(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、特許文献1に記載されているクロスフローファンでは、同一形状の羽根車を回転軸方向に例えば10個配置し、互いに隣接する羽根車を周方向に位置ずれさせて羽根車間に位相差(スキュー角)を設けている。特許文献1のクロスフローファンでは、1つの位相差を他の位相差と異ならせることによってNZ音などの低減を図っている。
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されているクロスフローファンの発明でも、2NZ音や3NZ音の低減効果はあまり見られない。
【0005】
本開示の課題は、2NZ音から3NZ音までの騒音が低減された静粛性の高い空気調和機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1観点に係る空気調和機は、複数の翼を周方向に配列した羽根車を複数設けた円筒状のクロスフローファンと、羽根車の直径の20%以下の寸法の隙間をあけてクロスフローファンの空気流れ上流側に配置されている熱交換器と、を備え、複数の羽根車は、互いに隣接する羽根車の複数の翼のうちの少なくとも1つが位置ずれして配列され、クロスフローファンは、回転軸に沿って並べられている複数の羽根車の個数が14個以上30個以下である、ものである。
【0007】
第1観点に係る空気調和機によれば、各羽根車で発生する2NZ音から3NZ音までの騒音が互いに十分に打ち消される。
【0008】
本開示の第2観点に係る空気調和機は、第1観点に係る空気調和機において、クロスフローファンは、17個以上25個以下の羽根車を有する、ものである。
【0009】
第2観点に係る空気調和機によれば、羽根車の数が17個以上であることから、位相ずれ(スキュー角)の公差などに起因する変動による2NZ音から3NZ音までを含む騒音の変化幅が小さくなる。また、羽根車の数が25個以下であることから、仕切板による送風抵抗が大きくなり過ぎるのを抑制することができる。
【0010】
本開示の第3観点に係る空気調和機は、第1観点または第2観点に係る空気調和機において、クロスフローファンは、複数の羽根車の回転軸方向の各々の長さ寸法が直径の40%以下である、ものである。
【0011】
第3観点に係る空気調和機によれば、クロスフローファンの長さも短くできて、空気調和機の回転軸方向の長さを短くできる。
【0012】
本開示の第4観点に係る空気調和機は、第1観点から第3観点のいずれかに係る空気調和機において、熱交換器は、隙間が直径の10%以下になるように配置されている、ものである。
【0013】
第4観点に係る空気調和機によれば、熱交換器とクロスフローファンの占有空間を小さくすることができる。
【0014】
本開示の第5観点に係る空気調和機は、第1観点から第4観点のいずれかに係る空気調和機において、クロスフローファンは、羽根車の直径が90mm以上150mm以下であり、回転数が700rpm以上2000rpm以下である、ものである。
【0015】
第5観点に係る空気調和機によれば、羽根車によって十分な送風量を得ることができる。
【発明の効果】
【0016】
本開示の第1観点に係る空気調和機では、2NZ音から3NZ音までの騒音を抑制することができる。
【0017】
本開示の第2観点に係る空気調和機では、良好な送風性能と高い静粛性を有する空気調和機を安定して供給できる。
【0018】
本開示の第3観点または第4観点に係る空気調和機では、空気調和機のコンパクト化を図ることができる。
【0019】
本開示の第5観点に係る空気調和機では、十分な送風性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本開示の実施形態に係る空気調和機の外観を示す斜視図。
【
図3】クロスフローファンの羽根車を示す部分
破断平面図。
【
図5】複数の羽根車についてのスキュー角を説明するための模式図。
【
図6】羽根車と熱交換器の隙間を説明するための羽根車周辺の部分拡大断面図。
【
図7】スキュー角が2.4°の場合の周波数と相対デシベルとの関係の一例を示すグラフ。
【
図8】スキュー角が3.0°の場合の周波数と相対デシベルとの関係の一例を示すグラフ。
【
図9】スキュー角が4.5°の場合の周波数と相対デシベルとの関係の一例を示すグラフ。
【
図10】音圧レベルを比較する際のシミュレーションの方法を説明するための模式図。
【
図11】1NZ周辺の騒音、2NZ〜3NZの騒音及び低周波騒音の相対デシベルとスキュー角との関係の一例を示すグラフ。
【
図12】スキュー角と2.5NZの音圧レベルとの関係の一例を示すグラフ。
【
図13】スキュー角3.0°で20個連結した羽根車が発生する騒音の周波数と音圧レベルとの関係の一例を示すグラフ。
【
