【実施例】
【0022】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0023】
本実施例のカセットガスコンロ装置Aは、カセットガスボンベ1(
図2参照)が収容されるボンベ収容部2と、このボンベ収容部2に収容されたカセットガスボンベ1から供給される燃料ガスによって燃焼する燃焼装置部3とから構成されている(
図1参照)。
【0024】
本実施例のボンベ収容部2は、カセットガスボンベ1が着脱自在に装填されるボンベ装填室4と、このボンベ装填室4を開閉可能でカセットガスボンベ1をボンベ装填室4に対し出し入れするためのカバー蓋5と、前記ボンベ装填室4に装填されたカセットガスボンベ1と前記燃焼装置部3との間に配されて燃焼装置部3が発する熱を遮る遮熱板6とを有している。
【0025】
具体的には、ボンベ収容部2は、
図3,
図4及び
図5(b)に示すように、市販のカセットガスボンベ1の長さ寸法より長い長さ幅を有して横に寝かせたカセットガスボンベ1を載置可能な帯板状のベース体13を備え、このベース体13の一側の長手方向縁に、カセットガスボンベ1の外形に対応した凸円弧板状の前記カバー蓋5が起伏回動自在に枢着されていると共に、ベース体13の他側の長手方向縁に、カセットガスボンベ1の外形に対応した凸円弧板状の前記遮熱板6が立設状態に固定されている。即ち、ボンベ収容部2は、その(ベース体13の)長さ方向と直交する方向にカバー蓋5と遮熱板6とが対向状態に設けられており、このベース体13とカバー蓋5と遮熱板6とで、カセットガスボンベ1よりひとまわり径大な略円柱(丸棒)状の外観を呈するように構成されている。
【0026】
また、このベース体13とカバー蓋5と遮熱板6とに囲まれた略円柱形の空間部が、カセットガスボンベ1を横に寝かせた状態で載置装填可能で、カセットガスボンベ1より一回り径大な前記ボンベ装填室4(空間部)として構成されている。
【0027】
また、ベース体13には、その長さ方向の両側底部に卓上や地面に対しこのベース体13が浮上状態で載置設置するための設置脚14が垂下突設されている。
【0028】
また、カバー蓋5と遮熱板6とは、カバー蓋5の方が弧長を有する形状に形成されていて、この弧長のあるカバー蓋5を開くと、ボンベ装填室4の側部と上部とが広く開口するように構成されている(
図3参照)。
【0029】
また、カバー蓋5は、
図3に示すように、その長さ方向の一端側(
図3中の右側端部)が、ボンベ収容部2の長さ方向と直交する方向に面方向を有する平板状で且つカセットガスボンベ1の断面形状に対応した円板形に形成されていて、この円板形端部が、本カセットガスコンロ装置Aを後述する収納形態A2とした際の縦置き用載置面部15として構成されている。
【0030】
また、遮熱板6は、その円弧方向と直交する方向の長さ寸法が、カバー蓋5のそれより短く形成され、これによりこの遮熱板6の他端部(
図3中の左側端部)に臨設するボンベ収容部2の他端側には、前記ボンベ装填室4と連通する開放部16が形成されている。
【0031】
本実施例の燃焼装置部3は、前記ボンベ装填室4に装填されたカセットガスボンベ1が着脱自在に接続されて燃料ガスの供給量を制御可能な燃料供給制御器7と、この燃料供給制御器7から燃料ガスを誘導供給する燃料誘導器8と、この燃料誘導器8の先端部に設けられ前記燃料供給制御器7及び燃料誘導器8を介して供給される燃料ガスにより燃焼するバーナー9と、このバーナー9付近に設けられ鍋などの加熱調理容器11を載置使用可能な複数の五徳10とを有している。
【0032】
具体的には、燃焼装置部3は、前記遮熱板6の長さ寸法より短い長さ幅を有する帯状のベース部材17を備え、このベース部材17に前記燃料供給制御器7と前記バーナー9とを接続して燃料供給制御器7からバーナー9へ燃料ガスを誘導供給するガス導管18が、このベース部材17の長さ方向に沿ってベース部材17上の中央を通るように配設されていて、このベース部材17とガス導管18とで前記燃料誘導器8が構成されている。
【0033】
また、このベース部材17の基端部上に前記燃料供給制御器7が固定され、ベース部材17の先端部上に前記バーナー9が固定されている。
【0034】
