特許第6839864号(P6839864)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6839864
(24)【登録日】2021年2月18日
(45)【発行日】2021年3月10日
(54)【発明の名称】地下構造物用蓋受枠セット
(51)【国際特許分類】
   E02D 29/14 20060101AFI20210301BHJP
【FI】
   E02D29/14 D
【請求項の数】2
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2019-111704(P2019-111704)
(22)【出願日】2019年6月17日
(62)【分割の表示】特願2018-83756(P2018-83756)の分割
【原出願日】2014年8月26日
(65)【公開番号】特開2019-173552(P2019-173552A)
(43)【公開日】2019年10月10日
【審査請求日】2019年7月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】508165490
【氏名又は名称】アクアインテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107102
【弁理士】
【氏名又は名称】吉延 彰広
(74)【代理人】
【識別番号】100172498
【弁理士】
【氏名又は名称】八木 秀幸
(74)【代理人】
【識別番号】100164242
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 直人
(72)【発明者】
【氏名】大波 豊明
【審査官】 石川 信也
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭57−202446(JP,U)
【文献】 実開昭58−111240(JP,U)
【文献】 実開昭62−172750(JP,U)
【文献】 実開昭58−111239(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 29/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地下構造物につながる開口を画定する受枠と、該受枠に支持されることで該開口を塞ぐ蓋体とを備えた地下構造物用蓋受枠セットにおいて、
前記受枠は、上方に向かうにつれて外側に傾斜した枠側テーパ面が内周側に設けられ、該枠側テーパ面よりも下方に被当接部と、該被当接部よりも下方に内側へ突出した停止部とを有するものであり、
前記蓋体は、上方に向かうにつれて外側に傾斜し、前記枠側テーパ面に嵌合する蓋側テーパ面が外周側に設けられ、該蓋側テーパ面よりも下方に当接部を有するものであり、
前記停止部は、前記受枠の上端面の高さ位置に前記蓋体の上面の高さ位置が一致した状態の該蓋体における前記当接部に対して下方向に所定距離だけ離間したものであって、該蓋体の上面の高さ位置が該受枠の上端面の高さ位置よりも該所定距離低くなった場合には該当接部が当接し、該蓋体の上面の高さ位置がそれ以上低くなることを規制するものであり、
前記当接部は、前記受枠に支持された前記蓋体が該受枠の上端面に対して水平である状態では、水平方向に隙間をあけて前記被当接部に対向する一方、該受枠の上端面に対して該蓋体が一定角度まで傾くと、前記停止部と当接している場合と該停止部と離間している場合の何れの場合であっても該被当接部に当接し該蓋体が該一定角度よりも傾くことを規制するものであり、
前記蓋側テーパ面は、前記枠側テーパ面よりも下方に延在したものであることを特徴とする地下構造物用蓋受枠セット。
【請求項2】
前記枠側テーパ面の上方に向かう長さは、前記被当接部の上方に向かう長さよりも短いことを特徴とする請求項1記載の地下構造物用蓋受枠セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地下構造物につながる開口を画定する受枠と、この受枠に支持されることで開口を塞ぐ蓋体とを備えた地下構造物用蓋受枠セットに関する。
【背景技術】
【0002】