図14】11個の羽根車における周波数の異なる騒音の相対デシベルとスキュー角との関係の一例を示すグラフ。
【
図15】17個の羽根車における周波数の異なる騒音の相対デシベルとスキュー角との関係の一例を示すグラフ。
【
図16】20個の羽根車における周波数の異なる騒音の相対デシベルとスキュー角との関係の一例を示すグラフ。
【
図17】8個の羽根車における周波数の異なる騒音の相対デシベルとスキュー角との関係の一例を示すグラフ。
【
図18】11個の羽根車における周波数の異なる騒音の相対デシベルとスキュー角との関係の一例を示すグラフ。
【
図19】14個の羽根車における周波数の異なる騒音の相対デシベルとスキュー角との関係の一例を示すグラフ。
【
図20】15個の羽根車における周波数の異なる騒音の相対デシベルとスキュー角との関係の一例を示すグラフ。
【
図21】17個の羽根車における周波数の異なる騒音の相対デシベルとスキュー角との関係の一例を示すグラフ。
【
図22】20個の羽根車における周波数の異なる騒音の相対デシベルとスキュー角との関係の一例を示すグラフ。
【
図23】23個の羽根車における周波数の異なる騒音の相対デシベルとスキュー角との関係の一例を示すグラフ。
【
図24】個数の異なる羽根車について1NZ周辺の騒音の相対デシベルとスキュー角との関係の一例を示すグラフ。
【
図25】個数の異なる羽根車について2NZ〜3NZの騒音の相対デシベルとスキュー角との関係の一例を示すグラフ。
【
図26】個数の異なる羽根車について低周波数騒音の相対デシベルとスキュー角との関係の一例を示すグラフ。
【
図27】スキュー角が3.0°の場合の羽根車の個数と周波数の異なる騒音の相対デシベルとの関係の一例を示すグラフ。
【
図28】スキュー角と騒音の音圧レベルの絶対値及びスキュー角と2.4NZ音の突出量との関係の一例を示すグラフ。
【
図29】羽根車の個数と騒音の音圧レベルの絶対値及びスキュー角と2.4NZ音の突出量との関係の一例を示すグラフ。
【
図30】1NZ音及び2NZ音についての羽根車の個数と音圧レベルの絶対値との関係の一例を示すグラフ。
【
図31】隙間の大きさと騒音の音圧レベルの絶対値及びスキュー角と2.4NZ音の突出量との関係の一例を示すグラフ。
【
図32】切欠きがある場合と切欠きが無い場合についての騒音に含まれる周波数と音圧レベルの絶対値との関係の一例を示すグラフ。
【
図33】切欠きの無い10個の不等ピッチの羽根車についての騒音の実測値の一例を示すグラフ。
【
図34】切欠きを有する10個の不等ピッチの羽根車についての騒音の実測値の一例を示すグラフ。
【
図35】切欠きの無い20個の不等ピッチの羽根車についての騒音の実測値の一例を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(1)全体構成
図1には、壁WAに取り付けられている、一実施形態に係る空気調和機10の外観が示されている。以下においては、
図1に矢印で示されている前後左右上下の方向を用いて、空気調和機10の各部の位置関係を説明する。空気調和機10の形状は、左右に長い直方体に基づいて概ね設定されている。従って、ケーシング20も左右に長い形状を呈する。空気調和機10には、ケーシング20の底面20bから前面20cにかけて左右に長く延びる吹出口11が形成されている。
【0022】
空気調和機10が停止している状態では、吹出口11が2枚の水平フラップ13のうちの一方及び前面パネル12によって塞がれる。空気調和機10が暖房運転または冷房運転をするときに、一方の水平フラップ13と前面パネル12が移動して、空気調和機10は、
図1に示されているように吹出口11が開いた状態になる。
【0023】
図2には、吹出口11を含む箇所において左右方向に垂直な平面で切断した空気調和機10の断面構造が示されている。
図2には、
図1と同様に吹出口11が開いた状態が示されている。吹出口11が開いた状態の空気調和機10は、天面20aだけでなく、前面20cにも吸込口15が開かれる。
【0024】
吸込口15の下流にはエアフィルタ16が設置されている。吸込口15から吸い込まれる室内空気の実質的に全てがエアフィルタ16を通過するように構成されている。このエアフィルタ16によって、室内空気から塵埃が除去される。このエアフィルタ16の下流に熱交換器30が設置されている。
【0025】
