(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
事業者によって登録された第1端末のユーザの登録情報の前記第1端末とは異なる第2端末への通知を許可するか否かを示す通知可否情報と、前記第1端末の識別情報とを、前記第1端末から受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記通知可否情報が前記登録情報の通知を許可すると示している場合に、前記受信部が受信した前記第1端末の識別情報に関連付けられた前記登録情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記登録情報を、前記登録情報が前記事業者によって認証されていることを示す認証済情報とともに前記第2端末へ通知する通知部と、
を有する通信装置。
前記通知部は、前記ユーザによって設定された前記ユーザのプロフィール情報の少なくとも一部を前記登録情報で置き換えて前記第2端末へ通知する、請求項1に記載の通信装置。
前記受信部が受信した前記通知可否情報が前記登録情報の通知を許可すると示していない場合に、前記通知部は、前記登録情報の前記第2端末への通知を許可するための要求を前記第1端末へ通知する、請求項1から4のいずれか一項に記載の通信装置。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[通信システムSの概要]
図1は、本実施形態に係る通信システムSの模式図である。通信システムSは、通信装置1と、複数のユーザ端末2とを含む。通信システムSが含むユーザ端末2の数は限定されない。通信システムSは、その他のサーバ、端末等の機器を含んでもよい。
【0018】
通信装置1は、事業者(例えば通信事業者等)が管理するコンピュータである。通信装置1は、通信によってメッセージを送受信するためのメッセージングサービス(メッセージサービス、メッセンジャサービスともいう)を、複数のユーザ端末2に提供する。メッセージングサービスは、例えばRCS(Rich Communication Services)である。
【0019】
ユーザ端末2は、ユーザが有する通信端末である。ユーザ端末2は、例えばパーソナルコンピュータや、スマートフォン、タブレット端末等の携帯端末である。ユーザは、メッセージングサービスの提供を受ける人間である。ユーザ端末2は、通信装置1との間で通信可能である。複数のユーザ端末2は、通信装置1を介して、互いにメッセージを送受信する。
【0020】
複数のユーザ端末2それぞれのユーザは、通信装置1を管理する事業者と通信サービス等の契約をしている。事業者は、ユーザとの間の契約に基づいて、登録情報(契約情報)を通信装置1に登録する。登録情報が含む名前は、ユーザの本名(ユーザが法人である場合には会社名)である。すなわち、登録情報は、事業者とユーザとの間の契約時に確認され、事業者によって認証された正しい情報である。
【0021】
ユーザは、事業者が提供するメッセージングサービスにおいて、プロフィール情報を通信装置1に設定する。プロフィール情報が含む名前は、ユーザによって任意に設定されるため、ユーザの本名であってもよく、ニックネーム等の仮名であってもよい。
【0022】
あるユーザが登録情報の他のユーザへの通知を許可すると設定した場合に、通信装置1は、ユーザが設定したプロフィール情報の少なくとも一部(例えば名前)を登録情報に置き換えて、他のユーザのユーザ端末2へ通知する。このとき、通信装置1は、登録情報が認証されていることを示す認証済情報を、他のユーザのユーザ端末2へ通知する。
【0023】
一方、ユーザがユーザ端末2を用いて登録情報の他のユーザへの通知を許可しないと設定した場合に、通信装置1は、ユーザが設定したプロフィール情報を、そのまま他のユーザのユーザ端末2へ通知する。
【0024】
複数のユーザ端末2それぞれは、通信装置1から認証済情報を受信した場合に、登録情報で置き換えられたプロフィール情報とともに認証マークを表示する。一方、複数のユーザ端末2それぞれは、通信装置1から認証済情報を受信しなかった場合に、プロフィール情報とともに認証マークを表示しない。
【0025】
これにより、他のユーザは、表示されたユーザのプロフィール情報が登録情報で置き換えられているか否か(すなわち正しい情報であるか否か)を、認証マークの有無を見て容易に判別できる。
