(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記規制部は、前記コンベアの幅方向の一方側に配置された一方枠部と、前記コンベアの幅方向の他方側に配置された他方枠部とを有している請求項2に記載の植付装置。
前記植付部は、前記コンベアの下方に、当該コンベアにより搬送されてきた植付物を地面に向けて滑り落とす傾斜面を有している請求項1〜4のいずれか1項に記載の植付装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る植付装置の好適な実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。本発明に係る植付装置は、圃場に植付物を植え付ける装置である。
植付装置により圃場に植え付けられる植付物は、特に限定されないが、例えば、ウド(独活)の根株や、ジャガイモやサツマイモ等の種芋等が挙げられる。本発明に係る植付装置は、特に、ウドの根株を植え付ける植付装置として好適に使用される。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る植付装置を備えた作業機1を示している。作業機1は、植付装置2と走行車両3とを備えている。走行車両3の種類は限定されないが、本実施形態の場合、走行車両3はトラクタである。
図1に示すように、トラクタ(走行車両)3は、運転席4と、走行装置5と、連結装置6と、を備えている。
【0011】
本発明の実施形態において、走行車両3の運転席4に着座した運転者の前側(
図1の左側)を前方、運転者の後側(
図1の右側)を後方、運転者の左側(
図1の手前側)を左方、運転者の右側(
図1の奥側)を右方として説明する。また、前後方向K1に直交する方向である水平方向K2(
図2参照)を機体幅方向として説明する。
図1〜
図4等に示すように、植付装置2は、機体7と、車輪8と、搬送部9と、植付部10と、連結部11と、を備えている。
【0012】
図3、
図4に示すように、機体7は、下部フレーム71と、上部フレーム72と、中間フレーム73と、を有している。
下部フレーム71は、機体7の下部に配置されている。下部フレーム71の下方には、車輪8の回転軸81が回転可能に支持されている。下部フレーム71は、第1下部材711と、第2下部材712と、第3下部材713と、を有している。
【0013】
第1下部材711は、機体幅方向に互いに間隔を空けて配置された3本の長尺部材から構成されている。3本の第1下部材111は、互いに平行に配置されて前後方向に延びている。
図3、
図4では、3本の第1下部材711のうち、最も左側に位置する部材のみが見えている。
図3、
図4に示すように、第2下部材712は、機体7の後部において機体幅方向に延びており、3本の第1下部材711の後部を連結している。第3下部材713は、3本の第1下部材711の前部を連結するとともに、第1下部材711から前方に向けて延びている。
図2〜
図4に示すように、第3下部材713の前部には、縦方向(上下方向)に延びる縦柱31が設けられている。縦柱31には、連結部11が着脱可能に連結されている。第3下部材713の前後方向の中途部(縦柱31の後方)には、縦方向に延びる筒体32が設けられている。筒体32には、後述する植付部10の取付部10bが挿入されて取り付けられている。
【0014】
図3、
図4に示すように、上部フレーム72は、機体7の上部に配置されている。上部フレーム72は、第1上部材721と第2上部材722とを有している。第1上部材721は、搬送部9を支持している。第2上部材722は、後述する載置台33を支持している。第1上部材721及び第2上部材722は、下部フレーム71の上方に配置されており、前後方向に延びている。第1上部材721は、機体7の左側と右側とに夫々配置されている。
図3には右側の第1上部材721が示されており、
図4には左側の第1上部材721が示されている。第2上部材722は、機体7の左側に配置されており、左側の第1上部材711の上方に位置している。
【0015】
図3、
図4に示すように、中間フレーム73は、縦方向(上下方向)に延びており、下部フレーム71と上部フレーム72とを連結している。中間フレーム73は、第1中間部材731と、第2中間部材732と、を有している。第1中間部材731は、第2下部材712の前部と第1上部材721の前部とを連結している。第2中間部材732は、機体幅方向に間隔をあけて配置された2本の柱状部材から構成されており、第1中間部材731の後方に位置している。2本の第2中間部材732は、機体7の左側と右側に夫々設けられており、第1下部材711から上方に延びている。左側と右側の第2中間部材732の上部は、機体幅方向に延びる連結部材74により連結されている。連結部材74は、左側と右側の第1上部材721を支持している。
【0016】
図3、
図4に示すように、機体7の下部には車輪8が設けられている。車輪8は、機体7の左部と右部に夫々設けられている。車輪8は、植付装置2がトラクタ3に牽引されて走行するときに、接地して回転する。左部の車輪8と右部の車輪8とは、回転軸81により連結されており、同期して回転する。
図1〜
図3に示すように、連結部11は、機体7の前部に設けられている。連結部11は、トラクタ3の後部に設けられた連結装置6に対して着脱可能に連結される。これにより、植付装置2をトラクタ3に牽引させて走行させることができる。
【0017】
図2、
図3に示すように、連結部11は、取付体12と連結体13とを有している。
