特許第6838203号(P6838203)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6838203液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6838203
(24)【登録日】2021年2月15日
(45)【発行日】2021年3月3日
(54)【発明の名称】液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/36 20060101AFI20210222BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20210222BHJP
   G09G 3/34 20060101ALI20210222BHJP
   G02F 1/133 20060101ALI20210222BHJP
【FI】
   G09G3/36
   G09G3/20 641P
   G09G3/34 J
   G09G3/20 642A
   G09G3/20 612J
   G02F1/133 550
【請求項の数】15
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2020-524062(P2020-524062)
(86)(22)【出願日】2017年12月14日
(65)【公表番号】特表2021-501369(P2021-501369A)
(43)【公表日】2021年1月14日
(86)【国際出願番号】CN2017116280
(87)【国際公開番号】WO2019095481
(87)【国際公開日】20190523
【審査請求日】2020年4月28日
(31)【優先権主張番号】201711148907.2
(32)【優先日】2017年11月17日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519182202
【氏名又は名称】深▲セン▼市▲華▼星光▲電▼半▲導▼体▲顕▼示技▲術▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲華▼
【審査官】 西島 篤宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−130118(JP,A)
【文献】 特開2016−051002(JP,A)
【文献】 再公表特許第2015/173948(JP,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0287350(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0198202(US,A1)
【文献】 中国特許出願公開第107045863(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00 − 3/38
G02F 1/133
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法であって、
液晶ディスプレイパネルをテストバックライトモジュールとペアリングして組み合わせ、前記テストバックライトモジュールによって前記液晶ディスプレイパネルに光源を提供するステップS1と、
第1グレースケール値に対応する第1グレースケールデータを前記液晶ディスプレイパネルに入力し、前記液晶ディスプレイパネルを輝度が最大の状態にし、カメラによって前記液晶ディスプレイパネルの画面を撮影し、且つ該画面の明暗差に基づいて第1グレースケール補正データを算出するステップS2と、
撮影対象の第2グレースケール値を決定し、撮影対象の第2グレースケール値、予め設定されたグレースケール補正データスケーリングアルゴリズム及び第1グレースケール補正データに基づいて、撮影対象の第2グレースケール値に対応する第2グレースケール補正データを算出するステップS3と、
第2グレースケール補正データを利用して、第2グレースケール値に対応する第2グレースケールデータを補正し、補正後の第2グレースケールデータを得るステップS4と、
補正後の第2グレースケールデータを前記液晶ディスプレイパネルに入力し、前記カメラによって前記液晶ディスプレイパネルの画面を撮影し、該画面の明暗差に基づいて前記液晶ディスプレイパネルの前記第2グレースケール値での第3グレースケール補正データを得るステップS5と、を含む、液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法。
【請求項2】
前記予め設定されたグレースケール補正データスケーリングアルゴリズムは
b=(N/M)aであり、
bは第2グレースケール補正データであり、aは第1グレースケール補正データであり、Nは第2グレースケール値であり、Mは第1グレースケール値である、請求項1に記載の液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法。
【請求項3】
