(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6840144
(24)【登録日】2021年2月18日
(45)【発行日】2021年3月10日
(54)【発明の名称】周囲の無線周波数通信からのエネルギー採取を利用する、使用ポイントインタラクション再生装置
(51)【国際特許分類】
H04N 5/63 20060101AFI20210301BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20210301BHJP
G09F 19/00 20060101ALI20210301BHJP
【FI】
H04N5/63
G09F9/00 362
G09F19/00 Z
G09F9/00 366A
【請求項の数】18
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-523509(P2018-523509)
(86)(22)【出願日】2016年11月8日
(65)【公表番号】特表2019-507965(P2019-507965A)
(43)【公表日】2019年3月22日
(86)【国際出願番号】US2016060915
(87)【国際公開番号】WO2017083262
(87)【国際公開日】20170518
【審査請求日】2019年9月20日
(31)【優先権主張番号】62/252,881
(32)【優先日】2015年11月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クレア ロティート レヴィーン
(72)【発明者】
【氏名】モジタバ カシェフ
【審査官】
西谷 憲人
(56)【参考文献】
【文献】
特表2014−512552(JP,A)
【文献】
特開2015−046861(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0015344(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0067208(US,A1)
【文献】
特表2012−517796(JP,A)
【文献】
特開2015−187724(JP,A)
【文献】
特開2013−050565(JP,A)
【文献】
特開2013−020059(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/63
G09F 9/00
G09F 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザインタラクションポイントでの動的コンテンツの表示のための装置であって、
ディスプレイと、
前記動的コンテンツを含むコンテンツを格納するためのメモリと、
前記格納されたコンテンツを制御可能に出力するように構成されたプロセッサと、
前記ユーザインタラクションポイントで利用可能な、周囲の無線周波数エネルギーを受け取り、外部AC又はDC電源を使用せずにエネルギー蓄積要素を充電するように構成された周囲エネルギー収集蓄積デバイスであって、前記エネルギー蓄積要素は、前記ディスプレイ、前記メモリ、及び、前記格納されたコンテンツを制御可能に出力する前記プロセッサに対して電力を供給するように構成され、前記動的コンテンツの再生を繰り返す回数は、前記周囲エネルギー収集蓄積デバイスによって前記エネルギー蓄積要素に充電される電力量と、前記動的コンテンツの表示によって消費される電力量とに基づいて決定される、周囲エネルギー収集蓄積デバイスと
を備える装置。
【請求項2】
前記ディスプレイと前記メモリと前記プロセッサと前記周囲エネルギー収集蓄積デバイスとが搭載された基板を備え、前記基板は、ユーザにより上側から前記ディスプレイが視認可能である上側と、前記ユーザインタラクションポイントで前記基板を取り付けるための底側とを有する
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記基板は、2インチ(5.08cm)〜5インチ(12.7cm)の範囲の高さ、及び4インチ(10.16cm)〜7インチ(17.78cm)の範囲の長さを含む寸法を有する
請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記基板は、0.125インチ(0.3175cm)〜0.5インチ(1.27cm)の範囲の厚さを含む寸法を有する
請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記動的コンテンツは、ビデオセグメントである
請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記ビデオセグメントは5秒〜180秒の範囲の持続時間を有する
請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、ユーザ入力に応答して自動的に、前記ディスプレイを介して前記動的コンテンツを再生するように構成された
請求項1に記載の装置。
【請求項8】
触覚スイッチと、前記ディスプレイ上のタッチスクリーンエリアと、ユーザ近接センサとからなるグループから選択されるユーザ入力デバイスを備える
請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記動的コンテンツをユーザ入力ごとに1回再生する
請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記動的コンテンツを繰り返し連続的に再生する
請求項7に記載の装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記動的コンテンツを定期的に再生する
請求項7に記載の装置。
【請求項12】