取付体12は、取付杆12aと、前取付部12bと、上取付部12cとを有している。取付杆12aは、機体7の前部に設けられた縦柱31に取り付けられており、機体幅方向に延びている。取付杆12aの右部には支持杆43が取り付けられている。支持杆43は、取付杆12aの右部から後方に延びている。支持杆43の後部には、後述する椅子34が取り付けられている。前取付部12bは、機体幅方向に間隔をあけて2つ設けられており、取付杆12aから前方に延びている。
図2には右側の前取付部12bが見えており、
図4には左側の前取付部12bが見えている。上取付部12cは、取付杆12aから上方に突出しており、機体幅方向K2において2つの前取付部12bの中間に位置している。
【0018】
連結体13は、横部材13aと、後取付部13bと、第1連結部13cと、第2連結部13dと、接続部材13eと、を有している。横部材13aは、取付体12の前方に配置されており、機体幅方向に延びている。後取付部13bは、機体幅方向に間隔をあけて2つ設けられており、横部材13aから後方に向けて延びている。後取付部13bは、取付体12の前取付部12bにボルト等で取り付けられている。第1連結部13cは、横部材13aの一端側(左側)と他端側(右側)に夫々設けられており、左方と右方に突出している。第2連結部13dは、横部材13aの上方に配置されている。第2連結部13dは、横部材13aに取り付けられると共に、接続部材13eにより取付体12の上取付部12cにも取り付けられている。
【0019】
図1に示すように、第1連結部13cは、トラクタ3の連結装置6を構成する3点リンク機構のロアリンク61に連結される。第2連結部13dは、連結装置6のトップリンク62に連結される。これにより、植付装置2の連結部11がトラクタ3の連結装置6に対して連結される。
図4に示すように、搬送部9は、植付物を搬送するコンベア90と、コンベア90を駆動(回転)させる第1駆動機構91及び第2駆動機構92とを有している。
【0020】
第1駆動機構91は、第1スプロケット9aと、第2スプロケット9bと、第3スプロケット9cと、これらのスプロケットに掛け渡されたチェーン9dとを有している。第1スプロケット9aは、車輪8の回転軸81に取り付けられており、回転軸81と共に回転する。第2スプロケット9bは、第1中間部材731の下部に取り付けられている。第3スプロケット9cは、第1上部材721の下部に付勢部材(引っ張りバネ)9hを介して取り付けられている。付勢部材9hは、第3スプロケット9cを上方に向けて付勢している。これにより、第1スプロケット9a〜第3スプロケット9cに掛け渡されたチェーン9dに張力が加えられ、チェーン9dの弛みが防止される。
【0021】
第2駆動機構92は、第1プーリ9eと、第2プーリ9fと、第3プーリ9gとを有している。第1プーリ9eは、第2スプロケット9bの回転軸に取り付けられており、第2スプロケット9bと共に回転する。第2プーリ9fは、第1上部材721の前部に取り付けられており、第1プーリ9eの上方且つ後方に位置している。第3プーリ9gは、第1上部材721の後部に取り付けられており、第2プーリ9fの後方に位置している。
【0022】
コンベア90は、植付物Pを植付部10に向けて搬送する。本実施形態の場合は、コンベア90としてベルトコンベアが使用されている。
コンベア90は、コンベア本体15と支持部16とを有している。本実施形態の場合、コンベア本体15は、ループ状(無端状)に構成された帯状体(ベルト)である。コンベア本体15は、例えばゴム等の弾性体から構成されている。
【0023】
コンベア本体15は、第1プーリ9eと第2プーリ9fと第3プーリ9gとに亘って掛け渡されている。これにより、コンベア本体15は、第1プーリ9eと第2プーリ9fとの間の第1区間90Aと、第2プーリ9fと第3プーリ9gとの間の第2区間90Bと、第3プーリ9gと第1プーリ9eとの間の第3区間90Cと、に亘ってループ状に延びている。
【0024】
第1区間90Aでは、コンベア90は前後方向に延びている。第2区間90Bでは、コンベア90は上方から下方に向けて(詳しくは、上方から下方に向かうにつれてやや前方に移行するように)延びている。第3区間90Cでは、コンベア90は前下方から後上方に向けて延びている。
植付装置2の走行(前進)に伴って車輪8が回転すると、車輪8の回転軸81と共に第1スプロケット9aが車輪8と同方向に回転する。第1スプロケット9aが回転すると、チェーン9dと共に第2スプロケット9b及び第3スプロケット9cが回転し、第2スプロケット9bの回転軸に取り付けられた第1プーリ9eが回転する。第1プーリ9eが回転すると、第2プーリ9f及び第3プーリ9gと共にコンベア90が回転する。このように、植付装置2の走行に伴ってコンベア90が回転するため、コンベア90により植付物を搬送することができる。
【0025】
コンベア90の回転方向は、車輪8の回転方向と同方向となる。そのため、コンベア90は、第1区間90Aでは後方から前方に向けて移動し、第2区間90Bでは上方から下方(具体的には、後上方から前下方)に向けて移動し、第3区間90Cでは前下方から後上方に向けて移動する。
植付物は、第1区間90Aにおいて後方から前方に向けて搬送された後、第2区間90Bにおいて上方から下方に向けて搬送される。以下、搬送部9のうち、植付物を後方から前方に向けて搬送する部分を「第1搬送部14」と称し、植付物を上方から下方に向けて搬送する部分を「第2搬送部22」と称する。
【0026】
第1搬送部14は、コンベア90と、第1カバー体19とを有している。
図5A及び
図5B、
図6、
