(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下図面に基づいて実施形態について詳細を説明する。
図1は、実施形態に従った温度異常判定装置の構成例を示す図である。
図1に示す一例では、温度異常判定装置1は、温度センサ11、制御部12、記憶部13、及びカウンタ14を含む。
【0013】
温度センサ11は、例えば、サーミスタである。温度センサ11は、温度異常の判定対象である1つ以上の部品2に又は1つ以上の部品2の近くに設置され、部品2の温度を測定する。部品2は、二次電池、充電装置のインレット、リレー、及び回路基板等を含む任意の部品であってよい。
【0014】
制御部12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)又はプログラマブルディバイス(FPGA(Field Programmable Gate Array)やPLD(Programmable Logic Device)等)により構成される。例えば、制御部12は、以下の(1)に記載されるような高温異常判定及び(2)に記載されるような低温異常判定の少なくとも一方を実行する。
【0015】
(1) 制御部12は、部品2の温度上昇率が高くなる程又は測定された温度が高くなる程、部品2の高温異常を検出してから判定するまでの高温異常判定時間を短く設定する。また、制御部12は、測定された温度が高温異常判定時間の間、高温異常検出閾値を超えた場合に部品2の高温異常を判定する。
【0016】
(2) 制御部12は、部品2の温度低下率が高くなる程又は測定された温度が低くなる程、部品2の低温異常を検出してから判定するまでの低温異常判定時間を短く設定する。また、制御部12は、測定された温度が低温異常判定時間の間、低温異常検出閾値を下回った場合に部品2の低温異常を判定する。
【0017】
なお、以下の説明において、高温異常判定及び低温異常判定を特に区別しない場合には、温度異常判定と記載する場合がある。高温異常判定時間及び低温異常判定時間を特に区別しない場合には、温度異常判定時間と記載する場合がある。温度上昇率及び温度低下率を特に区別しない場合には、温度変化率と記載する場合がある。高温異常検出閾値及び低温異常検出閾値を特に区別しない場合には、温度異常検出閾値と記載する場合がある。温度異常検出閾値とは、部品2の温度異常が最終的に判定される前に部品2の温度異常が最初に検出される温度を指す。使用可能上限温度及び使用可能下限温度を特に区別しない場合には、使用可能限界温度と記載する場合がある。使用可能限界温度とは、温度異常により部品2が劣化したり故障したりせずに、部品2の使用(稼動)を継続できる限界温度を指す。なお、使用可能上限温度は高温異常検出閾値よりも高く、使用可能下限温度は低温異常検出閾値よりも低い。
【0018】
部品2の温度異常を判定した場合、制御部12は、部品2の温度異常をユーザに通知してもよい。また、制御部12は、部品2の稼動を停止させてもよい。
記憶部13は、例えば、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等により構成される。記憶部13は、制御部12が実行する制御に合わせて、
図2及び
図3に示されるような高温異常判定時間及び低温異常判定時間の少なくとも一方を記憶する。制御部12は、現在の温度変化率又は現在の測定温度に対応する温度異常判定時間を記憶部13から読み出し、読み出した温度異常判定時間を設定する。
【0019】
図2は、部品の温度変化率に従って設定される温度異常判定時間の一例を説明する図である。具体的には、
図2(A)は、部品2の温度上昇率に従って設定される高温異常判定時間の一例である。
図2(A)の横軸は部品2の温度上昇率であり、縦軸は高温異常判定時間である。また、
図2(B)は、部品の温度低下率に従って設定される低温異常判定時間の一例である。
図2(B)の横軸は部品2の温度低下率であり、縦軸は低温異常判定時間である。
【0020】
図2(A)に示すように、高温異常判定時間は、部品2の温度上昇率が高くなる程短くなるように設定される。また、
図2(B)に示すように、低温異常判定時間は、部品2の温度低下率が高くなる程短くなるように設定される。記憶部13は、
図2に示すような部品2の温度変化率と温度異常判定時間との関係が記載されたテーブルを記憶してもよい。或いは、記憶部13は、
図2に示すような部品2の温度変化率と温度異常判定時間との関係を示す関数を記憶してもよい。
【0021】
図3は、測定温度に従って設定される温度異常判定時間の一例を説明する図である。具体的には、
図3(A)は、測定温度に従って設定される高温異常判定時間の一例である。
図3(A)の横軸は測定温度であり、縦軸は高温異常判定時間である。
図3(B)は、測定温度に従って設定される低温異常判定時間の一例である。
