(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
所定の規格として規定されている規格の所定のバージョンで暗号化した映像信号を出力するソース機器に対してデイジーチェーン接続され、前記所定のバージョンで暗号化した映像信号を復号して生成される映像を表示する表示手段と、
前記ソース機器に対してデイジーチェーン接続されているシンク機器の接続台数を判定する判定手段と、
前記所定のバージョンのうち、前記シンク機器の接続台数に応じて、前記ソース機器で暗号化した映像信号を復号して生成される映像を、前記デイジーチェーン接続されているすべてのシンク機器の表示手段において表示可能なバージョンを設定する設定手段と、を備える、表示装置。
前記所定の規格において、前記映像信号は、前記デイジーチェーン接続されているすべてのシンク機器に対して暗号化して伝送され、前記デイジーチェーン接続されているすべてのシンク機器は、前記ソース機器から認証要求を受けると、前記暗号化に使用する公開鍵を前記ソース機器に対して送信する、請求項1に記載の表示装置。
前記デイジーチェーン接続されているシンク機器の各々は、それぞれ異なる公開鍵を有しており、前記デイジーチェーン接続において、ソース機器側を上流、末端のシンク機器側を下流としたとき、前記ソース機器に対して最上流側に接続されているシンク機器は、自機器の公開鍵と、前記最上流側に接続されているシンク機器に対して前記ソース機器から下流方向にデイジーチェーン接続されているすべてのシンク機器の各々がそれぞれ有しているすべての公開鍵と、を記憶する、請求項1又は2に記載の表示装置。
前記判定手段は、前記ソース機器に対して最近端に接続されているシンク機器が記憶する自機器の公開鍵の数と、前記最近端に接続されているシンク機器に対して前記ソース機器から離間する方向にデイジーチェーン接続されているすべてのシンク機器の各々がそれぞれ有しているすべての公開鍵の数とを合わせた数に基づいて、前記デイジーチェーン接続されているシンク機器の接続台数を判定する、請求項1から3の何れか1項に記載の表示装置。
前記所定の規格は、HDCP(High-bandwidth Digital Content Protection)である、請求項1から6の何れか1項に記載の表示装置。
所定の規格として規定されている規格の所定のバージョンで暗号化した映像信号を出力するソース機器に対してデイジーチェーン接続され、前記所定のバージョンで暗号化した映像信号を復号して生成される映像を表示する工程と、
前記ソース機器に対してデイジーチェーン接続されているシンク機器の接続台数を判定する工程と、
前記所定のバージョンのうち、前記シンク機器の接続台数に応じて、前記ソース機器で暗号化した映像信号を復号して生成される映像を、前記デイジーチェーン接続されているすべてのシンク機器の表示手段において表示可能なバージョンを設定する工程と、を備える表示方法。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータ(以下、PCという。)とディスプレイとの間のインターフェース規格であるDVI(Digital Visual Interface)を使用すると、ディスプレイに対して、PCから直接デジタル信号を送ることができる。したがって、デジタル信号に基づいて生成される映像を劣化させることなくディスプレイに表示することが可能になる。これにより、画質が向上する。このDVI規格をさらに発展させた規格であるHDMI(High-Definition Multimedia Interface)(登録商標)を使用すると、鮮明な映像・音声信号(以下、映像・音声信号をコンテンツ信号という。)をデジタル信号のまま伝送することが可能になる。HDMIは、HDTV(High-Definition Television)を支える重要な規格と位置付けられている。
【0003】
DVD(Digital Versatile Disc)やデジタルテレビ放送などにおいて、コンテンツ信号は暗号化技術を用いて保護されている。したがって、単純にコンテンツ信号を抜き出して複製物を作成したとしても、コンテンツ信号を再生することができない。しかしながら、PCなどを用いてコンテンツ信号を再生し、ディスプレイに表示する際には暗号が復号され、コンテンツ信号は無防備な状態になる。この瞬間に、PCとディスプレイとの間の伝送系からコンテンツ信号を抜き出すことで、いわゆる海賊版の複製物が作成されることが懸念されている。
【0004】
PCとディスプレイとの間の伝送系がアナログ信号を用いて行われていたときには、伝送系からコンテンツ信号を抜き出して複製物を作成したとしても、ビデオデッキを用いてテープにダビングしたときのように、劣化したコンテンツ信号しか得ることができなかった。しかしながら、PCとディスプレイとの間の伝送系に、DVI規格を使用したデジタル信号が用いられると、PCから送出されるコンテンツ信号を抜き出すことで劣化のない複製物を作成することができてしまう。このように、オリジナルのコンテンツ信号と画質において何ら遜色のない複製物を不正に作成することを防止する著作権保護技術の一つとして、HDCP(High-bandwidth Digital Content Protection)という規格が、Digital Content Protection、LLCという団体によって策定・管理されている。
