特許第6840149号(P6840149)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6840149重合した大きな歯科材料ブロックを製造する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6840149
(24)【登録日】2021年2月18日
(45)【発行日】2021年3月10日
(54)【発明の名称】重合した大きな歯科材料ブロックを製造する方法
(51)【国際特許分類】
   A61C 13/083 20060101AFI20210301BHJP
【FI】
   A61C13/083
【請求項の数】20
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-531088(P2018-531088)
(86)(22)【出願日】2016年12月14日
(65)【公表番号】特表2018-537230(P2018-537230A)
(43)【公表日】2018年12月20日
(86)【国際出願番号】EP2016080875
(87)【国際公開番号】WO2017102776
(87)【国際公開日】20170622
【審査請求日】2018年10月17日
(31)【優先権主張番号】102015121858.5
(32)【優先日】2015年12月15日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】517275117
【氏名又は名称】クルツァー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Kulzer GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】クラウス ルッパート
(72)【発明者】
【氏名】アルフレート ホーマン
【審査官】 小林 睦
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/162286(WO,A1)
【文献】 特許第5736082(JP,B1)
【文献】 国際公開第2009/154301(WO,A1)
【文献】 特公昭46−021724(JP,B1)
【文献】 特開2007−308665(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 13/083
C04B 35/622
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
重合可能な歯科材料から、材料除去法での歯科補綴部分の製造のために適した立体の歯科材料ブロックを製造する方法において、次の工程
b) 重合可能な歯科材料を光透過性の立体キャスティング型またはプレス型に移すこと、
e) 重合可能な歯科材料にほぼ全ての側からUV領域またはVis領域の光を、重合可能な歯科材料の固体の外側の閉じた皮膜の形で重合可能な歯科材料の重合した外側表面を形成しながら照射すること、ここで、前記皮膜は、重合可能な歯科材料の定義された立体形状で存在するが、重合可能な歯科材料の内側領域は重合されていないかまたは部分的に重合されている、
f) 光透過性の立体キャスティング型またはプレス型から、定義された立体形状を有する形状安定性の皮膜を有する重合可能な歯科材料を取り出すこと、
g) 定義された立体形状で存在する固体の皮膜を有する重合可能な歯科材料を、60℃〜150℃に少なくとも90分間加熱すること、
i) 定義された立体形状を有する重合した歯科材料ブロックを得ること
を含む、立体の歯科材料ブロックを製造する方法。
【請求項2】
前記方法がさらに、工程
a) 粘度を調節すること
を工程b)の前に含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記方法がさらに、工程
c) 光透過性の立体キャスティング型またはプレス型内で、重合可能な歯科材料の定義された立体形状を形成しながら、重合可能な歯科材料の少なくとも1つの表面を平坦化すること、
および/または工程
d) 光透過性の立体キャスティング型またはプレス型内で重合可能な歯科材料に圧力を適用すること
を工程e)の前に含む、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記方法がさらに、工程
h) 完全に重合した歯科材料を冷却すること
を工程i)の前に含む、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
I) 重合可能な歯科材料へのほぼ全ての側からのUV領域またはVis領域の光の照射は、4分以上から4時間まで、ことに5分以上の期間行われ、および/または
II) 工程e)における前記皮膜は、2以上から15mmまでの厚みを有することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