下水道や上水道、あるいは電力、ガス、通信等における地下埋設物や地下施設等の地下構造物が地上につながる箇所には、地下構造物につながる開口を画定する受枠と、この受枠に支持されることで開口を塞ぐ蓋体とを備えた地下構造物用蓋受枠セットが設置される場合がある。この地下構造物用受枠セットには、受枠の内周側に、上方に向かうにつれて外側に傾斜した枠側テーパ面が設けられ、蓋体の外周側に、上方に向かうにつれて外側に傾斜した蓋側テーパ面が設けられたものが知られている。以下、受枠の上端面に対して水平な蓋体の上面に直交する方向を基準にして、この方向に対して傾斜する角度を傾斜角度と称することがある。枠側テーパ面と蓋側テーパ面は、傾斜角度が略同一に設定されて面接触し、これによりいわゆるテーパ嵌合するものであり、蓋体に荷重がかかった場合には、くさび効果により、蓋体のがたつき等を抑えることができる。しかしながら、蓋体の周縁部分に局所的に荷重がかかった場合には、蓋体は、荷重がかかった部分が下がる一方、荷重がかかった部分の反対側部分が上がってしまう。これによって、受枠に対して蓋体が傾いた状態で嵌る、いわゆるずり上がりが生じてしまう場合がある。ここで、枠側テーパ面の傾斜角度と蓋側テーパ面の傾斜角度を共に小さくすれば(枠側テーパ面と蓋側テーパ面を共に急傾斜にすれば)、くさび効果が大きくなり蓋体のずり上がりを抑えることができる。しかしながら、枠側テーパ面と蓋側テーパ面の傾斜角度を小さくするほど蓋体が受枠に食い込みやすくなる。この結果、蓋体に荷重がかかった際に、蓋体が受枠に食い込む力が強くなりすぎて、蓋体を開けることが困難になってしまうという問題が生じてしまう。このため、蓋体が受枠に食い込む力を強くすることなく、蓋体のずり上がりを抑えようと試みた地下構造物用受枠セットが提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2等参照)。
【0003】
特許文献1に記載された地下構造物用蓋受枠セットは、受枠の内周面の一部に蓋体の外周面の一部が接触する嵌合部を、上下方向に間隔をあけて複数設けたものである。すなわち、上側の嵌合部と、この上側の嵌合部よりも下方に位置する下側の嵌合部が設けられている。特許文献1に記載された地下構造物用蓋受枠セットでは、これら上側の嵌合部と下側の嵌合部の双方において、受枠の内周面の一部に蓋体の外周面の一部を接触させることで、蓋体のずり上がりを抑制しようとしている。
【0004】
また、特許文献2に記載された地下構造物用蓋受枠セットは、受枠の内周面の上部に、枠側上部テーパ面を形成し、受枠の内周面の下部に、枠側下部テーパ面を形成している。また、蓋体の外周面の上部に、枠側上部テーパ面に周方向に線接触する上部角部を設け、蓋体の外周面の下部に、枠側下部テーパ面に周方向に線接触する下部角部を設けている。特許文献2に記載された地下構造物用蓋受枠セットでは、蓋体に荷重がかかった場合に、上部角部および下部角部により受枠の内周側面を塑性変形させることで、蓋体のずりあがりを抑制しようとしている。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された地下構造物用蓋受枠セットは、上側の嵌合部および下側の嵌合部の双方において、受枠の内周面の一部と外枠の外周面の一部とを接触させる必要があり、受枠の内周面の寸法と外枠の外周面の寸法に高い精度が要求される。また、特許文献2に記載された地下構造物用蓋受枠セットにおいても、蓋体の上部角部および下部角部が、受枠の内周面に適切に接触し、蓋体に荷重がかかった場合に、上部角部および下部角部によって受枠の内周側面を塑性変形させるためには、高い寸法精度が要求される点は同様である。このため、特許文献1に記載された地下構造物用蓋受枠セットも特許文献2に記載された地下構造物用蓋受枠セットも、製造が難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第5161148号公報
【特許文献2】特開2013−7198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
不具合の生じにくい地下構造物用蓋受枠セットが求められている。
【0008】
本発明は上記事情に鑑み、不具合の生じにくい地下構造物用蓋受枠セットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を解決する本発明の地下構造物用蓋受枠セットは、 地下構造物につながる開口を画定する受枠と、該受枠に支持されることで該開口を塞ぐ蓋体とを備えた地下構造物用蓋受枠セットにおいて、
前記受枠は、上方に向かうにつれて外側に傾斜した枠側テーパ面が内周側に設けられ、該枠側テーパ面よりも下方に被当接部と、該被当接部よりも下方に内側へ突出した停止部とを有するものであり、
前記蓋体は、上方に向かうにつれて外側に傾斜し、前記枠側テーパ面に嵌合する蓋側テーパ面が外周側に設けられ、該蓋側テーパ面よりも下方に当接部を有するものであり、
