(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態によるカードリーダシステム1について説明する。
【0017】
(カードリーダシステムの構成)
本発明の第1の実施形態によるカードリーダシステム1は、カード媒体を自動的に引き込みカード媒体における所定箇所の情報に基づいて、そのカード媒体がEMV−ICカードであるか否かを判定し、判定結果に応じた決済処理を行うシステムである。
カードリーダシステム1は、
図1に示すように、カードリーダ10、上位装置20を備える。カードリーダ10は、信号線LNを介して上位装置20に接続されている。
【0018】
(カードリーダの構成)
カードリーダ10は、カード媒体の情報を読み取る装置である。
また、カードリーダ10は、カード媒体における所定箇所の情報を読み取り、読み取り結果に応じて読み取り対象のカード媒体がEMV−ICカードであるか否かを判定し、判定結果を上位装置20に送信する装置である。本発明の第1の実施形態では、カード媒体における所定箇所は、ICチップを搭載するカード媒体が有する磁気ストライプの第2トラックである。
なお、カードリーダ10が情報の読み取り対象とするカード媒体は、IC(Integrated Circuit)チップを搭載したカード媒体であるEMV(Europay, MasterCard, VISA protocol)−ICカード、ICチップを搭載したカード媒体であるEMV−ICカード以外のICカード(例えば、ETC(Electronic Toll Collection System)−ICカード)、ICチップを搭載しないカード媒体であるおもて面磁気ストライプカードである。ICチップを搭載したカード媒体は、カード媒体の裏面に磁気ストライプを有する。そして、EMV−ICカードでは、JIS規格であるID−1(旧JIS−I)によって第2トラックが規定されている。また、おもて面磁気ストライプカードは、表面に磁気ストライプを有する。そして、おもて面磁気ストライプカードは、規格である旧JIS−IIによって規定されている。
【0019】
ここで、ICチップを搭載するカード媒体が有する磁気ストライプのトラックについて説明する。
ICチップを搭載するカード媒体が有する磁気ストライプは、ISO(International Organization for Standardization)、JIS(Japanese Industrial Standards)などで規格化されている。具体的には、磁気ストライプとして、第1トラックと第2トラックの2つのトラックを含むものと、第1トラック、第2トラック、第3トラックの3つのトラックを含むものが存在する。なお、
図2は、JIS規格であるID−1によって規定されている磁気ストライプの第1トラック、第2トラック、第3トラックの3つのトラックそれぞれの位置を示している。
第1トラックの規格は、国際航空運送協会(International Air Transport Association、IATA)によって策定された規格である。第2トラックの規格は、アメリカの銀行業界団体(米国銀行協会、American Bankers Association、ABA)によって策定された。第3トラックの規格は、アメリカの年金業界によって策定された規格である。また、第3トラックの規格は、欧州のユーロ規格である。第1トラックには、氏名の情報などが記録されている。第2トラックには、クレジットカードであることを示すカード番号(すなわち、クレジットカードであることを示す特有の数字の配列パターン)などの情報が記録されている。第3トラックは、主に米国の年金業界に関連する情報、または、ユーロカードの情報である。
つまり、カード媒体がクレジットカードである場合、磁気ストライプの第2トラックには、クレジットカードであることを示すカード番号(すなわち、EMV−ICカードである可能性の高いことを示す特有の数字の配列パターン)が含まれている。
【0020】
カードリーダ10は、
図3に示すように、筐体101、スロット部102、カード検出部103、搬送部104、磁気読取部105a、105b、ICチップ読取部106、信号処理装置107を備える。なお、磁気読取部105aと105bを総称して、磁気読取部105と呼ぶ。
【0021】
筐体101は、
図3に示すように、スロット部102、カード検出部103、搬送部104、磁気読取部105、ICチップ読取部106、信号処理装置107を内部に設ける。
スロット部102は、カード媒体が挿入され、そのカード媒体を収める構造を有する。スロット部102の一端は、カードリーダ10の筐体101の一側面に開けられたカード挿入口1021に開口している。
【0022】
カード検出部103は、カード挿入口1021からカード媒体が挿入されたことを検出する。
搬送部104は、カード媒体が挿入されたことをカード検出部103が検出したときに、モータ駆動するローラなどによってそのカード媒体をスロット部102の内部の所定の位置まで搬送する。
【0023】
磁気読取部105aは、スロット部102の内部を搬送されるおもて面磁気ストライプカードの磁気ストライプに記録されている情報を読み取る。磁気読取部105は、読み取った情報を記憶部(例えば、後述する信号処理装置107の記憶部1071)に書き込む。また、磁気読取部105は、読み取った情報を信号処理装置107に出力する。以下、磁気読取部105が読み取った情報を「磁気読取情報」と呼ぶ。
【0024】
磁気読取部105bは、スロット部102の内部を搬送されるICチップを搭載したカード媒体、すなわち、EMV−ICカードまたはEMV−ICカード以外のICカードの磁気ストライプに記録されている情報を読み取る。磁気読取部105は、読み取った情報を記憶部(例えば、後述する信号処理装置107の記憶部1071)に書き込む。また、磁気読取部105は、磁気読取情報を信号処理装置107に出力する。
【0025】
