(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1〜3のいずれか1項に記載のフォトレジスト用樹脂と感放射線性酸発生剤とを混合してフォトレジスト用樹脂組成物を製造する、フォトレジスト用樹脂組成物の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[フォトレジスト用樹脂]
本発明のフォトレジスト用樹脂は、酸の作用によりその一部が脱離して極性基を生じる基(「酸分解性基」と称する場合がある)を有する。これにより、本発明のフォトレジスト用樹脂は、酸の作用により極性が増大してアルカリ現像液に対する溶解度が増大する。
【0019】
上記極性基としては、例えば、フェノール性水酸基、カルボキシ基、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール基)、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)メチレン基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基、ビス(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルスルホニル)メチレン基、ビス(アルキルスルホニル)イミド基、トリス(アルキルカルボニル)メチレン基、トリス(アルキルスルホニル)メチレン基等の酸性基;アルコール性水酸基等が挙げられる。中でも、カルボキシ基、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール基)、スルホン酸基が好ましい。
【0020】
上記酸分解性基としては、上記極性基の水素原子を酸で脱離する基に置換した基が好ましい。上記酸分解性基としては、例えば、−C(R
I)(R
II)(R
III)、−C(R
IV)(R
V)(OR
VI)等が挙げられる。上記式中、R
I〜R
III、R
VIは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、又はアルケニル基を表す。R
IV及びR
Vは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、又はアルケニル基を表す。R
I〜R
IIIのうちの少なくとも2つの基は、互いに結合して環を形成してもよい。また、R
IVとR
Vとは、互いに結合して環を形成してもよい。
【0021】
上記酸分解性基の炭素原子数は、特に限定されないが、4以上が好ましく、より好ましくは5以上である。上記炭素原子数の上限は、特に限定されないが、20が好ましい。
【0022】
上記R
I〜R
VIのアルキル基は、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、へキシル基、オクチル基等が挙げられる。
【0023】
上記R
I〜R
VIのシクロアルキル基は、単環式炭化水素基でも、多環式(橋かけ環式)炭化水素基でもよい。単環式炭化水素基としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロオクチル基等が挙げられる。多環式炭化水素基としては、炭素数6〜20のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、アンドロスタニル基等が挙げられる。なお、シクロアルキル基中の少なくとも1つの炭素原子が酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
【0024】
上記R
I〜R
VIのアリール基は、炭素数6〜14のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基等が挙げられる。
【0025】
上記R
I〜R
VIのアラルキル基は、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等が挙げられる。
【0026】
上記R
I〜R
VIのアルケニル基は、炭素数2〜8のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、シクロへキセニル基等が挙げられる。
【0027】
上記R
I〜R
IIIのうちの少なくとも2つの基が互いに結合して形成される環、及びR
IVとR
Vとが結合して形成される環としては、シクロアルカン環が好ましい。上記シクロアルカン環としては、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環等の単環式のシクロアルカン環;ノルボルナン環、トリシクロデカン環、テトラシクロドデカン環、アダマンタン環等の多環式のシクロアルカン環が好ましい。
【0028】
なお、R
I〜R
VIにおけるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、及び上記シクロアルカン環は、それぞれ、置換基を有していてもよい。
【0029】
上記酸分解性基としては、中でも、t−ブチル基、t−アミル基、及び下記式(I)〜(IV)で表される基が好ましい。
【0031】
上記式(I)〜(IV)中のR
2〜R
7、R
a、n、p、及び環Z
1は、それぞれ、後述の式(a1)〜(a4)中のR
2〜R
7、R
a、n、p、及び環Z
1と同じものを示す。
【0032】
上記酸分解性基は、スペーサーを介して設けられていてもよい。上記スペーサーとしては、後述の式(1)中のAとして例示及び説明された連結基と同じものを示す。
【0033】
本発明のフォトレジスト用樹脂は、酸分解性基を、酸分解性基を有する重合単位として含むことが好ましい。このような酸分解性基を有する重合単位としては、例えば、下記式(1)で表される重合単位が挙げられる。
【0035】
上記式(1)中、R
1は上記酸分解性基を示す。また、上記式(1)中、Rは水素原子、ハロゲン原子、又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す。上記ハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を挙げることができる。上記炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソアミル、s−アミル、t−アミル、ヘキシル基等が挙げられる。ハロゲン原子を有する炭素数1〜6のアルキル基としては、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル基等の上記アルキル基を構成する水素原子の1個又は2個以上がハロゲン原子で置き換えられた基(ハロ(C
1-6)アルキル基)等が挙げられる。
【0036】
上記式(1)中、Aは単結合又は連結基を示す。上記連結基としては、例えば、カルボニル基(−C(=O)−)、エーテル結合(−O−)、エステル結合(−C(=O)−O−)、アミド結合(−C(=O)−NH−)、カーボネート結合(−O−C(=O)−O−)、これらが複数個連結した基、及びアルキレン基とこれらが結合した基等を挙げることができる。上記アルキレン基としては、例えば、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン基等の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基や、1,2−シクロペンチレン、1,3−シクロペンチレン、シクロペンチリデン、1,2−シクロへキシレン、1,3−シクロへキシレン、1,4−シクロへキシレン、シクロヘキシリデン基等の2価の脂環式炭化水素基(特に2価のシクロアルキレン基)等を挙げることができる。
【0037】
上記式(1)で表される重合単位としては、中でも、下記式(a1)〜(a4)で表される重合単位からなる群より選択される少なくとも1種の重合単位を含むことが好ましい。なお、上記「式(a1)〜(a4)で表される重合単位からなる群より選択される少なくとも1種の重合単位」を、「モノマー単位a」と称する場合がある。
【0039】
上記式(a1)〜(a4)で表される重合単位中、Rは、上記式(1)中のRと同様に、水素原子、ハロゲン原子、又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示し、Aは単結合又は連結基を示す。上記式(a1)〜(a4)中のAとしては、中でも、単結合、アルキレン基とカルボニルオキシ基が結合した基(アルキレン−カルボニルオキシ基)が好ましい。R
2〜R
4は同一又は異なって、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す。R
5、R
6は同一又は異なって、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す。R
7は−COOR
c基を示し、上記R
cは置換基を有していてもよい第3級炭化水素基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、又はオキセパニル基を示す。nは1〜3の整数を示す。R
aは環Z
1に結合している置換基であって、同一又は異なって、オキソ基、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシ基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、又は保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示す。pは0〜3の整数を示す。環Z
1は炭素数3〜20の脂環式炭化水素環を示す。
【0040】
上記R
aにおけるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソアミル、s−アミル、t−アミル、n−ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基等を挙げることができる。
【0041】
上記R
aにおけるヒドロキシアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、6−ヒドロキシヘキシル基等のヒドロキシC
1-6アルキル基等を挙げることができる。
【0042】
上記R
aにおけるヒドロキシ基、及びヒドロキシアルキル基が有していてもよい保護基としては、例えば、メチル、エチル、t−ブチル基等のC
1-4アルキル基;ヒドロキシ基を構成する酸素原子とともにアセタール結合を形成する基(例えば、メトキシメチル基等のC
1-4アルキル−O−C
1-4アルキル基);ヒドロキシ基を構成する酸素原子とともにエステル結合を形成する基(例えば、アセチル基、ベンゾイル基等)等を挙げることができる。
【0043】
上記R
