特許第6838198号(P6838198)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6838198
(24)【登録日】2021年2月15日
(45)【発行日】2021年3月3日
(54)【発明の名称】調理機の攪拌装置及び調理機
(51)【国際特許分類】
   A47J 43/044 20060101AFI20210222BHJP
   A47J 43/08 20060101ALI20210222BHJP
【FI】
   A47J43/044
   A47J43/08
【請求項の数】16
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2020-508495(P2020-508495)
(86)(22)【出願日】2017年10月13日
(65)【公表番号】特表2020-530369(P2020-530369A)
(43)【公表日】2020年10月22日
(86)【国際出願番号】CN2017106034
(87)【国際公開番号】WO2019041463
(87)【国際公開日】20190307
【審査請求日】2020年2月14日
(31)【優先権主張番号】201721095666.5
(32)【優先日】2017年8月29日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515117198
【氏名又は名称】佛山市▲順▼▲徳▼区美的▲電▼▲熱▼▲電▼器制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】FOSHAN SHUNDE MIDEA ELECTRICAL HEATING APPLIANCES MANUFACTURING CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】羅紹生
(72)【発明者】
【氏名】蘇暢
(72)【発明者】
【氏名】蒙劍友
(72)【発明者】
【氏名】鄒偉
(72)【発明者】
【氏名】江太陽
(72)【発明者】
【氏名】常宇
【審査官】 比嘉 貴大
(56)【参考文献】
【文献】 中国実用新案第202355273(CN,U)
【文献】 中国実用新案第2664561(CN,Y)
【文献】 特開2001−275835(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 43/044
A47J 43/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回動駆動装置と、
横方向に沿って設置され、前記回動駆動装置と接続されて駆動されるスイングアームであって、前記回動駆動装置の駆動により、前記スイングアームの第一端周りに回動する回動ストロークを有する前記スイングアームと、
回転シャフトが上下方向に沿って延伸し、且つ前記スイングアームの第二端に回動可能に接続されて、前記スイングアームの第二端に伴ってスイングする駆動歯車と、
前記駆動歯車のスイング軌跡に沿って延伸し、且つ前記駆動歯車と噛み合って、前記駆動歯車のスイング過程において前記駆動歯車を自転させる歯車ガイドレールと、
上端が前記駆動歯車の歯車シャフトと固定接続されている攪拌具とを備えることを特徴とする調理機の攪拌装置。
【請求項2】
前記歯車ガイドレールは内歯車であり、前記駆動歯車は前記内歯車と前記回動駆動装置の出力シャフトの間に設置され、或いは、
前記歯車ガイドレールは前記回動駆動装置の出力シャフトに回動可能に接続されている外歯車外歯車であることを特徴とする請求項1に記載の攪拌装置。
【請求項3】
前記駆動歯車の歯車シャフトは前記攪拌具に取り外し可能に固定接続されていることを特徴とする請求項1に記載の調理機の攪拌装置。
【請求項4】
前記駆動歯車の歯車シャフトと前記攪拌具との互いに接続されている一端は、一方が位置決め部として、他方が嵌合筒として設置されて、前記位置決め部の外側面には位置決め溝が設置され、前記嵌合筒の内壁には取付溝が設置され、前記取付溝内には弾性的に伸縮できる弾性ロックが設けられ、前記弾性ロックと前記位置決め溝とが嵌合されることで、前記駆動歯車の歯車シャフトと前記攪拌具との軸方向における固定接続を実現することを特徴とする請求項3に記載の調理機の攪拌装置。
