(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記特定部は、前記受信された医用画像と同一の生データに基づいて生成された、少なくとも解像度が異なる医用画像を前記画像保管部に保管された前記複数の医用画像の中から特定する請求項2記載の医用画像保管装置。
前記特定部は、前記付帯情報として、前記医用画像に付帯された前記医用画像を生成する元となった生データに付された生データIDを比較する請求項3記載の医用画像保管装置。
前記制御部は、前記受信された医用画像と同一のものとみなせる医用画像を前記画像保管部に保管された前記複数の医用画像の中から特定できない場合、前記受信された医用画像を前記画像保管部に保管する請求項1記載の医用画像保管装置。
前記決定部は、前記画像保管部に保管された前記医用画像を用いて所定の画像処理を実行する医用画像処理装置において利用可能な前記解像度に応じて、前記第1規則または前記第2規則のいずれか一つを用いる請求項8記載の医用画像保管装置。
前記受信された医用画像が前記画像保管部から消去されたことを示す画像消去情報と、前記受信された医用画像が前記特定された医用画像と差し替えて前記画像保管部に保管されたことを示す画像差し替え情報とを前記受信された医用画像の送信元である前記複数の外部装置へ送信する送信部をさらに具備する請求項6または7のいずれか一項記載の医用画像保管装置。
前記医用画像保管装置は、前記受信された医用画像が前記画像保管部から消去されたことを示す画像消去情報と、前記受信された医用画像が前記特定された医用画像と差し替えて前記画像保管部に保管されたことを示す画像差し替え情報とを前記受信された医用画像の送信元である前記複数の医用画像診断装置へ送信する送信部をさらに具備し、
前記複数の医用画像診断装置は、
前記画像消去情報と前記画像差し替え情報とのうちの少なくとも一つを前記医用画像保管装置から受信する受信部と、
前記医用画像保管装置への送信対象となった前記医用画像の送信が完了したことを示す送信済みマークを表示し、前記画像差し替え情報を受信した場合、前記送信した医用画像が差し替えて前記画像保管部に保管されたことを示す差し替えマークとを表示する表示部をさらに具備する、
請求項16記載の医用画像保管システム。
前記表示部は、前記画像消去情報を受信した場合であって前記送信対象となった医用画像に対応する前記送信済みマークを表示している場合、前記対応する送信済みマークを非表示とする請求項17記載の医用画像保管システム。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本実施形態に係る医用画像保管装置および医用画像保管システムについて、図面を参照して説明する。
【0009】
(第1実施形態)
(医用画像保管システムの説明)
図1は、第1実施形態に係る医用画像保管システムを示すブロック図である。
図1に示す医用画像保管システムは、病院や診療所等の医療機関において撮像された医用画像を管理するためのネットワークシステムを有する。例えば、
図1に示す医用画像保管システムは、医用画像診断装置1と、医用画像保管装置100と、医用画像処理装置200とを備える。医用画像診断装置1と、医用画像保管装置100と、医用画像処理装置200とは、ネットワークNWを介して相互に接続される。
【0010】
医用画像診断装置1は、病院や診療所等の医療機関を受診した患者を所定の撮像機器により撮像し、医用画像を生成する。例えば、医用画像診断装置1は、X線コンピュータ断層(CT:Computed Tomography)装置、磁気共鳴イメージング(MRI:Magnetic Resonance Imaging)診断装置、X線診断装置、核医学診断装置、および超音波診断装置等、患者に関する医用画像を生成可能なモダリティである。
【0011】
医用画像保管装置100は、複数の医用画像と当該複数の医用画像に付帯される付帯情報とを管理するコンピュータ、ワークステーションあるいはサーバである。第1実施形態において、医用画像保管装置100は、医用画像診断装置1により撮像された医用画像と当該複数の医用画像に付帯される付帯情報とを保管する。
【0012】
医用画像処理装置200は、医用画像撮像装置10により撮像され、医用画像保管装置100に保管された医用画像を用いて所定の画像処理を実行する。例えば、医用画像処理装置200は、読影医により医用画像に対する読影を実施するためのコンピュータ、または医用画像を閲覧するためのコンピュータ(ビューワ)である。
【0013】
(医用画像診断装置の説明)
ここで、上記医用画像保管システムの各構成について、図面を参照して説明する。まず、第1実施形態に係る医用画像診断装置1について、
図2を参照して説明する。
【0014】
図2は、
図1に示す医用画像診断装置1を示すブロック図である。
図1に示すように、医用画像診断装置1は、医用画像撮像装置10と、演算回路51と、ディスプレイ53と、入力回路55と、記憶回路57と、通信回路59とを備える。
【0015】
医用画像撮像装置10は、上記医用画像の生成に必要なデータを収集する所定の撮像機器である。例えば、医用画像診断装置1がX線コンピュータ断層撮影装置である場合、医用画像撮像装置10は、X線管およびX線検出器等を備える架台に相当する。また、医用画像診断装置1がX線診断装置である場合、医用画像撮像装置10は、X線管およびX線検出器等を備えるアームに相当する。なお、医用画像診断装置1として上述したX線コンピュータ断層撮影装置とX線診断装置とはあくまで一例であり、医用画像診断装置1は、上述した他のモダリティにおける所定の撮像機器に相当する。
【0016】
演算回路51は、ハードウェア資源として、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサとROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリとを有する。演算回路51は、各種プログラムの実行により画像生成機能511、画像処理機能513、付帯情報編集機能515、付帯情報表示機能517およびシステム制御機能519を実現する。
【0017】
画像生成機能511において演算回路51は、医用画像撮像装置10により収集されたデータに対して所定の処理を実行し、当該収集されたデータに対応する医用画像を生成する。例えば、医用画像診断装置1がX線コンピュータ断層撮影装置である場合、演算回路51は、架台により収集された生データに対して対数変換等の前処理を施す。前処理後の生データは投影データと呼ばれる。演算回路51は、生成された投影データに基づいて、被検体に関するCT値の空間分布を表現するCT画像を発生する。演算回路51は、生成した医用画像をネットワークNWを介して医用画像保管装置100へ送信する。
【0018】
ここで、演算回路51は、DICOM(Digital Imaging Communication in Medicine)規格に準拠したCT画像を生成する。すなわち、CT画像には、画像情報の他に、CT画像に関連付けられた複数種の付帯情報が付帯される。演算回路51は、生成した医用画像に付帯された付帯情報もネットワークNWを介して医用画像保管装置100へ送信する。ここで、付帯情報とは、医用画像撮像装置10において上記医用画像の生成に必要なデータを収集する場合に設定された条件等を表す情報である。例えば、上記生成された医用画像がCT画像である場合、上記複数種の付帯情報として、撮像条件、再構成条件および表示条件等がCT画像に付帯される。
【0019】
画像処理機能513において演算回路51は、画像生成機能511により生成された医用画像に種々の画像処理を施す。例えば、CT画像が生成された場合、演算回路51は、当該CT画像にボリュームレンダリングや、サーフェスボリュームレンダリング、画像値投影処理、MPR(Multi-Planer Reconstruction)処理、CPR(Curved MPR)処理等の3次元画像処理を施して表示画像を生成する。
【0020】
付帯情報編集機能515において演算回路51は、上記生成された医用画像に付帯される付帯情報の編集画面をディスプレイ53に表示する。付帯情報表示機能517において演算回路51は、医用画像に付帯された付帯情報をディスプレイ53に表示する。
【0021】
システム制御機能519において演算回路51は、第1実施形態に係る医用画像診断装置1の統括的に制御する。具体的には、演算回路51は、記憶回路57に記憶されている制御プログラムを読み出してメモリ上に展開し、展開された制御プログラムに従って医用画像診断装置1の各部を制御する。
【0022】
なお、上記画像生成機能511、画像処理機能513、付帯情報編集機能515、付帯情報表示機能517およびシステム制御機能519は、一つの基板の演算回路51により実装されてもよいし、複数の基板の演算回路51により分散して実装されてもよい。
【0023】
ディスプレイ53は、種々のデータおよび上記医用画像等を表示する。具体的には、ディスプレイ53は、表示インターフェース回路と表示機器とを有する。表示インターフェース回路は、表示対象を表すデータをビデオ信号に変換する。ビデオ信号は、表示機器に供給される。表示機器は、表示対象を表すビデオ信号を表示する。表示機器としては、例えば、CRTディスプレイ(Cathode Ray Tube Display)、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro Luminescence Display)、プラズマディスプレイまたは当技術分野で知られている他の任意のディスプレイが適宜利用可能である。
【0024】
入力回路55は、操作者からの各種指令を入力する。具体的には、入力回路55は、入力機器と入力インターフェース回路とを有する。入力機器は、ユーザからの各種指令を受け付ける。入力機器としては、トラックボール、スクロールホイール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、および表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチパネルディスプレイ等が利用可能である。入力インターフェース回路は、入力機器からの出力信号をバスBUSを介して演算回路51に供給する。なお、第1実施形態において、入力回路55は、トラックボール、スクロールホイール、スイッチボタン、マウス、キーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を演算回路51へ出力する電気信号の処理回路も入力回路55の例に含まれる。
【0025】
記憶回路57は、種々の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、集積回路記憶装置等の記憶装置である。また、記憶回路57は、HDD等の磁気ディスク以外にも、光磁気ディスクと、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクとを利用してもよい。また、記憶回路57の保存領域は、医用画像診断装置1内にあってもよいし、ネットワークNWで接続された外部記憶装置内にあってもよい。例えば、記憶回路57は、医用画像や表示画像のデータを記憶する。また、記憶回路57は、第1実施形態に係る制御プログラム等を記憶する。
【0026】