aにおけるカルボキシ基の保護基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソアミル、s−アミル、t−アミル、ヘキシル基等のC
1-6アルキル基;2−テトラヒドロフラニル基、2−テトラヒドロピラニル基、2−オキセパニル基等を挙げることができる。
【0044】
上記R
2〜R
6における炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソアミル、s−アミル、t−アミル、ヘキシル基等の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基等を挙げることができる。本発明においては、中でもC
1-4アルキル基が好ましく、特に好ましくはC
1-3アルキル基、最も好ましくはC
1-2アルキル基である。
【0045】
上記R
2〜R
6における炭素数1〜6のアルキル基が有していてもよい置換基としては例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換ヒドロキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ基等のC
1-4アルコキシ基等)、シアノ基等を挙げることができる。置換基を有する炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル基等の上記アルキル基を構成する水素原子の1個又は2個以上がハロゲン原子で置き換えられたハロ(C
1-6)アルキル基;ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、メトキシメチル、2−メトキシエチル、エトキシメチル、2−エトキシエチル、シアノメチル、2−シアノエチル基等を挙げることができる。
【0046】
上記R
cにおける第3級炭化水素基としては、例えば、t−ブチル基、t−アミル基等を挙げることができる。
【0047】
上記R
cにおける第3級炭化水素基が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換ヒドロキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ基等のC
1-4アルコキシ基等)、シアノ基等を挙げることができる。
【0048】
上記環Z
1における炭素数3〜20の脂環式炭化水素環としては、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環等の3〜20員(好ましくは3〜15員、特に好ましくは5〜12員)程度のシクロアルカン環;シクロプロペン環、シクロブテン環、シクロペンテン環、シクロヘキセン環等の3〜20員(好ましくは3〜15員、特に好ましくは5〜10員)程度のシクロアルケン環等の単環の脂環式炭化水素環;アダマンタン環;ノルボルナン環、ノルボルネン環、ボルナン環、イソボルナン環、トリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン環、テトラシクロ[4.4.0.1
2,5.1
7,10]ドデカン環等のノルボルナン環又はノルボルネン環を含む環;パーヒドロインデン環、デカリン環(パーヒドロナフタレン環)、パーヒドロフルオレン環(トリシクロ[7.4.0.0
3,8]トリデカン環)、パーヒドロアントラセン環等の多環の芳香族縮合環が水素添加された環(好ましくは完全水素添加された環);トリシクロ[4.2.2.1
2,5]ウンデカン環等の2環系、3環系、4環系等の橋架け炭化水素環(例えば、炭素数6〜20程度の橋架け炭化水素環)等の2〜6環程度の橋かけ環式炭化水素環等を挙げることができる。
【0049】
上記モノマー単位aの具体例としては、下記式で表されるモノマー単位等を挙げることができる。下記式で表されるモノマー単位中、R
dは、メチル基又は水素原子を示し、R
eは、メチル基又は水素原子を示す。また、脂環式炭化水素環へのR
eの結合位置は特に限定されず、単数又は複数のR
eが脂環式炭化水素環を構成する炭素原子のうちのいずれの炭素原子に結合していてもよい。下記式で表されるモノマー単位中、R
eを2個以上有する場合、2個以上の上記R
eは、それぞれ、同一であってもよいし異なっていてもよい。モノマー単位aは、対応する不飽和カルボン酸エステルを重合に付すことによりフォトレジスト用樹脂内に導入することができる。
【0052】
上記式(1)で表される重合単位としては、上記モノマー単位aで表される重合単位の他に、エステル結合を構成する酸素原子がラクトン環のβ位に結合し且つラクトン環のα位に少なくとも1つの水素原子を有する、ラクトン環を含む不飽和カルボン酸エステルに相当する重合単位(但し、後述のモノマー単位bに相当する重合単位を除く)等を用いることも可能である。
【0053】
上記式(1)で表される重合単位は1種のみであってもよく、2種以上の組み合わせであってもよい。上記式(1)で表される重合単位としては、上記式(a1)〜(a4)で表される重合単位からなる群より選択された少なくとも1種の重合単位を含むことが好ましい。また、上記式(1)で表される重合単位は、上記式(a1)〜(a4)で表される重合単位からなる群より選択された少なくとも1種の重合単位と、上記式(a1)〜(a4)で表される重合単位からなる群より選択された少なくとも1種の重合単位以外の上記式(1)で表される重合単位(その他の式(1)で表される重合単位)と組み合わせて用いてもよい。上記その他の式(1)で表される重合単位としては、R
1が第3級炭化水素基を有する基(例えば、t−ブチル基、t−アミル基等)である式(1)で表される重合単位が好ましい。
【0054】
また、本発明のフォトレジスト用樹脂は、[−C(=O)−O−]、[−S(=O)
2−O−]、又は[−C(=O)−O−C(=O)−]を少なくとも有する脂環式骨格を含むことが好ましい。上記脂環式骨格を含むと、フォトレジスト用樹脂により高い基板密着性及び耐エッチング性を付与することができる。なお、上記[−C(=O)−O−]、[−S(=O)
2−O−]、又は[−C(=O)−O−C(=O)−]を少なくとも有する脂環式骨格を含む重合単位を、「モノマー単位b」と称する場合がある。
【0055】
上記モノマー単位bは、中でも、下記式(b1)〜(b5)で表される重合単位からなる群より選択される少なくとも1種の重合単位を含むことが好ましい。式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示し、Aは単結合又は連結基を示す。Xは非結合、メチレン基、エチレン基、酸素原子、又は硫黄原子を示す。Yはメチレン基、又はカルボニル基を示す。Zは、2価の有機基(例えば、式(a1)〜(a4)で表される重合単位中のAに含まれていてもよいアルキレン基として例示及び説明されたアルキレン基(特に、炭素数1〜3の直鎖状のアルキレン基)等)を示す。V
1〜V
3は、同一又は異なって、−CH
2−、[−C(=O)−]、又は[−C(=O)−O−]を示す。但し、V
1〜V
3のうち少なくとも1つは[−C(=O)−O−]である。R
8〜R
14は、同一又は異なって、水素原子、フッ素原子、フッ素原子を有していてもよいアルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシ基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシ基、又はシアノ基を示す。
【0057】
式(b1)〜(b5)で表される重合単位中のR、Aとしては、式(a1)〜(a4)で表される重合単位中のR、Aと同様の例を挙げることができる。また、式(b1)〜(b5)で表される重合単位中のR
8〜R
14におけるアルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシ基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、及び保護基で保護されていてもよいカルボキシ基としては、式(a1)〜(a4)で表される重合単位中のR
aにおける例と同様の例を挙げることができる。
【0058】
上記R
8〜R
14におけるフッ素原子を有するアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル基等の上記アルキル基を構成する水素原子の1個又は2個以上がフッ素原子で置き換えられた基[フルオロ(C
1-6)アルキル基]等を挙げることができる。
【0059】
上記式(b1)〜(b4)で表される重合単位中、上記R
8〜R
11は、それぞれ、1個又は2個以上有していてもよく、1〜3個が好ましい。また、上記式(b1)〜(b4)で表される重合単位中、上記R
8〜R
11を2個以上有する場合、2個以上の上記R
8〜R
11は、それぞれ、同一であってもよいし異なっていてもよい。
【0060】
モノマー単位bの中でも、式(b1)で表され、且つR
8がシアノ基、アミド基を有する基、イミド基を有する基、又はフルオロ(C
1-6)アルキル基等の電子吸引性基である重合単位、式(b2)で表される重合単位、式(b3)で表され、且つYがカルボニル基である重合単位、式(b4)で表される重合単位、及び式(b5)で表される重合単位は、フォトレジスト用樹脂に優れた基板密着性、及び耐エッチング性を付与することができると共に、アルカリ現像液への溶解性に優れ、微細パターンを高精度に形成することができる点で好ましい。
【0061】
上記式(b1)において、R
8がシアノ基、アミド基を有する基、イミド基を有する基、又はフルオロ(C
1-6)アルキル基等の電子吸引性基である場合、上記R
8は、式(b1)中の*を付した炭素原子に少なくとも結合していることが特に好ましい。
【0062】
上記モノマー単位bの具体例としては、下記式で表される重合単位等を挙げることができる。下記式で表されるモノマー単位中、R
dは、メチル基又は水素原子を示す。上記モノマー単位bは、対応する不飽和カルボン酸エステルを重合に付すことによりフォトレジスト用樹脂内に導入することができる。
【0065】
本発明のフォトレジスト用樹脂は、さらに、モノマー単位cを有していてもよい。上記モノマー単位cは下記式(c1)で表される重合単位である。本発明のフォトレジスト用樹脂は、重合単位としてモノマー単位cを有すると、フォトレジスト用樹脂により高い透明性及び耐エッチング性を付与することができる。式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す。Aは単結合又は連結基を示す。R
bは保護基で保護されていてもよいヒドロキシ基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシ基、又はシアノ基を示し、中でも、ヒドロキシ基、シアノ基が好ましい。qは1〜5の整数を示す。環Z