【0005】
HDCPでは、PCなどの映像再生機器とディスプレイなどの表示機器との間のデジタル信号を送受信する経路においてコンテンツ信号の暗号化を行っている。具体的には、コンテンツ信号の送信側の機器が受信側の機器の認証を行う。そして、公開鍵暗号を用いることで、コンテンツ信号の暗号に使用する鍵を、送信側の機器と受信側の機器との間において共有する。送信側の機器は、この公開鍵を使用してコンテンツ信号を暗号化してから送信を行う。これにより、伝送中に、コンテンツ信号が抜き出されたり改ざんされたりすることを防止している。HDCPで保護されたコンテンツ信号は、送信側の機器と受信側の機器との双方がHDCP規格に対応していないと、受信側の機器において表示されない。また、コンテンツ信号を抜き取るために、偽の機器を使用したとしても、正当な機器であるとの認証が行われない。このため、送信側の機器から偽の機器に対するコンテンツ信号の送信が拒否される。
【0006】
HDCP規格は、現在、4Kテレビジョン放送対応機種において必須とされているHDCPver.2.2(以下、HDCP2.2という。)にアップデートされつつある。4Kテレビジョン放送に伴う画質の向上に比例して、著作権保護技術はより強固なものになってきている。そして、現在、4Kテレビジョン放送は未だ試験放送の段階であるため、市場に出回っている映像再生機器や映像表示機器(以下、これらを纏めて表示装置ともいう。)は、現在のHDCP規格であるHDCPver1.4(以下、HDCP1.4という。)と、HDCP1.4がアップデートされた規格であるHDCP2.2との両方に対応しているものが主流である。
【0007】
また、HDCP規格に対応した表示装置は、著作権保護技術をより強固にするため、表示装置のデイジーチェーン(数珠繋ぎ)接続の台数についても、より厳しい制限を有している。
HDCP規格に対応した表示装置(以下、シンク(Sink)機器ともいう。)や中継機器(以下、リピータ(Repeater)機器ともいう。)は、PCなどの信号源(以下、ソース(Source)機器ともいう。)の認証を受ける必要がある。シンク機器は、例えば、HDCP規格によって著作権が保護されたコンテンツ信号に基づいて映像を表示する機器である。リピータ機器は、例えば、ソース機器とシンク機器との間に配置され、HDCP規格によって著作権が保護されたコンテンツ信号を分配する機器である。なお、シンク機器に、リピータ機器の機能を備えるようにしてもよい。シンク(リピータ)機器とソース機器とを、HDMI規格に対応したケーブルを用いて接続して、上記した認証を行う場合、機器のデイジーチェーン接続の台数制限として、コンテンツ信号を中継するリピータ機器の最大深度と最大デバイス数とが予め定められている。ここで、深度とは、リピータ機器を接続する階層の数のことである。デバイス数とは、すべての階層に接続されているデバイスの数のことである。
例えば、HDCP1.4の場合、リピータ機器の最大深度は8、シンク機器の最大デバイス数は128と制限されている。また、例えば、HDCP2.2の場合、リピータ機器の最大深度は4、シンク機器の最大デバイス数は32と制限されている。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第1実施形態の概要)
まず、第1実施形態の概要について
図1を用いて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態の表示装置の一例であるプロジェクタをデイジーチェーン接続した場合の構成例を示す模式図である。
図1ではソース機器であるPC100から出力された映像信号を、水平方向にデイジーチェーン接続された5台のプロジェクタ(シンク機器)201、202、203、204を経由してプロジェクタ205に伝送している。そして、最後のプロジェクタ205は、伝送された映像信号に基づいて生成される映像を、スクリーン500に投写している。PC100とプロジェクタ201との間、プロジェクタ201とプロジェクタ202との間、プロジェクタ202とプロジェクタ203との間、プロジェクタ203とプロジェクタ204との間、プロジェクタ204とプロジェクタ205との間は、それぞれHDMIケーブル101、102、103、104、105を用いて接続されている。PC100から出力された映像信号は、HDMIケーブル101、102、103、104、105を介してプロジェクタ201、202、203、204、205に入力される。
本実施形態では、複数の表示装置(シンク機器)をデイジーチェーン接続して表示システムを構成する場合、HDMI、DVIなどのデジタル映像信号の通信において用いられるHDCPの暗号化技術であるKSV(Key Selection Vector)を使用している。
【0018】
HDCPは、映像信号の伝送における暗号化プロトコルとして、HDCPプロトコルと呼ばれるプロトコルを使用する。また、KSVは、暗号化又は暗号の復号化などに使用される暗号鍵の一例であり、公開鍵とも呼ばれる。KSVは、HDCPに対応する機器毎に割り当てられる固有の鍵である。