前記停止部は、前記受枠の上端面の高さ位置に前記蓋体の上面の高さ位置が一致した状態の該蓋体における前記当接部に対して下方向に所定距離だけ離間したものであって、該蓋体の上面の高さ位置が該受枠の上端面の高さ位置よりも該所定距離低くなった場合には該当接部が当接し、該蓋体の上面の高さ位置がそれ以上低くなることを規制するものであり、
前記当接部は、前記受枠に支持された前記蓋体が該受枠の上端面に対して水平である状態では、水平方向に隙間をあけて前記被当接部に対向する一方、該受枠の上端面に対して該蓋体が一定角度まで傾くと、前記停止部と当接している場合と該停止部と離間している場合の何れの場合であっても該被当接部に当接し該蓋体が該一定角度よりも傾くことを規制するものであり、
前記蓋側テーパ面は、前記枠側テーパ面よりも下方に延在したものであることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の地下構造物用蓋受枠セットにおいて、前記枠側テーパ面の上方に向かう長さは、前記被当接部の上方に向かう長さよりも短いことを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、不具合の生じにくい地下構造物用蓋受枠セットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】(a)は、本発明の一実施形態である地下構造物用蓋受枠セットの断面図であり、(b)は、(a)に示す地下構造物用蓋受枠セットの平面図である。
図2】(a)は、図1(a)のA部を拡大して示す拡大図であり、(b)は、(a)に示すマンホール蓋2が一定角度まで傾いた様子を示す図である。
図3図2に示す初期支持状態からマンホール蓋がずり下がっていく様子を説明するための図である。
図4図1図3に示す蓋受枠セットの第1変形例における、図2(a)に対応した部分を示す図である。
図5図1図3に示す蓋受枠セットの第2変形例における、図2(a)に対応した部分を示す図である。
図6】第2実施形態の蓋受枠セットにおける、図2に対応した態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
図1(a)は、地下構造物用蓋受枠セット10の一実施形態の断面図であり、図1(b)は、同図(a)に示す地下構造物用蓋受枠セット10の平面図である。以下、地下構造物用蓋受枠セット10を、蓋受枠セット10と省略する。なお、図1(a)に示す断面図は、同図(b)のA−A断面図である。また、図1(a)では、地面Gを示し、同図(b)では、地面Gを省略している。
【0016】
図1には、蓋体の一実施形態に相当するマンホール蓋2と、そのマンホール蓋2を支持する環状に形成された受枠3とを備えた蓋受枠セット10が示されている。地下埋設物である下水道用排水管は地表から所定の深さの位置に埋設されており、その下水道用排水管の途中に、地下施設として、マンホールが設けられている。下水道用排水管もマンホールも地下構造物に相当する。マンホールは、既製のコンクリート成型品を積み上げた躯体によって、下水道用排水管から地表へ向かう縦穴として形成されている。受枠3はその躯体の上に設けられたものであり、地下構造物であるマンホールにつながる開口Hを画定している。
【0017】
マンホール蓋2は、地下構造物であるマンホールにつながる開口Hを開閉自在に塞ぐ平面視で円形のものであり、図1に示すマンホール蓋2は、開口Hを塞いでいる。図1に示すマンホール蓋2は、鋳造によって成形された鋳鉄製のものである。なお、マンホール蓋2は、鋳鉄以外の鉄製であってもよく、鉄以外の金属製であってもよい。マンホール蓋2は、円盤状の円盤部21と、その円盤部21の外周部分に設けられた外周面部22と、円盤部21から下方に突出し井桁状に配置されたリブ23とを備えている。リブ23は、マンホール蓋2の強度を高める目的で、マンホール蓋2の鋳造時に円盤部21および外周面部22と一体成形されたものである。外周面部22については、後に詳述する。
【0018】
受枠3は、鋳造によって成形された鋳鉄製のものであり、内周面部31と上端面32とを有する平面視で環状に形成された筒状のものである。内周面部31については、後に詳述する。
【0019】
図1(a)では、図の上方が地上側になり、図の下方が地下側になる。本実施形態では、水平な地面Gに受枠3を設置する態様を例に挙げて説明している。受枠3の上端面32は無端状のものであり、受枠3の上端面32を地面Gと段差なく連続させている。すなわち、受枠3の上端面32は、受枠3が地面Gに設置されると地面Gと同じ高さ位置に合わされている。また、図1(a)では、蓋受枠セット10を設置した当初の状態を示しており、受枠3に支持されたマンホール蓋2が、受枠3に対して水平であり、かつ、受枠3の上端面32の高さ位置に、マンホール蓋2の上面に相当する、円盤部21の上面21aの高さ位置が一致した状態を示している。以下、図1(a)に示す、受枠3に支持されたマンホール蓋2の状態を、初期支持状態と称することがある。本実施形態では、上述したように、受枠3が水平に設置されているため、円盤部21の上面21aも水平になる。なお、図1では、マンホール蓋2を受枠3に回動自在に連結する蝶番部材や、マンホール蓋2が開口Hを塞いだ状態を維持するロック部材等は省略している。
