特許第6841476号(P6841476)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6841476液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6841476
(24)【登録日】2021年2月22日
(45)【発行日】2021年3月10日
(54)【発明の名称】液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置
(51)【国際特許分類】
   E21B 43/24 20060101AFI20210301BHJP
   E21B 33/06 20060101ALI20210301BHJP
【FI】
   E21B43/24
   E21B33/06
【請求項の数】10
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2020-562(P2020-562)
(22)【出願日】2020年1月6日
(65)【公開番号】特開2020-112019(P2020-112019A)
(43)【公開日】2020年7月27日
【審査請求日】2020年1月6日
(31)【優先権主張番号】201910011166.6
(32)【優先日】2019年1月7日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518229179
【氏名又は名称】青▲島▼理工大学
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO UNIVERSITY OF TECHNOLOGY
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】劉 新福
(72)【発明者】
【氏名】▲はお▼ 愛剛
(72)【発明者】
【氏名】周 超
(72)【発明者】
【氏名】高 鵬
(72)【発明者】
【氏名】秦 蕊
(72)【発明者】
【氏名】何 鴻銘
【審査官】 彦田 克文
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2015/0275610(US,A1)
【文献】 米国特許第04582293(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0198003(US,A1)
【文献】 米国特許第05505426(US,A)
【文献】 中国実用新案第205532437(CN,U)
【文献】 特開昭61−053993(JP,A)
【文献】 特開昭58−135295(JP,A)
【文献】 特開2001−090711(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E21B 43/24 − 43/248
E21B 33/06 − 33/076
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置であって、
液体置換上制御装置、液体置換下制御装置及び二重制御本体を備え、前記液体置換上制御装置及び前記液体置換下制御装置は、坑口研磨ロッドの軸方向において上から下へ配置されかつ二重制御本体と連携し、
前記液体置換上制御装置は、1つの上制御ゲートと2つの液体置換動力手段を組み合わせて構成され、
前記液体置換下制御装置は、1つの下制御ゲートと2つの液体置換動力手段を組み合わせて構成され、
前記二重制御本体は、二層孔付き横型角形ケーシングを用い、前記二層孔が複数層として配列された矩形貫通孔であり、前記二重制御本体の二層孔の内部には、前記上制御ゲート及び前記下制御ゲートがそれぞれ配置され、且つ前記二重制御本体の二層孔の外部には、独立した4つの液体置換動力手段がそれぞれ配置され、前記二重制御本体の上端部及び下端部のそれぞれには、ディスク状カップリングが設けられ、前記二重制御本体の中央部位ではその軸方向に沿って円状貫通孔が開けられ、前記ディスク状カップリングは、前記円状貫通孔内に取り付けられた坑口研磨ロッド及びサッカーロッド・ストリングに接続される、
ことを特徴とする液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置。
【請求項2】
前記上制御ゲート及び下制御ゲートは、いずれもゲートブロック、ロッド用シール接着芯材、ケーシング用シール接着芯材及び接続ピンから構成され、ゲートブロックは、左ゲートブロック及び右ゲートブロックを備え、
前記二重制御本体の矩形貫通孔は、ゲートブロックが径方向に正確に摺動するチャンネルとなり、且つ左ゲートブロック及び右ゲートブロックのいずれにも、矩形係合溝、変形係合溝及びゲートブロックの外側端面に設けられるアーチ形状トレンチが設けられ、前記矩形係合溝は、接続ピンを介して前記ロッド用シール接着芯材に固定して連接され、前記変形係合溝には、左ケーシング用シール接着芯材及び右ケーシング用シール接着芯材がそれぞれ配置され、前記ケーシング用シール接着芯材の下端部には、L字形係合溝が設置され、前記アーチ形状トレンチは、それぞれ液体置換動力手段の液体置換ロッドのインナーロッドヘッド及びインナーロッドネックと嵌合する、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置。
【請求項3】
前記左ゲートブロック及び右ゲートブロックは、坑口研磨ロッドの径方向の内側に、半円筒形穴が穿孔され、且つその内側には、坑口研磨ロッドの軸方向に台形係合溝、矩形係合溝及び台形係合歯が設けられ、前記台形係合溝及び台形係合歯は、長尺形状であり、前記矩形係合溝は、短冊形状とアーチ形状を組み合わせた構造とし、対応する前記ロッド用シール接着芯材は、短冊形状接着芯材とアーチ形状接着芯材を組み合わせてなり、
前記左ゲートブロック及びゲートブロックの下端面には、互いに貫通している矩形凹溝及びハーフアーチ形状凹溝が順次フライス加工されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置。
【請求項4】
液体置換ピストン部材は、液体置換ロッド及び前記液体置換ロッドに取り付けられた液体置換ピストンを備え、前記液体置換ピストン部材は、液体置換ピストンを介して動力を伝達し、液体置換ロッドを介してゲートブロックが径方向に正確に往復摺動するように駆動し、
前記液体置換ロッドは、段差軸を用いるとともに、インナーロッドヘッド、アウターロッドヘッド、インナーロッドネック、アウターロッドネック及びロッド本体から構成され、液体置換ロッドのアウターロッドヘッドがネジ山を介してロックナットに接続され、且つ位置決めガスケットと組み合わせて液体置換ピストンを軸方向にロックし、前記液体置換ピストンのアウターレース面には、複数層として等間隔で配列された環状凹溝がフライス加工され、前記液体置換ピストンの環状凹溝のそれぞれには、ウェアリングリングが配置され、且つウェアリングリングとしてセグメント化金属リングが使用される、
ことを特徴とする請求項3に記載の液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置。
【請求項5】
液体置換筒体は、順次接続されたアダプター筒体、油圧筒体及び油圧カバーを備え、且つ前記アダプター筒体を介して二重制御本体に取り付けられ、
