特許第6839701号(P6839701)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6839701可撓性回路ストリップを支持体に巻き付けた照明装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6839701
(24)【登録日】2021年2月17日
(45)【発行日】2021年3月10日
(54)【発明の名称】可撓性回路ストリップを支持体に巻き付けた照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21K 9/232 20160101AFI20210301BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20210301BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20210301BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20210301BHJP
【FI】
   F21K9/232 100
   F21V19/00 170
   F21V19/00 450
   F21Y115:10
   F21Y115:30
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-510963(P2018-510963)
(86)(22)【出願日】2016年8月25日
(65)【公表番号】特表2018-526786(P2018-526786A)
(43)【公表日】2018年9月13日
(86)【国際出願番号】EP2016070110
(87)【国際公開番号】WO2017036924
(87)【国際公開日】20170309
【審査請求日】2019年8月15日
(31)【優先権主張番号】15183800.0
(32)【優先日】2015年9月4日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】バイエル ヨハンネス ヘリット ヤン
【審査官】 杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−124106(JP,A)
【文献】 特開2015−125849(JP,A)
【文献】 特開2015−156354(JP,A)
【文献】 特開2011−146253(JP,A)
【文献】 特開2015−153705(JP,A)
【文献】 特開2009−037795(JP,A)
【文献】 米国特許第06580228(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K 9/232
F21V 19/00
F21Y 115/10
F21Y 115/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
透光性のハウジングと、
前記ハウジングの内部に配された固体光源キャリアと、
を有する照明装置であって、
前記固体光源キャリアは、
2つの多角形ベース面と、複数の側面であって少なくとも第1の側面及び第2の側面と、を有する状支持体と、
これに取り付けられた複数の固体光源を持つ可撓性の回路ストリップであって、前記回路ストリップは、当該回路ストリップが、少なくとも1回各ベース面を横切って延在すると共に少なくとも1回各側面を横切って延在し、前記回路ストリップが、前記ベース面を横切って第1の側面から第2の側面まで延在するように、当該状支持体の周りに巻き付けられている、回路ストリップと、
を含んでいる、照明装置。
【請求項2】
前記回路ストリップは各側面を1回だけ横切って延在する、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
少なくとも1つの固体光源が各側面において前記回路ストリップ上に取り付けられている、請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記照明装置は、前記照明装置を機械的かつ電気的に接続するためのコネクタを更に有し、少なくとも1つの固体光源は前記コネクタから離れる方向を向いているベース面上の前記回路ストリップに取り付けられている、請求項1乃至3の何れか一項に記載の照明装置。
【請求項5】
