(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ECG品質コントローラは更に、心電図セグメンテーションベースで、前記各ECGリードの前記高周波ノイズレベル及び前記低周波ノイズレベルの前記個別の評価の表示を制御する、請求項1に記載のモニタリングデバイス。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示の理解を容易にするために、
図1A及び
図1Bの以下の説明は、患者の連続ECGモニタリング中のECG記録における各ECGリードの心電図セグメント内の高周波ノイズレベル(例えば筋肉アーチファクト及び電極動きアーチファクト)及び低周波ノイズレベル(例えばベースライン変動)を評価及び視覚的に表示する基本の発明原理を教示する。当業者であれば、この説明から、生理学的波形の解釈及び解析を制限するノイズ又はアーチファクトによってしばしば阻害される単一リード又は多リード連続生理学的波形のセグメントを表示する様々なモニタリングデバイスに、本開示の発明原理を適用し、これにより、本開示の発明が各リードにおける様々なノイズ源からのノイズのレベルの評価及び表示が提供される方法を理解するであろう。
【0017】
図1Aを参照するに、モニタリングデバイス20は、心電計40と、ECG品質コントローラ50とを使用する。実際には、ECG品質コントローラ50は、心電計40と切り離されていても一体化されていてもよい。
【0018】
動作時、以下に列挙されるECGリード30を確立するために、当技術分野において知られているように、患者10の心臓11に対して患者10の体表上に10個の電極が戦略的に配置される。
1.リードI:電極RA(−)から電極LA(+)まで
2.リードII:電極RA(−)から電極LL(+)まで
3.リードIII:電極LA(−)から電極LL(+)まで
4.リードaVR:電極RA(+)から電極LA及びLL(−)まで
5.リードaVL:電極LA(+)から電極RA及びLL(−)まで
6.リードaVF:電極LL(+)から電極RA&LA(−)まで
7.リードV1:電極V1
8.リードV2:電極V2
9.リードV3:電極V3
10.リードV4:電極V4
11.リードV5:電極V5、及び
12.リードV6:電極V6。
【0019】
ECGリード30は、当技術分野において知られているように、電極に取り付けられたケーブル(図示せず)を介して心電計40に接続され、患者10の心臓11の電気的活動を心電計40に伝える。
【0020】
心電計40は、当技術分野において知られているように、ECGリード30を処理して、患者10の心臓11の心電
図41を測定及び記録する。心電計40とECG品質コントローラ50とが切り離されている本開示の発明の実施形態では、心電計40は、処理されたECGリード30をECG品質コントローラ50にストリーミングするデジタル信号プロセッサ(図示せず)又は中央処理演算ユニット(図示せず)を使用するか、又は、ECG品質コントローラ50が、ECGリード30を処理する既知のモジュール(図示せず)を使用する。心電計40とECG品質コントローラ50とが一体化されている本開示の発明の実施形態では、心電計40は、ECG品質コントローラ50の代わりに、ECGリード30を処理するデジタル信号プロセッサ(図示せず)又は中央処理演算ユニット(図示せず)を使用する。
【0021】
図1Aに示されるように、ECG品質コントローラ50は、心電図セグメンテーションベースで、処理されたECGリード30の高周波ノイズ評価51a及び低周波ノイズ評価51bを実行して、各ECGリード30の高周波ノイズレベル及び低周波ノイズレベルをそれぞれ推定する。
【0022】
高周波ノイズ評価51aについて、ECG品質コントローラ50は、心電
図41の各セグメントを順次解析し、任意の筋肉アーチファクト及び任意の電極動きアーチファクトを含むがこれらに限定されない各ECGリード30の高周波ノイズレベルを推定する。実際には、ECG品質コントローラ50は、各ECGリード30の高周波ノイズレベルを推定するのに適した心電
図41の各セグメントの任意のパラメータを解析する。一実施形態では、ECG品質コントローラ50は、本明細書において更に説明され、また、
図2に例示されるように、心臓からの高振幅信号の領域外の心電