前記液晶ディスプレイパネルを量産バックライトモジュールとペアリングして組み合わせ、前記量産バックライトモジュールによって前記液晶ディスプレイパネルに光源を提供するステップS6と、
前記液晶ディスプレイパネルが第2グレースケール値を表示する時、第3グレースケール補正データによって前記第2グレースケール値に対し輝度補正を行うステップS7と、をさらに含む、請求項1に記載の液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法。
【請求項4】
前記ステップS7は、
第3グレースケール補正データ及び第2グレースケールデータを取得することと、
前記第3グレースケール補正データによって前記第2グレースケールデータを補正し、目標グレースケールデータを得ることと、
前記目標グレースケールデータを利用して、画面を表示するように前記液晶ディスプレイパネルを駆動することと、を含む、請求項3に記載の液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法。
【請求項5】
前記ステップS5は、前記第3グレースケール補正データを1つのフラッシュチップ中に記憶することをさらに含む、請求項3に記載の液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法。
【請求項6】
前記フラッシュチップは1つの補正チップに電気的に接続され、
前記補正チップは前記フラッシュチップから第3グレースケール補正データを取得し、且つ第2グレースケールデータを受信することにより、前記第3グレースケール補正データによって前記第2グレースケールデータを補正し、目標グレースケールデータを得て、且つ目標グレースケールデータをタイミングコントローラに出力する、請求項5に記載の液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法。
【請求項7】
前記第1グレースケール値は255である、請求項1に記載の液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法。
【請求項8】
量産バックライトモジュールの最小輝度部分と最大輝度部分との比は95%よりも大きい、請求項1に記載の液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法。
【請求項9】
前記ステップS5において第3グレースケール補正データを得る方法は、
前記カメラによって撮影された画面に基づいて、該画面中の各画素の輝度を取得することと、
該画面中の各画素と該画面の中央位置にある画素との輝度差を計算することと、
ガンマ曲線に基づいて、前記輝度差値の補正に必要なグレースケールデータを算出することにより第3グレースケール補正データを得ることと、を含む、請求項1に記載の液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法。
【請求項10】
前記カメラはCCDカメラである、請求項1に記載の液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法。
【請求項11】
液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法であって、
液晶ディスプレイパネルをテストバックライトモジュールとペアリングして組み合わせ、前記テストバックライトモジュールによって前記液晶ディスプレイパネルに光源を提供するステップS1と、
第1グレースケール値に対応する第1グレースケールデータを前記液晶ディスプレイパネルに入力し、前記液晶ディスプレイパネルを輝度が最大の状態にし、カメラによって前記液晶ディスプレイパネルの画面を撮影し、且つ該画面の明暗差に基づいて第1グレースケール補正データを算出するステップS2と、
撮影対象の第2グレースケール値を決定し、撮影対象の第2グレースケール値、予め設定されたグレースケール補正データスケーリングアルゴリズム及び第1グレースケール補正データに基づいて、撮影対象の第2グレースケール値に対応する第2グレースケール補正データを算出するステップS3と、
第2グレースケール補正データを利用して、第2グレースケール値に対応する第2グレースケールデータを補正し、補正後の第2グレースケールデータを得るステップS4と、
補正後の第2グレースケールデータを前記液晶ディスプレイパネルに入力し、前記カメラによって前記液晶ディスプレイパネルの画面を撮影し、該画面の明暗差に基づいて前記液晶ディスプレイパネルの前記第2グレースケール値での第3グレースケール補正データを得るステップS5と、
前記液晶ディスプレイパネルを量産バックライトモジュールとペアリングして組み合わせ、前記量産バックライトモジュールによって前記液晶ディスプレイパネルに光源を提供するステップS6と、
前記液晶ディスプレイパネルが第2グレースケール値を表示する時、第3グレースケール補正データによって前記第2グレースケール値に対し輝度補正を行うステップS7と、を含み、
前記予め設定されたグレースケール補正データスケーリングアルゴリズムは、
b=(N/M)aであり、
