(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の第一の転写加工方法は、
(A)平面体又は立体物である基体に紫外線硬化型樹脂塗料が塗布される工程と、
(B)前記基体上の前記塗料が未硬化のまま転写ステージに設置される工程と、
(C)前記転写ステージの上部に臨ませたガイド枠に設置した転写用材料を、少なくともプレスロールと紫外線照射装置と走行機構とを備える可動式転写ガイドにて前記基体に圧接させながら紫外線を照射させる工程と、
(D)前記ガイド枠に沿って前記可動式転写ガイドを走行させて前記基体上の紫外線硬化樹脂塗料に転写用材料の鏡面、マット、ホログラムの全部又は何れかの加工を順次転写させる工程と、
(E)転写ステージの終端に至った可動式転写ガイドや転写用材料から、転写加工が施された前記基体を剥離させる工程と、
を含むことを特徴とする。
【0024】
さらに、本発明の転写加工方法を実施する転写加工装置は、
(a)平面体又は立体物である基体に紫外線硬化型樹脂塗料が塗布される機構と、
(b)前記基体上の前記塗料が未硬化のまま転写ステージに設置される機構と、
(c)前記転写ステージの上部に臨ませたガイド枠に設置した転写用材料を、少なくともプレスロールと紫外線照射装置と走行機構とを備える可動式転写ガイドにて前記基体に圧接させながら紫外線を照射させる機構と、
(d)前記ガイド枠に沿って前記可動式転写ガイドを走行させて前記基体上の紫外線硬化樹脂塗料に転写用材料の鏡面、マット、ホログラムの全部又は何れかの加工を順次転写させる機構と、
(e)転写ステージの終端に至った可動式転写ガイドや転写用材料から、転写加工が施された前記基体を剥離させる機構と、
を含むことを特徴とする。
【0025】
以下、前記の転写加工方法を構成する(A)〜(E)の各工程を一工程ごとに詳細に説明する。
まず、何れの転写加工方法においても、まず始めに(A)の工程にて、基体に紫外線硬化型樹脂塗料が塗布される。
【0026】
前記紫外線硬化型樹脂塗料とは、紫外線硬化型樹脂をバインダとする各種の塗料(インキ)を指すものであって、既に各種塗料(インキメーカー)より多種の塗料(インキ)メーカーより多種の塗料(インキ)が販売されているので、それを用いても良い。
そして、この(A)の工程を実施する(a)の機構、即ち前記基体に、前記紫外線硬化型樹脂塗料が塗布される機構としては、公知の印刷機(塗工機)を用いて行えばよく、平面体である基体に対しては、ほぼ全面に塗布するいわゆるベタ印刷でも、部分的に印刷するポイント印刷でも良く、例えば多面付けシートであれば、各印刷面にそれぞれ塗布するようにしても良い。立体物である基体に対しては、柔軟性を有するパッドを用いたパッド印刷等を用いて行えばよい。
【0027】
前記基体とは、前述のように平面体又は立体物であって、極めて多くの対象物が挙げられる。また、前記紫外線硬化型樹脂塗料が塗布される下地として各種の印刷や処理を行っておくようにしてもよい。
平面体としては、例えばフィルム状、シート状、板状の何れでもよく、その材質についても平面状のガラスや合成紙、非木材紙等の紙類、合成樹脂類、皮革類、金属類、木材類、陶磁器類など、或いはそれらの複合品等どのようなものでもよく、その性状(性質)に関しても平面状を維持できる性質でも、容易に伸び縮みする布製品や布材(地)等の性質を有するものでもよい。
立体物としては、壺やコップ、或いはボール状でもよいし、その材質についてもガラスや合成紙、非木材紙等の紙製、陶磁器製、合成樹脂製、金属製、皮革製、木材製等のどのような成形体でもよく、その被加工面は平面状でも曲面状でもよい。即ち立体物に対して転写加工を施すことができるが、その被加工面が平面状である場合には、平面体として扱うこともできる。なお、後述するガイド枠及び転写用材料をそれに応じて作製する必要があるため、精微な形状や網状材には限界がある。
【0028】
なお、前記基体は、転写加工するために転写ステージに設置する前に紫外線硬化型樹脂塗料が塗布されて未硬化のままであればよく、また転写ステージに一時的(少なくとも転写加工の圧接が完了する間)に設置(固定)されるものであれば、前記基体の前後左右の各辺の長さは、特に制限されず、転写ステージに一時的に設置可能でかつ転写ステージで転写が可能であればよく、厚みは、転写ステージに一時的に設置可能で、転写用材料と圧接させて転写することが可能な厚みがあればよい。
【0029】
次に、前記(B)の工程は、前記(A)の工程にて紫外線硬化型樹脂塗料が塗布された基体を転写ステージの転写位置に一時的に設置する。即ちこの工程は少なくとも前記(A)の工程後に行う。
【0030】
