特許第6840864号(P6840864)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6840864パンクチャリングされたデータの再送信方法及びそのための装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6840864
(24)【登録日】2021年2月19日
(45)【発行日】2021年3月10日
(54)【発明の名称】パンクチャリングされたデータの再送信方法及びそのための装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/04 20090101AFI20210301BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20210301BHJP
【FI】
   H04W28/04 110
   H04W72/04 133
   H04W72/04 136
   H04W72/04 137
【請求項の数】13
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2019-556780(P2019-556780)
(86)(22)【出願日】2018年1月3日
(65)【公表番号】特表2020-506641(P2020-506641A)
(43)【公表日】2020年2月27日
(86)【国際出願番号】KR2018000071
(87)【国際公開番号】WO2018128363
(87)【国際公開日】20180712
【審査請求日】2019年7月17日
(31)【優先権主張番号】62/441,932
(32)【優先日】2017年1月3日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/486,985
(32)【優先日】2017年4月19日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/539,488
(32)【優先日】2017年7月31日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】ファン テソン
(72)【発明者】
【氏名】ピョン イルム
(72)【発明者】
【氏名】イ ヨンチョン
(72)【発明者】
【氏名】リ ヒョンホ
【審査官】 松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】 特表2015−530796(JP,A)
【文献】 InterDigital Communications,On multiplexing of eMBB and URLLC data,3GPP TSG RAN WG1#87 R1-1612646,フランス,3GPP,2016年11月 5日,Section 2
【文献】 Sony,Dynamic Resource Sharing for eMBB/URLLC in DL,3GPP TSG RAN WG1#87 R1-1613047,フランス,3GPP,2016年11月10日,Section 2
【文献】 LG Electronics,Considerations on channel coding chain for eMBB,3GPP TSG RAN WG1#87 R1-1611855,フランス,3GPP,2016年11月 5日,Section 3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおいて、UE(user equipment)BS(base station)の複数のレイヤを介してデータを受信する方法であって、
複数の第1コードブロックに区分された前記データ及び前記データに対するDCI(Downlink Control Indicator)を前記BSから受信する段階と、
記DCIに基づいて、複数の第2コードブロックを前記BSから受信する段階と、を含み、
前記複数の第2コードブロックの全て、同じレイヤを介して受信され
前記複数の第2コードブロックは、応答信号に基づいて受信され、
前記複数の第2コードブロックは、応答信号としてNACKを有する前記複数の第1コードブロックであり、
前記応答信号は、前記DCIに基づく前記複数の第1コードブロックの各々に対するものであり、
NACKを有する応答信号の数が臨界値以下であることに基づいて、コードブロックに基づくスケジューリング情報を含むDCIは、前記応答信号の送信のタイミングからモニタリングされる、方法。
【請求項2】
前記同じレイヤは、前記複数のレイヤの各々のチャネル状態に基づいて選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
記DCIは、特定時間領域のパンクチャリング情報を含み、
前記複数の第2コードブロックは、前記特定時間領域に少なくとも一部が含まれた少なくとも1つの第1コードブロックである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記特定時間領域の前記パンクチャリング情報は、前記特定時間領域のパンクチャリングされた開始位置及び時間区間情報を含む、請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記データは、前記複数の第2コードブロックのみに基づいてデコーディングされる、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記データと異なるデータは、前記複数のレイヤのうち、前記同じデータを除いた他のレイヤを介して受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記複数の第1コードブロックは、前記複数の第1コードブロックの少なくとも1つを含むトランスポートブロック単位で受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記複数の第1コードブロックの各々及び前記複数の第2コードブロックの各々リダンダンシーバージョンの値は、互いに独立して設定される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記複数の第1コードブロックと前記複数の第2コードブロックは、同じデータに関連する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
無線通信システムにおいて、BS(base station)の複数のレイヤを介してデータを受信するUE(user equipment)であって、
少なくとも1つのトランシーバと、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサと動作可能に結合可能であり、命令を格納する少なくとも1つのコンピュータメモリと、を含み、
前記命令は、実行されたときに、
複数の第1コードブロックに区分された前記データ及び前記データに対するDCI(Downlink Control Indicator)を前記BSから前記少なくとも1つのトランシーバを経由して受信し、
前記DCIに基づいて、複数の第2コードブロックを前記BSから前記少なくとも1つのトランシーバを経由して受信する、
ことを含む動作を前記少なくとも1つのプロセッサに行わせ、
前記複数の第2コードブロックの全て、同じレイヤを介して受信され
前記複数の第2コードブロックは、応答信号に基づいて受信され、
前記複数の第2コードブロックは、応答信号としてNACKを有する前記複数の第1コードブロックであり、
前記応答信号は、前記DCIに基づく前記複数の第1コードブロックの各々に対するものであり、
NACKを有する応答信号の数が臨界値以下であることに基づいて、コードブロックに基づくスケジューリング情報を含むDCIは、前記応答信号の送信のタイミングからモニタリングされる、UE
【請求項11】
前記同じレイヤは、前記複数のレイヤの各々のチャネル状態に基づいて選択される、請求項10に記載のUE
【請求項12】
前記複数の第1コードブロックの各々及び前記複数の第2コードブロックの各々リダンダンシーバージョンの値は、互いに独立して設定される、請求項10に記載のUE
【請求項13】
記DCIは、特定時間領域のパンクチャリング情報を含み、
前記複数の第2コードブロックは、前記特定時間領域に少なくとも一部が含まれた少なくとも1つの第1コードブロックである、請求項10に記載のUE
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線通信システムにおいて、パンクチャリングされたデータの再送信方法及びそのための装置に関し、より詳しくは、パンクチャリングされたデータに対するACK/NACK信号をコードブロック単位に送信して、再送信を行う方法及びそのための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明を適用できる無線通信システムの一例として、3GPP LTE(3rd Generation Partnership Project Long Term Evolution;以下、「LTE」という。)通信システムについて概略的に説明する。
【0003】
図1は、無線通信システムの一例としてE−UMTSネットワーク構造を概略的に示す図である。E−UMTS(Evolved Universal Mobile Telecommunications System)は、既存のUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)から進展したシステムであり、現在3GPPで基礎的な標準化作業が進行中である。一般に、E−UMTSをLTE(Long Term Evolution)システムと呼ぶこともできる。UMTS及びE−UMTSの技術規格(technical specification)の詳細な内容はそれぞれ、「3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network」のRelease 7及びRelease 8を参照すればよい。
【0004】
図1を参照すると、E−UMTSは、端末(User Equipment;UE)、基地局(eNodeB;eNB)、及びネットワーク(E−UTRAN)の終端に位置して外部ネットワークに接続するアクセスゲートウェイ(Access Gateway;AG)を含んでいる。基地局は、ブロードキャストサービス、マルチキャストサービス及び/又はユニキャストサービスのために多重データストリームを同時に送信することができる。
【0005】