重合可能な歯科材料の前記照射は、UV領域およびVis領域内での放射源の光の強度極大を有するデュアル照射として行われ、ことに前記照射は、350nm〜390nmと420〜500nmとの放射源の光の強度極大で行われることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
重合可能な歯科材料を、中空形を有する光透過性の立体キャスティング型またはプレス型内に移し、ここで前記中空形は直方体の形を有し、前記直方体において、2つの面はDIN A5(21cm×14.8cm)以上、ことにDIN A4(21cm×29.7cm)以上であり、かつ残りの辺の長さは少なくとも20mmであることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
前記残りの辺の長さは少なくとも30mm以上である、請求項7記載の方法。
【請求項9】
工程a)において粘度の調節は、60〜65℃に重合可能な歯科材料を加熱することにより行われることを特徴とする、請求項2から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
工程c)において前記平坦化は、透明なシートまたは平坦な透明なディスクを、一方の側が開放した光透過性の立体キャスティング型またはプレス型内の重合されるべき重合可能な歯科材料上に載置し、かつ引き続き前記シートまたは前記ディスクにスタンプを用いて前記表面の平坦化のために圧力を印加することにより行われることを特徴とする、請求項3記載の方法。
【請求項11】
工程d)において、光透過性の立体キャスティング型またはプレス型内で重合可能な歯科材料に、1.5〜5barの圧力を印加することを特徴とする、請求項3記載の方法。
【請求項12】
定義された立体形状を有する前記重合した歯科材料ブロックは、
a) 90mm以上の少なくとも1つの第1の辺の長さもしくは直径、および20mm以上の少なくとも1つの第2の辺の長さを有するか、または
b) 2つの面がDIN A5以上、ことにDIN A4以上であり、かつ残りの辺の長さは少なくとも20mm以上である直方体の形である
ことを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
光透過性の立体キャスティング型またはプレス型は、ポリメチルメタクリラートからなることを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
定義された立体形状を有する得られた重合した歯科材料ブロックを、10mm以上の少なくとも1つの辺の長さを有する50以上のフライスブロックに分割することを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
請求項1から13までのいずれか1項記載の方法により得られる歯科材料ブロック。
【請求項16】
歯科材料ブロックは、一方の寸法が0.05mm以上の拡がりを有する空隙、亀裂または空洞を有しないことを特徴とする、請求項15記載の歯科材料ブロック。
【請求項17】
歯科材料ブロックは、90mm以上の少なくとも1つの第1の辺の長さまたは直径を有し、かつ20mm以上の少なくとも1つの第2の辺の長さを有することを特徴とする、請求項15または16記載の歯科材料ブロック。
【請求項18】
放射線を用いて、かつ高めた温度で硬化した歯科材料ブロックを製造するための、ポリメチルメタクリラートまたはポリカルボナートからなる、請求項1から14までのいずれか1項に記載の、中空形の形状の光透過性の立体キャスティング型またはプレス型の使用。
【請求項19】
前記放射線がUV放射線またはVis放射線である、請求項18に記載の使用。
【請求項20】
ことに歯科材料ブロックを少なくとも1回分割することにより、少なくとも2つのより小さな歯科材料ブロックを製造するための、90mm以上の少なくとも1つの第1の辺の長さまたは直径、および20mm以上の少なくとも1つの第2の辺の長さを有する、請求項1から13までのいずれか1項記載の方法により得られた、または請求項15から17までのいずれか1項記載の重合した歯科材料ブロックの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の主題は、材料除去法で歯科補綴部材を製造するために適した大きな立体の歯科材料ブロックを応力除去重合する方法であり、ここで、この方法は次の工程
− 重合可能な歯科材料を放射線透過性の立体キャスティング型またはプレス型内に、材料の定義された立体形状を形成しながら移すこと、
− 任意に、立体キャスティング型またはプレス型内で歯科材料の少なくとも1つの表面を平坦化すること、および/または
− 立体キャスティング型またはプレス型内で重合可能な材料に圧力を適用すること、
