特許第6840280号(P6840280)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6840280ルータ機能付き終端装置を含むネットワークのリセットシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6840280
(24)【登録日】2021年2月18日
(45)【発行日】2021年3月10日
(54)【発明の名称】ルータ機能付き終端装置を含むネットワークのリセットシステム
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/28 20060101AFI20210301BHJP
【FI】
   H04L12/28 200Z
【請求項の数】8
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2020-106747(P2020-106747)
(22)【出願日】2020年6月22日
【審査請求日】2020年7月21日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500029121
【氏名又は名称】株式会社ジュピターテレコム
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 健司
【審査官】 中川 幸洋
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−283543(JP,A)
【文献】 特開2010−114855(JP,A)
【文献】 特開2009−193152(JP,A)
【文献】 特許第6002959(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
LANとWANとを相互接続するルータ機能付き終端装置と、前記ルータ機能付き終端装置に接続され、WAN側の外部サーバとの間でデータ通信を行う複数のLAN接続機器と、を含むネットワークのリセットシステムであって、
少なくとも1つの前記LAN接続機器は、ネットワーク監視制御部を備えており、
前記ネットワーク監視制御部は、
前記WAN側に向けた疎通確認処理を行う通信監視部と、
前記疎通確認の結果に基づいて、ネットワークリセット処理の実行/不実行を判定する判定部と、
前記ネットワークリセット処理を実行すると判定された場合に、前記ルータ機能付き終端装置に第1再起動コマンドを送出するとともに、他のLAN接続機器それぞれに第2再起動コマンドを送出するリセット処理部と、
前記第1再起動コマンド及び前記第2再起動コマンドの送出に伴って、自身を再起動する自己リセット部と、を含み、
前記ネットワーク監視制御部は、ネットワークの上位ノード及び下位ノードの各再起動を、上流の前記ルータ機能付き終端装置から順序立て実行し、下流の複数の前記各LAN接続機器の再起動が、先行して行われる前記ルータ機能付き終端装置の再起動に追随してそれぞれ実行されるように制御することを特徴とするネットワークのリセットシステム。
【請求項2】
複数の前記各LAN接続機器は、前記ネットワーク監視制御部をそれぞれ有しており、
複数の前記各LAN接続機器は、互いに異なるタイミングで前記疎通確認処理を行うように設定されており、
第1LAN接続機器の疎通確認処理において、疎通確認結果がNGであった場合に、前記リセット処理部は、第1LAN接続機器以外の他のLAN接続機器すべてに対して前記ルータ機能付き終端装置への再起動コマンド送出フラグをOFFにするための通知を行いつつ、前記ルータ機能付き終端装置に第1再起動コマンドを送出するとともに、前記ルータ機能付き終端装置の再起動が完了する時間に対応した所定の時間待機した後に、他のLAN接続機器それぞれに第2再起動コマンドを送出することと特徴とする請求項に記載のネットワークのリセットシステム。
【請求項3】
前記通信監視部は、前記ルータ機能付き終端装置に対して所定の外部サーバが行ったWAN側疎通確認結果を、前記外部サーバから受信し、
前記判定部は、前記疎通確認の結果がOKであっても、前記WAN側疎通確認結果がNGである場合、前記ネットワークリセット処理を実行すると判定することを特徴とする請求項1又は2に記載のネットワークのリセットシステム。
【請求項4】
前記ルータ機能付き終端装置は、
WAN側インターフェース部と、
光信号又はアナログ信号をデジタル信号に変換するONU/モデム機能部と、
LAN配下の前記LAN接続機器とWAN側の前記外部サーバとの間のデータ転送を行うルータ機能部と、
前記LAN接続機器に対するLAN側インターフェース部と、を有し、
前記ルータ機能付き終端装置は、WAN側の所定のDHCPサーバから可変グローバルIPアドレスが割り当てられ、前記外部サーバとの間でLANとWANとを相互接続することを特徴とする請求項1からのいずれか1つに記載のネットワークのリセットシステム。
【請求項5】
前記LAN側インターフェース部は、前記LAN接続機器に設けられたUPnP(Universal Plug and Play)に対応するUPnP機能を備えることを特徴とする請求項に記載のネットワークのリセットシステム。
【請求項6】
前記ルータ機能付き終端装置は、
商用電源から供給される電力のON/OFFを含む電力供給制御を行う電源供給部と、