図3(B)の横軸は測定温度であり、縦軸は低温異常判定時間である。
【0022】
図3(A)に示すように、高温異常判定時間は、測定温度が高くなる程短くなるように設定される。また、
図3(B)に示すように、低温異常判定時間は、測定温度が低くなる程短くなるように設定される。記憶部13は、
図3に示すような測定温度と温度異常判定時間との関係が記載されたテーブルを記憶してもよい。或いは、記憶部13は、
図3に示すような測定温度と温度異常判定時間との関係を示す関数を記憶してもよい。
【0023】
なお、温度異常判定時間は、
図2及び
図3とは異なるように設定されてもよい。例えば、温度異常判定時間は、
図3のように、部品2の温度変化率に従って非連続的に(例えば、階段状に)変化するように設定されてもよい。また、温度異常判定時間は、
図2のように、測定温度に従って連続的に変化するように設定されてもよい。
【0024】
温度異常判定装置1が実行する温度異常判定の具体例を、部品2の温度変化率に従って温度異常判定時間が設定される第1の実施例と、温度センサ11により測定された測定温度に従って温度異常判定時間が設定される第2の実施例に分けて以下で説明する。
<第1の実施例>
制御部12は、温度センサ11により測定された部品2の温度から、単位時間当たり(例えば、1秒、又は5秒等)の部品2の温度変化を計算し、部品2の温度変化率を取得する。そして、制御部12は、部品2の温度変化率に対応する温度異常判定時間を記憶部13から取得する(
図2参照)。なお、温度変化率及び温度異常判定時間の取得は、部品2の測定温度が温度異常検出閾値に達する前から逐次行われてもよいし、部品2の測定温度が温度異常検出閾値に達した時点から行われてもよい。
【0025】
例えば、温度センサ11により測定された部品2の測定温度が高温異常検出閾値を超えた場合、制御部12は、部品2の高温異常検出閾値を超えた時点における高温異常判定時間を設定する。また、制御部12は、設定した高温異常判定時間の計測をカウンタ14を用いて開始する。設定された高温異常判定時間の間、部品2の測定温度が高温異常検出閾値を超えた場合、制御部12は、部品2に高温異常が発生したと判定する。
【0026】
言い換えると、高温異常判定時間とは、部品2の温度が高温異常検出閾値を超えた後、高温異常検出閾値を所定時間連続して超えたときに、部品2が高温異常だと確定(判定)する時間である。
【0027】
一方、温度センサ11により測定された部品2の測定温度が低温異常検出閾値を下回った場合、制御部12は、部品2の低温異常検出閾値を下回った時点における低温異常判定時間を設定する。また、制御部12は、設定した低温異常判定時間の計測をカウンタ14を用いて開始する。設定された低温異常判定時間の間、部品2の測定温度が低温異常検出閾値を下回った場合、制御部12は、部品2に低温異常が発生したと判定する。
【0028】
言い換えると、低温異常判定時間とは、部品2の温度が低温異常検出閾値を下回った後、低温異常検出閾値を所定時間連続して下回ったときに、部品2が低温異常だと確定(判定)する時間である。
【0029】
例えば、部品2の温度変化率が高い場合、温度異常判定時間は相対的に短く設定される(
図2参照)。したがって、部品2の温度変化が急峻で、部品2の温度変化率が高い場合でも、制御部12は、部品2の測定温度が使用可能限界温度に達する前に部品2に温度異常が発生したと適切に判定できる。
【0030】
一方、部品2の温度変化率が低い場合、温度異常判定時間は相対的に長く設定される(
図2参照)。部品2の温度上昇率が低いとは言え、部品2の測定温度が相対的に長時間に渡って高温異常検出閾値を超えた場合には、部品2に高温異常が発生したと判定されることが望ましい。したがって、制御部12は、部品2の温度変化が緩慢で、相対的に長い高温異常判定時間の間、部品2の測定温度が高温異常検出閾値を超えた場合には、部品2に温度異常が発生したと適切に判定できる。同様に、部品2の温度低下率が低いとは言え、部品2の測定温度が相対的に長時間に渡って低温異常検出閾値を下回った場合には、部品2に低温異常が発生したと判定されることが望ましい。したがって、制御部12は、部品2の温度変化が緩慢で、相対的に長い低温異常判定時間の間、部品2の測定温度が低温異常検出閾値を下回った場合には、部品2に低温異常が発生したと適切に判定できる。
【0031】
このように、実施形態に従った温度異常判定装置によれば、測定温度の時間変化が急峻であっても緩慢であっても部品の温度異常を適切に判定できる。また、実施形態に従った温度異常判定装置によれば、温度異常と判定されなくてよい状態を温度異常と判定しないため、部品の稼働率を向上させることができる。
【0032】