− 歯科材料の固体の外側皮膜の形で歯科材料の重合した外側表面を形成させながら重合可能な歯科材料にほぼ全ての側からUV/Vis領域の光を照射すること、ここでこの皮膜は材料の定義された立体形状で存在するが、材料の内側領域は重合されていないかつ/または部分的に重合されている、
− 任意に、定義された立体形状を有する形状安定性の皮膜を有する歯科材料をキャスティング型またはプレス型から取り出すこと、
− 固体の皮膜を有しかつ定義された立体形状を有する材料を60℃〜150℃に少なくとも90分間加熱すること、および重合の前に、ことにほぼ完全な重合の前に調節された立体形状をほぼ維持しながらほぼ空隙がない材料ブロックを得ること
を含む。
【0002】
先行技術から、両方の縦方向側が数秒間で硬化する1cm2の底面およびほぼ3〜4cmの長さを有する小さな材料ブロックは公知である。あるいは、より長い期間にわたり水浴中での光硬化が開示されている。
【0003】
例えば光硬化性のCharisma、Venus Diamond、Signum CeramisまたはVenus Pearlのような高充填複合材料からの複合材料フライスディスクの製造において、ことにある程度のサイズのブロックを製造する場合に、単なる熱硬化の際に材料内の応力に基づきしばしば亀裂およびひび割れが生じることが想定できる。光硬化は、フライスブランクの大きな層の厚さおよび光硬化する複合材料の不十分な硬化深さに基づき問題にならない。
【0004】
本発明の課題は、多数の小さな材料ブロックに分割または切断することができ、この小さなブロックから歯科用補綴物またはその部品を、材料除去法を用いて製造することができる、ある程度の寸法の歯科材料ブロックまたは歯科材料プレートの製造を可能にする方法を開発することであった。同様に、好ましくは応力により引き起こされる亀裂のような欠陥のない、ほぼ応力のない歯科材料ブロックを製造することができる方法を開発することが好ましい。さらに、製造プロセスの間にフライスブロック内に、応力により引き起こされる、例えば空隙、亀裂およびひび割れのような欠陥は生じない、ことに50〜95質量%の充填剤含有率を有する、歯科用補綴複合材料フライスブランクの製造方法を開発することが好ましい。
【0005】
この課題は、請求項1に記載の方法、およびこの方法により得られる請求項11に記載の歯科材料ブロックにより解決された。
【0006】
この課題は、本発明の場合に、好ましくは歯科複合材料のような重合可能な歯科材料を、1つまたは複数の光開始剤の波長について光透過性のキャスティング型またはプレス型内に入れ、かつそこで特別な光により引き起こされる重合と定義された熱重合との組み合わせた方法で硬化させることにより解決された。この際、例えば複合材料のような歯科材料は、キャスティング型またはプレス型内への充填の前に、材料の粘度が明らかに低下される温度に加熱される場合が有利である。この手法により、歯科材料はキャスティング型またはプレス型内へより良好に流れ込み、かつこの型を完全に充填することができる。選択された温度は、熱により引き起こされる重合を開始させる温度より低くなければならない。したがって、粘度の調節のために選択可能な温度は、使用される熱重合開始剤に依存する。例えば過酸化ジベンゾイルを使用する場合に、歯科材料は、最大約60〜65℃で最大2時間の期間にわたり処理することができる。
【0007】
透明な立体キャスティング型またはプレス型内への、ことにキャスティング型またはプレス型の中空形内への流し込みの後に、平坦なスタンプを用いて表面を注意深くプレスすることにより表面の平坦化または平滑化が行われるので、材料は定義された立体形状になる。引き続き、重合可能な材料を透明なキャスティング型またはプレス型内で、6分間で、実験室ランプのような適切な光源を用いて、好ましくは例えばEgger露光炉のような露光炉内で全ての側から照射することができる。UV/Vis光を用いた照射により、材料は表面的に重合または硬化する。この光硬化は、歯科材料中で外側が重合した閉じた皮膜を形成する予備硬化プロセスに相当する。歯科材料の重合し硬化した皮膜は、約3〜5mmの重合した材料の厚みを有する。しかしながら、この歯科材料の芯はまだ軟質である。引き続き、閉じた外側皮膜を有する歯科材料を、好ましくは型から取り出す。次の工程で、歯科材料、ことに複合材料を、約8時間で、乾燥庫のような炉内で、約90℃で熱重合させ、熱硬化およびそれによるフライスブロックの完全な硬化が完了する。得られた材料ブロックは、好ましくは完全に重合されている。
【0008】
本発明の主題は、重合可能な歯科材料から立体的な歯科材料ブロック、ことに歯科複合材料ブロックを製造する方法、およびこの方法により得られた材料ブロックであり、ここでこの材料ブロックは歯科補綴部品を材料除去法で製造するために適していて、この方法は次の工程