図7に示すように、第1搬送部14において、コンベア90は、搬送される植付物Pを支持する支持部16を有している。支持部16は、コンベア本体15の外面(表面)に設けられており、コンベア90の搬送方向Eに沿ってコンベア本体15と共に移動する。なお、支持部16は、コンベア90を介さずに第1駆動機構91及び第2駆動機構92によって、搬送方向Eに移動する構造であってもよい。支持部16は、植付物Pをコンベア90の幅方向D(搬送方向Eと直交する方向)の一方側と他方側から支持する。
【0027】
本実施形態の場合、支持部16は、弾性体を有している。
図5A及び
図5Bに示すように、弾性体は、第1弾性体18と第2弾性体17とを含んでいる。
第1弾性体18は、コンベア90の搬送方向Eに沿って所定間隔で設けられている。本実施形態では、第1弾性体18は、コンベア90の幅方向Dに沿って延びる帯状の弾性体である。第1弾性体18は、例えば、スポンジ(発泡ポリウレタン)等から構成される。
【0028】
第2弾性体17は、コンベア90の幅方向の一方側と他方側に夫々設けられており、コンベア90の搬送方向Eに沿って延びている。第2弾性体17には、第1弾性体18が取り付けられ、当該第1弾性体17をコンベア90の搬送方向Eに移動させる。以下、便宜上、前記一方側に設けられた第2弾性体を「第2弾性体17A」と記し、前記他方側に設けられた第2弾性体を「第2弾性体17B」と記して詳しく説明する。
【0029】
第2弾性体17A,17Bは、ゴム等の中空管(円筒状の管)から構成され、夫々ループ状であって、コンベア本体15の外面に沿って巻き掛けられている。第2弾性体17Aには、第1弾性体18の一方側が取り付けられ、第2弾性体18Bには、第1弾性体18の他方側が取り付けられ、当該第2弾性体17A,17Bによって、第1弾性体18がコンベア90の搬送方向Eに移動する。
【0030】
図6、
図7に示すように、第1弾性体18は、コンベア90の幅方向Dの一方側で隆起する第1隆起部18Aと、コンベア90の幅方向Dの他方側で隆起する第2隆起部18Bと、を有している。第1隆起部18Aと第2隆起部18Bとの間には、第1隆起部18A及び第2隆起部18Bよりも高さが低い凹み部18Cが形成されている。
図6に示すように、第1隆起部18Aは、第1弾性体18の一端側が第2弾性体17Aに巻き付けられることにより当該第2弾性体17Aに取付けられている。第2隆起部18Bは、第1弾性体18の他端側が第2弾性体17Bに巻き付けられることにより当該第2弾性体17Bに取付けられている。第1弾性体18は、第2弾性体17A,17Bに対して、コンベア90の幅方向Dの内方から外方に向かうように且つ下方から上方に向かうように巻き付けられている。第1弾性体18の一端部と他端部との間に凹み部18Cが形成されている。
【0031】
図6に示すように、第1隆起部18Aと第2隆起部18Bとの間隔(第1弾性体18の一端部と他端部との間の距離)D1は、植付物Pの幅(コンベア90の幅方向Dに沿う長さ)D2よりも小さく設定することが好ましい。言い換えれば、第1隆起部18Aと第2隆起部18Bとの間隔D1は、植付物Pが第1隆起部18Aと第2隆起部18Bの上に乗ることができる間隔に設定することが好ましい。
【0032】
第1弾性体18は、第2弾性体17A,17Bに沿って搬送方向Eに移動可能(位置調整可能)である。これにより、植付物の種類、大きさ、形状等に応じて、搬送方向Eに隣り合う第1弾性体18の間隔を調整することができる。搬送方向Eに隣り合う第1弾性体18の間隔は、搬送方向Eの全長において等しく設定してもよいし、搬送方向の一部又は全部において異ならせてもよい。
【0033】
また、第1隆起部18Aと第2隆起部18Bとは、弾性体から構成された連結部18Dによって連結されている。連結部18Dは、第1隆起部18Aと第2隆起部18Bと同様の素材で構成されている。連結部18Dは、第1隆起部18Aにおいて上面15aに対向する側(下部側)と、第2隆起部18Bにおいて上面15aに対向する側(下部側)とを連結している。連結部18Dの幅は、第1隆起部18A及び第2隆起部18Bの幅(コンベア90の搬送方向Eに沿う幅)と略同一である。
【0034】
植付物Pは、第1弾性体18の第1隆起部18Aと第2隆起部18Bとの間(凹み部18C)であって且つ第2弾性体17Aと第2弾性体17Bとの間に供給される。
植付物Pが供給されると、第1弾性体18及び第2弾性体17A,17Bは、植付物Pの重量を受けて押圧されて弾性変形し(凹み)、植付物Pはコンベア本体15の上面15aに向けて下降する(
図6の仮想線参照)。そのため、植付物Pは、第1弾性体18及び第2弾性体17A,17Bの弾性力(変形状態から復元しようとする力)により、コンベア90の幅方向Dの一方側と他方側から支持される。これにより、コンベア90は、植付物Pを第2弾性体17A,17B及び第1弾性体18により支持した状態で搬送することができる。
【0035】
ここで、
図5Aに示すように、第1弾性体18は、コンベア90の搬送方向Eに沿って所定間隔で設けられている。そのため、搬送方向Eに隣り合う第1弾性体18の間には凹部(低い部分)21が形成される。植付物Pは、自然物であるため、搬送方向に太さのばらつきがあったり、隆起部分があったりする。そのため、植付物Pの太い部分や隆起部分を凹部21に位置させることで、植付物Pを安定して支持することができる。また、第1弾性体18を、第2弾性体17A,17Bに沿って搬送方向Eに移動させることが可能であるため、植付物Pの種類、大きさ、形状等に応じて、凹部21の広さや位置を調整することができる。
【0036】
