(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御手段は、前記温度センサにより所定の間隔をおいて検出された前記容器内の物品の温度、及び/又は前記温度逸脱フラグを前記記憶手段に記憶することを特徴とする請求項2記載の品質管理システム。
前記温度測定装置と通信する第2通信手段、前記携帯端末と通信する第3通信手段を有し、前記第2通信手段と前記第3通信手段を介して、前記温度測定装置と前記携帯端末との通信を中継する通信中継装置を備えることを特徴とする請求項6記載の品質管理システム。
前記携帯端末と通信する第6通信手段を有し、前記第6通信手段を介して、前記携帯端末から受信した品質データを品質証明書として印刷する印刷装置を備えることを特徴とする請求項6記載の品質管理システム。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
本発明は、薬剤が利用される直前までの品質を確認するために、以下の構成を有する。
すなわち、本発明の温度測定装置は、温度センサを備え、物品とともに容器に 収容される温度測定装置であって、温度センサにより所定の計測間隔をおいて検出された容器内の物品の温度が基準温度範囲を逸脱したか否かを判定する温度逸脱判定手段と、温度逸脱判定手段による判定結果として、容器内の物品の温度が基準温度範囲を連続して逸脱した回数が基準回数を超えた場合に、温度逸脱フラグを有効に設定する制御手段と、制御手段により温度逸脱フラグが有効に設定されたことを報知する報知手段と、を備えることを特徴とする。
以上の構成を備えることにより、薬剤が利用される直前までの品質を確認することができる。
上記記載の本発明の特徴について、以下の図面を用いて詳細に解説する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
上記の本発明の特徴に関して、以下、図面を用いて詳細に説明する。
【0009】
<第1実施形態>
<品質管理システム>
図1は、本発明の第1実施形態に係わる品質管理システムの構成を示すブロック図である。
以下、同じ構成要件には同じ符号を付して説明する。
品質管理システム1は、クライアント端末(医療施設倉庫)3、クライアント端末(病棟)5、通信ネットワークN1、N2、物品管理サーバ(配送者)11、データベースDB13、携帯端末15、RFIDリーダ17、印刷装置19、RFIDタグ25を備えている。
なお、本実施形態ではクライアント端末3、クライアント端末5、携帯端末15、RFIDリーダ17、印刷装置19、及びRFIDタグ25が複数で構成されているが、単数でもよい。また、通信ネットワークがN1、N2と別れているが同一の通信ネットワークで構成してもよい。
【0010】
フロントエンドサーバ9は、通信ネットワークN1を介してクライアント端末3、5からのデータを受信して、クライアント端末3、5への直接のアクセスサービスや、表示フォーマットの変更を受け持つ機能を備えている。
クライアント端末3は、医療施設倉庫の係員が操作可能な端末である。クライアント端末5は、医療施設の医師や看護師等の医療従事者が操作可能な端末である。
【0011】
物品管理サーバ11は、通信ネットワークN2を介して携帯端末15のデータを受信して、各携帯端末15の状態を管理する。
なお、物品管理サーバ11は、内部にROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、CPU(Central Processing Unit)、HDD(Hard Disk Drive)を有し、HDDからオペレーティングシステムOSを読み出してRAM上に展開してOSを起動し、OS管理下において、HDDからプログラム(後述する各種フローチャートで示されるプログラム)を読み出し、各種処理を実行する。
【0012】
<物品の梱包>
図2(a)は物品を梱包した様子を示す概要図であり、
図2(b)は物品を梱包した様子を示す写真である。
図2(a)に示すように、袋21には、物品23とRFIDタグ25とが収容されており、袋21を開閉するためのファスナ部にはバーコードが印刷されたタグが設けられている。なお、RFIDタグ25は、後述する温度測定装置の一例である。
図2(b)に示す写真のように、袋には、物品とRFIDタグとが収容されており、袋を開閉するためのファスナ部が設けられている。
【0013】
<RFIDリーダ>
図3(a)は本発明の第1実施形態に係わるRFIDリーダのハードウエア構成を示すブロック図である。
図3(a)に示すように、RFIDリーダ17は、CPU17a、メモリ17b、バッテリ17c、通信部17d、通信部17e、アンテナANT1、アンテナANT2を備えている。
CPU17aは、内部にROM、RAMを有し、ROMからプログラム(後述する各種フローチャートで示されるプログラム)を読み出し、RAMをワークエリアとして用いて各種処理を実行する。
メモリ17bは、不揮発性記憶媒体であり、RFIDリーダ17のリーダID、データ等を記憶する。不揮発性記憶媒体は、例えば、NVRAM(Non Volatile RAM)等が用いられ、バッテリ17cの電力がOFFの場合にも記憶しておく必要のあるデータが格納される。
バッテリ17cは、直流電力を放電してRFIDリーダ17の内部回路に供給する。
通信部17dは、UHF帯の周波数を利用してアンテナANT1を介してRFIDタグ25と通信するための共振回路であり、CPU17aとの間で通信信号を入出力する。
通信部17eは、2.4GHz帯の周波数を利用してアンテナANT2を介して携帯端末15とbluetooth(商標登録第)通信を行うための共振回路であり、CPU17aとの間で通信信号を入出力する。
【0014】
<RFIDタグ>
図3(b)は本発明の第1実施形態に係わるRFIDタグのハードウエア構成を示すブロック図である。
図3(b)に示すように、RFIDタグ25は、CPU25a、メモリ25b、バッテリ25c、温度センサ25d、通信部25e、アンテナANT3、発光ダイオードLED1を備えている。
CPU25aは、内部にROM、RAMを有し、ROMからプログラム(後述する各種フローチャートで示されるプログラム)を読み出し、RAMをワークエリアとして用いて各種処理を実行する。
メモリ25bは、不揮発性記憶媒体であり、タグID、閾値、計測間隔、温度逸脱フラグF、日時データ等を記憶する。不揮発性記憶媒体は、例えば、NVRAM(Non Volatile RAM)等が用いられ、バッテリ25cの電力がOFFの場合にも記憶しておく必要のあるデータが格納される。
バッテリ25cは、直流電力を放電してRFIDタグ25の内部回路に供給する。
温度センサ25dは、周囲の温度を検出して温度データをCPU25aに出力する。
通信部25eは、UHF帯の周波数を利用してアンテナANT1を介してRFIDリーダ17と通信するための共振回路であり、CPU25aとの間で通信信号を入出力する。
発光ダイオードLED1は、CPU25aが温度逸脱フラグFをハイレベル状態にした場合に点灯し、温度逸脱フラグFをローレベル状態にした場合に消灯する。
【0015】
<機能ブロック>
図4は、本発明の第1実施形態に係わる品質管理システムの機能ブロックである。
温度測定装置25Aは、温度センサ25dを備え、物品23とともに容器21に収容される温度測定装置25Aであって、温度センサ25dにより所定の計測間隔をおいて検出された容器21内の物品23の温度が基準温度範囲を逸脱したか否かを判定する温度逸脱判定部25hと、温度逸脱判定部25hによる判定結果として、容器21内の物品23の温度が基準温度範囲を連続して逸脱した回数が基準回数を超えた場合に、温度逸脱フラグを有効に設定する制御部25gと、制御部25gにより温度逸脱フラグが有効に設定されたことを報知する報知部25fと、を備えることを特徴とする。
温度測定装置25Aは、記憶部25iを備え、制御部25gは、温度逸脱フラグ、温度逸脱した時の日時を記憶部25iに記憶することを特徴とする。
【0016】
制御部25gは、温度センサ25dにより所定の間隔をおいて検出された容器21内の物品の温度、及び/又は温度逸脱フラグを記憶部25iに記憶することを特徴とする。
【0017】
制御部25gは、監視条件として、温度上限値、温度下限値、計測間隔、基準回数を記憶部25iに記憶させ、温度逸脱判定部25hは、記憶部25iから取得した温度上限値、温度下限値、計測間隔に基づいて、温度センサ25dにより所定の計測間隔をおいて検出された容器21内の物品23の温度が温度上限値から温度下限値までの基準温度範囲を逸脱したか否かを判定し、制御部25gは、記憶部25iから取得した基準回数に基づいて、温度逸脱判定部25hによる判定結果として、容器21内の物品23の温度が基準温度範囲を連続して逸脱した回数が基準回数を超えた場合に、温度逸脱フラグを有効に設定することを特徴とする。
【0018】
報知部25fは、温度逸脱フラグが有効に設定された場合に点灯する発光素子であることを特徴とする。
温度測定装置25Aは、RFIDタグを備えていることを特徴とする。
【0019】
品質管理システム20は、第1態様乃至第6態様の何れか一項に記載の温度測定装置25Aと、温度測定装置25Aと物品23とをともに収容した容器21を所定の温度範囲で保管する冷蔵庫27と、を備えることを特徴とする。なお、冷蔵庫27は物品23を保冷するためのものであり、保冷機能を有する配送容器であってもよい。
【0020】
品質管理システム20は、温度測定装置25Aと、温度測定装置25Aと通信する携帯端末15と、を備え、温度測定装置25Aは、携帯端末15からの送信要求に応じて、温度逸脱フラグを携帯端末15に送信する第1通信部25eを備え、携帯端末15は、温度測定装置25Aと通信する第4通信部15aと、温度測定装置25Aから有効に設定された温度逸脱フラグを受信した場合に、物品23が異常状態にあると判定する判定部15dを備えることを特徴とする。
【0021】
品質管理システム20は、温度測定装置25Aと通信する第2通信部17d、携帯端末15と通信する第3通信部17eを有し、第2通信部17dと第3通信部17eを介して、温度測定装置25Aと携帯端末15との通信を中継する通信中継装置17Aを備えることを特徴とする。なお、通信中継装置17Aを介さず、携帯端末15と温度測定装置25Aが直接通信するように構成してもよい。
【0022】
品質管理システム20は、携帯端末15と通信する物品管理サーバ11を備え、温度測定装置25Aは、容器21内の物品23の温度、日時、及び温度逸脱フラグを記憶する記憶部25iと、携帯端末15からの送信要求に応じて、記憶部25iから読み出した容器21内の物品23の温度、日時、及び温度逸脱フラグを携帯端末15に送信する第1通信部25eを備え、物品管理サーバ11は、携帯端末15から受信した容器21内の物品23の温度、日時、及び温度逸脱フラグを記憶する温度記憶部13aと、温度記憶部13aから取得した容器21内の物品23の温度、日時、及び温度逸脱フラグに基づいて、当該物品23に係わる品質データを生成する品質データ生成手段と、を備えることを特徴とする。