図41の短いセグメントの標準偏差を解析して、各ECGリード30の高周波ノイズレベルを推定する。(時間的に)狭いウィンドウ内の高周波ノイズを測定する代替実施形態は、(1)高域フィルタの後に、スライディングウィンドウにおける二乗平均平方根(RMS)計算を行うこと、(2)第1の差異又は導関数推定器の後に、スライディングウィンドウにおけるRMS計算を行うこと、及び、(3)各フィルタの出力において平滑化エンベロープ計算を有するフィルタバンクからの高周波フィルタを含むがこれらに限定されない。
【0023】
低周波ノイズ評価51bについて、ECG品質コントローラ50は、心電
図41の各セグメントを順次解析し、心電
図41の各セグメントの任意のベースライン変動を含むがこれらに限定されない各ECGリード30の低周波ノイズレベルを推定する。実際には、ECG品質コントローラ50は、各ECGリード30の低周波ノイズレベルを推定するのに適した心電
図41の各セグメントの任意のパラメータを解析する。一実施形態では、ECG品質コントローラ50は、本明細書において更に説明され、また、
図2に例示されるように、心電
図41の各セグメントのベースラインレベルの各変化を解析して、各ECGリード30の低周波ノイズレベルを推定する。
【0024】
ECG品質コントローラ50は、高周波ノイズ評価51a及び低周波ノイズ評価51bの両方について、心電
図41の各セグメントの対応するノイズレベル解析からもたらされる心電
図41の各セグメントの信号品質指標の表示を制御する。実際には、ECG品質コントローラ50は、心電
図41の各セグメントの対応するノイズレベル解析からもたらされる信号品質指標を、通信に適した任意の形で生成してよい。一実施形態では、ECG品質コントローラ50は、本明細書において更に説明され、また、
図2に例示されるように、各ECGリードとの同時セグメント表示用のテキスト信号品質指標、グラフィック信号品質指標及び/又はカラーコード化信号品質指標を生成する。
【0025】
高周波ノイズ評価51a及び低周波ノイズ評価51bの結果、モニタリングデバイス20及び/又はその操作者は、心電
図41の任意の低品質セグメントを破棄し、ECGリード30のうち良品質のリードは維持する一方で、各ECGリード30の高/低周波信号品質の評価によって示されるECGリード30のうちの破損したリードを解決することができる。これは、心電
図41の正確な解釈及び診断に有益である。
【0026】
図1Bを参照するに、除細動器21が、
図1Aに説明されるように、モニタリングデバイス20の心電計40及びECG品質コントローラ50を使用し、また、当技術分野において知られているように、患者10の心臓11に、電極パッド31を介して除細動ショック61を供給するための電気的エネルギーを蓄積するショック源60を更に使用する。実際には、除細動ショック61は、当技術分野において知られているように、任意の波形を有してよい。このような波形の例としては、
図1Bに示されるように、単相正弦波形(正の正弦波)61aと二相トランケート波形61bとが含まれるがこれらに限定されない。
【0027】
一実施形態では、ショック源60は、充電ボタンの押下後、高電圧充電器及び電源を介して高電圧を蓄える高電圧コンデンサバンク(図示せず)を使用する。ショック源60は更に、高電圧コンデンサバンクから電極パッド31に、特定波形の電気エネルギー電荷を選択的に印加するスイッチング/分離回路(図示せず)を更に使用する。
【0028】
電極パッド31は、当技術分野において知られているように、
図1に示されるように前胸部−心尖部(anterior-apex)配置か、又は、前胸部−後背部(anterior-posterior)配置(図示せず)で、患者10に伝導的に貼付けられる。電極パッド31は、ショック源60からの除細動ショックを患者10の心臓11に伝え、また、当技術分野において知られているように、電極に取り付けられるケーブル(図示せず)を介して心電計40に接続され、患者10の心臓11の電気的活動を心電計40に伝え、また、ECGリード32を確立する。
【0029】
心電計40は、当技術分野において知られているように、ECGリード32を処理して、患者10の心臓11の心電
