(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記環状ジアミンが、1,3−ビス(メチルアミン)−シクロヘキサン、2−メチルシクロヘキサン−1,3−ジアミン、4−メチルシクロヘキサン−1,3−ジアミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
前記アニオン性界面活性剤が、好ましくは約0.2〜約3の平均エトキシル化度を有するアルキルエトキシル化サルフェート界面活性剤であり、前記第一の補助界面活性剤が、アミンオキシド界面活性剤、好ましくはアルキルジメチルアミンオキシドであり、前記第二の補助界面活性剤が、非イオン性界面活性剤、好ましくはそのアルキル鎖中に9〜15個の炭素原子及びアルコール1モルあたり5〜12のエチレンオキシド単位を有するアルキルエトキシル化界面活性剤であり、前記環状ジアミンが1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンである、請求項5〜13のいずれか一項に記載の組成物。
前記アニオン性界面活性剤が、好ましくは約0.2〜約3の平均エトキシル化度を有するアルキルエトキシル化サルフェート界面活性剤であり、前記第一の補助界面活性剤が、アミンオキシド界面活性剤、好ましくはアルキルジメチルアミンオキシドであり、前記第二の補助界面活性剤が、非イオン性界面活性剤、好ましくはそのアルキル鎖中に9〜15個の炭素原子及びアルコール1モルあたり5〜12のエチレンオキシド単位を有するアルキルエトキシル化界面活性剤であり、前記環状ジアミンが、2−メチルシクロヘキサン−1,3−ジアミン、4−メチルシクロヘキサン−1,3−ジアミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項5〜13のいずれか一項に記載の組成物。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、食器類からの良好な油脂の除去をもたらすと同時に、すすぎ中に食器類がぬるぬるした感触にならないようにする液体洗剤組成物が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、特定の界面活性剤系と特定の環状ジアミンとを含む液体洗剤組成物を提供することによって、この必要性に取り組む。洗剤組成物は、好ましくは、食器手洗い用洗剤組成物である。界面活性剤系は、アニオン性界面活性剤及び第一の補助界面活性剤を特定の重量比で含み、かつ、任意選択であるが好ましくは、第二の補助界面活性剤を含む。第一の補助界面活性剤は、両性界面活性剤、双極性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される。アニオン性界面活性剤の第一の補助界面活性剤に対する重量比は、約2.5:1未満、好ましくは約1:1超である。
【0006】
本発明の1つの利点は、洗浄する製品にぬるぬるした感触を提供せず、かつ、非常に効率的な油脂の除去をもたらすことである。特に好ましいアニオン性界面活性剤と第一の補助界面活性剤との重量比は、油脂の除去及びぬるぬる感の欠如の観点から、2:1〜1:1の比である。
【0007】
本明細書に用いるのに好ましい環状ジアミンとしては、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(1,3−BAC)、2−メチルシクロヘキサン−1,3−ジアミン、4−メチルシクロヘキサン−1,3−ジアミン、及びこれらの混合物が挙げられる。1,3−BAC、2−メチルシクロヘキサン−1,3−ジアミン、4−メチルシクロヘキサン−1,3−ジアミン、及びこれらの混合物を含む組成物は、食器類からの非常に良好な油脂の除去をもたらし、食器類はすすぎ中にぬるぬるした感触にならない。
【0008】
アニオン性界面活性剤は任意のアニオン性洗浄界面活性剤であってよく、好ましくはアニオン性界面活性剤は、サルフェートアニオン性界面活性剤、より好ましくはアルキルサルフェート及び/又はアルコキシル化サルフェートアニオン性界面活性剤、好ましくは、約0.2〜約3、好ましくは約0.2〜約2、最も好ましくは約0.2〜約1.0の平均アルコキシル化度を有するアルキルアルコキシル化アニオン性界面活性剤を含む。更に好ましいのは、約5%〜約40%の重量平均分枝率を有する分枝状アニオン性界面活性剤、より好ましくは、約5%〜約40%の重量平均分枝率を有するアルキルアルコキシル化アニオン性界面活性剤である。本明細書に用いるのに特に好ましいアニオン性界面活性剤は、約0.2〜約1の平均アルコキシル化度、及び約5%〜約40%の重量平均分枝率を有する、アルキルアルコキシル化アニオン性界面活性剤である。