【0023】
品質管理システム20は、携帯端末15と通信する第6通信部19cを有し、第6通信手段を介して、携帯端末15から受信した品質データを品質証明書として印刷する印刷装置19を備えることを特徴とする。
【0024】
携帯端末15は、当該携帯端末15への操作に応じて生成された業務状況を表す業務ステータス、容器21内の物品23の温度、日時、及び温度逸脱フラグを物品管理サーバ11へ送信する第7通信部15cを備えることを特徴とする。
【0025】
物品管理サーバ11は、携帯端末15から受信した業務ステータスを記憶する業務データ記憶部13bと、物品23の温度、日時、及び温度逸脱フラグを記憶する温度記憶部13bと、業務データ記憶部13bから取得した業務ステータス、温度記憶部13aから取得した物品23の温度、日時、及び温度逸脱フラグに基づいて、物品23に係わる業務ステータスを表す業務状況データを生成する業務状況データ生成部11dと、を備えることを特徴とする。
なお、業務状況データとは、病棟への格納や、患者への投与等の際に、携帯端末15から入力される業務ステータスの集約データのことを表す。なお、業務ステータスとは、監視開始や、病棟格納、投与等の作業工程のことを表す。
【0026】
物品管理サーバ11は、携帯端末15から受信した温度測定装置25AのID、容器21の番号、物品23の商品コードを関連付けて記憶するID管理記憶部13cを備えることを特徴とする。
【0027】
物品管理サーバ11は、温度測定装置25Aの監視条件として、温度上限値、温度下限値、計測間隔、基準回数を記憶する監視条件記憶部13dと、監視条件記憶部13dから取得した監視条件を携帯端末15に送信する第8通信部11aと、を備え、携帯端末15は、物品管理サーバ11から受信した監視条件を温度測定装置25Aに送信する第4通信部15aを備え、温度測定装置25Aの制御部25gは、携帯端末15から受信した監視条件を記憶部25iに記憶し、記憶部25iから取得した監視条件に基づいて、容器21内の物品23の温度を監視するように制御することを特徴とする。
【0028】
物品管理サーバ11は、物品23と温度測定装置25Aとをともに収容した容器21を識別するための容器番号をバーコードとして生成するバーコード情報生成部11eを備えることを特徴とする。
【0029】
<業務手順のシーケンス図>
図5は、本発明の第1実施形態に係わる品質管理システムの全般的な業務手順を示すシーケンス図である。
製薬品卸から医療施設倉庫に納品された保冷医薬品には、その温度を取得するための装置が付加されていないため、温度監視を行うことができない。そこで、第1実施形態では、医療施設倉庫において、保冷医薬品に対して温度逸脱監視を開始することを特徴とする。
【0030】
<出庫から格納まで>
まず、病院施設の倉庫から物品を出庫して病棟の冷蔵庫に格納するまでの業務手順について説明する。
ステップS1では、病棟43に設けられたクライアント端末5は、発注業務として発注画面への登録を行う。この際、医療施設倉庫45に設けられたクライアント端末3は、発注情報を受信する。
ステップS3では、医療施設倉庫45において、出荷作業として、伝票を参照して、在庫してある複数の物品から必要数の物品をピッキングして、物品を容器21(袋)に収容し、さらに配送容器53に収納する。
次に、ステップS5では、携帯端末15を操作して、温度測定装置25Aを起動し、温度監視を開始する。
車両に配送容器53を搭載する。
ステップS7では、医療施設倉庫45から病棟43へ配送容器53の配送を開始する。
【0031】
ステップS9では、病棟43において、医療従事者は携帯端末15を用いて配送容器53に収容されている物品の温度を監視して確認を行う。
ステップS11では、病棟43において、配送容器53から物品を取り出し、冷蔵庫27に格納する。
【0032】
<患者投与>
次に、物品である薬剤を患者へ投与する際の業務手順について説明する。
ステップS21では、温度監視を終了する。
ステップS23では、冷蔵庫27から薬剤(物品)を取り出して、薬剤を患者に投与する。
【0033】
<薬剤の返却>
次に、薬剤を返却する手順について説明する。
ステップS31では、医療従事者が患者へ薬剤を投与した際に、未投与の薬剤が残った場合、または医療従事者が患者へ薬剤を投与しなかった場合に、薬剤の返却決定を行う。
ステップS33では、病棟43から医療施設倉庫45へ配送容器53の配送を開始する。
ステップS35では、配送容器53に収容されている物品の温度の監視を終了する。
ステップS37では、配送容器53から袋入りの薬剤を取り出して、冷蔵庫27に格納する。
【0034】
<出庫業務を示すシーケンス図>
図6は、本発明の第1実施形態に係わる品質管理システムが適用される、医療施設(倉庫)における出庫業務を示すシーケンス図である。
ステップS41では、病棟43から医療施設に設けられたクライアント端末3へ薬品の出庫を依頼する。
ステップS43では、RFIDタググループM情報(RFIDタグの閾値情報を設定するため)、包装管理F情報(包装バーコードを印刷するため)、温度逸脱データの連携を行う。
ステップS45では、出荷作業として、伝票を参照して、在庫してある複数の物品から必要数の物品をピッキングして、物品を配送容器53内に収納する。
ステップS47では、包装に貼付するバーコードをシートに印刷する。
ステップS49では、包装にバーコードを貼付する。
ステップS51では、携帯端末15を用いて、包装に貼付されたバーコードからバーコード情報を読み込む。
ステップS53では、携帯端末15を用いて、包装に貼付された商品バーコードからバーコード情報を読み込む。
ステップS55では、RFIDタグを読み込む。
ステップS57では、商品とRFIDタグを包装に格納する。
【0035】
ステップS59では、携帯端末15は、RFIDリーダ17にタグID要求を送信する。
ステップS61では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25にタグID要求を送信する。
ステップS63では、RFIDタグ25は、メモリからタグIDを読み出して、RFIDリーダ17に送信して応答する。
ステップS65では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25から受信したタグIDを携帯端末15に送信して応答する。
【0036】
ステップS67では、携帯端末15は、RFIDリーダ17に閾値設定要求を送信する。
ステップS69では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25に閾値設定要求を送信する。
ステップS71では、RFIDタグ25は、メモリに閾値を設定して、閾値を設定した旨をRFIDリーダ17に送信して応答する。
ステップS73では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25から受信した閾値を設定した旨を携帯端末15に送信して応答する。
【0037】
ステップS75では、携帯端末15は、RFIDリーダ17に温度逸脱監視開始要求を送信する。
ステップS77では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25に温度逸脱監視開始要求を送信する。
ステップS79では、RFIDタグ25は、温度逸脱監視開始要求に応じて温度逸脱監視を開始して、温度逸脱監視を開始した旨をRFIDリーダ17に送信して応答する。
ステップS81では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25から受信した温度逸脱監視を開始した旨を携帯端末15に送信して応答する。
【0038】
ステップS83では、携帯端末15は、トレース情報を連携するために、業務ステータス、商品コード、包装バーコード、RFIDタグのタグIDを物品管理サーバ11へ送信する。
ステップS85では、物品管理サーバ11は、携帯端末15から受信した業務ステータス、商品コード、包装バーコード、RFIDタグのタグIDをトレース情報として更新する。
ステップS87では、携帯端末15を携帯した医療施設の係員が薬品を収容した配送容器53を病棟43に移動する。
【0039】
<格納業務を示すシーケンス図>
図7は、本発明の第1実施形態に係わる品質管理システムが適用される、医療施設(病棟)における格納業務を示すシーケンス図である。
ステップS101では、医療施設倉庫45から携帯端末15を携帯した医療施設の係員へ薬品を収容した配送容器53を移動する。
ステップS103では、携帯端末15は、RFIDリーダ17に温度逸脱監視確認要求を送信する。
ステップS105では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25に温度逸脱監視確認要求を送信する。
ステップS107では、RFIDタグ25は、温度逸脱監視確認要求に応じて温度逸脱監視を確認して、温度逸脱監視確認をRFIDリーダ17に送信して応答する。
ステップS109では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25から受信した温度逸脱監視確認を携帯端末15に送信して応答する。
【0040】
ステップS111では、携帯端末15は、トレース情報を連携するために、業務ステータス、温度、温度逸脱フラグ、日時を物品管理サーバ11へ送信する。
ステップS113では、物品管理サーバ11は、携帯端末15から受信した業務ステータス、温度、温度逸脱フラグ、日時をトレース情報として更新する。
ステップS115では、携帯端末15を携帯した医療施設の係員が薬品を収容した配送容器53を病棟倉庫の冷蔵庫27に格納する。
【0041】
<出庫業務を示すシーケンス図>
図8は、本発明の第1実施形態に係わる品質管理システムが適用される、医療施設(病棟)からの出庫業務を示すシーケンス図である。
ステップS151では、携帯端末15は、RFIDリーダ17に温度逸脱監視停止要求を送信する。
ステップS153では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25に温度逸脱監視停止要求を送信する。
ステップS155では、RFIDタグ25は、温度逸脱監視停止要求に応じて温度逸脱監視を停止して、温度逸脱監視を停止した旨をRFIDリーダ17に送信して応答する。
ステップS157では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25から受信した温度逸脱監視停止した旨を携帯端末15に送信して応答する。