前記ルータ機能付き終端装置全体の制御を司る管理制御部と、を有し、
前記管理制御部は、前記第1再起動コマンドの受信に伴い、所定の終了処理により電源OFFと同じ状態にした後に再起動するソフトウェアリブート、または、前記電源供給部に電源OFFコマンドと自動電源ONコマンドを送出するハードウェアリブートを遂行することを特徴とする請求項1からのいずれか1つに記載のネットワークのリセットシステム。
【請求項7】
WAN側の外部サーバと複数のLAN接続機器とを相互接続するルータ機能付き終端装置を含むネットワークにおいて、前記LAN接続機器によって実行されるプログラムであって、前記LAN接続機器に、
前記WAN側に向けた疎通確認処理を行う第1機能と、
前記疎通確認の結果に基づいて、ネットワークリセット処理の実行/不実行を判定する第2機能と、
前記ネットワークリセット処理を実行すると判定された場合に、前記ルータ機能付き終端装置に第1再起動コマンドを送出するとともに、他のLAN接続機器それぞれに第2再起動コマンドを送出する第3機能と、
前記第1再起動コマンド及び前記第2再起動コマンドの送出に伴って、自身を再起動する第4機能と、を実現させ
前記ルータ機能付き終端装置と複数の前記各LAN接続機器とを含むネットワークの上位ノード及び下位ノードの各再起動を、上流の前記ルータ機能付き終端装置から順序立て実行し、下流の複数の前記各LAN接続機器の再起動が、先行して行われる前記ルータ機能付き終端装置の再起動に追随してそれぞれ実行されるように制御することを特徴とするプログラム。
【請求項8】
LANとWANとを相互接続するルータ機能付き終端装置に接続され、WAN側の外部サーバとの間でデータ通信を行うLAN接続機器であって、
前記WAN側に向けた疎通確認処理を行う通信監視部と、
前記疎通確認の結果に基づいて、ネットワークリセット処理の実行/不実行を判定する判定部と、
前記ネットワークリセット処理を実行すると判定された場合に、前記ルータ機能付き終端装置に第1再起動コマンドを送出するとともに、他のLAN接続機器それぞれに第2再起動コマンドを送出するリセット処理部と、
前記第1再起動コマンド及び前記第2再起動コマンドの送出に伴って、自身を再起動する自己リセット部と、を有し、
前記ルータ機能付き終端装置と複数の前記各LAN接続機器とを含むネットワークの上位ノード及び下位ノードの各再起動を、上流の前記ルータ機能付き終端装置から順序立て実行し、下流の複数の前記各LAN接続機器の再起動が、先行して行われる前記ルータ機能付き終端装置の再起動に追随してそれぞれ実行されるように制御することを特徴とするLAN接続機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LANとWANとを相互接続するルータ機能付き終端装置を含むネットワークのリセット(再起動)技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ルータ、ONUやモデム、ホームゲートウェイなどの機器では、通信状態が不安定(通信速度の低下や機能不全など)になったり、通信の遮断が生じたりした場合に、再起動することで通信が回復することが知られている。
【0003】
特許文献1は、制御プログラムのアップデートやネットワーク設定の設定変更などにおいてゲートウェイが自己で再起動することが記載されている。また、特許文献2には、xDSL回線区間の通信状態を監視し、通信異常を検出した場合に人手を介することなく、自動的に再起動を行い、通信異常を復旧させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−193152号公報
【特許文献2】特開2008−228020号公報
【特許文献3】特許第6002959号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1,2に記載のように、ルータやホームゲートウェイ(ルータ機能付き終端装置)が、自分で再起動を自動的に行う仕組みによって、再起動操作の手間(ユーザ操作、または作業員による遠隔操作、作業員による現地作業)を省くことができる。
【0006】
一方で、例えば、ホームゲートウェイだけが再起動しても、通信状態が回復しない場合があり、LAN配下のLAN接続機器の再起動を合わせて行う必要もある。なお、特許文献3には、ルータとの間で正常な通信が行えない場合に、ルータからLAN配下のPoE対応機器に対して再起動制御を行う仕組みが記載されている。
【0007】
しかしながら、ホームゲートウェイとLAN接続機器との関係を考慮し、ホームゲートウェイを含むローカルネットワーク全体の再起動によって通信状態をリセットする仕組みが存在していなかった。つまり、従来は、ルータやホームゲートウェイの再起動の仕組みと、LAN配下の接続機器の再起動の仕組みとが個別に存在しているが、ホームゲートウェイを含むローカルネットワークの上位ノードと下位ノードとの関係を考慮しつつノード全体のリセット(再起動)を順序立てて行っていないため、通信状態回復の確実性の欠如は否めない。
【0008】