【請求項5】
前記弾性ロックは圧縮バネと当接止め具を含み、前記圧縮バネの一端は前記取付溝の溝壁に当接し、前記圧縮バネの他端は前記当接止め具を前記位置決め溝に弾性的に当接させるように前記当接止め具と接続されていることを特徴とする請求項4に記載の調理機の攪拌装置。
【請求項6】
前記嵌合筒には前記嵌合筒を閉じる押し蓋がさらに設置され、前記押し蓋には前記位置決め部を通すための第一逃げ穴が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の調理機の攪拌装置。
【請求項7】
前記攪拌具は攪拌シャフトと前記攪拌シャフトに取り付けられているブレードを含み、前記攪拌シャフトの上端は前記駆動歯車の歯車シャフトに固定接続されていることを特徴とする請求項1に記載の調理機の攪拌装置。
【請求項8】
上端に開口が設けられている内鍋と、
前記内鍋の開口を閉じるように設置されている上蓋組立体と;
前記上蓋組立体に取り付けられている攪拌装置とを含み、
前記攪拌装置は、
回動駆動装置と、
横方向に沿って設置され、前記回動駆動装置と接続されて駆動されるスイングアームであって、前記回動駆動装置の駆動により、前記スイングアームの第一端周りに回動する回動ストロークを有する前記スイングアームと、
回転シャフトが上下方向に沿って延伸し、且つ前記スイングアームの第二端に回動可能に接続されて、前記スイングアームの第二端に伴ってスイングする駆動歯車と、
前記駆動歯車のスイング軌跡に沿って延伸し、且つ前記駆動歯車と噛み合って、前記駆動歯車のスイング過程において前記駆動歯車を自転させる歯車ガイドレールと、
上端が前記駆動歯車の歯車シャフトと固定接続され、且つ下へ前記内鍋内に延びている攪拌具とを備えることを特徴とする調理機。
【請求項9】
前記歯車ガイドレールは内歯車であり、前記駆動歯車は前記内歯車と前記回動駆動装置の出力シャフトの間に設置され、或いは、
前記歯車ガイドレールは前記回動駆動装置の出力シャフトに回動可能に接続されている外歯車であることを特徴とする請求項8に記載の調理機。
【請求項10】
前記駆動歯車の歯車シャフトは前記攪拌具に取り外し可能に固定接続されていることを特徴とする請求項8に記載の調理機。
【請求項11】
前記駆動歯車の歯車シャフトと前記攪拌具との互いに接続されている一端は、一方が位置決め部として、他方が嵌合筒として設置されて、前記位置決め部の外側面には位置決め溝が設置され、前記嵌合筒の内壁には取付溝が設置され、前記取付溝内には弾性的に伸縮できる弾性ロックが設けられ、前記弾性ロックと前記位置決め溝とが嵌合されることで、前記駆動歯車の歯車シャフトと前記攪拌具との軸方向における固定接続を実現することを特徴とする請求項10に記載の調理機。
【請求項12】
前記弾性ロックは圧縮バネと当接止め具を含み、前記圧縮バネの一端は前記取付溝の溝壁に当接し、前記圧縮バネの他端は前記当接止め具を前記位置決め溝に弾性的に当接させるように前記当接止め具と接続されていることを特徴とする請求項11に記載の調理機。
【請求項13】
前記嵌合筒には前記嵌合筒を閉じる押し蓋がさらに設置され、前記押し蓋には前記位置決め部を通すための第一逃げ穴が設けられていることを特徴とする請求項12に記載の調理機。
【請求項14】
前記攪拌具は攪拌シャフトと前記攪拌シャフトに取り付けられているブレードを含み、前記攪拌シャフトの上端は前記駆動歯車の歯車シャフトに固定接続されていることを特徴とする請求項8に記載の調理機。
【請求項15】
前記上蓋組立体内には取付チャンバーが画成され、
前記回動駆動装置、スイングアーム、駆動歯車及び歯車ガイドレールは何れも前記取付チャンバーに取り付けられ、
前記攪拌具の上端は前記駆動歯車の歯車シャフトと接続されるように、前記取付チャンバー内に延びていることを特徴とする請求項8に記載の調理機。
【請求項16】
前記上蓋組立体は、
内部に前記取付チャンバーが画成されている蓋板と、
