(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記断層画像ファイル生成部は、前記等価単純X線画像と、複数の前記断層画像のうち、ユーザによって指定された前記断層画像とのうち、どちらか一方の画像を、前記断層画像ファイルの選択時に表示される代表画像に設定するように構成されている、請求項1に記載の放射線断層画像処理装置。
前記断層画像ファイル生成部は、前記代表画像を前記断層画像ファイルの先頭に挿入するとともに、前記代表画像の後ろに、ユーザによって指定された前記断層画像と、複数の前記断層画像とを配置するように構成されている、請求項2に記載の放射線断層画像処理装置。
前記再構成処理部は、複数の前記断層画像毎に重み付けすることにより設定された重みに応じて再構成処理を行い、前記等価単純X線画像を生成するように構成されている、請求項1に記載の放射線断層画像処理装置。
前記再構成処理部は、被検者の関心領域を含む前記断層画像の重みが大きくなるように設定された複数の前記断層画像から、前記等価単純X線画像を生成するように構成されている、請求項6に記載の放射線断層画像処理装置。
前記断層画像ファイル生成部は、前記等価単純X線画像の複製を、前記断層画像を含まない別ファイルとして生成するように構成されている、請求項1に記載の放射線断層画像処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
[第1実施形態]
図1〜
図12を参照して、本発明の第1実施形態による放射線断層画像処理装置1を含む放射線断層画像撮影装置100の構成、および放射線断層画像処理装置1が等価単純X線画像17を生成する処理について説明する。
【0023】
(放射線断層撮影装置の構成)
まず、
図1を参照して、本発明の第1実施形態による放射線断層画像撮影装置100の構成について説明する。
【0024】
図1は、放射線断層画像撮影装置100をZ方向から見た模式図である。
図1に示すように、放射線断層画像撮影装置100は、X線源2と、検出器3と、制御部4と、撮影系位置変更機構5と、放射線断層画像処理装置1と、表示部7とを含む。なお、本明細書において、鉛直上向きの方向をY2方向、その逆方向の方向をY1方向とする。また、Y方向と直交する面内の左右方向をZ方向とし、
図1の紙面の奥に向かう方向をZ2方向、
図1の紙面の手前側に向かう方向をZ1方向とする。また、Y方向と直交する面内の上下方向をX方向とし、上方向をX1方向、下方向をX2方向とする。
【0025】
X線源2は、高電圧が印加されることにより、X線を発生させる。X線源2は、発生させたX線を検出器3に向けて照射するように構成されている。
【0026】
検出器3は、X線を検出するとともに、検出されたX線を電気信号に変換し、変換された電気信号を画像信号として読み取るように構成されている。検出器3は、たとえば、FPD(Flat Panel Detector)である。検出器3は、複数の変換素子(図示せず)と複数の変換素子上に配置された画素電極(図示せず)とにより構成されている。複数の変換素子および画素電極は、所定の周期(画素ピッチ)で、画素の配列方向がX方向およびZ方向に一致するように検出器3に配置されている。また、検出器3は、取得した画像信号を、放射線断層画像処理装置1に出力するように構成されている。
【0027】
放射線断層画像処理装置1は、検出器3から出力された画像信号に基づいて、X線画像15(
図5参照)を生成するように構成されている。また、放射線断層画像処理装置1は、複数のX線画像15を1つの画像に再構成した断層画像16(
図5参照)を生成するように構成されている。
【0028】
放射線断層画像処理装置1は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)を含む。また、放射線断層画像処理装置1は、たとえば、GPU(Graphics Processing Unit)または画像処理用に構成されたFPGA(Field−Programmable Gate Array)などのプロセッサを含む。放射線断層画像処理装置1が断層画像16を生成する構成の詳細については後述する。なお、放射線断層画像処理装置1は、請求の範囲の「画像処理部」の一例である。
【0029】
制御部4は、X線源2から検出器3に向けてX線を照射することにより、X線撮影を行うように構成されている。また、制御部4は、撮影系位置変更機構5を介してX線源2および検出器3を移動させることにより、撮影系6の被検者Tに対する相対位置を変化させるように構成されている。制御部4は、たとえば、CPUなどを含む。
【0030】
撮影系位置変更機構5は、制御部4からの信号に基づいて、X線源2と検出器3とを含む撮影系6の相対位置およびX線源2の角度を変更するように構成されている。撮影系位置変更機構5は、X線源2を回動可能に保持するX線源保持部5aを含む。X線源保持部5aは、一端部でX線源2を回動可能に保持し、他端部がX線源移動部5bに移動可能に保持されている。X線源保持部5aは、一端部において、X線源2をZ方向の軸線周りに回動可能に構成されている。つまり、X線源保持部5aは、制御部4からの信号により、X線源2の照射角度を変更可能に構成されている。X線源保持部5aは、たとえば、ステッピングモータ、エンコーダーなどを含む。
【0031】