一つの基地局には一つ以上のセルが存在する。セルは、1.25、2.5、5、10、15、20MHzなどの帯域幅のいずれか一つに設定され、複数の端末に下り又は上り送信サービスを提供する。異なったセルは、互いに異なった帯域幅を提供するように設定されればよい。基地局は、複数の端末に関するデータ送受信を制御する。下りリンク(Downlink;DL)データについて、基地局は下りリンクスケジューリング情報を送信し、該当の端末にデータが送信される時間/周波数領域、符号化、データサイズ、HARQ(Hybrid Automatic Repeat and reQuest)関連情報などを知らせる。また、上りリンク(Uplink;UL)データについて、基地局は上りリンクスケジューリング情報を該当の端末に送信し、該当の端末が使用可能な時間/周波数領域、符号化、データサイズ、HARQ関連情報などを知らせる。基地局同士の間には、ユーザトラフィック又は制御トラフィックの送信のためのインターフェースを用いることができる。コアネットワーク(Core Network;CN)は、AG、及び端末のユーザ登録などのためのネットワークノードなどで構成可能である。AGは、複数のセルで構成されるTA(Tracking Area)単位に端末の移動性を管理する。
【0006】
無線通信技術は、WCDMAに基づいてLTEにまで開発されてきたが、ユーザと事業者の要求と期待は増す一方である。その上、他の無線接続技術の開発が続いており、将来、競争力を持つためには新しい技術進化が要求される。ビット当たりのコストの削減、サービス利用可能性の増大、柔軟な周波数バンドの使用、単純構造と開放型インターフェース、端末の適度な電力消費などが要求される
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は無線通信システムにおいて、パンクチャリングされたデータの再送信方法及びそのための装置を提供する。
【0008】
本発明が遂げようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及していない他の技術的課題は、以下の発明の詳細な説明から本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者には明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施例による無線通信システムにおいて、端末が基地局の複数のレイヤによりデータを受信する方法であって、複数の第1コードブロックに区分されたデータ及び該データに対する特定DCI(Downlink control Indicator)を基地局から受信する段階と、特定DCIにより、複数の第2コードブロックを基地局から受信する段階と、を含み、複数の第2コードブロックは、いずれも同じレイヤで受信される。
【0010】
この時、同じレイヤは、複数のレイヤの各々のチャネル状態に基づいて選択される。
【0011】
また、複数の第2コードブロックは、特定DCIにより送信された複数の第1コードブロックの各々に対する応答信号に基づいて受信され、応答信号がNACKである複数の第1コードブロックに対応する。
【0012】
また、応答信号のうち、NACKである応答信号の数が臨界値以下である場合は、応答信号を送信した時点からコードブロック基盤のスケジューリング情報を含むDCIをモニタリングする。
【0013】
また、特定DCIは、特定時間領域のパンクチャリング情報を含み、複数の第2コードブロックは、特定時間領域に少なくとも一部が含まれた少なくとも1つの第1コードブロックに対応する。
【0014】
また、特定時間領域のパンクチャリング情報は、パンクチャリンされた特定時間領域の開始位置及び時間区間情報を含む。
【0015】
また、データは、複数の第2コードブロックのみに基づいてデコーディングされる。
【0016】
また、複数のレイヤのうち、同じレイヤを除いた残りのレイヤにより上記データとは異なる他のデータを受信する。
【0017】
また、複数の第1コードブロックは、複数の第1コードブロックのうちの少なくとも1つを含むトランスポートブロック単位で受信される。
【0018】
また、複数の第1コードブロック及び複数の第2コードブロックの各々に対するリダンダンシーバージョン(Redundancy version)の値は、互いに独立して設定される。
【0019】
また、複数の第1コードブロックと複数の第2コードブロックは、同じデータに関する。
【0020】
本発明による無線通信システムにおいて、基地局の複数のレイヤによりデータを受信する端末であって、基地局と信号を送受信するRFモジュールと、該RFモジュールに連結されて複数の第1コードブロックに区分されたデータ及びデータに対する特定DCI(Downlink control Indicator)を受信し、該特定DCIにより、複数の第2コードブロックを受信するプロセッサと、を含み、複数の第2コードブロックは、いずれも同じレイヤにより受信される。
【0021】
この時、同じレイヤは、複数のレイヤの各々のチャネル状態に基づいて選択される。
【0022】
また、複数の第1コードブロック及び複数の第2コードブロックの各々に対するリダンダンシーバージョン(Redundancy version)の値は、互いに独立して設定される。
【0023】
また、特定DCIは、特定時間領域のパンクチャリング情報を含み、複数の第2コードブロックは、特定時間領域に少なくとも一部が含まれた少なくとも1つの第1コードブロックに対応する。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、スロット単位で動作する物理チャネルの一部がパンクチャリング又は干渉などによりデータ損失が発生した場合にも効率的に再送信及びデコーディングを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】無線通信システムの一例としてE−UMTSネットワーク構造を概略的に示す図である。
図2】3GPP無線接続網の規格に基づく端末とE−UTRANの間の無線インターフェースプロトコル(Radio Interface Protocol)の制御プレーン(Control Plane)及びユーザプレーン(User Plane)構造を示す図である。
図3】3GPPシステムに用いられる物理チャネル及びこれらを用いた一般的な信号送信方法を説明する図である。
図4】LTEシステムで用いられる無線フレームの構造を例示する図である。
図5】LTEシステムで用いられる下りリンク無線フレームの構造を例示する図である。
図6】LTEシステムで用いられる上りリンクサブフレームの構造を示す図である。
図7】TXRUとアンテナ要素の連結方式の一例を示す図である。
図8】セルフサブフレームの構造(Self−Contained subframe structure)を示す図である。
図9】本発明の実施例によるパンクチャリングされたデータの再送信方法を説明する図である。
図10】本発明の一実施例による通信装置のブロック構成図を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に添付の図面を参照して説明された本発明の実施例から、本発明の構成、作用及び他の特徴が容易に理解されるであろう。以下に説明される実施例は、本発明の技術的特徴が3GPPシステムに適用された例である。
【0027】
本明細書ではLTEシステム及びLTE−Aシステムを用いて本発明の実施例を説明するが、これは例示に過ぎず、本発明の実施例は、上述した定義に該当するいかなる通信システムにも適用可能である。
【0028】
また、本明細書では、基地局をRRH(remote radio head)、eNB、TP(transmission point)、RP(reception point)、中継機(relay)などを含む包括的な名称として使うことができる。
【0029】
図2は、3GPP無線接続網規格に基づく端末とE−UTRANとの間の無線インターフェースプロトコル(Radio Interface Protocol)の制御プレーン及びユーザプレーンの構造を示す図である。制御プレーンとは、端末(UE)とネットワークとが信号を管理するために用いる制御メッセージが送信される通路を意味する。ユーザプレーンとは、アプリケーション層で生成されたデータ、例えば、音声データ又はインターネットパケットデータなどが送信される通路を意味する。
【0030】
第1層である物理層は、物理チャネル(Physical Channel)を用いて上位層に情報送信サービス(Information Transfer Service)を提供する。物理層は、上位の媒体アクセス制御(Medium Access Control)層とは送信チャネル(Transport Channel)を介して接続されている。該送信チャネルを通じて媒体アクセス制御層と物理層との間にデータが移動する。送信側の物理層と受信側の物理層との間には物理チャネルを通じてデータが移動する。該物理チャネルは、時間及び周波数を無線リソースとして活用する。具体的に、物理チャネルは、下りリンクにおいてOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式で変調され、上りリンクにおいてSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)方式で変調される。
【0031】
第2層の媒体アクセス制御(Medium Access Control;MAC)層は、論理チャネル(Logical Channel)を通じて、上位層である無線リンク制御(Radio Link Control;RLC)層にサービスを提供する。第2層のRLC層は、信頼できるデータ送信を支援する。RLC層の機能は、MAC内部の機能ブロックとしてもよい。第2層のPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層は、帯域幅の狭い無線インターフェースでIPv4やIPv6のようなIPパケットを効率的に送信するために、余分の制御情報を減らすヘッダー圧縮(Header Compression)機能を果たす。
【0032】
第3層の最下部に位置する無線リソース制御(Radio Resource Control;RRC)層は、制御プレーンにのみ定義される。RRC層は、無線ベアラー(Radio Bearer)の設定(Configuration)、再設定(Re−configuration)及び解除(Release)に関連して、論理チャネル、送信チャネル及び物理チャネルの制御を担当する。無線ベアラーとは、端末とネットワーク間のデータ伝達のために第2層により提供されるサービスのことを意味する。そのために、端末のRRC層とネットワークのRRC層とはRRCメッセージを互いに交換する。端末のRRC層とネットワークのRRC層との間にRRC接続(RRC Connected)がある場合、端末はRRC接続状態(Connected Mode)にあり、そうでない場合は、RRC休止状態(Idle Mode)にあるようになる。RRC層の上位にあるNAS(Non−Access Stratum)層は、セッション管理(Session Management)と移動性管理(Mobility Management)などの機能を果たす。