図42を測定及び記録する。心電計40とECG品質コントローラ50とが切り離されている本開示の発明の実施形態では、心電計40は、処理されたECGリード32をECG品質コントローラ50にストリーミングするデジタル信号プロセッサ(図示せず)を使用するか、又は、ECG品質コントローラ50が、ECGリード32を処理する既知のモジュール(図示せず)を使用する。心電計40とECG品質コントローラ50とが一体化されている本開示の発明の実施形態では、心電計40は、ECG品質コントローラ50の代わりに、ECGリード32を処理するデジタル信号プロセッサ(図示せず)又は中央処理演算ユニット(図示せず)を使用する。
【0030】
図1Bに示されるように、ECG品質コントローラ50は、心電図セグメンテーションベースで、処理されたECGリード32の高周波ノイズ評価51a及び低周波ノイズ評価51bを、本明細書において上記されたように実行して、各ECGリード32の高周波ノイズレベル及び低周波ノイズレベルをそれぞれ推定する。これは、心電
図42の正確な解釈及び診断に有益である。
【0031】
本開示の発明原理による高周波ノイズ評価51a及び低周波ノイズ評価51bの更なる理解を容易にするために、
図2に例示されるECG品質コントローラ50の例示的な実施形態のアプリケーションモジュール51〜55bによって実行される本開示のモニタリング方法を表すフローチャート70について、
図1Aに例示されるECGリード30及び心電
図41のコンテキストにおいて、本明細書において説明する。当業者であれば、この説明から、高周波ノイズ評価51a及び低周波ノイズ評価51bの様々な実施形態を実現する際に、ECG品質コントローラ50の様々な実施形態を構造的に構成するにあたって、本開示の発明原理を適用するやり方を理解するであろう。
【0032】
図2を参照するに、フローチャート70のステップS72は、ECG品質コントローラ50の活動モニタ51が、心電
図41の活動レベルを計算することを含む。実際には、活動モニタ51は、心電
図41を特定の持続時間のセグメントに分割し、各セグメントにつき、すべてのECGリード30にわたって各サンプルの活動関数を計算する。
【0033】
一実施形態では、活動モニタは、心電
図41を、10秒間のECG記録セグメント(セグメントは1秒間のセクションに更に分割される)に分割し、次式[1]に従って、ECGセグメントにおけるすべてのリードにわたる各サンプルにおける活動関数を計算する。
【数1】
式中、A
iは、活動関数であり、ECG
iは、現在のECGサンプルであり、ECG
i−1は、前のECGサンプルである。
【0034】
活動モニタ51は、活動関数A
1の計算された値に、低域フィルタリングをし、ECGセグメントの各セクションの短期スライディングウィンドウによって、活動関数A
1の極小を検出する。
【0035】
例えば
図3は、10個の1秒セクションに再分割されたECGリード30の10秒ECGセグメント90を示し、
図4は、ECGセグメントのセクションのうちの1つにおいて活動モニタ51によって計算されたモニタ51の活動関数91を示し、これにより活動モニタ51は、極小を中心とした小さいウィンドウ内の各ECGリード30の高周波ノイズレベル及び低周波ノイズレベルを評価するために、Xによって表される極小活動関数A
iを検出する。
【0036】
図2を再び参照するに、フローチャート70のステップS74は、ECG品質コントローラ50の高周波ノイズ(「HFN」)推定器52aが、各ECGリード30の現在のECGセグメントの高周波ノイズレベルを推定することを含む。実際には、HFN推定器52aは、各ECGリード30の高周波ノイズレベルの推定として、1セグメントセクション当たりの各ECGリード30の短セグメントの標準偏差を計算する。一実施形態では、HFN推定器52aは、次式[2]に従って、1セグメントセクション当たりの各ECGリード30の標準偏差を計算する。
【数2】
式中、σ
leadは、特定のECGリード30の標準偏差であり、ECG
leadは、特定のECGリード30であり、Eは、特定のECGリード30の標準偏差σ
leadの平均値又は予想値である。
【0037】
各セグメントセクションにわたる各ECGリード30の標準偏差σ
leadが計算されると、フローチャート70のステップS76は、HFNスコアラ53aが、現在のECGセグメントについて、各ECGリード30のHFNスコアを計算することを含む。実際には、HFNスコアラ53aは、ステップS74において、1セグメントセクション当たりの推定された高周波ノイズレベルの関数として、1セグメントセクション当たりの各ECGリード30のHFNスコアを計算する。一実施形態では、HFNスコアラ53aは、次式[3]に従って、HFNスコアを計算する。
