(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
<概要>
本発明の一態様に係る洗濯機は、洗濯に関する機能を洗濯槽に供給される水に与える機能付与部材を有し、記憶部に記憶している前記機能付与部材の濃度と、洗濯運転で使用する水量とに基づいて前記機能付与部材の消費量を予測し、前記機能付与部材の消費状態を使用者に報知部を介して報知させる制御ユニットを有する。
本発明の一態様に係る洗濯機は、洗濯に関する機能を洗濯槽に供給される水に与える機能付与部材を有し、前記機能付与部材の消費状態を使用者に報知部を介して報知させる制御ユニットを有し、前記制御ユニットは、前記洗濯槽に供給される水温を検知する検知手段と、前記検知手段により検知された水温に応じて前記機能付与部材の消費量を調整するために、前記消費量を増減させる係数を前記消費量に掛けて調整した調整後消費量を算出する算出手段とを備える。
明細書の一態様に係る洗濯機は、従来の洗濯機において銀イオン溶出小片部材の交換の際に、銀イオン水貯蔵部内の銀イオン溶出小片部材を掴んで(触れて)取り出さなくてはならないという欠点(なお、この欠点は、銀イオン溶出小片部材だけでなく、洗濯に関して他の機能を付与するような機能付与部材の交換についても同様に発生しうる。)を解決するものであり、筐体内に洗濯槽を有する洗濯本体部と、前記洗濯槽への注水路に配された機能付与部と、前記洗濯槽に洗剤を投入する洗剤投入部と、を備え、前記機能付与部は、着脱自在なカートリッジを前記洗剤投入部又は前記洗濯本体部に有し、前記カートリッジは、洗濯に関する機能を前記注水路から供給された水に与える機能付与部材と、前記機能付与部材を収容するカートリッジケースとを有する。これにより、機能付与部材がカートリッジケースに収容されたカートリッジタイプであるため、機能付与部材に直接触れることなく、簡単に交換できる。
明細書の別態様に係る洗濯機において、前記洗剤投入部は、投入口から投入された洗剤を収容する洗剤収容部を有する洗剤ケースを、前記投入口が開閉可能な状態で前記洗濯本体部に備え、前記カートリッジは、前記洗剤ケースに着脱自在に設置されている。これにより、カートリッジを設置するための専用部材が不要となり、容易に実施できる。
明細書の別態様に係る洗濯機において、前記カートリッジは、前記洗剤ケースに設置された状態であって前記投入口が開放する状態において、視認可能な視認部と、視認不可能な非視認部とを有する。これにより、カートリッジの位置が使用者に認識されやすくできる。
【0009】
明細書の別態様に係る洗濯機において、前記カートリッジは、前記非視認部の上面に前記注水路からの水を注水するための注水口を有する。これにより、カートリッジ内に洗剤や柔軟剤が入りにくくでき、カートリッジ内で洗剤や柔軟剤が固化して水が流通しにくくなることで機能付与部材の効果が十分に発揮されなくなるのを防止できる。また、カートリッジに収容される機能付与部材が金属含有部材(例えば、銀)である場合、柔軟剤と金属成分とが接触することで柔軟剤が変色して衣服に色を付けることがあるが、この変色を防止できる。洗剤又は柔軟剤と機能付与部材が接触することで洗剤・柔軟剤・機能付与部材の有する機能が損失するのを防止できる。
明細書の別態様に係る洗濯機において、前記洗剤ケースは、前記洗剤収容部として、液状の洗剤用の液洗剤収容部と、粉状の洗剤用の粉洗剤収容部とをそれぞれ独立に有し、前記カートリッジは、前記粉洗剤収容部の底面から上方に離間する位置に設置されている。これにより、粉洗剤がカートリッジにより堰き止められにくくできる。
明細書の別態様に係る洗濯機において、前記洗剤ケースは、前記カートリッジ用の位置決め部を有する。これにより、カートリッジが所定の姿勢で支持され、機能を安定して付与できる。
【0010】
明細書の別態様に係る洗濯機において、前記機能付与部材は、金属イオンを溶出する金属含有部材として、少なくとも銀イオンを溶出する銀含有部材を含み、前記洗剤ケースは、柔軟剤を収容する柔軟剤収容部を独立して有し、前記カートリッジは、前記洗剤収容部に設けられている。これにより、銀イオンと柔軟剤とが接触するのを防止できる。柔軟剤と銀が接触することで柔軟剤が変色してしまうのを防止できる。
【0011】
明細書の別態様に係る洗濯機において、前記機能付与部材の消費状態を使用者に報知部を介して報知させる制御ユニットを有する。これにより、使用者による機能付与部材の消費の管理が不要となる。
明細書の別態様に係る洗濯機において、前記制御ユニットは、前記機能付与部材の単回の洗濯運転における消費量及び前記機能付与部材の消費量の合計である合計消費量を記憶する記憶手段と、前記洗濯運転毎に、当該洗濯運転で消費される前記機能付与部材の消費量を前記記憶手段に記憶された前記合計消費量に加算する加算手段と、前記加算手段により当該洗濯運転での前記機能付与部材の前記消費量を加算された前記合計消費量が所定量を超えた又は前記合計消費量が所定量以上となったことを判定する判定手段とを備え、前記判定手段により前記合計消費量が前記所定量を超えた又は前記合計消費量が所定量以上となったと判定した場合に前記報知部に前記消費状態を報知させる。これにより、機能付与部材の消費について精度よく管理できる。
【0012】
明細書の別態様に係る洗濯機において、前記制御ユニットは、前記機能付与部材の単回の洗濯運転における消費量及び前記機能付与部材の残量を記憶する記憶手段と、前記洗濯運転毎に、前記記憶手段に記憶された前記残量から当該洗濯運転で消費される前記機能付与部材の消費量を減算する減算手段と、前記減算手段により当該洗濯運転での前記機能付与部材の前記消費量を減算された前記残量が所定量を下回った又は前記残量が所定量以下になったことを判定する判定手段とを備え、前記判定手段により前記残量が前記所定量を下回った又は前記残量が所定量以下になったと判定した場合に前記報知部に前記消費状態を報知させる。これにより、機能付与部材の消費について精度よく管理できる。
【0013】
明細書の別態様に係る洗濯機において、前記制御ユニットは、前記洗濯槽に注水される水温を検知する検知手段と、前記検知手段により検知された水温に応じて単回の洗濯運転における前記機能付与部材の消費量を調整するために、前記単回の洗濯運転における消費量を増減させる係数を前記消費量に掛けて調整した、単回の洗濯運転における前記機能付与部材の消費量として扱われる調整後消費量を算出する算出手段とを備える。これにより、水温を考慮した機能付与部材の管理が可能となる。
【0014】
<第1実施形態>
1.概要
洗濯機Xは、
図1に示すように、筐体10内に洗濯槽を有する洗濯本体部1と、洗濯槽に洗剤を投入する洗剤投入部3と、洗濯槽への注水路に配された機能付与部5とを有する。
実施形態では、洗濯槽の中心軸が水平に配された、横型洗濯機、所謂、ドラム式洗濯機について説明するが、縦型洗濯機であっても同様に実施できる。
ここで、洗濯槽の開口を開閉するためのドア13が存在する側を前側とし、洗濯槽の中心軸が延伸する方向を前後方向とし、上下方向と前後方向とに直交する方向を左右方向とする。なお、右・左はドア13と対向する状態を基準とする。
以下、各部について説明する。
【0015】
2.各部
(1)洗濯本体部
洗濯本体部1は、