【0009】
好ましくは、本発明の組成物は、組成物の約10重量%〜約40重量%、好ましくは約15重量%〜約35重量%、より好ましくは約18重量%〜約32重量%の界面活性剤系を含む。好ましくは、本発明の組成物は、組成物の約5重量%〜約30重量%、より好ましくは約8重量%〜約25重量%、更により好ましくは約10重量%〜約20重量%のアニオン性界面活性剤を含む。
【0010】
好ましくは、第一の補助界面活性剤はアミンオキシドを含み、より好ましくは、第一の補助界面活性剤は、第一の補助界面活性剤の少なくとも60重量%のアミンオキシド界面活性剤を含む。好ましくは、第一の補助界面活性剤は、第一の補助界面活性剤の80重量%超、より好ましくは99重量%超のアミンオキシドを含む。本明細書に用いるのに好ましいアミンオキシド界面活性剤は、アルキルジメチルアミンオキシドである。
【0011】
好ましくは、本発明の組成物は、第二の補助界面活性剤を含む。好ましくは、アニオン性界面活性剤及び第二の補助界面活性剤は、約2.2:1〜約3.5:1の重量比で本発明の組成物中に存在する。
【0012】
油脂洗浄性及び良好なすすぎ感触の点で特に好ましい組成物は、アニオン性界面活性剤と、第一の補助界面活性剤と、第二の補助界面活性剤とを、約1:1:0.25〜2:1:0.7の重量比で含む。
【0013】
好ましくは、本発明の組成物は、ヒドロトロープ、より好ましくはクメンスルホン酸ナトリウムを含む。ヒドロトロープは、組成物のレオロジー特性に役立つ。具体的には、希釈したときに組成物を減粘させるのに役立ち、洗浄活性物質のより迅速な放出及びより迅速な洗浄に貢献し得る。これは、組成物が食器の手洗いにおいて使用され、食器の手洗いが、水がいっぱい入っている流し台に組成物を送達するのではなく、清掃器具上に組成物を送達することによって行われる場合に、より重要であり得る。
【0014】
本発明の別の態様によると、本発明の組成物を使用する食器の手洗いの方法が提供される。
【0015】
油脂洗浄性及すすぎ中の良好な感触を提供するための、本発明の組成物の使用もまた提供される。
【0016】
本発明の第1の態様に関連して説明される本発明の組成物の各要素は、変更すべきところは変更して、発明の他の態様に対しても適用される。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書で使用するとき、「液体洗剤組成物」とは、食器、又は硬質表面(例えば、床、調理台等)、洗濯物、毛髪(例えば、シャンプー)、身体等を含む、様々な洗浄用途において使用される組成物を指す。本発明の好ましい液体洗剤組成物は、「食器用液体洗剤組成物」であり、これは、手動で(すなわち、手洗いで)食器を洗う際に使用される組成物を指す。そのような組成物は、一般的に、泡立ち、つまり発泡性が事実上高い。「食器」という用語は、セラミック、陶磁器、金属、ガラス、プラスチック(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)、木材等で作製された食器、グラス、鍋、フライパン、深皿、平皿等を含む。本発明の組成物は、プラスチック製品を含む食器類から油脂を除去するのにとりわけ適している。
【0018】
界面活性剤系
本発明の組成物の界面活性剤系は、アニオン性界面活性剤、第一の補助界面活性剤、及び、任意選択であるが好ましくは、第二の補助界面活性剤を含む。液体洗剤組成物は、組成物の約10重量%〜約40重量%、好ましくは約15重量%〜約35重量%、より好ましくは約18重量%〜約32重量%の界面活性剤系を含む。
【0019】
アニオン性界面活性剤
本発明の組成物は、好ましくは、組成物の5重量%〜30重量%、より好ましくは8重量%〜25重量%、特に10重量%〜20重量%のアニオン性界面活性剤を含む。
【0020】
アニオン性界面活性剤は単一の界面活性剤であることができるが、通常はアニオン性界面活性剤の混合物である。好ましくはアニオン性界面活性剤は、サルフェート界面活性剤、より好ましくは、アルキルサルフェート、アルキルアルコキシサルフェート、及びこれらの混合物からなる群から選択されるサルフェート界面活性剤を含む。本明細書に用いるのに好ましいアルキルアルコキシサルフェートは、アルキルエトキシサルフェートである。