前記基体が一時的に設置される転写ステージは、前記基体の種類や性状に応じて様々な態様のものが選択される。
例えば布製品等のように伸び縮みする性状を有する平面体では、転写ステージを構成する支持板の表面に微細な無数の吸着穴があり、吸気によって転写ステージの転写位置に布製品等の基体を固定するため、極めてずれが少ない転写加工が可能となる。
また、平面状を維持する素材では、適宜に固定用型に陥入するように設置する方式が最も自動化に適している。
更に、バッチ式(手動)で例えばテープ等を用いて支持板の表面に簡易的に固定する方法を採用しても良い。
また、基体が立体物では、被加工面が全面的で、壊れにくい材質で、比較的簡易形状のものを除いて、自動化を図るより、手動式で簡易的に固定する方が望ましい。この場合も前述と同様に例えばテープ等を用いて支持板の表面に簡易的に固定する方法が望ましい。
そして、この(B)の工程を実施する(b)の機構は、市販のエアコンプレッサーや自作の固定用型や市販の両面テープなどを用いればよい。
【0031】
また、前記転写ステージの固定用枠へ前記基体を設置する手法(送り込み方法)としては、適宜装置により、自動的に例えばシート形状であれば搬送ベルト、グリッパー、巻物形状であれば巻き出し又は巻取りロール、これ以外に手差しによって転写ステージ上の転写開始位置に基体を送り込んで固定すれば良い。
なお、この転写ステージは、その具体的構成を限定するものではないが、転写用材料との隙間を調整できるように上下に稼働しても良い。基体を安定的に固定、圧接、転写するためのゴム、プラスチック、金属などの素材を使用でき、またこれらを組み合わせても良く、表面に模様や穴があっても良く、固定用枠が固定出来れば良く、さらに公知の吸着機能を装備してあるのが望ましい。また、前記転写ステージの長さと幅は、限定されず、転写加工に必要な長さと幅であればよい。
【0032】
続いて、前記(C)の工程では、基体が転写開始位置に固定されている転写ステージ上部に臨ませたガイド枠に設置した転写用材料を、可動式転写ガイドにて前記基体に圧接させながら紫外線を照射させる。
基体とガイド枠に固定された前記転写用材料の隙間は、圧接転写工程以外は、お互いが密着しない隙間に調整するのが望ましい。前記隙間は、最接近1〜2ミリ程度に調整するのが望ましい。
【0033】
この工程にて用いるガイド枠は、平面状でも曲面状でもよく、このガイド枠に設置する転写用材料も平面状でも曲面状でもよい。即ちここで用いるガイド枠とは、転写用材料を設置するための支持枠であって、前記基体が平面体である場合には、このガイド枠も転写用材料も平面状とすればよいし、前記基体が立体物である場合には、このガイド枠も転写用材料も曲面状とした方がよい。そして、前述のように基体が立体物であっても、その被加工面が平面状である場合には、ガイド枠や転写用材料は平面状とした方がよい場合が多い。
なお、このガイド枠は、材質を特に限定するものではなく、木材、プラスチック樹脂、紙、ガラス、繊維等何れでもよいが、前記転写用材料の加工を施した面と基体とを圧接して剥離させることができる機能を満たす材質であればよい。
この枠の構造と形状は、前記転写用材料が装着できれば立体でも良く、円形、三角形、五角形、八の字などでもよい。なお、枠を構成する、辺の途中や辺と辺が切り欠けていても良く、一辺の形状は直線でも曲線でも、直線と曲線の組み合わせでも良い。辺の角同士が合わなくても、辺の一部と辺の一部が接合か重なる、或いはこれらが組み合わさってもよい。さらに、枠を構成する一辺の断面は、円形、三角形、四角形、五角形、L字型でも円形でも辺を構成出来る形状であればよい。
【0034】
また、この工程にて用いる転写用材料としては、その材質として、紫外線を透過するプラスチック、ガラス、紙、金属、繊維、ゴムなどこれらの材質の単体或いは組み合わせた有色或いは無色でもよく、部分的に紫外線が透過しない部分があっても良い。また、切り欠きや穴が開いた部分、凹凸などがあっても良い。
また、この転写用材料は、可動式転写ガイドに固定した紫外線照射装置の紫外線照射により、紫外線が透過し、圧接させた基体上の未硬化の紫外線硬化型樹脂塗料を硬化させることが可能な厚みであれば良い。例えばプラスチックシート、ガラス板と呼ばれるものも含まれる。
さらに、この転写用材料は、予め鏡面等の加工が施された既製品や特注品をベース(原材料)とするものでも良く、またこれらを組み合わせても良い。
【0035】
前記転写用材料の両面又は片面には、鏡面、マット、ホログラムの全部か何れかの加工が施してあり、それらの加工を施した表面は、別種の柄や模様の印刷、或いは接着、粘着、加工が施されていても良い。