図2に示すように、洗濯水等を貯留するための洗濯槽11と、洗濯槽11に収納され且つ衣類等の洗濯物が投入される回転ドラム12と、洗濯槽11の開口を開閉するドア13と、回転ドラム12を回転させるモータ14と、回転ドラム12に投入された洗濯物の重量を測定する計量センサ151(
図6参照)と、回転ドラム12へ注水する注水ユニット16と、洗濯運転の操作等を行うための操作ユニット17と、洗濯運転等を制御する制御ユニット18と、洗濯槽11の排水を行う排水ユニット等を箱状の筐体10に備えている。なお、本実施形態の洗剤投入部3は、洗剤だけでなく柔軟剤も投入可能に構成されている。
【0016】
注水ユニット16は、例えば水道水等の蛇口にホース(図示省略)を介して接続される接続口161と、接続口161から洗剤投入部3へ注水するための上流側注水路162と、洗剤投入部3から洗濯槽11へ注水するための下流側注水路163とを有し、筐体10に取り付けられている。なお、上流側注水路162と下流側注水路163とを合わせて、単に「注水路」ともいう。
【0017】
上流側注水路162は、制御ユニット18の指示にしたがって水道水の注水・停止を行う注水制御部164(
図2参照)と、
図4及び
図5に示すように、水道水を洗剤投入部3の所定領域に分配する水路を有する分配部165とを備える。
分配部165は、下側に配される下部材166と上側に配される上部材167とを箱状に備え、下部材166における水路を形成している底部分166aに1個以上(ここでは複数個である)の貫通孔166bを有する。これにより、水路を流れる水が所定部位の貫通孔166bから所定領域に分配される。
【0018】
水路は、少なくとも、機能付与部5に注水する機能付与用水路165aを有している。ここでは、他の水路として、洗剤投入部3に水を注水する洗剤用水路として、粉洗剤用水路165b、液洗剤用水路165c及び柔軟剤用水路165dの3水路を有している。
機能付与用水路165aは粉洗剤用水路165bの延長上にあり、粉洗剤用水路165bの貫通孔166bから流れ落ちなかった水が機能付与用水路165aへと供給される。これにより、機能付与用水路165aを容易に設けることができる。
【0019】
粉洗剤用水路165bと液洗剤用水路165cとは独立して設けられ、さらに、柔軟剤用水路165dも、粉洗剤用水路165b、液洗剤用水路165cとから独立して設けられている。つまり、粉洗剤用水路165b、液洗剤用水路165c及び柔軟剤用水路165dが専用水路として形成されている。これにより、粉洗剤、液洗剤、柔軟剤等が混じって洗濯槽11に供給されるのを防止できる。なお、水路を示す引き出し線は、下部材166の底部分166aや上部材167の蓋部分167aと区別するために、先端を矢印としている。
【0020】
注水制御部164は、2個の電磁弁タイプのバルブを備え、第1バルブは粉洗剤用水路165b(機能付与用水路165aを含む)の接続部166cに接続され、第2バルブは液洗剤用水路165cの接続部166dに接続される(
図4参照)。
粉洗剤用水路165bや機能付与用水路165aに注水する場合は、第1バルブを開状態、第2バルブを閉状態にする。液洗剤用水路165cに注水する場合、第1バルブを閉状態、第2バルブを開状態にする。柔軟剤用水路165dに注水する場合、第1バルブと第2バルブとを開状態にする。
【0021】
下流側注水路163は、
図2に示すように、分配部165の下方であって洗濯槽11の上方に配され且つ上方が開口する箱部材により構成され、洗剤投入部3に注水された水を底部分163aで受けて排出口163e(
図5参照)から洗濯槽11へと注水する。なお、箱部材も符号「163」とする。
【0022】
操作ユニット17は、
図1に示すように、洗濯の運転について使用者が操作する操作部171、操作内容や洗濯運転状況を表示する表示部173、洗濯に関する情報を使用者に報知する報知部175(
図6参照)等を有する。
操作部171は、例えば、電源ボタン、スタートボタン(一旦停止ボタン)、コース選択ダイヤル171a等を備える。コース選択ダイヤル171aは、複数の洗濯コースから使用者が所望する洗濯コースを設定するためのダイヤルである。洗濯コースとしては、例えば、標準コース、手洗いコース、念入りコース、お急ぎコース等がある。なお、本実施形態ではコース選択ダイヤル171aを例示したが、ダイヤルに限らず使用者のコース選択の用に供されるものであればボタンやタッチパネルでもよい。
報知部175は、制御ユニット18の指示により、使用者に洗濯運転終了、運転時のエラー発生、機能付与部5のカートリッジ51(
図9参照)の交換等を報知する。なお、報知部175は、カートリッジ51の交換時期を報知する手段として、例えばランプ175aを表示部173に備える。ランプ175aは、例えばLEDや白熱電球等、使用者が視覚を通じて状況を理解できるものであればよい。
【0023】
排水ユニットは、洗濯槽11の排出口に接続され、排水制御部191を備える。排水制御部191は、例えば、電磁弁タイプのバルブにより構成される。
【0024】
制御ユニット18は、
図2に示すように、筐体10の前面上部の裏側に設けられている。制御ユニット18は、使用者の操作部171の操作にしたがって洗濯運転を制御する制御部181と、各種のデータやプログラムを格納するための記憶部182、時間等を計測するタイマ183等を備える。
ここでの制御ユニット18は、機能付与部5のカートリッジ51の交換時期を管理し、報知部175に交換時期を報知させる機能を有する。
【0025】
制御部181は、マイクロコンピュータで構成され、洗濯コースにしたがって、注水ユニット16に接続する注水制御部164のバルブの開閉、回転ドラム12(モータ14)の駆動、排水制御部191のバルブの開閉等を制御する。制御部181は、さらに、機能付与部5の機能付与部材53(
図9参照)の消費状態を管理し、機能付与部材53の交換時期になると報知部175に報知させる。
記憶部182は、例えば、EEPROM、RAM、ROM等を含み、各種洗濯コースに含まれる工程を行うためのコンピュータプログラムや、コンピュータプログラムの実行に用いられる各種パラメータや、機能付与部材53の消費状況を管理するための各種情報を記憶する。
【0026】
(2)洗剤投入部
洗剤投入部3は注水路に配されている。具体的には、洗剤投入部3は、上流側注水路162と下流側注水路163との間に配されている。
洗剤投入部3は少なくともケース31を備える。ケース31は、明細書に係る発明の「洗剤ケース」の一例に相当する。
ケース31は、上流側注水路162の分配部165と下流側注水路163との間に着脱自在に設置される。ここでのケース31は、前後方向に移動可能に下流側注水路163に支持されている。洗剤投入部3はケース31の前側に化粧部材33を備える。
【0027】
ここでの洗剤投入部3は柔軟剤も投入可能に構成されている。なお、柔軟剤も含める場合は、洗剤等とし、区別する必要がある場合は、洗剤又は柔軟剤とする。
ケース31は洗剤等を収容するための収容部を複数有する。ここでの収容部は、粉状の洗剤(以下、単に「粉洗剤」とする)用の粉洗剤収容部311、液状の洗剤(以下、単に「液洗剤」とする)用の液洗剤収容部312、柔軟剤用の柔軟剤収容部313の3個から構成され、それぞれが独立して設けてある。これにより、洗剤等が混在するのを防止できる。
