(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1実施形態>
以下、本発明の実施形態としての商品データ登録装置について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態における商品データ登録装置としての注文入力端末を含むPOSシステムの構成例を示している。
同図のPOSシステムは、例えば1つの店舗に対応して備えられるものであり、注文入力端末1、キッチンプリンタ2、POSレジスタ3及びストアコントローラ4を備える。
注文入力端末1は、ゲートウェイGWと無線通信を行うことで、ゲートウェイGW経由でネットワークNWと接続される。また、キッチンプリンタ2、POSレジスタ3及びストアコントローラ4はネットワークNWと接続されている。これにより、注文入力端末1、キッチンプリンタ2、POSレジスタ3及びストアコントローラ4は相互に通信を行うことができる。
【0011】
注文入力端末1は、店舗において複数が備えられる。本実施形態の注文入力端末1は、携帯型とされ、客から注文を受けるフロア係の店員がそれぞれ店舗内にて携帯する。客から注文を受けた店員は、注文入力端末1に対して注文されたメニューを登録(入力)する操作を行う。
注文入力端末1は、登録されたメニューに関する登録メニュー情報を、調理指示情報としてキッチンプリンタ2に送信する。また、注文入力端末1は、登録されたメニューに関する登録メニュー情報を、会計情報としてPOSレジスタ3に送信する。
なお、調理指示情報は、POSレジスタ3とストアコントローラ4との少なくともいずれかを経由してからキッチンプリンタ2に送信されるようにしてもよい。また、会計情報は、ストアコントローラ4とキッチンプリンタ2との少なくともいずれかを経由してからPOSレジスタ3に送信されるようにしてもよい。
【0012】
キッチンプリンタ2は、店舗において例えば厨房に設置される。キッチンプリンタ2は、注文入力端末1から送信された調理指示情報を用紙に印字して、調理指示伝票を発行する。調理指示情報には注文されたメニューを示す情報が含まれる。調理指示伝票には、調理指示情報によって示されていた、注文されたメニューが印字される。
厨房にて、調理係の店員は、キッチンプリンタ2から発行された調理指示伝票に印字されたメニューを調理する。
【0013】
POSレジスタ3は、注文入力端末1から受信した会計情報を利用して、客が注文したメニューについての会計処理を行う。
ストアコントローラ4は、注文入力端末1、キッチンプリンタ2及びPOSレジスタ3の上位装置である。ストアコントローラ4は、商品マスタを注文入力端末1やPOSレジスタ3に送信したり、POSレジスタ3から送信された会計情報を会計履歴として記憶する。
【0014】
図2は、本実施形態における注文入力端末1の外観例を示す斜視図である。同図に示される注文入力端末1の本体は、人が片手で持てる程度に対応したサイズを有する。注文入力端末1の前面部にはタッチパネル付表示部104の表示操作面が配置されている。
ホール係の店員は、注文入力端末1を携帯し、ホールの座席にいる客からの注文を受けると、注文されたメニュー(商品)を注文入力端末1に登録(入力)する操作を行う。メニューの登録に関する操作は、タッチパネル付表示部104の表示操作面に対して、店員が指あるいはスタイラスペンなどの操作体を触れさせることによる、タッチ、スワイプ、フリック、ドラッグアンドドロップなどによる操作として行われる。なお、以降の説明にあっては、指により操作を行う場合を例に挙げて説明する。
【0015】
図3は、本実施形態の注文入力端末1の構成例を示している。同図に示されるように、本実施形態の注文入力端末1は、CPU(Central Processing Unit)101、記憶部102、RAM(Random Access Memory)103、タッチパネル付表示部104及び通信部105を備える。
CPU101は、プログラムを実行することにより、注文入力端末1における各種の処理を実行する。CPU101の処理によって注文入力端末1としての各種機能が実現される。
【0016】
記憶部102は、CPU101に実行させるプログラム、タッチパネル付表示部104に表示させる画像データ等を記憶する。記憶部102は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などを備えて構成される。
【0017】
RAM103は、記憶部102から読み出されたプログラムやワークエリアを展開するメモリである。また、RAM103には、例えばストアコントローラ4から取り込んだ商品に関する情報(商品マスタ)等が記憶される。
【0018】
タッチパネル付表示部104は、表示デバイスに操作デバイスとしてのタッチパッドを組み合わせて構成され、表示操作面に画像を表示するとともに、表示操作面に対して指などを触れさせることによる操作が可能とされたデバイスである。
【0019】
通信部105は、無線通信によりゲートウェイGWと接続することで、ゲートウェイGW経由でネットワークNWと接続された装置と通信を行うようにされた部位である。
【0020】
次に、
図4及び
図5を参照して、本実施形態の注文入力端末1において表示されるメニュー登録画面の態様例と、メニュー登録画面に対して行われる操作の態様例とについて説明する。
図4(a)には、注文入力端末1の表示操作面に表示されるメニュー登録画面の一例が示されている。同図のメニュー登録画面においては、上から下にかけて、登録メニューエリアAR1、メニュー分類エリアAR2、メニューリストエリアAR3及びオプション操作エリアAR4が順に配置されている。
【0021】
登録メニューエリアAR1は、1取引に応じて登録済みとされたメニューが示されるエリアである。登録メニューエリアAR1においては、行ごとにメニュー名部と数量部とが配置される。メニュー名部には登録された商品の商品名が示され、数量部には対応の商品の数量が示される。同図においては、「生ビール中」が2杯と、「刺身6点盛り」(数量未確定)が登録済みである状態を示している。
【0022】
メニュー分類エリアAR2は、メニューの分類(ジャンル)ごとに応じたメニュー分類ボタンが配置される領域である。メニュー分類ボタンは、メニューリストエリアAR3に表示させるメニューが属する分類を指定する操作を行うためのボタンである。同図のメニュー分類エリアAR2においては、メニュー分類ボタンのうち、「刺身」の分類に対応するメニュー分類ボタンが操作されたことに応じて、「刺身」のメニュー分類ボタンが強調表示された状態である。この状態は、メニューの分類として「刺身」が指定されていることを示す。
【0023】