第1搬送部14におけるコンベア90の高さは、第1弾性体18の第1隆起部18A及び第2隆起部18Bが最も高く、次いで第2弾性体17A,17Bが高く、次いで第1隆起部18Aと第2隆起部18Bとの間の凹み部18Cが高く、隣り合う第1弾性体18の間であって且つ第2弾性体17Aと第2弾性体17Bの間が最も低い。つまり、コンベア90の幅方向Dと搬送方向Eの両方に高低差(凹凸)が形成されている。
【0037】
図5A等に示すように、第1カバー体19は、側壁(第1側壁19a、第2側壁19b)と、前連結部19cと、後連結部19dとを有している。第1側壁19aは、コンベア90の幅方向Dの一方側において立ち上がっている。第2側壁19bは、コンベア90の幅方向Dの他方側において立ち上がっている。第1側壁19a及び第2側壁19bは、対向して配置されており、コンベア90の搬送方向E(前後方向)に沿って延びている。
図3、
図4に示すように、第1側壁19a及び第2側壁19bは、第1上部材721の前部に固定された前支持部材26と、第1上部材721の後部に固定された後支持部材27とにより支持されている。前連結部19cは、第1側壁19aの前上端と第2側壁19bの前上端とを連結している。後連結部19dは、第1側壁19aの後上端と第2側壁19bの後上端とを連結している。
【0038】
図5Aに示すように、区画板20は、支持部16の第2弾性体17A,17Bに対して搬送方向Eに所定間隔で取り付けられている。具体的には、
図7に示すように、区画板20に、コンベア90の幅方向Dに間隔をあけて2つの貫通穴20a,20bが設けられており、当該貫通穴20a,20bに第2弾性体17A,17Bを構成する管が夫々挿通されている。
【0039】
区画板20は、第1側壁19aの内面近傍から第2側壁19bの内面近傍に亘って設けられている。区画板20は、側壁(第1側壁19a、第2側壁19b)と共に、植付物Pが供給される区画Rを搬送方向Eに沿って複数形成している。本実施形態の場合、区画板20は、等間隔で配置されており、複数の区画Rは同じ大きさ(容積)となっている。1つの区画Rに対して予め決められた数(例えば1つ)の植付物Pが供給される。これにより、植付物Pは、概ね等間隔でコンベア90に供給される。
【0040】
区画板20は、第2弾性体17A,17Bに対して搬送方向Eに移動可能(位置調整可能)とされている。これにより、植付物Pの種類、大きさ、形状等に応じて、区画Rの大きさを調整することができ、植付物Pの植付間隔を調整することもできる。
図6に示すように、コンベア本体15の外面15aからの区画板20の高さH1は、当該外面15aからの支持部16の最大高さH2よりも高く設定されている。これにより、区画R内に供給された植付物Pが、搬送途中に区画Rから離脱することが防止できる。
【0041】
第1搬送部14により搬送された植付物Pは、引き続いて第2搬送部22により搬送される。第2搬送部22は、第1搬送部14の前端(第1区間90Aの終端)まで搬送されてきた植付物Pを、上方から下方に向けて搬送して植付部10まで導く。
図8〜
図10に示すように、第2搬送部22は、コンベア90と、第2カバー体23と、保持部24と、規制部25と、を有している。
【0042】
第2搬送部22において、コンベア90は、搬送される植付物Pを支持する支持部16を有している。第2搬送部22の支持部16の構成は、上述した第1搬送部14の支持部16の構成と同じである。支持部16はコンベア90の搬送方向Eに沿って所定間隔で設けられており、第1区間90Aに位置するコンベア90(支持部16を含む)が第1搬送部16を構成し、第2区間90Bに位置するコンベア90(支持部16を含む)が第2搬送部22を構成している。以下、第2搬送部22について、第1搬送部14と同じ構成には同じ符号を付して説明を省略する。
【0043】
図10に示すように、第2搬送部22において、コンベア90は上方から下方に向けて(詳しくは、上方から下方に向かうにつれて前方に移行するように)延びている。
図8等に示すように、第2カバー体23は、第1側板23aと、第2側板23bと、連結部23cと、を有している。第1側板23aは、コンベア90の幅方向Dの一方側に配置されている。第2側板23bは、コンベア90の幅方向Dの他方側に配置されている。第1側板23a及び第2側板23bは、コンベア90を挟んで対向して配置され、コンベア90の搬送方向E(上下方向)に沿って延びている。
図3、
図10に示すように、第1側板23a及び第2側板23bの上部は、第1上部材721の前部に固定された前支持部材26により支持されている。第1側板23a及び第2側板23bの下部は、第3下部材713に固定された下支持部材28により支持されている。連結部23cは、第1側板23aと第2側板23bとを連結している。
【0044】
図9に示すように、連結部23cは、コンベア本体15の外面(表面)15aと略平行に且つ当該外面15aから離間して配置されている。また、連結部23cは、支持部16からも離間して配置されている。連結部23cは、上記規制部25を構成している。言い換えれば、連結部23cは規制部25を兼ねている。尚、規制部25の機能(作用)については、後程より詳しく説明する。
【0045】
図8に示すように、連結部23c(規制部25)は、四角形(長方形)の枠状に形成されている。具体的には、連結部23c(規制部25)は、一方枠部25Lと、他方枠部25Rと、上枠部25Uと、下枠部25Dと、を有している。一方枠部25Lは、コンベア90の幅方向Dの一方側(左側)に配置されている。他方枠部25Rは、コンベア90の幅方向Dの他方側(右側)に配置されている。上枠部25Uは、一方枠部25Lの上部と他方枠部25Rの上部とを連結している。下枠部25Dは、一方枠部25Lの下部と他方枠部25Rの下部とを連結している。一方枠部25L、他方枠部25R、上枠部25U、下枠部25Dの夫々の内縁により、四角形(長方形)の開口部29が形成されている。