熱交換器30は、薄い金属板からなる伝熱フィン36と金属チューブからなる伝熱管37とで構成されているフィンアンドチューブ式の熱交換器である。熱交換器30には、空気調和機10の左右方向に沿って複数並んだ伝熱フィン36が含まれている。上下前後に延びる平面に含まれる伝熱フィン36を左右方向に延びる複数の伝熱管37が貫通している。複数の伝熱管37は、熱交換器30の冷媒入口から冷媒出口まで接続されていて、複数の伝熱管37の中を冷媒が流れる。熱交換器30においては、複数の伝熱管37の中を流れる冷媒と、複数の伝熱フィン36の間を通過する室内空気との間で熱交換が行われる。熱交換器30は、Λ形に折れ曲がっている部分の前側にある第1熱交換部31と、Λ形部分の後側にある第2熱交換部32と、第1熱交換部31の下に配置されている第3熱交換部33と、第3熱交換部33のさらに下に配置されている第4熱交換部34に分けることができる。これら第1熱交換部31、第2熱交換部32、第3熱交換部及び第4熱交換部34の左右方向の長さは、吹出口11の左右方向の長さに相当する。運転中の前面パネル12と第3熱交換部33との間の距離は、例えば30mm〜60mm程度である。
【0026】
熱交換器30の下流には、クロスフローファン40の複数の羽根車41が配置されている。クロスフローファン40は、複数の羽根車41を駆動するモータ(図示せず)を備えている。この空気調和機10においては、左右方向に沿って、20個の羽根車41が連結されている。
図3には、20個の羽根車41の全体構成が示されている。
図3においては、回転軸を境におよそ半分が破断されており、羽根車41の断面も示されている。20個の羽根車41の全長L1は、吹出口11の左右方向の長さに相当する。羽根車41の全長L1は、例えば、500mmから1000mm程度である。互いに隣接する羽根車41の翼42と仕切板43との境界部分46が超音波溶着によって接合されて、20個の羽根車41が一体化されている。
【0027】
各羽根車41は、
図4に示されているように、35枚の翼42が円周上に並べて配列されている。
図4において、仕切板43の中心から放射状に延びる一点鎖線が、ピッチ角Pt1〜Pt35を決めるための基準線BLを示している。基準線BLは、平面視において、仕切板43の外周の中心点(回転軸)を通り、翼42のそれぞれの翼外周側と接する接線である。互いに隣接する翼42のピッチ角Pt1〜Pt35は、全てが同じではなく、異なるものもある。例えば、ピッチ角Pt35はピッチ角Pt1よりも大きい。なお、以下の説明では、全てのピッチ角Pt1〜Pt35が同じ羽根車を等ピッチの羽根車と呼び、等ピッチではない羽根車(ピッチの異なる箇所がある羽根車)を不等ピッチの羽根車と呼ぶ。これら35枚の翼42は、仕切板43に固定されている。ただし、一方端の羽根車41は、エンドプレート44に翼42が固定されている。エンドプレート44には、回転軸に沿って延びるシャフト45が取り付けられている。各羽根車41の長さは、50mm以下が好ましく、全長L1が600mmで20個連結できるので30mm以下がさらに好ましい。
【0028】
ここでは、回転軸を円の中心として、複数の翼42の外周端を通る円のうちの最も大きな円の直径をクロスフローファン40の直径D1(
図4参照)とする。翼42には、外周端側の辺に3つの切欠き42aが形成されている。この切欠き42aの中の最も回転軸に近いところを通る円の直径が最も小さくなる。つまり、クロスフローファン40の直径D1は、翼42の外周端側の辺のうちの切欠き42aが形成されていない箇所を通る円の直径である。クロスフローファン40は、例えば、羽根車41の直径D1が90mm以上150mm以下であるとき、回転数が700rpm以上2000rpm以下であると、十分な送風性能を得ることができる。
【0029】
仕切板43またはエンドプレート44に固定されている翼42は、回転軸に沿って延びている。各羽根車41は、例えば射出成形で形成され、35枚の翼42と仕切板43またはエンドプレート44とが一体的に成形されている。これら20個の羽根車41は、いずれも同じピッチ角Pt1〜Pt35で配置されている。つまり、回転軸方向に見て、もし、互いに隣接する羽根車41の35枚の翼42の位置を一致させようとすれば、互いに隣接する41の翼42の位置を一致させることができる。
【0030】
しかしながら、
図5に示されているように、クロスフローファン40には、スキュー角θが設定されている。スキュー角θは、互いに隣接する羽根車41の翼42が位置ずれしている角度である。この場合、互いに隣接する羽根車41について互いに対応する35枚ずつの翼42がそれぞれθ度だけずれて接合されることになる。
【0031】
羽根車41で騒音が発生し易い箇所の1つに、羽根車41と熱交換器30とが近い箇所がある。
図6に、熱交換器30と羽根車41とが最も近い部分が拡大して示されている。
図6に示されている隙間Inが小さくなるほど、騒音が大きくなる傾向がある。この隙間Inは、クロスフローファン40の直径D1を与える円から熱交換器30の伝熱フィン36までの距離である。騒音を小さく抑えたいために隙間Inを大きくすることが考えられるが、隙間Inを大きくすると空気調和機10の前後方向の奥行きdpが大きくなってしまう。空気調和機10の奥行きdpは、例えば150mmから200mmであり、直径D1に熱交換器30の厚みなどが加わった大きさになる。
