特許第6840669号(P6840669)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6840669制御弁、燃料電池排出アセンブリ、及び燃料電池
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6840669
(24)【登録日】2021年2月19日
(45)【発行日】2021年3月10日
(54)【発明の名称】制御弁、燃料電池排出アセンブリ、及び燃料電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04 20160101AFI20210301BHJP
   F16K 11/044 20060101ALI20210301BHJP
   F16K 31/06 20060101ALI20210301BHJP
   H01M 8/10 20160101ALN20210301BHJP
【FI】
   H01M8/04 N
   H01M8/04 J
   F16K11/044 Z
   F16K31/06 305L
   !H01M8/10 101
【請求項の数】14
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-528785(P2017-528785)
(86)(22)【出願日】2015年11月27日
(65)【公表番号】特表2018-503939(P2018-503939A)
(43)【公表日】2018年2月8日
(86)【国際出願番号】GB2015053625
(87)【国際公開番号】WO2016087825
(87)【国際公開日】20160609
【審査請求日】2018年11月2日
(31)【優先権主張番号】1421475.3
(32)【優先日】2014年12月3日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】504175659
【氏名又は名称】インテリジェント エナジー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】INTELLIGENT ENERGY LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100086531
【弁理士】
【氏名又は名称】澤田 俊夫
(74)【代理人】
【識別番号】100093241
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 正昭
(74)【代理人】
【識別番号】100101801
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 英治
(74)【代理人】
【識別番号】100095496
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 榮二
(72)【発明者】
【氏名】コアテス、ガレス
(72)【発明者】
【氏名】ブラックモア、カール
(72)【発明者】
【氏名】クラッグ、ラルフ
【審査官】 今井 貞雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−127749(JP,A)
【文献】 特開2002−174397(JP,A)
【文献】 特開2008−267569(JP,A)
【文献】 中国実用新案第201779311(CN,U)
【文献】 特開2006−153207(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0194261(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/04−8/0668
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池アセンブリからのパージガスの排出を制御するための制御弁であって、
1の位置と第2の位置との間でその中を移動可能な弁部材を有する弁本体と、前記燃料電池アセンブリからパージガスを受容するための入口ポートと、
記パージガスのための出口を提供するための出口ポートと、
を備え、
記弁部材は、前記第1の位置において、前記入口ポートと前記出口ポートとの間をパージガスが流れることを阻止し、また、前記第2の位置において、前記入口ポートと前記出口ポートとの間の前記パージガスの流れを可能にするように構成され、
記弁本体が、ドレインポートを含み、当該ドレインポートが前記弁本体から液体を排出することを可能にするように適合され、前記弁本体に配設され、前記ドレインポートが、前記弁部材が前記第2の位置にあるときに、閉じるように構成され、