また、撮影系位置変更機構5は、X線源保持部5aをX方向に移動させるX線源移動部5bを含む。X線源移動部5bは、制御部4からの信号により、X線源保持部5aをX方向に移動させるように構成されている。X線源移動部5bは、たとえば、モータなどを含む。
【0032】
また、撮影系位置変更機構5は、検出器3をX方向に移動させる検出器移動部5cを含む。検出器移動部5cは、制御部4からの信号により、検出器3をX線源2が移動する方向とは反対向きにX方向に移動させるように構成されている。検出器移動部5cは、たとえば、モータなどを含む。
図1に示す例では、X線源移動部5bは、X2方向からX1方向へとX線源保持部5aを移動させることにより、X線源2を移動させる。また、検出器移動部5cは、X1方向からX2方向へと検出器3を移動させる。撮影系位置変更機構5は、放射線断層画像撮影装置100の制御部4により、X線源2の検出器3側の表面の中心と、検出器3のX線源2側の表面の中心とを結んだ線が、被検者Tの撮影部位IS(
図3参照)の中心を通るように撮影系6を移動させるように構成されている。
【0033】
表示部7は、放射線断層画像処理装置1の処理画面40(
図10参照)や、放射線断層画像処理装置1によって生成された断層画像ファイル18(
図2参照)などを表示するように構成されている。表示部7は、たとえば、液晶モニタなどを含む。
【0034】
放射線断層画像撮影装置100は、撮影系位置変更機構5を介して撮影系6の相対位置を変化させつつ撮影を行うことにより、複数のX線画像15を生成するように構成されている。なお、撮影系6の相対位置とは、X線源2および検出器3の位置およびX線源2の検出器3に対するX線の照射角度を含む。
【0035】
(放射線断層画像処理装置の構成)
図2は、放射線断層画像処理装置1の全体構成を示すブロック図である。
図2に示すように、放射線断層画像処理装置1は、画像取得部10と、再構成処理部11と、断層画像ファイル生成部12と、X線撮影画像生成部13と備える。画像取得部10と、再構成処理部11と、断層画像ファイル生成部12と、X線撮影画像生成部13とは、たとえば、放射線断層画像処理装置1のFPGA等のプロセッサにおける処理モジュール(処理プロセッサ)として構成されている。
【0036】
画像取得部10は、放射線断層画像撮影装置100によるX線撮影により得られた複数のX線画像15を取得するように構成されている。具体的には、画像取得部10は、検出器3において検出された画像信号を取得するように構成されている。また、画像取得部10は、取得した画像信号をX線撮影画像生成部13に出力するように構成されている。
【0037】
X線撮影画像生成部13は、画像取得部10から出力された画像信号に基づいて、X線画像15を生成するように構成されている。また、X線撮影画像生成部13は、X線画像15の画像化に伴う公知の補正処理を行うように構成されている。
【0038】
再構成処理部11は、撮影系6の被検者Tに対する相対位置を変化させつつ撮影した複数のX線画像15のそれぞれを再構成して複数の高さ位置での断層画像16を生成するように構成されている。また、複数の断層画像16から、被検者Tを所定の方向から撮影した場合と位置関係が略等しい画像である等価単純X線画像17(
図9参照)を生成するように構成されている。再構成処理部11が断層画像16および等価単純X線画像17を生成する処理の詳細については、後述する。
【0039】
断層画像ファイル生成部12は、複数の断層画像16と、等価単純X線画像17とを含む同一の断層画像ファイル18を生成するように構成されている。第1実施形態では、放射線断層画像処理装置1は、生成した断層画像ファイル18を図示しないサーバなどに保存するように構成されている。また、医師等は、サーバに保存されている断層画像ファイル18を、クライアントPC(図示せず)などによって閲覧する。断層画像ファイル生成部12が断層画像ファイル18を生成する処理の詳細については後述する。
【0040】
(断層画像の生成)
次に、
図3〜
図6を参照して、第1実施形態による放射線断層画像撮影装置100が複数のX線画像15を撮影する処理および放射線断層画像処理装置1が複数の断層画像16を生成する処理について説明する。
【0041】
図3は、第1実施形態による放射線断層画像撮影装置100が複数のX線画像15を撮影する際の模式図である。
図3に示すように、第1実施形態では、放射線断層画像撮影装置100は、撮影系位置変更機構5によって撮影系6の被検者Tに対する相対位置を変化させつつ撮影するように構成されている。具体的には、撮影系位置変更機構5は、X線源2をX1方向に移動させるように構成されている。また、撮影系位置変更機構5は、X線源2のX線照射方向を変更させるように構成されている。また、撮影系位置変更機構5は、検出器3をX2方向に移動させるように構成されている。これらにより、撮影系位置変更機構5は、撮影系6の被検者Tに対する相対位置を変化させつつ撮影するように構成されている。放射線断層画像撮影装置100は、いわゆるトモシンセシスを行う装置である。
【0042】
図4(A)は、被検者Tの撮影部位ISを説明するための模式図である。
図4(B)は、被検者Tの撮影部位ISの1層目L1における内部構造14aの模式図である。
図4(C)は、被検者Tの撮影部位ISの2層目L2における内部構造14bの模式図である。
図4(D)は、被検者Tの撮影部位ISの3層目L3における内部構造14cの模式図である。