ICチップ読取部106は、スロット部102の所定の位置に配置されており、カード媒体に搭載されているICチップに記録されている情報を読み取る。ICチップ読取部106は、読み取った情報を信号処理装置107に出力する。以下、ICチップ読取部106が読み取った情報を「ICチップ読取情報」と呼ぶ。
【0026】
信号処理装置107は、
図4に示すように、記憶部1071、種別特定部1072、通信部1073、制御部1074(出力部の一例)、を備える。
【0027】
記憶部1071は、信号処理装置107が行う処理に必要な種々の情報を記憶する。例えば、記憶部1071は、種別特定部1072がカードリーダ10に挿入されたカード媒体がEMV−ICカードであるか否かを判定するために用いる参照データを記憶する。具体的には、参照データは、クレジットカード特有のカード番号の配列パターンを示すデータである。また、例えば、記憶部1071は、磁気読取部105が読み取った磁気読取情報を記憶する。
【0028】
種別特定部1072は、カードリーダ10に挿入されたカード媒体に搭載されたICチップ内の情報を読み取る前に、読み取り対象のカード媒体の種別を特定する。
例えば、種別特定部1072は、磁気読取部105が読み取った磁気読取情報がEMV−ICカードであることを示す情報を含んでいるか否かに基づいて、読み取り対象のカード媒体がEMV−ICカードであるか否かを判定する。具体的には、磁気読取部105の読み取った、磁気ストライプにおける第2トラックに記録されている情報を含む磁気読取情報が、記憶部1071に記録されている参照データの示す配列パターンに一致する数字の配列を含んでいる場合、種別特定部1072は、読み取り対象のカード媒体がEMV−ICカードであると判定する。また、磁気読取部105の読み取った磁気読取情報が、記憶部1071に記録されている参照データの示す配列パターンに一致する数字の配列を含んでいない場合、種別特定部1072は、読み取り対象のカード媒体がEMV−ICカードではないと判定する。
【0029】
通信部1073は、上位装置20との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部1073は、種別特定部1072によって行われたカード媒体がEMV−ICカードであるか否かの判定結果を上位装置20に送信する。また、通信部1073は、上位装置20から送信される決済処理指令を受信する。この決済処理指令は、決済処理においてカードリーダ10が行う処理を制御する信号である。
【0030】
制御部1074は、通信部1073の通信を制御する。また、制御部1074は、通信部1073が上位装置20から受信した決済処理指令に基づいて、カードリーダ10が行う処理を制御する。
【0031】
(上位装置の構成)
上位装置20は、カード媒体の決済を行う料金収受装置(図示せず)にICチップ読取情報または磁気読取情報を送信することによって、決済処理を行う装置である。また、上位装置20は、カードリーダ10から送信されたEMV−ICカードであるか否かの判定結果に基づいて、決済処理指令をカードリーダ10に送信することによって、カードリーダ10を制御する装置である。
上位装置20は、
図5に示すように、記憶部201、通信部202、処理順決定部203、決済処理部204、カウント部205を備える。
【0032】
記憶部201は、上位装置20が行う処理に必要な種々の情報を記憶する。例えば、記憶部201は、
図6に示すように、決済処理指令1、決済処理指令2、決済処理指令3、決済処理指令4、決済処理指令5、決済処理指令6、決済処理指令7を記憶する。決済処理指令1は、カード媒体がEMV−ICカードであると判定したことを示す第1判定結果を上位装置20がカードリーダ10から受信した場合に、上位装置20がカードリーダ10に送信する決済処理指令であり、読み取り対象のカード媒体がEMV−ICカードであるものとしてICチップ内の情報をICチップ読取部106に読み取らせる、記憶部201のアドレス1に記録されている決済処理指令である。決済処理指令2は、決済処理が完了したことを示す決済処理完了信号を上位装置20が料金収受装置から受信した場合に、上位装置20がカードリーダ10に送信する決済処理指令であり、搬送部104にカード媒体をスロット部102の外部に出力させる、記憶部201のアドレス2に記録されている決済処理指令である。決済処理指令3は、カード媒体がEMV−ICカードではないと判定したことを示す第2判定結果を上位装置20がカードリーダ10から受信した場合に、上位装置20がカードリーダ10に送信する決済処理指令であり、読み取り対象のカード媒体がEMV−ICカード以外のICカードであるものとしてICチップ内の情報をICチップ読取部106に読み取らせる、記憶部201のアドレス3に記録されている決済処理指令である。決済処理指令4は、ICチップ内の情報が読み取れないことを示すICチップ読取失敗信号を上位装置20がカードリーダ10から1度受信した場合に、上位装置20がカードリーダ10に送信する決済処理指令であり、読み取り対象のカード媒体の種別を変更してICチップ読取部106に読み取らせる、記憶部201のアドレス4に記録されている決済処理指令である。なお、カード媒体の種別を変更とは、前回カード媒体がEMV−ICカードであるものとしてICチップ内の情報をICチップ読取部106に読み取らせた場合には、今回カード媒体がEMV−ICカード以外のICカードであるものとしてICチップ内の情報をICチップ読取部106に読み取らせ、また、前回カード媒体がEMV−ICカード以外のICカードであるものとしてICチップ内の情報をICチップ読取部106に読み取らせた場合には、今回カード媒体がEMV−ICカードであるものとしてICチップ内の情報をICチップ読取部106に読み取らせる、記憶部201のアドレス4に記録されている決済処理指令4ある。決済処理指令5は、ICチップ内の情報が読み取れないことを示すICチップ読取失敗信号を上位装置20がカードリーダ10から2度受信した場合に、上位装置20がカードリーダ10に送信する決済処理指令であり、記憶部(例えば、記憶部1071)が記憶する磁気読取情報を上位装置20へ送信させることを制御部1074に実行させる、記憶部201のアドレス5に記録されている決済処理指令5ある。