例えば、ネットワークのリセット処理は、上位ノードから下位ノードの順に再起動を行うことで、再起動後の上位ノードに対して下位ノードが後から接続する形となり、再起動前の上位ノードの影響を受け難いリセット処理を行うことができる。しかしながら、特許文献3のように、ホームゲートウェイから下位ノードへの再起動コマンドの送出は、上位ノードであるホームゲートウェイが先に再起動できないため、上位ノードから下位ノードの順に再起動をすることができず、リセット処理の確実性が担保できない。
【0009】
特に、ルータやホームゲートウェイなどの上位ノードを先に再起動する仕組みを導入する場合、特許文献1から3の各技術では、専用の監視制御装置を別途導入する必要があり、運用しなければならない機器が増加する。運用する機器の増加は、コスト増につながると共に、機器故障リスクも増加するため、運用コストが高くなる課題がある。
【0010】
本発明の目的は、ルータ機能付き終端装置を含むローカルネットワークの上位ノードと下位ノードとの関係を考慮してノード全体のリセット(再起動)を順序立てて行い、確実な通信状態回復を図ることができるリセットシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
)本発明は、LANとWANとを相互接続するルータ機能付き終端装置と、ルータ機能付き終端装置に接続され、WAN側の外部サーバとの間でデータ通信を行う複数のLAN接続機器と、を含むネットワークのリセットシステムであり、少なくとも1つのLAN接続機器は、ネットワーク監視制御部を備えている。
【0014】
上記ネットワーク監視制御部は、WAN側に向けた疎通確認処理を行う通信監視部と、疎通確認の結果に基づいて、ネットワークリセット処理の実行/不実行を判定する判定部と、ネットワークリセット処理を実行すると判定された場合に、ルータ機能付き終端装置に第1再起動コマンドを送出するとともに、他のLAN接続機器それぞれに第2再起動コマンドを送出するリセット処理部と、第1再起動コマンド及び第2再起動コマンドの送出に伴って、自身を再起動する自己リセット部と、を含む。そして、上記ネットワーク監視制御部は、ネットワークの上位ノード及び下位ノードの各再起動を、上流のルータ機能付き終端装置から順序立て実行し、下流の複数の各LAN接続機器の再起動が、先行して行われるルータ機能付き終端装置の再起動に追随してそれぞれ実行されるように制御する。
【0015】
)上記()において、複数の各LAN接続機器が、ネットワーク監視制御部をそれぞれ有するように構成することができ、複数の各LAN接続機器は、互いに異なるタイミングで疎通確認処理を行うように設定することができる。
【0016】
このとき、第1LAN接続機器の疎通確認処理において、疎通確認結果がNGであった場合に、リセット処理部は、第1LAN接続機器以外の他のLAN接続機器すべてに対してルータ機能付き終端装置への再起動コマンド送出フラグをOFFにするための通知を行いつつ、ルータ機能付き終端装置に第1再起動コマンドを送出するとともに、ルータ機能付き終端装置の再起動が完了する時間に対応した所定の時間待機した後に、他のLAN接続機器それぞれに第2再起動コマンドを送出するように構成することができる。
【0017】
)上記(1)又は(2)において、通信監視部は、ルータ機能付き終端装置に対して所定の外部サーバが行ったWAN側疎通確認結果を、前記外部サーバから受信することができる。判定部は、疎通確認の結果がOKであっても、WAN側疎通確認結果がNGである場合、ネットワークリセット処理を実行すると判定するように構成することができる。
【0018】
)上記(1)から()において、ルータ機能付き終端装置は、WAN側インターフェース部と、光信号又はアナログ信号をデジタル信号に変換するONU/モデム機能部と、LAN配下のLAN接続機器とWAN側の外部サーバとの間のデータ転送を行うルータ機能部と、LAN接続機器に対するLAN側インターフェース部と、を有するように構成することができる。ルータ機能付き終端装置は、WAN側の所定のDHCPサーバから可変グローバルIPアドレスが割り当てられ、外部サーバとの間でLANとWANとを相互接続するように構成される。
【0019】
)上記()において、LAN側インターフェース部は、LAN接続機器に設けられたUPnP(Universal Plug and Play)に対応するUPnP機能を備えるように構成することができる。
【0020】
)上記(1)から()において、ルータ機能付き終端装置は、商用電源から供給される電力のON/OFFを含む電力供給制御を行う電源供給部と、ルータ機能付き終端装置全体の制御を司る管理制御部と、を有するように構成される。このとき、管理制御部は、第1再起動コマンドの受信に伴い、所定の終了処理により電源OFFと同じ状態にした後に再起動するソフトウェアリブート、または、電源供給部に電源OFFコマンドと自動電源ONコマンドを送出するハードウェアリブートを遂行することができる。
【0022】