【0043】
第1実施形態では、
図4(A)に示すように、放射線断層画像撮影装置100は、被検者Tの胸部における断層画像16を取得する例について示す。
図4(A)は、被検者Tの胸部に、3つの異なる高さ位置にある内部構造14a〜内部構造14cが存在する例を示している。すなわち、内部構造14a〜内部構造14cは、任意の撮影部位ISにおいて、高さ位置(Y方向の位置)が異なる内部構造14である。なお、
図4(B)〜
図4(D)は、撮影部位ISをY1方向から見た場合の模式図である。
【0044】
図4(B)に示すように、撮影部位ISの1層目L1には、内部構造14aがある。また、
図4(C)に示すように、撮影部位ISの2層目L2には、内部構造14bがある。また、
図4(D)に示すように、撮影部位ISの3層目L3には、内部構造14cがある。撮影部位ISを正面(Y1方向)から撮影した場合、撮影部位ISの全体像を確認することができるが、内部構造14a〜内部構造14cが重なって映る。そのため、内部構造14a〜内部構造14cを個々に観察したい場合には、各高さ位置の断層画像16を取得する必要がある。そこで、第1実施形態では、放射線断層画像撮影装置100は、トモシンセシス撮影を行うことにより、各高さ位置の断層画像16を取得するように構成されている。
【0045】
図5は、それぞれの相対位置において取得されるX線画像15の模式図およびそれらの画像を再構成した断層画像16の模式図である。
図5に示すように、撮影系6を配置する場所が異なると、X線源2から検出器3に照射されるX線の角度が変化するため、得られるX線画像15も異なる。第1実施形態では、放射線断層画像処理装置1は、内部構造14a〜内部構造14cの写り方が異なる複数のX線画像15を再構成することにより、断層画像16を生成するように構成されている。なお、
図5においてX線源2に示した数値は、それぞれ撮影系6の相対位置を表している。すなわち、
図5の左側から順に、第1〜第7相対位置を表している。また、「X線画像15を再構成することにより、断層画像16を生成する」とは、様々な相対位置に撮影系6を配置して撮影された複数のX線画像15から、任意の高さ位置の断層画像16を生成することを意味する。また、
図5においては、便宜上、第1〜第7相対位置の7か所に撮影系6を配置する例を示したが、実際にはもっと多数の相対位置に撮影系6を配置して撮影される。たとえば、40か所の相対位置に撮影系6を配置して撮影される。
【0046】
図6は、第1実施形態における放射線断層画像撮影装置100によって撮影された撮影部位ISのうち、X方向およびZ方向の位置が略同じで、Y方向の位置がそれぞれ異なる複数の内部構造14a、内部構造14b、および内部構造14cを含む撮影部位ISを撮影した断層画像16の模式図(A)〜(C)である。
【0047】
図6(A)は、撮影部位ISの1層目L1の内部構造14aが写る断層画像16aである。
図6(B)は、撮影部位ISの2層目L2の内部構造14bが写る断層画像16bである。
図6(C)は、撮影部位ISの3層目L3の内部構造14cが写る断層画像16cである。放射線断層画像処理装置1は、複数のX線画像15を再構成することにより、
図6(A)〜
図6(C)に示すような複数の断層画像16を生成する。
【0048】
複数の断層画像16は、一般に、1つのファイルにまとめて保存され、PCなどにより、高さ位置の順番に閲覧される。ここで、断層画像16が保存されたファイルを開いた場合、高さ位置が最も高い断面の断層画像16(断層画像16a)が表示される。しかし、被検者Tの撮影部位ISによっては、断層画像16aではどの撮影部位ISであるかを判別することが難しい場合がある。
【0049】
そこで、第1実施形態では、断層画像ファイル生成部12は、複数の断層画像16と、等価単純X線画像17とを含む同一の断層画像ファイル18を生成するように構成されている。なお、等価単純X線画像17とは、被検者Tを所定の方向から撮影して得られる単純X線画像と位置関係が略等しい画像である。
【0050】
(等価単純X線画像)
次に、
図7〜
図9を参照して、第1実施形態による放射線断層画像処理装置1が等価単純X線画像17を生成する構成について説明する。
図7は、再構成処理部11が複数の断層画像16から等価単純X線画像17を生成する処理を説明するための模式図である。
【0051】
図7において、X線源2と、各断層画像16における点(X、Y、Z)を結ぶ点の集合を(a、b、c)とすると、以下の式(1)が得られる。
【数1】
ここで、SODは、X線源2と被検者Tとの距離である。また、tは、X線源2と各断層画像16とを結ぶ直線ベクトルの係数である。
【0052】
上記式(1)を展開すると、以下の式(2)〜式(4)が得られる。
【数2】
【0053】
X線源2から照射されたX線は、検出器3で検出されるため、Cを以下の式(5)とすると、以下の式(6)および式(7)が得られる。
【数3】
ここで、SIDは、X線源2と検出器3との距離である。また、αは、各断層画像16における点(X、Y、Z)が検出器3によって検出される際の検出器3上におけるX座標である。また、βは、各断層画像16における点(X、Y、Z)が検出器3によって検出される際の検出器3上におけるY座標である。
【0054】
上記式(4)および上記式(5)から、以下の式(8)が得られる。
【数4】
上記式(8)をtについて解くことにより、以下の式(9)が得られる。