通信回路59は、有線あるいは無線にて外部装置と通信するための回路である。外部装置は、例えば、他のモダリティ、放射線部門情報管理システム(RIS:Radiological Information System)、および病院情報システム(HIS:Hospital Information System)等のシステムに含まれるサーバ、あるいは他のワークステーション等である。第1実施形態において、通信回路59は、ネットワークNWを介して医用画像保管装置100および医用画像処理装置200と相互に接続する。
【0027】
(医用画像保管装置の説明)
次に、第1実施形態に係る医用画像保管装置100について、
図3を参照して説明する。
【0028】
図3は、
図1に示す医用画像保管装置100を示すブロック図である。
図3に示すように、医用画像保管装置100は、演算回路101と、ディスプレイ103と、入力回路105と、記憶回路107と、通信回路109と、画像データベース(画像保管部)117とを有する。演算回路101と、ディスプレイ103と、入力回路105と、記憶回路107と、通信回路109と、画像データベース117とは、装置内に設けられたバスBUSを介して相互に接続される。
【0029】
画像データベース117は、比較的大容量のデータを記憶可能なHDD(Hard Disk Drive)およびSSD(Solid State Drive)等の非一時的な記憶媒体と、メモリ等の一時的な記憶媒体とを有する。画像データベース117は、医用画像診断装置1により生成された複数の医用画像と、当該複数の医用画像各々に付帯された複数種の付帯情報とを保管する。また、画像データベース117は、後述する画像保管の過程において、医用画像診断装置1から送信された医用画像と、当該医用画像に付帯された複数種の付帯情報とを一時的あるいは非一時的に保管する。なお、医用画像診断装置1から送信された医用画像と、当該医用画像に付帯された複数種の付帯情報との一時的な保管場所として、画像データベース117が有するメモリの他に、演算回路101が有するメモリを利用してもよい。
【0030】
図4は、
図3に示す画像データベース117に保管された医用画像に付帯された付帯情報の一例を示す図である。第1実施形態における画像データベース117は、医用画像と共に
図4に示す付帯情報を保管する。第1実施形態における画像データベース117は、例えば、付帯情報として、スライス厚、スライス位置、造影剤、撮影部位名、画像マトリクスサイズ、撮影範囲、生データID、撮影プロトコル名、撮影方法、位相、撮影依頼科、画像ピクセルサイズ、検査UID、シリーズUID、画像UID、Service Class UID、管電流、管電圧、再構成フィルタ、再構成方法、FOV(Field of View)サイズ、インスタンス生成日、インスタンス生成時刻を保管する。なお、
図4に示す付帯情報は、CT画像に付帯される付帯情報を示しており、モダリティによって医用画像に付帯する付帯情報は異なる。
【0031】
演算回路101は、ハードウェア資源として、CPUやMPU等のプロセッサとROMやRAM等のメモリとを有する。演算回路101は、各種プログラムの実行により特定機能111、決定機能113、およびシステム制御機能115を実現する。
【0032】
特定機能111において演算回路101は、画像データベース117に保管された医用画像に付帯された複数種の付帯情報のうちの少なくとも一つの付帯情報と、受信された医用画像に付帯された少なくとも一つの付帯情報とを比較して、受信された医用画像と同一のものとみなせる医用画像を画像データベース117に保管された複数の医用画像の中から特定する。例えば、演算回路101は、保管された医用画像および受信された医用画像に付帯されたSOPUID(Service Object Pair Unique ID)を除く少なくとも一つの付帯情報を比較して、同一のものとみなせる医用画像を画像データベース117に保管された複数の医用画像の中から特定する。ここで、第1実施形態におけるSOPUIDは、DICOM規格で生成されるすべての医用画像に割り振られるUID(例えば、画像UID)のことである。
【0033】
決定機能113において演算回路51は、画像データベース117への画像保管の規則に基づいて、受信された医用画像と、特定された医用画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。
【0034】
システム制御機能115において演算回路101は、第1実施形態に係る医用画像保管装置100の統括的に制御する。具体的には、演算回路101は、記憶回路107に記憶されている制御プログラムを読み出してメモリ上に展開し、展開された制御プログラムに従って医用画像保管装置100の各部を制御する。システム制御機能115において演算回路101は、決定した保管対象の医用画像を画像データベース117に保管し、保管対象でない医用画像を消去する。
【0035】
なお、上記特定機能111、決定機能113、およびシステム制御機能115は、一つの基板の演算回路101により実装されてもよいし、複数の基板の演算回路101により分散して実装されてもよい。
【0036】
ディスプレイ103は、種々のデータおよび上記医用画像等を表示する。具体的には、ディスプレイ103は、表示インターフェース回路と表示機器とを有する。表示インターフェース回路は、表示対象を表すデータをビデオ信号に変換する。ビデオ信号は、表示機器に供給される。表示機器は、表示対象を表すビデオ信号を表示する。表示機器としては、例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイまたは当技術分野で知られている他の任意のディスプレイが適宜利用可能である。
【0037】
入力回路105は、操作者からの各種指令を入力する。具体的には、入力回路105は、入力機器と入力インターフェース回路とを有する。入力機器は、ユーザからの各種指令を受け付ける。入力機器としては、トラックボール、スクロールホイール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、および表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチパネルディスプレイ等が利用可能である。入力インターフェース回路は、入力機器からの出力信号をバスBUSを介して演算回路101に供給する。なお、第1実施形態において、入力回路105は、トラックボール、スクロールホイール、スイッチボタン、マウス、キーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を演算回路101へ出力する電気信号の処理回路も入力回路105の例に含まれる。
【0038】
記憶回路107は、種々の情報を記憶するHDDやSSD、集積回路記憶装置等の記憶装置である。また、記憶回路107は、HDD等の磁気ディスク以外にも、光磁気ディスクと、CD、DVD等の光ディスクとを利用してもよい。また、記憶回路107の保存領域は、医用画像診断装置1内にあってもよいし、ネットワークで接続された外部記憶装置内にあってもよい。例えば、記憶回路107は、医用画像や表示画像のデータを記憶する。また、記憶回路107は、第1実施形態に係る制御プログラム等を記憶する。
【0039】
通信回路109は、有線あるいは無線にて外部装置と通信するための回路である。外部装置は、例えば、他のモダリティ、RIS、およびHIS等のシステムに含まれるサーバ、あるいは他のワークステーション等である。第1実施形態において、通信回路109は、ネットワークNWを介して医用画像診断装置1および医用画像処理装置200と相互に接続する。
【0040】
ここで、第1実施形態における医用画像保管装置100の動作について、
図5を参照して説明する。
【0041】
図5は、第1実施形態に係る医用画像保管装置100における画像保管の流れを示すフローチャートである。
図5に示すフローチャートは、同一のものとして扱われるべき医用画像が複数保管されてしまうことを防止する画像保管手法を示すものである。ここで、受信された医用画像と、受信された医用画像に付帯された複数種の付帯情報とは、画像データベース117が有するメモリに一時的に保管されていることとする。以降、実施形態でも同様である。
【0042】
ステップS1において、演算回路101は、受信された医用画像の付帯情報と、画像データベース117に保管された医用画像の付帯情報とを比較する。ステップS2において、演算回路101は、ステップS1における比較の結果に基づいて、受信された医用画像と同一のものとみなせる医用画像を画像データベース117に保管された複数の医用画像の中から特定する。
【0043】
ステップS3において、受信された医用画像と同一のものとみなせる医用画像を画像データベース117に保管された複数の医用画像の中から特定できない場合(ステップS2のNo)、演算回路101は、受信された医用画像を画像データベース117に保管する。
【0044】
ステップS4において、受信された医用画像と同一のものとみなせる医用画像を画像データベース117に保管された複数の医用画像の中から特定できた場合(ステップS2のYes)、演算回路101は、画像データベース117に設定された画像保管の規則に基づいて、受信された医用画像と、特定された医用画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。
【0045】
ステップS6において、受信された医用画像を保管対象とする場合(ステップS5のYes)、演算回路101は、特定された医用画像を画像データベース117から消去する。さらに、演算回路101は、ステップS3と同様に、受信された医用画像を画像データベース117に保管する。ステップS7において、受信された医用画像を保管対象とする場合(ステップS5のNo)、演算回路101は、受信された医用画像を画像データベース117から消去する。
【0046】
さらに、
図5に示す画像保管の具体的な実施例について、
図6乃至
図24を参照して説明する。
【0047】
(実施例1)
実施例1における医用画像診断装置1は、X線コンピュータ断層撮影装置であるとする。実施例1における演算回路51は、通常の解像度を有する医用画像より解像度が高い高解像度を有する医用画像を生成する。例えば、演算回路51は、高解像度を有する医用画像として、画像マトリクスサイズ「1024」の医用画像を生成する。また、演算回路51は、高解像度を有する医用画像をサポートしていない周辺装置向けに、通常の解像度を有する医用画像を上記高解像度を有する医用画像と共に生成する。演算回路51は、通常の解像度を有する医用画像として、画像マトリクスサイズ「512」の医用画像を生成する。以降、実施形態において、画像マトリクスサイズ「512」の医用画像を通常画像と呼称する。また、画像マトリクスサイズ「1024」の医用画像を高解像度画像と呼称する。
【0048】
また、実施例1の演算回路101は、付帯情報として、医用画像に付帯された医用画像の生成日と、生成時刻とを比較する。演算回路101は、受信された医用画像の生成日および生成時刻と同一の生成日および生成時刻を有する医用画像を画像データベース117に保管された複数の医用画像の中から特定する。すなわち、演算回路101は、特定された医用画像を受信された医用画像と同一のものと認識する。
【0049】
通常、DICOM規格では、SOPUIDが同じ医用画像を同一の医用画像と判断している。当該SOPUIDは、画像の送信タイミングによって、異なる番号が割り振られている。つまり、従来の医用画像保管装置では、SOPUIDが異なる医用画像は、同一のものとして認識されない。一方、上述の通り、実施例1における演算回路101は、医用画像の生成日および生成時刻により同一の医用画像を特定している。このため、実施例1における医用画像保管装置100は、SOPUIDが異なる(言い換えれば、画像の解像度が異なる)医用画像であっても、同一のものと認識することができる。