)本発明は、WAN側の外部サーバと複数のLAN接続機器とを相互接続するルータ機能付き終端装置を含むネットワークにおいて、LAN接続機器によって実行されるプログラムである。本プログラムは、LAN接続機器に、WAN側に向けた疎通確認処理を行う第1機能と、疎通確認の結果に基づいて、ネットワークリセット処理の実行/不実行を判定する第2機能と、ネットワークリセット処理を実行すると判定された場合に、ルータ機能付き終端装置に第1再起動コマンドを送出するとともに、他のLAN接続機器それぞれに第2再起動コマンドを送出する第3機能と、第1再起動コマンド及び第2再起動コマンドの送出に伴って、自身を再起動する第4機能と、を実現させ、ルータ機能付き終端装置と複数の各LAN接続機器とを含むネットワークの上位ノード及び下位ノードの各再起動を、上流のルータ機能付き終端装置から順序立て実行し、下流の複数の各LAN接続機器の再起動が、先行して行われるルータ機能付き終端装置の再起動に追随してそれぞれ実行されるように制御する。
【0024】
)本発明は、LANとWANとを相互接続するルータ機能付き終端装置に接続され、WAN側の外部サーバとの間でデータ通信を行うLAN接続機器である。LAN接続機器は、WAN側に向けた疎通確認処理を行う通信監視部と、疎通確認の結果に基づいて、ネットワークリセット処理の実行/不実行を判定する判定部と、ネットワークリセット処理を実行すると判定された場合に、ルータ機能付き終端装置に第1再起動コマンドを送出するとともに、他のLAN接続機器それぞれに第2再起動コマンドを送出するリセット処理部と、第1再起動コマンド及び第2再起動コマンドの送出に伴って、自身を再起動する自己リセット部と、を有する。上記LAN接続機器は、上記ルータ機能付き終端装置と複数の各LAN接続機器とを含むネットワークの上位ノード及び下位ノードの各再起動を、上流のルータ機能付き終端装置から順序立て実行し、下流の複数の各LAN接続機器の再起動が、先行して行われるルータ機能付き終端装置の再起動に追随してそれぞれ実行されるように制御する。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、ルータ機能付き終端装置に接続されるLAN配下のLAN接続機器が、ネットワーク監視制御部を備え、WAN側に向けた疎通確認結果に基づいてネットワークリセット処理の実行/不実行を判定して実行する。
【0026】
このとき、ネットワークリセット処理の実行に際して、下位ノードであるLAN接続機器が、上位ノードであるルータ機能付き終端装置に再起動コマンドを送出するとともに、この上位ノードへの再起動コマンドの送出に伴って、LAN接続機器自身も再起動する。
【0027】
下位ノードから上位ノードに対して再起動を制御することで、追加的な監視機器等が不要となり、かつルータ機能付き終端装置を含むローカルネットワークの上位ノード及び下位ノードの各再起動を順序立てて行うことができ、確実な通信状態回復を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】第1実施形態のリセットシステムが適用される各機器のネットワーク構成図である。
図2】第1実施形態のゲートウェイ装置及びLAN接続機器の機能ブロックを説明するための図である。
図3】第1実施形態のネットワークリセット処理を詳細説明図である。
図4】第1実施形態のネットワークリセット処理の処理フローを示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
(第1実施形態)
図1から図4は、第1実施形態のリセットシステムを説明するための図であり、図1は、リセットシステムが適用されるネットワークの構成図である。
【0030】
図1に示すように、ゲートウェイ装置100は、LAN(Local Area Network)とWAN(Wide Area Network)とを相互接続するルータ機能付き終端装置であり、一例としては、住宅、職場、工場、施設などに設置されるホームゲートウェイである。
【0031】
ゲートウェイ装置100は、複数のLAN接続機器300(300A,300B,300C・・・、300N)が接続され、LAN接続機器群に対して、無線LAN又は有線LANのローカルネットワークを形成する。
【0032】
また、ゲートウェイ装置100は、WAN側と有線通信回線で接続され、光ケーブルや同軸ケーブルを介してIP(Internet protocol)網に接続する。WAN側には、IP網に接続された、DHCPサーバ400や外部サーバ500などが位置している。
【0033】
以下の説明では、LAN接続機器300として、監視カメラを一例に説明するが、LAN接続機器300の他の態様としては、通信機器であれば、特に限定されるものではない。例えば、デスクトップ型やノート型のコンピュータ装置、スマートフォンなどの多機能携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型端末などの持ち運び可能な携帯端末(モバイル端末)であってもよい。また、センサ装置、エアコンや冷蔵庫、テレビなどの家電機器、その他のIOT機器なども、LAN接続機器として含むことができる。つまり、LAN接続機器300は、通信機能を備え、ゲートウェイ装置100に対してLAN接続されるローカルネットワークノードであって、IP網を通じて外部サーバ500とデータ通信を行うことができる機器であればよい。
【0034】
また、ゲートウェイ装置100配下の複数のLAN接続機器群は、全てが同じ機器でなくてもよい。つまり、全てのLAN接続機器300が、監視カメラで構成されたノード群である態様以外にも、監視カメラ、スマートフォン、エアコン、テレビなどで構成された機器種別が異なるLAN接続機器群であってもよい。
【0035】