なお、上述の説明は、第1の実施例の一形態にすぎず、種々の改良、変更が可能である。例えば、制御部12は、部品2の測定温度が温度異常検出閾値に達した後も部品2の温度変化率を逐次取得してもよい。そして、制御部12は、逐次取得した温度変化率に従って温度異常判定時間を逐次変更してもよい。こうした構成によれば、測定温度が高温異常検出閾値を超えた後に温度上昇率が急峻になった場合でも、部品の高温異常を適切に判定できる。同様に、こうした構成によれば、測定温度が低温異常検出閾値を下回った後に温度低下率が急峻になった場合でも、部品の低温異常を適切に判定できる。
【0033】
図4は、こうした構成における温度異常判定の説明図である。具体的には、
図4(A)は、高温異常判定の説明図である。
図4(A)の横軸は高温異常判定時間であり、縦軸は測定温度である。
図4(B)は、低温異常判定の説明図である。
図4(B)の横軸は低温異常判定時間であり、縦軸は測定温度である。なお、
図4(A)において、測定温度は、高温異常検出閾値T
thHを超えた後、上昇し続けるものとする。また、
図4(B)において、測定温度は、低温異常検出閾値T
thLを下回った後、下降し続けるものとする。
【0034】
例えば、
図4(A)に示すように、時刻t
13において部品2の測定温度が高温異常検出閾値T
thHを超えると、制御部12は、高温異常検出閾値T
thHを超えた時点における温度上昇率R
H1に対応する第1の高温異常判定時間T
JH1を設定する。また、制御部12は、第1の高温異常判定時間T
JH1の計測をカウンタ14を用いて開始する。
【0035】
次に、第1の高温異常判定時間T
JH1が経過する前の時刻t
14において、温度上昇率R
Hが温度上昇率R
H1よりも高い温度上昇率R
H2になると、制御部12は、その温度上昇率R
H2に従って、第1の高温異常判定時間T
JH1の開始時刻と同じ時刻でカウントが開始される第2の高温異常判定時間T
JH2を設定する。なお、温度上昇率R
H2は温度上昇率R
H1よりも高いため、第2の高温異常判定時間T
JH2は第1の高温異常判定時間T
JH1よりも短い時間となる。
【0036】
次に、第2の高温異常判定時間T
JH2が経過する前の時刻t
15において、温度上昇率R
Hが温度上昇率R
H1から温度上昇率R
H1に戻ると、制御部12は、その温度上昇率R
H1に従って、第1の高温異常判定時間T
JH1を設定する。
【0037】
そして、時刻t
16において、第1の高温異常判定時間T
JH1が経過した場合、すなわち、第1の高温異常判定時間T
JH1の間、部品2の測定温度が高温異常検出閾値T
thHを超えた場合、制御部12は、部品2に高温異常が発生したと判定する。
【0038】
例えば、部品2の温度上昇率が相対的に低く、部品2の測定温度が高温異常検出閾値を超えてから部品2の使用可能上限温度に達するまでに余裕がある場合には、高温異常判定時間は相対的に長く設定される(
図2(A)参照)。部品2の温度上昇率が低いとは言え、部品2の測定温度が相対的に長時間に渡って高温異常検出閾値を超えた場合には、部品2に高温異常が発生したと判定されることが望ましい。したがって、制御部12は、部品2の温度上昇率が相対的に低く、相対的に長い高温異常判定時間の間、部品2の測定温度が高温異常検出閾値を超えた場合には、部品2に高温異常が発生したと適切に判定できる。
【0039】
また、部品2の温度上昇率が相対的に高く、高温異常検出閾値を超えてから部品2の使用可能上限温度に達するまでに余裕がない場合には、高温異常判定時間は相対的に短く設定される(
図2(A)参照)。このように、部品2の温度上昇率が高い場合には、高温異常判定時間が相対的に短く設定されるため、制御部12は、部品2の測定温度が使用可能上限温度に達する前に部品2に高温異常が発生したと適切に判定できる。
【0040】
一方、例えば、
図4(B)に示すように、時刻t
17において部品2の測定温度が低温異常検出閾値T
thLを下回ると、制御部12は、低温異常検出閾値T
thLを下回った時点における温度低下率R
L1に対応する第1の低温異常判定時間T
JL1を設定する。また、制御部12は、第1の低温異常判定時間T
JL1の計測をカウンタ14を用いて開始する。
【0041】
次に、第1の低温異常判定時間T
JL1が経過する前の時刻t
18において、温度低下率R
Lが温度低下率R
L1よりも高い温度低下率R
L2になると、制御部12は、その温度低下率R
L2に従って、第1の低温異常判定時間T
JL1の開始時刻と同じ時刻でカウントが開始される第2の低温異常判定時間T
JL2を設定する。なお、温度低下率R
L2は温度低下率R
L1よりも高いため、第2の低温異常判定時間T
JL2は第1の低温異常判定時間T
JL1よりも短い時間となる。
【0042】
次に、第2の低温異常判定時間T
JH2が経過する前の時刻t
19において、温度低下率P
Lが温度低下率R
L2から温度低下率R
L1に戻ると、制御部12は、その温度低下率R
L1に従って、第1の高温異常判定時間T