HDCPでは、シンク機器とリピータ機器とが、PC100などのソース機器の認証を受ける必要がある。シンク機器とは、例えば、HDCPを用いて保護された映像信号に基づいて映像を表示する機器である。また、リピータ機器とは、例えば、ソース機器とシンク機器との間に配置され、HDCPを用いて保護された映像信号を分配する機器である。なお、シンク機器にリピータ機器の機能を備えるようにしてもよい。
【0019】
シンク機器とリピータ機器とが、ソース機器の認証を受ける過程において、シンク機器(リピータ機器)とソース機器とを、HDMIケーブルなどのデジタル映像信号を伝送するケーブルを用いて接続する。そうすると、シンク機器(リピータ機器)は、自機器の証明書やKSVを、ケーブルを介してソース機器に対して送信する。KSVは、ソース機器に接続されたシンク機器(リピータ機器)、及び、そのシンク機器(リピータ機器)を介して接続されたすべてのシンク機器(リピータ機器)からソース機器に対して送信される。KSVは、暗号化に使用する公開鍵として利用される。そのため、シンク機器(リピータ機器)から送信されたKSVは、他のシンク機器などで改変されることはない。なお、以後の説明では、シンク機器を中心として説明を行うが、リピータ機器においても同様に適用することが可能である。
【0020】
例えば、HDMIケーブルを用いて複数のシンク機器をデイジーチェーン接続した場合、末端に位置するシンク機器(例えば、
図1のプロジェクタ205)から送信されたKSVは、ソース機器(PC100)に向けて経由するシンク機器にかかわらず、末端に位置するプロジェクタ205から送信されたKSVの状態を維持したまま、ソース機器に対して送信される。ここで、ソース機器から末端のシンク機器までのデイジーチェーン接続において、ソース機器側を上流又は上位とし、末端のシンク機器側を下流又は下位として以下説明する。
複数のシンク機器をデイジーチェーン接続した場合、各々のシンク機器からKSVがソース機器に対して送信される。そのとき、各々のシンク機器は、下位のシンク機器から受信したKSVを、各々のシンク機器が有するメモリ(記憶部)に記憶する。そして、各々のシンク機器は、当該メモリ(記憶部)に記憶した下位のシンク機器から受信したKSVを、上位のシンク機器、又はソース機器に対して送信する。また、シンク機器は、下位のシンク機器との間を接続するHDMIケーブルが切断された場合、下位のシンク機器のKSVを、自機器のメモリ(記憶部)から消去する。ここで、HDMIケーブルの接続が切断されることには、下位のシンク機器の電源がオフされることも含まれる。
本実施形態では、複数のシンク機器をデイジーチェーン接続した場合、シンク機器を経由すればするほど、その分、上位に位置するシンク機器がメモリ(記憶部)に記憶するKSVの数が増加するという特徴を利用している。この点に関する詳細な説明は後述する。
【0021】
(第1実施形態)
第1実施形態の表示装置を用いた表示システムは、
図1に示すように、ソース機器の一例であるPC100と、シンク機器の一例であるプロジェクタ201、202、203、204、205(以下、1号機、2号機、3号機、4号機、5号機ともいう。)と、PC100とプロジェクタ201との間、プロジェクタ201とプロジェクタ202との間、プロジェクタ202とプロジェクタ203との間、プロジェクタ203とプロジェクタ204との間、プロジェクタ204とプロジェクタ205との間を、それぞれ接続するHDMIケーブル101、102、103、104、105と、プロジェクタ205から投写された映像を表示するスクリーン500とを有する。
【0022】
そして、PC100、プロジェクタ201、202、203、204、205が、映像信号を伝送するケーブルであるHDMIケーブル101、102、103、104、105を用いてデイジーチェーン接続されている。なお、映像信号を伝送するケーブルは、映像信号以外の情報を伝送してもよい。また、1号機から5号機は、情報を送受信する通信部を介して互いに接続されている。通信部は、例えば、有線LAN(Local Area Network)、RS(Recommended Standard)232C、無線LAN、CEC(Consumer Electronics Control)などを用いて他のプロジェクタと接続される。また、通信部は、プロジェクタを構成する制御部の一部に設けるようにしてもよい。PC100は、HDMIケーブル101を介して1号機201に接続される。HDMIケーブル101に代えて、例えば、DVIの規格に対応したケーブルであってもよい。
【0023】
次に、本実施形態の表示装置の一例であるプロジェクタの内部構成について説明する。
図2は、第1実施形態の表示装置の一例であるプロジェクタの内部構成を示すブロック図である。なお、以下説明する各図における一方向性の矢印は、ある信号(データ)の流れを端的に示したもので、双方向性を排除するものではない。
図2に示すプロジェクタ200は、入力端子(HDMI IN)11と、出力端子(HDMI OUT)12と、映像送受信部20と、映像信号処理部30と、駆動部40と、表示部50と、制御部(CPU:Central Processing Unit)60と、バス(I2CBUS)61と、記憶部70とを有する。映像送受信部20は受信部(HDMIレシーバ)21と、送信部(HDMIトランスミッター)22と、HDCP設定部23とを有する。