【0050】
また、実施例1における演算回路101は、使用目的に応じて、低い解像度を有する医用画像を優先的に保管する容量優先モードと、高い解像度を有する医用画像を優先的に保管する画質優先モードとのいずれか一つを設定する。例えば、演算回路101は、医用画像保管装置100に接続され、保管された医用画像を用いて所定の画像処理を実行する医用画像処理装置200において利用可能な解像度に応じて、容量優先モード、または画質優先モードのいずれか一つを設定する。これにより、演算回路101は、設定された画像保管のモードに基づいて、医用画像を画像データベース117に保管する。
【0051】
ここで、実施例1における医用画像処理装置200は、高解像度画像に対応しておらず、通常画像のみ対応しているとする。すなわち、実施例1において、演算回路101は、低い解像度を有する医用画像を優先的に保管する容量優先モードに設定する。また、演算回路101は、低い解像度を有する医用画像を優先的に保管する第1規則に基づいて、受信された医用画像と、特定された医用画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。
【0052】
図6は、実施例1に係る医用画像保管装置100における画像保管の流れを模式的に示す図である。
【0053】
図6に示すように、実施例1では、医用画像診断装置(送信側)1から医用画像保管装置(受信側)100へ上記解像度の異なる複数の医用画像を順番に送信する。例えば、第1回目の画像送信において、通常画像を医用画像診断装置1から医用画像保管装置100へ送信する。さらに、第2回目の画像送信において、高解像度画像を医用画像診断装置1から医用画像保管装置100へ送信する。なお、実施例1では、上記通常画像および高解像度画像の他に、位置決め画像(スキャノ(Scano)画像)を通常画像および高解像度画像の送信前に医用画像診断装置1から医用画像保管装置100へ送信する。また、実施例1では、上記通常画像および高解像度画像の他に、サマリを通常画像および高解像度画像の送信後に医用画像診断装置1から医用画像保管装置100へ送信する。サマリは、例えば、医用画像を生成する過程で設定された撮影条件、再構成条件、1つの検査における撮像プロトコル等に関する要約である。
【0054】
図7は、実施例1において、実際に医用画像保管装置100に保管された医用画像を示す図である。
図7において、医用画像診断装置1は、「スキャノ画像→通常画像→高解像度画像→サマリ」の順に医用画像を医用画像保管装置100へ送信する。
【0055】
まず、医用画像診断装置1は、スキャノ画像を医用画像保管装置100へ送信する。スキャノ画像の送信後、演算回路101は、受信されたスキャノ画像の生成日および生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日および生成時刻とを比較する。比較の結果、受信されたスキャノ画像と生成日および生成時刻が同一である医用画像は、画像データベース117に存在しない。よって、演算回路101は、受信されたスキャノ画像を画像データベース117に保管する。
【0056】
次に、医用画像診断装置1は、通常画像を医用画像保管装置100へ送信する。通常画像の送信後、演算回路101は、受信された通常画像の生成日および生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日および生成時刻とを比較する。比較の結果、受信された通常画像と生成日および生成時刻が同一である医用画像は、画像データベース117に存在しない。よって、演算回路101は、受信された通常画像を画像データベース117に保管する。
【0057】
次に、医用画像診断装置1は、高解像度画像を医用画像保管装置100へ送信する。高解像度画像の送信後、演算回路101は、受信された高解像度画像の生成日および生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日および生成時刻とを比較する。比較の結果、受信された高解像度画像と生成日および生成時刻が同一である通常画像が、画像データベース117に存在する。このため、演算回路101は、画像保管の規則に基づいて、受信された高解像度画像と、特定された通常画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。実施例1において、画像データベース117は、上述の通り、容量優先モードに設定されている。演算回路101は、低い解像度を有する医用画像を優先的に保管するため、第1規則に基づいて、特定された通常画像を保管対象の医用画像として決定する。演算回路101は、保管対象の医用画像が特定された通常画像であるため、受信された高解像度画像を画像データベース117から消去する。
【0058】
最後に、医用画像診断装置1は、サマリを医用画像保管装置100へ送信する。サマリの送信後、演算回路101は、受信されたサマリの生成日および生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日および生成時刻とを比較する。比較の結果、受信されたサマリと生成日および生成時刻が同一である医用画像は、画像データベース117に存在しない。よって、演算回路101は、受信されたサマリを画像データベース117に保管する。
【0059】
上記構成によれば、実施例1に係る医用画像保管装置100は、上記
図7に示す過程を経て、画像データベース117に、スキャノ画像、通常画像およびサマリが保管される。実施例1に係る医用画像保管装置100は、解像度が異なるのみで上記通常画像と同一のものとして扱われる高解像度画像の重複保管を防ぐことができる。
【0060】
なお、上記実施例1において、医用画像診断装置1は、医用画像保管装置100へ「スキャノ画像→通常画像→高解像度画像→サマリ」の順に医用画像を送信している。しかしながら、医用画像診断装置1は、実施例1に限定されず、任意の順序で医用画像を送信してもよい。例えば、医用画像診断装置1は、通常画像と高解像度画像との送信順序を入れ替えてもよい。
【0061】
(実施例2)
実施例2における医用画像診断装置1は、X線コンピュータ断層撮影装置であると想定する。実施例2における演算回路51は、実施例1と同様に、通常画像と高解像度画像とを生成する。また、実施例2における演算回路101は、付帯情報として、医用画像に付帯された医用画像の生成日と、生成時刻とを比較する。
【0062】
また、実施例2における医用画像処理装置200は、高解像度画像に対応しているとする。すなわち、実施例2において、演算回路101は、高い解像度を有する医用画像を優先的に保管する画質優先モードに設定する。また、演算回路101は、高い解像度を有する医用画像を優先的に保管する第2規則に基づいて、受信された医用画像と、特定された医用画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。
【0063】
図8は、実施例2に係る医用画像保管装置100における画像保管の流れを模式的に示す図である。
【0064】
図8に示すように、実施例2では、実施例1と同様に、第1回目の画像送信において、通常画像を医用画像診断装置1から医用画像保管装置100へ送信する。さらに、第2回目の画像送信において、高解像度画像を医用画像診断装置1から医用画像保管装置100へ送信する。なお、実施例2では、上記通常画像および高解像度画像の他に、位置決め画像(スキャノ画像)を通常画像および高解像度画像の送信前に医用画像診断装置1から医用画像保管装置100へ送信する。また、実施例2では、上記通常画像および高解像度画像の他に、サマリを通常画像および高解像度画像の送信後に医用画像診断装置1から医用画像保管装置100へ送信する。
【0065】
図9は、実施例2において、実際に医用画像保管装置100に保管された医用画像を示す図である。
図9において、医用画像診断装置1は、「スキャノ画像→通常画像→高解像度画像→サマリ」の順に医用画像を医用画像保管装置100へ送信する。
【0066】
まず、医用画像診断装置1は、スキャノ画像を医用画像保管装置100へ送信する。スキャノ画像の送信後、演算回路101は、受信されたスキャノ画像の生成日および生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日および生成時刻とを比較する。比較の結果、受信されたスキャノ画像と生成日および生成時刻が同一である医用画像は、画像データベース117に存在しない。よって、演算回路101は、受信されたスキャノ画像を画像データベース117に保管する。
【0067】
次に、医用画像診断装置1は、通常画像を医用画像保管装置100へ送信する。通常画像の送信後、演算回路101は、受信された通常画像の生成日および生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日および生成時刻とを比較する。比較の結果、受信された通常画像と生成日および生成時刻が同一である医用画像は、画像データベース117に存在しない。よって、演算回路101は、受信された通常画像を画像データベース117に保管する。
【0068】
次に、医用画像診断装置1は、高解像度画像を医用画像保管装置100へ送信する。高解像度画像の送信後、演算回路101は、受信された高解像度画像の生成日および生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日および生成時刻とを比較する。比較の結果、受信された高解像度画像と生成日および生成時刻が同一である通常画像が、画像データベース117に存在する。このため、演算回路101は、画像保管の規則に基づいて、受信された高解像度画像と、特定された通常画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。実施例2において、画像データベース117は、上述の通り、画質優先モードに設定されている。演算回路101は、高い解像度を有する医用画像を優先的に保管するため、第2規則に基づいて、受信された高解像度画像を保管対象の医用画像として決定する。演算回路101は、保管対象の医用画像が受信された高解像度画像であるため、特定された通常画像を画像データベース117から消去する。さらに、演算回路101は、受信された高解像度画像を画像データベース117に保管する。
【0069】
最後に、医用画像診断装置1は、サマリを医用画像保管装置100へ送信する。サマリの送信後、演算回路101は、受信されたサマリの生成日および生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日および生成時刻とを比較する。比較の結果、受信されたサマリと生成日および生成時刻が同一である医用画像は、画像データベース117に存在しない。よって、演算回路101は、受信されたサマリを画像データベース117に保管する。
【0070】
上記構成によれば、実施例2に係る医用画像保管装置100は、上記
図9に示す過程を経て、画像データベース117に、スキャノ画像、高解像度画像およびサマリが保管される。実施例2に係る医用画像保管装置100は、解像度が異なるのみで上記高解像度画像と同一のものとして扱われる通常画像の重複保管を防ぐことができる。
【0071】
なお、上記実施例2において、医用画像診断装置1は、医用画像保管装置100へ「スキャノ画像→通常画像→高解像度画像→サマリ」の順に医用画像を送信している。しかしながら、医用画像診断装置1は、実施例2に限定されず、任意の順序で医用画像を送信してもよい。例えば、医用画像診断装置1は、通常画像と高解像度画像との送信順序を入れ替えてもよい。