【0033】
通信部202は、カードリーダ10及び料金収受装置それぞれとの間で情報の送受信を行う。例えば、通信部202は、カードリーダ10に決済処理指令を送信する。また、通信部202は、種別特定部1072が判定した読み取り対象のカード媒体がEMV−ICカードであるか否かを示す判定結果(第1判定結果、第2判定結果)をカードリーダ10から受信する。また、通信部202は、ICチップ読取情報、または、磁気読取情報をカードリーダ10から受信する。また、通信部202は、決済処理を指示する決済処理情報を料金収受装置に送信する。決済処理情報は、料金収受装置に決済処理をさせる情報である。決済処理情報には、料金収受装置への決済処理の指示及びICチップ読取情報、または、料金収受装置への決済処理の指示及び磁気読取情報が含まれている。また、通信部202は、決済処理が完了したことを示す決済処理完了信号を、料金収受装置から受信する。
【0034】
処理順決定部203は、通信部202を介して決済処理指令をカードリーダ10に送信する。例えば、処理順決定部203は、カード媒体がEMV−ICカードであると判定したことを示す第1判定結果をカードリーダ10から受信した場合に、記憶部201のアドレス1に記録されている決済処理指令1をカードリーダ10に送信する。また、処理順決定部203は、決済処理が完了したことを示す決済処理完了信号を料金収受装置から受信した場合に、記憶部201のアドレス2に記録されている決済処理指令2をカードリーダ10に送信する。また、処理順決定部203は、カード媒体がEMV−ICカードではないと判定したことを示す第2判定結果をカードリーダ10から受信した場合に、記憶部201のアドレス3に記録されている決済処理指令3をカードリーダ10に送信する。また、処理順決定部203は、ICチップ内の情報が読み取れないことを示すICチップ読取失敗信号をカードリーダ10から1度受信した場合に、読み取り対象のカード媒体の種別を変更してICチップ読取部106に読み取らせる、記憶部201のアドレス4に記録されている決済処理指令4をカードリーダ10に送信する。また、処理順決定部203は、ICチップ内の情報が読み取れないことを示すICチップ読取失敗信号をカードリーダ10から2度受信した場合に、記憶部(例えば、記憶部1071)が記憶する磁気読取情報を上位装置20へ送信させることを制御部1074に実行させる、記憶部201のアドレス5に記録されている決済処理指令5をカードリーダ10に送信する。
【0035】
また、処理順決定部203は、読み取り対象のカード媒体のICチップ内の情報が読み取れたことを示すICチップ読取成功信号を、カードリーダ10から受信した場合、ICチップ読取情報送信指示信号をカードリーダ10に送信する。ICチップ読取情報送信指示信号とは、カードリーダ10に対して、読み取ったICチップ読取情報を上位装置20へ送信させる信号である。
【0036】
また、処理順決定部203は、EMV−ICカードであるものとしてもICチップ内の情報が読み取れず、EMV−ICカード以外のICカードであるものとしてもICチップ内の情報が読み取れなかった場合には、磁気読取情報送信指示信号をカードリーダ10に送信する。磁気読取情報送信指示信号とは、カードリーダ10に対して、読み取った磁気読取情報を上位装置20へ送信させる信号である。
なお、処理順決定部203がそれぞれの状況に応じた決済処理指令をカードリーダ10に送信することは、カードリーダ10が行う決済処理の順番を処理順決定部203が決定したことに相当する。
【0037】
決済処理部204は、通信部202を介して、決済処理情報を料金収受装置に送信する。決済処理情報には、料金収受装置への決済処理の指示及びICチップ読取情報、または、料金収受装置への決済処理の指示及び磁気読取情報が含まれている。また、決済処理部204は、通信部202を介して、決済処理が失敗したことを示す情報、または、決済処理が完了したことを示す決済処理完了信号を、料金収受装置から受信する。
【0038】
カウント部205は、ICチップ読取失敗信号の受信回数を初期値0回として記憶部(例えば、記憶部201)の所定のアドレスに書き込む。カウント部205は、ICチップ読取失敗信号をカードリーダ10から受信する度に記憶部の所定のアドレスに書き込んだICチップ読取失敗信号の受信回数を1回カウントアップする。
【0039】
(カードリーダシステムの処理)
次に、本発明の第1の実施形態によるカードリーダシステム1の処理について
図7〜
図13を用いて説明する。
ユーザ(自動車の乗員)は、料金所で収受員にカード媒体を渡す。収受員は、ユーザからカード媒体を受け取り、そのカード媒体をカードリーダ10のスロット部102に挿入する。カード検出部103は、カード挿入口1021からカード媒体が挿入されたことを検出する。搬送部104は、カード媒体が挿入されたことをカード検出部103が検出したときに、モータ駆動するローラなどによってそのカード媒体をスロット部102の内部の所定の位置まで搬送する。
【0040】
カード媒体がスロット部102の内部の所定の位置まで搬送されるまでの間、磁気読取部105は、カード媒体の磁気ストライプに記録されている情報を読み取る(ステップS101)。なお、カード媒体がICチップを搭載したカード媒体である場合には、磁気読取部105bがカード媒体の磁気ストライプに記録されている情報を読み取る。また、カード媒体がおもて面磁気ストライプカードである場合には、磁気読取部105aがカード媒体の磁気ストライプに記録されている情報を読み取る。
磁気読取部105は、読み取った磁気読取情報を記憶部(例えば、記憶部1071)に書き込む(ステップS102)。また、磁気読取部105は、読み取った磁気読取情報を信号処理装置107に出力する。
【0041】
種別特定部1072は、磁気読取部105から磁気読取情報を受ける。種別特定部1072は、カードリーダ10に挿入されたカード媒体に搭載されたICチップ内の情報を読み取る前に、読み取り対象のカード媒体の種別を特定する。
