、導電率の変化に基づいて圧延スタンド102,104,106,108の間の金属ストリップ136の温度を測定することが可能である。場合によっては、金属ストリップ136の温度は、複数の点で、または走査および/または振動センサによって測定されてもよく、金属ストリップ136にわたって温度プロファイルを提供し、変化するレベルの力、厚さの減少、または金属圧延プロセスにおける他の変動によって引き起こされる温度勾配に起因する膨張差を補償する。圧延機100はまた、金属ストリップ136の中心線の厚さおよび厚さプロファイルを決定し、金属ストリップ136が加工中に圧延機100に入るときに、そして最後の圧延スタンド108を出るときに金属ストリップ136の対応するクラウン値および/またはくさび値を計算する。たとえば、第1の圧延スタンド102に入る前の金属ストリップ136の厚さ、厚さプロファイル、導電率および/または他の特性またはパラメータを測定するために、1つ以上の入ってくる金属ストリップ特性および位置センサ132を配置することができる。同様に、最後の圧延スタンド108を出るときの金属ストリップ136の厚さ、厚さプロファイルおよび/または他の特性またはパラメータを測定するために、1つ以上の出ていく金属ストリップ特性および位置センサ134を配置することができる。金属ストリップ136の幅にわたる引張応力の一貫性を測定して、圧延機100を通過した後に金属ストリップ136に存在するストリップ座屈の傾向を決定するために、平坦度ロール130を最終圧延スタンド108の後に配置してもよい。ある場合には、金属ストリップ136の幅にわたる張力を測定して、金属ストリップ136が圧延機100を通過するときの作業ロール112,116のギャップ形状の変動または不一致を示すために、平坦度ロール130を最後のスタンドと最後から2番目のスタンドの間、ここでは第3の圧延スタンド106と第4の圧延スタンド108の間に配置してもよい。場合によっては、入ってくる金属ストリップ特性および位置センサ132、出ていく金属ストリップ特性および位置センサ134、および/またはスタンド間の金属ストリップ特性および位置センサ138の1つ以上を使用して、座屈の傾向を測定して、ロール方向および横方向のストリップ角度を測定してもよい。
【0018】
さらに、第1の圧延スタンド102と第2の圧延スタンド104との間に、1つ以上のスタンド間の金属ストリップ特性および位置センサ138を配置することもできる。1つ以上のスタンド間の金属ストリップ特性および位置センサ138は、金属ストリップが第1の圧延スタンド102から出るときおよび金属ストリップが第2の圧延スタンド104に入る前の、金属ストリップ136の厚さプロファイルおよび/または他の特性またはパラメータに関する情報を、制御システムおよび/またはオペレータに提供する。ある場合には、1つ以上のスタンド間の金属ストリップストリップ特性および位置センサ138を、他の圧延スタンド102,104,106,108の間に配置することができ、または、追加の金属間ストリップ特性および位置センサ138を、次の圧延スタンド104,106,108の間に追加して、個々の圧延スタンド102,104,106,108の間を通過する際の金属ストリップ136の加工に関するさらなる情報を提供してもよい。この情報は、所望の公差または仕様の範囲内にない任意の変形、異常および/または寸法を含めて、圧延機100の性能および金属ストリップ136の状態に関するより迅速なフィードバックを制御システムおよび/またはオペレータに提供する。その結果、金属ストリップ136は、許容可能な厚さプロファイルおよび/またはくさび、クラウン、平坦度、厚さ変動、または金属ストリップ136の任意の他の所望の特性またはメトリックのレベルで圧延機100から出るように、金属ストリップ136が圧延機100で処理されている間、オペレータおよび/または制御システムは、第1の圧延スタンド102および/または任意の後続の圧延スタンド104,106,108の任意の利用可能な圧延機制御機構の1つ以上を調整して、金属ストリップ136の厚さプロファイル、クラウン、くさび、厚み公差、平坦度および/または他の不規則性を補償する。処理と測定との間の遅延の減少は、圧延機100およびその個々の圧延スタンド102,104,106,108に対して、より正確な、リアルタイムまたはほぼリアルタイムの制御を与える。定常状態、加速、減速、または始動手順中のいずれかにおいて、1つ以上のスタンド間の金属ストリップ特性および位置センサ138による金属ストリップ136の直接的測定、および/または作業ロール112,116の熱キャンバの直接測定により、圧延機100のセットアップテーブルの数学的またはコンピュータによるモデリングまたは使用の必要性を低減または排除する。むしろ、任意の定常状態または過渡状態における圧延機100の制御は、入ってくる金属ストリップ特性および位置センサ132、出ていく金属ストリップ特性および位置センサ134、スタンド間の金属ストリップ特性および位置センサ138、作業ロールキャンバ測定センサ118、および/または金属ストリップ136、圧延機100、または任意の個々の圧延スタンド102,104,106,108の状態を決定するための任意の他のセンサのうちの1つ以上のリアルタイム情報と組み合わせて、フィードバックまたは他のより高度な制御によって達成することができる。金属ストリップ136の特性の測定の遅延の減少と改善された制御方法により、圧延機100は、金属ストリップ136のより大きい部分が許容可能な製品公差および仕様を達成するので、改善された製品品質およびより高い効率を提供することができる。
【0019】
さらに
図1を参照すると、圧延機100は、圧延機100および/または任意の個々の圧延スタンド102,104,106,108の動作条件を変更または調整するように設計された多数の制御機構を含むこともできる。圧延機100は、上部および下部作業ロール112,116にそれぞれ加熱または冷却された液体を供給するための上部スプレー120および/または下部スプレー122のような機構を介した作業ロール112,116の熱クラウン制御を含むことができる。必要に応じて、作業ロールを(曲げシステムを介して)ジャッキ処理するか、または(ロール傾斜システムを介して)スタックを傾斜させることによって、または他の適切な機構によって、金属ストリップ136の加工中に上部および/または下部作業ロール112,116を歪ませるまたは曲げるために力を加えることができる。誘導加熱器、差動ストリップ冷却、変形可能なバックアップおよび/または作業ロール、および/または連続可変クラウン(CVC)中間体および/またはワークピースを含むがこれに限定されない圧延機100によって、追加のまたは代替の制御機構を採用することもできる。制御機構は、制御システムと一体化して、または1つ以上のスタンド間のストリップ特性および位置センサ138ならびに上述の他の関連するセンサと直接動作して、金属ストリップ136を所望の公差または仕様内で処理するように圧延機100を調整してもよい。
【0020】
マルチスタンド熱間圧延機100の金属ストリップ136の厚さ範囲については、金属ストリップ136の平坦度に影響を与えることなく、任意の特定の圧延スタンド102,104,106,108に利用可能なクラウン変化量が制限されることがある。金属ストリップ136が圧延機100を通過する際の金属ストリップ136の制御を維持し、後続の金属ストリップ136の巻き取りを容易にするために、小さな正のクラウン(すなわちより厚い中心)を有する厚さプロファイルが好ましい。アルミニウムの場合、このクラウンは一般に、金属ストリップ136の厚さの0.1〜0.9%、好ましくは0.3〜0.9%、より好ましくは0.3〜0.5%または0.5〜0.9%の範囲にあり、放物線形状である。圧延機100のための上述の制御機構は、ロールギャップ形状および/または金属が通過する作業ロール112,116間の相対的な間隔を変更するために使用されてもよい。クラウンを減少させるために、作業ロール112,116の間のロールギャップは、縁部に対して中央で減少する。同様に、クラウンを増加させるために、作業ロール112,116間のロールギャップは、縁部に対して中央で増加する。作業ロール112,116の間のロールギャップの変化は、金属ストリップ136の材料を2つの方向に流し、金属ストリップ136の厚さプロファイル、クラウン、およびくさびを変化させる。金属ストリップ136の材料は、金属ストリップ136の中心と縁部との間で横方向に流れる。金属ストリップ136の材料も長手方向に流れ、ストリップを横切る他の点に対して圧延方向に金属ストリップ136の伸びを変化させ、金属ストリップ136の平坦度を変化させる。
【0021】
比較的高い厚さでは、ロールギャップ形状と金属ストリップ136の厚さプロファイルとの間の差は、長手方向の流れではなく横方向の流れによって一般に吸収され、平坦度とは対照的に金属ストリップ136のクラウンに変化をもたらす。金属ストリップ136が薄くなるにつれて、金属ストリップ136の厚さプロファイルとロールギャップ形状との間の同じ相対的不一致のために、横方向流れに対して金属ストリップ136の異なる伸びが増加し、クラウンの変化ではなく金属ストリップ136の平坦度の変化を引き起こす。これらの理由から、第1の圧延スタンド102内の金属ストリップ136の厚さプロファイルを修正し、金属ストリップ136が圧延機100内にあるときに荷重を受けている後続の圧延スタンド104,106,108のロールギャップ形状を制御することが有利であり得、金属ストリップ136のクラウンまたは平坦度の変化を回避するために、金属ストリップ136の幅にわたって相対的な厚さの減少が同じであるように、金属ストリップ136の厚さプロファイルに一致させる。作業ロール112,116および/またはバックアップロール110,114の熱キャンバおよび圧延力に関するデータを測定することにより、ロールの撓みおよび負荷下での平坦化によるロールギャップおよび形状の結果的な変化を計算することは容易である。次いで、圧延機100の制御機構を使用して、所望のロールギャップおよびロールギャップ形状を達成することができる。
