(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
(全体構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る装置を示した図である。なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。通信網2は、インターネット、固定電話網、移動体通信網などを含む。通信網2には、端末装置10が有線または無線によって接続される。また、通信網2には、有線でサーバ装置20が接続されている。
【0019】
本実施形態に係る端末装置10は、所謂、ウェアラブル端末と呼ばれる眼鏡型のコンピュータ装置である。端末装置10は、本発明に係る端末装置の一例である。端末装置10は、通信網2を介して音声通信および/またはデータ通信を行う。端末装置10は、眼鏡型のコンピュータ装置に限定されるものではなく、スマートフォン、タブレット端末、フィーチャーフォンなどの携帯型の装置であってもよい。端末装置10は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。サーバ装置20は、通信網2を介して端末装置10と通信を行い、端末装置10からのアクセスに応じて端末装置10へデータを提供する。サーバ装置20は、本発明に係る情報処理装置の一例である。
【0020】
本実施形態においては、端末装置10は、調理の手順を示すデータをサーバ装置20から取得し、取得したデータに基づいて調理の手順を表示する。端末装置10のユーザは、表示される手順に従って調理を行う。
【0021】
(端末装置10の構成)
図2は、端末装置10のハードウェア構成の一例を示した図である。操作部103は、端末装置10を操作するための操作子を有する。端末装置10は、操作された操作子に応じて動作する。音声処理部107は、マイクロフォンとスピーカを有している。音声処理部107は、端末装置10同士が音声通話を行う場合、通話相手の音声に係るデジタル信号が通信部105から供給されると、供給されたデジタル信号をアナログ信号に変換する。このアナログ信号は、スピーカへ供給され、スピーカからは、通話相手の音声が放音される。また、音声処理部107は、マイクロフォンが音声を収音すると、収音した音声をデジタル信号に変換する。音声処理部107は、端末装置で音声通話を行う場合、ユーザの音声を変換したデジタル信号を通信部105へ供給する。このデジタル信号は、通信部105から通信網2へ送信され、通話相手の端末装置へ送信される。通信部105は、有線および/または無線でコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信部105は、通信網2を介して音声通信とデータ通信を行う。
【0022】
表示部104は、眼鏡型である端末装置10が備えるレンズに画像を表示する。レンズに画像を表示することにより、端末装置10を装着したユーザの眼前には、表示部104が表示した画像が表示される。撮像部108は、撮像素子、撮像素子に像を結像する光学系、撮像素子へ入射する光を制限する絞りなどを備えている。撮像部108は、ユーザの視界を撮像範囲とし、撮像した範囲の画像を生成する。
【0023】
記憶部102は、制御部101が実行するプログラムと、後述する手順データを記憶する。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから取得してもよい。記憶部102は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。記憶部102は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
【0024】
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)およびメモリを有している。端末装置10において実現する機能は、記憶部102に記憶されているプログラム(ソフトウェア)をCPU、メモリなどのハードウェア上に読み込ませることでCPUが演算を行い、記憶部102の制御、通信部105の制御、音声処理部107の制御、メモリおよび記憶部102におけるデータの読み出しおよび/または書き込みの制御を行うことで実現される。制御部101が行う後述の各種処理は、1つのCPUでの実行に限定されるものではなく、2以上のCPUにより同時または逐次に実行されてもよい。CPUは、1以上のチップで実装されてもよい。制御部101は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU)で構成されてもよい。また、制御部101は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部または全てが実現されてもよい。
【0025】
メモリは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリは、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリは、本発明の一実施形態に係る処理を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0026】