【0024】
HDMI IN11は、ソース機器又はシンク機器(リピータ機器)から映像信号を一例とするデジタル信号を入力する端子である。HDMI OUT12は、シンク機器(リピータ機器)に対して映像信号を一例とするデジタル信号を出力する端子である。HDMIレシーバ21は、HDMI IN11から入力した映像信号に対して所定の信号処理を行う。HDMIトランスミッター22は、HDMIレシーバ21において所定の信号処理が行われた映像信号をHDMI OUT12端子に対して出力する。HDCP設定部23は、後述するように、デイジーチェーン接続されているシンク機器(リピータ機器)の台数に応じて、HDCPのバージョンの設定を行う。このHDCP設定部23は、設定手段の一例である。
【0025】
映像信号処理部30は、映像送受信部20で受信された映像信号に対して所定の信号処理を行う。駆動部40は、表示部50の駆動を行う。表示部50は、投写レンズ51を有する。投写レンズ51は、スクリーン500に映像を投写する。制御部(CPU)60は、プロジェクタ200の動作全体を制御する。記憶部70は、制御部(CPU)60がプロジェクタ200の動作を制御するためのコンピュータプログラムなどを格納する。そして、少なくとも、HDMI IN11、HDMIレシーバ21、HDMIトランスミッター22、HDMI OUT12、及び表示部50は、表示手段の一例である。
【0026】
プロジェクタ200を構成する各ブロックは、制御部(CPU)60とバス61を用いて接続されている。制御部(CPU)60は、記憶部70に格納されているコンピュータプログラムに応じて各ブロックの動作を制御する。この制御部(CPU)60は、判定手段の一例である。記憶部70は、さらに次のものを記憶する。1つ目は、自機器のKSVである。2つ目は、デイジーチェーン接続されているすべての他のプロジェクタ(シンク機器)のうち、ソース機器の認証を受ける過程において自機器を経由してソース機器に対して送信される下流側に設けられたすべてのプロジェクタ(下流側シンク機器)のKSVである。3つ目は、HDCP設定部23を使用して設定されるHDCP規格の複数のバージョンである。
【0027】
本実施形態では、映像信号としてHDMI信号を扱うものとしている。したがって、入力端子(HDMI IN)11、出力端子(HDMI OUT)12、受信部(HDMIレシーバ)21、送信部(HDMIトランスミッター)22は、HDMI信号に対応したものとなっている。しかしながら、DVIなどのデジタル映像信号を扱う構成とすることも可能である。入力端子(HDMI IN)11は、上位装置と、図示しない映像信号伝送ケーブルを介して接続されている。そして、入力端子(HDMI IN)11は、映像信号伝送ケーブルを介して、上位装置から映像信号及び制御信号を受信する。
【0028】
入力端子(HDMI IN)11から受信した映像信号は、映像送受信部20の受信部(HDMIレシーバ)21へ送信される。受信部(HDMIレシーバ)21は、入力端子(HDMI IN)11から受信した映像信号に対して、シリアル−パラレル変換、信号レベル変換、制御信号に含まれるタイミング信号のデコードなどの処理を行う。タイミング信号には様々なものが存在する。下流側にプロジェクタが接続されている場合、送信部(HDMIトランスミッター)22は、入力された映像信号を、出力端子(HDMI OUT)12を介して下流側のプロジェクタに対して出力する。
【0029】
受信部(HDMIレシーバ)21において上記した変換等の処理が施された映像信号は、映像信号処理部30へ送信される。映像信号処理部30は、映像送受信部20から送信された映像信号に対して、解像度変換、γ補正や台形歪み補正などの信号処理を行う。映像信号処理部30は、これらの変換、信号処理が行われた映像信号を、駆動部40に送信する。駆動部40は、映像信号処理部30から送信された映像信号に応じて、表示部50を構成する図示しない表示素子や光源などを駆動する。表示素子や光源は画像光を作成する。表示素子や光源は、表示部50の投写レンズ51から画像光を射出する。表示部50は、入力された映像信号に対応する映像を形成してスクリーン500に投写する。
上述したプロジェクタ200を構成する各ブロックの制御は、制御部(CPU)60が行う。制御部(CPU)60は、バス61を介して各ブロックと接続されている。制御部(CPU)60は、他のプロジェクタの制御部(CPU)との間で、HDMIケーブル及びバス61を介して通信を行うことが可能である。
【0030】
次に、本実施形態の表示装置におけるKSVの伝送状態について説明する。
図3は、第1実施形態の表示装置におけるKSVの伝送状態の一例を示す図である。
図3では、1号機201の出力端子(HDMI OUT)12と2号機202の入力端子(HDMI IN)11とが接続される。また、2号機202の出力端子(HDMI OUT)12と3号機203の入力端子(HDMI IN)11とが接続される。さらに、3号機203の出力端子(HDMI OUT)12と4号機204の入力端子(HDMI IN)11とが接続される。そして、4号機204の出力端子(HDMI OUT)12と5号機205の入力端子(HDMI IN)11とが接続される。その後、1号機の入力端子(HDMI IN)11がソース機器150に接続される。