【0021】
本発明のアルキルサルフェート界面活性剤は、好ましくは式:R
1O(A)
xSO
3M(式中、可変部は、本明細書に定義する通りである)を有する。「R
1」は、C
1〜C
21、好ましくはC
8〜C
20、より好ましくはC
10〜C
18のアルキル又はアルケニル基である。アルキル又はアルケニル基は、分枝状又は直鎖状であってよい。アルキル又はアルケニル基が分枝状である場合、好ましくは、C
1〜4アルキル分枝単位を含む。アルキルサルフェート界面活性剤の重量平均分枝パーセントは、好ましくは10%超、より好ましくは15%〜80%、最も好ましくは20%〜40%、あるいは21%〜28%、あるいはこれらの組み合わせである。分枝状アルキルサルフェート界面活性剤は、単一のアルキルサルフェート界面活性剤であってもよく、又はアルキルサルフェート界面活性剤の混合物であってもよい。単一の界面活性剤である場合、分枝パーセントとは、界面活性剤が由来する元のアルコールにおいて分枝しているヒドロカルビル鎖の重量パーセントを指す。界面活性剤の混合物である場合、分枝パーセントは、重量平均であり、以下の式:分枝の重量平均(%)=[(x1
*アルコール1中の分枝状アルコール1のwt%+x2
*アルコール2中の分枝状アルコール2のwt%+....)/(x1+x2+...)]
*100(式中、x1、x2は、アニオン性界面活性剤の出発物質として用いたアルコールの全アルコール混合物中の各アルコールの重量(グラム)である)に従って定義される。重量平均分枝度の計算においては、分枝基を有しないアルキルサルフェート界面活性剤成分の重量も含めるべきである。
【0022】
上記式に戻ると、「A」は、アルコキシ基、好ましくはC
1〜C
5アルコキシ基、より好ましくはC
1〜C
3アルコキシ基であり、更により好ましくは、アルコキシ基は、エトキシ、プロポキシ、及びこれらの混合物から選択される。一実施形態では、アルコキシ基は、エトキシである。「x」は、1未満、好ましくは0〜1未満、より好ましくは0.1〜0.9、あるいは0.2〜0.8、あるいはこれらの組み合わせの平均モルパーセントを表す。
【0023】
分かりやすくするために、上記式は、特定のアルキルアルコキシサルフェートについて記載し、より好ましくは、上記式は、モル平均アルコキシル化パーセント(すなわち、変数「x」)が1未満になるような、アルキルサルフェート及びアルキルアルコキシサルフェートの混合物について記載する。界面活性剤の混合物である場合、平均アルコキシル化度は、平均モルパーセントであり、以下の式:モル平均アルコキシル化度=[(y0
*0+y1
*1+y2
*2+....)/(y0+y1+y2+....)](式中、y0、y1、y2、....は、それぞれ、本発明の洗剤中に存在する0、1つ、2つのアルコキシ単位を有する硫酸化界面活性剤の全アルキル混合物中の各硫酸化界面活性剤のモルパーセントである)に従って定義される。例えば、以下の式:CH
3(CH
2)
13SO
4Naのアルキルサルフェートは、y値0を有する(すなわち、y0)。以下の式:CH
3(CH
2)
13(OCH
2CH
2)SO
4Naのアルキルエトキシサルフェートは、y値1を有する(すなわち、y1)。以下の式:CH
3(CH
2)
10(OCH
2CH
2)
4SO
4Naのアルキルエトキシサルフェートは、y値4を有する(すなわち、y4)。3つの分子のそれぞれのモル量を考慮して、最終的に、(式:R
1O(A)
xSO
3Mにおける)変数「x」の平均モルパーセントを計算する。
【0024】
式R
1O(A)
xSO
3Mに関して、「M」は、カチオンであり、好ましくは、カチオンは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、又はアルカノールアンモニウム基から選択され、より好ましくは、カチオンはナトリウムである。
【0025】
洗剤組成物は、任意選択で、他のアニオン性界面活性剤を更に含んでもよい。非限定的な例としては、スルホネート、カルボキシレート、スルホスクシネート、及びスルホアセテートアニオン性界面活性剤が挙げられる。
【0026】
第一の補助界面活性剤