図3は、記憶部102に記憶されているプログラムを制御部101が実行することにより実現する機能のうち、本発明に係る機能の構成を示した機能ブロック図である。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の組み合わせによって実現されてもよい。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。即ち、各機能ブロックは、物理的および/または論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的および/または論理的に分離した2つ以上の装置を直接的および/または間接的に(例えば、有線および/または無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0027】
認識部1001は、撮像部108が生成した画像を解析し、手順データで指定される被写体を認識する。表示制御部1002は、認識部1001が認識した被写体について、手順データに含まれる情報との相違に応じた情報を表示する。
【0028】
(サーバ装置20の構成)
図4は、サーバ装置20のハードウェア構成を示した図である。通信部205は、コンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信部205は、通信網2を介してデータ通信を行う。
【0029】
記憶部202は、制御部201が実行するプログラムを記憶している。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから取得してもよい。記憶部202は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。記憶部202は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
【0030】
また、記憶部202は、例えば、料理の調理手順を表す手順データを複数記憶する。手順データとしては、例えば、肉料理の一例として、ハンバーグの調理手順を示す手順データを記憶し、魚料理の一例として、アジフライの調理手順を示す手順データを記憶する。なお、記憶部202が記憶する手順データは、上記の料理の手順データに限定されるものではなく、上記の料理以外の手順データも記憶する。
【0031】
手順データは、調理手順の各工程で表示する情報を含む。各工程で表示する情報としては、例えば、準備工程については、準備する材料の種類や量などの情報を含み、材料を切る工程については、材料の切り方の情報を含む。また、例えば、材料を成形する工程については、成形方法の情報を含み、成形後の材料を焼く工程については、焼く前の材料の画像、焼き方、焼く時間などの情報を含む。また、焼く時間については、例えば、成形後の材料の厚み毎に、当該厚みに適した時間を含む。
【0032】
制御部201は、CPU(Central Processing Unit)およびメモリを有している。サーバ装置20において実現する機能は、記憶部202に記憶されているプログラム(ソフトウェア)をCPU、メモリなどのハードウェア上に読み込ませることでCPUが演算を行い、記憶部202の制御、通信部205の制御、メモリおよび記憶部202におけるデータの読み出しおよび/または書き込みの制御を行うことで実現される。制御部201が行う後述の各種処理は、1つのCPUでの実行に限定されるものではなく、2以上のCPUにより同時または逐次に実行されてもよい。CPUは、1以上のチップで実装されてもよい。制御部201は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。また、制御部201は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部または全てが実現されてもよい。
【0033】
メモリは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリは、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリは、本発明の一実施形態に係る処理を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0034】
(実施形態の動作例)
次に本実施形態の動作例について説明する。端末装置10のユーザがサーバ装置20へのアクセスを指示する操作を操作部103で行うと、端末装置10は、通信部105を制御してサーバ装置20へアクセスする。端末装置10がサーバ装置20へアクセスすると、サーバ装置20は、料理名の一覧の情報を端末装置10へ送信する。端末装置10は、サーバ装置20から送信された情報を取得し、取得した情報が表す一覧を表示部104で表示する。ユーザは、眼前に表示される料理名の一覧を見る。
【0035】
ユーザは、操作部103を操作し、表示された一覧の中からユーザが作る料理を選択する操作を行う。端末装置10は、表示された一覧の中から料理名を選択する操作が行われると、ユーザが選択した料理名を表す情報をサーバ装置20へ送信する。サーバ装置20は、料理名を表す情報を取得すると、取得した情報が表す料理名の料理に対応した手順データを記憶部202から取得し、取得した手順データを端末装置10へ送信する。