【0022】
目標厚さプロファイルを制御および維持する目的は、2つのタイプの制御ループを使用して達成することができる。制御ループとは、圧延機が負荷をかけられ、金属ストリップ136が圧延されている間にロールギャップ形状制御機構を変更する1つ以上の圧延スタンド102,104,106,108における高速ループと、金属ストリップ136が圧延されている間に、圧延金属ストリップ136の間の厚さプロファイル、クラウンおよび/またはくさびのより長期の変化を制御するために連続的に作用する低速ループである。高速ループは、1つ以上の圧延スタンド102,104,106,108の出口における金属ストリップ136の測定された厚さプロファイルおよび平坦度を、目標厚さプロファイルおよび平坦度の許容公差内に制御し、圧延機100の加速または他の一時的な挙動による材料変動および/または過渡的な影響から生じる金属ストリップ136の厚さプロファイルの変動を低減する。低速ループは、曲げ力124の利用可能な範囲が高速制御ループのために最適化され得るように、作業ロール112,116および1つ以上の圧延スタンド102,104,106,108の他の制御機構の熱キャンバを調整する。その結果、圧延機100の性能は、金属ストリップ136の厚さプロファイルおよび平坦度の誤差を最小にすることができる。
【0023】
圧延機100の制御機構の伝達関数は周知であり、ロール112,116の熱キャンバが制御されるので、これらの制御機構は、下流側の圧延スタンドのロールギャップ形状と、上流側の圧延スタンドを残した金属ストリップ136の測定された厚さプロファイルとを一致させるように、荷重をかけて調整することができ、その結果、厚さプロファイルおよび平坦度の変化が最小限に抑えられる。金属ストリップ136の厚さプロファイルは、任意の特定の圧延スタンド102,104,106,108のロールギャップ形状と一致することができるので、金属ストリップ136を横切る各ポイントは、金属ストリップ136の相対的な厚さプロファイルに変化がないように、同じ相対的な厚さ減少を有してもよい。このようにして、第1の圧延スタンド102の後に達成される所望の厚さプロファイル、クラウンおよび/またはくさびが、後続の圧延スタンド104,106,108を介して維持される。その結果、金属ストリップ136を横切る微分変形が比較的小さく、微分伸びが比較的小さく、平坦度が変化する。平坦度ターゲットが確実に満たされるように、金属ストリップ136の位置および角度を測定する1つ以上の金属ストリップ特性センサおよび位置センサ132,134,138の使用などの、平坦度ロール130、または他の平坦度測定検出装置を、最後の圧延スタンド108または他の圧延スタンド102,104,106のいずれかの後に加えることができ、その結果、平坦度誤差を制御システムにフィードバックして、圧延スタンド102,104,106,108のロールギャップ形状に影響を及ぼし得る圧延機100に利用可能な作業ロール112,116の加熱、冷却、曲げ、ロール傾斜、および/または他の制御機構を調整することができる。圧延スタンド102,104,106の出口における1つ以上のスタンド間のストリップ特性および位置センサ138からのフィードバックは、高速制御ループを使用して各後続の圧延スタンド104,106,108内の利用可能な制御機構を調整するために使用される。コイルまたは製品変更の場合、低速制御ループは、所望の厚さプロファイルおよび金属ストリップ136の平坦度の望ましくない歪みが、移行段階中に最小限に抑えられるように、作業ロール112,116熱キャンバおよび/または圧延機100または任意の個々の圧延スタンド102,104,106,108の任意の他の制御機構を調整することができる。
【0024】
図2は、複数の作業ロールキャンバ測定センサ203と、複数のスタンド間の金属ストリップ特性および位置センサ210,212,214とを有する熱間圧延機スタンドの出口側の簡略化された概略端面図である。圧延機スタンドは、上部作業ロール202と、下部作業ロール204とを含む。上部作業ロール202および下部作業ロール204は、任意の作業ロールキャンバと組み合わせて、上部作業ロール202と下部作業ロール204との間のロールギャップ形状に影響を及ぼし得る、曲げまたはジャッキシステム(図示せず)および/またはロール傾斜システム(図示せず)によって加えられる曲げ力206を有することができる。金属ストリップ208は、処理中に観察者の方向に、上部作業ロール202および下部作業ロール204を通過する。
【0025】
圧延機スタンドの出口で、中央のスタンド間の金属ストリップ特性および位置センサ210、右のスタンド間の金属ストリップ特性および位置のセンサ212、および左のスタンド間の金属ストリップ特性および位置センサ214を配置して、金属ストリップ208が上部作業ロール202および下部作業ロール204を通過した後、および金属ストリップ208がさらなる転造のために次のスタンドに入る前に、金属ストリップ208の中心線の厚さ、厚さプロファイル、平坦度および/または他の特性またはパラメータを読み取ってもよい。図示されているように、圧延機は、金属ストリップ208の面を横切る異なる点、ゾーンまたは領域で測定するために、任意の個々のスタンドの前または後に、複数の金属ストリップ特性および位置センサ210,212,214のような、任意の適切な数のスタンド間の金属ストリップ特性および位置センサを含んでもよい。場合によっては、金属ストリップ208の面を迅速に走査する単一のスタンド間の金属ストリップ特性および位置センサ、または金属ストリップ208の面に沿って異なる点を測定することができる1つ以上の振動するスタンド間の金属ストリップ特性および位置センサを使用することができる。いくつかの場合において、スタンド間の金属ストリップおよび位置センサ210,212,214は、片面センサ、両面センサ、またはそれらの任意の組合せであってもよい。さらに、スタンド間の金属ストリップ特性および位置センサ210,212,214は、厚さ、厚さプロファイル、導電率、ストリップ角度、温度、および/または金属ストリップ208の任意の他の望ましいパラメータまたは特性を測定することが可能な、誘導センサ、渦電流センサ、X線センサ、または任意の他のタイプのセンサを含むが、これに限定されない任意のタイプのセンサとすることができる。特定の用途のために選択されるタイプのスタンド間のストリップ特性および位置センサは、測定される金属のタイプ、金属ストリップ208の処理速度、金属ストリップ208の温度または金属ストリップ208の周囲の環境、任意の冷却流体または加熱流体、または任意の他の環境上の考慮事項などの因子の評価に基づくことができる。スタンド間の金属ストリップ特性および位置センサ210,212,214は、用途の条件において正確な結果および生存性を提供するように選択されるべきである。
【0026】
さらに
図2を参照すると、金属ストリップ208は、中心線の厚さ216、右の厚さ218および左の厚さ220を含む。中央ストリップ特性および位置センサ210、右ストリップ特性および位置センサ212および左ストリップ特性および位置センサ214によって得られた測定値は、金属ストリップ208の断面または面に沿った特定の点における金属ストリップ208の厚さを示す。場合によっては、金属ストリップ208の幅にわたってより多くのまたはより少ない数の厚さ測定値を得ることができる。さらに、金属ストリップ208の幅にわたる複数の厚さ測定値は、均一に分布されず、金属ストリップ208の面を横切る任意の位置に配置することができる。他の異なる例として、ある場合には、金属ストリップ208の性能に特に問題または重要な領域に比較的多数の厚さ測定値が集中し、他の領域は比較的少量の厚さ測定値を含むことができる。別の非限定的な例として、場合によっては、右のストリップ特性および位置センサ212および左のストリップ特性および位置センサ214は、センサ212,214がそれぞれ金属ストリップ208の縁部からある距離を置いて金属ストリップ208を測定するように、金属ストリップ208の縁部から様々な距離に配置することができる。他の例では、いくつかの列のセンサを幅全体にわたって設けることができる。たとえば、1つのセンサ列が第1のスタンドの出口にあり、別のセンサ列が第1のスタンドから所定の距離だけ離れていてもよく、さらに別のセンサ列が第2のスタンドの入口にあってもよい。様々な他の構成のセンサを使用することができる。
【0027】
