特許第6840109号(P6840109)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6840109
(24)【登録日】2021年2月18日
(45)【発行日】2021年3月10日
(54)【発明の名称】誘導加熱調理器
(51)【国際特許分類】
   H05B 6/12 20060101AFI20210301BHJP
【FI】
   H05B6/12 317
   H05B6/12 318
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-119454(P2018-119454)
(22)【出願日】2018年6月25日
(65)【公開番号】特開2020-4480(P2020-4480A)
(43)【公開日】2020年1月9日
【審査請求日】2020年2月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】松尾 良平
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 雄一
(72)【発明者】
【氏名】福岡 万由子
(72)【発明者】
【氏名】駒▲崎▼ 博紀
【審査官】 河内 誠
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−014835(JP,A)
【文献】 特開2012−202654(JP,A)
【文献】 特開2011−054517(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 6/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、
前記本体に内蔵されたグリル庫と、
前記本体の上方に設置されたトッププレートと、
前記トッププレートの下方に配した複数の加熱コイルと、
前記加熱コイルの下方に配した赤外線センサユニットと、
冷却風を送風するファン装置と、
前記グリル庫の上方に配置した前記加熱コイルへ冷却風を導くダクトと、
前記グリル庫の上方に仕切板と、を備え、
前記仕切板は、前記赤外線センサユニットの下面の凸形状に合わせた凹形状を有していることを特徴とする、誘導加熱調理器。
【請求項2】
請求項1に記載の誘導加熱調理器において、
複数の基板が収納され、上段空間と下段空間とを有した基板ケースを備え、
前記基板ケースの上部には前記上段空間と連通する噴出し孔が設けられ、
前記基板ケースの前記グリル庫側には前記下段空間と連通するダクト接続口が設けられ、
前記ダクト接続口から前記グリル庫の上方に配置した前記加熱コイルへ冷却風を導くダクトと、を備えたことを特徴とする、誘導加熱調理器。
【請求項3】
請求項1または2に記載の誘導加熱調理器において、
前記仕切板の上方に前記加熱コイルを支持する加熱コイル台を備え、
前記加熱コイル台は、
前記加熱コイルと前記仕切板との絶縁を保つ絶縁部を備え、
前記絶縁部は、前記赤外線センサユニットが設けられていない部分よりも前記赤外線センサユニット側へ冷却風が多く流れるように傾斜部を備えたことを特徴とする、誘導加熱調理器。
【請求項4】
請求項3に記載の誘導加熱調理器において、
前記加熱コイル台は、前記加熱コイル側に冷却風が流れるように立ち上げられた整流壁を備えたことを特徴とする、誘導加熱調理器。
【請求項5】
請求項3または4に記載の誘導加熱調理器において、
前記加熱コイル台は樹脂製であることを特徴とする、誘導加熱調理器。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器において、
前記仕切板は、少なくとも前記赤外線センサユニットの下部から上流部分まで、金属製であることを特徴とする、誘導加熱調理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
誘導加熱調理器には、魚焼きを行うグリル庫の無い機種とグリル庫を備え魚焼きなどの調理を行う構成を備えた機種とがある。グリル庫を備えた機種では、グリル庫で調理を行うとグリル庫の上方に配置している部品の温度が高くなる課題がある。
【0003】
この課題を解決するものとして特許文献1では、グリル庫の上方にある加熱コイルと加熱コイルに設けた鍋温度検出装置(赤外線センサ)の温度を低減するために、グリル庫の上方に冷却風の流れるダクトで覆い、加熱コイルの下方の位置にダクトより冷却風を吹き出す吹出口を設け、加熱コイルと鍋温度検出装置(赤外線センサ)を冷却するものである。そのため、グリル庫が調理で使用されている時でも、グリル庫の上方に冷却風を流すダクトで覆う事で、例えグリル庫の上面の温度が高くなって輻射熱が発生しても、冷却風が流れるダクトに遮られることで鍋温度検出装置が過大に加熱される事が無い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016−162703号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した特許文献1は、加熱コイルとグリル庫(加熱室)との間にダクト(通風ダクト)を設ける隙間があるため、冷却風が流れるダクトを加熱コイルの下面まで設けることができる。これにより、加熱コイルや赤外線センサを直接的に冷却するとともにグリル庫で調理している時に発生する輻射熱をダクトによって遮る事が可能となっている。