燃料供給制御器7は、カセットガスボンベ1を着脱自在に接続するボンベ接続部19と、前記バーナー9に燃料誘導器8のガス導管18を介して供給される燃料ガスの供給量を調整制御する点火・消火制御も可能な操作用摘み20とが水平方向に対向状態に設けられ、詳しく図示していないが、このボンベ接続部19と操作用摘み20との間の上部に調圧器21が設けられている。
【0035】
また、この燃料供給制御器7は、前記ボンベ収容部2のベース体13の前記開放部16側端部上に配設されて軸ネジ22により水平回動自在に軸着されている。即ち、この燃料供給制御器7を介して燃焼装置部3がボンベ収容部2に連結されていると共に、この燃料供給制御器7を回動中心(軸ネジ22を回動支点)として燃焼装置部3がボンベ収容部2に対し水平旋回移動自在に設けられている。
【0036】
また、この燃料供給制御器7の下部には、常時下方へ突出付勢されるロックピン23がその付勢力に抗して没動可能に設けられ、一方、このロックピン23が突出して嵌合するピン嵌合孔24が前記ベース体13の前記開放部16側端部に設けられ(貫通形成され)ていて、ロックピン23がピン嵌合孔24に突出嵌合している状態では、この燃料供給制御器7の水平旋回移動がロックされて燃焼装置部3がボンベ収容部2に対して位置決められ、この回動ロック状態からロックピン23を上方へ押動して(ロックピン23を没動させて)ピン嵌合孔24から嵌脱させることで、ロック解除されて燃料供給制御器7を介して燃焼装置部3がボンベ収容部2に対し水平旋回移動可能となるように構成されている。
【0037】
また、本実施例のピン嵌合孔24は、燃焼装置部3の前記ベース部材17が前記ボンベ収容部2のベース体13上に重なってこの燃焼装置部3の少なくとも燃料誘導器8とバーナー9とが前記ボンベ装填室4に収容された回動位置で前記ロックピン23が突出嵌合して回動止めされるピン嵌合孔24Bと、この回動止め状態から燃焼装置部3をボンベ収容部2に対し前記遮熱板6から離反する方向に動かし270度回動させた位置(燃焼装置部3が前記開放部16を介してボンベ収容部2より露出して燃焼装置部3とボンベ収容部2とが直交配設する状態)でロックピン23が突出嵌合して回動止めされるピン嵌合孔24Aとが、ベース体13の他端部に二箇所設けられている。即ち、ロックピン23の押動操作により、燃焼装置部3の少なくとも燃料誘導器8とバーナー9とがボンベ装填室4内に収納された状態と、燃焼装置部3の燃料誘導器8とバーナー9がボンベ装填室4から露出してボンベ収容部2と直角に配設する状態とを切替え操作可能に構成されている。
【0038】
また、この際、本実施例の燃焼装置部3は、燃料ガスの誘導通路である燃料供給制御器7とガス導管18とバーナー9とがベース部材17を介して一体化されていて、これらが一体となって水平旋回移動するように構成されているため、例えば、燃料供給制御器7とバーナー9との間が屈曲自在なガス誘導ホースで接続されていてこのガス誘導ホースの屈曲により燃焼装置部3の水平旋回移動が許容されるような構成や、燃焼装置部3のいずれかの部材が水平旋回移動に伴って可動することにより燃焼装置部3の水平旋回移動が許容されるような構成を採用する場合に比べて燃焼不具合が起こりにくく、信頼性・安全性の高い構成である。
【0039】
また、この燃料供給制御器7には、前記ボンベ収容部2の外形と同調するカバー25が被嵌状態に付設されていて、燃焼装置部3の少なくとも燃料誘導器8とバーナー9と五徳10とがボンベ収容部2のボンベ装填室4内に収納された状態(収納形態A2)では、このカバー25により燃料供給制御器7が円柱状のボンベ収容部2と一体化したあたかも一本の円柱形マグボトルであるかのようなコンパクトな形態となるように構成されている(
図2参照)。
【0040】
また、このカバー25は、燃料誘導器8とバーナー9がボンベ装填室4に収納された状態で、前記カバー蓋5の載置面部15の反対側に配される面が、前記カバー蓋5の載置面部15と平行な平坦面形状に形成されていて、このカバー25の平坦面部も、本装置を収納形態A2とした際の縦置き用載置面部15として構成されている。即ち、本実施例の収納形態A2では、前記設置脚14を利用して横置きで収納できるが、両端の載置面部15を利用して省スペースな縦置き収納も可能となるように構成されている(
図2参照)。
【0041】
また、バーナー9は、