前記アダプター筒体は、軸方向の外側端面には、環状深溝がフライス加工され、且つ環状深溝を介して油圧筒体の柱形フィンに接続され、アダプター筒体の軸方向の内側端面には、複数層として配列された環状係合溝がフライス加工され、アダプター筒体の環状係合溝には、シールライナーが配置され、前記シールライナーとして異径リングが使用され、且つ前記シールライナーには、環状凹溝、環状トレンチ、及び環状係合溝が対応して開けられ、前記環状凹溝には、外側○型シールリングが配置され、前記環状トレンチには、内側○型シールリングが配置され、前記環状係合溝には、八角形シールリング及びシール押さえリングが配置され、前記シール押さえリングとして等径リングが使用され、アダプター筒体の筒壁には、対称的に配置された作動液孔及び排気孔が設けられ、
前記油圧筒体の両側には、柱形フィンが設けられ、柱形フィンのアウターレース面には、環状凹溝がフライス加工され、且つ環状凹溝のそれぞれには、左筒体○型シールリング及び右筒体○型シールリングが配置され、
前記油圧カバーとしてディスク状スチールブロックが使用され、油圧カバーの軸方向の内側端面には、環状係合溝がフライス加工され、油圧カバーの環状係合溝の溝底及び油圧カバーの外壁には、互いに貫通している作動液孔が設けられ、且つ油圧カバーの作動液孔として方向変更可能な等径チャンネルが使用される、
ことを特徴とする請求項4に記載の液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置。
【請求項6】
液体置換上制御装置は、坑口研磨ロッドの暴噴及びオーバーフロー作業を制御し、且つ液体置換下制御装置は、サッカーロッド・ストリングの暴噴及びオーバーフロー作業を制御し、さらに、液体置換上制御装置及び液体置換下制御装置は、ともに同じ構造及び型番の液体置換動力手段を用いる、
ことを特徴とする請求項5に記載の液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置。
【請求項7】
前記二重制御本体は、噴出・オーバーフロー防止作業を行う主体として機能し、二重制御本体のディスク状カップリングの端面には、環状トレンチがフライス加工され、二重制御本体の上端部は、ディスク状カップリングを介して坑口研磨ロッドのパッキン箱に同軸心で配置され、また、二重制御本体の下端部は、ディスク状カップリングを介して坑口の三方向弁に同軸心で配置され、二重制御本体の円状貫通孔の直径が坑口研磨ロッドとサッカーロッド・ストリングとの間のカップリングの外径よりも大きく、二重制御本体において複数層として配列された矩形貫通孔は、規格が同じであり、上制御ゲート及び下制御ゲートのそれぞれと嵌合し、二重制御本体の矩形貫通孔の周辺には、周方向に均等に配置されているネジ穴が旋盤により形成されており、液体置換筒体によって各液体置換動力手段及び二重制御本体が接続される、
ことを特徴とする請求項5に記載の液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置。
【請求項8】
前記上制御ゲート及び下制御ゲートは、規格及び構造が同じであり、ロッド用シール接着芯材によってそれぞれゲートブロックと坑口研磨ロッド及びゲートブロックとサッカーロッド・ストリングとの間をシールし、また、上制御ゲート及び下制御ゲートは、ケーシング用シール接着芯材によってゲートブロックと二重制御本体との間をシールし、
前記ゲートブロックの台形係合溝及び台形係合歯は、ともにゲートブロックの中心線に垂直となるように千鳥状で配置されており、ゲートブロックの台形係合溝及び台形係合歯の横断面が直角台形を呈し、且つ左ゲートブロックの台形係合溝が右ゲートブロックの台形係合歯と嵌合し、また、左ゲートブロックの台形係合歯が右ゲートブロックの台形係合溝と嵌合し、それによって、ゲートブロックが径方向に正確に摺動するときに迅速にキャプチャでき、ゲートブロックの矩形係合溝は、両端が短冊形状でありながら中央部がアーチ形状であり、ゲートブロックの矩形係合溝の短冊形状部位の中央部には、テーパ状ホールが設けられ、且つゲートブロックの矩形係合溝の横断面が矩形を呈する、
ことを特徴とする請求項5に記載の液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置。
【請求項9】
前記上制御ゲート及び下制御ゲートでは、ゲートブロックの上下端面及び前後側面は、同時に二重制御本体の矩形貫通孔の孔壁と精密嵌めして平面移動対偶を構成し、ゲートブロックのアーチ形状トレンチのトレンチ壁は、半円筒形面と2つの平行平面とから構成され、且つゲートブロック本体のアーチ形状トレンチの溝幅が坑口研磨ロッドの径方向において順次増大し、ゲートブロックの下端面の矩形凹溝及びハーフアーチ形状凹溝によって、ゲートブロックが径方向に正確に摺動する過程において、二重制御本体の円状貫通孔とその矩形貫通孔が連通していることが確保され、
前記ゲートブロックの上端面の変形係合溝の溝壁及び溝底のいずれも平面とされ、且つゲートブロックの上端面の変形係合溝の溝壁を含む2つの平面は、互いに平行であるとともに、ゲートブロックの中心線に垂直となるように交差して配置され、ゲートブロックの上端面の変形係合溝の溝底を含む平面は、ゲートブロックの中心線に平行であり、ゲートブロックの前後側面の上部における変形係合溝の溝壁及び溝底のいずれも曲面とされ、且つゲートブロックの前後側面の上部における変形係合溝の溝幅が、ゲートブロックの上端面の変形係合溝の溝幅に等しく、また、ゲートブロックの前後側面の上部における変形係合溝の下端面がL字形であり、ゲートブロックの矩形係合溝の溝壁に結合されて互いに貫通する、
ことを特徴とする請求項5に記載の液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置。
【請求項10】
前記液体置換ロッドのロッド本体の軸方向の内側には、インナーロッドヘッド及びインナーロッドネックが順次配置され、液体置換ロッドのインナーロッドヘッドのロッド径がそのロッド本体のロッド径に等しく、且つインナーロッドヘッドの軸方向の両端面が、ゲートブロックの内層のアーチ形状トレンチのトレンチ壁に密着しており、また、インナーロッドネックとロッド本体の結合面が、ゲートブロックの外側端面に密着しており、それによって、液体置換ロッドとゲートブロックの間に精密に伝動が行われ、液体置換ロッドのインナーロッドネックのアウターレース面には、互いに平行する2つの平面がフライス加工され、
液体置換ロッドのロッド本体の軸方向の外側には、アウターロッドヘッド及びアウターロッドネックが順次配置され、液体置換ロッドのアウターロッドネックは、ネジ山によって液体置換ピストンと液体置換ロッドを接続し、また、アウターロッドネックとロッド本体の結合面によって液体置換ピストンを軸方向に固定し、
前記液体置換ピストン部材のウェアリングリングは、液体置換ピストンの環状凹溝に段階的に嵌め込まれ、ウェアリングリングのアウターレース面を含む柱面の直径が、液体置換ピストンのアウターレース面の直径より大きく、それによって、ウェアリングリングは、液体置換ピストンと油圧筒体との間でガイド作用を果たす、