a) 任意に、ことに流動性材料を得るために粘度を調節すること、
b) 重合可能な歯科材料を、ことに中空形を有する放射線透過性の立体キャスティング型またはプレス型内へ、ことに、好ましくは少なくとも5mm〜30mmの壁厚、有利に5〜10mmの壁厚を有するPMMAまたはポリカルボナートのキャスティング型またはプレス型内へ、かつ好ましくは材料の定義された立体形状を形成しながら移すこと、
c) 任意に、立体キャスティング型またはプレス型内で、ことに一方の側が開放した型内で、材料の定義された立体形状を形成しながら、歯科材料の少なくとも1つの表面を平坦化すること、および/または
d) 立体キャスティング型またはプレス型内で重合可能な材料に圧力を適用する、ことに材料にガスまたはガス混合物で1.5〜5barの圧力を印加すること
e) 重合可能な歯科材料に全ての側からUV/Vis領域の光を照射すること、ことに材料に全ての側から同時に光を、歯科材料の固体の外側皮膜の形で歯科材料の重合した外側表面を形成しながら照射し、ここで、この皮膜は、ことに工程b)またはc)の材料の定義された立体形状で存在するが、材料の内側領域は重合されていないおよび/または部分的に重合されている、
f) 任意に、キャスティング型またはプレス型から定義された立体形状を有する形状安定性の皮膜を有する歯科材料を取り出すこと、
g) 固体の皮膜を有しかつ定義された立体形状を有する材料を、60℃〜110℃で少なくとも90分間、ことに70〜95℃で6〜10時間加熱すること、
h) 任意に、完全に重合した材料を冷却すること、
i) 定義された立体形状を有する重合した歯科材料ブロックを得ること
を有する。この重合した材料ブロックは、好ましくは完全に重合されている
【0009】
この場合、歯科材料は、光開始剤および少なくとも1つのペルオキシドのような少なくとも1つの熱的に活性化可能なラジカル開始剤を含む開始剤0.01〜2質量%を含むことができる。
【0010】
工程b)において、重合可能な歯科材料を好ましくは放射線透過性の立体キャスティング型またはプレス型内へ移すことが行われ、ここで、キャスティング型またはプレス型は、材料ブロックの製造のための型の好ましくは90mm以上の少なくとも1つの第1の辺の長さまたは直径を有し、かつ20mm以上の少なくとも1つの第2の辺の長さおよび/または第3の辺の長さを有し、少なくとも148×210mm、好ましくは少なくとも210×297mm、および少なくとも20mm、好ましくは30mm、90〜200mmの材料の厚み/高さの製造のための型が有利である。
【0011】
工程e)において、型の全ての側からの均一な照射を可能にするために、光源および/またはキャスティング型またはプレス型は回転させることができる。工程e)での照射は、好ましくは水のような媒体中での個別の冷却なしで行うことができる。好ましくは、全ての側から同時に少なくとも5分〜60分間照射され、好ましくは同時に全ての側から5〜15分間照射される。本発明による前処理により、亀裂のない露光を、同時の冷却なしで行うことができる。工程e)で得られた皮膜は、原則として3〜5mmの壁厚を有するので、工程e)での照射の後に、皮膜は材料の定義された立体形状で存在するが、材料の内部領域はまだ重合されていないかまたは部分的に重合されている。工程e)において、好ましくは、皮膜を有する形状安定性の歯科材料が定義された立体形状で得られる。
【0012】
本発明による材料ブロックは、一方で、良好に切断可能であり、かつ材料除去法、例えばフライス法および/または研磨、穿孔、レーザーエネルギーによる材料除去、例えばレーザーミリング加工、材料の剥離、および/またはCAD/CAMフライスおよび/または多様な材料除去方法工程を含む方法での歯科補綴部品の製造のためにも適しているべきである。この場合、材料除去法は、材料除去加工が自動的に行われるCAD/CAM法である場合が特に好ましい。
【0013】
材料ブロックを重合前に最適な形状に移行させるために、一方の側が開放したキャスティング型またはプレス型内に移された重合可能な材料を、開放した側、ことに上側に関して平坦化することが好ましいことが判明した。したがって、好ましくは、工程c)において、平坦化は、両側が好ましくは透明であるシートまたは平坦なディスクを、一方の側が開放した立体キャスティング型またはプレス型内の重合されるべき材料上に載置することにより行われる。引き続き、シートまたはディスクにスタンプを用いて、表面の平坦化のために圧力を印加する。平坦化を行うスタンプは、好ましくは少なくとも1barの圧力で、好ましくは1.2〜5barの圧力で材料をプレスし、さらに好ましくは平坦化はスタンプを用いて2〜5barの圧力で行われる。このためスタンプは、好ましくはキャスティング型またはプレス型に適合した、平坦な下面を有する形状を有する。
【0014】