【0031】
1号機201から5号機205の各々が、ソース機器150の認証を受ける過程において、1号機201のKSVは、ソース機器150に対して送信される。また、2号機202のKSVは、1号機201を経由してソース機器150に対して送信される。このとき、2号機202のKSVは、1号機201を経由する際に、1号機201の記憶部71に記憶される。
また、3号機203のKSVは、2号機202及び1号機201を経由してソース機器150に対して送信される。このとき、3号機203のKSVは、2号機202を経由する際に、2号機の記憶部72に記憶される。また、3号機203のKSV及び2号機202のKSVは、1号機201を経由する際に、1号機201の記憶部71に記憶される。
【0032】
さらに、4号機204のKSVは、3号機203、2号機202、及び1号機201を経由してソース機器150に対して送信される。このとき、4号機のKSVは、3号機203を経由する際に、3号機203の記憶部73に記憶される。また、4号機204及び3号機203のKSVは、2号機202を経由する際に、2号機202の記憶部72に記憶される。さらに、4号機、3号機203、及び2号機202のKSVは、1号機201を経由する際に、1号機201の記憶部71に記憶される。
そして、5号機205のKSVは、4号機204、3号機203、2号機202、及び1号機201を経由してソース機器150に対して送信される。このとき、5号機205のKSVは、4号機204を経由する際に、4号機の記憶部74に記憶される。また、5号機205及び4号機204のKSVは、3号機203を経由する際に、3号機203の記憶部73に記憶される。さらに、5号機205、4号機204、及び3号機203のKSVは、2号機を経由する際に、2号機202の記憶部72に記憶される。また、5号機205、4号機204、3号機203、及び2号機202のKSVは、1号機を経由する際に、1号機201の記憶部71に記憶される。
【0033】
このように、プロジェクタ(シンク機器)からソース機器150に対して送信されるKSVは、経由するプロジェクタ(シンク機器)の数が増すにつれて、上流側のプロジェクタ(シンク機器)に対して送信される数が増す。また、プロジェクタ(シンク機器)からソース機器150に対して送信されるKSVは、経由するプロジェクタ(シンク機器)の数が増すにつれて、上流側にあるプロジェクタの記憶部に記憶される数が増す。1号機201は、2号機202から5号機205のプロジェクタ(シンク機器)から送信された4個のKSVと、自機器の1個のKSVとを合わせた5つのKSVをソース機器150に対して送信する。したがって、1号機201は、自機器を含めて合計5台のプロジェクタがデイジーチェーン接続されていることを認識することができる。
【0034】
また、プロジェクタ(シンク機器)が記憶しているKSVは、接続されている相手機器(ソース機器、シンク機器(プロジェクタ))との接続が切断されると消去される。ここでいう相手機器(ソース機器、シンク機器(プロジェクタ))との接続が切断されることには、相手機器の電源がオフされることも含まれる。
相手機器との接続が再び行われると、シンク機器は、下位に位置するシンク機器から送信されたKSVを記憶すると共に、上位に位置するシンク機器に対して、記憶したKSVと自機器のKSVとを送信する処理を行う。例えば、現在デイジーチェーン接続されている2号機202が故障した場合、故障した2号機202を交換して新たな2号機202を接続することを考えてみる。この場合、新たな2号機202は、交換前の故障した2号機と同様に、下位に位置するシンク機器から送信されたKSVを記憶すると共に、記憶したKSVと自機器のKSVとを、1号機201に対して送信する。
【0035】
さらに、各プロジェクタ(シンク機器)の制御部(CPU)60は、ソース機器150に対して送信したKSVの数、換言すると、記憶部70に記憶されているKSVの数を、図示しない通信部を介して、デイジーチェーン接続されている他のすべてのプロジェクタ(シンク機器)の制御部(CPU)60に対して通知する。なお、KSVの最大数は、デイジーチェーン接続されているプロジェクタの総接続台数と一致する。したがって、各プロジェクタ(シンク機器)は、デイジーチェーン接続されているプロジェクタ(シンク機器)の総接続台数を認識することができる。
【0036】
各プロジェクタ(シンク機器)の記憶部70は、自機器のKSVと、自機器を経由してソース機器に対して送信される下流側のすべてのプロジェクタ(下流側シンク機器)のKSVとを記憶している。そこで、各プロジェクタの制御部(CPU)60は、自機器の記憶部70に記憶しているKSVの数(以下、自機器のKSVの数ともいう。)と、認識しているプロジェクタ(シンク機器)の総接続台数とを比較する。その結果、各プロジェクタ(シンク機器)の制御部(CPU)60は、デイジーチェーン接続されているプロジェクタ(シンク機器)における自機器の接続順位を判定する。
【0037】
例えば、自機器のKSVの数と総接続台数とが一致する場合、プロジェクタ(シンク機器)の制御部(CPU)60は、デイジーチェーン接続されているすべてのプロジェクタ(シンク機器)のうち最上流側に配置されていると判定する。また、自機器のKSVの数と総接続台数とが異なる場合、プロジェクタ(シンク機器)の制御部(CPU)60は、デイジーチェーン接続されているすべてのプロジェクタ(シンク機器)のうち最上流側に配置されていないと判定する。