【0026】
[通信システムSの構成]
図2は、本実施形態に係る通信システムSのブロック図である。
図2において、矢印は主なデータの流れを示しており、
図2に示していないデータの流れがあってよい。
図2において、各ブロックはハードウェア(装置)単位の構成ではなく、機能単位の構成を示している。そのため、
図2に示すブロックは単一の装置内に実装されてよく、あるいは複数の装置内に分かれて実装されてよい。ブロック間のデータの授受は、データバス、ネットワーク、可搬記憶媒体等、任意の手段を介して行われてよい。
【0027】
通信装置1は、制御部11と、記憶部12とを有する。制御部11は、受信部111と、登録情報取得部112と、プロフィール情報設定部113と、通知部114と、中継部115とを有する。記憶部12は、登録情報記憶部121と、プロフィール情報記憶部122とを有する。
【0028】
記憶部12は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブ等を含む記憶媒体である。記憶部12は、制御部11が実行するプログラムを予め記憶している。記憶部12は、通信装置1の外部に設けられてもよく、その場合にネットワークを介して制御部11との間でデータの授受を行ってもよい。
【0029】
登録情報記憶部121は、事業者によって登録されたユーザの登録情報を記憶する。プロフィール情報記憶部122は、ユーザ自身によって設定されたユーザのプロフィール情報を記憶する。登録情報記憶部121及びプロフィール情報記憶部122は、それぞれ記憶部12上の記憶領域であってもよく、あるいは記憶部12上で構成されたデータベースであってもよい。
【0030】
制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサであり、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、受信部111、登録情報取得部112、プロフィール情報設定部113、通知部114及び中継部115として機能する。制御部11の機能の少なくとも一部は、電気回路によって実行されてもよい。また、制御部11の機能の少なくとも一部は、ネットワーク経由で実行されるプログラムによって実行されてもよい。
【0031】
ユーザ端末2は、制御部21と、記憶部22と、表示部23と、操作部24とを有する。制御部21は、受信部211と、送信部212とを有する。
【0032】
表示部23は、液晶ディスプレイ等、情報を表示可能な表示装置を含む。操作部24は、キーボード、マウス等、ユーザの操作によって情報を入力可能な操作装置を含む。表示部23としてユーザによる接触の位置を検出可能なタッチスクリーンを用いることによって、表示部23と操作部24とを一体に構成してもよい。
【0033】
記憶部22は、ROM、RAM、ハードディスクドライブ等を含む記憶媒体である。記憶部22は、制御部21が実行するプログラムを予め記憶している。記憶部22は、ユーザ端末2の外部に設けられてもよく、その場合にネットワークを介して制御部21との間でデータの授受を行ってもよい。
【0034】
制御部21は、例えばCPU等のプロセッサであり、記憶部22に記憶されたプログラムを実行することにより、受信部211及び送信部212として機能する。制御部21の機能の少なくとも一部は、電気回路によって実行されてもよい。また、制御部21の機能の少なくとも一部は、ネットワーク経由で実行されるプログラムによって実行されてもよい。
【0035】
本実施形態に係る通信装置1及びユーザ端末2は、
図2に示す具体的な構成に限定されない。通信装置1及びユーザ端末2は、それぞれ1つの装置に限られず、2つ以上の物理的に分離した装置が有線又は無線で接続されることにより構成されてもよい。
【0036】
[通信方法の説明]
図3は、本実施形態に係る通信システムSが行う通信方法の模式図である。
図3の例では、通信システムSは、ユーザ端末2として、第1ユーザが有する第1ユーザ端末2A(第1端末)と、第2ユーザが有する第2ユーザ端末2B(第2端末)とを含む。
【0037】