本発明の組成物は、第一の補助界面活性剤を含む。組成物は、好ましくは、組成物の3重量%〜25重量%、より好ましくは4重量%〜20重量%、特に5重量%〜15重量%を含む。第一の補助界面活性剤は、両性界面活性剤、双極性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される。本発明の組成物は、好ましくは、両性界面活性剤としてのアミンオキシド、又は双極性界面活性剤としてのベタイン、又は当該アミンオキシド及びベタイン界面活性剤の混合物を含む。
【0027】
好ましくは、第一の補助界面活性剤は、両性界面活性剤を含む。両性界面活性剤は、好ましくは、少なくとも40重量%、より好ましくは少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも60重量%、特に少なくとも80重量%のアミンオキシド界面活性剤を含む。あるいは、第一の補助界面活性剤は、両性及び双極性界面活性剤を含み、好ましくは、両性及び双極性界面活性剤は、約2:1〜約1:2の重量比で存在し、より好ましくは、両性界面活性剤は、アミンオキシド界面活性剤であり、双極性界面活性剤は、ベタインである。最も好ましくは、補助界面活性剤は、アミンオキシド、特に、アルキルジメチルアミンオキシドである。
【0028】
両性界面活性剤の中でも、アミンオキシド、特に、ココジメチルアミンオキシド又はココアミドプロピルジメチルアミンオキシドが最も好ましい。アミンオキシドは、直鎖状又は中分枝状アルキル部分を有し得る。典型的な直鎖状アミンオキシドとしては、1つのR1 C
8〜18アルキル部分、並びにC
1〜3アルキル基及びC
1〜3ヒドロキシアルキル基からなる群から選択される2つのR2及びR3部分を含有する水溶性アミンオキシドが挙げられる。好ましいアミンオキシドは、式:R1−N(R2)(R3)O(式中、R
1は、C
8〜18アルキルであり、R
2及びR
3は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2−ヒドロキシエチル(hydroxethyl)、2−ヒドロキシプロピル、及び3−ヒドロキシプロピルからなる群から選択される)によって特徴付けられる。直鎖状アミンオキシド界面活性剤は、特に、直鎖状C
10〜C
18アルキルジメチルアミンオキシド及び直鎖状C
8〜C
12アルコキシエチルジヒドロキシエチルアミンオキシドを含んでよい。好ましいアミンオキシドとしては、直鎖C
10、直鎖C
10〜C
12、及び直鎖C
12〜C
14アルキルジメチルアミンオキシドが挙げられる。
【0029】
双極性界面活性剤の中でも、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アミダゾリニウムベタイン、スルホベタイン(INCIスルタイン)並びにホスホベタインなどのベタインが最も好ましく、好ましくは次の式(I)に合致する:
R
1−[CO−X(CH
2)
n]
x−N
+(R
2)(R
3)−(CH
2)
m−[CH(OH)−CH
2]
y−Y−(I)(式中、
R
1は飽和又は不飽和C6〜22アルキル残基であり、好ましくはC8〜18アルキル残基、特に飽和C10〜16アルキル残基、例えば飽和C12〜14アルキル残基であり、
Xは、NH、C1〜4アルキル残基R
4を有するNR
4、O又はSであり、
nは、1〜10の数、好ましくは2〜5、特に3であり、
xは、0又は1、好ましくは1であり、
R
2、R
3は独立して、ヒドロキシエチル、好ましくはメチルなどのヒドロキシ置換される可能性のあるC1〜4アルキル残基であり、
mは1〜4の数、特に1、2又は3であり、
yは、0又は1であり、
Yは、COO、SO3、OPO(OR5)O又はP(O)(OR5)Oであり、R5は水素原子H又はC1〜4アルキル残基である)。
【0030】
好ましいベタインは、式(Ia)のアルキルベタイン、式(Ib)のアルキルアミドベタイン、式(Ic)のスルホベタイン、及び式(Id)のアミドスルホベタインである;
R
1−N
+(CH
3)
2−CH
2COO
− (Ia)
R
1−CO−NH(CH
2)
3−N
+(CH
3)
2−CH
2COO
− (Ib)
R
1−N
+(CH
3)
2−CH
2CH(OH)CH
2SO
3− (Ic)
R
1−CO−NH−(CH
2)
3−N
+(CH
3)
2−CH
2CH(OH)CH
2SO
3−(Id)(式中、R
11は、式Iと同じ意味である)。特に好ましいベタインは、カルボベタイン[式中、Y