メニューリストエリアAR3は、登録候補となるメニューのリストが示される領域である。メニューリストエリアAR3において表示される登録候補のメニューは、前述のように、メニュー分類エリアAR2に対するメニュー分類ボタンに対する操作によって指定された分類に属するメニューである。このように、メニューの分類を指定できるようにしたうえで、指定された分類に属するメニューを登録候補として提示することで、多数のメニューを分類ごとに分けたうえで効率よく登録していくことができる。
【0024】
オプション操作エリアAR4は、メニュー登録に関する補助的な項目の操作に対応するボタンが配置された領域である。
【0025】
図4(a)のメニュー登録画面の登録メニューエリアAR1は、前述のように「生ビール中」と「刺身6点盛り」の2つのメニューが登録済みとなっている状態である。また、「生ビール中」については数量が「2」(2杯)で入力されているが、「刺身6点盛り」についてはまだ数量が未入力の状態である。
同図を参照して、「刺身6点盛り」を例に挙げて、1つのメニューについての登録と数量の入力とを行うための操作例について説明する。この場合、店員は、「生ビール中」2杯の注文を登録し終えると、次に、客からの注文に応じて「刺身6点盛り」を登録する操作にうつる。この段階では、登録メニューエリアAR1においては、「生ビール中」の注文数が「2」であることのみが示されており、未だ
図4(a)のように「刺身6点盛り」は示されていない状態である。
この状態において、メニュー分類エリアAR2においてメニューの分類は未だ「ビール」が指定された状態となっている。「刺身6点盛り」のメニューは、「刺身」に分類される。そこで、店員は、メニュー分類エリアAR2における「刺身」のメニュー分類ボタンに対する操作を行う。この操作に応じて、メニューとして「刺身」の分類が指定される。これに伴い、同図のように、メニュー分類エリアAR2においては、「刺身」のメニュー分類ボタンが所定の態様により強調表示される状態となり、メニュー分類として「刺身」が指定されていることが示される。また、メニューリストエリアAR3は、指定された「刺身」の分類に属するメニューのリストが表示される。
そこで、店員は、メニューリストエリアAR3において表示されているメニューのうち、「刺身6点盛り」が示される部分に対してタッチ操作(あるいは長押し操作などであってもよい)を行う。このように、メニューリストエリアAR3において表示されているメニューを選択して行うタッチ操作が、メニューとしての品目を登録する操作である。この操作により、「刺身6点盛り」が登録され、登録メニューエリアAR1には、同図のように、「生ビール中」の下の行において、新たに「刺身6点盛り」とのメニュー名が表示される状態となる。
【0026】
ここまでの段階では、注文されたメニューの品目として「刺身6点盛り」は登録されたが、その数量までは入力されていない状況である。そこで、店員は、続いてメニュー品目として登録された「刺身6点盛り」についての数量を入力する。このために、店員は、
図4(a)に示される状態の登録メニューエリアAR1における「刺身6点盛り」のメニュー名部を含む行部分に指を触れさせた状態から、同図の矢印Y1で示すように左方向へのスワイプ操作(操作体を所定の一方向(第1の一方向)に移動(スライド)させる操作の一例)を行う。登録メニューエリアAR1において、「刺身6点盛り」の行に対して行われる左方向へのスワイプ操作は、「刺身6点盛り」の登録に関連して数量入力の処理への切り替えを指示する操作である。
【0027】
上記の左方向へのスワイプ操作が行われたことに応じて、メニュー登録画面においてこれまでにメニューリストエリアAR3とされていた領域は、
図4(b)に示されるように、数量入力エリアAR11に切り替わる。
数量入力エリアAR11は、登録メニューエリアAR1において選択されている行に示されるメニューについての数量を入力する操作が行われる画面部である。この場合、登録メニューエリアAR1においては、先の「刺身6点盛り」の行に対する左方向へのスワイプ操作が行われたことに応じて、「刺身6点盛り」の行が選択されている状態にある。登録メニューエリアAR1において選択されているメニューの行については同図のように強調表示が行われる。即ち、このような表示により、
図4(b)において示される数量入力エリアAR11は、「刺身6点盛り」の数量を入力する操作画面であることが表されている。
【0028】
店員は、
図4(b)の数量入力エリアAR11に対する操作によって、客から注文された「刺身6点盛り」の数量を入力する。数値を入力する操作は、数量入力エリアAR11において配置される「0」〜「9」の数字キーを操作して数値を入力のうえ、「ENTER」キーにより入力された数値を確定させるようにして行われる。同図においては数量として「3」が入力された状態が示されている。
「ENTER」キーが操作されると、入力された数値が注文された数量として確定されたうえで、メニュー登録画面における数量入力エリアAR11の領域は、メニューリストエリアAR3に戻る。
【0029】
図5(a)のメニュー登録画面は、上記のように数量が確定されて後に数量入力エリアAR11からメニューリストエリアAR3に戻ったときの状態を示している。このようにメニューリストエリアAR3に戻った際、登録メニューエリアAR1の「刺身6点盛り」の行における数量部には、確定された数量を示す「3」が表示されている。
なお、
図5(b)の状態で、オプション操作エリアAR4における「戻る」ボタンが操作された場合には、数量の入力を確定させることなく、数量が入力されていたとしても無効とされた状態で、数量入力エリアAR11の領域はメニューリストエリアAR3に戻る。
【0030】
また、例えば
図5(a)の状態において、登録済みの「刺身6点盛り」について、例えば、盛りの内容等の付加、訂正、また登録の取り消しなどの処理を行うことが必要となった場合、店員は以下のように操作を行う。つまり、店員は、同図において矢印Y2で示すように、登録メニューエリアAR1において「刺身6点盛り」が表示される行をタッチしたうえで、ここから右方向へのスワイプ操作(操作体を所定の一方向(第2の一方向)に移動させる操作の一例)を行う。このスワイプ操作は、「刺身6点盛り」の登録に関して、付加、訂正、取り消し等のメニュー設定変更の処理への切り替えを指示する操作である。
【0031】
上記の右方向へのスワイプ操作が行われたことに応じて、メニュー登録画面においてこれまでメニューリストエリアAR3とされていた領域は、
図5(b)に示されるように、メニュー設定変更エリアAR12となる。
メニュー設定変更エリアAR12は、登録メニューエリアAR1において選択されている行に示されるメニュー、即ちこの場合には、「刺身6点盛り」についての付加、訂正、取り消し等に関する操作を行うための画面部である。
【0032】
店員は、
図5(b)のように表示されたメニュー設定変更エリアAR12に対する操作によって、「刺身6点盛り」のメニューについての付加、訂正、取り消しのいずれかについての操作を行うことができる。