また、前述のように予め鏡面等の加工が施された既製品等をベースとし、その両面又は片面に、鏡面、マット、ホログラムの全部か何れかの加工を施すようにしてもよい。
また、この転写用材料の形状は、円形、三角形、半円柱、半円球、台形、S字型、これに起伏などの立体形状や枠に装着が可能で圧接が可能な面形状であれば良い。
【0036】
また、これら転写用材料は、紫外線透過性のある素材が望ましいが、意図的に非透過素材を使用しても良い。即ち基体の紫外線硬化型樹脂塗料の塗布面に前記凹凸加工が施された転写用材料を圧接して、紫外線を照射した後、これらを剥離させると、転写用材料上の凹凸形状は、基体面で凸凹形状となり、転写用材料のポジ、ネガは、基体面でネガ、ポジとなる。
また、紫外線硬化型樹脂塗料を塗布して未硬化のままのすぐ上に、紫外線非透過性素材を部分的に形成した転写用材料の全部又は何れかを圧接して紫外線を照射後に基体から剥離させると、紫外線非透過部分は、紫外線硬化型樹脂塗料が未硬化のまま残る。この後、アルコールやトルエンで前記未硬化塗料をふき取っても良い。
【0037】
或いは、例えば前記工程後に箔転写の工程で、前記転写加工後の未硬化塗料の上に、紫外線透過型箔を重ね合わせて可動式転写ガイドで圧接しながら、かつ前進しながら紫外線を照射し、その下の未硬化状態の前記塗料を硬化させて、前記箔のアプリケーションフィルムを剥離させると箔が転写され、紫外線硬化型樹脂塗料を再度塗布することなく、箔転写加工をすることができる。
【0038】
このような転写用材料と前記ガイド枠とを組み合わせる方法としては、転写用材料の前述の鏡面等の加工が施された面と、所望する基体上の未硬化の紫外線硬化樹脂塗料の位置が圧接するように、ガイド枠に形成された凸部と凹部の間に挟みこむ、スプリング、ボルト、接着剤、粘着剤、マジックテープ(登録商標)、ゴムなど組み合わせて直接にガイド枠に装着しても良い。
【0039】
さらに、前記転写用材料は、前記枠の全面に貼り付けてもくくりつけても部分的に貼り付けてもくくりつけても良い。この場合、基体に紫外線硬化型樹脂塗料を塗布した面と圧接する面に貼り付ける、又はくくりつけるのが望ましい。
前記転写用材料に、重ねて貼り付け、又はくくりつけ、或いは印刷しても良く、この場合も基体に紫外線硬化型樹脂塗料を塗布して未硬化の面と圧接できる面に貼り付ける、又はくくりつけるのが望ましい。さらに、フィルム、シート、板、印刷、加工の全部か何れかでできた層を設けても良い。
部分的に前記転写用材料を貼り付け、くくりつけ、又は印刷、加工をする場合、構成、形状を問わず、例えば前記転写用材料の真ん中を星型に切り抜き、くり抜いた各部品を別々の箇所に貼り付け、又は凸状の星型模様と真ん中を星形にくり抜いた四角面の真ん中の凹状の星型模様を形成する。これは、印刷や加工などによっても容易に形成でき、前記転写用材料に紫外線樹脂塗料を塗布した面と接する面に前記のような凹凸の段差を形成することで、基体上の転写加工面には、硬化した紫外線硬化型樹脂塗料によって星型の凹凸を形成できる例である。
【0040】
また、前記可動式転写ガイドは、そのプレスロールが、回転しながら転写用材料に圧接して転写ステージ上の基体に鏡面、マット、ホログラムを押し当てるため、摩擦などによる静電気を生ずることもないし弛みを生ずることもなく安定に転写を行うことができる。さらに、この可動式転写ガイドとしては、前後或いは左右にプレスロールを並設状に備えることが望ましい。
この可動式転写ガイドと前記ガイド枠は、サーボモーターとエアシリンダーで制御されていて、前記ガイド枠は、前記転写ステージの両側フレーム上部に亘って装着することが望ましい。この工程以前における可動式転写ガイドのプレスロールは、転写ステージ上部に位置する転写用材料とは非接触の状態にある。転写ステージ上の基体とガイド枠に固定された転写用材料を圧接するために、プレスロールを上下に稼働させて、可動式転写ガイドを前後に走行させて転写面を順次圧接していくのが続く(D)の工程である。
このように可動式転写ガイドのプレスロールは、転写ステージ上の基体と転写用材料が良好に圧接できる位置で一定の上下昇降と前後走行を繰り返す。このプレスロールは、転写用材料に対して最適な角度に設定すれば良く、垂直でも、例えば手前方向に傾けても良い。圧接するプレスロールは、ガイド枠に固定された転写用材料の幅内に収まる横幅の長さで、基体と転写用材料との1〜2ミリ程度の隙間を上部から圧接させることで予め基体に塗布された未硬化状態の紫外線硬化型樹脂塗料に圧接させながら転写開始位置から転写終了位置に移動することよって硬化させることができる。
なお、後述する比較例に示すようにこの可動式転写ガイド(プレスロール)を用いずにブレード状のスキージを用いて圧接させながら移動させた場合には、圧接不良と摩擦を原因と思われるつれたるみにより転写ムラ等を生じてしまう。