金属ストリップ208が圧延機の圧延スタンドを通過するとき、スタンド間の金属ストリップ特性および位置センサ210,212,214は、金属ストリップ208の他の特性の中でも、厚さ216,218,220を測定する。スタンド間の金属ストリップ特性および位置センサ210,212,214が金属ストリップ208の面に対して位置決めされ、金属ストリップ208がこれらを通過して移動するので、インタースタンド間の金属ストリップ特性および位置センサ210,212,214による複数の測定値を集計して、3次元の厚さプロファイルおよび平坦度関数を提供することができる。平坦度関数は、金属ストリップ208の長さに対する厚さプロファイルおよび平坦度の変動を説明し、とりわけ、金属ストリップ208の三次元平面性および厚さプロファイルを制御するために、および/またはミルの圧延スタンドを連続的に調整するために使用され、厚さプロファイル、または他のストリップ特性を持たない金属ストリップ208の部分を、圧延機を通過する際に修正または補償する。たとえば、金属ストリップ208の第1の部分が第2の後の部分と異なるプロファイルを有する場合、圧延機および任意の関連する制御システムは、金属ストリップ208の長さに沿って異なる厚さプロファイル測定値を使用して、金属ストリップ208が圧延機を通って進行するとき、これらの差異を説明するために後続の圧延スタンドを変更する。
【0028】
厚さ測定値216,218,220はまた、圧延機を通過する金属ストリップ208の他の特性を計算するために使用されてもよい。
図2に示すように、金属ストリップ208は、その幅(詳細を示すように拡大された偏差)にわたって異なる厚さ測定値216,218,220を有する理想的な長方形のプロファイルから外れることがある。スタンド間の金属ストリップ特性および位置センサ210,212,214によって取られた厚さ測定値216,218,220は、中心線の厚さ216に対する金属ストリップ208の面を横切る差を決定することによって、金属ストリップ208の曲率またはクラウンを計算するのに使用することができる。また、右の厚さ218と左の厚さ220との差を用いて、処理中の金属ストリップ208の任意のくさび形のまたは傾斜したプロファイルを計算することができる。これらの値は、次いで、圧延機または個々の圧延スタンドへの調整が必要であるかどうかを決定するために、厚さプロファイル、クラウンおよび/またはくさびの所望のまたは許容可能な範囲と比較することができる。調整が必要な場合、
図1の上記制御機構のいずれかを使用して、金属ストリップ208の厚さプロファイル、中心線の厚さ、平坦度および/または他の特性またはパラメータを制御することができる。同様に、
図1の上述したセンサのいずれかを制御システムに組み込んで、どの制御機構が調節を必要とするかおよび/またはこれらの調整の程度に関するさらなる情報を提供することができる。
【0029】
複数のスタンド間のストリップ特性および位置センサ210,212,214はまた、金属ストリップ208が作業ロール202,204を通過する際の金属ストリップ208の相対的な位置および輪郭を決定するのに使用してもよい。たとえば、ストリップ特性および位置センサ210,212,214を使用して、とりわけ、縁部の横方向位置、パスラインに対するストリップの高さ位置、および/または金属ストリップ208の表面角度を測定することができる。次いで、これらの測定値を使用して、金属ストリップ208の三次元位置、形状および/または顕在化されたオフフラットネスを計算または決定することができる。これらの値は、金属ストリップ208を操縦して作業ロール202,204の中心線にその位置を維持するために使用され、金属ストリップ208の厚さプロファイルおよび/または平坦度の誤差を避けるためにロールギャップ形状を制御する。作業ロール202,204の中心線に金属ストリップ208を維持することにより、厚さプロファイルの測定精度および対称厚さプロファイルの尤度が向上する。ストリップ特性および位置センサ210,212,214はまた、金属ストリップ208の導電率、または金属ストリップ208が圧延機に入った時点から現在の位置までの金属ストリップ208の導電率の変化を検知することによって、金属ストリップ208の温度を測定するのに使用してもよい。
【0030】
図3は、限定するものではないが、センサ138,210,212、および/または214などの、スタンド間の金属ストリップ特性および位置センサを組み込んだ熱間圧延機を制御するための例示的な方法である。圧延機の動作中に、スタンド間の金属ストリップ特性および位置センサは、ブロック302で、金属ストリップの位置、ストリップ角度、平坦度、温度、ポイント厚さおよび/または厚さプロファイルを記録することができる。使用される特定のストリップ特性および位置センサ、およびそれらの能力に応じて、厚さプロファイルは直接測定されてもよく、または金属ストリップの個々のポイント厚さ測定値に基づいて計算されてもよい。次いで、これらの測定値は、ブロック304で金属ストリップの厚さプロファイル、クラウン、くさびおよび/または平坦度を計算するために使用される。金属ストリップの厚さプロファイル、クラウン、くさびおよび/または平坦度の計算値、およびストリップの厚さおよび/または厚さプロファイルおよび/または位置の直接測定値は、ブロック306において、許容可能なまたは許容可能な許容公差を組み込んだ所望の値または目標値および/または所望の値または目標値と比較することができる。測定された厚さおよび/または厚さプロファイルおよび計算された厚さプロファイル、クラウン、くさび、平坦度および/または他の任意の特性またはパラメータ値に基づいて、制御システムおよび/またはオペレータは、ブロック308において、所望の範囲または目標範囲内にない任意の測定値を補償または補正するために、第1のスタンドまたは後続のスタンドを調整することができる。場合によっては、第1のスタンド、1つ以上の後続のスタンド、またはその両方を調整することが望ましい。この決定は、エラーのタイプ、それが比較的一定のエラーであるか、または変動するエラーであるか、および所望の値と測定された厚さおよび/または厚さプロファイルおよび/または計算された金属ストリップの厚さプロファイル、クラウン、くさびおよび/または平坦度との間の不一致の量に基づいて行ってもよい。さらに、厚さプロファイル(クラウンおよび/またはくさびを含む)、中心線の厚さおよび/または金属ストリップの平坦度および/または位置のいずれかに影響を及ぼすためにロールギャップ形状に影響を及ぼすブロック308における圧延機制御機構に対する任意の調整は、他の測定されたおよび/または計算された金属ストリップパラメータに影響する傾向がある。その結果、1つの金属ストリップパラメータの誤差を補正するためのブロック308におけるロールギャップ形状のいかなる変化は、ロールギャップ形状の変化が他の関連する金属ストリップパラメータに及ぼす影響を考慮する必要がある。金属ストリップが圧延機から出た後、金属ストリップの厚さプロファイルおよび平坦度の最終測定は、出口金属ストリップ特性および位置センサおよび/またはX線プロファイルゲージおよび/または平坦度ロールのような別個のプロファイルゲージをブロック310で使用して行うことができる。厚さプロファイル、平坦度および/またはストリップ位置および温度のような他の特性を含む金属ストリップパラメータのこの最終測定により、制御システムは、厚さ、厚さプロファイル、クラウン、くさび、平坦度、および/または他のパフォーマンスメトリック、測定値、または特性の任意の所与の測定値について、所望の範囲または目標の範囲を達成した金属ストリップが、調整により生じたことを確認することができる。次に、ブロック312において、制御システムおよび/またはオペレータは、測定された厚さ、厚さプロファイル、計算されたクラウン、計算されたくさび、中心線の厚さ、ストリップ位置、平坦度および/または輪郭を連続的に監視し続けて、厚さプロファイル、クラウン、くさび、平坦度および/または他のストリップ特性について所望の範囲または目標範囲内に金属ストリップを維持するために、必要に応じて圧延機または圧延スタンドの動作条件を調整する。
【0031】
さらに
図3を参照すると、ブロック302〜312の制御方法は、第1の圧延スタンドの後に配置された1つ以上のスタンド間のストリップ特性および位置センサを参照して説明される。しかしながら、この方法は、第1の圧延スタンドの下流にある任意の一対の圧延スタンド間に配置された1つ以上のスタンド間の金属ストリップ特性および位置センサ、または任意の一対の圧延スタンド間における、複数のスタンド間の金属ストリップ特性および位置センサのセットの使用に、容易に適合させることができる。スタンド間の金属ストリップ特性および位置センサの複数のセットの使用は、個々の圧延スタンドの1つまたは複数が金属ストリップの仕様外条件の原因であるかどうかを判断するのに有用であり得る。さらに、測定された厚さまたは厚さプロファイルおよびそれらから計算された任意の値を使用して、測定された厚さまたは厚さプロファイルを取るために使用される特定のスタンド間の金属ストリップ特性および位置センサの上流または下流のいずれかの圧延スタンドを調整することができる。ブロック302〜312の方法はまた、
図1を参照して説明した任意の追加のセンサを組み込むことができ、同様に、上述の制御機構のいずれかに基づいて、圧延機100および/または圧延スタンド102,104,106,108を調整することができる。場合によっては、ブロック302〜312の制御方法は、圧延機および/または上流圧延機スタンドを調整し、スタンド間の金属ストリップ特性および位置センサの監視を継続し、中央ラインの厚さ、厚さプロファイル、クラウン、くさび、平坦度および/または金属ストリップの任意の他の特性またはパラメータに対する所望の値または目標値を達成する反復プロセスで調整を継続するフィードバックループ戦略に基づくことができる。場合によっては、ブロック302−312の制御方法は、圧延機および/または下流の圧延機スタンドを調整するためにフィードフォワードループ戦略を使用することができる。