ことを特徴とする請求項5に記載の液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、石油工学分野における熱攻坑口用の噴出・オーバーフロー防止装置に関し、特に熱攻ハフアンドパフを用いた重油井用の液体置換二重制御型噴出・オーバーフロー防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
熱攻ハフアンドパフを用いた重油井の注入・生産一体化技術及び対応するプロセスでは、パイプストリングを1回挿入して水蒸気注入−オイルポンピング−水蒸気注入を繰り返して生産を行うことができ、現在、注入・生産を一体化させた熱攻ハフアンドパフを用いた重油井は、水蒸気を注入して密閉させた後、流出などの工程を行い、カラーの環状圧力がゼロになり又は産油できなくるほど圧力が低くなるまで流出させると、順方向置換又は逆方向置換のような坑井抑圧作業を行い、作業中に水蒸気注入坑口装置である大型四方向弁の上方の装置を取り外し、次に、クレーンでパイプストリング内のサッカーロッドを吊り上げて一体型ポンプを把持して突き合わせ、それによって、パイプストリングを移動せずに採油−水蒸気注入−採油を連続的に行って生産することが実現される。
【0003】
中国石油化工集団の勝利油田に関する関連統計データによれば、注入・生産一体型ポンプの接続解除・汲み上げの過程には、管網圧力の平衡などにより置換後の坑口のオーバーフローを引き起こし、坑口が制御不能になり水蒸気注入坑口が開けなくなることがあり、その結果、生産工程間の行動プロセスを十数日間延長させ、注入・生産を一体化させることにより生産効率を向上させ、且つ重油を採油する場合は高温を保持したうちに迅速に採油するという熱攻ハフアンドパフを用いた重油井の目的から逸脱し、さらに、周期内の有効生産時間を短縮させ、また繰り返した置換により地層の汚染が発生しやすい。
【0004】
熱攻ハフアンドパフを用いた重油井の注入・生産一体化技術及び対応するプロセスを分析した結果、注入・生産一体型ポンプによる汲み上げ過程におけるオーバーフローの制御及び制御不能になる坑口に対する対処作業をどのように実施するかは、注入・生産一体型ポンプによる汲み上げ時間の短縮に有効な手段である。注入・生産一体型ポンプによる汲み上げ過程には、サッカーロッドを吊り上げて落としたり、ピストンを把持したりするような工程を行うとき、効果的な制御装置がないため、作動全体にわたって制御不能な状態であり、坑口オーバーフロー又はキックが発生したら、制御することができない。このため、熱攻ハフアンドパフを用いた坑口の暴噴及びオーバーフローを制御する装置を開発することによって、オーバーフロー油井の汲み上げ周期を短縮させ、制御不能な状態の持続時間を短くすることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
熱攻ハフアンドパフを用いた重油井の注入・生産一体型ポンプによる汲み上げにおけるオーバーフローの制御及び制御不能になる坑口の課題を解決するために、本発明の目的は、熱攻ハフアンドパフを用いた重油井の注入・生産一体型ポンプによる汲み上げに適用できる液体置換二重制御噴出・オーバーフロー防止装置を提供することである。該噴出・オーバーフロー防止装置は、ロッド用シール接着芯材、ケーシング用シール接着芯材、八角形シールリング及び○型シールリングを用いて非金属シールを構成し、また、液体置換上制御装置及び液体置換下制御装置を利用し、それによって、熱攻ハフアンドパフを用いた重油井の汲み上げ作業におけるオーバーフローの制御及び制御不能になる坑口の問題を効果的に解決する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明がその技術的課題を解決するために使用される技術案は、以下のとおりである。液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置であって、主に二重制御本体、上制御ゲート、下制御ゲート、液体置換筒体及び液体置換ピストン部材の複数の部分から構成され、該噴出・オーバーフロー防止装置は、二重制御本体のディスク状カップリングを介して坑口研磨ロッドのパッキン箱及び坑口三方向弁に一体に接続され、液体置換筒体及び液体置換ピストン部材が、連携して液体置換動力手段となり、1つの上制御ゲート及び2つの液体置換動力手段が、組み合わせられて液体置換上制御装置となり、且つ液体置換上制御装置は、坑口研磨ロッドの暴噴及びオーバーフロー作業を制御し、また、1つの下制御ゲート及び2つの液体置換動力手段が、組み合わせられて液体置換下制御装置となり、且つ液体置換下制御装置は、サッカーロッド・ストリングの暴噴及びオーバーフロー作業を制御し、液体置換上制御装置及び液体置換下制御装置は、ともに同じ構造及び型番の液体置換動力手段を用い、また、坑口研磨ロッドの軸方向において上から下へ配置され且つ二重制御本体と連携する。
【0007】
噴出・オーバーフロー防止作業では、液体置換上制御装置の液体置換動力手段は、動力を供給して、上制御ゲートが径方向に正確に摺動してそのロッド用シール接着芯材及びケーシング用シール接着芯材のそれぞれに押し付けるように駆動し、それによって、上制御ゲートと坑口研磨ロッド及び二重制御本体との間をシールし、液体置換下制御装置の液体置換動力手段は、動力を供給して、下制御ゲートが径方向に正確に摺動してそのロッド用シール接着芯材及びケーシング用シール接着芯材のそれぞれに押し付けるように駆動し、それによって、下制御ゲートとサッカーロッド・ストリング及び二重制御本体との間をシールする。
【0008】
二重制御本体は、噴出・オーバーフロー防止作業を行う本体であり、二層孔付き横型角形ケーシングを用い、二層孔の内部には、上制御ゲート及び下制御ゲートがそれぞれ配置され、且つ二層孔の外部には、独立した4つの液体置換動力手段がそれぞれ配置される。
【0009】
二重制御本体の上端部及び下端部のそれぞれには、ディスク状カップリングが設けられ、且つ二重制御本体のディスク状カップリングの端面には、環状トレンチがフライス加工され、二重制御本体の上端部は、ディスク状カップリングを介して坑口研磨ロッドのパッキンボックスに同軸心で配置され、また、二重制御本体の下端部は、ディスク状カップリングを介して坑口の三通に同軸心で配置される。二重制御本体の中央部位ではその軸方向に沿って円状貫通孔が穿孔され、二重制御本体の円状貫通孔の直径が坑口研磨ロッドとサッカーロッド・ストリングとの間のカップリングの外径よりも大きく、また、二重制御本体のケーシング壁においてその軸方向に複数層として配列された矩形貫通孔が設けられ、二重制御本体において複数層として配列された矩形貫通孔は、規格が同じであり、上制御ゲート及び下制御ゲートのそれぞれと嵌合し、二重制御本体の矩形貫通孔の周辺には、周方向に均等に配置されているネジ穴が旋盤により形成されており、液体置換筒体によって各液体置換動力手段及び二重制御本体が接続される。
【0010】
上制御ゲート及び下制御ゲートは、規格及び構造が同じであり、且つ分割式構造を用い、上制御ゲート及び下制御ゲートは、いずれもゲートブロック、ロッド用シール接着芯材、ケーシング用シール接着芯材及び接続ピンから構成され、上制御ゲート及び下制御ゲートは、ロッド用シール接着芯材によってそれぞれゲートブロックと坑口研磨ロッド及びゲートブロックとサッカーロッド・ストリングとの間をシールし、また、上制御ゲート及び下制御ゲートは、ケーシング用シール接着芯材によってゲートブロックと二重制御本体との間をシールする。