【0032】
(2)詳細構成
(2−1)スキュー角と羽根車の騒音の関係
図7、
図8及び
図9に、20個の羽根車41を有するクロスフローファン40について、スキュー角が異なる場合(スキュー角が2.4°、3.0°及び4.5°の場合)の周波数と相対デシベルとの関係が示されている。
図7、
図8及び
図9に示されているグラフは、シミュレーションによるものである。このシミュレーションは、
図10に示されているように、各羽根車41の中心に点音源を仮定して、これら点音源で発生した音を観測点MPで合成して騒音を求め、求められた騒音のフーリエ解析を行って各次数の周波数の相対デシベルを計算している。各羽根車41の点音源から発生する音にはスキュー角に相当する位相差が付けられている。また、観測点MPは、回転軸方向における全ての羽根車41の中心を通る垂線上にあって、羽根車41まで所定距離L2だけ離れた点である。これらのシミュレーションが周波数毎の音圧レベルの傾向を調べるためのものであって音圧レベルの比較ができればよいので、
図7、
図8及び
図9のグラフの縦軸には、相対的な音圧レベル(相対デシベル)が示されている。相対デシベルは、切欠きが無い翼からなる等ピッチの羽根車をスキュー角が0°となるように10個連結した場合の音圧レベルを60dBとして、相対的に表したものである。例えば、相対デシベルが20dBということは、40dBだけ音圧レベルが小さくなっているということである。
【0033】
図7、
図8及び
図9では周波数が回転次数で表記されており、回転次数が1次と表記された周波数は、クロスフローファン40の回転数に一致し、例えばクロスフローファン40の回転数が900rpmとすると15Hz(=900rpm/60sec)になる。従って、上述の場合、回転次数が2次と表記された周波数は、30Hz(=15×2)になる。また、各羽根車41が35枚の翼42を有しているので、35次の周波数が1NZになる。例えば上述の場合には、1NZは、525Hz(=35×900÷60)になる。
【0034】
各羽根車41が不等ピッチの羽根車であるため、1NZの周波数(35次の周波数)を持つ音が大きくなるだけでなく、その前後の周波数(例えば33次、34次、36次及び37次などの周波数)を持つ音が大きくなる傾向がある。そこで、不等ピッチの羽根車41の騒音を分析するには、1NZの周波数の近傍の周波数まで含めた1NZ周辺の所定範囲の周波数を持つ音を観測する方が適切と考えられる。
図7乃至
図9に示されているグラフでは、32次から40次までの範囲の周波数を持つ騒音を1NZ周辺の騒音としている。
【0035】
また、
図7乃至
図9については、1NZ周辺の騒音よりも低い周波数を持つ音を低周波数騒音と呼ぶ。
図7乃至
図9に示されているグラフでは、低周波数騒音は、28次以下の周波数を持つ音からなる騒音とする。さらに、2NZ〜3NZの騒音は、70次から110次までの周波数を持つ音からなる騒音とする。
【0036】
図11には、羽根車41を20個連結した場合の1NZ周辺の騒音
(グラフG1)、2NZ〜3NZの騒音
(グラフG2)及び低周波騒音
(グラフG3)の相対デシベルとスキュー角との関係の一例が示されている。
図11に示されているグラフは、
図7乃至
図9に示されているグラフに基づいて作成されたものである。
図11のグラフG2から、スキュー角を小さくすると2NZ〜3NZの騒音を小さくできることがわかる。特に、スキュー角が3.0°と2.4°のときに、2NZ〜3NZの騒音が小さくなっている。それに対して、
図11のグラフG3を見ると、低周波数騒音の改善のためにはスキュー角を大きくする方が好ましいことが分かる。つまり、2NZ〜3NZの騒音の改善のためにスキュー角を小さくしようとすると低周波騒音が大きくなり、低周波騒音を小さくしようとしてスキュー角を大きくしようとすると2NZ〜3NZの騒音が大きくなるというトレードオフの関係が
図11から見て取れる。
【0037】
図12には、20個の羽根車41を有するクロスフローファン40の回転数が900rpmの場合について、スキュー角を変化させたときの2.5NZ音の実測値の一例が示されている。
図11のグラフG2と
図12のグラフとは、スキュー角が2.5°から3.0°までは変化が小さく、且つ3.0°と3.5°の間からグラフの傾きが大きくなる傾向が一致している。
【0038】
図13のグラフG11、G12,G13,G14,G15,G16,G17は、20個の羽根車41を有し且つスキュー角が3.0°であるクロスフローファン40を用いて、クロスフローファン40の回転数を1650rpm、1500rpm、1300rpm、1100rpm、1000rpm、900rpm、800rpmのように変更して実測した場合について周波数と音圧レベルの絶対値との関係とを示している。