【数5】
【0055】
上記式(9)で得られたtを、上記式(2)および式(3)に代入すると、以下の式(10)および式(11)が得られる。
【数6】
【0056】
上記式(10)をXについて解くことにより、以下の式(12)が得られる。また、上記式(11)をYについて解くことにより、以下の式(13)が得られる。
【数7】
【0057】
これらにより、各断層画像16における点(X、Y、Z)のうち、X座標の値とY座標の値とが得られる。また、Z座標は、各断層画像16の断層の高さ位置であり、各断層画像16を生成する際に指定するパラメータにより取得することができる。したがって、各断層画像16における点(X、Y、Z)の画素値を積算することにより、等価単純X線画像17を生成することができる。
【0058】
ここで、X線は、X線源2から放射状に照射される。したがって、各断層画像16における点(X、Y、Z)を単純に積算した場合、得られる画像は、単純X線画像とは位置関係が異なる画像となる。そこで、第1実施形態では、再構成処理部11は、
図8に示すように、X線が放射状に照射されることを考慮して等価単純X線画像17を生成するように構成されている。具体的には、1層目L1の断層画像16aと、3層目L3の断層画像16cとでは、X線の光軸上にある点(X、Y、Z)の各断層画像16におけるX座標の値およびY座標の値が異なる。したがって、再構成処理部11は、各断層画像16における点(X、Y、Z)のX座標の値およびY座標の値の違いを取得した上で、等価単純X線画像17を生成するように構成されている。
【0059】
図9は、再構成処理部11が生成する等価単純X線画像17の模式図である。
図9に示すように、等価単純X線画像17は、被検者Tの撮影部位ISの各断層の内部構造14a〜内部構造14cが写る画像となっている。
【0060】
ところで、第1実施形態では、一例として、
図5の第4相対位置と同じ正面位置からの等価単純X線画像17を生成する例を示している。そのため、等価単純X線画像17は、写り方としては、第4相対位置に撮影系6を配置して撮影されたX線画像15と略一致する。一方、トモシンセシスにおける各X線画像15の撮影時間(露光時間)は、単純X線画像と比較して短いため、第4相対位置におけるX線画像15では、十分な視認性(画質)が得られない。これに対して、等価単純X線画像17は、複数のX線画像15から再構成された複数の断層画像16から生成されているので、等価単純X線画像17では、十分な視認性(画質)の等価単純X線画像17が得られる。
【0061】
(断層画像ファイル)
次に、
図10〜
図12を参照して、第1実施形態による断層画像ファイル生成部12が、断層画像ファイル18を生成する処理について説明する。
【0062】
図10(A)は、第1実施形態による放射線断層画像処理装置1が表示部7に表示する処理画面40の一例を示した模式図である。
図10(B)は、断層画像ファイル生成ボタン44が押下された際に表示されるパラメータ設定画面50の模式図である。
図10(C)は、断層画像ファイル18が生成された後の放射線断層画像処理装置1が表示する処理画面40の模式図である。
【0063】
図10(A)において処理画面40は、被検者Tの名称などの患者情報を表示する患者情報表示領域41と、選択したファイルの情報を表示するファイル情報表示領域42と、被検者Tの画像ファイルなどを表示するファイル表示領域43と、断層画像ファイル生成ボタン44とを含む。
【0064】
第1実施形態では、断層画像ファイル生成部12は、ユーザによって複数の断層画像16が保存されたファイルが選択され、断層画像ファイル生成ボタン44が押下されることにより、断層画像ファイル18を生成するように構成されている。
【0065】
具体的には、ユーザが断層画像ファイル生成ボタン44を押下すると、パラメータ設定画面50が表示される。パラメータ設定画面50は、代表画像19に指定する断層画像16を選択するために、断層画像16を表示するための断層画像表示領域51と、代表画像19を断層画像ファイル18の先頭に挿入するか、最後に挿入するかを選択したり、代表画像19として、等価単純X線画像17を用いるか、ユーザによって指定された断層画像16を用いるかを選択するパラメータ入力領域52と、生成ボタン53とを含む。なお、代表画像19は、ファイル表示領域43に表示されるファイルのサムネイルとして表示される画像である。また、代表画像19は、断層画像ファイル18の先頭または最後に挿入され、医師等が被検者Tの撮影部位ISや関心領域が写る断層などを観察するための画像である。
【0066】
パラメータ設定画面50では、断層画像ファイル18の選択時に表示される代表画像19の設定や、代表画像19を断層画像ファイル18の先頭に挿入するか最後に挿入するかを選択する。各パラメータが入力された後に生成ボタン53が押下されると、断層画像ファイル生成部12は、入力されたパラメータに応じて、等価単純X線画像17と、複数の断層画像16のうち、ユーザによって指定された断層画像16とのうち、どちらか一方の画像を、断層画像ファイル18の選択時に表示される代表画像19に設定するように構成されている。また、断層画像ファイル生成部12は、入力されたパラメータに応じて、代表画像19を断層画像ファイル18の先頭または最後に挿入するように構成されている。
【0067】