収容部は、凹入部により構成され、収容部を示す引き出し線は、凹入部を構成する底壁等と区別するために、先端を矢印としている。
【0028】
粉洗剤収容部311、液洗剤収容部312及び柔軟剤収容部313は、上方から見たときに前後方向に長い矩形状をするケース31を左右に2分し、さらに、2分された右側部分を前後に2分して形成されている。
粉洗剤収容部311、液洗剤収容部312及び柔軟剤収容部313の上方は洗剤等を投入する投入口を構成し、ケース31が引き出されると投入口も開放する。
【0029】
ケース31の左側の凹入部は粉洗剤収容部311である。粉洗剤収容部311は、最も大きく、後ろ側に向かって凹入量が大きくなっている。つまり、粉洗剤収容部311の後端は、
図5に示すように、開放(開口)されており、ケース31の下側に配されている下流側注水路(箱部材)163に水が流れ込むように構成されている。
粉洗剤収容部311には、
図3に示すように、機能付与部5には後述のカートリッジ51が着脱自在に設置される。
【0030】
右前側の凹入部は柔軟剤収容部313である。ケース31は、
図7に示すように、柔軟剤収容部313の底面313aから上方に突出するボス部分314と、ボス部分314の中心軸に形成された貫通孔315と、柔軟剤収容部313の貫通孔315と連通し且つ粉洗剤収容部311と液洗剤収容部312との間に形成された連通路316とを有する。貫通孔315付きのボス部分314により、柔軟剤収容部313に投入された柔軟剤が一度に流出せずに貯留するように構成されている。
柔軟剤収容部313に供給された柔軟剤は、上流側注水路162から注水された水がボス部分314を超えると、ボス部分314の貫通孔315から連通路316を通り、下流側注水路(箱部材)163へと柔軟剤を含んだ水が流れるように構成されている。
【0031】
洗剤投入部3は、柔軟剤収容部313のボス部分314の貫通孔315を塞がない状態で、ボス部分314を覆う被覆部材35を有している。被覆部材35は、
図3に示すように、柔軟剤収容部313と粉洗剤収容部311とを仕切る仕切壁318に係合することで、柔軟剤収容部313に配される。なお、被覆部材35の平坦部分351(
図7参照)の下端は、柔軟剤を柔軟剤収容部313に投入する際の投入量の目安となる。
【0032】
右後側の凹入部は液洗剤収容部312である。液洗剤収容部312は後側に向かって凹入量が大きくなっている。つまり、液洗剤収容部312の後端は開放(開口)されており、ケース31の下側に配されている下流側注水路(箱部材)163に水と液洗剤とが流れるように構成されている。
なお、ケース31は、粉洗剤収容部311及び液洗剤収容部312の後端を補強するための連結部317を、粉洗剤収容部311及び液洗剤収容部312の上部側に有している。
【0033】
洗剤投入部3は、
図4及び
図5等に示すように、ケース31の前壁に化粧部材33を備える。これにより洗剤投入部3の意匠性を高めることができる。また、ケース31と化粧部材33との材料を変えることができ、用途に適した材料を使用できる。
【0034】
ケース31と箱部材163とには、ケース31の前方向の移動を規制する規制部が設けられている。規制部は、具体的には、
図8の(b)に示すように、ケース31の底壁31aから下方に突出する突出部分319と、箱部材163の前壁163bの上端部分163cとで構成され、突出部分319が上端部分163cに後方から係合する。前壁163bは、
図4に示すように、前後に移動するケース31と接触しないように、欠け部163dを有している。
なお、ケース31の取り外しの際には、ケース31を上方に持ち上げることで、突出部分319が箱部材163の上端部分163cに係合しなくなり、持ち上げた状態でさらにケース31を引き出すことで行われる。
【0035】
(3)機能付与部
機能付与部5は洗濯槽11への注水路に配されている。具体的には、機能付与部5は、上流側注水路162と下流側注水路163との間に配されている。機能付与部5は、洗剤投入部3、具体的にはケース31に設けられている。
ここでの機能付与部5が付与する機能は、洗濯に関する機能であり、例えば、抗菌性である。機能付与部5は、注水された水に対して金属イオンを溶出させる。
【0036】
機能付与部5は、着脱自在なカートリッジ51を洗剤投入部3に有している。具体的には、カートリッジ51はケース31に着脱自在に設けられる。カートリッジ51は、ケース31の後部側に設けられる。つまり、カートリッジ51は、
図8の(b)に示すように、ケース31が最大限引き出された全開状態では、ケース31から取り外すことはできず、ケース31を注水路から一旦取り外した状態で、ケース31への着脱が自在となる。なお、カートリッジ51は、全開状態においてその前側部分(庇壁553g)が外部から視認できる。
また、カートリッジ51は、粉洗剤収容部311の後部側(後端寄り)に設置され、平面視で、カートリッジ51の右側には液洗剤収容部312が隣接している。つまり、カートリッジ51は、柔軟剤収容部313とは左右及び前後の位置関係において隣接しないように設置されている。言い換えると、平面視で長い矩形状をなすケース31の対角位置にカートリッジ51と柔軟剤収容部313とが設けられている。この構成により、カートリッジ51に間違っても柔軟剤が入らない、即ち、カートリッジ51内の機能付与部材53と柔軟剤の直接的な接触を防止している。
カートリッジ51は、
図9に示すように、抗菌機能を注水路から供給された水に与える機能付与部材53と、機能付与部材53を収容するカートリッジケース55とを有する。なお、上流側注水路162の下部材166は、ケース31に設置されたカートリッジ51に注水するように、機能付与用水路165aに貫通孔166bを有する。
【0037】
(3−1)機能付与部材
機能付与部材53は、上記のように金属イオンを溶出する金属含有部材である。ここでは、金属含有部材として銀含有部材が利用され、金属イオンとして少なくとも銀イオンを溶出する。なお、銀含有部材の符号も「53」を用いる。
銀含有部材53は、例えば、銀を含んだ銀ガラスを利用でき、大きさが1〜10[mm]程度(好ましくは2〜9[mm]、より好ましくは3〜8[mm])の塊り状をしている。なお、
図9では、便宜上、球状で表している。ここでは、複数個の銀含有部材53がカートリッジケース55に収容されている。これにより、銀含有部材53において注水との接触面積を大きくできる。なお、銀含有部材53が注水と接触することで、銀イオンが溶出する。
【0038】
(3−2)カートリッジケース
カートリッジケース55は2以上の部材から構成されている。ここでは、カートリッジケース55は、銀含有部材53を開口から収容するケース本体551と、ケース本体551の開口を塞ぐケース蓋体553とを備える。
【0039】
(3−2−1)ケース本体
ケース本体551は箱状をしている。ケース本体551は、上方から見ると方形状又は方形状に近い形状をしている。ケース本体551は、前壁551a、左壁551b、右壁551c及び後壁551dの4つの側壁と、底壁551eとを有し、上面が開口している。