図13からは、回転数が小さくなると各周波数の音の音圧レベルは小さくなることが分かる。いずれの回転数のグラフG11〜G17を見ても、音圧レベルが周波数に伴って変化する傾向が類似していることが分かる。
【0039】
図14、
図15及び
図16には、スキュー角と各周波数の相対デシベルとの関係が示されている。
図14、
図15及び
図16には、羽根車41の個数が11個、17個及び20個の場合のグラフがそれぞれ示されているが、羽根車41の個数以外の条件は同じになるように設定されている。グラフG21,G22,G23は、回転次数が30次から40次の範囲の1NZ周辺の騒音の相対デシベルを示しており、グラフG24,G25,G26は、回転次数が75次から100次の範囲の2NZ〜3NZの騒音の相対デシベルを示しており、グラフG27,G28,G29は、回転次数が5次から25次の範囲の低周波数騒音の相対デシベルを示している。
図14、
図15及び
図16に示されているグラフG27〜G29を比較すると、羽根車41の個数が変化しても、スキュー角が小さく方が低周波数騒音の相対デシベルを小さくできるポイントが見つけ難くなるという傾向があることが分かる。それに対して、
図14、
図15及び
図16に示されているグラフG24〜G26を比較すると、スキュー角を大きくしていくときに音が急に大きくなるスキュー角のポイントは、羽根車41の個数が多くなる程スキュー角の大きい方にずれることが分かる。例えば、羽根車41が11個のグラフG24では、スキュー角が2.7°を越えると2NZ〜3NZの騒音が急に大きくなる。羽根車41が17個のグラフG25では、スキュー角が2.7°〜3.0°の間のある角度を越えると2NZ〜3NZの騒音が急に大きくなる。羽根車41が20個のグラフG26では、スキュー角が3.0°〜3.3°の間のある角度を越えると2NZ〜3NZの騒音が急に大きくなる。
【0040】
(2−2)スキュー角の適当な範囲
図17、
図18、
図19、
図20、
図21、
図22及び
図23には、羽根車41の個数が8個、11個、14個、15個、17個、20個及び23個の場合のグラフがそれぞれ示されており、これらのグラフの相対デシベルの値は、
図14乃至
図16と同様に、
図10を用いて説明した方法によって計算されたものである。羽根車41の個数を変えても複数の羽根車41の全長が同じになるように各羽根車41の長さを調整しており、このように調整する点は羽根車41の個数の影響を比較するための他のグラフでも同様である。
図17乃至
図23には、1NZ周辺の騒音及び2NZ〜3NZの騒音が、不等ピッチの羽根車とスキュー角によって、25dB程度以上の低下が見込めるスキュー角の設定範囲を検討した結果が示されている。
【0041】
グラフG31,G32,G33,G34,G35,G36,G37は、羽根車41の個数が8個、11個、14個、15個、17個、20個及び23個の場合の回転次数が30次から40次の範囲の周波数を持つ1NZ周辺の騒音の相対デシベルを示している。グラフG41,G42,G43,G44,G45,G46,G47は、羽根車41の個数が8個、11個、14個、15個、17個、20個及び23個の場合の回転次数が70次から110次の範囲の周波数を持つ2NZ〜3NZの騒音の相対デシベルを示している。グラフG51,G52,G53,G54,G55,G56,G57は、羽根車41の個数が8個、11個、14個、15個、17個、20個及び23個の場合の回転次数が1次から20次の範囲の周波数を持つ低周波騒音の相対デシベルを示している。また、グラフG61,G62,G63,G64,G65,G66,G67は、羽根車41の個数が8個、11個、14個、15個、17個、20個及び23個の場合の回転次数が1次から30次の範囲の周波数を持つ低周波騒音の相対デシベルを示している。
【0042】
図17から
図23において、四角形の枠で囲まれた範囲が、グラフG31〜G37、グラフG41〜G47、グラフG51〜G57及びグラフG61〜G67の相対デシベルが35dB以下となっている範囲である。複数の羽根車41を超音波溶着する際には、例えば±0.3°程度のばらつきが生じる場合がある。その様な場合には、スキュー角についての公差を例えば0.6°とすることが好ましく、17個、20個または23個の羽根車41を用いると、公差を0.6°にできる可能性があることが示されている。
【0043】
図24には、
図17から
図23に示されているグラフG31〜G37が示され、
図25には、
図17から
図23に示されているグラフG41〜G47が示され、
図26には、
図17から
図23に示されているグラフG51〜G57が示されている。