2は炭素数6〜20の脂環式炭化水素環を示す。
【0067】
式(c1)で表される重合単位中のR、Aとしては、式(a1)〜(a4)で表される重合単位中のR、Aと同様の例を挙げることができる。また、式(c1)で表される重合単位中のR
bにおける保護基で保護されていてもよいヒドロキシ基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシ基としては、式(a1)〜(a4)で表される重合単位中のR
aにおける例と同様の例を挙げることができる。
【0068】
式(c1)で表される重合単位中の環Z
2は炭素数6〜20の脂環式炭化水素環を示し、例えば、シクロヘキサン環、シクロオクタン環等の6〜20員(好ましくは6〜15員、特に好ましくは6〜12員)程度のシクロアルカン環;シクロヘキセン環等の6〜20員(好ましくは6〜15員、特に好ましくは6〜10員)程度のシクロアルケン環等の単環の脂環式炭化水素環;アダマンタン環;ノルボルナン環、ノルボルネン環、ボルナン環、イソボルナン環、トリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン環、テトラシクロ[4.4.0.1
2,5.1
7,10]ドデカン環等のノルボルナン環又はノルボルネン環を含む環;パーヒドロインデン環、デカリン環(パーヒドロナフタレン環)、パーヒドロフルオレン環(トリシクロ[7.4.0.0
3,8]トリデカン環)、パーヒドロアントラセン環等の多環の芳香族縮合環が水素添加された環(好ましくは完全水素添加された環);トリシクロ[4.2.2.1
2,5]ウンデカン環等の2環系、3環系、4環系等の橋架け炭化水素環(例えば、炭素数6〜20程度の橋架け炭化水素環)等の2〜6環程度の橋かけ環式炭化水素環等を挙げることができる。上記環Z
2としては、中でも、ノルボルナン環又はノルボルネン環を含む環、アダマンタン環が好ましい。
【0069】
上記モノマー単位cの具体例としては、下記式で表される重合単位等を挙げることができる。下記式で表される重合単位中、R
dは、メチル基又は水素原子を示す。上記モノマー単位cは、対応する不飽和カルボン酸エステルを重合に付すことによりフォトレジスト用樹脂内に導入することができる。
【0071】
本発明のフォトレジスト用樹脂は、上記モノマー単位a及び上記モノマー単位bを少なくとも有することが好ましく、上記モノマー単位a、上記モノマー単位b、及び上記モノマー単位cを少なくとも有することがより好ましい。この場合、本発明のフォトレジスト用樹脂において、上記モノマー単位aの含有量は、フォトレジスト用樹脂を構成する全モノマー単位(重合単位)に対して、例えば5〜95モル%程度、好ましくは10〜90モル%、特に好ましくは20〜80モル%、最も好ましくは30〜70モル%である。また、モノマー単位bの含有量は、フォトレジスト用樹脂を構成する全モノマー単位に対して、例えば5〜95モル%程度、好ましくは10〜90モル%、特に好ましくは20〜80モル%、最も好ましくは30〜70モル%である。また、更に、モノマー単位cの含有量は、フォトレジスト用樹脂を構成する全モノマー単位に対して、例えば40モル%以下程度、好ましくは30モル%以下、特に好ましくは20モル%以下である。なお、上記モノマー単位cの含有量の下限は、0モル%であってもよい。
【0072】
また、本発明のフォトレジスト用樹脂の重量平均分子量(Mw)は、例えば1000〜50000程度、好ましくは2000〜20000、特に好ましくは3000〜15000であり、分子量分布(重量平均分子量と数平均分子量との比:Mw/Mn)は、例えば1.0〜3.0程度、好ましくは1.0〜2.5である。なお、本明細書において、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、特に限定されないが、例えば、GPCにより、標準物質としてポリスチレンを用いて測定することができる。
【0073】
[本発明のフォトレジスト用樹脂の製造方法]
本発明のフォトレジスト用樹脂は、単量体及び重合開始剤を滴下する滴下重合法により重合開始剤の存在下単量体をラジカル重合させる滴下重合によって得られる。即ち、本発明のフォトレジスト用樹脂の製造方法は、単量体及び重合開始剤を滴下する滴下重合法により上記単量体をラジカル重合させる滴下重合工程を少なくとも含む。また、上記滴下重合法において、上記滴下開始後から滴下終了時までの間の任意の時刻t
Aにおける生成したポリマーの重量平均分子量(Mw
tA)と、上記滴下開始後から滴下終了時までの間の任意の時刻t
Bにおける生成したポリマーの重量平均分子量(Mw
tB)との関係が、t
A<t
Bを満たす時、Mw
tA<Mw
tBである。このため、本発明のフォトレジスト用樹脂は、重合開始から滴下終了にかけて分子量が低い成分から生成していくので、分子量が高い成分の生成が抑制されている。
【0074】
上記滴下重合法において、滴下する単量体は、単量体を含有する液体(例えば、単量体溶液)として滴下してもよい。また、滴下する重合開始剤についても同様である。また、単量体と重合開始剤をそれぞれ独立に滴下してもよいし、単量体及び重合開始剤を含有する混合液体を滴下してもよい。
【0075】
上記t
Aは、単量体及び重合開始剤の滴下開始後から滴下終了時までの間の任意の時刻である。上記t
Bは、上記単量体の滴下開始後から滴下終了時までの間の任意の時刻である。なお、上記t
Aと上記t
Bとは、「t
A<t
B」の関係にある。また、上記「滴下開始後」は、単量体と重合開始剤の滴下を同時に開始する場合は単量体及び重合開始剤の滴下開始後であり、単量体及び重合開始剤それぞれの滴下を開始する時刻が異なる場合は後に滴下を開始した成分の滴下開始後である。また、上記「滴下終了時」は、単量体と重合開始剤の滴下は同時に終了する場合は単量体及び重合開始剤の滴下終了時であり、単量体及び重合開始剤それぞれの滴下が終了する時刻が異なる場合は後に滴下が終了した成分の滴下終了時である。
【0076】
上記滴下重合法において、上記時刻t
Aにおける生成したポリマーの重量平均分子量(Mw
tA)と、上記時刻t
Bにおける生成したポリマーの重量平均分子量(Mw
tB)との関係が、Mw
tA<Mw
tBである。すなわち、滴下開始後から滴下終了時までの間は、常に「Mw
tA<Mw
tB」の関係が成り立ち、重合反応の初期では重量平均分子量が大きいポリマーが生成せず、重合反応が進むに連れて生成するポリマーの重量平均分子量が大きくなる。
【0077】
上記Mw
tA及び上記Mw
tBは、本発明のフォトレジスト用樹脂の重合平均分子量より小さいことが好ましく、その上限は、特に限定されないが、20000が好ましく、より好ましくは15000、さらに好ましくは10000である。なお、上記Mw
tAの下限は、滴下開始から任意の時刻における重量平均分子量であるため、単量体の分子量を超えていれば特に限定されない。一方、上記Mw
tBの下限は、上記Mw
tAを超えていれば特に限定されない。
【0078】
なお、上記滴下は、連続的滴下(一定時間かけて滴下する態様)であってもよく、断続的滴下(複数回に分けて分割滴下する態様)であってもよい。
【0079】
上記滴下重合法では、滴下する重合開始剤とは別に、予め、単量体や重合開始剤の滴下開始前の重合溶媒に重合開始剤を存在させておいてもよい。
【0080】
上記単量体としては、公知のラジカル重合性を有する単量体を使用することができ、例えば、上述の本発明のフォトレジスト用樹脂の重合単位として例示及び説明された重合単位に相当する単量体が挙げられる。上記重合開始剤としては、公知のラジカル重合開始剤を使用することができ、例えば、アゾ系化合物、過酸化物系化合物、レドックス系化合物が挙げられ、特に、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、t−ブチルパーオキシピバレート、ジ−t−ブチルパーオキシド、イソ−ブチリルパーオキシド、ラウロイルパーオキサイド、スクシン酸パーオキシド、ジシンナミルパーオキシド、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート、過酸化ベンゾイル、過酸化水素、過硫酸アンモニウム等が好ましい。重合開始剤の使用量は、所望の重量平均分子量を有するポリマーを得るために必要な量であればよく、例えば、単量体混合物1モルに対して、0.001〜120モル、好ましくは0.01〜20モル程度である。
【0081】
滴下する単量体及び重合開始剤の全滴下時間(上記滴下開始後から上記滴下終了時までの時間)は、重合温度及び単量体の種類等によって異なるが、一般には1〜10時間、好ましくは2〜9時間、さらに好ましくは3〜8時間程度である。
【0082】
滴下する単量体の温度としては、40℃以下が好ましい。単量体が40℃以下であると、反応初期に分子量が大き過ぎるポリマーがより生成しにくくなる傾向がある。また、単量体を含有する液体は、単量体の種類によっては冷やしすぎると結晶化する場合がある。そのため、滴下する単量体の温度としては−10〜40℃の範囲がより好ましい。
【0083】
滴下重合に用いる重合溶媒としては、例えば、グリコール系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、アミド系溶媒、スルホキシド系溶媒、1価アルコール系溶媒、炭化水素系溶媒、これらの混合溶媒等が挙げられる。グリコール系溶媒には、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ポリプロピレングリコール等のプロピレングリコール系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ポリエチレングリコール等のエチレングリコール系溶媒等が挙げられる。エステル系溶媒には、乳酸エチル等の乳酸エステル系溶媒;3−メトキシプロピオン酸メチル等のプロピオン酸エステル系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等の酢酸エステル系溶媒等が挙げられる。ケトン系溶媒には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。エーテル系溶媒には、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン等の鎖状エーテル;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル等が挙げられる。アミド系溶媒には、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。スルホキシド系溶媒には、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。1価アルコール系溶媒には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等が挙げられる。炭化水素系溶媒には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。