【0042】
ステップS159では、携帯端末15は、トレース情報を連携するために、業務ステータス、温度、温度逸脱フラグ、日時を物品管理サーバ11へ送信する。
ステップS161では、物品管理サーバ11は、携帯端末15から受信した業務ステータス、温度、温度逸脱フラグ、日時をトレース情報として更新する。
ステップS163では、医療施設病棟の医療従事者は、配送容器53から薬品を取り出して患者に投与する。
【0043】
<返却業務を示すシーケンス図>
図9は、本発明の第1実施形態に係わる品質管理システムが適用される、医療施設(病棟)から医療施設(倉庫)への返却業務を示すシーケンス図である。
ステップS201では、医療施設病棟43から携帯端末15を携帯した医療施設倉庫の係員へ薬品を収容した配送容器53を移動する。
ステップS203では、携帯端末15は、RFIDリーダ17に温度逸脱監視停止要求を送信する。
ステップS205では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25に温度逸脱監視停止要求を送信する。
ステップS207では、RFIDタグ25は、温度逸脱監視停止要求に応じて温度逸脱監視を停止して、温度逸脱監視を停止した旨をRFIDリーダ17に送信して応答する。
ステップS209では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25から受信した温度逸脱監視停止した旨を携帯端末15に送信して応答する。
【0044】
ステップS211では、携帯端末15は、トレース情報を連携するために、業務ステータス、温度、温度逸脱フラグ、日時を物品管理サーバ11へ送信する。
ステップS213では、物品管理サーバ11は、携帯端末15から受信した業務ステータス、温度、温度逸脱フラグ、日時をトレース情報として更新する。
ステップS215では、携帯端末15を携帯した医療施設倉庫の係員が薬品を収容した配送容器53を病棟倉庫の冷蔵庫27に格納する。
【0045】
<システム構成図>
図10は、本発明の第1実施形態に係わる品質管理システムにより物品の温度逸脱判定結果を取得することを示すシステム構成図である。
品質管理システム50は、RFIDタグ25、RFIDリーダ17、携帯端末15、通信ネットワークN2、物品管理サーバ11、タグ温度履歴ファイルF1、トレースファイルF3、フロントエンドサーバ9、通信ネットワークN1、クライアント端末3、5を備えている。
タグ温度履歴ファイルF1は、データベースDB13に記憶され、RFIDタグ25からRFIDリーダ17、携帯端末15、通信ネットワークN2、物品管理サーバ11を介して取得された袋番号、温度逸脱フラグFをタグID、日時データに関連付けして格納する。
トレースファイルF3は、データベースDB13に記憶され、日時データ、袋番号、商品コード、端末IDを業務ID、タグIDに関連付けして格納する。
そして、業務内容を表すステータス情報である業務IDの更新が発生すると、物品管理サーバ11は、トレースファイルF3から取得した業務IDと日時データに、タグ温度履歴ファイルF1から取得した温度逸脱データを関連付けてトレーサビリティの詳細画面G15を生成し、フロントエンドサーバ9に送信し、通信ネットワークN1を介してクライアント端末3、5に送信する。
【0046】
<ER図>
図11は、本発明の第1実施形態に係わる物品管理サーバ11により生成される温度と温度逸脱フラグを取得した際の関連付けを示すER図である。
物品管理サーバ11は、RFIDタグ25からRFIDリーダ17、携帯端末15を介して温度逸脱フラグF、温度データ、袋番号、タグID、日時データを取得してタグ温度履歴ファイルF1を生成して、データベースDB13の温度記憶部13aに記憶する。
物品管理サーバ11は、携帯端末15から受信し業務内容を表すステータス情報である業務IDが更新された場合に、タグIDに関連付けして、トレースファイルF3に記憶されている日時データ、袋番号、商品コード、端末IDを更新する。
そして、業務内容を表すステータス情報である業務IDの更新が発生すると、物品管理サーバ11は、トレースファイルF3から取得した業務IDと日時データに、タグ温度履歴ファイルF1から取得した温度逸脱データを関連付けて温度履歴画面G23を生成する。
【0047】
<携帯端末の表示画面>
図12は、本発明の第1実施形態に係る携帯端末に表示される画面を示す図である。
図12(a)は、メニュー画面G1であり、メニューには「温度監視開始」、「温度判定」、「マスタ設定」の3つがある。
図12(b)は、温度監視開始画面G3であり、医療施設倉庫から物品を出庫する際に、物品である商品とRFIDタグとを関連付けるための操作を行う画面であり、商品とRFIDタグの情報はDBに記憶される。
図12(c)は、温度判定画面G5であり、行う業務を選択し、温度判定を行う。
図12(d)は、マスタ設定画面G7であり、RFIDタグの設定を行う画面となる。RFIDタグごとに上限温度閾値や下限温度閾値、測定間隔等の設定を受け付ける。温度逸脱管理を行う上で必要となる設定である。
【0048】
<監視条件の設定>
図13は、本発明の第1実施形態に係るRFIDタグに温度逸脱判定の監視条件を設定し、温度逸脱監視を開始する際のシーケンス図である。
ステップS251では、物品管理サーバ11は、マスタ画面(図示しない)から閾値、計測間隔を決定する。
ステップS253では、物品管理サーバ11は、決定した閾値、計測間隔に設定対象とのるRFIDタグのタグIDを付加して携帯端末15からのダウンロード要求を待つ。
ステップS255では、携帯端末15は、ダウンロード要求を物品管理サーバ11に送信して、物品管理サーバ11から閾値、計測間隔、RFIDタグのタグIDをダウンロードする。
ステップS257では、携帯端末15は、閾値、計測間隔、RFIDタグのタグIDの設定要求をRFIDリーダ17に送信する。
【0049】
ステップS259では、RFIDリーダ17は、閾値、計測間隔をRFIDタグのタグIDを指定してRFIDタグ25に送信する。
ステップS261では、RFIDタグ25は、RFIDリーダ17から受信した閾値、計測間隔をメモリに設定する。
ステップS263では、携帯端末15は、温度監視を開始する。
ステップS265では、携帯端末15は、温度逸脱監視開始要求にRFIDタグのタグIDを付加してRFIDリーダ17に送信する。
ステップS267では、RFIDリーダ17は、温度逸脱監視開始指示をRFIDタグのタグIDを指定してRFIDタグ25に送信する。
ステップS269では、RFIDタグ25は、閾値、計測間隔を参照して監視処理を開始する。
【0050】
<温度逸脱判定>
図14は、本発明の第1実施形態に係るRFIDタグによる温度逸脱判定を示すフローチャートである。
ステップS301では、制御部25gは、初期設定として連続逸脱回数を0に設定する。
ステップS303では、制御部25gは、初期設定として温度逸脱フラグF、終了フラグFを0に設定する。なお、制御部25gは、携帯端末15からの指示に応じて終了フラグを有効に設定する。
ステップS305では、制御部25gは、初期設定として発光ダイオードLED1を消灯状態に設定する。
ステップS307では、制御部25gは、ループを開始する。
ステップS309では、制御部25gは、タイマに計測間隔Δt(例えば、Δt=60秒)を設定する。
ステップS311では、制御部25gは、タイマに設定された計測間隔Δtから計時を開始する。
【0051】
ステップS313では、制御部25gは、温度センサ25dから温度データを取得する。
ステップS315では、制御部25gは、取得した温度データは基準温度範囲内か否かを判定する。制御部25gは、取得した温度データが基準温度範囲内であると判定した場合には、ステップS317に進む。一方、制御部25gは、取得した温度データが基準温度範囲内から逸脱していると判定した場合には、ステップS319に進む。
ステップS317では、制御部25gは、連続逸脱回数を0に設定し、ステップS329へ進む。
ステップS319では、制御部25gは、連続逸脱回数をインクリメント(+1)する。
【0052】
ステップS321では、制御部25gは、連続逸脱回数は基準値以上か否かを判定する。制御部25gは、連続逸脱回数が基準値以上であると判定した場合には、ステップS329に進む。制御部25gは、連続逸脱回数が基準値以上ではないと判定した場合には、ステップS323に進む。
ステップS323では、制御部25gは、温度逸脱フラグFを1に設定する。
ステップS325では、制御部25gは、温度が逸脱した日時データをメモリ25bに保存する。
ステップS327では、制御部25gは、発光ダイオードLED1を点灯する。
【0053】
ステップS329では、制御部25gは、ループを開始する。
ステップS331では、制御部25gは、タイマの計時が0に到達したか否かを判定する。制御部25gは、タイマの計時が0に到達したと判定した場合に、ステップS334へ進む。一方、制御部25gは、タイマの計時が0に到達していないと判定した場合に、ステップS333へ進む。
ステップS333では、制御部25gは、ループが終了していない場合に、ステップS329に戻り、処理を繰り返す。一方、制御部25gは、ループが終了した場合に、ステップS334に進む。
ステップS334では、制御部25gは、終了フラグが1か否かを判断する。制御部25gは、終了フラグが1であると判断した場合は、本フローチャートの処理を終了する。制御部25gは、終了フラグが0であると判断した場合は、ステップS335に進む。
ステップS335では、制御部25gは、ループが終了していない場合に、ステップS307に戻り、処理を繰り返す。一方、制御部25gは、ループが終了した場合に、本処理を終了する。
【0054】
<温度逸脱確認処理>
図15は、本発明の第1実施形態に係る携帯端末による温度逸脱確認処理を示すフローチャートである。
ステップS351では、判定部15dは、携帯端末15の温度判定画面G5を表示する。
ステップS353では、判定部15dは、携帯端末15の「判定」ボタンG5aが押されたか否かを判定する。判定部15dは、「判定」ボタンG5aが押された場合には、ステップS355に進む。一方、判定部15dは、「判定」ボタンG5aが押されてない場合は処理を終了する。
ステップS355では、判定部15dは、RFIDタグ25から温度データ、温度逸脱フラグF、逸脱日時データを取得する。
【0055】
ステップS357では、判定部15dは、温度逸脱フラグFが0か否かを判定する。温度逸脱フラグFが0であると判定した場合には、ステップS359へ進む。一方、温度逸脱フラグFが0ではないと判定した場合には、ステップS361へ進む。
ステップS359では、判定部15dは、判定結果が正常であると決定する。