図24を見ると、スキュー角が小さい場合から大きく方向に変化する場合に、1NZ周辺の騒音を示すグラフG31〜G37のいずれの相対デシベルも変動している。しかし、羽根車41の個数が少ない場合には変動の周期が大きく且つ振幅も大きいが、羽根車41の個数が多くなるに従って変動の周期が小さく且つ振幅も小さくなっている。また、グラフG31〜G37は、全体的に(各グラフの平均値を考えると)、個数が多くなるほど相対デシベルが小さくなる方向にシフトする傾向がある。例えば、羽根車41の個数が8個の場合を示すグラフG31を見ると、周期が1.3°程度(例えば、頂点がスキュー角3.2°,4.7°に認められる。)であり、振幅が10dB程度(例えば、スキュー角3.2°で相対デシベルが40dB、スキュー角3.8°〜3.9°で相対デシベルが30dB程度と認められる。)である。それに対して、羽根車41の個数が23個の場合を示すグラフG37を見ると、周期が0.4°程度(例えば、頂点がスキュー角3.4°,3.8°に認められる。)であり、振幅が5dB程度(例えば、スキュー角3.2°で相対デシベルが29dB程度、スキュー角3.6°で相対デシベルが24dB程度と認められる。)である。このように羽根車41の個数が多くなることによって、1NZ周辺の騒音が抑制し易くなっている。
【0044】
図25を見ると、2NZ〜3NZの騒音については、スキュー角が3.4°〜5.0°の範囲では、相対デシベルが、40dBから50dBの範囲にあって比較的大きな値を中心に変動していることが分かる。それに対して、スキュー角が2.0°〜3.0°の範囲では、相対デシベルが、20dBから40dBの範囲にあって、スキュー角が大きくなるに従って増加するする傾向にある。それらのグラフG41〜G47の中でも、羽根車41の個数が14個〜23個の場合を示すグラフG43〜G47は、スキュー角が2.0°〜3.0°の範囲では、相対デシベルが、20dBから35dBの範囲の中に収まっている。それらの中でも特に、羽根車41の個数が17個、20個及び23個の場合を示すグラフG45,G46,G47は、スキュー角が2.0°〜3.0°の範囲では、相対デシベルが、20dBから30dBの範囲の中に収まっている。
【0045】
図26を見ると、回転次数が1次から20次までの低周波騒音は、羽根車41の個数に拘わらず、スキュー角が大きくなるに従って相対デシベルが小さくなる傾向がある。また、羽根車41の個数が多くなるに従って、グラフG51〜G57は、全体的に(各グラフの平均値を考えると)、相対デシベルが小さくなる方向にシフトする傾向がある。
【0046】
図27には、スキュー角を3.0°に固定して、羽根車41の個数を変化させたときの相対デシベルの変化が示されている。
図27において、グラフG71は、回転次数が30次から40次の範囲の周波数を持つ1NZ周辺の騒音の相対デシベルを示しており、グラフG72は、回転次数が75次から100次の範囲の周波数を持つ2NZ〜3NZの騒音の相対デシベルの変化を示しており、グラフG73は、回転次数が75次から90次の範囲の周波数を持つ2.5NZ周辺の騒音の相対デシベルの変化を示しており、グラフG74は、回転次数が5次から25次の範囲の周波数を持つ低周波騒音の相対デシベルの変化を示している。
図27からグラフG71〜G74を見ると、羽根車41の個数が多くなるほど相対デシベルを低く設定し易いことが分かる。
【0047】
図25と
図26とを合わせて考えると、羽根車41の個数が同じであれば、低周波数騒音の改善にはスキュー角を大きくすることが好ましくが、逆に2NZ〜3NZの騒音の改善にはスキュー角を3.2°以下、さらに好ましくは3.0°以下に抑えることが好ましいことが分かる。このことは、
図17乃至
図23を用いて説明した四角形の枠で示した範囲とも一致する。例えば、羽根車41の個数が14個ではスキュー角が2.7°〜3.1°の範囲、羽根車41の個数が15個ではスキュー角が2.5°〜3.0°の範囲、羽根車41の個数が17個ではスキュー角が2.2°〜3.2°の範囲、羽根車41の個数が20個ではスキュー角が2.0°〜3.2°の範囲、及び羽根車41の個数が23個ではスキュー角が2.0°〜3.2°の範囲が好ましい。つまり、上述のグラフを見る限り、羽根車41の個数が14個以上の場合には、スキュー角が2.7°〜3.0°の範囲が好ましく、羽根車41の個数が17個以上の場合には、スキュー角が2.2°〜3.2°の範囲が好ましい。
【0048】
図28には、羽根車41の回転数が1100rpmの場合について、スキュー角と騒音の音圧レベルの絶対値及び2.4NZ音の突出量との関係が示されている。上述の羽根車41を複数連結する態様において、2.4NZ音の突出量は、その周辺の周波数を持つ音から異音として突出している音圧レベルである。
図28に示されているグラフG75は、20個の羽根車41を連結したものの騒音の音圧レベルの変化を示しており、グラフG76は、11個の羽根車41を連結したものの騒音の音圧レベルの変化を示している。また、グラフG77は、20個の羽根車41を連結したものの2.4NZ音の突出量であり、グラフG78は、11個の羽根車41を連結したものの2.4NZ音の突出量である。