店員は、付加に関する操作を行う場合には、メニュー設定変更エリアAR12において配置されている「付加」ボタンに対するタッチ操作を行う。「付加」ボタンに対するタッチ操作に応じて、メニュー登録画面における全体または一部が、付加の処理に関連する操作を行うための画面が表示される。
同様に、店員は、訂正に関する操作を行う場合には、メニュー設定変更エリアAR12において配置されている「訂正」ボタンに対するタッチ操作を行う。「訂正」ボタンに対するタッチ操作に応じて、メニュー登録画面における全体または一部が、訂正の処理に関連する操作を行うための画面が表示される。
同様に、店員は、取り消しの操作を行う場合には、メニュー設定変更エリアAR12において配置されている「取消」ボタンに対するタッチ操作を行う。「取消」ボタンに対するタッチ操作に応じて、メニュー登録画面上には、対象のメニューを取り消してよいか否かの確認を店員に促すダイアログが表示される。店員が、ダイアログにおける「はい」ボタンを操作すると、対象のメニュー(「刺身6点盛り」)の登録が削除される。この後に、メニュー登録画面の表示に戻った際には、登録メニューエリアAR1からは、「刺身6点盛り」が削除されている。
【0033】
このように、注文入力端末1は、登録されたメニューについての数量入力に関する処理、また付加、訂正、取り消しなどの設定変更に関する処理を行わせるにあたり、登録メニューエリアAR1において対象とするメニューが表示された位置を始点とする左または右方向へのスワイプ操作を受け付けるようにされている。
例えば、登録されたメニューについての数量入力に関する処理、また付加、訂正、取り消しなどの設定変更に関する処理を行わせるための操作としては、まず、対象となるメニューを選択するタッチ操作を行い、次に、数量入力または設定変更に関する処理への移行を指示するボタンなどへのタッチ操作を行うという手順がよく採られる。しかしながら、このような手順では、例えばタッチパネル付表示部へのタッチ操作を2回行う必要がある。さらに、この際に、対象となるメニューが表示された位置と、処理への移行を指示するボタンとの位置が画面上で離れていたりすると、操作が面倒で煩わしいものとなりやすい。また、初心者の店員にとっては、ボタンの位置などを覚えなければならず、注文入力端末1の操作の習熟にも時間を要することになる。
これに対して、本実施形態であれば、特定の一方向へのスワイプ操作でよいことから、操作としては1回で済み、操作も簡易で素早いものとすることができる。また、スワイプ操作により画面を切り替えるという感覚的な操作であるために、初心者の店員でもすぐに慣れることができる。
また、本実施形態の注文入力端末1は、フロア係の店員が携帯可能なサイズであることから、タッチパネル付表示部104における表示操作面のサイズも小さい。このために、1つの画面において、多くの機能に応じた操作が可能なようにボタン等を多数配置することは難しい。一方、表示操作面のサイズが小さいことでスワイプ操作などのように、表示操作面上で指を移動させる距離は短くてよく操作はしやすい。そこで、本実施形態のように、スワイプ操作により操作機能の異なる画面への切り替えが行われるようにすることで、1つの画面におけるボタンの数などについては操作しやすいように適切な数を配置しつつ、操作機能の異なる画面への切り替えを素早く、かつ分かりやすく行うことができる。
【0034】
図6のフローチャートを参照して、本実施形態における注文入力端末1が実行する処理手順例について説明する。同図の処理は、
図4(a)または
図5(a)に示す状態のメニュー登録画面の表示が行われている状態、即ち、メニューリストエリアAR3が表示されているから、
図4(b)の数量入力エリアAR11または
図5(b)のメニュー設定変更エリアAR12に移行させるための処理である。
【0035】
ステップS101:注文入力端末1は、
図4(a)または
図5(a)のようにメニューリストエリアAR3を含むメニュー登録画面の表示を行っている状態のもとで、登録メニューエリアAR1において表示されているメニューのうちのいずれかの行に対する左方向へのスワイプ操作が行われたか否かについて判定する。
【0036】
ステップS102:ステップS101において左方向へのスワイプ操作の行われたことが判定された場合、注文入力端末1は、以下の処理を行う。つまり、注文入力端末1は、
図4(a)から
図4(b)への遷移として例示したように、メニュー登録画面におけるメニューリストエリアAR3の領域を、指定のメニューの数量を入力するための数量入力エリアAR11に切り替える。数量入力対象として指定されたメニューは、左方向へのスワイプ操作の開始に際してタッチ操作が行われた登録メニューエリアAR1の行に示されていたメニューである。このようなステップS102の処理によって、数量入力対象として指定されたメニューについての数量入力の処理を行うことが可能な環境が設定されたことになる。
【0037】
ステップS103:一方、ステップS101にて左方向へのスワイプ操作は行われなかったことが判定された場合、注文入力端末1は、以下の判定を行う。つまり、注文入力端末1は、登録メニューエリアAR1において表示されているメニューのうちのいずれかの行に対する右方向へのスワイプ操作が行われたか否かについて判定する。
【0038】
ステップS104:ステップS103にて右方向へのスワイプ操作の行われたことが判定された場合、注文入力端末1は、以下の処理を行う。つまり、注文入力端末1は、
図5(a)から
図5(b)への遷移として例示したように、メニュー登録画面におけるメニューリストエリアAR3の領域を、指定のメニューについての「付加」、「訂正」、「取消」などの設定変更を行うためのメニュー設定変更エリアAR12に切り替える。このようなステップS104の処理によって、設定変更対象として指定されたメニューについての設定変更の処理を行うことが可能な環境が設定されたことになる。
ステップS103にて右方向へのスワイプ操作の行われないことが判定された場合には、同図の処理を一旦終了し、再び、ステップS101から処理が開始される。
【0039】
<第2実施形態>
続いて、第2実施形態について説明する。上記の第1実施形態においては、一旦登録されたメニューの取り消しを行うにあたり、
図5に示したように、右方向へのスワイプ操作によりメニュー設定変更エリアAR12を表示させ、表示されたメニュー設定変更エリアAR12に対して取り消しのための操作を行うようにされていた。
これに対して、本実施形態においては、登録された商品の取り消しは、登録メニューエリアAR1において表示される取り消し対象のメニューの行を始点とするメニューリストエリアAR3まで下方向へのスワイプ操作によって行うことができる。
【0040】