【0011】
ゲートブロックは、角形スチールブロックを用いて加工されるものであり、左ゲートブロック及び右ゲートブロックを備え、左ゲートブロック及び右ゲートブロックのいずれも、坑口研磨ロッドの径方向の内側に半円筒形穴が穿孔され、上制御ゲートの半円筒形穴を含む柱面の直径が、坑口研磨ロッドのロッド径より大きく、且つ下制御ゲートの半円筒形穴を含む柱面の直径が、坑口研磨ロッドのロッド径より小さいが、サッカーロッド・ストリングのロッド径より大きい。左ゲートブロック及び右ゲートブロックの内側には、坑口研磨ロッドの軸方向に台形係合溝、矩形係合溝及び台形係合歯が順次設けられ、ゲートブロックの台形係合溝及び台形係合歯は、長尺形状であり、且ついずれもゲートブロックの中心線に垂直となるように千鳥状で配置されており、ゲートブロックの台形係合溝及び台形係合歯の横断面が直角台形を呈し、且つ左ゲートブロックの台形係合溝が右ゲートブロックの台形係合歯と連携し、また、左ゲートブロックの台形係合歯が右ゲートブロックの台形係合溝と連携し、それによって、ゲートブロックが径方向に正確に摺動するときに迅速にキャプチャでき、ゲートブロックの矩形係合溝は、短冊形状とアーチ形状を組み合わせた構造とし、且つゲートブロックの矩形係合溝は、両端が短冊形状でありながら中央部がアーチ形状であり、ゲートブロックの矩形係合溝の短冊形状部位の中央部には、テーパ状ホールが設けられ、ゲートブロックの矩形係合溝の横断面が矩形を呈し、且つ左ゲートブロック及び右ゲートブロックの矩形係合溝のそれぞれには、左ロッド用シール接着芯材及び右ロッド用シール接着芯材が配置されている。
【0012】
ゲートブロックの上下端面及び前後側面は、同時に二重制御本体の矩形貫通孔の孔壁と精密嵌めして平面移動対偶を構成し、それによって、二重制御本体の矩形貫通孔は、ゲートブロックが径方向に正確に摺動するチャンネルとなり、且つ坑口研磨ロッドの径方向における左ゲートブロック及び右ゲートブロックの全長さが、二重制御本体の矩形貫通孔の孔深さより小さい。ゲートブロックの外側端面には、坑口研磨ロッドの径方向に複数層として配列されたアーチ形状トレンチがフライス加工され、ゲートブロックのアーチ形状トレンチのトレンチ壁は、半円筒形面と2つの平行平面を組み合わせてなり、且つゲートブロックのアーチ形状トレンチの溝幅が坑口研磨ロッドの径方向において順増大し、また、ゲートブロックのアーチ形状トレンチは、それぞれ液体置換ロッドのインナーロッドヘッド及びインナーロッドネックと連携する。ゲートブロックの下端面には、互いに貫通している矩形凹溝及びハーフアーチ形状凹溝が順次フライス加工され、それによって、ゲートブロックが径方向に正確に摺動する過程において、二重制御本体の円状貫通孔とその矩形貫通孔が連通していることが確保され、
【0013】
ゲートブロックの上端面及び前後側面の上部には、変形係合溝がフライス加工され、ゲートブロックの上端面の変形係合溝の溝壁及び溝底のいずれも平面とされ、且つゲートブロックの上端面の変形係合溝の溝壁を含む2つの平面は、互いに平行であるとともに、ゲートブロックの中心線に垂直となるように交差して配置され、ゲートブロックの上端面の変形係合溝の溝底を含む平面は、ゲートブロックの中心線に平行である。ゲートブロックの前後側面の上部における変形係合溝の溝壁及び溝底のいずれも曲面とされ、且つゲートブロックの前後側面の上部における変形係合溝の溝幅が、ゲートブロックの上端面の変形係合溝の溝幅に等しく、また、ゲートブロックの前後側面の上部における変形係合溝の下端面がL字形であり、ゲートブロックの矩形係合溝の溝壁に結合されて互いに貫通し、左ゲートブロック及び右ゲートブロックの変形係合溝のそれぞれには、左ケーシング用シール接着芯材及び右ケーシング用シール接着芯材が配置されている。
【0014】
ロッド用シール接着芯材、ケーシング用シール接着芯材、八角形シールリング及び○型シールリングは、いずれもニトリル耐油性ゴムの材質を用い、ロッド用シール接着芯材は、左ロッド用シール接着芯材及び右ロッド用シール接着芯材を備え、ケーシング用シール接着芯材は、左ケーシング用シール接着芯材及び右ケーシング用シール接着芯材を備え、八角形シールリング及び○型シールリングは、いずれもモノリシック構造を用いる。
【0015】
ロッド用シール接着芯材は、短冊形状接着芯材とアーチ形状接着芯材を組み合わせてなり、且つロッド用シール接着芯材の短冊形状接着芯材は、そのアーチ形状接着芯材の両側に対称的に配置され、ロッド用シール接着芯材の短冊形状接着芯材の中央部には、柱形ホールが設けられ、接続ピンは、ロッド用シール接着芯材の柱形ホール及びゲートブロックの矩形係合溝のテーパ状ホールの両方と連携し、それによって、ロッド用シール接着芯材が固定され、上制御ゲートのロッド用シール接着芯材のアーチ形状接着芯材の内拱面を含む柱面の直径が、坑口研磨ロッドのロッド径に等しい一方、下制御ゲートのロッド用シール接着芯材のアーチ形状接着芯材の内拱面を含む柱面の直径が、サッカーロッド・ストリングのロッド径に等しい。
【0016】
ケーシング用シール接着芯材は、ゲートブロックの変形係合溝に嵌め込まれ、ケーシング用シール接着芯材の下端部には、L字形係合溝が設置され、ケーシング用シール接着芯材のL字形係合溝とゲートブロックの矩形係合溝にあるロッド用シール接着芯材の短冊形状接着芯材の壁面とが精密嵌めし、それによって、ロッド用シール接着芯材とケーシング用シール接着芯材がシールされる。
【0017】
液体置換ピストン部材は、液体置換ピストンを介して動力を伝達し、液体置換ロッドを介してゲートブロックが径方向に正確に往復摺動するように直接駆動し、液体置換ロッド、液体置換ピストン、ウェアリングリング、位置決めガスケット及びロックナットを備える。
【0018】
液体置換ロッドは、段差軸を用い、合金鋼材質を用い、インナーロッドヘッド、アウターロッドヘッド、インナーロッドネック、アウターロッドネック及びロッド本体から構成され、液体置換ロッドのロッド本体の軸方向の内側にインナーロッドヘッド及びインナーロッドネックが順次配置され、液体置換ロッドのインナーロッドヘッドのロッド径がそのロッド本体のロッド径に等しく、且つインナーロッドヘッドの軸方向の両端面がゲートブロックの内層のアーチ形状トレンチのトレンチ壁に密着しており、また、インナーロッドネックとロッド本体の結合面が、ゲートブロックの外側端面に密着しており、それによって、液体置換ロッドとゲートブロックとの間の伝動が精密に行われ、液体置換ロッドのインナーロッドネックのアウターレース面には、互いに平行する2つの平面がフライス加工され、ロックナットを締め付けるときのレンチ角となる。液体置換ロッドのロッド本体の軸方向の外側には、アウターロッドヘッド及びアウターロッドネックが順次配置され、液体置換ロッドのアウターロッドネックは、ネジ山によって液体置換ピストンと液体置換ロッドを接続し、また、アウターロッドネックとロッド本体の結合面によって液体置換ピストンを軸方向に固定し、液体置換ロッドのアウターロッドヘッドは、ネジ山によってロックナットに接続され、且つ位置決めガスケットと組み合わせることで液体置換ピストンを軸方向にロックする。
【0019】