【0020】
図2(a)は、図1(a)のA部を拡大して示す拡大図である。
【0021】
図2(a)に示すように、受枠3の内周面部31には、地面G側から地下側にかけて、枠側テーパ面311、被当接部312および停止部313が記載順に設けられている。枠側テーパ面311は、上方に向かうにつれて外側に傾斜し上端面32に接続したテーパ状の内周面であり、傾斜角度θ1は、5度〜12度程度に設定されている。なお、本実施形態を示す、図2および図3、並びに変形例や第2実施形態を示す、図4図6では、傾斜する状態が分かりやすくなるように、実際の傾斜角度よりも大きく傾斜させて誇張した様子を示している。被当接部312は、枠側テーパ面311の下端部分に接続し、受枠3の上端面32を結ぶ線に直交する方向に延在する円筒状の内周面であり、傾斜角度は0度に設定されている。本実施形態では、受枠3の上端面32を結ぶ線が水平になるように受枠3を設置しているため、被当接部312は、鉛直方向に延在している。なお、後述する変形例1のように、被当接部312も、上方に向かうにつれて外側に傾斜させる態様を採用することもできるが、後述する当接部222との配置関係等から、被当接部312の傾斜角度は、枠側テーパ面311の傾斜角度よりも小さくすることが好ましい。停止部313は、被当接部312よりも下方位置から、受枠3の内側にリング状に突出した部分である。なお、停止部313は、必ずしもリング状に設ける必要はなく、内周面部31の周方向に所定の間隔をあけて複数突出させる態様としてもよい。
【0022】
マンホール蓋2の外周面部22には、蓋側テーパ面221が設けられ、この蓋側テーパ面221の下側に当接部222が設けられている。蓋側テーパ面221は、上方に向かうにつれて外側に傾斜し上面21aに接続したテーパ状の外周面であり、その傾斜角度は、枠側テーパ面311と略同じθ1に設定されている。また、蓋側テーパ面221は、上方に向かう長さが、枠側テーパ面311の上方に向かう長さよりも長い面である。当接部222は、円筒状の外周面からなる円筒外周面2221と、その下端部分に設けられた角部2222を有している。円筒外周面2221は、マンホール蓋2の上面21aに直交する方向に延在する外周面であり、傾斜角度は0度に設定されている。
【0023】
図2(a)に示す初期支持状態では、前述したように、受枠3の上端面32の高さ位置にマンホール蓋2の上面21aの高さ位置が一致している。また、枠側テーパ面311の略全面に蓋側テーパ面221が面接触し、枠側テーパ面311と蓋側テーパ面221とがテーパ嵌合している。前述したように、蓋側テーパ面221は、上方に向かう長さが、枠側テーパ面311よりも長いため、蓋側テーパ面221の下端側には、枠側テーパ面311と面接触しない部分が生じている。当接部222は、水平方向の隙間C1をあけて被当接部312に対向している。また、当接部222は、上下方向の隙間C2をあけて受枠3の停止部313と上下方向に離間している。初期支持状態では、水平方向の隙間C1は、上下方向の隙間C2よりも小さく設定されている。
【0024】
図2(b)は、同図(a)に示すマンホール蓋2が一定角度まで傾いた様子を示している。
【0025】
マンホール蓋2の周縁部分に局所的に荷重がかかると、マンホール蓋2における、荷重がかかった部分が下がる一方、荷重がかかった部分の反対側部分が上がり、マンホール蓋2が傾く。図2(b)では、図示省略している、マンホール蓋2の右側の周縁部分に局所的に荷重がかかり、マンホール蓋2の左側部分が上がって受枠3に対しマンホール蓋2が一定角度傾いた様子を示している。図2(b)に示すように、受枠3に対しマンホール蓋2が一定角度傾いた状態では、マンホール蓋2の当接部222における角部2222が、受枠3の被当接部312に当接している。これによりマンホール蓋2が、図2(b)に示す一定角度よりも傾くことが規制され、マンホール蓋2のずり上がりを抑えることができる。
【0026】
ここで、図2(a)に示す、初期支持状態では、当接部222と被当接部312との間には、水平方向の隙間C1や、当接部222が被当接部312に当接する一定角度には厳密性はそれほど要求されない。このため、当接部222および被当接部312に高い寸法精度は要求されず、蓋受枠セット10の製造が容易になる。