【0006】
しかし、加熱コイルとグリル庫間の隙間が小さくなると、グリル庫の上方にこのダクトが設けられない課題が生じる。その場合、特に熱に弱い赤外線センサが高温にさらされ、赤外線センサの温度検出性能や寿命に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0007】
本発明は、グリル庫の上方に有る赤外線センサの雰囲気温度を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明に係る誘導加熱調理器は、本体と、前記本体に内蔵されたグリル庫と、前記本体の上方に設置されたトッププレートと、前記トッププレートの下方に配した複数の加熱コイルと、前記加熱コイルの下方に配した赤外線センサユニットと、冷却風を送風するファン装置と、前記グリル庫の上方に配置した前記加熱コイルへ冷却風を導くダクトと、前記グリル庫の上方に仕切板と、を備え、前記仕切板は、前記赤外線センサユニットの下面の凸形状に合わせた凹形状を有したものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、グリル庫の上方に有る赤外線センサの雰囲気温度を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】誘導加熱調理器の斜視図
図2】誘導加熱調理器の内部説明図
図3図2に示すC−C線で切断した正面断面図
図4図2に示すA−A線で切断した正面断面図
図5図2に示すB−B線で切断した側面の説明図
図6】左側の加熱コイルを除いた箇所を上方から見た説明図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面等を用いて、本発明の実施例について説明する。以下の説明は本発明の内容の具体例を示すものであり、本発明がこれらの説明に限定されるものではない。本明細書に開示される技術的思想の範囲内において当業者による様々な変更および修正が可能であり、下記の実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。また、本発明を説明するための全図において、同一の機能を有するものは、同一の符号を付け、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
【0012】
図1は、誘導加熱調理器の斜視図である。誘導加熱調理器の本体1は、電気ヒータ等で被調理物(図示せず)を加熱するグリル庫4を備え、金属製である被調理鍋(図示せず)の鍋底に渦電流を発生させて、この渦電流によるジュール熱によって被調理鍋を発熱させる据置タイプの誘導加熱調理器を示している。なお、誘導加熱調理器に相対したユーザの視線を基準として、図1等に示すように前後・上下・左右を定義する。
【0013】
本体1の正面左側のグリル庫4は、前後にスライドして被調理物(図示せず)を設置するためのドア部41を正面に設けている。
【0014】
トッププレート2は、被調理鍋が載置される板状ガラス(図示せず)と、板状ガラスの四辺を保持する枠部(図示せず)で構成され、本体1の上から覆うように設置している。
【0015】
このトッププレート2は、後述する二つの加熱コイル3a、3b(図2に図示)の設置位置に対応した二口の鍋載置部21と、被調理鍋の火加減を調整するための操作部22と、排気開口部23とを有している。なお、排気開口部23には、後述するファン装置7(図3に図示)から吹き出る空気を排出するための複数の孔を設けた排気カバー24を載置している。
【0016】
図2は、誘導加熱調理器の内部説明図である。この誘導加熱調理器は、左側にグリル庫4、右側に基板ケース6、及びこれらの上方に加熱コイル3等が設置され、さらに上から蓋をするように前述したトッププレート2を設置している。加熱コイル3(3a、3b)は、例えば20kHz〜40kHz程度の高周波電流を流して磁束が時間的に変化することで渦電流を発生させる。
【0017】
このグリル庫4の加熱室42は、例えば魚などの被調理物を配置する空間であり、熱源である電熱ヒータ(後述する上ヒータ43、下ヒータ44)と、グリル皿45とを有している。
【0018】
加熱コイル3には、インバータ回路(後述する基板5)の駆動によって高周波電流が流れるリッツ線を巻いたコイル35と、コイル35を載置するコイルベース31と、コイル35の外周に防磁リング36と、コイルベース31下面側にインバータ回路から回路を接続するための端子37が設けられている。そして加熱コイル3は、コイルベース31に設けられた3つの支持部をバネ(図示せず)で支持され、このバネによって上向きの付勢力が与えられている。これによって、加熱コイル3はトッププレート2の下面に押し付けられ、被調理鍋と加熱コイル3との距離が一定に保たれる。
【0019】