DHCPサーバ400は、ゲートウェイ装置100に対し、IP網における可変グローバルIPアドレスを割り当てる。
【0036】
外部サーバ500は、IP網を通じてLAN接続機器300との間でデータ通信を行う機器である。例えば、監視カメラであるLAN接続機器300が、撮影した動画や静止画の映像データや検出情報などを外部サーバ500に伝送することができる。また、外部サーバ500は、監視カメラに対して設定情報や制御情報などの各種情報を送ることもできる。なお、外部サーバ500の一態様としては、サービス管理装置を挙げることができるが、これに限るものではなく、ゲートウェイ装置100を介してWAN側に位置する、LAN接続機器300の様々な通信相手が含まれる。
【0037】
図2は、ゲートウェイ装置100及びLAN接続機器300の機能ブロックを説明するための図である。
【0038】
図2に示すように、ゲートウェイ装置100は、光ケーブルや同軸ケーブルが接続されるWAN側インターフェース(WAN側IF)部110と、光信号又はアナログ信号をデジタル信号に変換するONU/モデム機能部111と、を備える。WAN側インターフェース部110は、OLT(OpticalLine Terminal)などの、加入した通信会社の局側に設置される光回線等の終端装置と接続される。
【0039】
また、ゲートウェイ装置100は、LAN接続機器300に対する通信インターフェースであるLAN側インターフェース(LAN側IF)部120と、LAN配下のLAN接続機器300とWAN側の外部サーバ500との間のデータ転送を行うルータ機能部121と、を備える。ルータ機能部121は、上述の割り当てられた可変グローバルIPアドレスを送信元IPアドレスとして、外部サーバ500との間の通信を行うと共に、複数の各LAN接続機器300それぞれに対するルーティング処理を行う。
【0040】
なお、LAN側インターフェース部120は、LAN接続機器300に設けられたUPnP(Universal Plug and Play)に対応するUPnP機能を備えることができる。UPnPなどのネットワークプロトコルを導入することで、ゲートウェイ装置100と各LAN接続機器300との間の接続利用が容易になる。
【0041】
また、LAN接続機器300は、PoE対応機器として構成することもできる。この場合、ゲートウェイ装置100からLANケーブル(ツイストペアケーブル(UTP))を通じた各LAN接続装置300に電源を供給することができ、複数のLAN接続機器300それぞれの電源を個別に確保する必要がない。
【0042】
管理制御部140は、ルータ機能付き終端装置としての全体制御を司る。また、管理制御部140は、本実施形態のネットワークリセット処理において、再起動コマンドの受信に伴って、自己のリブート(再起動)処理を行う。リブート処理は、所定の終了処理により電源OFFと同じ状態にした後に再起動するソフトウェアリブート、または、電源供給部150に電源OFFコマンドと自動電源ONコマンドを送出するハードウェアリブートである。電源供給部150は、商用電源から供給される電力のON/OFFを含む電力供給制御を行う。
【0043】
次に、LAN接続機器300について説明する。図2に示すように、LAN接続機器300は、LAN側インターフェース(LAN側IF)部310、機器制御部320、機器制御部320の制御対象である機器デバイス330、及びネットワーク監視制御部340を含んで構成されている。
【0044】
機器デバイス330は、監視カメラでいうところの撮像装置であり、撮像装置の撮影動作制御、撮影データの記憶・伝送などの各制御を、機器制御部320が行う。
【0045】
LAN側インターフェース部310は、ゲートウェイ装置100のLAN側インターフェース部120に対する通信IFである。なお、ゲートウェイ装置100とLAN接続機器300との間の通信接続は、有線又は無線で行うことができる。LANケーブル等の有線接続の場合は、LAN側インターフェース部120,310は、LANポートを含むネットワークカード(例えば、LANカード)であり、WI−FI(登録商標)等の無線接続の場合は、LAN側インターフェース部120,310は、無線通信用のネットワークアダプタである。
【0046】
また、複数の各LAN接続機器300とゲートウェイ装置100との間にスイッチ等の中継機器を設けて相互に接続したり、中継機器を介さずにゲートウェイ装置100に対して直接接続されたりする態様であってもよい。
【0047】
ネットワーク監視制御部340は、プログラムモジュールで構成されており、ソフトウェアとしてインストールされ、LAN接続機器300に組み込まれる。ネットワーク監視制御部340は、通信監視部341、判定部342、リセット処理部343、及び自己リセット部344を含んで構成されている。
【0048】
通信監視部341は、WAN側に向けた疎通確認処理を行う。例えば、pingなどの疎通確認コマンドを実行し、IPパケットを所定のネットワークノードに送信して返答の有無を確認することで、疎通有無を把握することができる。なお、WAN側に向けた疎通確認としては、例えば、外部サーバ500や所定のDNSサーバにIPパケットを送信したり、予め把握している固定IPアドレス宛にIPパケットを送信したりすることができる。また、本実施形態では、ゲートウェイ装置100が、DHCPサーバ400から可変グローバルIPアドレスが割り当てられるので、ゲートウェイ装置100における可変グローバルIPアドレスの割り当て履歴(取得履歴)を確認することで、WAN側に向けた疎通確認を行うこともできる。