図1,
図4及び
図5に示すように、平面視円盤状のものが採用されている。
【0042】
また、前記ベース部材17の中ほどには、前記ガス導管8を両側から挟むようにして、前記五徳10としての一対の五徳10Bが固定されており、さらにこのベース部材17の下部にも、帯板が側面視略コ字枠状に屈曲形成された前記五徳10としての複数(図面は二体)の五徳10Aが設けられていると共に、この二体の五徳10Aは、前記五徳10Bとバーナー9を挟んだ対向側(反対側)でベース部材17先端部(バーナー9)より外方へ突出するようにして配設されている。
【0043】
また、この二体の五徳10Aの下部には、使用形態A1で前記設置脚14と共働して設置面に安定載置するための脚片32が一体的に形状に形成されている。
【0044】
また、本実施例では、二体の五徳10Aは、前記バーナー9に対し可動自在に設けられていて、この二体の五徳10Aをバーナー9に対し可動した状態で前記燃焼装置部3を前記ボンベ収容部2のボンベ装填室4に回動収納することにより、この二体の五徳10Aがバーナー9と共にボンベ装填室4に収納されるように構成されている(燃料誘導器8,バーナー9及び五徳10Aが全てボンベ装填室4に収納された状態を前記収納形態A2としている。)。
【0045】
具体的には、ベース部材17の下部に枢着軸部26が設けられ、この枢着軸部26に二体の五徳10Aの下側端部が夫々枢着されていることにより、二体の五徳10Aがベース部材17の先端部のバーナー9に対し水平旋回可動自在に設けられている。
【0046】
また、前記バーナー9の外周部の、前記五徳10Bとバーナー9を挟んだ反対側の所定二箇所には、二体の五徳10Aの上側端部が係脱自在に係合することでこの二体の五徳10Aを旋回停止状態とする五徳ストッパー27が近接配設されていると共に、この五徳ストッパー27は、二体の五徳10Aとベース部材17中ほどの五徳10とが、バーナー9を中心として互いに約120度の間隔を置いた配置で二体の五徳10Aが旋回停止することとなる位置に付設されており、本実施例では、二体の五徳10Aを夫々五徳ストッパー27に係合して旋回停止させた状態が、この二体の五徳10Aとベース部材17中ほどの五徳10との合計三箇所に鍋などの加熱調理容器11を安定的に載置可能な使用時形態Sとなるように構成されている。
【0047】
本実施例では、二体の五徳10Aが使用時形態Sであって且つ燃焼装置部3の燃料誘導器8とバーナー9とがボンベ装填室4から露出して燃焼装置部3がボンベ収容部2と略直角に配設されている形態を、加熱調理が可能な使用形態A1としている。
【0048】
また、この五徳ストッパー27は、前記ベース部材17の先端部の所定の二箇所に固定されている立ち上がり板28の上部に設けられていることでバーナー9の外周部に近接配設されている。さらに詳しくは、この二箇所の立ち上がり板28の上部が、夫々の対向内側が開放するコ字形の前記五徳ストッパー27に形成されて、このコ字形の五徳ストッパー27に水平旋回する五徳10Aが係合することでこの二箇所の五徳ストッパー27の対向外側へ五徳10Aが水平旋回することが阻止されるように構成されていると共に、このコ字形の五徳ストッパー27の下部出入り口付近に山形の乗り越え突片29が一体的に設けられていて、この乗り越え突片29を、五徳10Aの上側端部が乗り越えてこの上側端部が五徳ストッパー27に係合することで五徳10Aが位置決め(仮止め)られた前記使用時形態Sとなり(
図1,
図5参照)、この使用時形態Sから、二体の五徳10Aを夫々逆方向に水平旋回させて乗り越え突片29を乗り越えさせることで、二体の五徳10Aを前記燃料誘導器8の反対側で一束にまとめた不使用時形態Fとし得るように構成されている(
図3,
図4及び
図6参照)。
【0049】
また、この二体の五徳10Aは、前記不使用時形態Fとした際にバーナー9に対する突出長を縮小する方向にスライド移動可能な縮小スライド機構12を備えていて、この縮小スライド機構12を介して前記不使用時形態Fとした二体の五徳10Aをバーナー9に対しスライド移動させることにより、二体の五徳10Aが一束にまとめられ且つバーナー9に対する突出長が縮小された五徳コンパクト形態Cとし得るように構成されており、この五徳コンパクト形態Cで前記燃焼装置部3をボンベ収容部2のボンベ装填室4に回動収納することにより、前記燃料誘導器8の五徳10Bはもちろん、この五徳10Aもバーナー9と共にボンベ装填室4に収納されるように(前記収納形態A2となるように)構成されている。