bは第2グレースケール補正データであり、aは第1グレースケール補正データであり、Nは第2グレースケール値であり、Mは第1グレースケール値であり、
前記ステップS7は、
第3グレースケール補正データ及び第2グレースケールデータを取得することと、
前記第3グレースケール補正データによって前記第2グレースケールデータを補正し、目標グレースケールデータを得ることと、
前記目標グレースケールデータを利用して、画面を表示するように前記液晶ディスプレイパネルを駆動することと、を含み、
前記ステップS5は、前記第3グレースケール補正データを1つのフラッシュチップ中に記憶することをさらに含み、
前記フラッシュチップは1つの補正チップに電気的に接続され、
前記補正チップは前記フラッシュチップから第3グレースケール補正データを取得し、且つ第2グレースケールデータを受信することにより、前記第3グレースケール補正データによって前記第2グレースケールデータを補正し、目標グレースケールデータを得て、且つ目標グレースケールデータをタイミングコントローラに出力する、液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法。
【請求項12】
前記第1グレースケール値は255である、請求項11に記載の液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法。
【請求項13】
前記量産バックライトモジュールの最小輝度部分と最大輝度部分との比は95%よりも大きい、請求項11に記載の液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法。
【請求項14】
前記ステップS5において第3グレースケール補正データを得る方法は、
前記カメラによって撮影された画面に基づいて、該画面中の各画素の輝度を取得することと、
該画面中の各画素と該画面の中央位置にある画素との輝度差を計算することと、
ガンマ曲線に基づいて、前記輝度差値の補正に必要なグレースケールデータを算出し、それによって第3グレースケール補正データを得ることと、を含む、請求項11に記載の液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法。
【請求項15】
前記カメラはCCDカメラである、請求項11に記載の液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示技術分野に関し、特に液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示技術の発展につれて、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)等の平面表示装置は高画質、省電力、薄型及び広い適用範囲等の利点を有するようになり、携帯電話、テレビ、パーソナルデジタルアシスタント、デジタルカメラ、ノートパソコン、デスクトップコンピュータ等の各種の大衆消費電子製品に広く用いられ、表示装置の主流となっている。
【0003】
従来の液晶ディスプレイはほとんどがバックライト型液晶ディスプレイであり、筐体、筐体内に設けられる液晶パネル、及び筐体内に設けられるバックライトモジュールを含む。通常、液晶パネルは1つのカラーフィルター(Color Filter、CF)基板、1つの薄膜トランジスタアレイ基板(Thin Film Transistor Array Substrate、TFT Array Substrate)及び2つの基板の間に充填される液晶層(Liquid Crystal Layer)からなり、その動作原理はCF基板とTFT基板上に駆動電圧を印加することで液晶層の液晶分子の回転を制御し、光の出力量を制御し、バックライトモジュールからの光を屈折させて画面を生成することである。通常、液晶ディスプレイパネルの成型技術は一般には、アレイ基板(Array)製造工程(薄膜、フォトリソグラフィー、エッチング及び薄膜剥離)、カラーフィルム基板製造工程、及びセル(Cell)製造工程(TFT基板とCF基板を貼り合わせる)を含む。
【0004】
液晶ディスプレイパネルの製造完了後、製造工程の製造技術の制限のため、各液晶ディスプレイパネルによって異なる程度の輝度ムラ(グレースケールmura)現象が発生することがある。液晶ディスプレイパネルのグレースケールmuraを補正するために、従来技術では、異なるグレースケールで表示される画面の液晶ディスプレイパネルを1つのカメラで撮影することにより、該表示画面の明暗差に応じた1つのグレースケール補正データを得て、且つ該グレースケール補正データをフラッシュ(Flash)中に記憶する。タイミングコントローラ(Tcon IC)は通電後、まずグレースケール補正データによって表示対象のグレースケールデータを補正し、続いて、補正後のグレースケールデータを出力して画面表示を行い、それにより液晶ディスプレイパネルの明暗の均一性を向上させることが行われている。
【0005】