前記メモリは、静的コンテンツを格納し、前記プロセッサは、ユーザ入力信号が受信されるまで前記静的コンテンツを表示し、次いで前記ユーザ入力信号に応答して前記動的コンテンツを出力するように構成された
請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記ユーザ入力信号は、触覚スイッチと、前記ディスプレイ上のタッチスクリーンエリアと、ユーザ近接センサとからなるグループから選択された、ユーザによりアクティブ化される入力デバイスから受信される
請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、近くのスマートモバイルデバイスのディスプレイ上で再生されるように、ユーザ入力に応答して前記格納された動的コンテンツを前記スマートモバイルデバイスに送信するように構成された
請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記スマートモバイルデバイスは、近接場通信又はNFCが有効化され、前記装置は、近接場通信回路をさらに備え、前記ユーザ入力は、ユーザが前記スマートモバイルデバイスを前記装置の前記近接場通信回路に近接させることであり、前記プロセッサは、前記近接場通信回路が前記スマートモバイルデバイスの近接によりアクティブ化されたとき、前記近接場通信回路を介して前記格納された動的コンテンツを前記スマートモバイルデバイスに送信するように構成された
請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記動的コンテンツは一連の連続的な画像として表示される
請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記周囲エネルギー収集蓄積デバイスは、周囲の無線周波数信号を受信するように構成された少なくとも1つのアンテナと、整合回路と、電圧増倍器と、エネルギー蓄積要素とを備える
請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記周囲エネルギー収集蓄積デバイスは、光電池を備え、前記光電池は、周囲の光エネルギーを収集して、エネルギー蓄積要素に接続された電圧増倍器への、又は直接的に前記エネルギー蓄積要素への、対応する電圧入力を発生させるように構成された
請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、周囲の無線周波数エネルギー採取(harvesting)を利用して、再生可能で充電可能なエネルギー蓄積要素を充電するセルフパワー型デバイスにより、1人又は複数のユーザとインタラクションするポイントにおいて、視認可能なコンテンツ(例えば、グラフィック表示などの静的コンテンツや、ビデオなどの動的コンテンツ)を生成するためのシステム、方法、及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エンティティの中でもとりわけ会社、製造業者、及び個人が、小売の陳列ポイント又は販売ポイント(例えば商品棚)、ヘルスケア環境/クリニック、家庭、展示会、又はいずれか他の場所などにおける、表示ポイントにおいて、表示デバイス(電池動作式の画面、TVモニタ、コンピュータ、iPad又は類似のポータブルコンピュータ、又はスマートフォンなど)と、表示デバイスに電力供給又は再充電するための電源接続とを使用せずに、製品又はアイデアのビデオデモンストレーションを他の個人にデリバリーすることは、コストが非常に高かった。
【0003】
静的又は動的コンテンツを提供し、セルフパワー型である(例えば、電力供給又は再充電のためにAC又はDC電源に接続することも、電池交換も、ユーザによる他の現場保守も必要としない)、ユーザインタラクションポイント装置及びこれを使用する方法が必要とされている。
【0004】
好適な表示のためにサイズが比較的小さく、また、製作が安価である表示用の視認可能なコンテンツ(例えば、ビデオセグメント、又は、静的グラフィカルコンテンツ又は一連の静的グラフィカルコンテンツ又は画像)で容易に構成される静的又は動的コンテンツを提供するユーザインタラクションポイント装置及びこれを使用する方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
本発明の例示的な実施形態により、上記及び他の問題が克服され、追加の利点が実現される。
【0006】
本発明の例示的な実施形態の一態様は、ユーザインタラクションポイントにおいて動的コンテンツを表示するための装置を提供することである。この装置は、ディスプレイと、動的コンテンツを含むコンテンツを格納するためのメモリデバイスと、格納されたコンテンツを制御可能に出力するように構成されたプロセッサと、ユーザインタラクションポイントにおいて利用可能な周囲の無線周波数エネルギーを受け取って、外部AC又はDC電源を使用せずにエネルギー蓄積要素を充電するように構成された周囲エネルギー収集蓄積デバイスとを備え、エネルギー蓄積要素は、ディスプレイに電力を供給するように構成され、メモリ及びプロセッサは、格納されたコンテンツを制御可能に出力するように構成される。
【0007】
本発明の例示的な実施形態の態様によれば、装置は、ディスプレイとメモリデバイスとプロセッサと周囲エネルギー収集蓄積デバイスとが搭載された基板を備え、基板は、ユーザにより上側からディスプレイが視認可能である上側と、ユーザインタラクションポイントにおいて基板を取り付けるための底側とを有する。例えば、基板は、2インチ(5.08cm)〜5インチ(12.7cm)の範囲の高さ、及び4インチ(10.16cm)〜7インチ(17.78cm)の範囲の長さを含む寸法を有することができる。基板は、0.125インチ(0.3175cm)〜0.5インチ(1.27cm)の範囲の厚さを含む寸法を有することができる。
【0008】
本発明の例示的な実施形態の態様によれば、動的コンテンツはビデオセグメントである。例えば、ビデオセグメントは、5秒〜180秒の範囲の持続時間を有することができる。