光により引き起こされる重合の前に重合可能な歯科材料の均質化のために、材料にガスまたはガス混合物で圧力が印加される。したがって、工程d)において重合可能な材料を立体キャスティング型またはプレス型内で、1.5〜5barの、ことにガスまたはガス混合物の圧力を印加する場合が好ましく、好ましくは2〜5bar、特に2〜3barの圧力が好ましい。重合可能な材料は、材料中に存在する、例えば空気またはガスからなるガス状の微小封入物を最小化または除去するために、高められた圧力下でガスまたはガス混合物で処理される。加圧下での材料の処理のために好ましいガスまたはガス混合物は、空気、ヘリウムおよびアルゴンを含み、この場合、空気が特に好ましい。
【0015】
本発明の特に好まし実施形態によると、重合可能な歯科材料の照射はほぼ全ての側から、約380nm〜500nmの範囲のUV/Vis領域の光を用いて、好ましくはUV領域とVis領域とのデュアル照射で行われ、好ましくはこの照射は立体形状の全ての側から同時に、4分以上から4時間まで、ことに5分以上の期間で行われ、5.5分から15分までが好ましい。
【0016】
同様に、本発明の主題は、重合可能な歯科材料の照射をデュアル照射として行い、かつ放射源の光の少なくとも2つの強度極大はUV領域とVis領域とにある方法であり、ことに照射は350nm〜390nmと420nm〜500nmとの放射源の強度極大、特に好ましくはほぼ380nmとほぼ450nmとの、好ましくは±20nmの強度極大で行われる。質的に特に良好でかつ外側皮膜の均一な重合を得るために、デュアル照射が特に適している。この場合、さらに、照射は、露光炉内で、ことに内側が鏡面加工された露光炉内で、特に好ましくは2〜20の放射源、好ましくは4〜15の放射源を有する露光炉内で、350nm〜390nmと420nm〜500nmの放射源の少なくとも2つの強度極大で行われる場合が特に好ましく、380nmと450nmとの強度極大で行われることが特に好ましい。内側が鏡面加工された露光炉内の特に適した放射源は、それぞれ9W(450nm)の2〜20の放射源、およびそれぞれ9W(380nm)の2〜20の放射源である。
【0017】
工程e)での照射により、歯科材料の立体形状で重合した材料の好ましくは外側の閉じた皮膜が形成される。皮膜を有する歯科材料は、好ましくは形状安定性であり、かつほぼキャスティング型またはプレス型に対応する定義された立体形状を有する。皮膜は、好ましくは2以上から15mmまでの厚みを有し、この皮膜は、好ましくは2以上から10mmまで、特に好ましくは3から6mmまで、さらに好ましくは3から4mmまでの重合した材料の厚みを有する。
【0018】
例えばf)の方法工程において、好ましくは形状安定性の皮膜を有しかつ定義された立体形状を有する歯科材料を、キャスティング型またはプレス型から取り出す。これとは別の態様では、引き続く熱処理をキャスティング型またはプレス型内で行うこともできる。
【0019】
例えばj)の方法工程において、i)で得られた定義された立体形状を有する重合した歯科材料ブロックは、それぞれ10mm以上で、ことに25mm以下の、好ましくは20mm以下の少なくとも1つの辺の長さを有する50以上のフライスブロックに分割される。好ましくは、直方体の形のフライスブロックの2〜3の辺の長さは10mm以上である。この分割は、切断、レーザー切断、鋸断、または当業者に公知の他の手段によって行うことができる。この場合、材料ブロックが、それぞれ10mm以上で、ことに20mm以下、好ましくは25mm以下の少なくとも1つの辺の長さを有する90以上のフライスブロック、好ましくは160以上のフライスブロックに分割される場合が特に好ましい。フライスブロックは、好ましくは直方体の形で存在する。好ましくは、直方体の全ての辺の長さが、10mm以上、ことに12mm以上で、かつ25mm以下である。例えば、フライスブロックを、14×14mm、または15×15mmの底面、および17〜18mmの高さを有する直方体の形状で製造することができる。
【0020】
方法工程g)において、固体の皮膜を有しかつ定義された立体形状を有する工程e)からの材料を、60℃〜150℃に少なくとも90分間加熱する。熱重合は、好ましくは70℃〜100℃、好ましくは70〜95℃、特に好ましくは80〜95℃、さらに好ましくは85〜95℃、好ましくはほぼ90℃±2.5℃の温度範囲で実施される。熱重合は、上述の温度範囲で、2時間以上、好ましくは2〜12時間実施される。ことに70℃〜95℃で2〜12時間実施される。特に応力のない材料ブロック、ことに90mm以上の1つの辺の長さおよび20mm以上の少なくとも1つの第2の辺の長さを有する材料ブロックを製造するために、80〜95℃で5〜12時間、ことに7〜9時間の熱処理、好ましくは90℃±2.5℃でほぼ8時間の熱処理が好ましいことは判明した。特に好ましい別の態様によると、工程g)において70℃〜95℃で2〜12時間加熱し、ことに歯科材料は工程g)において炉内で加熱する。