【0046】
尚、規制部25は、後述する機能(作用)を発揮するためには、必ずしも4つの枠部(一方枠部25L、他方枠部25R、上枠部25U、下枠部25D)を全て有していなくともよい。例えば、規制部25は、少なくとも一方枠部25Lと他方枠部25Rとを有しているもの、或いは、少なくとも上枠部25Uと下枠部25Dとを有しているものであればよい。
【0047】
図9、
図10に示すように、保持部24は、支持部16との間に間隔をあけて配置されており、支持部16との間で植付物Pを保持する。
保持部24は、柔軟性を有するシートから構成されている。保持部24を構成するシート(以下、「シート24」という)は、当該シート24を通して植付物Pが視認できるように、透明又は半透明であることが好ましい。シート24の材質としては、例えば、軟質塩化ビニル樹脂やシリコーンゴム等が挙げられるが、これらの材質に限定はされない。シート24の柔軟性の程度は、例えば、支持部16との間で植付物Pを保持したときに、変形可能な程度の柔軟性に設定される。シート24の柔軟性の程度は、シート24の材質や厚さを選択することによって、適切な範囲に調整することができる。
【0048】
シート24は、長方形状であって、長辺がコンベア90の搬送方向Eを向き、短辺がコンベア90の幅方向Dを向いて配置されている。シート24の長辺の長さは、開口部29の搬送方向Eの長さL1よりも長く設定されている。シート24の短辺の長さは、開口部29の幅方向Dの長さL2よりも長く設定されている。開口部29の下端部(長さL1方向の下端部)は、好ましくは第2スプロケット9bよりも下方に配置され、より好ましくは第2搬送部22におけるコンベア90の下端部よりも下方に配置される。これにより、植付物Pが植付部10に供給される直前まで、保持部24によって植付物Pを確実に保持することができる。
【0049】
図9に示すように、シート24は、支持部16と連結部23c(規制部25)との間に配置されており、開口部29を内側(支持部16側)から覆っている。但し、シート24は、柔軟性を有するため、作業者が手で引っ張って変形させることで、開口部29から第2カバー体23の外部へと容易に取り出すことができる(
図10の矢印A1及び仮想線24を参照)。これにより、植付物の詰まりの解消や第2カバー体23の内部の清掃等のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0050】
図8、
図5Aに示すように、シート24の上端部は、第1カバー体19の前連結部19c(フレーム19c)により構成される固定部に固定されており、当該上端部から垂れ下げられている。具体的には、シート24の上端部は、押さえ板30により押さえられ、当該押さえ板30がボルト31によりフレーム19cに固定されている。ボルト31は、シート24を貫通してフレーム19cに固定されている。
【0051】
シート24は、上端部のみが固定されている。そのため、シート24の上端部(フレーム19cに固定された部分)より下方の部分は、支持部16側及び支持部16と反対側に移動することができる。言い換えれば、シート24は、当該シート24の上端部から離れるにしたがって支持部16からの離間距離が長くなるように変形する(湾曲する)。
第2搬送部22において、植付物Pは、第1搬送部14と同様に支持部16に支持される。即ち、上述したように、第2搬送部22と第1搬送部14とは支持部16の構成が同じであるため、第2搬送部22においても、植付物Pは第2弾性体17及び第1弾性体18により支持された状態で搬送される。
【0052】
第2搬送部22において、支持部16(第2弾性体17及び第1弾性体18)は、支持された植付物Pを弾性力(弾性反発力)によりシート24に向けて押圧する。シート24は、支持部16からの押圧力(弾性反発力)を受けることにより、支持部16から離れる方向(支持部16と反対側)へと移動する(膨らむ)。しかし、この移動は、シート24の周縁部が規制部25の内面に当たることで規制される(
図9参照)。即ち、規制部25は、シート24の支持部16と反対側への移動量を規制する。これにより、植付物Pは、支持部16とシート(保持部)24との間で挟まれて保持される。言い換えれば、保持部24は、植付物Pを支持部16との間で挟んで保持する。
【0053】
これにより、第2搬送部22において、植付物Pは姿勢(向き)を維持した状態で保持部24により保持されて上方から下方に向けて搬送される。また、保持部24が柔軟性を有するシートから構成されており、支持部16が弾性体から構成されているため、保持された植付物Pが傷付くことが防止できる。
図4、
図10に示すように、植付部10は、コンベア90の下方(第2搬送部22の下方)に設けられている。植付部10は、カバー10aと、取付部10bと、傾斜面10cと、を有している。
【0054】
図10に示すように、カバー10aは、前板10F、後板10R、左側板10L、右側板(図示せず)を有している。カバー10aの前板10F、後板10R、左側板10L、右側板により囲まれる内部空間S1は、第2搬送部22の第2カバー体23の内部空間S2(コンベア90が配置された空間)と連通している。これにより、コンベア90により第1搬送部14及び第2搬送部22を経て搬送されてきた植付物Pを、第2搬送部22の終端(下端)からカバー10aの内部空間S1へと落下させることができる。カバー10aの下方は開放されている。
【0055】