【0041】
この可動式転写ガイドに附帯(具備)される紫外線照射装置は、前後に走行する可動式転写ガイドの上下に昇降するプレスロールの動作を妨げない位置で、転写ステージ上の紫外線硬化型樹脂塗料を塗布して未硬化のままの基体と転写用材料を圧接しながら、かつ前進しながらその上から紫外線を照射して硬化するに好適な位置に設置すれば良い。
この紫外線照射装置としては、特に限定するものではなく、公知のどのような方式の紫外線照射装置をも適用することができ、LED式を用いることもできる。このLED式では、水銀(メタルハライド)式に比べて、照射対象である転写用材料や基体の温度上昇を抑えることができる。また、水銀(メタルハライド)式では、条件によっては転写材料自体のプレコート層のホロ模様を破壊してしまう場合があるが、LED式ではそのようなことがなく、おおよそ表面温度を35℃程度に抑えることができる。
また、この紫外線照射装置は、紫外線硬化中に点燈し、硬化完了後消灯、完了後も点燈し続けていても良い。ただし、基体の未硬化の紫外線硬化型樹脂塗料に転写前に照射しないようにシャッターなどを設けて遮蔽するのがよい。
【0042】
続いて前記(D)の工程では、前記ガイド枠に沿って前記可動式転写ガイドを走行させて前記基体上の紫外線硬化樹脂塗料に転写用材料の鏡面、マット、ホログラムの全部又は何れかの加工を順次転写させる。
この工程では、上下に昇降するガイド枠に沿って前記可動式転写ガイドが走行する。即ち基体が転写ステージに固定され、転写開始位置でプレスロールが下降した可動式転写ガイドが転写用材料を基体に圧接しながら走行するので、順次転写させることができる。
この可動式転写ガイドを前記ガイド枠に沿って走行させる機構については、特に限定するものではなく、例えば可動式転写ガイドを走行させるための装置を自身や別途用意し、ガイド枠には飛び出し等を防止する(円滑な走行を可能とする)レールを具備させるようにしてもよいし、その他どのような機構を採用してもよい。
【0043】
また、前記(E)の工程は、(D)の工程で転写ステージの終端に至った可動式転写ガイドや転写用材料から、転写加工が施された前記基体を剥離させることにより、基体に所望した模様を所望した位置に転写した製品を得る。
なお、転写ステージ上の基体の前後左右方向の転写位置を定めるためには、所望する柄や模様を所望する基体の左右何れかの端部にガイドを利用して合わせてもよく、位置合わせ装置を利用して合わせても良い。
紫外線硬化型樹脂塗料が塗布された未硬化のままの基体が固定されるときには、固定ガイドで抑えても良い。
【0044】
また、剥離を容易に行うためには、ブロアなどの装置を用いて送風して冷却しながらより容易に剥離するようにしてもよい。
即ち基体上の未硬化の紫外線硬化型樹脂塗料に、転写用材料を圧接しながら紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂塗料を硬化させて模様や柄を転写させると、紫外線硬化型樹脂塗料の硬化反応で発熱が生じるため、圧接部分にブロアーなどの装置を使用して風を当てて冷却しながら引き剥がすようにしてもよく、或いは更にその後、転写済み基体を冷却させても良い。
また、転写用材料から基体を引きはがした後、必要に応じて別に設けた紫外線照射装置で紫外線を再照射して硬化促進させてもよい。
【実施例1】
【0045】
本発明の転写加工方法の基体が平面体(シャツ)である実施例1,2及び比較例1における(B)〜(E)工程として
図1〜
図11に示す転写加工を行い、基体が立体物(コップ)である実施例3,4及び比較例2における(B)〜(E)工程として
図12〜
図22に示す転写加工を行った。
なお、当該
図1〜
図22の上段の斜視図、即ち各図(a)では、転写加工を行う様子を見せるため、転写用材料4や基体2(平面体)、基体3(立体物)の配置関係がわかり難くなった恐れがあるため、当該
図1〜
図22の下段の断面図、即ち各図(b)には、各機構配置関係及び層構造を示した。
【0046】
図1(a)では、(A)の工程にて塗布した紫外線硬化型塗料1が未硬化のままの基体(平面体)2が転写ステージ8上に手作業にて配設される状態を示す。
図2(a)は、図示しないエアポンプ等の吸着機構を稼働して転写ステージ8上に基体(平面体)2を吸着させて固定した状態を示す。
図3(a)は、基体(平面体)2の上部に臨んだ図示しないガイド枠に可動式転写ガイド5が接触する状態、即ち転写用材料4に対して可動式転写ガイド5のプレスロール6が下降して転写用材料4にプレスロール6が接触した状態を示す。