【0072】
(実施例3)
実施例3における医用画像診断装置1は、X線コンピュータ断層撮影装置であると想定する。実施例3における医用画像診断装置1は、非造影または造影された被検体を撮像対象として撮像データを収集する。実施例3における演算回路51は、収集された撮像データに基づいて、非造影の通常画像と、造影の通常画像と、非造影の高解像度画像と、造影の高解像度画像とを生成する。非造影の通常画像と、造影の通常画像と、非造影の高解像度画像と、造影の高解像度画像とは、例えば、シングルスライスの医用画像診断装置1で撮像される。また、実施例3における演算回路101は、付帯情報として、医用画像に付帯された当該医用画像を生成する元となった生データに付された生データIDを比較する。演算回路101は、受信された医用画像の生データIDと同一の生データIDを有する医用画像を画像データベース117に保管された複数の医用画像の中から特定する。すなわち、演算回路101は、特定された医用画像を受信された医用画像と同一のものと認識する。これにより、演算回路101は、SOPUIDが異なる(言い換えれば、画像の解像度が異なる)医用画像であっても、医用画像を生成する元となった生データのIDという共通点により、同一のものと認識することができる。
【0073】
また、実施例3における医用画像処理装置200は、高解像度画像に対応しておらず、通常画像のみ対応しているとする。すなわち、実施例3において、演算回路101は、低い解像度を有する医用画像を優先的に保管する容量優先モードに設定する。また、演算回路101は、上記第1規則に基づいて、受信された医用画像と、特定された医用画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。
【0074】
図10は、実施例3に係る医用画像保管装置100における画像保管の流れを模式的に示す図である。
【0075】
図10に示すように、実施例3では、通常画像を先に医用画像診断装置1から医用画像保管装置100へ送信する。通常画像の送信後、高解像度画像を医用画像診断装置1から医用画像保管装置100へ送信する。なお、実施例3では、上記通常画像および高解像度画像の他に、スキャノ画像を通常画像および高解像度画像の送信前に医用画像診断装置1から医用画像保管装置100へ送信する。また、実施例3では、上記通常画像および高解像度画像の他に、サマリを通常画像および高解像度画像の送信後に医用画像診断装置1から医用画像保管装置100へ送信する。
【0076】
図11は、実施例3において、実際に医用画像保管装置100に保管された医用画像を示す図である。
図11において、医用画像診断装置1は、「スキャノ画像→通常画像(非造影)→通常画像(造影)→高解像度画像(非造影)→高解像度画像(造影)→サマリ」の順に医用画像を医用画像保管装置100へ送信する。
【0077】
まず、医用画像診断装置1は、スキャノ画像を医用画像保管装置100へ送信する。スキャノ画像の送信後、演算回路101は、受信されたスキャノ画像の生データIDと、画像データベース117に保管された医用画像の生データIDとを比較する。比較の結果、受信されたスキャノ画像と生成日および生成時刻が同一である医用画像は、画像データベース117に存在しない。よって、演算回路101は、受信されたスキャノ画像を画像データベース117に保管する。
【0078】
次に、医用画像診断装置1は、非造影の通常画像を医用画像保管装置100へ送信する。造影の通常画像の送信後、演算回路101は、受信された非造影の通常画像の生データIDと、画像データベース117に保管された医用画像の生データIDとを比較する。比較の結果、受信された非造影の通常画像と生データIDが同一である医用画像は、画像データベース117に存在しない。よって、演算回路101は、受信された非造影の通常画像を画像データベース117に保管する。
【0079】
次に、医用画像診断装置1は、造影の通常画像を医用画像保管装置100へ送信する。非造影の高解像度画像の送信後、演算回路101は、受信された造影の通常画像の生データIDと、画像データベース117に保管された医用画像の生データIDとを比較する。比較の結果、受信された造影の通常度画像と生データIDと同一である医用画像が、画像データベース117に存在しない。よって、演算回路101は、受信された造影の通常画像を画像データベース117に保管する。
【0080】
次に、医用画像診断装置1は、非造影の高解像度画像を医用画像保管装置100へ送信する。非造影の高解像度画像の送信後、演算回路101は、受信された非造影の高解像度画像の生データIDと、画像データベース117に保管された医用画像の生データIDとを比較する。比較の結果、受信された非造影の高解像度画像と生データIDが同一である非造影の通常画像が、画像データベース117に存在する。このため、演算回路101は、画像保管の規則に基づいて、受信された非造影の高解像度画像と、特定された非造影の通常画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。実施例3において、画像データベース117は、上述の通り、容量優先モードに設定されている。演算回路101は、低い解像度を有する医用画像を優先的に保管するため、第1規則に基づいて、特定された非造影の通常画像を保管対象の医用画像として決定する。演算回路101は、保管対象の医用画像が特定された非造影の通常画像であるため、受信された非造影の高解像度画像を画像データベース117から消去する。
【0081】
次に、医用画像診断装置1は、造影の高解像度画像を医用画像保管装置100へ送信する。造影の高解像度画像の送信後、演算回路101は、受信された造影の高解像度画像の生データIDと、画像データベース117に保管された医用画像の生データIDとを比較する。比較の結果、受信された造影の高解像度画像と生データIDが同一である造影の通常画像が、画像データベース117に存在する。このため、演算回路101は、画像保管の規則に基づいて、受信された造影の高解像度画像と、特定された造影の通常画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。実施例3において、画像データベース117は、上述の通り、容量優先モードに設定されている。演算回路101は、低い解像度を有する医用画像を優先的に保管するため、第1規則に基づいて、特定された造影の通常画像を保管対象の医用画像として決定する。演算回路101は、保管対象の医用画像が特定された造影の通常画像であるため、受信された造影の高解像度画像を画像データベース117から消去する。
【0082】
最後に、医用画像診断装置1は、サマリを医用画像保管装置100へ送信する。サマリの送信後、演算回路101は、受信されたサマリの生データIDと、画像データベース117に保管された医用画像の生データIDとを比較する。比較の結果、受信されたサマリと生データIDが同一である医用画像は、画像データベース117に存在しない。よって、演算回路101は、受信されたサマリを画像データベース117に保管する。
【0083】
上記構成によれば、実施例3に係る医用画像保管装置100は、上記
図11に示す過程を経て、画像データベース117に、スキャノ画像、通常画像(非造影)、通常画像(造影)、サマリが保管される。実施例3に係る医用画像保管装置100は、解像度が異なるのみで上記通常画像と同一のものとして扱われる高解像度画像の重複保管を防ぐことができる。
【0084】
なお、上記実施例3において、医用画像診断装置1は、医用画像保管装置100へ「スキャノ画像→通常画像(非造影)→通常画像(造影)→高解像度画像(非造影)→高解像度画像(造影)→サマリ」の順に医用画像を送信している。しかしながら、医用画像診断装置1は、実施例3に限定されず、
図12に示すように任意の順序で医用画像を送信してもよい。例えば、医用画像診断装置1は、非造影画像を先に送信し、次に造影画像を送信してもよい。
【0085】
ここで、医用画像診断装置1は、医用画像保管装置100へ「スキャノ画像→通常画像(非造影)→高解像度画像(非造影)→通常画像(造影)→高解像度画像(造影)→サマリ」の順に医用画像を送信する場合、通常画像(非造影)および通常画像(造影)、または高解像度画像(非造影)および高解像度画像(造影)のうちのいずれか一方のペアが画像データベース117に保管されるまで、他方のペアを画像データベース117から消去しない。すなわち、医用画像保管装置100は、通常画像(非造影)の次のステップで高解像度画像(非造影)が医用画像診断装置1から送信されても、すぐに高解像度画像(非造影)を画像データベース117から消去しない。医用画像保管装置100は、通常画像(非造影)および通常画像(造影)のペアが画像データベース117に保管されるまで、高解像度画像(非造影)を画像データベース117に保管しておく。その後、医用画像保管装置100は、通常画像(非造影)および通常画像(造影)のペアが画像データベース117に保管された場合、高解像度画像(非造影)を画像データベース117から消去する。
【0086】
また、
図12に示すように、非造影の通常画像と、造影の通常画像と、非造影の高解像度画像と、造影の高解像度画像とは、マルチスライスの医用画像診断装置1で撮像されてもよい。
【0087】
(実施例4)
実施例4における医用画像診断装置1は、X線コンピュータ断層撮影装置であるとする。実施例4における医用画像診断装置1は、実施例3と同様に、非造影または造影された被検体を撮像対象として撮像データを収集する。実施例4における演算回路51は、収集された撮像データに基づいて、非造影の通常画像と、造影の通常画像と、非造影の高解像度画像と、造影の高解像度画像とを生成する。非造影の通常画像と、造影の通常画像と、非造影の高解像度画像と、造影の高解像度画像とは、シングルスライスの医用画像診断装置1で撮像される。また、実施例4における演算回路101は、実施例3と同様に、付帯情報として、医用画像に付帯された当該医用画像を生成する元となった生データに付された生データIDを比較する。演算回路101は、受信された医用画像の生データIDと同一の生データIDを有する医用画像を画像データベース117に保管された複数の医用画像の中から特定する。
【0088】
また、実施例4における医用画像処理装置200は、高解像度画像に対応しているとする。すなわち、実施例4において、演算回路101は、高い解像度を有する医用画像を優先的に保管する画質優先モードに設定する。また、演算回路101は、上記第2規則に基づいて、受信された医用画像と、特定された医用画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。
【0089】
図13は、実施例4に係る医用画像保管装置100における画像保管の流れを模式的に示す図である。
【0090】
図13に示すように、実施例4では、通常画像を先に医用画像診断装置1から医用画像保管装置100へ送信する。通常画像の送信後、高解像度画像を医用画像診断装置1から医用画像保管装置100へ送信する。なお、実施例4では、上記通常画像および高解像度画像の他に、位置決め画像(スキャノ画像)を通常画像および高解像度画像の送信前に医用画像診断装置1から医用画像保管装置100へ送信する。また、実施例4では、上記通常画像および高解像度画像の他に、サマリを通常画像および高解像度画像の送信後に医用画像診断装置1から医用画像保管装置100へ送信する。
【0091】