【0038】
より詳細に説明すると、自機器のKSVの数と総接続台数とが同じ場合、プロジェクタ(シンク機器)の制御部(CPU)60は、ソース機器150に対して1番目(以下、接続順位=1番ともいう。)に接続されていると判定する。自機器のKSVの数が総接続台数と比較して1つだけ小さい場合は、プロジェクタ(シンク機器)の制御部(CPU)60は、ソース機器150に対して2番目(接続順位=2番)に接続されていると判定する。自機器のKSVの数が接続台数と比較して2つだけ小さい場合は、プロジェクタ(シンク機器)の制御部(CPU)60は、ソース機器150に対して3番目(接続順位=3番)に接続されていると判定する。
このように、自機器のKSVの数が総接続台数=K
max(ここで、K
maxは自然数とする。)と比較してL(ここで、Lは自然数とする。)だけ小さい場合は、プロジェクタ(シンク機器)の制御部(CPU)60は、ソース機器150に対し(K
max−L+1)番目(接続順位=(K
max−L+1)番)に接続されていると判定する。以後、KSVの最大値K
maxに対応するK
max番目に至るまで同様に判定する。
なお、総接続台数が予め定められている場合、プロジェクタ(シンク機器)の制御部(CPU)60は、他のプロジェクタ(シンク装置)からKSVの数を受け取る必要はない。この場合、接続順位は、予め定められた総接続台数と、自機器のKSVの数とに基づいて、自機器の接続順位を判定するようにしてもよい。
【0039】
各プロジェクタ(シンク機器)の制御部(CPU)60は、ソース機器150に対して送信したKSVの数を、例えば、有線LANを用いて他のプロジェクタの制御部60(CPU)に対して通知するようにしてもよい。各プロジェクタ(シンク機器)の制御部(CPU)60は、通知された各プロジェクタ(シンク機器)のKSVの数と、自機器のKSVの数とを比較する。これにより、各プロジェクタ(シンク機器)の制御部(CPU)60は、デイジーチェーン接続されているプロジェクタ(シンク機器)の総接続台数を判定する。また、各プロジェクタ(シンク機器)の制御部(CPU)60は、自機器が上流側又は下流側の何れに接続されているかを判定する。例えば、自機器が、デイジーチェーン接続されているすべてのプロジェクタ(シンク機器)の最上流側に配置されている場合、各プロジェクタ(シンク機器)の制御部(CPU)60は、自機器をメインプロジェクタ(シンク機器)であると判定する。また、自機器が、デイジーチェーン接続されているすべてのプロジェクタのうち最上流側に配置されていない場合、各プロジェクタ(シンク機器)の制御部(CPU)60は、自機器をサブプロジェクタ(シンク機器)であると判定する。
図3の場合、1号機201がメインプロジェクタ、2号機202から5号機205がサブプロジェクタに対応する。
【0040】
次に、プロジェクタ(シンク機器)をソース機器に対してデイジーチェーン接続したときのソース機器とメインプロジェクタ(リピータ機器)との間の動作について説明する。
図4は、本実施形態の表示装置の一例であるプロジェクタ(シンク機器)をソース機器に対してデイジーチェーン接続したときのソース機器とメインプロジェクタ(リピータ機器)との間の動作を示すフローチャートである。
【0041】
図4においては、ソース機器150と、ソース機器150と接続されているメインプロジェクタ(リピータ機器)201との関係についてのみ記載している。ただし、実際は、
図3で説明したように、ソース機器150に対してメインプロジェクタ201が接続されている。さらに、メインプロジェクタ201に対して4台のサブプロジェクタ202〜205がデイジーチェーン接続されている
まず、メインプロジェクタ201側では、ステップS401の処理において、メインプロジェクタ(リピータ機器)201と、メインプロジェクタの後段のサブプロジェクタ(シンク機器)202〜205とをデイジーチェーン接続する。
ステップS402の処理において、メインプロジェクタ201をソース機器150と接続する。
【0042】
次に、ソース機器150側では、ステップS403の処理において、ソース機器150と、シンク機器202〜205とデイジーチェーン接続したメインプロジェクタ201とを接続する。
ステップS404の処理において、ソース機器150は、メインプロジェクタ201及びサブプロジェクタ202〜205のHDCP認証を行うため、メインプロジェクタ201と、サブプロジェクタ202〜205とに対して、KSVをソース機器150に対して送信するよう要求する。
次に、ステップS405の処理において、メインプロジェクタ201は、メインプロジェクタ201のKSVと、デイジーチェーン接続されているサブプロジェクタ202〜205のKSVとをソース機器150に対して送信する。
【0043】
次に、ステップS406の処理において、ソース機器150は、ステップS405の処理において送信されたKSVの数に基づいて、メインプロジェクタ201に対してHDCPを設定するよう要求する。具体的には、HDCPのバージョンを設定するよう要求する。