前記弁部材が前記第1の位置にあるときに、前記ドレインポート及び前記出口ポートが流体連通するように構成され、
さらに、前記出口ポートが、前記パージガスと更なる流体流とを組み合わせるように適合される混合チャンバに接続される、制御弁。
【請求項2】
前記弁部材が、前記第2の位置において、前記ドレインポートを閉じるように構成される、請求項1に記載の制御弁。
【請求項3】
前記弁部材が、前記パージガス入口ポートが前記弁部材によって常時閉じられるように、前記第1の位置に付勢される、請求項1または2のいずれかに記載の制御弁。
【請求項4】
前記制御弁が、ソレノイド弁を備え、前記弁部材が、ソレノイドの作動により前記第2の位置に移動可能である、請求項1〜3のいずれかに記載の制御弁。
【請求項5】
前記ドレインポートが、大気に開放される、請求項1〜4のいずれかに記載の制御弁。
【請求項6】
前記ドレインポート及び前記出口ポートが、前記弁本体の対向側部に配設される、請求項1〜5のいずれかに記載の制御弁。
【請求項7】
前記入口ポート及び前記出口ポートが、前記弁本体の共通側部を通って延在するように配設される、請求項1〜6のいずれかに記載の制御弁。
【請求項8】
前記弁本体及び前記弁部材が、前記出口ポートと前記ドレインポートとの間に、及び前記弁部材に並んで延在するバイパスチャネルを画定するように配設される、請求項1〜7のいずれかに記載の制御弁。
【請求項9】
前記燃料電池アセンブリからのパージガスの排出を制御するように構成される、請求項1〜8のいずれかに記載の制御弁を含む燃料電池アセンブリのための排出アセンブリ。
【請求項10】
前記排出アセンブリが、前記更なる流体と混合されるときに前記パージガスを排出するための大気への出口を前記混合チャンバの下流に含む、請求項に記載の排出アセンブリ。
【請求項11】
前記混合チャンバが、前記燃料電池アセンブリのカソードアセンブリからの排出流を受容するように構成され、前記カソード排出流が、前記更なる流体流を含む、請求項または請求項10に記載の排出アセンブリ。
【請求項12】
前記ドレインポートが、前記入口ポート及び前記出口ポートよりも下部に配設される、請求項9〜11のいずれか一項に記載の排出アセンブリ。
【請求項13】
前記入口ポートが、前記燃料電池アセンブリのアノードアセンブリに接続するように構成される、請求項9〜12のいずれか一項に記載の排出アセンブリ。
【請求項14】
燃料電池アセンブリ及び請求項13に記載の排出アセンブリを含む、燃料電池システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御弁に関する。具体的には、本発明は、弁の弁本体における流体の蓄積を管理するためのドレインを含む、パージ制御弁に関する。本発明はまた、制御弁を含む燃料電池排出アセンブリにも関する。
【0002】
従来の電気化学的燃料電池は、燃料及び酸化剤を電気エネルギー及び反応生成物に変換する。よく見られるタイプの電気化学的燃料電池は、アノード流路及びカソード流路またはガス拡散構造の間に重合イオン(プロトン)移動膜を含む、膜電極アセンブリ(MEA)を備える。水素などの燃料、及び空気からの酸素などの酸化剤は、MEAのそれぞれの側部を通過して、電気エネルギー及び反応性生物としての水を生成する。スタックは、別々のアノード流体流路及びカソード流体流路が配設された、多数のこのような燃料電池を備えて形成することができる。このようなスタックは、典型的には、スタックの両端部で端部プレートによって一緒に保持される多数の個々の燃料電池プレートを備える、ブロックの形態である。重合イオン移動膜が、効率的な動作のために水和した状態を維持することが重要である。また、スタックの温度が制御されることも重要である。したがって、冷却及び/または水和のために、冷却剤をスタックに供給することができる。特定の時期または定期的に、パージガスを使用して、燃料電池の流路またはガス拡散構造から冷却剤、汚染物質、または反応副生成物をパージすることが必要であり得る。燃料(例えば、水素)を含むことができるパージガスは、アノード流路を通って流れて、燃料電池をパージすることができる。
【0003】
本発明の第1の態様によれば、発明者らは、燃料電池アセンブリからのパージガスの排出を制御するための制御弁を提供し、該制御弁は、第1の位置と第2の位置との間でその中を移動可能な弁部材を有する弁本体と、燃料電池アセンブリからパージガスを受容するための入口ポートと、パージガスのための出口を提供するための出口ポートと、を備え、弁部材は、第1の位置において、入口ポートと出口ポートとの間をパージガスが流れることを阻止し、また、第2の位置において、入口ポートと出口ポートとの間のパージガスの流れを可能にし、弁本体は、弁本体から液体をドレインすることを可能にするように適合され、弁本体に配設されるドレインポートを含み、ドレインポートは、弁部材が第2の位置にあるときに、閉じるように構成される。