ステップS361では、判定部15dは、判定結果が異常であると決定する。
ステップS363では、判定部15dは、物品管理サーバ11へ温度データ、温度逸脱フラグF、逸脱日時データを送信して連携させる。
ステップS365では、判定部15dは、判定結果を温度判定画面G5上に表示する。
【0056】
<温度逸脱を示す表とグラフ図>
図16(a)は、温度逸脱を示す表であり、
図16(b)は温度逸脱を示すグラフ図である。
図16(a)に示すように、表H1には、縦方向に測定時間、温度(℃)、上限温度閾値(℃)、下限温度閾値(℃)、温度逸脱回数、温度逸脱フラグ等の項目が記載されており、横方向には各項に対応した実際の数値が記載されている。
一方、
図16(b)に示すように、グラフ
図G9には、縦方向に温度(℃)が記載されており、横方向には分刻みの測定時間(時刻)が記載されている。
例えば、温度逸脱判定部25hには、
図16(b)に示すように、上限温度閾値として8℃、下限温度閾値として2℃が設定されている。
測定時間(時刻)が9:00〜9:03の範囲では、温度が5.3から6.5℃へ上昇しており、測定時間(時刻)が9:04になると、何らかの原因で温度が8.0℃を超えるので、温度逸脱フラグFが0から1に変化する。しかし、9:05〜9:08の範囲に移ると、温度が8.0℃を下回るので、温度逸脱フラグFが1から0に変化する。
さらに、9:09〜9:11の範囲では、何らかの原因で温度が8.0℃を超えるので、温度逸脱回数が3回になり、この結果、温度逸脱フラグFが0から1に変化する。
その後、9:12以降では、温度が8.0℃を下回る状態が続くが、温度逸脱フラグFは1の状態を保持する。この際、温度逸脱フラグFが1の状態では発光ダイオードLED1が点灯するので、物品の保温環境が8℃を超えた異常状態にあったことが報知される。
【0057】
<逸脱閾値>
図17は、本発明の第1実施形態に係わる物品管理サーバ11により生成される逸脱閾値の関連付けを示すER図である。
【0058】
<RFIDタグ管理F7>
物品管理サーバ11の制御部11bは、入力画面(図示しない)より入力して、タグIDに対して、タググループ番号、使用状況、ステータスを関連付けしてRFIDタグ管理F7を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、タグIDをキーとして、RFIDタグ管理F7からタグIDを抽出して、タググループ番号、使用状況、ステータスを取得する。
【0059】
<RFIDタググループM5>
物品管理サーバ11の制御部11bは、入力画面(図示しない)より入力して、グループ番号に対して、上限温度閾値、下限温度閾値、計測間隔、連続逸脱回数を関連付けしてRFIDタググループM5を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、グループ番号をキーとして、RFIDタググループM5からグループ番号を抽出して、上限温度閾値、下限温度閾値、計測間隔、逸脱回数を取得する。
このRFIDタググループM5により、RFIDタグ毎に逸脱判定に必要な設定を行うことができる。
【0060】
<トレーサビリティの概要>
図18は、本発明の第1実施形態に係わる品質管理システムが適用される、トレーサビリティの概要を示すシーケンス図である。
ステップS401では、物品管理サーバ11は、クライアント端末3、5からの送信要求に応じて、「検索条件入力画面」(
図19(a))をクライアント端末3、5に送信することで、クライアント端末3、5は、「検索条件入力画面」を表示する。
ステップS403では、クライアント端末3、5は、「検索条件入力画面」に対して、いずれかの条件(「日付)、又は「判定」)を入力して、物品管理サーバ11に送信する。
ステップS405では、物品管理サーバ11は、クライアント端末3、5からの条件に一致する、対象の一覧をデータベースから検索して、クライアント端末3、5に送信することで、クライアント端末3、5は、対象の一覧を表示する。
ステップS407では、クライアント端末3、5は、表示対象となる商品を選択して、物品管理サーバ11に送信する。
ステップS409では、物品管理サーバ11は、クライアント端末3、5から選択された商品の「トレーサビリティ詳細画面」(
図19(b))をクライアント端末3、5に送信することで、クライアント端末3、5は、「トレーサビリティ詳細画面」を表示する。
【0061】
<トレーサビリティの一覧画面>
図19(a)は、トレーサビリティの一覧画面を示す図であり、
図19(b)は、絞り込み検索の結果を示す図である。
図19(a)に示すように、トレーサビリティ(一覧)画面G11には、病院名、日付、判定を入力または選択することが可能な入力エリアが表示されており、得意先(病院名)を選択し、日付や判定を入力または選択することで、検索するデータの条件を指定することができる。
指定された条件に応じて「絞り込み検索」キーが押されると、
図19(a)に示すように、検索条件に基づいたデータ一覧G13が表示される。データ一覧G13の表示項目としては、横方向に日付、商品名、搬送状況、ステータスが表示される。
【0062】
<トレーサビリティの詳細画面>
図20は、トレーサビリティの詳細画面を示す図である。
図20に示すように、トレーサビリティの詳細画面G15には、病院名、タグ番号(No)が記載されており、さらに、日時、商品名、PDA名称、搬送状況、ステータス、温度逸脱時間(時刻)が表示されている。
図19(b)に示す一覧画面G13が表示され、その一覧画面G13に示されるデータを選択すると、詳細画面へと遷移し、物品に対応した業務と温度、ステータス等を参照することができる。
【0063】
<ER図>
図21は、本発明の第1実施形態に係わる物品管理サーバ11により生成される各ファイル及びマスタの関連付けを示すER図である。
【0064】
<包装管理F9>
物品管理サーバ11の制御部11bは、携帯端末15より取得した、商品を梱包している袋番号とRFIDタグのタグID、商品コードを関連付けして包装管理ファイルF9を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、袋番号をキーとして、包装管理ファイルF9から袋番号を抽出して、タグIDと商品コードをそれぞれ取得する。
【0065】
<RFIDタグ管理F7>
物品管理サーバ11の制御部11bは、入力画面(図示しない)より入力して、タグIDに対して、タググループ番号、使用状況、ステータスを関連付けしてRFIDタグ管理F7を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、タグIDをキーとして、RFIDタグ管理F7からタグIDを抽出して、タググループ番号、使用状況、ステータスを取得する。
【0066】
<RFIDタググループM5>
物品管理サーバ11の制御部11bは、入力画面(図示しない)より入力して、グループ番号に対して、上限温度閾値、下限温度閾値、計測間隔、連続逸脱回数を関連付けしてRFIDタググループM5を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、グループ番号をキーとして、RFIDタググループM5からグループ番号を抽出して、上限温度閾値、下限温度閾値、計測間隔、逸脱回数を取得する。
このRFIDタググループM5により、RFIDタグ毎に逸脱判定に必要な設定を行うことができる。
【0067】
<タグ温度履歴F1>
物品管理サーバ11の制御部11bは、携帯端末15より取得した、タグID、日時に対して、袋番号、温度、逸脱フラグを関連付けしてタグ温度履歴F1を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、タグID、日時をキーとして、タグ温度履歴F1からタグID、日時を抽出して、袋番号、温度、逸脱フラグを取得する。
【0068】
<トレースF3>
物品管理サーバ11の制御部11bは、携帯端末15より取得した、業務IDとタグIDに対して、日時、袋番号、商品コード、端末IDを関連付けしてトレースF3を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、業務IDとタグIDをキーとして、トレースF3から業務IDとタグIDを抽出して、日時、袋番号、商品コード、端末IDを取得する。
トレースF3は、業務に係るステータス情報となる。
【0069】
<携帯端末管理F11>
物品管理サーバ11の制御部11bは、入力画面(図示しない)より入力して、端末IDに対して、設置場所、業務IDを関連付けして携帯端末管理F11を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、端末IDをキーとして、携帯端末管理F11から端末IDを抽出して、設置場所、業務IDを取得する。
携帯端末管理F11は、業務を行う携帯端末の管理情報となる。
【0070】
<業務M13>
物品管理サーバ11の制御部11bは、入力画面(図示しない)より入力して、業務IDに対して、業務名を関連付けして業務M13を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、業務IDをキーとして、業務M13から業務IDを抽出して、業務名を取得する。
業務M13は、物流センタから得意先まで配送し、患者へ投与するまでの業務情報となる。
【0071】
<第2実施形態>
図22は、本発明の第2実施形態に係わる品質管理システムの構成を示すブロック図である。なお、
図22に示す符号のうち、
図1に示す符号と同一のものについては同様の構成であるので、その説明を省略する。
第2実施形態では、例えば医薬品卸の倉庫を薬剤が出庫してから患者へ投与するまでの工程について説明する。
品質管理システム1は、クライアント端末(医薬品卸の倉庫)3、クライアント端末(医療施設倉庫)4、クライアント端末(病棟)5、通信ネットワークN1、N2、N3、物品管理サーバ(配送者)11、データベースDB13、携帯端末15、RFIDリーダ17、印刷装置19、物流管理サーバ51を備えている。
物流管理サーバ51は、通信ネットワークN3を介して物品管理サーバ(配送者)11とデータ通信を行い、物流状態を管理する。
なお、物流管理サーバ51は、内部にROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、CPU(Central Processing Unit)、HDD(Hard Disk Drive)を有し、HDDからオペレーティングシステムOSを読み出してRAM上に展開してOSを起動し、OS管理下において、HDDからプログラム(後述する各種フローチャートで示されるプログラム)を読み出し、各種処理を実行する。
【0072】
<配送容器の概要>
図23は、配送容器に収容された袋と物品の概要を示す図である。