しかしながら、従来技術では、グレースケール補正データを取得する時、液晶ディスプレイパネルをテストテーブルのテストバックライトモジュールとペアリングし、そしてテストバックライトモジュールによって液晶ディスプレイパネルに光源を提供して画面を表示し、さらにカメラによって上記液晶ディスプレイパネルの表示画面を撮影してグレースケール補正データを得る必要がある。長時間使用等の要因の影響によって、テストバックライトモジュール自体も明らかな明暗差が生じる場合には、この時のカメラによって撮影された画面に存在する明暗差は、液晶ディスプレイパネルではなく、テストバックライトモジュール由来である可能性がある。そして、この画面に基づいて得られたグレースケール補正データも液晶ディスプレイパネル自体に対するグレースケール補正データではなく、液晶ディスプレイパネルとテストバックライトモジュールとの両方に対する合計のグレースケール補正データである。液晶ディスプレイパネルが明らかな輝度差のない量産バックライトモジュールとペアリングされた後に、更に該グレースケール補正データによって液晶ディスプレイパネルの明暗差を補正する場合には、グレースケール補正データのエラーによって新たな明暗差が生じることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法を提供することであり、テストバックライトモジュールの明暗差の影響を解消し、液晶ディスプレイパネル自体のグレースケール補正データを正確に得ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を実現するために、本発明は液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法を提供し、
液晶ディスプレイパネルをテストバックライトモジュールとペアリングして組み合わせ、前記テストバックライトモジュールによって前記液晶ディスプレイパネルに光源を提供するステップS1と、
第1グレースケール値に対応する第1グレースケールデータを前記液晶ディスプレイパネルに入力し、前記液晶ディスプレイパネルを輝度が最大の状態にし、カメラによって前記液晶ディスプレイパネルの画面を撮影し、且つ該画面の明暗差に基づいて第1グレースケール補正データを算出するステップS2と、
撮影対象の第2グレースケール値を決定し、撮影対象の第2グレースケール値、予め設定されたグレースケール補正データスケーリングアルゴリズム及び第1グレースケール補正データに基づいて、撮影対象の第2グレースケール値に対応する第2グレースケール補正データを算出するステップS3と、
第2グレースケール補正データを利用して、第2グレースケール値に対応する第2グレースケールデータを補正し、補正後の第2グレースケールデータを得るステップS4と、
補正後の第2グレースケールデータを前記液晶ディスプレイパネルに入力し、前記カメラによって前記液晶ディスプレイパネルの画面を撮影し、該画面の明暗差に基づいて前記液晶ディスプレイパネルの前記第2グレースケール値での第3グレースケール補正データを得るステップS5と、を含む。
【0008】
前記予め設定されたグレースケール補正データスケーリングアルゴリズムは、b=(N/M)aであり、
bは第2グレースケール補正データであり、aは第1グレースケール補正データであり、Nは第2グレースケール値であり、Mは第1グレースケール値である。
【0009】
前記液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法は、
前記液晶ディスプレイパネルを量産バックライトモジュールとペアリングして組み合わせ、前記量産バックライトモジュールによって前記液晶ディスプレイパネルに光源を提供するステップS6と、
前記液晶ディスプレイパネルが第2グレースケール値を表示する時、第3グレースケール補正データによって前記第2グレースケール値に対し輝度補正を行うステップS7と、をさらに含む。
【0010】
前記ステップS7は、具体的には、
第3グレースケール補正データ及び第2グレースケールデータを取得することと、
前記第3グレースケール補正データによって前記第2グレースケールデータを補正し、目標グレースケールデータを得ることと、
前記目標グレースケールデータを利用して、画面を表示するように前記液晶ディスプレイパネルを駆動することと、を含む。
【0011】
前記ステップS5は、前記第3グレースケール補正データを1つのフラッシュチップ中に記憶することをさらに含む。
【0012】
前記フラッシュチップは1つの補正チップに電気的に接続され、
前記補正チップは前記フラッシュチップから第3グレースケール補正データを取得し、且つ第2グレースケールデータを受信することにより、前記第3グレースケール補正データによって前記第2グレースケールデータを補正し、目標グレースケールデータを得て、且つ目標グレースケールデータをタイミングコントローラに出力する。
【0013】
前記第1グレースケール値は255である。
【0014】
前記量産バックライトモジュールの最小輝度部分と最大輝度部分との比は95%よりも大きい。
【0015】
前記ステップS5において第3グレースケール補正データを得る方法は、具体的には、
前記カメラによって撮影された画面に基づいて、該画面中の各画素の輝度を取得することと、
