【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成27年度、国立研究開発法人科学技術振興機構、SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)「人体計測技術を用いた直感的な遠隔操作型ロボットの開発」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記特許文献1の操縦装置では、操作者による移動体の直感的な遠隔操作を実現することができない。すなわち、この操縦装置は、肘をアームに載せた状態で肘と手首を動かしながら動作指令を行う構造になっているため、肘の位置が所定範囲内に拘束されることになり、肘の位置に関係無く、移動体を直接手に持ちながら手首のみを使って動かす操作感が得られない。また、前記操縦装置は、肘を移動可能にするリンク機構が設けられたアームと、このアームに取り付けられ、肘を平面方向にスライドさせるための台座とを備えた機構を採用しているため、装置全体の大型化を招来する。更に、使用時に前記台座をテーブル等の平面部分に載置する必要があり、操縦装置の使用態様に制約を生じることになり、例えば、平面部分の無い屋外での使用時において、設置場所に制約が生じ、使用し難くなる。また、前記アームには、菱形のリンク機構が設けられていることから、その設置方向から肘を横方向に並進させることができず、当該横方向には前記アームの関節の回転のみで行われるため、特異点が生じ、肘を自由な範囲で動かすことができない。このため、肘の動作を行いながらその可動範囲外に達したときに、引き続き同じ動作を継続させる指令を行う場合には、操作者が一旦、操作とは関係の無い別の動作を行うことで操作指令をリセットしなければならず、この点からも、遠隔操作の直感性を得ることができない。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するために案出されたものであり、その目的は、簡単な構造で、操作者が移動体の遠隔操作を直感的に行うことができる遠隔操作用入力システム及び手首動作検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、本発明は、主として、所定の移動体を遠隔操作する際に、操作者の手首の動作により前記移動体に動作方向を指令する遠隔操作用入力システムにおいて、前記操作者の一方側の手首の周囲に配置され、当該手首の動作状態を検出する手首動作検出手段と、当該手首動作検出手段での検出結果に対応して前記移動体への操作指令を行う操作指令手段とを備え、前記手首動作検出手段は、前記一方側の肘に対して非接触の状態で、前記一方側の手首の動きに合せて動作する機構からなる動作部と、当該動作部の動作状態を検出する検出部とを備え、前記動作部は、前記一方側の手で把持される把持用部材と、当該把持用部材が把持された状態で前記手首の全方向若しくは一部方向の動きを許容するように、前記把持用部材を動作可能に支持する支持ユニットとを備え、前記検出部では、直交3軸における少なくとも1軸回りの前記把持用部材の回転量と、直交3軸における少なくとも1方向の前記把持用部材の移動量とが検出され、前記操作指令手段では、前記回転量及び前記移動量に基づき、前記把持用部材の回転方向及び移動方向と同一方向に前記移動体を回転、移動させるように、前記移動体への操作指令を行う、という構成を採っている。
【0008】
なお、本明細書及び本特許請求の範囲において、手首動作検出装置に関する位置若しくは方向を示す用語は、特に明記しない限り、
図2に表した直交3軸を基準にし、装置の装着時における操作者の手首の動作方向に対応して、次のように定義する。すなわち、装置装着時における腕部の延出方向となる