図23に示すように、袋21には、物品23とRFIDタグ25とが収容されており、袋21を開閉するためのファスナ部にはバーコードが印刷されたタグが設けられている。さらに、2つの袋21が配送容器53に収容されている。
配送容器53の側面には、小型端末55が配置されている。なお、RFIDタグ25は、前述する温度測定装置の一例である。
【0073】
<配送容器と小型端末のハードウエア構成>
図24は、本発明の第2実施形態に係わる配送容器と小型端末のハードウエア構成を示す図である。
配送容器53は、上述したように、物品23とRFIDタグ25とを収容した袋21を収容しており、RFIDタグ25と小型端末55とがUHF帯の周波数を利用して通信される。
【0074】
小型端末55は、通信部55a、CPU55b、RAM55c、ROM55d、GPS受信部55e、操作表示部55f、10軸センサ55gを備えている。
通信部55aは、アンテナANT4を有し、通信ネットワークN2を介して受注管理サーバ11との間でデータを送受信する。
CPU55bは、ROM55dに予め記憶されるプログラムに従い、RAM55cをワークメモリとして用いて、配送用ユニット17Aの全体の動作を制御する。
RAM55cは、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、ワークメモリとして利用可能である。
ROM55dは、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア、及び各種データが格納されている。
【0075】
GPS受信部55eは、アンテナANT5を介して複数のGPS衛星から電波信号を受信して配送用ユニット17Aの位置情報を算出し、算出した位置情報を通信ネットワークN2を介して受注管理サーバ11に送信する。
操作表示部55fは、各種設定やモード選択を行うためのメニューを表示させる画面やキーボタンなどを備え、ユーザからの種々の操作要求を受け付ける。
10軸センサ55gは、10軸測定に対応した慣性測定ユニットであり、3軸角速度センサ(ジャイロ・センサ)と3軸加速度センサ、3軸磁気センサ、圧力センサを一つのパッケージに封止した複合センサであり、配送容器53の側面に接触するように小型端末内に配置されている。
通信部55hは、アンテナANT6を有し、無線電波を介してRFIDタグ25との間でデータを送受信する。
【0076】
<業務手順のシーケンス図>
図25は、本発明の第2実施形態に係わる品質管理システムの全般的な業務手順を示すシーケンス図である。
第2実施形態では、物流センタからの出庫時にRFIDタグを対象商品と伴に同封し、温度逸脱監視を行う。また、配送時には配送容器に温度ロガーを取り付けて、ケース単位で温度履歴を取得する。この際、各商品とケースはデータ処理を行った上で関連付けておくことを特徴とする。
<商品マスタへの登録>
ステップS451では、医療施設(病棟)43に設けられたクライアント端末5は、商品登録依頼を送信する。
ステップS453では、物流センタ51に設けられた物流管理サーバ51は、受信した商品登録依頼に応じて得意先別商品マスタM19への登録を行う。
<物流センタ:出荷から医療施設倉庫への格納まで>
まず、物流センタから物品を出荷して医療施設倉庫に格納するまでの業務手順について説明する。
【0077】
ステップS455では、医療施設倉庫45に設けられたクライアント端末3は、発注業務として発注画面への登録を行う。この際、物流センタ51に設けられた物流管理サーバ51は、発注情報を受信する。
ステップS457では、物流センタ51において、物流管理サーバ51は、受注ファイルF21を作成する。
ステップS459では、物流管理サーバ51は、ピッキングファイルF23を作成して、出荷作業を開始する。
ステップS461では、出荷作業員は、出荷作業として、伝票を参照して、在庫してある複数の物品から必要数の物品をピッキングして、物品を容器21(袋)に収容し、さらに配送容器53に収納する。
次に、ステップS463では、携帯端末15を操作して、温度測定装置25Aを起動し、温度監視を開始する。
車両に配送容器53を搭載する。
ステップS465では、物流センタ51から医療施設倉庫45へ配送容器53の配送を開始する。
【0078】
ステップS467では、医療施設倉庫45において、配送容器53に収容されている物品の温度を監視して確認を行う。
ステップS469では、携帯端末15から印刷装置19に証明書データを送信して、印刷装置19から品質証明を発行する。
ステップS471では、配送容器53に収容されている物品を医療施設倉庫45に納品する。
ステップS473では、温度監視を行い、確認する。
ステップS475では、医療施設倉庫45において、配送容器53から物品を取り出し、冷蔵庫27に格納する。
【0079】
<医療施設倉庫から出庫して病棟へ格納>
ステップS477では、医療施設病棟43に設けられたクライアント端末5は、発注業務として発注画面への登録を行う。この際、医療施設倉庫45に設けられたクライアント端末4は、発注情報を受信する。
ステップS479では、出荷作業として、伝票を参照して、在庫してある複数の物品から必要数の物品をピッキングして、物品を容器21(袋)に収容し、さらに配送容器53に収納する。
ステップS481では、医療施設倉庫45において、配送容器53に収容されている物品の温度を監視して確認を行う。
ステップS483では、医療施設倉庫45から医療施設病棟43へ配送容器53の配送を開始する。
ステップS485では、温度監視を行い、確認する。
ステップS487では、医療施設病棟43において、配送容器53から物品を取り出し、冷蔵庫27に格納する。
【0080】
<患者投与>
次に、物品である薬剤を患者へ投与する際の業務手順について説明する。
ステップS489では、温度監視を終了する。
ステップS491では、配送容器53の蓋を開け、配送容器53から薬剤(物品)を取り出して、薬剤を患者に投与する。
【0081】
<薬剤の返却>
次に、薬剤を返却する手順について説明する。
ステップS493では、医療従事者が患者へ薬剤を投与した際に、未投与の薬剤が残った場合、または医療従事者が患者へ薬剤を投与しなかった場合に、薬剤の返却決定を行う。
ステップS495では、病棟43から医療施設倉庫45へ配送容器53の配送を開始する。
ステップS497では、配送容器53に収容されている物品の温度を監視して確認を行う。
ステップS499では、配送容器53から袋入りの薬剤を取り出して、冷蔵庫27に格納する。
【0082】
<出荷準備業務を示すシーケンス図>
図26は、本発明の第2実施形態に係わる品質管理システムが適用される、医療施設から受注し、医薬品卸での出荷準備業務を示すシーケンス図である。
ステップS501では、医療施設に設けられたクライアント端末5は、発注業務として発注画面への登録を行う。この際、物流センタ51に設けられた物流管理サーバ51は、発注情報を受信する。
ステップS503では、物流センタ51において物流管理サーバ51は、医療施設に設けられたクライアント端末5からの受注情報に基づいて受注ファイルF21を作成する。
ステップS505では、物流管理サーバ51は、受注情報に基づいてピッキングファイルF23を作成して、出荷作業を開始する。
【0083】
ステップS507では、出荷作業として、伝票を参照して、在庫してある複数の物品から必要数の物品をピッキングして、物品を配送容器53内に収納する。
ステップS509では、対象商品を特定するためピッキングファイルF情報と、包装バーコードを印刷するため包装管理ファイルF情報と、RFIDタグの閾値情報を設定するためRFIDタググループマスタM情報とを転送する。
【0084】
ステップS511では、包装に貼付するバーコードをシートに印刷する。
ステップS513では、包装にバーコードを貼付する。
ステップS515では、商品とRFIDタグを包装に格納する。
ステップS517では、携帯端末15を用いて、包装に貼付された商品バーコードからバーコード情報を読み込む。
ステップS519では、携帯端末15を用いて、包装に貼付されたバーコードからバーコード情報を読み込む。
【0085】
ステップS521では、携帯端末15は、RFIDリーダ17にタグID要求を送信する。
ステップS523では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25にタグID要求を送信する。
ステップS525では、RFIDタグ25は、メモリからタグIDを読み出して、RFIDリーダ17に送信して応答する。
ステップS527では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25から受信したタグIDを携帯端末15に送信して応答する。
【0086】
ステップS529では、携帯端末15は、RFIDリーダ17に閾値設定要求を送信する。
ステップS531では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25に閾値設定要求を送信する。
ステップS533では、RFIDタグ25は、メモリに閾値を設定して、閾値を設定した旨をRFIDリーダ17に送信して応答する。
ステップS535では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25から受信した閾値を設定した旨を携帯端末15に送信して応答する。
【0087】
ステップS537では、携帯端末15は、RFIDリーダ17に温度逸脱監視開始要求を送信する。
ステップS539では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25に温度逸脱監視開始要求を送信する。
ステップS541では、RFIDタグ25は、温度逸脱監視開始要求に応じて温度逸脱監視を開始して、温度逸脱監視を開始した旨をRFIDリーダ17に送信して応答する。
ステップS543では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25から受信した温度逸脱監視を開始した旨を携帯端末15に送信して応答する。
【0088】
ステップS545では、携帯端末15は、トレース情報を連携するために、業務ステータス、温度、温度逸脱フラグ、日時を物品管理サーバ11へ送信する。
ステップS547では、物品管理サーバ11は、携帯端末15から受信した業務ステータス、温度、温度逸脱フラグ、日時をトレース情報として更新する。
【0089】
<納品業務を示すシーケンス図>
図27は、本発明の第2実施形態に係わる品質管理システムが適用される、医薬品卸の出荷から医療施設への納品業務を示すシーケンス図である。
ステップS551では、携帯端末15を携帯した配送員は、薬品を収容した配送容器53を医療品卸から医療施設倉庫45へ配送する。