【0032】
図4は、圧延機および/または個々の圧延機スタンドを調整して、所望の厚さ、厚さプロファイル、クラウン、くさび、平坦度および/または金属ストリップの任意の他の特性またはパラメータを維持または達成するためのサンプル制御ループである。1つ以上のパラメータを測定し、および/または制御ループに入力することができる。たとえば、ユーザは、ブロック402で所望の金属ストリップの厚さプロファイル、ブロック403で所望の平坦度、ブロック404でおける中心線の厚さに対する厚さ公差、ブロック405でおける平坦度公差、ブロック406でおける厚さプロファイル公差、および/またはブロック408で金属ストリップ材料を入力することができる。次に、制御システムは、統合されていてもよいし、そうでなければ制御システムと通信している様々なセンサから値を受け取ることができる。たとえば、制御システムは、ブロック410で圧延機に入る金属ストリップ温度、ブロック412で圧延機から出る金属ストリップ温度、ブロック414での金属ストリップの処理速度、ブロック415で圧延スタンド内への金属ストリップの平坦度、ブロック416で圧延スタンドへの金属ストリップの中心線の厚さおよび厚さプロファイル、ブロック417で圧延スタンドを出る金属ストリップ平坦度、ブロック418で圧延スタンドを出る金属ストリップの中心線の厚さおよび厚さプロファイル、ブロック419でスタンドに出入りする金属ストリップ位置、ブロック420での作業ロール温度、ブロック421でスタンドに出入りする金属ストリップ温度、ブロック422で作業ロールキャンバを受信する。場合によっては、制御システムは、適用可能な金属ストリップ特性および/または所望のプロセス結果を決定するために、1つ、複数、全て、または追加の非リスト入力または測定パラメータを使用することができる。これらの測定されたおよび/または入力された値は、次いで、ブロック424において、金属ストリップクラウン、くさびおよび/または平坦度を計算するために使用してもよい。ブロック426において、金属ストリップの厚さ、厚さプロファイル、クラウン、くさび、位置および/または平坦度の値を、所望の厚さ、厚さプロファイル、クラウン、位置、くさびおよび/または平坦度および任意の適用可能な公差または許容差と比較することができる。金属ストリップの測定されたおよび/または計算されたパラメータがブロック428で所望の範囲内にある場合、制御システムはブロック430で現在の圧延機および/または圧延スタンド設定を維持することができる。この場合、制御システムは、金属ストリップのパラメータ、測定値、および/または所望の値または目標値からの変動または偏差に対する特性を引き続き監視する。
【0033】
さらに
図4を参照すると、ブロック432において、測定された厚さ、厚さプロファイル、計算されたクラウン、位置、くさびおよび/または平坦度の値が、厚さ、厚さプロファイル、クラウン、くさび、位置および/または平坦度の所望の値と一致しないか、もしくはこれらの所望の値の許容公差内にある場合、制御システムは、ブロック434において、圧延スタンドまたは圧延機の1つ以上の制御機構に1つ以上の設定を修正して、ロールギャップ形状、接触圧力または他の変数を調整することができる。制御システムは、特定の圧延機または圧延スタンド上に存在する適用可能な制御機構を変更または調整することができる。制御機構は、
図1の上述した制御機構のいずれか、および/または圧延機または圧延スタンドの性能および出力に影響を及ぼす本明細書に記載された追加の制御部を含むことができる。たとえば、制御システムは、ブロック436での作業ロールの加熱、ブロック438での作業ロールの冷却、ブロック440で作業ロールの曲げ力、ブロック442での変形可能なバックアップロール圧力、ブロック444での連続可変クラウン加工、および/または中間ロール位置決め、ブロック446での作業ロールおよび/またはバックアップロールの傾斜、を調整してもよく、ブロック448で中間ロールの位置を調整すること、および/またはブロック450での、ロール横断および/またはペア横断パラメータの調整を行う。
【0034】
制御システムは、ブロック436〜450の制御機構のいずれか、および/または予測モデリングに基づいて上述の任意の他の制御機構または圧延機処理条件の調整を行うことができる。制御システムは、測定された厚さまたは厚さプロファイル、計算されたクラウン、および/または計算されたくさび、およびそれらのそれぞれの所望の値または目標値の間の分散の量を考慮に入れることができ、調整すべき1つ以上の制御機構および必要な調節量を決定することができる。次に、制御システムは、ブロック402〜423で金属ストリップ、圧延機、および/または圧延スタンドに関する情報を測定および受信し、ブロック424で必要な値を計算し、読み込み値と計算値をブロック426で所望の値と比較する。場合によっては、制御システムは予測モデル化を必要とせず、フィードバックループまたはフィードフォワードループ制御に基づいて制御ループの反復を繰り返すことができる。言い換えれば、制御システムは、ブロック402〜423で入力および測定値を受け取り、ブロック424で必要な計算を行い、ブロック426でブロック424の測定値および計算値を所望の値または目標値と比較し、ブロック436〜450で必要な調整を行う。次に、制御システムは、金属ストリップ特性またはパラメータの測定値および計算値がそれぞれの所望の範囲または目標範囲内に収まるまで、ブロック436〜450で制御機構を調整し、ブロック426で値を比較する、制御ループのこれらのステップを繰り返すことができる。金属ストリップ特性またはパラメータがそれぞれの所望の範囲または目標範囲内に入ると、制御システムは、制御機構を現在の設定に維持し、測定値と計算値を入力と比較し続けてもよい。
【0035】
図5は、様々なセンサおよび制御システムを有する例示的なマルチスタンド圧延機500の概略側面図である。圧延機500は、第1の圧延スタンド502と、第2の圧延スタンド504と、第3の圧延スタンド506と、第4の圧延スタンド508とを備える。しかし、圧延機500は、所望の数のスタンドを少数または多数スタンドに組み込むことができる。さらに、圧延スタンド502,504,506,508は、ここでは番号順で記載されているが、下流側または上流側として相対的に記載することもできる。たとえば、図示のように、金属ストリップ536は圧延機500を左から右へ通過する。別の圧延スタンド502,504,506,508の左側にある任意の個々の圧延スタンド502,504,506,508は、比較的上流側に記載することができる。同様に、別の圧延スタンド502,504,506,508の右側にある任意の圧延スタンド502,504,506,508は、比較的下流側に記載することができる。個々の圧延スタンド502,504,506,508は、上部バックアップロール510、上部作業ロール512、下部バックアップロール514、および下部作業ロール516を含むことができる。
【0036】
圧延機500および/または個々の圧延スタンド502,504,506,508は、多数の圧延機500のプロセス条件および/または金属ストリップ536の特性またはパラメータを監視するための1つ以上のセンサまたは測定装置を含む。たとえば、
図5に示すように、圧延機500は、とりわけ、1つ以上の上部作業ロールキャンバセンサ518、1つ以上の下部作業ロールキャンバセンサ519、連続した圧延スタンド502,504,506,508の間に配置された1つ以上のスタンド間の金属ストリップ特性および位置センサ538、1つ以上の張力ロール531、1つ以上の入ってくる金属ストリップ特性および位置センサ532、1つ以上の出ていく金属ストリップ特性および位置センサ534、および/または平坦度ロール530を含む。これらのセンサは、圧延機500および個々の圧延スタンド502,504,506,508の動作条件に関する情報、ロールギャップ形状、および金属ストリップ536の特性およびパラメータを、1つ以上の高速ループプロファイルコントローラ540、高速ループ熱キャンバコントローラ542、高速ループ平坦コントローラ544、および/または圧延機プロファイルコントローラ546に送信する。次に、コントローラ540,542,544,546は、センサの測定値および読み取り値に基づいて、1つ以上の圧延機制御機構を調整する。圧延機500および/または個々の圧延スタンド502,504,506,508は、高温または低温の上部スプレー520、高温または低温の下部スプレー522、曲げジャッキまたは他のロール曲げ機構によって加えられる曲げ力524、圧延力525、作業ロール傾斜、連続可変クラウン(CVC)加工および/または中間ロールを含んでもよい。圧延機500および/または圧延スタンド502,504,506,508はまた、上述した金属ストリップ536の特性またはパラメータのいずれかを監視するセンサまたは測定装置を含むことができ、上述したように、圧延機500および/または個々の圧延スタンド502,504,506,508の動作条件を調整することができる。
【0037】
さらに