図14は、実施例4において、実際に医用画像保管装置100に保管された医用画像を示す図である。
図14において、医用画像診断装置1は、実施例3と同様に、「スキャノ画像→通常画像(非造影)→通常画像(造影)→高解像度画像(非造影)→高解像度画像(造影)→サマリ」の順に医用画像を医用画像保管装置100へ送信する。
【0092】
まず、医用画像診断装置1は、スキャノ画像を医用画像保管装置100へ送信する。スキャノ画像の送信後、演算回路101は、受信されたスキャノ画像の生データIDと、画像データベース117に保管された医用画像の生データIDとを比較する。比較の結果、受信されたスキャノ画像と生成日および生成時刻が同一である医用画像は、画像データベース117に存在しない。よって、演算回路101は、受信されたスキャノ画像を画像データベース117に保管する。
【0093】
次に、医用画像診断装置1は、非造影の通常画像を医用画像保管装置100へ送信する。非造影の通常画像の送信後、演算回路101は、受信された非造影の通常画像の生データIDと、画像データベース117に保管された医用画像の生データIDとを比較する。比較の結果、受信された非造影の通常画像と生データIDが同一である医用画像は、画像データベース117に存在しない。よって、演算回路101は、受信された非造影の通常画像を画像データベース117に保管する。
【0094】
次に、医用画像診断装置1は、造影の通常画像を医用画像保管装置100へ送信する。造影の通常画像の送信後、演算回路101は、受信された造影の通常画像の生データIDと、画像データベース117に保管された医用画像の生データIDとを比較する。比較の結果、受信された造影の通常度画像と生データIDと同一である医用画像が、画像データベース117に存在しない。よって、演算回路101は、受信された造影の通常画像を画像データベース117に保管する。
【0095】
次に、医用画像診断装置1は、非造影の高解像度画像を医用画像保管装置100へ送信する。非造影の高解像度画像の送信後、演算回路101は、受信された非造影の高解像度画像の生データIDと、画像データベース117に保管された医用画像の生データIDとを比較する。比較の結果、受信された非造影の高解像度画像と生データIDが同一である非造影の通常画像が、画像データベース117に存在する。このため、演算回路101は、画像保管の規則に基づいて、受信された非造影の高解像度画像と、特定された非造影の通常画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。実施例4において、画像データベース117は、上述の通り、画質優先モードに設定されている。演算回路101は、高い解像度を有する医用画像を優先的に保管するため、第2規則に基づいて、受信された非造影の高解像度画像を保管対象の医用画像として決定する。演算回路101は、保管対象の医用画像が受信された非造影の高解像度画像であるため、特定された非造影の通常画像を画像データベース117から消去し、受信された非造影の高解像度画像を画像データベース117に保管する。
【0096】
次に、医用画像診断装置1は、造影の高解像度画像を医用画像保管装置100へ送信する。造影の高解像度画像の送信後、演算回路101は、受信された造影の高解像度画像の生データIDと、画像データベース117に保管された医用画像の生データIDとを比較する。比較の結果、受信された造影の高解像度画像と生データIDが同一である造影の通常画像が、画像データベース117に存在する。このため、演算回路101は、画像保管の規則に基づいて、受信された造影の高解像度画像と、特定された造影の通常画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。実施例4において、画像データベース117は、上述の通り、画質優先モードに設定されている。演算回路101は、高い解像度を有する医用画像を優先的に保管するため、第2規則に基づいて、受信された造影の高解像度画像を保管対象の医用画像として決定する。演算回路101は、保管対象の医用画像が特定された造影の高解像度画像であるため、特定された造影の通常画像を画像データベース117から消去し、受信された造影の高解像度画像を画像データベース117に保管する。
【0097】
最後に、医用画像診断装置1は、サマリを医用画像保管装置100へ送信する。サマリの送信後、演算回路101は、受信されたサマリの生データIDと、画像データベース117に保管された医用画像の生データIDとを比較する。比較の結果、受信されたサマリと生データIDが同一である医用画像は、画像データベース117に存在しない。よって、演算回路101は、受信されたサマリを画像データベース117に保管する。
【0098】
上記構成によれば、実施例4に係る医用画像保管装置100は、上記
図11に示す過程を経て、画像データベース117に、スキャノ画像、高解像度画像(非造影)、高解像度画像(造影)、サマリが保管される。実施例4に係る医用画像保管装置100は、解像度が異なるのみで上記通常画像と同一のものとして扱われる高解像度画像の重複保管を防ぐことができる。
【0099】
なお、上記実施例4において、医用画像診断装置1は、医用画像保管装置100へ「スキャノ画像→通常画像(非造影)→通常画像(造影)→高解像度画像(非造影)→高解像度画像(造影)→サマリ」の順に医用画像を送信している。しかしながら、医用画像診断装置1は、実施例4に限定されず、
図15に示すように任意の順序で医用画像を送信してもよい。例えば、医用画像診断装置1は、非造影画像を先に送信し、次に造影画像を送信してもよい。
【0100】
ここで、医用画像診断装置1は、医用画像保管装置100へ「スキャノ画像→通常画像(非造影)→高解像度画像(非造影)→通常画像(造影)→高解像度画像(造影)→サマリ」の順に医用画像を送信する場合、通常画像(非造影)および通常画像(造影)、または高解像度画像(非造影)および高解像度画像(造影)のうちのいずれか一方のペアが画像データベース117に保管されるまで、他方のペアを画像データベース117から消去しない。すなわち、医用画像保管装置100は、「通常画像(非造影)→高解像度画像(非造影)→通常画像(造影)→高解像度画像(造影)」の順に医用画像が送信されても、送信後すぐに通常画像(非造影)および通常画像(造影)を画像データベース117から消去しない。医用画像保管装置100は、高解像度画像(非造影)および高解像度画像(造影)のペアが画像データベース117に保管されるまで、通常画像(非造影)および通常画像(造影)を画像データベース117に保管しておく。その後、医用画像保管装置100は、高解像度画像(非造影)および高解像度画像(造影)ののペアが画像データベース117に保管された場合、通常画像(非造影)および通常画像(造影)を画像データベース117から消去する。
【0101】
また、
図15に示すように、非造影の通常画像と、造影の通常画像と、非造影の高解像度画像と、造影の高解像度画像とは、マルチスライスの医用画像診断装置1で撮像されてもよい。
【0102】
(実施例5)
図16乃至
図18は、実施例5において、実際に医用画像保管装置100に保管された医用画像を示す図である。
図16乃至
図18に示すように、操作者により画像データベース117への画像保管の規則を任意で設定してもよい。実施例5の演算回路101は、任意で設定された画像データベース117への画像保管の規則に基づいて、保管対象の医用画像を決定する。具体例について、実施例5−1乃至実施例5−3で説明する。
【0103】
(実施例5−1)
実施例5−1における演算回路51は、収集された撮像データに基づいて、スライス厚が厚い厚切り通常画像および高解像度画像と、スライス厚が薄い通常画像および高解像度画像とを生成する。なお、スライス厚が厚い/薄いの判断は、撮像条件、スライス厚の設定値、生データID、再構成関数等に基づいて行う。また、実施例5−1における演算回路101は、実施例1および2と同様に、付帯情報として、医用画像に付帯された医用画像の生成日と、生成時刻とを比較する。演算回路101は、受信された医用画像の生成日および生成時刻と同一の生成日および生成時刻を有する医用画像を画像データベース117に保管された複数の医用画像の中から特定する。
【0104】
また、実施例5−1において、演算回路101は、低い解像度を有する医用画像を優先的に保管する容量優先モードに設定する。すなわち、実施例5−1における演算回路101は、上記第1規則に基づいて、受信された医用画像と、特定された医用画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。加えて、演算回路101は、付帯情報として、医用画像に付帯された当該医用画像の画像種を比較して、受信された医用画像が任意の画像データベース117への画像保管の規則に合致しているか判定する。
【0105】
図16において、医用画像診断装置1は、例えば、「厚切り画像(通常および高解像度画像)→薄切り画像(通常および高解像度画像)」の順に医用画像を医用画像保管装置100へ送信する。なお、
図16では、任意で設定された画像データベース117への画像保管の規則として、「厚切り:通常画像を保管、薄切り:保管しない」が設定されている。
【0106】
まず、医用画像診断装置1は、厚切り通常画像を医用画像保管装置100へ送信する。厚切り通常画像の送信後、演算回路101は、受信された厚切り通常画像の生成日と、生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日と、生成時刻とを比較する。さらに、演算回路101は、医用画像に付帯された当該医用画像の画像種を比較して、受信された厚切り通常画像が任意の画像保管の規則に合致しているか判定する。実施例5−1における画像データベース117において、厚切り医用画像は通常画像のみ保管する規則となっているため、演算回路101は、受信された厚切り通常画像を画像データベース117に保管する。
【0107】
次に、医用画像診断装置1は、厚切り高解像度画像を医用画像保管装置100へ送信する。厚切り高解像度画像の送信後、演算回路101は、受信された厚切り高解像度画像の生成日と、生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日と、生成時刻とを比較する。さらに、演算回路101は、医用画像に付帯された当該医用画像の画像種を比較して、受信された厚切り高解像度画像が任意の画像保管の規則に合致しているか否か判定する。実施例5−1における画像データベース117において、厚切り医用画像は通常画像のみ保管する規則となっているため、演算回路101は、受信された厚切り高解像度画像を画像データベース117から消去する。
【0108】
次に、医用画像診断装置1は、薄切り通常画像を医用画像保管装置100へ送信する。薄切り通常画像の送信後、演算回路101は、受信された薄切り通常画像の生成日と、生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日と、生成時刻とを比較する。さらに、演算回路101は、医用画像に付帯された当該医用画像の画像種を比較して、受信された薄切り通常画像が任意の画像保管の規則に合致しているか否か判定する。実施例5−1の画像データベース117において、薄切り医用画像は保管しない規則となっているため、演算回路101は、受信された薄切り通常画像を画像データベース117から消去する。
【0109】