図11では、代表画像19を先頭に挿入するとともに、代表画像19の後ろに複数の断層画像16を配置した断層画像ファイル18の例を示している。なお、パラメータ設定画面50(
図10参照)において、代表画像19を最後に挿入すると選択された場合は、代表画像19は断層画像ファイル18の最後に挿入される。また、断層画像ファイル18は、たとえば、DICOM形式で生成され、画像データのほかに、ヘッダー情報として、患者の氏名や患者IDなどの情報を含みうる。
【0068】
医師等が、PCによって断層画像ファイル18を開くと、最初に代表画像19が表示され、その後、高さ位置の順番に、1層目L1の断層画像16a、2層目L2の断層画像16b、および、3層目L3の断層画像16cを閲覧することができる。したがって、医師等は、断層画像ファイル18に含まれる代表画像19(等価単純X線画像17)を観察することにより、医師等は、被検者Tの撮影部位ISを判別することができる。断層画像ファイル18に含まれる画像を閲覧する際、たとえば、マウスのホイールやキーボードの方向キーを操作することにより、代表画像19および各断層画像16の表示を切り替えることができる。
【0069】
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0070】
第1実施形態では、上記のように、放射線断層画像処理装置1は、被検者Tに対してそれぞれ異なる方向からX線を照射して行われたX線撮影により得られた複数のX線画像15を取得する画像取得部10と、複数のX線画像15のそれぞれを再構成して複数の高さ位置での断層画像16を生成するとともに、複数の断層画像16から、被検者Tを所定の方向から撮影した場合と位置関係が略等しい画像である等価単純X線画像17を生成する再構成処理部11と、複数の断層画像16と、等価単純X線画像17とを含む同一の断層画像ファイル18を生成する断層画像ファイル生成部12とを備える。これにより、1つの断層画像ファイル18において、各高さ位置における断層画像16と、等価単純X線画像17とを表示することができる。その結果、複数の断層画像16を観察する際に、同一ファイルにおいて撮影部位ISを判別することが可能な断層画像ファイル18を生成することができる。また、生成される等価単純X線画像17は、単純X線撮影で得られるX線画像と位置関係が略等しいので、単純X線撮影を行うことなく単純X線画像と略等しい等価単純X線画像17を取得することができる。その結果、単純X線撮影と、断層撮影とをそれぞれ行う場合と比較して、撮影回数を低減することができる。
【0071】
また、第1実施形態では、上記のように、断層画像ファイル生成部12は、等価単純X線画像17と、複数の断層画像16のうち、ユーザによって指定された断層画像16とのうち、どちらか一方の画像を、断層画像ファイル18の選択時に表示される代表画像19に設定するように構成されている。これにより、代表画像19を確認することによってファイルを選択することができる。その結果、等価単純X線画像17を代表画像19に設定した場合は、撮影部位ISが表示されたファイルを選択することが可能となるので、ファイル選択時において、撮影部位ISが異なるファイルを選択することを抑制することができる。また、ユーザが指定した断層画像16を代表画像19に設定した場合は、撮影部位ISが認識可能な断層画像16を代表画像19に指定することにより、撮影部位ISが認識可能な断層画像16が表示されたファイルを選択することが可能となる。したがって、ファイル選択時において、他の撮影方法によって撮影されたファイルを選択することを抑制することができる。
【0072】
また、第1実施形態では、上記のように、断層画像ファイル生成部12は、代表画像19を断層画像ファイル18の先頭または最後に挿入するように構成されている。これにより、代表画像19を断層画像ファイル18の先頭に挿入した場合、撮影した部位ISの全体像またはユーザが指定した高さ位置の断層画像16を最初に把握したうえで、各断層画像16を確認することができる。また、代表画像19を断層画像ファイル18の最後に挿入した場合、各断層画像16を確認したうえで、撮影した部位ISの全体像またはユーザが指定した高さ位置の断層画像16を最後に把握することができる。その結果、撮影部位ISの全体像またはユーザが指定した高さ位置の断層画像16と、各高さ位置の断層画像16とを同一のファイルで確認することが可能となるので、診断の際の利便性を向上させることができる。
【0073】
また、第1実施形態では、上記のように、放射線断層画像撮影装置100は、X線源2と、X線源2から照射されるX線を検出する検出器3と、検出器3により検出されたX線の強度分布からX線画像15を生成する放射線断層画像処理装置1と、X線源2と検出器3とを含む撮影系6の相対位置を変更する撮影系位置変更機構5と、被検者Tに対してそれぞれ異なる方向からX線を照射して撮影した複数のX線画像15のそれぞれを再構成して複数の高さ位置での断層画像16を生成するとともに、複数のX線画像15から被検者Tを所定の方向から撮影した場合と位置関係が略等しい画像である等価単純X線画像17を生成する再構成処理部11と、複数の断層画像16と、等価単純X線画像17とを含む断層画像ファイル18を生成する断層画像ファイル生成部12とを備える。これにより、1つの断層画像ファイル18において、各高さ位置における断層画像16と、等価単純X線画像17とを表示することができる。その結果、複数の断層画像16を観察する際に、同一ファイルにおいて撮影部位ISを判別することが可能な断層画像ファイル18を生成することができる放射線断層画像撮影装置100を提供することができる。また、生成される等価単純X線画像17は、単純X線撮影で得られるX線画像と位置関係が略等しいので、単純X線撮影を行うことなく単純X線画像と略等しい等価単純X線画像17を取得することができる。その結果、単純X線撮影と、断層撮影とをそれぞれ行う場合と比較して、撮影回数を低減することが可能な放射線断層画像撮影装置100を提供することができる。