側壁は上下方向の中央よりも上側部分に径方向に張り出すリブ551fを周方向に沿って有している。これにより、ケース蓋体553をケース本体551に対して下方への位置決めができる。なお、リブ551fは周方向に連続していてもよいし、連続していなくてもよい。
【0040】
前壁551aはその下端にリブ551fが形成されており、リブ551fよりも下側部分が底壁551eとなっている。底壁551eの底面は、後端部551gが平坦状(水平面)をし、前端から後端部551gまでが後下がりの傾斜曲面となっている。なお、底壁551eは、厚みが一定で内面と外面とが同じような形状をしているが、厚みが一定でなく、内面と外面とが異なる形状でもよい。
底壁551eの底面が後下がりの傾斜曲面となっているため、銀含有部材53がケース本体551の後部に集まりやすく、カートリッジケース55内の複数の銀含有部材53の密集性を高める。これにより、密集した銀含有部材53の隙間に水が残留して、複数の銀含有部材53が濡れた状態を維持する。複数の銀含有部材53の間に残留した水は次回の洗濯運転で水が注ぎ入れられるまでの比較的長時間にわたって銀含有部材53の表面に接触した状態となる。水が銀含有部材53の表面に接触し続けることで、水に銀イオンが多く溶出し、密集した銀含有部材53の隙間には高濃度の銀イオン水が生成されて、次の洗濯運転で水が注がれた際、単に銀含有部材53の在る水路に水を流すのに比べて、多くの銀イオンを流出させて、洗濯槽11に供給される水の銀イオンの濃度を向上させることができる。
【0041】
後壁551dはリブ551fよりも下側部分に1個以上の排出口551hを有している。排出口551hには、メッシュ状のフィルタ部材(図示省略)を設けてもよい。これにより、機能付与部材53が水と共に流出するのを防止できる。なお、右壁551cにおけるリブ551fより下側部分と、左壁551bにおけるリブ551fより下側部分との間隔は、下側に移るにしたがって小さくなっている。これにより、ケース31の粉洗剤収容部311の幅(左右方向の寸法)を小さくできる。また、カートリッジケース55内の複数の銀含有部材53の密集性を高めることができる。なお、複数の銀含有部材53の密集性を高めることで、銀含有部材53間に水が保持され(濡れた状態が維持し)やすくなり、洗濯槽11に供給される水の銀イオンの濃度を確保できる。
【0042】
ケース本体551は、洗剤投入部3のケース31でなく平坦面に載置された際に、カートリッジ51を安定させるためのリブ551jを有している。なお、リブ551jは、底壁551eの傾斜面を前後方向に延伸すると共に左右方向に間隔をおいて複数本(2本)あり、その下面が平坦状をしている。つまり、リブ551jと底壁551eの後端部551gとが面一状となっている。
【0043】
(3−2−2)ケース蓋体
ケース蓋体553は、ケース本体551の上部の開口を覆うように、ケース本体551の上部側に装着される。ケース蓋体553は箱状をしている。ケース蓋体553は、上方から見ると方形状又は方形状に近い形状をしている。ケース蓋体553は、前壁553a、左壁553b、右壁553c及び後壁553dの4つの側壁と、天壁553eとを有し、下面が開口している。
天壁553eは、注水路からの水を内部に注水するための注水口553fを1個以上有している。換言すると、天壁553eは複数個の注水口553fを格子状に有している。また、ここでは、複数個の注水口553fを覆うメッシュ状のフィルタ部材(図示省略)が設けられている。これにより、使用者が誤って機能付与部材53に手を触れるのを防止すると共にカートリッジ51内への異物混入を防止することができる。交換時にカートリッジ51を逆さまにしても機能付与部材53が外部に飛び出してしまうのを防止できる。
【0044】
ケース蓋体553は、天壁553eの前端から張り出す庇壁553gを有している。カートリッジ51が設置されているケース31を最大位置まで引き出した全開状態では、
図8に示すように、庇壁553gのみが上流側注水路162から張り出(露出)している。つまり、庇壁553gが視認部を構成し、天壁553eが非視認部を構成する。これにより、例えば、天壁553eの注水口553fが、ケース31の全開状態においても隠れており、洗剤や柔軟剤をケース31内に投入する際にカートリッジ51内に混入することを防止でき、カートリッジ内で洗剤や柔軟剤が固化して水が流通しにくくなることや、柔軟剤と銀が接触して柔軟剤が変色することを防止できる。
また、庇壁553gの上面に、例えば、カートリッジ51に収容されている機能付与部材53の種類等を表示してもよい。これにより、カートリッジ51に収容されている機能付与部材53の種類を視認部(庇壁553g)を通じて一目で把握でき、ユーザーフレンドリーである。
庇壁553gは前側下がりに傾斜している。これにより、庇壁553gに付着した洗剤等が落下しやすく、庇壁553gを衛生的に維持しやすい。また、カートリッジ51は粉洗剤収容部311に設置されるため、庇壁553gから落下した洗剤等は、粉洗剤収容部311に注入された水により洗濯槽11へと流れる。
【0045】
(3−2−3)結合
ケース本体551及びケース蓋体553は、1種類又は複数種類の結合部を有している。
ここでは、ねじ(図示省略)による螺合手段と係合手段とが利用される。
螺合手段は、ねじが挿通するための貫通孔と、ねじが螺合するねじ孔とを有する。ここでは、貫通孔551kがケース本体551の前壁551aのリブ551fから前方に張り出す張出部分551mに形成され、ねじ孔553hがケース蓋体553の庇壁553gと前壁553aとの間のボス部553jに形成されている。これにより、ねじ等が庇壁553gに隠れるため、意匠性を高めることができる。
係合手段は、ケース本体551にケース蓋体553を被覆した際に、係合突部が係合凹部に係合する。係合突部551nがケース本体551の側壁であってリブ551fよりも上側部分に形成され、係合凹部553kがケース蓋体553の側壁に形成されている。
【0046】
(3−2−4)装着
カートリッジ51は、ケース31に着脱自在に装着するための装着部を有している。装着部は、ケース31に係合する係合部535により構成されている。係合部535は、ケース31の後端の連結部317に上方から係合する。係合部535は、ここでは、ケース蓋体553の後壁553dから後方に延伸した後に下方へ延伸する「L」字状をしている。
カートリッジ51は、ケース31の粉洗剤収容部311に連結部317を利用して設置される。粉洗剤収容部311と柔軟剤収容部313は独立しているため、金属イオンを含んだ注水と柔軟剤とが接触することがなく、機能付与部材53が金属イオンを溶出する場合でも金属イオンと柔軟剤との接触に起因する洗濯物の黒ずみを防止できる。
【0047】
(3−2−5)位置決め
カートリッジ51とケース31とは、ケース31に対して位置決め状態で装着されるための位置決め部を有している。ここでの位置決めは前後方向と上下方向である。
カートリッジ51の位置決めは、カートリッジ51内の銀含有部材53が密集しやすいように、そして、カートリッジ51内の注水が底面に沿ってカートリッジ51内の後部側に流れるように、行われる。これにより、銀イオンの溶出量が安定する。
カートリッジ51の位置決めは、