図28を見ると、2.4NZ音は、20個の羽根車41を持つものではスキュー角2.4°〜3.0°の範囲までにおいて、また20個の羽根車41を持つものではスキュー角3.0°〜4.5°の範囲までにおいて、スキュー角を小さくすることによって低減できている。騒音の音圧レベルは、羽根車41を空気調和機10の中に取り付けて空気調和機10で発生する騒音を実測した結果である。この騒音についても、20個の羽根車41を持つものではスキュー角2.4°〜3.0°の範囲までにおいて、また20個の羽根車41を持つものではスキュー角3.0°〜4.5°の範囲までにおいて、スキュー角を小さくすることによって低減できている。
【0049】
(2−3)羽根車41の個数の影響
既に、
図27では、羽根車41の個数を変化させたときの相対デシベルの変化について説明している。ここではさらに、
図29を用いて、回転数が1100rpmの場合について、羽根車41の個数と騒音の音圧レベルの絶対値との関係の一例及び羽根車41の個数と2.4NZ音の突出量との関係の一例を示している。
図29に示されているグラフG81には騒音の音圧レベルの絶対値の変化が示されており、グラフG82には2.4NZ音の突出量の変化が示されている。グラフG81,G82のいずれにおいても、羽根車41の個数が増加するに従って、音圧レベル及び突出量のいずれも減少する傾向が見られる。しかしながら、羽根車41の個数が17
個以上ではこれらの減少幅が小さくなる傾向が見られる。
【0050】
図30には、NZ音の音圧レベルの絶対値と羽根車の個数の関係の一例が示されている。グラフG86は、1NZ音に関するグラフであり、グラフG87は、2NZ音に関するグラフである。1NZ音も2NZ音も、羽根車41の個数の増加に伴って音圧レベルが減少している。特に、2NZの音圧レベルは、羽根車41の個数が17
個以上では減少幅が小さくなる傾向が見られる。
【0051】
(2−4)羽根車41の個数の影響
図31には、スキュー角が3.0°であって回転数が1100rpmの場合について、隙間Inと騒音の音圧レベルの絶対値及び隙間Inと2.4NZ音の突出量との関係の一例が示されている。隙間Inは、羽根車41から伝熱フィン36までの距離であり、
図31では、5mm〜20mmの範囲で変化している。ここに示されているデータは、羽根車41の直径D1が105mmの場合のものである。従って、隙間Inが直径D1の約5%から約19%の範囲についてのデータが
図31に示されている。
【0052】
図31に示されているグラフG91は、20個の羽根車41を連結したものの騒音の音圧レベルの変化を示しており、グラフG92は、11個の羽根車41を連結したものの騒音の音圧レベルの変化を示している。また、グラフG93は、20個の羽根車41を連結したものの2.4NZ音の突出量の変化を示しており、グラフG94は、11個の羽根車41を連結したものの2.4NZ音の突出量の変化を示している。グラフG92,G94を見ると、11個の羽根車41では、隙間Inが小さくなると、騒音の音圧レベルも2.4NZ音の突出量も大きくなる傾向があり、また隙間Inの大きさによって騒音の音圧レベルも2.4NZ音の突出量も大きく変動する傾向があることが分かる。それに対して、グラフG91,G93を見ると、20個の羽根車41では、隙間Inが小さくなっても、騒音の音圧レベルも2.4NZ音の突出量もあまり変わりがなく、また騒音の音圧レベルと2.4NZ音の突出量の隙間Inの大きさによる変動の幅も小さいことが分かる。
【0053】
(2−5)翼42の切欠き42aの影響
図32には、20個の羽根車41を持ち、隙間Inが5mm、スキュー角が3.0°であって回転数が1400rpmの場合について、騒音に含まれる周波数と音圧レベルの絶対値との関係の一例が示されている。
図32において、グラフG101は、切欠き42aを有する羽根車41を用いて実測した結果を示しており、グラフG102は、切欠き42aの無い羽根車41を用いて実測した結果を示している。グラフG101とグラフ102で大きく異なるところは、2.4NZ音の突出量であり、
図32において楕円で囲まれている部分である。2.4NZ音の突出量は、切欠き42aを有する羽根車41を用いることで、切欠き42aの無い羽根車41を用いた場合に比べて3dB程度低減させることができている。
【0054】
(2−6)NZ音の低減効果
図33には、スキュー角4.5°で連結した、切欠き42aの無い10個の不等ピッチの羽根車41についての騒音の実測値の分析結果が示されている。
図34には、スキュー角を適宜調節して連結した、切欠き42aを有する10個の不等ピッチの羽根車41についての騒音の実測値の分析結果が示されている。
図35には、スキュー角を適宜調節して連結した、切欠き42aの無い20個の不等ピッチの羽根車41についての騒音の実測値の分析結果が示されている。