前記蓋板の内表面を閉じるとともに前記取付チャンバーに対応して設置されている飾り蓋と、を含み、前記飾り蓋と前記蓋板とは回動的に嵌合され、且つ前記飾り蓋の回動中心は前記回動駆動装置の軸線と重なり合っており、前記攪拌具が前記飾り蓋を回動させるように、前記飾り蓋には前記攪拌具を通すための第二逃げ穴が設置されていることを特徴とする請求項15に記載の調理機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は家庭用電器の分野に関し、特に調理機の攪拌装置及び調理機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の攪拌器の攪拌機能は、その運動軌跡の単一性により、多かれ少なかれ攪拌が不均一で、攪拌後に食材がたまる等の問題があって、消費者の使用感に影響を与えてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願発明の主な目的は、攪拌具の攪拌軌跡の食材に及ぶ範囲をより広くし、攪拌を十分にして、食材がたまりにくくするための調理機の攪拌装置及び調理機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本願発明が提供する調理機の攪拌装置は、回動駆動装置と、横方向に沿って設置され、前記回動駆動装置と接続されて駆動されるスイングアームであって、前記回動駆動装置の駆動により、前記スイングアームの第一端周りに回動する回動ストロークを有する前記スイングアームと、回転シャフトが上下方向に沿って延伸し、且つ前記スイングアームの第二端に回動可能に接続されて、前記スイングアームの第二端に伴ってスイングする駆動歯車と、前記駆動歯車のスイング軌跡に沿って延伸し、且つ前記駆動歯車と噛み合って、前記駆動歯車のスイング過程において前記駆動歯車を自転させる歯車ガイドレールと、上端が前記駆動歯車の歯車シャフトと固定接続されている攪拌具とを備える。
【0005】
好ましくは、前記歯車ガイドレールは内歯車であり、前記駆動歯車は前記内歯車と前記回動駆動装置の出力シャフトの間に設置され、或いは、前記歯車ガイドレールは前記回動駆動装置の出力シャフトに回動可能に接続されている外歯車である。
【0006】
好ましくは、前記駆動歯車の歯車シャフトは前記攪拌具に取り外し可能に固定接続されている。
【0007】
好ましくは、前記駆動歯車の歯車シャフトと前記攪拌具との互いに接続されている一端は、一方が位置決め部として、他方が嵌合筒として設置されて、前記位置決め部の外側面には位置決め溝が設置され、前記嵌合筒の内壁には取付溝が設置され、前記取付溝内には弾性的に伸縮できる弾性ロックが設けられ、前記弾性ロックと前記位置決め溝とが嵌合されることで、前記駆動歯車の歯車シャフトと前記攪拌具との軸方向における固定接続を実現する。
【0008】
好ましくは、前記弾性ロックは圧縮バネと当接止め具を含み、前記圧縮バネの一端は前記取付溝の穴壁に当接し、前記圧縮バネの他端は前記当接止め具を前記位置決め溝に弾性的に当接させるように前記当接止め具と接続されている。
【0009】
好ましくは、前記嵌合筒には前記嵌合筒を閉じる押し蓋がさらに設置され、前記押し蓋には前記位置決め部を通すための第一逃げ穴が設けられている。
【0010】
好ましくは、前記攪拌具は攪拌シャフトとブレードを含み、前記攪拌シャフトの上端は前記駆動歯車の歯車シャフトに固定接続されて、前記ブレードは前記攪拌シャフトの底端に設置されている。
【0011】
本願はさらに調理機を提案する。前記調理機は、上端に開口が設けられている内鍋と、前記内鍋の開口を閉じるように設置されている上蓋組立体と、前記上蓋組立体に取り付けられている攪拌装置とを含み、前記攪拌装置は、回動駆動装置と、横方向に沿って設置され、前記回動駆動装置と接続されて駆動されるスイングアームであって、前記回動駆動装置の駆動により、前記スイングアームの第一端周りに回動する回動ストロークを有する前記スイングアームと、回転シャフトが上下方向に沿って延伸し、且つ前記スイングアームの第二端に回動可能に接続されて、前記スイングアームの第二端に伴ってスイングする駆動歯車と、前記駆動歯車のスイング軌跡に沿って延伸し、且つ前記駆動歯車と噛み合って、前記駆動歯車のスイング過程において前記駆動歯車を自転させる歯車ガイドレールと、上端が前記駆動歯車の歯車シャフトと固定接続され、且つ下へ前記内鍋内に延びている攪拌具とを備える。