図7を参照して、本実施形態におけるメニュー取り消し操作の態様例について説明する。
図7(a)の登録メニューエリアAR1には、4つのケーキセットが登録されている。4つのケーキセットの内訳としては、スイーツとしての4つのモンブランと、4つのモンブランごとに各1つ付けられる計4つのコーヒーである。ここで、「+コーヒー,後」は、セットに付けられるコーヒーについて食後(スイーツを食してから後)に提供することを示す。「コーヒー」の前の「+」の記号(文字)が、単品ではなく、セットに付けられるメニューであることを示す。「+コーヒー,前」は、セットに付けられるコーヒーについて食前(スイーツを提供するより前)に提供することを示す。「+コーヒー,同時」は、セットに付けられるコーヒーについて食事と同時(スイーツの提供と同時)に提供することを示す。
【0041】
この場合、店員は、客からモンブランとコーヒーとの組み合わせのケーキセットの注文を4つ受けたことに応じて、4つのモンブランと、4つのコーヒーとを登録する操作を行う。
モンブランを登録する際には、店員は、メニュー分類エリアAR2において「スイーツ」の分類を示す分類ボタンをタッチ操作することで、メニューリストエリアAR3にスイーツの分類に属するメニューのリストを表示させる。そして、メニューリストエリアAR3において「モンブラン」が表示されている位置をタッチ操作して「モンブラン」を登録し、登録メニューエリアAR1に表示させる。注文された数量の入力は、
図4にて説明したように、店員が登録メニューエリアAR1おいて「モンブラン」が表示された行に対する左方向へのスワイプ操作によって数量入力エリアAR11を表示させ、数量として「4」を入力するように操作すればよい。
【0042】
また、店員は、コーヒーの登録にあたっては、メニュー分類エリアAR2において「ソフトドリンク」の分類を示す分類ボタンをタッチ操作することで、メニューリストエリアAR3にソフトドリンクの分類に属するメニューのリストを表示させる。そして、メニューリストエリアAR3において「コーヒー」が表示されている位置をタッチ操作して「コーヒー」を登録し、登録メニューエリアAR1に表示させる。そのうえで、店員は、登録メニューエリアAR1おいて「コーヒー」が表示された行に対する左方向へのスワイプ操作によって数量入力エリアAR11を表示させ、数量として「4」を入力する操作を行う。
ここで、各1つのモンブランとコーヒーとを1つのケーキセットとして登録するには、例えば、ソフトドリンクを登録する際に、メニュー登録画面に対する所定の操作によって設定が行えるようにされればよい。
あるいは、ケーキセットが成立するスイーツとソフトドリンクとの組み合わせを注文入力端末1に記憶させておき、注文入力端末1は、登録されたスイーツとソフトドリンクとの組み合わせがケーキセットに該当していれば、ケーキセットとして処理するようにしてもよい。
【0043】
また、「モンブラン」が登録メニューエリアAR1に表示されている状態で、メニューリストエリアAR3において「コーヒー」が表示されている位置を指でタッチしたままの状態から、上方の登録メニューエリアAR1に指をスライドさせる。そして、スライドさせた指を登録メニューエリアAR1に表示されている「モンブラン」の表示された行と重なる状態で離すというメニュー移動操作を行うことにより、ケーキセットとして処理されるようにしてもよい。この場合、登録メニューエリアAR1におけるこれまでの「モンブラン」の表示は、例えば、「ケーキセット」との表示に切り替わる。
なおこの場合における「ケーキセット」の数量の確定に関しては、以下のような操作が行われればよい。つまり、前述の「コーヒー」を指定してのメニュー移動操作により「モンブラン」の行に対して指が重なった際に、「コーヒー」の数量を入力させる。入力された「コーヒー」の数量が「ケーキセット」の数量として設定されるようにすればよい。
あるいは、「コーヒー」を指定してのメニュー移動操作により「モンブラン」の行に対して指が重なった際に、「ケーキセット」となる旨を店員に確認させるメッセージと、例えば店員が確認ための操作を行う確認操作子(例えば、「はい」ボタンと「いいえ」ボタン)を配置したダイアログ(確認画面)などの表示を行うようにしてもよい。そのうえで、「はい」ボタンが操作された場合はセット数量が入力され、「いいえ」ボタンが操作された場合は、そのまま単品としての「コーヒー」の注文が設定されるようにしてもよい。
この場合、「はい」ボタンが操作されたことに応じて入力された数量を「ケーキセット」の数量とすればよい。また、入力された「コーヒー」の数量が予め入力されている「モンブラン」の数量より少ない場合は、登録メニューエリアAR1においては、「ケーキセット」と「モンブラン」の2種のメニュー名が表示されるようにしてよい。また、「ケーキセット」の数量については、「セット」として入力された数量とし、「コーヒー」の数量は「ケーキセット」として入力された数量に合わせて同数とするように自動で設定が行われるようにしてもよい。なお、この場合における登録メニューエリアAR1における「モンブラン」の数量は、予め入力されている「モンブラン」の数量から「ケーキセット」として入力された数量を減算した値が表示されることになる。
また、上記とは逆となる操作により、ケーキセットの注文を取り消す操作が行われるようにしてもよい。具体的に、登録メニューエリアAR1に表示されている「ケーキセット」の行を指でタッチした状態で下方のメニューリストエリアAR3にそのままスライドさせる。そして、スライドさせた指を、メニューリストエリアAR3のエリア内で離すというメニュー移動操作によりケーキセットが取り消されるようにしてもよい。この場合にも、メニューリストエリアAR3へのメニュー移動操作が行われたことに応じて、「ケーキセット」が取り消されることを店員に確認するメッセージと確認操作子(例えば、「はい」ボタン、「いいえ」ボタンとが配置されたダイアログを表示してもよい。この際、「はい」ボタンが操作された場合には、さらにケーキセットの取り消し数量を入力する操作が行えるようにしてもよい。なお、この場合における登録メニューエリアAR1の「ケーキセット」の数量の表示は、注文入力されていた「ケーキセット」の数量から「ケーキセット」の取り消し数量を減算した数量が表示されるようにすればよい。
一方、「いいえ」ボタンが選択された場合は、「ケーキセット」の注文の取り消しを行うことなく、取り消し操作前の状態の表示に戻すようにしてもよい。
なお、例えば「ケーキセット」の取り消しを確認する確認画面において、現在登録されているケーキセットの全ての注文を取り消す操作を1回で行える一括取り消しボタンを配置させてもよい。