−=COO
−]、特に、式(Ia)及び(Ib)のカルボベタインであり、より好ましくは、式(Ib)のアルキルアミドベタインである。
【0031】
好適なベタイン及びスルホベタインの例は、アーモンドアミドプロピルベタイン、アプリコットアミドプロピルベタイン、アボカドアミドプロピルベタイン、ババスアミドプロピルベタイン、ベヘナミドプロピルベタイン、ベヘニルベタイン、ベタイン、キャノーラミドプロピルベタイン、カプリル/カプラミドプロピルベタイン、カルニチン、セチルベタイン、コカミドエチルベタイン、コカミドプロピルベタイン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、ココベタイン、ココヒドロキシスルタイン、ココ/オレアミドプロピルベタイン、ココスルタイン、デシルベタイン、ジヒドロキシエチルオレイルグリシネート、ジヒドロキシエチル大豆グリシネート、ジヒドロキシエチルステアリルグリシネート、ジヒドロキシエチルタローグリシネート、PG−ベタインのプロピルジメチコーン、エルカミドプロピルヒドロキシスルタイン、水素添加タローベタイン、イソステアラミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、ラウリルベタイン、ラウリルヒドロキシスルタイン、ラウリルスルタイン、ミルクアミドプロピルベタイン、ミンクアミドプロピルベタイン、ミリスタミドプロピルベタイン、ミリスチルベタイン、オレアミドプロピルベタイン、オレアミドプロピルヒドロキシスルタイン、オレイルベタイン、オリーブアミドプロピルベタイン、ヤシアミドプロピルベタイン、パルミタミドプロピルベタイン、パルミトイルカルニチン、パーム核脂肪酸アミドプロピルベタイン、ポリテトラフルオロエチレンアセトキシプロピルベタイン、リシノール酸アミドプロピルベタイン、セサミドプロピルベタイン、ソイアミドプロピルベタイン、ステアラミドプロピルベタイン、ステアリルベタイン、タローアミドプロピルベタイン、タローアミドプロピルヒドロキシスルタイン、タローベタイン、タロージヒドロキシエチルベタイン、ウンデシレンアミドプロピルベタイン、及び小麦胚芽アミドプロピルベタインである[INCIに従って表記]。
【0032】
例えば、好ましいベタインは、ココアミドプロピルベタイン(ココアミドプロピルベタイン)である。
【0033】
第二の補助界面活性剤
好ましくは、本発明の組成物は、第二の補助界面活性剤としての非イオン性界面活性剤を含む。組成物の好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは1重量%〜8重量%、特に3重量%〜6重量%の非イオン性界面活性剤。好適な非イオン性界面活性剤としては、脂肪族アルコールと1〜25モルのアルキレンオキシド、好ましくは、エチレンオキシドとの縮合生成物が挙げられる。脂肪族アルコールのアルキル鎖は、直鎖又は分枝鎖状、第1級又は第2級でよく、一般的に8〜22個の炭素原子を含有する。8〜18個の炭素原子、好ましくは10〜15個の炭素原子、あるいは9〜11個の炭素原子、あるいは12〜14個の炭素原子、あるいはこれらの組み合わせを含有するアルキル基を有するアルコールと、アルコール1モルあたり2〜18モル、好ましくは2〜15モル、より好ましくは5〜12モルのエチレンオキシドとの縮合生成物が特に好ましい。好ましい非イオン性界面活性剤としては、脂肪族アルコールと1〜25モルのエチレンオキシド、好ましくは、8〜18個の炭素原子を含有するアルキル基を有するアルコールとアルコール1モルあたり2〜18モルのエチレンオキシドとの縮合生成物が挙げられる。
【0034】
式:R
2O(C
nH
2nO)t(グリコシル)
x(式(III))(式中、式(III)のR
2は、アルキル、アルキルフェニル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルキルフェニル、及びこれらの混合物からなる群から選択され、アルキル基は、10〜18個、好ましくは12〜14個の炭素原子を含有し、式(III)のnは、2又は3、好ましくは2であり、式(III)のtは、0〜10、好ましくは0であり、式(III)のxは、1.3〜10、好ましくは1.3〜3、最も好ましくは1.3〜2.7である)を有するアルキルポリグリコシドも好適である。グリコシルは、好ましくはグルコースから誘導される。アルキルグリセロールエーテル及びソルビタンエステルも同様に好適である。