図33、
図34及び
図35において、グラフG111〜G118、グラフG121〜G128及びグラフG131〜G138は、それぞれ、回転数が1400rpm、1300rpm、1200rpm、1100rpm、1000rpm、900rpm、800rpm及び700rpmの場合の分析結果を示している。
図33、
図34及び
図35に楕円で囲まれた部分を比較すると、NZに関連する周波数を持つ音が切欠き42a及び羽根車41の個数を2倍にしたことによって低減されていることが分かる。
【0055】
(3)変形例
(3−1)変形例1A
上記実施形態では、スキュー角を設定することで、互いに隣接する羽根車41の35枚の翼42について、対応する全ての翼42をずらしている。互いに隣接する羽根車41の不等ピッチの配列を同じにしなくてもよく、例えばピッチが異なる不等ピッチの羽根車41を用いてもよく、隣接する羽根車41の翼42が同じ位置に配列される場合もある。このように、互いに隣接する羽根車41の対応する全ての翼42が全て位置ずれしていなくてもよく、少なくとも1つの翼42が隣接する羽根車41について位置ずれしていればよい。
【0056】
(3−2)変形例1B
上記実施形態では、例えば20個の羽根車41が全て連結されて1本の連結体として一体化されている。しかし、一体化するときに1本の連結体になっていなくてもよく、例えば10個ずつ連結されて一体化され、2本の連結体になっていてもよい。その場合には、それら2本の連結体が連動して回転するように構成される。
【0057】
(3−3)変形例1C
上記実施形態では、空気調和機10が壁WAに取り付けられる壁掛け型である場合について説明したが、空気調和機10は壁掛け型に限られるものではない。例えば、空気調和機10は、天井から吊り下げられるタイプの空気調和機であってもよい。
【0058】
(4)特徴
(4−1)
以上説明したように、複数の羽根車41は、互いに隣接する羽根車41の複数の翼42のうちの少なくとも1つが位置ずれして配列されている。上記実施形態では、羽根車41の個数が20個である場合を中心に説明したが、クロスフローファン40は、回転軸に沿って並べられている複数の羽根車41の個数が14個以上30個以下であれば、各羽根車41で発生する2NZ音から3NZ音までの騒音が互いに十分に打ち消すことができる。その結果、クロスフローファン40の2NZ音から3NZ音までの騒音を十分に抑制することができる。上述のように、2NZから3NZまでの間の特定の範囲(例えば上述の70次から110次までの周波数を持つ音(2NZ〜3NZの騒音))の音圧レベルが低下したことで、2NZ音から3NZ音までの騒音を抑制できたと判断してもよいし、2NZ音から3NZ音までの中で低下させたい特定の周波数を持つ音(例えば上述の2.4NZ音、2.5NZ音)に着目して、2NZ音から3NZ音までの中の着目した周波数を持つ音の音圧レベルが低下したことで2NZ音から3NZ音までの騒音を抑制できたと判断してもよい。2NZから3NZまでの間の特定の範囲の音圧レベルの低下で2NZ音から3NZ音までの騒音の抑制を判断する場合、その範囲の設定は、状況に応じて適宜行えばよく、上述の例に限られるものではない。また、特定の周波数を持つ音に着目する場合も、どの周波数の音に着目するかは状況に応じて適宜決めればよく、上述の例に限られるものではない。
【0059】
(4−2)
羽根車41の数が17個以上であると、
図25を用いて説明したように、位相ずれ(スキュー角)の公差などに起因する変動による2NZ音から3NZ音までを含む騒音の変化幅が小さくなる。また、羽根車41の数が25個以下であることから、仕切板43による送風抵抗が大きくなり過ぎるのを抑制することができる。その結果、良好な送風性能と高い静粛性を有する空気調和機10を安定して供給できる。
【0060】
(4−3)
複数の羽根車41の回転軸方向の各々の長さ寸法が直径D1の40%以下であると、クロスフローファン40の長さもみじかくできて、空気調和機10の回転軸方向の長さ(左右方向の長さ)を短くできる。このような構造によって、空気調和機10は、コンパクト化が図られている。
【0061】
(4−4)
熱交換器30は、隙間Inが羽根車41の直径D1の10%以下になるように配置されている。このような構造によって、熱交換器30とクロスフローファン40の占有空間を小さくできるので、空気調和機10の前後方向の奥行きdpを短くできて空気調和機10のコンパクト化が図れる。
【0062】
(4−5)
上記実施形態では、羽根車41の直径D1が105mmである場合について説明しているが、クロスフローファン40は、羽根車41の直径D1が90mm以上150mm以下であり、回転数が700rpm以上2000rpm以下であると、十分な送風性能を得ることができる。