図5を参照すると、圧延機500の制御システムは、個々の圧延スタンド502,504,506,508および圧延機500の動作状態をそれぞれ制御するための高速ループおよび低速ループの両方を含む。高速制御ループは、個々の圧延スタンド502,504,506,508の動作状態を監視して調整して、圧延機500の変化する状態に迅速に応答し、圧延中の金属ストリップ536の厚さ、厚さプロファイル、クラウン、くさび、平坦度および/または他の特性またはパラメータの変動または誤差を補償する。同時に、低速ループは、圧延機500全体の動作条件およびプロセスに関する情報を得る。次に、低速ループは、圧延機500および/または個々の圧延スタンド502,504,506,508の制御機構および/または高速制御ループの目標を調整して、より遅いプロセス変動全体を補償し、圧延機500および/または個々の圧延スタンド502,504,506,508の利用可能な曲げ範囲を最大にすることができる。
【0038】
制御システムは、特定の用途、圧延機500および/または個々の圧延スタンド502,504,506,508の構成、ならびにセンサのタイプおよび数、および圧延機制御機構に依存して、任意の数の異なる構成を有することができる。たとえば、制御システムは、全圧延機500を制御するための低速ループを含み、次いで、個々の圧延スタンド502,504,506,508の1つまたはサブセットに向けられた1つ以上の高速ループを含むことができる。場合によっては、個々の圧延スタンド502,504,506,508は、独立した高速制御ループを有することができる。さらに、各高速制御ループは、1つ以上のサブループおよび1つ以上のコントローラを含むことができる。場合によっては、高速制御ループおよび低速制御ループは、圧延機500および個々の圧延スタンド502,504,506,508の動作を監視する単一のコントローラまたはプロセッサによって実行されてもよい。ある場合には、情報は、上流または下流に伝播するロールギャップ構造の補正により、個々の圧延スタンド502,504,506,508の高速ループおよび/または圧延機500のための低速ループ間でシフトまたは共有されてもよく、圧延スタンド502,504,506,508を通る厚さの均一な減少を維持する。
【0039】
図5に示すように、圧延機500は、圧延機プロファイルコントローラ546によって制御される低速ループを含むことができる。圧延機プロファイルコントローラ546は、上部作業ロールキャンバ測定センサ518、下部作業ロールキャンバ測定センサ519、スタンド間の金属ストリップ特性および位置センサ538、入ってくる金属ストリップ特性および位置センサ532、出ていく金属ストリップ特性および位置センサ534、平坦度ロール530および/または他の測定されたプロセスおよび金属ストリップ536のデータから情報を取得できる。次に、圧延機プロファイルコントローラ546は、センサから受信した情報を比較して、上部スプレー520、下部スプレー522、曲げ力524、圧延力525、CVC作業および/または中間ロールおよび/または作業ロールの傾斜などの、圧延機制御機構のいずれかを調整するかどうかを決定してもよい。次いで、圧延機プロファイルコントローラ546は、1つ以上の圧延スタンド502,504,506,508のロールギャップ形状を調整して、金属ストリップ536の所望の厚さ、厚さプロファイル、クラウン、くさび、平坦度および/または他の特性またはパラメータを達成することができる。圧延機プロファイルコントローラ546はまた、金属ストリップ536の特性またはパラメータ、および/またはロールギャップ形状の目標値を、高速ループプロファイルコントローラ540、高速ループ熱キャンバコントローラ542および/または高速ループ平坦度コントローラ544のうちの1つ以上に送信する。
【0040】
各圧延スタンド502,504,506,508はまた、高速ループプロファイルコントローラ540および/または高速ループ熱キャンバコントローラ542を有する1つ以上の高速制御ループを有することができる。高速ループプロファイルコントローラ540は、1つ以上のスタンド間の金属ストリップ特性および位置センサ538および/または入ってくる金属ストリップ特性および位置センサ532、および/または出ていく金属ストリップ特性および位置センサ534からの読み取り値を得ることができる。次いで、高速ループプロファイルコントローラ540は、金属ストリップ536および圧延機500の厚さ、厚さプロファイル、クラウン、くさび、平坦度および/または他の任意の特性またはパラメータの読み取り値を、それぞれオペレータによる入力として、または低速ループプロファイルコントローラ546によって指示されたように、所望値と比較し、上部スプレー520、下部スプレー522、曲げ力524、転がり力525、CVC作業および/または中間ロール、作業ロール傾斜および/または他の任意の圧延機制御機構を調節して、関連する圧延スタンド502,504,506,508のロールギャップ形状を調整するかどうかを決定する。ある場合には、高速ループプロファイルコントローラ540はまた、他の圧延スタンド内の金属ストリップ536の幅を横切って厚さを均一に減少させ、正確な厚さプロファイルを維持するように、上流および/または下流の圧延スタンド502,504,506,508に、それらのロールギャップ形状を調整するように指示してもよい。高速ループプロファイルコントローラ540は、データまたは他の情報を圧延機プロファイルコントローラ546に出力してもよい。
【0041】
同様に、各圧延スタンド502,504,506,508は、高速ループ熱キャンバコントローラ542を含むことができる。ある場合には、高速ループ熱キャンバコントローラは、上部作業ロールキャンバ測定センサ518および/または下部作業ロールキャンバ測定センサ519を介して、上部作業ロール512および/または下部作業ロール516のキャンバの読み取り値を得ることができる。熱キャンバコントローラ542は、次に、オペレータによる入力として、または低速ループプロファイルコントローラ546によって指示されたように、測定された上部および/または下部作業ロール512,516キャンバを、所望の作業ロールキャンバと比較することができる。次に、熱キャンバ制御装置542は、これに限定されないが、圧延スタンド502,504,506,508のための上部および下部スプレー520,522などの1つ以上の圧延機制御機構を調整することができる。これらの変更は、特定のロールギャップ形状、金属ストリップ536の特定の特性またはパラメータ、またはその両方を達成することに向けられ得る。熱キャンバコントローラ542は、場合によっては、上流側および/または下流側の圧延スタンド502,504,506,508の上部および/または下部作業ロール512,516キャンバに変化を伝播することもできる。ある場合には、熱キャンバコントローラ542は、データまたは他の情報を圧延機プロファイルコントローラ546に戻すこともできる。
【0042】
圧延機500はまた、最終圧延スタンド508または任意の他の圧延スタンド502,504,506に配置することができる1つまたは複数の高速ループ平坦度コントローラ544を含むことができる。他の圧延スタンド502,504,506は、金属ストリップ536の平坦度を直接制御する必要がある可能性がある。図示のように、高速ループ平坦度コントローラ544は、平坦度ロール530を介して直接、またはストリップ特性および位置センサ532,534または538のいずれかからのストリップ角度情報を介して間接的に、金属ストリップ536の平坦度に関する情報を受け取ることができる。次に、高速ループ平坦度コントローラ544は、これに限定されないが、圧延機500を調整するための上部および下部スプレー520,522、曲げ力524、圧延力525、CVC作業および/または中間ロールおよび/または作業ロール傾斜を含む1つ以上の圧延機制御機構に指示して圧延機500を調整してもよく、また、任意の個々の圧延スタンド502,504,506,508に指示して、所望の平坦性を達成してもよい。高速ループ平坦度コントローラ544は、データまたは他の情報を圧延機プロファイルコントローラ546に出力することもできる。
【0043】
圧延スタンド502,504,506,508および/または圧延機500の高速および低速ループ全体を通して、高速ループプロファイルコントローラ540、高速ループ熱キャンバコントローラ542、高速ループ平坦度コントローラ544および/または圧延機プロファイルコントローラ546は、情報を交換したり、相互作用したりして、金属ストリップ536の所望の特性およびパラメータを達成する。特に、1つの圧延スタンド502,504,506,508上のロールギャップ形状に対する任意の変更は、上流および/または下流の圧延スタンド502,504,506,508の調整または変更を必要とすることがある。さらに、圧延機500および/または圧延スタンド502,504,506,508に対する任意の変更は、グループとしての金属ストリップ536の厚さ、厚さプロファイル、クラウン、くさび、平坦度および/または他の特性またはパラメータに影響を与える。したがって、金属ストリップ536の全ての測定されたおよび/または計算されたメトリックを継続的に監視して、許容可能な範囲内にある値に生じ得る変化を補償する一方で、圧延機制御機構を調整して範囲外の値を許容範囲内の値にすることが必要な場合がある。たとえば、金属ストリップ536の平坦度が範囲外である場合、平坦度誤差を補償または補正するために行われる変更は、厚さプロファイル、クラウン、くさびまたは他の特性、または追加の調整または修正を必要とする意図しない効果に対する金属ストリップ536のパラメータの監視を必要とすることがある。
【0044】