図8の(b)に示すように、ケース31の粉洗剤収容部311の底面311aとカートリッジ51(ケース本体551)の底壁551eとの間に空間ができるように、行われる。これにより、粉洗剤がカートリッジ51により詰まる(滞留する)のを防止でき、粉洗剤が固化して水が通らなくなるのを防止できる。なお、ケース31の底面311aとカートリッジ51の底壁551eとの間の空間は、10[mm]以上あるのが好ましい。この際、カートリッジ51の底壁551eが傾斜面となっているため、隙間を確保しやすい。
【0048】
前後方向の位置決め部は、位置決め方向である前後方向と直交する方向(ここでは上下方向)に延伸する溝と、当該溝に沿って嵌合する突条とから構成される。
図4に示すように、溝537aはカートリッジ51側に形成され、突条31bはケース31側に形成されている。溝537aは、例えばケース蓋体553の左壁553bと右壁553cとに形成され、一対の突条部分537b間に形成されている。突条31bは、ケース31の粉洗剤収容部311に形成されている。
【0049】
上下方向の位置決め部は、位置決め方向である上下方向と直交する方向(ここでは前後方向)に延伸する第1係合部と、第1係合部に係合する第2係合部とから構成される。第1係合部はケース31の粉洗剤収容部311に形成された突条31cであり、第2係合部は、カートリッジ51のケース蓋体553の左壁553bと右壁553cとの下端及びケース本体551のリブ551fの下端の少なくとも一方(ここでは両方である)により構成されている。
【0050】
3.カートリッジの交換
(1)取り外し
洗剤投入部3のケース31を取り出して、カートリッジ51のすべてを露出させる。次に、庇壁553gを下方から持ち上げることで、カートリッジ51の上部がケース31から張り出し、張り出した部分を把持して上方に持ち上げることで取り外せる。
あるいは、露出するカートリッジ51の底壁551eと天壁553eとを前側から把持して上方に持ち上げることで取り外せる。
何れかの方法によっても、カートリッジ51を容易に取り外すことができる。この際、カートリッジケース55内に銀含有部材53が所望の溶出量を確保できなくなった状態(所定量残存したまま)で収容されている(場合によっては、銀含有部材が完全に消費されていることもある)が、銀含有部材53に直接触れることなく、カートリッジ51を交換できる。
【0051】
(2)取り付け
カートリッジ51をケース31のカートリッジ設置領域に対して位置決めする。位置決めは、カートリッジ51の左右の溝537aがケース31の突条31bの上方に位置するように、カートリッジ51の係合部535がケース31の連結部317上に位置するように行う。
この状態で、カートリッジ51を下降させて、係合部535を連結部317に係合させると共にカートリッジ51のリブ551fをケース31の突条31cに当接させる。
これにより、カートリッジ51を定まった位置に設置できる。
取り付けに際しては、庇壁553gがあるため、カートリッジ51の向きが分かりやすく、設置しやすい。また、カートリッジ51の左右の溝537aをケース31の突条31cの上方に位置させると、ケース31の連結部317上にカートリッジ51の係合部535が位置するため、容易に位置合わせができる。
【0052】
4.制御ユニットの処理内容
(1)全体
制御ユニット18は、使用者の操作部171の操作により受付けた洗濯コースにしたがって、洗い工程、すすぎ工程及び脱水工程を行う。具体的には、洗濯コースに対応したプログラムを記憶部182から読み出して実行することで各工程を行う。
【0053】
(1−1)洗い工程
制御ユニット18は、回転ドラム12に投入された洗濯物の重量を計量センサ151で計量し、計量した重量に対応して注水すべく、注水制御部164の第1バルブと第2バルブとを開閉制御する。
注水の具体的な制御は、第1バルブを閉状態、第2バルブを開状態として液洗剤収容部312を介して所定時間注水した後、第1バルブを開状態、第2バルブを閉状態として粉洗剤収容部311及び機能付与部5を介して注水し、洗濯槽11に設けられた水位センサ152により所定量の注水が検出されると、第1バルブを閉状態とすることで、行われる。
なお、洗い工程で利用される洗濯水には、銀イオンが溶出している(機能付与部5を通過した)水が多く利用される。
【0054】
制御ユニット18は、所定量の注水が行われると、モータ14を所定時間駆動(「洗い」である)させた後、排水する。なお、所定時間の検出は、制御ユニット18内のタイマ183により行い、排水は、排水制御部(第3バルブ)191を開状態にすることで行われる。なお、注水時及び洗濯時において、排水制御部191は閉状態である。
制御ユニット18は、水位センサ152により洗濯水の排出が検出されると、再度モータ14を所定時間駆動(脱水)させる。これにより、洗い工程が終了する。
なお、使用者が選択した洗濯コースの洗濯時間、洗濯物の重量に対応した水量等は、例えば、記憶部182に記憶されているテーブルに洗濯コースと関連付けて格納されている。
【0055】
(1−2)すすぎ工程
制御ユニット18は、洗い工程で計量された洗濯物の重量に対応して、注水制御部164を制御して所定量注水し、モータ14を所定時間駆動(「すすぎ」である)させた後、排水する。上記の一連の注水・駆動・排水が1回のすすぎとし、通常、当該すすぎが複数回行われる。なお、最後のすすぎ以外のすすぎを「通常すすぎ」とし、最後のすすぎを「最終すすぎ」とする。
通常すすぎにおける注水の制御は、第1バルブを開状態、第2バルブを閉状態として粉洗剤収容部311及びカートリッジ51を介して注水し、水位センサ152により所定量の注水が検出されると、第1バルブを閉状態とすることで、行われる。
最終すすぎにおける注水の制御は、第1バルブと第2バルブとを開状態として柔軟剤収容部313を介して注水し、水位センサ152により所定量の注水が検出されると、第1バルブと第2バルブとを閉状態とすることで、行われる。
このように、通常すすぎでは、銀イオンが溶出し且つ柔軟剤が含まれない水が利用され、最終すすぎでは、銀イオンは含まれないが柔軟剤は含まれる水が利用される。
なお、使用者が選択した洗濯コースにおけるすすぎの回数、すすぎ時間、洗濯物の重量に対応した注水量等は、例えば記憶部182に記憶されているテーブルに洗濯コースと関連付けて格納されている。
【0056】
(1−3)脱水工程
制御ユニット18は、すすぎ工程が終了すると、排水制御部191を開状態にして、モータ14を所定時間駆動(脱水である)させる。これにより脱水工程が終了し、洗濯運転が終了する。
【0057】
(2)銀含有部材の消費
銀含有部材53の消費量を確認することなく、銀含有部材53の消費状態(カートリッジの交換時期)を知りたいというニーズがある。制御ユニット18は、銀含有部材53の消費を管理し、銀含有部材53の消費状態を使用者に報知部175(ランプ175a)を介して報知する。換言すると、制御ユニット18は、銀含有部材53を収容するカートリッジ51の交換を報知させる。なお、カートリッジ51は庇壁511eが視認できようにケース31に配されている場合、銀含有部材53の残量がわかりにくく、カートリッジ51の交換の報知は特に有効であるが、カートリッジ51の交換時期の報知するようにした制御ユニット18は、銀含有部材53が目視できるような場合であっても、適用できる。