【0035】
式(IV)を有する脂肪酸アミド界面活性剤もまた好適である:
【0036】
【化1】
(式中、式(IV)のR
6は、7〜21個、好ましくは9〜17個の炭素原子を含有するアルキル基であり、式(IV)の各R
7は、水素、C
1〜C
4アルキル、C
1〜C
4ヒドロキシアルキル、及び−(C
2H
4O)
xHからなる群から選択され、ここで式(IV)のxは、1から3まで変動する)。好ましいアミドは、C
8〜C
20のアンモニアアミド、モノエタノールアミド、ジエタノールアミド、及びイソプロパノールアミドである。
【0037】
最も好ましくは、非イオン性界面活性剤は、脂肪族アルコールとエチレンオキシドとの縮合生成物である。
【0038】
好ましくは、本発明の組成物は、カチオン性界面活性剤を含まないか又は実質的に含まない。
【0039】
環状ジアミン
本発明の組成物は、好ましくは、組成物の約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.2重量%〜約5重量%、特に約0.3重量%〜約2重量%の、式(I)の環状ジアミンを含む。
【0040】
本明細書における用語「環状ジアミン」は、単一の洗浄用アミン及びこれらの混合物を包含する。アミンは、アミンが使用される洗浄媒体のpHに応じてプロトン化され得る。
【0042】
【化2】
置換基R(R
1〜R
6、R
1’〜R
6’)のうちの2つは、NH2、(C1〜C4)NH2、及びこれらの混合物からなる群から独立して選択され、残りの置換基Rは、H、1〜10個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルキル又はアルケニルから独立して選択される。
【0043】
式(I)のアミンは、2つの一級アミン官能基を有する環状アミンである。一級アミンは、環内の任意の位に存在してもよいが、油脂洗浄性の観点から、一級アミンが1位、3位に存在する場合、良好な性能が得られることが見出されている。油脂洗浄性の観点から、置換基のうち1つが−CH3であり、残りがHであるアミンが有利であることもまた見出されている。
【0044】
本明細書に用いるのに好ましい環状ジアミンは、
【0045】
【化3】
1,3−ビス(メチルアミン)−シクロヘキサン、
【0046】
【化4】
2−メチルシクロヘキサン−1,4−ジアミン、
【0047】
【化5】
4−メチルシクロヘキサン−1,4−ジアミン、
【0048】
【化6】
シクロヘキサン−1,2−ジアミン、
【0049】
【化7】
シクロヘキサン−1,3−ジアミン、
【0050】
【化8】
シクロヘキサン−1,4−ジアミン、
【0051】
【化9】
イソホロンジアミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0052】
1,3−ビス(メチルアミン)−シクロヘキサン、2−メチルシクロヘキサン−1,3−ジアミン、4−メチルシクロヘキサン−1,3−ジアミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される環状ジアミンが、本明細書に用いるのに特に好ましい。1,3−ビス(メチルアミン)−シクロヘキサンは、本明細書に用いるのに特に好ましい。2−メチルシクロヘキサン−1,3−ジアミン、4−メチルシクロヘキサン−1,3−ジアミンの混合物もまた、本明細書に用いるのに好ましい。
【0053】
水
液体洗剤組成物は、好ましくは、水を含む。水は、組成物に直接添加してもよく、又は原材料と共に組成物に配合してもよい。いずれの場合も、本明細書における組成物の総含水量は、食器用液体洗剤組成物の10重量%〜95重量%の水を含み得る。あるいは、組成物は、食器用液体洗剤組成物の20重量%〜95重量%、あるいは30重量%〜90重量%、又は40重量%〜85重量%、あるいはこれらの組み合わせの水を含み得る。
【0054】
有機溶媒
本組成物は、任意選択で、式(I)の環状ジアミンとは異なる有機溶媒を含んでもよい。好適な有機溶媒としては、C
4〜14エーテル及びジエーテル、ポリオール、グリコール、アルコキシル化グリコール、C
6〜C
16グリコールエーテル、アルコキシル化芳香族アルコール、芳香族アルコール、脂肪族直鎖又は分枝状アルコール、アルコキシル化脂肪族直鎖又は分枝状アルコール、アルコキシル化C
1〜C
5アルコール、C