図2中のx軸に沿う方向を「前後方向」と称し、装置装着時における腕部の横方向となる同y軸に沿う方向を「左右方向」と称し、装置装着時における腕部の上下方向となる同z軸に沿う方向を「上下方向」と称する。また、「前方」は、装置装着時における手の先端方向を意味する。更に、前記x軸回りの回転方向を「ロール方向」、前記y軸回りの回転方向を「ピッチ方向」、前記z軸回りの回転方向を「ヨー方向」と称する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、アーム等で肘を支持しながら手首を動かす構造になっていないため、アームやリンク等の機構が不要となり、装置全体の小型化を図ることができる。また、移動体の回転方向や並進方向に対応した方向に動作部を動作させることにより、動作部の操作方向に移動体の移動方向や姿勢が一致するように、移動体の動作方向すなわち並進方向や回転方向を指令することができ、操作者が移動体を実際手で持って直接操作するかのような直感的な遠隔操作が可能になる。更に、操作者が遠隔操作する際に、手首や肘の動きが不必要に拘束されないため、遠隔操作の直感性がより得られることになる。
【0010】
また、没入感付与手段を更に備えた構成を採用すると、あたかも、操作者自身の眼が移動体に付いているかのように、移動体からの視野に操作者が入り込んだ状態で、移動体の遠隔操作が可能となり、移動体の動作方向を操作者の感覚により一致させ、移動体の遠隔操作を一層行い易くすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
【0013】
図1には、第1実施形態に係る遠隔操作用入力システムの構成を記した概略構成図が示されている。この図において、前記遠隔操作用入力システム10は、操作者の遠隔操作により、所定の移動体Mの移動、回転に関する動作方向の指令を行うための入力用のインターフェースとして機能する。なお、本発明における移動体Mとは、ドローン等の無人飛行体、若しくは、自動車やクローラ型機器等の無人走行体、潜水艇、内視鏡やカテーテル等の移動型の医療用機器、医療用ロボット、産業用ロボット、ヒューマノイドロボット等、各種の移動機能を有する機器類やロボットの移動可能な物体の他に、ゲーム等のキャラクタやアイコン等、画面上を移動可能な画像やマーク等を含むものとして用いる。以下の実施形態においては、移動体Mをドローンとし、当該ドローンの動作方向を指令する遠隔操縦を行うためのシステムとして説明する。
【0014】
前記遠隔操作用入力システム10は、操作者の一方側の手首の周囲に配置され、手首の動作状態を検出する手首動作検出手段として機能する手首動作検出装置11と、手首動作検出手段11での検出結果に対応して移動体Rへの操作指令を行う操作指令手段として機能するコンピュータ12とを備えている。
【0015】
前記手首動作検出装置11は、前記一方側の肘に非接触の状態で、当該一方側の手首の動きに合せて動作する機構からなる動作部14と、動作部14の動作状態を検出する検出部15とを備えている。
【0016】
前記動作部14は、
図2に示されるように、前記一方側の手H1で把持される把持用部材17と、把持用部材17が把持された状態でその手首の全方向若しくは一部方向の動きを許容するように、把持用部材17を動作可能に支持する支持ユニット18とを備えている。
【0017】
前記把持用部材17は、特に限定されるものではないが、側面視ほぼL字状をなし、上下方向に延びる前側の部位が操作者の手H1で把持する把持部17Aとなり、同図中x軸方向となる前後方向に延びる基部17Bの基端側が、支持ユニット18側に接続される部位となる。
【0018】
前記支持ユニット18は、把持用部材17を直交3軸回りに回転可能に支持する回転機構と、把持用部材17を直交3軸方向に移動可能に支持するスライド機構とを備え、把持用部材を6自由度で動作可能に支持する構造となっている。
【0019】
すなわち、この支持ユニット18は、
図3に示されるように、把持用部材17をヨー方向(z軸回り)に回転可能に支持する第1の支持部材21と、第1の支持部材21をピッチ方向(y軸回り)に回転可能に支持する第2の支持部材22と、第2の支持部材22の外側に配置され、第2の支持部材22を前後方向(x軸方向)及び上下方向(z軸方向)にそれぞれ移動可能に支持する第3の支持部材23と、第3の支持部材23をロール方向(x軸回り)に回転可能に支持する第4の支持部材24と、第4の支持部材24を左右方向(y軸方向)に移動可能に支持する第5の支持部材25とにより構成される。
【0020】