【0084】
好ましい重合溶媒としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコール系溶媒;乳酸エチル等のエステル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;及びこれらの混合溶媒が挙げられる。
【0085】
滴下重合において、予め仕込まれる溶媒の量と、滴下する液体の総量(滴下する単量体、重合開始剤、及び溶媒の総量)との比率は、生産性や経済性、作業性、操作性等を考慮しつつ、樹脂の品質を損なわない範囲で適宜設定できるが、一般には、前者/後者(重量比)=5/95〜90/10、好ましくは10/90〜70/30、さらに好ましくは20/80〜60/40の範囲である。使用する重合溶媒の総量(予め仕込まれる溶媒の量+滴下する液体中の溶媒の量)は、作業性、操作性、反応効率、生成するポリマーの溶解性等を考慮して適宜選択できるが、単量体の総量100重量部に対して、一般には100〜2000重量部、好ましくは200〜1000重量部、さらに好ましくは200〜500重量部程度である。
【0086】
上記滴下重合法において、連鎖移動剤を用いてもよい。上記連鎖移動剤としては、公知のラジカル重合に使用される連鎖移動剤を使用することができ、例えば、チオール(n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、tert−ブチルメルカプタン、n−ラウリルメルカプタン、メルカプトエタノール、メルカプトプロパノール、トリエチレングリコールジメルカプタン等)、チオール酸及びそのエステル(メルカプトプロピオン酸、チオ安息香酸、チオグリコール酸、チオリンゴ酸等、及びこれらのアルキルエステル等)、アルコール(イソプロピルアルコール等)、アミン(ジブチルアミン等)、次亜燐酸塩(次亜燐酸ナトリウム等)、α−メチルスチレンダイマー、タービノーレン、ミルセン、リモネン、α−ピネン、β−ピネン等を挙げることができ、連鎖移動剤の量は全ラジカル重合性単量体の量(100重量%)に対して、好ましくは0.001〜3重量%である。
【0087】
重合温度は、特に限定されないが、例えば30〜150℃程度、好ましくは50〜120℃、より好ましくは60〜100℃である。
【0088】
上記滴下重合では、上記滴下終了後、熟成する時間を設けてもよい。上記熟成する時間としては、特に限定されないが、例えば0.5〜10時間程度、好ましくは1〜15時間程度である。
【0089】
滴下重合により生成したポリマーは沈殿(再沈殿を含む)により単離できる。例えば、重合溶液(ポリマードープ)を溶媒(沈殿溶媒)中に添加してポリマーを沈殿させるか、又は該ポリマーを再度適当な溶媒に溶解させ、この溶液を溶媒(再沈殿溶媒)中に添加して再沈殿させるか、或いはまた、重合溶液(ポリマードープ)中に溶媒(再沈殿溶媒や重合溶媒)を添加して希釈することにより目的のポリマーを得ることができる。沈殿又は再沈殿溶媒は有機溶媒及び水の何れであってもよく、また混合溶媒であってもよい。
【0090】
沈殿又は再沈殿溶媒として用いる溶媒としては、周知乃至慣用の溶媒を用いることができる。また、沈殿又は再沈殿溶媒として用いる有機溶媒は、重合溶媒と同一の溶媒であってもよいし、異なる溶媒であってもよい。沈殿又は再沈殿溶媒として用いる有機溶媒として、例えば、上記重合溶媒として例示された有機溶媒(グリコール系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、アミド系溶媒、スルホキシド系溶媒、1価アルコール系溶媒、炭化水素系溶媒);ハロゲン化炭化水素(塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化脂肪族炭化水素;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素等);ニトロ化合物(ニトロメタン、ニトロエタン等);ニトリル(アセトニトリル、ベンゾニトリル等);カーボネート(ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等);カルボン酸(酢酸等);これらの溶媒を含む混合溶媒等が挙げられる。
【0091】
中でも、上記沈殿又は再沈殿溶媒として用いる有機溶媒として、少なくとも炭化水素(特に、ヘキサンやヘプタン等の脂肪族炭化水素)もしくは、アルコール(特に、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等)を含む溶媒が好ましい。このような少なくとも炭化水素を含む溶媒において、炭化水素(例えば、ヘキサンやヘプタン等の脂肪族炭化水素)と他の溶媒(例えば、酢酸エチル等のエステル類等)との比率は、例えば前者/後者(体積比;25℃)=10/90〜99/1、好ましくは前者/後者(体積比:25℃)=30/70〜98/2、さらに好ましくは前者/後者(体積比:25℃)=50/50〜97/3程度である。
【0092】
また、上記沈殿又は再沈殿溶媒として用いる有機溶媒としては、アルコール(特に、メタノール)と水との混合溶媒、グリコール系溶媒(特に、ポリエチレングリコール)と水との混合溶媒も好ましい。この場合の有機溶媒(アルコール又はグリコール系溶媒)と水との比率(体積比;25℃)は、例えば前者/後者(体積比;25℃)=10/90〜99/1、好ましくは前者/後者(体積比:25℃)=30/70〜98/2、さらに好ましくは前者/後者(体積比:25℃)=50/50〜97/3程度である。
【0093】
沈殿(再沈殿を含む)で得られたポリマーは、必要に応じて、リンス処理や、ポリマーを溶媒でほぐして分散させながら撹拌して洗浄する処理(「リパルプ処理」と称する場合がある)に付される。リパルプ処理後にリンス処理を施してもよい。重合により生成したポリマーを溶媒でリパルプしたり、リンスすることにより、ポリマーに付着している残存モノマーや低分子量オリゴマー等を効率よく除くことができる。
【0094】
本発明においては、中でも、上記リパルプ処理やリンス処理溶媒として用いる有機溶媒として、少なくとも炭化水素(特に、ヘキサンやヘプタン等の脂肪族炭化水素)もしくは、アルコール(特に、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等)を含む溶媒が好ましい。
【0095】
上記滴下重合により得られるフォトレジスト用樹脂のうち、上記t
Aにおける生成したポリマーの数平均分子量をMn
tAとし、上記t
Bにおける生成したポリマーの数平均分子量をMn
tBとすると、t
Aにおける分子量分布(Mw
tA/Mn
tA)及びt
Bにおける分子量分布(Mw
tB/Mn
tB)は、それぞれ、例えば、1.0〜3.0が好ましく、より好ましくは1.0〜2.5である。
【0096】
上記滴下終了時のフォトレジスト用樹脂の重合度は、特に限定されないが、60以上が好ましく、より好ましくは70以上、さらに好ましくは80以上である。滴下終了時の重合度が60以上であると、分子量が低い成分が残存しにくくなる傾向がある。
【0097】
上記滴下終了時において、低分子量(例えば500以下、好ましくは300以下)の成分の含有量は、特に限定されないが、単量体の総重量(100重量%)に対して、40重量%以下が好ましく、より好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下である。上記含有量が40重量%以下であると、分子量が低い成分が残存しにくくなる傾向がある。
【0098】
上記滴下終了時において、高分子量(例えば10万以上、好ましくは50万以上)の成分の含有量は、特に限定されないが、単量体の総重量(100重量%)に対して、40重量%以下が好ましく、より好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下である。上記含有量が40重量%以下であると、分子量が高い成分が残存しにくくなる傾向がある。
【0099】
上記滴下重合法において、Mw
tA<Mw
tBとなる本発明のフォトレジスト用樹脂の具体的な製造方法としては、下記(i)〜(iii)に記載の製造方法が好ましい。また、上記滴下重合法において、下記(i)〜(iii)のいずれか一つを採用してもよいし、2以上を組み合わせて採用してもよい。
(i)単量体及び重合開始剤を滴下する滴下重合法により上記単量体をラジカル重合させて得られるフォトレジスト用樹脂の製造方法であって、上記重合開始剤の滴下開始後10分以上経過したのちに上記単量体を滴下開始し、上記単量体の滴下開始後から滴下終了時までの間の任意の時刻t
Cにおける反応溶液中の上記重合開始剤の濃度(I
tC)と、上記t
C後から滴下終了時までの間の任意の時刻t
Dにおける反応溶液中の上記重合開始剤の濃度(I
tD)との関係が、I
tC>I
tDであるフォトレジスト用樹脂の製造方法;
(ii)単量体及び重合開始剤を滴下する滴下重合法により連鎖移動剤の存在下上記単量体をラジカル重合させて得られるフォトレジスト用樹脂の製造方法であって、上記滴下開始後から滴下終了時までの間の任意の時刻t
Eにおける反応溶液中の上記連鎖移動剤の濃度(C
tE)と、上記t
E後から滴下終了時までの間の任意の時刻t
Fにおける反応溶液中の上記連鎖移動剤の濃度(C
tF)との関係が、C
tE>C
tFであるフォトレジスト用樹脂の製造方法;
(iii)単量体及び重合開始剤を滴下する滴下重合法により上記単量体をラジカル重合させて得られるフォトレジスト用樹脂の製造方法であって、上記単量体の滴下量が滴下する全単量体に対して15重量%未満のときに反応温度の降温を開始し、上記単量体及び重合開始剤の滴下開始時の温度(T
0)と滴下終了時の温度(T
1)との関係が、T
0>T
1であり、上記滴下開始後から滴下終了時までの間の任意の時刻t
Gにおける反応溶液の温度(T
tG)と、上記t
G後から滴下終了時までの間の任意の時刻t
Hにおける反応溶液の温度(T
tH)との関係が、T
tG≧T
tHであるフォトレジスト用樹脂の製造方法。
【0100】
上記(i)において、上記t
Cは、単量体及び重合開始剤の滴下開始後から滴下終了時までの間の任意の時刻である。上記t
Dは、上記滴下開始後から滴下終了時までの間の任意の時刻である。なお、上記t
Cと上記t
Dとは、「t
C<t
D」の関係にある。なお、上記(i)において、上記t
C及び上記t
Dにおける「滴下開始後」及び「滴下終了時」は、単量体の滴下開始後及び滴下終了時である。
【0101】
上記(i)において、上記時刻t
Cにおける反応溶液中の重合開始剤の濃度(I
tC)と、上記時刻t
Dにおける反応溶液中の重合開始剤の濃度(I
tD)との関係が、I