8〜C
14アルキル及びシクロアルキル炭化水素及びハロ炭化水素、並びにこれらの混合物が挙げられる。好ましくは、有機溶媒としては、アルコール、グリコール、及びグリコールエーテル、あるいはアルコール及びグリコールが挙げられる。一実施形態では、液体洗剤組成物は、組成物の約0重量%から50重量%未満までの溶媒を含む。存在する場合、液体洗剤組成物は、液体洗剤組成物の0.01重量%〜20重量%、あるいは0.5重量%〜15重量%、あるいは1重量%〜10重量%の当該有機溶媒を含有する。具体的な溶媒の非限定例としては、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコールフェニルエーテル、エタノール、及びこれらの組み合わせが挙げられる。一実施形態では、組成物は、組成物の0.01重量%〜20重量%の有機溶媒を含み、有機溶媒は、グリコール、ポリアルキレングリコール、グリコールエーテル、エタノール、及びこれらの混合物から選択される。
【0055】
ヒドロトロープ
液体洗剤組成物は、任意選択で、食器用液体洗剤組成物が水に相溶性になるか又はより相溶性になるように、有効量、すなわち、約0%〜約15%、又は約0.5%〜10%、又は約1%〜6%、又は0.1%〜3%、又はこれらの組み合わせのヒドロトロープを含む。本明細書に用いるのに好適なヒドロトロープとしては、米国特許第3,915,903号に開示されているような、アニオン型のヒドロトロープ、特にキシレンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸カリウム、及びキシレンスルホン酸アンモニウム、トルエンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸カリウム、及びトルエンスルホン酸アンモニウム、クメンスルホン酸ナトリウム、クメンスルホン酸カリウム、及びクメンスルホン酸アンモニウム、並びにこれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、本発明の組成物は、等方性である。等方性組成物は、水中油型エマルション及びラメラ相組成物とは区別される。偏光顕微鏡は、組成物が等方性であるかどうかを評価することができる。例えば、The Aqueous Phase Behaviour of Surfactants,Robert Laughlin,Academic Press,1994,pp.538−542を参照のこと。一実施形態では、等方性食器用洗剤組成物を提供する。一実施形態では、組成物は、組成物の0.1重量%〜3重量%のヒドロトロープを含み、好ましくは、ヒドロトロープは、キシレンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸カリウム、及びキシレンスルホン酸アンモニウム、トルエンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸カリウム、及びトルエンスルホン酸アンモニウム、クメンスルホン酸ナトリウム、クメンスルホン酸カリウム、及びクメンスルホン酸アンモニウム、並びにこれらの混合物から選択される。
【0056】
カルシウム/マグネシウムイオン
カルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオン、好ましくは、マグネシウムイオンは、典型的には、液体洗剤組成物の0.01重量%〜1.5重量%、好ましくは0.015重量%〜1重量%、より好ましくは0.025重量%〜0.5重量%の活性レベルで、好ましくは、水酸化物、塩化物、酢酸塩、硫酸塩、ギ酸塩、酸化物、又は硝酸塩として本発明の組成物に添加される。一実施形態では、組成物は、組成物の0.01重量%〜1.5重量%のカルシウムイオン若しくはマグネシウムイオン、又はこれらの混合物、好ましくは、マグネシウムイオンを含む。
【0057】
補助成分
本明細書における液体洗剤組成物は、任意選択で、液体洗剤組成物で使用するのに好適な多数の他の補助成分、例えば、香料、着色剤、真珠光沢剤、乳白剤、泡安定剤/泡増強剤、洗浄及び/又は光沢ポリマー、レオロジー調整ポリマー、構造化剤、キレート剤、スキンケア活性物質、懸濁粒子、酵素、固化防止剤、粘度調整剤(viscosity trimming agent)(例えば、NaCl、並びに他の一価塩、二価塩、及び三価塩等の塩)、防腐剤、並びにpH調整及び/又は緩衝手段(例えば、クエン酸等のカルボン酸、HCl、NaOH、KOH、アルカノールアミン、リン酸及びスルホン酸、炭酸ナトリウム等の炭酸塩、重炭酸塩、セスキ炭酸塩、ホウ酸塩、ケイ酸塩、リン酸塩、イミダゾール等)を更に含んでもよい。