【0047】
これらの
図1(b)及び
図2(b)及び
図3(b)には、それぞれの状態における基体(平面体)2、転写用材料4、可動式転写ガイド5、紫外線照射装置7、の配置状態を示すが、転写用材料4には、星型の凸状部と円型の凹状部とが設けられている。
なお、図示しないガイド枠には、転写用材料4が固定され、該ガイド枠に沿って可動式転写ガイド5の走行を可能とする機構が具備されている。
【0048】
図4(a)は、可動式転写ガイド5が下降し始め、前記転写用材料4を転写ステージ8上の未硬化の紫外線硬化性樹脂塗料1が塗布された基体(平面体)2に圧接し始めた状態を示す。
図5(a)は、転写用材料4を基体(平面体)2に圧接しながら紫外線照射硬化させながら転写加工が行われ、基体2から転写用材料4を剥離させた状態を示す。
図6(a)は、更に転写加工が進行し、前記可動式転写ガイド5や前記転写用材料4を順次転写した部分を離反させながら、転写加工中の基体(平面体)2については、依然として転写ステージ8の転写位置に固定されている状態を示している。
図7(a)は、転写が終了位置に到達し、前記ガイド5や前記転写用材料4を順次転写させた部分を離反させながら、転写加工終了した基体(平面体)2については、星型と円型の模様が転写された直後の状態を示している。
【0049】
これらの
図4(b)は、
図5(b)、
図6(b)、
図7(b)には、それぞれの状態における可動式転写ガイド5、転写用材料4、基体(平面体)2、紫外線照射装置7の配置状態、及び基体(平面体)2の層構成を示し、基体(平面体)2上の未硬化のままの紫外線硬化型樹脂塗料1に、転写用材料4の星型の凸状部や円型の凹状部が圧接されたのち、紫外線照射装置によって紫外線が照射され照射部分が硬化する状態1'をハッチングで示しているが、加工が進行するにつれてこのハッチング1'が増加している状態が示されている。そして、この硬化済みの紫外線硬化型樹脂塗料1'には、転写用材料4の星型の凸状部や円型の凹状部が鮮やかに再現(転写)ている
【0050】
図8(a)は、前述の転写加工が終了して紫外線照射が終了したのち、可動式転写ガイド5が上昇し、転写用材料4と基体(平面体)2の圧接を終了する状態を示している。
図9(a)は、可動式転写ガイド5が元の転写位置に戻るための開始位置に上昇した状態を示している。
図10(a)は、基体(平面体)2への転写が終了し、可動式転写ガイド5が元の転写位置に戻った状態を示す。
図11(a)は、基体(平面体)2への転写が完了し、転写ステージ8の吸着機構を停止して基体(平面体)2を取り出す状態を示している。
【0051】
これらの
図8(b)は、
図9(b)、
図10(b)、
図11(b)には、それぞれの状態における可動式転写ガイド5、転写用材料4、紫外線照射装置7、基体(平面体)2、の配置状態を示している。前述のように転写ステージ8に具備されたエアポンプ等の吸着機構にて基体(平面体)2を吸着、固定していたが、
図11ではこの吸着機構を停止するので、基体(平面体)2は容易に転写ステージ8から取り外すことができる。
【0052】
(A)工程:
基体(平面体)として、基体(平面体)の被転写面にアクリル系樹脂からなる水性インキの印刷を施した5.6オンスの綿素材100パーセントの半袖Tシャツを用意した。塗工機は、あおり式スクリーン印刷機を利用した。
スキージは耐溶剤性、耐摩耗性の高いウレタンゴムの硬度75度の平スキージを利用した。研磨後、エッジの面取りをし、丸みを付けた。
スクリーン印刷用の製版は、アルミ製の四角枠にポリエステル繊維をバイアス、テンションを四方に均一に斜張りし、乳剤を塗布し、製版を施した。
塗料としては、十条ケミカル製スクリーン印刷向けグロス仕上がりの紫外線硬化型樹脂塗料を使用した。
前記基体上の所望する位置に前記塗料をおおよそ平均20μm程度の厚みになるように塗布した。
【0053】
(B)〜(E)工程
前述の
図1〜
図11の装置を用いて以下の製造を行った。
転写用材料として、東レ社製OPPグロスフィルムトレファン2500H40μm厚を前記基体上の紫外線硬化型樹脂塗料を塗布して未硬化のままの紫外線硬化型樹脂塗料に接触するように枠に固定した。その面上にKレーザー製ホログラムOPPフィルム16μmを部分的に貼り付け、更に東レ社製OPPマットフィルムYM17Sを部分的に貼り付けた。
前記(A)の工程を実施後、前記基体(平面体)を手動によって転写ステージの転写位置に搬送、固定し、前記枠に固定した転写用材料と前記基体を可動式転写ガイドによって転写ステージ上で圧接しながら紫外線照射をして硬化させた。
上の硬化した順に転写ステージ上で前記基体(平面体)と前記転写用材料を剥離させながら転写させた。