【0027】
図3は、図2に示す初期支持状態からマンホール蓋2がずり下がっていく様子を説明するための図である。
【0028】
マンホール蓋2に対して、荷重がかかる状態が繰り返されると、図2に示す初期支持状態から、図3(a)に示すように、受枠3に対してマンホール蓋2がずり下がり、受枠3の上端面32の高さ位置よりも、マンホール蓋2の上面21aの高さ位置が低い位置になる。図3(a)に示す状態では、例えば、水平方向の隙間C1よりも上下方向の隙間C2の方が小さくなっている場合でも、マンホール蓋2の周縁部分に局所的に荷重がかかりマンホール蓋2が傾くと当接部222における角部2222が、受枠3の被当接部312に当接する。これにより、マンホール蓋2のずり上がりを抑えることができる。
【0029】
さらに、マンホール蓋2に対して、荷重がかかる状態が繰り返されると、マンホール蓋2のずり下がりがさらに進み、図3(b)に示すように、やがて当接部222が停止部313に当接する。これにより、マンホール蓋2のずり下がりを停止させることができる。また、当接部222が停止部313に当接した状態においても、マンホール蓋2の周縁部分に局所的に荷重がかかりマンホール蓋2が傾くと当接部222における角部2222が、受枠3の被当接部312に当接するため、マンホール蓋2のがたつき等を抑えることができる。
【0030】
次いで、これまで説明してきた蓋受枠セット10の変形例について説明する。以下の変形例の説明、およびその後の第2実施形態の説明では、図1図3に示す、第1実施形態の蓋受枠セット10との相違点を中心に説明し、これまで説明した構成要素の名称と同じ名称の構成要素には、これまで用いた符号を付して説明し、重複する説明は省略することがある。
【0031】
図4は、図1図3に示す蓋受枠セット10の第1変形例における、図2(a)に対応した部分を示す図である。第1変形例の蓋受枠セット10では、上述した実施形態と比べて、受枠3の被当接部312と、マンホール蓋2における、蓋側テーパ面221および当接部222の構成が相違する。
【0032】
図4に示すように、第1変形例の被当接部312は、枠側テーパ面311と同様に、上方に向かうにつれて外側に傾斜したテーパ状のテーパ面で構成されている。但し、被当接部312の傾斜角度θ2は、枠側テーパ面311の傾斜角度θ1よりも小さく設定されている。また、マンホール蓋2の蓋側テーパ面221における上方に向かう長さは、枠側テーパ面311の上方に向かう長さと略同じに設定されている。蓋側テーパ面221の下端部分には、マンホール蓋2の中心側に延在した下面部223が設けられ、この下面部223の中心側の端部に円筒外周面2221が接続している。円筒外周面2221は、蓋側テーパ面221と同様に、上方に向かうにつれて外側に傾斜したテーパ状のテーパ面で構成されている。但し、円筒外周面2221の傾斜角度も、被当接部312と同様に、蓋側テーパ面221の傾斜角度θ1よりも小さいθ2に設定されている。これにより、被当接部312と円筒外周面2221との間、および被当接部312と角部2222との間には、水平方向の隙間C1があいている。なお、図4で一点鎖線で示すように、円筒外周面2221の傾斜角度を0度に設定してもよい。
【0033】
図5は、図1図3に示す蓋受枠セット10の第2変形例における、図2(a)に対応した部分を示す図である。第2変形例の蓋受枠セット10では、上述した実施形態と比べて、マンホール蓋2における、蓋側テーパ面221および当接部222の構成が相違する。
【0034】
図5に示すように、図4に示す第1変形例と同様に、マンホール蓋2の蓋側テーパ面221における上方に向かう長さは、枠側テーパ面311の上方に向かう長さと略同じに設定されている。また、当接部222は、下面部223から下方に延在した縦壁部2223と、この縦壁部2223の下端部分から外側に突出した突条部2224を有し、この突条部2224の先端における下端部に角部2222が設けられている。第2変形例においては、突条部2224の外周側の端部および角部2222と被当接部312との間に水平方向の隙間C1があいており、突条部2224と停止部313との間に上下方向の隙間C2があいている。なお、本変形例では、図5に示す初期支持状態において、突条部2224と停止部313は互いに水平の姿勢になっているが、突条部2224と停止部313を互いに傾斜させててもよく、いずれか一方のみを傾斜させた態様を採用してもよい。第2変形例では、マンホール蓋2が一定角度まで傾くと、角部2222が被当接部312に当接し、マンホール蓋2が一定角度よりも傾くことが規制される。
【0035】
次に、蓋受枠セットの第2実施形態について説明する。
