(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6840498
(24)【登録日】2021年2月19日
(45)【発行日】2021年3月10日
(54)【発明の名称】吹付け覆工コンクリートの施工方法
(51)【国際特許分類】
E21D 11/10 20060101AFI20210301BHJP
E21D 13/02 20060101ALI20210301BHJP
E21D 11/40 20060101ALI20210301BHJP
【FI】
E21D11/10 D
E21D13/02
E21D11/40 Z
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-187387(P2016-187387)
(22)【出願日】2016年9月26日
(65)【公開番号】特開2018-53449(P2018-53449A)
(43)【公開日】2018年4月5日
【審査請求日】2019年6月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002299
【氏名又は名称】清水建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(72)【発明者】
【氏名】谷口 博章
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼野 浩司
【審査官】
富士 春奈
(56)【参考文献】
【文献】
特開2015−021322(JP,A)
【文献】
特開2003−074299(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3002075(JP,U)
【文献】
特開平11−044199(JP,A)
【文献】
特開2003−013699(JP,A)
【文献】
特開2000−120394(JP,A)
【文献】
特開2000−120393(JP,A)
【文献】
特開平05−059894(JP,A)
【文献】
特開平11−229775(JP,A)
【文献】
特開平06−323094(JP,A)
【文献】
特開昭61−270499(JP,A)
【文献】
特開平06−081595(JP,A)
【文献】
特開2006−183384(JP,A)
【文献】
特開昭59−189966(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04G 21/00−21/10
E21D 11/00−19/06
23/00−23/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トンネル内面にコンクリートを吹付け、吹付け覆工コンクリートを施工する方法であって、
トンネル軸方向に所定の間隔をあけ、トンネル内面から内側に所定の突出量で突出しトンネル周方向に繋がる妻枠をトンネル軸方向に所定の間隔をあけて設置する妻枠設置工程と、
トンネル軸方向に隣り合う一対の妻枠の間の吹付け施工領域にコンクリートを吹付けて吹付け覆工コンクリートを構築してゆくコンクリート吹付け工程とを備え、
且つ、コンクリート吹付け工程で前記吹付け施工領域を形成する一方の妻枠から他方の妻枠に向けてコンクリートを吹付けるとともに、コンクリート吹付け前の前記他方の妻枠側で吹付け予定厚さを計測する第一出来高管理工程と、
前記吹付け施工領域にコンクリートを吹付けた段階で、該吹付け施工領域に吹付けたコンクリートの少なくとも前記他方の妻枠側の前記トンネル内面から吹付けたコンクリートの表面までの端面の厚さを計測する第二出来高管理工程とを備えることを特徴とする吹付け覆工コンクリートの施工方法。
【請求項2】
請求項1記載の吹付け覆工コンクリートの施工方法において、
前記第一出来高管理工程と前記第二出来高管理工程では、少なくとも、トンネルの天端部と、左右のアーチ肩部と、左右のアーチ部の下端部と、左右の側壁部で吹付け厚さを計測することを特徴とする吹付け覆工コンクリートの施工方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の吹付け覆工コンクリートの施工方法において、
前記隣り合う一対の妻枠の設計吹付け厚さの位置に接続して線材をトンネル軸方向に張設し、コンクリート吹付け前に前記吹付け施工領域の中間部のトンネル内面と前記線材の離間を計測する第三出来高管理工程を備え、該第三出来高管理工程の計測結果を反映させてコンクリート吹付け工程を実施することを特徴とする吹付け覆工コンクリートの施工方法。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の吹付け覆工コンクリートの施工方法において、