【0033】
ネットワークから端末にデータを送信する下り送信チャネルとしては、システム情報を送信するBCH(Broadcast Channel)、ページングメッセージを送信するPCH(Paging Channel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信する下りSCH(Shared Channel)などがある。下りマルチキャスト又は放送サービスのトラフィック又は制御メッセージは、下りSCHを通じて送信されてもよく、別の下りMCH(Multicast Channel)を通じて送信されてもよい。一方、端末からネットワークにデータを送信する上り送信チャネルとしては、初期制御メッセージを送信するRACH(Random Access Channel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信する上りSCH(Shared Channel)がある。送信チャネルの上位に存在し、送信チャネルにマッピングされる論理チャネル(Logical Channel)としては、BCCH(Broadcast Control Channel)、PCCH(Paging Control Channel)、CCCH(Common Control Channel)、MCCH(Multicast Control Channel)、MTCH(Multicast Traffic Channel)などがある。
【0034】
図3は、3GPPシステムに用いられる物理チャネル及びこれらのチャネルを用いた一般の信号送信方法を説明するための図である。
【0035】
端末は、電源が入ったり、新しくセルに進入したりした場合に、基地局と同期を取る等の初期セル探索(Initial cell search)作業を行う(S301)。そのために、端末は、基地局からプライマリ同期チャネル(Primary Synchronization Channel;P−SCH)及びセカンダリ同期チャネル(Secondary Synchronization Channel;S−SCH)を受信して基地局と同期を取り、セルIDなどの情報を取得すればよい。その後、端末は、基地局から物理放送チャネル(Physical Broadcast Channel)を受信し、セル内放送情報を取得できる。一方、端末は、初期セル探索段階で、下りリンク参照信号(Downlink Reference Signal;DL RS)を受信し、下りリンクチャネル状態を確認できる。
【0036】
初期セル探索を終えた端末は、物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDCCH)、及び該PDCCHに載せられた情報に基づいて物理下りリンク共有チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDSCH)を受信することによって、より具体的なシステム情報を取得できる(S302)。
【0037】
一方、基地局に最初に接続したり信号送信のための無線リソースがない場合には、端末は、基地局にランダムアクセス手順(Random Access Procedure;RACH)を行ってよい(S303乃至S306)。そのために、端末は、物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel;PRACH)を通じて特定シーケンスをプリアンブルとして送信し(S303及びS305)、PDCCH及び対応するPDSCHを通じて、プリアンブルに対する応答メッセージを受信すればよい(S304及びS306)。競合ベースのRACHについては、衝突解決手順(Contention Resolution Procedure)をさらに行ってもよい。
【0038】
上述の手順を行った端末は、その後、一般的な上りリンク/下りリンク信号送信手順として、PDCCH/PDSCH受信(S307)、及び物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel;PUSCH)/物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel;PUCCH)送信(S308)を行えばよい。特に、端末はPDCCHを通じて下りリンク制御情報(Downlink Control Information;DCI)を受信する。ここで、DCIは、端末に対するリソース割り当て情報のような制御情報を含んでおり、その使用目的によってフォーマットが異なっている。
【0039】
一方、端末が上りリンクを通じて基地局に送信する又は端末が基地局から受信する制御情報としては、下りリンク/上りリンクACK/NACK信号、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Index)、RI(Rank Indicator)などを含む。3GPP LTEシステムでは、端末は、これらのCQI/PMI/RIなどの制御情報をPUSCH及び/又はPUCCHを通じて送信してもよい。
【0040】
図4は、LTEシステムで用いられる無線フレームの構造を例示する図である。
【0041】
図4を参照すると、無線フレーム(radio frame)は10ms(327200×Ts)の長さを有し、10個の均等なサイズのサブフレーム(subframe)で構成されている。それぞれのサブフレームは1msの長さを有し、2個のスロット(slot)で構成されている。それぞれのスロットは0.5ms(15360×Ts)の長さを有する。ここで、Tsはサンプリング時間を表し、Ts=1/(15kHz×2048)=3.2552×10−8(約33ns)で表示される。スロットは時間領域において複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域において複数のリソースブロック(Resource Block;RB)を含む。LTEシステムにおいて一つのリソースブロックは12個の副搬送波×7(6)個のOFDMシンボルを含む。データの送信される単位時間であるTTI(Transmission Time Interval)は一つ以上のサブフレーム単位に定めることができる。上述した無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、又はスロットに含まれるOFDMシンボルの数は様々に変更されてもよい。
【0042】
図5は、下りリンク無線フレームにおいて一つのサブフレームの制御領域に含まれる制御チャネルを例示する図である。
【0043】
図5を参照すると、サブフレームは14個のOFDMシンボルで構成されている。サブフレーム設定によって先頭の1乃至3個のOFDMシンボルは制御領域として用いられ、残り13〜11個のOFDMシンボルはデータ領域として用いられる。同図で、R1乃至R4は、アンテナ0乃至3に対する参照信号(Reference Signal(RS)又はPilot Signal)を表す。RSは、制御領域及びデータ領域を問わず、サブフレーム内に一定のパターンで固定される。制御チャネルは、制御領域においてRSの割り当てられていないリソースに割り当てられ、トラフィックチャネルもデータ領域においてRSの割り当てられていないリソースに割り当てられる。制御領域に割り当てられる制御チャネルには、PCFICH(Physical Control Format Indicator CHannel)、PHICH(Physical Hybrid−ARQ Indicator CHannel)、PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)などがある。
【0044】
PCFICHは物理制御フォーマット指示子チャネルで、サブフレームごとにPDCCHに用いられるOFDMシンボルの個数を端末に知らせる。PCFICHは、最初のOFDMシンボルに位置し、PHICH及びPDCCHに優先して設定される。PCFICHは4個のREG(Resource Element Group)で構成され、それぞれのREGはセルID(Cell IDentity)に基づいて制御領域内に分散される。一つのREGは4個のRE(Resource Element)で構成される。REは、1副搬送波×1 OFDMシンボルと定義される最小物理リソースを表す。PCFICH値は帯域幅によって1〜3又は2〜4の値を指示し、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)で変調される。
【0045】
PHICHは、物理HARQ(Hybrid−Automatic Repeat and request)指示子チャネルで、上りリンク送信に対するHARQ ACK/NACKを運ぶために用いられる。即ち、PHICHは、UL HARQのためのDL ACK/NACK情報が送信されるチャネルを表す。PHICHは、1個のREGで構成され、セル固有(cell−specific)にスクランブル(scrambling)される。ACK/NACKは1ビットで指示され、BPSK(Binary phase shift keying)で変調される。変調されたACK/NACKは拡散率(Spreading Factor;SF)=2又は4で拡散される。同一のリソースにマップされる複数のPHICHは、PHICHグループを構成する。PHICHグループに多重化されるPHICHの個数は、拡散コードの個数によって決定される。PHICH(グループ)は周波数領域及び/又は時間領域においてダイバーシチ利得を得るために3回反復(repetition)される。
【0046】
PDCCHは物理下りリンク制御チャネルで、サブフレームにおける先頭のn個のOFDMシンボルに割り当てられる。ここで、nは1以上の整数で、PCFICHによって指示される。PDCCHは一つ以上のCCEで構成される。PDCCHは、送信チャネルであるPCH(Paging channel)及びDL−SCH(Downlink−shared channel)のリソース割り当てに関する情報、上りリンクスケジューリンググラント(Uplink Scheduling Grant)、HARQ情報などを各端末又は端末グループに知らせる。PCH(Paging channel)及びDL−SCH(Downlink−shared channel)はPDSCHを通じて送信される。従って、基地局と端末は一般に、特定の制御情報又は特定のサービスデータ以外は、PDSCHを通じてデータをそれぞれ送信及び受信する。