【0050】
更に詳しくは、前記ベース部材17の中央部にこのベース部材17の長さ方向に沿った長さを有する軸受孔30が貫通形成され、この軸受孔30に前記枢着軸部26が装着されていると共に、この枢着軸部26が軸受孔30に沿ってベース部材17の長さ方向にスライド移動可能に設けられていて、この枢着軸部26のスライド移動に伴って、この枢着軸部26に数着されている二体の五徳10Aがバーナー9に対し突出長を拡大する方向と縮小する方向とに往復スライド移動可能となるように構成されている。
【0051】
また、
図6に示すように、ベース部材17の先端側の下部両側には、枢着軸部26を軸受孔30の先端部に位置させて(二体の五徳10Aのバーナー9に対する突出長を最長にして)二体の五徳10Aを展開した前記使用時形態Sでは、この二体の五徳10Aの下側端部が当接係止して二体の五徳10Aのバーナー9に対する突出長を縮小する方向へのスライド移動を不能とする縮小スライドストッパー31が一体的に垂下形成されており、この使用時形態Sから二体の五徳10Aを水平旋回させて二体の五徳10Aを前記燃料誘導器8の反対側で一束にまとめた不使用時形態Fとすると、二体の五徳10Aの下側端部の縮小スライドストッパー31への当接係止状態が解除されて、枢着軸部26を軸受孔30に対し往復スライド移動させることが可能となるように構成されている。
【0052】
即ち、二体の五徳10Aが使用時形態Sでは、バーナー9に対し突出長を縮小する方向にスライド移動させることができず、二体の五徳10Aを前記燃料誘導器8の反対側で一束にまとめた不使用時形態Fとした時にだけ、二体の五徳10Aをバーナー9に対し突出長を縮小する方向にスライド移動したり、突出長が縮小された状態から突出長を拡大する方向に引き出しスライド移動することができる前記縮小スライド機構12が構成されている。
【0053】
次に、このように構成された本実施例の使用方法を説明する。
【0054】
ボトル形の前記収納形態A2(
図2参照)から前記使用形態A1(
図1)への切替えは、先ず、カバー蓋5を開き、バーナー9からの突出長が縮小されて一束にまとめられている(五徳コンパクト形態Cとなっている)二体の五徳10Aをバーナー9に対し外方へ引き出す(
図3参照)。
【0055】
次いで、ロックピン23を押動して(
図4(a)中の矢印参照)ピン嵌合孔24Bから嵌脱させ、
図4(b)中の矢印のように、ボンベ収容部2(ボンベ装填室4)に収納されている燃焼装置部3(の燃料誘導器8,バーナー9及び五徳10)をボンベ装填室4に対し遮熱板6から離反する方向へ270度回動させると、燃焼装置部3がボンベ収容部2と直角に配設してこの状態がロックピン23のピン嵌合孔24への嵌合により保持される(
図4(b)参照)。
【0056】
次いで、
図5,
図6に示すように、一束にまとめられている(不使用時形態Fの)二体の五徳10Aを互いに離反する方向に水平旋回させて五徳ストッパー27により旋回停止するまで展開し(五徳10Aを使用時形態Sとし)、ボンベ収容部2のボンベ装填室4にカセットガスボンベ1を装填して燃料供給制御器7のボンベ接続部19に接続(
図5(b)参照)してからカバー蓋5を閉じることで、使用形態A1に切り替わり、三箇所の五徳10A,10Bに鍋などの加熱調理容器11を載置して加熱調理を行うことができる。
【0057】
この使用形態A1から収納形態A2への切替えは、カバー蓋5を開いてカセットガスボンベ1をボンベ装填室4(ボンベ収容部2)から取り出し、二体の五徳10Aを水平旋回移動し加熱誘導器8の反対側で一束にまとめた不使用時形態Fとしてからロックピン23を押動して燃焼装置部3を270度回動させてボンベ装填室4内に収納し、縮小スライド機構12を介して二体の五徳10Aをバーナー9に対する突出長を縮小する方向にスライド移動させて五徳コンパクト形態Cとし、カバー蓋5を閉じると収納形態A2に切り替わる。
【0058】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。