JH1を設定する。
【0043】
そして、時刻t
20において、第1の低温異常判定時間T
JL1が経過した場合、すなわち、第1の低温異常判定時間T
JL1の間、部品2の測定温度が低温異常検出閾値T
thLを下回った場合、制御部12は、部品2に低温異常が発生したと判定する。
【0044】
例えば、部品2の温度低下率が相対的に低く、部品2の測定温度が低温異常検出閾値を下回ってから部品2の使用可能下限温度に達するまでに余裕がある場合には、低温異常判定時間は相対的に長く設定される(
図2(B)参照)。部品2の温度低下率が低いとは言え、部品2の測定温度が相対的に長時間に渡って低温異常検出閾値を下回った場合には、部品2に低温異常が発生したと判定されることが望ましい。したがって、制御部12は、部品2の温度低下率が相対的に低く、相対的に長い低温異常判定時間の間、部品2の測定温度が低温異常検出閾値を下回った場合には、部品2に低温異常が発生したと適切に判定できる。
【0045】
また、部品2の温度低下率が相対的に高く、部品2の測定温度が低温異常検出閾値を下回ってから部品2の使用可能下限温度に達するまでに余裕がない場合には、低温異常判定時間は相対的に短く設定される(
図2(B)参照)。このように、部品2の温度低下率が相対的に高い場合には、低温異常判定時間が相対的に短く設定されるため、制御部12は、部品2の測定温度が使用可能下限温度に達する前に部品2に低温異常が発生したと適切に判定できる。
<第1の実施例の変形例>
第1の実施例の変形例において、制御部12は、部品2の測定温度が高温異常検出閾値を超えた後、部品2の測定温度が高温異常検出閾値を超えているときに取得した温度上昇率のうちの最大の温度上昇率に従って高温異常判定時間を設定する。または、制御部12は、部品2の測定温度が低温異常検出閾値を下回った後、部品2の測定温度が低温異常検出閾値を下回っているときに取得した温度低下率のうちの最大の温度低下率に従って低温異常判定時間を設定する。
【0046】
このように構成しても、測定温度が高温異常検出閾値を超えた後に温度上昇率が急に変化しても、部品2の高温異常を適切に判定できる。同様に、測定温度が低温異常検出閾値を下回った後に温度低下率が急に変化しても、部品2の低温異常を適切に判定できる。
【0047】
図5は、第1の実施例の変形例における制御部12の動作の一例を示すフローチャートである。なお、制御部12は、第1の制御タイミング毎に、
図5に示すフローチャートを実行するものとする。また、制御部12は、第2の制御タイミング毎に、最新の温度上昇率及び最新の温度低下率を取得するものとする。なお、第1の制御タイミングと第2の制御タイミングは互いに同じタイミングでもよいし、互いに異なるタイミングでもよい。また、カウンタ14は、高温カウンタ値及び低温カウンタ値をカウントアップするものとし、高温カウンタ値及び低温カウンタ値は、クリアされるまで保持し続けるものとする。
【0048】
まず、制御部12は、部品2の測定温度が高温異常検出閾値を超えていると判断すると(S501:Yes)、最新の温度上昇率が、部品2の測定温度が高温異常検出閾値を超えているときに取得した温度上昇率のうちの最大の温度上昇率よりも大きいか否かを判断する(S502)。
【0049】
次に、制御部12は、最新の温度上昇率が最大の温度上昇率よりも大きいと判断すると(S502:Yes)、最大の温度上昇率を、最新の温度上昇率に設定(更新)するとともに、最新の高温異常判定時間を、最新の温度上昇率に対応する高温異常判定時間に設定(更新)する(S503)。
【0050】
次に、制御部12は、高温カウンタ値をカウントアップさせた後(S504)、その高温カウンタ値が最新の高温異常判定時間以上であると判断すると(S505:Yes)、部品2に高温異常が発生したと判定する(S506)。
【0051】
また、制御部12は、最新の温度上昇率が最大の温度上昇率以下であると判断すると(S502:No)、最大の温度上昇率及び最新の高温異常判定時間を更新せずに、高温カウンタ値をカウントアップさせ(S504)、その高温カウンタ値が最新の高温異常判定時間以上であると判断すると(S505:Yes)、部品2に高温異常が発生したと判定する(S506)。
【0052】
また、制御部12は、部品2の測定温度が低温異常検出閾値を下回っていると判断すると(S501:No、S507:Yes)、最新の温度低下率が、部品2の測定温度が低温異常検出閾値を下回っているときに取得した温度低下率のうちの最大の温度低下率よりも大きいか否かを判断する(S508)。
【0053】
次に、制御部12は、最新の温度低下率が最大の温度低下率よりも大きいと判断すると(S508:Yes)、最大の温度低下率を、最新の温度低下率に設定(更新)するとともに、最新の低温異常判定時間を、最新の温度低下率に対応する低温異常判定時間に設定(更新)する(S509)。