【0036】
端末装置10は、サーバ装置20が送信した手順データを取得する。手順データを取得した端末装置10は、手順データに含まれる情報を表示部104で表示する。ここでは、例えば、ユーザが選択した料理がハンバーグであり、手順データにおいては、ハンバーグの調理の手順として、準備工程、カット工程、混ぜ工程、成形工程、焼き工程、仕上げ工程および盛り付け工程がある場合を想定して説明を行う。
【0037】
手順データを取得した端末装置10は、まず準備工程に係る情報を手順データから抽出し、抽出した情報を表示する。
図5は、ここで端末装置10が表示する情報の一例を示した図である。ここで端末装置10は、例えば、ハンバーグの調理に必要な合挽き肉、玉ねぎ、玉子等の材料と、各材料の量を表示する。
【0038】
ユーザは、材料の準備を終えると操作部103を操作し、次の手順の表示を指示する操作を行う。具体的には、ユーザは、操作部103を操作し、
図5に示した「次へ」のボタンを選択する操作を行う。端末装置10は、この操作が行われると、次のカット工程に係る情報を手順データから抽出し、抽出した情報を表示する。
図6は、ここで端末装置10が表示する情報の一例を示した図である。ここで端末装置10は、例えば、玉ねぎをみじん切りにする旨を表示する。
【0039】
ユーザは、玉ねぎのみじん切りを終えると、操作部103を操作し、次の手順の表示を指示する操作を行う。ユーザが操作部103を操作し、
図6に示した「次へ」のボタンを選択する操作を行うと、端末装置10は、次の混ぜ工程に係る情報を手順データから抽出し、抽出した情報を表示する。
図7は、ここで端末装置10が表示する情報の一例を示した図である。端末装置10は、みじん切りした玉ねぎ、合挽き肉、溶き卵、パン粉、塩、コショウを混ぜる旨を表示する。
【0040】
ユーザは、材料を混ぜるのを終えると、操作部103を操作し、次の手順の表示を指示する操作を行う。ユーザが操作部103を操作し、
図7に示した「次へ」のボタンを選択する操作を行うと、端末装置10は、次の成形工程に係る情報を手順データから抽出し、抽出した情報を表示する。
図8は、ここで端末装置10が表示する情報の一例を示した図である。ここで端末装置10は、混ぜた材料を分けて成形する旨と、成形後の材料の厚さを表示部104で表示する。
【0041】
ユーザは、材料の成形を終えると、操作部103を操作し、次の手順の表示を指示する操作を行う。ユーザが操作部103を操作し、
図8に示した「次へ」のボタンを選択する操作を行うと、端末装置10は、次の焼き工程に係る情報を手順データから抽出し、抽出した情報を表示する。
図9は、ここで端末装置10が表示する情報の一例を示した図である。ここでは、成形後の材料の厚さを確認するためのボタンが表示される。
【0042】
ここで、ユーザが、成形した材料を端末装置10のレンズ越しに視認し、材料の厚さを確認するためのボタンを選択する操作を行うと、端末装置10は、
図10に示した処理を実行する。まず端末装置10は、成形された材料を撮像部108で撮影し、成形された材料を含む画像を生成する(ステップSA1)。次に端末装置10(認識部1001)は、撮像部108が生成した画像を解析して成形された材料を認識し、認識した材料の厚さを特定する(ステップSA2)。次に端末装置10(表示制御部1002)は、特定した材料の厚さに対応した焼き時間を特定する(ステップSA3)。ここで端末装置10は、特定した材料の厚さが成形工程で指定されている厚さ(手順データに含まれている厚さ)より厚い場合、特定した厚さに応じて、成形工程で指定されている厚さのときより長い時間を、ユーザが成形した材料に対する焼き時間として特定する。また、端末装置10は、特定した材料の厚さが成形工程で指定されている厚さより薄い場合、特定した厚さに応じて、成形工程で指定されている厚さのときより短い時間を、ユーザが成形した材料に対する焼き時間として特定する。例えば、手順データは、厚さと焼き時間との関係を格納したテーブルを有し、端末装置10は、認識した厚さに対応した焼き時間をテーブルから取得する。手順データに含まれている厚さは、認識した被写体(成形された材料)に対して予め定められている情報の一例である。端末装置10は、ユーザが成形した材料の厚さと、当該厚さに対応した焼き時間とを特定すると、特定した厚さと焼き時間を表示部104で表示する(ステップSA4)。
図11は、ここで端末装置10が表示する情報の一例を示した図である。
【0043】
ユーザは、焼き時間を確認すると、操作部103を操作し、次の手順の表示を指示する操作を行う。ユーザが操作部103を操作し、
図11に示した「次へ」のボタンを選択する操作を行うと、次の仕上げ工程に係る情報を手順データから抽出し、抽出した情報を表示する。
図12は、ここで端末装置10が表示する情報の一例を示した図である。ここで端末装置10は、例えば、ウスターソースを煮絡める旨を表示する。
【0044】
ユーザは、仕上げ工程を終えると、操作部103を操作し、次の手順の表示を指示する操作を行う。ユーザが操作部103を操作し、
図12に示した「次へ」のボタンを選択する操作を行うと、次の盛り付け工程に係る情報を手順データから抽出し、抽出した情報を表示する。