前記第1の支持部材21は、前記把持用部材17の基部17Bに対して、把持用部材17の把持状態で手首を中心としたヨー方向への相対回転を許容する回転機構を構成する回転軸C1で連結されている。
【0021】
前記第2及び第3の支持部材22,23は、把持用部材17の把持状態で手首を中心としたピッチ方向への相対回転を許容する回転機構を構成する回転軸C2で連結されている。
【0022】
前記第3の支持部材23では、レールR等を用いて第2の支持部材22を前後方向及び上下方向に相対移動可能に支持するスライド機構が採用されている。
【0023】
前記第4の支持部材24は、中空部分が形成された円形のリング状に形成されており、第5の支持部材25との間で連結部27を介して連結される。この連結部27には、第4の支持部材24について、把持用部材17の把持状態で手首を中心としたロール方向への相対回転を許容する回転機構が設けられている。また、第4の支持部材24の中空部分は、
図2に示されるように、把持部17Aに対向し、且つ、前記把持部17Aを把持する一方側の手H1に繋がる腕部A1を貫通させるのに十分な内径を有しており、当該中空部分に腕部A1を通した状態で、把持部17Aを把持可能に設けられている。
【0024】
前記第5の支持部材25は、第4の支持部材24を囲むように配置される方形状の枠体により構成されている。また、左右方向に延びる上側部分25Aには、連結部27が取り付けられており、それらの間には、連結部27を上側部分25Aに沿って左右方向に移動可能にするスライド機構が設けられている。また、上側部分25Aに対向する下側部分25Bには、装置全体を固定する装置固定手段29が設けられている。
【0025】
この装置固定手段29は、
図2に示されるように、操作者の一方側の手H1で把持部17Aを把持した状態で、操作者の他方側の腕部A2に固定可能な構造となっている。具体的に、装置固定手段29は、腕部A2を挿通可能な内径を有する筒状部材からなる。
【0026】
なお、前記装置固定手段29としては、操作者の他方の腕部A2に固定する他、柱状やブロック状等の何等かの物体に固定可能なチャック等の構成を採用することもできる。
【0027】
前記検出部15は、
図2及び
図3では図示省略しているが、支持ユニット18での前記各スライド機構や前記各回転機構が動作したときに、各方向の回転量や移動量をそれぞれ検出可能とするように、スライド機構や回転機構のそれぞれに設けられたポテンショメータ等の変位検出用のセンサからなる。つまり、各センサにより、把持用部材17の直交3軸方向の移動量と当該3軸回りの回転量(回転角度)とがそれぞれ計測されることになる。
【0028】
前記コンピュータ12では、検出部15で計測された回転量及び移動量に基づく動作量や動作速度により、操作者の手H1で操作した把持用部材17の回転方向及び移動方向と同一の方向に移動体Mを回転、並進させるように、移動体Mに操作指令する信号を生成するようになっている。
【0029】
次に、前記遠隔操作用入力システム10による入力操作について説明する。
【0030】
先ず、操作者は、
図2に示されるように、左右何れか一方の腕部A1をリング状の第4の支持部材24に通した状態で、当該一方側の手H1で把持部17Aを把持するとともに、当該手H1の下方で他方の腕部A2をクロスするように当該腕部A2を筒状の装置固定手段29に通し、手首動作検出装置11全体を支持する。
【0031】
その状態で、把持部17Aを把持している側の手首(以下、「把持側手首」と称する)を前後方向に移動しようとすると、第2及び第3の支持部材22,23を前後方向に相対移動させるスライド機構により、第1及び第2の支持部材21,22と一体的に把持用部材17が前後方向に移動し、当該方向の移動量が検出部15で検出される。
また、把持側手首を左右方向に移動しようとすると、第4及び第5の支持部材24,25を左右方向に相対移動させるスライド機構により、第1〜第4の支持部材21〜24と一体的に把持用部材17が左右方向に移動し、当該方向の移動量が検出部15で検出される。