【0047】
PDSCHのデータがいずれの端末(一つ又は複数の端末)に送信されるものか、これら端末がどのようにPDSCHデータを受信してデコードしなければならないかに関する情報などは、PDCCHに含まれて送信される。例えば、特定PDCCHが「A」というRNTI(Radio Network Temporary Identity)でCRCマスクされており、「B」という無線リソース(例、周波数位置)及び「C」というDCIフォーマット、即ち、伝送形式情報(例、伝送ブロックサイズ、変調方式、コーディング情報など)を用いて送信されるデータに関する情報が、特定サブフレームで送信されると仮定する。この場合、セル内の端末は、自身が持っているRNTI情報を用いて検索領域でPDCCHをモニター、即ち、ブラインドデコードし、「A」のRNTIを持っている一つ以上の端末があると、これらの端末はPDCCHを受信し、受信したPDCCHの情報に基づいて「B」と「C」によって指示されるPDSCHを受信する。
【0048】
図6は、LTEシステムで用いられる上りリンクサブフレームの構造を示す図である。
【0049】
図6を参照すると、上りリンクサブフレームは、制御情報を運ぶPUCCH(PhysicalUplink Control CHannel)が割り当てられる領域と、ユーザデータを運ぶPUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)が割り当てられる領域とに区別される。サブフレームにおいて中間部分がPUSCHに割り当てられ、周波数領域においてデータ領域の両側部分がPUCCHに割り当てられる。PUCCH上で送信される制御情報は、HARQに用いられるACK/NACK、下りリンクチャネル状態を示すCQI(Channel Quality Indicator)、MIMOのためのRI(Rank Indicator)、上りリンクリソース割り当て要求であるSR(Scheduling Request)などがある。一つの端末に対するPUCCHは、サブフレーム内の各スロットで互いに異なる周波数を占める一つのリソースブロックを使用する。即ち、PUCCHに割り当てられる2個のリソースブロックはスロット境界で周波数ホッピング(frequency hopping)する。特に、図6は、m=0のPUCCH、m=1のPUCCH、m=2のPUCCH、m=3のPUCCHがサブフレームに割り当てられるとしている。
【0050】
以下、チャネル状態情報(channel state information、CSI)報告について説明する。現在、LTE標準では、チャネル状態情報無しに運用される開ループ(open−loop)MIMOとチャネル状態情報に基づいて運用される閉ループ(closed−loop)MIMOの2つの送信方式がある。特に、閉ループMIMOでは、MIMOアンテナの多重化利得を得るために、基地局及び端末が各々チャネル状態情報に基づいてビームフォーミングを行う。基地局はチャネル状態情報を端末から得るために、端末にPUCCH(Physical Uplink Control CHannel)又はPUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)を割り当てて下りリンク信号に対するチャネル状態情報(CSI)をフィードバックするように命令する。
【0051】
CSIは大きく、RI(Rank Indicator)、PMI(Precoding Matrix index)、CQI(Channel Quality Indication)の3つの情報に分類される。まずRIは、上述したように、チャネルのランク情報を示し、端末が同じ周波数−時間リソースにより受信可能なストリーム数を意味する。またRIはチャネルの長期間フェージング(long term fading)により決定されるので、通常PMI、CQI値よりも長い周期で基地局にフィードバックされる。
【0052】
またPMIは、チャネルの区間特性を反映した値であり、SINRなどのメトリック(metric)を基準として端末が選好する基地局のプリコーディング行列インデックスを示す。最後に、CQIはチャネルの強度を示す値であり、通常基地局がPMIを用いた時に得られる受信SINRを意味する。
【0053】
3GPP LTE−Aシステムにおいて、基地局は多数のCSIプロセスをUEに設定し、各CSIプロセスに対するCSIが報告される。ここで、CSIプロセスは、基地局からの信号品質特定のためのCSI−RSリソースと、干渉測定のためのCSI−IM(interference measurement)リソース、即ち、IMR(interference measurement REsource)とで構成される。
【0054】
ミリ波(Millimeter Wave、mmW)では波長が短いので、同一面積に多数のアンテナ要素の設置が可能である。具体的には、30GHz帯域において波長は1cmであるので、4*4cmのパネルに0.5lambda(波長)間隔で2D(2−dimension)配列する場合、合計64(8*8)のアンテナ要素を設けることができる。これにより、ミリ波(mmW)では多数のアンテナ要素を使用してビームフォーミング(beamforming、BF)利得を上げてカバレッジを増加させるか、又はスループット(throughput)を向上させることができる。
【0055】
この場合、アンテナ要素ごとに伝送パワー及び位相の調節ができるようにTXRU(transceiver)を含むと、周波数リソースごとに独立的なビームフォーミングを行うことができる。しかし、100個余りの全てのアンテナ要素にTXRUを設けることは費用面で実効性が乏しい。従って、1つのTXRUに多数のアンテナ要素をマッピングし、アナログ位相シフター(analog phase shifter)でビーム方向を調節する方式が考えられる。かかるアナログビームフォーミング方式では全帯域において1つのビーム方向のみが形成されるので、周波数選択的なビームフォーミングが難しいという短所がある。
【0056】
デジタルビームフォーミング及びアナログビームフォーミングの中間形態として、Q個のアンテナ要素より少ない数のB個のTXRUを有するハイブリッドビームフォーミング(hybrid BF)が考えられる。この場合、B個のTXRUとQ個のアンテナ要素の連結方式によって差はあるが、同時に伝送可能なビームの方向はB個以下に制限される。
【0057】
図7はTXRUとアンテナ要素の連結方式の一例を示す。
【0058】
図7の(a)はTXRUがサブアレイ(sub−array)に連結された方式を示す。この場合、アンテナ要素は1つのTXRUのみに連結される。一方、図7の(b)はTXRUが全てのアンテナ要素に連結される方式を示す。この場合、アンテナ要素は全てのTXRUに連結される。図7において、Wはアナログ位相シフター(analog phase shifter)により乗じられる位相ベクトルを示す。即ち、Wによってアナログビームフォーミングの方向が決定される。ここで、CSI−RSアンテナポートと複数のTXRUとのマッピングは1:1又は1:多である。
【0059】
多数の通信機器がより大きな通信容量を要求することにより、既存のRAT(radio access technology)に比べて向上したモバイルブロードバンド通信の必要性が高まっている。また、多数の機器及び物を連結していつでもどこでも多様なサービスを提供する大規模(massive)MTC(Machine Type Communications)が次世代通信において考えられている。さらに信頼性及び遅延などに敏感なサービス/UEを考慮した通信システムのデザインも考えられている。これらを考慮した次世代RATの導入が論議されており、本発明では便宜上New RATという。
【0060】
TDDシステムにおいて、データ送信遅延を最小化するために、第5世代NewRATでは図8のようなセルフサブフレームの構造(Self−Contained subframe structure)を考慮している。図8はセルフサブフレームの構造の一例である。
【0061】
図8において斜線領域は下りリンク制御領域を示し、黒い部分は上りリンク制御領域を示す。表示のない領域は、下りリンクデータ送信又は上りリンクデータ送信のために使用されることができる。かかる構造の特徴は、1つのサブフレーム内で下りリンク送信と上りリンク送信が順に行われて、サブフレーム内で下りリンクデータを送り、上りリンクACK/NACKも受けることができる。結果として、データ送信のエラー発生時にデータの再送信までかかる時間を減らすことができ、これにより最終データの伝達遅延を最小化することができる。
【0062】
かかるセルフサブフレーム構造において、基地局とUEが送信モードから受信モードへの転換過程又は受信モードから送信モードへの転換過程のための時間ギャップ(time gap)が必要である。このために、セルフサブフレーム構造において、下りリンクから上りリンクに転換される時点の一部のOFDMシンボル(OFDMシンボル;OS)がGP(guard period)として設定される。
【0063】
NewRATに基づいて動作するシステムにおいて、構成/設定可能なセルフサブフレームのタイプの一例として、少なくとも以下の4つのサブフレームタイプが考えられる。
【0064】
−下りリンク制御区間+下りリンクデータ区間+GP+上りリンク制御区間
【0065】
−下りリンク制御区間+下りリンクデータ区間
【0066】
−下りリンク制御区間+GP+上りリンクデータ区間+上りリンク制御区間
【0067】
−下りリンク制御区間+GP+上りリンクデータ区間
【0068】
第5世代NewRATシステムでは、応用分野或いはトラフィック種類によって物理チャネルの送受信に使用する基準時間の単位が様々である。基準時間は特定物理チャネルをスケジューリングするための基本単位であり、該当スケジューリング単位を構成するシンボル数及び/又は副搬送波間隔などによって基準時間の単位が変化する。
【0069】
本発明の実施例では、説明の便宜上、基準時間の単位をスロットとミニスロットに仮定する。スロットは、一例としてeMBB(enhanced mobile broadband)で送信されるデータのように、一般的なデータトラフィックに使用されるスケジューリングの基本単位である。ミニスロットは、時間ドメインにおいてスロットより小さい時間区間を有し、URLLC(Ultra Reliable and low Latency communication)、非免許帯域又はミリメートル波(millimeter wave)などのように、特別な目的のトラフィック或いは通信方式で使用するスケジューリングの基本単位である。