該画面中の各画素の輝度と該画面の中央位置にある画素の輝度との差を計算することと、
ガンマ曲線に基づいて、前記輝度差値の補正に必要なグレースケールデータを算出することにより第3グレースケール補正データを得ることと、を含む。
【0016】
前記カメラはCCDカメラである。
【0017】
本発明はさらに液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法を提供し、
液晶ディスプレイパネルをテストバックライトモジュールとペアリングして組み合わせ、前記テストバックライトモジュールによって前記液晶ディスプレイパネルに光源を提供するステップS1と、
第1グレースケール値に対応する第1グレースケールデータを前記液晶ディスプレイパネルに入力し、前記液晶ディスプレイパネルを輝度が最大の状態にし、カメラによって前記液晶ディスプレイパネルの画面を撮影し、且つ該画面の明暗差に基づいて第1グレースケール補正データを算出するステップS2と、
撮影対象の第2グレースケール値を決定し、撮影対象の第2グレースケール値、予め設定されたグレースケール補正データスケーリングアルゴリズム及び第1グレースケール補正データに基づいて、撮影対象の第2グレースケール値に対応する第2グレースケール補正データを算出するステップS3と、
第2グレースケール補正データを利用して、第2グレースケール値に対応する第2グレースケールデータを補正し、補正後の第2グレースケールデータを得るステップS4と、
補正後の第2グレースケールデータを前記液晶ディスプレイパネルに入力し、前記カメラによって前記液晶ディスプレイパネルの画面を撮影し、該画面の明暗差に基づいて前記液晶ディスプレイパネルの前記第2グレースケール値での第3グレースケール補正データを得るステップS5と、
前記液晶ディスプレイパネルを量産バックライトモジュールとペアリングして組み合わせ、前記量産バックライトモジュールによって前記液晶ディスプレイパネルに光源を提供するステップS6と、
前記液晶ディスプレイパネルが第2グレースケール値を表示する時、第3グレースケール補正データによって前記第2グレースケール値に対し輝度補正を行うステップS7と、を含み、
前記予め設定されたグレースケール補正データスケーリングアルゴリズムは
b=(N/M)aであり、
bは第2グレースケール補正データであり、aは第1グレースケール補正データであり、Nは第2グレースケール値であり、Mは第1グレースケール値であり、
前記ステップS7は、具体的には、
第3グレースケール補正データ及び第2グレースケールデータを取得することと、
前記第3グレースケール補正データによって前記第2グレースケールデータを補正し、目標グレースケールデータを得ることと、
前記目標グレースケールデータを利用して、画面を表示するように前記液晶ディスプレイパネルを駆動することと、を含み、
前記ステップS5は、前記第3グレースケール補正データを1つのフラッシュチップ中に記憶することをさらに含み、
前記フラッシュチップは1つの補正チップに電気的に接続され、
前記補正チップは前記フラッシュチップから第3グレースケール補正データを取得し、且つ第2グレースケールデータを受信することにより、前記第3グレースケール補正データによって前記第2グレースケールデータを補正し、目標グレースケールデータを得て、且つ目標グレースケールデータをタイミングコントローラに出力する。
【発明の効果】
【0018】
本発明の有益な効果は、以下のとおりである。本発明は液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法を提供し、該方法は、まず、液晶ディスプレイパネルの輝度が最大の状態での画面を撮影し、且つ該画面に基づいて第1グレースケール補正データを得て、その後、撮影対象の第2グレースケール値、予め設定されたグレースケール補正データスケーリングアルゴリズム及び第1グレースケール補正データに基づいて、撮影対象の第2グレースケール値に対応する第2グレースケール補正データを算出し、第2グレースケール補正データによって第2グレースケールデータを補正し、さらに前記液晶ディスプレイパネルが補正後の第2グレースケールデータによって駆動されて表示する画面を撮影し、それによって前記液晶ディスプレイパネルの第2グレースケール値に対応する第3グレースケール補正データを得るが、前記第3グレースケール補正データは液晶ディスプレイパネル自体の第2グレースケール値に対応するグレースケール補正データであり、テストバックライトモジュールの明暗差の影響を解消し、液晶ディスプレイパネル自体のグレースケール補正データを正確に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明の特徴及び技術内容をさらに理解するように、以下の本発明についての詳細説明及び図面を参照できるが、図面は単に参考及び説明用のものであり、本発明を限定するためのものではない。
【0020】
図中、
図1図1は本発明の液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法のステップS1の模式図である。