図13は、ここで端末装置10が表示する情報の一例を示した図である。ここで端末装置10は、例えば、皿にハンバーグと付け合せの野菜を載せる旨を表示する。
【0045】
以上説明したように、本実施形態によれば、調理手順で予め定められている成形後の材料の厚さと、ユーザが成形した後の材料の厚さとの差が表示されるため、ユーザは、自身が成形した材料について、手順データで定められている標準の厚さとの差を認識することができる。即ち、本実施形態によれば、調理手順で予め定められた状態と、ユーザが作業した後の状態との差をユーザが認識することができる。
また、本実施形態によれば、ユーザが成形した後の材料の厚さに応じて、厚さに対応したその後の焼き時間が表示される。即ち、本実施形態によれば、表示される情報がユーザの作業に対応した情報となるため、ユーザが調理を失敗するのを防ぐことができる。
【0046】
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。例えば、上述の実施形態を以下のように変形して本発明を実施してもよい。なお、上述した実施形態および以下の変形例は、各々を組み合わせてもよい。
【0047】
本発明においては、手順データは、例えば、刺身の切り方の手順を表すデータや、肉の下処理の手順を表すデータであってもよい。また、手順データは、材料の画像を含むものであってもよい。例えば、手順データが刺身の切り方の手順を表すものである場合、手順データは、手本となる一切れの画像を含むものであってもよい。
【0048】
端末装置10は、手順データが材料の画像を含む場合、手順データに含まれる材料の画像と、ユーザが作業した後の材料の画像とを比較してユーザの技量を判定し、判定結果に応じて情報を表示してもよい。例えば、手順データが刺身の切り方の手順を表す場合、ユーザは、操作部103を操作し、切った一切れを撮像部108で撮影する。端末装置10は、撮像部108が生成した画像を取得し、ユーザが切った一切れの画像と、手順データに含まれている一切れの画像とを比較する。端末装置10は、手順データに含まれている画像の一切れに対し、撮像部108が生成した画像に含まれている一切れの形が異なる場合、ユーザの技量が劣ると判定する。端末装置10は、ユーザの技量が劣ると判定した場合、手順データに含まれている一切れの画像を表示し、切り方のコツを手順データから取得して表示してもよい。
また、端末装置10は、ユーザが切った一切れの画像と、手順データに含まれている一切れの画像とを比較し、ユーザの技量を複数段階で判定してもよい。端末装置10は、判定した技量の段階に応じて、表示する情報が異なるようにしてもよく、情報を表示するタイミングについても、判定した技量の段階に応じて異なるようにしてもよい。この変形例によれば、端末装置10のユーザは、自身の技量を知ることができ、調理を上達させることができる。また、端末装置10は、ユーザの技量が劣ると判定した場合、上手に切るための道具(アイテム)の情報を手順データから取得して表示してもよい。この変形例によれば、表示されたアイテムを用いることにより、次に作業を行うときに調理を上手く行うことができる。
【0049】
また、端末装置10は、手順データに含まれている画像の一切れに対し、撮像部108が生成した画像に含まれている一切れの形が同様である場合、ユーザの技量が優れていると判定する。端末装置10は、ユーザの技量が優れていると判定した場合、技量の判定結果を表示してもよい。ユーザの技量が優れていると判定した場合に表示する情報の量は、劣っていると判定した場合に表示する情報の量より少ない構成としてもよい。
この変形例によれば、技量が劣っているユーザについては、画像や文章などの多くの情報により技量を上達させることができる。また、技量が優れているユーザについては、表示する情報を少なくし、作業をスムーズに進めさせることができる。
【0050】
本発明においては、手順データは調理に係る時間の情報を含み、端末装置10は、手順データに含まれる情報に基づいて、調理の完了予定時刻を表示してもよい。また、上述した実施形態においては、ユーザが成形した材料の厚さに応じて、成形された材料の焼き時間を特定しているが、端末装置10は、調理の完了予定時刻を表示する場合、特定した焼き時間に応じて、調理の完了予定時刻を修正して表示してもよい。例えば、端末装置10は、手順データに含まれる情報の表示を開始したときには、現在時刻と、手順データに含まれている調理に要する時間の情報に基づいて、手順通りに調理を行ったときの完了予定時刻を表示する。端末装置10は、成形された材料の焼き時間について、成形工程で指定されている厚さのときより短い時間を特定した場合、表示する完了予定時刻を、当初に表示していた完了予定時刻より早い時刻に修正して表示する。また、端末装置10は、成形された材料の焼き時間について、成形工程で指定されている厚さのときより長い時間を特定した場合、表示する完了予定時刻を、当初に表示していた完了予定時刻より遅い時刻に修正して表示する。本変形例によれば、ユーザが予め定められた手順通りに作業を行っていない場合でも、作業の完了の予定時刻を知ることができる。
【0051】
