【実施例】
【0022】
以下実施例に基づき本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形をなし得るものである。
【0023】
[合成例1]
(エステル体の合成)
【化3】
200mLの2ツ口フラスコに1,3,5トリス(2−カルボキシエチル)イソシアヌレート(CIC酸)(6g,17.4mmol)を秤りとり、オルトギ酸メチル(22g,208mmol)、p−トルエンスルホン酸(100mg,0.58mmol)、メタノール(20mL)を加え、80℃で5時間攪拌した。反応混合物を減圧下、オルトギ酸メチル、メタノールを留去し、エステル体(CIC酸トリメチルエステル)を得た。
【0024】
エステル体の機器分析値:
1HNMR(400MHz,CDCl
3)δ4.11(t,J=7.5Hz,6H),3.61(s,9H),2.59(t,J=7.5Hz,6H).
【0025】
(アミド体の合成)
【化4】
得られたCIC酸トリメチルエステルを100mLの2ツ口フラスコに入れて分留装置をつけ、エタノールアミン(4.25g,69.6mmol)を加え、130℃で2時間攪拌した。反応混合物を90℃まで、放冷し、減圧下(ダイヤフラムポンプ)で過剰のエタノールアミンを留去してCIC酸アミドアルコールを得た。反応混合物は精製せずに次の反応に用いた。
【0026】
(環化)
【化5】
CIC酸アミドアルコールが入った前記の100mLの2ツ口フラスコに、DMF(5mL)を加えて、溶解した。氷水浴下、塩化チオニル(9.32g,78.3mmol)を滴下した。滴下後、室温にて30分間攪拌した。反応混合物を水(100mL)に加え、不溶物を取り除いた。ろ液を48%NaOH水溶液で中和し、析出した固体を濾過し、水(50mL×2回)で洗いオキサゾリンA5.4g(白色固体、収率74%)を得た。
【0027】
オキサゾリンAの機器分析値:
1HNMR(400MHz,CDCl
3)δ4.23(t,J=6.5Hz,6H),3.62−3.54(m,12H),2.56(t,J=6.5Hz,6H).
【0028】
[合成例2]
(エステル体の合成)
200mLの2ツ口フラスコに1,3,5トリス(3−カルボキシプロピル)イソシアヌレート(C3−CIC酸)(3g,7.74mmol)を秤りとり、オルトギ酸メチル(3.29g,31.0mmol)、p−トルエンスルホン酸(13mg,0.08mmol)、メタノール(10mL)を加え、80℃で5時間攪拌した。反応混合物を減圧下、オルトギ酸メチル、メタノールを留去し、エステル体(C3−CIC酸トリメチルエステル)を得た。
【0029】
エステル体の機器分析値:
1HNMR(400MHz,CDCl
3)δ3.94(t,J=7.0Hz,6H),3.66(s,9H),2.39(t,J=7.4Hz,6H),1.98(tt,J=7.4,7.0Hz,6H).
【0030】
(アミド体の合成)
得られたC3−CIC酸トリメチルエステルを100mLの2ツ口フラスコに入れて分留装置をつけ、エタノールアミン(1.89g,31.0mmol)を加え、130℃で4時間攪拌した。反応混合物を90℃まで、放冷し、減圧下(ダイヤフラムポンプ)で過剰のエタノールアミンを留去して、C3−CIC酸アミドアルコールを得た。反応混合物は精製せずに次の反応に用いた。
【0031】
(環化)
C3−CIC酸アミドアルコールが入った前記の100mLの2ツ口フラスコに、DMF(10mL)を加えて、溶解した。氷水浴下、塩化チオニル(4.20g,35.3mmol)を滴下した。滴下後、室温にて30分間攪拌した。反応混合物を水(100mL)に加え、析出した固体を濾過した。析出した固体を2%炭酸カリウム水溶液に懸濁させて、濾過し、水で洗い、下記構造式のオキサゾリンB2.01g(白色固体、収率56%)を得た。
【化6】
【0032】
オキサゾリンBの機器分析値:
1HNMR(400MHz,CDCl
3)δ3.98(t,J=6.4Hz,6H),3.63−3.55(m,12H),2.30(t,J=7.1Hz,6H),2.04(tt,J=7.1,6.4Hz,6H).