【0070】
但し、上記実施例は本発明を説明するためのものであり、eMBBがミニスロットに基づいて物理チャネルを送受信する場合、或いはURLLCや他の通信技法がスロットに基づいて物理チャネルを送受信する場合も本発明の思想から拡張可能である。
【0071】
スロット基盤の送信(以下、eMBB送信)は、ミニスロット基盤の送信(以下、URLLC)と比較して、相対的に長い時間の間に送信が発生する。URLLCトラフィックの場合、一般的に緊急なパケットが急に発生することができ、特にeMBBの送信中にURLLCトラフィックが発生することができる。
【0072】
一般的にeMBB送信の場合はスロット単位でスケジューリングされ、これによりURLLC物理チャネルの送信時にeMBB送信リソースの一部をパンクチャリングすることのように、eMBBの送信中に発生したURLLCに対する影響を直ちに認知できないことがある。
【0073】
かかる状況において、eMBB物理チャネルを受信するUEは、URLLCによるパンクチャリングによって間違った情報に基づいてデータデコーディングを行うことができ、これにより、再送信時にもデコーディング性能の劣化が発生することができる。例えば、以前の送信のソフト値を用いたチェース合成(chase combining)を行う場合に、デコーディング性能の劣化が発生することができ、この場合、過度な再送信が求められる。
【0074】
もし、UEで他の情報によりパンクチャリングされたリソースを認知できる場合は、このパンクチャリングされたリソースに対応するソフト値を除いて、デコーディング性能の劣化を減らすことができる。即ち、LLR(log−likelihood ratio)のような入力値を0に設定してデコーディングを行い、デコーディング性能の劣化を減らすことができる。
【0075】
以上のように本発明では、サブフレーム、スロット又はミニスロットのような複数の基準時間の単位に対する送受信時に、互いに異なる時間単位で送信される物理チャネルを効率的に多重化する方法を提案する。また、スロット基盤に送信される特定物理チャネルがミニスロット基盤に送信される他の物理チャネルによって一部の送信リソースが消失された場合、又は一部の送信リソースが減少した場合には、UEで状況を認知するための方法及び/又は該当情報に基づいて受信性能を高める方法を提案する。
【0076】
<パンクチャリングされたリソースの指示方法>
【0077】
eMBBに対する物理チャネルの送信中にURLLCトラフィックが発生する場合、利用可能なリソース及びURLLCのトラフィック量によって送信中のeMBB物理チャネルに割り当てられたリソースの一部をパンクチャリングしてURLLC物理チャネルが送信されることができる。この時、UEがeMBB物理チャネルを検出及び復号すると、URLLC物理チャネルに代替されたパンクチャリングリソース領域によって検出及び/又は復号の性能を下げることができる。従って、UEが復号を行う場合、パンクチャリングされたリソース領域は除外する必要があり、パンクチャリングされたリソース領域に関する指示情報をUEに送信する必要がある。
【0078】
第5世代NewRATでは、URLLCなどによりパンクチャリングされたリソース、或いは他の情報に代替されたリソースに対する時間/周波数ドメインの位置情報を第3物理チャネルを介して送信することが考えられる。第3物理チャネルは、コードブロック(Code block;CB)単位、又はスロット内の単一或いは複数のミニスロット単位で送信され、スロットの最後のいくつのシンボルにより送信されることもできる。例えば、パンクチャリングされたリソース情報を含む物理チャネルは、eMBBと同じニューマロロジー(numerology)に基づいて送信されることができる。この時、eMBBと同じニューマロロジーは、スロット基準の特定シンボルグループである。ここで、パンクチャリングされたリソース情報は、特定のスロットにおいてリソースの一部がパンクチャリングされたか否かを含むが、これは物理チャネル全体に対することであるか、又はコードブロックごと或いはミニスロットごとにパンクチャリングされたリソースの存在有無を指示する情報を含むこともできる。
【0079】
一方、UEが物理チャネルの受信に成功した場合、パンクチャリングされたリソースを含むeMBBデータに対する全体又は一部に対するソフト値をバッファーから除外する(flush)ことができる。ここで、バッファーから除外されるソフト値は、パンクチャリングされたリソースを含むコードブロックに対するソフト値である。即ち、eMBBデータに対する再送信後にデコーディングを行う場合、チェース合成を行う代わりに、再送信に対する受信値のみでデコーディングを行うことができる。
【0080】
例えば、指示値によって、以前の送信でパンクチャリングされたリソースがなかったコードブロックの場合にはチェース合成を行い、以前の送信でパンクチャリングされたリソースがあったコードブロックの場合にはチェース合成を行わない。パンクチャリングされたリソースに対する指示情報は、今後該当HARQプロセスに対応する再送信が発生する時、再送信の対象になるコードブロックを特定することもできる。例えば、同一のHARQプロセスに対する再送信をスケジューリングする時、再送信の対象になるコードブロックは指示情報により指示されたパンクチャリングされたリソースに対応するか、又はパンクチャリングされたリソースと一部重なるコードブロックに限定される。
【0081】
また、再送信DCIにより、パンクチャリングされたリソースに関する情報をUEに伝達するか、チェース合成を行うか、又は全体或いは一部のバッファー情報をリセットした後に再送信された情報にデコーディングを行うかを指示する方法が考えられる。例えば、チャネル状態及び干渉状況による再送信状況のように、一般的な再送信状況に対する再送信DCI(以下、第1DCI)とURLLCなどにより、一部のリソースがパンクチャリングされた場合による再送信状況に対する再送信DCI(以下、第2DCI)を区分することができる。
【0082】
具体的には、第2DCIを受信したUEは、第2DCIが再送信に対することであっても、一部リソースがパンクチャリングされた場合による再送信DCIであれば、デコーディング時に全体又は一部のコードブロックに対してチェース合成を行わない。この時、第1DCIと第2DCIは特定の指示子に区分され、又はスクランブル及び/又はCRCマスキングに区分されることもできる。例えば、DCI内の指示子或いはスクランブル及び/又はCRCマスキングにDCIが指示するPDSCHをデコーディングする時、これに対応する以前の送信のソフト値にチェース合成を行った後にデコーディングを行うか、又はこれに対応する以前の送信のソフト値をリセットし、再送信されたPDSCHでデコーディングを行うかを決定できる。
【0083】
この時、チェース合成を行うか否かに対する指示及びその実行有無は、単一或いは複数のコードブロックごとに行われる。もし、単一或いは複数のミニスロット単位で指示情報がUEに送信される場合、該当ミニスロットと重なる全体又は一部のコードブロックに対してチェース合成を行わないことができる。例えば、図9において、ミニスロット2に該当する領域がパンクチャリングされた場合、基地局は第2DCIでミニスロット2がパンクチャリングされたと指示する。そうすると、UEは第2DCIからコードブロック1、コードブロック2、コードブロック3が再送信されたことを把握できる。なお、ミニスロットは実際にURLLCが送信された領域とは関係なく設定されることもでき、ミニスロットの開始位置及び/又はミニスロットの時間区間情報などで表現できる。
【0084】
なお、上述した第2DCIは、HARQプロセス番号(或いはHARQプロセスID)、NDI及び/又は第2DCIが送信される時点などを組み合わせて設定できる。上記においてHARQプロセス番号(或いはHARQプロセスID)及び/又はNDIはトランスポートブロック(transport block;TB)ごとに設定され、又は単一或いは複数のコードブロックごとに設定されることもできる。
【0085】
以下、全体又は一部のコードブロックに対してチェース合成を行わない再送信DCIの構成方法に関する具体的な実施例について説明する。この時、HARQプロセス番号(或いはHARQプロセスID)は以前の送信と同様に設定できる。また、以下の実施例において、説明する再送信DCIは一部のリソースがパンクチャリングされた場合による再送信状況に対する再送信DCI、即ち、第2DCIであることができる。
【0086】
1.実施例1
【0087】
再送信DCIのNDIは再送信を指示する値に設定される。即ち、NDIは同じHARQプロセスIDを有するDCIのNDIである以前のNDIからトグルされないことができる。また再送信DCIは以前の送信に対するDCI送信時点を基準として送信できる。具体的には、再送信DCIは、これに対応する1)以前の送信DCIが送信された後に送信されるか、2)以前のDCIに対応するPDSCHが送信された後に送信されるか、又は3)以前のDCIに対応するPDSCHに対するHARQ−ACKが送信される前に送信されることができる。
【0088】
なお、NDIなどによりチェース合成有無を指示できる再送信DCIが送信される送信区間は、該当再送信に対応する以前のDCIで指示できる。例えば、指示される送信区間はDCIで指示するプロセシング時間及び/又はHARQ−ACK送信時間である。また再送信DCIは、これに対応する以前のDCIが送信されるスロットの次のスロット、又は以前のDCIが送信されるスロット後の最初の下りリンクスロット又は上りリンクスロットで送信されることができる。また、コードブロックごとにチェース合成有無を決定するために、単一或いは複数のコードブロックごとにNDIを設定することもできる。
【0089】
2.実施例2
【0090】
再送信DCIのNDIは新しいデータを指示する値に設定される。即ち、NDIは同じHARQプロセスIDを有するDCIのNDIである以前のNDIからトグルされることができる。例えば、再送信DCIが以前の送信に対するDCI送信時点から特定時間内に送信される場合、CRC確認(check)に失敗したコードブロックについてはチェース合成を行わないことができる。言い換えれば、UEは同じHARQプロセスIDに対する以前の送信でCRC確認に成功したコードブロックであっても、再送信されたコードブロックのCRC確認に失敗した場合は、以前の送信でCRC確認に成功したコードブロックに対するチェース合成を行わないので、以前の送信でCRC確認に成功したコードブロックに対するデコーディングを期待しないことができる。反面、NDIなどによりチェース合成有無を指示できる再送信DCIが送信される送信区間は、該当再送信に対応する以前のDCIで指示することができる。例えば、指示される送信区間は、DCIにより指示されるプロセシング時間及び/又はHARQ−ACK送信時間である。