【0009】
本発明の例示的な実施形態の態様によれば、プロセッサは、ユーザ入力に応答して自動的に、ディスプレイを介して動的コンテンツを再生するように構成される。例えば、装置は、触覚スイッチと、ディスプレイ上のタッチスクリーンエリアと、ユーザ近接センサとからなるグループから選択されるユーザ入力デバイスを備えることができる。加えて、プロセッサは、例えば、動的コンテンツをユーザ入力ごとに1回再生するか、又は動的コンテンツを繰り返し連続的に再生するか、又は動的コンテンツを定期的に再生するように構成されてよい。
【0010】
本発明の例示的な実施形態の態様によれば、メモリデバイスは静的コンテンツを格納し、プロセッサは、ユーザ入力信号が受信されるまでは静的コンテンツを表示し、次いでユーザ入力信号に応答して動的コンテンツを出力するように構成される。例えば、ユーザ入力信号は、触覚スイッチと、ディスプレイ上のタッチスクリーンエリアと、ユーザ近接センサとからなるグループから選択される、ユーザによりアクティブ化される入力デバイスから受信されるものとすることができる。
【0011】
本発明の例示的な実施形態の態様によれば、プロセッサは、近くのスマートモバイルデバイスのディスプレイ上で再生されるように、ユーザ入力に応答して、格納された動的コンテンツをスマートモバイルデバイスに送信するように構成される。例えば、スマートモバイルデバイスは、近接場通信又はNFCが有効化されていてもよく、装置は近接場通信回路をさらに備え、ユーザ入力は、ユーザがスマートモバイルデバイスを装置の近接場通信回路に近接させることである。プロセッサは、近接場通信回路がスマートモバイルデバイスの近接によりアクティブ化されたとき、近接場通信回路を介して、格納された動的コンテンツをスマートモバイルデバイスに送信するように構成されてよい。
【0012】
本発明の追加の及び/又は他の態様及び利点は、後続の記述において述べられることになり、又はこの記述から明らかになることになり、又は本発明の実践によりわかるであろう。本発明は、上記の態様のうちの1つ又は複数、及び/又は、その特徴及び組合せの1つ又は複数を有する、デリバリーデバイスとこれを形成及び操作する方法とを含むことができる。本発明は、例えば、添付の特許請求の範囲において列挙される上記の態様の特徴及び/又は組合せの1つ又は複数を含むことができる。
【0013】
本発明の実施形態に関する上記の及び/又は他の態様及び利点は、添付の図面と共に読まれる後続の詳細な記述から、より容易に認識されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1A】本発明の一実施形態による、視認可能な静的コンテンツを提供するセルフパワー型ユーザインタラクションポイント装置を示す図である。
【
図1B】本発明の一実施形態による、視認可能な動的コンテンツを提供するセルフパワー型ユーザインタラクションポイント装置を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態による、
図1A及び
図1B中の装置の構成要素のブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態による、
図2における無線周波数(RF)又は周囲エネルギーの採取調節回路のブロック図である。
【
図4A】本発明の別の実施形態による、視認可能な静的コンテンツを提供するセルフパワー型ユーザインタラクションポイント装置を示す図である。
【
図4B】本発明の別の実施形態による、視認可能な動的コンテンツを提供するセルフパワー型ユーザインタラクションポイント装置を示す図である。
【
図5】本発明の一実施形態による、セルフパワー型ユーザインタラクションポイント装置の横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図面の全体を通して、同じ参照番号は、同じ要素、特徴、及び構造を指すものと理解されるであろう。
【0016】
ここで、添付の図面に示される本発明の実施形態が詳細に参照されるであろう。本明細書に記載の実施形態は、図面を参照することにより本発明を例示するが、限定はしない。当業者には理解されるであろうが、上、下、底部、上部などの用語は、相対的なものであり、限定ではなく例示を助けるために利用される。
【0017】
本開示は、その適用において、後述されるか又は図面に示される構成要素の構造及び配置の詳細に限定されないことは、当業者に理解されるであろう。本明細書における実施形態は、他の実施形態も可能であり、様々な方法で実践又は実施されることが可能である。また、本明細書で使用される語法及び用語は、説明を目的とするものであり限定と見なされるべきでないことも理解されるであろう。本明細書における「含む」、「備える」、又は「有する」、及びその変形の使用は、その後に列挙されるアイテム及びその均等物、及び追加のアイテムを包含することが意味される。別段に限定がない限り、本明細書における用語「接続される」、「結合される」、及び「取り付けられる」、及びその変形は、広範に使用され、直接的及び間接的な接続、結合、及び取付けを包含する。加えて、用語「接続される」及び「結合される」及びその変形は、物理的又は機械的な接続又は結合に制限されない。さらに、上、下、底部、上部などの用語は、相対的なものであり、限定ではなく例示を助けるために利用される。
【0018】
図1A及び
図1Bを参照すると、
図1Aに示されるように静的動作モードのときに静的コンテンツ(例えば、LED又はLCDディスプレイ上で生成される静止画)を、また