【0074】
[第2実施形態]
次に、
図1および
図13〜
図16を参照して、本発明の第2実施形態による放射線断層画像処理装置20(
図1参照)について説明する。複数の断層画像16から等価単純X線画像17を生成する第1実施形態とは異なり、第2実施形態では、再構成処理部11は、複数の断層画像16毎に重み付けすることにより設定された重みに応じて再構成処理を行い、等価単純X線画像17を生成するように構成されている。なお、上記第1実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、説明を省略する。
【0075】
(重み付けを小さくする場合)
まず、
図13〜
図15を参照して、断層画像16の重みが小さく設定される場合の例について説明する。
図13(A)は、1層目L1の断層画像16aに、診断に不要なまたは診断の妨げとなる物体Pが写っている場合の断層画像16の模式図である。
図13(B)は、2層目L2の断層画像16bの模式図である。
図13(C)は、3層目L3の断層画像16cである。
図13(D)は、1層目L1の断層画像16aに物体Pが写っている場合の等価単純X線画像17の模式図である。物体Pは、たとえば、着衣のボタンやアクセサリなどである。
【0076】
図13(A)に示すように、物体Pが写っている断層画像16aを含む複数の断層画像16を用いて等価単純X線画像17を生成した場合、
図13(D)に示すように、等価単純X線画像17においても1層目L1の断層画像16aに写る物体Pが写り込む。そこで、第2実施形態では、再構成処理部11は、複数の断層画像16毎に重み付けすることにより設定された重みに応じて再構成処理を行い、等価単純X線画像17を生成するように構成されている。
【0077】
具体的には、
図14(B)に示すように、放射線断層画像処理装置1は、ユーザの入力操作を受け付ける入力操作受付部54をさらに備え、再構成処理部11は、ユーザにより重みが決定された複数の断層画像16に基づいて、等価単純X線画像17を生成するように構成されている。入力操作受付部54は、ユーザの入力操作に基づいて、各断層画像16の重みを任意に設定することができるように構成されている。第2実施形態では、1層目L1の断層画像16aに物体Pが写っているため、ユーザによって1層目L1の断層画像16aの重みが0に設定され、2層目L2および3層目L3の断層画像16bおよび断層画像16cの重みが1に設定された複数の断層画像16に基づいて、等価単純X線画像17を生成する例を示している。なお、入力操作受付部54の縦軸は各断層画像16の重みであり、入力操作受付部54の横軸は各断層画像16の断層番号(高さ位置の順序)である。また、
図14(A)および
図14(C)は、
図10(A)および
図10(C)と同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。
【0078】
図14(B)に示すように、1層目L1の断層画像16aの重みを小さくした場合、
図15(D)に示すように、1層目L1の断層画像16aが等価単純X線画像17に反映されないため、1層目L1の断層画像16aに写る物体Pが等価単純X線画像17に写らなくなる。なお、
図15(D)に示す例では、便宜上、1層目L1の断層画像16aに写る内部構造14aおよび物体Pを1点鎖線で図示しているが、実際の等価単純X線画像17では表示されない。また、
図15(A)〜
図15(C)は、
図13(A)〜
図13(C)と同様の模式図であるため、詳細な説明は省略する。
【0079】
(重みを大きくする場合)
次に、
図16を参照して、断層画像16の重みが大きく設定される場合の例について説明する。断層画像16の重みが大きく設定される例として、たとえば、医師等が診断の際に注目すべき箇所(関心領域)を強調して表示したい場合などがある。そこで、第2実施形態では、再構成処理部11は、被検者Tの関心領域を含む断層画像16の重みが大きくなるように設定された複数の断層画像16から、等価単純X線画像17を生成する例を示している。なお、断層画像16の重みを大きくするとは、他の断層画像16と比較した場合に、相対的に重みが大きくなる状態にすることである。断層画像16の重みを大きくする方法としては、重みを大きくしたい断層画像16の重みを他の断層画像16の重みよりも大きく設定する方法と、重みを大きく設定したい断層画像16以外の断層画像16の重みを小さくすることにより設定する方法とがある。
【0080】
断層画像16の重みを大きくした場合、等価単純X線画像17において、重みを大きくした断層画像16に写る内部構造14が強調して表示される。1層目L1の断層画像16aの重みが大きくなるように設定された場合、
図16(A)に示すように、1層目L1の断層画像16aに写る内部構造14aが強調して表示される等価単純X線画像17が生成される。2層目L2の断層画像16bの重みが大きくなるように設定された場合、