前記ベース面の少なくとも1つが、これを通る気体の流れを可能にするように開放されている、請求項1乃至4の何れか一項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記状支持体はフレーム及びメッシュの一方であり、これにより前記側面及び前記ベース面はこれを通る気体の流れを可能にするように開放されている、請求項1乃至5の何れか一項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記側面の数は7であり、前記状支持体の高さの前記ベース面の半径に対する比は3.5未満である、請求項1乃至6の何れか一項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記側面の数は8であり、前記状支持体の高さの前記ベース面の半径に対する比は2未満である、請求項1乃至6の何れか一項に記載の照明装置。
【請求項9】
前記側面の数は9であり、前記状支持体の高さの前記ベース面の半径に対する比は3未満である、請求項1乃至6の何れか一項に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体照明(SSL)技術に基づく照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、白熱照明器具を、エネルギ効率及び動作寿命の理由から、SSL技術に基づく照明器具に置き換える傾向が強まっている。SSL型の照明装置の一例は、中国特許出願第103775983号に開示されているランプである。このランプは、幾つかの側板と天板とを含む形の基板上に取り付けられた発光ダイオード(LED)を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
SSL技術に基づく照明装置の開発に取り組んできた努力にもかかわらず、このような照明装置の開発に関連する様々な技術的課題に対する革新的な解決策を見つけることを目的とした更なる努力が必要である。例えば、製造プロセスに著しいコストを加える複雑な設計に頼ることなく均一な配光を達成する仕方が関連する問題である。
【0004】
本発明の一般な目的は、SSL技術に基づく改善された又は代替的な照明装置を提供することにある。具体的な目的は、高度の配光均一性、低い製造コスト及び容易な製造を含む。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施例によれば、光透過性ハウジングとハウジングの内部に配置された固体光源キャリアとを有する照明装置が提供される。キャリアは、2つの多角形ベース面と複数の側面とを有する状の支持体と、複数の固体光源が取り付けられた可撓性回路ストリップとを含む。ストリップは、ストリップが各ベース面を少なくとも1回は超えて延在するように、支持体の周りに巻かれている。
【0006】
本発明は、可撓性回路ストリップと多角形形とを組み合わせて使用することにより、幾つかの全く別個の技術的要件を同時に満たすことができるという認識に基づいている。多角形は、光源が多くの空間方向に光を放射して、均一な光分布が達成されるように、可撓性ストリップを状支持体の周りにしっかりと巻き付けることを可能にする。ストリップを状の支持体の周りに巻き付けることは、幾つかの簡単なステップを必要とする迅速なプロセスによって行うことができる。また、可撓性回路ストリップは、ロールツーロール処理のような安価な方法で製造することができ、これは、照明装置の製造コストを低く維持するのに役立つ。
【0007】
状支持体は、典型的には、まっすぐな筒(a right cylinder)であり、直角プリズムであっても良い。ベース面は、典型的には凸多角形であり、正多角形であっても良い。側面及びベース面は、「開放されている」又は「閉じられている」ものであることができることに留意されたい。閉じた表面とは実際の物理的な表面を意味し、開放された表面とは想像上の純粋に幾何学的な表面を意味する。開放された表面は、例えば、表面の境界を規定するフレーム又はメッシュ構造によって規定され得る。気体は、開放された表面を通って流れることができるが、閉じた表面を通って流れることはできない。
【0008】
ここを通る気体の流れを可能にするようにベース面の少なくとも1つを開放することは、対流が状支持体を通って流れることを可能にすることによって照明装置の冷却を改善するのを助けることができる。全ての側面及びベース面を開放している、支持フレーム又はメッシュ構造は、可撓性回路ストリップからの特に効率的な対流熱伝達を可能にすることができる。