tC>I
tDである。すなわち、単量体の滴下開始後から滴下終了時までの間は、重合開始剤が重合反応のために消費され、反応溶液中は常に「I
tC>I
tD」の関係が成り立ち、重合反応の初期から終期にかけて重合反応が進むに連れて重合開始剤の濃度が低下していく。なお、上記重合開始剤の濃度には、単量体の重合反応に使用され、生成したポリマー中に取り込まれる重合開始剤に由来する構造単位は含まれない。
【0102】
上記(i)において、単量体の滴下は、重合開始剤の滴下開始後10分以上経過したのちに開始する。即ち、上記(i)では、まず重合開始剤の滴下を開始し、その後10分以上経過したのちに単量体の滴下を開始する。単量体の滴下開始は、重合開始剤の滴下開始後、30分以上経過後が好ましく、より好ましくは1時間以上経過後である。これにより、単量体の滴下開始時には、反応容器内に多量の重合開始剤が存在するため、重合反応の初期に重量平均分子量が大きいポリマーが生成しにくくなる。また、滴下すべき重合開始剤を予め反応容器内に入れておく場合と比べて、滴下する重合開始剤の量を増やしてスケールアップした場合であっても、単量体の滴下開始時において活性化された重合開始剤が反応容器内に十分に存在することになるため、重合反応の初期に重量平均分子量が大きいポリマーが生成しにくくなる。なお、上記端単量体の滴下開始は、特に限定されないが、重合開始剤の滴下開始後24時間以内であることが好ましく、より好ましくは12時間以内である。
【0103】
上記(i)において、上記I
tCは、単量体の滴下開始前の反応容器内の重合開始剤の濃度(重合開始剤の初期濃度)よりも低ければ特に限定されない。また、上記I
tDは、上記I
tCよりも低ければ特に限定されない。
【0104】
上記(i)において、上記重合開始剤の初期濃度は、特に限定されないが、反応溶液の重量(100重量%)に対して、0.1〜5.0重量%が好ましく、より好ましくは0.2〜3.0重量%である。
【0105】
上記(i)において、滴下終了時の反応溶液中の重合開始剤の濃度は、特に限定されないが、反応溶液の重量(100重量%)に対して、0.05〜4.0重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜2.0重量%である。
【0106】
上記(i)において、重合開始剤を滴下した際に、反応溶液中の重合開始剤の濃度が上昇しないようにする観点から、滴下する重合開始剤の濃度は、滴下直前の反応溶液中の重合開始剤の濃度よりも低いことが好ましい。滴下する重合開始剤が溶液である場合、上記溶液中の重合開始剤の濃度は、特に限定されないが、上記溶液の重量(100重量%)に対して、0.1〜5.0重量%が好ましく、より好ましくは0.2〜3.0重量%である。
【0107】
上記(ii)における滴下重合は、連鎖移動剤の存在下単量体をラジカル重合させる滴下重合法である。上記(ii)において、連鎖移動剤は、滴下開始前の反応容器に予め存在させておいてもよいし、滴下する単量体及び/又は重合開始剤とともに滴下されてもよいし、その両方であってもよい。
【0108】
上記(ii)において、上記t
Eは、単量体及び重合開始剤の滴下開始後から滴下終了時までの間の任意の時刻である。上記t
Fは、上記滴下開始後から滴下終了時までの間の任意の時刻である。なお、上記t
Eと上記t
Fとは、「t
E<t
F」の関係にある。なお、上記(ii)において、上記t
E及び上記t
Fにおける「滴下開始後」及び「滴下終了時」は、上記t
A及び上記t
Bにおける「滴下開始後」及び「滴下終了時」と同じである。
【0109】
上記(ii)において、上記時刻t
Eにおける反応溶液中の連鎖移動剤の濃度(C
tE)と、上記時刻t
Fにおける反応溶液中の連鎖移動剤の濃度(C
tF)との関係が、C
tE>C
tFである。すなわち、滴下開始後から滴下終了時までの間は、連鎖移動剤が重合反応のために消費され、反応溶液中は常に「C
tE>C
tF」の関係が成り立ち、重合反応の初期から終期にかけて重合反応が進むに連れて連鎖移動剤の濃度が低下していく。なお、上記連鎖移動剤の濃度には、単量体の重合反応に使用され、生成したポリマー中に取り込まれる連鎖移動剤に由来する構造単位は含まれない。
【0110】
上記(ii)において、上記C
tEは、単量体及び重合開始剤の滴下開始前の反応容器内の連鎖移動剤の濃度(連鎖移動剤の初期濃度)よりも低ければ特に限定されない。また、上記C
tFは、上記C
tEよりも低ければ特に限定されない。
【0111】
上記(ii)において、連鎖移動剤が上記滴下開始前の反応容器に予め存在する場合、上記滴下開始前の反応容器内の連鎖移動剤の濃度(連鎖移動剤の初期濃度)は、特に限定されないが、反応溶液の重量(100重量%)に対して、0.1〜5.0重量%が好ましく、より好ましくは0.2〜3.0重量%である。
【0112】
上記(ii)において、滴下終了時の反応溶液中の連鎖移動剤の濃度は、特に限定されないが、反応溶液の重量(100重量%)に対して、0.1〜4.0重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜2.0重量%である。
【0113】
上記(ii)において、連鎖移動剤が、単量体や重合開始剤とともに滴下にされる場合、連鎖移動剤を滴下した際に、反応溶液中の連鎖移動剤の濃度が上昇しないようにする観点から、上記液体中の連鎖移動剤の濃度は、滴下直前の反応溶液中の連鎖移動剤の濃度よりも低いことが好ましい。連鎖移動剤を含有する溶液を滴下する場合、上記溶液中の連鎖移動剤の濃度は、特に限定されないが、上記溶液の重量(100重量%)に対して、0.1〜5.0重量%が好ましく、より好ましくは0.2〜3.0重量%である。
【0114】
上記(iii)において、上記t
Gは、単量体及び重合開始剤の滴下開始後から滴下終了時までの間の任意の時刻である。上記t
Hは、上記滴下開始後から滴下終了時までの間の任意の時刻である。なお、上記t
Gと上記t
Hとは、「t
G<t
H」の関係にある。なお、上記(iii)において、上記t
G及び上記t
Hにおける「滴下開始後」及び「滴下終了時」は、上記t
A及び上記t
Bにおける「滴下開始後」及び「滴下終了時」と同じである。
【0115】
上記(iii)における滴下重合では、単量体及び重合開始剤の滴下開始時の温度(T
0)と滴下終了時の温度(T
1)との関係が、T
0>T
1である。即ち、上記滴下開始時から滴下終了時までの間に降温する工程を有する。
【0116】
上記(iii)において、上記t
Gにおける反応溶液の温度(T
tG)と、上記t
Hにおける反応溶液の温度(T
tH)との関係が、T
tG≧T
tHであり、T
tG>T
tHであることが好ましい。即ち、滴下開始時から滴下終了時まで継続的に(漸次)反応溶液の温度を降温させることが好ましい。
【0117】
上記T
0は、上記滴下開始時(即ち、単量体及び重合開始剤の滴下開始時)の反応溶液の温度である。なお、上記T
0は、単量体及び重合開始剤の滴下を同時に開始する場合は単量体及び重合開始剤の滴下開始時の温度であり、単量体及び重合開始剤それぞれの滴下を開始する時刻が異なる場合は後に滴下を開始した方の滴下開始時の温度である。
【0118】
上記T
1は、上記滴下終了時(即ち、単量体及び重合開始剤の滴下終了時)の反応溶液の温度である。なお、上記T
1は、単量体及び重合開始剤の滴下が同時に終了する場合は単量体及び重合開始剤の滴下終了時の温度であり、単量体及び重合開始剤それぞれの滴下が終了する時刻が異なる場合は後に滴下が終了した液体の滴下終了時の温度である。
【0119】
上記T
0としては、例えば、30〜150℃程度(好ましくは60〜120℃程度)である。T
0が150℃以下であると、分子量の低下を抑制し、また、単量体及び生成したポリマーの安定性が向上するため、好ましい。T
0が30℃以上であると、分子量が大きくなり過ぎることをより抑制でき、好ましい。
【0120】
T
0とT
1の温度差(T
0−T
1)は、特に限定されないが、5〜50℃が好ましく、より好ましくは5〜30℃、さらに好ましくは10〜25℃である。上記T
1としては、例えば、25〜120℃程度(好ましくは60〜80℃程度)である。上記温度差が50℃以下であると、分子量が大き過ぎるポリマーが生成しにくくなる傾向があり、好ましい。一方、上記温度差が5℃以上であると、分子量が小さなポリマーやオリゴマーが生成しにくい傾向があり、好ましい。
【0121】
上記(iii)において、降温開始時刻は、上記滴下開始後であって、単量体の滴下量が滴下する全単量体に対して15重量%未満のとき(即ち、滴下する全単量体に対して15重量%の量の滴下が完了する前)であり、好ましくは10重量%未満のときである。なお、上記滴下開始後すぐに降温を開始してもよい。降温開始時刻が15重量%滴下終了前であると、分子量が大き過ぎるポリマーの生成を抑制しやすくなり、また、降温が完了するまでに重合反応が進行して分子量が小さなポリマーやオリゴマーが生成するのを抑制しやすくなるため、好ましい。
【0122】
また、上記T
0からT
1への降温速度としては、−1℃/1分〜−1℃/60分程度(好ましくは、−1℃/3分〜−1℃/30分)が好ましい。降温速度が−1℃/1分又はこれより遅いと、分子量が小さなポリマーやオリゴマーの生成を抑制しやすくなる傾向があり、好ましい。降温速度が−1℃/60分又はこれより速いと、分子量が大き過ぎるポリマーが生成しにくくなる傾向があり、好ましい。
【0123】
上記T
0からT
1への降温は、降温開始時刻から降温終了時刻までの間、一定の速度で降温してもよいし、1回以上の時刻で降温速度を変化させてもよい。例えば、降温開始時刻から降温終了時刻までの間の任意の時刻をt
Iとすると、上記t
Iにおいて降温速度を変化させてもよい。また、上記滴下開始時から上記滴下終了時までの間に降温速度を変化させる回数が1回である場合、降温開始時から降温速度を変化させる時刻t
Iまでの降温速度は、上記t
Iから降温終了時までの降温速度よりも速いことが好ましい。なお、降温速度を変化させる時刻が複数回ある場合は、最初の降温速度が最も速く、徐々に降温速度を遅くしていくことが好ましい。
【0124】
T
1への降温後は、更に、上記T
1を保持しつつ熟成させる工程を設けることが好ましい。上記熟成工程を設けることにより、目的とするフォトレジスト用樹脂の収率を著しく向上させることができる。熟成時間としては、例えば、1〜10時間程度、好ましくは1〜5時間程度である。
【0125】
上記反応温度[T
0及びT
1]は、振れ幅を極力小さくするように温度制御することが望ましく、設定温度に対して±5℃以内(好ましくは±3℃以内、さらに好ましくは±1℃以内)に制御することが好ましい。
【0126】
[フォトレジスト用樹脂組成物]
本発明のフォトレジスト用樹脂組成物は、本発明のフォトレジスト用樹脂と、感放射線性酸発生剤を少なくとも含有する。
【0127】