例えば、種別特定部1072は、読み取り対象のカード媒体がEMV−ICカードであるか否かを判定する(ステップS103)。具体的には、種別特定部1072は、磁気読取部105の読み取った磁気読取情報が、記憶部1071に記録されている参照データの示す配列パターンに一致する数字の配列を含んでいるか否かを判定する。
【0042】
種別特定部1072は、磁気読取部105の読み取った磁気ストライプにおける第2トラックに記録されている情報が記憶部1071に記録されている参照データが示す配列パターンに一致する数字の配列を含んでいると判定した場合(ステップS103においてYES)、読み取り対象のカード媒体がEMV−ICカードである可能性が高いという仮定の下、読み取り対象のカード媒体がEMV−ICカードであると判定する(ステップS104)。
種別特定部1072は、読み取り対象のカード媒体がEMV−ICカードであると判定した場合、カード媒体がEMV−ICカードであると判定したことを示す第1判定結果を上位装置20に送信する(ステップS105)。
【0043】
処理順決定部203は、カードリーダ10からカード媒体がEMV−ICカードであると判定したことを示す第1判定結果を受信する(ステップS201)。処理順決定部203は、カードリーダ10からカード媒体がEMV−ICカードであると判定したことを示す第1判定結果を受信した場合、EMV−ICカードとして決済処理を行うためのアプリケーションプログラムを実行する。上位装置20は、このアプリケーションプログラムを実行することによってEMV−ICカードとして決済処理を行うことが可能になる。処理順決定部203は、記憶部201のアドレス1に記録されている決済処理指令1をカードリーダ10に送信する(ステップS202)。
【0044】
ICチップ読取部106は、通信部1073を介して、上位装置20から決済処理指令1を受信する(ステップS106)。ICチップ読取部106は、決済処理指令1に応じて、カード媒体がEMV−ICカードであるものとしてICチップ内の情報の読み取りを試みる(ステップS107)。
【0045】
ICチップ読取部106は、カード媒体がEMV−ICカードであるものとしてICチップ内の情報を読み取れたか否かを判定する(ステップS108)。例えば、ICチップ読取部106は、カード媒体がEMV−ICカードであるものとしてICチップ内の情報を第1所定時間内(例えば、3秒内)に取得できた場合に、ICチップ内の情報を読み取れたと判定する。この場合、読み取り対象のカード媒体が実際にEMV−ICカードであったことになる。また、ICチップ読取部106は、カード媒体がEMV−ICカードであるものとしてICチップ内の情報を第1所定時間内に取得できない場合に、ICチップ内の情報を読み取れないと判定する。この場合、読み取り対象のカード媒体が実際にはEMV−ICカードではない可能性が高いことになる。
【0046】
ICチップ読取部106は、ICチップ内の情報を読み取れたと判定した場合(ステップS108においてYES)、ICチップ内の情報を読み取れたことを示すICチップ読取成功信号を、信号処理装置107の通信部1073を介して上位装置20に送信する(ステップS109)。
【0047】
処理順決定部203は、カードリーダ10からICチップ読取成功信号を受信すると(ステップS203)、ICチップ読取情報送信指示信号をカードリーダ10に送信する(ステップS204)。
ICチップ読取部106は、上位装置20からICチップ読取情報送信指示信号を受信すると(ステップS110)、読み取ったICチップ読取情報を上位装置20に送信する(ステップS111)。
【0048】
決済処理部204は、カードリーダ10からICチップ読取情報を受信する(ステップS205)。決済処理部204は、受信したICチップ読取情報を含む決済処理情報を料金収受装置に送信する(ステップS206)。
【0049】
料金収受装置は、上位装置20から決済処理情報を受信すると、受信した決済処理情報を用いて決済処理を実行し、その決済処理を完了する。料金収受装置は、決済処理が完了したことを示す決済処理完了信号を上位装置に送信する。
【0050】
決済処理部204が料金収受装置から決済処理完了信号を受信すると(ステップS207)、処理順決定部203は、決済処理指令2をカードリーダ10に送信する(ステップS208)。
【0051】
搬送部104は、信号処理装置107の通信部1073を介して、上位装置20から決済処理指令2を受信すると(ステップS112)、カード媒体をスロット部102の外部に出力する(ステップS113)。
収受員は、スロット部102の外部に出力されたカード媒体を、領収書とともにユーザに返却する。
【0052】
また、種別特定部1072は、磁気読取部105の読み取った磁気ストライプにおける第2トラックに記録されている情報が記憶部1071に記録されている参照データが示す配列パターンに一致する数字の配列を含んでいないと判定した場合(ステップS103においてNO)、読み取り対象のカード媒体がEMV−ICカード以外のICカードである可能性が高いという仮定の下、読み取り対象のカード媒体がEMV−ICカード以外のICカードであると判定する(ステップS114)。
種別特定部1072は、読み取り対象のカード媒体がEMV−ICカード以外のICカードであると判定した場合、カード媒体がEMV−ICカード以外のICカードであると判定したことを示す第2判定結果を上位装置20に送信する(ステップS115)。
【0053】
処理順決定部203は、カードリーダ10からカード媒体がEMV−ICカード以外のICカードであると判定したことを示す第2判定結果を受信する(ステップS209)。処理順決定部203は、カードリーダ10からカード媒体がEMV−ICカード以外のICカードであると判定したことを示す第2判定結果を受信した場合、EMV−ICカード以外のICカードとして決済処理を行うためのアプリケーションプログラムを実行する。上位装置20は、このアプリケーションプログラムを実行することによってEMV−ICカード以外のICカードとして決済処理を行うことが可能になる。処理順決定部203は、記憶部201のアドレス4に記録されている決済処理指令4をカードリーダ10に送信する(ステップS210)。