通信装置1において、登録情報記憶部121は、事業者によって登録された各ユーザの登録情報を予め記憶している。また、プロフィール情報記憶部122は、各ユーザ自身によって設定された各ユーザのプロフィール情報を予め記憶している。登録情報及びプロフィール情報は、それぞれ端末IDと、名前、電話番号、メールアドレス、住所等のユーザに関する情報とを含む。端末IDは、例えばユーザが有するユーザ端末2に関連付けられたIMSI(International Mobile Subscriber Identity)、IMEI(International Mobile Equipment Identity)、電話番号、ユーザID等である。
【0038】
第1ユーザが第1ユーザ端末2A上で所定の操作(例えば、メッセージングサービスの提供を受けるためのアプリケーションの操作)を行った場合に、第1ユーザ端末2Aは、登録情報を他のユーザへ通知するか否かを設定するための設定画面を表示部23上に表示する。
【0039】
図4は、登録情報を他のユーザへ通知するか否かを設定するための設定画面を表示している第1ユーザ端末2Aの正面図である。設定画面は、登録情報を他のユーザへ通知するか否かを選択するためのボタン231を含む。ボタン231は、ユーザが押下可能な仮想的なボタン(アイコン)である。第1ユーザは、第1ユーザ端末2Aの操作部24を用いて、登録情報を他のユーザへ通知するか否かに応じて、ボタン231を押下する。
【0040】
図3に戻り、第1ユーザ端末2Aの送信部212は、操作部24の操作に基づいて、登録情報を他のユーザへ通知するか否かを示す通知可否情報を、第1ユーザ端末2Aの識別情報(端末ID)とともに通信装置1へ送信する(a)。
【0041】
通信装置1の受信部111は、第1ユーザ端末2Aを認証し、第1ユーザ端末2Aが送信した通知可否情報と、端末IDとを受信する(b)。受信部111は、第1ユーザ端末2Aを認証するために、例えば既知の回線認証やパスワード認証を行う。このように通信装置1は、ユーザから通知可否情報を受信することによって、ユーザが登録情報を他のユーザへ開示するかどうかの意思を確認できる。
【0042】
受信部111が受信した通知可否情報が登録情報の他のユーザ(すなわち第2ユーザ端末2B)への通知を許可すると示している場合に、登録情報取得部112は、受信部111が受信した端末IDに関連付けられた登録情報を、登録情報記憶部121から取得する。
【0043】
プロフィール情報設定部113は、プロフィール情報記憶部122において受信部111が受信した端末IDに関連付けられたプロフィール情報の少なくとも一部を、登録情報取得部112が取得した登録情報で置き換える(c)。プロフィール情報設定部113は、プロフィール情報記憶部122に記憶されたプロフィール情報の少なくとも一部を登録情報で上書きしてもよく、あるいはプロフィール情報記憶部122から読み出されたプロフィール情報の少なくとも一部を登録情報で一時的に置き換えてもよい。
【0044】
図5(a)、
図5(b)は、プロフィール情報記憶部122に記憶されているプロフィール情報の模式図である。
図5(a)は登録情報で置き換えられていない例示的なプロフィール情報P1を表しており、
図5(b)は登録情報で置き換えられている例示的なプロフィール情報P2を表している。
【0045】
プロフィール情報P1は、端末IDに関連付けられている、ユーザによって設定されたユーザに関する情報である。
図5(a)の例では、プロフィール情報P1は、名前、電話番号、メールアドレス及び住所を含む。さらにプロフィール情報P1において、登録情報で置き換えられたか否かを示す認証フラグとして、登録情報で置き換えられていないことを示す「未」が設定されている。
【0046】
プロフィール情報P2は、プロフィール情報P1の一部を事業者によって設定された登録情報で置き換えることによって生成される。
図5(b)の例では、下線が付されている名前のみが登録情報によって置き換えられているが、電話番号、メールアドレス、住所等のその他のユーザに関するプロフィール情報が、登録情報によって置き換えられてもよい。さらにプロフィール情報P2において、登録情報で置き換えられたか否かを示す認証フラグとして、登録情報で置き換えられたことを示す「済」が設定されている。
【0047】
図5(a)、
図5(b)においてプロフィール情報P1、P2は視認性のために文字列の表で表されているが、各データは任意の形式で記録されてもよく、例えば文字列データ、数値データおよびバイナリデータのいずれでもよい。プロフィール情報P1、P2は、データベースとして記録されてもよく、あるいはデータを列挙したリストとして記録されてもよい。