なお、左右いずれかの方向に対するスライド操作によって「セットメニュー」の取り消しが行われるようにしてもよい。具体的に、例えば、登録メニューエリアAR1に表示されている「ケーキセット」の行を指でタッチした状態で右にスライドさせると、注文済みの「ケーキセット」の数量から取り消しの数量を入力させるモードに移行し、左にスライドさせると、注文入力済みの「ケーキセット」におけるケーキとドリンクの組み合わせを解消し、ケーキとドリンクそれぞれの数量を訂正できるモードに移行するようにしてもよい。この場合において、「ケーキセット」におけるケーキとドリンクの組合わせを解消したうえで、「両方キャンセル」「片方キャンセル」の操作が行えるようにして、「両方キャンセル」が操作された場合にはケーキとコーヒーの組単位で取り消し数量を入力できるようにし、「片方キャンセル」の操作が行われるようにした場合には、キャンセル対象として選択されたケーキとドリンクの一方の取り消し数量が入力できるようにしてよい。
【0044】
また、ソフトドリンクであるコーヒーごとの提供タイミングである「食前」、「同時」、「食後」については、次のように設定することができる。
図8(a)は、3つのケーキセットに対応する各3つのモンブランとコーヒーとが登録された状態のメニュー登録画面を示している。このようにソフトドリンクである「コーヒー」について数量が入力済みの状態のもとで、店員は、同図の矢印Y4で示すように、「コーヒー」の提供タイミングを設定するために、登録メニューエリアAR1における「コーヒー」の行に対する左方向へのスワイプ操作を行う。
このように、コーヒーについて数量が入力済みの状態のもとで、コーヒーを指定して左方向へのスワイプ操作が行われると、
図8(a)のメニュー登録画面は、
図8(b)に示されるように、4つの登録済みのコーヒーを対象とする提供タイミング設定エリアAR13に切り替わる。
なお、上記の操作とは逆に、右方向へのフリック操作に応じて提供タイミング設定エリアAR13の表示に切り替わるようにされていてもよい。
【0045】
図8(b)の提供タイミング設定エリアAR13においては、コーヒーについて現在入力されている数量が「4」であることが示されている。なお、数量が表示される数量入力ボックスの左右には、それぞれ「+」と表記された増加ボタンと、「−」と表記された削除ボタンとが配置されている。増加ボタンは、1回タッチ操作が行われるごとに、提供タイミング設定対象のソフトドリンク(コーヒー)についての数量が1つ増加する。削除ボタンは、1回タッチ操作が行われるごとに、提供タイミング設定対象のソフトドリンクについての数量が1つ削減される。つまり、提供タイミング設定エリアAR13においても、提供タイミング設定対象のメニューについての数量を変更できるようになっている。
【0046】
そして、
図8(b)の提供タイミング設定エリアAR13においては、現在において数量入力ボックスに示されている数のコーヒーのそれぞれを、「食前」、「同時」、「食後」のうちのいずれかの提供タイミングに振り分けるように設定する操作を行うことができる。
提供タイミング設定エリアAR13においては、「食前」、「同時」、「食後」の提供タイミングのそれぞれに対応させた数値入力ボックスが左から右にかけて順に配置されている。店員は登録済みの3つのコーヒーについて、「食前」、「同時」、「食後」の提供タイミングごとに設定したいコーヒーの数を、提供タイミングごとに対応の数値入力ボックスに入力する操作を行う。同図においては、4つのコーヒーのうちから「食前」に1つを設定し、「同時」に2つを設定し、「食後」に1つを設定した例が示されている。
【0047】
ここで、「食前」、「同時」、「食後」の提供タイミングごとの数値入力ボックスに入力可能な数値の合計は、数量入力ボックスに示されている数が上限となるようにしてよい。この場合、1つの数値入力ボックスに対しては、数値入力ボックスに入力された数値の合計が数量入力ボックスに示されている数を越えるような数値を入力することはできない。
また、逆に、「食前」、「同時」、「食後」の提供タイミングごとに入力された数値の合計が上限数に達していない場合は、まだ提供タイミングが設定されていないケーキセットが残っている。そこで、この場合には例えば表示、音などによってアラート(警告)を行い、例えば「確認」ボタンや「戻る」ボタンの操作を不可とし、設定画面から抜けられないようにしてもよい。なお、この場合において、上限数と「食前」、「同時」、「食後」の設定数量とが同数となるように制御するようにしてもよい。
なお、「食前」、「同時」、「食後」の提供タイミングごとの数値入力は、例えばオプション操作エリアAR4と提供タイミング設定エリアAR13とのいずれかにおいて置数キーを配置し、置数キーに対する操作によって行えるようにしてよい。または、「食前」、「同時」、「食後」の提供タイミングごとの数値入力ボックスに対する上下方向のスライド操作により、プラスの数字とマイナスの数字を入力させるようにしてもよい。あるいは、数値入力ボックスに対する上方向へのスライド操作により数値が増加し、下方向へのスライド操作により数値が減少するようにしてもよい。
あるいは「食前」、「同時」、「食後」の提供タイミングごとの数値入力ボックスについて、所定桁数の回転ドラム形式での数値入力が行えるようにしてもよい。この場合には。例えば1つの桁の回転ドラムについて0から9までの数字が選択できるようにして、各桁の数字の選択の組み合わせで数量が入力できるようにしてもよい。
なお、回転ドラムに設定される数値の選択肢は、そのときの上限数に基づいて変更されてもよい。例えば、上限数が4である場合において、「食前」、「同時」、「食後」の各回転ドラム(数値入力ボックス)により設定された数値が「0」である場合は、各回転ドラムには「0」〜「4」の数値が選択可能に設定される。ここから、例えば「食前」の回転ドラムにて「1」が入力されると、「同時」と「食後」に対応する各回転ドラムは「0」〜「3」の数値が選択可能な設定に変更され、「同時」の回転ドラムに「2」が入力されると、残る「食後」に対応するドラムには「0」、「1」の数値が選択可能な設定に変更される。あるいは、この場合の「食後」に対応する回転ドラムについては「1」のみが選択できるようにして、「1」の数値の入力が確定された状態としてもよい。
なお、このように数値の選択肢の設定を変更する態様は、置数キーを表示させて入力させる方式のもとで配置される置数キーを変更するなど、回転ドラム形式以外の形式にも適用できる。
【0048】
同図のオプション操作エリアAR4は、提供タイミング設定エリアAR13に切り替えられたことに応じて、例えば「戻る」ボタンと「確定」ボタンが配置された状態となっている。同図のように4つのコーヒーのそれぞれに提供タイミングを設定した状態のもとで、例えばオプション操作エリアAR4に配置される「確定」ボタンに対するタッチ操作が行われると、提供タイミングの設定が確定される。これに伴って、タッチパネル付表示部104における表示は、これまでの
図8(b)の提供タイミング設定エリアAR13の表示から、