図1Bに示されるように動的動作モードのときに動的コンテンツ(例えば、LED又はLCDディスプレイ上で生成されるビデオセグメント)を、表示するか又は他の方法で再生又は出力するために、比較的小さい薄型コンテンツ表示装置100が提供される。例示される実施形態では、装置100は、例えば、高さ及び幅がそれぞれ約2インチ(5.08cm)×4インチ(10.16cm)でありほぼ同じ寸法の表示用エリア又は表示ウィンドウを有するステッカーである。他の任意のサイズの装置100及び対応する表示エリアが使用されてもよい(例えば、4インチ(10.16cm)×6インチ(15.24cm)、5インチ(12.7cm)×7インチ(17.78cm)、又は他のより小さいか又はより大きい寸法)。
図1A及び
図1Bに示される表示エリアは、本質的に、装置100の総前面エリアである。しかし、装置100は、その視認可能な前面エリアよりも小さい表示エリアを有するように構成されてもよい。
【0019】
後述するように、
図1中の装置100には利点がある、なぜなら、充電式電池を有するか又は電池を有さないステッカー100又は他の小型表示デバイス100によりユーザインタラクションポイントにおいて、そのユーザインタラクションポイントで利用可能な周囲のワイヤレスネットワークエネルギーを採取し、かつ調節する結果として、ビデオコンテンツを再生できるためである。例えば、商用又は住居用WiFiネットワーク(例えば、店舗又は他の商業地、自治体又は医療建物、住居等で利用可能なもの)、又は、車両内でBluetooth(商標)の使用から得るもの(例えば、ドライブスルー地点に配置されたか又は車両でアクセス可能な他の広告ポイント又はユーザインタラクションポイントに配置されたステッカー100を通電するためのもの)、及び/又は、周囲の光又は光起電力エネルギーを利用可能である。装置100は、接着剤付きステッカーである必要はなく、取付け金具など他の手段により、又は陳列棚上のクリップストリップ、又はVelcroファスナを介してユーザインタラクションポイントに取り付けられる小型表示デバイスであってもよいことを理解されたい。或いは、ディスプレイ100は、取付けオプションの中でもとりわけ、ポップアップされて自立するか、又はパッケージングに直接に付加されるか、又はウェアラブルであってもよい。
【0020】
図2を参照すると、装置100には、例えば、プロセッサ104と、表示されることになるコンテンツを含み、プロセッサのためのコードを任意選択で含むメモリ106と、ディスプレイ108(例えば、LED又はLCDディスプレイ、又は低電力ディスプレイ)と、任意選択のユーザ入力デバイス102(例えば、ディスプレイの一部であるか又はディスプレイとは別個の、抵抗膜方式又は静電容量方式タッチセンサ)と、任意選択のスピーカ114と、アンテナ110又は複数のアンテナ、及び/又は光電池など他の周囲エネルギー収集デバイスと、エネルギー採取調節回路112とが備わる。プロセッサ104は、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、プログラマブルゲートアレイ(例えばFPGA)、又は特定用途向け集積回路(ASIC)など、プログラム可能な処理デバイスとすることができる。プロセッサ104とメモリ106とは、同じ構成要素中にあってもよく、又は別々の構成要素中にあってもよい。プロセッサ104は、例えば、低電力マイクロコントローラであるか、又は、RFブロック(例えば、低エネルギーBluetooth(商標)(BLE)スタック)を有する低電力マイクロコントローラ又はSoC(システムオンチップ)であってよい。装置100は、ユーザ入力デバイス102がアクティブ化されたときにビデオなどの動的コンテンツを例えばLCDディスプレイ上で出力するものとして述べた。しかし、装置100はまた、電子ペーパーディスプレイ(EPD)、及び電気泳動又は電子インク(Eインク)技術を使用して動作するように構成されてもよい。
【0021】
図3を参照すると、エネルギー採取調節回路112は、例えば、アンテナ110に対するインピーダンス整合のための整合回路120と、電圧増倍器122と、エネルギー蓄積要素124とを備えることができる。エネルギー採取調節回路112は、ユーザインタラクションポイントにおいて利用可能な周囲のエネルギーに対応する選択された範囲のワイヤレス通信信号を受信するように構成される。これらは、非限定的な例として、ワイヤレス通信フォーマット又はプロトコル及び関連する動作周波数の中でもとりわけ、近接場通信(NFC)周波数(例えば13.56MHz)又は遠距離通信(FFC)周波数、又は、300MHzと3GHzとの間の極超短波(UHF)(例えば、2.1〜2.5GHzのZigBee、Bluetooth(商標)、又はBluetooth Low Energy(BLE)又はBluetooth Smart)、又は、WiFi/ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)/IEEE802.11標準チャネル周波数(例えば、2.4GHz ISM帯域、又は3.6GHz又は5GHz WiFi帯域、又は479〜710MHzのWhite−Fi帯域の場合の、Wi−Fi 802.11)などである。装置100の近くの周囲の無線周波数信号は、
図3で110として一般に示されるアンテナを介して受信されるものとすることができる。受信された信号中の電磁エネルギーの磁界成分は、エネルギー採取調節回路112中で電気を誘導することができ、この電気は、継続的に電圧増倍器122及びエネルギー蓄積要素124によりそれぞれ増幅又は増倍されて蓄積され、装置100中の他の電子構成要素に電力が提供される。この電力は、プロセスを開始するためのユーザ入力(例えば、触覚入力、又はスマートフォンNFC交換又は他の入力)を受信すること、及びコンテンツを表示すること(例えば、コンテンツを連続的に、定期的に、又はユーザに応答して表示すること)など、動作の必要に応じて提供される。エネルギーを採取するのに使用される異なる周囲の無線周波数信号に応じて、複数の整合回路120が、それぞれのアンテナ110と電圧増倍器122との間のインタフェースとして、必要に応じて設けられてよい。加えて、周囲の光エネルギー(例えば可視光)が採取される場合、エネルギーを収集して電圧入力を電圧増倍器122に提供するか又はエネルギー蓄積要素124に直接提供する光電池が設けられうる。