最後に、医用画像診断装置1は、薄切り高解像度画像を医用画像保管装置100へ送信する。薄切り高解像度画像の送信後、演算回路101は、受信された薄切り高解像度画像の生成日と、生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日と、生成時刻とを比較する。さらに、演算回路101は、受信された薄切り高解像度画像が任意の画像保管の規則に合致しているか否か判定する。実施例5−1の画像データベース117において、薄切り医用画像は保管しない規則となっているため、演算回路101は、受信された薄切り高解像度画像を画像データベース117から消去する。
【0110】
実施例5−1に係る医用画像保管装置100は、上記
図16に示す過程を経て、厚切り通常画像が画像データベース117に保管される。
【0111】
(実施例5−2)
実施例5−2における演算回路51は、実施例5−1と同様に、収集された撮像データに基づいて、スライス厚が厚い厚切り通常画像および高解像度画像と、スライス厚が薄い通常画像および高解像度画像とを生成する。また、実施例5−2における演算回路101は、実施例1および2と同様に、付帯情報として、医用画像に付帯された医用画像の生成日と、生成時刻とを比較する。演算回路101は、受信された医用画像の生成日および生成時刻と同一の生成日および生成時刻を有する医用画像を画像データベース117に保管された複数の医用画像の中から特定する。
【0112】
また、実施例5−2において、演算回路101は、高い解像度を有する医用画像を優先的に保管する画質優先モードに設定する。すなわち、実施例5−2における演算回路101は、上記第2規則に基づいて、受信された医用画像と、特定された医用画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。加えて、演算回路101は、付帯情報として、医用画像に付帯された当該医用画像の画像種を比較して、受信された医用画像が任意で設定された画像データベース117への画像保管の規則に合致しているか判定する。
【0113】
図17において、医用画像診断装置1は、例えば、「厚切り画像(通常および高解像度画像)→薄切り画像(通常および高解像度画像)」の順に医用画像を医用画像保管装置100へ送信する。なお、
図17では、任意で設定された画像データベース117への画像保管の規則として、「厚切り:保管しない、薄切り:高解像度画像を保管」が設定されている。
【0114】
まず、医用画像診断装置1は、厚切り通常画像を医用画像保管装置100へ送信する。厚切り通常画像の送信後、演算回路101は、受信された厚切り通常画像の生成日と、生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日と、生成時刻とを比較する。さらに、演算回路101は、医用画像に付帯された当該医用画像の画像種を比較して、受信された厚切り通常画像が任意の画像保管の規則に合致しているか判定する。実施例5−2における画像データベース117において、厚切り医用画像は保管しない規則となっているため、演算回路101は、受信された厚切り通常画像を画像データベース117から消去する。
【0115】
次に、医用画像診断装置1は、厚切り高解像度画像を医用画像保管装置100へ送信する。厚切り高解像度画像の送信後、演算回路101は、受信された厚切り高解像度画像の生成日と、生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日と、生成時刻とを比較する。さらに、演算回路101は、医用画像に付帯された当該医用画像の画像種を比較して、受信された厚切り高解像度画像が任意の画像保管の規則に合致しているか否か判定する。実施例5−2における画像データベース117において、厚切り医用画像は保管しない規則となっているため、演算回路101は、受信された厚切り高解像度画像を画像データベース117から消去する。
【0116】
次に、医用画像診断装置1は、薄切り通常画像を医用画像保管装置100へ送信する。薄切り通常画像の送信後、演算回路101は、受信された薄切り通常画像の生成日と、生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日と、生成時刻とを比較する。さらに、演算回路101は、医用画像に付帯された当該医用画像の画像種を比較して、受信された薄切り通常画像が任意の画像保管の規則に合致しているか否か判定する。実施例5−2における画像データベース117において、薄切り医用画像は高解像度画像のみ保管する規則となっているため、演算回路101は、受信された薄切り通常画像を画像データベース117から消去する。
【0117】
最後に、医用画像診断装置1は、薄切り高解像度画像を医用画像保管装置100へ送信する。薄切り高解像度画像の送信後、演算回路101は、受信された薄切り高解像度画像の生成日と、生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日と、生成時刻とを比較する。さらに、演算回路101は、受信された薄切り高解像度画像が任意の画像保管の規則に合致しているか否か判定する。実施例5−2における画像データベース117において、薄切り医用画像は高解像度画像のみ保管する規則となっているため、演算回路101は、受信された薄切り高解像度画像を画像データベース117に保管する。
【0118】
実施例5−2に係る医用画像保管装置100は、上記
図17に示す過程を経て、薄切り高解像度画像が画像データベース117に保管される。
【0119】
(実施例5−3)
実施例5−3における医用画像診断装置1は、例えば、被検体の胸部、および頭部を撮像対象として撮像データを収集する。実施例5−3における演算回路51は、収集された撮像データに基づいて、被検体の胸部、および頭部に関する通常画像および高解像度画像を生成する。また、実施例5−3における演算回路101は、実施例1および2と同様に、付帯情報として、医用画像に付帯された医用画像の生成日と、生成時刻とを比較する。演算回路101は、受信された医用画像の生成日および生成時刻と同一の生成日および生成時刻を有する医用画像を画像データベース117に保管された複数の医用画像の中から特定する。
【0120】
また、実施例5−3における演算回路101は、付帯情報として、医用画像に付帯された当該医用画像の元となる撮像データを収集するプロトコルの名称と被検体の撮影対象の部位名とを比較して、受信された医用画像が任意の画像保管の規則に合致しているか判定する。
【0121】
図18において、医用画像診断装置1は、「胸部画像(通常および高解像度画像、スキャノおよびヘリカルスキャン(Helical)により撮像データを収集)→頭部画像(通常および高解像度画像、スキャノおよびダイナミックボリュームスキャン(Dynamic-Volume、
図18では、Dy-Volと表記)により撮像データを収集)」の順に医用画像を医用画像保管装置100へ送信する。なお、
図18では、任意の画像データベース117への画像保管の規則として、「規則1:プロトコル名」と、「規則2:部位名」とが設定されている。規則1は、「プロトコル1:スキャノ/高解像度画像を保管、ヘリカル/高解像度画像を保管」と、「プロトコル2:スキャノ/通常画像を保管、ダイナミックボリューム/通常画像を保管」とを含む。規則2は、「胸部/高解像度画像を保管」と、「頭部/通常画像を保管」とを含む。
【0122】
まず、医用画像診断装置1は、胸部通常画像を医用画像保管装置100へ送信する。胸部通常画像の送信後、演算回路101は、受信された胸部通常画像が任意の画像保管の規則に合致しているか判定する。実施例5−3における画像データベース117において、胸部医用画像は、例えば、プロトコル1に基づく撮像データから生成された高解像度画像を保管する規則となっているとする。このため、演算回路101は、受信された胸部通常画像を画像データベース117から消去する。
【0123】
次に、医用画像診断装置1は、胸部高解像度画像を医用画像保管装置100へ送信する。胸部高解像度画像の送信後、演算回路101は、受信された胸部高解像度画像が任意の画像保管の規則に合致しているか判定する。実施例5−3における画像データベース117において、胸部医用画像は、例えば、プロトコル1に基づく撮像データから生成された高解像度画像を保管する規則となっているとする。このため、演算回路101は、受信された胸部高解像度画像を画像データベース117に保管する。
【0124】
次に、医用画像診断装置1は、頭部通常画像を医用画像保管装置100へ送信する。頭部通常画像の送信後、演算回路101は、受信された頭部通常画像が任意の画像保管の規則に合致しているか判定する。実施例5−3における画像データベース117において、頭部医用画像は、例えば、プロトコル2に基づく撮像データから生成された通常画像を保管する規則となっているとする。このため、演算回路101は、受信された頭部通常画像を画像データベース117に保管する。
【0125】
最後に、医用画像診断装置1は、頭部高解像度画像を医用画像保管装置100へ送信する。頭部高解像度画像の送信後、演算回路101は、受信された頭部高解像度画像が任意の画像保管の規則に合致しているか判定する。実施例5−3における画像データベース117において、頭部医用画像は、例えば、プロトコル2に基づく撮像データから生成された通常画像を保管する規則となっているとする。このため、演算回路101は、受信された頭部高解像度画像を画像データベース117から消去する。
【0126】
実施例5−3に係る医用画像保管装置100は、上記
図18に示す過程を経て、胸部高解像度画像と頭部通常画像とが画像データベース117に保管される。
【0127】
上記構成によれば、実施例5に係る医用画像保管装置100は、任意の画像保管の規則に合致する医用画像が画像データベース117に保管される。これにより、実施例5に係る医用画像保管装置100は、より使用目的に沿った医用画像を保管することができる。
【0128】
(実施例6)
実施例6に係る医用画像保管装置100には、
図19に示すように、2つの画像データベース117が設けられる。一方の画像データベース117は、通常画像を保管する。他方の画像データベース117は、高解像度画像を保管する。実施例6において、診療依頼病院単位、あるいは病院の診療依頼科単位で、画像保管の規則が設定される。演算回路101は、設定された画像保管の規則に基づいて、診療依頼病院あるいは病院の診療依頼科から送信された医用画像のうち、保管対象の医用画像を決定する。演算回路101は、診療依頼病院あるいは病院の診療依頼科から送信された医用画像を通常解像度用の画像データベース117、または高解像度用の画像データベース117に振り分けて保管する。
【0129】
ここで、受信された医用画像と、受信された医用画像に付帯された複数種の付帯情報とは、画像データベース117が有するメモリに一時的に保管されていることとする。例えば、受信された通常画像と、受信された通常画像に付帯された複数種の付帯情報とは、通常解像度用の画像データベース117が有するメモリに一時的に保管される。また、受信された高解像度画像と、受信された高解像度画像に付帯された複数種の付帯情報とは、高解像度用の画像データベース117が有するメモリに一時的に保管される。
【0130】
図20は、実施例6に係る医用画像保管装置100における画像保管の流れを模式的に示す図である。
図21は、
図1に示す記憶回路107に記憶される診療依頼病院単位、あるいは病院の診療依頼科単位で設定された画像保管の規則を示すテーブルである。
【0131】
図20において、医用画像保管装置100は、「通常画像→高解像度画像」の順に各病院あるいは各病院の診療科から医用画像を受信する。まず、「通常画像→高解像度画像」の順にA病院から送信された医用画像を受信する場合について説明する。