【0036】
図6は、第2実施形態の蓋受枠セット11における、図2に対応した態様を示す図である。第2実施形態の蓋受枠セット11は、第1実施形態の蓋受枠セット10と比べて、当接部222が、蓋側テーパ面221よりもマンホール蓋2の中心側に設けられ、被当接部312が、枠側テーパ面311よりも受枠3の内側に設けられている点が主に相違する。
【0037】
図6(a)に示すように、第2実施形態における受枠3の内周面部31には、地面G側から地下側にかけて、枠側テーパ面311、隙間形成部314、停止面部315および被当接部312が記載順に設けられている。なお、第2実施形態では、図2に示す停止部313は設けられていないが、被当接部312の下側に停止部を設けてもよい。隙間形成部314は、枠側テーパ面311の下端部分から上下方向に延在した円筒状の内周面である。停止面部315は、隙間形成部314の下端部分から受枠3の内側(図では右側)に延在した面である。被当接部312は、停止面部315の内側の端部に接続している。すなわち、被当接部312は、枠側テーパ面311よりも受枠3の内側に設けられたものである。
【0038】
マンホール蓋2における、蓋側テーパ面221と当接部222との間には、蓋側テーパ面221の下端部からマンホール蓋2の中心側に延在した下面部223が設けられている。すなわち、当接部222は、蓋側テーパ面221よりもマンホール蓋2の中心側に設けられたものである。
【0039】
図6(a)は、受枠3の上端面32の高さ位置にマンホール蓋2の上面21aの高さ位置が一致した初期支持状態を示している。この初期支持状態では、停止面部315と、下面部223とは、上下方向の隙間C3をあけて離間し、当接部222と被当接部312とは、水平方向の隙間C1をあけて離間している。上下方向の隙間C3は、水平方向の隙間C1よりも大きく設定されている。なお、初期支持状態では、下面部223と停止面部315は互いに水平に対向した姿勢になっているが、下面部223と停止面部315を共に傾斜した状態で対向させてもよく、いずれか一方のみを傾斜させる態様としてもよい。例えば、下面部223を、マンホール蓋2の中心側に向かうにつれて下方に傾斜させてもよい。
【0040】
図6(b)に示すように、第2実施形態の蓋受枠セット11においては、マンホール蓋2が一定角度まで傾くと、角部2222が被当接部312に当接し、マンホール蓋2が一定角度よりも傾くことが規制される。ここで、第2実施形態における当接部222は、下面部223の長さ分、蓋側テーパ面221よりもマンホール蓋2の中心側に設けられ、被当接部312は、停止面部315の長さ分、枠側テーパ面311よりも受枠3の内側に設けられたものである。このため、第1実施形態の蓋受枠セット10に比べて、マンホール蓋2のずり上がりをより抑えることができる。また、月日が経過することで受枠3に対してマンホール蓋2がずり下がっていくと、下面部223が停止面部315に当接することによって、マンホール蓋2のずり下がりを停止させることができる。
【0041】
以上説明した蓋受枠セット10,11によれば、高い寸法精度が要求されることなく、蓋体のずり上がりを抑えることができる。
【0042】
本発明は前述の実施の形態に限られることなく特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変更を行うことができる。例えば、上記実施形態では、地面Gが水平な箇所に蓋受枠セット10,11を設置した態様を例にあげて説明したが、地面Gが傾斜した箇所に蓋受枠セット10,11を設置してもよい。
【0043】
なお、以上説明した各実施形態や各変形例の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を、他の実施形態や他の変形例に適用してもよい。
【0044】
また、これまでに説明した地下構造物用蓋受枠セットは、地下構造物につながる開口を画定する受枠と、該受枠に支持されることで該開口を塞ぐ蓋体とを備えた地下構造物用蓋受枠セットにおいて、
前記受枠は、上方に向かうにつれて外側に傾斜した枠側テーパ面が内周側に設けられ、該枠側テーパ面よりも下方に被当接部を有するものであり、
前記蓋体は、上方に向かうにつれて外側に傾斜し、前記枠側テーパ面に嵌合する蓋側テーパ面が外周側に設けられ、該蓋側テーパ面よりも下方に設けられた当接部と、上面に対する裏面から下方に突出したリブとを有するものであり、
前記リブが、前記当接部に接続したものであり、
前記当接部は、前記受枠に支持された前記蓋体が該受枠の上端面に対して水平である状態では、水平方向に隙間をあけて前記被当接部に対向する一方、該受枠の上端面に対して該蓋体が一定角度まで傾くと、該被当接部に当接し該蓋体が該一定角度よりも傾くことを規制するものであって、前記リブの接続箇所よりも下方に突出しているものであることを特徴としてもよい。