液体置換ピストンは、肉厚筒体を用い、その材質が液体置換ロッドの材質と同じであり、中央部位には、ネジ山が旋盤により形成され、且つそのアウターレース面には、複数層として等間隔で配列された環状凹溝がフライス加工され、液体置換ピストンの環状凹溝のそれぞれには、ウェアリングリングが配置され、且つ液体置換ピストンの環状凹溝の横断面が矩形を呈し、液体置換ピストンのアウターレース面と液体置換筒体の油圧筒体の環状チャンバーの内壁が精密嵌めし、また、液体置換ロッドのロッド本体のアウターレース面と液体置換筒体のシールライナーの環状チャンバーの内壁が精密嵌めして二重柱面移動対偶を構成し、それによって、ゲートブロックは、径方向に正確に往復摺動し、油圧筒体の軸方向における長さ及び液体置換ピストンの高さと液体置換ロッドのアウターロッドヘッドの軸方向における長さとの差が、ゲートブロックが径方向に正確に往復摺動する最大変位の2倍よりも大きい。
【0020】
ウェアリングリングは、セグメント化金属リングを用い、材質として鉛青銅合金を用い、液体置換ピストンの環状凹溝に段階的に嵌め込まれ、ウェアリングリングのアウターレース面を含む柱面の直径が、液体置換ピストンのアウターレース面の直径より大きく、それによって、ウェアリングリングは、液体置換ピストンと油圧筒体との間でガイド作用を果たし、また、液体置換ピストンと油圧筒体との間の摩損を減少させてシリンダ内側表面の摩耗の発生を回避する。
【0021】
液体置換筒体には、作動液が貯蔵され、作動液の供給及び作動液の排出の切り替えにより液体置換ピストン部材の往復運動のために動力を供給し、また、二重制御本体内のオイルと液体置換筒体内の作動液をシールして分離し、アダプター筒体、油圧筒体、油圧カバー、シールライナー、シール押さえリング、排気スクリュープラグ、八角形シールリング及び○型シールリングを備える。
【0022】
アダプター筒体は、肉厚筒体を用い、その両端には、液体置換筒体を二重制御本体に接続するためのフランジディスクが設けられ、アダプター筒体の環状チャンバーの内壁の直径が液体置換ロッドのロッド本体のロッド径より大きく、アダプター筒体の軸方向の外側端面には、環状深溝がフライス加工され、アダプター筒体の環状深溝の横断面が矩形を呈し、また、アダプター筒体の軸方向の内側端面には、複数層として配列された環状係合溝がフライス加工され、アダプター筒体の環状係合溝には、シールライナーが配置され、且つアダプター筒体の外層の環状係合溝を含む環状面の直径が、二重制御本体の矩形貫通孔の断面の対角線の長さより大きい。アダプター筒体の筒壁には、対称的に配置された作動液孔及び排気孔が設けられ、アダプター筒体の作動液孔として等径ストレートチャンネルが使用され、且つ作動液送りマニホールドに接続されるための管用ネジ山が旋盤により形成され、アダプター筒体の排気孔として断面可変チャンネルが使用され、且つ管用ネジ山を介して排気スクリュープラグに接続され、アダプター筒体の排気孔の断面の変化部位にテーパ状シール面が設けられる。排気スクリュープラグの端部には、テーパ状エジェクタが設けられ、且つ排気スクリュープラグのテーパ状エジェクタとアダプター筒体の排気孔のテーパ状シール面が精密嵌めし、それによって、排気スクリュープラグとアダプター筒体との間をシールする。
【0023】
油圧筒体は、薄肉筒体を用い、その両端にはアダプター筒体のフランジディスクと同じ型番のフランジディスクが設けられ、それによって、アダプター筒体、油圧筒体及び油圧カバーは、一体に接続され、また、油圧筒体の両側には、柱形フィンが設けられ、油圧筒体の柱形フィンは、アダプター筒体の環状深溝及び油圧カバーの環状係合溝のそれぞれと精密嵌めし、それによって、油圧筒体とアダプター筒体及び油圧筒体と油圧カバーが精密に接合される。また、油圧筒体の両側の柱形フィンのアウターレース面には、環状凹溝がフライス加工され、且つ油圧筒体の両側の環状凹溝のそれぞれには、左筒体○型シールリング及び右筒体○型シールリングが配置され、それによって、油圧筒体とアダプター筒体及び油圧筒体と油圧カバーの間を静的にシールする。
【0024】
油圧カバーは、ディスク状スチールブロックを用い、油圧カバーの軸方向の内側端面には、フランジディスクが設けられかつ環状係合溝がフライス加工され、油圧カバーの環状係合溝を含む環状面の直径が、アダプター筒体の環状深溝の溝天面を含む環状面の直径に等しい。油圧カバーの環状係合溝の溝底及び油圧カバーの外壁には、互いに貫通している作動液孔が設けられ、油圧カバーの作動液孔として方向変更可能な等径チャンネルが使用され、且つ油圧カバーの作動液孔の給油部位は、管用ネジ山が旋盤により形成されており、作動液送りマニホールドに接続され、油圧カバーの作動液孔の排油部位を含む柱面が、油圧筒体に同軸心で配置される。
【0025】
ゲートブロックが径方向に正確に往復摺動するプロセスは、以下のとおりである。作動液送りマニホールドは、油圧カバーの作動液孔から作動液を供給するとともに、アダプター筒体の作動液孔から作動液を排出し、液体置換ピストン部材は、坑口研磨ロッドの径方向における向きの押し動力を受け、且つ液体置換ピストンを介して動力を伝達し、液体置換ロッドを介してゲートブロックがリフト範囲の径方向に正確に摺動するように駆動し、それによって、上制御ゲートゲートブロックの左ゲートブロック及び右ゲートブロックは、坑口研磨ロッドをクランプし、下制御ゲートゲートブロックの左ゲートブロック及び右ゲートブロックは、サッカーロッド・ストリングをクランプし、逆には、作動液送りマニホールドは、作動液を切り替え、アダプター筒体の作動液孔から作動液を供給するとともに、油圧カバーの作動液孔から作動液を排出し、液体置換ピストン部材は、坑口研磨ロッドの径方向における外向きの押し動力を受け、且つ液体置換ピストンを介して動力を伝達し、液体置換ロッドを介してゲートブロックが復路の径方向に正確に摺動するように駆動し、それによって、上制御ゲートゲートブロックの左ゲートブロック及び右ゲートブロックは、坑口研磨ロッドを放し、下制御ゲートゲートブロックの左ゲートブロック及び右ゲートブロックは、サッカーロッド・ストリングを放す。
【0026】
シールライナーとして異径リングが使用され、シール押さえリングとして等径リングが使用され、シールライナーのアウターレース面には、環状凹溝がフライス加工され、且つシールライナーの環状凹溝には、外側○型シールリングが配置され、それによって、シールライナーとアダプター筒体との間を静的にシールする。シールライナーの環状チャンバーの内壁の軸方向に環状トレンチ及び環状係合溝が順次フライス加工され、シールライナーの環状トレンチには、内側○型シールリングが配置され、また、シールライナーの環状係合溝には、八角形シールリングが配置され、それによって、シールライナーと液体置換ロッドとの間を動的にシールする。
【0027】
シールライナー及びシール押さえリングのいずれの内径も、液体置換ロッドのロッド本体のロッド径に等しく、且つシール押さえリングの外径が、シールライナーの環状係合溝の溝天面を含む環状面の直径に等しく、それによって、八角形シールリングは、シールライナーを介してシール押さえリングの軸方向に締め付けられ、径方向に変形してシールを行う。
【0028】