感放射線性酸発生剤としては、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等の放射線による露光により、効率よく酸を発生する慣用乃至公知の化合物を使用することができ、母核と発生する酸とからなる化合物である。上記母核としては、例えば、ヨードニウム塩、スルホニウム塩(テトラヒドロチオフェニウム塩を含む)、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等のオニウム塩化合物、スルホンイミド化合物、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、ジスルホニルジアゾメタン化合物、ジスルホニルメタン化合物、オキシムスルホネート化合物、ヒドラジンスルホネート化合物等が挙げられる。また、上記露光により発生する酸としては、例えば、アルキルあるいはフッ化アルキルスルホン酸、アルキルあるいはフッ化アルキルカルボン酸、アルキルあるいはフッ化アルキルスルホニルイミド酸等を挙げることができる。これらは単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
【0128】
感放射線性酸発生剤の使用量は、放射線の照射により生成する酸の強度やフォトレジスト用樹脂における各繰り返し単位の比率等に応じて適宜選択でき、例えば、本発明のフォトレジスト用樹脂100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは1〜25重量部、さらに好ましくは2〜20重量部程度の範囲から選択できる。
【0129】
フォトレジスト用樹脂組成物は、例えば、上記フォトレジスト用樹脂と、感放射線性酸発生剤を、レジスト用溶剤中で混合することにより調製することができる。上記レジスト用溶剤としては、上記重合溶媒として例示したグリコール系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、これらの混合溶媒等を使用することができる。
【0130】
フォトレジスト用樹脂組成物中の本発明のフォトレジスト用樹脂濃度は、例えば、3〜40重量%程度である。フォトレジスト用樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂(例えば、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、イミド樹脂、カルボキシ基含有樹脂)等のアルカリ可溶成分、着色剤(例えば、染料)等を含んでいてもよい。
【0131】
こうして得られるフォトレジスト用樹脂組成物を基材又は基板上に塗布し、乾燥した後、所定のマスクを介して、塗膜(レジスト膜)に露光して(又は、さらに露光後ベークを行い)潜像パターンを形成し、次いでアルカリ溶解することにより、微細なパターンを高い精度で形成することができる。
【0132】
基材又は基板としては、シリコンウェハ、金属、プラスチック、ガラス、セラミック等が挙げられる。フォトレジスト用樹脂組成物の塗布は、スピンコータ、ディップコータ、ローラコータ等の慣用の塗布手段を用いて行うことができる。塗膜の厚みは、例えば0.05〜20μm、好ましくは0.1〜2μm程度である。
【0133】
露光には、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等の放射線を利用することができる。
【0134】
露光により感放射線性酸発生剤から酸が生成し、この酸により、フォトレジスト用樹脂組成物の酸の作用によりアルカリ可溶となる重合単位(酸分解性基を有する繰り返し単位)のカルボキシ基等の保護基(酸分解性基)が速やかに脱離して、可溶化に寄与するカルボキシ基等が生成する。そのため、アルカリ現像液による現像により、所定のパターンを精度よく形成できる。
【実施例】
【0135】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に より限定されるものではない。なお、樹脂の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、テトラヒドロフラン溶媒を用いたGPC測定(ゲル浸透クロマトグラフ)により求めた。標準試料にポリスチレンを使用し、検出器としては屈折率計(Refractive Index Detector;RI検出器)を用いた。また、GPC測定には、昭和電工(株)製カラム(商品名「KF−806L」)を3本直列につないだものを使用し、カラム温度40℃、RI温度40℃、テトラヒドロフラン流速0.8mL/分の条件で行った。分子量分布(Mw/Mn)は上記測定値より算出した。
なお、実施例2は参考例として記載するものである。
【0136】
実施例1
還流管、撹拌子、3方コックを備えた丸底フラスコに、窒素雰囲気下、シクロヘキサノン88.84gを入れて温度を80℃に保ち、撹拌しながら、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート[和光純薬工業(株)製、商品名「V−601」]2.04g、シクロヘキサノン47.16gを混合した溶液(重合開始剤を含有する溶液)を2時間かけて一定速度で滴下した。滴下終了後続けて、1−シアノ−5−メタクリロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.0
4,8]ノナン−2−オン58.83g(0.238mol)、1−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシアダマンタン11.24g(0.048mol)、1−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン49.92g(0.191mol)、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート[和光純薬工業(株)製、商品名「V−601」]6.12g、シクロヘキサノン544.00gを混合した溶液(単量体及び重合開始剤を含有する溶液)を6時間かけて一定速度で滴下した。上記溶液の滴下開始後、所定の時間に反応容器からサンプリングを行い、サンプリングした反応液を分析することで、反応容器内の重合開始剤の濃度、生成ポリマーの分子量を確認した(表1)。上記溶液の滴下終了後、反応溶液の撹拌をさらに2時間続けた。
重合反応終了後、該反応溶液の10倍量のヘプタンと酢酸エチル8:2(重量比)の混合液(25℃)中に撹拌しながら滴下した。生じた沈殿物を濾別、減圧乾燥することにより、所望の樹脂105.8gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、Mw(重量平均分子量)が7200、分子量分布(Mw/Mn)が1.78であった。
【0137】
実施例2
還流管、撹拌子、3方コックを備えた丸底フラスコに、窒素雰囲気下、シクロヘキサノン136.00g、チオグリコール酸メチル(連鎖移動剤)1.41gを入れて温度を80℃に保ち、撹拌しながら1−シアノ−5−メタクリロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.0
4,8]ノナン−2−オン58.83g(0.238mol)、1−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシアダマンタン11.24g(0.048mol)、1−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン49.92g(0.191mol)、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート[和光純薬工業(株)製、商品名「V−601」]3.05g、シクロヘキサノン544.00gを混合した溶液(単量体及び重合開始剤を含有する溶液)を6時間かけて一定速度で滴下した。上記溶液の滴下開始後、所定の時間に反応容器からサンプリングを行い、サンプリングした反応液を分析することで、反応容器内の重合開始剤の濃度、連鎖移動剤の濃度、生成ポリマーの分子量を確認した(表1)。滴下終了後、反応溶液の撹拌をさらに2時間続けた。
重合反応終了後、該反応溶液の10倍量のヘプタンと酢酸エチル8:2(重量比)の混合液(25℃)中に撹拌しながら滴下した。生じた沈殿物を濾別、減圧乾燥することにより、所望の樹脂97.5gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、Mw(重量平均分子量)が7100、分子量分布(Mw/Mn)が1.76であった。
【0138】
実施例3
還流管、撹拌子、3方コックを備えた丸底フラスコに、窒素雰囲気下、シクロヘキサノン136.00gを入れて温度を96℃に保ち、撹拌しながら、1−シアノ−5−メタクリロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.0
4,8]ノナン−2−オン58.83g(0.238mol)、1−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシアダマンタン11.24g(0.048mol)、1−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン49.92g(0.191mol)、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート[和光純薬工業(株)製、商品名「V−601」]3.05g、シクロヘキサノン544.00gを混合した溶液(単量体及び重合開始剤を含有する溶液)を6時間かけて一定速度で滴下した。なお上記溶液の滴下開始以降4時間経過時までは4℃/h、4時間経過時以降単量体溶液滴下終了までは2.5℃/hの降温速度でフラスコ内の温度を下げた。この降温操作の結果、上記溶液滴下終了時のフラスコ内の温度は75℃であった。上記溶液の滴下開始後、所定の時間に反応容器からサンプリングを行い、サンプリングした反応液を分析することで、反応容器内の重合開始剤の濃度、生成ポリマーの分子量を確認した(表1)。滴下終了後、反応溶液の撹拌をさらに2時間続けた。
重合反応終了後、該反応溶液の10倍量のヘプタンと酢酸エチル8:2(重量比)の混合液(25℃)中に撹拌しながら滴下した。生じた沈殿物を濾別、減圧乾燥することにより、所望の樹脂99.7gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、Mw(重量平均分子量)が7300、分子量分布(Mw/Mn)が1.78であった。
【0139】
実施例4