図2図2は本発明の液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法のステップS2の模式図である。
図3図3は本発明の液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法のステップS3及びS4の模式図である。
図4図4は本発明の液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法のステップS5の模式図である。
図5図5は本発明の液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法のステップS6の模式図である。
図6図6は本発明の液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明が採用する技術的手段及びその効果をさらに説明するために、以下、本発明の好適実施例及びその図面を詳細に説明する。
【0022】
図6を参照すると、本発明は液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法を提供し、以下のステップS1〜S5を含む。
【0023】
ステップS1では、図1を参照して、液晶ディスプレイパネル1をテストバックライトモジュール2とペアリングして組み合わせ、上記テストバックライトモジュール2によって上記液晶ディスプレイパネル1に光源を提供する。
【0024】
具体的には、上記テストバックライトモジュール2は初回使用時の輝度均一性が通常95%よりも大きく、すなわち、最小輝度部分と最大輝度部分との輝度比が95%よりも大きいが、長時間使用後、輝度均一性が低下し、明暗差が生じ、液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの正確性に悪影響を与える可能性がある。
【0025】
ステップS2では、図2を参照して、第1グレースケール値に対応する第1グレースケールデータを上記液晶ディスプレイパネル1に入力し、上記液晶ディスプレイパネル1を輝度が最大の状態にし、カメラ3によって上記液晶ディスプレイパネル1の画面を撮影し、且つ該画面の明暗差に基づいて第1グレースケール補正データを算出する。
【0026】
具体的には、図2に示すように、図中、100は上記液晶ディスプレイパネル1が上記テストバックライトモジュール2とペアリングする時に第1グレースケール値に対応する画面であり、aは第1グレースケール補正データである。
【0027】
好適には、上記第1グレースケール値は一般に255であり、この時、液晶ディスプレイパネルは、輝度が最大の状態であり、液晶ディスプレイパネル自体の輝度差は非常に小さく、無視できる程度であり、上記第1グレースケール補正データはテストバックライトモジュールの明暗差に対応するグレースケール補正データである。
【0028】
好適には、上記カメラ3は電荷結合素子(Charge−coupled Device、CCD)カメラである。
【0029】
ステップS3では、図3を参照して、撮影対象の第2グレースケール値を決定し、撮影対象の第2グレースケール値、予め設定されたグレースケール補正データスケーリングアルゴリズム及び第1グレースケール補正データに基づいて、撮影対象の第2グレースケール値に対応する第2グレースケール補正データを算出する。
【0030】
好適には、図3に示すように、図中、200は上記液晶ディスプレイパネル1は上記テストバックライトモジュール2とペアリングする時に第2グレースケール値に対応する画面であり、200’は上記テストバックライトモジュール2とペアリングする時に補正後の第2グレースケール値に対応する画面であり、bは第2グレースケール補正データである。
【0031】
さらに、上記予め設定されたグレースケール補正データスケーリングアルゴリズムはb=(N/M)aであり、
bは第2グレースケール補正データであり、aは第1グレースケール補正データであり、Nは第2グレースケール値であり、Mは第1グレースケール値である。
【0032】
具体的には、例えば、上記第1グレースケール補正データがaであり、上記撮影対象の第2グレースケール値が25である場合、この時、上記第2グレースケール補正データbを約a/10と算出し、それによってテストバックライトモジュールの第2グレースケール値での明暗差を第2グレースケール補正データbによって補正できる。
【0033】
ステップS4では、図3を参照して、第2グレースケール補正データbを利用して第2グレースケール値に対応する第2グレースケールデータを補正し、補正後の第2グレースケールデータを得る。
【0034】
具体的には、上記例に次いで、この時、補正後の第2グレースケールデータは第2グレースケール補正データa/10に対応付けられた25グレースケールに対応するグレースケールデータによって補正されたグレースケールデータであり、補正によってテストバックライトモジュール2の明暗差を解消できるため、後続の表示画面中に出現する明暗差はすべて液晶ディスプレイパネル1自体由来のものとなる。
【0035】