【0021】
熱重合工程に引き続き、工程h)において材料を炉内で定義された時間にわたり冷却することができる。この場合、工程g)の実施後にスイッチオフされた炉内で冷却を行う場合が、特に応力のない材料ブロックの製造のために好ましい。好ましくは、この炉はスイッチオフされ、かつ材料は炉内で徐冷することができる。
【0022】
本発明による材料ブロックは、好ましくは140MPa以上、好ましくは145MPa以上の曲げ強度、および同時に10,000MPa以上、好ましくは10,500MPa以上、好ましくは11,000MPa以上の弾性率を有する。
【0023】
重合可能な歯科材料をキャスティング型またはプレス型内へ移す前の粘度の任意の調節は、材料を60〜65℃に加熱することにより行うことができる。粘度の任意の調節は、材料を60〜65℃に加熱することにより、ことに重合可能な材料を熱的ラジカル開始剤の分解温度を35℃〜約10℃下回る範囲の温度に加熱することにより行うことができる。
【0024】
しかしながら、いずれの場合でも粘度を調節するための温度は、熱により引き起こされる重合が開始される温度を下回るべきである。好ましくは、この温度は、熱により引き起こされる重合が開始される温度より少なくとも10℃下回る。
【0025】
歯科材料は、好ましくは、1・102Pa・s〜5.0・105Pa・s、ことに8・102Pa・s〜4.5・105Pa・sのηの粘度を有するかまたはこの粘度に調節することができる。重合可能な材料の貯蔵弾性率は、この場合、G*=2・103〜5・106の間にあることができる。あるいは、1・105Pa・s〜5.0・108Pa・sの粘度が好ましく、5・105Pa・s〜2.0・108Pa・sのηの粘度が好ましく、特に8・105Pa・s〜2.0・108Pa・sのηの粘度が好ましい。重合可能な材料の貯蔵弾性率は、この場合、G*=2・103〜10・105の間にあることができる。粘度は振動測定によって決定される。振幅掃引が測定される(機器:Anton Paar NCR301)。
【0026】
本発明による材料ブロックの製造のために、好ましくはPMMA(ポリメチルメタクリラート)またはポリカルボナート(PC)からなる、ことに中空形を有するキャスティング型またはプレス型が使用される。このため、この型は、ことに中空形を有し、PMMA底部を有する円柱形の上方の一方の側が開放したPMMAキャスティング型またはプレス型、例えばPMMAからなる円柱形の深皿形の型であってよい。同様に、この型は、上から見て長方形または正方形の寸法を有していてよい。例えば、直方体の形で存在する少なくとも1つの中空形を有するキャスティング型またはプレス型が適していて、この場合、2つの面がDIN A5以上であり、ことにDIN A4以上であり、かつ残りの辺の長さは少なくとも20mmであり、好ましくは30mm以上、40mm以上、50mm以上、60mm以上である。同様に、少なくとも4つの面が、DIN A5以上、ことにDIN A4以上である直方体を製造することが可能である。同様に、キャスティング型またはプレス型内の中空形にとって適した形状は、円柱形、棒状、または立方体の形状である。あるいは、キャスティング型またはプレス型は、ポリカルボナートのような他の透明な材料から製造されていてよい。
【0027】
中空形は、この場合、好ましくは材料の定義された立体形状を有する皮膜の定義された立体形状、好ましくは定義された立体形状を有する重合した歯科材料ブロックの形状に対応する。この場合、定義された立体形状を有する材料ブロックが、中空形の少なくとも1つの辺の長さに関して1〜3体積%以下の体積収縮を有する場合が特に好ましい。
【0028】
特に好ましくは、この方法は、95%より高い透明度を有する、ことにPMMAまたはポリカルボナート、または石英ガラスもしくは市販ガラスのようなガラスからなるキャスティング型またはプレス型を用いて実施される。特に好ましい別の態様によると、本発明による方法は、材料が1.3〜1.8、ことに1.48〜1.50の屈折率を有するキャスティング型またはプレス型を用いて実施される。
【0029】
別のキャスティング型またはプレス型は、PMMAまたはポリカルボナート、または石英ガラスもしくは市販ガラスのようなガラスからなる内側キャスティング型またはプレス型を含み、この型は開口部を有する骨格によって外側から安定化されていてよい。この骨格は金属または合金からなっていてよい。
【0030】
この方法で使用されたキャスティング型またはプレス型の壁厚は、好ましくは5〜30mm、好ましくは5〜10mmの範囲にあるのが好ましい。照射は、好ましくはPMMAまたはポリカルボナートのキャスティング型またはプレス型内へ直接行われ、ことに水浴の使用なしで、キャスティング型またはプレス型の水冷なしで、またはキャスティング型またはプレス型を取り囲むその他の冷媒なしで行われる。
【0031】