【0054】
(結果)
前記の通り100枚以上連続して加工したところ、前記転写用材料上の所望する柄と模様を各基体(平面体)の所望の位置に転写することができた。また、フィルムを重ねて貼った箇所は、凹凸の模様に再現された。積層しても帯電することはなかった。120枚棒積みしても帯電することなく、一枚一枚きれいに剥離させることができた。
【実施例2】
【0055】
(A)工程:
基体(平面体)として、基体(平面体)の被転写面にアクリル系樹脂からなる水性インキの印刷を施した5.5オンスのナイロン素材100パーセントの半袖Tシャツを用意した。塗工機は、あおり式スクリーン印刷機を利用した。
スキージは耐溶剤性、耐摩耗性の高いウレタンゴムの硬度75度の平スキージを利用した。機械研磨後、エッジの面取りをし、丸みを付けた。
スクリーン印刷用の製版は、アルミ製の四角枠にポリエステル繊維をバイアス、テンションを四方に均一になるように前記基体の加工する面に接触するように斜張りし、乳剤を塗布し、製版を施した。
塗料としては、十条ケミカル製スクリーン印刷向けグロス仕上がりの紫外線硬化型樹脂塗料を使用した。
前記基体上の所望する位置に前記塗料をおおよそ平均20μm程度の厚みになるように塗布した。
【0056】
(B)〜(E)工程
前述の
図1〜
図11の装置を用いて以下の製造を行った。
転写用材料として、東洋紡社製OPPグロスフィルムP3162の40μm厚を前記基体上の紫外線硬化型樹脂塗料を塗布して未硬化のままの紫外線硬化型樹脂塗料に接触するように枠に固定した。その面上に十条ケミカル社製Kレーザー製ホログラムOPPフィルム16μmを使用し、ホログラム模様をヒートシール部分的に転写し、P4166のマット模様を部分的に転写した。
前記(A)の工程を実施後、前記基体(平面体)を手動によって転写ステージに搬送、固定し、前記枠に固定した転写用材料と前記基体を可動式転写ガイドによって転写ステージ上で圧接しながら紫外線照射をして硬化させた。
転写ステージ上の硬化した順に可動式転写ガイドと紫外線照射装置を移動させて前記基体と前記転写用材料を剥離させた。
【0057】
(結果)
前記の通り100枚以上連続して加工したところ、前記転写用材料上の所望する柄と模様を各基体の所望の位置に転写することができた。また、フィルムを重ねて貼った箇所は、凹凸の模様に再現された。積層しても帯電することはなかった。100枚棒積みしても帯電することなく、一枚一枚きれいに剥離させることができた。
【実施例3】
【0058】
(A)工程:
基体(立体物)として、AS製のふちなし透明コップを用意した。塗工機は、あおり式スクリーン印刷機を利用した。
スキージは耐溶剤性、耐摩耗性の高いウレタンゴムの平スキージを利用した。機械研磨後、エッジの面取りをし、丸みを付けた。
スクリーン印刷用の製版は、アルミ製の四角枠にポリエステルのメッシュのテトロンをバイアス、テンションを四方に均一に前記基体の加工する面に接触するように斜張りし、乳剤を塗布した後、製版を施した。
塗料としては、十条ケミカル製スクリーン印刷向けグロス仕上がりの紫外線硬化型樹脂塗料を使用した。
前記基体(立体物)上の所望する位置に前記塗料をおおよそ平均20μm程度の厚みになるように塗布した。
【0059】
図12(a)では、(A)の工程にて塗布した紫外線硬化型塗料1が未硬化のままの基体(立体物)3が転写ステージ8上に手作業にて配設される状態を示す。
図13(a)は、図示しない両面テープ等の固定機構にて転写ステージ8上に基体(立体物)3を接着させて固定した状態を示す。
図14(a)は、基体(立体物)3の上部に臨んだ図示しないガイド枠に可動式転写ガイド5が接触する状態、即ち転写用材料4に対して可動式転写ガイド5のプレスロール6が下降して転写用材料4にプレスロール6が接触した状態を示す。
【0060】
これらの
図12(b)及び
図13(b)及び
図14(b)には、それぞれの状態における基体(立体物)3、転写用材料4、可動式転写ガイド5、紫外線照射装置7、の配置状態を示すが、転写用材料4には、星型の凸状部と円型の凹状部とが設けられている。
なお、図示しないガイド枠には、転写用材料4が固定され、該ガイド枠に沿って可動式転写ガイド5の走行を可能とする機構が具備されている。
【0061】
図15(a)は、可動式転写ガイド5が下降し始め、前記転写用材料4を転写ステージ8上の未硬化の紫外線硬化性樹脂塗料1が塗布された基体(立体物)3に圧接し始めた状態を示す。
図16(a)は、転写用材料4を基体(立体物)3に圧接しながら紫外線照射硬化させながら転写加工が行われ、基体2から転写用材料4を剥離させた状態を示す。