【0022】
引き続き
図1A及び
図1Bを参照すると、一例として、
図1Aでは、静的コンテンツ(例えば、糖尿病管理に使用されるペンニードルのタイプのような製品に関する広告)を出力している装置100が示されており、ユーザプロンプト102は、コンテンツを再生するために装置100のディスプレイ108上の指定されたエリア102を押すようユーザに促す。ユーザがユーザ入力デバイス102(例えば、装置100上の触覚センサ、又はディスプレイ108上の指定されたタッチスクリーンエリア)に触れると、プロセッサ104は、入力信号を受信し、
図1Bに示されるように、入力信号に応答して、すでに格納済みのコンテンツを出力するようプログラムされてよい。コンテンツは、例えば、
図1Aに示される静的コンテンツ画面に表示されたペンニードルに関するより多くの情報を提供するビデオセグメントとすることができる。ビデオセグメントは、スピーカ114を介するオーディオ情報を含んでもよく、又は含まなくてもよい。或いは、
図1B中のコンテンツは、
図1Aに示されるものとは異なる静的コンテンツ、又は一連の静止画でありうる。
【0023】
装置100は、ビデオセグメント又は他の動的コンテンツを、ユーザのための一時停止入力オプションなしで出力するように構成される。しかし、ユーザ入力102を介して一時停止機能が設けられてもよい。例えば、トグルする「一時停止」又は「再生」アイコンを示すように、別個のアイコンがディスプレイ108のエリア上に生成されてもよい。ユーザ入力デバイス102がディスプレイとは別個である場合(例えば、装置100上の触覚センサ)、ユーザ入力デバイス102からの入力信号がビデオ出力中に処理されてよく、それにより、ユーザ入力デバイス102がアクティブ化されるたびにビデオの一時停止と再生との間でトグルするものとすることができる。装置100はまた、動きセンサ又は接触センサ又は近接センサであるユーザ入力デバイス102を有するように構成されてもよく、このセンサは、例えば、ユーザが装置100に近接しているときを感知し、ユーザが触覚センサ又はタッチスクリーンディスプレイ108に触れる必要なしに、ユーザ近接が感知されるときに動的コンテンツを自動的に再生する。
【0024】
引き続き
図1A、
図1B、
図2、及び
図3を参照すると、装置100中のプロセッサ104は、ユーザ入力に応答して、ユーザアクティブ化イベント(例えば、ディスプレイ108上の少なくとも指定されたタッチスクリーンエリアとの指接触、又はタッチスクリーン108とは別個のユーザ入力デバイス102との指接触)ごとに1回だけ動的コンテンツセグメントを再生するか、又は、ビデオセグメントを出力するのに使用されるエネルギーに応じて、選択された回数だけ再生を繰り返すように構成されてよい。例えば、装置100は、比較的短い時間期間(例えば約15秒)において、ビデオ又は動画、一連のグラフィカルコンテンツ又は写真、又は、他のタイプの画像を再生するように制御されてよく、1日当たり選択された回数だけビデオ又は一連の画像をリプレイできるようにする。装置100はまた、指定された時刻及び/又は日付の後はもはやビデオ又は画像を再生しない(例えば、30日又は他の選択された日数又は月数の後は、又は通常店舗営業時間外など指定時間期間中は、コンテンツの再生を停止する)ように制御されてもよい。装置100中のプロセッサ104はまた、ビデオセグメント間の一時停止(例えば、静止画の表示)を伴って、ビデオデモンストレーション又は広告の、より小さい選択された異なる部分を出力するように構成されてもよい。これは、装置100における蓄積されたエネルギーを温存するために行われてよく、また、周囲のエネルギー(例えば、ユーザインタラクションポイントにおける無線周波数信号又は周囲の光エネルギー)が、エネルギー採取調節回路112により、エネルギー蓄積要素124上に蓄積される電圧に変換される際の効率と、エネルギー蓄積要素124により提供される電力がデバイスの動作中に消費される際の効率と、に応じて行われてよい。ビデオコンテンツは、セグメントを再生するための装置100のエネルギー要件と、再生中に装置100に電力供給するのに十分な充電をエネルギー蓄積要素124上で維持する効率とに応じて、例えば5秒と3分との間の範囲にわたる持続時間のビデオセグメントとすることができる。或いは、装置100中のプロセッサ104は、それぞれが、連続する次の画像が自動的に表示されるまでに、選択された時間間隔(例えば、1〜3秒)をもって表示される一連の静止画を出力するように構成されうる。例えば、ディスプレイ108は、選択された周期(例えば15〜60秒)で10〜15個の画像を表示及び保持するEPDとすることができる。或いは、ディスプレイ108は、例えば、画素表示技術における組込みメモリを有するメモリLCD(例えば、Sharp Electronics Corp.から入手可能)とすることもできる。
【0025】
図4A及び
図4Bを参照すると、また本発明の別の実施形態によれば、
図4Aに示されるように、デバイス200上のディスプレイを介して静的コンテンツ(例えば、LED又はLCDディスプレイ上で生成される静止画)を表示するか又は他の方法で再生又は出力し、また
図4Bに示されるように、動的動作モードのときに、スマートフォン又は他のポータブルコンピューティングデバイス206に対し、そのディスプレイ204を介して出力されるように格納済み動的コンテンツをワイヤレス送信するために、デバイス200が提供される。デバイス200は、
図1A、
図1B、
図2、及び
図3に関して上述した装置100と同様のサイズ及び構造とすることができる。加えて、デバイス200は、スマートフォン又は他のポータブルコンピューティングデバイス206とワイヤレス通信するように構成される。
【0026】
例えば、