【0009】
一実施例によれば、ストリップは各側面を横切って延在する。これにより光が多くの方向に放射されることが可能になり、何かしらが光分布の均一性が向上する。
【0010】
一実施例によれば、ストリップは各側面を1回だけ横切って延在する。これにより、ストリップが必要以上に長くならずに多くの方向に光を放射することが可能になる。従って、照明装置の技術的性能を犠牲にすることなく、材料のコストを低く保つことができる。
【0011】
一実施例によれば、少なくとも1つの固体光源が各側面のストリップ上に取り付けられる。これは、光が多くの方向に放出されることを確実にする簡単な仕方である。各側面上のストリップ上に取り付けられた固体光源の数は容易に変化することができ、従って意図するアプリケーションのための照明装置の光強度を最適化することは容易である。
【0012】
一実施例によれば、照明装置は、照明装置を機械的及び電気的に接続するためのコネクタを更に有する。少なくとも1つの固体光源が、コネクタから離れる方を向いているベース面上のストリップに取り付けられる。ベース面の一方又は両方によって光源を配することによって、光が側面に垂直に放射されることを確実にすることは容易である。これにより、照明装置の上部の「ダークスポット」を低減することができる。
【0013】
一実施例によれば、側面の数は7であり、形支持体の高さとベース面の半径との比は3.5未満である。例えば、照明装置内部の或る空間制約を満たすために、細長い状の支持体が必要とされる場合には、7つの側面が適している。
【0014】
一実施例によれば、側面の数は8であり、形支持体の高さとベース面の半径との比は2未満である。小型で広い形の支持体が必要な場合は、8つの側面が適している。
【0015】
一実施例によれば、側面の数は9であり、ベース面の半径に対する形支持体の高さの比は3未満である。照明装置に均一に分布された光を生成させる1つの仕方は、多数の側面を有する形支持体を使用することであり、9つの側面はほとんどのアプリケーションに対して十分に均一な光分布をもたらす。
【0016】
第2の見地によれば、照明装置を製造する方法が提供される。この方法は、2つの多角形ベース面と複数の側面とを有する支持体を設けるステップと、支持体の周りに可撓性回路ストリップを巻き付けるステップとを含む。幾つかの固体光源がストリップ上に取り付けられている。ストリップを形支持体の周りに巻き付けるステップは、ベース面に垂直な第1の軸と、前記第1の軸に垂直な第2の軸との周りで形支持体を回転させるステップを含む。第2の見地の効果及びフィーチャは、第1の見地と同様である。本発明は、特許請求の範囲に記載されたフィーチャの全ての可能な組み合わせに関する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】固体光源キャリアの概略斜視図である。
図2】多角形の辺から延在する長方形を有する正多角形を示している。
図3】多角形の辺から延在する長方形を有する正多角形を示している。
図4】多角形の辺から延在する長方形を有する正多角形を示している。
図5】照明装置の一例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、固体光源キャリア1(以下、簡略化のために「キャリア」と呼ぶ)の一例を示す。キャリア1は、2つのベース面2a、2bと幾つかの側面2cとを有する状支持体2を含む。状の支持体2は、切断されて状に折り曲げられた平坦な金属片からなる。ベース面2a、2b及び側面2cは全て閉じられているが、これは他の実施例では当てはまらない。例えば、ベース面2a、2b及び側面2cをそれぞれ開放する及び閉じても良く、ベース面2a、2b及び側面2cを全て開放しても良い。
【0019】
2つのベース面2a、2bは、同じ形状及び大きさを有する。より正確には、ベース面2a、2bは、7辺を有する凸多角形である。多角形は規則的な多角形であり、即ち全ての辺が同じ長さを有し、隣接する辺間の角度は全て同じである。ベース面2a、2bの辺の数は、他の実施例では7とは異なっていても良い。例えば、辺の数は、3、4、5、7、8、9又は11つであっても良い。ベース面2a、2bの辺の数は、Nが最も近い整数に切り下げられた(N−1)/2に対して素であるような数Nであっても良い。
【0020】