本発明による方法により、主に0.05mmより大きい小さなガス状の微小封入物または空隙を有しない、好ましくは100μm以下、ことに好ましくは50μm以下、さらに好ましくは20μm以下の空隙またはガス状の微小封入物を有する規定された立体形状を有する材料ブロックを製造することができるかもしくは得ることができる。
【0032】
本発明による方法により製造されたかまたは得られた、定義された立体形状を有する重合した材料ブロックは、好ましくは90mm以上の少なくとも1つの第1の辺の長さまたは直径を有し、かつ好ましくは20mm以上、ことに90mm以上から200mmまでの少なくとも1つの第2の辺の長さを有する。ことに、2つの面がDIN A5(21cm×14.8cm)以上またはDIN A4(21cm×29.7cm)以上であり、かつ残りの辺の長さが20mm以上、好ましくは30mmより大きい、好ましくは40より大きく60mmまでである直方体を得ることができる。
【0033】
本発明による方法において、重合可能な歯科材料として、
(i) a)二酸化ケイ素、好ましくはケイ酸;二酸化ジルコニウムおよび/または上述の2つの酸化物の少なくとも一方を含む混合物、およびb)平均粒子サイズが0.2〜10μmの範囲にある歯科用ガラスを含む無機充填剤50〜95質量%、
(ii) モノマー混合物5〜50質量%、
(iii)光開始剤、少なくとも1つの熱により活性化可能なラジカル開始剤、例えば過酸化物を含む開始剤0〜2質量%、ことに0.01〜1質量%、
(iv)安定剤、添加剤0〜2質量%を含み、ここで全体の組成は100質量%である
複合材料を使用することができる。
【0034】
好ましい別の態様によると、0.2〜10μmの範囲内にある平均粒子サイズについて少なくとも2つの異なる画分を有する歯科用ガラスが存在してよい。
【0035】
同様に、本発明の主題は、空隙、亀裂または空洞を有しない歯科材料ブロックであり、この歯科材料ブロックは、一方の寸法が0.05mm以上の拡がりであり、好ましくはこの拡がりは100μm以下であり、特に好ましくは50μm以下であり、さらに好ましくは20μm以下である。同様に、本発明の主題は、90mm以上の少なくとも1つの第1の辺の長さまたは直径を有しかつ20mm以上の少なくとも1つの第2の辺の長さを有する材料ブロックである。148×210mm、好ましくは210×297m、および少なくとも20mm、好ましくは30mm、90〜200mmの材料の厚み/高さを有する材料ブロックが好ましい。
【0036】
重合した材料ブロックは、さらに、ことに工程c)、d)および/またはe)、ことに工程c)またはd)でのキャスティング型またはプレス型内での重合可能な歯科材料とほぼ同じに定義された形状を有することを特徴とする。したがって、重合した材料ブロックは、好ましくはキャスティング型またはプレス型の凹部とほぼ同じ形状を有し、この場合、材料ブロックの高さは平坦化が行われる側で変更することができる。
【0037】
全ての側からの同時の、長い、好ましくは少なくとも4分間の本発明による光硬化により、重合可能な歯科材料は、外側の固体の形状安定性の皮膜を得て、この皮膜は、既に材料の定義された立体形状で存在する。したがって、固体の皮膜を有する歯科材料を、本発明の場合にキャスティング型および/またはプレス型から取り出し、かつ引き続き炉内で熱処理することができる。
【0038】
好ましくは、重合した材料ブロックは、重合可能な歯科材料との関連で、工程c)またはd)で定義された形状で、90mmの第1の辺の長さまたは直径に関して1〜3体積%未満の収縮を有する。同様に、20mm以上の第2の辺の長さに関して1〜3体積%未満の収縮が好ましい。
【0039】
同様に、本発明の主題は、90mm以上の少なくとも1つの第1の辺の長さまたは直径および20mm以上の少なくとも1つの第2の辺の長さの重合した材料ブロックの、少なくとも2つのより小さな材料ブロックを製造するため、ことにこの材料ブロックを少なくとも1回分割し、好ましくは切断、鋸断または当業者に公知の他の手段により分割することにより、少なくとも2つのより小さな材料ブロックを製造するための使用である。本発明の方法に従って、DIN A5またはDIN A4の大きさの、10〜50mm、好ましくは20〜50mmの厚さを有するプレートを製造することができ、このプレートを、次いで、例えば14×14mm、または15×15mmの面および17〜18mmの高さの直方体の形のフライスブロックに分割することができる。例えば、DIN A4の大きさのプレートから、フライスブロックとして使用するための200を越えるより小さな材料ブロックを製造することができ、例えば200を越える小さな材料ブロックまたはフライスブロックを切断することができる。
【0040】