図4Aに示されるように、デバイス200は静止画を表示することができる。装置100に関して上述したように、
図4A及び
図4Bに示される表示エリアは、本質的に、デバイス200の総前面エリアである。しかし、デバイス200は、その視認可能な前面エリアよりも小さい表示エリアを有するように構成されてもよい。デバイス200の視認可能な前面エリア上には、ユーザ入力デバイスエリア202が設けられてよく、これは、デバイス200上に設けられたディスプレイ108の一部であるか又はディスプレイ108とは別個であってよい。例えば、デバイス200のディスプレイ108は、表示されたプロンプト(例えば、「ここであなたの電話機をタップしてください」及び対応するアイコン202)からのタッチスクリーン入力が可能な、LCDディスプレイとすることができる。デバイス200は、カラーLCD又はLEDディスプレイと、ビデオ視聴制御操作(例えば、一時停止、再開、再生、巻戻し又は後方スキップ、及び、早送り及び前方スキップ)のためのタッチスクリーン入力又は他のデバイス入力とを有するだろうスマートフォン又は他のポータブルデバイス206と共に動作するので、デバイス200のディスプレイ108は、静止画を出力するだけで済み、したがって、望まれるなら、Eインク技術を使用する電子ペーパーディスプレイ(EPD)など、比較的安価なディスプレイとすることができる。
【0027】
引き続き
図4A及び
図4Bを参照すると、デバイス200は、ワイヤレス通信プロトコル、例えば、RFID又は他の近接場通信(NFC)プロトコル又はBluetooth(商標)などを使用して、スマートフォン又は他のポータブルデバイス206と通信し、スマートフォン又は他のポータブルデバイス206がデバイス200に近づけられた(例えば、スマートフォン206を用いてユーザ入力202がタップされた)ときに、それとペアリングするか又は他の方法でそれを認識するように、プログラムされてよい。デバイス200がスマートフォン206を承認するか又はそれとペアリングするのに応答して、デバイス200中のプロセッサ104は、デバイス200に格納されている選択された動的コンテンツを、スマートフォン又は他のポータブルデバイス206に対し、そのディスプレイ204上での再生のために、ストリーミングするように構成される。多くの既存のスマートフォン及びデバイス206はNFCが有効化されていないので、これは有利である。このようなデバイス206では通常、例えば、最初に通電し、RFIDタグと通信して、単にウェブサイトリンクを受信するためのNFCアプリケーションがインストールされる必要がある。次いで、これらのデバイス206は、再生のために、ブラウザにナビゲートして、RFIDタグから受け取られたリンクを使用しなければならないであろう。提案されたNFC対応デバイス206は、より自動化され、より少ないユーザ設定しか要さなくなるが、所望のコンテンツを再生するために、そのコンテンツをインターネットからダウンロードする必要が以前と同様にあるだろう。対照的に、デバイス200は、有利な点として、ビデオセグメント又はそれに代わる一連の静止画など、所望の格納済みコンテンツを、スマートフォン又は他のポータブルデバイス206に直接送信し、コンテンツをインターネット上で探す必要なく、そのディスプレイ204上ですぐに再生されるようにする。
【0028】
図5は、装置100又は200の例示的な横断面図である。装置100、200の深さ又は厚さは、デバイスの構造(例えば、ディスプレイ108及びベースに使用される材料)及びその構成要素(例えば、
図2に描かれる構成要素)に応じて変動する可能性がある。例えば、装置100、200は、複数の層、例えば、基板又はベース層130を含むものを備えることができ、基板又はベース層130上には、プロセッサ104、メモリ106、アンテナ110、及びエネルギー採取調節回路112などの構成要素が搭載される。ベース130は、可撓性又は剛性材料から構築されてよく、ディスプレイ108が、ベースの表面に取付け又は貼付けされるか、又はベースと一体形成される。ディスプレイ108は、剛性又は可撓性(例えば、有機LED又はOLED)とすることができる。装置100のベース130の片側には、所望のユーザインタラクションポイントである棚、壁、又は他の表面に接着するように、任意選択の接着又は磁気又はVelco(商標)層132が設けられてよい。ディスプレイ108はまた、保護フィルム層などの任意選択の保護層(図示せず)を有することもできる。装置100、200の厚さは、ユーザインタラクションポイントにおけるスリムな外形を実現するために0.5インチ(1.27cm)未満であることが好ましく、高さ及び幅は、表示空間の観点からみて小さいフットプリントを達成するために5インチ(12.7cm)×7インチ(17.78cm)未満であることが好ましい。例えば、デバイスは、小売棚に取付け又は接着されるように、例えば0.125インチ(0.3175cm)〜0.3インチ(0.762cm)の範囲の厚さの、2インチ(5.08cm)×4インチ(10.16cm)のステッカー又はラベルとして構成されてよい。
【0029】
装置100、200は、従来の表示デバイスに対して相対的に、現場保守を削減するので有利である。従来の表示デバイスは、電池交換や、AC又はDC電源への接続を介した再充電を必要とするか、又は、煩雑な、及び/又はコストのかさむ光源エネルギー変換構成要素を必要とする。また、照明が薄暗いか又は不安定である(すなわち、十分な周囲の照明がないなど、照明が意図的に又は意図されずに薄暗くされているか又は消えているせいで利用可能でない)ようなユーザインタラクションポイントでは、表示デバイスの電力のために光源に依拠することは実現可能でないときもある。本発明の例示的な実施形態は、周囲のRFエネルギー採取を使用することができるので有利であり、これは任意選択で、採取された周囲のエネルギーを使用してエネルギー蓄積要素124を充電するために、安価で煩雑さのより低い光電池技術と組み合わせることができる。