【0049】
なお、疎通確認は、1つ又は複数の疎通確認チャネルを用いた手法を任意に適用することができる。例えば、特定の又は任意の1つの疎通確認チャネルだけを登録しておき、その疎通確認チャネルを用いた疎通確認処理を行うことができる。別の態様としては、複数の疎通確認チャネルを登録しておき、所定又は任意の順序でチャネルを選択して順次疎通確認を行う。そして、複数の疎通確認チャネルのうち、いずれか1つのチャネルで疎通していれば疎通OKと判定するようにしてもよい。
【0050】
さらに別の態様では、複数の疎通確認チャネルを登録しておき、まず、特定の疎通確認チャネルとして外部サーバ500のチャネルで疎通確認処理を行う。そして、外部サーバ500のチャネルで不通と判定された場合、残りの他の疎通確認チャネルで疎通確認処理を行い、いずれか1つの疎通確認チャネルで疎通OKが確認されれば、外部サーバ500のチャネルで不通であっても、ゲートウェイ装置100の通信状態を「疎通OK」と判定することができる。逆に、外部サーバ500のチャネルで不通と判断された場合であって、残りの他の疎通確認チャネルすべてで不通と判定された場合に、ゲートウェイ装置100は、不通であると判定するように構成することもできる。
【0051】
判定部342は、通信監視部341から出力される疎通確認の結果に基づいて、ネットワークリセット処理の実行/不実行を判定する。なお、後述するように、通信監視部341からの疎通確認結果だけでなく、外部サーバ500からゲートウェイ装置100に対する疎通確認処理の結果を加味して、ネットワークリセット処理の実行/不実行を判定するように構成することもできる。
【0052】
リセット処理部343は、ネットワークリセット処理を実行すると判定された場合に、ゲートウェイ装置100に対し、再起動コマンドを送出する。自己リセット部344は、再起動コマンドの送出に伴って、自身を再起動する処理を行う。
【0053】
図3は、本実施形態のネットワークリセット処理を詳細説明図である。
【0054】
まず、ネットワークリセット処理の実行/不実行を判定する処理について説明する。当該判定処理では、2つの疎通確認結果を用いる。1つは、LAN接続機器300から外部サーバ500に向けた通信監視部341による疎通確認処理の結果(疎通OK/疎通NG)である。図3の例では、上りWAN疎通確認結果に相当する。
【0055】
一方、外部サーバ500は、ゲートウェイ装置100に対し、通信監視部341と同様の疎通確認処理を行うことができる。例えば、ゲートウェイ装置100又は/及びLAN接続機器300に向けたICMPのpingコマンド(必要に応じてポート番号を指定したコマンドも含まれる)を実行して疎通確認のためのIPパケットを送出する。この外部サーバ500側からの疎通確認処理の結果(疎通OK/疎通NG)が、図3の下りWAN疎通確認結果に相当する。外部サーバ500は、定期的に疎通確認処理を行い、疎通確認結果を蓄積することができる。なお、疎通確認処理は、公知の技術を適宜適用することができる。
【0056】
そして、判定部342は、上りWAN疎通確認結果がNGであれば、その時点で、ネットワークリセット処理を実行する旨の判定を行うが、本実施形態では、外部サーバ500から取得した当該外部サーバ500側の疎通確認結果がNGである(又は疎通確認結果を取得できない)場合にも、上りWAN疎通確認結果がOKであってもネットワークリセット処理を実行する旨の判定を行うように構成している。
【0057】
例えば、通信監視部341は、外部サーバ500が行ったゲートウェイ装置100に向けた下り疎通確認処理の結果(WAN側疎通確認結果)を、任意のタイミングで当該外部サーバ500から受信するように構成することができる。また、外部サーバ500が、ゲートウェイ装置100に対して任意のタイミングで送信するように構成してもよい。
【0058】
このように構成することで、ゲートウェイ装置100からの上り通信の状態だけでなく、下り通信の状態も考慮したリセット処理により、外部サーバ500からゲートウェイ装置100への通信状態の品質向上を図ることができる。
【0059】
リセット処理部343及び自己リセット344は、判定部342の判定結果に基づいて、ネットワークリセット処理(再起動処理)を開始する。
【0060】
図3の例は、ゲートウェイ装置100のLAN配下に、複数のLAN接続機器300が接続された態様であり、複数の各LAN接続機器が、ネットワーク監視制御部340をそれぞれ有している。なお、これら複数の各LAN接続機器は、互いに異なるタイミングで通信監視部341が疎通確認処理を行うように設定することができる。
【0061】
例えば、LAN接続機器300A(第1LAN接続機器)で疎通確認処理を行い、疎通確認結果がNGであると判定された場合に、LAN接続機器300Aのリセット処理部343は、LAN接続機器300A以外の他のLAN接続機器300B,300C,・・・、300Nすべてに対して、ゲートウェイ装置100への再起動コマンド送出フラグをOFFにするための通知を行う(処理a)。図3の例において、他のLAN接続機器300B,300C,・・・、300Nは、この通知に基づいてゲートウェイ装置再起動フラグを「OFF」に更新する。