還流管、撹拌子、3方コックを備えた丸底フラスコに、窒素雰囲気下、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート43.81g、プロピレングリコールモノメチルエーテル29.21gを入れて温度を80℃に保ち、撹拌しながら、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート[和光純薬工業(株)製、商品名「V−601」]1.09g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート28.19g、プロピレングリコールモノメチルエーテル18.79gを混合した溶液(重合開始剤を含有する溶液)を1時間かけて一定速度で滴下した。滴下終了後続けて、メタクリル酸−5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.0
3,7]ノナン−2−イル51.98g(0.234mol)、メタクリル酸−3,5−ジヒドロキシアダマンタン−1−イル14.75g(0.059mol)、メタクリル酸−1−エチルシクロペンタン−1−イル53.27g(0.293mol)、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート[和光純薬工業(株)製、商品名「V−601」]6.59g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート216.00g、プロピレングリコールモノメチルエーテル144.00gを混合した溶液(単量体及び重合開始剤を含有する溶液)を6時間かけて一定速度で滴下した。上記溶液の滴下開始後、所定の時間に反応容器からサンプリングを行い、サンプリングした反応液を分析することで、反応容器内の重合開始剤の濃度、生成ポリマーの分子量を確認した(表1)。上記溶液の滴下終了後、反応溶液の撹拌をさらに2時間続けた。
重合反応終了後、該反応溶液を200.00gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈し、希釈後反応溶液の7.5倍量のヘプタンと酢酸エチル8:2(重量比)の混合液(25℃)中に撹拌しながら該希釈後反応溶液を滴下した。生じた沈殿物を濾別、減圧乾燥することにより、所望の樹脂112.2gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、Mw(重量平均分子量)が7200、分子量分布(Mw/Mn)が1.85であった。
【0140】
実施例5
還流管、撹拌子、3方コックを備えた丸底フラスコに、窒素雰囲気下、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート43.81g、プロピレングリコールモノメチルエーテル29.21gを入れて温度を96℃に保ち、撹拌しながら、メタクリル酸−5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.0
3,7]ノナン−2−イル51.98g(0.234mol)、メタクリル酸−3,5−ジヒドロキシアダマンタン−1−イル14.75g(0.059mol)、メタクリル酸−1−エチルシクロペンタン−1−イル53.27g(0.293mol)、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート[和光純薬工業(株)製、商品名「V−601」]8.88g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート244.19g、プロピレングリコールモノメチルエーテル162.79gを混合した溶液(単量体及び重合開始剤を含有する溶液)を6時間かけて一定速度で滴下した。なお上記溶液の滴下開始以降4時間経過時までは4℃/h、4時間経過時以降単量体溶液滴下終了までは2.5℃/hの降温速度でフラスコ内の温度を下げた。この降温操作の結果、上記溶液滴下終了時のフラスコ内の温度は75℃であった。上記溶液の滴下開始後、所定の時間に反応容器からサンプリングを行い、サンプリングした反応液を分析することで、反応容器内の重合開始剤の濃度、生成ポリマーの分子量を確認した(表1)。滴下終了後、反応溶液の撹拌をさらに2時間続けた。
重合反応終了後、該反応溶液を200.00gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈し、希釈後反応溶液の7.5倍量のヘプタンと酢酸エチル8:2(重量比)の混合液(25℃)中に撹拌しながら該希釈後反応溶液を滴下した。生じた沈殿物を濾別、減圧乾燥することにより、所望の樹脂109.4gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、Mw(重量平均分子量)が7100、分子量分布(Mw/Mn)が1.78であった。
【0141】
実施例6
還流管、撹拌子、3方コックを備えた丸底フラスコに、窒素雰囲気下、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート209.60g、メチルエチルケトン314.40gを入れて温度を80℃に保ち、撹拌しながら、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート[和光純薬工業(株)製、商品名「V−601」]6.68g、チオグリコール酸メチル(連鎖移動剤)3.08g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート57.60g、メチルエチルケトン86.40gを混合した溶液(重合開始剤及び連鎖移動剤を含有する溶液)を8時間かけて一定速度で滴下した。前記溶液の滴下開始後、2時間が経過した段階で、メタクリル酸−2−(6−シアノ−5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.0
3,7]ノナン−2−イルオキシ)−2−オキソエチル249.49g(0.818mol)、メタクリル酸−1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルプロピル150.51g(0.545mol)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート372.80g、メチルエチルケトン559.20gを混合した溶液(単量体を含有する溶液)を6時間かけて一定速度で滴下した。上記溶液の滴下開始後、所定の時間に反応容器からサンプリングを行い、サンプリングした反応液を分析することで、反応容器内の重合開始剤の濃度、生成ポリマーの分子量を確認した(表1)。上記溶液の滴下終了後、反応溶液の撹拌をさらに2時間続けた。
重合反応終了後、該反応溶液を666.67gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈し、希釈後反応溶液の7.5倍量のヘプタンと酢酸エチル8:2(重量比)の混合液(25℃)中に撹拌しながら該希釈後反応溶液を滴下した。生じた沈殿物を濾別、減圧乾燥することにより、所望の樹脂342.0gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、Mw(重量平均分子量)が10400、分子量分布(Mw/Mn)が1.89であった。
【0142】
実施例7
還流管、撹拌子、3方コックを備えた丸底フラスコに、窒素雰囲気下、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート209.60g、メチルエチルケトン314.40gを入れて温度を80℃に保ち、撹拌しながら、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート[和光純薬工業(株)製、商品名「V−601」]19.20g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート57.60g、メチルエチルケトン86.40gを混合した溶液(重合開始剤を含有する溶液)を7時間かけて一定速度で滴下した。前記溶液の滴下開始後、1時間が経過した段階で、メタクリル酸−2−(6−シアノ−5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.0
3,7]ノナン−2−イルオキシ)−2−オキソエチル249.49g(0.818mol)、メタクリル酸−1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルプロピル150.51g(0.545mol)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート372.80g、メチルエチルケトン559.20gを混合した溶液(単量体を含有する溶液)を6時間かけて一定速度で滴下した。上記溶液の滴下開始後、所定の時間に反応容器からサンプリングを行い、サンプリングした反応液を分析することで、反応容器内の重合開始剤の濃度、生成ポリマーの分子量を確認した(表1)。上記溶液の滴下終了後、反応溶液の撹拌をさらに2時間続けた。
重合反応終了後、該反応溶液を666.67gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈し、希釈後反応溶液の7.5倍量のヘプタンと酢酸エチル8:2(重量比)の混合液(25℃)中に撹拌しながら該希釈後反応溶液を滴下した。生じた沈殿物を濾別、減圧乾燥することにより、所望の樹脂353.3gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、Mw(重量平均分子量)が10500、分子量分布(Mw/Mn)が1.98であった。
【0143】
実施例8
還流管、撹拌子、3方コックを備えた丸底フラスコに、窒素雰囲気下、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート322.70g、メチルエチルケトン215.13gを入れて温度を80℃に保ち、撹拌しながら、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート[和光純薬工業(株)製、商品名「V−601」]38.00g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート53.20g、メチルエチルケトン35.47gを混合した溶液(重合開始剤を含有する溶液)を6時間かけて一定速度で滴下した。前記溶液の滴下開始後、2時間が経過した段階で、メタクリル酸−5,5−ジオキソ−4−オキサ−5−チアトリシクロ[4.2.1.0