更に、把持側手首を上下方向に移動しようとすると、第2及び第3の支持部材22,23を上下方向に相対移動させるスライド機構により、第1及び第2の支持部材21,22と一体的に把持用部材17が上下方向に移動し、当該方向の移動量が検出部15で検出される。
また、把持側手首をロール方向に回転しようとすると、第5の支持部材25に対して第4の支持部材24をロール方向に回転させる回転機構により、第1〜第4の支持部材21〜24と一体的に把持用部材17がロール方向に回転し、当該方向の回転量が検出部15で検出される。
更に、把持側手首をピッチ方向に回転しようとすると、第3の支持部材23に対して第2の支持部材22をピッチ方向に回転させる回転機構により、第1及び第2の支持部材21,22と一体的に把持用部材17がピッチ方向に回転し、当該方向の回転量が検出部15で検出される。
また、把持側手首をヨー方向に回転しようとすると、第1の支持部材21に対して把持用部材17をヨー方向に回転させる回転機構により、把持用部材17のみがヨー方向に回転し、当該方向の回転量が検出部15で検出される。
【0032】
そして、前記コンピュータ12では、検出部15で検出された検出結果、すなわち、把持側手首の移動方向及び当該移動量と、把持側手首の回転方向及び回転量とに対応させて、移動体Mの移動方向及び移動量(或いは移動速度)と、移動体Mの回転方向及び回転量(或いは回転速度)とにより、移動体Mが動作するように移動体Mへの指令信号が生成される。
【0033】
つまり、把持側手首を前後方向に移動させたときには、その移動量に対応した移動量で、移動体Mをその前後方向に並進させる操作信号が生成される。
また、把持側手首を左右方向に移動させたときには、その移動量に対応した移動量で、移動体Mをその左右方向に並進させる操作信号が生成される。
更に、把持側手首を上下方向に移動させたときには、その移動量に対応した移動量で、移動体Mをその上下方向に並進させる操作信号が生成される。
また、把持側手首をロール方向に回転させたときには、その回転量に対応した回転量で、移動体Mをそのロール方向に旋回させる操作信号が生成される。
更に、把持側手首をピッチ方向に回転させたときには、その回転量に対応した回転量で、移動体Mをそのピッチ方向に旋回させる操作信号が生成される。
また、把持側手首をヨー方向に回転させたときには、その回転量に対応した回転量で、移動体Mをそのヨー方向に旋回させる操作信号が生成される。
【0034】
なお、前記コンピュータ12では、必要に応じて、移動体Mの移動方向や回転方向の指令信号のみ生成し、前記移動量や回転量に関係無く、把持部17Aが所定の初期位置や初期姿勢から変化した方向に一定の移動速度及び回転速度で移動体Mを動作させるようにしても良く、前記移動量や回転量の使用については、種々の態様を採用可能である。
【0035】
従って、遠隔操作用入力システム10によれば、操作者の手首を中心とした回転動作及びスライド動作による入力を行うことができ、移動体Mをあたかも操作者の手で直接把持して動かすかのような動作方向の指令を行うことができ、移動体Mの直感的な遠隔操作が可能になる。
【0036】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、前記第1実施形態と同一若しくは同等の構成部分については同一符号を用いるものとし、説明を省略若しくは簡略にする。
(第2実施形態)
【0037】
第2実施形態における遠隔操作用入力システム30は、
図4に示されるように、第1実施形態に係る遠隔操作用入力システム10に対し、移動体Mにおける視野内への没入感を操作者に付与する没入感付与手段31を更に備えたところに特徴を有する。
【0038】
前記没入感付与手段31は、移動体Mの移動方向における前方の視野を撮像可能に移動体Mに取り付けられたカメラ33と、カメラ33で取得されたカメラ画像に移動体Mの移動方向を表す付随情報を重ね合わせた合成画像を生成する画像処理部34と、画像処理部34で生成された合成画像を操作者に提示するための表示部35と、表示部35の姿勢を検出する姿勢センサ37とを備えている。
【0039】
本実施形態では、
図2に対して反対方向から手首動作検出装置11を見た