図6Aおよび6Bは、高速制御ループ728および/または低速制御ループ730を使用して、圧延機および/または個々の圧延機スタンドを調整するためのサンプル制御方法である。制御方法は、圧延機によって処理される金属ストリップの所望の特性またはパラメータを達成することを意図している。いくつかの測定、入力、圧延機制御機構、および論理経路が以下に記載されているが、それらは決して網羅的なリストではない。むしろ、制御システムは、追加の入力、測定、および/または圧延機制御機構を含むことができる。さらに、制御システムは、列挙されたステップのサブセットまたは使用中の追加のステップのみを含むことができる。後述のフィードバック制御ループの代わりに、予測制御方法のようなより高度な制御方法を使用してより良い性能を達成することもできる。
【0045】
制御システムは、任意の数の測定された値または他の方法で検出された値を、入ってくるスタンド間の、および/または出ていく金属ストリップ特性および位置センサ、作業ロールキャンバ測定センサ、張力ロール、平坦度ロールおよび/または特定の用途によって所望される、または必要とされる任意の他のセンサまたは測定装置などの装置から受信することができる。たとえば、制御システムは、ブロック602でスタンドに入るストリップの厚さ、ブロック604でスタンドから出るストリップの厚さ、ブロック606での作業ロールキャンバ、ブロック608でスタンドに入るストリップの温度、ブロック610でスタンドから出るストリップの温度、ブロック612でスタンドに入るストリップの導電率、ブロック614でスタンドから出るストリップの導電率、ブロック616でスタンドに入るストリップの幅、ブロック618でスタンドから出るストリップの幅、ブロック620でスタンドに入るストリップの位置、ブロック622でスタンドから出るストリップの位置、ブロック624でスタンドに入る圧延方向のストリップの角度、ブロック626でスタンドから出る圧延方向のストリップの角度、ブロック628でスタンドに入る横方向のストリップの角度、ブロック630でスタンドから出る横方向にストリップの角度、ブロック632でスタンドに入るストリップの全張力、ブロック634でスタンドから出るストリップの全張力、ブロック636でスタンドに入るストリップの差圧、および/またはブロック638でスタンドから出るストリップの差圧についての、測定値または検出値を読み込むことができる。これらの測定値または検出値602〜638は、高速ループコントローラ668に送られる。
【0046】
高速ループコントローラ668はまた、圧延プロセスの所望の出力またはメトリックを記述するオペレータまたは他のコントローラおよび/または制御システムからの入力値を受け取ることができる。たとえば、制御システムは、これに限定するものではないが、ブロック640で所望の中心線の厚さ、ブロック642で中心線の厚さの公差、ブロック644で所望の厚さの輪郭、ブロック646で厚さプロファイル公差、ブロック648で所望のクラウン、ブロック650でクラウン公差、ブロック652で所望のくさび、ブロック654でくさび公差、ブロック656で所望の平坦度、ブロック658で平坦度公差、ブロック660で出発材料の厚さ、ブロック662で厚さの減少、ブロック664で所望の厚さ、ブロック666で厚さの公差、所望のストリップ位置667aおよび/またはストリップ位置公差667bを含む入力値を受け取る。
【0047】
高速ループコントローラ668が測定値または検出値602〜638を受信すると、高速ループコントローラ668は、ブロック670で、ストリップの厚さプロファイル、クラウン、くさびおよび/または平坦度などの他の値を計算することができるが、これに限定されない。次いで、ブロック670の計算値および/または測定値または検出値602〜638は、ブロック672で、入力640〜667bからの、厚さプロファイル、クラウン、くさび、平坦度および/または所望の厚さおよび/または位置の所望の値と比較することができる。 ブロック670の計算値および/または602−638の測定値または検出値が、ブロック674のブロック640〜667bでの入力の所望の値の許容公差内にある場合、高速ループコントローラ668はブロック675で現在の設定を維持し、測定値または検出値602〜638および/または計算値670を入力640〜667bと比較し続けることができる。
【0048】
ブロック676において値が許容範囲外である場合、高速ループコントローラ668は、ブロック678で、1つ以上の圧延スタンドの作業ロールのロールギャップ形状を計算するために、測定値または検出値602〜638を使用することができる。次いで、高速ループコントローラ668は、ブロック670の計算値およびブロック602〜638の測定値または検出値に基づいて、ブロック680で新しいロールギャップ形状を決定することができる。入力640〜667bによって記述される所望の値の1つについてのロールギャップ形状への変更は、入力640〜667bの他の所望の値に影響を及ぼす可能性があるので、高速ループコントローラ668は、入力640〜667bの相互関係に基づいて、ブロック680で新しいロールギャップ形状を計算することができる。場合によっては、高速ループコントローラ668は、ブロック680で新しいロールギャップ形状を計算して、許容範囲外の1つまたは複数の値を調整するだけでもよい。その後、高速ループコントローラ668は、測定値または検出値602〜638を監視し、最適な新しいロールギャップ形状を見出すために反復プロセスを通じて、ブロック680で新しいロールギャップ形状を計算し続けることができる。
【0049】
高速ループコントローラ668がブロック680で新しいロールギャップ形状を決定すると、ブロック682で、1つ以上の圧延機制御機構を調整することができる。高速ループコントローラ668は、1つ以上の圧延機制御機構を調整して、ロールギャップ形状に影響を及ぼすことができる。たとえば、圧延機は、これに限定されないが、作業ロールの加熱684、作業ロールの冷却686、作業ロール曲げ力688、CVCロール位置決め690、変形可能なバックアップロール圧力692、ロール傾斜694、ロール横断および/またはペア横断696、差動ストリップ冷却697、作業ロール位置698、差動ロール荷重700、圧延速度702、圧延スタンド704間の速度差、ロールトルク706および/または圧延力708などの圧延機制御機構を含むことができる。非限定的な例として、異なる区域で選択的に流量を調節して、冷却材出口での平坦度およびストリップ温度を制御することによって、スタンドの出口でのストリップクエンチを制御するために差動ストリップ冷却を使用することができる。ブロック682はまた、所与のアクチュエータ限界を遵守するために、圧延機制御機構684〜708の現在の値を考慮に入れることができる。1つ以上の圧延機制御機構684〜708を調整した後、高速ループコントローラ668は、測定値または検出値602〜638を監視し続け、圧延機製造サイクルの全体にわたって、ブロック672で、測定値または検出値602〜638および/または計算値670を入力640〜667bと比較する。
【0050】
低速ループ730は、高速ループ728と同様の原理で動作する。低速ループコントローラ710は、測定値または検出値602〜638および入力640〜667bを受信することができる。次いで、ブロック712において、低速ループコントローラ710は、厚さプロファイル、クラウン、くさびおよび/または平坦度などの値を計算することができる。ブロック714で、測定値または検出値602〜638および/または計算値712を、入力640〜667bと比較することができる。ブロック716で値が許容公差内にある場合、低速ループコントローラ710は、ブロック718で現在の設定を維持し、圧延機プロセスを監視し続けることができる。
【0051】
ブロック720で、測定値または検出値602〜638および/または計算値712のうちの1つ以上が入力640〜667bの公差内にない場合、低速ループコントローラ710は、ブロック722で現在のロールギャップ形状を計算し、ブロック724で新しいロールギャップ形状を決定することができる。上記のように、低速ループコントローラ710は、ブロック724において、ロールギャップ形状を変更する影響の相互関係を考慮して、新しいロールギャップ形状を決定して、測定値または検出値602〜638および/または計算値712の1つを入力640〜667bの公差内にもたらし、続いて、他の測定値または検出値602〜638および/または計算値712のうちの1つ以上に影響を及ぼす。場合によっては、低速ループコントローラ710はロールギャップ形状を変更して、1つ以上の測定値または検出値602〜638および/または計算値712を公差内にし、測定値または検出値602〜638および/または計算値712の全てが入力640〜667bの公差内に入るまで、ブロック724で新しいロールギャップ形状を決定する反復プロセスを続ける。
【0052】
ブロック724において、低速ループコントローラ710が新しいロールギャップ形状を決定すると、ブロック726で、1つ以上の圧延機制御機構684〜708を調整することができる。ブロック726は、所与のアクチュエータ限界を遵守し、および/または高速制御ループのための1つ以上の入力値640〜667bを変更するために、圧延機制御機構684〜708の現在の値も考慮に入れることができる。場合によっては、低速ループコントローラは、特定のパラメータまたは特性に関するオペレータのフィードバックを考慮に入れることができる。一例として、場合によっては、平坦度ロールが圧延機に含まれていなくてもよく、オペレータは達成された平坦度についてのフィードバックを提供してもよい。
【0053】