ステップS553では、携帯端末15は、RFIDリーダ17に温度逸脱監視確認要求を送信する。
ステップS555では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25に温度逸脱監視確認要求を送信する。
ステップS557では、RFIDタグ25は、温度逸脱監視確認要求に応じて温度逸脱監視を確認して、温度逸脱監視確認をRFIDリーダ17に送信して応答する。
【0090】
ステップS559では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25から受信した温度逸脱監視確認を携帯端末15に送信して応答する。
ステップS561では、配送員は、携帯端末15から配送容器53の付属端末55にアクセスして、当該物品の品質証明書データを取得して、印刷装置に印字させて発行する。
ステップS563では、配送員は、印刷した品質証明書を医療施設倉庫の係員に引き渡す。
同時に、ステップS565では、配送員は、包装された物品を医療施設倉庫の係員に引き渡す。
なお、この際、医療施設の係員は、薬品を医療施設倉庫の冷蔵庫27に格納する。
【0091】
ステップS569では、携帯端末15は、トレース情報を連携するために、業務ステータス、温度、温度逸脱フラグ、日時を物品管理サーバ11へ送信する。
ステップS569では、物品管理サーバ11は、携帯端末15から受信した業務ステータス、温度、温度逸脱フラグ、日時をトレース情報として更新する。
【0092】
<格納業務を示すシーケンス図>
図28は、本発明の第2実施形態に係わる品質管理システムが適用される、医療施設への納品から医療施設(倉庫)への格納業務を示すシーケンス図である。
ステップS601では、物流センタ51から携帯端末15を携帯した配送員が薬品を収容した配送容器53を医療施設倉庫に納品する。
ステップS603では、携帯端末15は、RFIDリーダ17に温度逸脱監視確認要求を送信する。
ステップS605では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25に温度逸脱監視確認要求を送信する。
ステップS607では、RFIDタグ25は、温度逸脱監視確認要求に応じて温度逸脱監視を確認して、温度逸脱監視確認をRFIDリーダ17に送信して応答する。
ステップS609では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25から受信した温度逸脱監視確認を携帯端末15に送信して応答する。
【0093】
ステップS611では、携帯端末15は、トレース情報を連携するために、業務ステータス、温度、温度逸脱フラグ、日時を物品管理サーバ11へ送信する。
ステップS613では、物品管理サーバ11は、携帯端末15から受信した業務ステータス、温度、温度逸脱フラグ、日時をトレース情報として更新する。
ステップS615では、携帯端末15を携帯した配送員が薬品を収容した配送容器53を医療施設倉庫の冷蔵庫27に格納する。
【0094】
<出庫業務を示すシーケンス図>
図29は、本発明の第2実施形態に係わる品質管理システムが適用される、医療施設(倉庫)から病棟までの出庫業務を示すシーケンス図である。
ステップS701では、携帯端末15は、RFIDリーダ17に温度逸脱監視確認要求を送信する。
ステップS703では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25に温度逸脱監視確認要求を送信する。
ステップS705では、RFIDタグ25は、温度逸脱監視確認要求に応じて温度逸脱監視を確認して、温度逸脱監視確認をRFIDリーダ17に送信して応答する。
ステップS707では、RFIDリーダ17は、RFIDタグ25から受信した温度逸脱監視確認を携帯端末15に送信して応答する。
【0095】
ステップS709では、携帯端末15は、トレース情報を連携するために、業務ステータス、温度、温度逸脱フラグ、日時を物品管理サーバ11へ送信する。
ステップS711では、物品管理サーバ11は、携帯端末15から受信した業務ステータス、温度、温度逸脱フラグ、日時をトレース情報として更新する。
ステップS713では、携帯端末15を携帯した医療施設の係員が薬品を収容した配送容器53を病棟43に移動して倉庫の冷蔵庫27に格納する。
【0096】
<格納業務を示すシーケンス図>
本発明の第2実施形態に係わる品質管理システムが適用される、医療施設(倉庫)から医療施設(病棟)への格納業務を示すシーケンス図は、
図7と同様である。
第2実施形態では、医療施設(倉庫)から出庫し、患者への投与業務フローと医療施設(病棟)から医療施設(倉庫)への返却の業務フローは、第1実施形態(
図9)と同様である。
【0097】
<システム構成図>
図30は、本発明の第2実施形態に係わる温度データを取得することを示すシステム構成図である。
品質管理システム50は、小型端末55、携帯端末15、通信ネットワークN2、物品管理サーバ11、タグ温度履歴ファイルF1、トレースファイルF3、フロントエンドサーバ9、通信ネットワークN1、クライアント端末3、5を備えている。
小型端末55は、配送容器53の側面に配置されている。
【0098】
<ER図>
図31は、本発明の第2実施形態に係わる物品管理サーバにより生成される温度を取得した際の関連付けを示すER図である。
物品管理サーバ11は、小型端末55から携帯端末15を介して温度データ、容器番号、日時データを取得して容器温度履歴ファイルF25を生成して、データベースDB13の温度記憶部13aに記憶する。
物品管理サーバ11は、携帯端末15から受信し業務内容を表すステータス情報である業務IDが更新された場合に、業務IDと日時データを関連付けして、トレースファイルF3に記憶されている日時データ、袋番号、商品コード、端末IDを更新する。
そして、業務内容を表すステータス情報である業務IDの更新が発生すると、物品管理サーバ11は、トレースファイルF3から取得した業務IDと日時データに、タグ温度履歴ファイルF1から取得した温度逸脱データを関連付けて温度履歴画面G23を生成する。
【0099】
<印刷データ編集処理>
図32は、本発明の第2実施形態に係る物品管理サーバによる印刷データ編集処理を示すフローチャートである。
ステップS801では、携帯端末15は、画面に表示された品質証明書印刷ボタン(図示しない)が押し下げられたか否かを判定する。ここで、携帯端末15は、品質証明書印刷ボタンを押し下げたと判定した場合にはステップS803に進み、一方、品質証明書印刷ボタンを押し下げていないと判定した場合には処理を終了する。
ステップS803では、携帯端末15は、出力範囲指定画面を表示する。
ステップS805では、携帯端末15は、画面に表示された範囲を指定し、品質証明書印刷ボタンが押し下げされたか否かを判定する。ここで、携帯端末15は、品質証明書印刷ボタンが押し下げられたと判定した場合にはステップS807に進み、一方、品質証明書印刷ボタンを押し下げられていないと判定した場合には処理を終了する。
ステップS807では、携帯端末15は、出荷時に物品管理サーバ11より取得した商品情報に基づいて、商品明細部分(
図33(a))を作成する(A)。
【0100】
ステップS809では、携帯端末15は、商品コードに基づいてバーコード(
図33(b))に編集する(B)。
ステップS811では、携帯端末15は、ループ処理として商品明細数分繰り返す。
ステップS635では、携帯端末15は、商品明細情報に基づいて、ロット、使用期限、タグIDをバーコード(
図33(c))に編集する(C)。
ステップS815では、携帯端末15は、商品明細数分繰り返したら、ループ処理を終了してステップS811に進む。
【0101】
ステップS817では、携帯端末15は、品質証明書印刷画面より指定された範囲の温度データを取得する。
なお、ステップS817では、携帯端末15は、物品管理サーバ11を介してデータベースDB13から品質データである温度データを取得することに代わって、データロガーの記憶容量を拡大しておき、データロガーから品質データである温度データを取得してもよい。
【0102】
ステップS819では、携帯端末15は、取得した温度データに基づいて、グラフ(
図33(d))を編集する(D)。
ステップS821では、携帯端末15は、編集が済んだデータ(A)(B)(C)(D)に基づいて、品質証明書データを編集して、品質証明書データを印刷装置19に供給して、印刷装置19から品質証明書19a(
図33)を印刷する。
【0103】
<温度品質証明書>
図33は、本発明の第2実施形態に係る印刷装置から出力される温度品質証明書の各部を示す図であり、(a)は商品明細部分であり、(b)は商品コードを表すバーコード、(c)はロット、使用期限、タグIDを表すバーコード、(d)は温度データの推移を表すグラフ図ある。
物流センタから得意先へ納品した際に出力する温度品質証明書となり、物品の情報とそれらのバーコード、温度グラフを出力する。
図35に示す印刷範囲指定画面G17に含まれる検索ボタンB21が押された場合に、
図33に示す品質証明書が印刷される。
図33に示すように、品質証明書には、商品明細部分(a)に加えて、物品コード、ロット番号、使用期限、タグ番号などの、商品コード(b)、ロット番号、使用期限、タグ番号などのバーコード(c)、温度グラフ(d)が配置されている。
【0104】
<トレーサビリティの概要>
図34は、本発明の第2実施形態に係わる品質管理システムが適用される、トレーサビリティの概要を示すシーケンス図である。
ステップS851では、物品管理サーバ11は、クライアント端末3、4、5からの送信要求に応じて、検索条件入力画面G17(
図35(a))をクライアント端末3、4、5に送信することで、クライアント端末3、4、5は、検索条件入力画面G17を表示する。
ステップS853では、クライアント端末3、4、5は、検索条件入力画面G17に対して、いずれかの条件(「日付)、又は「判定」)を入力して、物品管理サーバ11に送信する。
ステップS855では、物品管理サーバ11は、クライアント端末3、4、5からの条件に一致する、対象の一覧をデータベースから検索して、クライアント端末3、4、5に送信することで、クライアント端末3、4、5は、対象の一覧を表示する。
ステップS857では、クライアント端末3、4、5は、表示対象となる商品を選択して、物品管理サーバ11に送信する。
【0105】
ステップS859では、物品管理サーバ11は、クライアント端末3、4、5から選択された商品のトレーサビリティ詳細画面G19(
図35(b))をクライアント端末3、4、5に送信することで、クライアント端末3、4、5は、トレーサビリティ詳細画面G19を表示する。
ステップS861では、クライアント端末3、4、5は、
図36に示す温度履歴の確認ボタンB25が押された場合に、温度履歴確認指示を物品管理サーバ11に送信する。