上述した実施形態においては、端末装置10は、撮像部108が生成した画像から特定したユーザが成形した後の材料の厚さについて、手順データに含まれる成形後の材料の厚さとの違いに応じて、情報を表示しているが、手順データに含まれる情報との相違に応じて情報を表示する構成は、実施形態の構成に限定されるものではない。
【0052】
例えば、手順データがハンバーグの調理手順を表す場合、ユーザは、操作部103を操作し、焼き上げたハンバーグを撮像部108で撮影する。端末装置10は、撮像部108が生成した画像を取得し、ユーザが焼き上げたハンバーグの画像と、手順データに含まれている焼き上がりのハンバーグの画像とを比較する。
【0053】
端末装置10は、手順データに含まれている焼き上がりのハンバーグの画像に対し、撮像部108が生成した画像に含まれているハンバーグの色が異なる場合、色の相違に応じて情報を表示してもよい。例えば、手順データに含まれている画像におけるハンバーグの色に対し、ユーザが焼き上げたハンバーグの色が焦げた色である場合、焼き時間を短くするようアドバイスする文章を表示してもよい。また、手順データに含まれている画像におけるハンバーグの色に対し、ユーザが焼き上げたハンバーグの色が淡い色である場合、焼き時間が足りない旨をアドバイスする文章を表示してもよい。
【0054】
上述した実施形態においては、端末装置10は、手順データをサーバ装置20から取得し、手順データに含まれている情報を抽出して表示しているが、端末装置10で表示する情報を取得する方法は、実施形態に構成に限定されるものではない。例えば、端末装置10は、作業の工程毎にサーバ装置20にアクセスして端末装置10で表示する情報を取得し、取得した情報を表示してもよい。
【0055】
上述した実施形態においては、ユーザが操作部103を操作することにより、次の工程に係る情報を表示しているが、ユーザの音声に対して音声認識を行い、音声で端末装置10を操作することにより、次の工程に係る情報を表示するようにしてもよい。
【0056】
上述した実施形態においては、手順データは、料理の調理手順を表すが、手順データは、料理の調理手順を表すものに限定されるものではない。例えば、手順データは、工作または手芸、陶芸などの物づくりの手順を示すものであってもよく、また、園芸作業の手順を示すものであってもよい。例えば、手動データが木製のブックスタンドの作成の手順を表すものである場合、手順データは、木材を切る工程の情報として、切った後の木材の形、寸法、切った後の木材の画像を含む。この場合、ユーザは、操作部103を操作し、切った後の木材を撮像部108で撮影する。端末装置10は、撮像部108が生成した画像を取得し、ユーザが切った木材の画像と、手順データに含まれている木材の画像とを比較する。端末装置10は、手順データに含まれている画像の木材に対し、撮像部108が生成した画像に含まれている木材の形が異なる場合、ユーザの技量が劣ると判定する。端末装置10は、ユーザの技量が劣ると判定した場合、手順データに含まれている木材の画像を表示し、切り方のコツを手順データから取得して表示してもよい。
【0057】
本発明においては、端末装置10がスマートフォンまたはタブレット端末である場合、撮像部108で撮影されて表示部104で表示されている現実空間の画像に対し、手順データから抽出した情報や、ステップSA3で特定した焼き時間を重畳して表示してもよい。
【0058】
上述した実施形態においては、端末装置10は、成形されて撮影された材料の厚さを認識し、認識した厚さと手順データに含まれている厚さとの相違を特定し、相違に応じた情報を取得して表示しているが、厚さの認識、相違の特定、相違に応じた情報の取得については、サーバ装置20が行う構成であってもよい。
図14は、本変形例に係る機能の構成を示した機能ブロック図である。表示制御部1002、第1送信部1003および第1受信部1004は、制御部101において実現し、第2受信部2001、認識部2002および第2送信部2003は、制御部201において実現する。第1送信部1003は、撮像部108が生成した画像をサーバ装置20へ送信する。第2受信部2001は、第1送信部1003が送信した画像を受信する。認識部2002は、第2受信部2001が受信した画像を解析し、手順データで指定される被写体を認識する。第2送信部2003は、認識部2002が認識した被写体について、手順データに含まれる情報との相違に応じた情報を端末装置10へ送信する。第1受信部1004は、第2送信部2003が送信した情報を受信する。表示制御部1002は、第1受信部が受信した情報を表示する。
【0059】
本変形例の場合、例えば、端末装置10(第1送信部1003)は、撮像部108が生成した画像をサーバ装置20へ送信する。サーバ装置20(第2受信部2001)は、端末装置10から送信された画像を受信する。サーバ装置20(認識部2002)は、受信した画像を解析し、成形されて撮影された材料の厚さを認識する。サーバ装置20は、認識した厚さと、ユーザが選択した料理名で特定される手順データに含まれている材料の厚さとの相違を特定する。サーバ装置20は、特定した相違に応じた焼き時間(加工時間)を取得する。サーバ装置20(第2送信部2003)は、取得した時間を表す情報を端末装置10へ送信する。端末装置10(第1受信部1004)は、サーバ装置20から送信された情報を受信する。端末装置10(表示制御部1002)は、受信した情報が示す焼き時間を表示部104で表示する。