【0048】
図3に戻り、第2ユーザが第2ユーザ端末2B(メッセージングサービスの提供を受けるためのアプリケーション)上で第1ユーザのプロフィール情報を表示する操作を行った際に、第2ユーザ端末2Bは、通信装置1へ第1ユーザのプロフィール情報を要求する。通信装置1の通知部114は、第1ユーザが有する第1ユーザ端末2Aの端末IDに関連付けられたプロフィール情報をプロフィール情報記憶部122から取得し、第2ユーザ端末2Bへ通知する(d)。このとき、プロフィール情報が登録情報で置き換えられたことを示す(すなわち認証フラグが「済」である)場合に、通知部114は、登録情報が認証されていることを示す認証済情報を、プロフィール情報とともに第2ユーザ端末2Bへ通知する。
【0049】
第2ユーザ端末2Bの受信部211は、通信装置1が送信したプロフィール情報及び認証済情報を受信する。受信部211は、受信したプロフィール情報及び認証済情報を、表示部23上に表示する(e)。
【0050】
図6(a)、
図6(b)は、プロフィール情報及び認証済情報を表示している第2ユーザ端末2Bの正面図である。
図6(a)の例では、第2ユーザ端末2Bは、第2ユーザが友だちとして登録した1人又は複数人の第1ユーザのリストを示す友だち一覧画面を表示している。
【0051】
友だち一覧画面において、第2ユーザ端末2Bは、通信装置1から受信したプロフィール情報及び認証済情報に基づいて、1人又は複数人の第1ユーザそれぞれについて、プロフィール232及び認証マーク233を表示部23上に表示している。第2ユーザ端末2Bは、プロフィール232としてプロフィール情報が示す名前を表示しているが、これに限られず、第2ユーザ端末2Bは、プロフィール情報が示す電話番号、メールアドレス、住所等を表示してもよい。
【0052】
図6(b)の例では、第2ユーザ端末2Bは、第2ユーザが過去にメッセージを授受した1人又は複数人の第1ユーザのリストを示すメッセージ一覧画面を表示している。メッセージ一覧画面において、第2ユーザ端末2Bは、通信装置1から受信したプロフィール情報及び認証済情報に基づいて、1人又は複数人の第1ユーザそれぞれについて、プロフィール232及び認証マーク233を表示部23上に表示している。第2ユーザ端末2Bは、プロフィール232としてプロフィール情報が示す名前を表示しているが、これに限られず、第2ユーザ端末2Bは、プロフィール情報が示す電話番号、メールアドレス、住所等を表示してもよい。
【0053】
第2ユーザ端末2Bは、プロフィール情報とともに認証済情報が受信された第1ユーザのプロフィール232の近傍に認証マーク233を表示する。一方、第2ユーザ端末2Bは、プロフィール情報とともに認証済情報が受信されなかった第1ユーザのプロフィール232の近傍には認証マーク233を表示しない。
【0054】
認証マーク233は、プロフィール232が事業者によって登録(認証)されていることを示すことが可能であれば、所定の図形であってもよく、所定の文字であってもよい。あるいは第2ユーザ端末2Bは、プロフィール232の外観(色や文字種)を変えることによって、プロフィール232が事業者によって登録されたことを示してもよい。これにより、第2ユーザは、画面上に表示されている第1ユーザのプロフィール232が、事業者によって登録された情報であるか否かを容易に知ることができる。
【0055】
さらに第2ユーザ端末2Bは、プロフィール232の近傍に、付加情報234を表示してもよい。付加情報234は、第1ユーザによって設定された文字列であり、例えば第1ユーザの旧姓やニックネームを表す。これにより、プロフィール情報が登録情報で自動的に置き換えられても、第1ユーザは任意の情報を第2ユーザに伝えることができる。
【0056】
図3に戻り、第2ユーザは、
図6(a)、
図6(b)に示した画面に表示された第1ユーザのプロフィールを参照し、第1ユーザとの間でメッセージを送受信する(f)。具体的には、第2ユーザが第1ユーザへメッセージを送信する場合に、第2ユーザ端末2Bは、第1ユーザが有する第1ユーザ端末2Aの端末IDを送信先としてメッセージを通信装置1へ送信する。
【0057】