高速ループ728および低速ループ730は同様の論理経路を使用するが、高速ループ728および低速ループ730は異なる機能を実行することができる。低速ループ730は、全圧延機およびその製造プロセスを制御するように動作する。低速ループ730はまた、圧延機が特定の圧延機制御機構を使用する圧延機プロセスにおける比較的大きな時間スケール変化を補償し、ロール曲げを可能にするように機能することができ、高速ループ728の最大変動性を保持するために、高速応答の圧延機制御機構とすることができる。これとは対照的に、高速ループ728は、ロールギャップ形状を迅速に変更または調整するために使用することができ、圧延工程に対する過渡的または他の比較的速い移動変化の間、適切な圧延機機能を維持する。場合によっては、全体制御システムは複数の高速ループ728を含むことができる。たとえば、複数の圧延スタンドを有する圧延機は、各圧延スタンドまたはその任意のサブセットに対して高速ループ728を有することができる。また、個々の高速ループ728および/または低速ループ730の間で、命令および/またはデータの転送があってもよい。低速ループ730は、命令および/またはデータを1つ以上の高速ループ728に、またはその逆に提供することができる。同様に、個々の高速ループ728は、命令および/またはデータを交換することができ、ロールギャップ形状の変化は、圧延機において上流または下流に伝播することができ、金属ストリップが個々の圧延スタンドを通過する際に、所望の厚さプロファイル、クラウン、くさびおよび/または平坦度の厚さの維持および維持を確実にする。
【0054】
図示されていないか、または記載されていない構成要素およびステップだけでなく、図面に記載されている、または上述された構成要素の異なる構成も可能である。同様に、いくつかの特徴およびサブコンビネーションは有用であり、他のフィーチャおよびサブコンビネーションを参照することなく使用することができる。本発明の実施形態は、例示的であって制限的な目的で記載されておらず、代替実施形態は、この特許の読者に明らかになるであろう。したがって、本発明は、上述のまたは図面に示された実施形態に限定されず、以下の特許請求の範囲から逸脱することなく、様々な実施形態および修正を行うことができる。
【0055】
本明細書で説明される概念に従って様々な実施形態のタイプの追加の説明を提供する、「EC」(例示的な組合せ)として明示的に列挙された少なくともいくつかを含む例示的な実施形態の集合を以下に示す。これらの例は、相互に排他的、包括的、または限定的なものではなく、本発明はこれらの例示的な実施形態に限定されず、むしろ、発行された特許請求の範囲およびそれらの等価物の範囲内の全ての可能な修正および変形を包含する。
【0056】
EC1.厚さプロファイル測定センサを用いて金属ストリップの厚さプロファイルを測定するステップであって、厚さプロファイル測定センサは、圧延機の圧延機スタンドの入口側または出口側の一方に配置される、ステップと、平坦度測定センサを用いて金属ストリップの平坦度を測定するステップであって、平坦度測定センサは、圧延機スタンドの入口側または出口側の一方に配置される、ステップと、ロールキャンバセンサを用いて圧延機のロールのキャンバを測定するステップと、ロールギャップ形状センサを用いて圧延機スタンドのロールギャップ形状を測定するステップと、厚さプロファイル測定センサ、平坦度測定センサ、ロールキャンバセンサ、またはロールギャップ形状センサのうちの少なくとも1つからコントローラでデータを受信するステップと、ロールギャップ形状が、所定の許容誤差内の所望の厚さプロファイルおよび金属ストリップの所望の平坦度を提供するように、コントローラによって圧延機制御機構を調整するステップとを備える、方法。
【0057】
EC2.圧延機制御機構を調整するステップは、曲げ範囲が所定の範囲内になるようにロールのキャンバを調整するステップを備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0058】
EC3.金属ストリップは第1の金属ストリップであり、圧延機制御機構を調整するステップは、第1の金属ストリップのロールギャップ形状が次の金属ストリップのロールギャップ形状と一致するようにロールのキャンバを調整するステップを備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0059】
EC4.圧延機制御機構を調整するステップは、ロールのロール冷却時間およびロール加熱時間の少なくとも1つを最小限にするステップを備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0060】
EC5.圧延機スタンドは第1の圧延機スタンドであり、圧延機制御機構を調整するステップは、第1の圧延機スタンドの下流の第2の圧延機スタンドのロールギャップ形状を調整して、金属ストリップの厚さプロファイルおよび平坦度を維持するステップを備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0061】
EC6.圧延機スタンドは、複数の圧延機スタンドのうちの1つの圧延機スタンドであり、圧延機制御機構を調整するステップは、複数の圧延機スタンドのロールギャップ形状を調整して、金属ストリップの対称的なプロファイルを生成するステップを備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0062】
EC7.圧延機スタンドは、複数の圧延機スタンドのうちの1つの圧延機スタンドであり、圧延機制御機構を調整するステップは、複数の圧延機スタンドの少なくとも2つにおいて金属ストリップのプロファイル変化を実施するステップを備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0063】
EC8.複数の圧延機スタンドのうち少なくとも2つの圧延機スタンドにおけるプロファイル変更を実施するステップは、複数の圧延機スタンドにおけるロールの熱的条件を考慮するステップを含む、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0064】
EC9.圧延機制御機構を調整するステップは、ロールの測定された熱状態および計算された熱状態の少なくとも1つに基づいてセットアップモデルの熱モデルを較正するステップを含む、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0065】
EC10.ロールは上部ロールであり、ロールの熱状態を測定して、ロールのキャンバを測定して、ロールギャップ形状を測定するステップは、上部ロールが回転している間に超音波検知を用いてロールギャップ形状を測定するステップ、レーザを用いて上部ロールと下部ロールとの間の距離を測定することによってロールギャップ形状を測定するステップ、超音波検知を用いて上部ロールおよび下部ロールのキャンバを測定するステップ、ロールギャップ形状を、入ってくる厚さプロファイルと出ていく厚さプロファイルとの差、平坦度および圧延条件の情報に基づいて計算するステップ、ロールキャンバ測定値およびロール条件情報に基づいてロールギャップ形状を計算するステップ、またはロールギャップ形状測定値およびロール条件情報に基づいてロールのロールキャンバを計算するステップのうちの少なくとも1つを備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0066】
EC11.圧延条件情報は、圧延力測定および曲げ力測定の少なくとも1つである、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0067】
EC12.金属ストリップの厚さプロファイルを測定するステップは、金属ストリップの一面を横断する複数の厚さを測定するステップを含む、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0068】
EC13.圧延機スタンドは第1の圧延機スタンドであり、方法は、第1の圧延機スタンドおよび第1の圧延機スタンドの下流側の第2の圧延機スタンドを圧延機制御機構で調整して、第2の圧延機スタンドを介して金属ストリップの厚さプロファイルを維持するステップをさらに備え、圧延機制御機構を利用した圧延機スタンドを調整するステップは、圧延機のロールのキャンバを測定するステップまたは圧延機の圧延機スタンドのロールギャップ形状を測定するステップの少なくとも1つに基づいている、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0069】
EC14.圧延機の少なくとも1つの付加的なプロセスパラメータを測定するステップと、圧延機の少なくとも1つの付加的なプロセスパラメータを調整して、圧延機の圧延機スタンドのロールギャップ形状を提供して、金属ストリップの厚さプロファイルおよび平坦度を、所望の厚さプロファイルおよび厚さプロファイル内の平坦度および平坦度公差に維持するステップとを備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0070】
EC15.圧延機制御機構は、圧延機スタンド内またはスタンド間の位置にアクチュエータを備え、アクチュエータは、正と逆のロール曲げと、ロールの加熱および冷却と、連続可変クラウンロールまたは中間ロールの位置決めを制御するステップと、変形可能なバックアップロールを変形させるステップと、ロール傾斜と、ロール横断およびペア横断と、差動ストリップ冷却および加熱と、圧延力および差圧延力と、圧延速度と、複数の圧延機スタンド内での厚さ減少の動的シフトのうちの少なくとも1つを備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0071】