側面2cは、長方形であり、これらの全てが同じ形状及び大きさを有する。側面2cの数は、ベース面2a、2bの辺の数に等しいので、この実施例では側面2cの数は7である。他の実施例では、側面2cの数は、例えば3、4、5、7、8、9又は11つであっても良い。側面5cの数は、Nが最も近い整数に切り下げられた(N−1)/2に対して素であるような数Nであっても良い。側面2cは、状支持体2の外側面又は外側小面(lateral surfaces or lateral faces)と称され得る。
【0021】
可撓性の回路ストリップ3(以下、簡略化のために「ストリップ」と呼ぶ)が形支持体2の周りに巻かれている。ストリップ3は、形支持体3の輪郭を辿り、切れ目、ループ又はしわを有しない。ストリップ3は、ストリップ3が各側面2c一度横切って延在するように、状支持体2に巻き付けられる。ストリップ3は、ストリップ3の幅及び形支持体2の大きさが許せば、他の実施例では、各側面2cにわたって2回以上延在するように巻かれても良い。ストリップ3が、1からNまで連続して番号付けされたN個の側面2c(図示の例ではN=7)を有すると仮定すると、側面番号Mからベース面2a、2bの1つを横切って、最も近い整数に切り捨てられた側面番号M+(N−1)/2まで延在する。勿論、側面2a、2bの数は、Nを法として計算される。別の言い方をすれば、ストリップ3は、多角形辺の数が偶数の場合にはベース面の多角形の一方の側にから反対側の側まで進み、多角形辺の数が奇数の場合は「ほぼ」対抗する側に進む。このようにしてストリップ3を包むことにより、背の高い状の支持体2を得ることができる。
【0022】
ストリップ3は、各側面2cの境界と角度θを成すという意味において傾斜している。角度θの値は、ストリップ3の幅w、形支持体2の高さh及びベース面2a、2bの半径rに依存する。ここで、半径rは、ベース面2a、2bの中心から2つの多角形辺が接する角までの距離として定義される。図2〜4に関連して以下に更に説明するように、高さh、半径r及び幅wの値には、一定の制限が適用され得る。
【0023】
ストリップ3はストリップ3の第1の端部を側面2cの1つに取り付け、形支持体2を第1の軸線A及び第2の軸線Bの周りで回転させ、ストリップ3の第2端部を別の側面2cに移動させる。第1の軸線Aは、ここでは、形支持体2の中心の長手方向の軸であり、ベース面2a、2bに対して垂直である。ここで、第2の軸線Bは、第1の軸線Aに対して垂直である。ストリップ3の巻き付けは、次いで、形支持体2を第2の軸線Bの周りに何回か回転させる一方で、第1の軸線Aの周りにゆっくりと回転させることによって達成される。
【0024】
ストリップ3は、ストリップ3に取り付けられた幾つかの固体光源4(以下、簡潔にするために「光源」と呼ぶ)を電気的に接続するように構成されている。ストリップ3は、例えば、導電性パターンが印刷された可撓性プラスチック基板を有することができる。光源4は、例えば、半導体LED、有機LED、ポリマーLED、又はレーザダイオードであっても良い。光源4の全ては、同じ色の光(例えば白色光)を放射するように構成されてもよく、又は異なる光源4が異なる色の光を放射するように構成されても良い。光源4は、ベース面2a、2bの各々によって1つの光源4と各側面2cによって1つの光源4とが設けられるように、ストリップ3上に取り付けられる。勿論、光源4は、意図されたアプリケーションの配光要件に依存して、他の多くの仕方で取り付けられることができる。例えば、ベース面2a、2b及び側面2cの一部又は全部によって2つ以上の光源4が設けられても良い。
【0025】
図2図4を参照すると共に、図1を続けて参照すると、形支持体2の高さh及び半径rに適用され得る或る制限が議論される。図2図3図4の多角形は、それぞれ、7、8、9つの辺を持っている。各多角形は、添え字を有するrで示される半径を有し、当該多角形の半径は多角形の中心と2つの多角形の辺が交わる角との間の距離として定義される。1つの同じ図の全ての長方形は等しく、この長さは添え字を有するhで示されている。
【0026】
ストリップ3を形支持体2の周りに巻く有利な仕方は、ストリップ3を側面の中心上に通過させることである。このことをストリップ3が多角形の角上で折り返されることなく可能にするために、形支持体2の高さhは、ストリップ3のベース面2a、2bの所与の半径rに対する及び所定の幅wに対する閾値未満でなければならない。これは、図2〜4に示されており、これらの図から、長さh、h、hが増大され、半径r、r、rが変更されない場合、破線が、2つの多角形の辺が交差する角に接近し、最終的に接触することが明らかである。破線は、1つの長方形の中心から、図2及び図4においては「ほぼ」反対側の長方形の中心まで、図3においては反対側の長方形の隣にある長方形まで進行する。比h/rは、それぞれ、7、8、9の辺を有するベース面2a、2bの場合、通常、3.5未満、2未満、及び3未満である。勿論、ストリップ3の幅が小さいほど、比h/rは、ストリップ3が多角形の角上に折り畳まれることなく、大きくなる。