通信装置1の中継部115は、第2ユーザ端末2Bが送信したメッセージを、該メッセージの送信先の第1ユーザ端末2Aへ転送する。同様に、中継部115は、第1ユーザ端末2Aが送信したメッセージを、該メッセージの送信先の第2ユーザ端末2Bへ転送する。第1ユーザ端末2A及び第2ユーザ端末2Bは、それぞれ送受信したメッセージを表示部23上に表示する。
【0058】
中継部115は、ユーザが登録情報を他のユーザへ通知することを条件として、メッセージを転送してもよい。この場合に、
図4に示した画面で第1ユーザが登録情報の第2ユーザへの通知を許可していない場合であって、第1ユーザが第2ユーザへメッセージを送信しようとしている場合又は送信した場合に、通知部114は、登録情報の第2ユーザ(第2ユーザ端末2B)への通知を許可ための設定要求を、第1ユーザ端末2Aへ通知する。中継部115は、第1ユーザが登録情報の第2ユーザへの通知を許可するまで、第1ユーザ端末2Aから第2ユーザ端末2Bへのメッセージの転送を行わない。
【0059】
第1ユーザ端末2Aは、通信装置1から受信した設定要求を、表示部23上に表示する。
図7は、登録情報の通知を許可するための設定要求を表示している第1ユーザ端末2Aの正面図である。第1ユーザ端末2Aは、設定要求を表すメッセージ235を表示する。この後、第1ユーザ端末2Aは、
図4の設定画面に遷移してもよい。これにより、他のユーザへメッセージを送信するために登録情報を開示することが必要になるため、認証されていないユーザが他のユーザへ迷惑メッセージ等を送信することを抑制できる。
【0060】
[通信方法のシーケンス]
図8は、本実施形態に係る通信システムSが行う通信方法のシーケンス図である。第1ユーザは、第1ユーザ端末2Aの表示部23上に表示されている設定画面上で、登録情報を他のユーザへ通知するか否かを設定する(S11)。第1ユーザ端末2Aの送信部212は、操作部24の操作に基づいて、登録情報を他のユーザへ通知するか否かを示す通知可否情報を、第1ユーザ端末2Aの識別情報(端末ID)とともに通信装置1へ送信する。
【0061】
通信装置1の受信部111は、第1ユーザ端末2Aを認証し、第1ユーザ端末2Aが送信した通知可否情報と、端末IDとを受信する。受信部111が受信した通知可否情報が登録情報の他のユーザ(すなわち第2ユーザ端末2B)への通知を許可すると示している場合に、登録情報取得部112は、受信部111が受信した端末IDに関連付けられた登録情報を、登録情報記憶部121から取得する(S12)。
【0062】
プロフィール情報設定部113は、プロフィール情報記憶部122において受信部111が受信した端末IDに関連付けられたプロフィール情報の少なくとも一部を、登録情報取得部112が取得した登録情報で置き換える(S13)。受信部111が受信した通知可否情報が登録情報の他のユーザへの通知を許可すると示していない場合には、ステップS12〜S13はスキップされる。
【0063】
第2ユーザが第2ユーザ端末2B上で第1ユーザのプロフィール情報を表示する際に、第2ユーザ端末2Bは、通信装置1へ第1ユーザのプロフィール情報を要求する。通信装置1の通知部114は、第1ユーザが有する第1ユーザ端末2Aの端末IDに関連付けられたプロフィール情報をプロフィール情報記憶部122から取得し、第2ユーザ端末2Bへ通知する(S14)。このとき、通知部114は、受信部111が受信した通知可否情報が登録情報の他のユーザへの通知を許可すると示している場合に、登録情報で置き換えられたプロフィール情報とともに、登録情報が認証されていることを示す認証済情報を第2ユーザ端末2Bへ通知する。
【0064】
第2ユーザ端末2Bの受信部211は、通信装置1が送信したプロフィール情報及び認証済情報を受信する。受信部211は、受信したプロフィール情報を、表示部23上に表示する(S15)。また、受信部211は、プロフィール情報とともに認証済情報を受信した場合には、プロフィール情報の近傍に認証マークを表示する(S16)。
【0065】
[本実施形態の効果]
本実施形態に係る通信システムSにおいて、通信装置1は、ユーザが事業者によって登録された登録情報の他のユーザへの通知を許可すると設定した場合に、登録情報でプロフィール情報を置き換えて、他のユーザのユーザ端末2へ送信する。これにより、通信装置1は、ユーザのプロフィール情報が正しいか否かを示す情報を提供できる。ユーザは、表示された他のユーザのプロフィール情報が登録情報で置き換えられているか否か(すなわち正しい情報であるか否か)を、認証マークの有無を見て容易に判別できる。