【0091】
上記特定DCIを受信及び検出したUEは、これに対応する以前のDCIに対するPDSCHから全体又は一部のコードブロックに対してチェース合成を行わず、特定DCIに対応するPDSCHに対する受信値でデコーディングを行うことができる。
【0092】
もし、パンクチャリングされたリソースを指示する単位が大きい場合は、スロット区間において一部のミニスロット区間のみがパンクチャリングされた場合にも、パンクチャリングされていないコードブロックまで再送信するなどの余計なコードブロック送信の問題が発生することができる。さらに、パンクチャリングされていないコードブロックまでチェース合成を行わないことができる。かかる問題を減らすために、パンクチャリングされたリソースを指示する情報及び/又は再送信対象に関する情報を1つ以上のコードブロックごとに、又は1つ以上のミニスロット単位ごとにDCI内に含ませることが考えられる。しかし、URLLCトラフィックが間欠的に示されることを考えると、この方式はDCIオーバーヘッドの側面で非効率的である。
【0093】
よって、さらに他の方式でさらなる制御チャネルの送信を考えられる。例えば、第1制御チャネルを介して、スロット送信内にパンクチャリングされたリソースが存在するか否かを指示する情報が送信され、パンクチャリングされたリソースが存在する場合に限って、送信される第2制御チャネルを介してパンクチャリングされたリソースに対する追加情報の送信を考慮できる。
【0094】
この時、パンクチャリングされたリソースに対する追加情報は、パンクチャリングされたリソースに対応するコードブロックインデックス、時間/周波数リソース情報及びレイヤ情報のうちのいずれか1つを含む。
【0095】
一方、第2制御チャネルのオーバーヘッドを減少するために、パンクチャリングされたリソースに関する追加情報は、スロット内で最初にパンクチャリングされたリソースが発生したコードブロックインデックス又はシンボルインデックスを指示することもできる。
【0096】
反面、第1制御チャネルにより、第2制御チャネルに送信される情報を予め知らせることができる。例えば、パンクチャリングなどが発生した場合、第1制御チャネルにより、第2チャネルにコードブロックごと又はミニスロットごとのパンクチャリング情報を含む制御チャネルが送信されるか、或いはトランスポートブロックごとの再送信制御チャネルが送信されるかに関する情報を指示することができる。これは、パンクチャリングされていない場合とパンクチャリングされた場合を区分して、第2制御チャネルを介して互いに異なる情報が送信されることを意味する。従って、第2制御チャネルを介してどの情報が送信されるかによって、即ち、第1制御チャネルにより、第2制御チャネルを介して送信される情報に対する指示によってUEの動作も変化する。
【0097】
一方、UEに第1制御チャネルが送信されなかった場合は、最後に受信した第1制御チャネルの情報によって第2制御チャネルのデコーディングを行うか、又は第2制御チャネルに対するブラインドデコーディングにより第2制御チャネルを検出することができる。
【0098】
又は、第2制御チャネルに対するデフォルトフォーマット(default format)が設定されて、該デフォルトフォーマットに基づいてデコーディングを行うこともできる。
【0099】
反面、第1制御チャネルと第2制御チャネルを区分せず、1つの制御チャネルを介して送信される場合には、コードブロック又はミニスロット単位のパンクチャリングに対する指示情報がDCIに含まれるか否かが上位層シグナリングにより設定される。もしネットワークがURLLCを支援しないと、上述したようなパンクチャリングに対する指示或いは再送信方法を考慮する必要がないので、ネットワークがURLLCを支援しないと、一般的なトランスポートブロック単位の再送信などを考慮できる。
【0100】
即ち、ネットワークはパンクチャリングなどによる再送信DCIが送信されるモードが設定されることができ、これに対応するモードが設定されると、第1、第2制御チャネルを介してコードブロック単位又はミニスロット単位のパンクチャリング指示に関する情報をUEに送信することができる。
【0101】
<パンクチャリングされたデータを復旧するための再送信方法>
【0102】
UEは一部PDSCHの受信に失敗した場合、基地局から受信に失敗した一部PDSCHに対する再送信を期待でき、再送信の効率を高めるために、受信に成功した一部PDSCHをHARQプロセスごとにバッファーに貯蔵して、それに基づいてチェース合成を行うことができる。
【0103】
しかし、実際のチャネル状況及び干渉状況によるデコーディング失敗と、URLLCなどによって一部リソースがパンクチャリングされたか又は他のデータに代替された状況によるデコーディング失敗は、他の方法で処理できる。
【0104】
本発明では、実際のチャネル状況及び干渉状況によるデコーディング失敗とは区分される、URLLCなどによって一部リソースがパンクチャリングされたか又は他のデータに代替された状況によるデコーディング失敗の時に再送信を行う方法について説明する。本発明による実施例において、UEは単一或いは複数のコードブロック単位でパンクチャリングされたリソースの存在有無に対する指示値を基地局から明示的又は暗黙的に受信する。
【0105】
第5世代NewRATにおいて再送信はトランスポートブロック単位又はコードブロック単位で行われ、単一或いは複数のコードブロック単位でRV(redundancy version)値が独立して設定される。また、RV値によって再送信時にシステマティックビット(Systematic bits)が送信されるか又はパリティビット(parity bits)のうちのいずれかが送信されるかを決定する。
【0106】
具体的には、パンクチャリングされたリソースに対応するか又は少なくとも一部が重なるコードブロックとその他のコードブロックはRV値の設定が独立している。この時、少なくとも一部が重なるコードブロックは、パンクチャリングされたリソースと重なるコードブロックの重なるリソースの程度が特定の臨界値以上であるか又はシステマティックビットの全体又は一部が重なることを意味することができる。
【0107】
この時、再送信DCIでは単一或いは複数のコードブロックごとにRV値を設定できる。また再送信DCIにおいてRV値はトランスポートブロック又はコードワードごとに指定されるか、又はDCI当たり1つのRV値のみが指定され、特定のコードブロックグループは指示されたRV値によって送信され、さらに他の特定コードブロックグループは指示されたRV値に関係なくデフォルトRV値で指定されることができる。
【0108】
なお、上記指示されたRV値が適用されるコードブロックグループであるか否かは、コードブロックグループに対応するDCIにより指示されるか、又はパンクチャリングされたリソース情報を含む第3チャネルにより指示される。具体的には、パンクチャリングされたリソースに対応するコードブロックグループは、再送信時にRV値を0に設定するか、又はシステマティックビットを必ず含むように設定され、その他に、例えば、チャネル状態或いは干渉によって再送信されるコードブロックグループは、可変のRV値を適用してIR(increase redundancy)方式により再送信効率を高めることができる。
【0109】
一方、本発明による他の実施例によれば、1つのトランスポートブロックに対して複数のDCIによりコードブロックグループ基盤の再送信を行うこともできる。例えば、1つのDCIはパンクチャリングされたリソースと重なるコードブロック又はコードブロックグループをスケジューリングするために使用し、他のDCIはその他の要因によって再送信されるコードブロックグループをスケジューリングするために使用することができる。この実施例によれば、1つのトランスポートブロックに対する再送信コードブロックグループは各々異なるRV値を有することができる。
【0110】
基本的には各々のDCIにより送信されるPDSCHは各々異なるリソースを用いて送信され、各々のDCIで指示するコードブロックグループを含むことができる。また、ネットワーク設定によっては、1つのトランスポートブロックを再送信するための複数のDCIが指示するPDSCHは全体又は一部のリソースが重なることができ、この場合、特定のDCIが指示するPDSCHのみを送信することができる。即ち、特定のDCIが指示するコードブロックグループのみを再送信することができる。この時、特定のDCIはDCIが送信される時点及び/又はDCIが指示するPDSCHのリソース情報に基づいて決定される。例えば、時間上、後に送信されたDCI及び/又はDCIが指示するPDSCHのリソース量やリソース位置に基づいて決定できる。
【0111】
反面、複数のDCIが指示する情報に基づいてPDSCHを送信することもできる。この場合、複数のDCIが指示するコードブロックグループを集めて1つのPDSCHを介して送信できる。この時、複数のコードブロックグループに対するマッピング順序は、1)特定のトランスポートブロック内のコードブロックインデックスに基づいて決定されるか、2)各DCIの時間上の順序に基づいて決定されるか、又は3)各DCIが指示する最低のコードブロックグループインデックスを基準として決定される。また、この場合、PDCCH missingによって、PDSCHに対するデコーディングに失敗するか、或いはPDSCHに対するブラインドデコーディングが求められることもできる。
【0112】
一方、1つのトランスポートブロックに対する複数のDCIは各々独立してHARQ−ACKフィードバック情報を含み、UEはそれに基づいてHARQ−ACKフィードバックを送信する。例えば、各DCIが指示するHARQ−ACKフィードバックに対するリソースが異なる場合にのみ、UEが各々のDCIに対するHARQ−ACKフィードバックを送信できる。この時、各々のHARQ−ACKフィードバックは各々のDCIが指示するコードブロックグループに対するものである。この時、時間上、後に送信されたHARQ−ACKフィードバックのように、特定のHARQ−ACKフィードバックは複数のDCIからスケジューリングされたコードブロックグループに対するHARQ−ACKである。
【0113】