【0058】
pH
本明細書における液体洗剤組成物は、好ましくは、8〜10、あるいは8.5〜9.5、あるいはこれらの組み合わせに調整されたpHを有する。pHは、脱イオン水で10重量%生成物濃度(すなわち、10重量%生成物及び90重量%水)に希釈した液体洗剤組成物によって求められる。組成物のpHは、当該技術分野において公知であるpH調整及び/又は緩衝手段を使用して調整することができる。
【0059】
粘度
本発明の液体洗剤組成物は、20℃で1センチポアズ(cps)〜5,000cps、あるいは10cps〜2,000cps、又は50cps〜1,500cps、又は100cps〜1,000cps、あるいはこれらの組み合わせの粘度を有する単相ニュートン又は非ニュートン組成物であり得る。
【0060】
粘度は、20℃、スピンドル番号31でBROOFIELD DV−E粘度計を用いて測定される。粘度に応じて、以下の毎分回転数(rpm)を用いるべきである:300cps〜500cps未満では50rpm;500cps〜1,000cps未満では20rpm;1,000cps〜1,500cps未満では12rpm;1,500cps〜2,500cps未満では10rpm;2,500cps以上では5rpm。300cps未満の粘度は、12rpmにてスピンドル番号18で測定される。
【0061】
包装
本発明の液体洗剤組成物は、使用のために液体洗剤組成物を供給するための任意の好適なパッケージに包装してよい。好ましい一実施形態では、パッケージは、ポリエチレンテレフタレート、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、又はこれらの組み合わせで構成されてもよい。更に、好ましくは、組成物がキャップの開口部を通ってボトルを出るように、パッケージは、パッケージの上部にあるキャップを介して分注されてもよい。キャップは、プッシュプルキャップ又は押し上げふた式キャップであってよい。
【0062】
本発明の方法
本発明の方法は、以下の工程を含む。
i)未希釈形態の洗剤組成物を食器類又は清掃器具上に送達する工程。「未希釈形態」とは、本明細書において、組成物を水で予め希釈することなく、洗剤組成物が食器類又は清掃器具上にそのまま送達されることを意味する。
ii)水の存在下で、食器類を洗剤組成物で洗浄する工程。水は、食器類を蛇口の下に置いて清掃器具を濡らすことなどによって存在し得る。
iii)任意選択で、食器類をすすぐ工程。
【0063】
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らない限り、そのような各寸法は、記載された値とその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【実施例】
【0064】
(実施例1)
各原材料を混合することによって以下の組成物を調製した。
【0065】
【表1】
AES:平均エトキシル化度が0.6のC12〜13アルキルエトキシレートサルフェート
AO:C12〜14ジメチルアミンオキシド
NI:C10EO8
1,3−BAC=1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン
PPG:分子量2,000のポリプロピレングリコール
【0066】
(実施例2)
各原材料を混合することによって以下の組成物を調製した。
【0067】
【表2】
AES:平均エトキシル化度が0.6のC12〜13アルキルエトキシレートサルフェート
AO:C12〜14ジメチルアミンオキシド
NI:C10EO8
Baxxodur ECX210:4−メチルシクロヘキサン−1,3−ジアミン及び2−メチルシクロヘキサン−1,3−ジアミンの混合物、BASFから入手可能。
PPG:分子量2,000のポリプロピレングリコール
【0068】
式(I)の環状ジアミンは、アニオン性界面活性剤と両性界面活性剤との比が高い組成物(比較例1及び実施例2)のおいてよりも、アニオン性界面活性剤と両性界面活性剤との比が低い組成物(本発明による実施例1及び実施例2)において、油脂洗浄性に関してより良好に効果を発揮することが明らかになった。