【0030】
さらに、装置100、200は、次の理由で有利である。すなわち、周囲のRFエネルギー採取を使用して電力を自給することに加えて、プロセッサ104及びRF受信機(例えば、エネルギー採取調節回路112と一体又は別個のワイヤレス受信機)を介してRF通信能力を提供することができ、それにより、メッシュネットワーキングがコンフィギュレーション設定及びコンテンツをワイヤレスネットワーク中の装置100、200にプッシュすることを可能にする。
【0031】
装置100、200は、低コストであり、消費者、小売店、又は他の営利事業人員から、ヘルスケア専門家、薬剤師、及び薬学技師、又は、教育及び/又は販売促進目的の労働力における他の任意のタイプの人物から、容易にアクセス可能である。装置100、200は、ユーザインタラクションポイントにおいてユーザにデリバリーできるコンテンツ及びメッセージングの観点からみて、多用途である。装置100、200は、従来の小売環境で棚タグとして使用することに加えて、任意のタイプの設定アプリケーションに関係しそうな任意のタイプの情報をデリバリーするのに使用することができる。例えば、装置100、200を、エピペン(epi-pen)又は除細動器又は長期ケア製品又は糖尿病ケアデバイス(例えば、ポンプ又はペン又はニードルアダプタ、又は、他の注射デバイス又は血液モニタリングデバイス)、又は、病院、研究室、又は薬局の環境において、より一般的に配置されている他のより複雑なヘルスケア機器の、パッケージング上で提供して、それにより、製品、デバイス、又は機器の正しい使用についてユーザを教育することができる。装置100、200を機器の近くに又は機器のパッケージング上に置くと、患者、介護者、又は医療ケア提供者は、どのように医療機器を使用するかについてのリアルタイムインストラクションによりガイドされる。また、非医療アプリケーションにも使用することができる。装置100、200は、製品パッケージング上又は製品自体の上に様々なサイズで実装されて、消費者製品(例えば、パーソナルケア商品又は家庭用アプライアンス)、例えば、写真複写機又はスキャナなどのオフィス製品、及び、医療又は産業環境で利用されうるような、より複雑な機器などの製品をどのように使用するかについての、静的及び/又は動的インストラクションの組合せを好適に提供することができる。
【0032】
装置100は、ユーザインタラクションポイントメッセージングについての著しい改善を示す。というのは、過去には、小売の販売ポイント、ヘルスケア環境/クリニック、家庭、展示会、又はいずれか他のユーザインタラクション場所で、電池動作式の画面、TVモニタ、コンピュータ、iPad、又はスマートフォンを使用せずに、製品又はアイデアのビデオ又は他の動的デモンストレーションを個人にデリバリーすることは、多くの製造業者、小売業者、及び供給業者にとって、コストが非常に高かったからである。例えば、店内ビデオプロモーションの機会は、過去には、多くの小売業者又はプロモータ又は教育者が実装するには高価すぎた。というのは、購入ポイントにおける販売促進的又は教育的なビデオ表示は、大きいシェル又は筐体を有するデバイスを必要とし、このデバイスは、電池動作式でかさばり、多くの異なるユーザインタラクションポイントにおいて使用されるには煩雑すぎ、また、生産又は取得するコストが非常に高すぎるからである。
【0033】
本発明の例示的な実施形態は、従来のインタラクションポイント表示デバイスに勝る改善を示す。というのは、これらは、比較的安価で生産することができ(例えば、1つの装置100、200当たり1ドル〜3ドルなど、5ドル以下の単価)、また、非常に、より小さい外形及び/又は底面(footprint)を有することができ、多くの異なるユーザインタラクションポイントでの使用を可能にする。或いは、装置100及び/又は200は、より高品質のディスプレイを利用することもでき、この場合は、より高い単価になりやすいことがある(例えば、5ドルよりも高い単価。1ユニット当たりの価格付けは、ユニットの数量に依存する可能性が高い。すなわち、注文数量が多いほどユニットコストは削減される)。さらに、装置100、200の様々な構成要素及び動作は、装置100、200当たりの所望のユニット価格を達成するように、例えば、処理デバイスのタイプ及びそれが提供する処理能力の大きさ、表示されるデータ量、ディスプレイのタイプ(例えば、白黒画像のみを生成するか又はEPDである比較的安価なディスプレイ、又は、より高価なカラーLCD又はLEDディスプレイ)、周囲エネルギー収集デバイス(例えば、アンテナ110及び整合回路120)、使用されるものは主に装置100により表示されるコンテンツの量又は装置200からスマートフォンに送信されるコンテンツの量に基づく、の数及びタイプなどに基づいて選択及び設定されうる。
【0034】
装置100、200は、新しい製品及びサービスを使用することの利益(例えば、新しい医療製品の健康上及びライフスタイル上の利益)を適切な場所で適切なときに視覚的にやり取りすることにより、新しい製品及びサービスの認識を高めて試用を生み出すのを助けるために特に重要でありうる。したがって、装置100、200は、高価な診断機器又は他の医療機器又は供給品に、現場ユーザ(例えば、患者又は介護者)向けのインストラクションを添付することにより、病院の院内サービス又は外来患者サービスをサポートするための非常に有用な方法となることができ、また、情報が最も必要とされるときに2D視覚及び音声を使用して複雑なアイデアを素早く簡潔に通信するための、低コストの解決法となることができる。
【0035】