【0033】
[製造例1](アクリル樹脂Aの合成)
温度計、攪拌機、還流冷却器,滴下ロートおよびチッソガス導入管を取り付けた0.3Lの4ツ口フラスコにブチルセロソルブ40.0gを仕込んだのち、140℃まで昇温し、メタクリル酸10重量部、2ヒドロキシエチルメタクリレート2重量部、スチレン20重量部、エチルアクリレート20重量部、ブチルアクリレート48重量部、α−メチルスチレン3重量部、t−ブチルパーオキシー2−エチルヘキサノエート0.3重量部を5時間かけて滴下し、重合させてアクリル樹脂Aを得た。得られたアクリル樹脂の酸価は65mg/KOHgであった。
【0034】
[製造例2](アクリル樹脂Bの合成)
温度計、攪拌機、還流冷却器,滴下ロートおよびチッソガス導入管を取り付けた0.3Lの4ツ口フラスコにブチルセロソルブ40.0gを仕込んだのち、140℃まで昇温し、メタクリル酸5重量部、2ヒドロキシエチルメタクリレート10重量部、スチレン20重量部、エチルアクリレート20重量部、ブチルアクリレート45重量部、α−メチルスチレン3重量部、t−ブチルパーオキシー2−エチルヘキサノエート0.3重量部を5時間かけて滴下し、重合させてアクリル樹脂Bを得た。得られたアクリル樹脂の酸価は32mg/KOHgであった。
【0035】
[実施例1]
製造例1で得られたアクリル樹脂A20gにオキサゾリンA3gとブチルセロソルブを加えて固形分50%の塗料1を配合した。
【0036】
[実施例2]
製造例1で得られたアクリル樹脂A20gにオキサゾリンA1.5gとブチルセロソルブを加えて固形分50%の塗料2を配合した。
【0037】
[実施例3]
製造例1で得られたアクリル樹脂A20gにオキサゾリンA1.0gとブチルセロソルブを加えて固形分50%の塗料3を配合した。
【0038】
[実施例4]
製造例1で得られたアクリル樹脂A20gにオキサゾリンB1.5gとブチルセロソルブを加えて固形分50%の塗料4を配合した。
【0039】
[実施例5]
製造例2で得られたアクリル樹脂B20gにオキサゾリンA0.5gとメラミン樹脂サイメル325を2gとブチルセロソルブを加えて固形分50%の塗料5を配合した。
【0040】
[比較例1]
実施例1のオキサゾリン化合物の代わりに1,3−ビス(2−オキサゾリンー2−イル)ベンゼン1.5gを使用した他は実施例1と同様に行った。
【0041】
[比較例2]
実施例1のオキサゾリン化合物の代わりにオキサゾリン基含有ポリマー(エポクロスWS−500,株式会社日本触媒製)1.5gを使用した他は実施例1と同様に行った。
【0042】
(試験板の作成)
実施例1〜5および比較例1、2で調製した塗料を、10cm×14cm、厚さ0.26mmのアルミニウム板(A−5052Pテストピース、スタンダードテストピース製)にロールコート法により乾燥後の膜厚さ7μmとなるように塗布し、190℃で10分間加熱処理することで試験板を作成した。
【0043】
(耐水性試験)
得られた試験板をオートクレーブ中にて125℃の熱水中に30分間浸漬したあと、塗膜のブリスター(ふくれ)発生や白化度合いを、下記基準で目視評価した。結果を表1に示す。
Aは、塗膜にブリスター、白化は全く認められない。
Bは、塗膜にブリスター、白化はほとんど認められない。
Cは、塗膜にブリスター、白化の塗面異常が認められる。
Dは、塗膜にブリスター、白化の少なくとも一つの塗面異常が著しい。
【0044】
(鉛筆硬度)
得られた試験板の塗膜についてJIS K 5600−5−4:1999に規定する鉛筆ひっかき試験をおこなった。結果を表1に示す。
【0045】
(密着性試験)
試験板の塗膜についてJIS K 5600−5−6:1999に規定するクロスカットを行い、クロスカット部に(株)ニチバン製セロテープ(登録商標)を貼付し、これを塗板に対して90度の方向に急激に剥離し、塗面の状態を目視にて確認して以下の評価基準にもとづいて評価した。結果を表1に示す。
Aは、塗膜の剥がれが全くない。
Bは、塗膜の剥がれが2割未満である。
Cは、塗膜の剥がれが2割以上8割未満である。
Dは、塗膜の剥がれが8割以上である。
【0046】
【表1】