3,7]ノナン−2−イル195.45g(0.758mol)、メタクリル酸−1−(シクロヘキサン−1−イル)−1−メチルエチル106.06g(0.505mol)、メタクリル酸−2−メチルアダマンタン−2−イル98.48g(0.421mol)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート584.10g、メチルエチルケトン389.40gを混合した溶液(単量体を含有する溶液)を4時間かけて一定速度で滴下した。上記溶液の滴下開始後、所定の時間に反応容器からサンプリングを行い、サンプリングした反応液を分析することで、反応容器内の重合開始剤の濃度、生成ポリマーの分子量を確認した(表1)。上記溶液の滴下終了後、反応溶液の撹拌をさらに2時間続けた。
重合反応終了後、該反応溶液を666.67gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈し、希釈後反応溶液の7.5倍量のヘプタンと酢酸エチル8:2(重量比)の混合液(25℃)中に撹拌しながら該希釈後反応溶液を滴下した。生じた沈殿物を濾別、減圧乾燥することにより、所望の樹脂300.4gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、Mw(重量平均分子量)が5200、分子量分布(Mw/Mn)が1.65であった。
【0144】
実施例9
還流管、撹拌子、3方コックを備えた丸底フラスコに、窒素雰囲気下、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート534.80gを入れて温度を80℃に保ち、撹拌しながら、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート[和光純薬工業(株)製、商品名「V−601」]11.20g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100.80gを混合した溶液(重合開始剤を含有する溶液)を6時間かけて一定速度で滴下した。前記溶液の滴下開始後、2時間が経過した段階で、メタクリル酸−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル58.05g(0.341mol)、メタクリル酸−2−(6−シアノ−5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.0
3,7]ノナン−2−イルオキシ)−2−オキソエチル156.21g(0.512mol)、メタクリル酸−1−(シクロヘキサン−1−イル)−1−メチルエチル143.41g(0.683mol)、メタクリル酸−2−エチルアダマンタン−2−イル43.24g(0.171mol)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート964.40gを混合した溶液(単量体を含有する溶液)を4時間かけて一定速度で滴下した。上記溶液の滴下開始後、所定の時間に反応容器からサンプリングを行い、サンプリングした反応液を分析することで、反応容器内の重合開始剤の濃度、生成ポリマーの分子量を確認した(表1)。上記溶液の滴下終了後、反応溶液の撹拌をさらに2時間続けた。
重合反応終了後、該反応溶液を666.67gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈し、希釈後反応溶液の7.5倍量のヘプタンと酢酸エチル8:2(重量比)の混合液(25℃)中に撹拌しながら該希釈後反応溶液を滴下した。生じた沈殿物を濾別、減圧乾燥することにより、所望の樹脂330.0gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、Mw(重量平均分子量)が12600、分子量分布(Mw/Mn)が2.10であった。
【0145】
比較例1
還流管、撹拌子、3方コックを備えた丸底フラスコに、窒素雰囲気下、シクロヘキサノン136.00gを入れて温度を80℃に保ち、撹拌しながら、1−シアノ−5−メタクリロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.0
4,8]ノナン−2−オン58.83g(0.238mol)、1−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシアダマンタン11.24g(0.048mol)、1−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン49.92g(0.191mol)、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート[和光純薬工業(株)製、商品名「V−601」]8.16g、シクロヘキサノン544.00gを混合した溶液(単量体及び重合開始剤を含有する溶液)を6時間かけて一定速度で滴下した。上記溶液の滴下開始後、所定の時間に反応容器からサンプリングを行い、サンプリングした反応液を分析することで、反応容器内の重合開始剤の濃度、生成ポリマーの分子量を確認した(表1)。単量体溶液の滴下終了後、反応溶液の撹拌をさらに2時間続けた。
重合反応終了後、該反応溶液の10倍量のヘプタンと酢酸エチル8:2(重量比)の混合液(25℃)中に撹拌しながら滴下した。生じた沈殿物を濾別、減圧乾燥することにより、所望の樹脂97.7gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、Mw(重量平均分子量)が7100、分子量分布(Mw/Mn)が1.82であった。
【0146】
比較例2
還流管、撹拌子、3方コックを備えた丸底フラスコに、窒素雰囲気下、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート72.00g、プロピレングリコールモノメチルエーテル48.00gを入れて温度を80℃に保ち、撹拌しながら、メタクリル酸−5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.0
3,7]ノナン−2−イル51.98g(0.234mol)、メタクリル酸−3,5−ジヒドロキシアダマンタン−1−イル14.75g(0.059mol)、メタクリル酸−1−エチルシクロペンタン−1−イル53.27g(0.293mol)、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート[和光純薬工業(株)製、商品名「V−601」]7.44g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート216.00g、プロピレングリコールモノメチルエーテル144.00gを混合した溶液(単量体及び重合開始剤を含有する溶液)を6時間かけて一定速度で滴下した。上記溶液の滴下開始後、所定の時間に反応容器からサンプリングを行い、サンプリングした反応液を分析することで、反応容器内の重合開始剤の濃度、生成ポリマーの分子量を確認した(表1)。単量体溶液の滴下終了後、反応溶液の撹拌をさらに2時間続けた。
重合反応終了後、該反応溶液を200.00gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈し、希釈後反応溶液の7.5倍量のヘプタンと酢酸エチル8:2(重量比)の混合液(25℃)中に撹拌しながら該希釈後反応溶液を滴下した。生じた沈殿物を濾別、減圧乾燥することにより、所望の樹脂107.1gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、Mw(重量平均分子量)が7000、分子量分布(Mw/Mn)が1.82であった。
【0147】
比較例3
還流管、撹拌子、3方コックを備えた丸底フラスコに、窒素雰囲気下、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート224.00g、メチルエチルケトン336.00gを入れて温度を80℃に保ち、撹拌しながら、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート[和光純薬工業(株)製、商品名「V−601」]18.40g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート57.60g、メチルエチルケトン86.40gを混合した溶液(重合開始剤を含有する溶液)及び、メタクリル酸−2−(6−シアノ−5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.0
3,7]ノナン−2−イルオキシ)−2−オキソエチル249.49g(0.818mol)、メタクリル酸−1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルプロピル150.51g(0.545mol)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート358.40g、メチルエチルケトン537.60gを混合した溶液(単量体を含有する溶液)を同時に滴下開始し、それぞれ6時間かけて一定速度で滴下した。上記溶液の滴下開始後、所定の時間に反応容器からサンプリングを行い、サンプリングした反応液を分析することで、反応容器内の重合開始剤の濃度、生成ポリマーの分子量を確認した(表1)。単量体溶液の滴下終了後、反応溶液の撹拌をさらに2時間続けた。
重合反応終了後、該反応溶液を666.67gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈し、希釈後反応溶液の7.5倍量のヘプタンと酢酸エチル8:2(重量比)の混合液(25℃)中に撹拌しながら該希釈後反応溶液を滴下した。生じた沈殿物を濾別、減圧乾燥することにより、所望の樹脂357.8gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、Mw(重量平均分子量)が10100、分子量分布(Mw/Mn)が2.02であった。
【0148】
上記実施例1〜3及び比較例1で作製した樹脂は、下記式で表される重合単位を有する。
【0149】
【化11】
【0150】
上記実施例4、5、及び比較例2で作製した樹脂は、下記式で表される重合単位を有する。
【0151】
【化12】
【0152】
上記実施例6、7、及び比較例3で作製した樹脂は、下記式で表される重合単位を有する。
【0153】
【化13】
【0154】
上記実施例8で作製した樹脂は、下記式で表される重合単位を有する。
【0155】
【化14】
【0156】
上記実施例9作製した樹脂は、下記式で表される重合単位を有する。
【0157】
【化15】
【0158】
実施例10
実施例1〜9及び比較例1〜3で得られた各樹脂2.0gに、1−メトキシ−2−プロピルアセテート18.0gをそれぞれ添加し、6時間23℃で攪拌した。攪拌終了後、目視にて溶解有無を確認し、以下の基準で評価した。結果を、表1の「溶解試験」の欄に示した。
○(良好):溶液が透明で溶け残りが見られない。
×(不良):溶け残りが見られる、または溶液が白濁している。
【0159】
【表1】