【0062】
リセット処理部343は、処理aの通知に連動し、ゲートウェイ装置100に再起動コマンド(第1再起動コマンド)を送出する(処理b)。なお、リセット処理部343は、ゲートウェイ装置100の管理制御部140に対して認証(ログイン)手順を踏むように構成することができる。つまり、ゲートウェイ装置100は、リセット処理部343からのログイン要求に対して認証処理を行い、認証結果がOKである場合に、再起動コマンドを受け付けるように構成することができる。ゲートウェイ装置100は、受け付けた再起動コマンドに従い、上述したリブート(再起動)処理を行う。
【0063】
リセット処理部343は、再起動コマンドの送出をトリガーに、ゲートウェイ装置100の再起動が完了するまで待機する(処理c)。なお、ゲートウェイ装置100の再起動が完了したか否かを確認するために、リセット処理部343は、所定時間待機した後に、ゲートウェイ装置100に対して起動確認リクエストを送出するように構成してもよい。
【0064】
リセット処理部343は、ゲートウェイ装置100の再起動が完了する時間に対応した所定時間待機した後に、他のLAN接続機器300B等それぞれに再起動コマンド(第2再起動コマンド)を送出する(処理d)。これら他のLAN接続機器300B,300C,・・・、300Nは、受信した再起動コマンド基づいて自己再起動フラグを「ON」に更新し、自己リセット部344が自己再起動フラグ「ON」に基づいて、再起動処理を行う。
【0065】
そして、LAN接続機器300Aのリセット処理部343は、他のLAN接続機器300B等への再起動コマンドの送出に伴って、自身の自己再起動フラグを「ON」に更新し、自己リセット部344が自己再起動フラグ「ON」に基づいて、自身の再起動処理を行う(処理e)。
【0066】
このように本実施形態のネットワークリセット処理は、下位ノードであるLAN接続機器300が、上位ノードであるゲートウェイ装置(ルータ機能付き終端装置)100に再起動コマンドを送出してゲートウェイ装置100の再起動処理を先に行わせ、その後、LAN接続機器300自身も再起動する。
【0067】
このように、下位ノードから上位ノードに対して再起動を制御することで、追加的な監視機器等が不要となり、コスト低減を図ることができると共に、ゲートウェイ装置100を含むローカルネットワーク内の上位ノード及び下位ノードの各再起動を上流から順序立てて行うことができ、確実な通信状態回復を図ることができる。確実な通信状態の回復措置環境の実現により、通信状態が「不通」となる状態、例えば、通信障害により通信できない状態を低減又は回避することができ、通信障害対応に伴うコスト(障害復旧のための技術員の派遣コストや応対コストなど)を低減させることができる。
【0068】
なお、図3の例は、複数のLAN接続機器300をLAN配下としたローカルネットワークの態様であるが、例えば、ゲートウェイ装置100に対して1つのLAN接続機器300しか接続されていないローカルネットワークの場合、図3の例において処理a及び処理dを省略したネットワークリセット処理となる。
【0069】
なお、上記説明では、全てのLAN接続機器300が、ネットワーク監視制御部340をそれぞれ備えているが、例えば、いずれか1つのLAN接続機器300、または、一部の数台のLAN接続機器300が、ネットワーク監視制御部340を備えるように構成してもよい。
【0070】
図4は、本実施形態のネットワークリセット処理の処理フローを示す図である。
【0071】
外部サーバ500は、定期的に任意のタイミングで、ゲートウェイ装置100又はLAN接続機器300に向けた疎通確認処理を行い(S501)、下りWAN疎通確認結果を格納する(S502)。
【0072】
一方、LAN接続機器300Aも、所定のタイミングで外部サーバ500に向けた疎通確認処理を行う(S301)。このとき、上りWAN疎通確認結果がOKであれば、LAN接続機器300Aは、外部サーバ500に対して、下りWAN疎通確認結果を取得するように、データ通信を行うことができる。また、外部サーバ500が、LAN接続機器300Aからの疎通確認パケットの受信に伴い、下りWAN疎通確認結果を提供するように構成することができる(S503)。
【0073】
LAN接続機器300Aは、まず、ステップS301の処理実行を契機に、上りWAN疎通確認結果がOKであるか否かを確認し(S302)、疎通OKであれば、さらに、外部サーバ500から受信した下りWAN疎通確認結果を確認する(S303)。
【0074】
ステップS302,S303を通じ、上りWAN疎通確認結果がNGの場合と、上りWAN疎通確認結果がOKであるが下りWAN疎通確認結果がNGの場合と、でステップS304以降のネットワークリセット処理(WAN通信回復用の再起動処理)を開始する。
【0075】
まず、ステップS305において、ゲートウェイ装置100のLAN配下に、他のLAN接続機器300が存在するか否かを確認する。例えば、LAN接続機器300Aは、マルチキャストでpingコマンドを送出して、稼働しているLAN接続機器300を把握したり、予め設定されたローカルネットワーク配下の接続機器リストなどを確認することで、ゲートウェイ装置100のLAN配下の他のLAN接続機器300を把握することができる。