制御ユニット18は、カートリッジ51の交換後の銀含有部材53の使用可能とされる量に相当する使用可能量と、カートリッジ51の交換後の洗濯運転で使用した銀含有部材の量に相当する使用量とから、使用状態を判定している。つまり、使用量が使用可能量を超える又は近づくと、報知する。
以下、制御ユニットの制御内容について説明する。
【0058】
(2−1)構成
制御ユニット18は、銀含有部材53の単回の洗濯運転における消費量及び銀含有部材53の消費量の合計である合計消費量(K)を記憶する記憶部182と、洗濯運転毎に、当該洗濯運転で消費される銀含有部材53の消費量(G)を記憶部182に記憶された合計消費量(K)に加算する加算手段と、加算手段により当該洗濯運転での銀含有部材53の消費量(G)を加算された合計消費量(K)が所定量(R)を超えた(又は以上となった)ことを判定する判定手段とを備え、判定手段により合計消費量(K)が所定量(R)を超えた(又は以上となった)と判定した場合に報知部175(ランプ175a)に消費状態を報知させる。
【0059】
(2−2)処理内容
(2−2−1)メイン処理
制御部181は、
図10に示すように、洗濯機Xの電源オンによりスタートすると、記憶部182から、変数K、C、定数Rを読み出す(S1)。ここで変数「K」は、洗濯運転による銀含有部材53の合計消費量を示し、変数「C」は、カートリッジ51の交換を行って使用者がリセットボタンを操作したか否かを示す変数であり、例えば、「0」の場合はリセット操作していない状態を示し、「1」の場合はリセット操作した状態を示す。定数「R」は、カートリッジ51の交換時期となる銀含有部材53の消費量を示す基準値である。なお、カートリッジ51は、予め定められた一定量が収容されており、基準値「R」は不変である。
制御部181は、合計消費量「K」が基準値「R」以上である(S2において「Yes」である)場合、カートリッジ51の交換時期であり、ランプ175aを点滅させる(S3)。なお、ランプ175aの点滅点灯が交換時期であることを報知し、ランプ175aの点灯が使用できる状態であることを報知する。
【0060】
制御部181は、ランプ175aの点滅により使用者がカートリッジ51を交換してリセットボタンを操作している(S4において「Yes」である)場合、銀含有部材53のこれまでの全消費量をリセットすべく、変数「K」を「0」とし(S5)、ランプ175aを点灯させて(S6)、ステップS7に進む。
また、ステップS3においてランプ175aを点滅させた後に、使用者がリセットボタンを操作していない(S4において「No」である)場合も、ステップS7に進む。
なお、使用者のリセットボタンの操作は、随時受付けており、リセット操作があると、変数「C」を「1」として、記憶部182に記憶される。つまり、ステップS4のリセット受付は、変数「C」が「1」であるか否かで判断している。
【0061】
制御部181は、使用者が希望する洗濯コースを操作部171から受付ける(S7において「Yes」である)と、洗濯コースに対応する洗濯運転を行う(S8)。後述の洗濯運転処理の実施により、洗い、すすぎ及び脱水を行うと共に、今回受付けた単回の洗濯運転で使用し且つ銀イオンを含んだ水の水消費量L1が算出される。
制御部181は、ステップS8で算出された水消費量L1から、単回の銀含有部材53の消費量「G」を算出及び記憶部182に記憶し(S9)、記憶部182に記憶している合計消費量「K」に加算したものを新たな合計消費量「K」として記憶部182に記憶して(S10、S11)、終了する。
なお、洗濯槽11内の洗濯水及びすすぎ水の銀イオンの濃度は、試験等により予め分かっており、消費量「G」は、記憶部182に記憶されている濃度に水消費量L1を掛けることで算出している。
【0062】
制御部181は、ステップS2において、合計消費量「K」が基準値「R」未満である(「No」である)場合、カートリッジ51の交換時期はまだ先であり、ステップS6に進んでランプ175aを点灯させる。
【0063】
(2−2−2)洗濯運転処理
制御部181は、
図11に示すように、洗濯運転処理を行う。
つまり、制御部181は、洗濯運転処理を開始すると、記憶部182から変数「N」を読み出して(S81)、変数「L1」,「L2」,「m」について0クリアする(S82)。
変数「N」はすすぎの回数であり、変数「L1」は洗い工程で消費する水消費量である。変数「L1」は、すすぎ工程に入ると、洗い工程及び実施した全すすぎ工程で消費した合計の合計水消費量となる。変数「L2」は、「N−1」回ある普通すすぎの各回の単回のすすぎ工程での水消費量である。変数「m」は、すすぎの回数をカウントするための変数である。
制御部181は、次に、使用者が選択した洗濯コースに対応する洗いを行い(S83)、当該洗いで消費した水消費量「L1」を取得する(S84)。ここでは、水消費量「L1」は、使用者が選択した洗濯コースにおいて洗濯物の重量に対応して予め定められており、記憶部182のテーブルに格納されている。
【0064】
制御部181は、洗い工程が終わると、すすぎ工程を「N」回行う。
まず、1回目の普通すすぎ工程が終了する(S85)と、当該普通すすぎ工程が最終すすぎか否かを判定し(S86)、最終すすぎでない(「No」である)場合、当該1回目の普通すすぎ工程で消費した水消費量「L2」を取得する(S87)。ここでは、水消費量「L2」は、使用者が選択した洗濯コースにおいて洗濯物の重量に対応して予め定められており、記憶部182のテーブルに格納されている。
【0065】
制御部181は、取得した水消費量「L2」を合計水消費量「L1」に加算し、変数「m」に1を加算して、これらを記憶部182に記憶して、ステップS85に戻る。
最終すすぎでない残りの通常すすぎ工程を行い、当該普通すすぎ工程単回での水消費量「L2」を読み出して、合計水消費量「L1」に加算すると共に、変数「m」にも1を加算して、記憶部182に記憶する(S85〜S88)。
最終すすぎ工程である(S86において「Yes」である)場合、ステップS89で脱水してメイン処理のステップS9に進む。
【0066】
<第2実施形態>
第1実施形態では、銀含有部材53の消費を管理する際に、単回の洗濯運転の銀含有部材53の消費量を加算していたが、洗濯運転毎に未使用の銀含有部材53の重量から、単回の洗濯運転の消費量を減算してもよい。以下、減算して管理する場合を第2実施形態として説明する。
【0067】
1.構成
制御ユニット18は、銀含有部材53の単回の洗濯運転における消費量及び銀含有部材53の残量(K)を記憶する記憶部182と、洗濯運転毎に、記憶部182に記憶された残量(K)から当該洗濯運転で消費される銀含有部材の消費量(G)を減算する減算手段と、減算手段により当該洗濯運転での銀含有部材53の消費量(G)を減算された残量(K)が所定量(R)を下回った(又は以下となった)ことを判定する判定手段とを備え、判定手段により残量(K)が所定量(R)を下回った(又は以下となった)と判定した場合に報知部175(ランプ175a)に消費状態を報知させる。
【0068】
2.処理内容
制御ユニットのメイン処理について