【0054】
次に、制御部12は、低温カウンタ値をカウントアップさせた後(S510)、その低温カウンタ値が最新の低温異常判定時間以上であると判断すると(S511:Yes)、部品2に低温異常が発生したと判定する(S506)。
【0055】
また、制御部12は、最新の温度低下率が最大の温度低下率以下であると判断すると(S508:No)、最大の温度低下率及び最新の低温異常判定時間を更新せずに、低温カウンタ値をカウントアップさせ(S510)、その低温カウンタ値が最新の低温異常判定時間以上であると判断すると(S511:Yes)、部品2に低温異常が発生したと判定する(S512)。
【0056】
また、制御部12は、部品2の測定温度が高温異常検出閾値を超えていないと判断し(S501:No)、かつ、部品2の測定温度が低温異常検出閾値を下回っていないと判断すると(S507:No)、高温カウンタ値及び低温カウンタ値をクリアする(S513)。
【0057】
なお、
図5に示すフローチャートにおいて、制御部12は、高温異常判定(S501〜S506)のみ、または、低温異常判定(S507〜S512)のみを実行するように構成してもよい。このように構成する場合、制御部12は、部品2の測定温度が高温異常検出閾値を超えていないと判断すると(S501:No)、高温カウンタ値をクリアする(S513)。または、制御部12は、部品2の測定温度が低温異常検出閾値を下回っていないと判断すると(S707:No)、低温カウンタ値をクリアする(S513)。
【0058】
図6は、第1の実施例の変形例における温度異常判定の説明図である。具体的には、
図6(A)は、高温異常判定の説明図である。
図6(A)の横軸は高温異常判定時間であり、縦軸は測定温度である。
図6(B)は、低温異常判定の説明図である。
図6(B)の横軸は低温異常判定時間であり、縦軸は測定温度である。なお、
図6(A)において、測定温度は、高温異常検出閾値T
thHを超えた後、上昇し続けるものとする。また、
図6(B)において、測定温度は、低温異常検出閾値T
thLを下回った後、下降し続けるものとする。
【0059】
例えば、
図6(A)に示すように、時刻t
21において部品2の測定温度が高温異常検出閾値T
thHを超えると、制御部12は、最大の温度上昇率を、最新の温度上昇率R
H1に設定し、最新の高温異常判定時間を、最新の温度上昇率R
H1に対応する第1の高温異常判定時間T
JH1に設定する。また、制御部12は、高温カウンタ値のカウントアップを開始させる。
【0060】
次に、高温カウンタ値が第1の高温異常判定時間T
JH1(最新の高温異常判定時間)以上になる前の時刻t
22において、最新の温度上昇率が温度上昇率R
H1よりも高い温度上昇率R
H2になると、制御部12は、最大の温度上昇率を、最新の温度上昇率R
H2に設定(更新)し、最新の高温異常判定時間を、最新の温度上昇率R
H2に対応する第2の高温異常判定時間T
JH2に設定(更新)する。なお、温度上昇率R
H2は温度上昇率R
H1よりも高いため、第2の高温異常判定時間T
JH2は第1の高温異常判定時間T
JH1よりも短い時間となる。
【0061】
次に、高温カウンタ値が第2の高温異常判定時間T
JH2(最新の高温異常判定時間)以上になる前の時刻t
23において、最新の温度上昇率が温度上昇率R
H2から温度上昇率R
H1に戻ると、制御部12は、最大の温度上昇率及び最新の高温異常判定時間を更新せず、高温カウンタ値のカウントアップを続ける。
【0062】
そして、時刻t
24において、高温カウンタ値が第2の高温異常判定時間T
JH2(最新の高温異常判定時間)以上になると、制御部12は、部品2に高温異常が発生したと判定する。
【0063】
一方、例えば、
図6(B)に示すように、時刻t
25において部品2の測定温度が低温異常検出閾値T
thLを下回ると、制御部12は、最大の温度低下率を、最新の温度低下率R
L1に設定し、最新の低温異常判定時間を、最新の温度低下率R
L1に対応する第1の低温異常判定時間T
JL1に設定する。また、制御部12は、低温カウンタ値のカウントアップを開始させる。
【0064】
次に、低温カウンタ値が第1の低温異常判定時間T
JL1(最新の低温異常判定時間)以上になる前の時刻t
26において、最新の温度低下率が温度低下率R
L1よりも高い温度低下率R
L2になると、制御部12は、最大の温度低下率を、最新の温度低下率R
L2に設定(更新)し、最新の低温異常判定時間を、最新の温度低下率R
L2に対応する第2の低温異常判定時間T
JL2に設定(更新)する。なお、温度低下率R
L2は温度低下率R
L1よりも高いため、第2の低温異常判定時間T
JL2は第1の低温異常判定時間T
JL1よりも短い時間となる。
【0065】
次に、低温カウンタ値が第2の低温異常判定時間T
JL2(最新の低温異常判定時間)以上になる前の時刻t