【0132】
医用画像保管装置100は、A病院から送信された通常画像を受信する。通常画像の受信後、演算回路101は、実施例1と同様に、受信された通常画像の生成日および生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日および生成時刻とを比較する。比較の結果、受信された通常画像と生成日および生成時刻が同一である医用画像は、2つの画像データベース117に存在しない。よって、演算回路101は、受信された通常画像を通常解像度用の画像データベース117に保管する。
【0133】
次に、医用画像保管装置100は、A病院から送信された高解像度画像を受信する。高解像度画像の受信後、演算回路101は、受信された通常画像の生成日および生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日および生成時刻とを比較する。比較の結果、受信された高解像度画像と生成日および生成時刻が同一である通常画像が、通常解像度用の画像データベース117に存在する。このため、演算回路101は、設定された画像保管の規則に基づいて、受信された高解像度画像と、特定された通常画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。
図21に示すように、A病院から送信された医用画像に対して、演算回路101は、容量優先モードに設定されている。演算回路101は、低い解像度を有する医用画像を優先的に保管するため、第1規則に基づいて、特定された通常画像を保管対象の医用画像として決定する。演算回路101は、保管対象の医用画像が特定された通常画像であるため、受信された高解像度画像を高解像度用の画像データベース117から消去する。
【0134】
次に「通常画像→高解像度画像」の順にB病院から送信された医用画像を受信する場合について説明する。
【0135】
医用画像保管装置100は、B病院から送信された通常画像を受信する。通常画像の受信後、演算回路101は、実施例1と同様に、受信された通常画像の生成日および生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日および生成時刻とを比較する。比較の結果、受信された通常画像と生成日および生成時刻が同一である医用画像は、2つの画像データベース117に存在しない。よって、演算回路101は、受信された通常画像を通常解像度用の画像データベース117に保管する。
【0136】
次に、医用画像保管装置100は、B病院から送信された高解像度画像を受信する。高解像度画像の受信後、演算回路101は、受信された通常画像の生成日および生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日および生成時刻とを比較する。比較の結果、受信された高解像度画像と生成日および生成時刻が同一である通常画像が、通常解像度用の画像データベース117に存在する。
図21に示すように、B病院は、画質優先モードに設定されている。このため、演算回路101は、高い解像度を有する医用画像を優先的に保管するため、第2規則に基づいて、受信された高解像度画像を保管対象の医用画像として決定する。演算回路101は、保管対象の医用画像が受信された高解像度画像であるため、特定された通常画像を通常解像度用の画像データベース117から消去する。さらに、演算回路101は、受信された高解像度画像を高解像度用の画像データベース117に保管する。
【0137】
なお、C病院の各診療科から送信された医用画像の画像保管の流れについては、A病院およびB病院から送信された医用画像の画像保管の流れと略一致するため、詳しい説明を省略する。
【0138】
上記構成によれば、実施例6に係る医用画像保管装置100は、上記
図20に示す過程を経て、通常解像度用の画像データベース117に、A病院から送信された通常画像が保管される。実施例6に係る医用画像保管装置100は、高解像度用の画像データベース117に、B病院から送信された高解像度画像が保管される。実施例6に係る医用画像保管装置100は、同一のものとして扱われる医用画像の重複保管を防ぐことができる。また、実施例6に係る医用画像保管装置100は、診療依頼病院単位、あるいは病院の診療依頼科単位で所望の医用画像を保管することができる。
【0139】
なお、上記実施例6において、医用画像保管装置100は、「通常画像→高解像度画像」の順に医用画像を送信している。しかしながら、医用画像保管装置100は、実施例6に限定されず、任意の順序で医用画像を受信してもよい。例えば、医用画像保管装置100は、通常画像と高解像度画像との受信順序を入れ替えてもよい。
【0140】
また、実施例6において、医用画像保管装置100は、通常解像度用の画像データベース117と、高解像度用の画像データベース117とを設けている。しかしながら、実施例6に係る医用画像保管装置100は、これに限定されない。例えば、実施例6に係る医用画像保管装置100は、診療依頼病院単位、あるいは病院の診療依頼科単位で画像データベース117を設けてもよい。
【0141】
(実施例7)
実施例7における医用画像診断装置1は、X線診断装置であるとする。実施例7における演算回路51は、速度優先の医用画像と、画質優先の医用画像とを生成する。例えば、演算回路51は、速度優先の医用画像として8ビットの医用画像(動画)を生成する。また、演算回路51は、画質優先の医用画像として、10、12または16ビットの医用画像を生成する。以降、実施形態において、8ビットの医用画像(動画)を速度優先画像と呼称する。また、10、12または16ビットの医用画像を画質優先画像と呼称する。
【0142】
また、実施例7における演算回路101は、実施例1および2と同様に、付帯情報として、医用画像に付帯された医用画像の生成日と、生成時刻とを比較する。演算回路101は、受信された医用画像の生成日および生成時刻と同一の生成日および生成時刻を有する医用画像を画像データベース117に保管された複数の医用画像の中から特定する。
【0143】
また、実施例7における演算回路101は、容量優先モードを設定する。すなわち、演算回路101は、低い解像度を有する医用画像を優先的に保管する第1規則に基づいて、受信された医用画像と、特定された医用画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。
【0144】
図22は、実施例7に係る医用画像保管装置100における画像保管の流れを模式的に示す図である。
【0145】
図22に示すように、実施例7では、例えば、第1回目の画像送信において、速度優先画像を医用画像診断装置1から医用画像保管装置100へ送信する。速度優先画像の送信後、演算回路101は、受信された速度優先画像の生成日および生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日および生成時刻とを比較する。画像データベース117には、医用画像が存在しない。よって、演算回路101は、受信された速度優先画像を画像データベース117に保管する。
【0146】
さらに、第2回目の画像送信において、画質優先画像を医用画像診断装置1から医用画像保管装置100へ送信する。画質優先画像の送信後、演算回路101は、受信された画質優先画像の生成日および生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日および生成時刻とを比較する。比較の結果、受信された画質優先画像と生成日および生成時刻が同一である速度優先画像が、画像データベース117に存在する。このため、演算回路101は、画像保管の規則に基づいて、受信された画質優先画像と、特定された速度優先画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。実施例7において、画像データベース117は、上述の通り、容量優先モードに設定されている。演算回路101は、低い解像度を有する医用画像を優先的に保管するため、第1規則に基づいて、特定された速度優先画像を保管対象の医用画像として決定する。演算回路101は、保管対象の医用画像が特定された速度優先画像であるため、受信された画質優先画像を画像データベース117から消去する。
【0147】
上記構成によれば、実施例7に係る医用画像保管装置100は、上記
図22に示す過程を経て、速度優先画像が画像データベース117に保管される。実施例7に係る医用画像保管装置100は、他のモダリティについても、解像度が異なるのみで上記速度優先画像と同一のものとして扱われる画質優先度画像の重複保管を防ぐことができる。
【0148】
(実施例8)
実施例8における医用画像診断装置1は、実施例7と同様に、X線診断装置であると想定する。実施例8における演算回路51は、速度優先画像と、画質優先画像とを生成する。
【0149】
また、実施例8における演算回路101は、実施例1および2と同様に、付帯情報として、医用画像に付帯された医用画像の生成日と、生成時刻とを比較する。演算回路101は、受信された医用画像の生成日および生成時刻と同一の生成日および生成時刻を有する医用画像を画像データベース117に保管された複数の医用画像の中から特定する。
【0150】
また、実施例8における演算回路101は、画質優先モードを設定する。すなわち、演算回路101は、画質優先画像を優先的に保管する第2規則に基づいて、受信された医用画像と、特定された医用画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。
【0151】
図23は、実施例8に係る医用画像保管装置100における画像保管の流れを模式的に示す図である。
【0152】
図23に示すように、実施例8では、例えば、第1回目の画像送信において、速度優先画像を医用画像診断装置1から医用画像保管装置100へ送信する。速度優先画像の送信後、演算回路101は、受信された速度優先画像の生成日および生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日および生成時刻とを比較する。画像データベース117には、医用画像が存在しない。よって、演算回路101は、受信された速度優先画像を画像データベース117に保管する。
【0153】
さらに、第2回目の画像送信において、画質優先画像を医用画像診断装置1から医用画像保管装置100へ送信する。画質優先画像の送信後、演算回路101は、受信された画質優先画像の生成日および生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日および生成時刻とを比較する。比較の結果、受信された画質優先画像と生成日および生成時刻が同一である速度優先画像が、画像データベース117に存在する。このため、演算回路101は、画像保管の規則に基づいて、受信された画質優先画像と、特定された速度優先画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。実施例8において、演算回路101は、上述の通り、画質優先モードに設定されている。演算回路101は、画質優先画像を優先的に保管するため、第2規則に基づいて、特定された速度優先画像を保管対象の医用画像として決定する。演算回路101は、保管対象の医用画像が受信された画質優先画像であるため、特定された速度優先画像を画像データベース117から消去し、受信された画質優先画像を画像データベース117に保管する。
【0154】
上記構成によれば、実施例8に係る医用画像保管装置100は、上記