【0054】
ICチップ読取部106は、通信部1073を介して、上位装置20から決済処理指令4を受信する(ステップS116)。ICチップ読取部106は、決済処理指令4に応じて、カード媒体がEMV−ICカード以外のICカードであるものとしてICチップ内の情報の読み取りを試みる(ステップS117)。
【0055】
ICチップ読取部106は、カード媒体がETC−ICカードであるものとしてICチップ内の情報を読み取れたか否かを判定する(ステップS118)。例えば、ICチップ読取部106は、カード媒体がEMV−ICカード以外のICカードであるものとしてICチップ内の情報を第2所定時間内(例えば、7秒内)に取得できた場合に、ICチップ内の情報を読み取れたと判定する。この場合、読み取り対象のカード媒体が実際にEMV−ICカード以外のICカードであったことになる。また、ICチップ読取部106は、カード媒体がEMV−ICカード以外のICカードであるものとしてICチップ内の情報を第2所定時間内に取得できない場合に、ICチップ内の情報を読み取れないと判定する。この場合、読み取り対象のカード媒体がおもて面磁気ストライプカードである可能性が高いことになる。
【0056】
ICチップ読取部106は、ICチップ内の情報を読み取れたと判定した場合(ステップS118においてYES)、ステップS109、S203、S204、S110、S111、S205、S206の処理が行われる。
【0057】
料金収受装置は、上位装置20から決済処理情報を受信すると、受信した決済処理情報を用いて決済処理を実行し、その決済処理を完了する。料金収受装置は、決済処理が完了したことを示す決済処理完了信号を上位装置に送信する。
【0058】
そして、ステップS207、S208、S112、S113の処理が行われる。
収受員は、スロット部102の外部に出力されたカード媒体を、領収書とともにユーザに返却する。
【0059】
また、ICチップ読取部106は、ICチップ内の情報を読み取れないと判定した場合(ステップS108においてNO)、ICチップ内の情報が読み取れないことを示すICチップ読取失敗信号を上位装置20に送信する(ステップS119)。
【0060】
処理順決定部203は、カードリーダ10からICチップ読取失敗信号を受信すると(ステップS211)、今回のICチップ読取失敗信号の受信が1回目であるか2回目であるかを判定する(ステップS212)。具体的には、処理順決定部203は、カードリーダ10からICチップ読取失敗信号を受信したときに、記憶部の所定のアドレスに書き込まれている受信回数が0である場合、今回受信したICチップ読取失敗信号が1度目の受信であると判定する。また、処理順決定部203は、カードリーダ10からICチップ読取失敗信号を受信したときに、記憶部の所定のアドレスに書き込まれている受信回数が1である場合、今回受信したICチップ読取失敗信号が2度目の受信であると判定する。
【0061】
今回のICチップ読取失敗信号の受信が1回目であると処理順決定部203が判定した場合(ステップS212において1回目)、カウント部205は、ICチップ読取失敗信号をカードリーダ10から受信する度に記憶部の所定のアドレスに書き込んだICチップ読取失敗信号の受信回数を1回カウントアップする(ステップS213)。
【0062】
処理順決定部203は、読み取り対象のカード媒体の種別を変更してICチップ読取部106に読み取らせる、記憶部201のアドレス4に記録されている決済処理指令4をカードリーダ10に送信する(ステップS214)。
【0063】
ICチップ読取部106は、決済処理指令4を上位装置20から受信すると(ステップS120)、ステップS117の処理に戻す。
【0064】
また、今回のICチップ読取失敗信号の受信が2回目であると処理順決定部203が判定した場合(ステップS212において2回目)、カウント部205は、ICチップ読取失敗信号をカードリーダ10から受信する度に記憶部の所定のアドレスに書き込んだICチップ読取失敗信号の受信回数を1回カウントアップする(ステップS213)。
【0065】
処理順決定部203は、記憶部(例えば、記憶部1071)が記憶する磁気読取情報を上位装置20へ送信させることを制御部1074に実行させる、記憶部201のアドレス5に記録されている決済処理指令5をカードリーダ10に送信する(ステップS215)。
【0066】
制御部1074は、決済処理指令5を上位装置20から受信すると(ステップS121)、記憶部1071が記憶する磁気読取情報(この場合、おもて面磁気ストライプカードから読み取った磁気読取情報)を上位装置20に送信する(ステップS122)。
【0067】
処理順決定部203は、カードリーダ10から磁気読取情報を受信する(ステップS216)。
決済処理部204は、カードリーダ10から磁気読取情報を受信する(ステップS217)。決済処理部204は、受信した磁気読取情報を含む決済処理情報を料金収受装置に送信する(ステップS206)。
【0068】
料金収受装置は、上位装置20から決済処理情報を受信すると、受信した決済処理情報を用いて決済処理を実行し、その決済処理を完了する。料金収受装置は、決済処理が完了したことを示す決済処理完了信号を上位装置に送信する。
【0069】
そして、ステップS207、S208、S112、S113の処理が行われる。
収受員は、スロット部102の外部に出力されたカード媒体を、領収書とともにユーザに返却する。
【0070】
以上、本発明の第1の実施形態によるカードリーダシステム1について説明した。カードリーダシステム1におけるカードリーダ10は、ICチップを搭載したカード媒体を読み取り可能なカードリーダである。カードリーダ10は、種別特定部1072、制御部1074を備える。種別特定部1072は、ICチップ内の情報を読み取る前に読み取り対象のカード媒体の種別を特定する。制御部1074は、種別特定部1072が特定した前記種別に基づいて読み取り対象のカード媒体による決済処理を実行する。