図12を用いて説明する。なお、第1実施形態と同じ処理のステップについては、同じステップ番号を用いて、場合によってはその説明を省略する。
制御部181は、
図12に示すように、洗濯機Xの電源オンによりスタートすると、記憶部182から、洗濯運転による銀含有部材53の残量を示す変数「K」、カートリッジ51の交換を行って使用者がリセットボタンを操作したか否かを示す変数「C」、カートリッジ51の交換時期となる銀含有部材53の残量を示す基準値を示す定数「R」を、読み出し(S101)、残量「K」が基準値「R」以下である(S102において「Yes」である)場合、カートリッジ51の交換時期であり、ランプ175aを点滅させる(S3)。
制御部181は、ステップS4で、使用者がリセット操作を行っている(S4において「Yes」である)場合、銀含有部材53の材料を未使用の初期値に設定し(S105)、ランプを点灯させる(S6)。
【0069】
制御部181は、使用者から受付けた洗濯コースの洗濯運転を行い(ステップS7、S8)、ステップS8で算出された水消費量L1から銀含有部材53の消費量「G」を算出及び記憶部182に記憶し(S9)、記憶部182に記憶している残量「K」から減算したものを新たな残量「K」として記憶部182に記憶する(S10、S11)。
【0070】
<第3実施形態>
第1及び第2実施形態では、銀含有部材53の消費を管理する際に、注水の温度を考慮していないが、注水の温度を考慮した消費量を算出するようにしてもよい。これにより、カートリッジの交換について精度の高い報知ができる。
以下、水温を考慮して管理する場合を第3実施形態として説明する。
【0071】
1.構成
制御ユニットは、第1実施形態の制御ユニット18に対して、洗濯槽11に注水される水温を検知する水温センサと、水温センサにより検知された水温に応じて単回の洗濯運転における銀含有部材53の消費量「G」を増減させる水温係数「j」を消費量「G」に掛けて調整した、単回の洗濯運転における銀含有部材53の消費量として扱われる調整後消費量「G1」を算出する算出手段をさらに備える。
【0072】
2.処理内容
(1)例1
制御ユニットのメイン処理について
図13を用いて説明する。
ここでは、消費量を加算する第1実施形態を利用して温度を考慮する場合について説明するが、消費量を減算する第2実施形態を利用することもできる。
制御部は、ステップS201において、水温センサから水温データを取得し、取得した水温に対応する水温係数「j」を記憶部182から読み出す(S202)。読み出した水温係数「j」をステップS9で記憶された消費量「G」に掛けたものを調整後消費量「G1」とし(S203)、合計消費量「K」に加算する(S204)。
【0073】
(2)例2
例1ではメイン処理で水温データ等を取得していたが、洗濯運転処理の際に行うようにしてもよく、
図14を用いて説明する。
制御部は、ステップS211において、水温センサから水温データを取得し、取得した水温に対応する水温係数「j」を記憶部182から読み出し(S212)、読み出した水温係数「j」をステップS84で記憶された水消費量「L1」に掛けたものを調整後水消費量「L1」とする(S213)。
制御部は、ステップS221において、水温センサから水温データを取得し、取得した水温に対応する水温係数「j」を記憶部182から読み出し(S222)、読み出した水温係数「j」をステップS87で記憶された水消費量「L2」に掛けたものを調整後水消費量「L2」とする(S223)。
【0074】
以上、第1〜第3実施形態を説明したが、これらの実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例、変形例同士を組み合わせたものであってもよい。
また、実施形態や変形例に記載していていない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
【0075】
<変形例>
1.機能付与部
(1)機能付与部5は、洗剤投入部3のケース31に設置されていたが、洗剤投入部3と別に(独立して)設置されてもよい。この場合、洗剤投入部への注水路とは別の注水路に機能付与部を設けることで実施できる。この場合、機能を付与しただけの水を洗濯槽に注水できる。
(2)カートリッジ51は、洗剤投入部3に設けられていたが、洗濯本体部、例えば筐体に着脱自在に設けてもよく、洗剤投入部の下流側に設けてもよいし、上流側に設けてもよい。この場合、洗剤投入部から独立することとなり、洗剤等がカートリッジに付着することはなく、良好な衛生を維持できる。
但し、機能付与部の機能が洗剤等と混ざると悪影響を及ぼす可能性がある場合、洗剤投入部の上流側であって悪影響を及ぼす恐れのない注水路に配することが好ましい。
(3)カートリッジ51はケース31の粉洗剤収容部311に設置されていたが、液洗剤収容部312に設置されてもよい。この場合、カートリッジ51は液洗剤が付着等しない位置に設けるのが好ましい。
【0076】
(4)実施形態では、機能付与部が銀含有部材で、注水路から供給された水に与える機能は抗菌性であったが、別機能を有する他の部材であってもよい。この場合、他の部材を複数種類用意することで、使用者のニーズに沿った機能を付与することができる。また、カートリッジは交換可能な構成であるため、使用者が所望する機能付与部材の種類を選択することで、ニーズに合った洗濯に関する機能を付加できる。
(4−1)機能
別機能としては、例えば、以下のようなものがある。
(4−1−1)水道水(注水路から供給される水)の含有成分を除去する除去機能の場合、当該機能を付与する部材として、除去(フィルタ)部材等がある。この場合、除去部材は、水道水の含有成分を除去するものであり、水道水に機能を付与するものではなく、吸収部材(機能性部材)とも言えるが、本明細書において機能付与部材の概念に含まれるものとしている。
(4−1−2)水道水(注水路から供給される水)からカルキ(塩素)の臭いを除去する脱臭機能の場合、当該機能を発揮させる部材(材料)として、活性炭部材(材料)等がある。この場合も、活性炭部材は、臭いを吸収する機能性部材であり、水道水に機能を付与するものではないが、本明細書において機能付与部材の概念に含まれるものとしている。
【0077】
(4−1−3)水道水(注水路から供給される水)に対して香りを付与する加香機能の場合、例えば芳香物質そのものが機能性物質となり、水道水そのものに機能を付与していないが、本明細書において機能付与部材の概念に含まれるものとしている。
(4−1−4)実施形態では、金属イオンを溶出する金属含有部材として、銀含有部材を利用したが、例えば、マグネシウム含有部材、アルミニウム含有部材(例えば、ミョウバンや焼きミョウバン等)、亜鉛含有部材、カルシウム含有部材等も利用できる。
【0078】
(4−2)形態・形状
実施形態では、金属(銀)含有部材として、塊り状の銀ガラスを利用したが、例えば、板状の銀ガラスであってもよいし、内部に多孔を有するブロック状の銀ガラスであってもよいし、ペレット状、板状等をした銀そのものであってもよい。
また、銀含有部材53の形状を塊り状とし、その形状を特に限定するものでなく、例えば、
図9に示すように、球状であってもよいし、楕円球状、円柱状、多角柱状、偏平なペレット状等であってもよい。