液体置換ロッドの軸方向に沿う八角形シールリングの端面には、環状凹溝が設けられ、八角形シールリングの環状凹溝の横断面が二等辺台形を呈し、且つ八角形シールリングの断面が略八角形状とされ、八角形シールリングの環状凹溝には、グリースが満たされ、且つ八角形シールリングは、良好な径方向補償能力を有する。○型シールリングは、内側○型シールリング、外側○型シールリング、左筒体○型シールリング及び右筒体○型シールリングを備え、液体置換筒体と液体置換ピストン部材及び液体置換筒体の各部材の間の非金属シールを実現する。
【発明の効果】
【0029】
本発明で実現される技術的効果は、以下のとおりである。該噴出・オーバーフロー防止装置は、ロッド用シール接着芯材、ケーシング用シール接着芯材、八角形シールリング及び○型シールリングを用いて非金属シールを構成し、また、液体置換上制御装置及び液体置換下制御装置によって、熱攻ハフアンドパフを用いた重油井の汲み上げ作業中のオーバーフローの制御及び制御不能になる坑口の問題を効果的に解決し、二重制御本体として二層孔付き横型角形ケーシングが使用され、二重制御本体の二層孔のそれぞれには、上制御ゲート及び下制御ゲートが配置され、且つ二重制御本体の二層孔外には、それぞれ4つの独立した液体置換動力手段が配置され、上制御ゲート及び下制御ゲートは、ロッド用シール接着芯材を用いてそれぞれゲートブロックと坑口研磨ロッド及びゲートブロックとサッカーロッド・ストリングの間をシールし、且つ上制御ゲート及び下制御ゲートは、ケーシング用シール接着芯材によってゲートブロックと二重制御本体との間をシールし、液体置換ピストン部材は、液体置換ピストンを介して動力を伝達し、液体置換ロッドを介してゲートブロックが径方向に正確に往復摺動するように直接駆動し、液体置換筒体は、作動液の供給及び作動液の排出の切り替えにより液体置換ピストン部材の往復運動のために動力を供給し、二重制御本体内のオイルと液体置換筒体内の作動液をシールして分離する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明による液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置の代表的な構造概略図である。
図2】液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置における二重制御本体の構造概略図である。
図3図2の左面図である。
図4】液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置における上制御ゲートの構造概略図である。
図5】液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置における下制御ゲートの構造概略図である。
図6】液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置における液体置換ピストン部材の構造概略図である。
図7】液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置における液体置換筒体の構造概略図である。
図8】液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置の制御坑口研磨ロッドの暴噴及びオーバーフロー作業の概略的なフローチャートである。
図9】液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置の制御サッカーロッド・ストリングの暴噴及びオーバーフローの概略的なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1において、液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置は、二重制御本体1、上制御ゲート2、液体置換筒体4、液体置換ピストン部材5及び下制御ゲート6から構成される。該噴出・オーバーフロー防止装置は、上制御ゲート2及び下制御ゲート6のロッド用シール接着芯材、ケーシング用シール接着芯材、液体置換筒体4の八角形シールリング及び○型シールリングによって非金属シールを実現し、また、上制御ゲート2、液体置換動力手段及び下制御ゲート6から構成される液体置換上制御装置及び液体置換下制御装置によって、熱攻ハフアンドパフを用いた重油井の汲み上げ作業中のオーバーフローの制御及び制御不能になる坑口の問題を効果的に解決する。
【0032】
図1において、液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置では、二重制御本体1のディスク状カップリングを介して坑口研磨ロッド3のパッキン箱及び坑口三方向弁に一体に接続され、液体置換筒体4及び液体置換ピストン部材5が、連携して液体置換動力手段となり、1つの上制御ゲート2及び2つの液体置換動力手段が、組み合わせられて液体置換上制御装置となり、且つ坑口研磨ロッド3の暴噴及びオーバーフロー作業を構成し、且つ1つの下制御ゲート6及び2つの液体置換動力手段が、組み合わせられて液体置換下制御装置となり、且つサッカーロッド・ストリング7の暴噴及びオーバーフロー作業を制御し、液体置換上制御装置及び液体置換下制御装置は、ともに同じ構造及び型番の液体置換動力手段を用い、また、坑口研磨ロッド3の軸方向において上から下へ配置され且つ二重制御本体1と連携する。
【0033】
図1において、液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置の噴出・オーバーフロー防止作業では、液体置換上制御装置の液体置換動力手段は、動力を供給して、上制御ゲート2が坑口研磨ロッド3の径方向に正確に摺動して上制御ゲート2のロッド用シール接着芯材及びケーシング用シール接着芯材のそれぞれに押し付けるように駆動し、それによって、上制御ゲート2と坑口研磨ロッド3及び二重制御本体1との間をシールする。液体置換下制御装置の液体置換動力手段は、動力を供給して、下制御ゲート6がサッカーロッド・ストリング7の径方向に正確に摺動して下制御ゲート6のロッド用シール接着芯材及びケーシング用シール接着芯材のそれぞれに押し付けるように駆動し、それによって、下制御ゲート6とサッカーロッド・ストリング7及び二重制御本体1との間をシールする。
【0034】
図1において、液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置をみ立てる前に、液体置換ピストン部材5を液体置換筒体4に入れて簡単に支障なく往復移動でき、上制御ゲート2及び下制御ゲート6のそれぞれを二重制御本体1の矩形貫通孔に入れて簡単に支障なく往復移動できるように、二重制御本体1及び液体置換筒体4の外面のそれぞれに塗料スプレー防食処理を行う。二重制御本体1の円状貫通孔、液体置換筒体4のアダプター筒体及び油圧筒体の環状チャンバーの内壁をクリーンに保持するとともに、上制御ゲート2及び下制御ゲート6のロッド用シール接着芯材及びケーシング用シール接着芯材、並びに、液体置換筒体4の八角形シールリング及び○型シールリングの損傷の有無を検査し、各ネジ山の連結部が強固であるか否か、且つ錆があるか否かを検査する。
【0035】