予め設定した所定の施工長毎に、トンネル天端部とトンネルアーチ部に検測孔を設け、前記検測孔で吹付け覆工コンクリートの厚さを計測する第四出来高管理工程を備えることを特徴とする吹付け覆工コンクリートの施工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吹付け覆工コンクリートの施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、山岳トンネルでは、例えば、ドリルジャンボを用いるなどして地山を掘削するとともにずりをトンネル坑外に順次排出し、鋼製支保工をトンネル軸方向に所定の間隔をあけて設置する。そして、地山の掘削面にコンクリートを吹付けるとともに地山内にロックボルトの打設、防水シートの敷設を行い、セントルを用いるなどして二次覆工のコンクリート覆工を構築する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一方、トンネルの用途や環境、地山の状況などに応じ、覆工に吹付けコンクリートを用いるケースがある。
【0004】
そして、このような吹付け覆工コンクリートを施工する際には、例えば、鋼製支保工を設置して一次吹付けを行った後、施工スパンに応じた位置(1打設長のトンネル軸方向の終点位置)に一次吹付けの内面からトンネル内側に所定の突出量で突出させてトンネル周方向に繋がる妻枠を設置する。そして、トンネル軸方向に所定の間隔をあけて設置した対の妻枠の間の吹付け施工領域(施工スパン)にコンクリートを吹付け、吹付け覆工コンクリートを構築してゆく。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−26943号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の吹付け覆工コンクリートの施工方法においては、吹付け施工領域の終点位置(1打設長のトンネル軸方向の終点位置)に設置した妻枠を吹付け厚さの指標に用いる場合には、妻枠から離れるほど、吹付け厚さにバラつきが生じやすくなる。すなわち、妻枠から離れた施工領域の中央側ほど、吹付け厚さを作業員の感覚にゆだねることになる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
【0008】
本発明の吹付け覆工コンクリートの施工方法は、トンネル内面にコンクリートを吹付け、吹付け覆工コンクリートを施工する方法であって、トンネル軸方向に所定の間隔をあけ、トンネル内面から内側に所定の突出量で突出しトンネル周方向に繋がる妻枠をトンネル軸方向に所定の間隔をあけて設置する妻枠設置工程と、トンネル軸方向に隣り合う一対の妻枠の間の吹付け施工領域にコンクリートを吹付けて吹付け覆工コンクリートを構築してゆくコンクリート吹付け工程とを備え、且つ、コンクリート吹付け工程で前記吹付け施工領域を形成する一方の妻枠から他方の妻枠に向けてコンクリートを吹付けるとともに、
コンクリート吹付け前の前記他方の妻枠側で吹付け
予定厚さを計測する第一出来高管理工程と、前記吹付け施工領域にコンクリートを吹付けた段階で、該吹付け施工領域に吹付けたコンクリートの
少なくとも前記他方の妻枠側の前記トンネル内面から吹付けたコンクリートの表面までの端面の厚さを計測する第二出来高管理工程とを備えることを特徴とする。
【0009】
この発明においては、吹付け施工領域にコンクリートを吹付ける際に、吹付け施工領域を形成する一方の妻枠から他方の妻枠に向けてコンクリートを吹付け施工するようにし、第一出来高管理工程によって他方の妻枠側でコンクリートの吹付け厚さを計測することで、他方の妻枠側の吹付け厚さにバラつきが生じることを抑止できる。さらに、第二出来高管理工程で吹付け施工領域に吹付けたコンクリートの端面の厚さを計測することにより、吹付け施工領域の両端側の吹付け厚さにバラつきが生じることを抑止できる。
【0010】
このように第一出来高管理工程と第二出来高管理工程で吹付け施工の管理を行うことにより、吹付け厚さを作業員の感覚にゆだねることを減らし、従来よりも吹付け厚さを精度よく確保し、好適に吹付け覆工コンクリートの施工を行うことが可能になる。
【0011】
また、本発明の吹付け覆工コンクリートの施工方法において、前記第一出来高管理工程と前記第二出来高管理工程では、少なくとも、トンネルの天端部と、左右のアーチ肩部と、左右のアーチ部の下端部と、左右の側壁部で吹付け厚さを計測することが望ましい。
【0012】
この発明においては、第一出来高管理工程と第二出来高管理工程で出来高管理を行う際に、トンネルの天端部と、左右のアーチ肩部と、左右のアーチ部の下端部と、左右の側壁部のトンネル周方向の少なくとも7箇所で吹付け厚さの計測を行うことによって、より確実に吹付け厚さを精度よく確保でき、好適に吹付け覆工コンクリートの施工を行うことが可能になる。
【0013】