この加熱コイル3には、加熱コイル3の上面に鍋底の温度を検出する温度センサ33と、トッププレート2に載置された鍋の鍋底より放射される赤外線を検出する赤外線センサを有する赤外線センサユニット34を設置している。
【0020】
なお、本実施例では、平面視において右側には後述する基板ケース6の上方に加熱コイル3bが、左側にはグリル庫4の上方に加熱コイル3aが設けている。
【0021】
次に、加熱コイル3および赤外線センサユニット34を冷却するための構成について説明する。
【0022】
先ず、基板ケース6内の風路について、図3および図4を用いて説明する。
【0023】
図3は、図2に示すC−C線で切断した正面断面図である。基板ケース6には、加熱コイル3に電力を供給するインバータ回路やインバータ回路を制御する制御回路が搭載された基板5と、基板5や加熱コイル3に冷却風を送風するファン装置7が収納されている。ファン装置7は、噴出し口7aから冷却風を吐出し、基板5を冷却する。但し、ファン装置7は基板ケース6に必ずしも収納されている必要は無く、独立して設けていても良い。
【0024】
基板ケース6内には、2種類の基板5である基板5aと基板5bとが2段に積み重ねられ、下段側に基板5a、上段側に基板5bが設けられている。そして、基板ケース6の基板5が収められている空間は基板5bによって略仕切られ、下段側に基板5aが収納された下段空間6aと上段側に基板5bの表面と基板5bに配置された部品を望ましている上段空間6bとに分けられている。なお、基板5bの半田面は下段空間6aに面している。
【0025】
図4は、図2に示すA−A線で切断した正面断面図である。基板ケース6の上方に設けた加熱コイル3bを冷却するため、基板ケース6の上部には上段空間6bと連通する噴出し孔6cを設けている。また、グリル庫4の上方に設けた加熱コイル3aに冷却風を送るために、基板ケース6のグリル庫4側に下段空間6aと連通するダクト接続口6dを設けている。さらに下段空間6aと上段空間6bへの冷却風の送風は、ファン装置7の噴出し口7aから両方に同時に送風される。
【0026】
次に、図3図4を用いて、風路構成および冷却風の流れについて説明する。
【0027】
誘導加熱調理器の外からファン装置7によって吸引された温度の低い冷却風は、ファン装置7の噴出し口7aから送風され、基板5が収められている下段空間6aと上段空間6bの両方に同時に送風される。先ず、上段空間6bに送風された冷却風は、基板5bを冷却した後、噴出し孔6cを通過して加熱コイル3bと加熱コイル3bの下面に設けている赤外線センサユニット34を冷却し、排気開口部23を通して誘導加熱調理器の外に排気される。次に、下段空間6aに送風された冷却風は、基板5aを冷却した後、ダクト接続口6dからダクト8を経由し、ダクト8の噴出し口8aより加熱コイル3aのコイルベース31の下面と仕切板9との間に送風され、加熱コイル3aと加熱コイル3aの下面に設けている赤外線センサユニット34を冷却し、排気開口部23を通して誘導加熱調理器の外に排気される。
【0028】
この独立した二系統の風路を、先に説明した上段空間6bを通る風路を風路B、後から説明した下段空間6aを通る風路を風路Aとする。
【0029】
本体1の内部には、雰囲気温度が高いため多くの冷却風が必要な部品、発熱が大きいため多くの冷却風が必要な部品、雰囲気温度が低い環境に置かれる部品、発熱が小さい部品などが混在している。例えば、加熱時の出力が同じ加熱コイル3では、グリル庫4の上方に有る加熱コイル3aの周囲の方が加熱コイル3bの周囲よりも、グリル庫4が使用されている時は雰囲気温度が高くなる。よって、加熱コイル3bの下面に設けられている赤外線センサユニットよりも、加熱コイル3aの下面に設けられている赤外線センサユニット34の方が多くの冷却風が必要となる。また、回路部では電源を担う電子部品とコイル35へ流す電力を作るインバータ回路を担う電子部品の発熱が大きくなるため、多くの冷却風が必要となる。
【0030】
そこで、多くの冷却風が必要な部品とその他の部品とを分類し、多くの冷却風が必要な加熱コイル3aと前述した電源とインバータ回路を担う電子部品を風路A内に配置し、その他の部品を風路B内に配置して、ひとつのファン装置7で効率良く各部品を冷却するものである。風路Aと風路Bとの流す冷却風の風量は、ファン装置7出口において、風路Aの風路断面積を風路Bの風路断面積の3倍以上とすることで、風路Aは風路Bの3倍以上の冷却風を流れるようにしている。
【0031】
次に、左側の加熱コイル3aを例にして、加熱コイル3aと赤外線センサユニット34の冷却について説明する。
【0032】
図5は、図2に示すB−B線で切断した側面の説明図である。まず、グリル庫4の上面を覆う仕切板9を配置し、グリル庫4と仕切板9との間に空気層102を設ける。この空気層102によって、グリル庫4から赤外線センサユニット34への輻射熱を低減できる。そして、仕切板9の上に、加熱コイル3aを支持するための加熱コイル台10を配置している。
【0033】
加熱コイル3aの後側の下面には、赤外線センサユニット34が設けられている。よって、加熱コイル3aと赤外線センサユニット34とを一体とした場合の下面の後側は、下方方向に凸状に突出している。