なお、本変形例においては、サーバ装置20側でユーザの技量を判定し、ユーザの技量が優れていると判定した場合に送信する情報の量は、劣っていると判定した場合に送信する情報の量より少ない構成としてもよい。
また、本変形例においては、サーバ装置20は、調理の完了予定時刻を端末装置10へ送信してもよい。
また、本変形例においては、サーバ装置20は、端末装置10と同様にユーザの技量を判定し、判定結果に応じた情報を端末装置10へ送信してもよい。
また、本変形例においては、サーバ装置20は、ユーザの技量が劣ると判定した場合、手順データに含まれている一切れの画像と、切り方のコツを手順データから取得して送信してもよい。
また、本変形例においては、サーバ装置20は、ユーザの技量が劣ると判定した場合、上手に切るための道具(アイテム)の情報を手順データから取得して端末装置10へ送信してもよい。
【0060】
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステムおよび/またはこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0061】
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0062】
本発明においては、情報等は、上位レイヤ(または下位レイヤ)から下位レイヤ(または上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0063】
本発明においては、入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0064】
本発明においては、判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0065】
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0066】
プログラムは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、ソフトウェア、プログラムコード、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0067】
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペアおよびデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術および/または赤外線、無線およびマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術および/または無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0068】
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、またはこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0069】
本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。
【0070】
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
【0071】
本開示において「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、またはこれらのあらゆる変形は、2またはそれ以上の要素間の直接的または間接的なあらゆる接続または結合を意味し、互いに「接続」または「結合」された2つの要素間に1またはそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合または接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1またはそれ以上の電線、ケーブルおよび/またはプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域および光(可視および不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」または「結合」されると考えることができる。
【0072】
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0073】
「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0074】
本開示の全体において、例えば、英語でのa、an、およびtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数のものを含むものとする。
【0075】
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく修正および変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。