【数3】
式中、NS
HFは、特定のECGリード30のHFNスコアであり、median(σ
lead)は、特定のECGリード30の時間セグメントのセクションにわたる計算された標準偏差の中央値であり、αは、すべてのECGリード30の重み付け係数である。
【0038】
図2を依然として参照するに、フローチャート70のステップS74は更に、ECG品質コントローラ50の低周波ノイズ(「LFN」)推定器52bが、各ECGリード30の現在のECGセグメントの低周波ノイズレベルを推定することを含む。実際には、LFN推定器52bは、各ECGリード30の低周波ノイズレベルの推定として、1セグメントセクション当たりのベースライン変動を計算する。一実施形態では、LFN推定器52bは、次式[4a]及び[4b]に従って、活動関数A
iの極小を中心とした1セグメントセクション当たりの各ECGリード30のベースライン変動を計算する。
【数4】
式中、BW
1,leadは、特定のECGリード30の現在のセグメントのベースライン変動であり、BW
2,leadは、特定のECGリード30の前のセグメントのベースライン変動であり、ECG
kは、現在のECGセグメントの現在のセクション(例えば現在の10秒ECGセグメントの現在の1秒セクション)であり、ECG
k−1は、現在のECGセグメントの前のセクション(例えば現在の10秒ECGセグメントの前の1秒セクション)である。
【0039】
なお、式[4a]及び式[4b]は、心臓からの高振幅生理学的信号を含まず、むしろ、生理学的信号のない心臓の平穏時間を含む時点の位置選定を容易にする。
【0040】
セグメントにわたって各ECGリード30のベースライン変動が計算されると、フローチャート70のステップS76は更に、LFNスコアラ53bが、現在のECGセグメントの各ECGリード30のLFNスコアを計算することを含む。実際には、LFNスコアラ53bは、ステップS74中に計算されたベースライン変動の関数として、1セグメントセクション当たりの各ECGリード30のLFNスコアを計算する。一実施形態では、LFNスコアラ53bは、次式[5]に従って、LFNスコアを計算する。
【数5】
式中、NS
BWは、特定のECGリード30のLFNスコアであり、βは、すべてのECGリード30の重み付け係数である。
【0041】
図2を依然として参照するに、フローチャート70のステップS78は、ECG品質コントローラ50のHFN比較器54aが、各ECGリード30のHFNスコアを、2つ以上の信号品質ゾーンを区別する1つ以上の信号品質閾値と比較することと、ECG品質コントローラ50のLFN比較器54bが、各ECGリード30のLFNスコアを、信号品質ゾーンを区別する信号品質閾値と比較することとを含む。実際には、信号品質閾値は、注釈付きデータベースを用いてアルゴリズムをトレーニングし、複数の信号品質ゾーンにHFNスコアを分類するノイズ品質分類の動作を最適化することによって検証処理において選択される。一実施形態では、2つの閾値を用いて、各ECGリード30のHFNスコアを3つのカテゴリ:(1)高品質、(2)中品質及び(3)低品質のうちの1つに分類する。
【0042】
例えば信号品質ゾーンは、以下の表1にまとめられ、また、
図5にも例示される。
【表1】
【0043】
図2を再び参照するに、現在のECGセグメントについて各ECGリード30のHFN信号品質及びLFN信号品質が決定されると、フローチャート70のステップS80は、HFNインジケータ55a及びLFNインジケータ55bが、信号品質を表す信号品質指標を生成することを含む。実際には、信号品質指標は、テキスト信号品質指標及び/又はグラフィック信号品質指標を含む各ECGリードのHFN信号品質及びLFN信号品質を通信するのに適した任意の形を取ってよい。テキスト信号品質指標及び/又はグラフィック信号品質指標は共に、色及びフォントを含む様々な特徴によってコード化されてよい。更に、実際には、信号品質指標は、ECGリード30の現在のECGセグメント又は現在のECGセグメントの代表脈拍と共に表示される。
【0044】
一実施形態では、HFNインジケータ55a及びLFNインジケータ55bは、各自のHFNスコア及びLFNスコアを、0乃至10の整数に正規化する。以下の表2に従って示されるように、閾値1は2.5であり、閾値2は4.5であり、上限は10である。