27において、最新の温度低下率が温度低下率R
L2から温度低下率R
L1に戻ると、制御部12は、最大の温度低下率及び最新の低温異常判定時間を更新せず、低温カウンタ値のカウントアップを続ける。
【0066】
そして、時刻t
28において、低温カウンタ値が第2の低温異常判定時間T
JL2(最新の低温異常判定時間)以上になると、制御部12は、部品2に低温異常が発生したと判定する。
<第2の実施例>
制御部12は、温度センサ11により測定された部品2の温度を取得する。そして、制御部12は、部品2の測定温度に対応する温度異常判定時間を記憶部13から取得する(
図3参照)。なお、温度異常判定時間の取得は、部品2の測定温度が温度異常検出閾値に達する前から逐次行われてもよいし、部品2の測定温度が温度異常検出閾値に達した時点から行われてもよい。
【0067】
図7は、第2の実施例(その1)における温度異常判定の説明図である。具体的には、
図7(A)は、第2の実施例(その1)における高温異常判定の説明図である。
図7(A)の横軸は高温異常判定時間であり、縦軸は測定温度である。
図7(B)は、第2の実施例(その1)における低温異常判定の説明図である。
図7(B)の横軸は低温異常判定時間であり、縦軸は測定温度である。
【0068】
第2の実施例(その1)では、制御部12は、部品2の計測温度が第1の高温異常検出閾値を超えると、第1の高温異常検出閾値を超えた時点から第1の高温異常判定時間のカウントを開始し、その後、計測温度が第1の高温異常検出閾値よりも高い第2の高温異常検出閾値を超えると、第1の高温異常判定時間よりも短く、かつ、第1の高温異常判定時間の開始時刻と同じ時刻でカウントが開始される第2の高温異常判定時間を設定する。または、制御部12は、部品2の測定温度が第1の低温異常検出閾値を下回ると、第1の低温異常検出閾値を下回った時点から第1の低温異常判定時間のカウントを開始し、その後、測定温度が第1の低温異常検出閾値よりも低い第2の低温異常検出閾値を下回ると、第1の低温異常判定時間よりも短く、かつ、第1の低温異常判定時間の開始時刻と同じ時刻でカウントが開始される第2の低温異常判定時間を設定する。
【0069】
例えば、
図7(A)に示すように、時刻t
1において部品2の測定温度が高温異常検出閾値T
thHを超えると、制御部12は、相対的に長い第1の高温異常判定時間T
JH1を設定する。また、制御部12は、設定した第1の高温異常判定時間T
JH1の計測をカウンタ14を用いて開始する。そして、第1の高温異常判定時間T
JH1の間、部品2の測定温度が高温異常検出閾値T
thHよりも高い第1の温度T
m1を超えることなく高温異常検出閾値T
thHを超えた場合、制御部12は、部品2に高温異常が発生したと判定する。
【0070】
次に、設定した第1の高温異常判定時間T
JH1が経過する前の時刻t
2において、部品2の測定温度が第1の温度T
m1を超えると、制御部12は、第1の高温異常判定時間T
JH1よりも短い第2の高温異常判定時間T
JH2を設定する。そして、設定した第2の高温異常判定時間T
JH2の間、部品2の測定温度が第1の温度T
m1よりも高い第2の温度T
m2を超えることなく高温異常検出閾値T
thHを超えた場合、制御部12は、部品2に高温異常が発生したと判定する。
【0071】
更に、設定した第2の高温異常判定時間T
JH2が経過する前の時刻t
3において、部品2の測定温度が第2の温度T
m2を超えると、制御部12は、第2の高温異常判定時間T
JH2よりも短い第3の高温異常判定時間T
JH3を設定する。そして、設定した第3の高温異常判定時間T
JH3の間、部品2の測定温度が高温異常検出閾値T
thHを超えた場合、制御部12は、部品2に高温異常が発生したと判定する。
【0072】
例えば、部品2の測定温度が相対的に低く、高温異常検出閾値を超えてから部品2の使用可能上限温度に達するまでに余裕がある場合には、高温異常判定時間は相対的に長く設定される(
図3(A)及び
図7(A)参照)。部品2の測定温度が低いとは言え、部品2の測定温度が相対的に長時間に渡って高温異常検出閾値を超えた場合には、部品2に高温異常が発生したと判定されることが望ましい。したがって、制御部12は、部品2の温度変化が緩慢で、相対的に長い高温異常判定時間の間、部品2の測定温度が高温異常検出閾値を超えた場合には、部品2に高温異常が発生したと適切に判定できる。
【0073】
また、部品2の測定温度が相対的に高く、高温異常検出閾値を超えてから部品2の使用可能上限温度に達するまでに余裕がない場合には、高温異常判定時間は相対的に短く設定される(
図3(A)及び
図7(A)参照)。したがって、部品2の温度変化が急峻で、部品2の測定温度が相対的に高くなった場合には、高温異常判定時間が相対的に短く設定されるため、制御部12は、部品2の測定温度が使用可能上限温度に達する前に部品2に高温異常が発生したと適切に判定できる。