図16(B)に示すように、2層目L2の断層画像16bに写る内部構造14bが強調して表示される等価単純X線画像17が生成される。3層目L3の断層画像16cの重みが大きくなるように設定された場合、
図16(C)に示すように、3層目L3の断層画像16cに写る内部構造14cが強調して表示される等価単純X線画像17が生成される。
【0081】
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0082】
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0083】
第2実施形態では、上記のように、再構成処理部11は、複数の断層画像16毎に重み付けすることにより設定された重みに応じて再構成処理を行い、等価単純X線画像17を生成するように構成されている。これにより、各断層画像16の重みを変更することにより、等価単純X線画像17に反映する断層画像16を選択することができる。その結果、たとえば、着衣のボタンなど、診断の妨げになるような物体Pが写っている場合に、断層画像16の重みを小さくすることにより、等価単純X線画像17に反映されなくすることができる。したがって、診断の妨げになるような物体Pが写る断層画像16を用いずに等価単純X線画像17を生成することが可能となり、等価単純X線画像17を観察する際の医師の負担を低減することができる。
【0084】
また、第2実施形態では、上記のように、ユーザの入力操作を受け付ける入力操作受付部54をさらに備え、再構成処理部11は、ユーザにより重みが決定された複数の断層画像16に基づいて、等価単純X線画像17を生成するように構成されている。これにより、ユーザが任意に各断層画像16の重み付けを設定することができる。その結果、所望の断面を強調して視認性を向上させた等価単純X線画像17を容易に生成することができる。また、重みを均等にすれば、通常の単純X線画像に近似した画像が得られるので、医師等の意図に応じて、見慣れた単純X線画像を生成することもできる。
【0085】
また、第2実施形態では、上記のように、再構成処理部11は、被検者Tの関心領域を含む断層画像16の重みが大きくなるように設定された複数の断層画像16から、等価単純X線画像17を生成するように構成されている。これにより、関心領域を強調した等価単純X線画像17を生成することができる。その結果、等価単純X線画像17において関心領域が強調されるので、診断において着目すべき箇所を等価単純X線画像17において容易に確認することができる。
【0086】
[第3実施形態]
次に、
図1および
図17を参照して、本発明の第3実施形態による放射線断層画像処理装置30について説明する。複数の断層画像16から断層画像ファイル18を生成する第1および第2実施形態とは異なり、第3実施形態では、断層画像ファイル生成部12は、等価単純X線画像17の複製を、断層画像16を含まない別ファイル17aとして生成するように構成されている。なお、上記第1および第2実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、説明を省略する。
【0087】
図17に示すように、第3実施形態における放射線断層画像処理装置30は、処理画面40に、複製生成ボタン45を表示するように構成されている。等価単純X線画像17を複製したい断層画像ファイル18を選択された後、複製生成ボタン45が押下されることにより、断層画像ファイル生成部12は、等価単純X線画像17の複製を、断層画像16を含まない別ファイル17aとして生成するように構成されている。別ファイル17aは、断層画像ファイル18とは別のファイルである。
【0088】
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第1および第2実施形態と同様である。
【0089】
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0090】
第3実施形態では、上記のように、断層画像ファイル生成部12は、等価単純X線画像17の複製を、断層画像16を含まない別ファイル17aとして生成するように構成されている。これにより、医師等が断層画像16の確認とは別に、単純X線画像を確認したい場合に、別途単純X線画像を撮影しなくても等価単純X線画像17によって確認することができる。また、等価単純X線画像17を含む断層画像ファイル18と、断層画像16を含まない等価単純X線画像17のファイル17aとを別ファイルにすることによって、断層画像16の確認が不要な場合に、等価単純X線画像17だけを簡単に閲覧することができる。
【0091】
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態および第2実施形態と同様である。
【0092】
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく、請求の範囲によって示され、さらに請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0093】
たとえば、上記第1および第2実施形態では、断層画像ファイル生成部12は、代表画像19を断層画像ファイル18の先頭に挿入するとともに、代表画像19の後ろに複数の断層画像16を配置する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、