【0027】
図5は、レトロフィットA60電球のような、電球の形態の照明装置10を示す。照明装置10は、照明装置10の中心軸である光軸OAを有する。照明装置10によって生成される照明は、この例では、光軸OAを中心として実質的に回転対称である。照明装置1の端部にはコネクタ2が配されている。コネクタ2は、照明装置1をランプソケットに機械的かつ電気的に接続される。ここに示すコネクタ11は、ネジベースであるが、別の例では、バヨネット式の電球マウントのような、他のタイプのコネクタであっても良い。コネクタ11は、典型的には金属製である。照明装置10は、この中心がコネクタ11に対して光軸OAに沿って変位される透光ハウジング12(以下、簡潔にするために「ハウジング」と呼ぶ)を有する。ハウジング12は、例えば、ガラス又はプラスチックで作られることができる。ここに示したハウジング12は、円形の頭部と形の首部とによって形成された梨状の形状を有し、当該頭部及び当該首部は、ぞれぞれ、コネクタ11に対して遠位及び近位である。勿論、ハウジング12は、他の例では、形状のような異なる形状を有しても良い。この例では、ハウジング12は気体、例えばヘリウム又はヘリウムと酸素との混合物で充填されているので、照明装置10は気体充填された電球である。これは、他の例において、そうであるかもしれず又はそうでないかもしれない。
【0028】
図1に関連して説明したものと同様のキャリア1は、ハウジング12内の光軸OA上に中心が合わせられている。キャリア1は光軸OAに中心を合わせられており、光軸OAは2つのベース面2a、2bに垂直であると共に側面2cに平行である。光軸OAは、キャリア1の第1の軸Aと一致する。この例では、上部ベース面2a、即ちコネクタ11に対して遠位にあるベース面が閉じられているのに対し、底部ベース面2b、即ちコネクタ11に対して近位にあるベース面は開放されている。側面2cは閉じられている。上面2aによって1つの光源4が設けられており、側面2cによって1つの光源4が設けられている。
【0029】
留め具13は、「スパイダ」と呼ばれることもあり、キャリア1を、製造中に照明装置10に気体を導入することができる管である照明装置10の排気管14に取り付ける。排気管14は、キャリア1の下方から延在している。このことは、ストリップ3が、コネクタ11の近位にあるベース面2bの中心を覆わないように状支持体2の周りに巻かれているため、可能である。排気管14は、排気管14よりも大きな直径を有すると共にハウジング12に封止されているステム要素15と一体化されている。ステム要素8及び排気管7は、典型的にはガラス製である。接触ワイヤ16はステム要素15に固定されている。接触ワイヤ16は、ステム要素15から突出し、キャリア1の光源4に電力を供給するためにキャリア1をドライバ17に電気的に接続する。ドライバ17は、この例では、コネクタ11の内側に配されているが、別の例ではハウジング12の内側に配されていても良い。ドライバ17とコネクタ11との間には、ドライバ17の一部をコネクタ11から電気的に絶縁する絶縁要素18が配されている。
【0030】
照明装置10は、電源に接続された電気ソケットにコネクタ11を差し込むことによって動作され、これによりドライバ17は、接触ワイヤ16及びキャリア1を介して、光源4に電力を供給し、光源4はエンベロープ12を介して透過される光を発する。上部のベース面2a上の光源4は、コネクタ11から離れる方向に、光軸OAに沿って光を発し、側面2cによる光源4は、光軸OAに対して垂直に光を発する。
【0031】
当業者であれば、本発明は決して上述の好ましい実施例に限定されるものではないことを理解する。逆に、添付の特許請求の範囲の範囲内で多くの変更及び変形が可能である。例えば、キャリア1の辺の数は異なっていてもよく、半径と高さとの関係は示されたものとは異なっていても良い。更に、不規則な多角形を含む他の種類の多角形ベース面2a、2bも考えられ得る。2つのベース面2a、2bは、やはり実質的に形の形状を維持しながら、僅かに異なるサイズ又は形状を有することができる。
図1
図2
図3
図4
図5