【0066】
また、通信装置1は、事業者とユーザとの間の契約に基づいた登録情報を用いてプロフィール情報を置き換える。そのため、ユーザがメッセージングサービスにおいて認証を受けるために、改めて免許証等の証明書類を事業者に提示する必要がなく、ユーザ及び事業者の双方の手間を軽減できる。
【0067】
[第1の変形例]
本変形例において、通信システムSは、1人のユーザについて複数の登録情報が登録されている場合に、いずれの登録情報を通知するかの選択をユーザから受け付ける。登録情報記憶部121は、事業者によって登録された各ユーザの1つ又は複数の登録情報を予め記憶している。
【0068】
例えばユーザが結婚等することによって姓が変更になった場合に、登録情報記憶部121は、該ユーザについて現姓及び旧姓を示す登録情報を記憶する。また、例えばメッセージングサービスの提供を受けるユーザ(すなわち利用者)と、事業者との間で契約しているユーザ(すなわち契約者)とが異なる場合に、登録情報記憶部121は、利用者の登録情報と契約者の登録情報とを関連付けて記憶する。複数の登録情報は、ここに示した例に限られず、旧住所と新住所、旧電話番号と新電話番号等、その他の情報であってもよい。
【0069】
通信装置1は、登録情報記憶部121において第1ユーザに関連付けられた複数の登録情報を、第1ユーザ端末2Aへ送信する。第1ユーザ端末2Aは、通信装置1から受信した複数の登録情報を用いて、登録情報を他のユーザへ通知するか否かを設定するための設定画面を表示する。
【0070】
図9(a)、
図9(b)は、登録情報を他のユーザへ通知するか否かを設定するための設定画面を表示している第1ユーザ端末2Aの正面図である。設定画面は、登録情報を他のユーザへ通知するか否かを選択するためのボタン231と、いずれを通知するかを選択可能な複数の登録情報236とを含む。
図9(a)の例では、複数の登録情報236としてユーザの現姓及び旧姓を表示している。
図9(b)の例では、複数の登録情報236として契約者名及び利用者名を表示している。
【0071】
第1ユーザは、第1ユーザ端末2Aの操作部24を用いて、登録情報を他のユーザへ通知するか否かに応じてボタン231を押下した後、いずれか1つの登録情報236を選択する。第1ユーザ端末2Aの送信部212は、操作部24の操作に基づいて、登録情報を他のユーザへ通知するか否かを示す通知可否情報と、複数の登録情報のうちいずれを通知するかを示す選択情報とを、第1ユーザ端末2Aの識別情報(端末ID)とともに通信装置1へ送信する。
【0072】
通信装置1において、プロフィール情報設定部113は、プロフィール情報記憶部122において受信部111が受信した端末IDに関連付けられたプロフィール情報の少なくとも一部を、複数の登録情報のうち受信部111が受信した選択情報が示す登録情報で置き換える。
【0073】
このような構成により、通信装置1は、1人のユーザについて複数の登録情報の候補がある場合に、ユーザによって選択された登録情報を他のユーザに通知することができる。
【0074】
[第2の変形例]
本変形例において、通信システムSは、登録情報の通知を許可する相手の選択をユーザから受け付ける。
図10は、登録情報を通知する相手を選択するための選択画面を表示している第1ユーザ端末2Aの正面図である。選択画面は、
図4に示したボタン231に加えて、登録情報を通知する相手のユーザを示す選択欄237を含む。選択欄237は、例えば各ユーザについて登録情報を通知するか否かを選択的に切り替え可能なチェックボックスである。
【0075】
第1ユーザは、第1ユーザ端末2Aの操作部24を用いて、登録情報を他のユーザへ通知するか否かに応じてボタン231を押下した後、選択欄237において登録情報を通知する相手のユーザを選択する。
【0076】
図10に例示した選択画面は、
図4に例示した設定画面と一体的な画面として表示されているが、他の画面として表示されてもよい。例えば第1ユーザ端末2Aは、1人のユーザから複数のユーザへメッセージ(グループメッセージ)を送信する画面において、登録情報を通知する相手の選択を受け付けてもよい。
【0077】