【0074】
一方、例えば、
図7(B)に示すように、時刻t
4において部品2の測定温度が低温異常検出閾値T
thLを下回ると、制御部12は、相対的に長い第1の低温異常判定時間T
JL1を設定する。また、制御部12は、第1の低温異常判定時間T
JL1の計測をカウンタ14を用いて開始する。そして、設定した第1の低温異常判定時間T
JL1の間、部品2の測定温度が低温異常検出閾値T
thLよりも低い第3の温度T
m3を下回ることなく低温異常検出閾値T
thLを下回った場合、制御部12は、部品2に低温異常が発生したと判定する。
【0075】
次に、設定した第1の低温異常判定時間T
JL1が経過する前の時刻t
5において、部品2の測定温度が第3の温度T
m3を下回ると、制御部12は、第1の低温異常判定時間T
JL1よりも短い第2の低温異常判定時間T
JL2を設定する。そして、設定した第2の低温異常判定時間T
JL2の間、部品2の測定温度が第3の温度T
m3よりも低い第4の温度T
m4を下回ることなく低温異常検出閾値T
thLを下回った場合、制御部12は、部品2に低温異常が発生したと判定する。
【0076】
更に、設定した第2の低温異常判定時間T
JL2が経過する前の時刻t
6において、部品2の測定温度が第4の温度T
m4を下回ると、制御部12は、第2の低温異常判定時間T
JL2よりも短い第3の低温異常判定時間T
JL3を設定する。そして、設定した第3の低温異常判定時間T
JL3の間、部品2の測定温度が低温異常検出閾値T
thLを下回った場合、制御部12は、部品2に低温異常が発生したと判定する。
【0077】
例えば、部品2の測定温度が相対的に高く、低温異常検出閾値を下回ってから部品2の使用可能下限温度に達するまでに余裕がある場合には、低温異常判定時間は相対的に長く設定される(
図3(B)及び
図7(B)参照)。部品2の測定温度が高いとは言え、部品2の測定温度が相対的に長時間に渡って低温異常検出閾値を下回った場合には、部品2に低温異常が発生したと判定されることが望ましい。したがって、制御部12は、部品2の温度変化が緩慢で、相対的に長い低温異常判定時間の間、部品2の測定温度が低温異常検出閾値を下回った場合には、部品2に低温異常が発生したと適切に判定できる。
【0078】
また、部品2の測定温度が相対的に低く、低温異常検出閾値を下回ってから部品2の使用可能下限温度に達するまでに余裕がない場合には、低温異常判定時間は相対的に短く設定される(
図3(B)及び
図7(B)参照)。したがって、部品2の温度変化が急峻で、部品2の測定温度が相対的に低くなった場合には、低温異常判定時間が相対的に短く設定されるため、制御部12は、部品2の測定温度が使用可能下限温度に達する前に部品2に低温異常が発生したと適切に判定できる。
【0079】
このように、実施形態に従った温度異常判定装置によれば、測定温度の時間変化が急峻であっても緩慢であっても部品の温度異常を適切に判定できる。また、実施形態に従った温度異常判定装置によれば、温度異常と判定されなくてよい状態を温度異常と判定しないため、部品の稼働率を向上させることができる。
【0080】
なお、上述の説明は、第2の実施例の一形態にすぎず、種々の改良、変更が可能である。例えば、上述の説明では、部品2の温度変化に従って3つの温度異常判定時間が設定及び変更されるが、部品2の温度変化に従って2つ以下又は4つ以上の温度異常判定時間が設定及び変更されるように構成してもよい。また、上述の説明とは異なり、第2の実施例は、以下の説明のように変更されてもよい。
【0081】
図8は、第2の実施例(その2)における温度異常判定の説明図である。具体的には、
図8(A)は、第2の実施例(その2)における高温異常判定の説明図である。
図8(A)の横軸は高温異常判定時間であり、縦軸は測定温度である。
図8(B)は、第2の実施例(その2)における低温異常判定の説明図である。
図8(B)の横軸は低温異常判定時間であり、縦軸は測定温度である。
【0082】
例えば、
図8(A)に示すように、時刻t
7において部品2の測定温度が第1の高温異常検出閾値T
thH1を超えると、制御部12は、相対的に長い第1の高温異常判定時間T
JH1´を設定する。また、制御部12は、第1の高温異常判定時間T
JH1´の計測を第1の高温異常検出閾値T
thH1を超えた時点からカウンタ14を用いて開始する。そして、第1の高温異常判定時間T
JH1´の間、部品2の測定温度が第1の高温異常検出閾値T
thH1を超えた場合、制御部12は、部品2に第1の高温異常が発生したと判定する。
【0083】
次に、第1の高温異常判定時間T
JH1が経過する前の時刻t
8において、部品2の測定温度が第1の高温異常検出閾値T
thHよりも高い第2の高温異常検出閾値T