ステップS863では、物品管理サーバ11は、クライアント端末3、4、5から受信した温度履歴確認指示に応じて、温度履歴画面G23を生成して、クライアント端末3、4、5に送信することで、クライアント端末3、4、5は、温度履歴画面G23(
図37)を表示することができる。
【0106】
<トレーサビリティの一覧画面>
図35(a)は、本発明の第2実施形態に係わるトレーサビリティの一覧画面である検索条件入力画面G17を示す図であり、
図35(b)は、絞り込み検索の結果を示す図である。
図35(a)に示すように、検索条件入力画面である検索条件入力画面G17には、病院名、日付、判定を入力または選択することが可能な入力エリアが表示されており、病院名を選択し、日付を入力して検索ボタンB21が押されると、検索処理が開始される。
さらに、判定内容の入力エリアE1に表示される選択肢が選択され、指定された条件に応じて「絞り込み検索」ボタンB23が押されると、
図35(b)に示すように、検索条件に基づいたトレーサビリティの一覧画面G19が表示される。トレーサビリティの一覧画面G19の表示項目としては、横方向に日付、商品名、搬送状況、ステータスが表示される。
【0107】
<トレーサビリティの詳細画面>
図36は、本発明の第2実施形態に係わるトレーサビリティの詳細画面を示す図である。
図36に示すように、トレーサビリティの詳細画面G15には、病院名、タグ番号(No)が記載されており、さらに、日時、商品名、PDA名称、搬送状況、ステータス、温度逸脱時間(時刻)が表示されている。
図19(b)に示す一覧画面G13が表示され、その一覧画面G13に示されるデータを選択すると、詳細画面へと遷移し、物品に対応した業務と温度、ステータス等を参照することができる。
【0108】
<温度履歴画面>
図37は、本発明の第2実施形態に係わる運搬状況データの一例であるユーザ端末に表示される温度履歴画面を示す図である。
図37に示す温度履歴画面23は、トレーサビリティ(詳細)画面に示す「温度履歴を確認」ボタンB25(
図36)が押下された場合に、物品の温度グラフが表示される。
温度履歴画面G23a、G23bは、ユーザにより選択されたロット番号、温度履歴、タグ番号に対応するグラフであり、縦軸に温度値、横軸に時間を表す。
範囲指定領域G23bは、ロット番号、シリアル番号に対応した温度履歴情報に含まれるデータの開始年月日時分から終了年月日時分の範囲を示す。
図37において、範囲指定領域G23bに示す表示開始時期カーソルC1をマウス操作により移動することで、表示範囲を指定して、グラフG23aの時間軸(横軸)が伸縮自在に可変でき、温度履歴についての表示の自由度を時間軸方向に広げることができる。
【0109】
<ER図>
図38は、本発明の第2実施形態に係わる物品管理サーバにより処理される各ファイル及びマスタの関連付けを示すER図である。
<配送F15>
物品管理サーバ11の制御部11bは、物流センタから得意先まで配送するための情報として、配送番号、受注番号に得意先コード、容器IDを関連付けして配送F15を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、配送番号、受注番号をキーとして、配送F15から配送番号、受注番号を抽出して、得意先コード、容器IDを取得する。
【0110】
<得意先M17>
物品管理サーバ11の制御部11bは、入力画面(図示しない)より入力して、得意先コードに得意先名称を関連付けして得意先M17を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、得意先コードをキーとして、得意先M17から得意先コードを抽出して、得意先名称を取得する。
【0111】
<得意先別商品M19>
物品管理サーバ11の制御部11bは、入力画面(図示しない)より入力して、得意先コード、商品コードにグループ番号、温度管理を行うか否かを表すRFID管理フラグを関連付けして得意先別商品M19を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、得意先コード、商品コードをキーとして、得意先別商品M19から得意先コード、商品コードを抽出して、グループ番号、RFID管理フラグを取得する。
【0112】
<受注F21>
物品管理サーバ11の制御部11bは、物流管理サーバ51の入力画面(図示しない)より入力して、受注番号、得意先コードに受注日、発注日、商品コード、ピッキング番号(No)を関連付けして受注F21を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、受注番号、得意先コードをキーとして受注F21から受注番号、得意先コードを抽出して、受注日、発注日、商品コード、ピッキング番号を取得する。
【0113】
<ピッキングF23>
物品管理サーバ11の制御部11bは、物流管理サーバ51の入力画面(図示しない)より入力して、ピッキング番号、受注番号、容器番号に商品コード、袋IDを関連付けしてピッキングF23を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、ピッキング番号、受注番号、容器番号をキーとして、ピッキングF23からピッキング番号、受注番号、容器番号を抽出して、商品コード、袋IDを取得する。
【0114】
<商品M27>
物品管理サーバ11の制御部11bは、入力画面(図示しない)より入力して、商品名を関連付け、商品M27を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、商品コードをキーとして、商品M27から商品コードを抽出して、商品名を取得する。
【0115】
<包装管理F9>
物品管理サーバ11の制御部11bは、携帯端末15より取得した、商品を梱包している袋番号とRFIDタグのタグID、商品コードを関連付けして包装管理ファイルF9を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、袋番号をキーとして、包装管理ファイルF9から袋番号を抽出して、タグIDと商品コードをそれぞれ取得する。
【0116】
<RFIDタグ管理F7>
物品管理サーバ11の制御部11bは、入力画面(図示しない)、タグIDに対して、タググループ番号、使用状況、ステータスを関連付けしてRFIDタグ管理F7を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、タグIDをキーとして、RFIDタグ管理F7からタグIDを抽出して、タググループ番号、使用状況、ステータスを取得する。
【0117】
<RFIDタググループM5>
物品管理サーバ11の制御部11bは、入力画面(図示しない)、グループ番号に対して、上限温度閾値、下限温度閾値、計測間隔、連続逸脱回数を関連付けしてRFIDタググループM5を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、グループ番号をキーとして、RFIDタググループM5からグループ番号を抽出して、上限温度閾値、下限温度閾値、計測間隔、逸脱回数を取得する。
このRFIDタググループM5により、RFIDタグ毎に逸脱判定に必要な設定を行うことができる。
【0118】
<容器温度管理F25>
物品管理サーバ11の制御部11bは、容器に付属いている小型端末55から温度を取得し、容器番号(No)、日時に対して温度を関連付けして容器温度管理F25を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、容器番号、日時をキーとして、容器温度管理F25から容器番号、日時を抽出して、温度を取得する。
【0119】
<タグ温度履歴F1>
物品管理サーバ11の制御部11bは、RFIDタグ25AからRFIDリーダ17A、携帯端末15、を介して取得した、タグID、日時に対して、袋番号、温度、逸脱フラグを関連付けしてタグ温度履歴F1を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、タグID、日時をキーとして、タグ温度履歴F1からタグID、日時を抽出して、袋番号、温度、逸脱フラグを取得する。
【0120】
<トレースF3>
物品管理サーバ11の制御部11bは、携帯端末15より取得した、業務IDとタグIDに対して、日時、袋番号、商品コード、端末IDを関連付けしてトレースF3を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、業務IDとタグIDをキーとして、トレースF3から業務IDとタグIDを抽出して、日時、袋番号、商品コード、端末IDを取得する。
トレースF3は、業務に係るステータス情報となる。
【0121】
<携帯端末管理F11>
物品管理サーバ11の制御部11bは、入力画面(図示しない)より入力して、端末IDに対して、設置場所、業務IDを関連付けして携帯端末管理F11を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、端末IDをキーとして、携帯端末管理F11から端末IDを抽出して、設置場所、業務IDを取得する。
携帯端末管理F11は、業務を行う携帯端末の管理情報となる。
【0122】
<業務M13>
物品管理サーバ11の制御部11bは、入力画面(図示しない)より入力して、業務IDに対して、業務名を関連付けして業務M13を生成する。
物品管理サーバ11の制御部11bは、業務IDをキーとして、業務M13から業務IDを抽出して、業務名を取得する。
業務M13は、物流センタから得意先まで配送し、患者へ投与するまでの業務情報となる。
【0123】
<第3実施形態>
<システム構成図>
図39は、本発明の第3実施形態に係わる物品管理サーバにより生成される物品の温度逸脱判定結果を取得することを示すシステム構成図である。
第1実施形態、及び第2実施形態では、温度データをRFIDタグ内のメモリ(容量不足のため)に記憶することができなかった。そこで、第3実施形態では、温度データを保存可能なRFIDタグを用いることを特徴とする。
品質管理システム100は、RFIDタグ25、RFIDリーダ17、携帯端末15、通信ネットワークN2、物品管理サーバ11、タグ温度履歴ファイルF1、トレースファイルF3、フロントエンドサーバ9、通信ネットワークN1、クライアント端末3、5を備えている。
タグ温度履歴ファイルF1は、データベースDB13に記憶され、RFIDタグ25からRFIDリーダ17、携帯端末15、通信ネットワークN2、物品管理サーバ11を介して取得された袋番号、温度逸脱フラグF、温度データをタグID、日時データに関連付けして格納する。
トレースファイルF3は、データベースDB13に記憶され、日時データ、袋番号、商品コード、端末IDを業務ID、タグIDに関連付けして格納する。