メインプロジェクタ201側では、ステップS407の処理において、ステップS405の処理において送信したKSVの数に基づいて、HDCP設定部23を用いてHDCPのバージョンの設定を行う。この点については、後述する。
そして、ステップS408の処理において、メインプロジェクタ201は、HDCP設定部23において設定されたHDCPのバージョン設定をソース機器150に対して送信する。
【0044】
ソース機器150側では、ステップS408の処理において送信されたHDCPのバージョンに基づいて、ステップS409の処理において、メインプロジェクタ201がHDCPのバージョン2.2を受信することができるか否かを判断する。
ソース機器150は、メインプロジェクタ201が、HDCP2.2を受信することができる(ステップS409:YES)と判断すると、ステップS410の処理へ移行する。ソース機器150は、メインプロジェクタ201が、HDCP2.2を受信することができない(ステップS409:NO)と判断すると、ステップS411の処理へ移行する。
ステップS410の処理において、ソース機器150は、HDCP2.2を用いて映像をメインプロジェクタ201に対して送信する。
ステップS411の処理において、ソース機器150は、HDCP1.4を用いて映像をメインプロジェクタ201に対して送信する。
要するに、ソース機器150は、メインプロジェクタ201から受信したHDCPのバージョン設定に応じて、映像信号を暗号化してメインプロジェクタ201に対して映像を送信する。
【0045】
メインプロジェクタ201側では、ステップS412の処理において、ソース機器150から送信された映像を、後述する自機器に設定したHDCPのバージョンに基づいて復号化する。
このとき、メインプロジェクタ201には、
図2において説明したHDMIレシーバ21の内部に、HDCP2.2で暗号化された映像信号を復号する回路と、HDCP1.4で暗号化された映像信号を復号する回路とが搭載されている。したがって、メインプロジェクタ201の制御部(CPU)60は、後述する自機器に設定したHDCPのバージョンに応じて、何れかの回路を選択する。
また、メインプロジェクタ201は、HDMIケーブルなどの通信用ケーブルを介して、メインプロジェクタ201と同じHDCPのバージョン設定を、サブプロジェクタ202〜205に対して行う。
【0046】
次に、本実施形態の表示装置の一例であるプロジェクタ(シンク機器)をソース機器に対してデイジーチェーン接続したときのメインプロジェクタ(リピータ機器)の動作について説明する。
図5は、本実施形態の表示装置の一例であるプロジェクタ(シンク機器)をソース機器に対してデイジーチェーン接続したときのメインプロジェクタ(リピータ機器)の動作を示すフローチャートである。
図5において、メインプロジェクタ201は、
図4のステップS407の処理において設定するHDCPのバージョンを、ステップS405の処理においてソース機器150に対して送信したKSVの数に基づいて決定する。ステップS501の処理において、メインプロジェクタ201は、ステップS405の処理において送信したKSVの数が5つ以上であるか否かを判断する。
メインプロジェクタ201は、KSVの数が5つ以上である(ステップS501:YES)と判断すると、ステップS502の処理へ移行する。メインプロジェクタ201は、KSVの数が5つ以上でない(ステップS501:NO)と判断すると、ステップS503の処理へ移行する。
ステップS502の処理において、メインプロジェクタ201は、HDCP設定部23を用いて自機器のHDCPのバージョン設定を1.4にする。ステップS503の処理において、メインプロジェクタ201は、HDCP設定部23を用いて自機器のHDCPのバージョン設定を2.2にする。
そして、
図4のステップS408の処理へ移行し、メインプロジェクタ201は、ステップS502又はステップS503の何れかに設定されたHDCPのバージョン設定を、ソース機器150に対して送信する。
【0047】
なお、上記実施形態においては、表示装置としてプロジェクタを一例に挙げて説明を行っている。しかしながら、本発明の表示装置は、プロジェクタに限定されない。すなわち、本発明は、ディスプレイ装置など、何らかの表示を行う装置であれば、如何なる表示装置に対しても広く適用することができる。
また、現在規格化されているHDCP1.4の場合、リピータ機器を接続することが可能な階層の数は最大8階層、シンク機器のデバイス数は最大128に制限されている。また、HDCP2.2の場合、リピータ機器を接続することが可能な階層の数は最大4階層、シンク機器のデバイス数は最大32に制限されている。
しかしながら、HDCP規格は、将来的にバージョンが更新される可能性がある。そして、今後更新されるHDCPの規格によっては、最大階層数、最大デバイス数は変更され得るものである。したがって、本発明は、デイジーチェーン接続される表示装置の台数に基づいて、当該接続される台数に対応可能な最適なHDCPのバージョンに自動的に設定されるという技術思想をも含む概念である。
【0048】
また、ソース機器に対してデイジーチェーン接続されるシンク機器の台数と、台数に基づいて設定されるHDCPのバージョンとは、予め設定されているものであってもよい。さらに、ソース機器に対してデイジーチェーン接続されるシンク機器の台数に基づいて対応可能な、最新のHDCPのバージョンが、最適なHDCPのバージョンであるとしてもよい。