図7(a)のメニュー登録画面の表示に切り替わる。
即ち、提供タイミングが確定される前のメニュー登録画面では、
図8(a)のように、登録メニューエリアAR1において、4つのコーヒーが登録されていることについて、メニュー名部に「コーヒー」と表示され、数量部に「4」が表示されることで、1行で表されていた。これに対して、提供タイミングが確定された後のメニュー登録画面の登録メニューエリアAR1においては、4つのコーヒーについて、設定された提供タイミングごとの行に振り分けられて表示されるようになる。このように表示が行われることで、店員は、メニュー登録画面に戻ってからも、どのドリンクをどの提供タイミングに設定したのかについての内訳を容易に把握できる。
【0049】
ここで、
図7(a)に示されるように4つのケーキセットにおけるコーヒーごとの提供タイミングが設定された状態のもとで、客から、「同時」の提供タイミングで注文したコーヒー1つについて、注文のキャンセル(取り消し)の申し出があった。この場合、店員は「同時」の提供タイミングが設定された2つのコーヒーのうちの1つを取り消す操作を行うことになる。本実施形態において、登録済みのメニューである、「同時」の提供タイミングが設定されたコーヒーの1つを取り消す操作は、以下のようにして行うことができる。
【0050】
つまり、
図7(a)において矢印Y3で示すように、店員は、登録メニューエリアAR1において取り消し対象である「同時」の提供タイミングが設定されたコーヒーの行を始点として、メニューリストエリアAR3にまで指を移動させるという、下方向へのスワイプ操作を行う。この場合の下方向へのスワイプ操作は、登録メニューエリアAR1にて指定したメニューを1つ、メニューリストエリアAR3に戻すことにより取り消すというイメージの操作であるとみることができる。
【0051】
上記のように、下方向へのスワイプ操作としての取り消し操作が行われたことに応じて、
図7(b)に示されるように、メニュー登録画面上に確認ダイアログDG1が表示される。確認ダイアログDG1は、店員が指定(選択)したメニューを登録から取り消してよいか否かを確認するダイアログであり、その旨のメッセージと、「はい」ボタン及び「いいえ」ボタンとが配置されている。なお、この場合において店員が取り消し対象として、「同時」の提供タイミングが設定されたコーヒーを選択していることは、同図に示されるように、登録メニューエリアAR1において「同時」の提供タイミングが設定されたコーヒーの行が強調表示されていることによって示される。
【0052】
店員は、確認ダイアログDG1が表示された状態のもとで今回の取り消し操作に間違いのないことを確認したうえで、確認ダイアログDG1の「はい」ボタンに対するタッチ操作を行う。「はい」ボタンに対するタッチ操作が行われたことに応じて、指定のメニューの取り消しが確定され、確認ダイアログDG1が消去される。そして、確認ダイアログDG1が消去された後のメニュー登録画面の登録メニューエリアAR1においては、「同時」の提供タイミングが設定されたコーヒーの行における数量部における数が「2」から「1」に変化する。
なお、例えば、取り消し対象のメニューの数量が1つの状態から取り消し操作が行われた場合には、メニューの取り消しが確定されたことに応じて、取り消し対象とされていたメニューの行が登録メニューエリアAR1から消去されるようにすればよい。
なお、「コーヒー」の行におけるメニュー名部の領域と数量部の領域のどちらかを指定して下方向へのスワイプ操作を行ったのかに応じて、メニューの取り消しの方法を異ならせるようにしてもよい。例えば、メニュー名部を指定して下方向へのスワイプ操作した場合は前述の取り消し方法とし、数量部を指定して下方向へスワイプ操作した場合、メニューそのものを取り消しする操作としてもよい。これにより、操作が感覚的でわかりやすく迅速かつスムーズに注文入力や取り消し操作を行うことができる。
【0053】
このようなメニューの取り消し操作であれば、店員は、1つのメニューを取り消すにあたって1回のスワイプ操作を行うだけでよく、簡単かつ素早くメニューの取り消しを行える。また、この場合にも操作としては感覚的でわかりやすい。
なお、本実施形態においても、第1実施形態で
図5に示したようにメニュー設定変更エリアAR12を表示させたうえで取り消しが行えるようにもされていてよい。例えば多数のメニューをまとめて取り消す必要が生じたような場合には、登録メニューエリアAR1からメニューリストエリアAR3への下方向のスワイプ操作を繰り返し行うよりも、メニュー設定変更エリアAR12により取り消しの操作を行ったほうが一度に複数のメニューを取り消すことができるので効率的であるとともに取り消し個数を間違えるようなミスも生じにくい。
【0054】
なお、
図8の例では、ケーキセットに付けられるものとして登録済みのソフトドリンクとしてのメニューの提供タイミングを設定する場合に、登録メニューエリアAR1に対する左方向へのスワイプ操作を行うようにした操作例を示した。しかし、このように、登録済みのメニューについてさらになんらかの付加的な設定を行う態様はほかにもあることから、他の付加的な設定を行う場合にも
図8の例に準じた操作が可能なようにされてよい。
一例として、スイーツやソフトドリンクなどの分類に属するメニューでトッピングを注文可能な場合には、トッピングの内容を設定する場合において
図8の例に準じた操作が可能なようにすることができる。つまり、登録済みのスイーツのメニューについてトッピングを設定する場合に、店員は、登録メニューエリアAR1においてトッピング設定対象のメニューが表示される行に対して、予め定められた左右いずれかの一方向へのスワイプ操作を行う。スワイプ操作に応じて、メニュー登録画面は、トッピング設定エリアの表示に切り替わる。
具体例として、例えば、
図8(a)において登録済みとされた4つの「コーヒー」についてトッピングを登録しようとする場合、店員は、登録メニューエリアAR1における「コーヒー」の行に対して提供タイミングの設定の際とは逆の右方向へのスワイプ操作を行う。
右方向へのスワイプ操作に応じて、タッチパネル付表示部104の表示操作面は、
図8(a)のメニュー登録画面から、4つの「コーヒー」それぞれについてのトッピングを設定するトッピング設定エリアの表示に切り替わる。
図示は省略するが、トッピング設定エリアにおいては、コーヒーに対応して設定可能なトッピングとして、「生クリーム」、「シナモンパウダー」、「はちみつ」、「チョコレートソース」、「キャラメルソース」、「バニラアイス」などの項目がそれぞれ数量入力ボックスとともに配置されている。店員は、各トッピングの項目の数量入力ボックスに対して、適宜、4つの「コーヒー」に対応して注文された数を入力し、確定操作を行う。このようにして、メニューについてのトッピングの設定が行われる。
【0055】