図23に示す過程を経て、画質優先画像が画像データベース117に保管される。実施例8に係る医用画像保管装置100は、他のモダリティについても、解像度が異なるのみで上記画質優先画像と同一のものとして扱われる速度優先度画像の重複保管を防ぐことができる。
【0155】
(実施例9)
実施例9に係る医用画像保管装置100は、救急撮像時において撮像された医用画像に対しても適用可能である。実施例9において、医用画像診断装置1は、救急撮像時において収集された撮像データに基づいて医用画像を生成する。以降の実施例9では、救急撮像時において収集された撮像データに基づいて生成された医用画像を救急画像と呼称する。医用画像診断装置1は、救急画像を医用画像保管装置100へ送信する。医用画像保管装置100の画像データベース117は、受信された救急画像を保管する。後日、医用画像保管装置100において、救急画像に付帯された付帯情報の編集作業が実施される。例えば、入力回路55を介して操作者により患者IDおよび患者氏名等が入力される。演算回路51は、入力回路55を介した操作者による入力操作に基づいて、救急画像に付帯された患者IDおよび患者氏名を編集する。付帯情報の編集後、医用画像診断装置1は、付帯情報が編集された救急画像を医用画像保管装置100へ送信する。以降の実施例9では、付帯情報が編集された救急画像を編集画像と呼称する。
【0156】
実施例9における医用画像保管装置100は、過去に送信された救急画像と、上記付帯情報が編集されたのみで上記過去に送信された救急画像と同一として扱われる編集画像との重複保管を防ぐ。
【0157】
実施例9における演算回路101は、付帯情報として、医用画像に付帯された医用画像の生成日と、生成時刻とを比較する。演算回路101は、受信された医用画像の生成日および生成時刻と同一の生成日および生成時刻を有する医用画像を画像データベース117に保管された複数の医用画像の中から特定する。
【0158】
また、実施例9における演算回路101は、は、画像保管の規則として、救急撮像時に撮像され、かつ付帯情報が編集されている医用画像を優先的に保管する第3規則が設定される。すなわち、演算回路101は、第3規則に基づいて、受信された医用画像と、特定された医用画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。
【0159】
図24は、実施例9に係る医用画像保管装置100における画像保管の流れを模式的に示す図である。
【0160】
図24に示すように、実施例9において、医用画像診断装置1は、救急撮像時に撮影された救急画像を医用画像保管装置100へ送信する。救急画像の送信後、演算回路101は、受信された救急画像の生成日および生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日および生成時刻とを比較する。画像データベース117には、医用画像が存在しない。よって、演算回路101は、受信された救急画像を画像データベース117に保管する。
【0161】
後日、医用画像診断装置1は、編集画像を医用画像保管装置100へ送信する。編集画像の送信後、演算回路101は、受信された編集画像の生成日および生成時刻と、画像データベース117に保管された医用画像の生成日および生成時刻とを比較する。比較の結果、受信された編集画像と生成日および生成時刻が同一である救急画像が、画像データベース117に存在する。このため、演算回路101は、第3規則に基づいて、受信された編集画像を保管対象の医用画像として決定する。演算回路101は、保管対象の医用画像が受信された編集画像であるため、特定された救急画像を画像データベース117から消去し、受信された編集画像を画像データベース117に保管する。
【0162】
上記構成によれば、実施例9に係る医用画像保管装置100は、上記
図24に示す過程を経て、編集画像が画像データベース117に保管される。実施例9に係る医用画像保管装置100は、後日、付帯情報が編集された救急画像であっても、救急撮像時に保管された救急画像と同一のものとして認識し、重複保管を防ぐことができる。
【0163】
(総括)
上記の説明の通り、第1実施形態に係る医用画像保管装置および医用画像保管システムは、画像保管部と、受信部と、特定部と、決定部と、制御部と、を備える。画像保管部は、複数の医用画像と、複数の医用画像各々に付帯された複数種の付帯情報とを保管する。受信部は、外部装置において生成された医用画像と、外部装置において生成された医用画像に付帯された複数種の付帯情報とを受信する。特定部は、保管された医用画像に付帯された複数種の付帯情報のうちの少なくとも一つの付帯情報と、受信された医用画像に付帯された少なくとも一つの付帯情報とを比較して、受信された医用画像と同一のものとみなせる医用画像を画像保管部に保管された複数の医用画像の中から特定する。決定部は、画像保管部への画像保管の規則に基づいて、受信された医用画像と、特定された医用画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。制御部は、決定された保管対象の医用画像を画像保管部に保管し、保管対象でない医用画像を画像保管部から消去する。
【0164】
上記の構成により、第1実施形態に係る医用画像保管装置および医用画像保管システムは、同一のものとして扱われる医用画像の重複保管を防ぐことができる。これにより、短期間で医用画像保管装置の保管容量が逼迫することを防ぐことができる。また、第1実施形態に係る医用画像保管装置および医用画像保管システムは、医用画像保管装置への保管後の後処理を実行する医用画像処理装置等で利用可能な形式の医用画像を保管することができる。すなわち、第1実施形態に係る医用画像保管装置および医用画像保管システムは、使用目的に応じた医用画像を保管することができる。
【0165】
かくして、第1実施形態に係る医用画像保管装置および医用画像保管システムは、医用画像の効率的保管を実現することができる。
【0166】
なお、上記第1実施形態において、通常の解像度を有する医用画像と、高解像度を有する医用画像とについて記載しているが、第1実施形態に係る医用画像保管システムはこれに限定されない。第1実施形態に係る医用画像保管システムは、高解像度と通常解像度との2つの医用画像に限定せず、例えば、高解像度と通常解像度との間の解像度を有する中解像度の医用画像等を含む複数の解像度の医用画像を医用画像診断装置1から医用画像保管装置100へ送信してもよい。
【0167】
また、通常解像度を有する医用画像と高解像度を有する医用画像は、それぞれ画像マトリクスサイズ「512」、「1024」に限定されるものではなく、相対的に解像度が異なる関係にあるものを含むものとする。また、画像マトリクスサイズは、医用画像診断装置の種類、機種に応じて、「512×512」、「1024×1024」等のように正方マトリクスであっても良いし、「512×256」、「1024×512」等のように非正方マトリクスであってもよい。
【0168】
また、上記第1実施形態において、医用画像の消去は、重複画像の受信時や目的に適したタイミング(例えば、シリーズ単位でそろうまでは消去しない)等、任意のタイミングで行ってもよい。また、消去対象の医用画像をディスプレイ103に表示し、操作者により入力回路105を介してディスプレイ103に表示された消去対象の医用画像を選択する。これにより、消去対象の医用画像を消去してもよい。
【0169】
(第2実施形態)
上記第1実施形態において、医用画像保管システムの医用画像保管装置100は、画像保管の規則に基づいて、受信された医用画像と、特定された医用画像とのうち、保管対象の医用画像を決定する。医用画像保管装置100は、保管対象の医用画像が受信された医用画像である場合、特定された医用画像を画像データベース117から消去し、受信された医用画像を画像データベース117に保管する。また、医用画像保管装置100は、保管対象の医用画像が特定された医用画像である場合、受信された医用画像を画像データベース117から消去する。
【0170】
第2実施形態に係る医用画像保管システムは、医用画像保管装置100の画像データベース117における上記医用画像の保管状況を医用画像の送信元である医用画像診断装置1のディスプレイ53に表示する。
図25および
図26は、
図1に示す医用画像診断装置1のディスプレイ53に表示される、医用画像保管装置100に送信した医用画像の閲覧画面を示す図である。
【0171】
まず、
図25に示すように、医用画像診断装置1の演算回路51は、送信対象となった医用画像を送信した場合、医用画像保管装置100への送信対象となった医用画像の送信が完了したことを示す送信済みマークM1をディスプレイ53に表示する。
【0172】
次に、医用画像診断装置1の演算回路51は、医用画像保管装置100に対して、送信した医用画像の保管状況を知らせるよう要求する。医用画像保管装置100の演算回路101は、演算回路51からの要求に応じて、受信した医用画像の保管状況を医用画像診断装置1へ送信する。例えば、演算回路101は、受信された医用画像が画像データベース117から消去されている場合、受信された医用画像が画像データベース117から消去されたことを示す画像消去情報を医用画像診断装置1へ送信する。また、演算回路101は、受信された医用画像が特定された医用画像と差し替えて画像データベース117に保管されている場合、受信された医用画像が特定された医用画像と差し替えて画像データベース117に保管されたことを示す画像差し替え情報を医用画像診断装置1へ送信する。
【0173】
医用画像診断装置1は、上記画像消去情報と画像差し替え情報とのうちの少なくとも一つを医用画像保管装置100から受信する。医用画像診断装置1の演算回路51は、画像差し替え情報を受信した場合、
図26に示すように、送信した医用画像が差し替えて画像データベース117に保管されたことを示す差し替えマークM2をディスプレイ53に表示する。一方、演算回路51は、画像消去情報を受信した場合、ディスプレイ53に表示された送信済みマークM1を非表示とする。
【0174】
上記構成によれば、第2実施形態に係る医用画像診断装置1は、医用画像の保管状況を医用画像保管装置100から受信する。医用画像診断装置1は、受信した医用画像の保管状況に対応するマークをディスプレイ53に表示する。これにより、医用画像診断装置1側で、医用画像保管装置100に送信した医用画像の保管状況を把握することができる。
【0175】
ここで、上記説明において用いた「所定のプロセッサ」という文言は、例えば、専用又は汎用のprocessor、circuit(circuitry)、processing circuit(circuitry)、operation circuit(circuitry)、arithmetic circuit(circuitry)、あるいは、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(SPLD:Simple Programmable Logic Device)、複合プログラマブル論理デバイス(CPLD:Complex Programmable Logic Device)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)等を意味する。また、本実施形態の各構成要素(各処理部)は、単一のプロセッサに限らず、複数のプロセッサによって実現するようにしてもよい。さらに、複数の構成要素(複数の処理部)を、単一のプロセッサによって実現するようにしてもよい。
【0176】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。