【0012】
好ましくは、前記歯車ガイドレールは内歯車であり、前記駆動歯車は前記内歯車と前記回動駆動装置の出力シャフトの間に設置され、或いは、前記歯車ガイドレールは前記回動駆動装置の出力シャフトに回動可能に接続されている外歯車である。
【0013】
好ましくは、前記駆動歯車の歯車シャフトは前記攪拌具に取り外し可能に固定接続されている。
【0014】
好ましくは、前記駆動歯車の歯車シャフトと前記攪拌具との互いに接続されている一端は、一方が位置決め部として、他方が嵌合筒として設置されて、前記位置決め部の外側面には位置決め溝が設置され、前記嵌合筒の内壁には取付溝が設置され、前記取付溝内には弾性的に伸縮できる弾性ロックが設けられ、前記弾性ロックと前記位置決め溝とが嵌合されることで、前記駆動歯車の歯車シャフトと前記攪拌具との軸方向における固定接続を実現する。
【0015】
好ましくは、前記弾性ロックは圧縮バネと当接止め具を含み、前記圧縮バネの一端は前記取付溝の穴壁に当接し、前記圧縮バネの他端は前記当接止め具を前記位置決め溝に弾性的に当接させるように前記当接止め具と接続されている。
【0016】
好ましくは、前記嵌合筒には前記嵌合筒を閉じる押し蓋がさらに設置され、前記押し蓋には前記位置決め部を通すための第一逃げ穴が設けられている。
【0017】
好ましくは、前記攪拌具は攪拌シャフトとブレードを含み、前記攪拌シャフトの上端は前記駆動歯車の歯車シャフトに固定接続されて、前記ブレードは前記攪拌シャフトの底端に設置されている。
【0018】
好ましくは、前記上蓋組立体内には取付チャンバーが画成され、前記回動駆動装置、スイングアーム、駆動歯車及び歯車ガイドレールは何れも前記取付チャンバーに取り付けられ、前記攪拌具の上端は前記駆動歯車の歯車シャフトと接続されるように、前記取付チャンバー内に延びている。
【0019】
好ましくは、前記上蓋組立体は、内部に前記取付チャンバーが画成されている蓋板と、前記蓋板の内表面を閉じるとともに前記取付チャンバーに対応して設置されている飾り蓋と、を含み、前記飾り蓋と前記蓋板とは回動的に嵌合され、且つ前記飾り蓋の回動中心は前記回動駆動装置の軸線と重なり合っており、前記攪拌具が前記飾り蓋を回動させるように、前記飾り蓋には前記攪拌具を通すための第二逃げ穴が設置されている。
【0020】
本願発明の技術案によれば、攪拌具を周方向回転の同時に自転させることにより、攪拌具の攪拌軌跡の食材に及ぶ範囲をより広くし、攪拌が不十分で、食材がたまりやすい等の問題を解決する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明の実施例及び従来技術の技術案をより明確に説明するため、以下では、実施例或いは従来技術の説明に必要とされる添付図面を簡単に紹介する。下記説明における添付図面は本発明の一部の実施例に過ぎないことは明らかであって、当業者にとって、創造的な労働を行わないことを前提に、これらの添付図面が示す構造により他の添付図面を得ることができる。
【0022】
図1】本発明が提供する調理機の一実施例の断面模式図である。
図2図1におけるもう一つの断面模式図である。
図3図1における上蓋組立体と攪拌装置の斜視構造模式図である。
図4図1のAの拡大模式図である。
図5図1における攪拌具の運動軌跡図である。
【0023】
添付図面を参照して、実施例と組み合わせて本発明の目的の実現、機能特徴及び長所をさらに説明する。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下では、本発明の実施例における添付図面と組み合わせ、本発明の実施例における技術案を明確且つ完全に説明する。説明される実施例は本発明の全ての実施例ではなく、本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかである。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行わないことを前提に得られた全ての他の実施例は、本発明の保護する範囲に属す。