なお、ケーキセットなどのセットとしての組み合わせについての設定に関する情報は、商品マスタなどとともに、注文入力端末1のRAM103に記憶されている。また、メニューごとについてのトッピングの情報も注文入力端末1のRAM103に記憶されている。
【0056】
<第3実施形態>
続いて、第3実施形態について説明する。先の第1実施形態及び第2実施形態においてメニューを登録する操作は、メニューリストエリアAR3において表示される登録対象のメニューのメニュー名部に対するタッチ操作(あるいは長押し操作でもよい)であった。
これに対して、本実施形態でのメニューを登録する操作は、メニューリストエリアAR3において表示される登録対象のメニューのメニュー名部をタッチし、タッチしたままの状態を維持しながら指を登録メニューエリアAR1にまで移動させるという、スワイプ操作(この場合にはドラッグアンドドロップ操作であってもよい)である。
【0057】
図9を参照して、本実施形態におけるメニュー登録操作の一例について説明する。同図説明にあたっては、先の第2実施形態における例と同様に、それぞれがモンブランとコーヒーとの組み合わせによる4つのケーキセットが注文された場合を例に挙げる。
図9(a)には、まず、ケーキセットのそれぞれにおけるスイーツである4つのモンブランの登録が完了した状態が示されている。この状態から、店員は、ケーキセットに付けられる4つのコーヒーを登録することになる。
このために、店員は、メニュー分類エリアAR2における「ソフトドリンク」のボタンに対するタッチ操作により、メニューリストエリアAR3に「ソフトドリンク」の分類に属するメニューを表示させる。そのうえで、店員は、同図の矢印Y5で示すように、メニューリストエリアAR3において表示される「コーヒー」のメニュー名部にタッチし、タッチの状態を維持したまま指を登録メニューエリアAR1にまで移動させるスワイプ操作(メニュー登録スワイプ操作)を行う。このようにメニュー登録スワイプ操作が行われたことに応じて、
図9(b)に示すように、登録メニューエリアAR1においては、メニュー名部に「+コーヒー」が示され、数量部に「1」が示された1行が追加して表示される。このような表示により、1つの「コーヒー」が、登録済みの4つのモンブランのうちの1つのモンブランに対応してケーキセットのドリンクとして付けられて登録されたことが示される。
【0058】
上記のように、1回のメニュー登録スワイプ操作によっては1個のメニューが登録される。この場合には、計4つのコーヒーを登録する必要があるため、あと3つのコーヒーが登録されずに残っている。
そこで、店員は、上記と同様のコーヒーを登録するためのメニュー登録スワイプ操作を3回繰り返し行う。コーヒーを登録するためのメニュー登録スワイプ操作が行われるごとに、登録メニューエリアAR1においては、「+コーヒー」の行における数量部において示される数が1つずつ増加するように変更されていく。そして、この場合には、コーヒーを登録するためのメニュー登録スワイプ操作が計4回行われることで、最終的には、「+コーヒー」の行における数量部において4が表示される状態となる。この状態を以て、モンブランにコーヒーが付けられたケーキセットについての4つ分の登録が完了したことになる。
【0059】
上記の例では、ケーキセットに付けられるソフトドリンクとしてのコーヒーをメニュー登録スワイプ操作により登録する場合について説明した。しかし、本実施形態のメニュー登録スワイプ操作は、メニューリストエリアAR3において表示される単品のメニューのいずれについても対象として行うことが可能である。
即ち、本実施形態においては、メニューリストエリアAR3において表示されるメニューにタッチして選択を行った状態から、登録メニューエリアAR1に対して(上方向)に対して指を移動させるという操作を、同じメニューについて繰り返して行うことで、1つのメニューについての登録数量を1つずつ加算していくことができる。
【0060】
また、本実施形態におけるメニュー登録スワイプ操作は、第2実施形態におけるメニュー取り消しスワイプ操作と組み合わされてもよいし、第1実施形態のようにメニュー設定変更エリアAR12に対する操作によるメニュー取り消し操作などと組み合わされてもよい。
また、本実施形態におけるメニュー登録スワイプ操作が可能とされるとともに、例えばメニューリストエリアAR3におけるメニュー名部に対する長押し操作によるメニュー登録操作も可能なように構成されてよい。
【0061】
また、前述のように、第3実施形態におけるメニュー登録スワイプ操作は、第2実施形態におけるメニュー取り消しスワイプ操作と組み合わせることができる。このように第3実施形態のメニュー登録スワイプ操作に第2実施形態のメニュー取り消しスワイプ操作を組み合わせた場合において、これらのスワイプ操作に応じて注文入力端末1が実行する処理手順例について、
図10のフローチャートを参照して説明する。
【0062】
ステップS201:注文入力端末1は、
図7(a)のようなメニュー登録画面の表示を行っている状態のもとで、メニュー登録のための上方向へのスワイプ操作が行われたか否かについて判定する。
メニュー登録のための上方向へのスワイプ操作とは、前述のように、メニューリストエリアAR3において表示されるメニューのうち、登録対象のメニューのメニュー名部に指をタッチさせてから登録メニューエリアAR1にまで上方向に向けて移動させるスワイプ操作である。
【0063】
ステップS202:ステップS201にてメニュー登録のための上方向へのスワイプ操作の行われたことが判定された場合、注文入力端末1は、以下の処理を行う。つまり、注文入力端末1は、今回の操作により登録対象として指定されたメニューを登録する処理を行う。ここで、注文入力端末1は、メニュー登録のための上方向へのスワイプ操作に際して、始点としてタッチされた位置に対応してメニュー名部が表示されていたメニューを登録対象として指定されたものとして認識する。
【0064】
ステップS203:次に注文入力端末1は、ステップS202によるメニューの登録結果が反映されるように、登録メニューエリアAR1における表示を変更する。
具体的に、注文入力端末1は、今回のステップS202により登録されたメニューとしての品目が未だ登録されていない状態であった場合、メニュー部には今回登録されたメニューの名称が示され、数量部には「1」が示された行を、登録メニューエリアAR1に追加するように表示を変更する。
また、注文入力端末1は、今回のステップS202により登録されたのと同じ品目のメニューが既に登録されており、今回の登録されたメニューが2つ目以降の追加となる場合には、以下のように表示する。つまり、注文入力端末1は、登録メニューエリアAR1において今回の登録されたのと同じメニューを示す行の数量部における数を1つ増加させるように表示を変更する。
【0065】