ステップS5では、図4を参照して、補正後の第2グレースケールデータを上記液晶ディスプレイパネル1に入力し、上記カメラ3によって上記液晶ディスプレイパネル1の画面を撮影し、該画面の明暗差に基づいて上記液晶ディスプレイパネル1の上記第2グレースケール値での第3グレースケール補正データを得る。
【0036】
図4に示すように、上記cは第3グレースケール補正データである。
【0037】
具体的には、上記第3グレースケール補正データは液晶ディスプレイパネル1自体の第2グレースケール値での明暗差のグレースケール補正データであり、テストバックライトモジュールの明暗差の影響を解消している。
【0038】
具体的には、上記ステップS5は、上記第3グレースケール補正データcを1つのフラッシュチップ中に記憶することをさらに含み、上記フラッシュチップは1つの補正チップに電気的に接続され、上記補正チップは上記フラッシュチップから第3グレースケール補正データを取得し、且つ第2グレースケールデータを受信することにより、上記第3グレースケール補正データによって上記第2グレースケールデータを補正し、目標グレースケールデータを得て、且つ目標グレースケールデータをタイミングコントローラに出力する。
【0039】
具体的には、本発明では、カメラ3によって撮影された画面に基づいてグレースケール補正データを得る方法は、上記カメラ3によって撮影された画面に基づいて、該画面中の各画素の輝度を取得することと、該画面中の各画素と該画面の中央位置にある画素との輝度差を計算することと、ガンマ曲線に基づいて、上記輝度差の補正に必要なグレースケールデータを算出すること、と、を含み、上記した上記輝度差値の補正に必要なグレースケールデータはグレースケール補正データである。
【0040】
ステップS6では、図5を参照して、上記液晶ディスプレイパネル1を量産バックライトモジュール4とペアリングして組み合わせ、上記量産バックライトモジュール4によって上記液晶ディスプレイパネル1に光源を提供する。
【0041】
好適には、上記量産バックライトモジュール4の輝度均一性は95%よりも大きく、すなわち、最小輝度部分と最大輝度部分との輝度比は95%よりも大きく、明らかな明暗差が存在しない。
【0042】
ステップS7では、上記液晶ディスプレイパネル1が第2グレースケール値を表示する時、第3グレースケール補正データによって上記第2グレースケール値に対し輝度補正を行う。
【0043】
具体的には、上記ステップS7は、具体的には、第3グレースケール補正データ及び第2グレースケール値に対応する第2グレースケールデータを取得することと、上記第3グレースケール補正データによって上記第2グレースケールデータを補正し、目標グレースケールデータを得ることと、上記目標グレースケールデータを利用して、画面を表示するように上記液晶ディスプレイパネル1を駆動することと、を含む。
【0044】
具体的には、この時、液晶ディスプレイパネル1が量産バックライトモジュール4によって光源を提供し、且つ第3グレースケール補正データによって輝度補正を行うことで、液晶ディスプレイパネル1の表示画面の明暗の均一性を効果的に向上させ、新たな明暗差を発生させることがない。
【0045】
具体的には、本発明では、前記第1グレースケールデータ、第2グレースケールデータ、第1グレースケール補正データ、第2グレースケール補正データ、第3グレースケール補正データはいずれもデータ行列であり、上記データ行列は複数のデータ値を含み、各データ値は上記液晶ディスプレイパネル1の1つの画素に対応する。
【0046】
以上のように、本発明は液晶ディスプレイパネルのグレースケール補正データの検出方法を提供し、該方法は、まず、液晶ディスプレイパネルの輝度が最大の状態での画面を撮影し、且つ該画面に基づいて第1グレースケール補正データを得て、その後、撮影対象の第2グレースケール値、予め設定されたグレースケール補正データスケーリングアルゴリズム及び第1グレースケール補正データに基づいて、撮影対象の第2グレースケール値に対応する第2グレースケール補正データを算出し、第2グレースケール補正データによって第2グレースケールデータを補正し、さらに上記液晶ディスプレイパネルが補正後の第2グレースケールデータによって駆動されて表示する画面を撮影し、それによって上記液晶ディスプレイパネルの第2グレースケール値に対応する第3グレースケール補正データを得るが、上記第3グレースケール補正データは液晶ディスプレイパネル自体の第2グレースケール値に対応するグレースケール補正データであり、テストバックライトモジュールの明暗差の影響を解消し、液晶ディスプレイパネル自体のグレースケール補正データを正確に得ることができる。
【0047】
以上のように、当業者にとっては、本発明の技術案及び技術的概念に基づいてほかの対応する種々の変更や変形を行うことができ、これらの変更や変形はすべて本発明の請求の範囲の保護範囲に属する。
【符号の説明】
【0048】
1 液晶ディスプレイパネル
2 テストバックライトモジュール
3 カメラ
4 量産バックライトモジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6