第1ユーザ端末2Aの送信部212は、操作部24の操作に基づいて、登録情報の通知が許可されたユーザの第2ユーザ端末2Bの識別情報(端末ID)を示す通知可否情報を、第1ユーザ端末2Aの識別情報(端末ID)とともに通信装置1へ送信する。
【0078】
通信装置1の受信部111は、第1ユーザ端末2Aが送信した通知可否情報と、端末IDとを受信する。プロフィール情報記憶部122は、登録情報で置き換えられたプロフィール情報と、登録情報で置き換えられていないプロフィール情報との両方を保持する。
【0079】
第2ユーザが第2ユーザ端末2B(メッセージングサービスの提供を受けるためのアプリケーション)上で第1ユーザのプロフィール情報を表示する際に、第2ユーザ端末2Bは、通信装置1へ第1ユーザのプロフィール情報を要求する。プロフィール情報を要求している第2ユーザ端末2Bが、通知可否情報が示す端末IDに対応する第2ユーザ端末2Bである場合に、通信装置1の通知部114は、登録情報で置き換えられたプロフィール情報をプロフィール情報記憶部122から取得し、第2ユーザ端末2Bへ通知する。一方、プロフィール情報を要求している第2ユーザ端末2Bが、通知可否情報が示す端末IDに対応する第2ユーザ端末2Bでない場合に、通信装置1の通知部114は、登録情報で置き換えられていないプロフィール情報をプロフィール情報記憶部122から取得し、第2ユーザ端末2Bへ通知する。
【0080】
本変形例に係る通信システムSによれば、ユーザは、登録情報の通知を許可する相手を選択することができ、不特定の相手に登録情報が知られるのを避けることができる。
【0081】
[第3の変形例]
本変形例において、通信システムSは、ユーザについて登録された登録情報の信頼性の度合い(信頼度)に応じて、認証マークの外観を変更する。信頼度は、例えばユーザが事業者と契約している期間が長いほど高くなる。この場合に、登録情報記憶部121に記憶される登録情報は、端末ID、名前、電話番号、メールアドレス、住所に加えて、ユーザと事業者との間の契約期間(すなわち契約を継続している期間)を示す。契約期間が長ければ、登録情報の信頼性が高いと言える。
【0082】
通信装置1の通知部114は、第1ユーザ端末2Aのユーザの登録情報が示す契約期間の長さに応じて、例えば3段階(「低」、「中」、「高」)の信頼度を決定する。通知部114は、登録情報で置き換えられたプロフィール情報に加えて、決定した信頼度を示す認証済情報を送信する。
【0083】
第2ユーザ端末2Bの受信部211は、通信装置1が送信したプロフィール情報及び認証済情報を受信する。受信部211は、受信したプロフィール情報及び認証済情報を、表示部23上に表示する。
【0084】
図11は、プロフィール情報及び認証済情報を表示している第2ユーザ端末2Bの正面図である。
図11の例では、第2ユーザ端末2Bは、第2ユーザが友だちとして登録した1人又は複数人の第1ユーザのリストを示す友だち一覧画面を表示している。
【0085】
友だち一覧画面において、第2ユーザ端末2Bは、通信装置1から受信したプロフィール情報及び認証済情報に基づいて、1人又は複数人の第1ユーザそれぞれについて、プロフィール232及び認証マーク238を表示部23上に表示している。
【0086】
本変形例において、第2ユーザ端末2Bは、認証済情報が示す信頼度に基づいて、認証マーク238の外観(すなわち表示態様)を変更する。例えば第2ユーザ端末2Bは、信頼度に応じて、認証マーク238の色、形状又は模様を変更する。また、第2ユーザ端末2Bは、信頼度に応じて、プロフィール232の文字種や背景色を変更してもよい。
【0087】
これにより、ユーザは、画面上に表示されている認証マーク238を見ることによって、他のユーザの登録情報の信頼性の度合いを容易に知ることができる。
【0088】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。
【0089】
通信装置1及びユーザ端末2のプロセッサは、
図8に示す通信方法に含まれる各ステップ(工程)の主体となる。すなわち、通信装置1及びユーザ端末2のプロセッサは、
図8に示す通信方法を実行するためのプログラムを記憶部から読み出し、該プログラムを実行して通信装置1及びユーザ端末2の各部を制御することによって、
図8に示す通信方法を実行する。
図8に示す通信方法に含まれるステップは一部省略されてもよく、ステップ間の順番が変更されてもよく、複数のステップが並行して行われてもよい。