【0076】
LAN接続機器300Aは、他のLAN接続機器300が存在しない場合は、ステップS306(図3の処理aに相当)をスキップし、他のLAN接続機器300が存在する場合は、ステップS306に進む。LAN接続機器300Aは、ステップS306において、LAN接続機器300A以外の他のLAN接続機器300B,300C,・・・、300Nすべてに対して、ゲートウェイ装置100への再起動コマンド送出フラグをOFFにするための通知を行う。
【0077】
なお、存在が確認された複数のLAN接続機器300のうち、稼働(起動)しておらず、電源OFFのLAN接続機器が存在しても、マルチキャストでゲートウェイ装置100への再起動コマンド送出フラグをOFFにする通知を行うことができる。
【0078】
次に、LAN接続機器300Aは、ゲートウェイ装置100の管理制御部140に対してログインし(S307)、ゲートウェイ装置100に再起動コマンドを送出する(図3の処理bに相当)。このとき、LAN接続機器300Aは、ゲートウェイ装置100に再起動コマンドを送出したことに伴い、自己のゲートウェイ装置再起動フラグをOFFにする。ゲートウェイ装置100は、受け付けた再起動コマンドに従い、リブート(再起動)処理を行う(S101)。
【0079】
LAN接続機器300Aは、ゲートウェイ装置100への再起動コマンドの送出をトリガーに、ゲートウェイ装置100の再起動が完了するまで待機する(S310,図3の処理cに相当)。なお、上述のように、ゲートウェイ装置100の再起動が完了したか否かを確認する処理を行ってもよい(S309)。
【0080】
LAN接続機器300Aは、ゲートウェイ装置100の再起動が完了する時間に対応した所定時間待機した後に、他のLAN接続機器300それぞれに自己再起動コマンドを送出する(S311、図3の処理dに相当)。そして、LAN接続機器300Aは、他のLAN接続機器300への再起動コマンドの送出に伴って、自身の自己再起動処理を行う(S312、図3の処理eに相当)。
【0081】
最後に、LAN接続機器300Aは、ゲートウェイ装置100のネットワークリセット処理の実行履歴(WAN通信回復用の再起動処理ログ)を、外部サーバ500に送信する(S313)。外部サーバ500は、受信したWAN通信回復用の再起動処理ログを蓄積する。
【0082】
以上、本実施形態について説明したが、LAN接続装置300の各機能は、プログラムによって実現可能であり、各機能を実現するために予め用意されたコンピュータプログラムが補助記憶装置に格納され、CPU等の制御部が補助記憶装置に格納されたプログラムを主記憶装置に読み出し、主記憶装置に読み出された該当プログラムを制御部が実行することで、各部の機能を動作させることができる。
【0083】
また、上記プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された状態で、コンピュータに提供することも可能である。コンピュータ読取可能な記録媒体としては、CD−ROM等の光ディスク、DVD−ROM等の相変化型光ディスク、MO(Magnet Optical)やMD(Mini Disk)などの光磁気ディスク、フロッピー(登録商標)ディスクやリムーバブルハードディスクなどの磁気ディスク、コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア、SDメモリカード、メモリスティック等のメモリカードが挙げられる。また、本発明の目的のために特別に設計されて構成された集積回路(ICチップ等)等のハードウェア装置も記録媒体として含まれる。
【符号の説明】
【0084】
100 ゲートウェイ装置(ルータ機能付き終端装置)
110 WAN側IF部
111 ONU/モデム機能部(信号変換部)
120 LAN側IF部
121 ルータ機能部
130 記憶部
140 管理制御部
150 電源供給部
300 LAN接続機器
310 LAN側IF部
320 機器制御部
330 機器デバイス
340 ネットワーク監視制御部
341 通信監視部
342 判定部
343 リセット処理部
344 自己リセット部
400 DHCPサーバ
500 外部サーバ
【要約】      (修正有)
【課題】確実な通信状態回復を図るLANとWANとを相互接続するルータ機能付き終端装置を含むネットワークのリセット(再起動)技術を提供する。
【解決手段】LANとWANとを相互接続するゲートウェイ装置100と、ゲートウェイ装置に接続され、WAN側の外部サーバとの間でデータ通信を行うLAN接続機器300と、を含むネットワークのリセットシステムであって、LAN接続機器には、WAN側に向けた疎通確認処理を行う通信監視部341と、疎通確認の結果に基づいて、ネットワークリセット処理の実行/不実行を判定する判定部342と、ネットワークリセット処理を実行すると判定された場合に、ゲートウェイ装置に再起動コマンドを送出するリセット処理部343と、再起動コマンドの送出に伴って、自身を再起動する自己リセット部344と、を含むネットワーク監視制御部340が設けられている。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4