【0045】
また、この地下構造物用蓋受枠セットにおいて、前記受枠は、前記被当接部よりも下方に内側へ突出した停止部と、該停止部よりも下方に該停止部の上方よりも肉厚の延在部とを有するものであり、
前記停止部は、前記受枠の上端面の高さ位置に前記蓋体の上面の高さ位置が一致した状態の該蓋体における前記当接部に対して下方向に所定距離だけ離間したものであって、該蓋体の上面の高さ位置が該受枠の上端面の高さ位置よりも該所定距離低くなった場合には該当接部が当接し、該蓋体の上面の高さ位置がそれ以上低くなることを規制するものであってもよい。
【0046】
さらに、地下構造物につながる開口を画定する受枠と、該受枠に支持されることで該開口を塞ぐ蓋体とを備えた地下構造物用蓋受枠セットにおいて、
前記受枠は、上方に向かうにつれて外側に傾斜した枠側テーパ面が内周側に設けられ、該枠側テーパ面よりも下方に被当接部を有するものであり、
前記蓋体は、上方に向かうにつれて外側に傾斜し、前記枠側テーパ面に嵌合する蓋側テーパ面が外周側に設けられ、該蓋側テーパ面よりも下方に当接部を有するものであり、
前記当接部は、前記受枠に支持された前記蓋体が該受枠の上端面に対して水平である状態では、水平方向に隙間をあけて前記被当接部に対向する一方、該受枠の上端面に対して該蓋体が一定角度まで傾くと、該被当接部に当接し該蓋体が該一定角度よりも傾くことを規制するものであることを特徴とする地下構造物用蓋受枠セットであってもよい。
【0047】
ここで、前記蓋体は、丸型(平面視円形状)のものであってもよいし、角型(平面視矩形状)のものであってもよい。また、前記水平方向とは、外内方向のことをいい、例えば、前記蓋体が丸型の場合には、前記水平方向は、径方向に相当する。前記枠側テーパ面は、前記蓋体の内周の全面に設けられたものであってもよいし、該内周の一部に設けられたものであってもよい。例えば、前記枠側テーパ面は、前記内周の周方向に所定間隔ごとに設けられたものであってもよい。さらに、前記枠側テーパ面の傾斜角度と前記蓋側テーパ面の傾斜角度は同じであってもよい。この場合には、前記枠側テーパ面と前記蓋側テーパ面とは、いわゆるテーパ嵌合することになる。また、前記被当接部は、前記枠側テーパ面よりも傾斜角度が小さいテーパ状のテーパ面を有するものであってもよい。さらに、前記枠側テーパ面と前記被当接部は連続するものであってもよいし、該枠側テーパ面と該被当接部との間に他の部分を介在させてもよい。また、前記当接部は、前記受枠に支持された前記蓋体が該受枠の上端面に対して水平である状態において、前記被当接部と略平行に対向する周面を有するものであってもよく、該周面は、前記蓋側テーパ面よりも傾斜角度が小さいテーパ状の面であってもよい。また、前記周面は、前記蓋側テーパ面と連続するものであってもよいし、該周面と該蓋側テーパ面との間に他の部分を介在させてもよい。この他の部分は、前記受枠の上端面に対して水平に支持された状態から前記蓋体が傾いても前記被当接部に接触しない部分になる。さらに、前記蓋体が前記受枠の上端面に対して水平に支持された状態において、前記当接部は、前記被当接部に向けて突出した、突起または突条を有するものであってもよく、前記被当接部は、前記当接部に向けて突出した、突起または突条を有するものであってもよい。
【0048】
この地下構造物用蓋受枠セットによれば、前記受枠の上端面に対して前記蓋体が前記一定角度まで傾くと、前記当接部が前記被当接部に接触し該蓋体が該一定角度よりも傾くことが規制される。これにより、前記蓋体のずり上がりを抑えることができる。また、前記蓋体が前記受枠の上端面に対して水平に支持された状態では、前記当接部と前記被当接部とは接触せず、前記蓋体の水平方向に隙間があいている。さらに、前記蓋体が傾く際に、前記蓋体のずり上がりが生じない限度において前記当接部が前記被当接部に接触すれば足りるため、前記一定角度はピンポイントで定める必要はなく、ある程度の範囲の中に収まればよい。これらのため、前記当接部と前記被当接部の寸法に高い精度が要求されることがなく、製造が容易になる。なお、前記枠側テーパ面と前記蓋側テーパ面の傾斜角度を調整することによって、前記蓋体が前記受枠に食い込む力を調整することもできる。また、前記枠側テーパ面と前記蓋側テーパ面は、上記特許文献1に示すような上側の嵌合部と下側の嵌合部を形成する関係を生じさせてもよいし偶然生じてもよいが、この地下構造物用蓋受枠セットは、この関係に頼ることなく、前記蓋体のずり上がりを抑えることができるので、製造が容易である。
【0049】