【0004】
これは、ドレインポートが弁本体からの液体の除去を提供するので好都合であり、弁の信頼性の高い動作を支援することができる。制御弁の入口ポートで受容されるパージガスは、燃料電池アセンブリからの水分を含むことができ、したがって、ドレインポートは、弁本体から水分をドレインするための好都合な手段を提供する。
【0005】
随意に、弁部材は、第2の位置において、ドレインポートを閉じるように構成される。したがって、別個のクロージャによってではなく、弁部材は、そのそれぞれの位置において入口ポート及びドレインポートを閉じるように作用することができる。
【0006】
随意に、弁部材が第1の位置にあるときに、ドレインポート及び出口ポートが流体連通するように構成される。これは、弁本体を通る実質的に大気圧の流路を提供することができるので好都合であり、ドレナージを支援することができる。
【0007】
随意に、弁部材は、パージガス入口ポートが弁部材によって常時閉じられるように、第1の位置に付勢される。この付勢は、ばねまたは弾性部材などの付勢手段によって提供することができる。
【0008】
随意に、制御弁は、ソレノイド弁を備え、弁部材は、ソレノイドの作動により第2の位置に移動可能である。したがって、ソレノイドは、付勢手段の力に逆らって作用することができる。
【0009】
随意に、ドレインポートは、大気に開放される。したがって、ドレインポートは、大気への低圧開口部を提供する。
【0010】
随意に、ドレインポート及び出口ポートは、弁本体の対向側部に配設される。
【0011】
随意に、入口ポート及び出口ポートは、弁本体の共通側部を通って延在するように配設される。
【0012】
随意に、弁本体及び弁部材は、出口ポートとドレインポートとの間に、及び弁部材に並んで延在するバイパスチャネルを画定するように配設される。
【0013】
本発明の更なる一態様によれば、発明者らは、第1の態様の制御弁を含む燃料電池システムのための排出アセンブリを提供し、出口ポートは、制御弁を出るパージガスと更なる流体流とを組み合わせるように適合される混合チャンバに接続される。
【0014】
随意に、排出アセンブリは、更なる流体と混合されるときにパージガスを排出するように適合される大気への出口を混合チャンバの下流に含む。
【0015】
随意に、混合チャンバは、燃料電池アセンブリのカソードアセンブリからの排出流を受容するように構成され、該カソード排出流は、更なる流体流を含む。
【0016】
随意に、ドレインポートは、入口ポート及び出口ポートよりも下部に配設される。
【0017】
随意に、入口ポートは、燃料電池アセンブリのアノードアセンブリに接続するように構成される。
【0018】
本発明の更に別の態様によれば、発明者らは、上の更なる態様による燃料電池アセンブリ及び排出アセンブリを含む、燃料電池システムを提供する。
【0019】
以下、単なる一実施例として、以下の図面を参照しながら本発明の実施形態の詳細な説明を続ける。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】燃料電池アセンブリ、排出アセンブリ、及び制御弁を含む、燃料電池システムのブロック図である。
図2a】燃料電池システムの2つの作動位置における例示的な制御弁を示す図である。
図2b】同上。
図3a】燃料電池システムの2つの作動位置における更なる例示的な制御弁を示す図である。
図3b】同上。
図4a】燃料電池システムの2つの作動位置における更なる例示的な制御弁を示す図である。
図4b】同上。
【0021】
図1は、燃料電池アセンブリ2及びパージガスの排出流を制御するための制御弁3を備える、燃料電池システム1を示す。したがって、制御弁は、排出アセンブリ4の一部を形成するパージ制御弁3を備える。排出アセンブリ4は、燃料電池アセンブリ2を通ってアノード流路を出る流体、及び燃料電池アセンブリ2を通ってカソード流路を出る流体を受容するように構成される。パージ動作中に、燃料(例えば、水素)などのガスは、アノード流路を通って流れて、アノード流路から冷却剤、水和流体、汚染物質、及び/または反応副生成物をパージする。パージ制御弁3は、燃料電池アセンブリ2から排出するパージガス排出流を制御するように構成される。
【0022】
燃料電池アセンブリ2は、この実施例において、一緒にスタックされた複数のプロトン交換膜燃料電池を含む燃料電池スタックを備える。燃料電池アセンブリ2は、アノード入口5を通る水素などの燃料の流れ、及びカソード入口6を通る空気などの酸化剤の流れを受容するように構成される。アノード排出7は、任意の未使用の燃料及び任意のパージガスの貫通流を可能にするために提供される。カソード排出出口8は、酸化剤の貫通流を可能にするために提供される。