図17(a)は、更に転写加工が進行し、前記可動式転写ガイド5や前記転写用材料4を順次転写した部分を離反させながら、転写加工中の基体(立体物)3については、依然として転写ステージ8の転写位置に固定されている状態を示している。
図18(a)は、転写が終了位置に到達し、前記ガイド5や前記転写用材料4を順次転写させた部分を離反させながら、転写加工終了した基体(立体物)3については、星型と円型の模様が転写された直後の状態を示している。
【0062】
これらの
図15(b)は、
図16(b)、
図17(b)、
図18(b)には、それぞれの状態における可動式転写ガイド5、転写用材料4、基体(立体物)3、紫外線照射装置7の配置状態、及び基体(立体物)3の層構成を示し、基体(立体物)3上の未硬化のままの紫外線硬化型樹脂塗料1に、転写用材料4の星型の凸状部や円型の凹状部が圧接されたのち、紫外線照射装置によって紫外線が照射され照射部分が硬化する状態1'をハッチングで示しているが、加工が進行するにつれてこのハッチング1'が増加している状態が示されている。そして、この硬化済みの紫外線硬化型樹脂塗料1'には、転写用材料4の星型の凸状部や円型の凹状部が鮮やかに再現(転写)ている。
【0063】
図19(a)は、前述の転写加工が終了して紫外線照射が終了したのち、可動式転写ガイド5が上昇し、転写用材料4と基体(立体物)3の圧接を終了する状態を示している。
図20(a)は、可動式転写ガイド5が元の転写位置に戻るための開始位置に上昇した状態を示している。
図21(a)は、基体(立体物)3への転写が終了し、可動式転写ガイド5が元の転写位置に戻った状態を示す。
図22(a)は、基体(立体物)3への転写が完了し、転写ステージ8の固定機構から基体(立体物)3を剥がした状態を示している。
【0064】
これらの
図19(b)は、
図20(b)、
図21(b)、
図22(b)には、それぞれの状態における可動式転写ガイド5、転写用材料4、紫外線照射装置7、基体(立体物)3、の配置状態を示している。前述のように転写ステージ8に両面テープ等の固定機構にて基体(立体物)3を固定していたが、
図22ではこの固定機構から基体(立体物)3を容易に転写ステージ8から取り外すことができる。
【0065】
(B)〜(E)工程
前述の
図12〜
図22の装置を用いて以下の製造を行った。
転写用材料として、東洋紡社製OPPグロスフィルムP3162の40μm厚を前記基体上の紫外線硬化型樹脂塗料を塗布して未硬化のままの紫外線硬化型樹脂塗料に接触するように枠に固定した。前記の面上に十条ケミカル社製Kレーザー製ホログラムOPPフィルム16μmを部分的に貼り付け、P4166のマット模様をヒートシール面に部分的に転写した。
前記(A)の工程を実施後、前記基体を手動によって転写ステージに搬送、固定し、前記枠に固定した転写用材料と前記基体を可動式転写ガイドによって転写ステージ上で圧接しながら紫外線照射をして硬化させた。
搬送ロール上の硬化した順に可動式転写ガイドと紫外線照射装置を移動させて前記基体(立体物)と前記転写用材料を剥離させた。
【0066】
(結果)
前記の通り100個以上連続して加工したところ、前記転写用材料上の所望する柄と模様を各基体の所望の位置に転写することができた。また、フィルムを重ねて貼った箇所は、凹凸の模様に再現され、積層しても帯電することはなかった。模様と模様を重ね合わせても帯電することなく、一個一個きれいに剥離させることができた。
【実施例4】
【0067】
(A)工程:
基体(立体物)として、被転写面を易接着処理を施したPP製のふちなしコップを用意した。塗工機は、あおり式スクリーン印刷機を利用した。
スキージは耐溶剤性、耐摩耗性の高いウレタンゴムの平スキージを利用した。機械研磨後、エッジの面取りをし、丸みを付けた。
スクリーン印刷用の製版は、アルミ製の四角枠にポリエステルのメッシュのテトロンをバイアス、テンションを四方に均一に前記基体の加工する面に接触するように斜張りし、乳剤を塗布した後、製版を施した。
塗料としては、十条ケミカル製スクリーン印刷向けグロス仕上がりの紫外線硬化型樹脂塗料を使用した。
前記基体(立体物)上の所望する位置に前記塗料をおおよそ平均20μm程度の厚みになるように塗布した。
【0068】
(B)〜(E)工程
前述の
図12〜
図22の装置を用いて以下の製造を行った。
転写用材料として、東洋紡社製OPPグロスフィルムP3162の40μm厚を前記基体上の紫外線硬化型樹脂塗料を塗布して未硬化のままの紫外線硬化型樹脂塗料に接触するように枠に固定した。前記の面上に十条ケミカル社製Kレーザー製ホログラムOPPフィルム16μmを部分的に貼り付け、P4166のマット模様をヒートシール面に部分的に転写した。