そして、業務内容を表すステータス情報である業務IDの更新が発生すると、物品管理サーバ11は、トレースファイルF3から取得した業務IDと日時データに、タグ温度履歴ファイルF1から取得した温度逸脱データを関連付けて温度履歴画面G23を生成し、フロントエンドサーバ9に送信し、通信ネットワークN1を介してクライアント端末3、5に送信する。
【0124】
<ER図>
図40は、本発明の第3実施形態に係わる物品管理サーバにより生成される温度と温度逸脱フラグを取得した際の関連付けを示すER図である。
物品管理サーバ11は、RFIDタグ25からRFIDリーダ17、携帯端末15を介して温度逸脱フラグF、温度データ、袋番号、タグID、日時データを取得してタグ温度履歴ファイルF1を生成して、データベースDB13の温度記憶部13aに記憶する。
物品管理サーバ11は、携帯端末15から受信し業務内容を表すステータス情報である業務IDが更新された場合に、タグIDに関連付けして、トレースファイルF3に記憶されている日時データ、袋番号、商品コード、端末IDを更新する。
そして、業務内容を表すステータス情報である業務IDの更新が発生すると、物品管理サーバ11は、トレースファイルF3から取得した業務IDと日時データに、タグ温度履歴ファイルF1から取得した温度データを関連付けて温度履歴画面G23を生成する。
【0125】
<本実施形態の態様例の作用、効果のまとめ>
<第1態様>
本態様の温度測定装置25Aは、温度センサ25dを備え、物品23とともに容器21に収容される温度測定装置25Aであって、温度センサ25dにより所定の計測間隔をおいて検出された容器21内の物品23の温度が基準温度範囲を逸脱したか否かを判定する温度逸脱判定部25hと、温度逸脱判定部25hによる判定結果として、容器21内の物品23の温度が基準温度範囲を連続して逸脱した回数が基準回数を超えた場合に、温度逸脱フラグを有効に設定する制御部25gと、制御部25gにより温度逸脱フラグが有効に設定されたことを報知する報知部25fと、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、物品23とともに容器21に収容される温度センサ25dにより所定の計測間隔をおいて検出された温度が基準温度範囲を逸脱したか否かを判定し、容器21内の物品23の温度が基準温度範囲を連続して逸脱した回数が基準回数を超えた場合に、温度逸脱フラグを有効に設定し、温度逸脱フラグが有効に設定されたことを報知する。
これにより、薬剤が利用される直前までの品質を確認することができる。
【0126】
<第2態様>
本態様の温度測定装置25Aは、記憶部25iを備え、制御部25gは、温度逸脱フラグを記憶部25iに記憶することを特徴とする。
本態様によれば、温度逸脱フラグを記憶することで、温度逸脱フラグが有効に設定されたことを報知することができ、これにより、薬剤が利用される直前までの品質を確認することができる。
【0127】
<第3態様>
本態様の制御部25gは、温度センサ25dにより所定の間隔をおいて検出された容器21内の物品の温度、及び/又は温度逸脱フラグを記憶部25iに記憶することを特徴とする。
本態様によれば、所定の間隔をおいて検出された容器21内の物品の温度、及び/又は温度逸脱フラグを記憶することで、温度逸脱フラグが有効に設定されたことを報知することができ、さらに、温度逸脱フラグを記憶した際の容器21内の物品の温度を確認することができる。
【0128】
<第4態様>
本態様の制御部25gは、監視条件として、温度上限値、温度下限値、計測間隔、基準回数を記憶部25iに記憶させ、温度逸脱判定部25hは、記憶部25iから取得した温度上限値、温度下限値、計測間隔に基づいて、温度センサ25dにより所定の計測間隔をおいて検出された容器21内の物品23の温度が温度上限値から温度下限値までの基準温度範囲を逸脱したか否かを判定し、制御部25gは、記憶部25iから取得した基準回数に基づいて、温度逸脱判定部25hによる判定結果として、容器21内の物品23の温度が基準温度範囲を連続して逸脱した回数が基準回数を超えた場合に、温度逸脱フラグを有効に設定することを特徴とする。
本態様によれば、任意の監視条件に基づいて基準温度範囲を逸脱したか否かを判定することができる。
【0129】
<第5態様>
本態様の報知部25fは、温度逸脱フラグが有効に設定された場合に点灯する発光素子であることを特徴とする。
本態様によれば、温度逸脱フラグが有効に設定された場合に発光素子が点灯するので、容器21内の物品23の温度が基準温度範囲を連続して逸脱したことを、目視確認することができる。
【0130】
<第6態様>
本態様の温度測定装置25Aは、RFIDタグを備えていることを特徴とする。
本態様によれば、温度測定装置25AとしてRFIDタグを利用することで、簡単な構成により、薬剤が利用される直前までの品質を確認することができる。
【0131】
<第7態様>
本態様の品質管理システム20は、第1態様乃至第6態様の何れか一項に記載の温度測定装置25Aと、温度測定装置25Aと物品23とをともに収容した容器21を所定の温度範囲で保管する冷蔵庫27と、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、冷蔵庫27に保存されている際にも、薬剤の品質を確認することができる。
【0132】
<第8態様>
本態様の品質管理システム20は、第1態様乃至第6態様の何れか一項に記載の温度測定装置25Aと、温度測定装置25Aと通信する携帯端末15と、を備え、温度測定装置25Aは、携帯端末15からの送信要求に応じて、温度逸脱フラグを携帯端末15に送信する第1通信部25eを備え、携帯端末15は、温度測定装置25Aと通信する第4通信部15aと、温度測定装置25Aから有効に設定された温度逸脱フラグを受信した場合に、物品23が異常状態にあると判定する判定部15dを備えることを特徴とする。
本態様によれば、携帯端末15を用いて、薬剤の品質を確認することができる。
【0133】
<第9態様>
本態様の品質管理システム20は、温度測定装置25Aと通信する第2通信部17d、携帯端末15と通信する第3通信部17eを有し、第2通信部17dと第3通信部17eを介して、温度測定装置25Aと携帯端末15との通信を中継する通信中継装置17Aを備えることを特徴とする。
本態様によれば、温度測定装置25Aと通信する通信中継装置17Aを介して、携帯端末15により、薬剤の品質を確認することができる。
【0134】
<第10態様>
本態様の品質管理システム20は、携帯端末15と通信する物品管理サーバ11を備え、温度測定装置25Aは、容器21内の物品23の温度、日時、及び温度逸脱フラグを記憶する記憶部25iと、携帯端末15からの送信要求に応じて、記憶部25iから読み出した容器21内の物品23の温度、日時、及び温度逸脱フラグを携帯端末15に送信する第1通信部25eを備え、物品管理サーバ11は、携帯端末15から受信した容器21内の物品23の温度、日時、及び温度逸脱フラグを記憶する温度記憶部13aと、温度記憶部13aから取得した容器21内の物品23の温度、日時、及び温度逸脱フラグに基づいて、当該物品23に係わる品質データを生成する品質データ生成手段と、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、温度記憶部13aから取得した容器21内の物品23の温度、日時、及び温度逸脱フラグに基づいて、当該物品23に係わる品質データを生成することができる。
【0135】
<第11態様>
本態様の品質管理システム20は、携帯端末15と通信する第6通信手段を有し、第6通信手段を介して、携帯端末15から受信した品質データを品質証明書として印刷する印刷装置19を備えることを特徴とする。
本態様によれば、携帯端末15から受信した品質データを品質証明書として印刷装置19に印刷することができる。
【0136】
<第12態様>
本態様の携帯端末15は、当該携帯端末15への操作に応じて生成された業務状況を表す業務ステータス、容器21内の物品23の温度、日時、及び温度逸脱フラグを物品管理サーバ11へ送信する第7通信部15cを備えることを特徴とする。
本態様によれば、物品管理サーバ11において、携帯端末15から取得した業務ステータス、容器21内の物品23の温度、日時、及び温度逸脱フラグを管理することができる。
【0137】
<第13態様>
本態様の物品管理サーバ11は、携帯端末15から受信した業務ステータスを記憶する業務データ記憶部13bと、物品23の温度、日時、及び温度逸脱フラグを記憶する温度記憶部13bと、業務データ記憶部13bから取得した業務ステータス、温度記憶部13aから取得した物品23の温度、日時、及び温度逸脱フラグに基づいて、物品23に係わる業務ステータスを表す業務状況データを生成する業務状況データ生成部11dと、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、携帯端末15から取得した業務ステータス、容器21内の物品23の温度、日時、及び温度逸脱フラグに基づいて、物品23に係わる業務ステータスを表す業務状況データを生成することができる。
【0138】
<第14態様>
本態様の物品管理サーバ11は、携帯端末15から受信した温度測定装置25AのID、容器21の番号、物品23の商品コードを関連付けて記憶するID管理記憶部13cを備えることを特徴とする。
本態様によれば、物品管理サーバ11において、携帯端末15から受信した温度測定装置25AのID、容器21の番号、物品23の商品コードを関連付けて記憶するので、薬剤の温度を測定した温度測定装置、薬剤を保管した容器、薬剤の商品コードを確認することができる。
【0139】
<第15態様>
本態様の物品管理サーバ11は、温度測定装置25Aの監視条件として、温度上限値、温度下限値、計測間隔、基準回数を記憶する監視条件記憶部13dと、監視条件記憶部13dから取得した監視条件を携帯端末15に送信する第8通信部11aと、を備え、携帯端末15は、物品管理サーバ11から受信した監視条件を温度測定装置25Aに送信する第4通信部15aを備え、温度測定装置25Aの制御部25gは、携帯端末15から受信した監視条件に基づいて、容器21内の物品23の温度を監視するように制御することを特徴とする。
本態様によれば、物品管理サーバ11が指定した監視条件に基づいて、温度測定装置25Aを作動することができる。
【0140】
<第16態様>
本態様の物品管理サーバ11は、物品23と温度測定装置25Aとをともに収容した容器21を識別するための容器番号をバーコードとして生成するバーコード情報生成部11eを備えることを特徴とする。
本態様によれば、容器21に貼られたバーコードを読み取ることで、容器番号を確認することができ、容器番号の識別に基づいて、物品を追跡することができる。