(4−3)その他
機能付与部材は、洗濯物に対して効果を発揮する部材であってもよいし、例えば、洗濯物以外に対して効果を発揮するように部材・物質であってもよい。このようなものとして、例えば洗濯槽を洗浄する洗濯槽洗浄機能があり、例えば、次亜塩素酸含有物質等の洗浄部材を利用できる。
機能付与部材を複数の中から選択可能とすることで、例えば、通常の洗濯、洗濯槽洗浄等の目的に合わせてカートリッジを適宜交換するようにしてもよい。この際に、機能付与部材に接触することなく、容易に交換できる。
なお、複数種類の機能付与部材を選択可能とする場合、これらの消費について管理してもよいし、管理しなくてもよいし、予め設定された機能付与部材についてのみ管理してもよい。
管理する場合、使用する機能付与部材を使用者から受付け、受付けた機能付与部材の使用量を個別に算出・記憶し、受付付けた機能付与部材の交換すべき基準値になったか否かを判断することで実施できる。
【0079】
(5)カートリッジケース55は、後壁551dに排出口551hを有しているが、底壁551eに排出口を有してもよいし、底壁551eの底面を後上がりの傾斜面として前壁に排出口を有してもよい。天壁553eの注水口553fから注水された水が機能付与部材に停留することを考慮すると、前壁553a又は後壁551dに排出口を設けるのが好ましく、後下がりの底面を有するケース31とカートリッジ51との間隔を考慮すると、後壁551dに排出口を設けるのが好ましい。
【0080】
(6)カートリッジ51は、ケース31を全開に引き出した全開状態において、庇壁553gのみが視認可能に配されていたが、天壁553eの前側部分も視認可能としてもよい。この場合、洗剤等の混入を考慮すると、天壁の553eの注水口553fが露出しない方が好ましい。
逆に、カートリッジ51は、ケース31を全開に引き出した全開状態において、庇壁553gのみが視認可能に配されていたが、すべてが隠れるように配されてもよい。この場合も、洗剤等のカートリッジ内への混入を防止できる。
(7)カートリッジケース55は、剛性のある箱状をしていたが、例えば、可撓性のあるネットにより構成してもよい。この場合、ネット状のカートリッジを支持する支持部をケースに設けることで実施できる。
【0081】
2.洗剤投入部
(1)洗剤投入部3は、柔軟剤も投入可能に構成されているが、洗剤のみを投入可能としてもよい。洗剤と柔軟剤とを独立して投入する場合、洗濯投入部は洗剤ケースを備え、柔軟剤を投入する柔軟剤投入部は柔軟剤ケースを備える。
粉洗剤収容部311はケース31の左半分に設けられているが、右半分であってもよいし、右後部であってもよいし、右前部であってもよいし、左後部であってもよいし、左前部であってもよい。なお、洗剤の体積を考慮すると、粉洗剤収容部の容積は大きい方が好ましい。
(2)洗剤投入部3は、前後方向に移動可能、所謂、引き出しタイプのケース31を備えているが、例えば、筐体の上壁の一部を開閉自在として、当該開閉自在な扉を開いて洗剤等を投入するようにしてもよい。
【0082】
3.制御ユニット
(1)消費量の算出
実施形態では、銀含有部材の消費の管理において、洗濯又はすすぎで使用する水量と、予め設定された銀イオンの濃度とを利用して、銀含有部材の消費量(重量)を算出している。しかしながら、銀含有部材の消費量を、銀含有部材の重量でない他のパラメータで置き換えてもよい。
(1−1)未使用のカートリッジの銀含有部材が交換時期になる(溶出して無くなる、寿命を迎える)までの水量を予め試験等で求めておき、単回の洗濯運転で使用した水量で判断することもできる。
(1−2)未使用のカートリッジの銀含有部材が交換時期になる(溶出して無くなる)までの洗濯物の合計重量を予め試験等で求めておき、使用者が選択する洗濯コースにおける洗いと通常すすぎの回数を洗濯物の重量に掛けたもので判断することもできる。
上記した実施例では、洗濯槽11に注水される水の銀イオン濃度を直接的に検出する手段(例えば、濃度計やセンサなど)を使用する必要はなく、洗濯運転により消費される水の量と、洗濯物の重量と、記憶部182に記憶されている水の銀イオン濃度の予測値との関係から、銀含有部材の消費量を割り出すことができ、濃度計やセンサなどを用いないので装置構成が簡素であり、とりわけ電子回路を設計するのが容易である。
【0083】
(2)判定基準
カートリッジ51の交換時期を、第1実施形態では合計消費量「K」が基準値「R」以上になったか否かで判断し、第2実施形態では合計消費量「K」が基準値「R」以下になったか否かで判断している。
しかしながら、カートリッジの交換時期を、第1実施形態の場合は合計消費量「K」が基準値「R」を超えたか否かで判断してもよいし、第2実施形態の場合は合計消費量「K」が基準値「R」を下回ったか否かで判断してもよい。
【0084】
(3)記憶部
実施形態では、機能付与部材の単回の洗濯運転における消費量GをステップS9で算出して、記憶部182に記憶しているが、算出した消費量Gを記憶部に記憶させなくてもよい。
この場合、制御ユニットは、機能付与部材の消費量の合計である合計消費量を記憶する記憶手段と、洗濯運転毎に、当該洗濯運転で消費される機能付与部材の消費量を記憶手段に記憶された合計消費量に加算する加算手段と、加算手段により当該洗濯運転での機能付与部材の消費量を加算された合計消費量が所定量を超えた又は合計消費量が所定量以上となったことを判定する判定手段とを備え、判定手段により合計消費量が所定量を超えた又は合計消費量が所定量以上となったと判定した場合に報知部に消費状態を報知させればよい。
あるいは、制御ユニットは、機能付与部材の残量を記憶する記憶手段と、洗濯運転毎に、記憶手段に記憶された残量から当該洗濯運転で消費される機能付与部材の消費量を減算する減算手段と、減算手段により当該洗濯運転での機能付与部材の消費量を減算された残量が所定量を下回った又は残量が所定量以下になったことを判定する判定手段とを備え、判定手段により残量が所定量を下回った又は残量が所定量以下になったと判定した場合に報知部に消費状態を報知させればよい。
【0085】
(4)報知
実施形態ではランプの点灯、点滅により、カートリッジの交換を使用者に報知しているが、点灯、点滅以外の方法、例えば、ランプ(発光素子)の光色を変えてもよいし、複数のLED素子を用いて点灯個数で消費状態を示すようにしてもよい。
使用者に種々の報知をする手段としては、ランプ175aなどの光波に限られず、例えば音楽・音声・ブザー等の音波や、振動等の物理的な刺激によって報知してもよいし、WiFiやこれを利用したAIスピーカ等の無線通信技術を利用して使用者に報知してもよいし、表示部で文字を表示する等による報知でもよい。なお、前述の実施例では、制御ユニット18が、洗濯運転の前にランプを点滅させてカートリッジの交換を使用者に報知しているが、判定手段で銀含有部材の消費量が所定量以上となったこと(あるいは銀含有部材の残量が所定量以下となったこと)を判定した時点で、ランプを点滅させて報知を行ってもよい。
実施形態では、報知部175(ランプ175a)は操作ユニット17の構成とされているが、制御ユニットの構成としてもよい。さらに、操作ユニットを制御ユニットの構成の一部としてもよいし、制御ユニットを操作ユニットの構成の一部としてもよい。