図1において、液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置を組み立てる際に、液体置換ピストン部材5の液体置換ロッド及び液体置換ピストンを、ネジ山を介して接続し且つ位置決めガスケットを介してロックナットにロックし、液体置換ピストン部材5のウェアリングリングを液体置換ピストンの環状凹溝に段階的に嵌め込み、次に、液体置換ピストン部材5を液体置換筒体4の油圧筒体に入れて、フランジディスク及びボルトによってアダプター筒体、油圧筒体及び油圧カバーを一体に接続し、さらに、液体置換筒体4のシールライナー及びシール押さえリングをアダプター筒体に入れ、それによって、液体置換筒体4及び液体置換ピストン部材5を連携させて液体置換動力手段とする。次に、上制御ゲート2及び下制御ゲート6のロッド用シール接着芯材及びケーシング用シール接着芯材を接続ピンでゲートブロックに接続し、また、1つの上制御ゲート2及び2つの液体置換動力手段を組み合わせて液体置換上制御装置とし、1つの下制御ゲート6及び2つの液体置換動力手段を組み合わせて液体置換下制御装置とする。最後に、液体置換上制御装置及び液体置換下制御装置をフランジディスク及びネジにより二重制御本体1に一体に接続する。
【0036】
図2及び図3において、二重制御本体1は、二層孔付き横型角形ケーシングを用い、二重制御本体1の円状貫通孔の直径が、坑口研磨ロッド3とサッカーロッド・ストリング7との間のカップリングの外径に応じて設計され、二重制御本体1の矩形貫通孔の規格は、上制御ゲート及び下制御ゲート6のゲートブロックの規格と一致し、二重制御本体1のディスク状カップリングの規格は、坑口研磨ロッド3のパッキン箱及び坑口三方向弁の規格と一致する。
【0037】
図2及び図3において、二重制御本体1の二層孔には、それぞれ上制御ゲート2及び下制御ゲート6が配置され、且つ二重制御本体1の二層孔外には、それぞれ4つ液体置換筒体4及び液体置換ピストン部材5から構成される独立した液体置換動力手段が配置される。また、二重制御本体1は、液体置換筒体を介して各液体置換動力手段に接続され、二重制御本体1の上端部は、ディスク状カップリングを介して坑口研磨ロッドのパッキン箱に同軸心で配置され、且つ二重制御本体1の下端部は、ディスク状カップリングを介して坑口三方向弁に同軸心で配置される。
【0038】
図4及び図5において、上制御ゲート2及び下制御ゲート6は、規格及び構造が同じであり、且つともに割式構造を用い、ケーシング用シール接着芯材9及びロッド用シール接着芯材10の規格を決定するときに、熱攻ハフアンドパフを用いた坑口のオーバーフロー又はキックオイルの流圧の最大値及び熱攻ハフアンドパフ暴噴チュービングの流圧の最大値などの因素を考慮に入れる必要がある。また、上制御ゲート2のロッド用シール接着芯材10及び坑口研磨ロッド3のロッド径が一致し、下制御ゲート6のロッド用シール接着芯材10及びサッカーロッド・ストリング7のロッド径が一致し、ゲートブロック8の左ゲートブロック及び右ゲートブロックの矩形係合溝の規格は、ロッド用シール接着芯材10の規格と一致し、ゲートブロック8の左ゲートブロック及び右ゲートブロックの変形係合溝の規格は、ケーシング用シール接着芯材9と一致し、ゲートブロック8の左ゲートブロック及び右ゲートブロックのアーチ形状トレンチの規格は、液体置換ピストン部材5の液体置換ロッドと一致する。
【0039】
図4及び図5において、上制御ゲート2及び下制御ゲート6は、いずれもゲートブロック8、ケーシング用シール接着芯材9、ロッド用シール接着芯材10及び接続ピン11から構成され、ゲートブロック8の上下端面及び前後側面は、同時に二重制御本体1の矩形貫通孔と平面移動対偶を構成し、それによって、二重制御本体1の矩形貫通孔は、ゲートブロック8が径方向に正確に摺動するチャンネルとなる。接続ピン11は、ロッド用シール接着芯材10の柱形ホール及びゲートブロック8のテーパ状ホールの両方と連携し、それによって、ロッド用シール接着芯材10は、それぞれゲートブロック8の左ゲートブロック及び右ゲートブロックの矩形係合溝に固定される。ケーシング用シール接着芯材9は、ゲートブロック8の左ゲートブロック及び右ゲートブロックの変形係合溝に嵌め込まれ、それによって、上制御ゲート2は、ロッド用シール接着芯材10によってゲートブロック8と坑口研磨ロッド3との間をシールする。下制御ゲート6は、ロッド用シール接着芯材10によってゲートブロック8とサッカーロッド・ストリング7との間をシールし、また、上制御ゲート2及び下制御ゲート6は、ケーシング用シール接着芯材9によってゲートブロック8と二重制御本体1との間をシールする。
【0040】
図6において、液体置換ピストン部材5の規格は、上制御ゲート2及び下制御ゲート6のゲートブロック8の規格と一致し、液体置換ピストン14の高さ及び液体置換ロッド12のアウターロッドヘッドの軸方向における長さは、液体置換筒体4の油圧筒体の軸方向における長さ及びゲートブロック8が径方向に正確に往復摺動する最大変位に応じて設計され、液体置換ピストン部材5の液体置換ロッド12及び液体置換ピストン14のリフト範囲は、ゲートブロック8が径方向に正確に往復摺動する変位保持と一致し、ウェアリングリング13の規格は、液体置換筒体4内の作動液の最大油圧、並びに、ウェアリングリング13及び液体置換ピストン14と液体置換筒体4の油圧筒体との間の摩擦力の合力などの因素に応じて設計される。


【0041】
図6において、液体置換ピストン部材5は、液体置換ピストン14を介して動力を伝達し、液体置換ロッド12を介してゲートブロック8が径方向に正確に往復摺動するように直接駆動し、液体置換ロッド12のインナーロッドヘッドは、ゲートブロック8のアーチ形状トレンチに密着している。また、液体置換ロッド12のインナーロッドネックとロッド本体の結合面が、ゲートブロック8の外側端面に密着しており、それによって、液体置換ロッド12とゲートブロック8との間の伝動が精密に行われる。液体置換ロッド12のアウターロッドネック及び液体置換ピストン14は、ネジ山により接続され、且つ液体置換杆体12は、位置決めガスケット15及びロックナット16によって液体置換ピストン14を軸方向にロックし、ウェアリングリング13は、液体置換ピストン14の環状凹溝に段階的に嵌め込まれ、且つウェアリングリング13と液体置換筒体4の油圧筒体が精密嵌めし、また、液体置換ロッド12のロッド本体と液体置換筒体4のシールライナーが精密嵌めして二重柱面移動対偶を構成し、それによって、ゲートブロック8は、径方向に正確に往復摺動する。
【0042】
図7において、液体置換筒体4は、二重制御本体1内のオイルとアダプター筒体22及び油圧筒体25内の作動液とをシールして分離し、シールライナー21及びアダプター筒体22の規格は、液体置換ロッド12のロッド径と一致し、油圧筒体25の規格は、液体置換ピストン14のアウターレース面の直径と一致し、内側○型シールリング18の規格を決定するときに、熱攻ハフアンドパフを用いた坑口のオーバーフロー又はキックオイルの流圧の最大値及び熱攻ハフアンドパフ暴噴チュービングの流圧の最大値などの因素を考慮する必要があり、且つ外側○型シールリング17、八角形シールリング20、左筒体○型シールリング24及び右筒体○型シールリング26の規格を決定するときに、アダプター筒体22と油圧筒体25内の作動液の最大油圧などの因素を考慮する必要がある。
【0043】