【表2】
【0045】
図6、
図7及び
図9に例示的に示されるように、正規化に基づき、各ECGリードのカラーコード化されたテキスト指標がECGリード30と同時に表示される。或いは、
図10に例示的に示されるように、ECGリード波形がカラーコード化されてもよい。
【0046】
図6を参照するに、以下の例示的なHFNスコア及びLFNスコアは、ECGリード30の例示的な現在のECGセグメントに隣接して例示的に表示される。
1.高品質HFN/LFNスコア(緑色コード):リードV3及びV4
2.中品質HFN/LFNスコア(黄色コード):リードaVL、V1、V2、V5及びV6
3.低品質HFN/LFNスコア(赤色コード):リードI、II、III、aVR及びaVF。
【0047】
図7を参照するに、以下の例示的なHFNスコア及びLFNスコアは、ECGリード30の例示的な現在のECGセグメントの上方のボックス内に例示的に表示される。
1.高品質HFN/LFNスコア(緑色コード):リードV3及びV4
2.中品質HFN/LFNスコア(黄色コード):リードaVL、V1、V2、V5及びV6
3.低品質HFN/LFNスコア(赤色コード):リードI、II、III、aVR及びaVF。
【0048】
図8を参照するに、以下の例示的なHFNスコア及びLFNスコアは、ECGリード30の例示的なカラーコード化された現在のECGセグメントに隣接して例示的に表示される。
1.高品質HFN/LFNスコア(緑色波):リードV3及びV4
2.中品質HFN/LFNスコア(黄色波):リードaVL、V1、V2、V5及びV6
3.低品質HFN/LFNスコア(赤色波):リードI、II、III、aVR及びaVF。
【0049】
図9を参照するに、以下の例示的なHFNスコア及びLFNスコアは、ECGリード30の現在のECGセグメントの例示的な代表脈拍の上方のボックス内に例示的に表示される。
1.高品質HFN/LFNスコア(緑色コード):リードV3及びV4
2.中品質HFN/LFNスコア(黄色コード):リードaVL、V1、V2、V5及びV6
3.低品質HFN/LFNスコア(赤色コード):リードI、II、III、aVR及びaVF。
【0050】
図2を再び参照するに、本明細書において説明されたステップS76の目的の1つは、ステップS78の同じ信号品質閾値との比較のためにHFNスコア及びLFNスコアを均等化することである。しかし、実際には、HFNスコア及びLFNスコアは均等化される必要はなく、様々な信号品質閾値と比較されてよい。
【0051】
ステップS80が完了すると、フローチャート70は、ステップS72に戻り、次のECGセグメントについてステップS72〜S80を繰り返し、終了されるまでループし続ける。
【0052】
図1乃至
図9を参照するに、当業者であれば、患者の連続ECGモニタリング中のECG記録における各ECGリードの心電図セグメント内の高周波ノイズレベル及び低周波ノイズレベルの新規且つ独特な評価及び視覚的表示を含むがこれに限定されない本開示の多数のメリットを理解するであろう。より一般的には、本開示の発明は、生理学的波形の解釈及び解析を制限するノイズ又はアーチファクトによってしばしば阻害される単一リード又は多リード連続生理学的波形のセグメントを表示する様々なモニタリングデバイスに適用され、これにより、本開示の発明は、各リードにおける様々なノイズ源からのノイズのレベルの評価及び表示を提供する。メリットは、モニタリングデバイス及び/又はその操作者が、生理学的波形の任意の低品質セグメントを破棄し、良品質のリードは維持する一方で、各リードの高/低周波信号品質の評価によって示される破損したリードを解決することができる点である。
【0053】
更に、当業者であれば、本明細書に提供される教示内容に鑑みて理解できるように、本開示/明細書において説明される、及び/又は、
図1乃至
図9に示される特徴、要素、コンポーネント等は、電子コンポーネント/回路、ハードウェア、実行可能なソフトウェア及び実行可能なファームウェアの様々な組み合わせで実現され、また、単一の要素又は複数の要素にまとめられる機能を提供する。例えば
図1乃至