さらに、本発明の吹付け覆工コンクリートの施工方法においては、前記隣り合う一対の妻枠の設計吹付け厚さの位置に接続して線材をトンネル軸方向に張設し、コンクリート吹付け前に前記吹付け施工領域の中間部のトンネル内面と前記線材の離間を計測する第三出来高管理工程を備え、該第三出来高管理工程の計測結果を反映させてコンクリート吹付け工程を実施することがより望ましい。
【0014】
この発明においては、第三出来高管理工程で、ワイヤーや水糸などの線材を隣り合う一対の妻枠の設計吹付け厚さの位置に接続してトンネル軸方向に張設し、コンクリート吹付け前に吹付け施工領域の中間部のトンネル内面と線材の離間を計測することによって、吹付け施工領域の中間部のトンネル内面の凹凸(不陸量)を把握することができる。これにより、線材を指標に用い、把握したトンネル内面の凹凸に応じてコンクリートの吹付け量(吹付け面の位置)を調節することで、さらに確実に吹付け厚さを精度よく確保し、好適に吹付け覆工コンクリートの施工を行うことが可能になる。
【0015】
また、本発明の吹付け覆工コンクリートの施工方法においては、予め設定した所定の施工長毎に、トンネル天端部とトンネルアーチ部に検測孔を設け、前記検測孔で吹付け覆工コンクリートの厚さを計測する第四出来高管理工程を備えることがさらに望ましい。
【0016】
この発明においては、第四出来高管理工程で、予め設定した所定の施工長毎に、トンネル天端部とトンネルアーチ部に検測孔を設け、これら検測孔で吹付け覆工コンクリートの厚さを計測することによって、好適に施工が行えているか否かを確認できる。これにより、さらに確実に吹付け厚さを精度よく確保し、好適に吹付け覆工コンクリートの施工を行うことが可能になる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の吹付け覆工コンクリートの施工方法においては、吹付け厚さを作業員の感覚にゆだねることを減らし、従来よりも吹付け厚さを精度よく確保し、好適に吹付け覆工コンクリートの施工を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態に係る吹付け覆工コンクリートの施工方法において、妻枠を設置した状態を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る吹付け覆工コンクリートの施工方法において、一対の妻枠の間の吹付け施工領域にコンクリートを吹付け、吹付け覆工コンクリートを構築した状態を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る吹付け覆工コンクリートの施工方法において、トンネル周方向の吹付け厚さの計測位置の一例を示した図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る吹付け覆工コンクリートの施工方法において、検測孔の設置位置の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、
図1から
図4を参照し、本発明の一実施形態に係る吹付け覆工コンクリートの施工方法について説明する。
【0020】
ここで、本実施形態は、トンネルの用途や共用環境、地山の状況などに応じ、覆工として吹付けコンクリートを適用してトンネルを構築するにあたり、吹付け覆工コンクリートの出来高管理を好適に行えるようにする方法に関するものである。
【0021】
具体的に、本実施形態の吹付け覆工コンクリートの施工方法においては、従来と同様、例えば、掘削地山面に対する一次吹付け、ロックボルトの打設等を行って地山の安定化を図った後、
図1に示すように、トンネル内面1から内側に所定の突出量で突出しトンネル周方向に繋がる妻枠2をトンネル軸方向に所定の間隔をあけて設置する(妻枠設置工程)。すなわち、施工スパン/吹付け施工領域Rに応じた位置に一次吹付けの表面や鋼製支保工の表面などのトンネル内面1からトンネル内側に所定の突出量で突出させて妻枠2を設置する。
【0022】
そして、
図2に示すように、この妻枠2を吹付け厚さの指標としながら、隣り合う一対の妻枠2の間の吹付け施工領域Rにコンクリートを吹付け、吹付け覆工コンクリート3を構築してゆく(コンクリート吹付け工程)。このとき、本実施形態では、一つの吹付け施工領域Rを形成する一方の妻枠2a(2)から他方の妻枠2b(2)に向けてコンクリートを吹付け、一方の妻枠2a(2)から他方の妻枠2b(2)に向かうトンネル軸方向の一方向に順次吹付け覆工コンクリート3が形成されるように施工を行う。
【0023】
一方、本実施形態の吹付け覆工コンクリートの施工方法では、吹付け覆工コンクリート3の出来形管理として、次の手法を用いる。
【0024】
まず、第一出来高管理(第一出来高管理工程)として、吹付け施工領域Rを形成する一方の妻枠2a(2)から他方の妻枠2b(2)に向けてコンクリートを吹付けるとともに、あとから吹付けることになる他方の妻枠2b(2)側(1打設長の終点側)で吹付け厚さを計測する。
【0025】