カバー10aの前部には、取付部10bが設けられている。取付部10bは、カバー10aの前部から上方に向けて突出している。取付部10bは、下部フレーム71の第3下部材713に設けられた筒体32に挿入されてボルト(図示略)により固定されている。これにより、カバー10aは、下部フレーム71に対して上下方向に移動可能に取り付けられ、地面からの高さを調整することが可能となる。
【0056】
図10に示すように、傾斜面10cは、カバー10aの内部空間S1に設けられている。傾斜面10cは、前方から後方に向かうにつれて下方に移行するように傾斜している。傾斜面10cの上端部は、第2搬送部22の支持部16よりも前方且つ下方に位置している。第2搬送部22の終端(下端)からカバー10aの内部空間S1に落下した植付物Pは、傾斜面10cに向けて落下した後、傾斜面10cに沿って地面に向けて滑り落ちる。即ち、傾斜面10cは、コンベア90により搬送されてきた植付物Pを地面に向けて滑り落とす面である。
【0057】
植付物Pは、第2搬送部22のコンベア90から傾斜面10cに落下する際に反転する。つまり、
図10に示すように、植付物Pは、コンベア90により搬送される過程で内側(コンベア本体15の外面15a側)を向いていた部位P1が、傾斜面10cに落下したときには外側(傾斜面10cと反対側)を向き、そのまま傾斜面10cに沿って滑り落ちる。そのため、植付物Pは、コンベア90の内側を向いていた部位P1が上方を向いて地面(圃場)に植え付けられることとなる。そのため、例えば、植付物Pがウドの根株である場合、芽を下側(内側)に向けて第1搬送部14のコンベア90に供給(載置)することにより、芽が上を向いた状態で地面に植え付けることができる。
【0058】
植付物Pは、第1搬送部14において支持部16により支持された状態で搬送された後、第2搬送部22において支持部16により支持され且つ保持部24により保持された状態で搬送される。そのため、植付物Pは、第1搬送部14への供給時に定められた向き(姿勢)を維持した状態で植付部10まで搬送されて、植付部10により植え付けられる。そのため、多数の植付物Pを連続的に供給した場合に、植付物Pの向きのばらつきを抑制して(向きを揃えて)植え付けることができる。
【0059】
図2、
図3に示すように、搬送部9の左方(機体幅方向の一方)には、搬送部9に供給される植付物を置くための載置台33が設けられている。搬送部9の右方(機体幅方向の他方)には、作業者が座るための椅子34が設けられている。
椅子34の下部には、支持脚35及び支持輪36が設けられている。支持脚35は、椅子34の座部から下方に延びており、支持杆43の後部に固定されている。支持脚35の下部には、支持輪36が取り付けられている。支持輪36は、車輪8の外方(機体幅方向の外方)に配置されている。具体的には、支持輪36は、右側の車輪8の右方に配置されている。支持輪36は、走行時に接地して回転することにより、椅子34に座った作業者の体重を支えるとともに、植付装置2の走行を補助する。
【0060】
図2、
図3に示すように、椅子34と搬送部9との間には、足置き板37が設けられている。足置き板37は、下部フレーム71により支持されている。椅子34に座った作業者は、搬送部9の方を向いて、足置き板37に足を置いた状態で作業をすることができる。
図3に示すように、足置き板37とコンベア90との間には、保護板38が設けられている。保護板38は、第3区間90Cに位置するコンベア90と足置き板37との間を隔てている。これにより、椅子34に座った作業者が足を伸ばしたときに、つま先などが回転するコンベア90に巻き込まれることが防がれる。
【0061】
図4に示すように、載置台33は、中間フレーム73の第2中間部材732と、下フレーム71から上方に延びる前支柱39及び後支柱40により支持されている。前支柱39は、中間フレーム73の前方に配置されており、載置台33の前部を支持している。後支柱40は、中間フレーム73の後方に配置されており、載置台33の後部を支持している。第2中間部材732は、前支柱39と後支柱40との間で載置台33を支持している。
【0062】
図2、
図3に示すように、載置台33は、底板33aと、前板33bと、後板33cと、仕切り板33dとを有している。底板33aは、平面視にて略長方形状に形成されている。底板33aの右縁部は、第1カバー体19の第1側壁19aに当接している。底板33aの前縁部からは前板33bが立ち上がっている。底板33aの後縁部からは後板33cが立ち上がっている。
【0063】
図2に示すように、底板33aは、第1底板331と第2底板332とを有している。第1底板331は、底板33aの搬送部9側(右側)に設けられており、搬送部9から離れるにつれて下方に移行するように傾斜している。第2底板332は、第1底板331と連続して設けられており、搬送部9から離れるにつれて上方に移行するように傾斜している。つまり、底板33aは後方から見てV字状に形成されている。これにより、底板33aは、第1底板331と第2底板332との境界部333が最も低くなっている。境界部333は、搬送部9の近傍に位置している。底板33aに載置された植付物は、傾斜に沿って滑り落ちることにより境界部333に集まる。そのため、植付物が自然に搬送部9の近傍に集まることとなるため、椅子34に座った作業者の手が植付物に届きやすくなる。
【0064】
仕切り板33dは、第2底板332の上方に設けられ、前板33bと後板33cとの間に亘って前後方向に延びている。これにより、仕切り板33dは、載置台33上の載置スペースを機体幅方向に仕切っている。仕切り板33dは、必要に応じて(例えば、載置台33に載置される植付物の量に応じて)着脱することができる。