【0023】
パージ制御弁3は、アノード排出7に接続され、3ポート2位置弁を備える。パージ制御弁3のブロック図は、図1に示され、例示的な弁は、図2a及び2bに示される。図3a、3b、図4a、及び4bは、図2a及び2bに示される位置に対応する位置において表される、制御弁3の更なる実施形態を示す。パージ制御弁3は、弁部材11を含む弁本体10を備える。弁部材11は、弁本体10の中に摺動可能に載置することができ、第1の位置(図2a)と第2の位置(図2b)との間で移動可能とすることができる。弁本体10は、燃料電池アセンブリ2から排出されるパージガスを受容するための入口ポート12、及びパージガスのための出口を提供するための出口ポート13を含む。弁本体10は、弁本体10の中に存在する任意の液体をドレインすることを可能にするように構成され、弁本体10に配設される、ドレインポート14を含む。液体のドレインは、重力によって行うことができる。具体的には、弁本体10及びドレインポート14は、弁部材11に蓄積され得る液体をパージ制御弁3からドレインすることができるように構成される。
【0024】
第1の位置(図2a)において、弁部材11は、入口ポート12と出口ポート13の間を排出されたパージガスが流れることを阻止する。更に、出口ポート13及びドレインポート14は、流体連通している。第2の位置(図2b)において、弁部材11は、入口ポート12と出口ポート13との間のパージガスの流れを可能にする。更に、ドレインポート14は、閉じられる。入口ポート及び出口ポートとは別の閉鎖可能なドレインポートを提供することで、信頼性の高いパージガス制御弁とすることができる。
【0025】
したがって、弁部材11は、その第1の位置において、入口ポート12を閉じる(及びドレインポート14を開く)ように、また、その第2の位置において、ドレインポート14を閉じる(及び入口ポート12を開く)ように構成される。具体的には、入口ポート12は、弁部材11が第1の位置において封止する第1の弁座15を含む。ドレインポート14も同様に、弁部材11が第2の位置において封止する第2の弁座16を含む。弁部材11は、対向端部に第1の封止面18及び第2の封止面19を含み、第1の封止面は、第1の弁座15に対して封止するように構成され、第2の表面は、第2の弁座16に対して封止するように構成される。この実施例において、弁部材は、実質的に円筒状であり、対向端部に封止面18及び19を有する。他の実施形態では、他の成形弁部材を提供することができる。図4a及び4bは、弁部材11の第2の封止面19が第1の封止面18に対して平行でないように弁が成形された一実施例を表す。他の実施形態では、同じ封止面が、適切な第1または第2の位置にあるときに、第1の弁座15及び第2の弁座16のどちらに対しても封止することができる。
【0026】
弁部材11は、ばねを備えることができる付勢手段によって第1の位置に付勢される。パージ制御弁3は、ソレノイド弁を備えることができ、したがって、弁部材は、付勢手段の力に逆らって弁部材を第2の位置まで移動させるように構成されるソレノイド(図示せず)の作動によって、その第1の位置と第2の位置との間で移動可能とすることができる。
【0027】
図示しない別の実施形態において、弁部材11は、入口ポート12をその2つの位置において開閉するように構成されるが、ドレインポート14は、異なる弁部材によって、または弁本体10の圧力変化によって開閉される。
【0028】
出口ポート13は、弁本体10内でバイパスチャネル17の中へ開き、これは、少なくとも弁部材11が第1の位置にあるときに該弁部材に並んで、出口ポート13とドレインポート14との間の流体流を可能にする。これは、弁部材11に蓄積され得る流体をドレインポート14からドレインすることができるので好都合である。弁部材11は、この実施例において、その2つの位置のいずれかにおいて、出口ポート13に接しない。第1の位置において、流体が出口ポートとドレインポートとの間、及び弁部材を超えて流れることができる弁を提供することで、十分にドレインされる弁配設とすることができる。
【0029】
弁本体10は、使用に際して、ドレインポート14が入口ポート12及び/または出口ポート13よりも下部に配設されるように構成することができる。ドレインポート14はまた、弁部材11よりも下部に配設することもできる。
【0030】