また、第二出来高管理(第二出来高管理工程)として、吹付け施工領域Rにコンクリートを吹付けた段階で、該吹付け施工領域Rに吹付けたコンクリートの端面の厚さを計測する。
【0026】
さらに、これら第一出来高管理と第二出来高管理では、
図3に示すように、少なくとも、トンネルの天端部T1と、左右のアーチ肩部T2、T3と、左右のアーチ部の下端部(アーチ肩部よりも下方の部分)T4、T5と、左右の側壁部(スプリングライン付近など)T6、T7で吹付け厚さを計測する。
【0027】
次に、例えば、吹付け施工領域
Rのトンネル内面1の凹凸(不陸)が大きい場合など、必要に応じ、第三出来高管理(第三出来高管理工程)を行う。この第三出来高管理としては、隣り合う一対の妻枠2の設計吹付け厚さの位置に接続して定規用のワイヤーや水糸等の線材をトンネル軸方向に張設し、コンクリート吹付け前に吹付け施工領域Rの中間部のトンネル内面1と線材の離間を計測する。そして、この第三出来高管理の計測結果を反映させてコンクリート吹付け施工を実施する。すなわち、トンネル内面1の不陸によってトンネル内面1と線材の間の離間距離が設計吹付け厚さよりも小さい場合には、その分、線材よりもトンネル内側までコンクリートを吹付けるようにして施工を行う。
【0028】
なお、この第三出来高管理においても、少なくとも、トンネルの天端部T1と、左右のアーチ肩部T2、T3と、左右のアーチ部の下端部T4、T5と、左右の側壁部T6、T7のトンネル周方向の7箇所以上でトンネル内面1と線材の離間を計測することが望ましい。
【0029】
次に、本実施形態では、第四出来高管理(第四出来高管理工程)を行う。この第四出来高管理では、例えば、
図4に示すように、施工長40m毎にトンネル天端部T8に検測孔を設け、施工長100m毎にトンネルアーチ部T9、T10に検測孔を設け、これら検測孔で吹付け覆工コンクリートの厚さを計測する。なお、検測孔の設置位置はトンネル状況等に合わせ適宜設定すればよい。
【0030】
そして、本実施形態の吹付け覆工コンクリートの施工方法においては、上記のように施工管理を行うことによって、吹付け厚さを作業員の感覚にゆだねることを減らし、従来よりも吹付け厚さを精度よく確保し、好適に吹付け覆工コンクリート3の施工を行うことが可能になる。
【0031】
すなわち、吹付け施工領域Rにコンクリートを吹付ける際に、吹付け施工領域Rを形成する一方の妻枠2a(2)から他方の妻枠2b(2)に向けてコンクリートを吹付け施工するようにし、第一出来高管理工程によって他方の妻枠2b(2)側でコンクリートの吹付け厚さを計測することで、他方の妻枠2b(2)側の吹付け厚さにバラつきが生じることを抑止できる。さらに、第二出来高管理工程で吹付け施工領域Rに吹付けたコンクリートの端面の厚さを計測することにより、吹付け施工領域Rの両端側の吹付け厚さにバラつきが生じることを抑止できる。
【0032】
このように第一出来高管理工程と第二出来高管理工程で吹付け施工の管理を行うことにより、吹付け厚さを作業員の感覚にゆだねることを減らし、従来よりも吹付け厚さを精度よく確保し、好適に吹付け覆工コンクリート3の施工を行うことが可能になる。
【0033】
また、第一出来高管理工程と第二出来高管理工程で出来高管理を行う際に、トンネルの天端部と、左右のアーチ肩部と、左右のアーチ部の下端部と、左右の側壁部のトンネル周方向の少なくとも7箇所で吹付け厚さの計測を行うことによって、より確実に吹付け厚さを精度よく確保でき、好適に吹付け覆工コンクリート3の施工を行うことが可能になる。
【0034】
さらに、第三出来高管理工程で、ワイヤーや水糸などの線材を隣り合う一対の妻枠2の設計吹付け厚さの位置に接続してトンネル軸方向に張設し、コンクリート吹付け前に吹付け施工領域Rの中間部のトンネル内面1と線材の離間を計測することによって、吹付け施工領域Rの中間部のトンネル内面1の凹凸(不陸量)を把握することができる。これにより、線材を指標に用い、把握したトンネル内面1の凹凸に応じてコンクリートの吹付け量(吹付け面の位置)を調節することで、さらに確実に吹付け厚さを精度よく確保し、好適に吹付け覆工コンクリート3の施工を行うことが可能になる。
【0035】
また、第四出来高管理工程で、予め設定した所定の施工長毎に、トンネル天端部とトンネルアーチ部に検測孔を設け、これら検測孔で吹付け覆工コンクリート3の厚さを計測することによって、好適に施工が行えているか否かを確認できる。これにより、さらに確実に吹付け厚さを精度よく確保し、好適に吹付け覆工コンクリート3の施工を行うことが可能になる。
【0036】
以上、本発明に係る本実施形態の吹付け覆工コンクリートの施工方法の一実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 トンネル内面
2 妻枠
2a 一方の妻枠
2b 他方の妻枠
3 吹付け覆工コンクリート(吹付けコンクリート)