【0034】
そのため、例えば仕切板9が平らな場合、加熱コイル3aと仕切板9との間に冷却風を送風すると、冷却風は流路抵抗の小さい赤外線センサユニット34の無い方へと流れてしまい、赤外線センサユニット34を効率良く冷却できなくなる課題が発生する。
【0035】
そこで、赤外線センサユニット34の周囲、特に赤外線センサユニット34の側面に冷却風が効率良く流れるように、加熱コイル3aと赤外線センサユニット34とを一体とした場合の下面の凸状の形状に合わせて、仕切板9に凹部9aを設ける。これにより、赤外線センサユニット34の側面の風路101cの流路抵抗を小さくし、赤外線センサユニット34の無い風路101bの流路抵抗を相対的に大きくしている(風路101bの長さ<風路101cの長さ)。つまり、グリル庫4から仕切板9までの距離は、赤外線センサユニット34が設けられている部分の下方よりも、赤外線センサユニット34が設けられていない部分の下方の方が長い。これにより、赤外線センサユニット34に冷却風が効率よく流れ、赤外線センサユニット34を効率よく冷却することができる。
【0036】
また、流路抵抗の小さく出来ない部分、本実施例では赤外線センサユニット34の底面と凹部9aとの隙間(風路101a)を大きく取ることができない。そこで、仕切板9は、凹部9a部分と凹部9aへと流れる冷却風の風上の面を、一体の金属として構成する。これにより、仕切板の凹部9aを冷却風で効率良く冷やして、赤外線センサユニット34の底面側の温度を冷却することができる。
【0037】
加熱コイル台10には、加熱コイル3aのコイルベース31に設けられた3つの支持部を支持するバネ(図示せず)を保持する保持部10a(図6に図示)と、加熱コイル3aの端子37と仕切板9との絶縁を保つ絶縁部10cを設けている。さらに、加熱コイル3aと加熱コイル台10との間に送風された冷却風が加熱コイル3aの外周方向から流れ出る時に、加熱コイル3aの下面を効率良く冷却できるように、整流壁10bを立ち上げている。これにより、加熱コイル3a側に冷却風を押し上げて、加熱コイル3a側に冷却風が流れ、加熱コイル3aを効率よく冷却することができる。また、冷却風が赤外線センサユニット34側へ、赤外線センサユニット34が設けられていない部分よりも多く流れるように、冷却風の流れに沿った傾斜部10dを絶縁部10cに設けている。
【0038】
また加熱コイル台10は、樹脂でできており、グリル庫4から加熱コイル3aへの輻射熱を低減できる。
【0039】
図6は、左側の加熱コイル3aを除いた箇所を上方から見た説明図である。基板ケース6のダクト接続口6d(図4に図示)から加熱コイル3aへの冷却風は、ダクト接続口6dからダクト8を経由し、ダクト8の噴出し口8aを通過して加熱コイル3aの外郭近傍まで導かれる。噴出し口8aは、加熱コイル3aのコイルベース31の下面より下方に位置し、冷却風が加熱コイル3aの下面に流れ込むようにしている。
【0040】
以上の構成から、ダクト8の噴出し口8aより送風され、加熱コイル3aのコイルベース31の下面と仕切板9との間を流れる冷却風の流れについて説明する。
【0041】
冷却風は、金属板よりできた仕切板9を冷却することで、赤外線センサユニット34の底面部側の温度上昇を低減する。
【0042】
また、赤外線センサユニット34の側面側の風路抵抗の少ない風路101cに多くの冷却風が流れることで、効率よく赤外線センサユニット34を冷却できる。
【0043】
また、絶縁部10cに設けられた傾斜部10dにより、冷却風を赤外線センサユニット34側へと集めている。これにより、赤外線センサユニット34の温度上昇を低減できる。
【0044】
なお、赤外線センサユニット34を冷却した冷却風は、コイル35間の隙間(特に内コイルと外コイルとの間)からトッププレート2と加熱コイル3aの上面との隙間を通り抜けるときにコイル35を冷却し、加熱コイル3aの下面と加熱コイル台10に設けた整流壁10bとの間を通り抜ける時に加熱コイル3aの下面を冷却した後、排気開口部23を介して排出される。
【0045】
本発明によれば、グリル庫で調理している時でも、グリル庫の上方に有る赤外線センサの雰囲気温度を低減することができ、鍋底の温度を正確に検出することができる。
【符号の説明】
【0046】
1・・・本体
2・・・トッププレート
3(3a、3b)・・・加熱コイル
4・・・グリル庫
5(5a、5b)・・・基板
6・・・基板ケース
6a・・・下段空間
6b・・・上段空間
6c・・・噴出し孔
6d・・・ダクト接続口
7・・・ファン装置
8・・・ダクト
9・・・仕切板
9a・・・仕切板の凹部
10・・・加熱コイル台
10b・・・整流壁
10c・・・絶縁部
10d・・・傾斜部
21・・・鍋載置部
22・・・操作部
23・・・排気開口部
24・・・排気カバー
31・・・コイルベース
33・・・温度センサ
34・・・赤外線センサユニット
35・・・コイル
41・・・ドア部
42・・・加熱室
101(101a、101b、101c)・・・風路
102・・・空気層
図1
図2
図3
図4
図5
図6