図1を参照すると、排出アセンブリ4は、アノード流路及びカソード流路からガスを受容し、そして、混合チャンバ20を介して、排出ガスを大気に放出する。弁出口ポート13は、混合チャンバ20に接続する。燃料電池アセンブリ2からのカソード排出出口8もまた、混合チャンバ20に接続する。排出アセンブリ4は、混合チャンバ20の下流に、大気への出口21を含む。したがって、パージ制御弁3は、燃料電池アセンブリ2から混合チャンバ20に排出されるパージガスの流れを制御する。
【0031】
使用に際して、パージ制御弁3は、その第1の位置に付勢することができる。故に、入口ポート12は、弁部材11によって閉じられる。弁本体10の中に存在する任意の液体は、開放ドレインポート14を介してドレインすることができる。ドレインポート14は、この実施例において、大気に接続され、したがって、液体は、実質的に大気圧で、重力下で自由にドレインできる。燃料電池アセンブリ2からのカソード排出流は、混合チャンバを通過し、出口21で大気に出る。
【0032】
パージ動作中に、燃料は、燃料電池アセンブリ2のアノード流路を通して流すことができる。パージ制御弁3は、ソレノイドによって作動させて、弁部材11を第2の位置まで移動させることができ、これは、パージガスが、燃料電池アセンブリ2を通って流れることを可能にすることができる。第2の位置において、パージガスは、ドレインポート14を通って直接大気に流れることができない。代わりに、パージガスは、出口ポート13に、及び混合チャンバ20の中へ向けられ、そこで、カソード排出流によって希釈され、大気に通気される。
【0033】
パージ動作の完了時に、弁部材11は、第1の位置に戻る。したがって、混合チャンバ20は、それ自体の出口21によって、及びドレインポート14によって、大気に開放することができる。この配設は、弁部材が第1の位置に戻った後に、パージ制御弁3と出口21との間の導管に残っている任意のパージガスの通気を提供することができる。
【0034】
混合チャンバ20は、大気に放出する前にパージガス及びカソード排出の流れを受容して一緒に混合するための専用の容積または配設を備えることができることが認識されるであろう。代替的に、パージガスは、カソード排出流を大気に運搬する導管の中へ導入することができる。どちらの実施例においても、パージガス及びカソード流の混合を好都合に達成することができる。全般に、(カソード排気流であるか、大気などの他の流体流であるかにかかわらず)別の流体流によって排気アセンブリ4を出るパージガスを希釈することが有益であり得る。
【0035】
図3a及び3bは、第1及び第2の位置における制御弁3の更なる実施例を示す。図3a及び3bに示される弁は、上で説明した弁と実質的に類似しており、同じ部品には、同じ参照番号が使用されている。この実施例において、入口ポート12は、弁本体10の内部容積の中へ延在するフランジ30によって画定される。出口ポート13も同様に、弁本体10の内部容積の中へ延在するフランジ31によって画定される。弁本体10は、より広い断面32及びより狭い断面33を備え、入口ポート12及び出口ポート13は、より広い断面の中へ開いている。図3の実施例における入口ポート12は、出口ポート13よりも遠く弁本体10の中へ延在する。更に、出口ポート13は、弁部材11の軸からオフセットされる。ドレインポート14は、弁本体10のより狭い断面33の末端部に位置する。部材11は、より狭い断面33及びより広い断面32において機能する。バイパスチャネル17は、より狭い断面33において弁部材に並んで延在する。入口ポート12及びドレインポート14は、第1の位置及び第2の位置(それぞれ、図3a及び3b)において、弁部材がそれぞれ第1の弁座15及び第2の弁座16に対して封止することができるように、弁部材11の軸に実質的に沿って存在する。
【0036】
図4a及び4bは、図2a及び2bに関連して実質的に上で説明したような制御弁の更なる構成を示す。この構成において、入口ポート12は、弁本体10の中へ延在するフランジ40を備える。出口ポート13は、使用に際して弁が配向されたときに最上位置に位置付けられる弁本体の開口を備える。弁部材11の位置は、ドレインポート14を通って弁本体10の外へ延在する弁ステム41によって制御される。この構成において、ドレインポート14は、入口ポート12が弁本体に進入する方向に対して実質的に直角に、弁本体10の外へ延在するように配設される。第1の位置にあるときに、弁部材11は、第1の弁座15に対して封止する。第2の位置にあるときに、弁部材11は、第1の弁座15に対してある角度で傾斜する第2の弁座16に対して封止する。弁部材11は、弁座16に対して封止するように面取りされる。バイパスチャネル17は、弁部材11に並んで、第2の封止面19が形成される弁部材の面の近くに延在する。したがって、バイパスチャネルは、弁部材11の少なくとも2つの表面に並んで延在する。
図1
図2a
図2b
図3a
図3b
図4a
図4b