また、前記受枠は、前記被当接部よりも下方に、内側に突出した停止部を有するものであり、
前記停止部は、前記受枠の上端面の高さ位置に前記蓋体の上面の高さ位置が一致した状態の該蓋体における前記当接部に対して下方向に離間したものであってもよい。
【0050】
こうすることで、前記受枠の上端面の高さ位置に前記蓋体の上面の高さ位置が一致した状態から、該蓋体全体が下がっていく、いわゆるずり下がりが生じると、前記当接部が前記停止部に接触することによってずり下がりを停止させることができる。
【0051】
また、この地下構造物用蓋受枠セットにおいて、前記当接部は、前記蓋側テーパ面よりも前記蓋体の中心側に設けられたものであり、
前記蓋体は、前記蓋側テーパ面と前記当接部との間に下面部を有するものであり、
前記被当接部は、前記枠側テーパ面よりも前記受枠の内側に設けられたものであり、
前記受枠は、前記枠側テーパ面と前記被当接部との間に停止面部を有するものであり、
前記停止面部は、前記受枠の上端面の高さ位置に前記蓋体の上面の高さ位置が一致した状態の該蓋体における前記下面部に対して下方向に離間したものであってもよい。
【0052】
前記当接部は、前記蓋側テーパ面よりも前記蓋体の中心側に設けられ、前記被当接部は、前記枠側テーパ面よりも前記受枠の内側に設けられたものであるため、該蓋体の中心側に設けられた該当接部が前記受枠の内側に設けられた前記被当接部に当接することで、前記蓋体のずり上がりをより抑えることができる。また、前記下面部が、前記停止面部に当接することによって、前記蓋体のずり下がりを停止させることができる。
【0053】
また、これまでに説明した地下構造物用蓋受枠セットは、地下構造物につながる開口を画定する受枠と、該受枠に支持されることで該開口を塞ぐ蓋体とを備えた地下構造物用蓋受枠セットにおいて、
前記受枠は、上方に向かうにつれて外側に傾斜した枠側テーパ面が内周側に設けられ、該枠側テーパ面よりも下方に上方に向かうにつれて外側に傾斜した被当接部を有するものであり、
前記蓋体は、上方に向かうにつれて外側に傾斜し、前記枠側テーパ面に嵌合する蓋側テーパ面が外周側に設けられ、該蓋側テーパ面の下端に当接部が接続したものであり、
前記当接部は、前記受枠に支持された前記蓋体が該受枠の上端面に対して水平である状態では、水平方向に隙間をあけて前記被当接部に対向する一方、該受枠の上端面に対して該蓋体が一定角度まで傾くと、該被当接部に当接し該蓋体が該一定角度よりも傾くことを規制するものであって、前記被当接部と同様な一定の傾斜角度で上方に向かうにつれて外側に連続して傾斜した外周面を有するものであり、
前記蓋側テーパ面は、前記枠側テーパ面よりも下方に延在したものであることを特徴とする。
【0054】
また、この地下構造物用蓋受枠セットにおいて、前記蓋側テーパ面は、下端から上端にかけて一定の傾斜角度で連続して傾斜したものであってもよい。
【0055】
また、この地下構造物用蓋受枠セットにおいて、前記被当接部の傾斜角度は、前記枠側テーパ面の傾斜角度よりも小さい角度であってもよい。
【0056】
さらに、前記被当接部の上方に向かう長さは、前記枠側テーパ面の上方に向かう長さよりも長いことを特徴としてもよい。
また、これまでに説明した地下構造物用蓋受枠セットは、 地下構造物につながる開口を画定する受枠と、該受枠に支持されることで該開口を塞ぐ蓋体とを備えた地下構造物用蓋受枠セットにおいて、
前記受枠は、上方に向かうにつれて外側に傾斜した枠側テーパ面が内周側に設けられ、該枠側テーパ面よりも下方に被当接部を有するものであり、
前記蓋体は、上方に向かうにつれて外側に傾斜し、前記枠側テーパ面に嵌合する蓋側テーパ面が外周側に設けられ、該蓋側テーパ面よりも下方に当接部を有するものであり、
前記当接部は、前記受枠に支持された前記蓋体が該受枠の上端面に対して水平である状態では、水平方向に隙間をあけて前記被当接部に対向する一方、該受枠の上端面に対して該蓋体が一定角度まで傾くと、該被当接部に当接し該蓋体が該一定角度よりも傾くことを規制するものであり、
前記蓋側テーパ面は、前記枠側テーパ面よりも下方に延在したものであることを特徴とする。
また、この地下構造物用蓋受枠セットにおいて、前記蓋側テーパ面は、下端から上端にかけて一定の傾斜角度で連続して傾斜したものであってもよい。
さらに、前記被当接部は、鉛直方向に延在したものであってもよい。
【符号の説明】
【0057】
10,11 蓋受枠セット
2 マンホール蓋
21a 上面
221 蓋側テーパ面
222 当接部
223 下面部
3 受枠
311 枠側テーパ面
312 被当接部
313 停止部
315 停止面部
C1,C2,C3 隙間
H 開口
図1
図2
図3
図4
図5
図6