【0025】
もし本発明の実施例で方向性指示(例えば上、下、左、右、前、後...)に関わる場合、当該方+向性指示はある特定の姿勢(添付図面に示す)における各部品間の相対的位置関係、運動状況等を説明するためだけに用いられ、もし当該特定の姿勢が変わる場合、当該方向性指示もそれ相当に変わることは説明すべきである。
【0026】
また、本発明の実施例において「第一」、「第二」等の説明に関わる場合、当該「第一」、「第二」等の説明は、説明のために利用されるだけであって、その相対的重要性を提示又は暗示する、或いは提示される技術的特徴の数を暗示的に指定するように理解すべきではない。これにより、「第一」、「第二」に限定されている特徴は明示的或いは暗示的に少なくとも一つの当該特徴を含んでもよい。また、各実施例の技術案はお互いに組み合わせることができる。ただし、当業者が実現できることを前提とする。技術案の組み合わせに矛盾が生じるか、実現できない場合には、このような技術案の組み合わせが存在しない、且つ本発明が主張する保護範囲にないと理解すべきである。
【0027】
本願発明は攪拌装置を備える調理機を提案する。前記攪拌装置を有する調理機は、何れも本願発明が言う調理機に属する。図1から図5は本願発明が提案する調理機の一実施例である。
【0028】
詳しくは、図1から図3を参照し、前記攪拌装置100は回動駆動装置1、スイングアーム2、駆動歯車3、歯車ガイドレール4及び攪拌具5を備え、前記スイングアーム2は横方向に沿って設置されて且つ前記回動駆動装置1と接続されて駆動され、前記回動駆動装置1の駆動により、前記スイングアーム2は前記スイングアーム2の第一端周りに回動する回動ストロークを有し、前記駆動歯車3の歯車シャフトは上下方向に沿って延伸し、且つ前記スイングアーム2の第二端に回動可能に接続されて、前記スイングアーム2の第二端に伴ってスイングし、前記歯車ガイドレール4は前記駆動歯車3のスイング軌跡に沿って延伸して、且つ前記駆動歯車3と噛み合って、前記駆動歯車3のスイング過程において前記駆動歯車3を自転させ、前記攪拌具5の上端は前記駆動歯車3の歯車シャフトと固定接続されている。
【0029】
本願発明の技術案により、攪拌具5を周方向回転と同時に自転させて、即ち、図5に示すような攪拌具運動軌跡を生じさせて、攪拌具5の攪拌軌跡の食材に及ぶ範囲をより広くすることで、攪拌が不十分で、食材がたまりやすい等の問題を解決する。
【0030】
図1に示すように、本実施例では、前記歯車ガイドレール4は内歯車であり、前記駆動歯車3は前記内歯車と前記回動駆動装置1の出力シャフトの間に設置され、前記内歯車と前記駆動歯車3との間に作用する力は前記駆動歯車3の回動時に生じる求心力の一部とすることができ、これにより前記スイングアーム2が受ける応力を軽減させて、その使用寿命を長くする。
【0031】
もう一つの実施例において、前記歯車ガイドレール4は前記回動駆動装置の出力シャフトに外嵌されている外歯車であり、前記外歯車は前記駆動歯車3と噛み合うことで、同様に前記駆動歯車3を運動過程において自転させる技術的効果を実現できる。
【0032】
本実施例の具体的な実施過程において、前記回動駆動装置1の出力シャフトは前記スイングアーム2を前記回動駆動装置1の出力シャフト周りに周方向回転をさせる。前記駆動歯車3の歯車シャフトは前記スイングアーム2の第二端に回動可能に接続されているために、前記駆動歯車3の歯車シャフトも前記伝動ブロックと共に周方向回転を行って、前記駆動歯車3の歯車シャフトに固定接続されている前記攪拌具5を前記回動駆動装置1の出力シャフト周りに周方向回動をさせる。前記駆動歯車3は前記内歯車との噛み合いながら自身の中心周りに周方向回転をするため、前記攪拌具5は前記駆動歯車3と共に自身の中心周りに回動する。
【0033】
攪拌具5の取り付け及び取り外しを便利にするために、前記駆動歯車3の歯車シャフトは前記攪拌具5に取り外し可能に固定接続されている。
【0034】