ステップS204:一方、ステップS201にてメニュー登録のための上方向へのスワイプ操作は行われなかったことが判定された場合、注文入力端末1は、以下の処理を行う。つまり、注文入力端末1は、さらに、メニュー取り消しのための下方向へのスワイプ操作が行われたか否かについて判定する。
メニュー取り消しのための下方向へのスワイプ操作とは、前述のように、登録メニューエリアAR1において表示されるメニューのうち、取り消し対象のメニューが表示された行に指をタッチさせてからメニューリストエリアAR3にまで下方向に向けて移動させるスワイプ操作である。
【0066】
ステップS205:ステップS204においてメニュー取り消しのための下方向へのスワイプ操作の行われたことが判定された場合、注文入力端末1は、以下の処理を行う。つまり、注文入力端末1は、今回の操作により、取り消し対象として指定されたメニューを登録から消去する。ここで、注文入力端末1は、メニュー取り消しのための下方向へのスワイプ操作に際して、登録メニューエリアAR1において始点としてタッチされた行に対応するメニューを取り消し対象として指定されたものと認識する。
【0067】
ステップS206:次に注文入力端末1は、ステップS205によるメニューの登録消去結果が反映されるように、登録メニューエリアAR1における表示を変更する。
具体的に、今回の登録消去されたメニューが、登録消去前において2以上登録されている状態であった場合、注文入力端末1は、取り消し対象とされたメニューが示される行における数量部において、これまで表示されていた数を1つ減少させた数を表示するように変更する。
また、登録消去されたのと同じメニューの登録消去前における登録数が「1」であった場合、登録消去されたのと同じメニューの登録数は今回の登録消去により「0」となる。そこで、注文入力端末1は、登録消去されたのと同じメニューについての行を登録メニューエリアAR1から消去するように表示を変更する。
【0068】
なお、第2実施形態においてはセットのメニューとしてスイーツにソフトドリンクを付けたケーキセットを例に挙げた。しかし、本実施形態においては、例えば、メインディッシュとしてのメニューに対してパン、ライス、サラダ、スープなどを組み合わせるようにされた他の種類のセットについても同様の操作を適用できる。
【0069】
なお、上記各実施形態においては、商品データ登録装置が携帯型の注文入力端末1である場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本実施形態の商品データ登録装置におけるタッチパネル付表示部に対する操作の態様は、例えば、飲食店内で調理完了したメニューを客席に配膳した後に注文メニューの配膳完了等を入力する配膳用端末などに適用できる。また、例えば店舗において据え置きの形式で設置されるタッチパネル付表示部を備えたPOSレジスタにも適用することができ、例えば、店員側の表示部で客が買い上げる商品の登録や取り消し(キャンセル)する際の操作や客側の表示部におけるクレジット決済や電子マネーチャージ等の操作を行わせる際に同様の操作を行うことができる。また、本実施形態の商品データ登録装置におけるタッチパネル付表示部に対する操作の態様は、例えば飲食店において客が食券を購入するのに操作する券売機にも適用でき、本実施形態と同様の飲食メニューをタッチパネル表示部に表示させてメニューの選択や取り消し(キャンセル)を行う際に同様の操作を行うことができる。
また、本実施形態における操作例として左右上下のスワイプ操作を実施例として示したがこれに限らず、上下または左右のピンチアウトや、上下または左右のピンチインの操作に対応するように構成されてもよい。この場合、例えば、左右方向のピンチアウトの操作が右側へのスワイプ操作(あるいはスライド操作)に相当し、左右のピンチインの操作が左側へのスワイプ操作に相当する。また、フリック操作に関して、上フリック操作は上方スワイプ操作に相当、右フリック操作は右スワイプ操作に相当、左フリックは左スワイプ操作に相当、下フリックは下方スワイプ操作に相当させるようにしてもよいし、シングルタップ(タッチ)操作、ダブルタップ(ダブルタッチ)操作、3回以上の連続タップ操作によるマルチタップ(マルチタッチ)操作などを各スワイプ操作に相当させてもよい。
【0070】
<実施形態の総括>
以上説明したように、本実施形態の一態様は、商品の登録を行う注文入力端末1(商品データ登録装置の一例)であって、操作体が触れることによる操作が行われるタッチパネル付表示部に表示された商品のうちから対象の商品を指定のうえで操作体を所定の一方向に移動させる操作が行われると、登録に関連する所定の処理が行われる環境を設定する処理設定手段を備える。
上記構成によれば、商品の登録を行う注文入力端末1に対して、操作体により対象の商品を指定したうえで操作体を所定の一方向に移動させる操作を行えば、所定の処理を実行可能な環境に移行させることが可能になる。これにより、商品登録に関連して他の処理に遷移させるにあたっての操作性の向上を図ることが可能になる。
【0071】
また、本実施形態の一態様は、上記の注文入力端末1であって、処理設定手段により所定の処理が設定されたことに応じて所定の処理に対応する画面を表示する表示手段をさらに備える。
上記構成によれば、タッチパネル付表示部104に対して操作体を移動させる操作を行うことに応じて、操作によって指定された商品を対象とする所定の処理に応じた画面に切り替えることができる。
【0072】
また、本実施形態の一態様は、上記の注文入力端末1であって、処理設定手段は、第1の一方向に操作体を移動させる操作が行われると、所定の第1の処理が行われる環境を設定し、第1の一方向と異なる第2の一方向に操作体を移動させる操作が行われると、第1の処理とは異なる所定の第2の処理が行われる環境を設定する。
上記構成によれば、タッチパネル付表示部104のパネル(表示操作面)上で操作体を移動させる方向を異ならせることによって、それぞれの方向に対応付けられた異なる処理に応じた環境を設定できる。
【0073】
また、本実施形態の一態様は、商品の登録を行う注文入力端末1としてのコンピュータを、操作体が触れることによる操作が行われるタッチパネル付表示部に表示された商品のうちから対象の商品を指定のうえで操作体を所定の一方向に移動させる操作が行われると、登録に関連する所定の処理が行われる環境を設定する処理設定手段として機能させるためのプログラムである。
【0074】
なお、上述の注文入力端末1としての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の注文入力端末1としての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD−ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。