反面、UEは特定のDCIのHARQ−ACKフィードバックのみを送信することができ、この場合、HARQ−ACKフィードバックは特定のDCIに対応するコードブロックグループ或いは複数のDCIに対応するコードブロックグループに対するHARQ−ACKである。具体的には、複数のコードブロックグループに対するHARQ−ACKマッピング順序は、1)特定のトランスポートブロック内のコードブロックインデックスに基づいて決定されるか、2)各DCIの時間上の順序に基づいて決定されるか、又は3)各DCIが指示する最低のコードブロックグループインデックスを基準として決定される。
【0114】
さらに、UEは1つのトランスポートブロックに対する複数のDCIが指示するHARQ−ACKフィードバックリソースの全体又は一部が重なる場合には、特定DCIのHARQ−ACKフィードバックのみを送信することができ、この場合、HARQ−ACKフィードバックは特定DCIに対応するコードブロックグループ或いは複数のDCIに対応するコードブロックグループに対するHARQ−ACKである。具体的には、複数のコードブロックグループに対するHARQ−ACKマッピング順序は、1)特定のトランスポートブロック内のコードブロックインデックスに基づいて決定されるか、2)各DCIの時間上の順に基づいて決定されるか、又は3)各DCIが指示する最低のコードブロックグループインデックスを基準として決定される。
【0115】
URLLCなどによりeMBB送信或いはスロット基盤送信の特定のリソースがパンクチャリングされる場合、特定のリソースにマッピングされた複数のレイヤに対するコードブロックで性能劣化が発生することができる。もし再送信時に特定のコードブロックに対するレイヤ間の移動が許容されない場合、パンクチャリングされたリソースに対応するコードブロックのデコーディングに成功するためには、再送信時にも該当レイヤほどの送信が求められる。
【0116】
しかし、第5世代NewRATでは、単一或いは複数のコードブロック単位の再送信方式が導入され、上記非効率的な状況を避けるために、再送信時に互いに異なるレイヤに対応するコードブロックが同一のレイヤ、同一のトランスポートブロック又は同一のコードワードに基づいて送信されることができる。例えば、URLLCによって、eMBB送信のうち、レイヤ#Aのコードブロック#aとレイヤ#Bのコードブロック#bがパンクチャリングされたとする時、再送信時にはコードブロック#aとコードブロック#bを同じレイヤで再送信することができる。この時、再送信に用いられる同じレイヤは、各レイヤのチャネル状態に基づいて選択される。即ち、再送信に用いられるレイヤは、複数のレイヤのうち、チャネル状態が最上であるレイヤである。この場合、再送信の対象になるコードブロックを少なくとも1つのトランスポートブロック又はコードワードにより送信することによって、他のトランスポートブロック又はコードワードは、さらに他の再送信或いは新規の送信をスケジューリングできるという利点がある。
【0117】
基地局からUEに送信されるPDSCHリソースの一部がパンクチャリングされた場合、PDSCHに含まれた全てのコードブロックを再び再送信する既存の方式を使用できる。この時、パンクチャリングに対する指示があるか又はHARQバッファー除去の指示(HARQ buffer discard Indication)があった場合、全てのCBに対するHARQバッファーを除去するか、又は全てのCBがパンクチャリングの影響を受けると仮定することができる。
【0118】
反面、基地局からUEに送信されるPDSCHリソースの一部がパンクチャリングされた場合、パンクチャリングの影響を受けたコードブロックのみを再送信するか又はNACKが送信されたコードブロックのみを再び再送信するコードブロック単位の再送信或いはミニスロット単位の再送信(CB level retransmission or mini−Slot level retransmission)を行うことができる。
【0119】
コードブロック単位の再送信の場合、NACKが送信されたコードブロック又はパンクチャリングの影響を受けたコードブロックを再送信する。また、ミニスロット単位の再送信である場合には、NACKが送信されたコードブロックを含むミニスロット又はパンクチャリングの影響を受けたミニスロットを再送信することができる。もし、HARQ−ACKフィードバック無しにパンクチャリングの影響を受けたデータの再送信を行う場合には、ミニスロット単位で再送信することが好ましい。
【0120】
第5世代NewRATではコードブロックグループ基盤の再送信を導入することができ、少なくともDCI構造及び解釈方法において、コードブロックグループ基盤のスケジューリングに対するDCIとトランスポートブロック基盤のスケジューリングに対するDCIが互いに異なることができる。
【0121】
一方、コードブロックグループ基盤の再送信が設定された場合は、常にDCIがトランスポートブロック基盤のスケジューリング情報とコードブロックグループ基盤のスケジューリング情報を全て含むことができる。しかし、この場合、過度なDCIオーバーヘッドが発生することができるので、UEが特定時点でのみコードブロックグループ基盤の再送信に対するDCIをモニタリングすることができる。コードブロックグループ基盤のスケジューリングDCIをモニタリングするための特定時点に関する具体的な実施例は以下の通りである。
【0122】
1.実施例1
【0123】
UEがコードブロックグループ基盤のHARQ−ACKフィードバックを送信した後、或いはコードブロック基盤のHARQ−ACKフィードバックで一定水準の数のコードブロックグループがNACKである場合、即ち、少なくとも1つのコードブロックグループがNACKであるか、又はNACKであるコードブロックグループが一定水準以下である場合は、UEはHARQ−ACKフィードバックを送信した時点から、或いは特定時点後からコードブロックグループ基盤のスケジューリングに対するDCIモニタリングを行うことができる。もしNACKであるコードブロックグループが一定水準以上であると、トランスポートブロック基盤のスケジューリングに対するDCIをモニタリングしてトランスポートブロック基盤に再送信を行うことがより効率的であるためである。ここで、特定時点はDCI或いは上位層により設定される。
【0124】
しかし、もしUEが相変わらず他のHARQプロセスに対するトランスポートブロック基盤のスケジューリングDCIが送信されると仮定することもできるので、コードブロックグループ基盤のDCIとトランスポートブロック基盤のDCIの間では、検索空間(search space;SS)、RNTI及びCRCマスキング、ブラインド検出などが区分される。例えば、トランスポートブロック基盤のDCIに対するブラインド検出を試みる回数がNであると、コードブロックグループ基盤のDCIを共にモニタリングする場合に、トランスポートブロック基盤のDCIに対するブラインド検出を試みる回数がNより小さくなることができる。この時、N値は基地局がDCI或いは上位層シグナリングにより指示することができる。
【0125】
基本的に非同期式HARQプロセス(asynchronous HARQ process)を考えると、コードブロックグループ基盤のDCIを続けてモニタリングすることは非効率的であるので、コードブロックグループ基盤のDCIをモニタリングするための特定区間を設定することができ、この時、特定区間は基地局が上位層シグナリングにより設定することができる。
【0126】
2.実施例2
【0127】
パンクチャリングの影響を受けたリソースに対する指示信号のような第3信号が上記影響を受けたリソースを含むPDSCHに対するHARQ−ACKフィードバックが送信される前に送信可能であり、UEが上記指示信号を検出したか、又は検出した指示信号が特定コードブロックグループ或いは特定時間/周波数リソースを指示する場合、UEは指示信号を受信するか、又は検出した時点から或いは特定時点後からコードブロックグループ基盤のスケジューリングに対するDCIモニタリングを行うことができる。ここで、特定時点はDCI或いは上位層シグナリングにより設定される。
【0128】
しかし、もしUEが相変わらず他のHARQプロセスに対するトランスポートブロック基盤のスケジューリングDCIが送信されると仮定することもできるので、コードブロックグループ基盤のDCIとトランスポートブロック基盤のDCIの間では、検索空間(search space;SS)、RNTI及びCRCマスキング、ブラインド検出などが区分される。例えば、特定のPDSCHに対するHARQ−ACKフィードバックが送信される時点、或いは該当時点より以前のスロット或いは該当時点の次のスロットからはUEがコードブロックグループ基盤のDCIのモニタリングを行わないことができる。具体的には、別の信号により指示信号が送信されないと、コードブロックグループ基盤の送信が上位層で設定された場合、PDSCHが送信されるスロット後、又はPDSCHが送信されるスロットからPDSCH送信に対応するHARQ−ACKフィードバックが送信されるスロット或いはその以前のスロットまでUEがコードブロックグループ基盤のDCIモニタリングを行うことができる。
【0129】
3.実施例3
【0130】
トランスポートブロック基盤のDCIとコードブロックグループ基盤のDCIに対するCORESET(control resource set)、検索領域、ブラインド検出などを区分するか、又は別に設定することができる。例えば、コードブロックグループ基盤のDCIに対するCORESETは、PDSCHがマッピングされる領域の最後のいくつのシンボル又はミニスロットのようなPDSCH領域に設定される。この場合、コードブロックグループ基盤のDCIに対するCORESETに設定可能な全てのリソースが常に予約されることはPDSCH送信の側面で非効率的であるので、CORESETの送信有無によってPDSCHマッピングが変化することができる。
【0131】
例えば、UEはコードブロックグループ基盤のDCIに対するCORESETでDCI検出に成功した場合、検出されたDCIがマッピングされるリソース或いはリソース単位について、PDSCHマッピングではなく、レートマッチング或いはパンクチャリングを行い、それ以外のリソースには、PDSCHマッピングが行われることができる。
【0132】
上記実施例のうちのいずれか1つのみを使用するか、又は複数の実施例を組み合わせてコードブロックグループ基盤のモニタリング区間を設定することができる。
【0133】
<URLLC信号の多重化のためのリソース要素マッピング変更(RE mapping change for potential multiplexing with URLLC)>
【0134】