EC16.圧延機制御機構を、1つ以上のフィードバックループと、1つ以上のフィードフォワードループと、モデル予測制御などの高度な制御方法のうちの少なくとも1つに基づいて制御するステップを備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0072】
EC17.金属ストリップの厚さプロファイルを測定するステップは、渦電流センサを用いて金属ストリップの厚さプロファイルを、測定するステップを含む、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0073】
EC18.高速制御ループおよび低速制御ループをさらに含む、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0074】
EC19.高速制御ループを用いて、圧延機スタンドの出口での厚さプロファイルおよび平坦度目標を制御するステップと、高速制御ループを用いてロールの熱キャンバを制御するステップと、低速制御ループを用いて利用可能な曲げ範囲を最適化するステップと、低速制御ループを用いて圧延機の出口での厚さプロファイル目標および平坦度目標を修正するステップと、圧延機制御機構を介して高速制御ループの目標を調整することにより、製品移行のためのロールの熱条件を最適化するステップとのうちの少なくとも1つをさらに備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0075】
EC20.圧延機の少なくとも1つの圧延スタンドのロールギャップ形状を測定するステップと、金属ストリップが1つ以上の上流スタンドを通過した後に、 圧延機の第1のスタンド間の位置で1つ以上の上流スタンドと1つ以上の下流スタンドとの間の金属ストリップの厚さプロファイルを測定するステップと、金属ストリップの厚さプロファイルを所望の厚さプロファイルと比較するステップと、1つ以上の圧延機制御機構によって1つ以上の上流スタンドを調整して、金属ストリップの厚さプロファイルと厚さプロファイル公差内の所望の厚さプロファイルとを一致させる1つ以上の上流スタンドのロールギャップ形状を提供するステップとを備える、方法。
【0076】
EC21.金属ストリップの厚さプロファイルから金属ストリップのクラウンを計算するステップと、クラウンを所望のクラウンと比較するステップと、1つ以上の上流スタンドを1つ以上の圧延機制御機構で調整して、クラウンをクラウン公差内の所望のクラウンに適合させるステップとを備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0077】
EC22.金属ストリップの厚さプロファイルを測定するステップは、金属ストリップの一面を横断する複数の厚さを測定するステップを備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0078】
EC23.1つ以上の圧延機制御機構が、圧延機の少なくとも1つの圧延スタンドのロールギャップ形状に影響を与える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0079】
EC24.1つ以上の圧延機制御機構を用いて1つ以上の下流スタンドを調整して、1つ以上の下流スタンドを通る金属ストリップの厚さプロファイルを維持するステップをさらに備える方法であって、1つ以上の圧延機制御機構を用いて1つ以上の下流スタンドを調整するステップは、圧延機の少なくとも1つの圧延スタンドのロールギャップ形状を測定するステップに基づいている、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0080】
EC25.圧延機の少なくとも1つの付加的なプロセスパラメータを測定するステップと、圧延機の少なくとも1つの付加的なプロセスパラメータを調整して、圧延機の少なくとも1つの圧延スタンドのロールギャップ形状を提供して、金属ストリップの厚さプロファイルを、厚さプロファイル公差内の所望の厚さプロファイルに維持するステップとを備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0081】
EC26.圧延機の少なくとも1つの圧延スタンドの作業ロールキャンバを提供するように1つ以上の圧延機制御機構を調整するステップをさらに備える方法であって、少なくとも1つの圧延スタンドの作業ロールキャンバは、利用可能な曲げ範囲が最大になるように、少なくとも1つの圧延スタンドのロールギャップ形状を提供する、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0082】
EC27.1つ以上の圧延機制御機構は、少なくとも1つの圧延スタンドの少なくとも1つの作業ロールを曲げるステップを備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0083】
EC28.1つ以上の圧延機制御機構は、少なくとも1つの圧延スタンドの少なくとも1つの作業ロールを加熱するステップと、少なくとも1つの圧延スタンドの少なくとも1つの作業ロールを冷却するステップと、連続可変クラウン作業ロールまたは中間ロールの位置決めを制御するステップと、または変形可能なバックアップロールを変形させるステップとのうちの少なくとも1つを備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0084】
EC29.少なくとも1つの圧延機のロールギャップ形状を測定するステップは、圧延機の複数の圧延スタンドのロールギャップ形状を測定するステップを備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0085】
EC30.フィードバックループまたはフィードフォワードループに基づいて1つ以上の圧延機制御機構を制御するステップをさらに備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0086】
EC31.圧延機の第2のスタンド間の位置で少なくとも1つの追加の厚さを測定するステップをさらに備える方法であって、少なくとも1つの追加の厚さは、圧延機の1つ以上の上流スタンドと1つ以上の下流スタンドとの間で測定される、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0087】
EC32.圧延機の複数の圧延スタンドのロールギャップ形状を測定するステップは、ロールギャップ形状の超音波検知を備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0088】
EC33.金属ストリップが平坦度ロールを用いて、圧延機から離脱した後の金属ストリップの平坦度を測定するステップと、1つ以上の圧延機制御機構を用いて、1つ以上の上流スタンドまたは1つ以上の下流スタンドのうちの少なくとも1つを調整して、1つ以上の上流スタンドまたは1つ以上の下流スタンドのロールギャップ形状を提供して、金属ストリップの平坦度を平坦度公差内の金属ストリップの所望の平坦度に一致させる、ステップとをさらに備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0089】
EC34.1つ以上の圧延機制御機構は、金属ストリップに差分冷却を適用するステップを備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0090】
EC35.金属ストリップの厚さプロファイルを測定するステップは、渦電流センサを用いて金属ストリップの厚さプロファイルを測定するステップを含む、先行するまたは後続の例示的な組合せの方法。
【0091】
EC36.金属ストリップの厚さプロファイルを測定する少なくとも1つの厚さプロファイル測定センサであって、複数の圧延スタンドを有する圧延機の第1のスタンド間の位置における1つ以上の上流スタンドと1つ以上の下流スタンドとの間に配置された厚さプロファイル測定センサと、複数の作業ロールの少なくとも1つのキャンバを測定する少なくとも1つのロールキャンバセンサと、圧延機制御機構と、コントローラとを備えた、圧延機制御システムであって、コントローラは、少なくとも1つの厚さプロファイル測定センサおよび少なくとも1つのロールキャンバセンサからデータを受信し、複数の圧延スタンドの少なくとも1つのロールギャップ形状が金属ストリップの所望の厚さプロファイルを生成するように構成されるように、圧延制御機構を調整する、圧延機制御システム。
【0092】
EC37.圧延機制御機構は作業ロール曲げ機構を備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの圧延機制御システム。
【0093】
EC38.前記圧延機制御機構は、作業ロールの加熱または冷却システムを備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの圧延機制御システム。
【0094】
EC39.圧延機制御機構は、変形可能なバックアップロール、連続可変クラウン作業ロール、または連続可変クラウン中間ロールを備える、先行するまたは後続の例示的な組合せの圧延機制御システム。