図18に示すように、断層画像ファイル生成部12は、代表画像19を断層画像ファイル18の先頭に挿入するとともに、代表画像19の後ろに、ユーザによって指定された断層画像16dと、複数の断層画像16とを配置するように構成されていてもよい。このように構成すれば、代表画像19と、ユーザによって指定された断層画像16dと、各断層画像16とを同一のファイルで確認することができる。その結果、代表画像19および複数の断層画像16に加えて、ユーザが指定した断層画像16dを断層画像ファイル18に加えることが可能となるので、診断の際の利便性をさらに向上させることができる。
【0094】
また、上記第1および第2実施形態では、パラメータ設定画面50によって代表画像19として、等価単純X線画像17とユーザによって指定された断層画像16とを選択する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、あらかじめ代表画像19として等価単純X線画像17を用いるように設定しておき、断層画像ファイル生成ボタン44が押下された場合、自動的に等価単純X線画像17が代表画像19である断層画像ファイル18が生成されるように構成されていてもよい。
【0095】
また、上記第1および第2実施形態では、代表画像19を先頭に挿入するか最後に挿入するかをパラメータ設定画面50で入力する例を示したが、本発明はこれに限られない。あらかじめ代表画像19を先頭に挿入するか最後に挿入するかを設定しておき、断層画像ファイル生成ボタン44が押下された場合、自動的に断層画像ファイル18が生成されるように構成されていてもよい。
【0096】
また、上記第1および第2実施形態では、複数の断層画像16から等価単純X線画像17を生成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、複数のX線画像15から、複数の断層画像16を生成する際に、等価単純X線画像17も併せて生成するように構成されていてもよい。
【0097】
また、上記第1および第2実施形態では、7か所の相対位置に撮影系6を移動させて撮影した複数のX線画像15から、3層の断層画像16を含む断層画像ファイル18を生成する例を示したが、本発明はこれに限られない。被検者Tを撮影する際の撮影系6の相対位置は、何カ所であってもよい。また、断層画像16を生成する際の断層の数も3層以上であってもよい。所望の部位の診断を行うことが可能な断層画像16および等価単純X線画像17を生成することが可能であれば、撮影する際の撮影系6の相対位置および生成する断層画像16の断層数は問わない。
【0098】
また、上記第1〜第3実施形態では、放射線断層画像処理装置1(放射線断層画像処理装置20および放射線断層画像処理装置30)が放射線断層画像撮影装置100に設けられる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、放射線断層画像処理装置1(放射線断層画像処理装置20および放射線断層画像処理装置30)と放射線断層画像撮影装置100とを別々に設ける構成でもよい。その場合、放射線断層画像処理装置1(放射線断層画像処理装置20および放射線断層画像処理装置30)は、放射線断層画像撮影装置100で生成された複数のX線画像15を取得し、再構成を行うように構成すればよい。
【0099】
また、上記第1〜第3実施形態では、放射線断層画像処理装置1(放射線断層画像処理装置20および放射線断層画像処理装置30)が放射線断層画像撮影装置100の制御部4と別々に設けられる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、放射線断層画像処理装置1(放射線断層画像処理装置20および放射線断層画像処理装置30)と制御部4とを一体で設けてもよい。すなわち、放射線断層画像撮影装置100の制御部4に、放射線断層画像処理装置1(放射線断層画像処理装置20および放射線断層画像処理装置30)の機能を備えるように構成されていてもよい。
【0100】
また、上記第2実施形態では、入力操作受付部54を介して、ユーザによって各断層画像16の重み付けを行う例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、各断層画像16の重みをあらかじめ設定しておき、断層画像ファイル生成ボタン44が押下された場合、自動的に断層画像ファイル18が生成されるように構成されていてもよい。
【0101】
また、上記第2実施形態では、各断層画像16に対してユーザが断層画像16を選択して重み付けを行う例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、関心領域の高さの入力を受け付けることにより、入力された高さ位置に対応した断層画像16の重みを自動的に設定するように構成されていてもよい。
【0102】
また、上記第1および第2実施形態では、等価単純X線画像17またはユーザに指定された断層画像16を、代表画像19として設定する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、中央の高さ位置の断層画像16を代表画像19として設定するように構成されていてもよい。