このようにすれば、オートローディング方式の従来の装置、すなわち、例えば、カードを動かしているときに磁気リードし、ICコンタクトまで行くとICチップの電源をオンし、ICファイルリストをリードし、アプリケーションに何が入っているかリストアップし、目的のアプリケーションがあればコマンドを実行して処理を開始するような装置に比べて、カードリーダは、決済処理の失敗回数を低減することができ、サービスタイム(すなわち、カードリーダのマシンサイクル)を、高速道路の決済に用いられる一般的な装置に比べて改善することができる。その結果、カードリーダは、決済処理に掛かる時間を短くすることができる。
【0071】
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態によるカードリーダシステム1について説明する。
【0072】
(カードリーダシステムの構成)
本発明の第2の実施形態によるカードリーダシステム1は、本発明の第1の実施形態によるカードリーダシステム1と同様に、カード媒体を自動的に引き込みカード媒体における所定箇所の情報に基づいて、そのカード媒体がEMV−ICカードであるか否かを判定し、判定結果に応じた決済処理を行うシステムである。
本発明の第2の実施形態によるカードリーダシステム1は、
図14に示すように、カードリーダ10、上位装置20、カメラ30を備える。
【0073】
上述の本発明の第1の実施形態によるカードリーダシステム1は、カードリーダ10が読み取ったカード媒体の磁気ストライプの情報がEMV−ICカードであることを示す情報を含んでいるか否かに応じて、カード媒体がEMV−ICカードであるか否かを判定した。それに対して、本発明の第2の実施形態によるカードリーダシステム1は、カードリーダ10に挿入されるカード媒体の表面を撮影可能な位置に設けられたカメラ30でカード媒体における所定箇所の情報(例えば、EMV−ICカードを扱うカード会社のロゴマーク、ETC−ICカードであることを示すカード媒体の表面に「ETC」と記載された文字列など)を画像として取得する。
画像取得部206は、カメラ30が撮影したカード媒体の表面の画像を上位装置に送信することによって、カード媒体の表面の画像を取得する。
画像解析部207は、画像取得部206が取得したカード媒体の表面の画像を解析し、カード媒体における所定位置の画像データをカードリーダ10に送信する。
【0074】
なお、上述の本発明の第1の実施形態によるカードリーダシステム1と本発明の第2の実施形態によるカードリーダシステム1の違いは、カード媒体がEMV−ICカードであるか否かを判定する判定方法のみである。そのため、以下では、本発明の第2の実施形態によるカードリーダシステム1が行うカード媒体がEMV−ICカードであるか否かの判定方法についてのみ説明する。
【0075】
(カードリーダの構成)
カードリーダ10は、
図3で示した本発明の第1の実施形態によるカードリーダ10と同様に、筐体101、スロット部102、カード検出部103、搬送部104、磁気読取部105、ICチップ読取部106、信号処理装置107を備える。
筐体101は、
図3に示すように、スロット部102、カード検出部103、搬送部104、磁気読取部105、ICチップ読取部106、信号処理装置107を内部に設ける。
【0076】
信号処理装置107は、
図4に示すように、記憶部1071、種別特定部1072、通信部1073、制御部1074(出力部の一例)、を備える。
記憶部1071は、信号処理装置107が行う処理に必要な種々の情報を記憶する。例えば、記憶部1071は、種別特定部1072がカードリーダ10に挿入されたカード媒体がEMV−ICカードであるか否かを判定するために用いる参照データを記憶する。具体的には、参照データは、EMV−ICカード特有の表面の画像パターンを示すデータとEMV−ICカード以外のICカード特有の表面の画像パターン(例えば、ETC−ICカード特有の表面の画像パターン)を示すデータである。
種別特定部1072は、カード媒体の表面の画像の解析結果を上位装置20から受信する。種別特定部1072は、受信した画像の解析結果と記憶部1071が記憶する参照データとを比較する。所定誤差の範囲内で画像の解析結果が参照データに含まれるEMV−ICカードの画像パターンに一致すると種別特定部1072が判定した場合、種別特定部1072は、カードリーダ10に挿入されたカード媒体がEMV−ICカードであると判定する。また、所定誤差の範囲内で画像の解析結果が参照データに含まれるEMV−ICカード以外のICカードの画像パターンに一致すると種別特定部1072が判定した場合、種別特定部1072は、カードリーダ10に挿入されたカード媒体がEMV−ICカード以外のICカードであると判定する。
【0077】
(上位装置の構成)
上位装置20は、ICチップ読取情報、または、磁気読取情報をカード媒体の決済を行う料金収受装置(図示せず)に送信することによって、決済処理を行う装置である。また、上位装置20は、カメラ30から送信されたカード媒体の表面の情報に基づいてカード媒体の種別を判定し、その種別の判定結果に応じた決済処理指令をカードリーダ10に送信することによってカードリーダ10を制御する装置である。
上位装置20は、
図15に示すように、記憶部201、通信部202、処理順決定部203、決済処理部204、カウント部205、画像取得部206、画像解析部207を備える。
【0078】
画像取得部206は、カメラ30が撮影したカード媒体の表面の画像を上位装置に送信することによって、カード媒体の表面の画像を取得する。
画像解析部207は、画像取得部206が取得したカード媒体の表面の画像を解析し、カード媒体における所定位置の画像データをカードリーダ10に送信する。
【0079】
(カードリーダシステムの処理)