例えば、今後策定され得るHDCPのバージョンXの場合、ソース機器に対してリピータ機器をデイジーチェーン接続することが可能な階層の数は最大2階層、シンク機器のデバイス数は最大16に制限されているものと仮定する。そして、表示装置(シンク機器)は、HDCPのバージョン1.4、2.2、及びXのすべてに対応しているものと仮定する。さらに、HDCPのバージョンは、1.4、2.2、Xの順にアップデートされているものと仮定する。
このとき、以下のような応用例が考えられる。すなわち、ソース機器に対してデイジーチェーン接続されている表示装置(シンク機器)の台数が2台の場合、HDCPのバージョンXに設定される。また、ソース機器に対してデイジーチェーン接続されている表示装置(シンク機器)の台数が3台の場合、HDCPのバージョン2.2に設定される。さらに、ソース機器に対してデイジーチェーン接続されている表示装置(シンク機器)の台数が6台の場合、HDCPのバージョン1.4に設定される。このように、ソース機器に対してデイジーチェーン接続されるシンク機器の台数に基づいて対応可能なHDCPのバージョンに、最新のバージョンが含まれるようにしてもよい。
【0049】
以上説明したように、本実施形態では、デイジーチェーン接続されたシンク機器の台数を、ソース機器に対して最近端に接続されるシンク機器に記憶されているKSVの数に基づいて、HDCPのバージョンの設定を行うこととしている。これにより、ソース機器に対して複数のシンク機器をデイジーチェーン接続した場合であっても、デイジーチェーン接続したシンク機器の台数に伴うHDCPのバージョンの設定変更を行う手間を省くことができるのである。
【0050】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
図6は、本発明の第2実施形態の表示装置の一例を示す概略ブロック図である。
図6を参照すると、本実施形態の表示装置300は、表示部301と、判定部302と、設定部303とを有する。
表示部301は、所定の規格として規定されている規格の所定のバージョンで暗号化した映像信号を出力するソース機器に対してデイジーチェーン接続され、所定のバージョンで暗号化した映像信号を復号して生成される映像を表示する。第1実施形態における、少なくとも、HDMI IN11、HDMIレシーバ21、HDMIトランスミッター22、HDMI OUT12、及び表示部50は、表示部301の一例である。
判定部302は、ソース機器に対してデイジーチェーン接続されているシンク機器の接続台数を判定する。第1実施形態における制御部(CPU)60は、判定部302の一例である。
設定部303は、所定のバージョンのうち、シンク機器の接続台数に応じて、ソース機器で暗号化した映像信号を復号して生成される映像を、デイジーチェーン接続されているすべてのシンク機器の表示部301において表示可能なバージョンを設定する。第1実施形態におけるHDCP設定部23は、設定部303の一例である。
そして、所定の規格の具体例として、著作権を保護する規格として規定されている規格が挙げられる。また、所定の規格の具体例として、HDCPが挙げられる。
【0051】
本実施形態の表示装置300は、所定の規格として規定されている規格の所定のバージョンで暗号化した映像信号を出力するソース機器に対してデイジーチェーン接続され、所定のバージョンで暗号化した映像信号を復号して生成される映像を表示する表示部301を備えている。また、ソース機器に対してデイジーチェーン接続されているシンク機器の接続台数を判定する判定部302を備えている。さらに、所定のバージョンのうち、シンク機器の接続台数に応じて、ソース機器で暗号化した映像信号を復号して生成される映像を、デイジーチェーン接続されているすべてのシンク機器の表示部301において表示可能なバージョンを設定する設定部303を備えている。これにより、信号源に対して複数の機器をデイジーチェーン接続した場合であっても、デイジーチェーン接続した機器の台数に伴う著作権保護規格のバージョンの設定変更を行う手間を省くことが可能になるのである。
【0052】
なお、プロジェクタ200の記憶部70に格納されているコンピュータプログラムは、記録媒体で提供されてもよく、また、インターネット等のネットワークを介して提供されてもよい。記録媒体は、コンピュータ使用可能媒体又はコンピュータ可読媒体であって、磁気、光、電子、電磁気、赤外線などを用いて情報の記録又は読み取りが可能な媒体を含む。そのような媒体として、例えば、半導体メモリ、半導体または固体の記憶装置、磁気テープ、取外し可能なコンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM(Random Access Memory))、読出し専用メモリ(ROM(Read Only Memory))、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクなどがある。
【0053】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。