上述した如く椅子34及び載置台33が設けられていることにより、椅子34に座った作業者の前方に搬送部9(第1搬送部14、第2搬送部22)が位置する。これにより、作業者は椅子34に座った状態で、載置台33に載置された植付物を手で取って、第1搬送部14のコンベア90に供給することができ、作業性に優れている。また、第2搬送部22において植付物の詰まり等の不具合が発生した場合には、当該不具合を容易に発見することができ、迅速に不具合を解消することができる。
【0065】
図1〜
図3に示すように、載置台33の前方には、予備載置台41が設けられている。予備載置台41は、予備の植付物、農業資材、作業用具等を載置するための台である。予備載置台41は、連結部11の取付杆12aにより下方から支持されている。予備載置台41は、平面視長方形状の底板41aと、底板41aの周囲を囲う枠体41bとを有している。予備載置台41に予備の植付物を載置しておくことによって、植え付け作業中に載置台33に載置された植付物が足りなくなった場合に、予備載置台41に載置された植付物を載置台33に移して、作業を迅速に継続することができる。
【0066】
図3、
図4に示すように、機体7の後部には、覆土板42が取り付けられている。覆土板42は、機体7の幅方向の一方側(左側)と他方側(右側)に取り付けられている。覆土板42は、植付部10の後方に位置している。これにより、植付装置2の走行に伴って、植付物が植付部10により圃場に植え付けられた後、植え付けられた植付物に土を被せることができる。
【0067】
図11Aは、支持部16の第1変形例を示している。
図11Aに示すように、支持部16は、第1弾性体18と、第2弾性体17とを有している。第1弾性体18は、上述した実施形態と同様に、第1隆起部18Aと第2隆起部18Bとを有している。第1隆起部18Aは、第2弾性体17Aの外周を取り囲む円筒状に形成され、第2弾性体17Aに沿って搬送方向Eに移動可能(位置調整可能)である。第2隆起部18Bは、第2弾性体17Bの外周を取り囲む円筒状に形成され、第2弾性体17Bに沿って搬送方向Eに移動可能(位置調整可能)である。つまり、第1弾性体18は、移動体60に沿って搬送方向Eに移動可能(位置調整可能)である。第1変形例における第1弾性体18は、連結部18Dを有しておらず、第1隆起部18Aと第2隆起部18Bとの間には空隙が形成されている。第2弾性体17は、上述した構成と同様であり、その他の構成も上述した構成と同様である。
【0068】
図12に示すように、第1変形例においても、植付物Pが供給されると、第1弾性体18及び第2弾性体17A,17Bは、植付物Pの重量を受けて押圧されて弾性変形し(凹み)、植付物Pはコンベア本体15の上面15aに向けて下降する。そのため、植付物Pは、第1弾性体18及び第2弾性体17A,17Bの弾性力(変形状態から復元しようとする力)により、コンベア90の幅方向Dの一方側と他方側から支持される。これにより、コンベア90は、植付物Pを第2弾性体17A,17B及び第1弾性体18により支持した状態で搬送することができる。
【0069】
図11Bは、支持部16の第2変形例を示している。
図11Bに示すように、支持部16は、第1弾性体18と、移動体60とを有している。第1弾性体18は、上述した実施形態と同様に、第1隆起部18Aと第2隆起部18Bとを有している。第1隆起部18Aは、後述する移動体60Aの外周を取り囲む円筒状に形成され、移動体60Aに沿って搬送方向Eに移動可能(位置調整可能)である。第2隆起部18Bは、後述する移動体60Bの外周を取り囲む円筒状に形成され、移動体60Bに沿って搬送方向Eに移動可能(位置調整可能)である。つまり、第1弾性体18は、移動体60に沿って搬送方向Eに移動可能(位置調整可能)である。
【0070】
移動体60は、第1弾性体18をコンベア90の搬送方向Eに移動させる部材であって、金属製のワイヤ等の非弾性体で構成されている。移動体60は、コンベア90の幅方向の一方側と他方側に夫々設けられており、コンベア90の搬送方向Eに沿って延びている。移動体60には、第1弾性体18が取り付けられ、当該第1弾性体17をコンベア90の搬送方向Eに移動させる。以下、便宜上、前記一方側に設けられた移動体を「移動体60A」と記し、前記他方側に設けられた移動体を「移動体60B」と記して詳しく説明する。
【0071】
移動体60A,60Bは、夫々ループ状であって、コンベア本体15の外面に沿って巻き掛けられている。移動体60Aには、第1弾性体18の一方側(第1隆起部18A)が巻きつけられることで取付けられ、移動体60Bには、第1弾性体18の他方側(第2隆起部18B)が巻きつけられることにより取付けられ、当該移動体60A,60Bによって、第1弾性体18がコンベア90の搬送方向Eに移動する。第2変形例において、その他の構成は上述した実施形態と同様である。
【0072】
図13は、支持部16の第3変形例を示している。
図13に示すように、支持部16は、第1弾性体18と、移動体60とを有している。第1弾性体18は、直方体(例えば、6面体)の弾性体であって、コンベア90の搬送方向Eに沿って所定間隔で設けられている。即ち、第3変形例では、第1隆起部18A及び第2隆起部18Bが円筒状ではなく、直方体である。
【0073】
移動体60は、第1弾性体18(第1隆起部18A及び第2隆起部18B)をコンベア90の搬送方向Eに移動させる部材であって、金属製のブラケット等の非弾性体で構成されている。移動体60は、コンベア90の幅方向の一方側と他方側に夫々設けられ、且つ、コンベア90の搬送方向に沿って所定間隔で設けられている。以下、便宜上、前記一方側に設けられた移動体を「移動体60A」と記し、前記他方側に設けられた移動体を「移動体60B」と記して詳しく説明する。