種別特定部1072は、カード媒体の表面の画像の解析結果を上位装置20から受信する。種別特定部1072は、受信した画像の解析結果と記憶部1071が記憶する参照データとを比較する。所定誤差の範囲内で画像の解析結果が参照データに含まれるEMV−ICカードの画像パターンに一致すると種別特定部1072が判定した場合、種別特定部1072は、カードリーダ10に挿入されたカード媒体がEMV−ICカードであると判定する。また、所定誤差の範囲内で画像の解析結果が参照データに含まれるEMV−ICカード以外のICカードの画像パターンに一致すると種別特定部1072が判定した場合、種別特定部1072は、カードリーダ10に挿入されたカード媒体がEMV−ICカード以外のICカードであると判定する。
【0080】
以上、本発明の第2の実施形態によるカードリーダシステム1について説明した。カードリーダシステム1におけるカメラ30は、カードリーダ10に挿入されるカード媒体の表面画像を撮影する。画像取得部206は、カメラ30が撮影したカード媒体の表面の画像を上位装置に送信することによって、カード媒体の表面の画像を取得する。画像解析部207は、画像取得部206が取得したカード媒体の表面の画像を解析し、カード媒体における所定位置の画像データをカードリーダ10に送信する。種別特定部1072は、カード媒体の表面の画像の解析結果を上位装置20から受信する。種別特定部1072は、受信した画像の解析結果と記憶部1071が記憶する参照データとを比較する。所定誤差の範囲内で画像の解析結果が参照データに含まれるEMV−ICカードの画像パターンに一致すると種別特定部1072が判定した場合、種別特定部1072は、カードリーダ10に挿入されたカード媒体がEMV−ICカードであると判定する。また、所定誤差の範囲内で画像の解析結果が参照データに含まれるEMV−ICカード以外のICカードの画像パターンに一致すると種別特定部1072が判定した場合、種別特定部1072は、カードリーダ10に挿入されたカード媒体がEMV−ICカード以外のICカードであると判定する。
このようにすれば、カードリーダシステムは、カード媒体の表面の画像に基づいてカード媒体がEMV−ICカードであるか否かを判定することができるため、決済処理の失敗回数を低減することができ、サービスタイム(すなわち、カードリーダのマシンサイクル)を、高速道路の決済に用いられる一般的な装置に比べて改善することができる。その結果、カードリーダは、決済処理に掛かる時間を短くすることができる。
【0081】
<第3の実施形態>
以下、本発明の第3の実施形態によるカードリーダシステム1について説明する。
【0082】
(カードリーダシステムの構成)
本発明の第3の実施形態によるカードリーダシステム1は、収受員が目視でカード媒体の種別を判定し、収受員が判定結果をタッチパネルに対して操作入力することによって、タッチパネルへの操作に応じた信号が上位装置20を介してカードリーダ10に送信される。カードリーダシステム1は、タッチパネルへの操作に応じた信号と参照データとの比較結果に応じてカード媒体がEMV−ICカードであるか、EMV−ICカード以外のICカードであるかを判定するシステムである。
本発明の第2の実施形態によるカードリーダシステム1は、
図16に示すように、カードリーダ10、上位装置20、タッチパネル40を備える。
【0083】
本発明の第3の実施形態によるカードリーダシステム1は、収受員が目視でカード媒体の種別を判定し、収受員が判定結果をタッチパネル40に対して操作入力する。上位装置20は、タッチパネル40への操作に応じた信号をカードリーダ10に送信する。カードリーダ10の種別特定部1072は、タッチパネル40への操作に応じた信号を取得する。また、カードリーダ10の種別特定部1072は、タッチパネル40への操作に応じた信号と参照データとを比較する。種別特定部1072は、タッチパネル40への操作に応じた信号と参照データのEMV−ICカードを示すデータとが一致すると判定した場合に、カード媒体がEMV−ICカードであると判定する。また、種別特定部1072は、タッチパネル40への操作に応じた信号と参照データのEMV−ICカード以外のICカードを示すデータとが一致すると判定した場合に、カード媒体がEMV−ICカード以外のICカードであると判定する。
【0084】
以下では、本発明の第3の実施形態によるカードリーダシステム1が行うカード媒体がEMV−ICカードであるか否かの判定方法についてのみ説明する。
【0085】
(カードリーダの構成)
カードリーダ10は、
図3で示した本発明の第1の実施形態によるカードリーダ10と同様に、筐体101、スロット部102、カード検出部103、搬送部104、磁気読取部105、ICチップ読取部106、信号処理装置107を備える。
筐体101は、
図3に示すように、スロット部102、カード検出部103、搬送部104、磁気読取部105、ICチップ読取部106、信号処理装置107を内部に設ける。
【0086】
信号処理装置107は、
図4に示すように、記憶部1071、種別特定部1072、通信部1073、制御部1074(出力部の一例)、を備える。
【0087】
(上位装置の構成)
上位装置20は、ICチップ読取情報、または、磁気読取情報をカード媒体の決済を行う料金収受装置(図示せず)に送信することによって、決済処理を行う装置である。また、上位装置20は、タッチパネル40から送信された操作に応じた信号をカードリーダ10に送信することによってカードリーダ10を制御する装置である。
上位装置20は、
図17に示すように、記憶部201、通信部202、処理順決定部203、決済処理部204、カウント部205、操作検出部208を備える。
【0088】
操作検出部208は、収受員によるタッチパネル40への操作を検出し、その操作に応じた信号をカードリーダ10に送信する。
【0089】
(カードリーダシステムの処理)
記憶部1071は、信号処理装置107が行う処理に必要な種々の情報を記憶する。例えば、記憶部1071は、種別特定部1072がカードリーダ10に挿入されたカード媒体がEMV−ICカードであるか否かを判定するために用いる参照データを記憶する。具体的には、参照データは、収受員がカード媒体がEMV−ICカードであると判定してタッチパネル40上でEMV−ICカードであることを選択した場合に発生する信号と収受員がカード媒体がEMV−ICカード以外のICカードであると判定してタッチパネル40上でEMV−ICカード以外のICカードであることを選択した場合に発生する信号とを示すデータである。