図5に示されるように、操作者は、腕部A1の延出方向に沿って人差し指Fを伸ばした状態で把持用部材17を把持する。そして、没入感付与手段31では、以下に詳述するように、人差し指Fの延出方向を移動体Mの移動方向として、当該人差し指Fの延出方向に合致するように、直線状の移動方向表示線Lを前記付随情報として、実空間の画像であるカメラ画像に重畳して前記合成画像が生成される。移動方向表示線Lは、カメラ画像に重畳された合成画像として、第5の支持部材25の上側部分25Aに取り付けられた前記表示部35を通じて操作者に提示され、これによって、前記没入感が操作者に付与されることになる。
【0040】
前記画像処理部34は、
図4に示されるように、有線若しくは無線による通信を利用して前記カメラ画像を取得する画像取得部39と、把持用部材17を把持している際の人差し指Fの位置及び姿勢につき、検出部15での把持用部材17の位置及び姿勢の検出結果から演算により求める操作側状態算出部40と、人差し指Fの位置及び姿勢から移動方向表示線Lを特定し、移動方向表示線Lをカメラ画像に重畳する処理を行う加工部41と、加工部41で生成された合成画像を表示部35に送信する画像送信部42とを備えている。
【0041】
前記加工部41では、次の座標変換処理等により、移動方向表示線Lをカメラ画像に重畳した合成画像が生成される。すなわち、人差し指Fの延出方向を移動体Mの移動方向としたときに、表示部35は、手首操作検出装置11の定位置に固定されており、且つ、表示部35の姿勢は姿勢センサ37で検出されることから、手首操作検出装置11に対する表示部35の位置及び姿勢が特定される。そこで、操作側状態演算部40で特定された人差し指Fの位置及び姿勢から、座標変換によって、表示部35内の画像座標系における移動方向表示線Lの延出方向が特定され、移動方向表示線Lがカメラ画像に重畳される。つまり、ここでは、表示部35の下端側が移動体M側とされ、移動方向表示線Lは、指示する移動方向が前方であれば、表示部35の画面下端側から画面上側に向かって延びるように合成画像に表示され、例えば、指示する移動方向が右斜め前方であれば、表示部35の画面下端側から画面の右斜め上方側に向かって延びるように合成画像に表示される。
【0042】
前記表示部35は、スマートフォン等の端末等、表示画面を有するものであれば何でも良く、画像送信部42との間での有線若しくは無線での通信を可能に設けられる。また、この表示部35は、把持用部材17を把持している腕部A1の人差し指Fの先端側よりも手前側の上方に配置されるようになっており、本実施形態では、
図6中破線で示すように、人差し指Fと合成画像上の移動方向表示線Lとが操作者の同一視線上に並ぶように、表示部35が支持ユニット18に取り付けられる。これにより、前記没入感を一層高めることが可能になる。
【0043】
前記姿勢センサ37は、スマートフォン等の端末に内蔵された姿勢センサを利用しても良いし、支持ユニット18と表示部35との連結部分に配置しても良い。
【0044】
なお、本発明に適用される手首動作検出手段としては、前記各実施形態における手首動作検出装置11の構造に限らず、手首の周辺に配置され、操作者の肘に当接することなく、把持側手首の各方向の移動及び回転に追従して動作する機構を有し、且つ、当該各動作の状態を検出可能な構造を有する限り、設計変更がなされた種々のものを採用できる。
【0045】
また、前記各実施形態では、前記手首動作検出装置11として、6自由度の動作を可能に構成したが、本発明はこれに限らず、例えば、上下方向及び左右方向の移動を可能にする機構を省略し、内視鏡ロボット等、前後方向のみの移動方向が想定される移動体Mの遠隔操作用として、4自由度の動作を可能に構成する等、移動体Mの動作態様に応じて、自由度数の増減と移動方向や回転方向を限定した構造とすることもできる。
【0046】
更に、前記支持ユニット18の構造として、操作者の手H1で把持用部材17に付与される外力を解除したときに、把持用部材17を初期位置及び初期姿勢に復元させるばね等の付勢部材を各動作部分に設けることもできる。
【0047】
その他、本発明における装置各部の構成は図示構成例に限定されるものではなく、実質的に同様の作用を奏する限りにおいて、種々の変更が可能である。