【0074】
移動体60Aには、第1隆起部18Aが取り付けられ、移動体60Bには、第2隆起部18Bが取り付けられている。また、移動体60A及び移動体60Bはそれぞれコンベア本体15に取付けられている。即ち、コンベア90の幅方向の一方側に設けられた第1隆起部18Aと、コンベア90の幅方向の他方側に設けられた第2隆起部18Bとにそれぞれ対応して、移動体60A及び移動体60Bが設けられている。したがって、第3変形例では、移動体60A及び移動体60Bの移動に伴って、第1弾性体18(第1隆起部18A及び第2隆起部18B)に支持された植付物Pを搬送することができる。
【0075】
図14は、支持部16の第4変形例を示している。
図14に示すように、支持部16は、第2弾性体17と、移動体60とを有している。第2弾性体17は、直方体(例えば、6面体)の弾性体であって、コンベア90の搬送方向Eに沿って延びている。コンベア90の幅方向の一方側に設けられた第2弾性体17Aと、コンベア90の幅方向の他方側に設けられた第2弾性体17Bとは、ゴム等から構成され、夫々ループ状である。第2弾性体17A,17Bは、コンベア本体15の外面に沿って巻き掛けられている。第2弾性体17は、コンベア90の幅方向の一方側と他方側との間に形成された空隙部17Cを有している。即ち、第2弾性体17Aと第2弾性体17Bとの間には空隙部17Cが形成されている。
【0076】
移動体60は、第3変形例と同様に、コンベア90の幅方向の一方側と他方側に夫々設けられ、且つ、コンベア90の搬送方向Eに沿って所定間隔で設けられている。搬送方向Eに沿って配置された複数の移動体60Aには、第2弾性体17Aが連続して取り付けられ、搬送方向Eに沿って配置された複数の移動体60Aには、第2弾性体17Bが連続して取り付けられている。また、移動体60A及び移動体60Bはそれぞれコンベア本体15に取付けられている。即ち、第2弾性体17Aと、第2弾性体17Bとにそれぞれ対応して、移動体60A及び移動体60Bが設けられている。したがって、第4変形例では、移動体60A及び移動体60Bの移動に伴って、第2弾性体17に支持された植付物Pを搬送することができる。
【0077】
図15Aは、支持部16の第5変形例を示している。
図15Aに示すように、支持部16は、第2弾性体17と、移動体60とを有している。第2弾性体17は、コンベア90の幅方向の一方側とコンベア90の幅方向の他方側とに亘って設けられ且つコンベア90の搬送方向Eに沿って延びている。第2弾性体17は、第3隆起部17Dと、第4隆起部17Eと、連結部17Fとを有している。第3隆起部17Dは、コンベア90の幅方向の一方側において搬送方向Eに延びたループ状であって当該一方側で隆起している。第4隆起部17Eは、コンベア90の幅方向の他方側において搬送方向Eに延びたループ状であって当該他方側で隆起している。第3隆起部17D及び第4隆起部17Eは、円筒状であって内部に移動体60が設けられている。
【0078】
連結部17Fは、コンベア90の搬送方向Eに延びたループ状であって第3隆起部17Dと第4隆起部17Eとを連結している。第3隆起部17Dと第4隆起部17Eとの間には、第3隆起部17D及び第4隆起部17Eよりも高さが低い凹み部17Gが形成されている。
移動体60は、第2弾性体17をコンベア90の搬送方向Eに移動させる部材であって、金属製のワイヤ等の非弾性体で構成されている。移動体60は、コンベア90の幅方向の一方側と他方側に夫々設けられており、コンベア90の搬送方向Eに沿って延びている。
【0079】
移動体60A,60Bは、夫々ループ状であって、コンベア本体15の外面に沿って巻き掛けられている。移動体60Aには、第2弾性体17の一方側(第3隆起部17D)が取り付けられ、移動体60Bには、第2弾性体17の他方側(第4隆起部17E)が取り付けられている。したがって、第5変形例では、移動体60A及び移動体60Bの移動に伴って、第2弾性体17(第3隆起部17D、第4隆起部17E及び連結部17F)を移動させることができる。
【0080】
図15Bは、支持部16の第6変形例を示している。支持部16は、第2弾性体17を有している。第2弾性体17は、コンベア90の幅方向の一方側でコンベア90の搬送方向Eに沿って延びるループ状の第2弾性体17Aと、コンベア90の幅方向の他方側でコンベア90の搬送方向Eに沿って延びるループ状の第2弾性体17Bとを含んでいる。第2弾性体17A及び第2弾性体17Bは、コンベア90のスプロケット等に巻きつけられ、スプロケットの回転により移動可能である。第2弾性体17は、コンベア90の幅方向の一方側と他方側との間に形成された空隙部17Cを有している。即ち、第2弾性体17において、第2弾性体17Aと第2弾性体17Bとの間には空隙部17Cが形成されている。第2弾性体17Aはコンベア90の幅方向Dの外側(第2弾性体17Bと反対側)に湾曲可能である。第2弾性体17Bはコンベア90の幅方向Dの外側(第2弾性体17Aと反対側)に湾曲可能である。即ち、第2弾性体17Aと第2弾性体17Bとの間に植付物Pを供給した場合、植付物Pにより第2弾性体17Aと第2弾性体17Bとの間隔を押し広げることができ、且つ、押し広げられた第2弾性体17Aと第2弾性体17Bとが元の位置に戻ろうとする力(復元力)により植付物Pをコンベア90の幅方向Dの一方側と他方側から支持することが可能である。
【0081】
以上、本発明について説明したが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。