前記(A)の工程を実施後、前記基体を手動によって転写ステージに搬送、固定し、前記枠に固定した転写用材料と前記基体を可動式転写ガイドによって転写ステージ上で圧接しながら紫外線照射をして硬化させた。
搬送ロール上の硬化した順に可動式転写ガイドと紫外線照射装置を移動させて前記基体(立体物)と前記転写用材料を剥離させた。
【0069】
(結果)
前記の通り100個以上連続して加工したところ、前記転写用材料上の所望する柄と模様を各基体の所望の位置に転写することができた。また、フィルムを重ねて貼った箇所は、凹凸の模様に再現され、積層しても帯電することはなかった。模様と模様を重ね合わせても帯電することなく、一個一個きれいに剥離させることができた。
【0070】
[比較例1]
(A)工程:
基体(平面体)として、基体(平面体)の被転写面にアクリル系樹脂からなる水性インキの印刷を施した5.6オンスの綿素材100パーセントの半袖Tシャツを用意した。塗工機は、あおり式スクリーン印刷機を利用した。
スキージは耐溶剤性、耐摩耗性の高いウレタンゴムの硬度75度の平スキージを利用した。研磨後、エッジの面取りをし、丸みを付けた。
スクリーン印刷用の製版は、アルミ製の四角枠にポリエステル繊維をバイアス、テンションを四方に均一に斜張りし、乳剤を塗布し、製版を施した。
塗料としては、十条ケミカル製スクリーン印刷向けグロス仕上がりの紫外線硬化型樹脂塗料を使用した。
前記基体上の所望する位置に前記塗料をおおよそ平均20μm程度の厚みになるように塗布した。
【0071】
(B)〜(E)工程
前述の
図1〜
図11の装置を用いて以下の製造を行った。
転写用材料として、東レ社製OPPグロスフィルムトレファン2500H40μm厚を前記基体上の紫外線硬化型樹脂塗料を塗布して未硬化のままの紫外線硬化型樹脂塗料に接触するように枠に固定した。その面上にKレーザー製ホログラムOPPフィルム16μmを部分的に貼り付け、更に東レ社製OPPマットフィルムYM17Sを部分的に貼り付けた。
前記(A)の工程を実施後、前記基体(平面体)を手動によって転写ステージに搬送、固定し、前記枠に固定した転写用材料と前記基体(平面体)を可動式転写ガイドを利用せずブレード状のスキージを用いて転写ステージ上で圧接しながら紫外線照射をして硬化させた。
転写ステージ上の硬化した順に可動式転写ガイドと紫外線照射装置が移動して前記基体(平面体)と前記転写用材料を剥離させた。
【0072】
(結果)
前記の通り30枚以上連続して加工したところ、前記基体(平面体9と前記転写用材料がうまく密着せず、転写用材料上の所望する柄と模様に転写ムラができてしまい、各基体(平面体)の所望の位置がずれてしまい、転写することができなかった。
【0073】
[比較例2]
(A)工程:
基体(立体物)として、AS製のふちなし透明コップを用意した。塗工機は、あおり式スクリーン印刷機を利用した。
スキージは耐溶剤性、耐摩耗性の高いウレタンゴムの平スキージを利用した。機械研磨後、エッジの面取りをし、丸みを付けた。
スクリーン印刷用の製版は、アルミ製の四角枠にポリエステルのメッシュのテトロンをバイアス、テンションを四方に均一に前記基体の加工する面に接触するように斜張りし、乳剤を塗布した後、製版を施した。
塗料としては、十条ケミカル製スクリーン印刷向けグロス仕上がりの紫外線硬化型樹脂塗料を使用した。
前記基体(立体物)上の所望する位置に前記塗料をおおよそ平均20μm程度の厚みになるように塗布した。
【0074】
(B)〜(E)工程
前述の
図12〜
図22の装置を用いて以下の製造を行った。
転写用材料として、東洋紡社製OPPグロスフィルムP3162の40μm厚を前記基体上の紫外線硬化型樹脂塗料を塗布して未硬化のままの紫外線硬化型樹脂塗料に接触するように枠に固定した。前記の面上に十条ケミカル社製Kレーザー製ホログラムOPPフィルム16μmを部分的に貼り付け、P4166のマット模様をヒートシール面に部分的に転写した。
前記(A)の工程を実施後、前記基体(立体物)手動で転写ステージに搬送、固定し、前記枠に固定した転写用材料と前記基体(立体物)を可動式転写ガイドを利用せずブレード状のスキージを用いて転写ステージ上で圧接しながら紫外線照射をして硬化させた。
転写ステージ上の硬化した順に可動式転写ガイドと紫外線照射装置を移動させて前記基体(立体物)と前記転写用材料を剥離した。
【0075】
(結果)
前記の通り30個以上連続して加工したところ、前記基体(立体物)と前記転写用材料がうまく密着せず、転写用材料上の所望する柄と模様に転写ムラができてしまい、各基体(立体物)の所望の位置がずれてしまい、転写することができなかった。