図9に示される/例示される/説明される様々な特徴、要素、コンポーネント等の機能は、専用ハードウェアだけでなく、適切なソフトウェアに関連付けられてソフトウェアを実行可能であるハードウェアも使用することによって提供可能である。当該機能は、プロセッサによって提供される場合、単一の専用プロセッサによって、単一の共有プロセッサによって、又は、複数の個別のプロセッサによって提供可能であり、個別のプロセッサのうちの幾つかは共有及び/又は多重化されてよい。更に、「プロセッサ」との用語の明示的な使用は、ソフトウェアを実行可能なハードウェアを排他的に指すと解釈されるべきではなく、デジタル信号プロセッサ(「DSP」)ハードウェア又は他の中央処理演算ユニット(「CPU」)、メモリ(ソフトウェアを記憶する読み出し専用メモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、不揮発性記憶装置等)、並びに、処理を実行及び/又は制御可能である(及び/又は設定可能である)実質的に任意の手段及び/又は機械(ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、回路、これらの組み合わせ等を含む)を暗に含むが、これらに限定されない。
【0054】
更に、本発明の原理、態様及び実施形態だけでなく、これらの具体例を列挙する本明細書におけるすべての記述は、これらの構造上の等価物及び機能上の等価物の両方を包含することを意図している。更に、このような等価物は、現在知られている等価物だけでなく、将来開発される等価物(例えば構造に関係なく、同じ機能を行うように開発される任意の要素)の両方も含むことを意図している。したがって、例えば当業者であれば、本明細書に提供される教示内容に鑑みて理解できるように、本明細書に提示される任意のブロック図が、本発明の原理を具体化する例示的なシステムコンポーネント及び/又は回路の概念図を表す。同様に、当業者であれば、本明細書に提供される教示内容に鑑みて認識できるように、任意のフローチャート、フロー図等が、コンピュータ可読記憶媒体内に実質的に表現され、したがって、コンピュータ、プロセッサ又は処理機能を有する他のデバイスによって、当該コンピュータ又はプロセッサが明示的に示されているか否かに関わらず、実行される様々な処理を表す。
【0055】
更に、本開示の例示的な実施形態は、例えばコンピュータ若しくは任意の命令実行システムによる又は当該コンピュータ若しくはシステムに関連して使用されるプログラムコード及び/又は命令を提供するコンピュータ使用可能又はコンピュータ可読記憶媒体からアクセス可能であるコンピュータプログラムプロダクトの形を取ることができる。本開示に従って、コンピュータ使用可能又はコンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置若しくはデバイスによる又は当該システム、装置若しくはデバイスに関連して使用されるプログラムを、例えば含む、記憶する、通信する、伝搬する又は運搬する任意の装置であってよい。例示的な媒体は、電子、磁気、光学、電磁、赤外若しくは半導体システム(若しくは装置若しくはデバイス)又は伝搬媒体であってよい。コンピュータ可読媒体の例には、半導体若しくは固体メモリ、磁気テープ、取り外し可能なコンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、剛性磁気ディスク及び光学ディスクが含まれる。光学ディスクの現在の例には、コンパクトディスク−読み出し専用メモリ(CD−ROM)、コンパクトディスク−読み出し/書き込み(CD−R/W)及びDVDが含まれる。更に、当然ながら、今後開発される任意の新規のコンピュータ可読媒体も、本開示の例示的な実施形態及び開示内容にしたがって使用される又は言及されるコンピュータ可読媒体とみなされるべきである。
【0056】
心電計への電気的接続の新規且つ発明に係る高/低周波ノイズ評価の好適及び例示的な実施形態を説明したが、当然ながら、
図1乃至
図9を含む本明細書に提供される教示内容を考慮して、当業者によって修正及び変更が行われてもよい。したがって、当然ながら、本開示の好適且つ例示的な実施形態に変更を行ってよく、これらは、本明細書に開示される実施形態の範囲内である。
【0057】
更に、デバイスを組み込む及び/若しくは当該デバイスを実装する対応する及び/若しくは関連のシステム、又は、本開示に従ってデバイスにおいて使用される/実装されるシステムも想到され、本開示の範囲内であると見なされる。更に、本開示によるデバイス及び/若しくはシステムを製造する及び/若しくは使用する、対応する並びに/又は関連の方法も想到され、本開示の範囲内であると見なされる。