図7において、液体置換筒体4は、作動液送りマニホールドを介して作動液を切り替え、且つアダプター筒体22の作動液孔及び油圧カバー27の作動液孔から作動液の供給又は作動液の排出を行い、それによって、液体置換ピストン部材5が坑口研磨ロッド3の径方向に往復運動するために動力を供給する。アダプター筒体22の排気孔は、管用ネジ山によって排気スクリュープラグ23に接続され、アダプター筒体22、油圧筒体25及び油圧カバー27は、フランジディスク及びボルトに一体に接続され、且つアダプター筒体22のフランジディスク及びボルトによって液体置換筒体4を二重制御本体1に接続し、また、油圧筒体25の環状凹溝のそれぞれには、左筒体○型シールリング24及び右筒体○型シールリング26が配置され、それによって、アダプター筒体22と油圧筒体25及び油圧筒体25と油圧カバー27との間を静的にシールする。且つシールライナー21の環状凹溝には、外側○型シールリング17が配置され、それによって、シールライナー21とアダプター筒体22との間を静的にシールする。また、シールライナー21の環状トレンチには、内側○型シールリング18が配置され、また、シールライナー21の環状係合溝には、八角形シールリング20が配置され、それによって、シールライナー21と液体置換ロッド12との間を動的にシールする。
【0044】
図8において、液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置が坑口研磨ロッドの暴噴及びオーバーフロー作業を制御するプロセスには、液体置換上制御装置の液体置換動力手段の液体置換筒体4は、作動液送りマニホールドを介して作動液を供給し、且つ油圧カバー27の作動液孔から作動液を供給するとともにアダプター筒体22の作動液孔から作動液を排出し、液体置換上制御装置の液体置換動力手段の液体置換ピストン部材5は、坑口研磨ロッド3の径方向における内向きの動力を受け、且つ液体置換上制御装置の液体置換ピストン14は、動力を伝達して、液置換ロッド12を介して上制御ゲート2のゲートブロック8が二重制御本体1の矩形貫通孔に沿ってリフト範囲の径方向に正確に摺動するように直接駆動し、それによって、上制御ゲート2のゲートブロック8の左ゲートブロック及び右ゲートブロックは、坑口研磨ロッド3及び上制御ゲート2のロッド用シール接着芯材10をクランプする。ロッド用シール接着芯材10の左ロッド用シール接着芯材及び右ロッド用シール接着芯材は、同時に径方向に変形し、それによって、上制御ゲート2のゲートブロック8と坑口研磨ロッド3との間をシールする。また、上制御ゲート2のケーシング用シール接着芯材9は、上制御ゲート2のゲートブロック8と二重制御本体1との間をシールし、液体置換上制御装置の内側○型シールリング18及び八角形シールリング20は、シールライナー21と液体置換ロッド12との間を動的にシールする。
【0045】
図8において、液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置が坑口研磨ロッドの暴噴及びオーバーフロー作業を制御するプロセスには、液体置換上制御装置の液体置換動力手段の液体置換筒体4は、作動液送りマニホールドを介して作動液を切り替え、アダプター筒体22の作動液孔から作動液を供給するとともに油圧カバー27の作動液孔から作動液を排出し、液体置換上制御装置の液体置換動力手段の液体置換ピストン部材5は、坑口研磨ロッド3の径方向における外向きの動力を受け、且つ液体置換上制御装置の液体置換ピストン14を介して動力を伝達し、且つ液体置換ロッド12を介して上制御ゲート2のゲートブロック8が二重制御本体1の矩形貫通孔に沿って復路の径方向に正確に摺動するように直接駆動し、それによって、上制御ゲート2のゲートブロック8の左ゲートブロック及び右ゲートブロックは、坑口研磨ロッド3を放す。
【0046】
図9において、液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置がサッカーロッド・ストリング暴噴及びオーバーフロー作業を制御するプロセスには、液体置換下制御装置の液体置換動力手段の液体置換筒体4は、作動液送りマニホールドを介して作動液を供給し、油圧カバー27の作動液孔から作動液を供給するとともにアダプター筒体22の作動液孔から作動液を排出し、液体置換下制御装置の液体置換動力手段の液体置換ピストン部材5は、サッカーロッド・ストリング7の径方向における内向きの動力を受け、且つ液体置換下制御装置の液体置換ピストン14は、動力を伝達して、液体置換ロッド12を介して下制御ゲート6のゲートブロック8が二重制御本体1の矩形貫通孔に沿ってリフト範囲の径方向に正確に摺動するように直接駆動し、それによって、下制御ゲート6のゲートブロック8の左ゲートブロック及び右ゲートブロックは、サッカーロッド・ストリング7及び下制御ゲート6のロッド用シール接着芯材10をクランプする。ロッド用シール接着芯材10の左ロッド用シール接着芯材及び右ロッド用シール接着芯材は、同時に径方向に変形し、それによって、下制御ゲート6のゲートブロック8とサッカーロッド・ストリング7との間をシールする。また、下制御ゲート6のケーシング用シール接着芯材9は、下制御ゲート6のゲートブロック8と二重制御本体1との間をシールし、液体置換下制御装置の内側○型シールリング18及び八角形シールリング20は、シールライナー21と液体置換ロッド12との間を動的にシールする。
【0047】
図9において、液体置換二重制御型の熱攻ハフアンドパフ用噴出・オーバーフロー防止装置がサッカーロッド・ストリング暴噴及びオーバーフロー作業を制御するプロセスには、液体置換下制御装置の液体置換動力手段の液体置換筒体4は、作動液送りマニホールドを介して作動液を切り替え、アダプター筒体22の作動液孔から作動液を供給するとともに、油圧カバー27の作動液孔から作動液を排出し、液体置換下制御装置の液体置換動力手段の液体置換ピストン部材5は、サッカーロッド・ストリング7の径方向における外向きの動力を受け、且つ液体置換下制御装置の液体置換ピストン14は、動力を伝達して、液置換ロッド12を介して下制御ゲート6のゲートブロック8が二重制御本体1の矩形貫通孔に沿って復路の径方向に正確に摺動するように駆動し、それによって、下制御ゲート6のゲートブロック8の左ゲートブロック及び右ゲートブロックは、サッカーロッド・ストリング7を放す。
【0048】
上記実施例は、本発明を説明するために過ぎず、その各部材の構造、接続方式などは、変化可能であり、本発明の技術案に音づいて行われる同等変換及び改良は、すべて本発明の特許範囲に属する。
【符号の説明】
【0049】
1−二重制御本体、2−上制御ゲート、3−坑口研磨ロッド、4−液体置換筒体、5−液体置換ピストン部材、6−下控ゲート、7−サッカーロッド・ストリング、8−ゲートブロック、9−ケーシング用シール接着芯材、10−ロッド用シール接着芯材、11−接続ピン、12−液体置換ロッド、13−ウェアリングリング、14−液体置換ピストン、15−位置決めガスケット、16−ロックナット、17−外側○型シールリング、18−内側○型シールリング、19−シール押さえリング、20−八角形シールリング、21−シールライナー、22−アダプター筒体、23−排気スクリュープラグ、24−左筒体○型シールリング、25−油圧筒体、26−右筒体○型シールリング、27−油圧カバー
図1
図2
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図9