トラフィックによっては、URLLCに対する周波数リソース割り当てが過度ではないことができる。URLLC送信に対する物理チャネルは送信帯域幅のサイズが様々であり、eMBB送信の周波数ドメインでのみパンクチャリングすることもできる。トランスポートブロックのサイズ及び/又はコードレイトなどのeMBBスケジューリング情報によっては、パンクチャリングされたリソースが占める量が小さい場合は、eMBBに対する性能劣化の程度が小さいことができる。
【0135】
しかし、パンクチャリングされたリソースが少ない場合にも、eMBBの送信時にシステマティックビットに対してパンクチャリングが行われる場合は、パンクチャリングによる性能劣化の程度が大きい。従って、URLLCトラフィックがeMBB送信リソースをパンクチャリングするにおいて、できる限りシステマティックビットを避ける必要がある。また本発明では説明の便宜上、システマティックビットを基準として説明したが、UCI又はDCIのような他の主要信号又は情報なども本発明の思想から適用可能である。
【0136】
基本的には、システマティックビット及びパリティビットに対する符号化されたシンボル(coded symbol)は、一定パターンのインタリーバー(interleaver)を含み、マッピング順序によって実際にREにマッピングされることもできる。もし上記パターン及び順序が固定している場合、eMBBが送信される状況でシステマティックビットのような重要情報を避けながらURLLCを送信することは、スケジューリングの柔軟性を阻害する。
【0137】
従って、スロット単位、コードブロック単位、コードブロックグループ単位又はミニスロット単位でインタリーバーパターン及び/又はREマッピング順序を独立して設定することができる。この時、PDSCHをスケジューリングするDCIにおいて、上記単位の種類、インタリーバーパターン及びREマッピング順序などを指示できる。例えば、まず符号化されたシンボルを周波数軸にマッピングし、シンボルインデックスを増加しながらマッピングする方式を考える時、特定のコードブロック又は特定のシンボルでは周波数インデックスが低い側から昇順にマッピングし、他の特定コードブロック又はシンボルでは周波数インデックスが高い側から降順にマッピングすることができる。かかる方法により、URLLC送信に対するスケジューリング柔軟性を最大限保障しながらeMBBに対する性能劣化の程度を軽減することができる。
【0138】
本発明による実施例ではDLチャネルを基準として説明したが、ULチャネルについてもURLLCのようなミニスロット基盤の通信がeMBBのようなスロット基盤の通信の一部リソースをパンクチャリングしながら送信される形態で適用可能である。
【0139】
<HARQ−ACKコードブロック単位又はミニスロット単位のフィードバック>
【0140】
上記実施例に説明した指示方法及び再送信方法では、UEがHARQ−ACKフィードバックをコードブロック単位で行うか、又はトランスポートブロック単位で行うことができる。もし、UEがHARQ−ACKフィードバックをコードブロック単位で行う場合、上記実施例における動作がより明確になる。
【0141】
UEはコードブロック単位又は多重コードブロック(multiple Code Block)に対するA/Nを各々送信できる。かかるA/N送信をトランスポートブロック単位で行うか、コードブロック単位で行うか、又は多重コードブロック単位で行うかは、準静的或いは動的に設定される。
【0142】
もし動的に構成されると、A/Nリソース指示方法のように、どのモードで動作するかに対する活性化/非活性化の有無を動的に指定できる。また各スロット又はミニスロットにより送信されるトランスポートブロックが同じA/Nリソースにマッピングされる場合、即ち、PUCCHリソースが同一であるか、PUSCHのピギーバック時にピギーバックされるPUSCHが同一である場合は、少なくとも同じモードを使用すると仮定する。
【0143】
また上述したモードが各トランスポートブロックに異なるように適用されることができ、この場合、A/N bitsを計算する時、各送信されるコードブロックに対するA/N bitsとトランスポートブロックに対するA/N bitsを併せて計算することができ、コードブロックに対するA/N bitsとトランスポートブロックに対するA/N bitsが重なることを分離できる。即ち、まずコードブロックに対するA/N bitsを重ね、その後トランスポートブロックに対するA/N bitsを重ねるか、又は逆に行うことができる。
【0144】
ネットワークがコードブロックごと或いは多重コードブロックごとにA/N bitsを受ける場合、NACKを受けたコードブロックに対してのみ再送信を行うことができる。ACK−to−NACK又はNACK−to−ACKエラーを考慮して再送信されるコードブロックに関する情報を動的に知らせることができ、かかるコードブロックに関する情報にはコードブロックの数が含まれる。もしUEが再受信したコードブロック数がNACKを送信したコードブロック数と一致しない場合は、該当再送信を省略してNACKを再送信することができる。
【0145】
一方、再送信されるコードブロックの場合、コードブロックごとに、パンクチャリングの影響を受けたコードブロックとそうではないコードブロックが存在し、パンクチャリングの影響を受けたコードブロックの場合は、パンクチャリングの影響を受けたコードブロックに対する指示が必要である。この場合、再送信するコードブロックのみに対してパンクチャリングに対する影響(impact)有無を指示することができる。この場合、再送信する全てのコードブロックに対して、いずれも以前のHARQバッファーを除去するように指示することができ、この指示にはRV、NDIなどを用いた黙示的な指示或いは明示的な指示などがある。
【0146】
図10を参照すると、通信装置1000は、プロセッサ1010、メモリ1020、RFモジュール1030、ディスプレイモジュール1040、及びユーザインターフェースモジュール1050を含む。
【0147】
通信装置1000は説明の便宜のために示されたもので、一部のモジュールは省略されてもよい。また、通信装置1000は必要なモジュールをさらに備えてもよい。また、通信装置1000において一部のモジュールはより細分化したモジュールに区分されてもよい。プロセッサ1010は、図面を参照して例示した本発明の実施例に係る動作を実行するように構成される。具体的に、プロセッサ1010の詳細な動作は、図1乃至図9に記載された内容を参照すればよい。
【0148】
メモリ1020は、プロセッサ1010に接続し、オペレーティングシステム、アプリケーション、プログラムコード、データなどを格納する。RFモジュール1030は、プロセッサ1010に接続し、基底帯域信号を無線信号に変換したり、無線信号を基底帯域信号に変換する機能を果たす。そのために、RFモジュール1030は、アナログ変換、増幅、フィルタリング及び周波数アップ変換又はこれらの逆過程を行う。ディスプレイモジュール1040は、プロセッサ1010に接続し、様々な情報をディスプレイする。ディスプレイモジュール1040は、特に制限されるものではなく、LCD(Liquid Crystal Display)、LED(Light Emitting Diode)、OLED(Organic Light Emitting Diode)のような周知の要素を用いることができる。ユーザインターフェースモジュール1050は、プロセッサ1010に接続し、キーパッド、タッチスクリーンなどのような周知のユーザインターフェースの組合せで構成可能である。
【0149】
以上説明してきた実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定形態に結合したものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施することもでき、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更されてもよい。ある実施例の一部構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替わってもよい。特許請求の範囲において明示的な引用関係にない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正により新しい請求項として含めたりできるということは明らかである。
【0150】
本文書で基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。即ち、基地局を含む複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局又は基地局以外の他のネットワークノードによって行われ得ることは明らかである。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)などの用語にしてもよい。
【0151】
本発明に係る実施例は、様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア又はそれらの結合などによって具現化することができる。ハードウェアによる具現化では、本発明の一実施例は、一つ又はそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現化することができる。
【0152】
ファームウェアやソフトウェアによる具現化では、本発明の一実施例は、以上で説明された機能又は動作を実行するモジュール、手順、関数などの形態で具現化されてもよい。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶され、プロセッサによって駆動可能である。メモリユニットは、プロセッサの内部又は外部に設けられ、公知の様々な手段によってプロセッサとデータを交換することができる。
【0153】
本発明は、本発明の特徴から逸脱しない範囲で別の特定の形態に具体化できるということが当業者にとっては自明である。従って、上記の詳細な説明は、いずれの面においても制限的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的な解釈によって決定すべきであり、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる
【産業上の利用可能性】
【0154】
上述したような無線通信システムにおいて、パンクチャリングされたデータの再送信方法及びそのための装置は、第5世代NewRATシステムにおいて適用される例を中心として説明したが、第5世代NewRATシステム以外にも様々な無線通信システムに適用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7(A)】
図7(B)】
図8
図9
図10