種別特定部1072は、収受員がタッチパネル40に対して行った操作によって発生した信号を上位装置20から受信する。種別特定部1072は、受信した信号と記憶部1071が記憶する参照データとを比較する。所定誤差の範囲内で受信した信号が参照データに含まれるEMV−ICカードの信号に一致すると種別特定部1072が判定した場合、種別特定部1072は、カードリーダ10に挿入されたカード媒体がEMV−ICカードであると判定する。また、所定誤差の範囲内で受信した信号が参照データに含まれるEMV−ICカード以外のICカードの信号に一致すると種別特定部1072が判定した場合、種別特定部1072は、カードリーダ10に挿入されたカード媒体がEMV−ICカード以外のICカードであると判定する。
【0090】
以上、本発明の第3の実施形態によるカードリーダシステム1について説明した。操作検出部208は、収受員によるタッチパネル40への操作を検出し、その操作に応じた信号をカードリーダ10に送信する。種別特定部1072は、受信した信号と記憶部1071が記憶する参照データとを比較する。所定誤差の範囲内で受信した信号が参照データに含まれるEMV−ICカードの信号に一致すると種別特定部1072が判定した場合、種別特定部1072は、カードリーダ10に挿入されたカード媒体がEMV−ICカードであると判定する。また、所定誤差の範囲内で受信した信号が参照データに含まれるEMV−ICカード以外のICカードの信号に一致すると種別特定部1072が判定した場合、種別特定部1072は、カードリーダ10に挿入されたカード媒体がEMV−ICカード以外のICカードであると判定する。
このようにすれば、カードリーダシステムは、ユーザによる操作に基づいてカード媒体がEMV−ICカードであるか否かを判定することができるため、決済処理の失敗回数を低減することができ、サービスタイム(すなわち、カードリーダのマシンサイクル)を、高速道路の決済に用いられる一般的な装置に比べて改善することができる。その結果、カードリーダは、決済処理に掛かる時間を短くすることができる。
【0091】
なお、本発明の第1の実施形態による上位装置20は、カードリーダ10が読み取ったICチップ内の情報、または、磁気ストライプの情報をカード媒体の決済を行う料金収受装置に送信することによって決済処理を行う装置である、すなわち、料金収受装置とは別の装置として説明した。しかしながら、本発明の別の実施形態による上位装置20は、カード媒体の決済を行う料金収受装置に備えられるものであってもよい。
【0092】
なお、本発明の実施形態における処理は、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
【0093】
本発明の実施形態における記憶部、その他の記憶装置のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲においてどこに備えられていてもよい。また、記憶部、その他の記憶装置のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲において複数存在しデータを分散して記憶していてもよい。
【0094】
本発明の実施形態について説明したが、上述のカードリーダシステム1、カードリーダ10、上位装置20、その他の制御装置は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。コンピュータの具体例を以下に示す。
図18は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ5は、
図18に示すように、CPU6、メインメモリ7、ストレージ8、インターフェース9を備える。
例えば、上述のカードリーダシステム1、カードリーダ10、上位装置20、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ5に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ8に記憶されている。CPU6は、プログラムをストレージ8から読み出してメインメモリ7に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU6は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ7に確保する。
【0095】
ストレージ8の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ8は、コンピュータ5のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース9または通信回線を介してコンピュータ5に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ5に配信される場合、配信を受けたコンピュータ5が当該プログラムをメインメモリ7に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ8は、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0096】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるファイル、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0097】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例であり、発明の範囲を限定しない。これらの実施形態は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、省略、置き換え、変更を行ってよい。