thH2を超えると、制御部12は、第2の高温異常判定時間T
JH2´を更に設定する。すなわち、制御部12は、既に設定している第1の高温異常判定時間T
JH1´に加えて、第1の高温異常判定時間T
JH1´よりも短い第2の高温異常判定時間T
JH2´を更に設定する。また、制御部12は、既に開始している第1の高温異常判定時間T
JH1´の計測に加えて、第2の高温異常判定時間T
JH2´の計測を第2の高温異常検出閾値T
thH2を超えた時点からカウンタ14を用いて更に開始する。そして、第2の高温異常判定時間T
JH2´の間、部品2の測定温度が第2の高温異常検出閾値T
thH2を超えた場合、制御部12は、部品2に第2の高温異常が発生したと判定する。
【0084】
更に、第2の高温異常判定時間T
JH2´が経過する前の時刻t
9において、部品2の測定温度が第2の高温異常検出閾値T
thH2よりも高い第3の高温異常検出閾値T
thH3を超えると、制御部12は、第3の高温異常判定時間T
JH3´を更に設定する。すなわち、制御部12は、既に設定している第1の高温異常判定時間T
JH1´及び第2の高温異常判定時間T
JH2´に加えて、第2の高温異常判定時間T
JH2´よりも短い第3の高温異常判定時間T
JH3´を更に設定する。また、制御部12は、既に開始している第1の高温異常判定時間T
JH1´及び第2の高温異常判定時間T
JH2´の計測に加えて、第3の高温異常判定時間T
JH3´の計測を第3の高温異常検出閾値T
thH3を超えた時点からカウンタ14を用いて更に開始する。そして、第3の高温異常判定時間T
JH3´の間、部品2の測定温度が第3の高温異常検出閾値T
thH3を超えた場合、制御部12は、部品2に第3の温度異常が発生したと判定する。
【0085】
一方、
図8(B)に示すように、時刻t
10において部品2の測定温度が第1の低温異常検出閾値T
thL1を下回ると、制御部12は、相対的に長い第1の低温異常判定時間T
JL1´を設定する。また、制御部12は、第1の低温異常検出閾値T
thL1を下回った時点から、第1の低温異常判定時間T
JL1´の計測をカウンタ14を用いて開始する。そして、第1の低温異常判定時間T
JL1´の間、部品2の測定温度が第1の低温異常検出閾値T
thL1を下回った場合、制御部12は、部品2に第1の低温異常が発生したと判定する。
【0086】
次に、第1の低温異常判定時間T
JL1´が経過する前の時刻t
11において、部品2の測定温度が第1の低温異常検出閾値T
thLよりも低い第2の低温異常検出閾値T
thL2を下回ると、制御部12は、第2の低温異常判定時間T
JL2´を更に設定する。すなわち、制御部12は、既に設定している第1の低温異常判定時間T
JL1´に加えて、第1の低温異常判定時間T
JL1よりも短い第2の低温異常判定時間T
JL2´を更に設定する。また、制御部12は、既に開始している第1の低温異常判定時間T
JL1´の計測に加え、第2の低温異常判定時間T
JL2´の計測を第2の低温異常検出閾値T
thL2を下回った時点からカウンタ14を用いて更に開始する。そして、第2の低温異常判定時間T
JL2´の間、部品2の測定温度が第2の低温異常検出閾値T
thL2を下回った場合、制御部12は、部品2に第2の低温異常が発生したと判定する。
【0087】
更に、第2の低温異常判定時間T
JL2´が経過する前の時刻t
12において、部品2の測定温度が第2の低温異常検出閾値T
thL2よりも低い第3の低温異常検出閾値T
thL3を下回ると、制御部12は、第3の低温異常判定時間T
JL3´を更に設定する。すなわち、制御部12は、既に設定している第1の低温異常判定時間T
JL1´及び第2の低温異常判定時間T
JL2´に加えて、第2の低温異常判定時間T
JL2´よりも短い第3の低温異常判定時間T
JL3´を更に設定する。また、制御部12は、既に開始している第1の低温異常判定時間T
JL1´及び第2の低温異常判定時間T
JL2´の計測に加えて、第3の低温異常判定時間T
JL3´の計測を第3の低温異常検出閾値T
thL3を下回った時点からカウンタ14を用いて更に開始する。そして、第3の低温異常判定時間T
JL3´の間、部品2の測定温度が第3の低温異常検出閾値T
thL3を下回った場合、制御部12は、部品2に第3の低温異常が発生したと判定する。
【0088】
このような第2の実施例(その2)によれば、第2の実施例(その1)と同様の効果が得られる。また、第2の実施例(その2)によれば、複数の温度異常検出閾値に応じて温度異常判定時間が夫々設定及び開始されるため、部品の複数種類の温度異常(例えば、部品の軟化と故障)を並行して適切に監視及び判定することができる。
【0089】
本発明は、以上の実施の形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更が可能である。