本発明により製造された材料ブロックまたはこの材料ブロックから製造可能な複数の材料ブロックを、引き続き除去法で歯科補綴部品またはその部品に加工することができ、ことに複合材料ブロックを製造することができ、かつCAD/CAM法でフライス加工、穿孔および/またはレーザーミリングのようなレーザーを用いた除去法で加工することができる。
【0041】
実施例は、本発明を詳細に説明するが、本発明をこの対象に制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】本発明による光透過性PMMAキャスティング型またはプレス型。
図2】重合可能な歯科材料で充填されたPMMA型。
図3】材料の表面の平坦化。
図4】重合可能な材料中での皮膜の形成下での全ての側からの光硬化。
図5】重合した材料ブロック。
図6】材料ブロックからフライス加工されたブリッジ。
図7a】熱硬化しただけの同じ材料の本発明によらない材料ブロック。
図7b】熱硬化しただけの同じ材料の本発明によらない材料ブロック。
図7c】熱硬化しただけの同じ材料の本発明によらない材料ブロック。
図8】切断された本発明による材料ブロックの、断面の異なる拡大率の図。
【0043】
図1は、重合可能な歯科材料を流し込むかまたは混練可能なペーストとして導入するために上方の一方の側が開放している、本発明によるPMMAキャスティング型またはプレス型を示す。図2には、重合可能な歯科材料で充填されたPMMA型が示されている。図3には、PMMA型内の歯科材料が、上側にスタンプを用いて、重合可能な材料の表面にスタンプを定義された圧力で押圧することにより平坦化される。好ましくは、スタンプと重合可能な材料の表面との間に、好ましくはPMMAからなる透明なシートまたは透明で平坦なディスクが存在する。引き続き、この材料を、ガス状の微小封入物を除去するために、耐圧容器内でガスまたはガス混合物に曝す。全ての側での光硬化は、図4に示されている。光硬化の後に、本発明による熱重合が90℃で8時間行われる。得られた重合した材料ブロックは、図5および図6に示されている。
【0044】
図7a、7bおよび7cは、材料を90℃で8hアニールすることにより硬化させた同じ材料の本発明によらない材料ブロックである。硬化した材料は、0.5cmを越えるサイズの大きな亀裂または空隙を有する。さらに、全体として、重合した材料ブロックはアニール後に当初に定義された形状を有しないで、強く歪んでいることが目立つ。上から見た図では、材料ブロックがもはや当初の円形形状を有していないことを良好に認識できる。図7cでは、外側の表面にいたるまで延びる内部亀裂を認識することができる。
【0045】
図8は、切断した材料ブロックならびに200倍に拡大した多様な部分1、2、3、4および5、ならびに5倍および20倍に拡大したより大きな部分を示す。画像1〜5には200マイクロメートルのスケールが示されている。この拡大図は、本発明による方法により硬化した材料ブロックが、90mmを越える幅の大きな形状にもかかわらず、歪みまたはガス状の封入物または空隙を示さないが、同じ寸法の熱硬化しただけのブロックは歪み、かつ大きな亀裂および空隙を有することを示す。
【0046】
実施例:
本発明により、この課題は、複合材料を、光開始剤の波長について光透過性の型内に注ぎ込むことにより解決される。有利には、型内への良好な流し込みを可能にするために、複合材料を、材料の粘度が明らかに低下する温度に予め加熱する。しかしながら、この温度は、熱により引き起こされる重合が開始されるほど高くてはならない。これは、使用された熱重合開始剤に依存する。例えば過酸化ジベンゾイルを使用する場合には、最大2時間の期間で約60〜65℃の最大温度が適切であることが判明した。
【0047】
透明な型内に流し込み、かつ表面を注意深くプレスすることにより平坦化した後、材料を型内で6分間全ての側から例えばEgger露光炉のような適切な実験室ランプで照射し、表面的に硬化させる。この予備硬化プロセスの後に、材料は約5mmの硬化した「皮膜」で覆われるが、芯はまだ軟性である。形状安定性の光硬化した複合材料を、PMMA型から取り出し、熱硬化させかつそれによりフライスブロックの完全な硬化を完了するために、引き続き乾燥庫内で約90℃で約8時間放置する。
【0048】
UV/Vis:380nm〜500nm 6分間、23℃RTで;5本のOsram dulux S-Blue 71 blau 9W(450nm)管および5本のOsram dulux S-Blue 78 blau 9W(380nm)管、ことに内側が鏡面加工された露光炉内で;熱重合:予熱炉内で90℃で8時間。冷却は、スイッチオフした炉内で行った。
【0049】
材料パラメータの比較
【表1】
それぞれの試験体サイズは、DIN4049の規定に対応する。曲げ強さ[MPa]および弾性率[MPa]の決定は、DIN4049に従って行った。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7a
図7b
図7c
図8