装置100のような小型かつ薄型の画面中にビデオ又は他の動的コンテンツをパッケージすること、又はビデオコンテンツをデバイス200からスマートフォンに直接送信することで、消費者、薬剤師及び薬学技師、ヘルスケア専門家、企業幹部、教育者、又は他の任意の人物が装置100、200上で画面に触れたとき又はユーザ入力を行ったときに、音声あり又はなしの実地ビデオが可能となる。例えば、ビデオ又は一連の画像(例えば15秒のビデオ)は、新製品や、使用インストラクション及び/又は設置又は構成ガイドからユーザが利益を得るような製品に関する、効果的なマーケティング及び/又は教育ツールとなることができる。このタイプの「ビデオパッケージング」は、例えば、店内陳列部上で接着剤又は磁石を介してクリップストリップの上部に、金属ゴンドラに、シェルフトーカー上に、薬局カウンタの前又は奥に、クリニック中で、又は薬局の冷蔵庫上に、接着するか又は他の方法で取り付けることができ、カウンセリングカウンタ又はヘルプデスクで誰かに見せるために必要に応じて取り外し、次いで置き換えることができる。このタイプのビデオパッケージングは、かさばる高価な他の情報表示メカニズムによっては提供されない有用性を提供する。これは、別のディスプレイの内部に収容されてもよく、又は単に、他の何らかのより大きいディスプレイ車両又はメーラ上に取り付けられた、例えばスタンドアロンの2インチ(5.08cm)×4インチ(10.16cm)ステッカー(又は、4インチ(10.16cm)×6インチ(15.24cm)、5インチ(12.7cm)×7インチ(17.78cm)、又は他のサイズなど、状況ニーズを満たす他の任意のサイズの装置100、200)であってもよい。装置100、200はまた、郵便で安価に個人に配布されてもよく、他の個人により直接(店内で、医師の診察室で、退院時に、モール内などで)に配られてもよく、及び人々により装着されてもよく、選択された壁、陳列部、又はオブジェクトに取付け又は接着され、次いで任意選択で取り外されて他の何かの上に置かれてもよい。前述のように、装置100、200により提供されるコンテンツは、再プログラム及び更新されることが可能である。
【0036】
本発明の例示される実施形態により利用される例示的なデバイス、システム、及び方法の構成要素は、少なくとも部分的には、ディジタル電子回路、アナログ電子回路において、又はコンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアにおいて、又はこれらの組合せにおいて実装されてよい。これらの構成要素は、例えばコンピュータプログラム製品として実装されてよく、このコンピュータプログラム製品は、プログラム可能プロセッサ、コンピュータ、又は複数のコンピュータなどのデータ処理装置により実行されるように、又はこのようなデータ処理装置の動作を制御するように、情報担体中に又は機械読み取り可能なストレージデバイス中に有形(tangibly)に組み入れられた、コンピュータプログラム、プログラムコード、又はコンピュータ命令などである。コンピュータプログラムは、コンパイルされるか又は解釈される言語を含めた任意の形のプログラミング言語で書かれてよく、スタンドアロンプログラムとしての形、又はモジュール、構成要素、サブルーチン、又はコンピューティング環境での使用に適した他のユニットとしての形を含めた、任意の形で配置されてよい。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で実行されるように配置されてもよく、又は、1つの位置における、又は複数の位置に分散されて通信ネットワークにより相互接続された、複数のコンピュータ上で実行されるように配置されてもよい。また、本発明を完成するための機能的プログラム、コード、及びコードセグメントは、本発明に関係する技術分野に精通したプログラマにより、本発明の範囲内にあるものとして容易に解釈することができる。本発明の例示的な実施形態に関連する方法ステップは、1つ又は複数のプログラマブルプロセッサがコンピュータプログラム、コード、又は命令を実行して機能を実施することにより(例えば、入力データに作用すること及び/又は出力を生成することにより)実施されてよい。方法ステップはまた、専用ロジック回路、例えばFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)により実施されてもよく、本発明の装置は、このような専用ロジック回路として実装されてよい。
【0037】
コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサは、例として、汎用と専用の両方のマイクロプロセッサ、及び、任意の種類のディジタルコンピュータの任意の1つ又は複数のプロセッサを含む。一般に、プロセッサは、読取専用メモリ又はランダムアクセスメモリ又は両方から、命令及びデータを受信することになる。コンピュータの本質的な要素は、命令を実行するためのプロセッサと、命令及びデータを格納するための1つ又は複数のメモリデバイスとである。一般に、コンピュータはまた、データを格納するための1つ又は複数の大容量格納デバイス(例えば、磁気、光磁気ディスク、又は光ディスク)を備えることになるか、又は、このような大容量格納デバイスとの間でデータの受信又は送信又は両方を行うために大容量格納デバイスに動作可能に結合されることになる。コンピュータプログラム命令及びデータを組み入れるのに適した情報担体は、あらゆる形の不揮発性メモリを含み、例として、これらは、半導体メモリデバイス、例えばEPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリデバイス、磁気ディスク、例えば内蔵ハードディスク又はリムーバブルディスク、光磁気ディスク、及びCD−ROM及びDVD−ROMディスクを含む。プロセッサ及びメモリは、専用ロジック回路に追加されるか、又は専用ロジック回路に組み込まれてよい。
【0038】
上の記述及び図は、例に過ぎないものとし、特許請求の範囲で述べられる場合を除いては、決して本発明を限定するものとはしない。当業者なら、前述の様々な例示的実施形態の様々な要素の様々な技術的態様を他の多くの方法ですぐに組み合わせることができ、それらもすべて本発明の範囲内にあると考えられることに、特に言及しておく。