具体的に、図4を詳しく参照されたい。本実施例では、前記駆動歯車3の歯車シャフトと前記攪拌具5との互いに接続されている一端は、一方が位置決め部31として、他方が嵌合筒511として設置されて、前記位置決め部31の外側面には位置決め溝311が設置され、前記嵌合筒511の内壁には取付溝512が設置され、前記取付溝512内には弾性的に伸縮できる弾性ロック513が設けられ、前記弾性ロック513と前記位置決め溝311とが嵌合されることで、前記駆動歯車3の歯車シャフトと前記攪拌具5との軸方向における相互の固定接続を実現する。他の実施例では、ボルトを用いて前記攪拌具5を前記駆動歯車3の歯車シャフト上に固定することでも、同様に取り外し可能な技術的効果を実現できる。
【0035】
本実施例では、前記弾性ロック513は圧縮バネ513aと当接止め具513bを含み、前記圧縮バネ513aの一端は前記取付溝512の溝壁に当接し、前記圧縮バネ513aの他端は前記当接止め具513bと前記当接止め具513bを前記位置決め溝311内に弾性的に当接させる。他の実施例において、前記弾性ロックは前記嵌合筒511の内壁上に凸出して設置されている弾性アームとすることも可能である。前記弾性アームは前記位置決め溝311内に当接されることで、前記駆動歯車3の歯車シャフトと前記攪拌具5との軸方向での固定を実現する。
【0036】
また、前記嵌合筒511には前記嵌合筒511を閉じる押し蓋514がさらに設置され、前記押し蓋514には前記位置決め部31を通すための第一逃げ穴が設けられて、押し蓋514を設置することで、弾性ロック513を前記嵌合筒511上に押さえるように設置して、弾性ロック543の軸方向での変位を制限する。
【0037】
本実施例では、前記攪拌具5は攪拌シャフト51とブレード52を含み、前記攪拌シャフトの上端は前記駆動歯車3の歯車シャフトに固定接続されて、前記ブレード52は前記攪拌シャフト51の底端に設置されて、前記攪拌シャフト51の自転攪拌範囲を拡大する。
【0038】
前記調理機は内鍋7、上蓋組立体及び攪拌装置100を含み、前記内鍋7の上端には開口が設けられて、前記上蓋組立体は前記内鍋7の開口を閉じるように設置されて、前記攪拌装置100は上記のような攪拌装置100で、前記攪拌装置100は前記上蓋組立体に取り付けられて、且つ前記攪拌具5は下へ前記内鍋7内に延びている。
【0039】
調理の過程において、攪拌により食材の汁が前記回動駆動装置1、スイングアーム2、駆動歯車3及び歯車ガイドレール4に付いてしまうのを防ぐために、図1に示すように、前記上蓋組立体内に取付チャンバーを画成して、前記回動駆動装置1、スイングアーム2、駆動歯車3及び歯車ガイドレール4は何れも前記取付チャンバー内に取り付けられて、前記攪拌具5の上端は前記取付チャンバー内に延びて、前記駆動歯車3の歯車シャフトと接続されている。
【0040】
前記攪拌装置の取付と修理を便利にするために、前記上蓋組立体は蓋板8と飾り蓋6を含み、前記蓋板8の内部に前記取付チャンバーが画成されて、前記飾り蓋6は前記蓋板8の内表面を閉じるとともに前記取付チャンバーに対応して設置されている。前記飾り蓋6と前記蓋板8との間は回動的嵌合であり、且つ前記飾り蓋6の回動中心は前記回動駆動装置1の軸とは重なり合っている。前記攪拌具5が前記飾り蓋6を回動させるように、前記飾り蓋6には前記攪拌具5を通すための第二逃げ穴が設置されている。
【0041】
以上に述べたのは本発明の好ましい実施例にすぎず、それによって本発明の保護範囲を制限するわけではない。本発明の明細書及び図面の内容を利用してなされた等価構造変換、或いは直接または間接的な他の関連する技術分野への応用は、同じ理由で本発明の特許の保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0042】
100 攪拌装置
511 嵌合筒
1 回動駆動装置
512 取付溝
2 スイングアーム
513 弾性ロック
3 駆動歯車
513a 圧縮バネ
31 位置決め部
513b 当接止め具
311 位置決め溝
514 押し蓋
4 歯車ガイドレール
6 飾り蓋
5 攪拌具
7 内鍋
51 攪拌シャフト
8 蓋板
52 ブレード
図1
図2
図3
図4
図5